JP6877407B2 - Ntrk関連障害の治療に有用な化合物および組成物 - Google Patents

Ntrk関連障害の治療に有用な化合物および組成物 Download PDF

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Description

優先権主張
本出願は、2015年8月26日に出願されたU.S.S.N.62/210,264からの優先権を主張するものであり、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
神経栄養因子チロシン受容体キナーゼ(NTRK)の1、2および3は、受容体型チロシンキナーゼ(RTK)であり、細胞の増殖と生存に関与する複数の下流経路を活性化させる。これらのRTKをコードする遺伝子の異常な染色体転座から生じるさまざまな遺伝子融合は、高悪性度および低悪性度の神経膠腫、胆管癌、甲状腺乳頭癌、結腸癌および非小細胞肺癌などの多発性癌の病因に関与している。キナーゼ融合の全体像についてのゲノム解析により、頭頸部扁平上皮癌、膵臓腺癌、肉腫および黒色腫などのさらなる多様な癌種においてNTRK融合が同定され、これにより、これらのキナーゼの阻害剤を展開して複数の腫瘍適応を治療する治療指針が提供された。
特定の癌の基礎原因としてNTRK融合が同定されたことにより、NTRK融合タンパク質を有する腫瘍を治療するいくつかのNTRKキナーゼ阻害剤の発見と臨床開発が促された。初期臨床データは、ヒトの特定の悪性腫瘍を有する患者に利益を提供する上で、このアプローチの実行可能性を支持するものである。しかしながら、最終的に、明らかな臨床活性が示されているにもかかわらず、患者の癌の大半はキナーゼ阻害剤療法に抵抗性を示して疾患の再発および進行をもたらすことになる。自然変異によるキナーゼ再活性化は、耐性によく見られる機序である。耐性が獲得された場合、患者の治療選択肢がかなり限定されることが多い。したがって、NTRKおよびその耐性変異体を阻害する化合物が求められている。
本発明は、式(I)の化合物またはその薬理学的に許容される塩を含む化合物および医薬組成物を特徴とし、式中、
Figure 0006877407

式(I)
環Aおよび環Bはそれぞれ独立して、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキルおよびヘテロシクリルから選択され、
およびLはそれぞれ独立して、結合、−C(O)−、−N(R)−、−N(R)−C(O)−、−C(O)−N(R)−、−(C−Cアルキレン)−N(R)−、−N(R)−(C−Cアルキレン)−、−N(R)−C(O)−(C−Cアルキレン)−、および−C(O)−N(R)−(C−Cアルキレン)−から選択され、ここで、各アルキレンは互いに独立して、0〜5個出現するR’で置換され、
およびRはそれぞれ独立して、ヒドロキシル、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cアルコキシル、ハロ、C−Cヘテロアルキル、C−Cハロアルキル、C−Cハロアルコキシル、C−Cヒドロキシアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールオキシ、アラルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ニトロ、シアノ、−C(O)R、−OC(O)R、−C(O)OR、−(C−Cアルキレン)−C(O)R、−SR、−S(O)、−S(O)−N(R)(R)、−(C−Cアルキレン)−S(O)、−(C−Cアルキレン)−S(O)−N(R)(R)、−N(R)(R)、−C(O)−N(R)(R)、−N(R)−C(O)R、−N(R)−C(O)OR、−(C−Cアルキレン)−N(R)−C(O)R、−N(R)S(O)、および−P(O)(R)(R)から選択され、ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、ハロアルコキシル、ヒドロキシアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールオキシ、アラルキル、ヘテロシクリル、およびヘテロシクリルアルキルの各々は互いに独立して、0〜5個出現するRで置換されるか、または2個のRもしくは2個のRは、それらが結合している炭素原子(複数可)と共に結合して、0〜5個出現するRで独立して置換されたシクロアルキル環もしくはヘテロシクリル環を形成し、
各Rは互いに独立して、水素、ヒドロキシル、ハロ、チオール、C−Cアルキル、C−Cチオアルキル、C−Cアルコキシル、C−Cハロアルキル、C−Cヒドロキシアルキル、C−Cヘテロアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリル、およびヘテロシクリルアルキルから選択され、ここで、アルキル、チオアルキル、アルコキシル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリル、およびヘテロシクリルアルキルの各々は互いに独立して、0〜5個出現するRで置換されるか、または2個のRは、それらが結合している原子(複数可)と共に結合して、0〜5個出現するRで独立して置換されたシクロアルキル環もしくはヘテロシクリル環を形成し、
およびRはそれぞれ独立して、C−Cアルキル、ハロ、ヒドロキシル、C−Cハロアルキル、C−Cヘテロアルキル、C−Cヒドロキシアルキル、C−Cアルコキシル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、およびシアノから選択され、ここで、アルキル、ハロアルキル、ヘテロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシル、シクロアルキルおよびヘテロシクリルの各々は互いに独立して、0〜5個出現するR’で置換され、
各R’は互いに独立して、C−Cアルキル、C−Cヘテロアルキル、ハロ、ヒドロキシル、C−Cハロアルキル、C−Cヒドロキシアルキル、シクロアルキルおよびシアノから選択されるか、または2個のR’は、それらが結合している原子(複数可)と共に結合して、シクロアルキル環もしくはヘテロシクリル環を形成し、かつ
pは、0、1、2、3、4、または5であり、
qは、0、1、2、3、または4である。
本明細書に開示の任意の疾患を治療するために、本明細書に開示の任意の化合物を単独使用または他の治療剤と併用してよい。
図1は、本発明のさまざまな例示的化合物の構造、ならびにそれらのNMRピークおよびLC−MSで測定した質量を示す。 図1は、本発明のさまざまな例示的化合物の構造、ならびにそれらのNMRピークおよびLC−MSで測定した質量を示す。 図1は、本発明のさまざまな例示的化合物の構造、ならびにそれらのNMRピークおよびLC−MSで測定した質量を示す。 図1は、本発明のさまざまな例示的化合物の構造、ならびにそれらのNMRピークおよびLC−MSで測定した質量を示す。 図1は、本発明のさまざまな例示的化合物の構造、ならびにそれらのNMRピークおよびLC−MSで測定した質量を示す。 図1は、本発明のさまざまな例示的化合物の構造、ならびにそれらのNMRピークおよびLC−MSで測定した質量を示す。 図1は、本発明のさまざまな例示的化合物の構造、ならびにそれらのNMRピークおよびLC−MSで測定した質量を示す。 図1は、本発明のさまざまな例示的化合物の構造、ならびにそれらのNMRピークおよびLC−MSで測定した質量を示す。 図1は、本発明のさまざまな例示的化合物の構造、ならびにそれらのNMRピークおよびLC−MSで測定した質量を示す。 図1は、本発明のさまざまな例示的化合物の構造、ならびにそれらのNMRピークおよびLC−MSで測定した質量を示す。 図1は、本発明のさまざまな例示的化合物の構造、ならびにそれらのNMRピークおよびLC−MSで測定した質量を示す。 図1は、本発明のさまざまな例示的化合物の構造、ならびにそれらのNMRピークおよびLC−MSで測定した質量を示す。 図1は、本発明のさまざまな例示的化合物の構造、ならびにそれらのNMRピークおよびLC−MSで測定した質量を示す。 図1は、本発明のさまざまな例示的化合物の構造、ならびにそれらのNMRピークおよびLC−MSで測定した質量を示す。 図1は、本発明のさまざまな例示的化合物の構造、ならびにそれらのNMRピークおよびLC−MSで測定した質量を示す。 図1は、本発明のさまざまな例示的化合物の構造、ならびにそれらのNMRピークおよびLC−MSで測定した質量を示す。 図1は、本発明のさまざまな例示的化合物の構造、ならびにそれらのNMRピークおよびLC−MSで測定した質量を示す。 図1は、本発明のさまざまな例示的化合物の構造、ならびにそれらのNMRピークおよびLC−MSで測定した質量を示す。 図1は、本発明のさまざまな例示的化合物の構造、ならびにそれらのNMRピークおよびLC−MSで測定した質量を示す。 図1は、本発明のさまざまな例示的化合物の構造、ならびにそれらのNMRピークおよびLC−MSで測定した質量を示す。 図1は、本発明のさまざまな例示的化合物の構造、ならびにそれらのNMRピークおよびLC−MSで測定した質量を示す。 図1は、本発明のさまざまな例示的化合物の構造、ならびにそれらのNMRピークおよびLC−MSで測定した質量を示す。 図1は、本発明のさまざまな例示的化合物の構造、ならびにそれらのNMRピークおよびLC−MSで測定した質量を示す。 図1は、本発明のさまざまな例示的化合物の構造、ならびにそれらのNMRピークおよびLC−MSで測定した質量を示す。 図1は、本発明のさまざまな例示的化合物の構造、ならびにそれらのNMRピークおよびLC−MSで測定した質量を示す。 図1は、本発明のさまざまな例示的化合物の構造、ならびにそれらのNMRピークおよびLC−MSで測定した質量を示す。 図1は、本発明のさまざまな例示的化合物の構造、ならびにそれらのNMRピークおよびLC−MSで測定した質量を示す。 図1は、本発明のさまざまな例示的化合物の構造、ならびにそれらのNMRピークおよびLC−MSで測定した質量を示す。 図1は、本発明のさまざまな例示的化合物の構造、ならびにそれらのNMRピークおよびLC−MSで測定した質量を示す。 図1は、本発明のさまざまな例示的化合物の構造、ならびにそれらのNMRピークおよびLC−MSで測定した質量を示す。 図1は、本発明のさまざまな例示的化合物の構造、ならびにそれらのNMRピークおよびLC−MSで測定した質量を示す。 図1は、本発明のさまざまな例示的化合物の構造、ならびにそれらのNMRピークおよびLC−MSで測定した質量を示す。 図1は、本発明のさまざまな例示的化合物の構造、ならびにそれらのNMRピークおよびLC−MSで測定した質量を示す。 図1は、本発明のさまざまな例示的化合物の構造、ならびにそれらのNMRピークおよびLC−MSで測定した質量を示す。 図1は、本発明のさまざまな例示的化合物の構造、ならびにそれらのNMRピークおよびLC−MSで測定した質量を示す。 図1は、本発明のさまざまな例示的化合物の構造、ならびにそれらのNMRピークおよびLC−MSで測定した質量を示す。 図1は、本発明のさまざまな例示的化合物の構造、ならびにそれらのNMRピークおよびLC−MSで測定した質量を示す。 図1は、本発明のさまざまな例示的化合物の構造、ならびにそれらのNMRピークおよびLC−MSで測定した質量を示す。 図1は、本発明のさまざまな例示的化合物の構造、ならびにそれらのNMRピークおよびLC−MSで測定した質量を示す。 図1は、本発明のさまざまな例示的化合物の構造、ならびにそれらのNMRピークおよびLC−MSで測定した質量を示す。 図1は、本発明のさまざまな例示的化合物の構造、ならびにそれらのNMRピークおよびLC−MSで測定した質量を示す。 図1は、本発明のさまざまな例示的化合物の構造、ならびにそれらのNMRピークおよびLC−MSで測定した質量を示す。 図1は、本発明のさまざまな例示的化合物の構造、ならびにそれらのNMRピークおよびLC−MSで測定した質量を示す。 図1は、本発明のさまざまな例示的化合物の構造、ならびにそれらのNMRピークおよびLC−MSで測定した質量を示す。 図1は、本発明のさまざまな例示的化合物の構造、ならびにそれらのNMRピークおよびLC−MSで測定した質量を示す。 図1は、本発明のさまざまな例示的化合物の構造、ならびにそれらのNMRピークおよびLC−MSで測定した質量を示す。 図1は、本発明のさまざまな例示的化合物の構造、ならびにそれらのNMRピークおよびLC−MSで測定した質量を示す。 図1は、本発明のさまざまな例示的化合物の構造、ならびにそれらのNMRピークおよびLC−MSで測定した質量を示す。 図1は、本発明のさまざまな例示的化合物の構造、ならびにそれらのNMRピークおよびLC−MSで測定した質量を示す。 図1は、本発明のさまざまな例示的化合物の構造、ならびにそれらのNMRピークおよびLC−MSで測定した質量を示す。 図1は、本発明のさまざまな例示的化合物の構造、ならびにそれらのNMRピークおよびLC−MSで測定した質量を示す。 図1は、本発明のさまざまな例示的化合物の構造、ならびにそれらのNMRピークおよびLC−MSで測定した質量を示す。 図1は、本発明のさまざまな例示的化合物の構造、ならびにそれらのNMRピークおよびLC−MSで測定した質量を示す。 図1は、本発明のさまざまな例示的化合物の構造、ならびにそれらのNMRピークおよびLC−MSで測定した質量を示す。 図1は、本発明のさまざまな例示的化合物の構造、ならびにそれらのNMRピークおよびLC−MSで測定した質量を示す。 図1は、本発明のさまざまな例示的化合物の構造、ならびにそれらのNMRピークおよびLC−MSで測定した質量を示す。 図1は、本発明のさまざまな例示的化合物の構造、ならびにそれらのNMRピークおよびLC−MSで測定した質量を示す。 図1は、本発明のさまざまな例示的化合物の構造、ならびにそれらのNMRピークおよびLC−MSで測定した質量を示す。 図1は、本発明のさまざまな例示的化合物の構造、ならびにそれらのNMRピークおよびLC−MSで測定した質量を示す。 図1は、本発明のさまざまな例示的化合物の構造、ならびにそれらのNMRピークおよびLC−MSで測定した質量を示す。 図1は、本発明のさまざまな例示的化合物の構造、ならびにそれらのNMRピークおよびLC−MSで測定した質量を示す。
定義
本明細書で使用する場合、「患者」、「対象」、「個体」、および「宿主」という用語は、異常なNTRK発現(すなわち、NTRKを介したシグナル伝達によるNTRK高活性)または生物学的活性に関連した疾患もしくは障害を患っているか患っていると疑われるヒトもしくは非ヒト動物を指す。
そのような疾患または障害を「治療する」および「治療すること」とは、かかる疾患または障害の少なくとも1つの症状を改善させることを指す。これらの用語は、癌のような病態との関連で使用する場合、癌の増殖を阻害すること、重量基準もしくは体積基準で癌を縮小させること、患者の期待生存期間を延長させること、腫瘍増殖を抑制すること、腫瘤を減少させること、転移性病変の大きさもしくは数を減少させること、新たな転移性病変の発症を抑制すること、生存期間を延長させること、無増悪生存期間を延長させること、無増悪期間を延長させること、および/または生活の質を向上させることのうちの1つ以上を指す。
「予防すること]」という用語は、癌などの病態または疾患に対して使用する場合、かかる病態または疾患の症状の発生頻度の減少もしくは発症遅延を指す。したがって、癌の予防には、例えば、統計的に有意な量および/もしくは臨床上有意な量で、例えば、予防的治療を受けている患者母集団における検出可能な癌性増殖の数を未治療の対照母集団の場合よりも減少させること、および/または治療母集団における検出可能な癌性増殖の出現を未治療の対照母集団の場合よりも遅延させることが含まれる。
用語「治療効果」は、本発明の化合物または組成物の投与によって生じる、動物、特に哺乳類、より具体的にはヒトにおける有益な局所作用または全身作用を指す。語句「治療的有効量」とは、NTRKの過剰発現またはNTRKの異常な生物学的活性によって生じる疾患または病態を、妥当なベネフィット・リスク比で治療するのに有効な、本発明の化合物または組成物の量を意味する。そのような物質の治療的有効量は、治療される対象と疾患の状態、対象の体重と年齢、疾患病態の重症度、投与方法等により異なることになり、これは当業者により容易に決定され得る。
本明細書で使用する場合、「耐性を生じる」とは、患者に薬物の初回投与を行った際に、腫瘍体積の減少の測定、新たな病変数の減少の測定、または医師が疾患の進行を判断するために用いる他の何らかの手段による測定のいずれの場合にも患者の症状は改善しているが、ある時点で、それらの症状の改善が止まるかまたは悪化することを意味する。その時点で、かかる患者は、その薬物に対する耐性を生じたと言われる。
「脂肪族基」とは、直鎖、分岐鎖、または環式の炭化水素基を意味し、これには、アルキル基、アルケニル基、およびアルキニル基のような飽和および不飽和の基が含まれる。
「アルキレン」は、アルキル基の二価のラジカル、例えば、−CH−、−CHCH−、およびCHCHCH−を指す。
「アルケニル」とは、少なくとも1つの二重結合を含有している脂肪族基を意味する。
「アルコキシル」または「アルコキシ」とは、それに酸素ラジカルが結合しているアルキル基を意味する。代表的アルコキシル基には、メトキシ、エトキシ、プロピルオキシ、tert−ブトキシ等が挙げられる。用語「ハロアルコキシ」は、1個以上の水素原子がハロで置換されているアルコキシルを指し、これには、すべての水素がハロで置換されたアルコキシル部分(例えば、ペルフルオロアルコキシ)が含まれる。
「アルキル」は、直鎖もしくは分岐の飽和炭化水素の一価ラジカル、例えば、炭素原子1〜12個、1〜10個、または1〜6個の直鎖または分岐の基を指し、本明細書ではそれぞれ、C−C12アルキル、C−C10アルキル、およびC−Cアルキルとする。例示的なアルキル基には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、2−メチル−1−プロピル、2−メチル−2−プロピル、2−メチル−1−ブチル、3−メチル−1−ブチル、2−メチル−3−ブチル、2,2−ジメチル−1−プロピル、2−メチル−1−ペンチル、3−メチル−1−ペンチル、4−メチル−1−ペンチル、2−メチル−2−ペンチル、3−メチル−2−ペンチル、4−メチル−2−ペンチル、2,2−ジメチル−1−ブチル、3,3−ジメチル−1−ブチル、2−エチル−1−ブチル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチルなどが挙げられるが、これに限定されるものではない。
「アルケニレン」は、2つの連結点を有するアルケニル基を指す。例えば、「エテニレン」は−CH=CH−基を表す。アルケニレン基は、1つ以上の置換基を有する非置換形態または置換形態でもあり得る。
「アルキニル」は、2〜12個の炭素原子を含有し、かつ、三重結合を1つ以上有することを特徴とする、直鎖または分岐の炭化水素鎖を指す。アルキニル基の例には、エチニル、プロパルギル、および3−ヘキシニルが挙げられるが、これに限定されるものではない。三重結合している炭素のうちの1つを任意選択でアルキニル置換基の結合点にしてよい。
「アルキニレン」は、2つの連結点を有するアルキニルを指す。例えば、「エチニレン」は−C≡C−基を表す。アルキニレン基は、1つ以上の置換基を有する非置換形態または置換形態でもあり得る。
「ヒドロキシアルキレン」または「ヒドロキシアルキル」は、アルキレンまたはアルキルの水素原子がヒドロキシル基で置換されるアルキレン部分またはアルキル部分を指す。ヒドロキシアルキレンまたはヒドロキシアルキルには、2個以上の水素原子がヒドロキシル基で置換されている基が含まれる。
「芳香環系」は当該技術分野で認められており、少なくとも1つの環が芳香環である単環式、二環式または多環式の炭化水素環系を指す。
「アリール」は、芳香環系の一価ラジカルを指す。代表的アリール基には、完全な芳香環系、例えばフェニル環系、ナフチル環系、およびアントラセニル環系、ならびに芳香族炭素環が1つ以上の非芳香族炭素環、例えばインダニル、フタルイミジル、ナフチミジル(naphthimidyl)、またはテトラヒドロナフチルと縮合している環系等が含まれる。
「アリールアルキル」または「アラルキル」は、アルキルの水素原子がアリール基で置換されているアルキル部分を指す。アラルキルには、2個以上の水素原子がアリール基で置換されている基が含まれる。「アリールアルキル」または「アラルキル」の例には、ベンジル、2−フェニルエチル、3−フェニルプロピル、9−フルオレニル、ベンズヒドリル、およびトリチルの各基が挙げられる。
「アリールオキシ」は−O−(アリール)を指し、ここで、ヘテロアリール部分は本明細書に定義されるような部分である。
「ハロ」は、任意のハロゲン、例えば、−F、−Cl、−Br、または−Iのラジカルを指す。
「ハロアルキル」および「ハロアルコキシ」は、1つ以上のハロ基で置換されるか、またはその組み合わせで置換されるアルキル構造とアルコキシル構造を指す。例えば、「フルオロアルキル」および「フルオロアルコキシ」という用語にはそれぞれ、ハロアルキル基およびハロアルコキシル基が含まれ、その場合ハロはフッ素である。
「ハロアルキレン」は、1個以上の水素原子がハロで置換される二価のアルキル、例えば、−CH−、−CHCH−、および−CHCHCH−を指し、これには、すべての水素がハロで置換されているアルキル部分が含まれる。
「ヘテロアルキル」は、炭素以外の原子、例えば、酸素、窒素、イオウ、リンまたはその組み合わせから選択される、骨格鎖となる1つ以上の原子を有する任意選択で置換されたアルキルを指す。例えば、C−Cヘテロアルキルのように鎖の炭素数を指す個数範囲が与えられてよく、この例の場合は1〜6個の炭素原子が含まれていることになる。例えば、−CHOCHCHラジカルは「C」ヘテロアルキルと呼ばれる。分子のそれ以外の部分への接続は、ヘテロアルキル鎖のヘテロ原子または炭素を介した接続であってよい。「ヘテロアルキレン」は、炭素以外の原子、例えば、酸素、窒素、イオウ、リンまたはその組み合わせから選択される、骨格鎖となる1つ以上の原子を有する任意選択で置換された二価のアルキルを指す。
「炭素環系」は、単環式、二環式または多環式の炭化水素環系を指し、ここで、各環は完全に飽和であるか、または1単位以上の不飽和を含有するが、どの環も芳香環ではない。
「カルボシクリル(Carbocyclyl)」は、炭素環系の一価ラジカルを指す。代表的カルボシクリル(carbocyclyl)基には、シクロアルキル基(例えば、シクロペンチル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等)、およびシクロアルケニル基(例えば基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、シクロペンタジエニル基等)が挙げられる。
「シクロアルキル」は、3〜12個の炭素を有する環式、二環式、三環式、または多環式の非芳香族炭化水素基を指す。置換可能であれば環のいずれの原子も置換され得る(例えば、1つ以上の置換基で置換され得る)。シクロアルキル基には、縮合環またはスピロ環が含有され得る。縮合環は、共通の炭素原子を共有する環である。シクロアルキル部分の例には、シクロプロピル、シクロヘキシル、メチルシクロヘキシル、アダマンチル、およびノルボルニルが挙げられるが、これらに限定されるものではない。いくつかの実施形態では、シクロアルキルはビシクロ[3.1.0]ヘキサニルである。
「シクロアルキルアルキル」は、シクロアルキルおよびアルキルが本明細書に開示するようなシクロアルキルおよびアルキルである、−(シクロアルキル)−アルキルラジカルを指す。「シクロアルキルアルキル」は、シクロアルキル基を介して親分子構造に結合している。
「ヘテロ芳香環系」は当該技術分野で認められており、少なくとも1つの環が芳香環であり、かつ少なくとも1つのヘテロ原子(例えば、N、OまたはS)を含み、他の環はヘテロシクリル(下記で定義)ではない、単環式、二環式または多環式の環系を指す。場合によっては、芳香環であり、かつヘテロ原子を含む環は、そのような環に1つ、2つ、3つ、または4つのヘテロ環原子を含有する。
「ヘテロアリール」は、ヘテロ芳香環系の一価ラジカルを指す。代表的ヘテロアリール基として、(i)各環はヘテロ原子を含み、かつ芳香環である、例えば、イミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、トリアゾリル、ピロリル、フラニル、チオフェニルピラゾリル、ピリジニル、ピラジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、インドリジニル、プリニル、ナフチリジニル、およびプテリジニルといった環系、(ii)各環は芳香環またはカルボシクリル(carbocyclyl)であり、少なくとも1つの芳香環はヘテロ原子を含み、他の少なくとも1つの環は炭化水素環もしくは例えば、インドリル、イソインドリル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、ジベンゾフラニル、インダゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンズチアゾリル(benzthiazolyl)、キノリル、イソキノリル、シンノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、キノキサリニル、カルバゾリル、アクリジニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニル、ピリド[2,3−b]−1,4−オキサジン−3−(4H)−オン、5,6,7,8−テトラヒドロキノリニル(tetrahydroquinolinyl)および5,6,7,8−テトラヒドロイソキノリニル(tetrahydroisoquinolinyl)である環系、ならびに(iii)各環は芳香環またはカルボシクリル(carbocyclyl)であり、少なくとも1つの芳香環は、別の芳香環、例えば、4H−キノリジニルとの間で橋頭ヘテロ原子を共有するといった環系が含まれる。
「複素環系」は、少なくとも1つの環が飽和または部分的不飽和であり(ただし、芳香族ではない)、かつ少なくとも1つのヘテロ原子を含む、単環式、二環式および多環式の環系を指す。複素環系は、そのペンダント基に、安定構造をもたらす任意のヘテロ原子または炭素原子にて結合し得、環原子のいずれも任意選択で置換され得る。
「ヘテロシクリル」は、複素環系の一価ラジカルを指す。代表的ヘテロシクリルには、(i)いずれの環も非芳香環であり、少なくとも1つの環はヘテロ原子を含む、例えば、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチエニル、ピロリジニル、ピロリドニル、ピペリジニル、ピロリニル、デカヒドロキノリニル、オキサゾリジニル、ピペラジニル、ジオキサニル、ジオキソラニル、ジアゼピニル、オキサゼピニル(oxazepinyl)、チアゼピニル(thiazepinyl)、モルホリニル、およびキヌクリジニルといった環系、(ii)少なくとも1つの環は非芳香環であり、ヘテロ原子を含み、他の少なくとも1つの環は芳香族炭素環である、例えば、1,2,3,4−テトラヒドロキノリニル(tetrahydroquinolinyl)、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリニル(tetrahydroisoquinolinyl)といった環系、ならびに(iii)少なくとも1つの環は非芳香環であり、ヘテロ原子を含み、他の少なくとも1つの環は芳香環であり、ヘテロ原子を含む、例えば、3,4−ジヒドロ−1H−ピラノ[4,3−c]ピリジン、および1,2,3,4−テトラヒドロ−2,6−ナフチリジンといった環系が含まれる。
「ヘテロシクリルアルキル」は、ヘテロシクリル基で置換されたアルキル基を指す。
「シアノ」は、−CNラジカルを指す。
「ニトロ」は、−NOを指す。
「ヒドロキシ」または「ヒドロキシル」は、−OHを指す。
「ヒドロキシアルキレン」は、1個以上の水素原子がヒドロキシで置換される二価のアルキル、例えば、−CH−、−CHCH−、および−CHCHCH−を指し、これには、すべての水素がヒドロキシで置換されているアルキル部分が含まれる。
「置換される」とは、先行する「任意選択で」という用語の有無にかかわらず、指定された部分の1個以上の水素が好適な置換基で置き換えられることを意味する。特に明記しない限り、「任意選択で置換された」基は、その基の置換可能な位置それぞれに好適な置換基を有してよく、任意の所与の構造において2か所以上の位置が、特定の群から選択される2つ以上の置換基で置換され得る場合、置換基は各位置で同一であっても異なっていてもよい。本発明で想定される置換基の組み合わせは、好ましくは、安定した、または化学的に実現可能な化合物の生成をもたらす組み合わせである。本明細書で使用する用語「安定な」とは、本明細書に開示する目的の1つ以上について、化合物を、その生成、検出、ならびに、実施形態によっては、その回収、精製、および使用できるような条件に供した場合に実質的に変化しない化合物を指す。
本明細書で使用する場合、各式の定義、例えば、アルキル、m、nなどは、任意の構造において複数回出現する場合、同一構造の他のか所での定義とは独立したものであることが意図される。
本発明の特定の化合物は、特定の幾何異性体または立体異性体で存在してよい。本発明は、cis−異性体とtrans−異性体、R−鏡像異性体とS型鏡像異性体、ジアステレオマー、(D)型異性体、(L)型異性体、そのラセミ混合物、ならびに他のそれらの混合物など、本発明の範囲内に入るそのような化合物すべてを企図する。アルキル基などの置換基にさらなる不斉炭素原子が存在してよい。そのような異性体のすべて、およびその混合物は、本発明に含まれることが意図される。
例えば、本発明の化合物の特定の鏡像異性体が所望される場合、不斉合成によって調製しても、またはキラル補助剤を用いて誘導してもよく、その場合、得られるジアステレオマー混合物を分離させ、補助基を切断して純粋な所望鏡像異性体を提供する。あるいは、分子が、アミノ基のような塩基性官能基またはカルボキシル基のような酸性官能基を含有する場合は、光学的に活性な適切な酸または塩基を用いてジアステレオマー塩を生成させた後、こうして生成したジアステレオマーを、当技術分野において周知の分別結晶またはクロマトグラフィーの手段によって分割し、その後、純粋な鏡像異性体を回収する。
特に明記しない限り、開示の化合物が、立体化学を指定せずに構造によって命名または図示され、1つ以上のキラル中心を有する場合、化合物の考えられるすべての立体異性体およびその鏡像異性体混合物を表すと理解されるべきである。組成物の「鏡像体過剰率」または「鏡像体過剰率(%)」は、下記方程式を使用して計算できる。下記例では、組成物は、ある鏡像異性体、例えば、S型鏡像異性体を90%、別の鏡像異性体、すなわち、R型鏡像異性体を10%含有している。
ee=(90−10)/100=80%。
したがって、ある鏡像異性体を90%、別の鏡像異性体を10%含有している組成物は、鏡像体過剰率が80%であると言う。
本明細書に記載する化合物または組成物は、鏡像体過剰率が少なくとも50%、75%、90%、95%、または99%の化合物の一鏡像体、例えばS型鏡像異性体を含有してよい。言い換えれば、そのような化合物または組成物は、R型鏡像異性体に対して鏡像体過剰であるS型鏡像異性体を含有する。
本明細書に記載する化合物はまた、このような化合物を構成する原子の1個以上において、非天然割合の原子同位体も含有し得る。例えば、化合物を放射性同位体、例えば重水素(H)、三重水素(H)、炭素13(13C)、または炭素14(14C)などで放射標識してよい。放射性如何を問わず、同位体による本明細書開示化合物のあらゆる変形は、本発明の範囲内に包含されることが意図される。さらに、本明細書に記載する化合物の互変異性型はいずれも本発明の範囲内であることが意図される。
化合物は、遊離塩基または塩として有用であり得る。代表的塩には、臭化水素酸塩、塩酸塩、硫酸塩、重硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、酢酸塩、吉草酸塩、オレイン酸塩、パルミチン酸塩、ステアリン酸塩、ラウリン酸塩、安息香酸塩、乳酸塩、リン酸塩、トシラート、クエン酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、ナプチラート(napthylate)、メシル酸塩、グルコヘプトン酸塩、ラクトビオン酸塩、およびラウリルスルホナート(laurylsulphonate)等が挙げられる。(例えば、Berge et al.(1977)“Pharmaceutical Salts”,J.Pharm.Sci.66:1−19を参照のこと)。
化合物
本発明は、式(I)の化合物、またはその立体異性体、鏡像異性体、互変異性体、もしくは同位体標識体、または上述のもののいずれかの薬理学的に許容される塩を特徴とし、
式中、
Figure 0006877407

