JP6867219B2 - 実装ヘッド及び実装装置 - Google Patents

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Description

本発明は、基板に対して部品を実装する実装ヘッド及び実装装置に関する。
実装ヘッドでは、フィーダから送り出された部品がノズルでピックアップされ、基板の実装位置にノズルが降ろされることで基板に対して部品が実装される。この種の実装ヘッドとして、基板上面からの実装ヘッドの高さを極力抑えることで、ノズルのストロークを少なくして基板の生産効率を向上させるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の実装ヘッドでは、基板からの実装ヘッドの高さが部品の高さ寸法(部品の種類)に応じて調整されており、ノズルのストロークを短くすることで実装動作に要するタクトタイムが短縮されている。
国際公開第2014/006809号
しかしながら、特許文献1に記載の実装ヘッドは重量物であるため、実装ヘッドを上下させるためには大型の駆動モータを実装ヘッドに配置し、ヘッド各部の剛性を高めなければならない。さらに、駆動モータの大型化や剛性の増加に伴って実装ヘッドの重量が増すため、実装ヘッドをX軸方向及びY軸方向に移動させる際の負荷が大きくなって、実装ヘッドの水平方向の移動速度が遅くなる。このように、ノズルのストロークを短くすることでタクトタイムを短くする一方で、実装ヘッドを水平方向の移動速度が低下した分だけタクトタイムが長くなってしまっていた。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、実装ヘッドの重量の増加を抑えつつノズルのストロークを短くして、基板の生産効率を向上させることができる実装ヘッド及び実装装置を提供することを目的の1つとする。
本発明の一態様の実装ヘッドは、フィーダから供給された部品をノズルによって基板に実装する実装ヘッドであって、前記ノズルで持ち上げられた部品を認識するセンサユニットと、前記センサユニットを昇降させて部品の認識高さを可変する昇降機構と、非常停止時に前記センサユニットを認識高さから引き上げる引上部材と、を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、センサユニットが基板に近づけられることで、センサユニットの認識高さに持ち上げた部品を基板上面まで降ろす際のノズルのストロークを短くすることができる。このとき、実装ヘッド内のセンサユニットだけが昇降されるため、昇降機構を大型化することがなく、実装ヘッドの重量が大幅に増加することがない。よって、実装ヘッドの重量増加に伴う水平方向の移動速度の低下が抑えられると共に、ノズルのストロークが短くなることで、タクトタイムが短縮されて基板の生産効率が向上されている。また、非常停止時に前記センサユニットを認識高さから引き上げる引上部材を備えることで、実装ヘッドが非常停止されたときに実装ヘッドが水平移動されても、センサユニットが障害物に衝突することがない。
上記の実装ヘッドにおいて、前記センサユニットが、光を照射する照射部と部品を認識する認識部とから構成される。この構成によれば、部品に光(可視光(LED光)や、レーザー光)を照射することで、部品を容易に認識することができる。
上記の実装ヘッドにおいて、部品が高さ寸法毎にカテゴリ分けされており、前記昇降機構が、基板に実装される部品のカテゴリに応じて前記センサユニットの認識高さを可変する。この構成によれば、センサユニットの認識高さを部品の高さ寸法に応じて適切に調節することで、ノズルのストロークを最小限に抑えて基板の生産効率を向上させることができる。
上記の実装ヘッドにおいて、前記引上部材は、前記センサユニットを引き上げる復帰バネであり、前記昇降機構は、駆動モータによって前記復帰バネのバネ力よりも強い駆動力で前記センサユニットを下降させる。この構成によれば、昇降機構が非常停止されて駆動モータがオフになると、復帰バネのバネ力によってセンサユニットが引き上げられる。よって、簡易な構成でセンサユニットを認識位置から引き上げることができる。
本発明の一態様の実装装置は、上記の実装ヘッドと、前記実装ヘッドの下方に基板を搬入する基板搬送部とを備え、前記実装ヘッドによって前記フィーダから供給された部品を基板に実装することを特徴とする。この構成によれば、フィーダから供給された部品を基板に実装するまでのタクトタイムを短縮することができる。
上記の実装装置において、前記基板搬送部には、基板を一時的に待機させる複数のバッファが搬送方向に沿って設けられており、先行バッファで待機した部品実装済みの基板が、後続バッファで待機した基板に部品を実装する前記実装ヘッドの移動範囲に入り込むか否かを判定する判定部と、部品実装済みの基板が前記実装ヘッドの移動範囲に入り込む場合に前記センサユニットの下降を規制し、部品実装済みの基板が前記実装ヘッドの移動範囲に入り込まない場合に前記センサユニットの下降を許容する昇降制御部とを備える。この構成によれば、先行バッファの部品実装済みの基板が実装ヘッドの移動範囲内に入り込むと、センサユニットの下降が規制されるため、先行バッファの基板上の部品にセンサユニットが干渉することがない。複数バッファであっても、部品実装済みの基板に干渉することなくセンサユニットを下降させることができる。よって、複数バッファ仕様で基板の搬送タクトを短縮することができると共に、ノズルのストロークを短くして部品の実装タクトを短縮することができる。
上記の実装装置において、前記判定部が、搬送方向における前記実装ヘッドの移動範囲の前端から先行バッファの前端までの間隔と搬送方向における基板サイズとに基づいて、先行バッファで待機した部品実装済みの基板が前記実装ヘッドの移動範囲に入り込むか否かを判定する。この構成によれば、先行バッファで待機した部品実装済みの基板が実装ヘッドの移動範囲内に入り込むか否かを容易に判定することができる。
