JP6891400B2 - レトルト用スタンドアップパウチ - Google Patents
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Description
しかしながら、無機酸化物の蒸着フィルムの面上に、別途、ガスバリア性塗布膜を設ける必要があるために、生産効率が悪く、また、厳しく生産管理を行う必要もあり、フィルムが高価になってしまう等の問題があった。
(1)基材フィルムと、該基材フィルムの一方の面に、ポリアミド系樹脂層、エチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物層及びヒートシール樹脂層を有し、該ポリアミド系樹脂層と該エチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物層が隣接している積層材を含むことを特徴とするレトルト用スタンドアップパウチ。
(2)前記基材フィルムと前記エチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物層との間に、前記ポリアミド系樹脂層を有することを特徴とする前記(1)に記載のレトルト用スタンドアップパウチ。
(3)前記ポリアミド系樹脂層の厚みが1〜80μmであることを特徴とする前記(1)または(2)に記載のレトルト用スタンドアップパウチ。
(4)前記エチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物層の厚みが1〜35μmであることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれか1つに記載のレトルト用スタンドアップパウチ。
(5)前記エチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物層の厚み(Tc)と前記ポリアミド系樹脂層の厚み(Tb)との比(Tc/Tb)が、0.02〜10であることを特徴とする前記(1)〜(4)のいずれか1つに記載のレトルト用スタンドアップパウチ。
(6)前記ヒートシール樹脂層を構成するヒートシール樹脂が、ポリプロピレンであることを特徴とする前記(1)〜(5)のいずれか1つに記載のレトルト用スタンドアップパウチ。
(7)前記基材フィルムが、ポリエステル系樹脂フィルムであることを特徴とする前記(1)〜(6)のいずれか1つに記載のレトルト用スタンドアップパウチ。
また、以下の説明において、「上」、「下」、「左」、「右」等の語は、図面の方向に対応する便宜的なものである。
また、一般的に「フィルム」とは、長さ及び幅に比べて厚みが極めて小さく、最大厚みが任意に限定されている薄い平らな製品で、通常、ロールの形で供給されるものをいい、「シート」とは、薄く、一般にその厚さが長さと幅のわりには小さく平らな製品をいう(日本工業規格JISK6900)。しかし、シートとフィルムの境界は定かでなく、本発明において文言上両者を区別する必要がないので、「フィルム」と称する場合でも「シート」を含むものとし、「シート」と称する場合でも「フィルム」を含むものとする。
まず、本発明のレトルト用スタンドアップパウチを構成する積層材について、その層構成の例を例示して説明する。図1及び図2は、本発明にかかるレトルト用スタンドアップパウチを構成する積層材の概略的断面図である。
二枚の胴部シート6,6の下部の間に底部シート7が折り畳まれた状態で挿入され、胴部シート6,6の下部縁部と底部シート7の周縁部がシールされることにより底部シール部8が形成され、重ねられた胴部シート6,6の左右の縁部がシールされることによりサイドシール部9が形成される。これにより、内容物が充填された状態で、底部シート7が拡開しスタンドアップパウチになる。
本発明で用いる基材フィルムとしては、これが、本発明に係るレトルト用スタンドアップパウチを構成する基本素材となることから、機械的、物理的、化学的等において優れた強度を有し、更に、耐突き刺し性、耐熱性、防湿性、耐ピンホール性、透明性等に優れた樹脂のフィルムないしシートを使用することが好ましい。
本発明においては、上記のような理由から、基材フィルムの厚みは、10〜100μmであることが好ましく、特には12〜50μmが好ましい。
