JP6894560B1 - 遮光グラビアインキ組成物、遮光印刷物、積層体、遮光印刷物の製造方法、積層体の製造方法および包装袋、蓋材、ラベル - Google Patents

遮光グラビアインキ組成物、遮光印刷物、積層体、遮光印刷物の製造方法、積層体の製造方法および包装袋、蓋材、ラベル Download PDF

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Abstract

【課題】アルミ箔やアルミニウム蒸着フィルムを使用することなく、遮光性および白色性が高い印刷物を提供でき、基材への高い密着性を有する遮光グラビアインキ組成物を提供する。【解決手段】平均粒子径が10μm以下の未処理アルミニウム顔料(A)と、熱可塑性樹脂(B1)とを含み、前記熱可塑性樹脂(B1)が、酸価が2mgKOH/g以上である酸変性塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂(b1)と、ポリウレタン樹脂(b2)とを含むことを特徴とする遮光グラビアインキ組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、遮光グラビアインキ組成物、遮光印刷物、積層体、遮光印刷物の製造方法、積層体の製造方法および包装袋、蓋材、ラベルに関する。
従来より、飲食料品、洗剤などの各種製品を保存するための包装袋や包装容器といった軟包装製品は、外からの光により、内容物が変化したり、劣化するものがあり、これらを充填する包装製品は、遮光性が求められる。このため、アルミ箔やアルミニウム蒸着フィルムなどが一般的に使用されているが、耐屈曲性が劣るため、ピンホールが発生しやすくなるといった問題や電子レンジで加熱した場合、火花が生じるといった問題、また、金属探知機に反応してしまい、異物(金属片など)の検査に支障を来たすといった問題がある。またアルミ箔はアルミニウムの分離が困難、焼却処理が困難といった問題があり、環境上好ましくない。そこで、印刷により、アルミ箔やアルミニウム蒸着フィルムを代替しようとするものが提案されている。また、一般にラミネートすると、遮光性が落ちる傾向がある。
特許文献1には、プラスチックフィルムの片面に、少なくとも白色の第1印刷層、茶色または銀色の第2印刷層を設け、かつ着色樹脂層を介してシーラント層を設けたことを特徴とする遮光性包装材料が記載されている。
特許文献2には、少なくとも、第一の基材層と、遮光層と、前記遮光層に積層されたバリア層と、シーラント層とが順に積層され、前記遮光層は、1または複数の白色層と、グレー色層とが前記第一の基材層側から順に積層されて構成され、前記グレー色層は、平均粒径0.1〜0.3μmの酸化チタンとカーボンブラックとを含む積層体が記載されている。
特許文献1や特許文献2は、単層の印刷インキ層では十分な遮光性が得られないため、色相の異なる印刷インキ層を積層することが必要であり、工程が煩雑であり、美粧性(白色性)も損なわれてしまう。そこで、単層の印刷インキ層や着色した接着剤層で、遮光性を確保しようとするものも提案されている。
特許文献3には、少なくとも基材フィルム層とヒートシール性樹脂層とを積層した積層材からなり、更に、該積層材を構成するいずれかの層に、印刷インキによる連続印刷膜を設けた遮光性積層材が記載されている。
特許文献4には、少なくとも、透明蒸着フィルム層と、印刷インキからなる着色層を表面に設けた印刷基材層と、シーラントフィルム層とを含む構成のガスバリア性を有する積層フィルムが記載されている。
特許文献5には、基材フィルム層に接着剤層を介して積層されたシーラント層を少なくとも有してなる積層体からなる包装材料であって、前記接着剤層には着色剤が配合されている包装材料が記載されている。
特許文献3や特許文献4は、着色印刷インキ層を形成するものであるため、外観に制約があり、美粧性(白色性)が損なわれてしまう。また、特許文献5は、印刷インキ層や着色樹脂層設けないため、工程の簡略化やコスト低減できるものであるが、接着剤に着色剤を混合する工程が別途必要となる。また、実際に開示されている例(実施例)では、白色塗膜層(すなわち白色印刷インキ層)を形成することで、課題を解決しているものであって、単層〜4層の白色印刷インキ層が必須となっている。そして、該印刷インキ層上に、着色接着剤層を有するものであるので、やはり外観に制約があり、美粧性(白色性)が損なわれてしまう。
さらに、特許文献1〜5では、遮光性について、十分とはいえず、また、美粧性についても、劣るおそれがある。さらに、印刷インキ層との密着性について、評価されておらず、劣るおそれがある。また、一般にラミネートしたときに、遮光性が落ちるおそれがある。
特開平9−314719号公報 特開2017−202613号公報 特開平10−305513号公報 特開2003−311865号公報 特開2004−189325号公報
そこで、本発明は、アルミ箔やアルミニウム蒸着フィルムを使用することなく、遮光性および白色性が高い印刷物を提供でき、基材への高い密着性を有する遮光グラビアインキ組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、平均粒子径が10μm以下の未処理アルミニウム顔料(A)と、熱可塑性樹脂(B1)とを含み、前記熱可塑性樹脂(B1)が、酸価が2mgKOH/g以上である酸変性塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂(b1)と、ポリウレタン樹脂(b2)とを含むことを特徴とする遮光グラビアインキ組成物であることにより、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)プラスチック基材フィルムの少なくとも一方の面に、遮光グラビアインキ組成物からなるインキ層を0.3〜5μmの膜厚で積層し、当該インキ層上に白色インキ組成物からなる白インキ層を0.5〜10μmの膜厚で積層してなる印刷層と、当該印刷層上にシーラント層またはシール層を積層してなる積層体であって、
前記遮光グラビアインキ組成物が、アトマイズ法による平均粒子径が10μm以下のオレイン酸処理したアルミニウム顔料(A)と、熱可塑性樹脂(B1)とを含み、
前記熱可塑性樹脂(B1)が、酸価が2mgKOH/g以上であるカルボキシル基変性塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂(b1)と、ポリウレタン樹脂(b2)とを含み、
前記白色インキ組成物が、二酸化チタン(C)と熱可塑性樹脂(B2)を含み、前記熱可塑性樹脂(B2)が塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂(b3)とポリウレタン樹脂(b4)を含み、前記二酸化チタン(C)と前記熱可塑性樹脂(B2)の固形分重量比が、(C)/(B2)=60/40〜90/10であることを特徴とする積層体
(2)プラスチック基材フィルムの少なくとも一方の面に、白色インキ組成物からなる白インキ層を0.5〜10μmの膜厚で積層し、当該白インキ層上に遮光グラビアインキ組成物からなるインキ層を0.3〜5μmの膜厚で積層してなる印刷層と、当該印刷層上にシーラント層またはシール層を積層してなる積層体であって、
前記遮光グラビアインキ組成物が、アトマイズ法による平均粒子径が10μm以下のオレイン酸処理したアルミニウム顔料(A)と、熱可塑性樹脂(B1)とを含み、
前記熱可塑性樹脂(B1)が、酸価が2mgKOH/g以上であるカルボキシル基変性塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂(b1)と、ポリウレタン樹脂(b2)とを含み、
前記白色インキ組成物が、二酸化チタン(C)と熱可塑性樹脂(B2)を含み、前記熱可塑性樹脂(B2)が塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂(b3)とポリウレタン樹脂(b4)を含み、前記二酸化チタン(C)と前記熱可塑性樹脂(B2)の固形分重量比が、(C)/(B2)=60/40〜90/10であることを特徴とする積層体
(3)プラスチック基材フィルムを準備する工程と、
該プラスチック基材フィルムの少なくとも一方に、遮光グラビアインキ組成物からなるインキ層を0.3〜5μmの膜厚で印刷し、当該インキ層上に白色インキ組成物からなる白インキ層を0.5〜10μmの膜厚で印刷して印刷層を形成するグラビア印刷工程と、
さらに、当該印刷層上にシーラント層を作成するラミネート工程またはシール層を作成する塗工工程と、を含む積層体の製造方法であって、
前記遮光グラビアインキ組成物が、アトマイズ法による平均粒子径が10μm以下のオレイン酸処理したアルミニウム顔料(A)と、熱可塑性樹脂(B1)とを含み、
前記熱可塑性樹脂(B1)が、酸価が2mgKOH/g以上であるカルボキシル基変性塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂(b1)と、ポリウレタン樹脂(b2)とを含み、
前記白色インキ組成物が、二酸化チタン(C)と熱可塑性樹脂(B2)を含み、前記熱可塑性樹脂(B2)が塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂(b3)とポリウレタン樹脂(b4)を含み、前記二酸化チタン(C)と前記熱可塑性樹脂(B2)の固形分重量比が、(C)/(B2)=60/40〜90/10であることを特徴とする積層体の製造方法
(4)プラスチック基材フィルムを準備する工程と、
該プラスチック基材フィルムの少なくとも一方に、白色インキ組成物からなる白インキ層を0.5〜10μmの膜厚で印刷し、当該白インキ層上に遮光グラビアインキ組成物からなるインキ層を0.3〜5μmの膜厚で印刷して印刷層を形成するグラビア印刷工程と、