式(I)
環Aおよび環Bはそれぞれ独立して、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキルおよびヘテロシクリルから選択され、
およびLはそれぞれ独立して、結合、−C(O)−、−N(R)−、−N(R)−C(O)−、−C(O)−N(R)−、−(C−Cアルキレン)−N(R)−、−N(R)−(C−Cアルキレン)−、−N(R)−C(O)−(C−Cアルキレン)−、および−C(O)−N(R)−(C−Cアルキレン)−から選択され、ここで、各アルキレンは互いに独立して、0〜5個出現するR’で置換され、
およびRはそれぞれ独立して、ヒドロキシル、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cアルコキシル、ハロ、C−Cヘテロアルキル、C−Cハロアルキル、C−Cハロアルコキシル、C−Cヒドロキシアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールオキシ、アラルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ニトロ、シアノ、−C(O)R、−OC(O)R、−C(O)OR、−(C−Cアルキレン)−C(O)R、−SR、−S(O)、−S(O)−N(R)(R)、−(C−Cアルキレン)−S(O)、−(C−Cアルキレン)−S(O)−N(R)(R)、−N(R)(R)、−C(O)−N(R)(R)、−N(R)−C(O)R、−N(R)−C(O)OR、−(C−Cアルキレン)−N(R)−C(O)R、−N(R)S(O)、および−P(O)(R)(R)から選択され、ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、ハロアルコキシル、ヒドロキシアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールオキシ、アラルキル、ヘテロシクリル、およびヘテロシクリルアルキルの各々は互いに独立して、0〜5個出現するRで置換されるか、または2個のRもしくは2個のRは、それらが結合している炭素原子(複数可)と共に結合して、0〜5個出現するRで独立して置換されたシクロアルキル環もしくはヘテロシクリル環を形成し、
各Rは互いに独立して、水素、ヒドロキシル、ハロ、チオール、C−Cアルキル、C−Cチオアルキル、C−Cアルコキシル、C−Cハロアルキル、C−Cヒドロキシアルキル、C−Cヘテロアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリル、およびヘテロシクリルアルキルから選択され、ここで、アルキル、チオアルキル、アルコキシル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリル、およびヘテロシクリルアルキルの各々は互いに独立して、0〜5個出現するRで置換されるか、または2個のRは、それらが結合している原子(複数可)と共に結合して、0〜5個出現するRで独立して置換されたシクロアルキル環もしくはヘテロシクリル環を形成し、
およびRはそれぞれ独立して、C−Cアルキル、ハロ、ヒドロキシル、C−Cハロアルキル、C−Cヘテロアルキル、C−Cヒドロキシアルキル、C−Cアルコキシル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、およびシアノから選択され、ここで、アルキル、ハロアルキル、ヘテロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシル、シクロアルキルおよびヘテロシクリルの各々は互いに独立して、0〜5個出現するR’で置換され、
各R’は互いに独立して、C−Cアルキル、C−Cヘテロアルキル、ハロ、ヒドロキシル、C−Cハロアルキル、C−Cヒドロキシアルキル、シクロアルキルおよびシアノから選択されるか、または2個のR’は、それらが結合している原子(複数可)と共に結合して、シクロアルキル環またはヘテロシクリル環を形成し、かつ
pは、0、1、2、3、4、または5であり、
qは、0、1、2、3、または4である。
いくつかの実施形態では、環Aはシクロアルキルである。いくつかの実施形態では、環Aは5員または6員のシクロアルキル環である。いくつかの実施形態では、環Aはシクロペンチルまたはシクロヘキシルである。いくつかの実施形態では、環Aはヘテロシクリルである。いくつかの実施形態では、環Aは5員または6員のヘテロシクリルである。いくつかの実施形態では、環Aはテトラヒドロピラニル、テトラヒドロフラニル、またはピロリジニルである。いくつかの実施形態では、環Aはシクロアルケニル環である。いくつかの実施形態では、環Aはシクロペンテニルである。
いくつかの実施形態では、環Bはアリールである。いくつかの実施形態では、環Bはフェニルである。いくつかの実施形態では、環Bはヘテロアリールである。いくつかの実施形態では、環Bはピリジルである。いくつかの実施形態では、環Bはヘテロシクリルである。いくつかの実施形態では、環Bはピロリジニルである。
いくつかの実施形態では、Lは、結合、−C(O)−、または−N(R)−であり、Lは−N(R)−C(O)−(C−Cアルキレン)−または−C(O)−N(R)−(C−Cアルキレン)−である。いくつかの実施形態では、Lは−NH−であり、Lは−C(O)−NH−CH(CHOH)−*、−C(O)−N(CH)−CH−*、−C(O)−N(CH)−CH(CH)−*、−C(O)N(CHCH)CH−*、−C(O)NHCH(CH)−*、−C(O)N(CD)CH−*、−C(O)NHCH(CF)−*、および
Figure 0006877407
であり、
ここで、「*」は、環Bに結合しているL部分を表す。いくつかの実施形態では、Lは−NH−であり、Lは−C(O)−であり、環Bはピロリジニルである。いくつかの実施形態では、Lは−NH−であり、Lは−C(O)−であり、環Bはピロリジン−1−イルである。
いくつかの実施形態では、各Rは互いに独立して、水素、および0〜5個出現するRで置換されるC−Cアルキルから選択される。いくつかの実施形態では、各Rは互いに独立して、水素および−CHから選択される。
いくつかの実施形態では、RおよびRはそれぞれ互いに独立して、ヒドロキシル、C−Cアルキル、C−Cアルコキシル、ハロ、C−Cヘテロアルキル、C−Cハロアルキル、C−Cハロアルコキシル、C−Cヒドロキシアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ニトロ、シアノ、−C(O)R、−OC(O)R、−C(O)OR、−SR、−S(O)、−S(O)−N(R)(R)、−N(R)(R)、−C(O)−N(R)(R)、−N(R)−C(O)R、−N(R)−C(O)OR、および−N(R)S(O)から選択され、ここで、アルキル、アルコキシル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、ハロアルコキシル、ヒドロキシアルキル、シクロアルキル、アリール、およびヘテロアリールの各々は互いに独立して、0〜5個出現するRで置換されるか、または2個のRまたは2個のRは、それらが結合している炭素原子(複数可)と共に結合して、0〜5個出現するRで独立して置換されたシクロアルキル環もしくはヘテロシクリル環を形成する。
いくつかの実施形態では、各Rは互いに独立して、ヒドロキシル、C−Cアルキル、C−Cアルコキシル、ハロ、−C(O)−N(R)(R)、−C(O)OR、−S(O)、およびC−Cハロアルキルから選択される。いくつかの実施形態では、各Rは、追加的かつ独立して、−CN、オキセタニル、およびC−Cヒドロキシアルキルから選択されるか、または隣接する環Aの環炭素原子に結合している2個のRが互いに結合して、環Aに縮合したC−Cシクロアルキルを形成する。いくつかの実施形態では、各Rは互いに独立して、ヒドロキシル、フルオロ、オキセタン−3−イル、−CHF、−CHCH、−C(CHOH、−OCH、−C(O)N(CH、−C(O)OCH、−S(O)CHから選択されるか、または隣接する環Aの環炭素原子に結合している2個のRが互いに結合して、環Aに縮合したシクロプロピルを形成する。
いくつかの実施形態では、各Rは互いに独立して、ハロ、C−Cアルキル、シアノ、C−Cアルコキシル、アリール、ヘテロアリール、およびC−Cハロアルコキシから選択される。いくつかの実施形態では、各Rは、オキソから追加的に選択される。
いくつかの実施形態では、環Bはピロリジニルであり、少なくとも1つのRは任意選択で置換されたアリールまたはヘテロアリールである。いくつかの実施形態では、環Bはピロリジニルであり、少なくとも1つのRは任意選択で置換されたフェニルまたはピリジルである。
いくつかの実施形態では、環Bはピロリジニルであり、少なくとも1つのRは、2,3,5−トリフルオルフェニル(trifluorphenyl)、2,3−ジフルオロフェニル、2,5−ジフルオロフェニル、2−クロロ−5−フルオロフェニル、2−クロロ−5−フルオロピリジン−3−イル、2−シアノ−5−フルオロフェニル、2−フルオロ−5−クロロフェニル、2−メトキシ−3,5−ジフルオロフェニル、2−メトキシ−5−フルオロピリジン−3−イル、2−トリフルオロメトキシ−5−フルオロフェニル、3,5−ジフルオロフェニル、3−クロロ−5−フルオロフェニル、3−シアノ−5−フルオロフェニル、3−ジフルオロメトキシ−5−フルオロフェニル、3−フルオロフェニル、5−フルオロピリジン−3−イル、およびフェニルから選択される。
いくつかの実施形態では、環Bはピロリジニルであり、1つの追加的Rは、存在する場合、フルオロである。
いくつかの実施形態では、環Bはピロリジニル以外であり、各Rは互いに独立して、クロロ、フルオロ、オキソ、−CH、−CF、−CN、−OCH、−OCF、および−OCHFから選択される。
別の態様では、本発明は、式(Ia)
Figure 0006877407
(Ia)の化合物、またはその立体異性体、鏡像異性体、互変異性体、もしくは同位体標識体、または上述のもののいずれかの薬理学的に許容される塩を特徴とし、式中、
環Aは、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキルおよびヘテロシクリルから選択され、
は、結合、−C(O)−、−N(R)−、−N(R)−C(O)−、−C(O)−N(R)−、−(C−Cアルキレン)−N(R)−、−N(R)−(C−Cアルキレン)−、−N(R)−C(O)−(C−Cアルキレン)−、および−C(O)−N(R)−(C−Cアルキレン)−から選択され、ここで、各アルキレンは互いに独立して、0〜5個出現するR’で置換され、
およびRはそれぞれ独立して、ヒドロキシル、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cアルコキシル、ハロ、C−Cヘテロアルキル、C−Cハロアルキル、C−Cハロアルコキシル、C−Cヒドロキシアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールオキシ、アラルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ニトロ、シアノ、−C(O)R、−OC(O)R、−C(O)OR、−(C−Cアルキレン)−C(O)R、−SR、−S(O)、−S(O)−N(R)(R)、−(C−Cアルキレン)−S(O)、−(C−Cアルキレン)−S(O)−N(R)(R)、−N(R)(R)、−C(O)−N(R)(R)、−N(R)−C(O)R、−N(R)−C(O)OR、−(C−Cアルキレン)−N(R)−C(O)R、−N(R)S(O)、および−P(O)(R)(R)から選択され、ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、ハロアルコキシル、ヒドロキシアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールオキシ、アラルキル、ヘテロシクリル、およびヘテロシクリルアルキルの各々は互いに独立して、0〜5個出現するRで置換されるか、または2個のRもしくは2個のRは、それらが結合している炭素原子(複数可)と共に結合して、0〜5個出現するRで独立して置換されたシクロアルキル環もしくはヘテロシクリル環を形成し、
各Rは互いに独立して、水素、ヒドロキシル、ハロ、チオール、C−Cアルキル、C−Cチオアルキル、C−Cアルコキシル、C−Cハロアルキル、C−Cヒドロキシアルキル、C−Cヘテロアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリル、およびヘテロシクリルアルキルから選択され、ここで、アルキル、チオアルキル、アルコキシル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリル、およびヘテロシクリルアルキルの各々は互いに独立して、0〜5個出現するRで置換されるか、または2個のRは、それらが結合している原子(複数可)と共に結合して、0〜5個出現するRで独立して置換されたシクロアルキル環もしくはヘテロシクリル環を形成し、
およびRはそれぞれ独立して、C−Cアルキル、ハロ、ヒドロキシル、C−Cハロアルキル、C−Cヘテロアルキル、C−Cヒドロキシアルキル、C−Cアルコキシル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、およびシアノから選択され、ここで、アルキル、ハロアルキル、ヘテロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシル、シクロアルキルおよびヘテロシクリルの各々は互いに独立して、0〜5個出現するR’で置換され、
各R’は互いに独立して、C−Cアルキル、C−Cヘテロアルキル、ハロ、ヒドロキシル、C−Cハロアルキル、C−Cヒドロキシアルキル、シクロアルキルおよびシアノから選択されるか、または2個のR’は、それらが結合している原子(複数可)と共に結合して、シクロアルキル環もしくはヘテロシクリル環を形成し、かつ
pは、0、1、2、3、4、または5であり、
qは、0、1、2、3、または4である。
いくつかの実施形態では、環Aはシクロアルキルである。いくつかの実施形態では、環Aは5員または6員のシクロアルキル環である。いくつかの実施形態では、環Aはシクロペンチルまたはシクロヘキシルである。いくつかの実施形態では、環Aはヘテロシクリルである。いくつかの実施形態では、環Aは5員または6員のヘテロシクリルである。いくつかの実施形態では、環Aはテトラヒドロピラン、テトラヒドロフラン、またはピロリジニルである。いくつかの実施形態では、環Aはシクロアルケニル環である。いくつかの実施形態では、環Aはシクロペンテニルである。
いくつかの実施形態では、Lは、結合、−C(O)−、または−N(R)−である。いくつかの実施形態では、Lは−NH−である。
いくつかの実施形態では、各Rは互いに独立して、水素、および0〜5個出現するRで置換されるC−Cアルキルから選択される。いくつかの実施形態では、各Rは互いに独立して、水素および−CHから選択される。
いくつかの実施形態では、RおよびRはそれぞれ互いに独立して、ヒドロキシル、C−Cアルキル、C−Cアルコキシル、ハロ、C−Cヘテロアルキル、C−Cハロアルキル、C−Cハロアルコキシル、C−Cヒドロキシアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ニトロ、シアノ、−C(O)R、−OC(O)R、−C(O)OR、−SR、−S(O)、−S(O)−N(R)(R)、−N(R)(R)、−C(O)−N(R)(R)、−N(R)−C(O)R、−N(R)−C(O)OR、および−N(R)S(O)から選択され、ここで、アルキル、アルコキシル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、ハロアルコキシル、ヒドロキシアルキル、シクロアルキル、アリール、およびヘテロアリールの各々は互いに独立して、0〜5個出現するRで置換されるか、または2個のRまたは2個のRは、それらが結合している炭素原子(複数可)と共に結合して、0〜5個出現するRで独立して置換されたシクロアルキル環もしくはヘテロシクリル環を形成する。
いくつかの実施形態では、各Rは互いに独立して、ヒドロキシル、C−Cアルキル、C−Cアルコキシル、ハロ、−C(O)−N(R)(R)、−C(O)OR、−S(O)、およびC−Cハロアルキルから選択される。いくつかの実施形態では、各Rは、追加的かつ独立して、−CN、オキセタニル、およびC−Cヒドロキシアルキルから選択されるか、または隣接する環Aの環炭素原子に結合している2個のRが互いに結合して、環Aに縮合したC−Cシクロアルキルを形成する。いくつかの実施形態では、各Rは互いに独立して、ヒドロキシル、フルオロ、オキセタン−3−イル、−CHF、−CHCH、−C(CHOH、−OCH、−C(O)N(CH、−C(O)OCH、−S(O)CHから選択されるか、または隣接する環Aの環炭素原子に結合している2個のRが互いに結合して、環Aに縮合したシクロプロピルを形成する。
いくつかの実施形態では、各Rは互いに独立して、ハロ、C−Cアルキル、シアノ、C−Cアルコキシル、アリール、ヘテロアリール、およびC−Cハロアルコキシから選択される。いくつかの実施形態では、各Rは、オキソから追加的に選択される。
いくつかの実施形態では、環Bがピロリジニルである場合、少なくとも1つのRは、2,3,5−トリフルオルフェニル(trifluorphenyl)、2,3−ジフルオロフェニル、2,5−ジフルオロフェニル、2−クロロ−5−フルオロフェニル、2−クロロ−5−フルオロピリジン−3−イル、2−シアノ−5−フルオロフェニル、2−フルオロ−5−クロロフェニル、2−メトキシ−3,5−ジフルオロフェニル、2−メトキシ−5−フルオロピリジン−3−イル、2−トリフルオロメトキシ−5−フルオロフェニル、3,5−ジフルオロフェニル、3−クロロ−5−フルオロフェニル、3−シアノ−5−フルオロフェニル、3−ジフルオロメトキシ−5−フルオロフェニル、3−フルオロフェニル、5−フルオロピリジン−3−イル、およびフェニルから選択される。
いくつかの実施形態では、環Bがピロリジニルである場合、1つの追加的Rは、存在する場合、フルオロである。
いくつかの実施形態では、pは、0、1または2である。
いくつかの実施形態では、qは、1、2または3である。
別の態様では、本発明は、式(II)
Figure 0006877407
(II)
の化合物、またはその立体異性体、鏡像異性体、互変異性体、もしくは同位体標識体、または上述のもののいずれかの薬理学的に許容される塩を特徴とし、式中、
環Aおよび環Bはそれぞれ独立して、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキルおよびヘテロシクリルから選択され、
およびRはそれぞれ独立して、ヒドロキシル、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cアルコキシル、ハロ、C−Cヘテロアルキル、C−Cハロアルキル、C−Cハロアルコキシル、C−Cヒドロキシアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールオキシ、アラルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ニトロ、シアノ、−C(O)R、−OC(O)R、−C(O)OR、−(C−Cアルキレン)−C(O)R、−SR、−S(O)、−S(O)−N(R)(R)、−(C−Cアルキレン)−S(O)、−(C−Cアルキレン)−S(O)−N(R)(R)、−N(R)(R)、−C(O)−N(R)(R)、−N(R)−C(O)R、−N(R)−C(O)OR、−(C−Cアルキレン)−N(R)−C(O)R、−N(R)S(O)、および−P(O)(R)(R)から選択され、ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、ハロアルコキシル、ヒドロキシアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールオキシ、アラルキル、ヘテロシクリル、およびヘテロシクリルアルキルの各々は互いに独立して、0〜5個出現するRで置換されるか、または2個のRもしくは2個のRは、それらが結合している炭素原子(複数可)と共に結合して、0〜5個出現するRで独立して置換されたシクロアルキル環もしくはヘテロシクリル環を形成し、
各Rは互いに独立して、水素、ヒドロキシル、ハロ、チオール、C−Cアルキル、C−Cチオアルキル、C−Cアルコキシル、C−Cハロアルキル、C−Cヒドロキシアルキル、C−Cヘテロアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリル、およびヘテロシクリルアルキルから選択され、ここで、アルキル、チオアルキル、アルコキシル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリル、およびヘテロシクリルアルキルの各々は互いに独立して、0〜5個出現するRで置換されるか、または2個のRは、それらが結合している原子(複数可)と共に結合して、0〜5個出現するRで独立して置換されたシクロアルキル環もしくはヘテロシクリル環を形成し、
1aは、水素、C−Cアルキル、および重水素化したC−Cアルキルから選択され、
1bは、水素およびC−Cアルキルから選択され、
およびRはそれぞれ独立して、C−Cアルキル、ハロ、ヒドロキシル、C−Cハロアルキル、C−Cヘテロアルキル、C−Cヒドロキシアルキル、C−Cアルコキシル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、およびシアノから選択され、ここで、アルキル、ハロアルキル、ヘテロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシル、シクロアルキルおよびヘテロシクリルの各々は互いに独立して、0〜5個出現するR’で置換され、
各R’は互いに独立して、C−Cアルキル、C−Cヘテロアルキル、ハロ、ヒドロキシル、C−Cハロアルキル、C−Cヒドロキシアルキル、シクロアルキルおよびシアノから選択されるか、または2個のR’は、それらが結合している原子(複数可)と共に結合して、シクロアルキル環もしくはヘテロシクリル環を形成し、かつ
pは、0、1、2、3、4、または5であり、
qは、0、1、2、3、または4である。
いくつかの実施形態では、環Aはシクロアルキルである。いくつかの実施形態では、環Aは5員または6員のシクロアルキル環である。いくつかの実施形態では、環Aはシクロペンチルまたはシクロヘキシルである。いくつかの実施形態では、環Aはヘテロシクリルである。いくつかの実施形態では、環Aは5員または6員のヘテロシクリルである。いくつかの実施形態では、環Aはテトラヒドロピラン、テトラヒドロフラン、またはピロリジニルである。いくつかの実施形態では、環Aはシクロアルケニル環である。いくつかの実施形態では、環Aはシクロペンテニルである。
いくつかの実施形態では、環Bはアリールである。いくつかの実施形態では、環Bはフェニルである。いくつかの実施形態では、環Bはヘテロアリールである。いくつかの実施形態では、環Bはピリジルである。
いくつかの実施形態では、各Rは互いに独立して、水素、および0〜5個出現するRで置換されるC−Cアルキルから選択される。
いくつかの実施形態では、R1aは水素、−CH、−CD、または−CHCHである。
いくつかの実施形態では、R1bは水素である。
いくつかの実施形態では、RおよびRはそれぞれ互いに独立して、ヒドロキシル、C−Cアルキル、C−Cアルコキシル、ハロ、C−Cヘテロアルキル、C−Cハロアルキル、C−Cハロアルコキシル、C−Cヒドロキシアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ニトロ、シアノ、−C(O)R、−OC(O)R、−C(O)OR、−SR、−S(O)、−S(O)−N(R)(R)、−N(R)(R)、−C(O)−N(R)(R)、−N(R)−C(O)R、−N(R)−C(O)OR、および−N(R)S(O)から選択され、ここで、アルキル、アルコキシル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、ハロアルコキシル、ヒドロキシアルキル、シクロアルキル、アリール、およびヘテロアリールの各々は互いに独立して、0〜5個出現するRで置換されるか、または2個のRまたは2個のRは、それらが結合している炭素原子(複数可)と共に結合して、0〜5個出現するRで独立して置換されたシクロアルキル環もしくはヘテロシクリル環を形成する。
いくつかの実施形態では、各Rは互いに独立して、ヒドロキシル、C−Cアルキル、C−Cアルコキシル、ハロ、−C(O)−N(R)(R)、−C(O)OR、−S(O)、およびC−Cハロアルキルから選択される。いくつかの実施形態では、各Rは、追加的かつ独立して、−CN、オキセタニル、およびC−Cヒドロキシアルキルから選択されるか、または隣接する環Aの環炭素原子に結合している2個のRが互いに結合して、環Aに縮合したC−Cシクロアルキルを形成する。いくつかの実施形態では、各Rは互いに独立して、ヒドロキシル、フルオロ、オキセタン−3−イル、−CHF、−CHCH、−C(CHOH、−OCH、−C(O)N(CH、−C(O)OCH、−S(O)CHから選択されるか、または隣接する環Aの環炭素原子に結合している2個のRが互いに結合して、環Aに縮合したシクロプロピルを形成する。
いくつかの実施形態では、各Rは互いに独立して、ハロ、C−Cアルキル、シアノ、C−Cアルコキシル、アリール、ヘテロアリール、およびC−Cハロアルコキシから選択される。いくつかの実施形態では、各Rは、オキソから追加的に選択される。いくつかの実施形態では、各Rは互いに独立して、クロロ、フルオロ、オキソ、−CH、−CF、−CN、−OCH、−OCF、および−OCHFから選択される。
いくつかの実施形態では、各R’は互いに独立して、C−Cアルキル、C−CハロアルキルおよびC−Cヒドロキシアルキルから選択されるか、または2個のR’は、それらが結合している原子(複数可)と共に結合して、シクロアルキル環もしくはヘテロシクリル環を形成する。いくつかの実施形態では、1つのR’が水素であり、他のR’が、水素、C−Cアルキル、C−CハロアルキルおよびC−Cヒドロキシアルキルから選択されるか、または2個のR’は、それらが結合している原子(複数可)とともに結合してシクロアルキル環を形成する。いくつかの実施形態では、1つのR’が水素であり、他のR’が、水素、−CHOH、−CH、もしくは−CFから選択されるか、または2個のR’は、それらが結合している原子(複数可)とともに結合してシクロプロパ−1,1−ジイル環を形成する。
いくつかの実施形態では、pは、0、1または2である。
いくつかの実施形態では、qは、0、1、2または3である。
上記で示されるように、式(I)、式(Ia)、または式(II)中の変数について、さまざまな実施形態およびその態様が一群の化学的部分から選択され得るが、本発明は、さらなる実施形態およびその態様として、そのような変数が、a)そのような一群にある化学的部分の任意のサブセットから選択される状況、およびb)そのような一群の任意の一種である状況をも包含する。
式(I)、式(Ia)および式(II)中の各変数について、さまざまな実施形態およびその態様が個々別々に記載されている(または先行段落で論じられたように暗示されている)が、本発明は、式(I)、式(Ia)、および式(II)中の変数各々についての各種実施形態および態様の可能なあらゆる組み合わせを包含する。
本発明の例示的化合物の構造、ならびにNMRおよびLCMSのデータを図1に示す。ある実施形態では、本発明の化合物は、図1の化合物のいずれか1つ、ならびにその薬理学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、互変異性体、立体異性体、および同位体標識誘導体からなる群から選択される。
本発明はまた、薬理学的に許容される担体ならびに式(I)、式(Ia)および式(II)の任意の化合物を含有している医薬組成物も特徴とする。
これらの化合物の薬理学的に許容される塩もまた本明細書に記載する使用について意図される。
「薬理学的に許容される塩」は、本発明の化合物の任意の塩であり、その生物学的特性を保持し、かつ医薬に使用した場合に毒性を示さない塩、または望ましくないことがない塩を指す。薬理学的に許容される塩は、当技術分野において周知の多種多様な有機および無機の対イオン由来であり、含まれてよい。そのような塩には、(1)塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、スルファミン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、トリクロロ酢酸、プロピオン酸、ヘキサン酸、シクロペンチルプロピオン酸、グリコール酸、グルタル酸、ピルビン酸、乳酸、マロン酸、コハク酸、ソルビン酸、アスコルビン酸、リンゴ酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、3−(4−ヒドロキシベンゾイル)安息香酸、ピクリン酸、ケイ皮酸、マンデル酸、フタル酸、ラウリン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、1,2−エタン−ジスルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、4−クロロベンゼンスルホン酸、2−ナフタレンスルホン酸、4−トルエンスルホン酸、ショウノウ酸、カンファースルホン酸、4−メチルビシクロ[2.2.2]−オクタ−2−エン−1−カルボン酸、グルコヘプトン酸、3−フェニルプロピオン酸、トリメチル酢酸、tert−ブチル酢酸、ラウリル硫酸、グルコン酸の、安息香酸、グルタミン酸、ヒドロキシナフトエ酸、サリチル酸、ステアリン酸、シクロヘキシルスルファミン酸、キナ酸、ムコン酸等の酸のような、有機もしくは無機の酸で生成される酸添加塩、または(2)親化合物中に存在する酸性プロトンが、(a)金属イオン、例えば、アルカリ金属イオン、アルカリ土類イオンもしくはアルミニウムイオン、またはアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の水酸化物、例えば、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム、リチウム、亜鉛、およびバリウムの各水酸化物、アンモニアによって置換されるか、または(b)アンモニア、メチルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ピコリン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、エチレンジアミン、リシン、アルギニン、オルニチン、コリン、N,N’−ジベンジルエチレン−ジアミン、クロロプロカイン、ジエタノールアミン、プロカイン、N−ベンジルフェネチルアミン、N−メチルグルカミン ピペラジン、トリス(ヒドロキシメチル)−アミノメタン、水酸化テトラメチルアンモニウム等のような脂肪族、脂環式、もしくは芳香族の有機アミンなどの有機塩基と配位する、いずれかの場合に生成される塩が含まれる。薬理学的に許容される塩にはさらに、あくまでも例として、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アンモニウム、テトラアルキルアンモニウム等、および化合物が塩基性官能基を含有する場合は、塩酸塩、臭化水素酸塩、酒石酸塩、メシル酸塩、ベシル酸塩、酢酸塩、マレイン酸塩、シュウ酸塩等のような非毒性の有機酸もしくは無機酸の塩が含まれる。
医薬組成物
本発明の医薬組成物は、1つ以上の本発明化合物および生理学的または薬理学的に許容される1つ以上の担体を含む。用語「薬理学的に許容される担体」は、任意の対象組成物もしくはその成分の運搬または輸送に使用される薬理学的に許容される物質、組成物またはビヒクル、例えば、液体もしくは固体の賦形剤、希釈剤、添加剤、溶媒または封じ込め物質を指す。各担体は、対象組成物およびその成分と適合性があるという意味で「許容される」必要があり、患者に対して有害であってはならない。薬理学的に許容される担体として使用され得る物質の例をいくつか挙げると、(1)乳糖、グルコースおよびショ糖といった糖、(2)コーンスターチおよびジャガイモデンプンといったデンプン、(3)ナトリウムカルボキシメチルセルロース、エチルセルロースおよび酢酸セルロースといったセルロースおよびその誘導体、(4)粉末トラガカント、(5)麦芽、(6)ゼラチン、(7)タルク、(8)カカオ脂および坐剤ワックスといった添加剤、(9)ピーナツ油、綿実油、ベニバナ油、ゴマ油、オリーブ油、トウモロコシ油およびダイズ油といった油、(10)プロピレングリコールといったグリコール、(11)グリセリン、ソルビトール、マンニトールおよびポリエチレングリコールといったポリオール、(12)オレイン酸エチルおよびラウリン酸エチルといったエステル、(13)寒天、(14)水酸化マグネシウムおよび水酸化アルミニウムといった緩衝剤、(15)アルギン酸、(16)パイロジェンフリー水、(17)等張性生理食塩水、(18)リンゲル液、(19)エチルアルコール、(20)リン酸緩衝溶液、ならびに(21)医薬製剤に使用される他の非毒性の適合性物質がある。
本発明の組成物は、経口投与、非経口投与、吸入用スプレーによる投与、局所投与、直腸内投与、経鼻投与、経頬側投与、経腟投与または埋め込み型リザーバーを用いた投与が可能である。本明細書で使用する「非経口」という用語には、皮下、静脈内、筋肉内、関節内、滑膜内、胸骨内、髄腔内、肝、病巣内および頭蓋内へ注射または注入する方法が含まれる。いくつかの実施形態では、本発明の組成物を経口投与、腹腔内投与または静脈内投与する。本発明組成物の滅菌注入可能な形態は、水性または油脂性の懸濁液であってよい。これらの懸濁液は、好適な分散剤または湿潤剤および懸濁剤を使用する当技術分野で公知の技術にしたがって製剤化され得る。滅菌注入可能な調製物は、非経口用に許容される非毒性の希釈剤または溶媒に溶解させた滅菌注射液もしくは懸濁液、例えば、1,3−ブタンジオール溶液であってもよい。許容されるビヒクルおよび溶媒のうち使用され得るものは、水、リンゲル液および等張性塩化ナトリウム溶液である。さらに、滅菌、不揮発性油は、溶媒または懸濁媒質として従来から使用されている。
このような用途の場合、合成のモノグリセリドまたはジグリセリドなど、任意の無刺激不揮発性油を使用してよい。脂肪酸、例えばオレイン酸およびそのグリセリド誘導体は、オリーブ油またはヒマシ油のように天然の薬理学的に許容される油であることから、特にそのポリオキシエチル化形態の場合、注射剤調製に有用である。これらの油溶液または懸濁液はまた、長鎖アルコールの希釈剤または分散剤、例えば、エマルジョンおよび懸濁液など薬理学的に許容される剤型の製剤に一般的に使用されるカルボキシメチルセルロースまたは同様の分散剤を含有してもよい。一般的に使用される他の界面活性剤、例えばTween、Span、ならびに、薬理学的に許容される固体、液体、もしくは他の剤型の製造に一般的に使用される他の乳化剤またはバイオアベイラビリティエンハンサーを製剤用に使用してもよい。
本発明の薬理学的に許容される組成物は、カプセル、錠剤、水性懸濁液または水溶液を含むが、これらに限定されない、経口用に許容される任意の剤型で経口投与され得る。経口用錠剤の場合、一般的に使用される担体として、乳糖およびコーンスターチが挙げられる。ステアリン酸マグネシウムのような滑沢剤も典型的に添加される。カプセル形態での経口投与の場合、有用な希釈剤には、乳糖および乾燥コーンスターチが挙げられる。経口用に水性懸濁液が必要とされる場合、乳化剤および懸濁剤を用いて有効成分を合わせる。必要に応じ、特定の甘味剤、香味剤または着色剤を添加してもよい。
別法として、本発明の薬理学的に許容される組成物を、直腸投与用の坐剤型態で投与してよい。これらは、室温では固体であるが直腸温では液体であるため、直腸で融解して薬物を放出する好適な非刺激性添加剤と薬剤とを混合することによって調製可能である。そのような物質としては、カカオ脂、ミツロウおよびポリエチレングリコールが挙げられる。
本発明の薬理学的に許容される組成物はまた、局所投与してもよく、特に、治療の標的として、眼、皮膚、または下部腸管の疾患など、局所適用で容易に到達可能な領域または臓器が含まれる場合に可能である。これらの領域または臓器それぞれについての好適な局所製剤は容易に調製される。下部腸管への局所適用は、肛門坐剤製剤(上記を参照のこと)または好適な浣腸製剤で実施できる。局所経皮吸収貼付剤を使用してもよい。
局所適用では、薬理学的に許容される組成物は、1つ以上の担体に懸濁または溶解させた活性成分を含有する好適な軟膏に製剤化してよい。本発明の化合物を局所投与するための担体には、鉱油、液体ワセリン、白色ワセリン、プロピレングリコール、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン化合物、乳化ロウおよび水が挙げられるが、これらに限定されるものではない。別法として、薬理学的に許容される組成物は、1つ以上の薬理学的に許容される担体に懸濁または溶解させた活性成分を含有している好適なローションまたはクリームに製剤化することができる。好適な担体には、鉱油、ソルビタモノステアレート、ポリソルベート60、セチルエステルワックス、セテアリルアルコール、2−オクチルドデカノール、ベンジルアルコールおよび水が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明の薬理学的に許容される組成物は、鼻エアロゾルまたは吸入によって投与され得る。そのような組成物は、医薬製剤技術分野で周知の技術にしたがって調製され、ベンジルアルコールもしくは他の好適な防腐剤、生物学的利用能を高める吸収促進剤、フルオロカーボン、および/または他の従来の溶解剤もしくは分散剤を使用して生理食塩水溶液として調製され得る。単一剤型で組成物を製造するために担体物質と組み合わせられ得る本発明化合物の量は、治療される宿主、個々の投与方法により異なってくる。好ましくは、組成物は、これらの組成物を投与される患者に対し、0.01〜100mg/体重(kg)/日の用量の阻害剤を投与できるよう製剤化されるべきである。
用量
薬理学的に許容される塩および重水素化された変化体を含め、本発明の化合物の毒性および治療有効性は、細胞培養または実験動物で標準的な製薬手順によって決定することができる。LD50は、集団の50%にとって致死的な用量である。ED50は、集団の50%において治療的に有効な用量である。毒性と治療効果の用量比(LD50/ED50)が治療係数である。高い治療係数を示す化合物が好ましい。毒性副作用を示す化合物を使用してもよいが、非感染細胞への損傷を最小限に抑えて副作用を低減させるために、そのような化合物を患部組織部位に指向させる送達システムを設計するよう注意しなければならない。
ヒトで使用するためのある範囲の用量を処方する際に、細胞培養アッセイおよび動物試験から得られたデータを使用できる。そのような化合物の用量は、ED50が含まれる、毒性をほとんど、またはまったく示さない循環血中濃度の範囲内にあってよい。用量は、この範囲内で、使用剤型および利用する投与経路に応じて異なり得る。いずれの化合物の場合も、治療的有効量は、細胞培養アッセイによって最初に推定することができる。ある用量を動物モデルで処方して、細胞培養で決定した場合に、IC50(すなわち、症状の半数阻害が達成される被験化合物濃度)が含まれる循環血漿中濃度範囲を達成してよい。かかる情報を使用して、ヒトにおいて有用な用量を、より正確に決定することができる。血漿中レベルは、例えば、高速液体クロマトグラフィーによって測定してよい。
任意の個々の患者に対する特定の投与量および治療レジメンは、使用する具体的な化合物の活性、年齢、体重、全体的健康状態、性別、食事、投与時間、***速度、薬物併用、ならびに施療医師の判断および治療される個々の疾患の重症度など、さまざまな因子に依存することになると理解されるべきである。組成物中の本発明化合物の量もまた、組成物中の個々の化合物に依存することになる。
治療
NTRK融合は、いくつかの種類の癌への関与が示唆されている。これらの融合は、受容体の天然または野生型形態と同一である完全なNTRKキナーゼドメインを有しているため、本明細書で使用する場合、野生型NTRKと同一のキナーゼドメインを有する任意のNTRKタンパク質(NTRK1、2または3)を「野生型NTRK」と呼ぶことにする。変異はNTRKキナーゼドメインで起こり得、キナーゼ阻害剤治療に抵抗性を示す変異体をもたらす。これらの耐性変異は、構造生物学およびコンピュータ解析の使用、ならびに配列が変化することで異なるアミノ酸のコドンを生じさせるコドン配列を調べることによって予測可能である。別法として、所与の阻害剤に対する耐性変異は、その阻害剤(例えば、公知のNTRK野生型阻害剤)の投与、および変異誘発促進剤、例えばENUへの細胞暴露によって実験的に同定可能である。細胞を洗浄し、その後、選択化合物の濃度を高くしながら播種する(2−100X増殖IC50)。その後、3〜4週間目に自然増殖細胞のあるウェルを回収する。特に、グリシン残基からアルギニン残基への変化を生じさせる、NTRK融合内の595番目のアミノ酸(NTRK1野生型での番号付け)での変異(以後、「G595R」とする)を両方の方法により同定した。その後、この変異は、臨床評価が行われているNTRK阻害剤2剤に対する有意な耐性を付与することが実証された(下記表に示す)。表に示すように、化合物は、野生型NTRKに対して活性であるが、NTRK融合のG595R変異体に対する活性は顕著に劣る。
Figure 0006877407
したがって、別の態様では、本発明は、神経栄養因子チロシン受容体キナーゼ(NTRK)の異常活性により誘発された病態を患う対象を治療する方法を提供し、かかる対象に治療的有効量の本明細書に記載の化合物または化合物の医薬組成物を投与することを含む。
本発明は、野生型NTRKおよびNTRKの耐性G595R変異体の両方を阻害する化合物を提供する。
別の態様では、本発明は、癌治療に対する抵抗性が生じた対象を治療する方法を提供し、かかる対象に治療的有効量の本明細書に記載の化合物または化合物の医薬組成物を投与することを含む。
さらに、阻害剤は、他のキナーゼに対し野生型NTRK選択的であり得るため、他のキナーゼの阻害に関連した毒性の低下がもたらされる。本明細書に記載する化合物は、野生型および変異体NTRKに対するその活性のため、異常なNTRK活性に関連した病態の患者の治療に使用することができる。かかる阻害剤は、さまざまな癌の治療に使用することもできる。いくつかの実施形態では、癌は、非小細胞肺癌、乳癌、黒色腫、低悪性度および高悪性度の神経膠腫、膠芽腫、小児星細胞腫、大腸癌、甲状腺乳頭癌、膵臓腺癌、頭頸部癌、胆管癌、急性骨髄性白血病、乳腺分泌癌、唾液腺癌およびspitzoid新生物から選択される。
化合物はまた、野生型NTRK阻害剤に対する耐性を生じた患者、またはNTRKの変異体型、例えばG595R変異体を有する患者を治療するのに使用することもできる。かかる方法には、NTRK耐性変異体に対して活性である本発明の化合物または組成物を投与するステップが含まれる。「活性である」とは、化合物が、生化学的アッセイで測定した場合に少なくとも1つの耐性変異体に対してIC50が1μM未満、500nM未満、250nM未満、100nM未満、75nM未満、50nM未満、25nM未満、10nM未満、または5nM未満であることを意味する。
本明細書に記載する化合物および組成物は、単独投与することも、または他のNTRK調節化合物もしくは他の治療剤など、他の化合物と併用投与することも可能である。いくつかの実施形態では、本発明の化合物または組成物は、カボザンチニブ(COMETRIQ)、バンデタニブ(CALPRESA)、ソラフェニブ(ネクサバール)、スニチニブ(スーテント)、レゴラフェニブ(STAVARGA)、ポナチニブ(アイクルシグ)、ベバシズマブ(アバスチン)、クリゾチニブ(ザーコリ)、またはゲフィチニブ(イレッサ)から選択される1つ以上の化合物と併用投与され得る。本発明の化合物または組成物は、他の治療剤と共に同時もしくは順次に、同一または異なる投与経路によって投与され得る。本発明の化合物は、他の治療剤と共に単一剤型または別々の剤型に含まれ得る。
合成
本発明の化合物は、その塩およびN−酸化物を含め、公知の有機合成技術を使用して調製でき、また下記スキームの経路など、多数ある可能な合成経路の任意の経路にしたがって合成できる。本発明の化合物を調製するための反応は、有機合成分野の当業者が容易に選択できる好適な溶媒中で実施可能である。好適な溶媒は、反応が実施される温度、例えば、溶媒凝固温度から溶媒沸騰温度までの範囲であり得る温度において、出発原料(反応物質)、中間体、または生成物との反応性を実質的に示さなくてよい。所与の反応は、1種の溶媒中でも、または2種以上の混合溶媒中でも実施可能である。特定の反応ステップに応じて、当業者は特定の反応ステップに好適な溶媒を選択することができる。
本発明の化合物の調製には、さまざまな化学基の保護および脱保護が使用され得る。保護および脱保護の必要性、および適切な保護基の選択は、当業者により容易に決定され得る。保護基の化学は、例えば、Wuts and Greene,Protective Groups in Organic Synthesis,4th ed.,John Wiley & Sons: New Jersey,(2006)に見出すことができ、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
当技術分野で公知の好適な任意の方法にしたがって反応を監視できる。例えば、生成物の形成は、核磁気共鳴(NMR)分光法(例えば、Hまたは13C)、赤外(IR)分光法、分光光度法(例えば、UV可視)、質量分析法(MS)などの分光的手段によって、または高速液体クロマトグラフィー(HPLC)または薄層クロマトグラフィー(TLC)などのクロマトグラフィー法によって監視可能である。
化合物特性解析の分析機器および分析方法:
LC−MS:特に明記しない限り、すべての液体クロマトグラフィー−質量分析(LC−MS)データ(純度および同一性についての試料分析)は、Agilentモデル−1260LCシステムで、Agilent Poroshel120(EC−C18、粒径2.7um、カラムサイズ3.0×50mm)逆相カラムを接続した、ES−APIイオン化法によるAgilentモデル6120質量分析計を摂氏22.4度で使用して得られたものである。移動相は、0.1%ギ酸含有水と0.1%ギ酸含有アセトニトリルの混合溶媒で構成した。移動相は、水性95%/有機5%から水性5%/有機95%への一定グラジエントで4分間として実施した。流量は1mL/分で一定にした。
Prep LC−MS:Luna 5u C18(2)100A、AXIA packed(250×21.2mm)逆相カラムを接続したShimadzu Discovery VP(登録商標)Preparativeシステムで摂氏22.4度にて分取HPLCを実施した。移動相は、0.1%ギ酸含有水と0.1%ギ酸含有アセトニトリルの混合溶媒で構成した。移動相は、水性95%/有機5%から水性5%/有機95%への一定グラジエントで25分間として実施した。流量は20mL/分で一定にした。Biotage Initiatorマイクロウェーブユニット内でマイクロ波により反応させた。
キラルHPLC:Chiralpak AS−Hカラム(5mm、内径3.0cm×長さ25cm)を接続したThar SFC Pre−80装置で、キラル混合物を分割する分取HPLCを実施した。移動相は、SFC CO(A)とMeOH/0.1%NHOH(B)で構成した。流量65g/分、システム背圧100バールで、67%から33%へ(B)の一定グラジエントを維持した。波長220nmのUV検出によって分離の進行状況を監視した。
シリカゲルクロマトグラフィー:Teledyne Isco CombiFlash(登録商標)RfユニットまたはBiotage(登録商標)Isolera Fourユニットでシリカゲルクロマトグラフィーを実施した。
プロトンNMR:特に明記しない限り、すべてのH NMRスペクトルは、Varian 400MHz Unity Inova 400MHz NMR装置(取り込み時間=3.5秒、遅れ時間1秒;積算回数16〜64回)で得たものである。特性が解析されている場合、すべてのプロトンは、残留DMSO(2.50ppm)に対するDMSO−d溶媒中プロトンとしてパーツパーミリオン(ppm)で報告した。
以下の実施例は例示を意図したものであり、何ら限定するものではない。
下記スキームは、本発明の化合物の調製に関する一般的指針を提供するものである。当業者であれば、スキームに示されている調製に、有機化学の一般知識を使用して改変または最適化を行って本発明の各種化合物を調製できることを理解するであろう。
一般合成1:
Figure 0006877407

