JP4645280B2 - 乗員保護装置及び方法 - Google Patents

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Description

本発明は、乗員保護装置及び方法に関する。
従来、シートベルトに取り付けられたエアバッグを展開させて乗員保護を行う乗員保護装置が知られている。この装置によれば、衝突速度に関係なく、エアバッグが乗員と車体の間で確実に展開することとなり、乗員を適切に保護することができる(特許文献1参照)。また、シートベルトのラップベルト部分からエアバッグを展開し、乗員の体を拘束する乗員保護装置が知られている(特許文献2参照)。
特開平7−186861号公報 特表2002−505226号公報
しかし、特許文献1に記載の乗員保護装置では、シートベルトに取り付けられたエアバッグをステアリングと乗員身体の間で展開して乗員保護を行うため、エアバッグが発揮できる性能が変化し、安定的な保護性能を得ることが困難となってしまう。具体的に特許文献1の乗員保護装置では、ステアリングと乗員との間でエアバッグを展開させて乗員の運動エネルギーを吸収するが、エアバッグで乗員を拘束するにはエアバッグをステアリングホイールで受け止めることが必要である。このため、特許文献1に記載の乗員保護装置ではステアリングホイールの位置によってエアバッグの発揮できる性能が変化し、安定的な保護性能を得ることが困難となってしまう。
また、特許文献2に記載の乗員保護装置では、乗員の胴体と下半身との間に展開したエアバッグによって胴体を拘束するようになっているので、エアバッグが発揮できる性能は一定であると考えられる。しかし、特許文献2に記載の乗員保護装置では、エアバッグにより乗員の胴体を保護できるものの頭部については充分に保護することができない構成となっている。なお、特許文献2に記載の乗員保護装置では、頭部の拘束についても考慮されてはいるが、ラップベルトから展開するエアバッグの展開方向と衝突時の頭部の運動方向とのずれが大きいため、適切な拘束を行っているとはいえない。
本発明の乗員保護装置は、シートベルトに備え付けられたエアバッグにより乗員を保護するものであって、頭部用エアバッグと、大腿部用エアバッグと、コントロールユニットとを備えている。頭部用エアバッグは展開時に乗員頭部を受け止めるものであり、大腿部用エアバッグは展開した頭部用エアバッグから乗員大腿部までの空間を埋めるように展開するものである。コントロールユニットは、頭部用エアバッグ及び大腿部用エアバッグを展開させるものである。さらに、コントロールユニットは、頭部用エアバッグ及び大腿部用エアバッグの展開させるにあたり、大腿部用エアバッグの内圧がピークとなるタイミングを、頭部用エアバッグの内圧がピークとなるタイミングよりも遅くし、又は大腿部用エアバッグの容積が最大となるタイミングを、頭部用エアバッグの容積が最大となるタイミングよりも遅くする。
本発明によれば、展開時に頭部用エアバッグにより乗員頭部を受け止め、大腿部用エアバッグは展開した頭部用エアバッグから乗員大腿部までの空間を埋めるように展開するため、両エアバッグは乗員頭部から大腿部までの空間を埋めることとなる。これにより、車両衝突時に慣性移動する乗員頭部を、エアバッグを介してステアリングホイールで受け止めることなく、乗員頭部から大腿部まで埋められたエアバッグを介して乗員の身体で受け止めることができる。よって、シートベルトからエアバッグを展開させつつも安定的な保護性能を得ることができる。
また、大腿部用エアバッグの内圧がピークとなるタイミングを、頭部用エアバッグの内圧がピークとなるタイミングよりも遅くする。または、大腿部用エアバッグの容積が最大となるタイミングを、頭部用エアバッグの容積が最大となるタイミングよりも遅くする。このため、頭部用エアバッグよりも柔らかい大腿部用エアバッグにて頭部用エアバッグを支持することとなり、頭部用エアバッグは容易に大腿部用エアバッグに貫入していくこととなる。故に、乗員頭部についても柔らかく受け止めることとなる。よって、乗員頭部を適切に拘束することができる。
従って、シートベルトからエアバッグを展開させつつも安定的な保護性能を得ることができ、且つ乗員頭部を適切に拘束することができる。
以下、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において同一又は同様の要素には同一の符号を付して説明を省略する。
図1は、本発明の第1実施形態による乗員保護装置の構成図であり、図2は、第1実施形態に係る乗員保護装置のシート周辺部の構成図である。図1に示すように、乗員保護装置1は、シートベルトに備え付けられたエアバッグにより乗員を保護するものであって、頭部用エアバッグ11、大腿部用エアバッグ12、頭部用インフレータ21、大腿部用インフレータ22、コントロールユニット30、衝撃センサ40、及びバッテリ50からなっている。
頭部用エアバッグ11は、図2に示すように展開時に乗員頭部を受け止めるものである。この頭部用エアバッグ11は、乗員後方上側のアンカー部100から肩部及び胸部を通りバックル101にて固定されるショルダーベルト102の内部に折り畳まれた状態で備え付けられている。
大腿部用エアバッグ12は、図2に示すように、頭部用エアバッグ11から乗員大腿部までの空間を埋めるように展開し、乗員頭部を受け止めた頭部用エアバッグ11の下側を支持するものである。また、大腿部用エアバッグ12は、乗員腰部を拘束するラップベルト103の内部に折り畳まれた状態で備え付けられている。
頭部用インフレータ21は、頭部用エアバッグ11に流入させるガスを発生させるものである。この頭部用インフレータ21は、バックル101内に装備されている。そして、頭部用インフレータ21により発生させられたガスは、ショルダーベルト102内に形成されたガス用流路を通り頭部用エアバッグ11に至るようになっている。
大腿部用インフレータ22は、大腿部用エアバッグ12に流入させるガスを発生させるものである。この大腿部用インフレータ22は、頭部用インフレータ21と同様にバックル101内に装備されている。そして、大腿部用インフレータ22により発生させられたガスは、ラップベルト103内に形成されたガス用流路を通り大腿部用エアバッグ12に至るようになっている。
コントロールユニット30は、頭部用及び大腿部用エアバッグ11,12を展開させるものである。コントロールユニット30は、頭部用及び大腿部用エアバッグ11,12を展開させる際、頭部用インフレータ21及び大腿部用インフレータ22にガス発生信号を送信するようになっている。これにより、ガス発生信号を受けたインフレータ21,22はガスを発生させることとなる。
衝撃センサ40は、車両に加わる衝撃を検出するものである。また、コントロールユニット30は、衝撃センサ40からの信号を常時監視しており、衝撃センサ40からの信号により車両に加わる衝撃が一定値を超えるようであれば、車両衝突と判定して頭部用インフレータ21及び大腿部用インフレータ22にガス発生信号を送信することとなる。