上記の実装装置において、前記基板搬送部による基板の搬送路を延長する延長部を備え、前記延長部によって搬送方向における前記実装ヘッドの移動範囲の前端から先行バッファの前端までの間隔が広げられる。この構成によれば、先行バッファに十分なスペースを確保することで、先行バッファの部品実装済みの基板を実装ヘッドの移動範囲内に入り込み難くすることができる。
上記の実装装置において、先行バッファで部品実装済みの基板の有無を検出するセンサを備え、前記昇降制御部が、前記判定部に部品実装済みの基板が前記実装ヘッドの移動範囲に入り込むと判定された場合に、前記センサで先行バッファから基板がいなくなったことが検出されるまで前記センサユニットの下降を規制する。この構成によれば、先行バッファの基板が存在する間はセンサユニットが当該基板の部品に干渉することがなく、先行バッファから基板がいなくなった時点でセンサユニットを下降させることができる。
上記の実装装置において、先行バッファで待機した部品実装済みの基板が前記実装ヘッドの移動範囲に入り込む場合には、前記センサユニットの下降を規制しながら、前記実装ヘッドが後続バッファで待機した基板に部品を実装し、先行バッファから基板がいなくなった後に、前記センサユニットを下降して、前記実装ヘッドが後続バッファで待機した基板に部品を実装する。この構成によれば、先行バッファから基板が存在する間はセンサユニットを上昇させた状態で基板に部品を実装し、先行バッファから基板が離れた後にセンサユニットを下降させた状態で基板に部品を実装することができる。
本発明によれば、センサユニットが昇降されることで、実装ヘッドの重量の増加を抑えつつノズルのストロークを短くして、基板の生産効率を向上させることができる。
第1の実施の形態の実装装置全体を示す模式図である。 比較例の実装動作の説明図である。 第1の実施の形態の実装ヘッドの斜視図である。 第1の実施の形態のヘッド本体を取り外した実装ヘッドの斜視図である。 第1の実施の形態のセンサユニットの斜視図である。 第1の実施の形態のセンサユニットの認識高さの調整動作の説明図である。 第1の実施の形態の非常停止時のセンサユニットの上昇動作の説明図である。 第1の実施の形態の実装ヘッドの実装動作の説明図である。 変形例の実装ヘッドの模式図である。 比較例の複数バッファ仕様の搬送時の実装動作の説明図である。 第2の実施の形態の基板搬送部の上面模式図である。 第2の実施の形態の実装装置の動作フローである。 第2の実施の形態のセンサユニットの下降許可の判定フローである。 第2の実施の形態の先行バッファの基板の待機状態を示す図である。
以下、添付図面を参照して、第1の実施の形態の実装装置について説明する。図1は、第1の実施の形態の実装装置全体を示す模式図である。図2は、比較例の実装動作の説明図である。なお、第1の実施の形態の実装装置は一例に過ぎず、適宜変更が可能である。
図1に示すように、実装装置1は、フィーダ10によって供給された各種部品を、実装ヘッド40によって基板Wの所定位置に実装するように構成されている。実装装置1の基台20の略中央には、X軸方向に基板Wを搬送する基板搬送部21が配設されている。基板搬送部21は、X軸方向の一端側から部品実装前の基板Wを実装ヘッド40の下方に搬入して位置決めし、部品実装後の基板WをX軸方向の他端側から装置外に搬出している。また、基台20上には、基板搬送部21を挟んだ両側に多数のフィーダ10がX軸方向に横並びに配置されている。
フィーダ10にはテープリール11が着脱自在に装着され、テープリール11には各種部品をパッケージングしたキャリアテープが巻回されている。各フィーダ10は、装置内に設けられたスプロケットホイールの回転によって実装ヘッド40にピックアップされる受け渡し位置に向けて順番に部品を繰り出している。実装ヘッド40の受け渡し位置では、キャリアテープから表面のカバーテープが剥離され、キャリアテープのポケット内の部品が外部に露出される。なお、部品は基板Wに対して実装可能であれば、特に電子部品等に限定されない。
基台20上には、実装ヘッド40をX軸方向及びY軸方向に水平移動させる水平移動機構30が設けられている。水平移動機構30は、Y軸方向に延びる一対のY軸駆動部31と、X軸方向に延びるX軸駆動部32とを有している。一対のY軸駆動部31は基台20の四隅に立設した支持部(不図示)に支持されており、X軸駆動部32は一対のY軸駆動部31にY軸方向に移動可能に設置されている。また、X軸駆動部32上には実装ヘッド40がX軸方向に移動可能に設置されており、X軸駆動部32とY軸駆動部31とによって、実装ヘッド40がフィーダ10と基板Wとの間を往復移動される。
実装ヘッド40には、横並びのフィーダ10から複数の部品を同時吸着する複数のノズル41が設けられている。実装ヘッド40には、基板Wからの高さを検出する高さセンサ42と、ノズル41による部品の吸着状態を認識するセンサユニット43(図3参照)とが設けられている。高さセンサ42では、基板Wからノズル41までの高さが検出されてノズル41の上下方向の移動量が制御される。センサユニット43では、部品に対して水平方向から照射された光(LED光、レーザー光)によって部品の吸着状態が認識されて、ノズル41の吸着位置や吸着向きが補正される。
また、実装ヘッド40には、基板W上の基準マークとしてのBOCマークを真上から撮像する基板撮像部44と、ノズル41による部品の搭載動作を斜め上方から撮像するノズル撮像部45とが設けられている。基板撮像部44では、BOCマークの撮像画像に基づいて基板Wに座標系が設定されると共に、基板Wの位置や反り等が認識される。ノズル撮像部45では、フィーダ10に対する部品の吸着前後が撮像される他、基板Wの載置面に対する部品の実装前後が撮像されて、ノズル41による部品の吸着有無、基板Wにおける部品の実装有無が検査される。
実装装置1の基台20上には、部品の種類毎にノズル41を用意した自動交換機(ATC: Automatic Tool Changer)13が設けられている。また、実装装置1には、装置各部を統括制御する制御部80が設けられている。制御部80は、各種処理を実行するプロセッサやメモリ等によって構成されている。メモリは、用途に応じてROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等の一つ又は複数の記憶媒体で構成されている。このように構成された実装装置1では、ノズル41に持ち上げられた部品がセンサユニット43(図3参照)で認識され、部品認識後にノズル41が降ろされることで基板Wに部品が実装される。