特定の化合物では、一般合成は、ジ−ハロゲン化物置換1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジンの適切な窒素保護(P)で開始する。窒素保護された二環体を、ジオキサンなどの極性溶媒に溶解させたジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)などの塩基を使用して、適切な条件下、例えば、芳香族求核置換反応条件下で、ピリミジン環のハロゲン化物にて適切に置換された環Aで置換することにより、環Aで置換された二環体を提供することができる。ピラゾール環のハロゲン化物をパラジウム介在性カルボニル挿入反応条件下で置換した後、加水分解させることにより生成物カルボン酸を提供することができる。カルボン酸を適切なカップリング条件下、例えばアミドカップリング反応条件下で環Bと反応させることにより、環Aおよび環Bで置換された窒素保護済み化合物を得る。保護基の除去により式Iの化合物を得ることができる。
合成プロトコル1:
Figure 0006877407

一般合成スキーム1のわずかに具体的なバージョンを上記合成プロトコル1に示す。合成プロトコルは、3−ブロモ−4−クロロ−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン1のSEM基保護で開始する。SEMで保護された複素環2を、ジオキサンなどの極性溶媒に溶解させたジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)などの塩基を使用して、芳香族求核置換反応条件下アミノアルコールで置換することにより、アミン置換された複素環3を提供することができる。3−ブロモ・ピラゾロ・ピリミジン(3−bromo pyrazolo pyrimidine)3を、DMF−MeOH混合溶媒中でパラジウム介在性カルボニル挿入反応に供し、メチルエステル4を得る。NaOH処理でのエステルの加水分解後、カルボン酸をアミドカップリング反応条件下でベンジルアミンまたはピロリジンと反応させ5、SEMで保護された化合物6を得る。TBAFを使用するか、または酸性条件下、SEM保護基を除去して最終化合物7を得ることができる。以下に記載の化合物を、合成プロトコル1、2、または3にそれぞれ詳述される一般合成1、2または3を使用して調製した。
一般合成2
Figure 0006877407

Figure 0006877407

特定の化合物では、一般合成は、4−オキソ−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボン酸の適切な窒素保護(P)で開始する。窒素保護された二環体は、塩化チオニルなどの塩素化試薬存在下、塩素化しアミンと結合させることができる。得られる化合物を、ジオキサンなどの極性溶媒に溶解させたジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)などの塩基を使用して、適切な条件下、例えば、芳香族求核置換反応条件下、ピリミジン環のハロゲン化物にて適切に置換された環Aで置換することにより、環Aで置換された二環体を提供することができる。保護基の除去により式Iの化合物を得ることができる。この一般合成を使用して以下に記載の化合物を調製することができる。さらに、キラルHPLCを用いて、式I、(Ia)、(Ia−1)、(Ia−2)、(Ib)、(Ib−1、(Ib−2)、II、(IIa)、(IIb)、(IIc)の化合物のキラル混合物を分割することができる。
合成プロトコル2
Figure 0006877407

一般合成スキーム2のわずかに具体的なバージョンを上記合成プロトコル2に示す。合成プロトコルは、SEMで保護された4−オキソ−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボン酸1で開始され、これを塩化チオニル/DMFで塩素化した後、緩やかな加熱下、ベンジルアミンまたはピロリジンと結合させることにより、SEMで保護された化合物2を得ることができる。SEMで保護された複素環2を、ジオキサンなどの極性溶媒に溶解させたジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)などの塩基を使用して、芳香族求核置換反応条件下アミノアルコールで置換することにより、アミン置換された複素環3を提供することができる。TBAFを使用するか、または酸性条件下、SEM保護基を除去して最終化合物4を得ることができる。
一般合成3
Figure 0006877407

特定の化合物では、一般合成は、4−オキソ−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボン酸の適切な窒素保護(P)で開始する。アミドカップリング条件を使用してカルボン酸をアミンに結合させることができる。得られる化合物は、ジオキサンなどの極性溶媒に溶解させたジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)などの塩基を使用して、適切な条件下、例えば、芳香族求核置換反応条件下で、塩化チオニルを使用して塩素化した後、ピリミジン環の塩化物にて、適切に置換された環Aで置換することにより、環Aで置換された二環体を提供することができる。保護基の除去により式Iの化合物を得ることができる。この一般合成を使用して以下に記載の化合物を調製することができる。さらに、キラルHPLCを用いて、式I、(Ia)、(Ia−1)、(Ia−2)、(Ib)、(Ib−1、(Ib−2)、II、(IIa)、(IIb)、(IIc)の化合物のキラル混合物を分割することができる。
合成プロトコル3
Figure 0006877407

一般合成スキーム3のわずかに具体的なバージョンを上記合成プロトコル3に示す。合成プロトコルは、SEMで保護された4−オキソ−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボン酸1で開始され、これをアミドカップリング条件下、ベンジルアミンまたはピロリジンと結合させることができる。SEMで保護された複素環2を、ジオキサンなどの極性溶媒に溶解させたジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)などの塩基を使用して芳香族求核置換反応条件下で塩化チオニル/DMFで塩素化した後、アミノアルコールで置換することにより、アミン置換された複素環3を提供することができる。TBAFを使用するか、または酸性条件下、SEM保護基を除去して最終化合物4を得ることができる。
上記で示された3つの一般合成スキームおよびプロトコルの1つを使用して、図1に記載の全化合物、および本発明の他の化合物を調製した。さらに、キラルHPLCを用いて、式I、(Ia)、(Ia−1)、(Ia−2)、(Ib)、(Ib−1、(Ib−2)、II、(IIa)、(IIb)、(IIc)の化合物のキラル混合物を分割することができる。合成の特定の具体例を実施例に記載する。
実施例1.化合物45の合成
Figure 0006877407

ステップ1:3−ブロモ−4−クロロ−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジンの合成
Figure 0006877407

3−ブロモ−4−クロロ−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン(10.00g、42.84mmol)のDMF溶液(50.00mL)に、NaH(2.57g、64.25mmol)を0℃で数回に分けて加えた。0.5時間攪拌した後、反応物にSEM−Cl(8.57g、51.40mmol)を0℃で0.5時間かけて滴加した。反応物を25℃までゆっくり加温し、16時間撹拌した。TLC(PE:EtOAc=1:1、R=0.88)で反応完了が示された後、50mlのHOによって反応をゆっくりと停止させた。EtOAc(50mL、3回)を用いて混合物を抽出し、有機層を食塩水(20mL、3回)で洗浄し、NaSOで乾燥させて濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE:EtOAc=20:1)で精製し、3−ブロモ−4−クロロ−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジンを無色油状物として得た(6.20g、収率:39.80%)。H−NMR (400 MHz, CDCl) δ ppm 8.83 (s, 1H), 5.82 (s, 2H), 3.70 (t, 2H, J = 8.4 Hz), 0.97 (t, 2H, J = 8.4 Hz), 0.00 (s, 9H).
ステップ2:(1R,2R)−2−((3−ブロモ−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)シクロペンタン−1−オールの合成
Figure 0006877407

3−ブロモ−4−クロロ−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン(2.50g、6.87mmol)と(1R,2R)−2−アミノシクロペンタノール塩酸塩(945.38mg、6.87mmol)とのジオキサン混合溶液(15mL)に、DIPEA(1.78g、13.74mmol)を加え、反応混合物を70℃で16時間撹拌放置した。TLC(PE:EtOAc=5:1)で出発原料が完全に消費されたことが示されたら、混合物を減圧濃縮してシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE:EtOAc=30:1から10:1)で精製し、(1R,2R)−2−((3−ブロモ−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)シクロペンタン−1−オールを黄色油状物として得た(2.10g、4.41mmol、収率:64.22%)。H−NMR (400 MHz, CDOD) δ ppm 8.41 (s, 1H), 6.26 (s, 1H), 5.70 (s, 2H), 4.13−4.12 (m, 2H), 3.69−3.65 (m, 2H), 2.40−2.39 (m, 1H), 2.20−2.18 (m, 1H), 1.95−1.84 (m, 2H), 1.72−1.61 (m, 2H), 0.97 (d, 2H, J = 4.0 Hz), 0.00 (s, 9H).
ステップ3:メチル4−(((1R,2R)−2−ヒドロキシシクロペンチル)アミノ)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキシラートの合成
Figure 0006877407

(1R,2R)−2−((3−ブロモ−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)シクロペンタン−1−オール(2.10g、4.90mmol)のDMF(10mL)とMeOH(15mL)との混合溶液に、Pd(dppf)Cl(717.07mg、980.00umol)およびEtN(1.49g、14.70mmol)をCO(50psi)雰囲気下で一度に加え、反応混合物を70℃で30時間撹拌放置した。TLC(PE:EtOAc=1:1)およびLCMSで出発原料が完全に消費されたことが示されたら、混合物をろ過してろ液を減圧濃縮し、メチル4−(((1R,2R)−2−ヒドロキシシクロペンチル)アミノ)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキシラートを黄色油状物として得(2.70g、粗生成物)、それを、さらに精製せずに直接使用した。H−NMR (400 MHz, CDCl) δ ppm 8.85 (s, 1H), 8.45 (s, 1H), 5.83 (s, 2H), 4.14 (br.s, 2H), 4.10 (s, 3H), 3.70 (t, 2H, J = 8.4 Hz), 2.40−2.38 (m, 1H), 2.20−2.17 (m, 1H), 1.93−1.79 (m, 4H), 0.98 (t, 2H, J = 8.4 Hz), 0.00 (s, 9H).
ステップ4:4−(((1R,2R)−2−ヒドロキシシクロペンチル)アミノ)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボン酸の合成
Figure 0006877407

メチル4−(((1R,2R)−2−ヒドロキシシクロペンチル)アミノ)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキシラート(2.70g、6.63mmol)のMeOH混合溶液(10mL)にHO(10mL)を加え、その後、NaOH(530.01mg、13.25mmol)を一度に加えた。その後、反応混合物を26℃で16時間撹拌放置した。LCMSおよびTLC(PE:EtOAc=1:1)で出発原料が完全に消費されたことが示されたら、減圧濃縮によってMeOHを除去し、残渣をEtOAcで洗浄した(8mL、2回)。その後、水性HCl(1N)をpH<7まで加えたところ、白色析出物の生成が観察された。ろ過により固体を回収して真空乾燥し、4−(((1R,2R)−2−ヒドロキシシクロペンチル)アミノ)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボン酸を白色固体として得た(1.20g、収率:37.89%)。H−NMR (400 MHz, CDOD) δ ppm 8.40 (s, 1H), 5.80 (s, 2H), 4.37−4.32 (m, 1H), 4.22−4.19 (m, 1H), 3.75 (t, 2H, J = 8.0 Hz), 2.39−2.36 (m, 1H), 2.11−2.06 (m, 1H), 1.96−1.91 (m, 2H), 1.78−1.73 (m, 2H), 0.95 (t, 2H, J = 8.0 Hz), 0.00 (s, 9H).
ステップ5:((R)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)(4−(((1R,2R)−2−ヒドロキシシクロペンチル)アミノ)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)メタノンの合成
Figure 0006877407

4−(((1R,2R)−2−ヒドロキシシクロペンチル)アミノ)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボン酸(100.00mg、254.12umol)と(2R)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン(55.87mg、304.95umol)とのDMF混合溶液(2mL)に、HATU(144.94mg、381.18umol)およびEtN(128.57mg、1.27mmol)を20℃で加え、反応物を20℃で16時間撹拌した。LCMSで反応の完了が示された後、HO(5mL)を混合物に加え、EtOAcで反応物を抽出し(10mL、3回)、食塩水で洗浄した(5mL、3回)。その後、有機層をNaSOで乾燥させ、濃縮した。残渣を分取TLC(PE:EtOAc=1:1、R=0.5)で精製し、((R)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)(4−(((1R,2R)−2−ヒドロキシシクロペンチル)アミノ)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)メタノンを無色油状物として得た(20.00mg、収率:14.09%)。
ステップ6:((R)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)(4−(((1R,2R)−2−ヒドロキシシクロペンチル)アミノ)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)メタノンの合成
Figure 0006877407

((R)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)(4−(((1R,2R)−2−ヒドロキシシクロペンチル)アミノ)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)メタノン(20.00mg、35.80umol)のジオキサン溶液(20mL)に、TBAF(80.61mg、358.00umol)を20℃で加え、反応物80℃で16時間加熱した。TLC(EtOAc、R=0.1)で反応完了が示された後、溶液を濃縮し、10mlのHOを残渣に加えた。溶液をEtOAcで抽出し(10mL、3回)、有機層をNaSOで乾燥させ、濃縮した。残渣を酸性の分取HPLC(MeOH/HO/TFA溶媒系)で精製し、((R)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)(4−(((1R,2R)−2−ヒドロキシシクロペンチル)アミノ)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)メタノンを茶色固体として得た(11.10mg、収率:72.37%)。
実施例2.化合物97および化合物98の合成
Figure 0006877407

ステップ1:(1R,2R,4R)−2−((3−ブロモ−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−4−(メチルスルホニル)シクロペンタン−1−オールの合成
Figure 0006877407

3−ブロモ−4−クロロ−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン(300.00mg、824.83umol)のジオキサン混合溶液(10.00mL)に、DIPEA(319.80mg、2.47mmol)および(1R,2R,4R)−2−アミノ−4−(メチルスルホニル)シクロペンタン−1−オール(195.71mg、907.31umol)を加え、混合物を90℃で32時間撹拌した。LCMSで反応の完了が示された後、混合物を濃縮して1,4−ジオキサンを除去し、残渣をDCM(20mL)に溶解させた。有機層を水で洗浄し(10mL、4回)、NaSOで乾燥させて濃縮し、(1R,2R,4R)−2−((3−ブロモ−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−4−(メチルスルホニル)シクロペンタン−1−オールを白色固体として得た(350.00mg、収率:83.78%)。H−NMR (400 MHz, CDCl) δ ppm 8.43 (s, 1H), 6.23 (br.s, 1H), 5.71 (s, 2H), 4.50 (br.s, 1H), 4.26−4.24 (m, 1H), 3.70−3.66 (m, 3H), 2.97 (br.s, 4H), 2.65 (m, 1H), 2.37−2.20 (m, 2H), 0.97 (t, 2H, J = 8.4 Hz), 0.00 (s, 9H).
ステップ2:メチル4−(((1R,2R,4R)−2−ヒドロキシ−4−(メチルスルホニル)シクロペンチル)アミノ)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキシラートの合成
Figure 0006877407

(1R,2R,4R)−2−((3−ブロモ−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−4−(メチルスルホニル)シクロペンタン−1−オール(350.00mg、691.03umol)のMeOH(10.00mL)/DMF(2.00mL)混合溶液に、EtN(139.85mg、1.38mmol)およびPd(dppf)Cl(25.28mg、34.55umol)を加えた。添加後、CO下(50Psi)、混合物を75℃で16時間撹拌した。LCMSで反応の完了が示されたら、混合物を濃縮して粗生成物を得て、それを分取TLC(PE:EtOAc=0:1)で精製してメチル4−(((1R,2R,4R)−2−ヒドロキシ−4−(メチルスルホニル)シクロペンチル)アミノ)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキシラートを赤色固体として得た(250.00mg、収率:74.50%)。
ステップ3:4−(((1R,2R,4R)−2−ヒドロキシ−4−(メチルスルホニル)シクロペンチル)アミノ)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボン酸の合成
Figure 0006877407

メチル4−(((1R,2R,4R)−2−ヒドロキシ−4−(メチルスルホニル)シクロペンチル)アミノ)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキシラート(250.00mg、514.80umol)のMeOH(10.00mL)/HO混合溶液(5.00mL)にNaOH(41.18mg、1.03mmol)を加え、それを20℃で16時間撹拌した。LCMSで反応の完了が示されたら、混合物を濃縮してMeOHを除去した。水層をEtOAcで洗浄し(3mL、2回)してHCl(1M)でpH=4まで酸性化し、その後、混合物をろ過し、ろ滓を真空乾燥させて4−(((1R,2R,4R)−2−ヒドロキシ−4−(メチルスルホニル)シクロペンチル)アミノ)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボン酸を黒色/茶色固体として得た(180.00mg、収率:74.14%)。H−NMR (400 MHz, CDCl) δ ppm 8.47 (s, 1H), 5.77 (s, 2H), 4.43−4.40 (m, 1H), 4.17−4.12 (m, 1H), 3.85−8.82 (m, 1H), 3.69 (t, 2H, J = 8.4 Hz), 3.03 (s, 3H), 2.45−2.41 (m, 2H), 1.99−1.91 (m, 2H), 0.92 (t, 2H, J = 8.4 Hz), 0.00 (s, 9H).
ステップ4:N−(2,5−ジフルオロベンジル)−4−(((1R,2R,4R)−2−ヒドロキシ−4−(メチルスルホニル)シクロペンチル)アミノ)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミドの合成
Figure 0006877407

4−(((1R,2R,4R)−2−ヒドロキシ−4−(メチルスルホニル)シクロペンチル)アミノ)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボン酸(60.00mg、127.23umol)のDMF混合溶液(2.00mL)に、DIPEA(16.44mg、127.23umol)、(2,5−ジフルオロフェニル)メタンアミン(36.42mg、254.46umol)およびTP(40.48mg、127.23umol)を加えた。添加後、混合物を20℃で1時間撹拌し、LCMSで反応の完了が示された。混合物を水(4mL)に加え、EtOAcで抽出し(5mL、3回)、有機層をNaSOで乾燥させ、濃縮してN−(2,5−ジフルオロベンジル)−4−(((1R,2R,4R)−2−ヒドロキシ−4−(メチルスルホニル)シクロペンチル)アミノ)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミドを赤色油状物として得た(50.00mg、粗生成物)。
ステップ5:N−(2,5−ジフルオロベンジル)−4−(((1R,2R,4R)−2−ヒドロキシ−4−(メチルスルホニル)シクロペンチル)アミノ)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミドの合成
Figure 0006877407

N−(2,5−ジフルオロベンジル)−4−(((1R,2R,4R)−2−ヒドロキシ−4−(メチルスルホニル)シクロペンチル)アミノ)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(50.00mg、83.79umol)のDCM溶液(5.00mL)を、TFA混合液(5.00mL)中で20℃にて16時間撹拌し、その後、LCMSで反応の完了が示された。混合物を濃縮して粗生成物を得て、それを分取HPLC(TFA)およびキラルHPLCで精製した(分割された異性体の保持時間はそれぞれ7.46分および9.20分であった)。N−(2,5−ジフルオロベンジル)−4−(((1R,2R,4R)−2−ヒドロキシ−4−(メチルスルホニル)シクロペンチル)アミノ)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(2.80mg、収率:7.16%)およびN−(2,5−ジフルオロベンジル)−4−(((1S,2S,4S)−2−ヒドロキシ−4−(メチルスルホニル)シクロペンチル)アミノ)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(4.00mg、収率:10.23%)を白色固体として得た。これらの化合物のLC−MS条件は以下のとおりであった:流量=0.8mL・min−1、移動相:99%[水+0.375‰ v/v TFA]と1%[CHCN+0.188‰ v/v TFA]から開始し、この条件下で0.4分、その後、3.0分かけて10%[水+0.375‰ v/v TFA]と90%[CHCN+0.188‰ v/v TFA]まで変化させ、その後、0.45分かけて100%[CHCN+0.188‰ v/v TFA]まで変化させ、最後に0.01分かけて99%[水+0.375‰ v/v TFA]と1%[CHCN+0.188‰ v/v TFA]まで変化させた後、この条件下で0.64分行った。純度はそれぞれ、98.887%および96.551%であった。
実施例3.化合物20および化合物21の合成
Figure 0006877407

ステップ1:(1S,2R,5S)−2−((3−ブロモ−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−フルオロシクロペンタン−1−オール
Figure 0006877407

3−ブロモ−4−クロロ−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン(600.00mg、1.65mmol)と2−アミノ−5−フルオロ−シシクロペンタノール(196.58mg、1.65mmol)とのジオキサン混合溶液(15mL)に、DIPEA(426.49mg、3.30mmol)を加えた。混合物を110℃で16時間撹拌し、その後、TLC(PE/EtOAc=1:1)で反応の完了が示された。混合物を25℃に冷却し、50℃で減圧濃縮した。残渣にEtOAc(50mL)を加え、有機相をHOで洗浄し(20mL、3回)、NaSOで乾燥させてろ過し、真空濃縮して(1S,2R,5S)−2−((3−ブロモ−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−フルオロシクロペンタン−1−オールを得た(600.00mg、粗生成物)。残渣を、それ以上精製せずに直接次ステップで使用した。
ステップ2:メチル4−(((1R,2S,3S)−3−フルオロ−2−ヒドロキシシクロペンチル)アミノ)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキシラート
Figure 0006877407

(1S,2R,5S)−2−((3−ブロモ−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−フルオロシクロペンタン−1−オール(600.00mg、1.34mmol)のMeOH/DMF溶液(20mL、v:v=2/1)に、N下、Pd(dppf)Cl(49.17mg、67.21umol)およびEtN(408.03mg、4.03mmolを加えた。懸濁液を真空下で脱気し、COで数回パージした。混合物をCO下(50psi)で70℃にて16時間撹拌し、その後、TLC(PE/EtOAc=1:1)で出発原料が完全に消費されたことが示された。反応混合物をろ過してろ液を濃縮し、メチル4−(((1R,2S,3S)−3−フルオロ−2−ヒドロキシシクロペンチル)アミノ)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキシラートを得た(700.00mg、粗生成物)。粗生成物をそれ以上精製せずに直接使用した。
ステップ3:4−(((1R,2S,3S)−3−フルオロ−2−ヒドロキシシクロペンチル)アミノ)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボン酸
Figure 0006877407

