JP6891089B2 - 作業機の油圧システム - Google Patents
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Description
作業機の油圧システムは、作動油を吐出する油圧ポンプと、作動油によって作動可能な走行モータと、作動油を受圧する受圧部を有し、且つ、前記受圧部に作用した作動油の圧力に基づいて前記走行モータを駆動する走行ポンプと、操作量に基づいて前記受圧部に作用する作動油の圧力を設定可能な走行操縦装置と、前記走行ポンプの複数の受圧部と前記走行操縦装置とを接続する複数のパイロット油路と、前記複数のパイロット油路に接続され且つ前記パイロット油路の作動油を排出可能な複数の排出油路と、前記排出油路に設けられ、且つ前記操作量に対する前記パイロット油路のパイロット圧を変更する複数の変更部と、複数の差圧発生部と、前記走行操縦装置は、一方又は他方に操作可能な操作部材と、前記操作部材を一方に操作した場合に作動油の圧力である第1圧力を設定する第1操作弁と、前記操作部材を他方に操作した場合に作動油の圧力である第2圧力を設定する第2操作弁と、を有し、前記複数の受圧部は、前記第1圧力が受圧される第1受圧部と、前記第2圧力が受圧される第2受圧部と、を有し、前記複数のパイロット油路は、前記第1操作弁と第1受圧部とを接続する第1パイロット油路と、前記第2操作弁と第2受圧部とを接続する第2パイロット油路と、を有し、前記複数の排出油路は、前記第1パイロット油路に接続された第1排出油路と、前記第2パイロット油路に接続された第2排出油路と、を有し、前記変更部は、前記第1排出油路に設けられた第1変更部と、前記第2排出油路に設けられた第2変更部と、を有し、前記複数の差圧発生部は、前記第1排出油路に設けられ且つ前記第1変更部の上流側又下流側に差圧を発生させる第1差圧発生部と、前記第2排出油路に設けられ且つ前記第2変更部の上流側又下流側に差圧を発生させる第2差圧発生部と、を有している。
前記第1変更部及び前記第2変更部は、可変絞り弁である。
図4は、本発明に係る作業機の側面図を示している。図4では、作業機の一例として、コンパクトトラックローダを示している。但し、本発明に係る作業機はコンパクトトラックローダアローダに限定されず、例えば、スキッドステアローダ等の他の種類のローダ作業機であってもよい。また、ローダ作業機以外の作業機であってもよい。
作業装置4は、ブーム10と、作業具11と、リフトリンク12と、制御リンク13と、ブームシリンダ14と、バケットシリンダ15とを有している。
リフトリンク12、制御リンク13及びブームシリンダ14は、左側と右側の各ブーム10に対応して機体2の左側と右側にそれぞれ設けられている。
リフトリンク12は、各ブーム10の基部の後部に、縦向きに設けられている。このリフトリンク12の上部(一端側)は、各ブーム10の基部の後部寄りに枢支軸を介して横軸回りに回転自在に枢支されている。また、リフトリンク12の下部(他端側)は、機体2の後部寄りに枢支軸を介して横軸回りに回転自在に枢支されている。
制御リンク13は、リフトリンク12の前方に設けられている。この制御リンク13の一端は、枢支軸を介して横軸回りに回転自在に枢支されている。制御リンク13の他端は、枢支軸を介して横軸回りに回転自在に枢支されている。
左側のブーム10の前部には、接続部材が設けられている。接続部材は、予備アタッチメントに装備された油圧機器と、ブーム10に設けられたパイプ等の第1管材とを接続する装置である。具体的には、接続部材の一端には、第1管材が接続可能で、他端には、予備アタッチメントの油圧機器に接続された第2管材が接続可能である。これにより、第1管材を流れる作動油は、第2管材を通過して油圧機器に供給される。
左側及び右側の各走行装置5は、本実施形態ではクローラ型(セミクローラ型を含む)の走行装置が採用されている。なお、前輪及び後輪を有する車輪型の走行装置を採用してもよい。
なお、図1に示す「X1」及び「X2」は油路の接続先を示している。
走行装置5は、第1走行モータ装置35Lと、第2走行モータ装置35Rとを有している。
第1油圧ポンプP1には、作動油(パイロット油)を流す吐出油路40が設けられている。吐出油路40には、方向切換弁29、第1走行モータ装置35L及び第2走行モータ装置35Rが設けられている。また、吐出油路40にはチャージ油路41が設けられている。