本発明で用いるポリアミド系樹脂層を構成するポリアミド系樹脂(B)としては、公知のポリアミド系樹脂を用いることができる。具体的には、ポリアミド系樹脂(B)としては、例えば、ポリカプラミド(ナイロン6)、ポリ−ω−アミノヘプタン酸(ナイロン7)、ポリ−ω−アミノノナン酸(ナイロン9)、ポリウンデカンアミド(ナイロン11)、ポリラウリルラクタム(ナイロン12)等のホモポリマーが挙げられる。また、共重合ポリアミド系樹脂としては、例えば、ポリエチレンジアミンアジパミド(ナイロン26)、ポリテトラメチレンアジパミド(ナイロン46)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン66)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ナイロン610)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ナイロン612)、ポリオクタメチレンアジパミド(ナイロン86)、ポリデカメチレンアジパミド(ナイロン108)、カプロラクタム/ラウリルラクタム共重合体(ナイロン6/12)、カプロラクタム/ω−アミノノナン酸共重合体(ナイロン6/9)、カプロラクタム/ヘキサメチレンジアンモニウムアジペート共重合体(ナイロン6/66)、ラウリルラクタム/ヘキサメチレンジアンモニウムアジペート共重合体(ナイロン12/66)、エチレンジアミンアジパミド/ヘキサメチレンジアンモニウムアジペート共重合体(ナイロン26/66)、カプロラクタム/ヘキサメチレンジアンモニウムアジペート/ヘキサメチレンジアンモニウムセバケート共重合体(ナイロン66/610)、エチレンアンモニウムアジペート/ヘキサメチレンジアンモニウムアジペート/ヘキサメチレンジアンモニウムセバケート共重合体(ナイロン6/66/610)等の脂肪族ポリアミドや、ポリヘキサメチレンイソフタルアミド、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド、ポリメタキシリレンアジパミド、ヘキサメチレンイソフタルアミド/テレフタルアミド共重合体、ポリ−p−フェニレンテレフタルアミドや、ポリ−p−フェニレン・3−4’ジフェニルエーテルテレフタルアミド等の芳香族ポリアミド、非晶性ポリアミド、上記のポリアミド系樹脂をメチレンベンジルアミン、メタキシレンジアミン等のカルボキシル基やアミノ基で末端を変性した末端変性ポリアミド等が挙げられる。
なお、かかるポリアミド系樹脂層は、単数層、複数層のいずれであってもよく、複数層の場合は、ポリアミド系樹脂層厚みの総和が、上記範囲であればよい。
ポリアミド系樹脂層の厚みが薄すぎると、レトルト処理後のガスバリア性の回復速度が遅くなる傾向があり、厚すぎると、結果的にスタンドアップパウチ全体の厚みが厚くなってしまうことで、剛性が大きくなり、スタンドアップパウチに実際に食品等を充填する際の開口性が低下する傾向がある。
本発明で用いるEVOH層を構成するEVOH(C)は、通常、エチレンとビニルエステル系モノマーとの共重合体(エチレン−ビニルエステル系共重合体)をケン化することにより得られる樹脂であり、非水溶性の熱可塑性樹脂である。重合法も公知の任意の重合法、例えば、溶液重合、懸濁重合、エマルジョン重合を用いて行うことができるが、一般的にはメタノール等の低級アルコールを溶媒とする溶液重合が用いられる。得られたエチレン−ビニルエステル系共重合体のケン化も公知の方法で行い得る。このようにして製造されるEVOHは、エチレン由来の構造単位とビニルアルコール構造単位を主とし、ケン化されずに残存した若干量のビニルエステル構造単位を含むものである。
該ポリアミド系樹脂としては、公知のものを用いることができる。例えば、上述したポリアミド系樹脂(B)と同様のものを用いることができる。
本発明で用いるヒートシール樹脂層としては、熱によって溶融し相互に融着し得るものであればよい。ヒートシール樹脂層を構成するヒートシール樹脂(D)としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、メチルペンテンポリマー、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂をアクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、フマール酸、その他の不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレフィン系樹脂等の樹脂の1種ないしそれ以上からなる樹脂のフィルムないしシートあるいはその塗布膜等を使用することができる。
中でも、スタンドアップパウチに十分な自立性を付与するという観点から、フィルム自体に腰のある直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)もしくはポリプロピレンが好ましい。さらには、比較的高温(120℃以上)でのレトルト処理後の溶出を抑制する観点から、ポリプロピレンが特に好ましい。
他の樹脂層を構成する樹脂としては、公知のものを使用できる。このような樹脂としては、具体的には、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂、各種のナイロン樹脂等のポリアミド系樹脂、ポリアラミド系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアセタール系樹脂、フッ素系樹脂等を用いることができる。