さらに、当該印刷層上にシーラント層を作成するラミネート工程またはシール層を作成する塗工工程と、を含む積層体の製造方法であって、
前記遮光グラビアインキ組成物が、アトマイズ法による平均粒子径が10μm以下のオレイン酸処理したアルミニウム顔料(A)と、熱可塑性樹脂(B1)とを含み、
前記熱可塑性樹脂(B1)が、酸価が2mgKOH/g以上であるカルボキシル基変性塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂(b1)と、ポリウレタン樹脂(b2)とを含み、
前記白色インキ組成物が、二酸化チタン(C)と熱可塑性樹脂(B2)を含み、前記熱可塑性樹脂(B2)が塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂(b3)とポリウレタン樹脂(b4)を含み、前記二酸化チタン(C)と前記熱可塑性樹脂(B2)の固形分重量比が、(C)/(B2)=60/40〜90/10であことを特徴とする積層体の製造方
(5)外層から順に、プラスチック基材フィルムと、白インキ層と、インキ層と、シーラント層またはシール層とを必須とする包装袋において、
前記白インキ層が、0.5〜10μmの膜厚で、かつ、
二酸化チタン(C)と熱可塑性樹脂(B2)を含み、前記熱可塑性樹脂(B2)が塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂(b3)とポリウレタン樹脂(b4)を含み、前記二酸化チタン(C)と前記熱可塑性樹脂(B2)の固形分重量比が、(C)/(B2)=60/40〜90/10である白色インキ組成物にて形成され、
前記インキ層が、0.3〜5μmの膜厚で、かつ、
アトマイズ法による平均粒子径が10μm以下のオレイン酸処理したアルミニウム顔料(A)と、熱可塑性樹脂(B1)とを含み、
前記熱可塑性樹脂(B1)が、酸価が2mgKOH/g以上であるカルボキシル基変性塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂(b1)と、ポリウレタン樹脂(b2)とを含む遮光グラビアインキ組成物にて形成されたことを特徴とする包装袋
(6)外層から順に、プラスチック基材フィルムと、白インキ層と、インキ層と、シーラント層またはシール層とを必須とする蓋材において、
前記白インキ層が、0.5〜10μmの膜厚で、かつ、
二酸化チタン(C)と熱可塑性樹脂(B2)を含み、前記熱可塑性樹脂(B2)が塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂(b3)とポリウレタン樹脂(b4)を含み、前記二酸化チタン(C)と前記熱可塑性樹脂(B2)の固形分重量比が、(C)/(B2)=60/40〜90/10である白色インキ組成物にて形成され、
前記インキ層が、0.3〜5μmの膜厚で、かつ、
アトマイズ法による平均粒子径が10μm以下のオレイン酸処理したアルミニウム顔料(A)と、熱可塑性樹脂(B1)とを含み、
前記熱可塑性樹脂(B1)が、酸価が2mgKOH/g以上であるカルボキシル基変性塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂(b1)と、ポリウレタン樹脂(b2)とを含む遮光グラビアインキ組成物にて形成されたことを特徴とする蓋材
(7)外層から順に、プラスチック基材フィルムと、白インキ層と、インキ層と、シーラント層またはシール層とを必須とするラベルにおいて、
前記白インキ層が、0.5〜10μmの膜厚で、かつ、
二酸化チタン(C)と熱可塑性樹脂(B2)を含み、前記熱可塑性樹脂(B2)が塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂(b3)とポリウレタン樹脂(b4)を含み、前記二酸化チタン(C)と前記熱可塑性樹脂(B2)の固形分重量比が、(C)/(B2)=60/40〜90/10である白色インキ組成物にて形成され、
前記インキ層が、0.3〜5μmの膜厚で、かつ、
アトマイズ法による平均粒子径が10μm以下のオレイン酸処理したアルミニウム顔料(A)と、熱可塑性樹脂(B1)とを含み、
前記熱可塑性樹脂(B1)が、酸価が2mgKOH/g以上であるカルボキシル基変性塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂(b1)と、ポリウレタン樹脂(b2)とを含む遮光グラビアインキ組成物にて形成されたことを特徴とするラベル
に関するものである。
本発明によれば、アルミ箔やアルミニウム蒸着フィルムを使用することなく、遮光性および白色性が高い印刷物を提供でき、基材への高い密着性を有する遮光グラビアインキ組成物を提供できる。
以下、本発明を実施するための形態を詳細に説明する。なお、本実施形態は、本発明を実施するための一形態に過ぎず、本発明は本実施形態によって限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更、実施の形態が可能である。
本発明の遮光グラビアインキ組成物(以下、単に「インキ組成物」ともいう。)は、平均粒子径が10μm以下の未処理アルミニウム顔料(A)と、熱可塑性樹脂(B1)とを含み、
前記熱可塑性樹脂(B1)が、酸価が2mgKOH/g以上である酸変性塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂(b1)と、ポリウレタン樹脂(b2)とを含むことが好ましい。
前記未処理アルミニウム顔料(A)は、平均粒子径が10μm以下であるものが好ましい。平均粒子径が0.5μm〜10μmであることがより好ましい。平均粒子径が10μmを超えると、遮光性が劣るおそれがある。0.5μmより小さいと、密着性が劣るおそれがある。粒子径は、鱗片形状の最長径の平均粒子径で、光散乱による粒度分布測定装置、あるいは直接的に電子顕微鏡による観察する方法で測定される。ここでいう、平均粒子径とは、レーザー回折/散乱法によるD50粒子径のことをいう。
また、未処理であることが好ましい。アルミニウム顔料をアクリル樹脂で被覆したアルミペーストとは異なり、未処理であることで、後述する酸変性塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂(b1)との親和性が向上し、密着性が向上する。また、樹脂被覆処理が不要なので、煩雑な工程が省くことができ、コストメリットもある。
また、前記未処理アルミニウム顔料(A)は、[平均粒子径/平均厚み]で定義されるアスペクト比が、10〜100であることが好ましく、15〜80であることがより好ましい。アスペクト比を前記範囲内とすることで、遮光性が良好となる。
前記未処理アルミニウム顔料(A)は、インキ組成物中に、固形分として1〜95質量%含有することが好ましく、5〜85質量%含有することがより好ましい。前記アルミニウム材料が、1質量%より少ないと、遮光性が劣り、95質量%を超えると、密着性が劣るおそれがある。
前記熱可塑性樹脂(B1)は、酸価が2mgKOH/g以上である酸変性塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂(b1)と、ポリウレタン樹脂(b2)とを含むことが好ましい。
前記酸変性塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂(b1)は、酸価が2mgKOH/g以上であることが好ましく、3〜30mgKOH/gの範囲内であることがより好ましい。前記範囲内であることで、密着性が良好となる。
なお、酸価は、樹脂1g中に含有する酸基を中和するのに必要な水酸化カリウムのmg数で、JIS K0070による測定値である。
前記酸変性塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂(b1)は、塩化ビニルモノマー、酢酸ビニルモノマーおよび一分子中に不飽和炭素−炭素二重結合を有し、かつ酸性官能基を有するモノマーを共重合反応させたものであり、その重合方法としては、従来からの既知の方法で製造でき、製造方法は特に制限されるものではなく、溶液重合、乳化重合および懸濁重合のいずれの方法でも行うことができる。酸性官能基としては、カルボキシル基、スルホン酸基、メルカプト基、ラクトン基、フェノール基、キノンなどが挙げられ、なかでもカルボキシル基がより好ましい。
カルボキシル基を有するモノマーとしては、モノカルボン酸の例である(メタ)アクリル酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、イソ吉草酸、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリル酸、ラウリン酸、ミリスチル酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、安息香酸、サリチル酸などが挙げられる。ジカルボン酸の例であるリンゴ酸、イタコン酸、(無水)マレイン酸、フタル酸、シュウ酸、グルタル酸、マロン酸、テレフタル酸、フマル酸、イソフタル酸、アジピン酸、セバシン酸、コハク酸などが挙げられる。なかでも、(無水)マレイン酸がより好ましい。
このようなカルボキシル基変性塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂(b1)は、市販されており、VINNOL H15/45M、VINNOL H30/48M(Wacker Chemie社製)、ソルバインM5、ソルバインM5R(日信化学工業(株)製)、カネビニールT5DA((株)カネカ製)などが挙げられる。
前記ポリウレタン樹脂(b2)は、ポリオールとポリイソシアネートおよび鎖伸長剤とを反応させることにより得られるものであればよい。