ところで、図2Aの比較例に示すように、通常の実装ヘッドでは、センサユニット95の認識高さが固定されているため、高さ寸法の小さな部品Pa−Pcも高さ寸法の大きな部品Pd−Pfも一律に同じ認識高さまで持ち上げられている。この場合、高さ寸法の大きな部品Pd−Pfに合わせてセンサユニット95の認識高さを調整しなければならず、高さ寸法の小さな部品Pa−Pcの持ち上げる場合にはノズル96のストロークを長くしなければならない。このため、高さ寸法の小さな部品Pa−Pcを基板に実装する際には、ストロークが長くなった分だけタクトタイムが長くなってしまう。
図2Bに示すように、部品Pの高さ寸法の仕様毎にセンサユニット95の認識高さが異なる実装装置を用意することで、タクトタイムを短縮することができる。例えば、センサユニット95の認識高さを低くした実装装置91a、91bと、センサユニット95の認識高さを高くした実装装置91cとで生産ラインを構築するようにする。実装装置91a、91bで高さ寸法の小さな部品を基板Wに実装した後に、実装装置91cで高さ寸法の大きな部品を基板Wに実装するようにする。センサユニット95を部品に干渉させることなくタクトタイムを短縮できるが、部品の高さ寸法の仕様毎にセンサユニット95を個別に組み立てなければならない。すなわち、生産プログラムの変更等によって部品が切り替わると、部品の高さ寸法に合わせてセンサユニット95を付け替えなければならない。
一方で、実装ヘッド自体を昇降させてセンサユニットの認識高さを可変させる構成も考えられるが、重量物である実装ヘッドの駆動用に大型の駆動モータが必要になる。このため、大型の駆動モータ等によって実装ヘッドの重量がさらに増加し、実装ヘッドの水平方向の移動速度が遅くなってタクトタイムが長くなる。そこで、本実施の形態の実装ヘッド40では、センサユニット43だけを昇降させて部品の認識高さを調整するようにしている。これにより、実装ヘッド40の重量の増加を抑えつつノズル41のストロークを短くし、基板Wの生産効率を向上さている。
以下、図3から図5を参照して、第1の実施の形態の実装ヘッドの構成について説明する。図3は、第1の実施の形態の実装ヘッドの斜視図である。図4は、第1の実施の形態のヘッド本体を取り外した実装ヘッドの斜視図である。図5は、第1の実施の形態のセンサユニットの斜視図である。
図3及び図4に示すように、実装ヘッド40は、ベース51を介してレール状のX軸駆動部32にスライド可能に設置され、ベース51の前面にヘッド本体52とセンサユニット43を取り付けて構成されている。ヘッド本体52には、複数のノズル41(図1参照)が横一列に並んで設けられている。各ノズル41にはZ軸モータ53及びθモータ(不図示)が連結されており、Z軸モータ53によってノズル41が上下に昇降されると共に、θモータによってノズル41が軸回りに回転される。また、ヘッド本体52には、各ノズル41を吸引源に連ねる管路や継手が形成されている。
センサユニット43は、ベース51の前面に昇降機構70を介して昇降可能に取り付けられており、昇降機構70に連結された支持部材56の下部で照射部57と認識部58とを支持している。照射部57及び認識部58は水平方向で対向しており、照射部57から光(LED光、レーザー光等)が照射される。照射部57は水平一方向(X方向)に沿ってLEDが配置されている。また、認識部58にはカメラが配置されており撮像を行い、その画像を解析して部品の形状や、ノズル41の形状等を認識する。なお、認識部58は、照射部57からのLED光やレーザー光等の発光を受光可能な構成であればよく、受光素子やレーザー受光器等で構成されていてもよい。昇降機構70によってセンサユニット43が昇降されることで、センサユニット43の認識高さが可変される。
図4及び図5に示すように、支持部材56は、ベース51の前方側で照射部57を支持する前方板61と、ベース51の後方側で認識部58を支持する後方板62とが左右両端の側板63で連結されている。前方板61と後方板62の下面には光の反射を抑えるディフューザー64が取り付けられている。前方板61と後方板62の間にはノズル41が入り込む開口65が形成されており、開口65から露出したディフューザー64にはノズル41が挿通される円形穴66が形成されている。後方板62の上面には一対の柱部を介して連結台67が設けられており、センサユニット43が連結台67を介してベース51の前面の昇降機構70に連結されている。
連結台67の中央には、昇降機構70のボールネジ73に螺合されるナット部68が形成されている。連結台67の左右両側は一対の復帰バネ(引上部材)75を介してベース51の前面に接続されており、復帰バネ75のバネ力によって連結台67を介してセンサユニット43が支持されている。左右一対の側板63には上方に延びるレール69が設けられており、各レール69はベース51の前面に固定された一対のガイド76に挟み込まれている。各レール69が一対のガイド76に挟み込まれた状態で摺動することで、一対のガイド76によってセンサユニット43の昇降がガイドされる。
昇降機構70の駆動モータ71(サーボモータ)にはカップリング72を介してボールネジ73が接続されており、ボールネジ73がナット部68に螺合されることで昇降機構70がセンサユニット43に接続されている。この昇降機構70では、駆動モータ71によってボールネジ73が回転されることで、復帰バネ75のバネ力に抗してセンサユニット43が一対のガイド76に沿って降ろされる。また、昇降機構70では、駆動モータ71によってボールネジ73が逆回転されることで、センサユニット43が一対のガイド76に沿って持ち上げられる。センサユニット43の昇降時には、復帰バネ75によってセンサユニット43の移動時の微振動が抑えられている。
