JP6900646B2 - 包装袋 - Google Patents

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Description

本発明は、包装袋に関するものである。とくに、プラスチックフィルムを基材としてなり、液体、粉体、粒体等を内容物として収納することが可能で、注ぎ口を有する包装袋に関するものである。
液体、粉体、粒体等を収納することのできる包装袋は、プラスチックフィルムを基材とする単体または積層体から構成されるものが広く普及しており、さまざまな形態のものが、幅広い用途に用いられており、現代生活にとっては不可欠なものとなっている。
たとえば液体容器としても用いられる場合には、飲料のほかレトルト食品などの食品分野でも広く用いられているほか、日用品やトイレタリーの分野でも、さまざまな商品がスーパーマーケットやドラッグストア、コンビニエンスストアの商品棚をにぎわしている。このように食品分野に限らず、液体容器として、様々な用途展開がなされている。
プラスチックフィルムを基材としてなる包装袋の利点は、缶や瓶などの容器に比べて、価格が安いことや、要求品質によってきめ細かい材料設計で対応できる点、あるいは内容物充填前および流通や保管においても軽量で省スペースであることが挙げられる。またパウチは、廃棄物を減らすという観点からは環境適応型であるといえる。
また表面から見える層への高精細の印刷によって、商品のイメージアップを図ることができ、内容物に関する必要な情報を表示することが可能であり、バーコードの印刷などは、商品の流通やマーケティング情報の源泉ともなっている。
プラスチックフィルムを基材としてなる包装袋の中には、自立性を持たせたものも商品化されており、一般にスタンディングパウチと呼ばれている。自立性を持たせることにより、内容物の取り出しにおいて一層の利便性が図られてきた。
液体容器のもうひとつの形態として、ガラス瓶やプラスチックボトルがあって、たとえば洗剤やシャンプーなどのトイレタリー分野では一般的に用いられている。しかしながら、昨今の環境問題への意識の高まりを背景として、内容物を取り出した跡の廃棄や焼却について問題が提起されている。
それに対応して、プラスチックフィルムを基材としてなる包装袋を、詰め替え用の容器として用い、ガラス瓶やプラスチックボトルの、廃棄量や焼却量を減じようという動きも活発であり、すでに商品化され世の中に浸透し始めている。
しかしながら、たとえばシャンプーなどの詰め替え用包装袋を例にとって見ると、プラスチックフィルムを基材としてなる包装袋ではあるものの、矩形の包装袋のひとつのコーナー部分に注ぎ出しのための開口部が設けられており、注ぎ口の閉塞を起こすおそれがあった。
あるいは最後まで注ぎ出そうとする際は、包装袋を底部から斜めに巻き上げることになり、作業が困難な上に、残液も残りやすい欠点があった。とくに、詰め替え用の包装袋を逆さまに近い角度で保持しての作業となるため、内容物が詰め替え先の容器の外にこぼれでたり、手指を汚染するなどの点も欠点とされてきた。
これを避けるために、特許文献1には、別部材の注ぎ口を取り付けて注ぎ口部を形成する提案がなされているが、この場合には、別部材を用意したり、取り付けたりする工程も必要となり、コストや物流の点でデメリットも生じることが問題である。
また特許文献2、特許文献3、特許文献4には、注ぎ口の開口状態を確保する目的で、注ぎ口部にリブ加工を施すことが提案されているが、この方式においても開封、注ぎ出し時に包装袋内に空気が円滑に入らなければ、開口状態が保持されず閉塞するおそれがあった。
これは注ぎ口部のフィルム同士が密着して開口が閉塞する状態であって、内容物によっては、フィルムの剛性が不足してリブの効果が発揮されない場合がある。内容物の粘度が高い場合には、これが顕著であって、作業性は必ずしもよいとは言えず、十分な効果が期待できるものではなかった。
特開平5−132069号公報 特許4617866号公報 特許4826096号公報 特許4816322号公報
本発明は、かかる状況に鑑みて、明らかになった問題点を解決しようとするものであって、包装袋において、他の容器への詰め替え作業を、容易かつ安定して行なうことができる包装袋を、安価に提供することを課題とする。
