JP6860395B2 - 乗員保護装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車においてシートに着座した乗員を保護する装置に関する。
自動車においてシートに着座した乗員を保護する装置には、シートベルトやフロントエアバッグを用いるものがある(特許文献1)。
シートベルトは、一般的に三点式であり、シートに着座した乗員の腰周りのラップ部、および上体前にたすき掛けされるショルダ部を有する。そして、衝突前にリトラクタでシートベルトを巻き取って弛みを減らし、衝突時にシートベルトの送り出しを規制する。これにより、衝突時にシートから前へ移動しようとする乗員の身体をシートに着座した状態に保持するように作動できる。
フロントエアバッグは、乗員室においてシートの前に設けられるハンドルまたはダッシュボードに設けられ、シートへ向かって後向きに展開する。そして、衝突時に前へ倒れ込む乗員の上体を、展開したフロントエアバッグで支えて衝撃を吸収する。
特開2010−235009号公報
しかしながら、このような乗員保護装置を用いても、すべての衝突形態において適切に保護できる訳ではない。
たとえば前面衝突においても、衝突の衝撃によりシートに着座した乗員が前へ移動する可能性がある。そして、乗員の腰部がシートの着座位置から前へ滑って移動してしまうと、腰部を軸としてその周りで前へ倒れ込もうとする上体は、フロントエアバッグに近づいた状態から前へ倒れ込むことになる。この場合、フロントエアバッグと上体との接触状態は、腰部がシートの着座位置にある場合に想定していたものとは異なる。
そこで、乗員の腰部がシートの着座位置から前へ滑って移動してしまわないように、乗員の腰部を前から押さえることが考えられる。
しかしながら、たとえば腰部を前から押さえようとすると、腹部を前から押さえることになる。そして、人体において腹部には骨格が無い。仮にたとえば腹部の中央部分を前から押さえた場合、腹部の中央部分には部分的で局所的な圧力が作用してしまう。しかも、前から押さえたとしても乗員の腰部はシートの着座位置から前へ滑って移動し易い。
また、シートに着座した乗員の腰部の位置や範囲は、車体におけるシートの前後の調整位置、シートに着座している乗員の体形、乗員の着座姿勢などに応じて異なる。このため、腹部を適切な圧力で押さえることができるようにすることは容易でない。
このように、乗員保護装置では、乗員保護性能についての更なる改善が求められている。
本発明に係る乗員保護装置は、車両のシートに着座した乗員の前において前記シートの幅に対応して展開する腰前エアバッグと、乗員の前方から乗員の上体に向けて展開するフロントエアバッグと、を有する乗員保護装置であって、前記腰前エアバッグは、前記シートに着座した乗員の腰部より前において前記シートの幅に対応して展開するエアバッグ本体と、前記エアバッグ本体から前記シートに着座した乗員の腰部の前へ向けて後向きに幅広に展開する後展開部と、を有し、前記フロントエアバッグは、前記腰前エアバッグの上方に展開する。
好適には、幅広に展開する前記後展開部は、少なくとも前記シートに着座した乗員の腰部についての左右両側に当たる、とよい。
好適には、前記エアバッグ本体は、前記車両において前記シートの内側または外側に設けられた内装部材から前記シートの前へ向かって左右方向へ展開する、とよい。
好適には、前記腰前エアバッグは、前記車両において前記シートの内側に設けられた内装部材から前記シートの前へ向かって外向きに展開する第一腰前エアバッグと、前記車両において前記シートの外側に設けられた内装部材から前記シートの前へ向かって内向きに展開して前記シートの前において前記第一腰前エアバッグと当たる第二腰前エアバッグと、で構成され、前記第一腰前エアバッグは、前記内装部材から外向きに展開する第一エアバッグ本体と、前記第一エアバッグ本体から前記シートに着座した乗員の腰部の前へ向けて後向きに幅広に展開する第一後展開部と、を有し、前記第二腰前エアバッグは、前記内装部材から内向きに展開する第二エアバッグ本体と、前記第二エアバッグ本体から前記シートに着座した乗員の腰部の前へ向けて後向きに幅広に展開する第二後展開部と、を有する、とよい。
好適には、前記腰前エアバッグは、前記エアバッグ本体から前記シートに着座した乗員の膝部の前へ向けて下向きに展開する下展開部、を有する、とよい。