前記ポリオールとしては、例えば、ポリエーテルポリオール類、低分子ポリオール類、ポリエステルポリオール類、ポリカーボネートポリオール類、ポリブタジエングリコール類、グリコール類、アクリルポリオールなどが挙げられる。これらポリオールは、一種類または二種類以上混合して使用することができる。前記ポリイソシアネートとしては、芳香族ジイソシアネート、脂肪族ジイソシアネート、脂環族ジイソシアネートなどが挙げられる。これらポリイソシアネートは、一種類または二種類以上混合して使用することができる。前記鎖伸長剤としては、例えば、1分子中に2個以上の1級または2級アミノ基を含有するポリアミン化合物、ヒドラジド化合物、あるいは分子量600未満の低分子量ポリオールなどが挙げられる。これら鎖伸長剤は、一種類または二種類以上混合して使用することができる。ウレタン化反応において、反応制御のため、溶剤を使用することが好ましく、イソシアネート基に対して不活性のものであるか、低活性のものであることがより好ましい。使用できる溶剤としては、例えば、トルエン、キシレンなどの芳香族系溶剤、ヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサンなどの脂肪族系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン系溶剤、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのエステル系溶剤、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどのグリコール系溶剤、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ノルマルプロパノール、ブタノールなどのアルコール系溶剤などが挙げられる。これら溶剤は、一種類または二種類以上混合して使用することができる。そのほかに、必要に応じて、添加剤を加えてもよい。添加剤としては、酸化防止剤、光安定剤、加水分解防止剤、紫外線吸収剤、金属不活性剤、反応遅延剤などが挙げられる。これら添加剤は、一種類または二種類以上添加することができる。また、反応前後あるいは反応の途中に適宜添加することができる。
前記酸変性塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂(b1)と前記ポリウレタン樹脂(b2)が、固形分重量比で、(b1)/(b2)=5/95〜95/5であることが好ましい。前記酸変性塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂(b1)の比率が、5より小さいと、密着性が低下する。
前記熱可塑性樹脂(B1)は、他の樹脂を含んでもよい。例えば、セラック類、ロジン類、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、硝化綿、酢酸セルロース、セルロースアセチルプロピオネート、セルロースアセチルブチレート、塩化ゴム、環化ゴム、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、酸変性ではない塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、酢酸ビニル樹脂、ケトン樹脂、ブチラール樹脂、塩素化ポリプロピレン樹脂、塩素化ポリエチレン樹脂、塩素化エチレンビニルアセテート樹脂、エチレンビニルアセテート樹脂、(メタ)アクリル樹脂、スチレンマレイン酸樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂、カゼイン、アルキッド樹脂、アクリロニトリル樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリスルホン樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、変性ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリフェニレンスルホン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、非晶ポリアリレート樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、アクリル系エマルジョン、ウレタン系エマルジョン、ポリビニルアルコール樹脂、エチレン−ビニルアルコール樹脂、ポリ乳酸などが好ましい。これらの樹脂は、一種類または二種類以上であってもよい。
本発明の遮光グラビアインキ組成物は、前記未処理アルミニウム顔料(A)と前記熱可塑性樹脂(B1)が、固形分重量比で、(A)/(B1)=95/5〜5/95であることが好ましく、(A)/(B1)=85/15〜15/80であることがより好ましい。(A)が、95より大きいと、樹脂分が少ないため密着性が劣り、5より小さいと、顔料分が少ないため遮光性が低下する。
インキ組成物中の固形分としては、2〜55質量%の範囲内であることが好ましい。2質量%より低いと、印刷時の塗布量が十分でなく、55質量%を超えると、流動性が悪く、インキ化が困難となる。
本発明の遮光グラビアインキ組成物には、通常グラビアインキに使用される溶剤を使用することができる。前記溶剤としては、例えばトルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系溶剤、ヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素系溶剤、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ノルマルプロピルアルコール、1−ブタノール、2−ブタノール、イソブタノール、tert−ブタノールなどのアルコール系溶剤、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸sec−ブチル、酢酸tert−ブチルなどのエステル系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン系溶剤、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテルなどのグリコールエーテル系溶剤およびこれらのエステル化物が挙げられ、エステル化物としては主にアセテート化したものが選ばれ、例えばエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテートなどが挙げられる。なかでも、印刷適性や汎用性の観点から、トルエン、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、イソプロピルアルコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、メチルエチルケトンなどがより好ましい。これらは、一種類または二種類混合して用いることができる。
インキ組成物中に溶剤は45〜98質量%の範囲内であることが好ましい。45質量%より少ないと固形分が多くなり、流動性が悪くなり、インキ製造適性が劣り、98質量%を超えると、インキ膜厚が局部的に不均一になり、印刷面上に、不定形の濃淡(泳ぎ現象)が生じたり、粘度が低くなり、顔料が沈降しやすくなるおそれがある。
前記インキ組成物には、色材、無機充填剤、有機充填剤、消泡剤、レベリング剤、ブロッキング防止剤、ワックス、顔料分散剤、帯電防止剤、スリップ剤、可塑剤、粘着付与剤などを含有することもできる。公知慣用のものであればいかなるものも、インキ組成物としての特性を損なわない範囲で、適宜選択できる。
前記色材としては、顔料または染料あるいはその混合物を含有することができる。
顔料としては、例えば、二酸化チタン、弁柄、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、シリカ、酸化亜鉛、硫化亜鉛、マイカ、タルク、パールなどの無機顔料、フタロシアニン系、不溶性アゾ系、縮合アゾ系、ジオキサジン系、アントラキノン系、キナクリドン系、ペリレン系、ペリノン系、チオインジゴ系、カーボンブラックなどの有機顔料、その他各種蛍光顔料、金属粉顔料、体質顔料などが挙げられる。これらの顔料は、一種類または二種類以上組み合わせて使用してもよい。染料としては、溶剤に溶解または分散するものが好ましく、一種類または二種類以上組み合わせて使用してもよい。なかでも、耐久性の観点から、顔料を用いることが好ましい。
本発明の遮光印刷物は、前記遮光グラビアインキ組成物が、プラスチック基材フィルムの少なくとも一方の面に、0.3〜5μmの膜厚でインキ層を積層してなる遮光印刷層を形成することが好ましい。インキ層の膜厚は、0.5〜4μmであることがより好ましい。0.3μmより薄いと、遮光性が低下する。5μmより厚いと、密着性が劣る。
本発明の遮光印刷物は、前記インキ層上に、二酸化チタン(C)と熱可塑性樹脂(B2)を含み、前記熱可塑性樹脂(B2)が塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂(b3)とポリウレタン樹脂(b4)を含み、前記二酸化チタン(C)と前記熱可塑性樹脂(B2)の固形分重量比が、(C)/(B2)=60/40〜90/10である白色インキ組成物からなる白インキ層を0.5〜10μmの膜厚で積層してなる遮光層を形成することが好ましい。遮光層に、白インキ層が形成されることで、白色性が向上する。白色性が向上することで、視認性が良くなるという効果がある。白インキ層の膜厚は、0.6〜8μmであることがより好ましい。0.5μmより小さいと、白色性が低下する。10μmより大きいと、密着性が劣る。