上記の課題を解決するための手段として、請求項1に記載の発明は、
少なくとも基材と最内層のシーラント層を設けた積層体からなる、包装袋であって、
後側胴部、前側胴部、と底ガゼット部とを有し、
該前側胴部は、前下側胴部と前上側胴部とから構成され、
胴部左右両側および包装袋の上部がシールされ、
前下側胴部と前上側胴部とは包装袋中央より上方で、シーラント層同士が対向して重なり合い、左右両側のサイドシール部、および注ぎ口部を形成してシールされ、前側胴部から張り出し可能に注ぎ口部を形成して、分岐を構成しており、
該分岐は、前側胴部の分岐の境目の谷折線を折って、前側胴部と重ねることができ、
該前下側胴部または該前上側胴部の、両端部において、該谷折線を跨ぐ位置には切り欠きが設けてあり、該切り欠きは、胴部左右両側のシール部を超えて、前側胴部内側にまでいたる大きさであり、谷折した際に該切り欠きによって接触可能な、後側胴部のシーラント層と、前上側胴部または前下側胴部のシーラント層同士とが、シールされており、
底ガゼット部は、後側胴部および前下側胴部の周縁部とシールされていることを特徴とする、包装袋である。
また、請求項に記載の発明は前記切り欠きの形状は、前記切り欠きの形状は、矩形、円形、楕円形、多角形のうちひとつ、またはそれらのうち複数の組み合わせであることを特徴とする、請求項1に記載の包装袋である。
また、請求項に記載の発明は、前記注ぎ口部には、易開封機構を備えていることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の包装袋である。
また、請求項に記載の発明は、前記注ぎ口部には、包装袋内側に向かう山折線または谷折線が設けられていることを特徴とする、請求項1〜請求項のいずれかに記載の包装袋である。
また、請求項に記載の発明は、前記山折線または谷折線は、エンボス、ハーフカット、シールのいずれかで設けられていることを特徴とする、請求項に記載の包装袋である。
本発明によれば、包装袋において、他の容器への詰め替え作業を、容易かつ安定して行なうことができる包装袋を、安価に提供することが可能である。
また本発明によれば、包装袋に内容物が充填された際に注ぎ口を有する分岐が前側胴部から離れて注ぎ口が略水平になることをより確実にすることができるために、他の容器への詰め替え作業を、容易かつ安定して行なうことができる包装袋を、安価に提供することが可能である。
とくに請求項3記載の発明によれば、包装袋において、他の容器への詰め替え作業を、容易かつ安定して行なうことができる包装袋を、安価に、またデザイン的自由度をもって提供することが可能である。
とくに請求項4に記載の発明によれば、包装袋において、他の容器への詰め替え作業を、容易かつ安定して行なうことができる包装袋を、開封が容易かつより安価に提供することが可能である。
とくに請求項5に記載の発明によれば、包装袋において、他の容器への詰め替え作業を、容易かつより安定して行なうことができる包装袋を、より安価に提供することが可能である。
図1は本発明に係る包装袋の、一実施態様を説明するための斜視模式図である。 図2は本発明に係る包装袋の、分岐に関して図1に示すA点とB点を結ぶ直線部分の部分断面模式図である。 図3は本発明に係る包装袋の、分岐に関して図1に示すA点とB点を結ぶ直線部分の、図2とは異なる実施態様を説明するための、部分断面模式図である。 図4は、本発明に係る包装袋の、一実施態様を説明するための、平面模式図である。 図5は、本発明に係る包装袋の、他の実施態様を説明するための、平面模式図である。 図6は、本発明に係る包装袋の、さらに他の実施態様を説明するための、平面模式図である。
以下、本発明を図1〜図5を参照しながら、更に詳しい説明を加える。ただし本発明は、ここに示す例にのみ限定されるものではない。
図1は本発明に係る包装袋の、一実施態様を説明するための斜視模式図である。
本発明による包装袋(100)は、プラスチックフィルムを基材として、少なくとも一方の表面にはシーラント層を設けた積層体からなる。包装袋は、後側胴部(9)、前側胴部、および底部(8)のパーツから構成され、包装袋(100)内側はシーラント層である。