本発明では、腰前エアバッグが車両のシートに着座した乗員の前においてシートの幅に対応して展開する。そして、腰前エアバッグは、シートに着座した乗員の腰部より前においてシートの幅に対応して展開するエアバッグ本体と、エアバッグ本体からシートに着座した乗員の腰部の前へ向けて後向きに展開する後展開部と、を有する。これにより、シートに着座した乗員の腰部が前などへ移動しようとした場合、腰部が腰前エアバッグの後展開部に当たり移動し難くなる。シートに着座した乗員の腰部は、車体におけるシートの前後の調整位置、展開前におけるシート上の着座位置および姿勢、乗員の体形にかかわらず、シートの着座位置から前へ滑って移動し難くなる。その結果、衝突の際に乗員の腰部は、腰前エアバッグの後展開部と接触した位置に保持され易くなる。
そして、たとえば前面衝突の際に乗員の上体は着座位置に安定した腰部の周りで前側へ倒れるようになり、衝突の際の乗員の上体の挙動は所望のものに近づく。そして、着座位置にある腰部の周りで前などへ倒れる上体を、フロントエアバッグなどにより支えて、衝撃を吸収することができる。
しかも、本発明では、腰前エアバッグの後展開部は、幅広に展開する。よって、後展開部は、シートに着座した乗員の腰部についての広い範囲に接触した状態で腰部を押さえることができる。これに対して、仮にたとえば腹部の中央部分のみを前から押さえた場合、腹部の中央部分には部分的で局所的な圧力が作用してしまう。しかも、柔らかい腹部の中央部分のみを前から押さえたとしても乗員の腰部はシートの着座位置から前へ滑って移動し易い。本発明では、これらの課題が生じ難い。
図1は、本発明の実施形態に係る乗員保護装置が適用可能な自動車の説明図である。 図2は、フルラップ正面衝突における乗員の挙動の一例の説明図である。 図3は、乗員の腰部がシートの着座位置にあるままで上体が倒れ込んだ状態の一例の説明図である。 図4は、第1実施形態に係る乗員保護装置の説明図である。 図5は、図4の腰前エアバッグの展開状態の説明図である。 図6は、図4の腰前エアバッグの展開制御の説明図である。 図7は、第2実施形態に係る腰前エアバッグの展開状態の説明図である。 図8は、第3実施形態に係る腰前エアバッグの展開状態の説明図である。
以下、本発明の実施形態を、図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の実施形態に係る乗員保護装置10が適用可能な自動車1の説明図である。
自動車1は、車両の一例である。自動車1は、乗員室2が形成された車体3を有する。乗員室2には、乗員室2において前向きに設けられて乗員が着座する2つのフロントシート4、リアシート4が設けられる。乗員室2についての左右両側には、乗員が乗降するために開閉されるドア5が設けられる。フロントシート4の前には、乗員室2の左右幅に対応する長さのダッシュボード6が設けられる。2つのフロントシート4の間には、センターコンソール7が設けられる。
ところで、このような自動車1では、他の自動車などと衝突した際に、シート4に着座した乗員を保護する装置が設けられる。
図1には、シートベルト19、フロントエアバッグ16が図示されている。
シートベルト19は、一般的に三点式である。三点式のシートベルト19は、シート4に着座した乗員の腰周りのラップ部、および上体前にたすき掛けされるショルダ部を有する。そして、衝突前に図示外のリトラクタでシートベルト19を巻き取ってたるみを減らし、さらに衝突時にシートベルト19の送り出しを規制する。これにより、衝突時にシート4から前へ移動しようとする乗員の身体をシート4に着座した状態に保持するように作動できる。
フロントエアバッグ16は、乗員室2においてシート4の前に設けられるハンドルまたはダッシュボード6に設けられ、シート4へ向かって後向きに展開する。そして、衝突時に前へ倒れ込む乗員の上体を、展開したフロントエアバッグ16で支えて衝撃を吸収できる。
しかしながら、このような乗員保護装置10を用いても、すべての衝突形態において乗員を適切に保護できる訳ではない。
たとえば図2は、前面衝突における乗員の挙動の一例の説明図である。
乗員がシート4に着座した状態で前面衝突が起きると、図2(A)に示すように、衝突の衝撃によりシート4に着座した乗員には相対的に前へ移動しようとする力が作用する。
この際に乗員がシートベルト19により押さえられていないとすると、図2(B)に示すように、乗員の腰部はシート4の着座位置から前へ滑って移動する。
そして、乗員の腰部はたとえば膝頭がダッシュボード6に当たった状態で止まり、乗員の上体は、図2(C)に示すように、その位置の腰部を軸としてその周りで前へ倒れ込むことになる。