接着樹脂層を構成する接着樹脂としては、公知のものを使用できる。接着樹脂としては、代表的には不飽和カルボン酸またはその無水物をポリオレフィン系樹脂に付加反応やグラフト反応等により化学的に結合させて得られるカルボキシル基を含有する変性ポリオレフィン系重合体を挙げることができる。例えば、無水マレイン酸グラフト変性ポリエチレン、無水マレイン酸グラフト変性ポリプロピレン、無水マレイン酸グラフト変性エチレン−プロピレン(ブロックおよびランダム)共重合体、無水マレイン酸グラフト変性エチレン−エチルアクリレート共重合体、無水マレイン酸グラフト変性エチレン−酢酸ビニル共重合体、無水マレイン酸変性ポリ環状オレフィン系樹脂、無水マレイン酸グラフト変性ポリオレフィン系樹脂等であり、これらから選ばれた1種または2種以上の混合物を用いることができる。
本発明における積層材は、例えば、(1)基材フィルムに、ポリアミド系樹脂層、EVOH層及びヒートシール樹脂層を有する多層フィルムを積層する方法、(2)基材フィルムに、ポリアミド系樹脂層、EVOH層、ヒートシール層を順次積層する方法、(3)基材フィルム、ポリアミド系樹脂層、EVOH層及びヒートシール樹脂層のうちの任意の層を積層しておき、残りの層を積層する方法等によって得られる。中でも、積層に要するコストを削減できるという観点から、積層回数が1回のみである上記(1)の方法が好ましい。
本発明で用いるEVOH層を含む多層フィルムの積層は、溶融成形法、ウエットラミネーション法、ドライラミネーション法、無溶剤ラミネーション法、押出ラミネーション法、共押出ラミネーション法、インフレーション法等で行うことができる。中でも、溶剤を使用しないという環境面、別工程でラミネートを実施する必要がないというコスト面から溶融成形法が好ましい。かかる溶融成形方法としては、公知の手法が採用可能である。例えば、押出成形法(T−ダイ押出、チューブラーフィルム押出、ブロー成形、溶融紡糸、異型押出等)、射出成形法等が挙げられる。溶融成形温度は、通常150〜300℃の範囲から、適宜選択される。
上記基材フィルムと上記多層フィルムを積層する方法としては、通常の包装材料を製造するときに使用する積層法、例えば、ウエットラミネーション法、ドライラミネーション法、無溶剤ラミネーション法、押出ラミネーション法、共押出ラミネーション法、インフレーション法等で行うことができる。
而して、本発明においては、上記の積層を行う際に、必要ならば、例えば、その積層する基材の表面に、コロナ処理、オゾン処理、フレーム処理等の前処理を任意に施すことができる。
また、上記において、押出ラミネートするときには、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、メチルペンテンポリマー、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂をアクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、フマール酸、その他等の不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレフィン系樹脂等を溶融押出ラミネート用樹脂として使用することができる。
本発明において、基材フィルムを含むスタンドアップパウチ用積層材の全厚は、50〜200μmが好ましく、特に好ましくは60〜190μm、更には70〜180μmが好ましい。全厚が薄すぎると、自立性を保持するための剛性が得られない傾向がある。また、厚すぎると、剛性が大き過ぎて、スタンドアップパウチに実際に食品等を充填する際の開口性が低下する傾向がある。本発明における開口性とは、被包装物の充填において包装袋口への空気等のガス吹き付けに対して容易に開口し、自動包装に対応できる特性をいう。
かかる厚み比が小さすぎると、ガスバリア性が低下する傾向があり、大きすぎるとレトルト後のガスバリア性回復が遅くなる傾向がある。
なお、各層が複数層の場合は、該層厚みの和が、上記範囲であればよい。
基材フィルムの片面に、例えば、ウレタン系樹脂をバインダーとしたグラビアインキを用いてグラビア印刷を行う。上記基材フィルムの印刷面に、上記EVOH層を備える多層フィルムを、例えば、二液硬化型ウレタン系接着剤を介してドライラミネート法にて貼り合わせを行う。この場合、接着剤は、印刷面の全面に塗布され貼り合わすことによって、積層材を形成する。形成した積層材は、基材フィルム/印刷層/多層フィルムになる。
本発明におけるレトルト処理方法としては、例えば、通常のレトルト釜を使用し、処理温度は、内容物や包装容器により異なり一概には言えないが一般的には110〜180℃、好ましくは120〜150℃である。また、処理時間としては、内容物や包装容器、レトルト処理温度などにより異なり一概には言えないが一般的には20〜60分間、好ましくは30〜60分間加熱加圧処理する方法等により行うことができる。