また、包装袋(100)は、液体内容物の収納が可能で、かつ底部(8)パーツをガセット方式で広げることにより、自立性を有している。その構成は、底部(8)のパーツと、後側胴部(9)および前下側胴部(7)とが互いに周縁部をヒートシールされて接着している。図1に示す例では、包装袋は矩形であるが、包装袋は矩形に限定されるものではなく、たとえば、両側の一部もしくは全部が円弧状に湾曲した形状であってもよい。
包装袋(100)の前側胴部は、前下側胴部(7)、および前上側胴部(6)とから構成され、胴部左右両側のシール部(1)および包装袋(100)の上部は上部ヒートシール(2)で閉じられている。
また、図1には示されていないが、一枚の積層体を折りたたんで、前下側胴部(7)と前上側胴部(6)を一枚で構成することも可能である。
前下側胴部(7)、および前上側胴部(6)とは包装袋(100)中央部より上の高さで、シーラント層同士が対向するよう重なり合い、分岐左右両側のサイドシール部(4)、および注ぎ口部(13)を形成するようヒートシールされて接着して、前側胴部から張り出して注ぎ口部(13)を形成して、分岐(10)を構成している。
本発明による包装袋(100)は、内容物充填前は、分岐(10)を谷折線(15)で折りたたむことができ、前側胴部と平たく重ねることができる。図1に示す例では、分岐(10)は谷折線によって、下方向に折りたたんだものに、内容物(11)を充填したものである。
内容物の充填によって、包装袋は膨らみを持ち、底部は広がって、自立が可能になる。また包装袋上部においては、前側胴部の分岐(10)の境目の谷折線(15)を折って、前下側胴部(7)または前上側胴部(6)の、両端部において、谷折線(15)を跨ぐ位置には切り欠きが設けてある。
この切り欠き部分をヒートシールしたものがポイントシール(5)であって、ポイントシール(5)の詳細については、図2、図3を参照しながら後述する。
本発明において、ポイントシール(5)を設けることの効果は、包装袋(100)に内容物(11)を充填した際に、包装袋(100)が膨らんでその体積を増大させると同時に、谷折線(15)の端部がポイントシール(5)で幅を持って固定されているために、分岐(10)が前側胴部から角度を持って持ち上がる効果をもたらす。
また分岐(10)には注ぎ口部(13)が設けられており、たとえば開封線(14)を引き裂くことによって、包装袋(100)を開封することが可能である。
この状態において、包装袋の胴部中央を手指で持ち、圧力を加えることにより、内容物の液面(12)は上昇し、ついには分岐(10)に進入して注ぎ口部(13)の開口から、内容物(11)は外部に注ぎ出される。
この注ぎ出しは、分岐(10)が角度を持って持ち上がっているために、包装袋(100)の前面に向かう方向に注ぎ出されるために、たとえば内容物(11)を他の容器に移し変える際などには、包装袋(100)を逆さにして持ち上げるなどする必要がなく、好都合である。
一方、底部(8)は、ガセット方式で底部の幅が内容物(11)によって広がって自立可能になるように、底ガセット部材を、後側胴部(9)および前下側胴部(7)の周縁部と底部ヒートシール(3)で接着して形成されている。
図2は本発明に係る包装袋(100)の、分岐(10)に関して図1に示すA点とB点を結ぶ直線部分の、部分断面模式図である。すなわち図2に示す断面図は、ポイントシールを行なう前の状態であって、分岐(10)を谷折線(15)で折り、谷折線端部の切り欠き(20)と谷折線(15)、ポイントシール(5)、および分岐(10)の関係を説明するための、部分断面図としたものである。また、図において、向かって右方向が包装袋上側であり、図の上方向が包装袋表側である。
A点とB点は、いずれも胴部左右両側のシール部(1)のうち、図に向かって右側にある。したがって、後側胴部(9)のシーラント層と、前上側胴部(6)および前下側胴部(7)の、シーラント層同士とが、ヒートシールされて接着している状態を示している。
また、谷折線(15)を分岐点として、前上側胴部(6)、と折り返された前下側胴部(7)のシーラント層同士とは対向してヒートシールされて、分岐左右両側のサイドシール部(4)を形成している。