バッテリ50は、イグニッションスイッチのオン時にコントロールユニット30に電力を供給する構成となっている。このバッテリ50のプラス端子はイグニッションスイッチを介してコントロールユニット30に接続されており、マイナス端子はコントロールユニット30のグランドに接続されると共に車両のボディにアースされている。
さらに、本実施形態においてコントロールユニット30は、頭部用及び大腿部用エアバッグ11,12の展開させるにあたり、大腿部用エアバッグ12の内圧がピークとなるタイミングを、頭部用エアバッグ11の内圧がピークとなるタイミングよりも遅くする。または、コントロールユニット30は、大腿部用エアバッグ12の容積が最大となるタイミングを、頭部用エアバッグ11の容積が最大となるタイミングよりも遅くする。
以下、本実施形態に係る乗員保護方法の概略を説明する。図3は、本実施形態に係る乗員保護方法の概略の説明図であり、(a)は乗員保護の開始時を示し、(b)は乗員保護の完了時を示している。まず、車両が衝突すると、車両乗員は前方に慣性移動するが、身体はシートベルトにより拘束されている。このため、乗員頭部が前方に回転する挙動を示すこととなる。
また、車両衝突時に衝撃センサ40により一定値を超える衝撃が検出されると、コントロールユニット30は、頭部用インフレータ21にガス発生信号を送信する。これにより、図3(a)に示すように、頭部用エアバッグ11が展開し、慣性移動する乗員頭部を受け止めることとなる。
次に、コントロールユニット30は、大腿部用インフレータ22にガス発生信号を送信する。これにより、図3(b)に示すように、大腿部用エアバッグ12は頭部用エアバッグ11から乗員大腿部までの空間を埋めるように展開し、両エアバッグ11,12は乗員頭部と大腿部との間を埋め尽くすこととなる。
このように、本装置では、車両衝突時に慣性移動する乗員頭部を、エアバッグを介してステアリングホイールで受け止める必要がない。すなわち、乗員頭部の慣性移動する力は、乗員頭部から大腿部まで埋め尽くされたエアバッグを介して乗員の身体で受け止められることとなり、ステアリングホイールの位置によらず、安定的な頭部の拘束を行うようになっている。
図4は、本実施形態に係る乗員保護方法の概略の説明図であり、乗員保護の途中段階を示している。上記したように、コントロールユニット30は、大腿部用エアバッグ12を頭部用エアバッグ11より遅くに展開させる。このため、図4に示すように、大腿部用エアバッグ12の容積が最大となるタイミングは、頭部用エアバッグ11の容積が最大となるタイミングよりも遅くなる。すなわち、図3(b)に示す時点において、大腿部用エアバッグ12は頭部用エアバッグ11よりも柔らかくなっている。故に、乗員頭部を受け止めた頭部用エアバッグ11は、容易に大腿部用エアバッグ12に貫入していくこととなる。また、頭部用エアバッグ11が大腿部用エアバッグ12に貫入していく過程においては、大腿部用エアバッグ12の展開が完了しておらず、頭部用エアバッグ11と大腿部用エアバッグ12との接触面積が大きくなる。また、大腿部用エアバッグ12が頭部用エアバッグ11を包み込むような形状となる。これらにより、上側のエアバッグの挙動が安定すると共に、乗員頭部を柔らかく受け止め、乗員頭部を適切に拘束することができる。
なお、頭部用エアバッグ11は大腿部用エアバッグ12に容易に貫入するが、貫入し続けることはなく、或る程度まで貫入した時点で大腿部用エアバッグ12は頭部用エアバッグ11を適切に支持するこことなる。すなわち、頭部用エアバッグ11が大腿部用エアバッグ12に貫入していくに従って、大腿部用エアバッグ12の内圧が高められることとなるため、頭部用エアバッグ11が或る程度貫入した時点で頭部用エアバッグ11を適切に支持するこことなる。
図5は、頭部用エアバッグ11と大腿部用エアバッグ12とを同時に展開させたときの様子を示す説明図である。図5に示すように、双方のエアバッグ11,12を同時に展開させた場合、大腿部用エアバッグ12にて頭部用エアバッグ11を支持したとしても、頭部用エアバッグ11は大腿部用エアバッグ12に貫入し難いこととなる。このため、乗員頭部を受け止めた力は車両前方側へ逃げるようになり、安定的な頭部の拘束を行うことができず、且つ乗員頭部を適切に拘束するとは言えなくなる。
図6は、本実施形態の乗員保護方法による保護の様子と、ステアリング付近に設けられたエアバッグにより乗員保護を行う様子とを比較する説明図であり、(a)は乗員頭部とエアバッグとの接触位置を示し、(b)は乗員頭部を保護したときの乗員頭部の速度を示している。なお、図6(b)において縦軸は乗員頭部の速度を示し、横軸は衝突発生からの時間を示している。
図6(a)に示すように、ステアリング付近に設けられたエアバッグ(以下従来例という)では、乗員頭部が距離L0だけ移動した時点で乗員頭部を受け止めることとなる。一方、本実施形態の乗員保護装置1では、シートベルトに備え付けられた頭部用エアバッグ11が展開するため、乗員頭部が距離L1(L0よりも小さい距離)だけ移動した時点で乗員頭部を受け止めることとなる。
また、乗員頭部は、頭部用エアバッグ11を介して乗員の身体により支えられるため、頭部用エアバッグ11が展開すれば直ちに乗員頭部を拘束し始めることとなる。よって、図6(b)に示すように、拘束タイミングは早期化されることとなる。すなわち、従来例の場合、衝突発生からの時間がT0に達した時点で乗員頭部の拘束が開始されるが、本実施形態では、それよりも短い時間T1で乗員頭部の拘束が開始される。
そして、この拘束タイミングの早期化により、慣性移動する乗員頭部の速度V0を、従来例と比較して緩やかに低下させることができる。すなわち、本実施形態では乗員頭部を柔らかく受け止めることができる。特に乗員頭部を柔らかく受け止めるとなると、乗員頭部と頭部用エアバッグ11との接触面積が従来例よりも拡大されるため、乗員頭部にかかる荷重を分散できることにもなる。さらに、頭部用エアバッグ11及び大腿部用エアバッグ12を用いているので、個々のエアバッグの容量を小さくすることができ、展開完了までの時間を短縮できることにもなる。
図7は、乗員保護時の首モーメントを示すグラフである。なお、図7において縦軸は首モーメント〔Nm〕を示し、横軸はエアバッグ展開開始からの時間〔ms〕を示している。本実施形態に係る乗員保護装置1では、時刻T1において、頭部用エアバッグ11が大腿部用エアバッグ12と干渉し始める。ここで、本実施形態の乗員保護装置1では、従来例よりも首モーメントが増加している。時刻T1では、頭部用エアバッグ11が大腿部用エアバッグ12に貫入する最中であり、乗員頭部が頭部用エアバッグ11によりあまり支えられていないためである。