これに対し、図3は、乗員の腰部がシート4の着座位置にあるままで乗員の上体が倒れ込んだ状態の一例の説明図である。
図2(C)でのフロントエアバッグ16に対する上体の接触状態は、図3と比較すれば明らかなように腰部が着座位置にある場合において想定したものとは異なる。乗員の上体は、フロントエアバッグ16に近づいた位置において前へ倒れ込む。展開したフロントエアバッグ16と上体との接触状態は、腰部がシート4の着座位置にあると想定した場合のものとは異なる。この場合、展開したフロントエアバッグ16により、適切に倒れ込んだ上体を支持して衝撃を吸収することができない可能性がある。
また、上体は腰部の移動が止まった後に短時間で急に前へ倒れることになる。
そこで、乗員の腰部がシート4の着座位置から前へ滑って移動してしまわないように、乗員の腰部を前から押さえることが考えられる。
しかしながら、たとえば腰部を前から押さえようとすると、腹部を前から押さえることになる。そして、人体において腹部には骨格が無い。仮にたとえば腹部の中央部分を前から押さえた場合、腹部の中央部分には部分的で局所的な圧力が作用してしまう。しかも、前から押さえたとしても乗員の腰部はシート4の着座位置から前へ滑って移動し易い。
また、シート4に着座した乗員の腰部の位置や範囲は、車体におけるシート4の前後の調整位置、シート4に着座している乗員の体形、乗員の着座姿勢などに応じて異なる。このため、腹部を適切な圧力で押さえることができるようにすることは容易でない。
このように、乗員保護装置10では、乗員保護性能を更に改善することが求められている。
図4は、第1実施形態に係る乗員保護装置10の説明図である。
図4には、乗員保護装置10とともに、自動運転制御装置40が図示されている。自動運転制御装置40は、車外撮像センサ41、自動運転制御部42、操舵アクチュエータ43、ブレーキアクチュエータ44、動力源45、を有する。
車外撮像センサ41は、たとえば車体3の前方を撮像する。これにより、たとえば走行中の車体3に対して前から近づく他の車体を画像として撮像することができる。
操舵アクチュエータ43は、ハンドルの替わりに、自動車1の操舵装置を駆動する。
ブレーキアクチュエータ44は、ブレーキペダルの替わりに、自動車1の制動装置を駆動する。
動力源45は、たとえばガソリンエンジン、電気モータである。
自動運転制御部42は、自動車1の走行を自動制御する。自動運転制御部42は、たとえば目的地までの走行経路情報にしたがって、操舵アクチュエータ43、ブレーキアクチュエータ44、および動力源45を制御する。また、自動運転制御部42は、車外撮像センサ41の画像に基づいて接近物を特定し、接近物との衝突を予想する。そして、接近物との衝突を予想した場合には、自動運転制御部42は、その衝突を回避するように操舵アクチュエータ43、ブレーキアクチュエータ44、および動力源45を制御する。
図4の乗員保護装置10は、乗員位置センサ11、Gセンサ12、タイマ13、乗員保護制御部14、フロントエアバッグ装置15、三点式シートベルト装置18、腰前エアバッグ装置20、を有する。
乗員保護制御部14には、車外撮像センサ41、自動運転制御部42、乗員位置センサ11、Gセンサ12、タイマ13、フロントエアバッグ装置15、三点式シートベルト装置18、腰前エアバッグ装置20、が接続される。
乗員位置センサ11は、シート4に着座した乗員の頭部の位置または上体の位置を検出する。たとえば乗員位置センサ11は、シート4に背を付けた着座位置を基準として、前方への移動量または左右方向への移動量を検出する。
Gセンサ12は、自動車1に作用する加速度を検出する。検出する加速度の方向は、前後方向、左右方向、上下方向でよい。
タイマ13は、時刻または時間を計測する。
フロントエアバッグ装置15は、シート4に着座した乗員の前に設けられる。フロントエアバッグ装置15は、たとえばダッシュボード6、ハンドルに設けられる。フロントエアバッグ装置15は、フロントエアバッグ16、インフレータ17、を有する。点火信号が入力されることにより、インフレータ17は、フロントエアバッグ16内へガスを放出する。これにより、フロントエアバッグ16は、シート4に着座した乗員へ向けて後方へ展開する。乗員の上体の前にフロントエアバッグ16が展開される。