本発明においては、前下側胴部(7)または前上側胴部(6)の、両端部において、谷折線(15)を跨ぐ位置に切り欠き(20)を設けてある。図2に示す例においては、切り欠き(20)は、前下側胴部(7)の谷折線(15)を跨いで設けてあり、図中において切り欠き(20)として点線で示してあり、切り欠いた部分が除去された状態である。
したがって、切り欠き(20)の部分では、後側胴部(9)のシーラント層と、前上側胴部(6)のシーラント層同士が、対向して接触することができる。この部分を、ポイントシール(5)として、矢印で示すヒートシール(16)を行なって接着することが可能である。
ポイントシール(5)を設けることによって、本発明による包装袋(100)の分岐(10)の端部を固定することができる。また切り欠き(5)は、胴部左右両側のシール部(1)の幅を超えて、包装袋(100)前側胴部内側にまでいたる大きさとすることができ、したがってポイントシール(5)もまた、包装袋(100)前側胴部内側にまでいたる大きさとすることができる。
分岐(10)の端部がポイントシール(5)によって固定されていることによって、包装袋(100)に内容物(11)を充填した際に、包装袋(100)が膨らんでその体積を増大させると同時に、谷折線(15)の端部がポイントシール(5)で幅をもって固定されているために、分岐(10)が前側胴部から角度を持って持ち上がる効果をもたらす。
これは、内容物(11)の充填によって、包装袋(100)は膨らんで、前側胴部、および後側胴部(9)の間が、前後に引っ張られた状態になり、平たく折りたたまれた分岐(10)も、角度を持つとともに立体的になり、谷折線(15)もまたポイントシール(5)で幅を持って端部が固定されているために、正面から見て湾曲した状態で谷折りが起き上がる状態となる。
これは図1おいて模式的に示した通りである。分岐(10)が立体的になるに際しては、包装袋内部の空気または内容物が、分岐内部に入り込んで分岐(10)を立体化させる。
また分岐(10)には注ぎ口部(13)が設けられており、たとえば開封線(14)を引き裂くことによって、包装袋(100)を開封することが可能である。
この状態において、包装袋の胴部中央を手指で持ち、圧力を加えることにより、内容物の液面(12)は上昇し、ついには分岐(10)に進入して注ぎ口部(13)の開口から、内容物(11)は外部に注ぎ出される。
この注ぎ出しは、分岐(10)が角度を持って持ち上がっているために、包装袋(100)の前面に向かう方向に注ぎ出されるために、たとえば内容物(11)を他の容器に移し変える際などには、包装袋(100)を逆さにして持ち上げるなどする必要がなく、好都合である。
図3は本発明に係る包装袋(100)の、分岐(10)に関して図1に示すA点とB点を結ぶ直線部分の、部分断面模式図である。すなわち図3に示す断面図は、ポイントシールを行なう前の状態であって、分岐(10)を谷折線(15)で折り、谷折線端部の切り欠き(20)と谷折線(15)、ポイントシール(5)、および分岐(10)の関係を説明するための、部分断面図としたものである。また、図において、向かって右方向が包装袋上側であり、図の上方向が包装袋表側である。
A点とB点は、いずれも胴部左右両側のシール部(1)のうち、図に向かって右側にある。したがって、後側胴部(9)のシーラント層と、前上側胴部(6)および前下側胴部(7)の、シーラント層同士とが、ヒートシールされて接着している状態を示している。
また、谷折線(15)を分岐点として、前上側胴部(6)、と包装袋上方向に折り返された前下側胴部(7)のシーラント層同士とは対向してヒートシールされて、分岐左右両側のサイドシール部(4)を形成している。
本発明においては、前下側胴部(7)または前上側胴部(6)の、両端部において、谷折線(15)を跨ぐ位置に切り欠き(20)を設けてある。図3に示す例においては、切り欠き(20)は、前下側胴部(7)の谷折線(15)を跨いで設けてあり、図中において切り欠き(20)で示してあり、切り欠いた部分が除去された状態である。
したがって、切り欠き(20)の部分では、後側胴部(9)のシーラント層と、前上側胴部(6)のシーラント層同士が、対向して接触することができる。この部分を、ポイントシール(5)として、矢印で示すヒートシール(16)を行なって接着することが可能である。