駆動モータ71を駆動させる際には復帰バネ75のバネ力に抗してセンサユニット43を降ろさなければならないため、駆動モータ71の駆動時の消費電力が大きくなる。しかしながら、センサユニット43は認識高さの調整時に一時的に動かされるだけであり、通常はセンサユニット43が一定の高さで停止されている。センサユニット43を落ちないように停止させ続けるためには駆動モータ71に電力を供給する必要があるが、一対の復帰バネ75でセンサユニット43の重量が支えられているため消費電力が低減される。よって、全体として駆動モータ71の消費電力が低減されている。
このように、センサユニット43が昇降可能であるため、センサユニット43の認識高さを低くすることで、センサユニット43の認識高さに持ち上げた部品を基板上面まで降ろす際のストロークを短くできる。また、実装ヘッド40のセンサユニット43だけが昇降されるため、昇降機構70に大型のモータを使用する必要がなく、駆動モータ71よる実装ヘッド40の重量の増加を抑えることができる。このため、実装ヘッド40をX軸方向及びY軸方向に移動させる際の負荷が大きくならず、実装ヘッド40の水平方向の移動速度が低下することがない。
また、実装ヘッド40は、部品の実装時はソフト制御によって移動範囲が制限されて、トレイ部品等の障害物がある箇所には移動されない。しかしながら、非常停止時には実装ヘッド40(図3参照)を手動で動かすことができるため、低い位置に降ろされた実装ヘッド40を水平に動かすと、センサユニット43が障害物に衝突する恐れがある。このため、昇降機構70は、実装ヘッド40の非常停止時にセンサユニット43を上昇させて障害物との干渉を抑えるようにしている。この場合、駆動モータ71の駆動が停止されて、駆動モータ71のパワーが無くなることで、復帰バネ75のバネ力によってセンサユニット43が引き上げられる。
続いて、図6から図8を参照して、実装ヘッドの各種動作について説明する。図6は、第1の実施の形態のセンサユニットの認識高さの調整動作の説明図である。図7は、第1の実施の形態の非常停止時のセンサユニットの上昇動作の説明図である。図8は、第1の実施の形態の実装ヘッドの実装動作の説明図である。
先ず、センサユニットの認識高さの調整動作について説明する。図6Aに示すように、部品Pは高さ寸法毎にカテゴリ分けされており、センサユニット43が昇降されることで部品Pのカテゴリに応じた認識高さに可変されている。例えば、高さ寸法が小さな部品Pa−Pcと高さ寸法が大きな部品Pd−Pfにカテゴリ分けされており、部品Pa−Pcと部品Pd−Pfとでセンサユニット43の認識高さHが可変されている。このように、部品Pのカテゴリ毎にセンサユニット43の認識高さHが可変されることで、センサユニット43が部品P等に干渉しない高さで基板Wに近づけられている。
部品Pa−Pcの実装時には、部品Pd−Pfの高さ寸法よりも低く、部品Pa−Pcに干渉しないようにセンサユニット43の認識高さHが調節される。部品Pd−Pfの実装時には、部品Pd−Pfに干渉しないようにセンサユニット43の認識高さHが高く調節される。高さ寸法が大きな部品Pd−Pfに合わせて、高さ寸法が小さな部品Pa−Pcの認識高さHを基板Wから遠ざける必要がない。このため、高さ寸法が小さな部品Pの実装時のノズル41のストロークを短くすることができ、実装動作に要するタクトタイムが短縮される。
図6Bに示すように、複数の実装装置91a−91cで生産ラインを構築する場合には、生産ラインの上流側と下流側とでセンサユニット43の高さが可変されている。上流側の実装装置91a、91bではセンサユニット43の認識高さHが低く調節され、下流側の実装装置91cではセンサユニット43の認識高さHが高く調節される。センサユニット43が昇降可能であるため、部品の高さ寸法に合わせて組み立てたセンサユニット43を用意する必要がない。よって、生産プログラムの変更等で部品Pの種類が切り替わっても、センサユニット43を付け替えることなく認識高さHを自由に調節することができる。
次に、非常停止時のセンサユニットの上昇動作について説明する。図7Aに示すように、実装ヘッド40による部品の実装時には、センサユニット43が基板Wに近い高さまで下げられることでタクトタイムが短縮されている。センサユニット43が下げられた状態で移動されると、センサユニット43がトレイ部品等の障害物に衝突する可能性があるため、部品Pの実装時にはソフト制御によって実装ヘッド40の移動範囲が制限されている。このとき、昇降機構70の駆動モータ71によって一対の復帰バネ75のバネ力よりも強い駆動力でセンサユニット43が認識高さHまで下降されている。
図7Bに示すように、実装装置1(図1参照)の非常停止ボタンが押されると、実装ヘッド40がソフト制御からマニュアル制御に切り替わる。マニュアル制御では、ソフト制御による実装ヘッド40の移動範囲の制限が解除されて、実装ヘッド40を水平方向に自由に動かすことができる。このため、非常停止時にはセンサユニット43が障害物に衝突しないように、復帰バネ75によってセンサユニット43が認識高さHから引き上げられている。このとき、非常停止ボタンによって駆動モータ71がオフにされることで、復帰バネ75のバネ力によってセンサユニット43が急上昇される。
次に、実装ヘッドの実装動作について説明する。図8Aに示すように、実装動作の開始前に、部品Pのカテゴリに応じてセンサユニット43の認識高さHが可変される。高さ寸法が小さなカテゴリの部品Pでは、センサユニット43の認識高さHが低く調節され、高さ寸法が大きなカテゴリの部品Pではセンサユニット43の認識高さHが高く調節される。これにより、センサユニット43が部品Pに干渉しない程度に基板Wに近づけられる。以下では、説明の便宜上、高さ寸法が小さな部品Pに合わせてセンサユニット43の認識高さHが低く調節された場合について説明する。
