JP6852518B2 - 宛先認識装置、小包自動区分システム、宛先認識方法及びプログラム - Google Patents

宛先認識装置、小包自動区分システム、宛先認識方法及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、宛先認識装置、小包自動区分システム、宛先認識方法及びプログラムに関する。
宅配便などの小包の仕分けを自動化機するシステムが提供されている。例えば、特許文献1には、集荷された小包をコンベア上に載置して搬送し、バーコードリーダによって小包のラベルに印字された仕分コードを読み取って、適切な集積箱に振り分ける仕分システムが記載されている。また、特許文献1に記載の仕分システムによれば、バーコードから仕分コードが読み取れない場合であっても、仕分番号、郵便番号又は住所などの配達区分情報をスキャナで読み取り、OCR(Optical Character Recognition)で認識することにより、コンベア上を搬送される荷物をオンライン上で仕分けることができる。また、OCRで配達区分情報を認識できない場合、係員がVCD(Video Coding Disk)装置から当該荷物の仕分番号を入力することにより仕分けを行うことができる。
特開2013−220362号公報
特許文献1に記載のように小包の自動仕分けには、仕分け番号や住所をOCRで読む必要があるが、小包用の宛先認識には、郵便OCRと呼ばれる書状郵便物の宛先認識方法と比較して、以下のような困難がある。
1.小包のサイズは一般的に大きなものになると横幅80cm、長さ150cmまであり、書状郵便物(最大でB4サイズ)と比較して認識対象範囲が広い。これにより認識対象範囲内から住所領域を探すとき、より多くの住所領域の候補が上がり、正しい住所領域を求める難度が高い。
2.小包の梱包は段ボール箱あるいは包装紙、紙袋で梱包され、その上に住所ラベルが貼られていることが多く、書状郵便物の封筒と比べて住所領域の背景模様が複雑であるため、模様を誤検知しやすい。
3.書状郵便物はベルトなどに挟まれてほぼ傾きなく搬送される。その為、スキャナなどで撮像した画像は、宛先が表示された領域の傾きが小さく、ほぼ正位置である。しかし、小包の場合は、宛先の表示を上面にして自由な角度でコンベヤ上に置かれて搬送される。そして、上方から小包の上面をスキャナなどで撮像し、広い範囲を撮像した画像内で小包の位置と宛先の表示領域を探し出して認識しなければならないが、平面方向の回転角度には360°の自由度があり、認識を難しくしている。
このように小包を撮像した画像の中で仕分け番号や住所が表示された領域を特定するのは、一般的に困難が多い。特許文献1にもこのような課題に対する解決手段は記載されていない。
そこでこの発明は、上述した課題を解決する宛先認識装置、小包自動区分システム、宛先認識方法及びプログラムを提供することを目的としている。
本発明は、小包の宛先情報が含まれる画像に表示されたコード情報を読み取って、当該コード情報が示す仕分け番号を読み取るコード読取部と、前記仕分け番号の表示位置の基準となる情報として検出された前記コード情報が表示された座標および前記コード情報の表示の傾きの情報と、前記画像と、を取得し、前記画像を前記傾きの分だけ回転し、前記コード情報の表示領域と前記仕分け番号の表示領域との所定の位置関係と前記コード情報の座標とに基づいて、前記仕分け番号の表示領域を推定し、当該推定した表示領域を対象として仕分け番号の読み取り処理を行う仕分け番号読取部と、宛先情報を含む複数の参照用のラベル画像と、前記小包の宛先情報が含まれる画像との画像マッチングを行い、所定の閾値以上、且つ、最も高い合致度を有する前記参照用のラベル画像における前記仕分け番号の表示領域の座標情報に基づいて、前記小包の宛先情報が含まれる画像における前記仕分け番号の表示領域を対象として仕分け番号の読み取り処理を行うラベル識別部と、を備え、前記コード読取部は、前記仕分け番号の読み取りができない場合、前記画像における前記仕分け番号の表示位置の基準となる情報を検出する、宛先認識装置である。