ポイントシール(5)を設けることによって、本発明による包装袋(100)の分岐(
10)の端部を固定することができる。また切り欠き(5)は、胴部左右両側のシール部(1)の幅を超えて、包装袋前側胴部内側にまでいたる大きさとすることができ、したがってポイントシール(5)もまた、包装袋(100)前側胴部内側にまでいたる大きさとすることができる。
ポイントシール(5)を設けることによって、本発明による包装袋(100)の分岐(10)の端部を固定することができる。また切り欠き(5)は、胴部左右両側のシール部(1)の幅を超えて、包装袋前側胴部内側にまでいたる大きさとすることができ、したがってポイントシール(5)もまた、包装袋(100)前側胴部内側にまでいたる大きさとすることができる。
分岐(10)の端部がポイントシール(5)によって固定されていることによって、包装袋(100)に内容物(11)を充填した際に、包装袋(100)が膨らんでその体積を増大させると同時に、谷折線(15)の端部がポイントシール(5)で幅を持って固定されているために、分岐(10)が前側胴部から角度を持って持ち上がる効果をもたらす。
これは、内容物(11)の充填によって、包装袋(100)は膨らんで、前側胴部、および後側胴部(9)の間が、前後に引っ張られた状態になり、平たく折りたたまれた分岐(10)も、角度を持つとともに立体的になり、谷折線(15)もまたポイントシール(5)で幅を持って端部が固定されているために、正面から見て湾曲した状態で谷折りが起き上がる状態となる。
これは図1おいて模式的に示した通りである。分岐(10)が立体的になるに際しては、包装袋内部の空気または内容物が、分岐内部に入り込んで分岐(10)を立体化させることが可能である。
また分岐(10)には注ぎ口部(13)が設けられており、たとえば開封線(14)を引き裂くことによって、包装袋(100)を開封することが可能である。
この状態において、包装袋の胴部中央を手指で持ち、圧力を加えることにより、内容物の液面(12)は上昇し、ついには分岐(10)に進入して注ぎ口部(13)の開口から、内容物(11)は外部に注ぎ出される。
この注ぎ出しは、分岐(10)が角度を持って持ち上がっているために、包装袋(100)の前面に向かう方向に注ぎ出されるために、たとえば内容物(11)を他の容器に移し変える際などには、包装袋(100)を逆さにして持ち上げるなどする必要がなく、好都合である。
切り欠き(20)の形状は、矩形、円形、楕円形、多角形のうちひとつ、またはそれらのうち複数の組み合わせとすることができ、形状の限定をするものではなく、デザイン性のほか、平たく折りたたまれた分岐(10)が、内容物(11)の充填によって、角度を持つとともに立体的になり、谷折線(15)もまたポイントシール(5)で幅を持って端部が固定されているために、正面から見て湾曲した状態で谷折りが起き上がる状態となる限りにおいて、自由な形状を取ってかまわない。
図4は、本発明に係る包装袋の、一実施態様を説明するための、平面模式図である。
ここに示すように、本発明による包装袋は、内容物が充填されていない場合には、平たく折りたたむことが可能である。分岐(10)は谷折線(15)を境として、前側胴部下
側方向に向けて折りたたまれている。底部(8)も底パーツをヒートシールして折りたたまれている。
また注ぎ口部には、注ぎ口を開封させることのできる開封線(14)を設けることができ、手指を用いて容易に開封できる、易開封機構を設けることができる。易開封線には、たとえば開封のきっかけとなる切り欠き(17)や、それに続くハーフカット線などで構成することができる。
本発明による包装袋は、プラスチックフィルムを基材として、一方の面にシーラント層を有する積層体からなるが、積層体を構成する要素について以下に説明を加える。
(プラスチックフィルム)
プラスチックフィルムは高分子樹脂組成物からなるフィルムであって、たとえばポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等)、ポリアミド(ナイロンー6、ナイロンー66等)、ポリイミドなどが使用でき、用途に応じて適宜選択される。特にポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートを基材フィルムとする場合は、フィルム強度と価格においてより好ましい。