また、本発明の遮光印刷物は、前記プラスチック基材フィルムと前記インキ層の間に、二酸化チタン(C)と熱可塑性樹脂(B2)を含み、前記熱可塑性樹脂(B2)が塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂(b3)とポリウレタン樹脂(b4)を含み、前記二酸化チタン(C)と前記熱可塑性樹脂(B2)の重量比が、(C)/(B2)=60/40〜90/10である白色インキ組成物からなる白インキ層を0.5〜10μmの膜厚で積層してなる遮光層を形成することが好ましい。前記同様、遮光層に、白インキ層が形成されることで、白色性が向上する。また、積層体の構成として、基材プラスチックフィルムとインキ層の間に、ドライラミネートなどを介し他の基材を積層することもできる。
前記白色インキ組成物に用いられる前記二酸化チタン(C)は、アナタース型でもルチル型でもよい。平均粒子径は、0.1〜0.5μmであることが好ましく、0.15〜0.45μmであることがより好ましい。
このような二酸化チタンは、市販されており、JR−301、JR−403、JR−405、JR600A、JR−605、JR−600E、JR−603、JR−805、JR−806、JR−701、JRNC、JR−800、JR、JA−1、JA−C、JA−3(テイカ(株)製)などが挙げられる。
前記酸変性塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂(b3)は、前記した酸変性塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂(b1)と同様のものを使うことができる。
前記ポリウレタン樹脂(b4)は、前記したウレタン樹脂(b2)と同様のものを使うことができる。
前記酸変性塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂(b3)と、ポリウレタン樹脂(b4)が、固形分重量比で、(b3)/(b4)=95/5〜5/95であることが好ましい。前記酸変性塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂(b3)の比率が、5より小さいと、密着性が低下する。
前記熱可塑性樹脂(B2)は、他の樹脂を含んでもよい。例えば、セラック類、ロジン類、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、硝化綿、酢酸セルロース、セルロースアセチルプロピオネート、セルロースアセチルブチレート、塩化ゴム、環化ゴム、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、酸変性ではない塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、酢酸ビニル樹脂、ケトン樹脂、ブチラール樹脂、塩素化ポリプロピレン樹脂、塩素化ポリエチレン樹脂、塩素化エチレンビニルアセテート樹脂、エチレンビニルアセテート樹脂、(メタ)アクリル樹脂、スチレンマレイン酸樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂、カゼイン、アルキッド樹脂、アクリロニトリル樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリスルホン樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、変性ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリフェニレンスルホン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、非晶ポリアリレート樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、アクリル系エマルジョン、ウレタン系エマルジョン、ポリビニルアルコール樹脂、エチレン−ビニルアルコール樹脂、ポリ乳酸などが好ましい。これらの樹脂は、一種類または二種類以上であってもよい。
前記基材層は、紙、プラスチックフィルムまたはシートならびにこれらの積層体から選ばれる少なくとも1つであることが好ましい。例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステルフィルム、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−ビニルアセテートなどのポリオレフィンフィルム、ポリスチレンフィルム、エチレン−ビニルアルコール、ポリビニルアルコールなどのアルコール系フィルム、ポリアミドフィルムまたはバリア層を中間に配したバリア性ポリアミドフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリアクリロニトリルフィルム、ポリイミドフィルム、セロハン、防湿セロハン、PETフィルムまたはポリアミドフィルムにアルミナやシリカなどの蒸着層を設けた透明蒸着ポリエステルフィルムまたは透明蒸着ポリアミドフィルム、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリアクリル酸樹脂などをコートした各種コーティングフィルム、PETとナイロンの共押出フィルム、ポリ乳酸フィルムなどが挙げられる。これらは延伸、未延伸のどちらでもよく、一種類または二種類以上を積層していてもよい。機械的強度や寸法安定性などを考慮して、適切なものが選択できる。また、印刷面にはアンカーコート層やラミネート層の密着性を向上させるため、コロナ処理、低温プラズマ処理、フレーム処理、溶剤処理、コート処理などを施すか、あらかじめ施されたものが選択できる。なかでも、PETフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリアミドフィルム、コーティングフィルム、透明蒸着ポリエステルフィルムまたは透明蒸着ポリアミドフィルム、共押出フィルムなどが好ましい。プラスチック基材フィルムの厚さは、印刷適性、巻き取り適性などに支障のない範囲内であれば、特に制限はないが、5〜300μmが好ましく、6〜250μmがより好ましい。
前記紙基材層としては、コート紙、非コート紙およびそれらにプラスチックフィルム、などを貼り合わせた紙基材から選ばれる少なくとも1つを含むことが好ましい。紙基材は、熱可塑性樹脂などをドライラミネート、ノンソルベントラミネートや押出ラミネートなどによる方法、接着剤などを介して貼り合せる方法などにより積層したものであってもよく、また、これらを適宜組み合わせたものであってもよい。また、ヒートシール性を付与した積層体も紙基材として使用できる。ヒートシール性を付与する方法としては、公知のシーラントフィルムの貼り合わせ、押出ラミネート加工による樹脂コーティング、ヒートシール剤やホットメルトの塗工や共押出によるヒートシール性樹脂加工などが挙げられ、これらの方法によってヒートシール性が付与された層をヒートシール層ともいう。紙基材の厚さは、印刷適性、巻き取り適性などに支障のない範囲内であれば、特に制限はないが、5〜800μmが好ましく、6〜600μmがより好ましい。
前記遮光層は、基材層の少なくとも一方の面に、インキ層を積層してなることが好ましい。前記遮光層は、グラビア印刷法により塗工されて形成されることが好ましい。特に、多色グラビア印刷機を用いたグラビア印刷法により塗工されて形成されることがより好ましい。前記遮光層は、遮光グラビアインキ組成物で積層してなるインキ層単独(基材層/インキ層/DL/他の基材など)でもよいが、当該インキ層と白色インキ組成物で積層してなる白インキ層とを含んでもよい。また、遮光層の他に、他のグラビアインキ組成物で積層してなる他のインキ層とを積層してもよい(他のインキ層/基材層/(白インキ層)/インキ層/白インキ層/DL/他の基材など)。さらに、前記遮光層は、グラビア印刷法による塗工されて形成されるため、全ベタ印刷だけでなく、部分印刷も可能である。インキ層と白インキ層は、最終的な包装態様によっては、これら遮光層を形成するための印刷基材の配置位置が変わることもあり、これらインキ層と白インキ層の形成順が変わることもある。すなわち、例えば、基材層/インキ層/白インキ層のように遮光層を形成した後、ドライラミネートなどで他の基材を積層(基材層/インキ層/白インキ層/DL/他の基材)する構成としてもよいし、基材層/白インキ層/インキ層のように遮光層を形成した後、ドライラミネートなどで他の基材を積層(基材層/白インキ層/インキ層/DL/他の基材)する構成としてもよい。また、反転機構を有する印刷機を使用することにより、多種の他のインキ層を有する構成の遮光印刷物を得ることができる。例えば、基材層/インキ層/他のインキ層のように遮光印刷層を形成した後、反転し、他のインキ層を形成した後、ドライラミネートなどで他の基材を積層(他の基材/DL/他のインキ層/基材層/インキ層/他のインキ層/DL/他の基材)する構成としてもよい。また、他の基材/DL/白インキ層/基材層/インキ層や基材層/白インキ層/インキ層/白インキ層/DL/他の基材としてもよい。
本発明の遮光印刷物は、前記遮光層の他に、剛性、腰、ガスバリア性、保香性、防湿性、耐ピンホール性、デッドホール性、直線カット性などの性能を付与または強化するための中間層を積層してもよい。なお、中間層を設ける場合、必ずしも基材層に遮光層を施す必要はなく、中間層に遮光層を設けてもよい。