また本発明は、上記の宛先認識装置と、前記小包の宛先情報が含まれる画像を撮像して、撮像した画像を前記宛先認識装置に出力するカメラと、前記宛先認識装置で読み取った仕分け番号に基づき、区分先を決定する、区分先決定機と、を備える、小包自動区分システムである。
また本発明は、小包の宛先情報が含まれる画像に表示されたコード情報を読み取って、当該コード情報が示す仕分け番号を読み取るステップと、前記仕分け番号の読み取りができない場合、前記画像における前記仕分け番号の表示位置の基準となる情報を検出するステップと、前記仕分け番号の表示位置の基準となる情報として検出された前記コード情報が表示された座標および前記コード情報の表示の傾きの情報と、前記画像と、を取得し、前記画像を前記傾きの分だけ回転し、前記コード情報の表示領域と前記仕分け番号の表示領域との所定の位置関係と前記コード情報の座標とに基づいて、前記仕分け番号の表示領域を推定し、当該推定した表示領域を対象として仕分け番号の読み取り処理を行うステップと、宛先情報を含む複数の参照用のラベル画像と、前記小包の宛先情報が含まれる画像との画像マッチングを行い、所定の閾値以上、且つ、最も高い合致度を有する前記参照用のラベル画像における前記仕分け番号の表示領域の座標情報に基づいて、前記小包の宛先情報が含まれる画像における前記仕分け番号の表示領域を対象として仕分け番号の読み取り処理を行うステップと、を有する宛先認識方法である。
また本発明は、宛先認識装置のコンピュータを、小包の宛先情報が含まれる画像に表示されたコード情報を読み取って、当該コード情報が示す仕分け番号を読み取る手段、前記仕分け番号の読み取りができない場合、前記画像における前記仕分け番号の表示位置の基準となる情報を検出する手段、前記仕分け番号の表示位置の基準となる情報として検出された前記コード情報が表示された座標および前記コード情報の表示の傾きの情報と、前記画像と、を取得し、前記画像を前記傾きの分だけ回転し、前記コード情報の表示領域と前記仕分け番号の表示領域との所定の位置関係と前記コード情報の座標とに基づいて、前記仕分け番号の表示領域を推定し、当該推定した表示領域を対象として仕分け番号の読み取り処理を行う手段、宛先情報を含む複数の参照用のラベル画像と、前記小包の宛先情報が含まれる画像との画像マッチングを行い、所定の閾値以上、且つ、最も高い合致度を有する前記参照用のラベル画像における前記仕分け番号の表示領域の座標情報に基づいて、前記小包の宛先情報が含まれる画像における前記仕分け番号の表示領域を対象として仕分け番号の読み取り処理を行う手段、として機能させるためのプログラムである。
本発明によれば、様々な態様で表示されている小包の宛先情報を確実に認識することができる。
本発明の一実施形態による宛先認識装置の一例を示す図である。 本発明の一実施形態による小包自動区分システムの一例を示す図である。 本発明の一実施形態による小包用仕分け先認識装置のハードウェア構成例を示す図である。 本発明の一実施形態による小包用仕分け先認識装置の一例を示す図である。 本発明の一実施形態による小包用仕分け先認識処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態によるバーコード検知および読取処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態による仕分け番号読取処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態による大口ラベル識別処理の一例を示す第1のフローチャートである。 本発明の一実施形態による大口ラベル識別処理の一例を示す第2のフローチャートである。 本発明の一実施形態による追跡バーコード利用処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態による小包画像の一例を示す第1の図である。 本発明の一実施形態による小包画像の一例を示す第2の図である。 本発明の一実施形態による宛先認識装置の最小構成を示すブロック図である。 一般的な小包における宛先情報を説明する第1の図である。 一般的な小包における宛先情報を説明する第2の図である。 一般的な小包における宛先情報を説明する第2の図である。