図8Bに示すように、実装動作が開始されると、実装ヘッド40(図3参照)がフィーダ10の真上に移動され、フィーダ10から供給された部品Pがノズル41にピックアップされる。ノズル41によってセンサユニット43の認識高さHに持ち上げられると、センサユニット43から可視光(例えばLED光)又はレーザー光が照射されて部品Pが認識される。続いて、実装ヘッド40が基板Wの真上に移動され、センサユニット43の認識高さHから基板W上面にノズル41が降りることで基板Wの所定位置に部品Pが実装される。そして、実装ヘッド40がフィーダ10に戻って基板Wに対する実装動作が繰り返される。
図8では高さ寸法が小さな部品Pを基板Wに実装する例を示しているため、部品Pの高さ寸法に合わせてセンサユニット43の認識高さHが低く調節されている。このため、実線の矢印に示すように、ノズル41を基板Wに近づけた高さのまま、フィーダ10から基板Wに向けて部品Pを搬送することができる。破線の矢印に示すように、部品Pの高さ寸法に関わらず一律に同じ高さまでノズル41が移動される構成と比べて、ノズル41の高さ方向のストロークを短くすることが可能になっている。このように、センサユニット43の認識高さHを可変することで、実装動作のタクトタイムが短縮されている。
以上のように、第1の実施の形態の実装ヘッド40では、センサユニット43が基板Wに近づけられることで、センサユニット43の認識高さHに持ち上げた部品Pを基板W上面まで降ろす際のノズル41のストロークを短くすることができる。このとき、実装ヘッド40内のセンサユニット43だけが昇降されるため、昇降機構70を大型化することがなく、実装ヘッド40の重量が大幅に増加することがない。よって、実装ヘッド40の重量増加に伴う水平方向の移動速度の低下が抑えられると共に、ノズル41のストロークが短くなることで、タクトタイムが短縮されて基板Wの生産効率が向上されている。
なお、第1の実施の形態において、昇降機構70がセンサユニット43だけを昇降する構成にしたが、この構成に限定されない。図9に示す変形例に示すように、昇降機構87は、ノズルが搭載されたヘッド本体82を介してセンサユニット85を昇降する構成にしてもよい。この実装ヘッド81では、センサユニット85がヘッド本体82に固定され、ヘッド本体82が昇降機構87を介してベース83に取り付けられている。また、ヘッド本体82には一対の復帰バネ88を介してベース83に支持されており、非常停止時にはヘッド本体82を介してセンサユニット85が認識高さから引き上げられてもよい。
ところで、図10Aに示すように、実装装置1として搬送路に3つのバッファ22a−22cを設けた3バッファ仕様のものが検討されている。搬出側の先行バッファ22aには部品実装済みの基板Wが一時的に待機され、中央の後続バッファ22bには部品搭載中の基板Wが一時的に待機され、搬入側の後続バッファ22cには部品搭載待ちの基板Wが一時的に待機されている。3バッファ仕様の搬送を採用することによって、装置内に1枚ずつ基板Wを取り込む1バッファ仕様の搬送と比較して、基板Wの搬送時のタクトタイムを短縮することができる。
ここで、上記したように、実装装置1ではセンサユニット43の昇降によって、基板Wに部品Pを実装する際のノズル41のストロークを短くしてタクトタイムを短縮することができる(図6A参照)。最も高さ寸法の小さな部品Pに合わせてセンサユニット43の認識高さが調節された後、センサユニット43の認識高さを上昇させながら高さ寸法が小さい順に部品Pが基板Wに実装される。部品Pの高さ寸法に合わせてセンサユニット43の高さ位置を調節することで、実装済みの部品Pとセンサユニット43の干渉を抑えつつ部品実装時のノズル41のストロークを最小限に抑えることができる。
しかしながら、図10Bに示すように、先行バッファ22aに部品実装済みの基板Wが待機していると、後続バッファ22bでセンサユニット43を下降させて基板Wに部品Pを実装することができない。すなわち、先行バッファ22aには部品実装済みの基板Wが待機しており、センサユニット43を下降させると、先行バッファ22aの基板Wに実装された部品Pにセンサユニット43が干渉するおそれがある。このような問題を回避するためには、3バッファ仕様で搬送せずに1バッファ仕様で搬送しなければならないため、基板Wの搬送時のタクトタイムを短縮することができなかった。
そこで、第2の実施の形態の実装装置1では、先行バッファ22aで待機した部品実装済みの基板Wが、実装ヘッド40の移動範囲に入り込んでいるか否かに応じて、実装ヘッド40の下降を規制するようにしている。複数バッファ仕様であっても、先行バッファ22aから部品実装済みの基板Wが搬出された後や、先行バッファ22aで待機した部品実装済みの基板Wが実装ヘッド40の移動範囲に入り込まないときはセンサユニット43を下降させることができる。よって、複数バッファ仕様の搬送を採用しつつ、センサユニット43の下降を実現してタクトタイムを短縮することができる。
以下、図11を参照して、第2の実施の形態の実装装置について説明する。図11は、第2の実施の形態の基板搬送部の上面模式図である。なお、図11に示す第2の実施の形態の基板搬送部は一例に過ぎず、適宜変更が可能である。
図11Aに示すように、基板搬送部21には、基板Wを一時的に待機させる複数(本実施の形態では3つ)のバッファ22a−22cが搬送方向に沿って設けられている。搬出側の先行バッファ22aには部品実装済みの基板Wが待機され、所定のタイミングで先行バッファ22aから装置外に搬出される。後続バッファ22bには部品搭載中の基板Wが待機され、部品搭載後に後続バッファ22bから先行バッファ22aに搬送される。後続バッファ22cには部品搭載待ちの基板Wが待機され、後続バッファ22bでの実装動作の終了後に後続バッファ22cから後続バッファ22bに搬送される。
基板搬送部21の搬出口付近には、先行バッファ22aで部品実装済みの基板Wの有無を検出するOUTセンサ(センサ)23aが設けられている。基板搬送部21の搬送途中には、後続バッファ22bで基板Wの有無を検出するSTOPセンサ23bが設けられ、STOPセンサ23bの後方に後続バッファ22cで基板Wの有無を検出するWAITセンサ23cが設けられている。また、基板搬送部21の搬入口付近には、装置内への基板Wの搬入を検出するINセンサ23dが設けられている。各センサ23a−23dの検出結果は制御部80に出力され、制御部80によって基板Wの搬送やセンサユニット43の昇降が制御されている。