前記中間層としては、プラスチックフィルム、シートならびにこれらの積層体などが挙げられる。プラスチックフィルムとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステルフィルム、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−ビニルアセテートなどのポリオレフィンフィルム、ポリスチレンフィルム、エチレン−ビニルアルコール、ポリビニルアルコールなどのアルコール系フィルム、ポリアミドフィルムまたはバリア層を中間に配したバリア性ポリアミドフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリアクリロニトリルフィルム、ポリイミドフィルム、セロハン、防湿セロハン、PETフィルムまたはポリアミドフィルムにアルミナやシリカなどの蒸着層を設けた透明蒸着ポリエステルフィルムまたは透明蒸着ポリアミドフィルム、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリアクリル酸樹脂などをコートした各種コーティングフィルム、PETとナイロンの共押出フィルム、ポリ乳酸フィルムなどが挙げられる。これらは延伸、未延伸のどちらでもよく、一種類または二種類以上を積層していてもよい。機械的強度や寸法安定性などを考慮して、適切なものが選択できる。貼り合わせ面には密着性を向上させるため、コロナ処理、低温プラズマ処理、フレーム処理、溶剤処理、コート処理などを施すか、あらかじめ施されたものが選択できる。処理は両面処理が好ましい。
中間層としては、印刷適性、巻き取り適性などに支障のない範囲内であればよく、5〜300μmの厚みが好ましく、6〜250μmの厚みがより好ましい。
本発明の積層体は、遮光印刷物の遮光層上に、シーラント層またはシール層を積層することが好ましい。前記シーラント層は、例えば、ヒートシール性を付与した積層体や公知のシーラントフィルムの貼り合わせ、押出ラミネート法による樹脂コーティングなどによる層が挙げられ、前記シール層は、例えば、ヒートシール剤やホットメルト剤の塗工などによるシール層であることが好ましいり形成される層が挙げられる。
前記シーラント層としては、シール強度が十分確保できるものであれば、貼り合わせ方法は印刷基材、用途、構成などに応じて適宜選択される。例えば、前記基材層上の遮光層に接着剤を介した公知のシーラントフィルムとの貼り合わせ(ドライラミネート法、ノンソルベントラミネート法、ウェットラミネート法)、熱による貼り合わせ(熱ラミネート法)、押出ラミネート加工による樹脂コーティング(押出ラミネート法、共押出ラミネート法、PEサンドイッチラミネート法)などが好ましく使用できる。これらの方法を一種類もしくは組み合わせて積層体を製造することができる。
シーラント層の厚みは、特に制限はないが、シーラントフィルムでは2〜200μm、押出ラミネート法による樹脂コーティングでは1〜100μmの厚みであることが好ましい。
前記シーラントフィルムとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−ビニルアセテート、これらの共重合体などのポリオレフィンフィルムやその共押フィルムおよび着色フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリアクリロニトリルフィルム、エチレン−ビニルアルコール樹脂フィルムなどが挙げられ、延伸していても、未延伸のどちらでもよく、一種類または二種類以上を積層していてもよい。
前記ドライラミネート法、ノンソルベントラミネート法、ウェットラミネート法、押出ラミネート法などに接着剤を使用する場合は市販のものでよく、例えば、2液型もしくは1液型ウレタン系樹脂接着剤、アクリル系、エポキシ系、ポリエステル系、ポリエチレンイミン系、ポリブタジエン系、水系ウレタン系、イソシアネート系、有機チタン系、デンプン系の水溶性接着剤や酢酸ビニルエマルジョンのような水性接着剤などが挙げられる。シーラント層を形成するための接着剤の塗布方法としては、公知の塗布法を用いることができ、例えば、ロールコーター、リバースロールコーター、グラビアコーター、マイクログラビアコーター、ナイフコーター、バーコーター、ワイヤーバーコーター、ダイコーター、ディップコーター等を用いることができる。接着剤の厚みは特に制限はないが、0.001〜10μm程度の範囲が好ましく、0.01〜5μmの範囲が特に好ましい。
前記押出ラミネート法による樹脂コーティングに使用できる樹脂としては、LDPE、LLDPE、HDPEなどのポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、メチルペンテンポリマー、ポリエチレンやポリプロピレンをマレイン酸やフマル酸などで変性した酸変性ポリオレフィン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂などの熱可塑性樹脂が挙げられ、これらの樹脂は、一種類または二種類以上を積層していてもよい。
前記シール層としては、シール強度が十分確保できるものであれば、形成方法は印刷基材、用途、構成などに応じて適宜選択される。例えば、ヒートシール剤やホットメルトの塗工などが好ましく使用できる。これらの方法を一種類もしくは組み合わせて積層体を製造することができる。シール層の厚みは、特に制限はないが、ホットメルト接着剤の塗工では1〜50μm、ヒートシール剤の塗工では0.01〜30μmの厚みであることが好ましい。
ヒートシール剤の樹脂の例としては、例えば、塩化ビニリデン、セラック類、ロジン類、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、硝化綿、酢酸セルロース、セルロースアセチルプロピオネート、セルロースアセチルブチレート、塩化ゴム、環化ゴム、ポリアミド樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル樹脂、ケトン樹脂、ブチラール樹脂、塩素化ポリプロピレン樹脂、塩素化ポリエチレン樹脂、塩素化エチレンビニルアセテート樹脂、エチレンビニルアセテート樹脂、(メタ)アクリル樹脂、ウレタン樹脂、エチレン−ビニルアルコール樹脂、スチレンマレイン酸樹脂、カゼイン、アルキッド樹脂などの熱可塑性樹脂が挙げられ、これらは一種類または二種類以上組み合わせて使用してもよい。これらの樹脂を溶剤に溶解したタイプ、水系に溶解したタイプ、あるいはアクリル系エマルジョン、ウレタン系エマルジョン、エチレン−ビニルアルコール系エマルジョン、ポリエチレン系エマルジョン、ポリプロピレン系エマルジョン、エチレンビニルアセテート系エマルジョンなど水中に分散させたものが挙げられる。
本発明の遮光印刷物は、包装用途、食品保存用途、レトルト用途、電子レンジ用途、農業用途、土木用途、漁業用途、自動車内外装用途、船舶用途、日用品用途、建材内外装用途、住設機器用途、医療・医療機器用途、医薬用途、家電品用途、家具類用途、文具類・事務用品用途、販売促進用途、商業用途、電機電子産業用途および産業資材用途などに供されることが好ましい。なかでも、包装用途に供されることがより好ましい。
本発明の遮光印刷物の製造方法は、基材層を準備する工程と、該基材層の少なくとも一方に、前記遮光グラビアインキ組成物を0.3〜5μmの膜厚で印刷してなる印刷層を作成するグラビア印刷工程と、を含むことが好ましい。前記印刷層の膜厚は、0.5〜4.5μmであることがより好ましい。0.3μmより薄いと、遮光性が低下する。5μmより厚いと、密着性が劣る。
本発明の遮光印刷物の製造方法は、前記インキ層を作成する前記グラビア印刷工程の後に、二酸化チタン(C)と熱可塑性樹脂(B2)を含み、前記熱可塑性樹脂(B2)が塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂(b3)とポリウレタン樹脂(b4)を含み、前記二酸化チタン(C)と前記熱可塑性樹脂(B2)の固形分重量比が、(C)/(B2)=60/40〜90/10である白色インキ組成物からなる白インキ層を0.5〜10μmの膜厚で印刷するグラビア印刷工程を含むことが好ましい。前記白インキ層の膜厚は、0.6〜8μmであることが好ましい。0.5μmより薄いと、白色性が低下する。10μmより厚いと、密着性が劣る。前記白インキ層を含むことにより、インキ層を隠蔽する効果を発揮し、白色性が向上する。
本発明の遮光印刷物の製造方法は、前記インキ層を作成する前記グラビア印刷工程の前に、二酸化チタン(C)と熱可塑性樹脂(B2)を含み、前記熱可塑性樹脂(B2)が塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂(b3)とポリウレタン樹脂(b4)を含み、前記二酸化チタン(C)と前記熱可塑性樹脂(B2)の重量比が、(C)/(B2)=60/40〜90/10である白色インキ組成物からなる白インキ層を0.5〜10μmの膜厚で印刷するグラビア印刷工程を含むことが好ましい。前記白インキ層の膜厚は、0.6〜8μmであることが好ましい。0.5μmより薄いと、白色性が低下する。10μmより厚いと、密着性が劣る。前記白インキ層を含むことにより、インキ層を隠蔽する効果を発揮し、白色性が向上する。
前記遮光印刷物の製造方法は、当該インキ層と白色インキ組成物からなる白インキ層を印刷するグラビア印刷工程の他に、他のグラビアインキ組成物からなる他のインキ層を印刷するグラビア印刷工程を含んでもよく、多色グラビア印刷機を用いたグラビア印刷工程により作成されることがより好ましい。さらに、反転機構を有するグラビア印刷機を用いてもよい。
前記遮光層の他に、剛性、腰、ガスバリア性、保香性、防湿性、耐ピンホール性、デッドホール性、直線カット性などの性能を付与または強化するための中間層を形成する工程を含んでもよい。
本発明の積層体の製造方法は、基材層を準備する工程と、該基材層の少なくとも一方に、遮光グラビアインキ組成物からなるインキ層を0.3〜5μmの膜厚で印刷するグラビア印刷工程と、シーラント層を作成するラミネート工程またはシール層を作成する塗工工程を含んでもよい。
前記シーラント層を形成する工程は、例えば、ヒートシール性を付与した積層体や公知のシーラントフィルムの貼り合わせ、押出ラミネート加工による樹脂コーティングなどによる工程が挙げられ、前記シール層を作成する塗工工程は、ヒートシール剤やホットメルト剤の塗工などによる工程であってもよい。