三点式シートベルト装置18は、シートベルト19を有する。シートベルト19は、図示外のタングがバックルと係合することにより、シート4に着座した乗員についての腰部の周りに対して設けられるラップ部と、上体についての一方の肩部から腰部の内側部分にかけてたすき掛けされるショルダ部と、を形成する。そして、プリテンション信号や支持信号が入力されることにより、図示外のリトラクタは、シートベルト19を巻き取る。たとえば、衝突前にシートベルト19を巻き取って弛みを減らし、衝突時にシートベルト19の送り出しを規制する。これにより、衝突時にシート4から前へ移動しようとする乗員の身体をシート4に着座した状態に保持することができる。
図5は、図4の腰前エアバッグ21の展開状態の説明図である。図5(A)は側面図、図5(B)は正面図ある。
腰前エアバッグ装置20は、腰前エアバッグ21、腰前インフレータ24、を有する。腰前エアバッグ装置20は、シート4の外側にあるドア5に設けられる。
点火信号が入力されて腰前インフレータ24がガスを腰前エアバッグ21内へ放出することにより、腰前エアバッグ21は、ドア5から、シート4の前へ向かって、車幅方向(左右方向)の内方向へ向かって展開する。
展開した腰前エアバッグ21は、シート4に着座した乗員の前において、シート4の座面から上へ離間した高さ位置で、シート4の左右幅に対応するように左右方向に長い略円柱形状に展開する。
これにより、腰前エアバッグ21には、エアバッグ本体22と、後展開部23とが形成される。
エアバッグ本体22は、シート4に着座した乗員の腰部の前において、シート4の幅に対応して展開する。
後展開部23は、エアバッグ本体22から、後向きに幅広に展開する。後展開部23は、シート4に着座した乗員の腰部の前において、内側から外側にかけて展開する。
乗員保護制御部14は、自動車1の走行状態に応じて乗員保護装置10の動作を制御する。具体的には、フロントエアバッグ装置15の展開、三点式シートベルト装置18の作動、および腰前エアバッグ21の展開、を制御する。
図6は、図4の腰前エアバッグ21の展開制御の説明図である。
図6(A)のようにシート4の着座位置に乗員が座っている状態で、乗員保護制御部14は、たとえば車外撮像センサ41による車体3の前方の撮像画像、自動運転制御部42からの走行状態情報に基づいて、衝突の可能性を予想する。走行状態情報には、操舵アクチュエータ43の操舵量、ブレーキアクチュエータ44および動力源45による加減速量などがある。乗員保護制御部14は、これらの情報に基づいて車体3の進行経路を判断する。また、車体3の前方の撮像画像に基づいて進行経路上または近傍の対象物を特定する。乗員保護制御部14は、これらの情報に基づいて、対象物との正面衝突の可能性を判断する。なお、これらの判断を自動運転制御部42で実行し、乗員保護制御部14はその判断結果を自動運転制御部42から取得してもよい。
そして、正面衝突の可能性がある場合、乗員保護制御部14は、乗員保護制御を開始する。乗員保護制御において、乗員保護制御部14は、腰前エアバッグ装置20の腰前インフレータ24へ点火信号を出力する。これにより、図6(B)に示すように、シート4に着座した乗員の腰前に腰前エアバッグ21が展開する。また、シート4に着座した乗員の腰部には、前から、後展開部23が幅広に突き当たる。幅広に展開する後展開部23は、少なくともシート4に着座した乗員の腰部についての左右両側に当たり、これらの部位を前から押さえる。
次に、乗員保護制御部14は、Gセンサ12の加速度信号に基づいて正面衝突を実際に検出すると、フロントエアバッグ装置15を展開させる。乗員保護制御部14は、フロントエアバッグ装置15のインフレータ17へ点火信号を出力する。これにより、フロントエアバッグ16は、図6(C)に示すように、シート4の前側から後向きに展開する。
その後、正面衝突の衝撃入力により、乗員の上体は、前へ倒れる。乗員の上体は、図3に示すように、シート4の着座位置に維持された腰部を軸としてその周りで回転するように前へ倒れる。
なお、上述した乗員保護制御は、正面衝突の可能性を判断したタイミングからではなく、正面衝突を実際に検出したタイミングから腰前エアバッグ21の展開を開始してもよい。
以上のように、本実施形態では、腰前エアバッグ21が自動車1のシート4に着座した乗員の前においてシート4の幅に対応して展開する。そして、腰前エアバッグ21は、シート4に着座した乗員の腰部より前においてシート4の幅に対応して展開するエアバッグ本体22と、エアバッグ本体22からシート4に着座した乗員の腰部の前へ向けて後向きに展開する後展開部23と、を有する。これにより、シート4に着座した乗員の腰部が前などへ移動しようとした場合、腰部が腰前エアバッグ21の後展開部23に当たり移動し難くなる。シート4に着座した乗員の腰部は、車体におけるシート4の前後の調整位置、展開前におけるシート4上の着座位置および姿勢、乗員の体形にかかわらず、シート4の着座位置から前へ滑って移動し難くなる。その結果、衝突の際に乗員の腰部は、腰前エアバッグ21の後展開部23と接触した位置に保持され易くなる。