第1走行モータ装置35Lは、機体2の左側に設けられた走行装置5の駆動軸に動力を伝達する装置である。第2走行モータ装置35Rは、機体2の右側に設けられた走行装置の駆動軸に動力を伝達する装置である。
走行系の油圧システムは、複数の走行ポンプ50を備えている。走行ポンプ50は、走行ポンプ50A、走行ポンプ50Bである。走行ポンプ50Aは、第1走行モータ装置35Lの走行モータ36Lを制御する。走行ポンプ50Bは、第2走行モータ装置35Rの走行モータ36Rを制御する。
例えば、操作部材54Aを前側に傾動させると、操作弁46Aは、当該操作部材54Aの操作量に応じて、第1受圧部51aに作用するパイロット圧を設定する。第1受圧部51aに作用したパイロット圧が所定以上である場合、走行ポンプ50Aの斜板の角度が変わり、当該走行ポンプ50Aは正転する。
走行操縦装置53Bは、操作部材54Bと、複数の操作弁46C、46Dとを有している。操作部材54Bは、レバー等で構成されていて、前、後に揺動自在である。複数の操作弁46C、46Dは、油路を介して第2油圧ポンプP2に接続されていて、操作部材54Bの操作に応じてパイロット圧を設定する。
操作部材54Bを後側に傾動させると、操作弁46Dは、当該操作部材54Bの操作量に応じて、第2受圧部52bに作用するパイロット圧を設定する。第2受圧部52bに作用したパイロット圧が所定以上である場合、走行ポンプ50Bの斜板の角度が変わり、当該走行ポンプ50Bは逆転する。
走行系の油圧システムは、複数の変更部94と、複数の差圧発生部95とを備えている。複数の変更部94は、走行操縦装置53の操作量に対する受圧部(第1受圧部51a、52a、第2受圧部51b、52b)に作用するパイロット圧(2次パイロット圧)を変更する。即ち、複数の変更部94は、少なくとも走行操縦装置53の操作量に対する2次パイロット圧の増加量(傾き)を変更可能である。複数の変更部94は、走行操縦装置53の操作量に対する2次パイロット圧との減少量(傾き)を変更可能であってもよい。
変更部94a、94b、94c、94dは、電磁式の可変絞り弁(電気式の可変絞り弁)である。可変絞り弁は、絞り面積を零、即ち、通路を完全に閉鎖する閉鎖位置96と、通路を最大に開放する開放位置97とに切り換えることが可能な弁である。また、可変絞り弁は、閉鎖位置96から開放位置97の間の任意の位置で、絞り面積を設定することが可能である。
複数の差圧発生部95は、複数の変更部94の下流側に設けられている。複数の差圧発生部95は、変更部94aの下流側に設けられた差圧発生部95A、変更部94bの下流側に設けられた差圧発生部95B、変更部94cの下流側に設けられた差圧発生部95C、変更部94dの下流側に設けられた差圧発生部95Dである。差圧発生部95A、95B、95C、95Dは、パイロット油路45側から変更部94に向けて作動油が流れるのを許容し且つパイロット油路45側に作動油が流れるのを阻止する逆止弁である。なお、この実施形態では、複数の差圧発生部95が複数の変更部94の下流側に設けられているが、複数の差圧発生部95が複数の変更部94の上流側に設けられていてもよい。
説明の便宜上、操作部材54A、54Bにおいて、一方側を「前」とし、一方側と反対側である他方向を「後」として説明を進める。また、操作部材54A、54Bを一方側に操作した場合に作動する一方側の操作弁(操作弁46A、46C)のことを「第1操作弁」、操作部材54A、54Bを他方側に操作した場合に作動する他方側の操作弁(操作弁46B、46D)のことを「第2操作弁」という。
図3Aに示すように、排出油路47は、第1接続油路48と、第2接続油路49とを有している。第1接続油路48は、第1パイロット油路45a及び第2パイロット油路45bに接続された油路である。第2接続油路49は、第1接続油路48に接続され、第1接続油路48の作動油を、作動油タンク等に排出する。第2接続油路49には、絞り面積(内径)が固定の絞り部101が設けられている。絞り部101の下流側に、差圧発生部95Eが設けられている。差圧発生部95Eは、第1接続油路48からの作動油を、第2接続油路49を通過させて排出することを許容し、且つ、第2接続油路49側の作動油を、絞り部101を通過させて第1接続油路48に流すことを阻止する逆止弁である。