而して、本発明においては、上記のようなレトルト処理により、内容物を加熱殺菌、あるいは、加熱殺菌調理等を行うことができるものである。
上記で製造した積層材の3方をヒートシール等により密閉し、その後、開口部から内容物を充填し、次いで、その上端部に開口部をヒートシール等により密閉することによって、本発明にかかるレトルト用スタンドアップパウチを使用した包装半製品を製造する。その後、該包装半製品を、レトルト処理等の加熱処理を施すことによって、本発明にかかるレトルト用スタンドアップパウチを使用したレトルト包装食品を製造することができるものである。
尚、例中「部」とあるのは、重量基準を意味する。
・基材フィルム(A)として、延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、フタムラ化学株式会社製、グレード:FE2001A、厚み:12μmを用いた。
・ポリアミド系樹脂(B)として、ナイロン6、宇部興産株式会社製「UBEナイロン」、グレード:1020を用いた。
・EVOH(C)として、エチレン含有量:29.4モル%、ケン化度:99.7モル%、MFR:5.2g/10分(230℃、荷重2160g)のEVOHを用いた。
・ヒートシール樹脂(D)として、ポリプロピレン、日本ポリプロ株式会社製「ノバテックPP」、グレード:BC6DRFを用いた。
・接着樹脂として、ポリプロピレン系接着樹脂、三菱化学株式会社製「モディック」、グレード:614Vを用いた。
まず、多層フィルムを製造し、該多層フィルムと基材フィルムを積層することにより、積層材を製造した。
Tダイ法による製膜をし、ポリアミド系樹脂層(10μm)/EVOH層(20μm)/接着樹脂層(5μm)/ヒートシール樹脂層(65μm)の多層フィルムを得た。
(製膜条件)
・ポリアミド系樹脂層:40mmφ単軸押出機(バレル温度:220℃)
・EVOH層:40mmφ単軸押出機(バレル温度:230℃)
・接着樹脂層:32mmφ単軸押出機(バレル温度:200℃)
・ヒートシール樹脂層:40mmφ単軸押出機(バレル温度:210℃)
・ダイ:フィードブロックダイ(ダイ温度:230℃)
・冷却ロール温度:50℃
基材フィルムと上記で得られた多層フィルムを、ドライラミネート用接着剤(主剤:東洋モートン社製「TM−242A」、硬化剤:東洋モートン社製「CAT−RT37L」、上記主剤:上記硬化剤:酢酸エチル=17:1.5:19.2)を用いて、ドライラミネートすることによって、積層材を作製した。
(ラミネート条件)
・20℃の環境下で貼り合わせ、40℃にて48時間エージング
得られた積層材について、下記の評価を行った。
上記で得られた積層材を10cm×10cmの正方形状に切り出し、半分に折り曲げたのちに戻し、酸素ガス透過量測定装置(モコン社製、OX−TRAN 2/21)を用いて、酸素透過度(23℃、内部100%RH、外部50%RH)を測定した。その結果を、表1に示す。
実施例1で用いた積層材の代わりに、アルミナが蒸着にて積層されたPETフィルム(12μm)(凸版印刷株式会社製、GL・ARH)、ナイロン(15μm)(ユニチカ株式会社製、エンブレム ONMB−RT)、二軸延伸ポリプロピレン(60μm)(東レフィルム加工株式会社製、トレファンNOZK−207)を、実施例1と同様のドライラミネート用接着剤を用いて、上記PET/ナイロン間、及び上記ナイロン/ポリプロピレン間をドライラミネートし、積層材を得た。得られた積層材について、実施例1と同様に評価した。その結果を、表1に示す。
・基材フィルム(A)として、延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、フタムラ化学株式会社製、グレード:FE2001A、厚み:12μmを用いた。
・ポリアミド系樹脂(B)として、ナイロン6、宇部興産株式会社製「UBEナイロン」、グレード:1022Bを用いた。
・EVOH(C)として、エチレン含有量:29.4モル%、ケン化度:99.7モル%、MFR:5.2g/10分(230℃、荷重2160g)のEVOHを用いた。
・ヒートシール樹脂(D)として、ポリプロピレン、日本ポリプロ株式会社製「ノバテックPP」、グレード:BC6DRFを用いた。
・接着樹脂として、ポリプロピレン系接着樹脂、LyondellBasell社製「Plexar」、グレード:6002を用いた。
まず、多層フィルムを製造し、該多層フィルムと基材フィルムを積層することにより、積層材を製造した(表2参照。)。
Tダイ法による製膜をし、ポリアミド系樹脂層(20μm)/EVOH層(20μm)/接着樹脂層(5μm)/ヒートシール樹脂層(55μm)の多層フィルムを得た。
(製膜条件)
・ポリアミド系樹脂層:40mmφ単軸押出機(バレル温度:220℃)
・EVOH層:40mmφ単軸押出機(バレル温度:230℃)
・接着樹脂層:32mmφ単軸押出機(バレル温度:200℃)
・ヒートシール樹脂層:40mmφ単軸押出機(バレル温度:210℃)