そして、たとえば前面衝突の際に乗員の上体は着座位置に安定した腰部の周りで前側へ倒れるようになり、衝突の際の乗員の上体の挙動は所望のものに近づく。そして、着座位置にある腰部の周りで前などへ倒れる上体を、フロントエアバッグ16などにより支えて、衝撃を吸収することができる。
しかも、本実施形態では、腰前エアバッグ21の後展開部23は、幅広に展開する。よって、後展開部23は、シート4に着座した乗員の腰部についての広い範囲に接触した状態で腰部を押さえることができる。これに対して、仮にたとえば腹部の中央部分のみを前から押さえた場合、腹部の中央部分には部分的で局所的な圧力が作用してしまう。しかも、柔らかい腹部の中央部分のみを前から押さえたとしても乗員の腰部はシート4の着座位置から前へ滑って移動し易い。本発明では、これらの課題が生じ難い。
本実施形態では、幅広に展開する後展開部23は、少なくともシート4に着座した乗員の腰部についての左右両側に当たる。後展開部23は、少なくとも乗員の左右両側の腰骨を押さえるようになる。腰部を両側からしっかりと支えることができる。
本実施形態では、エアバッグ本体22は、自動車1においてシート4の内側または外側に設けられた内装部材からシート4の前へ向かって左右方向へ展開する。よって、エアバッグ本体22は、内装部材により支えられ、乗員の荷重が作用した場合の反力を得ることができる。シート4に着座した乗員の荷重が作用しても、エアバッグ本体22は後展開部23とともに腰部をしっかりと支えることができる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態に係る乗員保護装置10について説明する。以下の説明では、主に第1実施形態との相違点について説明し、第1実施形態と重複する説明は省略する。
図7は、第2実施形態に係る腰前エアバッグ21の展開状態の説明図である。
本実施形態では、第一腰前エアバッグ装置50、第二腰前エアバッグ装置60、を有する。
第一腰前エアバッグ装置50は、第一腰前エアバッグ51と、第一腰前インフレータ54と、を有する。第一腰前エアバッグ装置50は、センターコンソール7に設けられる。
第一腰前エアバッグ51は、センターコンソール7から外向きに展開する第一エアバッグ本体52と、第一エアバッグ本体52からシート4に着座した乗員の腰部の前へ向けて後向きに幅広に展開する第一後展開部53と、を有する。
第一エアバッグ本体52は、直線状の円柱形状に展開する。
第二腰前エアバッグ装置60は、第二腰前エアバッグ61と、第二腰前インフレータ64と、を有する。第二腰前エアバッグ装置60は、第一腰前エアバッグ装置50と左右方向において対向するように、ドア5に設けられる。
第二腰前エアバッグ61は、ドア5から内向きに展開する第二エアバッグ本体62と、第二エアバッグ本体62からシート4に着座した乗員の腰部の前へ向けて後向きに幅広に展開する第二後展開部63と、を有する。
第二エアバッグ本体62は、直線状の円柱形状に展開する。これにより、第一エアバッグ本体52と第二エアバッグ本体62とは、シート4の前上方向の位置で、車幅方向において互いにあたる。
このように本実施形態では、シート4の内側に設けられたセンターコンソール7から第一腰前エアバッグ51が展開し、シート4の外側に設けられたドア5から第二腰前エアバッグ61が展開する。第一腰前エアバッグ51の第一エアバッグ本体52と、第二腰前エアバッグ61の第二エアバッグ本体62とは、シート4の前において互いに当たる。第一エアバッグ本体52と第二エアバッグ本体62とは、センターコンソール7とドア5の間で硬く展開する。このため、第一後展開部53および第二後展開部63は、展開圧力により位置決めされた第一エアバッグ本体52および第二エアバッグ本体62から後向きに展開し、シート4に着座した乗員の腰部を前からしっかりと押さえることができる。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態に係る乗員保護装置10について説明する。以下の説明では、主に第1実施形態との相違点について説明し、第1実施形態と重複する説明は省略する。