メチル4−(((1R,2S,3S)−3−フルオロ−2−ヒドロキシシクロペンチル)アミノ)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキシラート(700.00mg、1.65mmol)のMeOH/HO溶液(15mL、v/v=2/1)にNaOH(132.00mg、3.30mmol)を一度に加え、それを25℃で2時間撹拌した。LCMSで反応の完了が示された後、混合物を40℃で減圧濃縮した。水相をpH=4に調整してろ過し、4−(((1R,2S,3S)−3−フルオロ−2−ヒドロキシシクロペンチル)アミノ)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボン酸を白色固体として得た(700.00mg、粗生成物)。
ステップ4:N−(2,5−ジフルオロベンジル)−4−(((1R,2S,3S)−3−フルオロ−2−ヒドロキシシクロペンチル)アミノ)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド
Figure 0006877407

4−(((1R,2S,3S)−3−フルオロ−2−ヒドロキシシクロペンチル)アミノ)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボン酸(100.00mg、243.01umol)とTP(231.97mg、729.04umol)との混合物に、EtN(49.18mg、486.03umol)のDMF溶液(2.00mL)を25℃で加え、続いて10分後、(2,5−ジフルオロフェニル)メタンアミン(69.57mg、486.03umol)を一度に加えた。混合物を25℃で16時間撹拌した。LCMSで反応の完了が示された後、混合物を60℃で減圧濃縮し、N−(2,5−ジフルオロベンジル)−4−(((1R,2S,3S)−3−フルオロ−2−ヒドロキシシクロペンチル)アミノ)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミドを得た(200mg、粗生成物)。残渣は精製せずに直接使用した。
ステップ5:N−(2,5−ジフルオロベンジル)−4−(((1R,2S,3S)−3−フルオロ−2−ヒドロキシシクロペンチル)アミノ)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミドおよびN−(2,5−ジフルオロベンジル)−4−(((1S,2R,3R)−3−フルオロ−2−ヒドロキシシクロペンチル)アミノ)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド
Figure 0006877407

N−(2,5−ジフルオロベンジル)−4−(((1R,2S,3S)−3−フルオロ−2−ヒドロキシシクロペンチル)アミノ)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(200.00mg、372.70umol)のTFA/DCM混合溶液(15.00mL、v/v=1/1)を25℃で3時間撹拌した後、30℃で減圧濃縮した。残渣にMeOH(20mL)およびKOAc(100mg)を加え、混合物を25℃で16時間撹拌した。LCMSで反応の完了が示されたら、混合物を30℃で減圧濃縮した。残渣を、酸性の分取HPLCに続いてキラル分取HPLCで精製し、N−(2,5−ジフルオロベンジル)−4−(((1R,2S,3S)−3−フルオロ−2−ヒドロキシシクロペンチル)アミノ)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミドを白色固体として(25.00mg、収率:16.51%)、またN−(2,5−ジフルオロベンジル)−4−(((1S,2R,3R)−3−フルオロ−2−ヒドロキシシクロペンチル)アミノ)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミドを灰色固体として得た(30.00mg、収率:19.81%)。これらの化合物のLC−MS条件は以下のとおりであった:流量=0.8mL・min−1、移動相:95%[水+10mM NHHCO]と5%CHCNから開始し、この条件下で0.4分、その後、2.6分かけて10%[水+10mM NHHCO]と90%CHCNまで変化させ、その後、0.85分かけて100%CHCNまで変化させ、最後に0.01分かけて95%[水+10mM NHHCO]と5%CHCNまで変化させた後、この条件下で0.64分行った。それぞれ、純度97.125%および純度97.690%。
アミン中間体の合成
実施例4:(1R,2S,3R)−3−アミノシクロペンタン−1,2−ジオールの合成
Figure 0006877407

ステップ1:(3aS,4S,6aR)−2,2−ジメチルテトラヒドロ−4H−シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール−4−オール
(3aR,6aR)−2,2−ジメチル−3a,6a−ジヒドロ−4H−シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール−4−オン(92.00g、596.78mmol、1.00当量)のMeOH溶液(2.00L)に、Pd−C(10%、12g)を加えた。懸濁液を真空下で脱気し、Hで数回パージした。混合物をH下(30psi)、20℃で4時間撹拌し、その時点でTLC(PE:EtOAc=3:1)により出発原料が完全に消費されたことが示された。反応混合物をろ過し、ろ液にNaBH(34.09g、901.14mmol、1.51当量)を0℃で数回に分けて加え、得られる混合物を20℃で0.5時間撹拌した。その後、混合物を濃縮し、残渣にHO(500mL)を加えた。EtOAcで混合物を抽出し(500mL、3回)、NaSOで乾燥させて濃縮し、(3aS,4S,6aR)−2,2−ジメチルテトラヒドロ−4H−シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール−4−オールを黄色油状物として得た(84.00g、収率:88.98%)。H−NMR (400 MHz, CDCl) δ ppm 4.60 (t, 1H, J = 5.2 Hz), 4.39 (t, 1H, J = 5.6 Hz), 3.83 (br.s, 1H), 2.37−2.35 (m, 1H), 1.88−1.76 (m, 2H), 1.65−1.56 (m, 1H), 1.48 (s, 3H), 1.45−1.36 (m, 1H), 1.33 (s, 3H).
ステップ2:2−((3aS,4R,6aR)−2,2−ジメチルテトラヒドロ−4H−シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール−4−イル)イソインドリン−1,3−ジオン
下、(3aS,4S,6aR)−2,2−ジメチルテトラヒドロ−4H−シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール−4−オール(70.00g、442.51mmol、1.00当量)、イソインドリン−1,3−ジオン(80.00g、543.74mmol、1.23当量)およびPPh(175.00g、667.20mmol、1.51当量)の撹拌した乾燥トルエン混合溶液(1.00L)に、DIAD(135.00g、667.62mmol、1.51当量)を滴加した。得られる混合物をN下、80℃で20時間撹拌した。TLC(PE:EtOAc=3:1)で出発原料が完全に消費されたことが示された後、混合物を濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE:EtOAc=80:1/50:1/20:1/10:1)で精製して2−((3aS,4R,6aR)−2,2−ジメチルテトラヒドロ−4H−シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール−4−イル)イソインドリン−1,3−ジオンを白色固体として得た(90.00g、収率:70.79%)。H−NMR (400 MHz, CDCl) δ ppm 7.82−7.80 (m, 2H), 7.72−7.70 (m, 2H), 5.03−4.96 (m, 2H), 4.61−4.60 (m, 1H), 2.28−2.20 (m, 2H), 1.94−1.85 (m, 2H), 1.50 (s, 3H), 1.31 (s, 3H)
ステップ3:3aS,4R,6aR)−2,2−ジメチルテトラヒドロ−4H−シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール−4−アミン
2−((3aS,4R,6aR)−2,2−ジメチルテトラヒドロ−4H−シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール−4−イル)イソインドリン−1,3−ジオン(90.00g、313.25mmol、1.00当量)とNHNH.HO(32.00g、626.50mmol、2.00当量)とのEtOH混合溶液(600.00mL)を80℃で16時間撹拌した。TLC(PE:EtOAc=3:1)で出発原料が完全に消費されたことが示された後、混合物をろ過して濃縮し、EtOH(500mL)を残渣に加えた。濃縮して溶媒を除去した後、PE(1000mL)を加え、混合物をろ過して濃縮し、(3aS,4R,6aR)−2,2−ジメチルテトラヒドロ−4H−シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール−4−アミンを黄色油状物として得て(41.00g、粗生成物)、放置すると黄色結晶として凝固した。H−NMR (400 MHz, CDCl) δ ppm 4.72 (t, 1H, J = 5.2 Hz), 4.18 (d, 1H, J = 5.6 Hz), 3.39 (d, 1H, J = 4.0 Hz), 2.01−1.93 (m, 2H), 1.78−1.77 (m, 1H), 1.40 (s, 3H), 1.38−1.35 (m, 1H), 1.26 (s, 3H), 1.10 (br.s, 2H).
ステップ4:(1R,2S,3R)−3−アミノシクロペンタン−1,2−ジオール塩酸塩
O(55.00mL)とHCl(5.00mL、12M)に溶解させた(3aS,4R,6aR)−2,2−ジメチルテトラヒドロ−4H−シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール−4−アミン(10.00g、63.61mmol、1.00当量)の混合溶液を20℃で2時間撹拌した。TLC(EtOAc:MeOH=10:1)で出発原料が完全に消費されたことが示された。混合物を濃縮して(1R,2S,3R)−3−アミノシクロペンタン−1,2−ジオール塩酸塩を黄色固体として得た(9.20g、収率:94.15%)。H−NMR (400 MHz, CDOD) δ ppm 4.03 (br.s, 1H), 3.90 (dd, 1H, J = 8.4, 4.4 Hz), 3.48−3.41 (m, 1H), 2.25−2.19 (m, 1H), 2.05−2.02 (m, 1H), 1.75−1.65 (m, 1H), 1.58−1.56 (m, 1H).
実施例5:(1R,2R,3S,4R,5S)−4−アミノビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,3−ジオールの合成
Figure 0006877407

ステップ1:(3aS,4S,6aR)−2,2−ジメチル−3a,6a−ジヒドロ−4H−シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール−4−オール
0℃で撹拌した(3aR,6aR)−2,2−ジメチル−3a,6a−ジヒドロ−4H−シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール−4−オン(90.00g、583.81mmol、1.00当量)とCeCl.7HO(240.00g、644.16mmol、1.10当量)とのMeOH混合溶液(2.00L)に、NaBH(44.00g、1.16mol、1.99当量)を0.5時間かけて数回に分けて加えた。添加後、混合物を18℃で0.5時間撹拌した。TLC(PE:EtOAc=3:1)で出発原料が完全に消費されたことが示された。混合物を濃縮し、残渣にEtOAc(2000mL)を加え、溶液を18℃で0.5時間撹拌した。その後、混合物をろ過し、ろ液をNaSOで乾燥させ、濃縮して粗生成物(3aS,4S,6aR)−2,2−ジメチル−3a,6a−ジヒドロ−4H−シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール−4−オールを淡黄色油状物として得て(79.00g、粗生成物)、それをさらに精製せずに直接次ステップで使用した。H−NMR (400 MHz, CDCl) δ ppm 5.88 (s, 2 H), 5.01 (d, 1H, J = 5.6 Hz), 4.74 (t, 1H, J = 5.6 Hz), 4.55 (dd, 1H, J = 9.6, 5.6 Hz), 2.76 (d, 1H, J = 9.6 Hz), 1.43 (s, 3H), 1.40 (s, 3H).
ステップ2:3aR,3bR,4aS,5S,5aS)−2,2−ジメチルヘキサヒドロシクロプロパ(Dimethylhexahydrocyclopropa)[3,4]シクロペンタ[1,2−d][1,3]ジオキソール−5−オール
0℃で撹拌した(3aS,4S,6aR)−2,2−ジメチル−3a,6a−ジヒドロ−4H−シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール−4−オール(40.00g、256.11mmol、1.00当量)のDCM混合溶液(50.00mL)にZnEt(1M、1.00L、3.90当量)を滴加した。15分後、混合物にCH(550.00g、2.05mol、8.02当量)を加え、それを20℃で16時間撹拌した。TLC(PE:EtOAc=1:1)で出発原料が消費されたことが示された。飽和NHCl溶液(200mL)によって混合物の反応を停止させ、その後、HO(500mL)を加えた。混合物をDCMで抽出し(500mL、5回)、合わせた有機層をNaSOで乾燥させて濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE:EtOAc=0:1/100:1/80:1/50:1/20:1/10:1/5:1)で精製し、(3aR,3bR,4aS,5S,5aS)−2,2−ジメチルヘキサヒドロシクロプロパ(Dimethylhexahydrocyclopropa)[3,4]−シクロペンタ[1,2−d][1,3]ジオキソール−5−オールを淡黄色油状物として与えた(18.00g、収率:41.29%)。H−NMR (400 MHz, CDCl) δ ppm 4.87 (t, 1H, J = 6.0 Hz), 4.53−4.45 (m, 2H), 2.34 (br.s, 1H), 1.85−1.82 (m, 1H), 1.64−1.62 (m, 1H), 1.54 (s, 3H), 1.28 (s, 3H), 0.98−0.94 (m, 1H), 0.63−0.60 (m, 1H).
ステップ3:2−((3aR,3bR,4aS,5R,5aS)−2,2−ジメチルヘキサヒドロシクロプロパ(Dimethylhexahydrocyclopropa)[3,4]シクロペンタ[1,2−d][1,3]ジオキソール−5−イル)イソインドリン−1,3−ジオン
下で撹拌した、(3aR,3bR,4aS,5S,5aS)−2,2−ジメチルヘキサヒドロシクロプロパ(Dimethylhexahydrocyclopropa)[3,4]−シクロペンタ[1,2−d][1,3]ジオキソール−5−オール(10.00g、58.75mmol、1.00当量)、イソインドリン−1,3−ジオン(12.00g、81.56mmol、1.39当量)およびPPh(24.00g、91.50mmol、1.56当量)の乾燥トルエン混合溶液(500.00mL)に、DIAD(20.00g、98.91mmol、1.68当量)を滴加した。得られる混合物をN下、80℃で20時間撹拌した。TLC(PE:EtOAc=3:1)で出発原料が完全に消費されたことが示された。混合物を濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE:EtOAc=80:1/50:1/30:1/20:1/10:1)で精製して2−((3aR,3bR,4aS,5R,5aS)−2,2−ジメチルヘキサヒドロシクロプロパ(Dimethylhexahydrocyclopropa)[3,4]−シクロペンタ[1,2−d][1,3]ジオキソール−5−イル)イソインドリン−1,3−ジオンを淡黄色油状物として得た(14.00g、収率:79.61%)。H−NMR (400 MHz, CDCl) δ ppm 7.86−7.83 (m, 2H), 7.74−7.72 (m, 2H), 5.37−5.34 (m, 1H), 4.78−4.76 (m, 1H), 4.73 (s, 1H), 2.01−1.95 (m, 1H), 1.51 (s, 3H), 1.47−1.42 (m, 1H), 1.24 (s, 3H), 0.85−0.79 (m, 2H).
ステップ4:(3aR,3bR,4aS,5R,5aS)−2,2−ジメチルヘキサヒドロシクロプロパ(Dimethylhexahydrocyclopropa)[3,4]シクロペンタ[1,2−d][1,3]ジオキソール−5−アミン
2−((3aR,3bR,4aS,5R,5aS)−2,2−ジメチルヘキサヒドロシクロプロパ(Dimethylhexahydrocyclopropa)[3,4]−シクロペンタ[1,2−d][1,3]ジオキソール−5−イル)イソインドリン−1,3−ジオン(14.00g、46.77mmol、1.00当量)とNHNH.HO(4.78g、93.54mmol、2.00当量)とのEtOH混合溶液(200.00mL)を70℃で16時間撹拌した。TLC(PE:EtOAc=3:1)で出発原料が完全に消費されたことが示された。混合物をろ過してろ液を濃縮し、残渣にEtOAc(20mL)を加えた。その後、混合物をろ過し、濃縮して(3aR,3bR,4aS,5R,5aS)−2,2−ジメチルヘキサヒドロシクロプロパ(Dimethylhexahydrocyclopropa)[3,4]シクロペンタ[1,2−d][1,3]ジオキソール−5−アミンを黄色油状物として得た(7.00g、収率:88.45%)。H−NMR (400 MHz, CDCl) δ ppm 5.06−5.03 (m, 1H), 4.30 (d, 1H, J = 6.8 Hz), 3.45 (s, 1H), 1.73−1.71 (m, 1H), 1.48 (s, 3H), 1.43−1.39 (m, 1H), 1.25 (s, 3H), 0.74−0.67 (m, 2H).
ステップ5:(1R,2R,3S,4R,5S)−4−アミノビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,3−ジオール*HCl
O(5.500mL)とHCl(0.5mL、12M)に溶解させた(3aR,3bR,4aS,5R,5aS)−2,2−ジメチルヘキサヒドロシクロプロパ(Dimethylhexahydrocyclopropa)[3,4]シクロペンタ[1,2−d][1,3]ジオキソール−5−アミン(1.00g、63.61mmol、1.00当量)の混合溶液を15℃で2時間撹拌した。TLC(EtOAc:MeOH=10:1)で出発原料が完全に消費されたことが示された。混合物を濃縮し、(1R,2R,3S,4R,5S)−4−アミノビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,3−ジオール*HClを黄色固体として得た(780mg g、収率:79.9%)。
実施例6:(1S,2S,4S)−2−アミノ−4−フルオロシクロペンタン−1−オール(相対立体化学)の合成
Figure 0006877407

Figure 0006877407

ステップ1:((シクロペンタ−3−エン−1−イルオキシ)メチル)ベンゼン
Figure 0006877407

シクロペンタ−3−エン−1−オール(60.00g、713.27mmol)のTHF混合溶液(600.00mL)に、NaH(37.09g、927.25mmol)を0℃で数回に分けて加えた。発泡が止んだ後、ブロモメチルベンゼン(158.59g、927.25mmol)を0℃で45分かけて滴加し、その後、25℃まで加温し16時間撹拌した。TLC(PE/EtOAc=50/1)で反応の完了が示された。5℃未満の温度にて過剰のNaHの反応をMeOH(120mL)で停止させた。混合物を25℃まで加温してHO(600.00mL)で希釈し、2つの層を分離させた。水相を酢酸エチルで抽出した(200mL、3回)。合わせた有機相を食塩水(200mL)で洗浄してからNaSOで乾燥させてろ過し、真空濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(PE/EtOAc=1/0)で精製し、((シクロペンタ−3−エン−1−イルオキシ)メチル)ベンゼンを黄色油状物として得た(120.00g、収率:96.56%)。H−NMR (400 MHz, CDCl) δ ppm 7.38−7.28 (m, 5H), 5.72 (s, 2H), 4.52 (s, 2H), 4.35−4.30 (m, 1H), 2.64−2.59 (m, 2H), 2.50−2.46 (m, 2H).
ステップ2:(1R,3S,5S)−3−(ベンジルオキシ)−6−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサンおよび(1R,3r,5S)−3−(ベンジルオキシ)−6−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン
Figure 0006877407

((シクロペンタ−3−エン−1−イルオキシ)メチル)ベンゼン(120.00g、688.71mmol)のDCM混合溶液(600.00mL)に、m−CPBA(297.68g、1.38mol)を0℃で一度に加えた。混合物を25℃で16時間撹拌した。TLC(PE:EtOAc=20:1)で反応の完了が示された。混合物をろ過し、NaSO飽和水溶液を加えて過剰のm−CPBAを還元させ、ヨウ化デンプン試験で陰性が観察されるまで行った。混合物をろ過して真空濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(PE:EtOAc=1:0、20:1)で精製し、(1R,3R,5S)−3−(ベンジルオキシ)−6−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン(56.00g、収率:42.74%)および(1R,3S,5S)−3−(ベンジルオキシ)−6−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン(37.00g、収率:28.24%)を黄色油状物として得た。(1R,3S,5S)−3−(ベンジルオキシ)−6−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサンのスペクトル分析。H−NMR (400 MHz, CDCl) δ ppm 7.31−7.20 (m, 5H), 4.36 (s, 2H), 3.84−3.74 (m, 1H), 3.43 (s, 2H), 2.51−2.35 (m, 2H), 1.66−1.57 (m, 2H).(1R,3R,5S)−3−(ベンジルオキシ)−6−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサンのスペクトル分析。H−NMR (400 MHz, CDCl) δ ppm 7.31−7.15 (m, 5H), 4.36 (s, 2H), 3.85−3.74 (m, 1H), 3.43 (s, 2H), 2.51−2.35 (m, 2H), 1.66−1.60 (m, 2H).
ステップ3:(1S,2S,4R)−2−アジド−4−(ベンジルオキシ)シクロペンタン−1−オール
Figure 0006877407

(1R,3S,5S)−3−(ベンジルオキシ)−6−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン(20.00g、105.13mmol)のEtOH溶液(760.00mL)とHO(230.00mL)との混合溶液に、NHCl(20.98g、392.13mmol)、NaN(24.00g、369.17mmol)を25℃で一度に加えた。混合物を80℃まで加熱し、16時間撹拌した。TLC(PE:EtOAc=10:1)で反応の完了が示された。混合物を25℃に冷却してからEtOHをNで除去し、水相をDCMで抽出した(100mL、3回)。合わせた有機相をHOで洗浄し(30mL、3回)、NaSOで乾燥させてろ過し、真空濃縮して(1S,2S,4R)−2−アジド−4−(ベンジルオキシ)シクロペンタン−1−オールを黄色油状物として得た(23.00g、収率:93.79%)。H−NMR (400 MHz, CDCl) δ ppm 7.43−7.28 (m, 5H), 4.58−4.47 (m, 2H), 4.27−4.25 (m, 1H), 4.11−4.08 (m, 1H), 3.66−3.61 (m, 1H), 2.49−2.44 (m, 2H), 2.16−2.13 (m, 1H), 1.89 (br.s, 1H), 1.87−1.80 (m, 2H).
ステップ4:(1S,2S,4R)−2−アジド−4−(ベンジルオキシ)シクロペンチルアセタート
Figure 0006877407

(1S,2S,4R)−2−アジド−4−(ベンジルオキシ)シクロペンタン−1−オール(22.90g、98.17mmol)、EtN(59.60g、589.02mmol)のDCM溶液(550mL)に、N下、塩化アセチル(38.53g、490.85mmol)のDCM溶液(50mL)を0℃で30分かけて滴加し、その間、温度を5℃未満に維持した。その後、反応混合物を25℃まで加温し16時間撹拌した。TLC(PE:tOAc=10:1)で出発原料が完全に消費されたことが示された。HO(100mL)をゆっくり加えて反応を停止させた。有機相を飽和食塩水(50mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させてろ過してから、真空濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE:EtOAc=100:1、50:1)で精製し、(1S,2S,4R)−2−アジド−4−(ベンジルオキシ)シクロペンチルアセタートを黄色油状物として得た(17.00g、収率:62.90%)。H−NMR (400 MHz, CDCl) δ ppm 7.37−7.28 (m, 5H), 5.24−5.12 (m, 1H), 4.51 (s, 2H), 4.14−4.11 (m, 1H), 3.88−3.85 (m, 1H), 2.45−2.40 (m, 1H), 2.36−2.32 (m, 1H), 2.07 (s, 3H), 1.95−1.88 (m, 2H).
ステップ5:(1S,2S,4R)−2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−4−ヒドロキシシクロペンチルアセタート
Figure 0006877407

(1S,2S,4R)−2−アジド−4−(ベンジルオキシ)シクロペンチルアセタート(8.80g、31.97mmol)のEtOH溶液(100.00mL)に、N下、Pd(OH)(4.42g、31.97mmol)を加えた。懸濁液を真空下で脱気し、Hで数回パージした。混合物をH下(50psi)、70℃で32時間撹拌した。TLC(PE:EtOAc=2:1)で出発原料が完全に消費されたことが示された。反応混合物をろ過してろ液を濃縮した。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(PE:EtOAc=10:1、2:1)で精製し、(1S,2S,4R)−2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−4−ヒドロキシシクロペンチルアセタートを黄色固体として得た(3.80g、収率:45.84%)。
ステップ6:(1S,2S,4S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−4−フルオロシクロペンチルアセタート
Figure 0006877407

(1S,2S,4R)−2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−4−ヒドロキシシクロペンチルアセタート(2.57g、9.91mmol)のDCM混合溶液(150.00mL)に、DAST(2.40g、14.87mmol)をN下、−70℃で滴加した。混合物を−70℃で30分間撹拌した。TLC(PE:EtOAc=2:1)で反応の完了が示された。混合物を0℃に冷却してからNaHCO水溶液(5mL、10%)を加え、10分間撹拌放置した。水相をEtOAcで抽出し(15mL、2回)、合わせた有機相を食塩水(10mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させてろ過し、真空濃縮した。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(PE:AtOAc=20:1、10:1)で精製し、(1S,2S,4S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−4−フルオロシクロペンチルアセタートを黄色油状物として得た(700.00mg、収率:27.03%)。H−NMR (400 MHz, CDCl) δ ppm 5.14 (s, 0.5H), 5.00 (br.s, 1H), 4.71 (s, 0.5H), 4.14−4.13 (m, 1H), 2.49−2.47 (m, 2H), 2.07−1.94 (m, 3H), 1.81−1.74 (m, 2H), 1.43−1.41 (m, 9H).
ステップ7:tert−ブチル((1S,2S,4S)−4−フルオロ−2−ヒドロキシシクロペンチル)カルバマート
Figure 0006877407

(1S,2S,4S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−4−フルオロシクロペンチルアセタート(700.00mg、2.68mmol)のMeOH混合溶液(20.00mL)に、NaOH(160.80mg、4.02mmol)を一度に加えた。混合物を25℃で1時間撹拌した。TLC(PE:EtOAc=3:1)で反応の完了が示された。混合物を30℃で減圧濃縮し、tert−ブチル((1S,2S,4S)−4−フルオロ−2−ヒドロキシシクロペンチル)カルバマートを白色固体として得た(650.00mg、粗生成物)。
ステップ8:(1S,2S,4S)−2−アミノ−4−フルオロシクロペンタン−1−オール(相対立体化学)
Figure 0006877407

tert−ブチル((1S,2S,4S)−4−フルオロ−2−ヒドロキシシクロペンチル)カルバマート(650.00mg、2.96mmol)のMeOH/HCl混合溶液(20.00mL、4M)を25℃で1時間撹拌した。TLC(PE:EtOAc=2:1)で反応の完了が示された。混合物を30℃で減圧濃縮し、(1S,2S,4S)−2−アミノ−4−フルオロシクロペンタン−1−オール(相対立体化学)を白色固体として得た(400.00mg、収率:86.85%)。H−NMR (400 MHz, DMSO−d) δ ppm 8.38 (br.s, 3H), 5.09 (d, 1H, J = 53.6 Hz), 4.09−4.03 (m, 1H), 3.34−3.30 (m, 1H), 2.44−2.39 (m, 1H), 2.21−2.16 (m, 1H), 1.95−1.87 (m, 1H), 1.75−1.66 (m, 1H).
実施例7:(1R,2R,4R)−2−アミノ−4−(メチルスルホニル)シクロペンタン−1−オール(相対立体化学)合成
Figure 0006877407

ステップ1:(1R,2R,4S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−4−((メチルスルホニル)オキシ)シクロペンチルアセタートの調製
Figure 0006877407

(1R,2R,4S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−4−ヒドロキシシクロペンチルアセタート(3.00g、11.57mmol)とEtN(4.68g、46.28mmol)とのDCM混合溶液(50.00mL)にMsCl(3.98g、34.71mmol)を0℃で滴加し、その後、混合物を20℃で3時間撹拌した。TLC(PE:EtOAc=1:1)で反応の完了が示された。混合物を水で洗浄(100mL、3回)した後、有機層をNaSOで乾燥させてから濃縮し、(1R,2R,4S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−4−((メチルスルホニル)オキシ)シクロペンチルアセタートを黄色固体として得た(3.5g、粗生成物:100%)。
ステップ2:(1R,2R,4R)−2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−4−(メチルチオ)シクロペンチルアセタート
Figure 0006877407

(1R,2R,4S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−4−((メチルスルホニル)オキシ)シクロペンチルアセタート(3.50g、10.37mmol)のDMF混合溶液(30.00mL)に、NaSMe(4.36g、12.45mmol)を加えた。その後、混合物を90℃で2時間撹拌し、TLC(PE:EtOAc=2:1)で反応の完了が示された。混合物を濃縮し、粗(1R,2R,4R)−2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−4−(メチルチオ)シクロペンチルアセタートを黄色固体として得た(3.00g、粗100%)。
ステップ3:tert−ブチル((1R,2R,4R)−2−ヒドロキシ−4−(メチルチオ)シクロペンチル)カルバマート
Figure 0006877407

(1R,2R,4R)−2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−4−(メチルチオ)シクロペンチルアセタート(3.00g、10.37mmol)のMeOH混合溶液(100.00mL)に、KCO(2.87g、20.74mmol)を加えた。混合物を25℃で16時間撹拌した。TLC(PE:EtOAc=2:1)で反応の完了が示された。混合物を濃縮してからシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE:EtOAc=5:1から1:1)で精製し、tert−ブチル((1R,2R,4R)−2−ヒドロキシ−4−(メチルチオ)−シクロペンチル)カルバマートを白色固体として得た(1.60g、収率:62.38%)。H−NMR (400 MHz, CDCl) δ ppm 4.10−3.99 (m, 2H), 3.85 (br.s, 1H), 3.14−3.11 (m, 1H), 2.50−2.46 (m, 1H), 2.17−2.10 (m, 4H), 1.86−1.82 (m, 1H), 1.81−1.67 (m, 1H), 1.45 (s, 9H).
ステップ4:tert−ブチル((1R,2R,4R)−2−ヒドロキシ−4−(メチルスルホニル)シクロペンチル)カルバマート
Figure 0006877407

tert−ブチル((1R,2R,4R)−2−ヒドロキシ−4−(メチルチオ)シクロペンチル)カルバマート(1.60g、6.47mmol)のDCM混合溶液(100.00mL)に、m−CPBA(3.49g、16.18mmol)を加えた。混合物を25℃で16時間撹拌した。TLC(PE:EtOAc=2:1)で出発原料が完全に消費されたことが示された後、混合物を飽和NaSO(水溶液、20mL)および飽和NaHCO(水溶液、20mL、3回)で洗浄した。その後、有機層をNaSOで乾燥させてから濃縮し、PE(10mL)で洗浄してろ過した後、ろ滓を真空乾燥させ、tert−ブチル((1R,2R,4R)−2−ヒドロキシ−4−(メチルスルホニル)シクロペンチル)カルバマートを白色固体として得た(1.70g、収率:94.06%)。H−NMR (400 MHz, CDCl) δ ppm 4.62 (br.s, 1H), 4.07−4.04 (m, 1H), 3.81−3.79 (m, 1H), 3.48−3.45 (m, 1H), 2.82 (s, 3H), 2.57−2.40 (m, 2H), 2.11−2.07 (m, 1H), 1.90−1.87 (m, 2H), 1.38 (s, 9H).
ステップ5:(1R,2R,4R)−2−アミノ−4−(メチルスルホニル)シクロペンタン−1−オール(相対立体化学)
Figure 0006877407

tert−ブチル((1R,2R,4R)−2−ヒドロキシ−4−(メチルスルホニル)シクロペンチル)カルバマート(1.2g、4.30mmol)のHCl/MeOH混合溶液(10.00mL)を25℃で16時間撹拌し、その後、LCMSで反応の完了が示され、混合物を濃縮して(1R,2R,4R)−2−アミノ−4−(メチルスルホニル)シクロペンタン−1−オールを黄色固体として得た(1.0g、粗生成物:100%)。H−NMR (400 MHz, CDOD) δ ppm 4.11−4.07 (m, 2H), 3.76 (br.s, 1H), 2.94 (s, 3H), 2.53 (br.s, 2H), 1.99 (br.s, 2H).
実施例8:(1S,2R,5R)−2−アミノ−5−フルオロシクロペンタン−1−オール塩酸塩(相対立体化学)の合成
Figure 0006877407