また、前記インキ層を作成する前記グラビア印刷工程の後に、二酸化チタン(C)と熱可塑性樹脂(B2)を含み、前記熱可塑性樹脂(B2)が塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂(b3)とポリウレタン樹脂(b4)を含み、前記二酸化チタン(C)と前記熱可塑性樹脂(B2)の固形分重量比が、(C)/(B2)=60/40〜90/10である白色インキ組成物からなる白インキ層を0.5〜10μmの膜厚で印刷するグラビア印刷工程を含んでもよい。
また、前記インキ層を作成する前記グラビア印刷工程の前に、二酸化チタン(C)と熱可塑性樹脂(B2)を含み、前記熱可塑性樹脂(B2)が塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂(b3)とポリウレタン樹脂(b4)を含み、前記二酸化チタン(C)と前記熱可塑性樹脂(B2)の固形分重量比が、(C)/(B2)=60/40〜90/10である白色インキ組成物からなる白インキ層を0.5〜10μmの膜厚で印刷するグラビア印刷工程を含んでもよい。
本発明の包装袋は、外層から順に、基材層と、遮光層と、シーラント層またはシール層とを必須とする包装袋において、前記遮光層が前記遮光グラビアインキ組成物にて形成されたものであることが好ましい。
前記包装袋としては、二方シール、三方シール、四方シール、ピローシール、スタンディングパウチ、封筒貼り、ガゼット、溶断シールなどの周知の形態のいずれでもよい。
本発明の蓋材は、外層から順に、基材層と、遮光層と、シーラント層またはシール層とを必須とする蓋材において、前記遮光層が前記遮光グラビアインキ組成物にて形成されたものであることが好ましい。蓋材の形態としては、カバー、蓋、キャップなど周知の形態のいずれでもよい。
さらに、容器と密着することにより密閉容器となることが好ましい。容器との密着は、人の手を介して実施してもよいが、自動密封装置などの機械を用いてもよい。これらは、食品の種類、形態や大きさ、数量、密閉する容器、設備、環境などによって、適宜選択すればよく、ヒートシール(熱圧シール)、面シール、粘着剤などでの貼り付けあるいは接着などを使用した方法により行えばよい。
前記容器は、有底筒状の容器であることがさらに好ましい。この場合、蓋材が有底筒状の容器の開口部を覆い、密閉されていることが好ましく、ヒートシールによる密閉であることがさらに好ましい。
前記容器に用いられる樹脂は、ポリエチレン系、ポリプロピレン系、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリアクリロニトリルなどの熱可塑性樹脂などが挙げられる。
本発明のラベルは、外層から順に、基材層と、遮光層と、シーラント層またはシール層とを必須とするラベルにおいて、前記遮光層が前記遮光グラビアインキ組成物にて形成されたものであることが好ましい。
さらに、遮光層を形成した他方の面のプラスチック基材フィルムや他の基材上に粘着層や接着層を形成し、さらに離型層を形成することによりラベルとすることもできる。粘着層や接着層はゴム系粘着材料やアクリル樹脂系接着材料など基材層や他の基材と離型層に密着し、かつ離型層が容易に剥離することができるものであればいずれでもよい。離型層はポリエチレンフィルムやポリエステルフィルムあるいは紙(離型紙)などいずれでもよい。
前記遮光グラビアインキ組成物は、未処理アルミニウム顔料、熱可塑性樹脂、色材、各種添加剤などを溶剤中に均一に溶解または分散することにより公知の方法で製造できる。溶解または分散は、ディゾルバー、ロールミル、ボールミル、ビーズミル、サンドミル、アトライター、ペイントシェーカー、アジテータ、ヘンシェルミキサー、コロイドミル、パールミル、超音波ホモジナイザー、湿式ジェットミル、ニーダー、ホモミキサーなどの各種撹拌機または分散機を使用できる。これらの装置は一種類または二種類以上組み合せて使用してもよい。インキ組成物中に気泡や粗大粒子が含まれる場合、印刷適性や印刷物品質を低下させるため、公知のろ過機や遠心分離機などを用いて、取り除くことが好ましい。
前記インキ組成物の粘度は、印刷に支障のない範囲であれば、特に制限はない。グラビア印刷で使用されるインキの製造適性、取扱いなどを考慮すれば、25℃において10〜1,000mPa・sであることが好ましい。10mPa・sより小さいと、粘度が低すぎて、顔料が沈降しやすい傾向になり、1,000mPa・sより大きいと、流動性が悪く、インキ製造時に支障が出たり、容器への充填が困難となる。この場合、ブルックフィールド型粘度計やコーンプレート型粘度計などの市販の粘度計を用いて測定することができる。
前記インキ組成物は、グラビア印刷で使用されることが好ましく、そのまま塗工することもできるが、塗工条件、塗工効果に応じ、ザーンカップ#3((株)離合社製)にて、希釈溶剤で希釈することにより所望の粘度に調整して使用できる。この場合の粘度は、25℃において10〜40秒であることが好ましい。10秒より小さいと、泳ぎやすく、40秒より大きいと印刷時の転移性が悪くなる。
前記希釈溶剤は、前記インキ組成物の粘度を調整して使用できるものであれば、いずれでもよく、有機溶剤、水などが挙げられ、市販のものも使用でき、特に制限はない。市販品としては、WA735溶剤(アルコール系溶剤)、TA52溶剤(アルコール系溶剤)、PU533溶剤(含トルエン系溶剤)、PU515溶剤(ノントルエン系溶剤)、SL9155溶剤(ノントルエン系溶剤)、CN104溶剤(ノントルエン系溶剤)、AC372溶剤(ノントルエン系溶剤)、PP575溶剤(含トルエン系溶剤)、SL9164溶剤(ノンケトン系溶剤)、SL9170溶剤(ノンケトン系溶剤)(以上、いずれも東京インキ(株)製)などが挙げられる。
印刷時に、必要に応じて、インキ組成物に、硬化剤を添加することもできる。例えば、トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートなどの芳香族ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、4,4’−ジシクロヘキシルジイソシアネート、ペンタン−1,5−ジイソシアネート(スタビオPDI)などの脂肪族ジイソシアネートおよびこれらのトリメチロールプロパン三量体、イソシアヌレート体、ビュレット体、アロファネート体などの変性体などのポリイソシアネート系硬化剤が挙げられる。これらは、一種類または二種類以上混合して使用することができる。市販されているものとしては、24A−100、22A−75、TPA−100、TSA−100、TSS−100、TAE−100、TKA−100、P301−75E、E402−808、E405−70B、AE700−100、D101、D201、A201H(旭化成(株)製)、マイテックY260A(三菱ケミカル(株)製)、コロネート HX、コロネート HL、コロネート L(東ソー(株)製)、デスモデュール N75MPA/X(コベストロジャパン(株)製)、LG硬化剤C(東京インキ(株)製)などが挙げられる。
以下に実施例および比較例を示して本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例および比較例中の部は質量部を、%は質量%を表す。
[酸変性塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂の作製]
カルボキシル基変性塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂(ソルバインM5、酸価5.9mgKOH/g、日信化学工業(株)製) 20部、メチルエチルケトン(MEK) 80部を、ビーカーに入れ、600rpmで30分間攪拌し、固形分20%のカルボキシル基変性塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂CL1を100部得た。
同様に、カルボキシル基変性塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂(カネビニールT5DA、酸価6.5mgKOH/g、(株)カネカ製)を用いて、固形分20%のカルボキシル基変性塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂CL2、水酸基含有塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂(ソルバインTAO、酸価0mgKOH/g、水酸基価98mgKOH/g、日信化学工業(株)製)を用いて、固形分20%の水酸基含有塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂CL3、変性していない塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂(ソルバインCL、酸価0mgKOH/g、日信化学工業(株)製)を用いて、固形分20%の塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂CL4をそれぞれ得た。
[未処理アルミニウム顔料の作製]
アトマイズ法で製造された原料アルミニウム粉100g 、オレイン酸3g、ミネラルスピリット500mLを原料として、これを3.2φのベアリングボール5kgと共に、ボールミル内に仕込み粉砕を行い、スラリーを得た。
粉砕終了後、スラリーを37μmの篩にかけて粗粒子を取り除いた後、フィルタープレスにより余分の溶剤を除去して加熱残分90質量%のケーキを得た。
得られたケーキを縦型ミキサー内に移し、ミネラルスピリットを加え、15分混合し、未処理アルミニウム顔料を含むアルミペーストA1を得た。該ペースト中の未処理アルミニウム顔料はノンリーフィングタイプであり、固形分65質量%、D50平均粒子径は7μmであった。