このように、時刻T1において首モーメントは増加するが、時刻T2では従来例よりも首モーメントが減少している。時刻T2において、頭部用エアバッグ11が大腿部用エアバッグ12に貫入して大腿部用エアバッグ12の内圧が高まり、大腿部用エアバッグ12に頭部用エアバッグ11を支持するだけの反力が発生し、乗員頭部が支えられるためである。その後、首モーメントはピークに至るが、このピーク値は従来例のピーク値よりも減少している。ピークに至るまでに乗員頭部の運動エネルギーは従来例よりも減少させられているためである。以上のように、本実施形態に係る乗員保護装置1では従来例よりも乗員頭部を適切に保護していると言える。
次に、本実施形態に係る乗員保護方法の詳細を説明する。図8は、本実施形態に係る乗員保護方法を示すフローチャートである。まず、車両のイグニッションスイッチがオンされるとコントロールユニット30に電力が供給され、図8に示すフローチャートが実行される。そして、コントロールユニット30は、衝撃センサ40からの信号を入力する(ST1)。
次いで、コントロールユニット30は、衝撃センサ40からの信号から判断される衝撃が閾値を超えるか否かを判断する(ST2)。ここで、閾値を超えないと判断した場合(ST2:NO)、処理はステップST1に戻ることとなる。他方、閾値を超えると判断した場合(ST2:YES)、コントロールユニット30は、頭部用インフレータ21にガス発生信号を送信する(ST3)。
その後、コントロールユニット30は計時を開始する。そして、コントロールユニット30は、経過時間が所定のタイマ値を超えたか否かを判断する(ST4)。ここで、タイマ値を超えないと判断した場合(ST4:NO)、超えると判断されるまで、この処理が繰り返される。一方、タイマ値を超えると判断した場合(ST4:YES)、コントロールユニット30は、大腿部用インフレータ22にガス発生信号を送信する(ST5)。そして、処理は終了することとなる。
このようにして、第1実施形態に係る乗員保護装置及び方法によれば、展開時に頭部用エアバッグ11により乗員頭部を受け止め、大腿部用エアバッグ12は展開した頭部用エアバッグ11から乗員大腿部までの空間を埋めるように展開するため、両エアバッグ11,12は乗員頭部から大腿部までの空間を埋めることとなる。これにより、車両衝突時に慣性移動する乗員頭部を、エアバッグを介してステアリングホイールで受け止めることなく、乗員頭部から大腿部まで埋められたエアバッグ11,12を介して乗員の身体で受け止めることができる。よって、シートベルトからエアバッグを展開させつつも安定的な保護性能を得ることができる。
また、大腿部用エアバッグ12の内圧がピークとなるタイミングを、頭部用エアバッグの内圧がピークとなるタイミングよりも遅くする。または、大腿部用エアバッグ12の容積が最大となるタイミングを、頭部用エアバッグ11の容積が最大となるタイミングよりも遅くする。このため、頭部用エアバッグ11よりも柔らかい大腿部用エアバッグ12にて頭部用エアバッグ11を支持することとなり、頭部用エアバッグ11は容易に大腿部用エアバッグ12に貫入していくこととなる。故に、乗員頭部についても柔らかく受け止めることとなる。よって、乗員頭部を適切に拘束することができる。
従って、シートベルトからエアバッグを展開させつつも安定的な保護性能を得ることができ、且つ乗員頭部を適切に拘束することができる。
次に、本発明の第2実施形態を説明する。第2実施形態に係る乗員保護装置は、第1実施形態のものと同様であるが、構成及び処理内容が一部異なっている。以下、第1実施形態との相違点を説明する。
まず、第2実施形態において、大腿部用エアバッグ12のベントホールは、頭部用エアバッグ11のベントホールよりも大きくされている。すなわち、頭部用エアバッグ11のベントホール径をφuとし、大腿部用エアバッグ12のベントホール径をφlとした場合、φu<φlとなるようにしている。このため、大腿部用エアバッグ12は頭部用エアバッグ11よりも排気量が多く、展開時における大腿部用エアバッグ12の内圧は頭部用エアバッグ11の内圧よりも小さくなる。
また、第2実施形態においてコントロールユニット30は、車両衝突時に頭部用エアバッグ11と大腿部用エアバッグ12との双方をほぼ同時に展開させる。すなわち、コントロールユニット30は、第1実施形態と異なり両エアバッグ11,12の展開に時間差を設けないこととしている。
図9は、第2実施形態に係る乗員保護方法の詳細を示すフローチャートである。図9に示すように、コントロールユニット30は、衝撃センサ40からの信号を入力し(ST11)、衝撃センサ40からの信号から判断される衝撃が閾値を超えるか否かを判断する(ST12)。そして、閾値を超えないと判断した場合(ST12:NO)、処理をステップST1に戻し、閾値を超えると判断した場合(ST12:YES)、コントロールユニット30は、頭部用インフレータ21にガス発生信号を送信する(ST13)。さらに、コントロールユニット30は、大腿部用インフレータ22にガス発生信号を送信する(ST14)。そして、処理は終了することとなる。
このように、第2実施形態では、頭部用エアバッグ11と大腿部用エアバッグ12とをほぼ同時に展開させている。ところが、大腿部用エアバッグ12のベントホールは頭部用エアバッグ11のベントホールよりも大きくされているため、大腿部用エアバッグ12の内圧は頭部用エアバッグ11の内圧よりも低くなる。このため、乗員頭部を受け止めた頭部用エアバッグ11は容易に大腿部用エアバッグ12に貫入していくこととなり、第1実施形態と同様に、安定的な保護性能を得ることができ、且つ乗員頭部を適切に拘束することができることとなる。
図10は、第2実施形態に係る乗員保護装置2の乗員保護時の首モーメントを示すグラフである。なお、図10において縦軸は首モーメント〔Nm〕を示し、横軸はエアバッグ展開開始からの時間〔ms〕を示している。まず、時刻T1では、頭部用エアバッグ11と大腿部用エアバッグ12とが干渉を開始する。ここで、第2実施形態では、頭部用エアバッグ11と大腿部用エアバッグ12とが同時に展開するため、両方のエアバッグ11,12は内圧が高い状態となっている。すなわち、頭部用エアバッグ11と大腿部用エアバッグ12とが反発するようになり、頭部用エアバッグ11が安定しない。
しかし、時刻T1’になると、大腿部用エアバッグ12の内部ガスがベントホールを通って開放されて内圧が低下する。このため、頭部用エアバッグ11が大腿部用エアバッグ12に貫入するようになる。これにより、頭部用エアバッグ11が安定し、乗員頭部を適切に拘束することとなる。この結果、時刻T2以降に示すように、乗員頭部の運動エネルギーが適切に吸収され、首モーメントのピークが低下することとなる。