(シーラント層)
シーラント層の材質としては、熱可塑性樹脂のうちポリオレフィン系樹脂が一般的に使用され、具体的には、低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)、中密度ポリエチレン樹脂(MDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−αオレフィン共重合体、エチレン−メタアクリル酸樹脂共重合体などのエチレン系樹脂や、ポリエチレンとポリブテンのブレンド樹脂や、ホモポリプロピレン樹脂(PP)、プロピレン−エチレンランダム共重合体、プロピレン−エチレンブロック共重合体、プロピレン−αオレフィン共重合体などのポリプロピレン系樹脂等を使用することができる。
図5は、本発明に係る包装袋の、他の実施態様を説明するための、平面模式図である。
ここに示す例は、注ぎ口部に、注ぎ口から包装袋側に向かう山折線または谷折線(18)を設けることを特徴とする例である。山折線または谷折線(18)によって、分岐(10)を構成する積層体の、山折線または谷折線(18)に対して直角方向の剛性を増加させることができる。
すなわち開封されて開口部が出現した包装袋(100)の注ぎ出し部(13)において、内容物(11)の液体の注ぎ出しの際、リブとして機能して開口部が閉塞することを防止することが可能である。
図6は、本発明に係る包装袋の、さらに他の実施態様を説明するための、平面模式図である。
ここに示す例は、分岐(10)を谷折線(15)を境として、包装袋(100)上方にたたみ込んだ例である。この場合には、図3で示したポイントシール(5)の例である。またここに示す例は、注ぎ口部に、注ぎ口から包装袋側に向かう山折線または谷折線(18)を設けることを特徴とする例である。
山折線または谷折線(18)によって、分岐(10)を構成する積層体の、山折線または谷折線(18)に対して直角方向の剛性を増加させることができる。すなわち開封され
て開口部が出現した包装袋(100)の注ぎ出し部(13)において、内容物(11)の液体の注ぎ出しの際、リブとして機能して開口部が閉塞することを防止することが可能である。
包装袋内側に向かう山折線または谷折線(18)は、エンボス、ハーフカット、シールのいずれかで設けることができる。
また、本発明においては、注ぎ口部分には、別部材を取り付けたりする必要もなく、コストの面でも優れた包装袋となっている。また注ぎ口部には、注ぎ口を開封させることのできる開封線(14)を設けることができる。開封線(14)には、手指を用いて容易に開封できる、易開封機構を設けることができる。易開封機構は、たとえば開封のきっかけとなる切り欠き(17)や、それに続く包装袋の積層体のハーフカット線などで構成することができる。
すなわち易開封機構を設けることによって、開封作業はより容易、かつ安定して行なうことができ、たとえば内容物の移し替え作業もより容易、かつ安定して行なうことが可能になる。
このように本発明によれば、包装袋において、他の容器への詰め替え作業を、容易かつ安定して行なうことができる包装袋を、安価に提供することが可能である。
以下本発明を、実施例によって更に具体的な説明を加える。ただし本発明は、ここに示す例にのみ限定されるものではない。本発明は、請求項によって限定されるものである。
<実施例1>
形状は図4に示す、本発明による包装袋である。
材料構成は下記のとおりである。
胴部材:延伸ポリアミドフィルム(厚さ15μm)/蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ12μm)/直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(厚さ100μm)。
底部材:延伸ポリアミドフィルム(厚さ15μm)/直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(厚さ100μm)。
開封線は(14)は、レーザー加工によるハーフカット線とした。
内容物は、家庭用シャンプー340mlを充填し、上部ヒートシール(2)で密封した。
<比較例1>