ステップ1:シクロペンタ−2−エン−1−オール
Figure 0006877407

CeCl.7HO(24.00g、64.42mmol)のMeOH混合溶液(120.00mL)に、シクロペンタ−2−エン−1−オン(5.00g、60.90mmol)を15℃で加えた。5分後、NaBH(4.61g、121.80mmol)を0℃で数回に分けて混合物に加えた。得られる混合物を25℃で1時間撹拌し、その後、TLC(PE:EtOAc=5:1)でいくつかのスポットができ、出発原料の一部が残留していることが示された。HO(100mL)で反応を停止させ、有機溶媒を減圧濃縮した。残渣にHO(300mL)を加えた後、MTBEで抽出した(200mL、3回)。合わせた有機層をNaSOで乾燥させてから真空濃縮し、粗生成物シクロペンタ−2−エン−1−オールを茶色油状物として得た(3.00g、粗生成物)。これを、さらに精製せずに直接次ステップで使用した。H−NMR (400 MHz, CDCl) δ ppm 5.91 (d, 1H, J = 4.8 Hz), 5.77−5.76 (m, 1H), 4.79 (d, 1H, J = 3.6 Hz), 2.47−2.42 (m, 1H), 2.21−2.15 (m, 2H), 1.64−1.59 (m, 1H).
ステップ2:((シクロペンタ−2−エン−1−イルオキシ)メチル)ベンゼン
Figure 0006877407

シクロペンタ−2−エン−1−オール(9.00g、106.99mmol)のTHF混合溶液(200.00mL)にNaH(6.80g、170.11mmol)を0℃で数回に分けて加えた。添加後、混合物を20℃で0.5時間撹拌し、その後、BnBr(20.00g、116.94mmol)を0℃で混合物に滴加した。得られた混合物を20℃で2時間撹拌した。TLC(PE:EtOAc=20:1)で新種の生成が示された(R=0.6、254nm)。この時点でHO(20mL)を加え、その後、EtOAcで抽出した(20mL、3回)。合わせた有機物をNaSOで乾燥させ、濃縮して粗生成物を得て、これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE:EtOAc=1:0/100:1/80:1)で精製し、((シクロペンタ−2−エン−1−イルオキシ)メチル)ベンゼンを黄色油状物として得た(8.00g、収率:42.91%)。H−NMR (400 MHz, CDCl) δ ppm 7.34−7.25 (m, 5H), 6.02 (br.s, 1H), 5.88 (br.s, 1H), 4.66 (br.s, 1H), 4.55−4.47 (m, 2H), 2.52−4.48 (m, 1H), 2.27−2.24 (m, 1H), 2.16−2.13 (m, 1H), 1.87−1.84 (m, 1H).
ステップ3:(1S,2S,5S)−2−(ベンジルオキシ)−6−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン
Figure 0006877407

((シクロペンタ−2−エン−1−イルオキシ)メチル)ベンゼン(8.50g、29.27mmol)のDCM混合溶液(50.00mL)に、m−CPBA(13.50g、58.67mmol)を0℃で数回に分けて加えた。混合物を25℃で4時間撹拌した。TLC(PE:EtOAc=10:1)で出発原料が完全に消費されたことが示されたら、混合物をろ過し、ろ液を濃縮してからシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE:EtOAc=1:0/100:1/80:1/50:1)で精製し、粗生成物を得た。その後、DCM(20mL)を加え、混合物をろ過し、ろ液にHO(20mL)およびNaCO(500mg)を加えた後、混合物を25℃で0.5時間攪拌した。その後、混合物をDCMで抽出し(20mL、3回)、NaSOで乾燥させて濃縮し、(1S,2S,5S)−2−(ベンジルオキシ)−6−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサンを無色油状物として得て(2.40g、収率:43.10%)、それをNOEによって確認した。H−NMR (400 MHz, CDCl) δ ppm 7.37−7.26 (m, 5H), 4.61−4.51 (m, 2H), 4.09 (d, 1H, J = 5.2 Hz), 3.55 (br.s, 1H), 3.49 (br.s, 1H), 1.99−1.95 (m, 1H), 1.87−1.75 (m, 2H), 1.54−1.52 (m, 1H).
ステップ4:(1S,2R,5S)−2−アジド−5−(ベンジルオキシ)シクロペンタン−1−オール
Figure 0006877407

O(3.00mL)とMeOH(24.00mL)に溶解させた、(1S,2S,5S)−2−(ベンジルオキシ)−6−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン(2.40g、12.62mmol)およびNHCl(1.55g、29.03mmol)の混合溶液に、NaN(4.10g、63.10mmol)を加え、それを80℃で16時間撹拌した。TLC(PE:EtOAc=10:1)で出発原料が消費されたことが示された後、有機溶媒をNで乾燥させてから残渣をHO(20mL)で希釈し、DCMで抽出した(20mL、3回)。合わせた有機相をHOで洗浄し(10mL、3回)、NaSOで乾燥させてから濃縮し、(1S,2R,5S)−2−アジド−5−(ベンジルオキシ)シクロペンタン−1−オールを茶色油状物として得た(2.60g、収率:88.32%)。H−NMR (400 MHz, CDCl) δ ppm 7.42−7.31 (m, 5H), 4.64−4.55 (m, 2H), 4.02−3.99 (m, 1H), 3.82−3.80 (m, 1H), 3.66−3.63 (m, 1H), 2.25 (br.s, 1H), 2.07−2.01 (m, 2H), 1.80−1.77 (m, 2H).
ステップ5:(((1S,2R,5S)−2−アジド−5−(ベンジルオキシ)シクロペンチル)オキシ)(tert−ブチル)ジメチルシラン
Figure 0006877407

(1S,2R,5S)−2−アジド−5−(ベンジルオキシ)シクロペンタン−1−オール(2.50g、10.72mmol)、イミダゾール(1.61g、23.69mmol)およびTBDMSCl(2.42g、16.08mmol)のCHCl混合溶液(5.00mL)を80℃で16時間撹拌した。TLC(PE:EtOAc=10:1)で出発原料が完全に消費されたことが示されたら、混合物を濃縮してからシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE:EtOAc=1:0/100:1/80:1)で精製し、(((1S,2R,5S)−2−アジド−5−(ベンジルオキシ)シクロペンチル)オキシ)(tert−ブチル)ジメチルシランを無色油状物として得た(3.00g、収率:80.52%)。H−NMR (400 MHz, CDCl) δ ppm 7.24−7.15 (m, 5H), 4.40 (d, 2H, J = 2.4 Hz), 3.88−3.86 (m, 1H), 3.63−3.61 (m, 1H), 3.47−3.43 (m, 1H), 1.94−1.82 (m, 2H), 1.70−1.65 (m, 2H), 0.79 (s, 9H), 0.03 (s, 3H), 0.00 (s, 3H).
ステップ6:tert−ブチル((1R,2S,3S)−2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−3−ヒドロキシシクロペンチル)カルバマート
Figure 0006877407

(((1S,2R,5S)−2−アジド−5−(ベンジルオキシ)シクロペンチル)オキシ)(tert−ブチル)ジメチルシラン(2.90g、8.34mmol)とBocO(2.20g、10.10mmol)とのMeOH混合溶液(50.00mL)に、Pd(OH)(1.50g、5.42mmol)を加え、それをH(50psi)下、50℃で20時間撹拌した。TLC(PE:EtOAc=3:1)で出発原料が完全に消費されたことが示された後、混合物をろ過し、ろ液を濃縮してからシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE:EtOAc=10:1/8:1/5:1)で精製し、tert−ブチル((1R,2S,3S)−2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−3−ヒドロキシシクロペンチル)カルバマートを白色固体として得た(2.10g、収率:75.95%)。H−NMR (400 MHz, CDCl) δ ppm 4.81(br.s, 1H), 3.89−3.88 (m, 1H), 3.70−3.67 (m, 2H), 2.06−1.89 (m, 2H), 1.58−1.56 (m, 2H), 1.35 (s, 9H), 0.79 (s, 9H), 0.02 (s, 3H), 0.00 (s, 3H).
ステップ7:tert−ブチル((1R,2S,3R)−2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−3−フルオロシクロペンチル)カルバマート
Figure 0006877407

tert−ブチル((1R,2S,3S)−2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−3−ヒドロキシシクロペンチル)カルバマート(1.10g、3.32mmol)のDCM混合溶液(50.00mL)に、DAST(1.61g、9.96mmol)を−70℃で加えた。反応混合物を−70℃で1時間、25℃で1時間撹拌した。TLC(PE:EtOAc=5:1、R=0.6)で反応完了が示された後、反応物に氷水(5mL)を加えた。溶液をDCMで抽出し(20mL、3回)、食塩水(30mL)で洗浄した。有機層をNaSOで乾燥させ、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE:EtOAc=100:1)で精製し、tert−ブチル((1R,2S,3R)−2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−3−フルオロシクロペンチル)カルバマートを白色固体として得た(100.00mg、収率:9.03%)。H−NMR (400 MHz, CDCl) δ ppm 4.64 (d, 1H, J = 54.4 Hz), 4.26 (br.s, 1H), 3.90−3.86 (m, 1H), 3.76−3.68 (m, 1H), 2.11−1.79 (m, 4H), 1.34 (s, 9H), 0.81 (s, 9H), 0.00 (s, 6H).
ステップ8:(1S,2R,5R)−2−アミノ−5−フルオロシクロペンタン−1−オール塩酸塩(相対立体化学)
Figure 0006877407

tert−ブチル((1R,2S,3R)−2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−3−フルオロシクロペンチル)カルバマート(100.00mg、299.84umol)のHCl/MeOH溶液(20.00mL、4M)を25℃で16時間撹拌した。TLC(PE:EtOAc=5:1、R=0)で反応の完了が示された。溶液をNで乾燥させ、(1S,2R,5R)−2−アミノ−5−フルオロシクロペンタン−1−オール塩酸塩(相対立体化学)を黄色固体として得た(45.00mg、収率:96.45%)。H−NMR (400 MHz, CDOD) δ ppm 4.93−4.89 (m, 1H), 3.98−3.88 (m, 1H), 3.52−3.47 (m, 1H), 2.30−2.00 (m, 3H), 1.66−1.62 (m, 1H).
実施例9:(1S,2R,5S)−2−アミノ−5−フルオロシクロペンタン−1−オール(相対立体化学)の合成
Figure 0006877407

ステップ1:(1R,2R,5S)−N,N−ジベンジル−6−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−アミン
Figure 0006877407

ClCCOOH(154.72g、949.20mmol)を、攪拌中のN,N−ジベンジルシクロペンタ−2−エン−1−アミン(50.00g、189.84mmol)のDCM溶液(640mL)に加え、得られた混合物を20℃で0.1時間撹拌した。m−CPBA(43.00g、199.33mmol)を一度に加え、反応混合物を引き続き20℃で16時間撹拌放置した。TLC(PE:EtOAc=10:1)で反応完了が示された後、混合物をDCM(500mL)で希釈し、ヨウ素デンプン試験紙で残存m−CPBAが示されなくなるまでNaSO飽和水溶液を加えた。NaHCO飽和水溶液(500mL)を加え、各層を分離した。有機層をNaHCO水溶液(200mL、2回)で洗浄した後、乾燥、濃縮を行い、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE:EtOAc=100:1から50:1)で精製し、(1R,2R,5S)−N,N−ジベンジル−6−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−アミンを白色固体として得た(30.00g、収率:56.56%)。H−NMR (400 MHz, CDCl) δ ppm 7.41 (d, 4H, J = 7.2 Hz), 7.31 (t, 4H, J = 7.6 Hz), 7.25−7.22 (m, 2H), 3.86−3.70 (m, 4H), 3.44 (s, 1H), 3.32 (s, 1H), 3.28−3.24 (m, 1H), 2.04−2.01 (m, 1H), 1.54−1.45 (m, 3H).
ステップ2:(1R,2R,3R)−3−(ジベンジルアミノ)−2−ヒドロキシシクロペンチルアセタート
Figure 0006877407

(1R,2R,5S)−N,N−ジベンジル−6−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−アミン(30.00g、107.38mmol、1.00当量)のAcOH溶液(200mL)を50℃で16時間撹拌した。TLC(PE:EtOAc=10:1)で反応完了が示された後、混合物を濃縮してAcOHを除去し、残渣をDCM(100mL)に溶解させ、有機層をNaHCO水溶液(100mL、3回)で洗浄した後、NaSOで乾燥させ、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE:EtOAc=100:1から50:1)で精製し、(1R,2R,3R)−3−(ジベンジルアミノ)−2−ヒドロキシシクロペンチルアセタートを白色固体として得た(20.00g、収率:54.87%)。H−NMR (400 MHz, CDCl) δ ppm 7.36−7.28 (m, 10H), 5.05−5.02 (m, 1H), 4.05 (d, 1H, J = 4.0 Hz), 3.81−3.69 (m, 4H), 3.27−3.24 (m, 1H), 2.40−2.36 (m, 1H), 2.07 (s, 3H), 1.97−1.94 (m, 1H), 1.78−1.73 (m, 1H), 1.60−1.54 (m, 1H).
ステップ3:(1R,2R,3R)−3−(ジベンジルアミノ)−2−((メチルスルホニル)オキシ)シクロペンチルアセタート
Figure 0006877407

MsCl(8.10g、70.71mmol)を、(1R,2R,3R)−3−(ジベンジルアミノ)−2−ヒドロキシシクロペンチルアセタート(20.00g、58.92mmol)、EtN(18.48g、182.66mmol)、およびDMAP(719.83mg、5.89mmol)のDCM混合溶液(200mL)に滴加した。添加後、混合物を20℃で16時間撹拌した。TLC(PE:EtOAc=10:1)で反応完了が示された後、混合物を水で洗浄し(100mL、2回)、有機層をNaSOで乾燥させてからシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE:EtOAc=80:1から60:1)で精製し、(1R,2R,3R)−3−(ジベンジルアミノ)−2−((メチルスルホニル)オキシ)シクロペンチルアセタートを白色固体として得た(15.00g、収率:60.97%)。H−NMR (400 MHz, CDCl) δ ppm 7.41 (d, 4H, J = 7.6 Hz), 7.33 (t, 4H, J = 6.8 Hz), 7.31−7.25 (m, 2H), 5.16−5.13 (m, 1H), 5.01−5.00 (m, 1H), 3.92−3.81 (m, 4H), 3.37−3.32 (m, 1H), 3.15 (s, 3H), 2.33−2.30 (m, 1H), 2.01 (s, 3H), 1.98−1.91 (m, 2H), 1.56−1.53 (m, 1H).
ステップ4:(1S,2R,5R)−N,N−ジベンジル−6−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−アミン
Figure 0006877407

CO(5.96g、43.11mmol)を、(1R,2R,3R)−3−(ジベンジルアミノ)−2−((メチルスルホニル)オキシ)シクロペンチルアセタート(15.00g、35.93mmol)のMeOH(70mL)/THF(30mL)混合溶液に加えた。混合物を20℃で16時間撹拌した。TLC(PE:EtOAc=10:1)で反応完了が示された後、混合物を濃縮してMeOHおよびTHFを除去した。その後、混合物をDCM(20mL)に溶解させてから有機層を水(10mL、2回)で洗浄し、NaSOで乾燥させて濃縮し、(1S,2R,5R)−N,N−ジベンジル−6−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−アミンを白色固体として得た(10.00g、収率:99.62%)。H−NMR (400 MHz, CDCl) δ ppm 7.37 (d, 4H, J = 7.6 Hz), 7.32 (d, 4H, J = 7.2 Hz), 7.29−7.23 (m, 2H), 3.73−3.69 (m, 2H), 3.53−3.41 (m, 5H), 2.06−2.00 (m, 1H), 1.91−1.90 (m, 1H), 1.87−1.76 (m, 1H), 1.51−1.48 (m, 1H).
ステップ5:(1S,2R,5S)−2−(ジベンジルアミノ)−5−フルオロシクロペンタン−1−オール
Figure 0006877407

(1S,2R,5R)−N,N−ジベンジル−6−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−アミン(6.50g、23.27mmol)のDCM混合溶液(200mL)に、HBF/EtO(7.54g、46.53mmol)を加え、混合物を30℃で0.2時間撹拌放置した。TLCで反応の完了が示された後、混合物をNaCO(100mL)に加え、DCMで抽出した(200mL、2回)。有機層をNaSOで乾燥させて濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE:EtOAc=60:1から20:1)で精製し、(1S,2R,5S)−2−(ジベンジルアミノ)−5−フルオロシクロペンタン−1−オールを白色固体として得た(1.80g、収率:25.84%)。H−NMR (400 MHz, CDCl) δ ppm 7.38−7.22 (m, 10H), 4.81−4.67 (m, 1H), 4.23−4.15 (m, 1H), 3.83−3.55 (m, 4H), 3.04−2.98 (m, 1H), 1.93−1.79 (m, 4H).
ステップ6:(1S,2R,5S)−2−アミノ−5−フルオロシクロペンタン−1−オール(相対立体化学)
Figure 0006877407

(1S,2R,5S)−2−(ジベンジルアミノ)−5−フルオロシクロペンタン−1−オール(1.60g、5.34mmol)のMeOH混合溶液(10mL)に、Pd(OH)(500.00mg、3.61mmol)を加え、混合物をH(30psi)下、30℃で16時間撹拌放置した。TLCで反応の完了が示された後、混合物をセライトろ過し、ろ液を濃縮して(1S,2R,5S)−2−アミノ−5−フルオロシクロペンタン−1−オールを白色固体として得た(600.00mg、収率:94.31%)。H−NMR (400 MHz, CDCl) δ ppm 4.93−4.77 (m, 1H), 3.92−3.84 (m, 1H), 3.10−3.04 (m, 1H), 2.07−1.98 (m, 3H), 1.64−1.61 (m, 1H).
実施例10:3−フルオロ−5−((2R,4S)−4−フルオロピロリジン−2−イル)ピリジンの合成
Figure 0006877407

ステップ1:(R)−4−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ピロリジン−2−オン
Figure 0006877407

(R)−4−ヒドロキシピロリジン−2−オン(9.0g、89.1mmol)のDMF混合溶液(50mL)に、イミダゾール(9.09g、134mmol)およびTBDMSCl(14.1g、93.6mmol)を0℃で一度に加えた。反応混合物を25℃で3時間撹拌した。TLC(DCM/MeOH=10/1、R=0.8)で反応の完了が示された後、水(200mL)を加え、得られた析出物をろ過により回収してから真空乾燥し、(R)−4−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ピロリジン−2−オンを白色固体として得た(15.5g、収率:80.7%)。H−NMR (400 MHz, CDCl) δ ppm 5.90 (br.s, 1H), 4.55−4.53 (m, 1H), 3.60−3.56 (m, 1H), 3.24−3.21 (m, 1H), 2.56−2.50 (m, 1H), 2.28−2.23 (m, 1H), 0.87−0.85 (m, 9H), 0.06−0.00 (m, 6H).
ステップ2:tert−ブチル(R)−4−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−2−オキソピロリジン−1−カルボキシラートの調製
Figure 0006877407

(R)−4−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ピロリジン−2−オン(15.5g、72.0mmol)のCHCN混合溶液(150mL)に、EtN(8.72g、86.4mmol)、DMAP(4.39g、36mmol)、およびBocO(20.4g、93.7mmol)を0℃で一度に加えた。反応混合物を25℃で10時間撹拌した。TLC(PE/EtOAc=3/1)で反応の完了が示された後、水(600mL)を加え、得られた析出物をろ過により回収してから真空乾燥し、tert−ブチル(R)−4−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−2−オキソピロリジン−1−カルボキシラートをピンク色の固体として得た(19.2g、収率:84.6%)。H−NMR (400 MHz, CDCl) δ ppm 4.33−4.30 (m, 1H), 3.81−3.77 (m, 1H), 3.56−3.54 (m, 1H), 2.67−2.61 (m, 1H), 2.41−2.37 (m, 1H), 1.46 (s, 9H), 0.80 (s, 9H), 0.00 (s, 6H).
ステップ3:tert−ブチル((2R)−2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−4−(5−フルオロピリジン−3−イル)−4−ヒドロキシブチル)カルバマート
Figure 0006877407

3−ブロモ−5−フルオロ−ピリジン(3.35g、19.02mmol、1.20当量)のTHF混合溶液(40.00mL)に、i−PrMgCl−LiCl(1.3M、17.56mL、1.44当量)を0℃で30分かけて滴加した(発熱性)。添加後、温度を1時間かけて上昇させ、25℃で30分間撹拌した。TLC(PE/EtOAc=10/1)で、Mg試薬の調製成功を示す新たなスポットの発生が示された。その後、かかる溶液に、tert−ブチル(R)−4−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−2−オキソピロリジン−1−カルボキシラート(5.00g、15.85mmol、1.00当量)のTHF溶液(50mL)を−78℃で30分かけて滴加した。混合物を1時間かけて25℃まで昇温させ、その後、25℃で16時間撹拌した。TLC(PE/EtOAc=3/1)で出発原料が完全に消費されたことが示され、所望生成物であるtert−ブチル(R)−(2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−4−(5−フルオロピリジン−3−イル)−4−オキソブチル)カルバマートを検出した。MeOH(50mL)を0℃で加えて反応を停止させた。NaBH(1.20g、31.70mmol、2.00当量)を0℃で加え、その後、混合物を25℃で4時間撹拌した。TLC(PE/EtOAc=2/1)およびLCMSで反応の完了が示された。合わせた反応混合物(4つの並発反応)の反応をNHCl水溶液(400mL)で停止させ、EtOAcで抽出した(600mL、3回)。合わせた有機物をNaSOで乾燥させてから真空濃縮し、残渣をHPLCで精製し、tert−ブチル((2R)−2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−4−(5−フルオロピリジン−3−イル)−4−ヒドロキシブチル)カルバマートを黄色油状物として得た(1.24g、収率:18.91%)。H−NMR (400 MHz, CDCl) δ ppm 8.26−8.22 (m, 2H), 7.37 (d, 1H, J = 8.8 Hz), 4.95−4.88 (m, 2H), 4.69 (br.s, 1H), 4.00−3.98 (m, 2H), 3.23−3.10 (m, 2H), 1.73 (br.s, 2H), 1.32 (s, 9H), 0.80−0.79 (m, 9H), 0.00 (s, 6H).
ステップ4:tert−ブチル(4R)−4−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−2−(5−フルオロピリジン−3−イル)ピロリジン−1−カルボキシラート
Figure 0006877407

tert−ブチル((2R)−2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−4−(5−フルオロピリジン−3−イル)−4−ヒドロキシブチル)カルバマート(8.70g、20.98mmol、1.00当量)とEtN(31.84g、314.70mmol、15.00当量)とのDCM混合溶液(500.00mL)に、MsCl(31.24g、272.74mmol、13.00当量)を−60℃で0.5時間かけて滴加した。その後、混合物を−60℃で1時間撹拌し、反応混合物を25℃まで昇温させ、18時間撹拌した。LCMSで出発原料が完全に消費されたことが示された。その後、混合物をHOで洗浄し(200mL、3回)、水相をDCMで抽出した(200mL、4回)。合わせた有機層をNaSOで乾燥させてから真空濃縮し、粗生成物tert−ブチル(4R)−4−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−2−(5−フルオロピリジン−3−イル)ピロリジン−1−カルボキシラートを黒色/茶色油状物として得て(8.30g、粗生成物)、それを精製せずに直接使用した。
ステップ5:tert−ブチル(4R)−2−(5−フルオロピリジン−3−イル)−4−ヒドロキシピロリジン−1−カルボキシラート
Figure 0006877407

tert−ブチル(4R)−4−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−2−(5−フルオロピリジン−3−イル)ピロリジン−1−カルボキシラート(8.30g、20.93mmol、1.00当量)のTHF混合溶液(250.00mL)に、TBAF(9.43g、41.86mmol、2.00当量)を25℃で加えた。混合物を25℃で16時間撹拌した。TLC(PE/EtOAc=1/1)で反応完了が示された後、混合物を濃縮し、残渣をEtOAc(600mL)に溶解させて水で洗浄し(200mL、5回)、NaSOで乾燥させて濃縮した。粗生成物をPLCで精製し、tert−ブチル(4R)−2−(5−フルオロピリジン−3−イル)−4−ヒドロキシピロリジン−1−カルボキシラートを黒褐色油状物として得た(4.70g、16.65mmol、収率:79.54%)。H−NMR (400 MHz, CDCl) δ ppm 8.37−8.33 (m, 2H), 7.48 (br.s, 1H), 5.09−4.89 (m, 1H), 4.56−4.54 (m, 1H), 3.80−3.65 (m, 2H), 2.63−2.43 (m, 1H), 2.03−1.96 (m, 1H), 1.56−1.20 (m, 9H).
ステップ6:tert−ブチル(2R,4S)−4−フルオロ−2−(5−フルオロピリジン−3−イル)ピロリジン−1−カルボキシラート
Figure 0006877407

tert−ブチル(4R)−2−(5−フルオロピリジン−3−イル)−4−ヒドロキシピロリジン−1−カルボキシラート(4.70g、16.65mmol、1.00当量)のDCM混合溶液(150.00mL)に、DAST(29.52g、183.15mmol、11.00当量)を−78℃で0.5時間かけて滴加した。反応混合物を−78℃で2時間撹拌し、その後、25℃まで昇温させ、20時間撹拌した。TLC(PE/EtOAc=0/1)で出発原料が完全に消費されたことが示された後、混合物を0℃に冷却し、NaHCO飽和溶液(100mL)の滴加により反応を停止させた。有機相を分離し、NaSOで乾燥させ、濃縮して残渣を得た後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE:EtOAcを10:1、8:1から5:1、その後3:1に)で精製し、tert−ブチル(2R,4S)−4−フルオロ−2−(5−フルオロピリジン−3−イル)ピロリジン−1−カルボキシラートを白色固体として(1.38g、4.85mmol、収率:29.15%、R=0.53)、またtert−ブチル(2S,4S)−4−フルオロ−2−(5−フルオロピリジン−3−イル)ピロリジン−1−カルボキシラートを黄色油状物として(1.36g、4.78mmol、収率:28.73%、R=0.43)得た。H−NMR (400 MHz, CDCl) δ ppm 8.31−8.27 (m, 2H), 7.20−7.18 (m, 1H), 5.18 (d, 1H, J = 51.6 Hz), 4.97−4.88 (m, 1H), 4.04−4.00 (m, 1H), 3.64 (dd, 1H, J = 38.8, 12.8 Hz), 2.67 (dd, 1H, J = 15.6, 6.8 Hz), 1.97−1.67 (m, 1H), 1.56−1.12 (m, 9H).
ステップ7:3−フルオロ−5−((2R,4S)−4−フルオロピロリジン−2−イル)ピリジン
Figure 0006877407

tert−ブチル(2R,4S)−4−フルオロ−2−(5−フルオロピリジン−3−イル)ピロリジン−1−カルボキシラート(1.38g、4.85mmol、1.00当量)のEtOAc混合溶液(10mL)に、HCl/EtOAc(40.00mL、4M)を0℃で滴加した。混合物を25℃まで昇温させ、3時間撹拌した。TLC(PE:EtOAc=1:1)で反応完了が示された後、溶媒を蒸発させ、3−フルオロ−5−((2R,4S)−4−フルオロピロリジン−2−イル)ピリジンを茶色固体として得た(1.25g、4.86mmol、収率:100.00%)。H−NMR (400 MHz, CDOD) δ ppm 8.84−8.81 (m, 2H), 8.31 (d, 1H, J = 9.2 Hz), 5.62 (dt, 1H, J = 52.0, 2.4 Hz), 5.23−5.18 (m, 1H), 4.00−3.95 (m, 1H), 3.88−3.71 (m, 1H), 2.67 (td, 1H, J = 16.0,6.0 Hz), 1.69−1.59 (m, 1H).
実施例11:(3R,4S,5R)−5−アミノテトラヒドロ−2H−ピラン−3,4−ジオールの合成
Figure 0006877407

ステップ1:(S)−3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−3−イル=アセタート
(3R,4S)−3,4−ジヒドロ−2H−ピラン−3,4−ジイル=ジアセタート(2.9g、14.49mmol)をDCM(15ml)に採り、N2下、室温で撹拌した。トリエチルシラン(2.55ml、15.93mmol)を加え、5分間撹拌した。BF.OEt(1.836ml、14.49mmol)を滴加し、攪拌を30分継続した。飽和重炭酸塩30mlを用いて反応混合物の反応を停止させ、層を分離した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を除去した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(0〜30% Hex/EtOAc)により精製した。(S)−3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−3−イル=アセタートを澄明な油状物として回収した(1.9g、収率92%)。H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 6.10 (dddt, J = 10.2, 3.2, 2.1, 1.0 Hz, 1H), 5.84 (ddt, J = 10.1, 4.3, 2.1 Hz, 1H), 4.96 (dtd, J = 4.3, 2.7, 1.5 Hz, 1H), 4.16 − 3.89 (m, 2H), 3.73 (t, J = 2.9 Hz, 2H), 2.01 (d, J = 0.9 Hz, 3H)。
ステップ2:(S)−3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−3−オール
(S)−3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−3−イル=アセタート(1.9g、13.37mmol)をMeOH(30ml)と水(20ml)の溶液に採った。トリエチルアミン(7ml、50.2mmol)を加え、室温で30分間撹拌した。減圧下、溶媒を除去した。その後、残留水をEtOAcで3回抽出した。有機層を合わせて硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を除去した。(S)−3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−3−オールを澄明な油状物として回収した(1.1g、10.99mmol、収率82%)。粗生成物は、それ以上精製せずに継続使用した。
Step3:(1S,5R,6R)−3,7−ジオキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−5−オール
(S)−3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−3−オール(1.1g、10.99mmol)をCHCl(20ml)に採り、0℃に冷却した。mCPBA(4.55g、13.18mmol)を少しずつ加えた。反応混合物を撹拌しながら、一晩室温に加温した。反応混合物の白色析出物はろ去し、溶離液を保持し、溶媒を除去してからジエチルエーテルでトリチュレートした。このステップを繰り返した。残渣である(1S,5R,6R)−3,7−ジオキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−5−オール(1.2g、収率100%)は、それ以上精製せずに継続使用した。
ステップ4:(3R,4S,5R)−5−(((R)−1−フェニルエチル)アミノ)テトラヒドロ−2H−ピラン−3,4−ジオール
(1S,5R,6R)−3,7−ジオキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−5−オール(1.26g、10.85mmol)、(R)−1−フェニルエタンアミン(1.658ml、13.02mmol)を、2−BuOH(15ml)に採った。反応混合物を100℃まで18時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却して溶媒を除去し、その後、残渣をISCO(0〜100% EtOAc)で精製した。画分を合わせ、溶媒を除去した後、残渣をMTBEで処理し、一晩撹拌した。有機混合物の白色析出物をろ去した。(3R,4S,5R)−5−(((R)−1−フェニルエチル)アミノ)テトラヒドロ−2H−ピラン−3,4−ジオールを回収した(0.350g、収率14%)。H NMR (400 MHz, DMSO−d) δ 7.38 − 7.24 (m, 4H), 7.22 − 7.12 (m, 1H), 4.61 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 4.46 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 3.88 (q, J = 6.5 Hz, 1H), 3.64 (tt, J = 5.0, 2.8 Hz, 1H), 3.47 (dd, J = 11.4, 4.7 Hz, 1H), 3.39 (ddd, J = 8.4, 5.6, 3.1 Hz, 1H), 3.31 (s, 2H), 3.29 (t, J = 3.0 Hz, 1H), 3.25 (d, J = 2.5 Hz, 0H), 2.79 (dd, J = 11.1, 7.8 Hz, 1H), 2.57 (td, J = 7.8, 3.9 Hz, 1H), 1.86 (s, 1H), 1.21 (d, J = 6.6 Hz, 3H).
ステップ5:(3R,4S,5R)−5−アミノテトラヒドロ−2H−ピラン−3,4−ジオール
(3R,4S,5R)−5−(((R)−1−フェニルエチル)アミノ)テトラヒドロ−2H−ピラン−3,4−ジオール(0.350g、1.475mmol)をEtOH(3ml)に採り、Pd−C(0.031g、0.295mmol)を加えた。反応混合物をHバルーン下で一晩撹拌した。反応混合物をセライトろ過して溶媒を除去し、(3R,4S,5R)−5−アミノテトラヒドロ−2H−ピラン−3,4−ジオールをオフホワイトの固体として得た(0.190g、1.427mmol、収率97%)。粗生成物は、それ以上精製せずに継続使用した。LCMS(M+H)134。
実施例12.(R)−3−(4,4−ジフルオロピロリジン−2−イル)−5−フルオロピリジン
ステップ1:tert−ブチル(2R,4R)−4−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−2−(5−フルオロピリジン−3−イル)ピロリジン−1−カルボキシラート
Figure 0006877407