このようにして、第2実施形態に係る乗員保護装置及び方法によれば、展開時に頭部用エアバッグ11により乗員頭部を受け止め、大腿部用エアバッグ12は展開した頭部用エアバッグ11から乗員大腿部までの空間を埋めるように展開するため、両エアバッグ11,12は乗員頭部から大腿部までの空間を埋めることとなる。これにより、車両衝突時に慣性移動する乗員頭部を、エアバッグを介してステアリングホイールで受け止めることなく、乗員頭部から大腿部まで埋められたエアバッグ11,12を介して乗員の身体で受け止めることができる。よって、シートベルトからエアバッグを展開させつつも安定的な保護性能を得ることができる。
また、大腿部用エアバッグ12の内圧を頭部用エアバッグ11の内圧よりも低くする。このため、頭部用エアバッグ11よりも柔らかい大腿部用エアバッグ12にて頭部用エアバッグ11を支持することとなり、頭部用エアバッグ11は容易に大腿部用エアバッグ12に貫入していくこととなる。故に、乗員頭部についても柔らかく受け止めることとなる。よって、乗員頭部を適切に拘束することができる。
従って、シートベルトからエアバッグを展開させつつも安定的な保護性能を得ることができ、且つ乗員頭部を適切に拘束することができる。
また、大腿部用エアバッグ12のベントホールは、頭部用エアバッグ11のベントホールよりも大きくされている。このため、大腿部用エアバッグ12は、頭部用エアバッグ11よりも多く排気されることとなる。よって、大腿部用エアバッグ12の内圧を頭部用エアバッグ11の内圧よりも容易に低くすることができる。
次に、本発明の第3実施形態を説明する。第3実施形態に係る乗員保護装置は、第1実施形態のものと同様であるが、構成及び処理内容が一部異なっている。以下、第1実施形態との相違点を説明する。
まず、第3実施形態では第2実施形態と同様に、大腿部用エアバッグ12のベントホールが頭部用エアバッグ11のベントホールよりも大きくされている。他方、コントロールユニット30は、第1実施形態と同様に時間差を設けて両エアバッグ11,12を展開させる。これにより、第1実施形態と第2実施形態との双方の効果を得ることができる。
図11は、第3実施形態に係る乗員保護装置3の乗員保護時の首モーメントを示すグラフである。なお、図11において縦軸は首モーメント〔Nm〕を示し、横軸はエアバッグ展開開始からの時間〔ms〕を示している。図11に示すように、第3実施形態に係る乗員保護装置3では、時刻T1において頭部用エアバッグ11と大腿部用エアバッグ12とが干渉する。
また、首モーメントは、時刻T1以降において、第1実施形態と比較して増加している。これは、頭部用エアバッグ11よりも大腿部用エアバッグ12を遅くに展開させ、且つ大腿部用エアバッグ12のベントホールを拡大したために、頭部用エアバッグ11が大腿部用エアバッグ12に一層容易に貫入するようになったためである。すなわち、大腿部用エアバッグ12に頭部用エアバッグ11を支えるだけの反力が発生しておらず、乗員頭部の前方回転を抑制し難くなっているためである。
ところが、頭部用エアバッグ11が大腿部用エアバッグ12に一層容易に貫入するようになったため、大腿部用エアバッグ12に頭部用エアバッグ11を支えるだけの反力が発生した場合には、頭部用エアバッグ11の挙動はより安定し、拘束効率が一層高まることとなる。この結果、時刻T2以降に示すように、乗員頭部の運動エネルギーが一層適切に吸収され、首モーメントのピークがさらに低下することとなる。
このようにして、第3実施形態に係る乗員保護装置及び方法によれば、展開時に頭部用エアバッグ11により乗員頭部を受け止め、大腿部用エアバッグ12は展開した頭部用エアバッグ11から乗員大腿部までの空間を埋めるように展開するため、両エアバッグ11,12は乗員頭部から大腿部までの空間を埋めることとなる。これにより、車両衝突時に慣性移動する乗員頭部を、エアバッグを介してステアリングホイールで受け止めることなく、乗員頭部から大腿部まで埋められたエアバッグ11,12を介して乗員の身体で受け止めることができる。よって、シートベルトからエアバッグを展開させつつも安定的な保護性能を得ることができる。
また、大腿部用エアバッグ12の内圧がピークとなるタイミングを、頭部用エアバッグ11の内圧がピークとなるタイミングよりも遅くする。または、大腿部用エアバッグ12の容積が最大となるタイミングを、頭部用エアバッグ11の容積が最大となるタイミングよりも遅くする。このため、頭部用エアバッグ11よりも柔らかい大腿部用エアバッグ12にて頭部用エアバッグ11を支持することとなり、頭部用エアバッグ11は容易に大腿部用エアバッグ12に貫入していくこととなる。故に、乗員頭部についても柔らかく受け止めることとなる。よって、乗員頭部を適切に拘束することができる。
さらに、大腿部用エアバッグ12の内圧が頭部用エアバッグ11の内圧よりも低くする。このため、頭部用エアバッグ11よりも一層柔らかい大腿部用エアバッグ12にて頭部用エアバッグ11を支持することとなり、頭部用エアバッグ11は一層容易に大腿部用エアバッグ12に貫入していくこととなる。故に、乗員頭部についても柔らかく受け止めることとなる。よって、乗員頭部を適切に拘束することができる。
従って、シートベルトからエアバッグを展開させつつも安定的な保護性能を得ることができ、且つ乗員頭部を一層適切に拘束することができる。
また、第2実施形態と同様に、大腿部用エアバッグ12の内圧を頭部用エアバッグ11の内圧よりも容易に低くすることができる。
次に、本発明の第4実施形態を説明する。第4実施形態に係る乗員保護装置は、第1実施形態のものと同様であるが、第1実施形態のものよりもエアバッグの展開タイミングがより一層適切とされている点で相違する。以下、第1実施形態との相違点を説明する。
まず、エアバッグ内へのガス流入開始からエアバッグの内圧がピークになるまでの時間、又は、エアバッグ内へのガス流入開始からエアバッグの容積が最大になるまでの時間を、頭部用エアバッグ11についてTuと規定し、大腿部用エアバッグ12についてTlと規定する。そして、第4実施形態では、大腿部用エアバッグ12内へのガス流入開始タイミングを、頭部用エアバッグ11内へのガス流入開始タイミングに対して、Tu−Tlの時間よりも長い時間だけ遅らせることとする。
ここで、上記時間Tu,Tlは以下のようにして求めることができる。すなわち、
Tu=f(Vu/Ou)
Tl=f(Vl/Ol)
なる関係式から求めることができる。なお、Vuは頭部用エアバッグ11の容量であり、Ouは頭部用インフレータ21の出力である。また、Vlは大腿部用エアバッグ12の容量であり、Olは大腿部用インフレータ22の出力である。
図12は、エアバッグの内圧を示す説明図である。同図に示すように、時刻Tu1において頭部用インフレータ21から頭部用エアバッグ11にガスを送出したとする。次いで、時刻Tl1において大腿部用インフレータ22から大腿部用エアバッグ12にガスを送出したとする。