図8は、第3実施形態に係る腰前エアバッグ21の展開状態の説明図である。
本実施形態の腰前エアバッグ21は、エアバッグ本体22から下向きに展開する下展開部25を有する。
下展開部25は、シート4に着座した乗員の膝部の前において、下向きに展開する。
このように腰前エアバッグ21のエアバッグ本体22から下向きに下展開部25を展開させることにより、シート4に着座した乗員の膝部の前に下展開部25を展開させることができる。
その結果、シート4に着座した乗員は、後展開部23により腰部が前から支えられるとともに、下展開部25により両膝部が前から支えられる。乗員の腰部は、より一層、シート4の着座位置から前へ滑って移動し難くなる。
なお、下展開部25は、第一エアバッグ本体52から下向きに展開させるとともに第二エアバッグ本体62から下向きに展開させてもよい。
以上の実施形態は、本発明の好適な実施形態の例であるが、本発明は、これに限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変形または変更が可能である。
1…自動車(車両)、2…乗員室、3…車体、4…シート、5…ドア、6…ダッシュボード、7…センターコンソール、10…乗員保護装置、11…乗員位置センサ、12…Gセンサ、13…タイマ、14…乗員保護制御部(制御部)、15…フロントエアバッグ装置、16…フロントエアバッグ、17…インフレータ、18…三点式シートベルト装置、19…シートベルト、20…腰前エアバッグ装置、21…腰前エアバッグ、22…エアバッグ本体、23…後展開部、24…腰前インフレータ、25…下展開部、40…自動運転制御装置、41…車外撮像センサ、42…自動運転制御部、43…操舵アクチュエータ、44…ブレーキアクチュエータ、45…動力源、50…第一腰前エアバッグ装置、51…第一腰前エアバッグ、52…第一エアバッグ本体、53…第一後展開部、54…第一腰前インフレータ、60…第二腰前エアバッグ装置、61…第二腰前エアバッグ、62…第二エアバッグ本体、63…第二後展開部、64…第二腰前インフレータ。

Claims (5)

  1. 車両のシートに着座した乗員の前において前記シートの幅に対応して展開する腰前エアバッグと、
    乗員の前方から乗員の上体に向けて展開するフロントエアバッグと、
    を有する乗員保護装置であって、
    前記腰前エアバッグは、
    前記シートに着座した乗員の腰部より前において前記シートの幅に対応して展開するエアバッグ本体と、
    前記エアバッグ本体から前記シートに着座した乗員の腰部の前へ向けて後向きに幅広に展開する後展開部と、
    を有し、
    前記フロントエアバッグは、前記腰前エアバッグの上方に展開する、
    乗員保護装置。
  2. 幅広に展開する前記後展開部は、少なくとも前記シートに着座した乗員の腰部についての左右両側に当たる、
    請求項1記載の乗員保護装置。
  3. 前記エアバッグ本体は、前記車両において前記シートの内側または外側に設けられた内装部材から前記シートの前へ向かって左右方向へ展開する、
    請求項1または2記載の乗員保護装置。
  4. 前記腰前エアバッグは、
    前記車両において前記シートの内側に設けられた内装部材から前記シートの前へ向かって外向きに展開する第一腰前エアバッグと、
    前記車両において前記シートの外側に設けられた内装部材から前記シートの前へ向かって内向きに展開して前記シートの前において前記第一腰前エアバッグと当たる第二腰前エアバッグと、で構成され、
    前記第一腰前エアバッグは、
    前記内装部材から外向きに展開する第一エアバッグ本体と、
    前記第一エアバッグ本体から前記シートに着座した乗員の腰部の前へ向けて後向きに幅広に展開する第一後展開部と、を有し、
    前記第二腰前エアバッグは、
    前記内装部材から内向きに展開する第二エアバッグ本体と、
    前記第二エアバッグ本体から前記シートに着座した乗員の腰部の前へ向けて後向きに幅広に展開する第二後展開部と、を有する、
    請求項1から3のいずれか一項記載の乗員保護装置。
  5. 前記腰前エアバッグは、
    前記エアバッグ本体から前記シートに着座した乗員の膝部の前へ向けて下向きに展開する下展開部、を有する、
    請求項1から4のいずれか一項記載の乗員保護装置。
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