tert−ブチル((2R)−2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−4−(5−フルオロピリジン−3−イル)−4−ヒドロキシブチル)カルバマート(6.80g、16.40mmol)とEtN(24.89g、246.00mmol)とのDCM混合溶液(500.00mL)に、MsCl(24.42g、213.20mmol)を−60℃で30分かけて滴加した。混合物を−60℃で1時間撹拌した。反応混合物を25℃まで昇温させ、さらに18時間撹拌した。混合物をHOで洗浄した(200mL、3回)。水相をDCMで抽出した(200mL、4回)。合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、真空濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(PE:EtOAc=50/1、20/1、10/1)で精製し、tert−ブチル(2S,4R)−4−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−2−(5−フルオロピリジン−3−イル)ピロリジン−1−カルボキシラート(2.70g、収率:41.52%)およびtert−ブチル(2R,4R)−4−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−2−(5−フルオロピリジン−3−イル)ピロリジン−1−カルボキシラート(2.40g、収率:36.89%)を茶色油状物として得た。1H−NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm 8.40 (br.s, 2H), 7.56−7.45 (m, 1H), 5.11−4.94 (m, 2H), 4.53 (br.s, 1H), 3.85−3.79 (m, 1H), 3.66−3.53 (m, 1H), 2.62−2.58 (m, 1H), 2.04−2.01 (m, 1H), 1.56 (s, 3H), 1.32 (s, 6H), 0.99−0.88 (m, 9H), 0.18−0.00 (m, 6H)。
ステップ2:tert−ブチル(2R,4R)−2−(5−フルオロピリジン−3−イル)−4−ヒドロキシピロリジン−1−カルボキシラート
Figure 0006877407

tert−ブチル(2R,4R)−4−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−2−(5−フルオロピリジン−3−イル)ピロリジン−1−カルボキシラート(2.40g、6.05mmol)のTHF混合溶液(60.00mL)に、TBAF(3.16g、12.10mmol)を25℃で一度に加えた。混合物を50℃で減圧濃縮した。残渣を水(20mL)に加えた。水相を酢酸エチルで抽出した(30mL、3回)。合わせた有機相を飽和食塩水で洗浄し(20mL、2回)、NaSOで乾燥させてろ過し、真空濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(PE:EtOAc=20/1、10/1、1/3)で精製し、tert−ブチル(2R,4R)−2−(5−フルオロピリジン−3−イル)−4−ヒドロキシピロリジン−1−カルボキシラートを黄色固体として得た(1.30g、収率:76.11%)。1H−NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm 8.26 (d, 2H, J = 12.8 Hz), 7.39 (br.s, 1H), 4.95−4.81 (m, 1H), 4.48−4.47 (m, 1H), 3.73 (br.s, 1H), 3.56−3.53 (m, 1H), 2.55 (br.s, 1H), 1.97−1.98 (m, 1H), 1.65−1.16 (m, 9H)。
ステップ3:tert−ブチル(R)−2−(5−フルオロピリジン−3−イル)−4−オキソピロリジン−1−カルボキシラート
Figure 0006877407

tert−ブチル(2R,4R)−2−(5−フルオロピリジン−3−イル)−4−ヒドロキシピロリジン−1−カルボキシラート(1.30g、4.60mmol)とトリクロロイソシアヌル酸(1.10g、4.60mmol)との混合物に、TEMPO(72.41mg、460.49umol)を−10℃で加えた。混合物を−10℃で15分間撹拌し、その後、25℃まで加温して1時間撹拌した。TLC(EtOAc)で反応の完了が示された。有機相をNaHCOで洗浄し(20mL、2回)、NaSOで乾燥させてろ過し、真空濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=50/1、10/1)で精製し、tert−ブチル(R)−2−(5−フルオロピリジン−3−イル)−4−オキソピロリジン−1−カルボキシラートを茶色油状物として得た(1.10g、収率:85.32%)。
ステップ4:tert−ブチル(R)−4,4−ジフルオロ−2−(5−フルオロピリジン−3−イル)ピロリジン−1−カルボキシラート
Figure 0006877407

tert−ブチル(R)−2−(5−フルオロピリジン−3−イル)−4−オキソピロリジン−1−カルボキシラート(1.00g、3.57mmol)のDCM混合溶液(100.00mL)に、DAST(14.39g、89.25mmol)をN下、−70℃で滴加した。混合物を−70℃で30分間撹拌した。その後、混合物を25℃で16時間撹拌した。反応混合物の反応をNaHCOの飽和水溶液で0℃にてゆっくり停止させ、水相をDCMで抽出した(50mL、4回)。合わせた有機相を飽和食塩水(30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させてろ過し、真空濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=100/1、30/1)で精製し、tert−ブチル(R)−4,4−ジフルオロ−2−(5−フルオロピリジン−3−イル)ピロリジン−1−カルボキシラートを茶色油状物として得た(1.00g、収率:92.66%)。1H−NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm 8.40 (s, 1H), 8.34 (s, 1H), 7.30−7.21 (m, 1H), 5.06 (br.s, 1H), 4.14−3.85 (m, 2H), 2.91−2.84 (m, 1H), 2.39−2.32 (m, 1H), 1.43−1.14 (m, 9H)。
ステップ5:(R)−3−(4,4−ジフルオロピロリジン−2−イル)−5−フルオロピリジン
Figure 0006877407

tert−ブチル(R)−4,4−ジフルオロ−2−(5−フルオロピリジン−3−イル)ピロリジン−1−カルボキシラート(1.00g、3.31mmol)のHCl/EtOAc混合溶液(50.00mL、4M)を25℃で2時間撹拌した。混合物を30℃で減圧濃縮し、(R)−3−(4,4−ジフルオロピロリジン−2−イル)−5−フルオロピリジンをビスHCl塩としての白色固体として得た(840.00mg、収率:92.25%)。1H−NMR (400 MHz, MeOD) δ ppm 8.68−8.63 (m, 1H), 7.97 (d, 1H, J = 9.2 Hz), 5.26−5.21 (m, 1H), 4.03−3.90 (m, 2H), 3.13−2.92 (m, 2H)。
実施例13.(3S,5R)−5−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−3−カルボニトリル
ステップ1:tert−ブチル((2R)−2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−4−(2,5−ジフルオロフェニル)−4−ヒドロキシブチル)カルバマート
Figure 0006877407

2−ブロモ−1,4−ジフルオロ−ベンゼン(3.01g、15.60mmol、1.20当量)のTHF溶液(15mL)に、N下、イソプロピルマグネシウムクロリド錯体(2.27g、15.60mmol、1.20当量)を0℃で滴加した。反応物を15℃で1時間撹拌し、(2,5−ジフルオロフェニル)マグネシウムブロミド(23mL)を調製した。tert−ブチル(R)−4−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−2−オキソピロリジン−1−カルボキシラート(4.10g、13.00mmol、1.00当量)のTHF溶液(50mL)に、(2,5−ジフルオロフェニル)マグネシウムブロミド(23mL)を0℃で30分かけて滴加した。反応混合物を0℃で1時間撹拌した。メタノール(20mL)を混合物に加えた後、NaBH(738mg、19.50mmol、1.50当量)を0℃で加えた。混合物を0℃で1時間撹拌した後、10%NHCl水溶液に注いだ。EtOAcで混合物を抽出し(20mL、2回)、合わせた有機層を食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させてろ過し、濃縮した。粗生成物を中圧液体クロマトグラフィー(MPLC)で精製し、tert−ブチル((2R)−2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−4−(2,5−ジフルオロフェニル)−4−ヒドロキシブチル)カルバマートを得た(2.22g、5.14mmol、収率39.6%)。H−NMR (400 MHz, CDCl) δ ppm 7.17−7.15 (m, 1H), 6.86−6.79 (m, 2H), 5.11−5.06 (m, 1H), 4.70 (br.s, 1H), 4.02−3.98 (m, 1H), 3.69 (br.s, 0.5H), 3.46 (br.s, 0.5H), 3.33−3.14 (m, 2H), 1.80−1.69 (m, 2H), 1.35 (s, 9H), 0.84−0.82 (9H, m), 0.04−0.03 (6H, m).
ステップ2:tert−ブチル(4R)−4−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−カルボキシラート
Figure 0006877407

tert−ブチル((2R)−2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−4−(2,5−ジフルオロフェニル)−4−ヒドロキシブチル)カルバマート(13.40g、31.05mmol、1.00当量)およびEtN(9.43g、93.14mmol、3.00当量)のDCM溶液(50mL)に、N下、メタンスルホニルクロリド(5.33g、46.57mmol、1.50当量)を−60℃で滴加した。混合物を−60℃で2時間、15℃で16時間撹拌した。LCMSで出発原料が完全に消費されたことが示された。反応混合物をDCMで抽出し(30mL、2回)、合わせた有機物を食塩水(50mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させてからろ過して濃縮し、tert−ブチル(4R)−4−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−カルボキシラートを与え(12.00g、26.11mmol、収率:84.10%、純度90%)、それをさらに精製せずに直接使用した。
ステップ3:tert−ブチル(2R,4R)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)−4−ヒドロキシピロリジン−1−カルボキシラート
Figure 0006877407

tert−ブチル(4R)−4−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−カルボキシラート(4.50g、10.88mmol、1.00当量)のTHF溶液(30mL)に、TBAF/THF(1M、14.15mL、1.30当量)を15℃で加えた。混合物を15℃で16時間撹拌した。TLC(PE:EtOAc=3:1)で出発原料が完全に消費されたことが示された。反応混合物の反応をHO(50mL)で停止させ、EtOAcで抽出し(30mL、2回)、合わせた有機物を食塩水(10mL)で洗浄してNaSOで乾燥させた後、ろ過して真空濃縮した。残渣を中性のprep−HPLCで精製し、tert−ブチル(2R,4R)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)−4−ヒドロキシピロリジン−1−カルボキシラートを白色固体として得た(1.00g、3.34mmol、収率:30.70%)。H−NMR (400 MHz, CDCl) δ ppm 7.04−6.80 (m, 3H), 5.10−5.00 (m, 1H), 4.43 (s, 1H), 3.75 (br.s, 1H), 3.53−3.49 (m, 1H), 2.53 (br.s, 1H), 1.93−1.90 (m, 1H), 1.40−1.16 (m, 9H).
ステップ4:tert−ブチル(2R,4R)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)−4−((メチルスルホニル)オキシ)ピロリジン−1−カルボキシラート
Figure 0006877407

tert−ブチル(2R,4R)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)−4−ヒドロキシピロリジン−1−カルボキシラート(3.00g、10.02mmol、1.00当量)とEtN(2.03g、20.04mmol、2.00当量)とのDCM混合溶液(80.00mL)に、MsCl(1.61g、14.03mmol、1.40当量)を0℃で滴加した。混合物を18℃で2時間撹拌した。HO(30mL)によって混合物の反応を停止させた。水相をDCMで抽出した(50mL、3回)。合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、減圧濃縮した。tert−ブチル(2R,4R)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)−4−((メチルスルホニル)オキシ)ピロリジン−1−カルボキシラートを茶色固体として得た、(3.60g、9.54mmol、収率:95.20%)。
ステップ5:tert−ブチル(2R,4S)−4−シアノ−2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−カルボキシラート
Figure 0006877407

tert−ブチル(2R,4R)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)−4−((メチルスルホニル)オキシ)ピロリジン−1−カルボキシラート(3.60g、9.54mmol、1.00当量)のDMSO混合溶液(20.00mL)に、KCN(745.49mg、11.45mmol、1.20当量)を一度に加えた。混合物を90℃で3時間撹拌した。80mlのH2Oを混合物に加え、混合物をEtOAcで抽出した(80mL、4回)。合わせた有機層を減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(PE/EtOAc=40:1、30:1、10:1)で精製した。tert−ブチル(2R,4S)−4−シアノ−2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−カルボキシラートを淡緑色液体として得た(1.60g、5.19mmol、収率:54.40%)。
ステップ6:(3S,5R)−5−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−3−カルボニトリル
Figure 0006877407

tert−ブチル(2R,4S)−4−シアノ−2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−カルボキシラート(800.00mg、2.59mmol、1.00当量)のTFA(4.00mL)/DCM(20.00mL)混合溶液を18℃で3時間撹拌した。混合物をN下で乾燥させた。(3S,5R)−5−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−3−カルボニトリルを淡黄色固体として得た(780.00mg、2.42mmol、収率:93.44%)。
実施例14.3−フルオロ−5−((2R,4S)−4−フルオロピロリジン−2−イル)ベンズアミド
Figure 0006877407

3−フルオロ−5−((2R,4S)−4−フルオロピロリジン−2−イル)ベンゾニトリル(0.050g、0.240mmol)(WO2012/034095に記載のように調製)をTFA(0.800ml、10.38mmol)とHSO(0.200ml、3.75mmol)の溶液に採り、室温で一晩撹拌した。反応混合物を氷水(3ml)で希釈し、ろ過により固体を単離し、直接使用した。
実施例15.2−クロロ−5−フルオロ−3−((2R,4S)−4−フルオロピロリジン−2−イル)ピリジン
ステップ1:(S,Z)−N−((2−クロロ−5−フルオロピリジン−3−イル)メチレン)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド
Figure 0006877407

2−クロロ−5−フルオロニコチンアルデヒド(20g、125mmol)をTHF(150ml)に0℃で採った。(R)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(16.71g、138mmol)を加えた後、チタニウムテトラエタノラート(22.88ml、150mmol)を滴加した。反応混合物を撹拌しながら、室温まで加温した。3時間後、反応混合物を0℃に冷却し、150mlの食塩水を加え、20分間撹拌した。混合物をセライトろ過した。水層を分離して廃棄した。有機層をNaSOで乾燥させ、溶媒を除去し、(S,Z)−N−((2−クロロ−5−フルオロピリジン−3−イル)メチレン)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミドを得て(32g、122mmol、収率97%)、それをさらに精製せずに継続使用した。LCMS:263 M+H。
ステップ2:(R)−N−((R)−1−(2−クロロ−5−フルオロピリジン−3−イル)ブタ−3−エン−1−イル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド
Figure 0006877407

(R,E)−N−((2−クロロ−5−フルオロピリジン−3−イル)メチレン)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(32.9g、125mmol)をHMPA(100ml)に溶解させ、0℃に冷却した。亜鉛(16.37g、250mmol)、臭化アリル(21.67ml、250mmol)および水(2.256ml、125mmol)を0℃で加え、反応混合物を一晩で室温(RT)まで昇温させた。LCMSで所望生成物に完全に変換されたことが示された。100mlの水を室温で加え、30分撹拌した。30mlのMBTE、続いて60mlの10%クエン酸を加えた後、反応混合物を30分撹拌した。混合物をセライトろ過し、MTBEで洗浄した。有機層を10%クエン酸、水および食塩水で洗浄した。溶媒を真空下で除去し、(R)−N−((R)−1−(2−クロロ−5−フルオロピリジン−3−イル)ブタ−3−エン−1−イル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミドを橙色油状物として得た(14.5g、47.6mmol、収率38.0%)。LCMS:305 M+H。
ステップ3:(R)−1−(2−クロロ−5−フルオロピリジン−3−イル)ブタ−3−エン−1−アミン,HCl
Figure 0006877407

(R)−N−((R)−1−(2−クロロ−5−フルオロピリジン−3−イル)ブタ−3−エン−1−イル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(7.5g、24.61mmol)を10mlのMeOHに採った。HCl(4Mのジオキサン溶液)(30.8ml、123mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。溶媒を真空下で除去し、残渣をDCMに希釈して、NaHCO3飽和水溶液で洗浄した。層を分離し、有機層をNaSOで乾燥させ、溶媒を真空下で除去した。(R)−1−(2−クロロ−5−フルオロピリジン−3−イル)ブタ−3−エン−1−アミン,HClを固体として回収した(5.83g、24.59mmol、収率100%)。LCMS:201 M+H。
ステップ4:(R)−N−(1−(2−クロロ−5−フルオロピリジン−3−イル)ブタ−3−エン−1−イル)アセトアミド
Figure 0006877407

(R)−1−(2−クロロ−5−フルオロピリジン−3−イル)ブタ−3−エン−1−アミン●HCl(5.83g、24.59mmol)のDCM溶液(70.3ml)に、TEA(4.11ml、29.5mmol)および無水酢酸(2.320ml、24.59mmol)を0℃で加えた。混合物を2時間撹拌した。反応混合物をNaHCO飽和水溶液に注ぎ、DCMで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、MgSOで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。(R)−N−(1−(2−クロロ−5−フルオロピリジン−3−イル)ブタ−3−エン−1−イル)アセトアミドを回収し(5.97g、24.60mmol、収率100%)、それ以上精製せずに継続使用した。LCMS:243 M+H。
ステップ5:(5R)−5−(2−クロロ−5−フルオロピリジン−3−イル)ピロリジン−3−イル=アセタート
Figure 0006877407

(R)−N−(1−(2−クロロ−5−フルオロピリジン−3−イル)ブタ−3−エン−1−イル)アセトアミド(5.97g、24.60mmol)をTHF(56.2ml)と水(14.06ml)の溶液に採った後、I(18.73g、73.8mmol)を加え、室温で一晩撹拌した。粗反応物を飽和NaHCO溶液およびNa溶液で希釈し、EtOAcで2回抽出した。水層をNaHCO飽和水溶液で塩基性にし、EtOAcで抽出し、(5R)−5−(2−クロロ−5−フルオロピリジン−3−イル)ピロリジン−3−イル=アセタートを淡黄色油状物として得た(5.9g、22.81mmol、収率93%)。LCMS:259 M+H。
ステップ6:(2R)−tert−ブチル 4−アセトキシ−2−(2−クロロ−5−フルオロピリジン−3−イル)ピロリジン−1−カルボキシラート
Figure 0006877407

ジオキサン(76ml)と水(76ml)の溶液に溶解させた(5R)−5−(2−クロロ−5−フルオロピリジン−3−イル)ピロリジン−3−イル=アセタート(5.9g、22.81mmol)に、BOC−無水物(7.94ml、34.2mmol)を加えた後、2N NaOH(7ml)を慎重に加えてpHを約9にした。反応混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、EtOAcで3回抽出した。有機層をNaSOで乾燥させ、溶媒を真空下で除去し、(2R)−tert−ブチル 4−アセトキシ−2−(2−クロロ−5−フルオロピリジン−3−イル)ピロリジン−1−カルボキシラートを得て(3.5g、9.75mmol、収率42.8%)、それをさらに精製せずに継続使用した。LCMS:359 M+H。
ステップ7:(2R)−tert−ブチル 2−(2−クロロ−5−フルオロピリジン−3−イル)−4−ヒドロキシピロリジン−1−カルボキシラート
Figure 0006877407

(2R)−tert−ブチル 4−アセトキシ−2−(2−クロロ−5−フルオロピリジン−3−イル)ピロリジン−1−カルボキシラート(3.5g、9.75mmol)をMeOH(48.8ml)に採った後、2M NaOH(5.37ml、10.73mmol)を加え、反応混合物を室温で2時間撹拌した。溶媒を真空下で除去し、水層を1N HClで中和し、EtOAcで3回抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥させた。溶媒を真空下で除去し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(0〜70% Hex/EtOAc)により精製し、(2R)−tert−ブチル 2−(2−クロロ−5−フルオロピリジン−3−イル)−4−ヒドロキシピロリジン−1−カルボキシラートを得た(2.1g、6.63mmol、収率68.0%)。LCMS:317 M+H。
ステップ8:(R)−tert−ブチル 2−(2−クロロ−5−フルオロピリジン−3−イル)−4−オキソピロリジン−1−カルボキシラート
Figure 0006877407

(2R)−tert−ブチル 2−(2−クロロ−5−フルオロピリジン−3−イル)−4−ヒドロキシピロリジン−1−カルボキシラート(2.1g、6.63mmol)をDCM(66.3ml)に採り、NaHCO(0.557g、6.63mmol)を加えた後、デス・マーチン・ペルヨージナン(8.44g、19.89mmol)を加えた。反応混合物を一晩撹拌した。水を加え(0.119ml、6.63mmol)、その後、デス・マーチン・ペルヨージナン(8.44g、19.89mmol)を加えて18時間撹拌した。NaHCO飽和水溶液でpHを約7に調整し、DCMで3回抽出した。有機層を合わせ、NaSOで乾燥させ、溶媒を真空下で除去した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(0〜70% Hex/EtOAc)により精製し、(R)−tert−ブチル 2−(2−クロロ−5−フルオロピリジン−3−イル)−4−オキソピロリジン−1−カルボキシラートを得た(1.6g、5.08mmol、収率77%)。LCMS:315 M+H。
ステップ9:(2R,4R)−tert−ブチル 2−(2−クロロ−5−フルオロピリジン−3−イル)−4−ヒドロキシピロリジン−1−カルボキシラート
Figure 0006877407

(R)−tert−ブチル 2−(2−クロロ−5−フルオロピリジン−3−イル)−4−オキソピロリジン−1−カルボキシラート(1.6g、5.08mmol)をエタノール(33.9ml)に懸濁させ、0℃に冷却した。NaBHを少しずつ加え(0.096g、2.54mmol)、0℃で45分撹拌した。飽和NHClで反応をゆっくり停止させ、室温まで昇温させ、溶液をDCMで3回抽出した。有機層を合わせ、NaSOで乾燥させた。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(0〜70% Hex/EtOAc)により精製し、(2R,4R)−tert−ブチル 2−(2−クロロ−5−フルオロピリジン−3−イル)−4−ヒドロキシピロリジン−1−カルボキシラートを得た(1.446g、4.57mmol、収率90%)。LCMS:317 M+H。
ステップ10:(2R,4S)−tert−ブチル 2−(2−クロロ−5−フルオロピリジン−3−イル)−4−フルオロピロリジン−1−カルボキシラート
Figure 0006877407

(2R,4R)−tert−ブチル 2−(2−クロロ−5−フルオロピリジン−3−イル)−4−ヒドロキシピロリジン−1−カルボキシラート(1.0g、3.16mmol)をDCM(25ml)に採り、−78℃に冷却した。TEA−HF(1.098ml、9.47mmol)を加え、10分間撹拌した。XtalFluor−E(1.446g、6.31mmol)を加え、10分後、反応混合物を氷浴に移し、0℃まで昇温させた。2時間後、反応混合物をDCMで希釈し、NaHCO飽和水溶液で反応を停止させた。有機層を分離し、溶媒を真空下で除去した。残渣をISCO(0〜50% Hex/EtOAc;12gカラム)により精製し、(2R,4S)−tert−ブチル 2−(2−クロロ−5−フルオロピリジン−3−イル)−4−フルオロピロリジン−1−カルボキシラートを白色固体として得た(0.805g、2.53mmol、収率80%)。LCMS:319 M+H。
ステップ11:2−クロロ−5−フルオロ−3−((2R,4S)−4−フルオロピロリジン−2−イル)ピリジン,HCl
Figure 0006877407

(2R,4S)−tert−ブチル 2−(2−クロロ−5−フルオロピリジン−3−イル)−4−フルオロピロリジン−1−カルボキシラート(0.805g、2.53mmol、収率80%)をEtOAc(5ml)に採り、4N HCl/ジオキサン(3ml)を加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌した。析出物をろ去し、エーテルで洗浄し、高真空下で一晩乾燥させ、2−クロロ−5−フルオロ−3−((2R,4S)−4−フルオロピロリジン−2−イル)ピリジン,HClをオフホワイトの固体として与えた(0.612g、2.399mmol、収率76%)。LCMS:219 M+H。
実施例16.5−フルオロ−3−((2R,4S)−4−フルオロピロリジン−2−イル)−2−メトキシピリジン
Figure 0006877407

5−フルオロ−3−((2R,4S)−4−フルオロピロリジン−2−イル)−2−メトキシピリジンを、3−フルオロ−5−((2R,4S)−4−フルオロピロリジン−2−イル)ベンズアミドの場合と同一の方法で、2−クロロ−5−フルオロニコチンアルデヒドの代わりに5−フルオロ−2−メトキシニコチンアルデヒドで置き換えて調製した。
実施例17.メチル(1R,3R,4R)−3−アミノ−4−ヒドロキシシクロペンタン−1−カルボキシラート
ステップ1:(1S,2R,4S,5R)−3−オキサ−6−アザトリシクロ[3.2.1.02,4]オクタン−7−オン
Figure 0006877407

NaHPO(395.00mL、0.2M)とNaHPO(55.00mL、0.2M)に溶解させた(1R,4S)−2−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−3−オン(30.00g、274.90mmol、1.00当量)の溶液に、HO(450.00mL)とオキソン(669.31g、4.40mol、16.00当量)を0℃で5時間かけて少しずつ加え、NaOH水溶液(12M)の添加によりpH=6を維持しつつ、温度を0℃に保った。添加後、混合物を0℃でさらに2時間撹拌し、TLC(PE:EtOAc=1:1)で出発原料が完全に消費されたことが示された後、混合物をろ過して水相をDCMで抽出し(400mL、5回)、合わせた有機層をNaSOで乾燥させてから真空濃縮して(1S,2R,4S,5R)−3−オキサ−6−アザトリシクロ[3.2.1.02,4]オクタン−7−オンを黄色固体として得た(9.00g、71.93mmol、収率:26.16%)。H−NMR (400 MHz, CDCl) δ ppm 5.96 (br.s, 1H), 3.86 (s, 1H), 3.62 (1H, d, J = 3.2 Hz), 3.53 (1H, d, J = 2.8 Hz), 2.86 (s, 1H), 1.82 (d, 1H, J = 9.6 Hz), 1.64 (d, 1H, J = 10.0 Hz).
ステップ2:tert−ブチル(1S,2R,4S,5R)−7−オキソ−3−オキサ−6−アザトリシクロ[3.2.1.02,4]オクタン−6−カルボキシラート
Figure 0006877407

(1S,2R,4S,5R)−3−オキサ−6−アザトリシクロ[3.2.1.02,4]オクタン−7−オン(9.00g、71.93mmol、1.00当量)のDCM溶液(100.00mL)に、BocO(17.27g、79.12mmol、1.10当量)、EtN(8.73g、86.32mmol、1.20当量)およびDMAP(878.71mg、7.19mmol、0.10当量)を加え、混合物を25℃で16時間撹拌し、LCMSで出発原料が完全に消費されたことが示された後、混合物をNHCl水溶液で洗浄し(100mL、3回)、合わせた有機層をNaSOで乾燥させてから真空濃縮し、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE:EtOAc=5:1から1:1)で精製し、tert−ブチル(1S,2R,4S,5R)−7−オキソ−3−オキサ−6−アザトリシクロ[3.2.1.02,4]オクタン−6−カルボキシラートを黄色固体として得た(12.00g、53.28mmol、収率:74.07%)。H−NMR (400 MHz, CDCl) δ ppm 4.56 (s, 1H), 3.71 (d, 1H, J = 2.8 Hz), 3.54 (d, 1H, J = 2.8 Hz), 3.00 (s, 1H), 1.75 (d, 1H, J = 10.0 Hz), 1.57 (d, 1H, J = 10.8 Hz), 1.46 (s, 9H).
ステップ3:メチル(3R,4R)−4−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3−ヒドロキシシクロペンタ−1−エン−1−カルボキシラート
Figure 0006877407

Na(3.37mg、146.50umol、0.01当量)をMeOH(10.00mL)に0℃で加え、その後、溶液を0℃で0.5時間撹拌し、その溶液をtert−ブチル(1S,2R,4S,5R)−7−オキソ−3−オキサ−6−アザトリシクロ[3.2.1.02,4]オクタン−6−カルボキシラート(3.30g、14.65mmol、1.00当量)のMeOH溶液(30.00mL)に加え、その後、混合物を16℃で13.5時間撹拌し、LCMSで出発原料が完全に消費されたことが示された後、酢酸(5mL)で反応を停止させ、その後、NaHCOで洗浄(20mL、3回)してから有機層をNaSOで乾燥させて真空濃縮し、粗生成物をPE(20mL)で洗浄してメチル(3R,4R)−4−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3−ヒドロキシシクロペンタ−1−エン−1−カルボキシラートを白色固体として得た(2.10g、8.16mmol、収率:55.72%)。H−NMR (400 MHz, CDCl) δ ppm 6.65 (s, 1H), 4.98 (s, 1H), 4.81 (d, 1H, J = 2.8 Hz), 4.46 (s, 1H), 3.98−3.92 (m, 1H), 3.75 (s, 3H), 3.07−3.01 (m, 1H), 2.36−2.29 (m, 1H), 1.45 (s, 9H).
ステップ4:メチル(1R,3R,4R)−3−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−4−ヒドロキシシクロペンタン−1−カルボキシラート
Figure 0006877407

メチル(3R,4R)−4−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3−ヒドロキシシクロペンタ−1−エン−1−カルボキシラート(2.00g、7.77mmol、1.00当量)、(1Z,5Z)−シクロオクタ−1,5−ジエン;(2S,5S)−1−[2−[(2S,5S)−2,5−ジメチルホスホラン−1−イル]エチル]−2,5−ジメチル−ホスホラン;ロジウム(1+);トリフルオロメタンスルホン酸塩(48.08mg、77.74umol、0.01当量)のMeOH混合溶液(50.00mL)を脱気してHで3回パージし、その後、混合物をH雰囲気下(40psi)、55℃で16時間撹拌し、TLC(PE:EtOAc=1:1)で出発原料が消費されたことが示された後、混合物を減圧濃縮し、次いで、EtOAc(5mL)に溶解させた後、かかる混合物にPE(20mL)を加えて白色固体を生成させ、その析出物を回収して真空乾燥させ、固体をMeOH(7mL)に溶解させ、酸性のprep−HPLC(HCl)で精製してメチル(1R,3R,4R)−3−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−4−ヒドロキシシクロペンタン−1−カルボキシラートを黄色油状物として得(750.00mg、2.89mmol、収率:37.23%)、その構造をキラルHPLCとH−NMRにより確認した。H−NMR (400 MHz, CDCl) δ ppm 4.04−3.99 (m, 1H), 3.80−3.77 (m, 1H), 3.70 (s, 3H), 2.93−2.91 (m, 1H), 2.48−2.44 (m, 1H), 2.43−2.35 (m, 1H), 1.92−1.89 (m, 1H), 1.87−1.69 (m, 1H), 1.45 (s, 9H).
実施例18.メチル(1R,3R,4R)−3−アミノ−4−ヒドロキシシクロペンタン−1−カルボキシラートの合成
Figure 0006877407

メチル(1R,3R,4R)−3−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−4−ヒドロキシシクロペンタン−1−カルボキシラート(700.00mg、2.70mmol、1.00当量)のHCl/ジオキサン(10.00mL、4M)溶液を19℃で5時間撹拌し、LCMSで出発原料が消費されたことが示された後、混合物を減圧濃縮し、メチル(1R,3R,4R)−3−アミノ−4−ヒドロキシシクロペンタン−1−カルボキシラートを黄色油状物として得た(500.00mg、2.56mmol、収率:94.66%)。H−NMR (400 MHz, CDOD) δ ppm 4.09−4.05 (m, 1H), 3.75−3.66 (m, 3H), 3.37−3.33 (m, 1H), 3.06−3.04 (m, 1H), 2.45−2.37 (m, 2H), 1.87−1.81 (m, 2H)。
LC−MS(移動相:95%[水+0.375‰ v/v TFA]と5%[CHCN+0.188‰ v/v TFA]から開始し、この条件下で0.25分、その後、10.0分かけて15%[CHCN+0.188‰ v/v TFA]まで変化させ、この条件下で5分、最後に0.01分かけて95%[水+0.375‰ v/v TFA]と5%[CHCN+0.188‰ v/v TFA]まで変化させた後、この条件下で5分行った。流量は最初から通して1.0mL・min−1である)の純度は98.803%、Rt=0.893分、MS計算値:159.2、MS実測値:160.1([M+1])である。
実施例19.(3aS,4R,6aR)−2,2−ジメチル−3a,6a−ジヒドロ−4H−シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール−4−アミン
ステップ1:(3aS,4S,6aR)−2,2−ジメチル−3a,6a−ジヒドロ−4H−シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール−4−オール
Figure 0006877407

(3aR,6aR)−2,2−ジメチル−3a,6a−ジヒドロ−4H−シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール−4−オン(50.00g、324.34mmol、1.00当量)をMeOH(1.00L)に採り、その後、CeCl.7HO(120.84g、324.34mmol、30.83mL、1.00当量)を加えた。混合物を0℃に冷却した。その後、NaBH(24.54g、648.68mmol、2.00当量)を0℃で少しずつ1.5時間以内に加えた。添加後、反応をTLC(PE/EtOAc=5/1)により完全に確認した。飽和NHCl(1000mL)で反応を停止させ、DCMで抽出した(500mL、5回)。合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、45℃で真空濃縮した。(3aS,4S,6aR)−2,2−ジメチル−3a,6a−ジヒドロ−4H−シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール−4−オールを黄色液体として得(50.66g、324.37mmol、収率:100.00%)、それを精製せずに直接使用した。
ステップ2:2−((3aS,4R,6aR)−2,2−ジメチル−3a,6a−ジヒドロ−4H−シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール−4−イル)イソインドリン−1,3−ジオン
Figure 0006877407