そして、時刻Tu1から時間Tuだけ経過した時点Tu2において、頭部用エアバッグ11の内圧は最大となる。その後、時刻Tl1から時間Tlだけ経過した時点Tl2において、大腿部用エアバッグ12の内圧は最大となる。ここで、時刻Tu1から時刻Tl1までの時間差は、Tu−Tlよりも大きくされている。故に、大腿部用エアバッグ12は、頭部用エアバッグ11よりも必ず遅れて内圧が最大となる。このように、第4実施形態では、大腿部用エアバッグ12の容積が最大となるタイミングを、頭部用エアバッグ11の容積が最大となるタイミングよりも確実に遅くするようにしている。
このようにして、第4実施形態に係る乗員保護装置4及び方法によれば、第1実施形態と同様に、シートベルトからエアバッグを展開させつつも安定的な保護性能を得ることができ、且つ乗員頭部を適切に拘束することができる。
さらに、第4実施形態によれば、エアバッグ内へのガス流入開始からエアバッグの内圧がピークになるまでの時間、又は、エアバッグ内へのガス流入開始からエアバッグの容積が最大になるまでの時間を、頭部用エアバッグ11についてTuと規定し、大腿部用エアバッグ12についてTlと規定する。そして、Tu−Tlの時間よりも長い時間、大腿部用エアバッグ12のガス流入開始タイミングを頭部用エアバッグ11のガス流入開始タイミングに対して遅らせる。これにより、大腿部用エアバッグ12の内圧がピークとなるタイミング又は容積が最大となるタイミングを、頭部用エアバッグ11のそれよりも遅くすることができる。しかも、上記のようにガス流入開始タイミングを設定すれば、エアバッグの仕様が変わったとしても、適切なタイミングを実現することができる。
次に、本発明の第5実施形態を説明する。第5実施形態に係る乗員保護装置は、第1実施形態のものと同様であるが、第1実施形態のものよりもインフレータ21,22の出力が適切に設定されている点で相違する。以下、第1実施形態との相違点を説明する。
第5実施形態に係る乗員保護装置5において、インフレータ21,22の出力は、頭部用エアバッグ11の内圧よりも大腿部用エアバッグ12の内圧が低くなるように、設定されている。ここで、エアバッグの内圧は、エアバッグの容積とインフレータの出力から定まる。従って、双方のインフレータ21,22の出力は、既知であるエアバッグの容積比から、容易に設定することができる。
具体的に説明すると、頭部用エアバッグ11の容量をVuとし、頭部用インフレータ21の出力をOuとする。また、大腿部用エアバッグ12の容量をVlとし、大腿部用インフレータ22の出力をOlとすると、頭部用エアバッグ11の内圧Pu及び大腿部用エアバッグ12の内圧Plは、
Pu=g(Ou/Vu)
Pl=g(Ol/Vl)
なる関係式により表すことができる。
ここで、本実施形態では、Pl<Puとなるように、インフレータ21,22の出力を設定するため、大腿部用インフレータ22の出力は、
Ol<Ou×(Vu/Vl)
と設定される。
図13は、第5実施形態に係るインフレータ21,22の出力の設定方法を示す説明図であり、(a)は頭部用エアバッグ11が大腿部用エアバッグ12よりも大きいときの例を示している。また、(b)は頭部用エアバッグ11が大腿部用エアバッグ12よりも小さいときの例を示している。
まず、図13(a)に示すように、頭部用エアバッグ11が大腿部用エアバッグ12よりも大きく、頭部用エアバッグ11の容積Vuが大腿部用エアバッグ12の容積Vlのa(aは1を超える数)倍とされている。この場合、大腿部用インフレータ22の出力は、
Ol<Ou×aとなるように設定されることとなる。
また、図13(b)に示すように、頭部用エアバッグ11が大腿部用エアバッグ12よりも小さく、大腿部用エアバッグ12の容積Vlが頭部用エアバッグ11の容積Vuのb(bは1を超える数)倍とされている。この場合、大腿部用インフレータ22の出力は、Ol<Ou/bとなるように設定される。
このようにして、第5実施形態に係る乗員保護装置5及び方法によれば、第1実施形態と同様に、シートベルトからエアバッグを展開させつつも安定的な保護性能を得ることができ、且つ乗員頭部を適切に拘束することができる。
さらに、第5実施形態によれば、エアバッグの容積とインフレータの出力から定まるエアバッグの内圧が、頭部用エアバッグ11よりも大腿部用エアバッグ12の方が低くなるように、インフレータ21,22の出力が設定されている。このため、大腿部用エアバッグ12の内圧を頭部用エアバッグ11の内圧よりも確実に低くすることができる。
次に、本発明の第6実施形態を説明する。第6実施形態に係る乗員保護装置は、第2実施形態のものと同様であるが、構成及び処理内容が一部第2実施形態のものと異なっている。以下、第2実施形態との相違点を説明する。
図14は、第6実施形態に係る乗員保護装置の構成図である。同図に示すように、第6実施形態に係る乗員保護装置6は、新たに頭部用エアバッグ内圧センサ(頭部用エアバッグ内圧検出手段)61、大腿部用エアバッグ内圧センサ(大腿部用エアバッグ内圧検出手段)62、及びバルブ(流入ガス制御手段)70を備えている。
頭部用エアバッグ内圧センサ61は、頭部用エアバッグ11の内圧を検出するものであり、大腿部用エアバッグ内圧センサ62は、大腿部用エアバッグ12の内圧を検出するものである。バルブ70は、頭部用エアバッグ11及び大腿部用エアバッグ12を展開させる際に、これらエアバッグ11,12の少なくとも1つに流入させるガス量を制御するものである。
図15は、図14に示した内圧センサ61,62及びバルブ70の詳細構成図であり、(a)はシート周辺を示し、(b)はバルブ70の詳細を示している。図15(a)に示すように、頭部用エアバッグ内圧センサ61は頭部用エアバッグ11の展開時に該エアバッグ11の内部に位置するように取り付けられている。大腿部用エアバッグ内圧センサ62についても同様に、大腿部用エアバッグ12の展開時に該エアバッグ12の内部に位置するように取り付けられている。
第6実施形態において大腿部用インフレータ22は、シート側方下部に設けられており、発生させたガスを大腿部用エアバッグ12に供給するようになっている。また、大腿部用インフレータ22から大腿部用エアバッグ12に至るまでの流路は、分岐されてバルブ70に接続されている。バルブ70は、図15(b)に示すように、大腿部用インフレータ22にて発生したガスを外部に排出する流路が形成されており、この流路を開閉するロッド71と、ロッド71の開閉動作を行わせるソレノイド72とを有している。ソレノイド72は通電されると、ロッド71を流路の開方向に移動させて流路を開放するようになっている。これにより、大腿部用インフレータ22からの大腿部用エアバッグ12に流入するガス量が制御可能となっている。
このような構成を有するため、コントロールユニット30は、車両衝突時にインフレータ21,22からエアバッグ11,12にガスを流入させ、双方の内圧センサ61,62の検出値を読み込む。そして、コントロールユニット30は、大腿部用エアバッグ12の内圧Plが頭部用エアバッグ11の内圧Puよりも低くなるようにガス流入量を制御することとなる。