制御部80には、基板Wの搬送動作を制御する搬送制御部92と、センサユニット43が下降可能か否かを判定する判定部93と、センサユニット43の昇降動作を制御する昇降制御部94とが設けられている。搬送制御部92は、バッファ22a−22cにおける基板Wの有無をセンサ23a−23cで検出し、各センサ23a−23dの検出結果に基づいて搬送タイミングを調整している。判定部93は、センサユニット43(図3参照)の下降時の妨げにならないように、先行バッファ22aで待機した部品実装済みの基板Wが、後続バッファ22bで待機した基板Wに部品Pを実装する実装ヘッド40の移動範囲に入り込むか否かを判定している。
この場合、基板搬送部21上には、搬送方向における実装ヘッド40の移動範囲の前端、すなわち実装ヘッド40の搬出側の移動可能リミット26が設定されている。この移動可能リミット26から先行バッファ22aの前端までの間隔Lと搬送方向における基板サイズSに基づいて、先行バッファ22aで待機した部品実装済みの基板Wが実装ヘッド40の移動範囲に入り込むか否かが判定される。基板サイズSが間隔Lよりも大きな場合には先行バッファ22aの基板Wが実装ヘッド40の移動範囲に入ると判定され、基板サイズSが間隔L以下の場合には先行バッファ22aの基板Wが実装ヘッド40の移動範囲に入らないと判定される。
昇降制御部94は、昇降機構70(図7参照)を制御して、部品実装済みの基板Wが実装ヘッド40の移動範囲に入り込む場合にセンサユニット43(図3参照)の下降を規制し、部品実装済みの基板Wが実装ヘッド40の移動範囲に入り込まない場合にセンサユニット43の下降を許容する。この場合、判定部93による判定結果に加え、OUTセンサ23aによる検出結果がセンサユニット43の下降制御に用いられる。判定部93に部品実装済みの基板Wが実装ヘッド40の移動範囲に入り込むと判定された場合には、OUTセンサ23aで先行バッファ22aから基板Wがいなくなったことが検出されるまでセンサユニット43の下降が規制されている。
基板サイズ的には部品実装済みの基板Wが実装ヘッド40の移動範囲に入り込む場合であっても、先行バッファ22aから基板Wが搬出された後にセンサユニット43の下降が許容される。このため、先行バッファ22aに基板Wが存在する間はセンサユニット43が当該基板Wの部品Pに干渉することがなく、先行バッファ22aから基板Wがいなくなった時点でセンサユニット43を下降させることができる。したがって、先行バッファ22aに基板サイズSが合っていない場合でも、複数バッファ仕様の搬送とセンサユニット43の下降を両立させることができる。
このように、実装装置1では、先行バッファ22aで待機した部品実装済みの基板Wが実装ヘッド40の移動範囲に入り込まない場合には、センサユニット43を下降させて、実装ヘッド40で後続バッファ22bで待機した基板Wに部品Pが実装される。先行バッファ22aで待機した部品実装済みの基板Wが実装ヘッド40の移動範囲に入り込む場合には、センサユニット43の下降を規制しながら、実装ヘッド40で後続バッファ22bの基板Wに部品Pが実装される。また、先行バッファ22aから基板Wがいなくなった後に、センサユニット43を下降させて、実装ヘッド40で後続バッファ22bの基板Wに部品Pが実装される。
また、図11Bに示すように、基板搬送部21に基板Wの搬送路を延長する延長部27を備えるようにしてもよい。延長部27によって実装ヘッド40の搬出側の移動可能リミット26から先行バッファ22aの前端までの間隔Lを広げることができる。先行バッファ22aを後続バッファ22bから十分に離間させることで、先行バッファ22aで待機した部品実装済みの基板Wを実装ヘッド40の移動範囲内に入り込み難くすることができる。先行バッファ22aの部品実装済みの基板Wによって、実装ヘッド40による後続バッファ22bの基板Wに対する部品Pの実装時に、センサユニット43の下降が規制されることを防止できる。
続いて、図12から図14を参照して、実装装置の動作フローについて説明する。図12は、第2の実施の形態の実装装置の動作フローである。図13は、第2の実施の形態のセンサユニットの下降許可の判定フローである。図14は、第2の実施の形態の先行バッファの基板の待機状態を示す図である。なお、図12から図14では、図11の符号を適宜使用して説明する。
先ず、実装装置1の全体動作について説明する。図12に示すように、部品搭載済みの基板Wが先行バッファ22aに移動されると、後続バッファ22bに新たな基板Wが搬入される(ステップS01)。次に、後続バッファ22b上に実装ヘッド40が移動されると共に、実装ヘッド40のセンサユニット43(図3参照)が下降済みか否か判定される(ステップS02)。センサユニット43が最上位置から下降されていない場合には(ステップS02でNo)、センサユニット43の下降許可の判定処理が実施される(ステップS03)。なお、センサユニット43の下降許可の判定処理の詳細については後述する。
センサユニット43の下降が許可された場合(ステップS04でYes)、センサユニット43が部品サイズに合わせて下降され(ステップS05)、実装ヘッド40で後続バッファ22bの基板Wに部品Pが実装される(ステップS08)。この場合、部品Pは高さ寸法毎にカテゴリ分けされており、部品Pのカテゴリに応じた認識高さになるようにセンサユニット43が下降される。センサユニット43の下降が規制された場合(ステップS04でNo)、センサユニット43を最上位置から下降させることなく、実装ヘッド40で後続バッファ22bの基板Wに部品Pが実装される(ステップS08)。
また、ステップS02に戻り、センサユニット43が最上位置から既に下降されていた場合(ステップS02でYes)、これから実装する部品Pの高さ寸法とセンサユニット43の高さから、センサユニット43が適切な高さか否かが判定される(ステップS06)。センサユニット43が適切な高さではないと判定された場合には(ステップS06でNo)、センサユニット43が1つ上の部品Pのカテゴリに応じた高さに上昇される(ステップS07)。そして、センサユニット43が適切な高さになるまでステップS06、S07の処理が繰り返された後に、実装ヘッド40で後続バッファ22bの基板Wに部品Pが実装される(ステップS08)。