[遮光グラビアインキ組成物の作製]
遮光インキG1(実施例1)
カルボキシル基変性塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂CL1 25部、ポリウレタン樹脂PU1(固形分30%、東京インキ(株)製) 30部、アルミペーストA1(未処理アルミニウム顔料、固形分65%、D50平均粒子径7μm) 15部、酢酸プロピル 30部、セラミックビーズ100部を仕込み、ペイントシェーカーにて、1時間分散させて、実施例1の遮光インキG1を作製した。同様に、表1および表2の配合に従い、実施例2〜5、比較例1〜6の各遮光インキを作製した。
Figure 0006894560
Figure 0006894560
[白インキの作製]
白インキW1(製造例1)
二酸化チタン(JR−805、D50平均粒子径0.29μm、テイカ(株)製) 45部、ポリウレタン樹脂PU(固形分30%、東京インキ(株)製) 15部、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂CL(ソルバインCL、固形分20%、日信化学工業(株)製) 15部、酢酸プロピル 20部、イソプロピルアルコール 5部、セラミックビーズ100部を仕込み、ペイントシェーカーにて、1時間分散させて、白インキW1を作製した。同様に、表3の配合に従い、製造例2〜6の各白インキを作製した。
Figure 0006894560
[グレーインキの作製](製造例7)
二酸化チタン(JR−805、D50平均粒子径0.29μm、テイカ(株)製) 37部、カーボンブラック(MA11、D50平均粒子径29nm、三菱ケミカル(株)製) 0.7部、ポリウレタン樹脂PU(固形分30%、東京インキ(株)製) 50部、酢酸プロピル 1.2部、イソプロピルアルコール 2.5部、酢酸エチル 8.6部、セラミックビーズ100部を仕込み、ペイントシェーカーにて、1時間分散させて、グレーインキを作製した。
[遮光印刷物の作製]
グラビア校正機GRAVO−PROOF(品番:CM−W、(株)日商グラビア製)に150L40μmレーザー版を取り付け、製造例1の白インキW1を希釈溶剤(MEK40部、酢酸プロピル40部、イソプロピルアルコール20部)にてザーンカップNo.3で粘度17秒に調整した後、厚み12μmのPETフィルム(E−5102、略称:PET、東洋紡(株)製)に、膜厚1.9μmで印刷し、次いで、150L30μmレーザー版に代え、白インキ印刷面上に、遮光インキG1を同希釈溶剤にて、ザーンカップNo.3で粘度17秒に調整した後、膜厚1.3μmで印刷し、遮光印刷物PR1を得た。同様に、表4および表5の通り、遮光インキと膜厚を変更し、それぞれ遮光印刷物PR2、PR6、PR7、PR8、PR9、PR13、PR14、PR15、PR20、PR21、PR24、PR25、PR26およびPR27を得た。
さらに、製造例7のグレーインキに変更し、遮光印刷物PR30を得た。
また、150L30μmレーザー版に代え、遮光インキG1を同希釈溶剤にて、ザーンカップNo.3で粘度17秒に調整した後、膜厚1.2μmで印刷し、次いで、150L40μmレーザー版に代え、遮光インキ印刷面上に、白インキW1を同希釈溶剤にて、ザーンカップNo.3で粘度17秒に調整した後、膜厚1.9μmで印刷し、遮光印刷物PR10を得た(遮光インキを先に印刷し、その上に白インキを印刷)。
さらに、150L30μmレーザー版に代え、遮光インキG1を同希釈溶剤にて、ザーンカップNo.3で粘度17秒に調整した後、膜厚1.3μmで印刷し、遮光印刷物PR11を得た(遮光インキのみを印刷)。同様に、表4および表5の通り、遮光インキと膜厚を変更し、それぞれ遮光印刷物PR12、PR28およびPR29を得た。
さらに、基材層を、厚み20μmの延伸ポリプロピレンフィルムのパイレンP−2161(略称:OPP、東洋紡(株)製)に代えて、白インキW1および遮光インキG3を印刷し、遮光印刷物PR3を得た。同様に、表5の通り、遮光インキと膜厚を変更し、それぞれ遮光印刷物PR18、PR22およびPR23を得た。
さらに、LG−FK 遮光グレーH(略称:遮光グレー、東京インキ(株)製)に変更し、遮光印刷物PR31を得た。
さらに、基材層を、厚み12μmの透明蒸着PETフィルムのバリアロックス1011SBR2(略称:透明蒸着PET、東レフィルム加工(株)製)に代えて、白インキW1および遮光インキG4を印刷し、遮光印刷物PR4を得た。同様に、表5の通り、遮光インキと膜厚を変更し、遮光印刷物PR16およびPR19を得た。
さらに、基材層を、厚み15μmのナイロンフィルムのボニールRX(略称:ナイロン、興人フィルム&ケミカルズ(株)製)に代えて、白インキW1および遮光インキG5を印刷し、遮光印刷物PR5を得た。同様に、表5の通り、遮光インキと膜厚を変更し、遮光印刷物PR17を得た。
実施例6〜19および比較例7〜23の遮光印刷物について、白色性、遮光性、密着性を評価し、表4および表5に示した。
<白色性>
黒色の紙を敷き、その上に白インキ層面側が上側になるように印刷物を載せ、印刷物の印刷面5ヶ所について、分光測色濃度計(X−Rite exact、X−Rite社製)を用いて、明度(L)を測定し、その平均値を評価した。明度(L)値が大きいほど、白色性が良好と判断した。白色度について、〇:明度(L)値が75以上、×:明度(L)値が75未満、の2段階で評価した。なお、遮光インキのみの遮光印刷物については、白色性評価はせず、「−」で示した。
<遮光性>
印刷物を2cm×3cmの大きさに切り取った試料片を3つ用意し、JIS K 7361−1・1997に基づき、ヘイズメーター(HAZE−GARD II、(株)東洋精機製作所)を用いて、それぞれの全光線透過率を測定し、その平均値を評価した。全光線透過率の値が低いほど、遮光性が良好と判断した。遮光性について、〇:全光線透過率の値が2%未満、×:全光線透過率の値が2%以上、の2段階で評価した。
<密着性>
遮光印刷物の印刷面に粘着テープ(18mm、ニチバン(株)製)を貼り付け、90度の角度で急速に剥離し、剥離した印刷面の剥離状態について、目視で観察し、密着性を評価した。印刷面が剥離しないものを密着性が良好と判断した。密着性について、○:まったく剥がれない、×:少しでも剥がれる、の2段階で評価した。
[積層体の作製]
遮光印刷物PR1の印刷層上に、タケラックA−525/タケネートA−52(略称:DL、三井化学(株)製)をA−Bar OSP−10(オーエスジーシステムプロダクツ(株)製)で塗工して、厚み15μmのナイロンフィルムであるエンブレムONMB−RT(略称:NY、ユニチカ(株)製)を貼り合わせ、さらに、CPP60μmのトレファンNO ZK93KM(略称:CPP、東レフィルム加工(株)製)を貼り合わせた後、50℃で72時間エージングを行って、PR1/DL/NY/DL/CPPの積層体LAM1を得た。
同様に、印刷物PR2、PR6、PR7、PR8、PR9、PR10、PR11、PR12、PR13、PR14、PR15、PR20、PR21、PR24、PR25、PR26、PR27、PR28、PR29およびPR30に代えて、それぞれ積層体LAM2、LAM6、LAM7、LAM8、LAM9、LAM10、LAM11、LAM12、LAM13、LAM14、LAM15、LAM20、LAM21、LAM24、LAM25、LAM26、LAM27、LMA28、LAM29およびLAM30を得た。
遮光印刷物PR3の印刷層上に、タケラックA−969V/タケネートA−5(略称:DL、三井化学(株)製)をA−Bar OSP−10(オーエスジーシステムプロダクツ(株)製)で塗工して、厚み30μmの無延伸ポリプロピレンフィルムであるトーセロCP GLC(略称:CPP、三井化学東セロ(株)製)を貼り合わせた後、40℃で24時間エージングを行って、PR3/DL/CPPの積層体LAM3を得た。
同様に、印刷物PR3をPR18、PR22およびPR23に代えて、積層体LAM18、LAM22およびLAM23を得た。
遮光印刷物PR4の遮光層上に、タケラックA−620/タケネートA−65(略称:DL、三井化学(株)製)をA−Bar OSP−10(オーエスジーシステムプロダクツ(株)製)で塗工して、厚み30μmの共押しフィルムであるCMPS008C(略称:EPフィルム、三井化学東セロ(株)製)を貼り合わせた後、35℃で48時間エージングを行って、PR4/DL/EPフィルムの積層体LAM4を得た。
同様に、遮光印刷物PR16およびPR19に代えて、それぞれ積層体LAM16およびLAM19を得た。
遮光印刷物PR5の印刷層上に、タケラックA−620/タケネートA−65(略称:DL、三井化学(株)製)をA−Bar OSP−10(オーエスジーシステムプロダクツ(株)製)で塗工して、厚み30μmの共押しフィルムであるCMPS008C(略称:EPフィルム、三井化学東セロ(株)製)を貼り合わせた後、35℃で48時間エージングを行って、PR5/DL/EPフィルムの積層体LAM5を得た。
同様に、印刷物PR5をPR17に代えて、積層体LAM17を得た。
<ラミネート後の遮光性>
積層体を2cm×3cmの大きさに切り取った試料片を3つ用意し、JIS K 7361−1・1997に基づき、ヘイズメーター(HAZE−GARD II、(株)東洋精機製作所)を用いて、それぞれの全光線透過率を測定し、その平均値を評価した。全光線透過率の値が低いほど、遮光性が良好と判断した。遮光性について、〇:全光線透過率の値が3%未満、×:全光線透過率の値が3%以上、の2段階で評価した。
Figure 0006894560