図16は、第6実施形態に係る乗員保護方法を示すフローチャートである。なお、図16に示すステップST21〜ST24の処理は、図9に示したステップST11〜ST14の処理と同様であるため、説明を省略する。
インフレータ21,22にガス発生信号を送信した後(ST23,24の後)、コントロールユニット30は、頭部用エアバッグ内圧センサ61からの信号を入力する(ST25)。そして、コントロールユニット30は、大腿部用エアバッグ内圧センサ62からの信号を入力する(ST26)。
次いで、コントロールユニット30は、頭部用エアバッグ内圧センサ61からの信号により定まる頭部用エアバッグ11の内圧Puが、大腿部用エアバッグ内圧センサ62からの信号により定まる大腿部用エアバッグ12の内圧Plよりも大きいか否かを判断する(ST27)。頭部用エアバッグ11の内圧Puが大腿部用エアバッグ12の内圧Plよりも大きいと判断した場合(ST27:YES)、処理はステップST29に進む。
一方、頭部用エアバッグ11の内圧Puが大腿部用エアバッグ12の内圧Plよりも大きくないと判断した場合(ST27:NO)、コントロールユニット30は、バルブ70に通電する(ST28)。これにより、コントロールユニット30はバルブ70内の流路を開放して大腿部用インフレータ22から大腿部用エアバッグ12に流入するガス量を減少させる。
その後、コントロールユニット30は、衝撃センサ40からの信号により定まる衝撃が閾値未満であるか否かを判断する(ST29)。ここで、閾値未満でないと判断した場合(ST29:NO)、車両衝突中であると判断できるため、処理はステップST25に戻ることとなる。他方、閾値未満であると判断した場合(ST29:YES)、処理は終了することとなる。
このようにして、第6実施形態に係る乗員保護装置6及び方法によれば、第2実施形態と同様に、シートベルトからエアバッグを展開させつつも安定的な保護性能を得ることができ、且つ乗員頭部を適切に拘束することができる。
さらに、第6実施形態によれば、大腿部用エアバッグ12の内圧が頭部用エアバッグ11の内圧よりも小さくなるように、ガスの流入量を制御する。このため、大腿部用エアバッグ12の内圧を頭部用エアバッグ11の内圧よりも容易且つ確実に低くすることができる。
なお、第6実施形態では、大腿部用エアバッグ12に流入するガス量を制御していたが、これに限らず、頭部用エアバッグ11に流入するガス量を制御しても良いし、双方のエアバッグ11,12に流入するガス量を制御してもよい。
次に、本発明の第7実施形態を説明する。第7実施形態に係る乗員保護装置は、第6実施形態のものと同様であるが、構成及び処理内容が一部第6実施形態のものと異なっている。以下、第6実施形態との相違点を説明する。
まず、第6実施形態に係る乗員保護装置6では、エアバッグに流入するガス量を制御することとしていた。これに対し、第7実施形態に係る乗員保護装置7では、エアバッグから流出するガス量を制御することとしている。
図17は、第7実施形態に係る乗員保護装置7のバルブ70の詳細構成図であり、(a)はシート周辺を示し、(b)はバルブ70の詳細を示している。図17(a)に示すように、バルブ70は、大腿部用エアバッグ12近傍に設けられ、大腿部用エアバッグ12にベントホールから流出するガス量を制御する構成となっている。このため、バルブ70は流出ガス制御手段として機能することとなる。また、バルブ70は、図17(b)に示すように、図15に示した構成と同様であり、ソレノイド72によりロッド71を移動させて流路を開閉するようになっている。
このような構成を有するため、コントロールユニット30は、車両衝突時にインフレータ21,22からエアバッグ11,12にガスを流入させ、双方の内圧センサ61,62の検出値を読み込む。そして、コントロールユニット30は、大腿部用エアバッグ12の内圧Plが頭部用エアバッグ11の内圧Puよりも低くなるようにガス流出量を制御することとなる。
このようにして、第7実施形態に係る乗員保護装置7及び方法によれば、第6実施形態と同様に、シートベルトからエアバッグを展開させつつも安定的な保護性能を得ることができ、且つ乗員頭部を適切に拘束することができる。
さらに、第7実施形態によれば、大腿部用エアバッグ12の内圧Plが頭部用エアバッグ11の内圧Puよりも小さくなるように、ガスの排出量を制御する。このため、大腿部用エアバッグ12の内圧を頭部用エアバッグ11の内圧よりも容易且つ確実に低くすることができる。
次に、本発明の第8実施形態を説明する。第8実施形態に係る乗員保護装置は、第1実施形態のものと同様であるが、構成及び処理内容が一部第1実施形態のものと異なっている。以下、第1実施形態との相違点を説明する。
第8実施形態に係る乗員保護装置8はエアバッグを3つ以上備えている。以下、乗員保護装置8がエアバッグを3つ備える例について説明する。図18は、第8実施形態に係る乗員保護装置のシート周辺部の構成図である。同図に示すように、第8実施形態では、大腿部用エアバッグ12が複数のエアバッグ12a,12bからなっており、下側のエアバッグ12bにより乗員の大腿部を受け止め、上側のエアバッグ12aにより頭部用エアバッグ11を支持するようになっている。
なお、大腿部用エアバッグ12が複数からなるため、大腿部用インフレータ22についてもエアバッグ数にあわせて複数設けられていることが望ましい。大腿部用エアバッグ12を複数にすることにより個々のエアバッグの容積を小さくでき、大腿部用インフレータ22を複数にすることにより小さなエアバッグにガスを流入させることとなり、素早くエアバッグを展開することができるためである。
図19は、第8実施形態に係る乗員保護方法の概略の説明図であり、(a)は乗員保護の開始時を示し、(b)は乗員保護の完了時を示している。また、車両衝突時に衝撃センサ40により一定値を超える衝撃が検出されると、コントロールユニット30は、頭部用インフレータ21にガス発生信号を送信する。これにより、図19(a)に示すように、頭部用エアバッグ11が展開し、慣性移動する乗員頭部を受け止めることとなる。
次に、コントロールユニット30は、大腿部用インフレータ22にガス発生信号を送信する。これにより、図19(b)に示すように、2つのエアバッグ12a,12bは頭部用エアバッグ11と大腿部との間で展開する。そして、頭部用エアバッグ11と2つのエアバッグ12a,12bとは乗員頭部と大腿部との間を埋め尽くすこととなる。このとき、2つのエアバッグ12a,12bは、少なくとも1つが頭部用エアバッグ11よりも内圧が低くされるなどにより柔らかくなっている。このため、頭部用エアバッグ11は、大腿部用エアバッグ12に容易に貫入するようになっている。
このようにして、第8実施形態に係る乗員保護装置8及び方法によれば、シートベルトからエアバッグを展開させつつも安定的な保護性能を得ることができ、且つ乗員頭部を適切に拘束することができる。