実施例1と比較して、ポイントシールがないことのみが相違点である。
<比較例2>
実施例1と比較して、ポイントシールがないこと、および分岐の注ぎ口中央に凸状の山折線または谷折線をリブとして設けたことの2点が相違点である。
各試験体に対して、詰め替えの作業を行うこととして、以下の評価項目を設定した。
液こぼしの有無
残量
詰め替え時間
評価はn=5で行なった。
評価結果を表1に示す。
Figure 0006900646
本発明による実施例1の包装袋は、表に示す結果から明らかなように、液こぼしの有無、残量、詰め替え時間のすべての項目について、優れていることが検証された。
すなわち、開封後注ぎ口が立体的であるために、作業性に優れ、詰め替え時間は最も短い結果となった。また、注ぎ口は作業中に閉塞することもないため、液こぼしを起こすこともなく、残量も少ない良好な結果となった。
比較例1の包装袋は、分岐の注ぎ口において、開口部が立体的に保持されず、密着したまま詰め替え作業をしたことによる液こぼしの発生が見られた。結果、作業は不安定なものとなり、詰め替え時間が長くなる結果となった。
比較例2の包装袋は、比較例1と同様に分岐の注ぎ口において、開口部が立体的に保持されず、密着したまま詰め替え作業をしたことによる液こぼしの発生が見られた。
注ぎ口の折れにくさは比較例1に比べると良好であったが開封後に開口部を帆刑する作業に時間がかかり、実施例1に比較して詰め替え期間が長くなる結果となった。また残量は、凸状の山折線または谷折線をリブとして設けたことによって液がたまり、残量が多くなる結果となった。
このように本発明によれば、包装袋において、他の容器への詰め替え作業を、容易かつ安定して行なうことができる包装袋を、安価に提供することが可能であることを検証することができた。
1・・・胴部左右両側のシール部
2・・・上部ヒートシール
3・・・底部ヒートシール
4・・・分岐左右両側のサイドシール部
5・・・ポイントシール
6・・・前上側胴部
7・・・前下側胴部
8・・・底部
9・・・矩形の後ろ胴部
10・・・分岐
11・・・内容物
12・・・内容物の液面
13・・・注ぎ口部
14・・・開封線
15・・・谷折線
16・・・ヒートシール
17・・・切り欠き
18・・・山折線または谷折線
100・・・包装袋

Claims (5)

  1. 少なくとも基材と最内層のシーラント層を設けた積層体からなる、包装袋であって、
    後側胴部、前側胴部、と底ガゼット部とを有し、
    該前側胴部は、前下側胴部と前上側胴部とから構成され、
    胴部左右両側および包装袋の上部がシールされ、
    前下側胴部と前上側胴部とは包装袋中央より上方で、シーラント層同士が対向して重なり合い、左右両側のサイドシール部、および注ぎ口部を形成してシールされ、前側胴部から張り出し可能に注ぎ口部を形成して、分岐を構成しており、
    該分岐は、前側胴部の分岐の境目の谷折線を折って、前側胴部と重ねることができ、
    該前下側胴部または該前上側胴部の、両端部において、該谷折線を跨ぐ位置には切り欠きが設けてあり、該切り欠きは、胴部左右両側のシール部を超えて、前側胴部内側にまでいたる大きさであり、谷折した際に該切り欠きによって接触可能な、後側胴部のシーラント層と、前上側胴部または前下側胴部のシーラント層同士とが、シールされており、
    底ガゼット部は、後側胴部および前下側胴部の周縁部とシールされていることを特徴とする、包装袋。
  2. 前記切り欠きの形状は、矩形、円形、楕円形、多角形のうちひとつ、またはそれらのうち複数の組み合わせであることを特徴とする、請求項1に記載の包装袋。
  3. 前記注ぎ口部には、易開封機構を備えていることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の包装袋。
  4. 前記注ぎ口部には、包装袋内側に向かう山折線または谷折線が設けられていることを特徴とする、請求項1〜請求項のいずれかに記載の包装袋。
  5. 前記山折線または谷折線は、エンボス、ハーフカット、シールのいずれかで設けられていることを特徴とする、請求項に記載の包装袋。
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