・ダイ:フィードブロックダイ(ダイ温度:230℃)
・冷却ロール温度:50℃
基材フィルムと上記で得られた多層フィルムを、実施例1と同様のドライラミネート用接着剤を用いて、ドライラミネートすることによって、積層材を作製した。
(ラミネート条件)
・20℃の環境下で貼り合わせ、40℃にて48時間エージング
得られた積層材について、下記の評価を行った。
上記で得られた積層材を10cm×10cmの正方形状に切り出し、レトルト装置(株式会社日阪製作所製)を用いて、120℃でレトルト処理を30分間実施した後、取り出して酸素ガス透過量測定装置(モコン社製、OX−TRAN 2/21)を用いて、酸素透過度(23℃、内部100%RH、外部50%RH)を測定した。
実施例2において、ポリアミド系樹脂層とEVOH層の膜厚を、表2に記載の膜厚に変更した以外は、実施例2と同様に積層材を製造し、同様に評価した。
実施例2において、ポリアミド系樹脂層とEVOH層の膜厚および層構成を、表3に記載の膜厚に変更した以外は、実施例2と同様に積層材を製造し、同様に評価した。
なお、製膜条件は、下記の条件で行った。
(製膜条件)
・ポリアミド系樹脂層:40mmφ単軸押出機(バレル温度:220℃)
・EVOH層:40mmφ単軸押出機(バレル温度:230℃)
・接着樹脂層:32mmφ単軸押出機(バレル温度:200℃)
・ヒートシール樹脂層:40mmφ単軸押出機(バレル温度:210℃)
・ダイ:フィードブロックダイ(ダイ温度:230℃)
・冷却ロール温度:50℃
実施例4において、EVOH層とポリアミド系樹脂層の膜厚を、表3に記載の膜厚に変更した以外は、実施例4と同様に積層材を製造し、同様に評価した。
実施例2において、EVOH層とポリアミド系樹脂層の膜厚および層構成を、表4に記載の膜厚に変更し、他の樹脂層として、ポリプロピレン(日本ポリプロ株式会社製「ノバテックPP」、グレード:BC6DRF)を用いた以外は、実施例2と同様に積層材を製造し、同様に評価した。
なお、製膜条件は、下記の条件で行った。
(製膜条件)
・EVOH層:40mmφ単軸押出機(バレル温度:230℃)
・接着樹脂層:32mmφ単軸押出機(バレル温度:200℃)
・他の樹脂層:40mmφ単軸押出機(バレル温度:210℃)
・ヒートシール樹脂層:40mmφ単軸押出機(バレル温度:210℃)
・ダイ:4種5層型フィードブロックダイ(ダイ温度:230℃)
・冷却ロール温度:50℃
膜厚が厚いポリアミド系樹脂層を積層させることにより、レトルト処理後のガスバリア性の回復速度がより速い結果となるものであった。
2 ポリアミド系樹脂層
3 EVOH層
4 ヒートシール樹脂層
5 スタンドアップパウチ
6 胴部シート
7 底部シート
8 底部シール部
9 サイドシール部
Claims (5)
- 二枚の胴部シート及び底部シートからなるレトルト用スタンドアップパウチであって、
前記胴部シート及び前記底部シートが、積層材を含み、
前記積層材が、基材フィルムと、該基材フィルムの一方の面に、ポリアミド系樹脂層、エチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物層及びヒートシール樹脂層を有し、該ポリアミド系樹脂層と該エチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物層が隣接している積層材であり、
前記ヒートシール樹脂層を構成するヒートシール樹脂が、ポリプロピレンであり、
前記ポリアミド系樹脂層の厚みが15〜80μmであり、
前記エチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物層の厚み(Tc)と前記ポリアミド系樹脂層の厚み(Tb)との比(Tc/Tb)が、0.02〜1であることを特徴とするレトルト用スタンドアップパウチ。 - 前記基材フィルムと前記エチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物層との間に、前記ポリアミド系樹脂層を有することを特徴とする請求項1に記載のレトルト用スタンドアップパウチ。
- 前記ポリアミド系樹脂層の厚みが30〜80μmであることを特徴とする請求項1または2に記載のレトルト用スタンドアップパウチ。
- 前記エチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物層の厚みが1〜35μmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のレトルト用スタンドアップパウチ。
- 前記基材フィルムが、ポリエステル系樹脂フィルムであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のレトルト用スタンドアップパウチ。
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