(3aS,4S,6aR)−2,2−ジメチル−3a,6a−ジヒドロ−4H−シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール−4−オール(8.00g、51.22mmol、1.00当量)とイソインドリン−1,3−ジオン(9.04g、61.46mmol、1.20当量)とのトルエン混合溶液(250.00mL)に、PPh(20.15g、76.83mmol、1.50当量)を20℃で加えた。その後、DIAD(15.54g、76.83mmol、1.50当量)を混合物に0℃で滴加した。添加後、混合物を80℃にし、16時間撹拌した。TLC(PE/EtOAc=5/1)で反応の完了が示された。混合物を濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc=25/1から15/1)で精製した。得られた生成物は、TLCで極性スポットがいくつか見られる黄色油状物としての粗生成物であった。そのため、80mlのMeOHを加えて白色析出物を生成させ、ろ過によって回収した。2−((3aS,4R,6aR)−2,2−ジメチル−3a,6a−ジヒドロ−4H−シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール−4−イル)イソインドリン−1,3−ジオンを白色固体として得た(9.60g、33.65mmol、収率:65.70%)。
ステップ3:(3aS,4R,6aR)−2,2−ジメチル−3a,6a−ジヒドロ−4H−シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール−4−アミン
Figure 0006877407

2−((3aS,4R,6aR)−2,2−ジメチル−3a,6a−ジヒドロ−4H−シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール−4−イル)イソインドリン−1,3−ジオン(9.52g、33.37mmol、1.00当量)のEtOH混合溶液(300.00mL)に、エタン−1,2−ジアミン(4.01g、66.74mmol、2.00当量)を加えた。得られる混合物を80℃で16時間撹拌した。多くの白色析出物が生成した。TLC(PE/EtOAc=5/1)で出発原料が完全に消費されたことが示された。析出物をろ過した。ろ液に300mlのNaOH(0.5M)を加えた。混合物をDCMで抽出し(200mL、5回)、NaSOで乾燥させ、濃縮した。(3aS,4R,6aR)−2,2−ジメチル−3a,6a−ジヒドロ−4H−シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール−4−アミンを黄色油状物として得た(4.90g、31.57mmol、収率:94.62%)。
実施例20.(1R,3R,4R)−3−アミノ−4−ヒドロキシシクロペンタン−1−カルボニトリル
ステップ1:(1R,3R,4R)−3−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−4−ヒドロキシシクロペンタン−1−カルボン酸
Figure 0006877407

MeOH(10.00mL)とHO(10.00mL)の溶液に溶解させたメチル(1R,3R,4R)−3−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−4−ヒドロキシシクロペンタン−1−カルボキシラート(5.00g、19.28mmol、1.00当量)、LiOH.HO(2.43g、57.85mmol、3.00当量)の混合溶液を15℃で16時間撹拌し、TLC(PE:EtOAc=1:1)で反応の完了が示された後、かかる混合物に希釈したHCl(1M)をpH=6まで加え、真空濃縮し、その後、混合物をDCM(15mL)とEtOAc(5mL)に溶解させ、混合物をろ過してろ液を減圧濃縮し、生成物(1R,3R,4R)−3−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−4−ヒドロキシシクロペンタン−1−カルボン酸を白色固体として得た(6.50g、粗生成物)。H−NMR (400 MHz, CDOD) δ ppm 3.95−3.90 (m, 1H), 3.74−3.69 (m, 1H), 2.91−2.87 (m, 1H), 2.32−2.22 (m, 2H), 1.82−1.72 (m, 2H), 1.45 (s, 9H).
ステップ2:tert−ブチル((1R,2R,4R)−4−カルバモイル−2−ヒドロキシシクロペンチル)カルバマート
Figure 0006877407

(1R,3R,4R)−3−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−4−ヒドロキシシクロペンタン−1−カルボン酸(3.00g、12.23mmol、1.00当量)のDMF混合溶液(40.00mL)に、HATU(6.05g、15.90mmol、1.30当量)、DIPEA(4.74g、36.69mmol、3.00当量)およびNHCl(1.96g、36.69mmol、3.00当量)を加え、その後、混合物を15℃で32時間撹拌し、LCMSで反応の完了が示された後、混合物を減圧濃縮してtert−ブチル((1R,2R,4R)−4−カルバモイル−2−ヒドロキシシクロペンチル)カルバマートを得た(11g、粗生成物)(2バッチを設定し、共に精製した)。H−NMR (400 MHz, CDOD) δ ppm 4.58 (br.s, 1H), 3.96−3.94 (m, 1H), 3.77−3.75 (m, 1H), 2.25−2.20 (m, 2H), 1.79−1.75 (m, 2H), 1.44 (s, 9H).
ステップ3:tert−ブチル((1R,2R,4R)−4−シアノ−2−ヒドロキシシクロペンチル)カルバマート
Figure 0006877407

tert−ブチル((1R,2R,4R)−4−カルバモイル−2−ヒドロキシシクロペンチル)カルバマート(2.00g、8.19mmol、1.00当量)、ピリジン(1.94g、24.56mmol、3.00当量)のTHF混合溶液(3.00mL)に、TFAA(2.58g、12.28mmol、1.50当量)を0℃で滴加し、その後、混合物を0℃で0.5時間撹拌した後、混合物にEtN(2.49g、24.56mmol、3.00当量)を15℃で加え、混合物を15℃で0.5時間撹拌し、その混合物にTFAA(2.58g、12.28mmol、1.50当量)を加え、混合物を15℃で0.5時間撹拌し、LCMSで反応の完了が示された後、混合物を減圧濃縮してprep−HPLC(TFA、MS)で精製し、tert−ブチル((1R,2R,4R)−4−シアノ−2−ヒドロキシシクロペンチル)カルバマートを無色油状物として得た(380.00mg、1.68mmol、収率:20.51%)。H−NMR (400 MHz, CDOD) δ ppm 4.07−3.97 (m, 1H), 3.79−3.78 (m, 0.5H), 3.51−3.49 (m, 0.5H), 3.19−3.05 (m, 1H), 2.44−2.35 (m, 0.5H), 2.33−2.28 (m, 1.5H), 1.97−1.94 (m, 1H), 1.92−1.82 (m, 1H), 1.41 (s, 9H).
ステップ4:(1R,3R,4R)−3−アミノ−4−ヒドロキシシクロペンタン−1−カルボニトリル
Figure 0006877407

TFA(5.00mL)とDCM(5.00mL)に溶解させたtert−ブチル((1R,2R,4R)−4−シアノ−2−ヒドロキシシクロペンチル)カルバマート(800.00mg、3.54mmol、1.00当量)の混合溶液を20℃で2時間撹拌し、LCMSで反応の完了が示された後、混合物を減圧濃縮し、(1R,3R,4R)−3−アミノ−4−ヒドロキシシクロペンタン−1−カルボニトリルを無色油状物として得た(545.00mg、2.27mmol、収率:64.10%)。H−NMR (400 MHz, CDOD) δ ppm 4.12−4.06 (m, 1H), 3.51−3.47 (m, 1H), 3.23−3.20 (m, 1H), 2.48−2.42 (m, 2H), 2.11−2.10 (m, 1H), 1.94−1.90 (m, 1H).
実施例21.(3aS,4R,6aS)−6,6−ジフルオロ−2,2−ジメチルテトラヒドロ−4H−シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール−4−アミン
ステップ1:2−((3aS,4R,6S,6aR)−6−ヒドロキシ−2,2−ジメチルテトラヒドロ−4H−シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール−4−イル)イソインドリン−1,3−ジオン
Figure 0006877407

(3aR,4S,6R,6aS)−6−アミノ−2,2−ジメチルテトラヒドロ−4H−シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール−4−オール(0.43g、2.46mmol、1.00当量)、無水フタル酸(0.36g、2.46mmol、1当量)およびDIEA(0.65mL、3.7mmol、1.5当量)のトルエン混合溶液(6.2mL)を100℃で9時間撹拌した。LCMSで反応の完了が示された。EtOAcを反応混合物に加え、その後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(15mL)で洗浄した。合わせた有機層を飽和食塩水溶液で洗浄し、NaSOで乾燥させ、真空濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc)で精製し、生成物2−((3aS,4R,6S,6aR)−6−ヒドロキシ−2,2−ジメチルテトラヒドロ−4H−シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール−4−イル)イソインドリン−1,3−ジオンを白色固体として得た(0.62g、83%)。
ステップ2:2−((3aS,4R,6aS)−2,2−ジメチル−6−オキソテトラヒドロ−4H−シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール−4−イル)イソインドリン−1,3−ジオン
Figure 0006877407

2−((3aS,4R,6S,6aR)−6−ヒドロキシ−2,2−ジメチルテトラヒドロ−4H−シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール−4−イル)イソインドリン−1,3−ジオン(0.20g、0.68mmol、1.00当量)のDCM溶液(4.5mL)に、PCC(0.29g、1.35mmol、2当量)を加え、その溶液を23℃で16時間撹拌した。PCC(0.15g、0.67mmol)の別の分注を加え、引き続きさらに16時間反応させた。LCMSで反応の完了が示された。EtOAcを反応混合物に加え、その後、セライトパッドでろ過した。残渣を濃縮し、その後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc)で精製し、生成物2−((3aS,4R,6aS)−2,2−ジメチル−6−オキソテトラヒドロ−4H−シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール−4−イル)イソインドリン−1,3−ジオンをオフホワイトの固体として得た(0.19g、94%)。
ステップ3:2−((3aS,4R,6aS)−6,6−ジフルオロ−2,2−ジメチルテトラヒドロ−4H−シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール−4−イル)イソインドリン−1,3−ジオン
Figure 0006877407

2−((3aS,4R,6aS)−2,2−ジメチル−6−オキソテトラヒドロ−4H−シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール−4−イル)イソインドリン−1,3−ジオン(0.16g、0.53mmol、1.00当量)のDCM溶液(3.5mL)に、DAST(0.42g、2.64mmol、5当量)を加え、溶液を16時間還流撹拌した。DAST(0.42g、2.64mmol、5当量)の別の分注を加え、引き続き23℃でさらに16時間反応させた。反応混合物をDCMで希釈し、その後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した。合わせた有機層を飽和食塩水溶液で洗浄し、NaSOで乾燥させ、真空濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc)で精製し、生成物2−((3aS,4R,6aS)−6,6−ジフルオロ−2,2−ジメチルテトラヒドロ−4H−シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール−4−イル)イソインドリン−1,3−ジオンを得た(0.065g、38%)。
ステップ4:(3aS,4R,6aS)−6,6−ジフルオロ−2,2−ジメチルテトラヒドロ−4H−シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール−4−アミン
Figure 0006877407

2−((3aS,4R,6aS)−6,6−ジフルオロ−2,2−ジメチルテトラヒドロ−4H−シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール−4−イル)イソインドリン−1,3−ジオン(0.065g、0.2mmol、1.00当量)のエタノール溶液(1.8mL)に、ヒドラジン一水和物(0.015mL、0.3mmol、1.5当量)を加え、溶液を50℃で2時間撹拌した後、70℃でさらに2時間撹拌した。最小限容量のエタノールを使用して不均一反応混合物をろ過した。その後、ろ液を濃縮し、単離された粗生成物(3aS,4R,6aS)−6,6−ジフルオロ−2,2−ジメチルテトラヒドロ−4H−シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール−4−アミンを、それ以上精製せずに次ステップで使用した。
実施例22.(1R,3R,4R)−4−アミノシクロヘキサン−1,3−ジオールの合成
ステップ1:(1r,4r)−4−(ベンジルオキシ)シクロヘキサノールと(1s,4s)−4−(ベンジルオキシ)シクロヘキサノール
Figure 0006877407

氷浴で冷却した4−(ベンジルオキシ)シクロヘキサノン(31.0g、152mmol)の500mLメタノール溶液に、水素化ホウ素ナトリウム(5.78g、153mmol)を10分の間に数回に分けて加え、その後、溶液を20℃で2時間撹拌した。その後、混合物の反応を塩化アンモニウムの飽和水溶液(50mL)で停止させて濃縮し、残渣を水200mLに溶解させてから酢酸エチルで抽出し(200mL×3回)、合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させた後、真空濃縮し、見出しの生成物である(1r,4r)−4−(ベンジルオキシ)シクロヘキサノールと(1s,4s)−4−(ベンジルオキシ)シクロヘキサノールを淡黄色油状物として得て(31.0g、粗生成物)、それ以上精製せずに次ステップに直接使用した。MS(ES+)C1318の理論値:206、実測値:207 [M+H]
ステップ2:((シクロヘキサ−3−エニルオキシ)メチル)ベンゼン
Figure 0006877407

氷浴で冷却した(1r,4r)−4−(ベンジルオキシ)シクロヘキサノールと(1s,4s)−4−(ベンジルオキシ)シクロヘキサノール(30.0g、145mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(28.1g、218mmol)の1200mLジクロロメタン溶液に、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(30.7g、109mmol)を30分の間に滴加し、その後、溶液を25℃で18時間撹拌した。その後、混合物を真空濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで石油エーテル:酢酸エチル=12:1で溶出させて精製し、見出しの化合物を黄色油状物として得た(28.0g、収率100%)。MS(ES+)C1316Oの理論値:188、実測値:189 [M+H]
ステップ3:(1R,3R,6S)−3−(ベンジルオキシ)−7−オキサ−ビシクロ[4.1.0]ヘプタン
Figure 0006877407

((シクロヘキサ−3−エニルオキシ)メチル)ベンゼン(12.0g、63.7mmol)のジクロロメタン溶液(200mL)をメタ−クロロ過安息香酸(21.9g、127mmol)で0℃にて処理した。反応混合物を0℃で2時間撹拌し、続いて室温で15分撹拌した。洗浄(亜硫酸ナトリウム10%水溶液、水酸化ナトリウム5%水溶液、続いて水)した有機溶液を蒸発させて液体残渣を得、それをシリカゲルカラムクロマトグラフィーでヘキサン:イソプロピルエーテル:酢酸エチル=65:28:7で溶離させて分離し、見出しの化合物を黄色油状物として与えた(4.18g、収率32%)。trans−(1S,3R,6R)−3−(ベンジルオキシ)−7−オキサ−ビシクロ[4.1.0]ヘプタンはTLCでわずかに低い極性を示し、最初に溶出した。cis−(1R,3R,6S)−3−(ベンジルオキシ)−7−オキサ−ビシクロ[4.1.0]ヘプタンは2番目に溶出した。MS(ES+)C1316の理論値:204、実測値:205 [M+H]
ステップ4:(1R,2R,5R)−5−(ベンジルオキシ)−2−((S)−1−フェニルエチルアミノ)シクロヘキサノール
Figure 0006877407

120mLの4A−MS乾燥アセトニトリルに溶解させた(1R,3R,6S)−3−(ベンジルオキシ)−7−オキサ−ビシクロ[4.1.0]ヘプタン(7.0g、34.2mmol)の氷浴冷却した撹拌溶液に過塩素酸リチウム(7.27g、68.4mmol)を加え、浴を除去し、(S)−1−フェニルエタンアミン(5.58g、46.1mmol)を15分の間に滴加し、その後、溶液を25℃で18時間撹拌した。その後、混合物を水200mLで希釈してから酢酸エチルで抽出し(200mL×3回)、合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させた後、濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで石油エーテル:酢酸エチル:トリエチルアミン=98:0:2から49:49:2で溶出させて精製し、見出しの化合物を黄色油状物として与えた(3.5g、収率31%)。(1S,2S,5S)−5−(ベンジルオキシ)−2−((S)−1−フェニルエチルアミノ)シクロヘキサノールはTLCでわずかに低い極性を示し、最初に溶出した。(1R,2R,5R)−5−(ベンジルオキシ)−2−((S)−1−フェニルエチルアミノ)シクロヘキサノールは2番目に溶出した。MS(ES+)C2127NOの理論値:325、実測値:326 [M+H]
ステップ5:(1R,2R,4R)−4−(ベンジルオキシ)−2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−N−((S)−1−フェニルエチル)シクロヘキサンアミン
Figure 0006877407

氷浴冷却し撹拌した(1R,2R,5R)−5−(ベンジルオキシ)−2−((S)−1−フェニルエチルアミノ)シクロヘキサノール(5.4g、16.5mmol)とトリエチルアミン(5.0g、49.5mmol)の100mL乾燥ジクロロメタン溶液に、トリフルオロメタンスルホン酸tert−ブチルジメチルシリル(13.0g、49.5mmol)を加えた。30分後、これを炭酸水素ナトリウム飽和水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を除去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで石油エーテル:酢酸エチル=100:0から70:30で溶出させて精製し、見出しの化合物を黄色油状物として得た(5.4g、収率71%)。MS(ES+)C2741NOSiの理論値:439、実測値:440 [M+H]
ステップ7:(1R,2R,5R)−5−(ベンジルオキシ)−2−((S)−1−フェニルエチルアミノ)シクロヘキサノール
Figure 0006877407

テトラブチルアンモニウムフルオリド(2.66g、10.2mmol)を、撹拌した(1R,2R,4R)−4−(ベンジルオキシ)−2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−N−((S)−1−フェニルエチル)シクロヘキサンアミン(1.5g、3.41mmol)の50mL乾燥オキソラン溶液に室温で加えた。その後、この溶液を65℃で2時間撹拌した。その後、混合物を真空濃縮し、残渣を水200mLで希釈してから酢酸エチルで抽出し(200mL×3回)、合わせた有機相を水および塩化ナトリウム飽和水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を除去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで石油エーテル:酢酸エチル=100:0から70:30で溶出させて精製し、見出しの化合物を無色油状物として得た(0.75g、収率68%)。MS(ES+)C2127NOの理論値:325、実測値:326 [M+H]
ステップ8:(1R,3R,4R)−4−アミノシクロヘキサン−1,3−ジオール
Figure 0006877407

10%水酸化パラジウム活性炭(697mg、触媒)を、(1R,2R,5R)−5−(ベンジルオキシ)−2−((S)−1−フェニルエチルアミノ)シクロヘキサノール(650mg、1.99mmol)の15mLエタノール溶液に室温で加えた。その後、この溶液を水素下50℃で20時間撹拌した。その後、混合物を冷却してからセライトろ過し、ろ滓をメタノール:ジクロロメタン=1:10で洗浄し、ろ液を真空濃縮してから残渣をメタノール:ジクロロメタン=1:10溶液20mLで希釈し、濃縮して高真空下で乾燥させた後、−20℃に冷却し、見出しの化合物を白色結晶として得た(240mg、収率92%)。MS(ES+)C13NOの理論値:131、実測値:132 [M+H]H−NMR (400 MHz, 6d−DMSO) δ ppm 4.62−4.49 (m, 2H), 3.42−3.33 (m, 2H, J = 3.2 Hz), 2.93−2.86 (m, 1H), 2.25−2.18 (m, 1H), 1.98−1.92 (m, 1H), 1.72−1.59 (m, 3H), 1.13−1.03 (m, 2H), 0.97−0.90 (m, 1H)。
実施例23.tert−ブチル(1R,2R)−2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−4−オキソシクロヘキシルカルバマートの合成
ステップ1:tert−ブチル(1R,2R,4R)−2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−4−ヒドロキシシクロヘキシルカルバマート(hydroxycyclohexylcarbamate)
Figure 0006877407

10%水酸化パラジウム活性炭(1.9g、触媒)を、先実施例からの(1R,2R,4R)−4−(ベンジルオキシ)−2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−N−((S)−1−フェニルエチル)シクロヘキサンアミン(2.0g、4.54mmol)とジ−tert−ブチルジカーボネート(3.95g、18.1mmol)との60mLエタノール溶液に室温で加えた。その後、この溶液を水素下50℃で20時間撹拌した。その後、混合物を冷却してセライトろ過し、ろ滓をメタノール:ジクロロメタン=1:10で洗浄し、ろ液を真空濃縮して残渣をメタノール:ジクロロメタン=1:10溶液20mLで希釈した後、濃縮して高真空下で乾燥させ、見出しの化合物を無色油状物として得た(1.2g、収率77%)。MS(ES+)C1735NOSiの理論値:345、実測値:346 [M+H]
ステップ2:tert−ブチル(1R,2R)−2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−4−オキソシクロヘキシルカルバマート
Figure 0006877407

1,1,1−トリアセトキシ−1,1−ジヒドロ−1,2−ベンゾヨードキソール−3(1H)−オン(デス・マーチン・ペルヨージナン、4.11g、9.71mmol)を、tert−ブチル(1R,2R,4R)−2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−4−ヒドロキシシクロヘキシルカルバマート(hydroxycyclohexylcarbamate)(1.4g、4.05mmol)の50mLジクロロメタン溶液に室温で加えた。その後、この溶液を窒素下40℃で3時間撹拌した。その後、混合物を真空濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで石油エーテル:酢酸エチル=100:0から95:5で溶出させて精製し、見出しの化合物を黄色油状物として得た(1.2g、収率86%)。MS(ES+)C1733NOSiの理論値:343、実測値:344 [M+H]H−NMR (400 MHz, CDCl) δ ppm 4.70−4.49 (br. , 1H), 4.10−3.90 (br. s, 1H), 3.79−3.65 (br. , 1H), 2.64 (dd, 1H, J = 14.4, 4.0 Hz), 2.42−2.28 (m, 4H), 1.46 (s, 9H), 0.87 (s, 9H), 0.08 (d, 6H, J = 6.8 Hz).
実施例23.tert−ブチル(1R,2R)−2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−4−オキソシクロヘキシルカルバマートおよび(1R,3R,4R)−4−アミノシクロヘキサン−1,3−ジオールの合成
ステップ1:(1R,4R)−4−(ベンジルオキシ)シクロヘキサノールと(1S,4S)−4−(ベンジルオキシ)シクロヘキサノール:
Figure 0006877407

氷浴で冷却した4−(ベンジルオキシ)シクロヘキサノン(31.0g、152mmol)の500mLメタノール溶液に、水素化ホウ素ナトリウム(5.78g、153mmol)を10分の間に数回に分けて加え、その後、溶液を20℃で2時間撹拌した。その後、混合物の反応を塩化アンモニウムの飽和水溶液(50mL)で停止させて濃縮し、残渣を水200mLに溶解させてから酢酸エチルで抽出し(200mL×3回)、合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させた後、真空濃縮し、見出しの生成物である(1R,4R)−4−(ベンジルオキシ)シクロヘキサノールと(1S,4S)−4−(ベンジルオキシ)シクロヘキサノールを淡黄色油状物として得て(31.0g、粗生成物)、それ以上精製せずに次ステップに直接使用した。MS(ES+)C1318の理論値:206、実測値:207 [M+H]
ステップ2:((シクロヘキサ−3−エニルオキシ)メチル)ベンゼン:
Figure 0006877407

氷浴で冷却した(1R,4R)−4−(ベンジルオキシ)シクロヘキサノールと(1S,4S)−4−(ベンジルオキシ)シクロヘキサノール(30.0g、145mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(28.1g、218mmol)の1200mLジクロロメタン溶液に、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(30.7g、109mmol)を30分の間に滴加し、その後、溶液を25℃で18時間撹拌した。その後、混合物を真空濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで石油エーテル:酢酸エチル=12:1で溶出させて精製し、見出しの化合物を黄色油状物として得た(28.0g、収率100%)。MS(ES+)C1316Oの理論値:188、実測値:189 [M+H]
ステップ3:(1R,3R,6S)−3−(ベンジルオキシ)−7−オキサ−ビシクロ[4.1.0]ヘプタン:
Figure 0006877407

((シクロヘキサ−3−エニルオキシ)メチル)ベンゼン(12.0g、63.7mmol)のジクロロメタン溶液(200mL)をメタ−クロロ過安息香酸(21.9g、127mmol)で0℃にて処理した。反応混合物を0℃で2時間撹拌し、続いて室温で15分撹拌した。洗浄(亜硫酸ナトリウム10%水溶液、水酸化ナトリウム5%水溶液、続いて水)した有機溶液を蒸発させて液体残渣を得、それをシリカゲルカラムクロマトグラフィーでヘキサン:イソプロピルエーテル:酢酸エチル=65:28:7で溶離させて分離し、見出しの化合物を黄色油状物として得た(4.18g、収率32%)。trans−(1S,3R,6R)−3−(ベンジルオキシ)−7−オキサ−ビシクロ[4.1.0]ヘプタンはTLCでわずかに低い極性を示し、最初に溶出した。cis−(1R,3R,6S)−3−(ベンジルオキシ)−7−オキサ−ビシクロ[4.1.0]ヘプタンは2番目に溶出した。MS(ES+)C1316の理論値:204、実測値:205 [M+H]
cis−(1R,3R,6S)−3−(ベンジルオキシ)−7−オキサ−ビシクロ[4.1.0]ヘプタン:H−NMR (400 MHz, CDCl) δ ppm 7.35−7.27 (m, 5H), 4.56−4.45 (m, 2H), 3.35−3.29 (m, 1H), 3.12−3.09 (m, 2H), 2.37−2.32 (m, 1H), 2.25−2.20 (m, 1H), 1.89−1.68 (m, 3H), 1.49−1.44 (m, 1H).
Trans−(1S,3R,6R)−3−(ベンジルオキシ)−7−オキサ−ビシクロ[4.1.0]ヘプタン:H−NMR (400 MHz, CDCl) δ ppm 7.35−7.27 (m, 5H), 4.48 (dd, 2H, J = 28.0, 12.4 Hz), 3.56−3.52 (m, 1H), 3.19−3.17 (m, 2H), 2.24−2.18 (m, 1H), 2.15−2.07 (m, 1H), 2.00−1.91 (m, 2H), 1.64−1.53 (m, 2H).
ステップ3:(1R,2R,5R)−5−(ベンジルオキシ)−2−((S)−1−フェニルエチルアミノ)シクロヘキサノール:
Figure 0006877407

120mLの4A−MS乾燥アセトニトリルに溶解させた(1R,3R,6S)−3−(ベンジルオキシ)−7−オキサ−ビシクロ[4.1.0]ヘプタン(7.0g、34.2mmol)の氷浴冷却した撹拌溶液に過塩素酸リチウム(7.27g、68.4mmol)を加え、浴を除去し、(S)−1−フェニルエタンアミン(5.58g、46.1mmol)を15分の間に滴加し、その後、溶液を25℃で18時間撹拌した。その後、混合物を水200mLで希釈してから酢酸エチルで抽出し(200mL×3回)、合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させた後、濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで石油エーテル:酢酸エチル:トリエチルアミン=98:0:2から49:49:2で溶出させて精製し、見出しの化合物を黄色油状物として得た(3.5g、収率31%)。(1S,2S,5S)−5−(ベンジルオキシ)−2−((S)−1−フェニルエチルアミノ)シクロヘキサノールはTLCでわずかに低い極性を示し、最初に溶出した。(1R,2R,5R)−5−(ベンジルオキシ)−2−((S)−1−フェニルエチルアミノ)シクロヘキサノールは2番目に溶出した。MS(ES+)C2127NOの理論値:325、実測値:326 [M+H]
(1R,2R,5R)−5−(ベンジルオキシ)−2−((S)−1−フェニルエチルアミノ)シクロヘキサノール:H−NMR (400 MHz, CDCl) δ ppm 7.35−7.24 (m, 10H), 4.52 (d, 2H, J = 2.0 Hz), 3.97 (q, 1H, J = 6.8 Hz), 3.42−3.34 (m, 1H), 3.19−3.12 (m, 1H), 2.39 (dd, 1H, J = 12.0, 2.4 Hz), 2.16 (dd, 1H, J = 12.0, 3.6 Hz), 2.09−2.00 (m, 2H), 1.65−1.49 (m, 1H), 1.35 (d, 3H, J = 6.4 Hz), 1.28−1.15 (m, 2H), 0.90 (qd, 1H, J =13.2, 3.6 Hz).
(1S,2S,5S)−5−(ベンジルオキシ)−2−((S)−1−フェニルエチルアミノ)シクロヘキサノール:H−NMR (400 MHz, CDCl) δ ppm 7.36−7.22 (m, 10H), 4.54 (d, 2H, J = 3.2 Hz), 3.90 (q, 1H, J = 6.4 Hz), 3.44−3.35 (m, 1H), 3.15−3.09 (m, 1H), 2.51−2.45 (m, 1H), 2.43−2.36 (m, 1H), 2.04−1.99 (m, 1H), 1.95−1.90 (m, 1H), 1.47−1.29 (m, 3H), 1.34 (d, 3H, J = 6.4 Hz), 0.82 (qd, 1H, J =13.2, 3.2 Hz).
ステップ4:(1R,2R,4R)−4−(ベンジルオキシ)−2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−N−((S)−1−フェニルエチル)シクロヘキサンアミンの合成:
Figure 0006877407

氷浴冷却し撹拌した(1R,2R,5R)−5−(ベンジルオキシ)−2−((S)−1−フェニルエチルアミノ)シクロヘキサノール(5.4g、16.5mmol)とトリエチルアミン(5.0g、49.5mmol)の100mL乾燥ジクロロメタン溶液に、トリフルオロメタンスルホン酸tert−ブチルジメチルシリル(13.0g、49.5mmol)を加えた。30分後、これを炭酸水素ナトリウム飽和水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を除去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで石油エーテル:酢酸エチル=100:0から70:30で溶出させて精製し、見出しの化合物を黄色油状物として得た(5.4g、収率71%)。MS(ES+)C2741NOSiの理論値:439、実測値:440 [M+H]
ステップ5:(1R,2R,5R)−5−(ベンジルオキシ)−2−((S)−1−フェニルエチルアミノ)シクロヘキサノール:
Figure 0006877407

テトラブチルアンモニウムフルオリド(2.66g、10.2mmol)を、撹拌した(1R,2R,4R)−4−(ベンジルオキシ)−2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−N−((S)−1−フェニルエチル)シクロヘキサンアミン(1.5g、3.41mmol)の50mL乾燥オキソラン溶液に室温で加えた。その後、この溶液を65℃で2時間撹拌した。その後、混合物を真空濃縮し、残渣を水200mLで希釈してから酢酸エチルで抽出し(200mL×3回)、合わせた有機相を水および塩化ナトリウム飽和水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を除去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで石油エーテル:酢酸エチル=100:0から70:30で溶出させて精製し、見出しの化合物を無色油状物として得た(0.75g、収率68%)。MS(ES+)C2127NOの理論値:325、実測値:326 [M+H]
ステップ6:(1R,3R,4R)−4−アミノシクロヘキサン−1,3−ジオール:
Figure 0006877407

10%水酸化パラジウム活性炭(697mg、触媒)を、(1R,2R,5R)−5−(ベンジルオキシ)−2−((S)−1−フェニルエチルアミノ)シクロヘキサノール(650mg、1.99mmol)の15mLエタノール溶液に室温で加えた。その後、この溶液を水素下50℃で20時間撹拌した。その後、混合物を冷却してからセライトろ過し、ろ滓をメタノール:ジクロロメタン=1:10で洗浄し、ろ液を真空濃縮してから残渣をメタノール:ジクロロメタン=1:10溶液20mLで希釈し、濃縮して高真空下で乾燥させた後、−20℃に冷却し、見出しの化合物を白色結晶として得た(240mg、収率92%)。MS(ES+)C13NOの理論値:131、実測値:132 [M+H]
(1R,3R,4R)−4−アミノシクロヘキサン−1,3−ジオール:H−NMR (400 MHz, 6d−DMSO) δ ppm 4.62−4.49 (m, 2H), 3.42−3.33 (m, 2H, J = 3.2 Hz), 2.93−2.86 (m, 1H), 2.25−2.18 (m, 1H), 1.98−1.92 (m, 1H), 1.72−1.59 (m, 3H), 1.13−1.03 (m, 2H), 0.97−0.90 (m, 1H).
実施例24:化合物232の合成:
Figure 0006877407

ステップ1:(4−クロロ−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)((2R,4S)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)−4−フルオロピロリジン−1−イル)メタノン
Figure 0006877407