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表4および表5によると、実施例6〜14の遮光印刷物は、白色性、遮光性、密着性について、優れることが明確である。また、実施例16〜17の遮光インキのみである遮光印刷物(PR11〜12)についても、遮光性、密着性が優れることが明確である。さらに、遮光インキと白インキの印刷順を反対にした実施例15の遮光印刷物についても、白色性、遮光性、密着性について、優れることが明確である。また、積層体は、ラミネート後においても遮光性がほとんど落ちないことが明確である。
特許文献2に類似の白色の遮光層とグレー色層が積層された遮光印刷物(PR30)は、白色性が劣り、美粧性が損なわれることが明確である。また、従来例である遮光用グレーインキを用いた例である遮光印刷物(PR31)も、白色性が劣る。
比較例7〜19の遮光印刷物は、白色性、遮光性、密着性のいずれかが劣ることが明確である。
遮光インキのみである比較例20〜21は、遮光性が劣ることが明確である。

Claims (7)

  1. プラスチック基材フィルムの少なくとも一方の面に、遮光グラビアインキ組成物からなるインキ層を0.3〜5μmの膜厚で積層し、当該インキ層上に白色インキ組成物からなる白インキ層を0.5〜10μmの膜厚で積層してなる印刷層と、当該印刷層上にシーラント層またはシール層を積層してなる積層体であって、
    前記遮光グラビアインキ組成物が、アトマイズ法による平均粒子径が10μm以下のオレイン酸処理したアルミニウム顔料(A)と、熱可塑性樹脂(B1)とを含み、
    前記熱可塑性樹脂(B1)が、酸価が2mgKOH/g以上であるカルボキシル基変性塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂(b1)と、ポリウレタン樹脂(b2)とを含み、
    前記白色インキ組成物が、二酸化チタン(C)と熱可塑性樹脂(B2)を含み、前記熱可塑性樹脂(B2)が塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂(b3)とポリウレタン樹脂(b4)を含み、前記二酸化チタン(C)と前記熱可塑性樹脂(B2)の固形分重量比が、(C)/(B2)=60/40〜90/10であることを特徴とする積層体
  2. プラスチック基材フィルムの少なくとも一方の面に、白色インキ組成物からなる白インキ層を0.5〜10μmの膜厚で積層し、当該白インキ層上に遮光グラビアインキ組成物からなるインキ層を0.3〜5μmの膜厚で積層してなる印刷層と、当該印刷層上にシーラント層またはシール層を積層してなる積層体であって、
    前記遮光グラビアインキ組成物が、アトマイズ法による平均粒子径が10μm以下のオレイン酸処理したアルミニウム顔料(A)と、熱可塑性樹脂(B1)とを含み、
    前記熱可塑性樹脂(B1)が、酸価が2mgKOH/g以上であるカルボキシル基変性塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂(b1)と、ポリウレタン樹脂(b2)とを含み、
    前記白色インキ組成物が、二酸化チタン(C)と熱可塑性樹脂(B2)を含み、前記熱可塑性樹脂(B2)が塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂(b3)とポリウレタン樹脂(b4)を含み、前記二酸化チタン(C)と前記熱可塑性樹脂(B2)の固形分重量比が、(C)/(B2)=60/40〜90/10であることを特徴とする積層体
  3. プラスチック基材フィルムを準備する工程と、
    該プラスチック基材フィルムの少なくとも一方に、遮光グラビアインキ組成物からなるインキ層を0.3〜5μmの膜厚で印刷し、当該インキ層上に白色インキ組成物からなる白インキ層を0.5〜10μmの膜厚で印刷して印刷層を形成するグラビア印刷工程と、
    さらに、当該印刷層上にシーラント層を作成するラミネート工程またはシール層を作成する塗工工程と、を含む積層体の製造方法であって、
    前記遮光グラビアインキ組成物が、アトマイズ法による平均粒子径が10μm以下のオレイン酸処理したアルミニウム顔料(A)と、熱可塑性樹脂(B1)とを含み、
    前記熱可塑性樹脂(B1)が、酸価が2mgKOH/g以上であるカルボキシル基変性塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂(b1)と、ポリウレタン樹脂(b2)とを含み、
    前記白色インキ組成物が、二酸化チタン(C)と熱可塑性樹脂(B2)を含み、前記熱可塑性樹脂(B2)が塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂(b3)とポリウレタン樹脂(b4)を含み、前記二酸化チタン(C)と前記熱可塑性樹脂(B2)の固形分重量比が、(C)/(B2)=60/40〜90/10であることを特徴とする積層体の製造方法
  4. プラスチック基材フィルムを準備する工程と、
    該プラスチック基材フィルムの少なくとも一方に、白色インキ組成物からなる白インキ層を0.5〜10μmの膜厚で印刷し、当該白インキ層上に遮光グラビアインキ組成物からなるインキ層を0.3〜5μmの膜厚で印刷して印刷層を形成するグラビア印刷工程と、
    さらに、当該印刷層上にシーラント層を作成するラミネート工程またはシール層を作成する塗工工程と、を含む積層体の製造方法であって、
    前記遮光グラビアインキ組成物が、アトマイズ法による平均粒子径が10μm以下のオレイン酸処理したアルミニウム顔料(A)と、熱可塑性樹脂(B1)とを含み、
    前記熱可塑性樹脂(B1)が、酸価が2mgKOH/g以上であるカルボキシル基変性塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂(b1)と、ポリウレタン樹脂(b2)とを含み、
    前記白色インキ組成物が、二酸化チタン(C)と熱可塑性樹脂(B2)を含み、前記熱可塑性樹脂(B2)が塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂(b3)とポリウレタン樹脂(b4)を含み、前記二酸化チタン(C)と前記熱可塑性樹脂(B2)の固形分重量比が、(C)/(B2)=60/40〜90/10であことを特徴とする積層体の製造方法
  5. 外層から順に、プラスチック基材フィルムと、白インキ層と、インキ層と、シーラント層またはシール層とを必須とする包装袋において、
    前記白インキ層が、0.5〜10μmの膜厚で、かつ、
    二酸化チタン(C)と熱可塑性樹脂(B2)を含み、前記熱可塑性樹脂(B2)が塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂(b3)とポリウレタン樹脂(b4)を含み、前記二酸化チタン(C)と前記熱可塑性樹脂(B2)の固形分重量比が、(C)/(B2)=60/40〜90/10である白色インキ組成物にて形成され、
    前記インキ層が、0.3〜5μmの膜厚で、かつ、
    アトマイズ法による平均粒子径が10μm以下のオレイン酸処理したアルミニウム顔料(A)と、熱可塑性樹脂(B1)とを含み、
    前記熱可塑性樹脂(B1)が、酸価が2mgKOH/g以上であるカルボキシル基変性塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂(b1)と、ポリウレタン樹脂(b2)とを含む遮光グラビアインキ組成物にて形成されたことを特徴とする包装袋
  6. 外層から順に、プラスチック基材フィルムと、白インキ層と、インキ層と、シーラント層またはシール層とを必須とする蓋材において、
    前記白インキ層が、0.5〜10μmの膜厚で、かつ、
    二酸化チタン(C)と熱可塑性樹脂(B2)を含み、前記熱可塑性樹脂(B2)が塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂(b3)とポリウレタン樹脂(b4)を含み、前記二酸化チタン(C)と前記熱可塑性樹脂(B2)の固形分重量比が、(C)/(B2)=60/40〜90/10である白色インキ組成物にて形成され、
    前記インキ層が、0.3〜5μmの膜厚で、かつ、
    アトマイズ法による平均粒子径が10μm以下のオレイン酸処理したアルミニウム顔料(A)と、熱可塑性樹脂(B1)とを含み、
    前記熱可塑性樹脂(B1)が、酸価が2mgKOH/g以上であるカルボキシル基変性塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂(b1)と、ポリウレタン樹脂(b2)とを含む遮光グラビアインキ組成物にて形成されたことを特徴とする蓋材
  7. 外層から順に、プラスチック基材フィルムと、白インキ層と、インキ層と、シーラント層またはシール層とを必須とするラベルにおいて、
    前記白インキ層が、0.5〜10μmの膜厚で、かつ、
    二酸化チタン(C)と熱可塑性樹脂(B2)を含み、前記熱可塑性樹脂(B2)が塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂(b3)とポリウレタン樹脂(b4)を含み、前記二酸化チタン(C)と前記熱可塑性樹脂(B2)の固形分重量比が、(C)/(B2)=60/40〜90/10である白色インキ組成物にて形成され、
    前記インキ層が、0.3〜5μmの膜厚で、かつ、
    アトマイズ法による平均粒子径が10μm以下のオレイン酸処理したアルミニウム顔料(A)と、熱可塑性樹脂(B1)とを含み、
    前記熱可塑性樹脂(B1)が、酸価が2mgKOH/g以上であるカルボキシル基変性塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂(b1)と、ポリウレタン樹脂(b2)とを含む遮光グラビアインキ組成物にて形成されたことを特徴とするラベル
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