<実施形態>
以下、本発明の一実施形態による小包の宛先情報認識処理を図1〜図16を参照して説明する。
小包には小包を仕分けるための仕分け番号と呼ばれる所定の桁数の番号が印字されている。小包の表面には宛名や住所も記載されているが、住所と仕分け番号を対応付けたデータテーブル(表)を参照することにより、住所から仕分け番号を導出することができ、小包には、仕分け番号をコード化した仕分け番号のバーコードを表示(印字)する。小包の自動仕分け処理においては、一般的には、小包を仕分ける区分機の搬送ルート上に設けられたバーコードリーダで小包に表示された仕分け番号のバーコードを読み取り、小包の区分を行う。なお、バーコードが読み取れなければ人手で区分を行うか、小包の画像を人が目視で見て仕分け番号を打鍵(ビデオコーディング)し、小包の区分を行う。本実施形態の小包用の宛先認識装置は、この区分機における区分け作業の自動化を、主にOCR技術や画像処理を駆使した認識技術によって仕分け先の情報を認識することにより行う。
まず、小包における宛先情報の表示について、代表的な様態の例を説明する。図14は、一般的な小包における宛先情報を説明する第1の図である。図15は、一般的な小包における宛先情報を説明する第2の図である。
小包は一般的に宛名情報、区分情報、追跡情報を持つ。その様態は大別して大口業者が出す小包と個人が出す小包に分かれる。大口業者が出す小包の例を図14に示す。大口業者が出す小包は、表面に一例として図14や図15に示すような印刷ラベルが貼付される。本明細書では、大口業者が出す小包に貼付けるラベルを大口ラベルと記載する。大口ラベルには、必ず仕分け番号1Aと、仕分け番号をコード化した仕分けバーコード1Bと、追跡バーコード1C,1Dと、が表示されている。追跡バーコード1C、1Dは、小包の追跡問合せを行うための通常12桁程度の追跡番号を含み、仕分けバーコードは、通常6桁程度の仕分け番号を含んでいる。また大口ラベル上には差出人の住所および氏名と、受取人の住所および氏名のいわゆる宛名が印活文字で印字されている。この宛名から住所データベースを参照することにより仕分け番号を特定できるため、本実施形態では、大口ラベルに印字された宛名住所も認識対象になる。
これに対して個人が差し出す小包の例を図16に示す。本明細書では、個人が出す小包に貼付けるラベルを小ラベルと記載する。図16は、一般的な小包における宛先情報を説明する第3の図である。個人の差出小包には、図16に一例として示すような様態の複写式ラベルが貼付されており、ラベルには追跡バーコード2C、宛名住所および郵便番号が手書きあるいは印活文字で記載されているが、多くの場合、宛名および住所と郵便番号は手書きである。また複写式伝票が貼付された小包には、図16に一例として示すような小ラベルが貼付され、小ラベル上に複写式伝票の宛名に対応した仕分け番号2Aおよび仕分けバーコード2Bが印刷されている。この小ラベルは一般的に複写式ラベルの近傍あるいは複写式ラベルに重ねて貼付される場合が多い。
本実施形態の宛先認識装置は、これらの小包用宛先情報の自動認識を効率よく行う。
図1は、本発明の一実施形態による宛先認識装置の一例を示す図である。
図示するように宛先認識装置10は、画像入力部11と、バーコード読取検知部12と、仕分け番号読取部13と、大口ラベル識別部14と、追跡バーコード利用部15と、を備える。
画像入力部11は、一次元スキャナなどで小包の画像(小包画像)を取り込む。
バーコード読取検知部12は、小包の画像の中からバーコードを検出して、バーコードを読み取って仕分け番号を取得する。また、バーコード読取検知部12は、バーコードを読み取ることができない場合、バーコードらしき画像(矩形部分)の座標位置およびその傾き(回転角度)を求める。
仕分け番号読取部13は、矩形部分の座標位置および傾きに基づいて、小包画像を回転させ、矩形部分を基準として矩形部分の上側と右側の領域をOCRで読む機能と、その後さらに小包画像の上下を回転させてから再び矩形部分の上側及び右側の領域をOCRで読む機能を有する。