次に、実装ヘッド40で基板Wに対して部品Pが実装されると、基板Wへの部品Pの実装が終了しているか否かが判定される(ステップS09)。基板Wに全ての部品Pが実装されていない場合には(ステップS09でNo)、基板Wに全ての部品Pが実装されるまでステップS02−S09が繰り返される。基板Wへの部品Pの実装が終了すると(ステップS09でYes)、後続バッファ22bから先行バッファ22aに基板Wが搬送される(ステップS10)。そして、基板Wの生産が終了しているか否かが判定され(ステップS11)、全ての基板Wの生産が終了するまでステップS01−S11が繰り返される。
続いて、センサユニットの下降許可の判定処理について説明する。図13に示すように、実装装置1に設定された延長オプションに基づいて、基板搬送部21の搬送路が搬送延長されているか否かが判定される(ステップS21)。基板搬送部21の搬送路が搬送延長されていない場合(ステップS21でNo)、移動可能リミット26から先行バッファ22aの前端までの間隔Lと搬送方向における基板サイズSとが比較される(ステップS22)。基板サイズSが間隔L以下と判定された場合には(ステップS22でNo、図14A参照)、先行バッファ22aで待機した基板Wが実装ヘッド40の移動範囲に入り込まないとしてセンサユニット43(図3参照)の下降が許容される(ステップS25)。
基板サイズSが間隔Lよりも大きいと判定された場合には(ステップS22でYes)、OUTセンサ23aによって先行バッファ22aで待機した基板Wの有無が検出される(ステップS24)。OUTセンサ23aで先行バッファ22aに基板Wの存在が検出されると(ステップS24でYes、図14B参照)、先行バッファ22aで待機した基板Wが実装ヘッド40の移動範囲に入り込んでいるとしてセンサユニット43の下降が規制される(ステップS26)。OUTセンサ23aで先行バッファ22aに基板Wの存在が検出されないと(ステップS24でNo、図14C参照)、先行バッファ22aから基板Wが搬出されたとしてセンサユニット43の下降が許容される(ステップS25)。
また、ステップS21に戻り、基板搬送部21の搬送路が搬送延長されている場合には(ステップS21でYes)、移動可能リミット26から先行バッファ22aの前端までの間隔Lに延長距離を加えた間隔Lと搬送方向における基板サイズSとが比較される(ステップS23)。基板サイズSが間隔L以下と判定された場合には(ステップS23でNo、図14D参照)、先行バッファ22aで待機した基板Wが実装ヘッド40の移動範囲に入り込まないとしてセンサユニット43の下降が許容される(ステップS25)。
基板サイズSが間隔Lよりも大きいと判定された場合には(ステップS23でYes)、OUTセンサ23aで先行バッファ22aで待機した基板Wの有無が検出される(ステップS24)。OUTセンサ23aで先行バッファ22aに基板Wの存在が検出されると(ステップS24でYes、図14E参照)、先行バッファ22aで待機した基板Wが実装ヘッド40の移動範囲に入り込んでいるとしてセンサユニット43の下降が規制される(ステップS26)。OUTセンサ23aで先行バッファ22aに基板Wの存在が検出されないと(ステップS24でNo、図14F参照)、先行バッファ22aから基板Wが搬出されたとしてセンサユニット43の下降が許容される(ステップS25)。
以上のように、第2の実施の形態の実装装置1では、先行バッファ22aの部品実装済みの基板Wが実装ヘッド40の移動範囲内に入り込むと、センサユニット43の下降が規制されるため、先行バッファ22aの基板W上の部品にセンサユニット43が干渉することがない。複数バッファであっても、部品実装済みの基板Wに干渉することなくセンサユニット43を下降させることができる。よって、複数バッファ仕様で基板Wの搬送タクトを短縮することができると共に、ノズル41のストロークを短くして部品の実装タクトを短縮することができる。
また、第1、第2の実施の形態において、センサユニットとしてセンサユニット43を例示して説明したが、この構成に限定されない。センサユニットは、ノズルで持ち上げられた部品を認識可能な構成であればよく、画像認識等によって部品を認識する構成であってもよい。
また、第1、第2の実施の形態において、昇降機構70がボールねじ式の移動機構で構成されたが、この構成に限定されない。昇降機構は、センサユニットを昇降させて部品の認識高さを可変することが可能であればよく、例えば、リニアモータ式の移動機構やラックアンドピニオン式の移動機構で構成されてもよい。
また、第1、第2の実施の形態において、引上部材として一対の復帰バネ75を例示して説明したが、この構成に限定されない。引上部材は、非常停止時にセンサユニットを認識高さから引き上げ可能な構成であればよく、例えば、エアシリンダで構成されてもよいし、弾性部材としてのゴムで構成されてもよい。
また、第1、第2の実施の形態において、ノズル41として吸着ノズルを例示して説明したが、この構成に限定されない。ノズルはフィーダから供給された部品を基板に実装可能な構成であればよく、部品を把持するグリッパーノズル等で構成されてもよい。
また、第1、第2の実施の形態において、基板Wは、各種部品が搭載可能なものであればよく、プリント基板に限定されず、治具基板上に載せられたフレキシブル基板であってもよい。
また、第2の実施の形態において、3バッファ仕様の搬送を例示して説明したが、この構成に限定されない。実装装置は、複数バッファ仕様の搬送に対応していればよく、例えば、2バッファ仕様の搬送や4バッファ仕様の搬送を採用してもよい。
また、第2の実施の形態において、先行バッファ22aが搬送口付近に設定される構成にしたが、この構成に限定されない。先行バッファは、基板に対して部品が搭載される後続バッファよりも1つ前方に設定されていればよい。