また、第1接続油路48において、差圧発生部95Eと接続部105との間には、切換弁107が設けられている。切換弁107は、開放位置である第1位置107aと、閉鎖位置である第2位置107bとに切換可能な弁である。切換弁107の切換は、制御装置165に接続されたON/OFFに切換可能なスイッチ167で行う。スイッチ167は、運転席8の近傍に設けられ、運転者等が操作可能である。運転者がスイッチ167を操作して、当該スイッチ167がONになると、制御装置165は、切換弁107を第2位置107bに切り換えることで、2次パイロット圧の制限を行うことができる。一方、運転者がスイッチ167を操作して、当該スイッチ167がOFFになると、制御装置165は、切換弁107を第1位置107aに切り換えることで、2次パイロット圧の制限を停止することができる。
図3Cに示すように、第2接続油路49には、変更部94fが設けられている。変更部94fは、手動式の可変絞り弁である。変更部94fの下流側には、リリーフ弁で構成された差圧発生部95Gが設けられている。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。なお、差圧発生部95は、逆止弁であってもリリーフ弁であってもよい。
36L 走行モータ
36R 走行モータ
37 斜板切換シリンダ
38 走行制御弁
38a 第1位置
38b 第2位置
40 吐出油路
41 チャージ油路
45 パイロット油路
45a、45b、45c、45d パイロット油路
46A、46B、46C、46D 操作弁
47 排出油路
48 第1接続油路
49 第2接続油路
50 走行ポンプ
50A、50B 走行ポンプ
51a、52a 第1受圧部
51b、52b 第2受圧部
53 走行操縦装置
53A、53B 走行操縦装置
54A、54B 操作部材
91 排出油路
91a、91b、91c、91d 排出油路
92a、92b、92c、92d 接続部
93a、93b、93c、93d 絞り部
94 変更部
94a、94b、94c、94d、94e 変更部
95 差圧発生部
95A、95B、95C、95D、95E、95F、95G 差圧発生部
96 閉鎖位置
97 開放位置
101 絞り部
102a 第1逆止弁
102b 第2逆止弁
105 接続部
106a 接続部
107b 接続部
107 切換弁
107a 第1位置
107b 第2位置
108 圧力選択弁
165 制御装置
166 スイッチ
P1 第1油圧ポンプ
P2 第2油圧ポンプ
Claims (2)
- 作動油を吐出する油圧ポンプと、
作動油によって作動可能な走行モータと、
作動油を受圧する受圧部を有し、且つ、前記受圧部に作用した作動油の圧力に基づいて前記走行モータを駆動する走行ポンプと、
操作量に基づいて前記受圧部に作用する作動油の圧力を設定可能な走行操縦装置と、
前記走行ポンプの複数の受圧部と前記走行操縦装置とを接続する複数のパイロット油路と、
前記複数のパイロット油路に接続され且つ前記パイロット油路の作動油を排出可能な複数の排出油路と、
前記排出油路に設けられ、且つ前記操作量に対する前記パイロット油路のパイロット圧を変更する複数の変更部と、
複数の差圧発生部と、
前記走行操縦装置は、一方又は他方に操作可能な操作部材と、前記操作部材を一方に操作した場合に作動油の圧力である第1圧力を設定する第1操作弁と、前記操作部材を他方に操作した場合に作動油の圧力である第2圧力を設定する第2操作弁と、を有し、
前記複数の受圧部は、前記第1圧力が受圧される第1受圧部と、前記第2圧力が受圧される第2受圧部と、を有し、
前記複数のパイロット油路は、前記第1操作弁と第1受圧部とを接続する第1パイロット油路と、前記第2操作弁と第2受圧部とを接続する第2パイロット油路と、を有し、
前記複数の排出油路は、前記第1パイロット油路に接続された第1排出油路と、前記第2パイロット油路に接続された第2排出油路と、を有し、
前記変更部は、前記第1排出油路に設けられた第1変更部と、前記第2排出油路に設けられた第2変更部と、を有し、
前記複数の差圧発生部は、前記第1排出油路に設けられ且つ前記第1変更部の上流側又下流側に差圧を発生させる第1差圧発生部と、前記第2排出油路に設けられ且つ前記第2変更部の上流側又下流側に差圧を発生させる第2差圧発生部と、を有している作業機の油圧システム。 - 前記第1変更部及び前記第2変更部は、可変絞り弁である請求項1に記載の作業機の油圧システム。
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