さらに、第8実施形態によれば、大腿部用エアバッグ12は複数のエアバッグ12a,12bからなり、複数のエアバッグ12a,12bのうち1以上のエアバッグにより頭部用エアバッグ11を支持する。このため、エアバッグが3つ以上存在する場合においても、安定的な保護性能を得ることができ、且つ乗員頭部を適切に拘束することができる。
なお、第8実施形態では、エアバッグの展開を早期に行うべく、エアバッグの数を同じ数のインフレータを設けることが望ましい。また、エアバッグは3つに限らず、4つ以上あってもよい。さらに、大腿部用エアバッグ12が複数である場合に限らず、頭部用エアバッグ11が複数設けられていてもよい。
次に、本発明の第9実施形態を説明する。第9実施形態に係る乗員保護装置は、第8実施形態のものと同様であるが、処理内容が一部第8実施形態のものと異なっている。以下、第8実施形態との相違点を説明する。
図20は、第9実施形態に係る乗員保護方法の概略の説明図であり、(a)は乗員保護の開始時を示し、(b)は乗員保護の途中段階を示し、(c)は乗員保護の完了時を示している。まず、車両衝突時に衝撃センサ40により一定値を超える衝撃が検出されると、コントロールユニット30は、図20(a)に示すように、頭部用エアバッグ11を展開させ、慣性移動する乗員頭部を受け止めることとなる。次に、コントロールユニット30は、図20(b)に示すように、大腿部用エアバッグ12のうち上側のエアバッグ12aを展開させ、その後、図20(c)に示すように、下側のエアバッグ12bを展開させる。
これにより、頭部用エアバッグ11、上側のエアバッグ12a、及び下側のエアバッグ12bが、この順番で内圧がピークとなるタイミング又は容積が最大となるタイミングが遅くされることとなる。すなわち、一番上側のエアバッグから下側に向かって順番で内圧がピークとなるタイミング又は容積が最大となるタイミングが遅くなるようにされることとなる。
このようにして、第9実施形態に係る乗員保護装置9によれば、第8実施形態と同様に、シートベルトからエアバッグを展開させつつも安定的な保護性能を得ることができ、且つ乗員頭部を適切に拘束することができる。また、エアバッグが3つ以上存在する場合においても、安定的な保護性能を得ることができ、且つ乗員頭部を適切に拘束することができる。
さらに、第9実施形態によれば、頭部用エアバッグ11及び大腿部用エアバッグ12は3つ以上のエアバッグからなり、3つ以上のエアバッグは、一番上側のエアバッグから下側に向かって順番に、内圧がピークとなるタイミング又は容積が最大となるタイミングが遅くなるようにされている。このため、3つ以上のエアバッグが連動して衝撃の吸収効果、すなわち乗員頭部の拘束効果を向上させることができる。
次に、本発明の第10実施形態を説明する。第10実施形態に係る乗員保護装置は、第1実施形態のものと同様であるが、構成が一部第1実施形態のものと異なっている。以下、第1実施形態との相違点を説明する。
図21は、第10実施形態に係る乗員保護装置のシート周辺部の構成図である。図21に示すように、第10実施形態において大腿部用エアバッグ12は、途中で折り返された構造となっている。これにより、大腿部用エアバッグ12は、ガス流入の際の抵抗が増え、展開速度が頭部用エアバッグ11よりも遅くなるようにされている。なお、大腿部用エアバッグ12は、この構造に限らず、第1実施形態のような袋形状のエアバッグ内部の空間を仕切る膜を設け、この膜に小孔を設けるなどして、展開速度が頭部用エアバッグ11よりも遅くなるようにされていてもよい。これにより、大腿部用エアバッグ12の内圧のピークや容積の最大となるタイミングを、頭部用エアバッグ11のそれよりも容易に遅らせることができる。
このようにして、第10実施形態に係る乗員保護装置10及び方法によれば、第1実施形態と同様に、シートベルトからエアバッグを展開させつつも安定的な保護性能を得ることができ、且つ乗員頭部を適切に拘束することができる。
また、第10実施形態によれば、大腿部用エアバッグ12は、展開速度が頭部用エアバッグ11よりも遅くなる構造とされている。このため、例えば大腿部用エアバッグ12と頭部用エアバッグ11とを同時に展開させるなどしても、大腿部用エアバッグ12の内圧のピークや容積の最大となるタイミングを、頭部用エアバッグのそれよりも容易に遅らせることができる。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、変更を加えてもよいし、各実施形態を組み合わせるようにしてもよい。例えば、本実施形態では、車両乗員の保護を例に説明したが、これに限らず、他の乗り物の乗員保護に用いていもよい。
本発明の第1実施形態による乗員保護装置の構成図である。 第1実施形態に係る乗員保護装置のシート周辺部の構成図である。 本実施形態に係る乗員保護方法の概略の説明図であり、(a)は乗員保護の開始時を示し、(b)は乗員保護の完了時を示している。 本実施形態に係る乗員保護方法の概略の説明図であり、乗員保護の途中段階を示している。 頭部用エアバッグと大腿部用エアバッグとを同時に展開させたときの様子を示す説明図である。 本実施形態の乗員保護方法による保護の様子と、ステアリング付近に設けられたエアバッグにより乗員保護を行う様子とを比較する説明図であり、(a)は乗員頭部とエアバッグとの接触位置を示し、(b)は乗員頭部を保護したときの乗員頭部の速度を示している。 乗員保護時の首モーメントを示すグラフである。 本実施形態に係る乗員保護方法を示すフローチャートである。 第2実施形態に係る乗員保護方法の詳細を示すフローチャートである。 第2実施形態に係る乗員保護装置の乗員保護時の首モーメントを示すグラフである。 第3実施形態に係る乗員保護装置の乗員保護時の首モーメントを示すグラフである。 エアバッグの内圧を示す説明図である。 第5実施形態に係るインフレータの出力の設定方法を示す説明図であり、(a)は頭部用エアバッグが大腿部用エアバッグよりも大きいときの例を示し、(b)は頭部用エアバッグが大腿部用エアバッグよりも小さいときの例を示している。 第6実施形態に係る乗員保護装置の構成図である。 図14に示した内圧センサ及びバルブの詳細構成図であり、(a)はシート周辺を示し、(b)はバルブの詳細を示している。 第6実施形態に係る乗員保護方法を示すフローチャートである。 第7実施形態に係る乗員保護装置のバルブの詳細構成図であり、(a)はシート周辺を示し、(b)はバルブの詳細を示している。 第8実施形態に係る乗員保護装置のシート周辺部の構成図である。 第8実施形態に係る乗員保護方法の概略の説明図であり、(a)は乗員保護の開始時を示し、(b)は乗員保護の完了時を示している。 第9実施形態に係る乗員保護方法の概略の説明図であり、(a)は乗員保護の開始時を示し、(b)は乗員保護の途中段階を示し、(c)は乗員保護の完了時を示している。 第10実施形態に係る乗員保護装置のシート周辺部の構成図である。