また、本発明の各実施の形態及び変形例を説明したが、本発明の他の実施の形態として、上記実施の形態及び変形例を全体的又は部分的に組み合わせたものでもよい。
また、本発明の各実施の形態は上記の実施の形態及び変形例に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の趣旨を逸脱しない範囲において様々に変更、置換、変形されてもよい。さらには、技術の進歩又は派生する別技術によって、本発明の技術的思想を別の仕方で実現することができれば、その方法を用いて実施されてもよい。したがって、特許請求の範囲は、本発明の技術的思想の範囲内に含まれ得る全ての実施態様をカバーしている。
また、第1、第2の実施の形態では、本発明を実装装置に適用した構成について説明したが、ノズルで持ち上げた部品をセンサユニットで認識した後に基板に実装する装置に適用することが可能である。
さらに、上記実施形態では、フィーダ10から供給された部品Pをノズル41によって基板Wに実装する実装ヘッド40であって、ノズル41で持ち上げられた部品Pを認識するセンサユニット43と、センサユニット43を昇降させて部品Pの認識高さHを可変する昇降機構70とを備えたことを特徴とする。この構成によれば、センサユニット43が昇降されることで、実装ヘッド40の重量の増加を抑えつつノズル41のストロークを短くして、基板Wの生産効率を向上させることができる。
以上説明したように、本発明は、実装ヘッドの重量の増加を抑えつつノズルのストロークを短くして、基板の生産効率を向上させることができるという効果を有し、特に、基板に多数の電子部品を実装する実装ヘッド及び実装装置に有用である。
1 実装装置
10 フィーダ
21 基板搬送部
22a 先行バッファ
22b 後続バッファ
23a OUTセンサ(センサ)
26 移動可能リミット
27 延長部
40 実装ヘッド
41 ノズル
43 センサユニット
57 照射部
58 認識部
70 昇降機構
71 駆動モータ
75 復帰バネ(引上部材)
80 制御部
92 搬送制御部
93 判定部
94 昇降制御部
P 部品
W 基板

Claims (11)

  1. フィーダから供給された部品をノズルによって基板に実装する実装ヘッドであって、
    前記ノズルで持ち上げられた部品を認識するセンサユニットと、
    前記センサユニットを昇降させて部品の認識高さを可変する昇降機構と
    非常停止時に前記センサユニットを認識高さから引き上げる引上部材と、
    を備えたことを特徴とする実装ヘッド。
  2. 前記引上部材は、前記センサユニットを引き上げる復帰バネであり、
    前記昇降機構は、駆動モータによって前記復帰バネのバネ力よりも強い駆動力で前記センサユニットを下降させることを特徴とする請求項に記載の実装ヘッド。
  3. 前記昇降機構は、前記ノズルが搭載されたヘッド本体を介して前記センサユニットを昇降させており、
    前記引上部材は、非常停止時に前記ヘッド本体を介して前記センサユニットを認識高さから引き上げることを特徴とする請求項に記載の実装ヘッド。
  4. 前記センサユニットが、光を照射する照射部と部品を認識する認識部とから構成されることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の実装ヘッド。
  5. 部品が高さ寸法毎にカテゴリ分けされており、
    前記昇降機構が、基板に実装される部品のカテゴリに応じて前記センサユニットの認識高さを可変することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の実装ヘッド。
  6. 請求項1から請求項のいずれかに記載の実装ヘッドと、
    前記実装ヘッドの下方に基板を搬入する基板搬送部とを備え、
    前記実装ヘッドによって前記フィーダから供給された部品を基板に実装することを特徴とする実装装置。
  7. 前記基板搬送部には、基板を一時的に待機させる複数のバッファが搬送方向に沿って設けられており、
    先行バッファで待機した部品実装済みの基板が、後続バッファで待機した基板に部品を実装する前記実装ヘッドの移動範囲に入り込むか否かを判定する判定部と、
    部品実装済みの基板が前記実装ヘッドの移動範囲に入り込む場合に前記センサユニットの下降を規制し、部品実装済みの基板が前記実装ヘッドの移動範囲に入り込まない場合に前記センサユニットの下降を許容する昇降制御部とを備えることを特徴とする請求項に記載の実装装置。
  8. 前記判定部が、搬送方向における前記実装ヘッドの移動範囲の前端から先行バッファの前端までの間隔と搬送方向における基板サイズとに基づいて、先行バッファで待機した部品実装済みの基板が前記実装ヘッドの移動範囲に入り込むか否かを判定することを特徴とする請求項に記載の実装装置。
  9. 前記基板搬送部による基板の搬送路を延長する延長部を備え、
    前記延長部によって搬送方向における前記実装ヘッドの移動範囲の前端から先行バッファの前端までの間隔が広げられることを特徴とする請求項に記載の実装装置。
  10. 先行バッファで部品実装済みの基板の有無を検出するセンサを備え、
    前記昇降制御部が、前記判定部に部品実装済みの基板が前記実装ヘッドの移動範囲に入り込むと判定された場合に、前記センサで先行バッファから基板がいなくなったことが検出されるまで前記センサユニットの下降を規制することを特徴とする請求項から請求項のいずれかに記載の実装装置。
  11. 先行バッファで待機した部品実装済みの基板が前記実装ヘッドの移動範囲に入り込む場合には、前記センサユニットの下降を規制しながら、前記実装ヘッドが後続バッファで待機した基板に部品を実装し、先行バッファから基板がいなくなった後に、前記センサユニットを下降させて、前記実装ヘッドが後続バッファで待機した基板に部品を実装することを特徴とする請求項から請求項10のいずれかに記載の実装装置。
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