4−オキソ−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボン酸(1.00g、3.22mmol、1.00当量)のSOCl溶液(164.00g、1.38mol、428.11当量)に、DMF(235.49mg、3.22mmol、1.00当量)を15℃で加えた。反応物を50℃で16時間加熱した。TLC(PE:EtOAc=3:1、R=0.8および0.7)で反応の完了が示された。混合物を濃縮した。残渣を−10℃に冷却し、DCM(25.00mL)に溶解させた。EtN(1.63g、16.10mmol、5.00当量)および(2R,4S)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)−4−フルオロ−ピロリジン(497.40mg、2.09mmol、0.65当量、HCl)を反応物に加えた。反応物を0℃で0.2時間撹拌した。TLC(PE:EtOAc=3:1、R=0.38)で反応の完了が示された。溶液を食塩水(5mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させて濃縮した。残渣をprep−TLC(PE:EtOAc=10:1)で精製し、(4−クロロ−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)((2R,4S)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)−4−フルオロピロリジン−1−イル)メタノンを黄色固体として得た(400.00mg、収率:24.26%)。
ステップ2:メチル(1R,3R,4R)−3−((3−((2R,4S)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)−4−フルオロピロリジン−1−カルボニル)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−4−ヒドロキシシクロペンタン−1−カルボキシラート
Figure 0006877407

(4−クロロ−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)((2R,4S)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)−4−フルオロピロリジン−1−イル)メタノン(200.00mg、390.63umol、1.00当量)およびメチル(1R,3R,4R)−3−アミノ−4−ヒドロキシ−シクロペンタンカルボキシラート(80.24mg、410.16umol、1.05当量、HCl)のジオキサン溶液(10.00mL)に、DIPEA(151.46mg、1.17mmol、3.00当量)を加えた。反応物を90℃で5時間加熱した。LCMSで反応の完了が示された。溶液を濃縮した。残渣をprep−TLC(PE:EtOAc=2:1)で精製し、メチル(1R,3R,4R)−3−((3−((2R,4S)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)−4−フルオロピロリジン−1−カルボニル)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−4−ヒドロキシシクロペンタン−1−カルボキシラートを黄色固体として得た(120.00mg、収率:48.40%)。
ステップ3:メチル(1R,3R,4R)−3−((3−((2R,4S)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)−4−フルオロピロリジン−1−カルボニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−4−ヒドロキシシクロペンタン−1−カルボキシラート
Figure 0006877407

メチル(1R,3R,4R)−3−((3−((2R,4S)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)−4−フルオロピロリジン−1−カルボニル)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−4−ヒドロキシシクロペンタン−1−カルボキシラート(120.00mg、189.06umol、1.00当量)のDCM溶液(3.00mL)に、TFA(3.00mL)を15℃で加えた。反応物を15℃で16時間撹拌した。LCMSで出発原料が消費されたことが示された。少量の(1R,3R,4R)−メチル 3−((3−((2R,4S)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)−4−フルオロピロリジン−1−カルボニル)−1−(ヒドロキシメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−4−ヒドロキシシクロペンタンカルボキシラート(hydroxycyclopentanecarboxylate)を検出した。反応物を濃縮した。残渣をMeOH(20.00mL)に溶解させた。KOAc(185.54mg、1.89mmol、10.00当量)を反応物に加えた。反応物を50℃で16時間加熱した。LCMSで反応の完了が示された。溶液を濃縮した。残渣をEtOAc(20mL)に溶解させ、食塩水で洗浄し(10mL)、NaSOで乾燥させて濃縮し、メチル(1R,3R,4R)−3−((3−((2R,4S)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)−4−フルオロピロリジン−1−カルボニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−4−ヒドロキシシクロペンタン−1−カルボキシラートを赤色固体として得(80.00mg、粗生成物)、それを精製せずに次ステップで使用した。
ステップ4:((2R,4S)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)−4−フルオロピロリジン−1−イル)(4−(((1R,2R,4R)−2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)シクロペンチル)アミノ)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)メタノン
Figure 0006877407

メチル(1R,3R,4R)−3−((3−((2R,4S)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)−4−フルオロピロリジン−1−カルボニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−4−ヒドロキシシクロペンタン−1−カルボキシラート(80.00mg、158.59umol、1.00当量)のTHF溶液(20.00mL)に、MeMgBr(3M、1.59mL、30.00当量)を−70℃で加えた。反応物を徐々に15℃に加温し、2時間撹拌した。TLC(EtOAc、R=0.24)およびLCMSで反応の完了が示された。溶液を1N HCl水溶液でpH=7に中和した。反応混合物を濃縮した。残渣を、中性のprep−HPLCで精製し、((2R,4S)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)−4−フルオロピロリジン−1−イル)(4−(((1R,2R,4R)−2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)シクロペンチル)アミノ)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)メタノンを黄色固体として得た(17.40mg、収率:21.75%)。
この化合物および化合物156(下記)では、LC−MS条件は以下のとおりであった:(移動相:99%[水+0.375‰ v/v TFA]と1%[CHCN+0.188‰ v/v TFA]から開始し、この条件下で0.4分、その後、3.0分かけて10%[水+0.375‰ v/v TFA]と90%[CHCN+0.188‰ v/v TFA]まで変化させ、その後、0.45分かけて100%[CHCN+0.188‰ v/v TFA]まで変化させ、最後に0.01分かけて99%[水+0.375‰ v/v TFA]と1%[CHCN+0.188‰ v/v TFA]まで変化させた後、この条件下で0.64分行った。流量は最初から通して0.8mL・min−1である)。純度は99.870%である。
実施例25.化合物229の合成:
Figure 0006877407

Figure 0006877407

ステップ1:tert−ブチル(3R,4R)−3−((3−((2R,4S)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)−4−フルオロピロリジン−1−カルボニル)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−4−ヒドロキシピロリジン−1−カルボキシラート
Figure 0006877407

3−((2R,4S)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)−4−フルオロピロリジン−1−カルボニル)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1,5−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オン溶液(0.085g、0.17mmol、1当量)を、塩化チオニル(0.031mL、0.43mmol、2.5当量)および数滴のDMF含有DCM溶液(0.7mL)と共に50℃で3時間撹拌した。LCMSによりクロロ−複素環中間体への出発原料(SM)が完全に消費されたことが示された。反応混合物を氷上で冷却し、ジオキサン(0.7mL)を加え、次いで、DIEA(0.21mL、1.21mmol、7当量)およびtert−ブチル(3R,4R)−3−アミノ−4−ヒドロキシピロリジン−1−カルボキシラート(0.05g、0.26mmol、1.5当量)を加えた。その後、反応混合物を70℃で3時間撹拌した。LCMSにより反応の完了が示された。その後、反応混合物をDCMで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した。合わせた有機層を飽和食塩水溶液で洗浄し、NaSOで乾燥させ、真空濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc)で精製し、生成物tert−ブチル(3R,4R)−3−((3−((2R,4S)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)−4−フルオロピロリジン−1−カルボニル)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−4−ヒドロキシピロリジン−1−カルボキシラートを得た(0.084g、72%)。
ステップ2:((2R,4S)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)−4−フルオロピロリジン−1−イル)(4−(((3R,4R)−4−ヒドロキシピロリジン−3−イル)アミノ)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)メタノン
Figure 0006877407

(3R,4R)−3−((3−((2R,4S)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)−4−フルオロピロリジン−1−カルボニル)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−4−ヒドロキシピロリジン−1−カルボキシラート(0.084g、0.12mmol、1当量)のEtOAc溶液(1.25mL)を、HClのジオキサン溶液(4M、0.9mL、3.72mmol、30当量)で処理した。23℃で4時間攪拌した後、LCMSにより反応の完了が示された。反応混合物をEtOAcで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した。合わせた有機層を飽和食塩水溶液で洗浄し、NaSOで乾燥させ、真空濃縮した。粗生成物((2R,4S)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)−4−フルオロピロリジン−1−イル)(4−(((3R,4R)−4−ヒドロキシピロリジン−3−イル)アミノ)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)メタノンを、それ以上精製せずに次ステップで使用した。
ステップ3:((2R,4S)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)−4−フルオロピロリジン−1−イル)(4−(((3R,4R)−4−ヒドロキシ−1−(オキセタン−3−イル)ピロリジン−3−イル)アミノ)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)メタノン
Figure 0006877407

((2R,4S)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)−4−フルオロピロリジン−1−イル)(4−(((3R,4R)−4−ヒドロキシピロリジン−3−イル)アミノ)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)メタノン(0.036g、0.062mmol、1当量)のDCE溶液(0.5mL)に、数滴の酢酸(2μL、0.031mmol、0.5当量)を加えた後、オキセタン−3−オン(0.015mL、0.21mmol、3.3当量)を加え、反応混合物を60℃で2時間加熱した。トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(0.033g、0.16mmol、2.5当量)を加え、溶液を23℃で24時間撹拌した。LCMSにより反応の完了が示された。反応混合物をEtOAcで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した。合わせた有機層を飽和食塩水溶液で洗浄し、NaSOで乾燥させ、真空濃縮した。その後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH)で精製し、生成物((2R,4S)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)−4−フルオロピロリジン−1−イル)(4−(((3R,4R)−4−ヒドロキシ−1−(オキセタン−3−イル)ピロリジン−3−イル)アミノ)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)メタノンを単離した(0.030g、75%)。
ステップ4:((2R,4S)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)−4−フルオロピロリジン−1−イル)(4−(((3R,4R)−4−ヒドロキシ−1−(オキセタン−3−イル)ピロリジン−3−イル)アミノ)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)メタノン
Figure 0006877407

((2R,4S)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)−4−フルオロピロリジン−1−イル)(4−(((3R,4R)−4−ヒドロキシ−1−(オキセタン−3−イル)ピロリジン−3−イル)アミノ)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)メタノン(0.060g、0.095mmol、1当量)のDCM溶液(1mL)を、TFA(0.73mL、9.5mmol、100当量)で16時間処理した。反応混合物をDCMで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した。合わせた有機層を飽和食塩水溶液で洗浄し、NaSOで乾燥させ、真空濃縮した。中間体のDCM/MeOH溶液(1/1、1mL)に、酢酸ナトリウム(0.016g、0.19mmol、2当量)を加え、反応物を23℃で2時間撹拌した。反応混合物をDCMで希釈し、その後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した。合わせた有機層を飽和食塩水溶液で洗浄し、NaSOで乾燥させ、真空濃縮した。その後、残渣をまずシリカゲルカラムクロマトグラフィー(10%NHOH含有DCM/MeOH)で精製し、次いで分取TLCにより精製して、生成物((2R,4S)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)−4−フルオロピロリジン−1−イル)(4−(((3R,4R)−4−ヒドロキシ−1−(オキセタン−3−イル)ピロリジン−3−イル)アミノ)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)メタノンを単離した(0.034g、70%)。
実施例26.化合物156の合成
Figure 0006877407

ステップ1:1−ブロモ−2−(ブロモメチル)−4−クロロベンゼン
Figure 0006877407

1−ブロモ−4−クロロ−2−メチルベンゼン(3.00g、14.60mmol、1.00当量)、NBS(2.34g、13.14mmol、0.90当量)およびAIBN(239.75mg、1.46mmol、0.10当量)のCCl溶液(20.00mL)を90℃で12時間撹拌した。溶液を真空下で濃縮し、粗生成物1−ブロモ−2−(ブロモメチル)−4−クロロベンゼンを黄色固体として得(5.40g、粗生成物)、それ以上精製せずに直接次ステップで使用した。
ステップ2:1−(2−ブロモ−5−クロロフェニル)−N−メチルメタンアミン
Figure 0006877407

1−ブロモ−2−(ブロモメチル)−4−クロロベンゼン(5.40g、18.99mmol、1.00当量)のMeNH/HO溶液(30.00mL)を25℃で15時間撹拌した。反応が完了したら、生成物をEtOAcで抽出し(50mL、3回)、合わせた有機層を真空下で濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE:EtOAc=5:1から1:1)で精製し、1−(2−ブロモ−5−クロロフェニル)−N−メチルメタンアミンをオフホワイトの固体として得た(1.00g、収率:22.45%)。H−NMR (400 MHz, CDCl) δ ppm 7.45 (d, 1H, J = 8.8 Hz), 7.40−7.39 (m, 1H), 7.10 (dd, 1H, J = 8.4, 2.4 Hz), 3.79 (s, 2H), 2.46 (s, 3H).
ステップ3:N−(2−ブロモ−5−クロロベンジル)−4−(((1R,2S,3R)−2,3−ジヒドロキシシクロペンチル)アミノ)−N−メチル−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド
Figure 0006877407

1−(2−ブロモ−5−クロロフェニル)−N−メチルメタンアミン(500.00mg、1.22mmol、1.00当量)および4−(((1R,2S,3R)−2,3−ジヒドロキシシクロペンチル)アミノ)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボン酸(314.98mg、1.34mmol、1.10当量)のDMF溶液(5.00mL)に、DIPEA(315.35mg、2.44mmol、2.00当量)およびHATU(556.66mg、1.46mmol、1.20当量)を加え、得られた混合物を25℃で15時間撹拌した。反応が完了したら、HO(20mL)を加え、生成物をEtOAcで抽出し(20mL、3回)、合わせた有機層を真空下で濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物をprep−TLC(EtOAc)で精製し、N−(2−ブロモ−5−クロロベンジル)−4−(((1R,2S,3R)−2,3−ジヒドロキシシクロペンチル)アミノ)−N−メチル−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミドを赤色油状物として得た(520.00mg、収率:81.20%)。H−NMR (400 MHz, CDCl) δ ppm 9.77 (br.s, 0.5H), 9.49 (br.s, 0.5H), 8.45 (d, 1H, J = 11.4 Hz), 7.63 (dd, 1H, J = 8.4, 4.4 Hz), 7.33−7.31 (m, 1H), 7.26−7.25 (m, 1H), 5.87 (s, 1H), 5.67 (s, 1H), 5.46 (s, 1H), 4.98 (s, 1H), 4.45−4.44 (m, 1H), 4.31−4.29 (m, 1H), 4.03−4.02 (m, 1H), 3.79 (t, 1H, J = 8.0 Hz), 3.71 (s, 1.5H), 3.55 (t, 1H, J = 8.0 Hz), 3.29 (s, 1.5H), 3.16 (d, 1H, J = 6.0 Hz), 2.65−2.61 (m, 1H), 2.05−1.83 (m, 2H), 1.05 (t, 1H, J = 8.4 Hz), 0.90 (t, 1H, J = 8.0 Hz), 0.07 (s, 4.5H), 0.00 (s, 4.5H).
ステップ4:N−(5−クロロ−2−シアノベンジル)−4−(((1R,2S,3R)−2,3−ジヒドロキシシクロペンチル)アミノ)−N−メチル−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド
Figure 0006877407

N−(2−ブロモ−5−クロロベンジル)−4−(((1R,2S,3R)−2,3−ジヒドロキシシクロペンチル)アミノ)−N−メチル−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(420.00mg、670.91umol、1.00当量)、Zn(CN)(630.22mg、5.37mmol、340.66uL、8.00当量)およびPd(PPh(77.53mg、67.09umol、0.10当量)の混合物を密封管内でDMF(3.00mL)に溶解させ、マイクロ波を140℃で3時間照射した。3時間後、LCMSで出発原料が完全に消費されていないことが示されたため、さらにZn(CN)(2当量)およびPd(PPh(0.1当量)を加え、マイクロ波を150℃でさらに2時間照射した。反応が完了したら、HO(15mL)を加え、生成物をEtOACで抽出した(20mL、3回)。合わせた有機層を無水NaSOで乾燥させ、濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物をprep−TLC(EtOAc)で精製し、N−(5−クロロ−2−シアノベンジル)−4−(((1R,2S,3R)−2,3−ジヒドロキシシクロペンチル)アミノ)−N−メチル−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミドを黄色油状物として得た(520.00mg、粗生成物、PPhOを含む)。H−NMR (400 MHz, CDCl) δ ppm 9.72 (br.s, 0.5H), 9.44 (br.s, 0.5H), 8.45 (d, 1H, J = 6.4 Hz), 7.79−7.54 (m, 3H), 5.86 (s, 1H), 5.70 (s, 1H), 5.67 (s, 1H), 5.11 (s, 1H), 4.45−4.44 (m, 1H), 4.30−4.29 (m, 1H), 4.03−4.02 (m, 1H), 3.81−3.76 (m, 2.5H), 3.59 (t, 1H, J = 8.0 Hz), 3.32 (s, 1.5H), 3.18−3.16 (m, 1H), 2.19−1.86 (m, 3H), 1.04 (t, 1H, J = 8.0 Hz), 0.92 (t, 1H, J = 8.0 Hz), 0.06 (s, 4.5H), 0.00 (s, 4.5H).
ステップ5:N−(5−クロロ−2−シアノベンジル)−4−(((1R,2S,3R)−2,3−ジヒドロキシシクロペンチル)アミノ)−N−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド
Figure 0006877407

TFA(10.00mL)とDCM(10.00mL)の混合溶媒に、N−(5−クロロ−2−シアノベンジル)−4−(((1R,2S,3R)−2,3−ジヒドロキシシクロペンチル)アミノ)−N−メチル−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(520.00mg、908.88umol、1.00当量)を加え、得られた混合物を25℃で1時間撹拌した。溶媒をNで蒸発させ、粗生成物を得た。粗生成物をMeOH(15.00mL)に溶解させ、NaHCOでpH=7〜pH8に調整し、KOAc(178.39mg、1.82mmol、2.00当量)を加え、それを50℃で2時間撹拌した。反応が完了したら、混合物を真空下で濃縮し、粗生成物を得、それをEtOAc(50mL)に溶解させ、HOで洗浄した(15mL、3回)。有機層を真空下で濃縮して粗生成物を与え、それを酸性のprep−HPLC(TFA)で精製し、N−(5−クロロ−2−シアノベンジル)−4−(((1R,2S,3R)−2,3−ジヒドロキシシクロペンチル)アミノ)−N−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミドを白色固体として得た(171.00mg、収率:33.85%、TFA)。
実施例27.化合物226の合成
ステップ1:メチル(1R,3R,4R)−3−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−4−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)シクロペンタン−1−カルボキシラート:
Figure 0006877407

メチル(1R,3R,4R)−3−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−4−ヒドロキシシクロペンタン−1−カルボキシラート(1.50g、5.78mmol、1.00当量)およびイミダゾール(590.74mg、8.67mmol、1.50当量)のDMF溶液(10.00mL)に、TBDPSCl(1.67g、6.07mmol、1.05当量)を0℃で加えた。反応物を15℃で16時間撹拌した。TLC(PE:EtOAc=5:1、R=0.43)で反応の完了が示された。溶液を水(20mL)に注ぎ、EtOAcで抽出した(10mL、3回)。有機層をNaSOで乾燥させ、濃縮した。残渣をPE(1mL)から再結晶させ、メチル(1R,3R,4R)−3−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−4−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)シクロペンタン−1−カルボキシラートを白色固体として得た(2.80g、収率:97.40%)。H−NMR (400 MHz, CDCl) δ ppm 7.69−7.64 (m, 4H), 7.43−7.37 (m, 6H), 4.10 (br.s, 1H), 3.92−3.97 (m, 2H), 3.66 (s, 3H), 2.75−2.71 (m, 1H), 2.46−2.43 (m, 1H), 2.01−1.95 (m, 2H), 1.65−1.61 (m, 1H), 1.40 (s, 9H), 1.05 (s, 9H).
ステップ2:Tert−ブチル((1R,2R,4R)−2−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−4−(ヒドロキシメチル)シクロペンチル)カルバマート:
Figure 0006877407

メチル(1R,3R,4R)−3−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−4−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)シクロペンタン−1−カルボキシラート(2.80g、5.63mmol、1.00当量)のTHF溶液(30.00mL)に、LiAlH(427.32mg、11.26mmol、2.00当量)を−30℃で加えた。反応物を徐々に15℃に加温し、2時間撹拌した。TLC(PE:EtOAc=3:1、R=0.24)で反応の完了が示された。0.43mlのHOおよび0.43mlの10%NaOH水溶液を0℃で用いて反応を停止させた。混合物をろ過してろ液を濃縮した。残渣をPE(5mL)で洗浄した。固体を回収した。tert−ブチル((1R,2R,4R)−2−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−4−(ヒドロキシメチル)シクロペンチル)カルバマートを白色固体として得た(2.30g、収率:86.98%)。H−NMR (400 MHz, CDCl) δ ppm 7.69−7.65 (m, 4H), 7.43−7.38 (m, 6H), 4.11−4.10 (m, 1H), 3.89 (br.s, 2H), 3.54 (br.s, 2H), 2.14−2.10 (m, 1H), 1.97−1.89 (m, 2H), 1.62−1.58 (m, 1H), 1.39 (s, 9H), 1.06 (s, 9H).
ステップ3:tert−ブチル((1R,2R,4R)−2−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−4−ホルミルシクロペンチル)カルバマート:
Figure 0006877407

tert−ブチル((1R,2R,4R)−2−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−4−(ヒドロキシメチル)シクロペンチル)カルバマート(2.30g、4.90mmol、1.00当量)のDCM溶液(50.00mL)に、デス・マーチン・ペルヨージナン試薬(3.12g、7.35mmol、1.50当量)を0℃で加えた。反応物を15℃で16時間撹拌した。TLC(PE:EtOAc=3:1、R=0.7)で反応の完了が示された。NaHCO飽和水溶液(30mL)を0℃で用いて反応を停止させ、DCM(30mL)で抽出した。有機層をNaSOで乾燥させ、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE:EtOAc=30:1)で精製した。tert−ブチル((1R,2R,4R)−2−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−4−ホルミルシクロペンチル)カルバマート(900.00mg、収率:39.27%)を黄色油状物として得た。H−NMR (400 MHz, CDCl) δ ppm 9.55 (s, 1H), 7.61−7.56 (m, 4H), 7.37−7.31 (m, 6H), 4.08 (d, 1H, J = 7.2 Hz), 3.93−3.89 (m, 1H), 3.79 (br.s, 1H), 2.62−2.55 (m, 1H), 2.44−2.40 (m, 1H), 1.86−1.83 (m, 2H), 1.57−1.52 (m, 1H), 1.34 (s, 9H), 0.97 (s, 9H).
ステップ4:tert−ブチル((1R,2R,4R)−2−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−4−(ジフルオロメチル)シクロペンチル)カルバマート:
Figure 0006877407

tert−ブチル((1R,2R,4R)−2−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−4−ホルミルシクロペンチル)カルバマート(900.00mg、1.92mmol、1.00当量)のDCM溶液(50.00mL)に、DAST(928.45mg、5.76mmol、3.00当量)を0℃で加えた。反応物を15℃で5時間撹拌した。TLC(PE:EtOAc=3:1、R=0.6)で反応の完了が示された。溶液の反応をNaHCO飽和水溶液(20mL)で停止させ、DCM(20mL)で抽出した。有機層をNaSOで乾燥させ、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE:EtOAc=30:1から20:1)で精製した。tert−ブチル((1R,2R,4R)−2−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−4−(ジフルオロメチル)シクロペンチル)カルバマートを黄色油状物として得た(250.00mg、収率:26.59%)。H−NMR (400 MHz, CDCl) δ ppm 7.62−7.56 (m, 4H), 7.34−7.31 (m, 6H), 5.76−5.43 (m, 1H), 3.88−3.82 (m, 2H), 2.30−2.24 (m, 1H), 2.07−2.04 (m, 1H), 1.80−1.75 (m, 1H), 1.65−1.57 (m, 1H), 1.33 (s, 9H), 0.99 (s, 9H).
ステップ5:(1R,2R,4R)−2−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−4−(ジフルオロメチル)シクロペンタン−1−アミン:
Figure 0006877407

tert−ブチル((1R,2R,4R)−2−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−4−(ジフルオロメチル)シクロペンチル)カルバマート(50.00mg、102.11umol、1.00当量)のEtOAc溶液(2.00mL)に、HCl/EtOAc(10.00Ml、4M)を15℃で加えた。反応物を15℃で1時間撹拌した。TLC(PE:EtOAc=3:1、R=0.05)で反応の完了が示された。Nにより溶媒を飛ばして乾燥させた。残渣はそれ以上精製しなかった。(1R,2R,4R)−2−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−4−(ジフルオロメチル)シクロペンタン−1−アミンを黄色油状物として得た(40.00mg、収率:91.95%、HCl)。H−NMR (400 MHz, CDCl) δ ppm 7.70−7.68 (m, 4H), 7.49−7.43 (m, 6H), 5.81 (td, 1H, J = 57.2, 4.8 Hz), 4.25 (dd, 1H, J = 12.0, 5.6 Hz), 3.50 (dd, 1H, J = 13.2, 6.4 Hz), 2.22−2.19 (m, 1H), 1.80−1.74 (m, 2H), 1.66−1.63 (m, 1H), 1.08 (s, 9H).
ステップ6:(4−(((1R,2R,4R)−2−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−4−(ジフルオロメチル)シクロペンチル)アミノ)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)((2R,4S)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)−4−フルオロピロリジン−1−イル)メタノン:
Figure 0006877407

(1R,2R,4R)−2−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−4−(ジフルオロメチル)シクロペンタン−1−アミン(40.00mg、93.89umol、1.00当量、HCl)および(4−クロロ−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)((2R,4S)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)−4−フルオロピロリジン−1−イル)メタノン(48.07mg、93.89umol、1.00当量)のジオキサン溶液(10.00mL)に、DIPEA(60.67mg、469.45umol、5.00当量)を加えた。反応物を90℃で0.5時間加熱した。LCMSで反応の完了が示された。溶液を濃縮した。残渣をprep−TLC(PE:EtOAc=3:1)で精製した。(4−(((1R,2R,4R)−2−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−4−(ジフルオロメチル)シクロペンチル)アミノ)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)((2R,4S)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)−4−フルオロピロリジン−1−イル)メタノンを黄色油状物として得た(38.00mg、収率:46.78%)。
ステップ7:(4−(((1R,2R,4R)−4−(ジフルオロメチル)−2−ヒドロキシシクロペンチル)アミノ)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)((2R,4S)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)−4−フルオロピロリジン−1−イル)メタノン(化合物226):
Figure 0006877407

(4−(((1R,2R,4R)−2−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−4−(ジフルオロメチル)シクロペンチル)アミノ)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)((2R,4S)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)−4−フルオロピロリジン−1−イル)メタノン(38.00mg、43.93umol、1.00当量)のTBAF/THF溶液(5.00mL)を50℃で2時間加熱した。LCMSで(4−(((1R,2R,4R)−4−(ジフルオロメチル)−2−ヒドロキシシクロペンチル)アミノ)−1−(ヒドロキシメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)((2R,4S)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)−4−フルオロピロリジン−1−イル)メタノンの残留が示された。反応混合物を濃縮した。残渣をEtOAc(20mL)に溶解させ、食塩水で洗浄した(10mL、2回)。有機層を濃縮し、MeOH(20.00mL)に溶解させた。KOAc(21.56mg、219.65umol、5.00当量)を反応物に加えた。反応物を50℃で16時間加熱した。LCMSで反応の完了が示された。溶液を濃縮した。残渣をprep−HPLC(MeOH/TFAシステム)で精製した。(13.50mg、収率:50.34%、TFA)の(4−(((1R,2R,4R)−4−(ジフルオロメチル)−2−ヒドロキシシクロペンチル)アミノ)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)((2R,4S)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)−4−フルオロピロリジン−1−イル)メタノンを黄色固体として得た。
実施例28.他の化合物の合成
上記実施例に記載の技術と同様の技術を使用して本発明のさらなる化合物を合成した。下記表は、各化合物(「Cmpd」)の合成の基本となった具体例(「実施例」)、ならびに具体的化合物の各々の合成に使用された適切なアミノアルコールおよびアミンを示す。
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本明細書に開示する化合物について得られたNMRおよびLC MSのデータを図1に示す。
実施例29.アッセイ
1mM ATPでのNTRK1野生型アッセイ
384ウェルプレートの各ウェル内で、用量が決定された濃度系列の化合物が存在する、または存在しない場合について、1〜2μM CSKtide(Tuft’s UniversityまたはAnaspec;FITC−AHA−KKKKD DIYFFFG−NH2)と1mM ATPとを添加して合計12.5μLとしたバッファー(100mM HEPES(pH7.5)、0.015%Brij35、10mM MgCl、1mM DTT)中で、1nM〜1.5nMの野生型NTRK1酵素(BPS Bioscience;40280)を25℃で60分インキュベートした(最終濃度1%DMSO)。70μLのStopバッファー(100mM HEPES(pH7.5)、0.015%Brij35、35mM EDTAおよび0.2%Coating Reagent3(Caliper Lifesciences))により反応を停止させた。その後、Caliper EZReader2でプレートを読み取った(プロトコル設定値:−1.7psi、上流電圧−500、下流電圧−3000、試料採取後測定速度(post sample sip)35秒)。0%阻害および100%阻害の各対照群を基準にデータを正規化し、CORE LIMSで4−パラメータ適合を使用してIC50を計算した。
NTRK野生型およびG595R変異体の細胞アッセイプロトコル
TPM3−NTRK1融合タンパク質を有するKM12野生型結腸癌腫細胞株はNational Cancer Institute(NCI:米国国立がん研究所)から入手した。この株は、増殖と生存についてNTRK融合タンパク質由来のNTRK活性に依存することが先に示されている。DNAメチル化剤を用いて野生型KM12株に変異誘発を行い、その後、高濃度の既知のNTRK阻害剤(クリゾチニブ)への慢性曝露に耐性を示すクローンを選択することによってKM12 Cliff(G595R)細胞株を作製した。細胞をまず、完全培地(10%FBSおよび1%pen/strep)に入れて1000細胞/ウェルで384ウェルプレートに播種し、37℃で一晩インキュベートした。その後、Bravo液体ハンドリングシステムを使用して各種濃度の被験物質を細胞に投与した。濃度範囲は25uMから9.5pMまでであった(4倍希釈、計10濃度)。各化合物について、プレートあたり二連で行った。各プレートには、DMSOおよびスタウロスポリン(25uM)が増殖抑制の陰性対照および陽性対照として含まれた。投与から72時間後、CellTiter−Glo(Promega)を使用してアッセイプレートを作成し、得られる発光をEnvisionマイクロプレートリーダーで読み取った。4−パラメータ曲線フィッティングアルゴリズムを使用した計算によりIC50を決定した。
下記表は、上記のバイオアッセイの結果をまとめたものである。各アッセイのIC50を示すため、以下の表記を使用している:A<10.00nM;B=10.01〜100.0nM;C=100.01〜1000.0nM;およびD>1000.1nM;「ND」=決定されず。
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参照による組み込み
本明細書で言及したすべての刊行物および特許は、個々の刊行物又は特許が各々参照により本明細書に組み込まれることが具体的かつ個別に示されているかの如く、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
等価物
当業者は、慣用となっている範囲の実験方法を使用して、本明細書に記載する本発明の具体的実施形態に対する多くの等価物を認識する、または確認できるであろう。そのような等価物は、以下の請求項によって包含されることが意図される。

Claims (10)

  1. 下記構造式によって示される化合物:
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    から選択される化合物、またはその薬理学的に許容される塩。
  2. 下記構造式:
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    である化合物、またはその薬理学的に許容される塩
  3. 下記構造式:
    Figure 0006877407
    である化合物、またはその薬理学的に許容される塩
  4. 下記構造式:
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    である化合物、またはその薬理学的に許容される塩
  5. 下記構造式:
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    である化合物、またはその薬理学的に許容される塩
  6. 下記構造式:
    Figure 0006877407
    である化合物、またはその薬理学的に許容される塩
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容される塩、および薬理学的に許容される担体を含む、医薬組成物。
  8. 神経栄養因子チロシン受容体キナーゼ(NTRK)の異常活性により誘発された病態を患う対象を治療するための、請求項に記載の医薬組成物。
  9. 癌治療に対する抵抗性を生じている対象を治療するための、請求項に記載の医薬組成物。
  10. 非小細胞肺癌、乳癌、黒色腫、低悪性度および高悪性度の神経膠腫、膠芽腫、小児星細胞腫、大腸癌、甲状腺乳頭癌、膵臓腺癌、頭頸部癌、胆管癌、急性骨髄性白血病、乳腺分泌癌、唾液腺癌、ならびにspitzoid新生物からなる群から選択される病態を患う対象を治療するための、請求項に記載の医薬組成物。
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