符号の説明
1〜10…乗員保護装置
11…頭部用エアバッグ
12…大腿部用エアバッグ
21…頭部用インフレータ
22…大腿部用インフレータ
30…コントロールユニット
61…頭部用エアバッグ内圧センサ(頭部用エアバッグ内圧検出手段)
62…大腿部用エアバッグ内圧センサ(大腿部用エアバッグ内圧検出手段)
70…バルブ(流入ガス制御手段、流出ガス制御手段)

Claims (13)

  1. シートベルトに備え付けられたエアバッグにより乗員を保護する乗員保護装置において、
    展開時に乗員頭部を受け止める頭部用エアバッグと、
    展開した前記頭部用エアバッグから乗員大腿部までの空間を埋めるように展開する大腿部用エアバッグと、
    前記頭部用エアバッグ及び前記大腿部用エアバッグを展開させるコントロールユニットと、を備え、
    前記コントロールユニットは、前記頭部用エアバッグ及び前記大腿部用エアバッグの展開させるにあたり、前記大腿部用エアバッグの内圧がピークとなるタイミングを、前記頭部用エアバッグの内圧がピークとなるタイミングよりも遅くし、又は前記大腿部用エアバッグの容積が最大となるタイミングを、前記頭部用エアバッグの容積が最大となるタイミングよりも遅くすることを特徴とする乗員保護装置。
  2. 前記コントロールユニットは、前記頭部用エアバッグ及び前記大腿部用エアバッグの展開させるにあたり、更に、前記大腿部用エアバッグの内圧が前記頭部用エアバッグの内圧よりも低くすることを特徴とする請求項1に記載の乗員保護装置。
  3. 前記コントロールユニットは、エアバッグ内へのガス流入開始からエアバッグの内圧がピークになるまでの時間、又は、エアバッグ内へのガス流入開始からエアバッグの容積が最大になるまでの時間を、前記頭部用エアバッグについてTuと規定し、前記大腿部用エアバッグについてTlと規定した場合に、Tu−Tlの時間よりも長い時間だけ、前記大腿部用エアバッグ内へのガス流入開始タイミングを頭部用エアバッグ内へのガス流入開始タイミングに対して遅らせることを特徴とする請求項に記載の乗員保護装置。
  4. 前記大腿部用エアバッグは、展開速度が前記頭部用エアバッグよりも遅くなる構造とされていることを特徴とする請求項1又は請求項に記載の乗員保護装置。
  5. エアバッグの容積とインフレータの出力から定まるエアバッグの内圧が、前記頭部用エアバッグよりも前記大腿部用エアバッグの方が低くなるように、インフレータの出力が設定されていることを特徴とする請求項2に記載の乗員保護装置。
  6. 前記大腿部用エアバッグのベントホールは、前記頭部用エアバッグのベントホールよりも大きくされていることを特徴とする請求項2に記載の乗員保護装置。
  7. 前記頭部用エアバッグの内圧を検出する頭部用エアバッグ内圧検出手段と、
    前記大腿部用エアバッグの内圧を検出する大腿部用エアバッグ内圧検出手段と、
    前記頭部用エアバッグ及び前記大腿部用エアバッグを展開させる際に、これらエアバッグの少なくとも1つに流入させるガス量を制御する流入ガス制御手段と、をさらに備え、
    前記コントロールユニットは、前記大腿部用エアバッグ内圧検出手段により検出される内圧が前記頭部用エアバッグ内圧検出手段により検出される内圧よりも小さくなるように、前記流入ガス制御手段によるガスの流入量を制御する
    ことを特徴とする請求項2に記載の乗員保護装置。
  8. 前記頭部用エアバッグの内圧を検出する頭部用エアバッグ内圧検出手段と、
    前記大腿部用エアバッグの内圧を検出する大腿部用エアバッグ内圧検出手段と、
    前記頭部用エアバッグ及び前記大腿部用エアバッグの少なくとも1つから流出するガス量を制御する流出ガス制御手段と、をさらに備え、
    前記コントロールユニットは、前記大腿部用エアバッグ内圧検出手段により検出される内圧が前記頭部用エアバッグ内圧検出手段により検出される内圧よりも小さくなるように、前記流出ガス制御手段によるガスの流出量を制御する
    ことを特徴とする請求項2に記載の乗員保護装置。
  9. 前記大腿部用エアバッグは複数のエアバッグからなり、
    前記複数のエアバッグのうち1以上のエアバッグにより前記頭部用エアバッグを支持することを特徴とする請求項2に記載の乗員保護装置。
  10. 前記頭部用エアバッグ及び前記大腿部用エアバッグは3つ以上のエアバッグからなり、
    3つ以上のエアバッグは、一番上側のエアバッグから下側に向かって順番に、内圧がピークとなるタイミング又は容積が最大となるタイミングが遅くなるようにされている
    ことを特徴とする請求項1に記載の乗員保護装置。
  11. シートベルトに備え付けられたエアバッグにより乗員を保護する乗員保護装置において、
    展開時に乗員頭部を受け止める頭部用エアバッグと、
    展開した前記頭部用エアバッグから乗員大腿部までの空間を埋めるように展開する1以上の大腿部用エアバッグと、
    前記頭部用エアバッグ及び前記1以上の大腿部用エアバッグを展開させるコントロールユニットと、を備え、
    前記コントロールユニットは、前記頭部用エアバッグ及び前記1以上の大腿部用エアバッグの展開させるにあたり、前記1以上の大腿部用エアバッグのいずれかの内圧がピークとなるタイミングを、前記頭部用エアバッグの内圧がピークとなるタイミングよりも遅くし、前記1以上の大腿部用エアバッグの容積が最大となるタイミングを、前記頭部用エアバッグの容積が最大となるタイミングよりも遅くす
    ことを特徴とする乗員保護装置。
  12. シートベルトに備え付けられたエアバッグにより乗員を保護する乗員保護装置であって、
    車両衝突を検出した場合に頭部用エアバッグを展開させて慣性移動する乗員頭部を受け止める一方で、車両衝突を検出した場合に展開した前記頭部用エアバッグから乗員大腿部までの空間を埋めるように大腿部用エアバッグを展開させ、且つ、前記大腿部用エアバッグの内圧がピークに達するタイミング、又は容積が最大となるタイミングを前記頭部用エアバッグよりも遅くしたうえで、前記大腿部用エアバッグにより前記頭部用エアバッグを支持することを特徴とする乗員保護装置。
  13. シートベルトに備え付けられたエアバッグにより乗員を保護する乗員保護方法であって、
    車両衝突を検出した場合に頭部用エアバッグを展開させて慣性移動する乗員頭部を受け止め、
    車両衝突を検出した場合に前記頭部用エアバッグと大腿部の空間を埋めるように大腿部用エアバッグを展開させ、且つ、前記大腿部用エアバッグの内圧がピークに達するタイミング、又は容積が最大となるタイミングを前記頭部用エアバッグよりも遅くしたうえで、前記大腿部用エアバッグにより前記頭部用エアバッグを支持する
    ことを特徴とする乗員保護方法。
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