大口ラベル識別部14は、予め登録された差出し頻度の多い代表的な大口顧客の複数の大口ラベルの画像に基づいて、画像入力部11が入力した小包画像に対し、ラベル画像のパターンマッチング処理を行う。そして、大口ラベル識別部14は、マッチングできた時の位置と角度を取得し、その角度分だけ、元の小包画像を回転し、予め登録しておいた大口ラベル画像とともに登録しておいた仕分け番号領域及び住所領域の位置座標を参照し、その領域内に対してOCR処理を行う。大口ラベル識別部14は、これにより仕分け番号や住所を読み取る。
追跡バーコード利用部15は、バーコード読取検知部12が追跡バーコードの読み取りに成功した場合、入力した小包画像内には、必ず大口ラベルもしくは複写式伝票が含まれていると仮定して、追跡バーコードと大口ラベルや複写式伝票における住所領域との相対的な位置関係に基づいて住所情報の読み取りを行う。より具体的には、追跡バーコード利用部15は、追跡バーコードの読み取りに成功した場合、追跡バーコードの傾きの角度分だけ、入力した元の小包画像を回転させる。そして、追跡バーコード利用部15は、大口ラベルもしくは複写式伝票上にあると仮定する追跡バーコードの位置から大口ラベルもしくは複写式伝票上において住所領域が表示される典型的な位置を推定し、推定した位置に対してOCRを行うことにより、郵便番号および住所を読み取る。
次にこれらの機能部による宛先認識処理の大まかな流れを説明する。
(処理1)
まず、画像入力部11は、小包を撮像した小包画像を取得する。
(処理2)
次にバーコード読取検知部12が、小包画像から何らかのバーコードの読み取り、または、バーコードが表示された矩形部分の座標位置およびその傾きを求める。
(処理3)
矩形部分の座標位置等を読み取った場合、仕分け番号読取部13は、小包画像を、矩形部分の座標位置および傾きに基づいて回転させ、矩形部分を基準にして矩形部分の上側と右側の領域をOCRで読取る。さらに仕分け番号読取部13は、小包画像の上下を回転させてから再び矩形部分の上側及び右側の領域をOCRで読取る。
(処理4)
次に大口ラベル識別部14は、ラベル画像のパターンマッチング処理を行って、仕分け番号領域及び住所領域が表示される位置を推定し、推定した位置に対してOCR処理を行うことにより、仕分け番号や住所を読み取る。
(処理5)
追跡バーコード利用部15は、バーコード読取検知部12が追跡バーコードの読取りに成功した場合、追跡バーコードの傾きの角度分だけ、入力した小包画像を回転させ、住所領域を推定し、その推定した住所領域に対してOCR処理を行うことにより、郵便番号および住所を読み取る。
次に上記の(処理1)から(処理5)順に処理を行って宛先情報を認識することの意味、メリットについて説明を行う。
宛先情報は、小包画像内の広い範囲の不特定の場所に自由に回転した状態で存在する。一定値でない仕分け番号の文字列や宛名の文字列を直接検知するのは画像処理上、一般的に難しい。一方で同じ条件下でも、バーコードの検知に関しては、バーコードはバー列が一定範囲内に連続して並んでいるという特徴と、バーコード全体の形状が細長い矩形であることから、バーコードの位置と回転角度は検出しやすい。実際の小包区分機でも、トンネル式バーコードリーダの仕分けバーコードあるいは追跡バーコードの読取り率は70%〜90%に達し、またその理由により小包には一次元バーコードが付定されている。従ってまずもっとも読取率が高いバーコード読取処理を、最初に行う(処理2)。
また、本実施形態では、バーコード読み取りに失敗した場合でも、バーコードの位置と傾きの検出を行う(処理2)。そして、その情報を利用して仕分け番号の認識処理を行うことを特徴とする(処理3)。バーコードの読み取りの失敗には、そもそもバーコードのバー列を見つけられない場合と、バー列を検知してバーコードの読み取り処理を行ったときにスタートバー、ストップバーが見つけられない、あるいはバー列を読み取った後チェックディジットが合わないなどのデコード処理に失敗する場合とがある。後者の場合、少なくともバー列らしきものの矩形部分の位置と、180°上下の反転判別は不明であるが、その矩形部分の±90°範囲の回転角度は求めることができ、この結果を(処理3)で利用する。本実施形態では、バーコードの読み取りには失敗したが、バー列の矩形部分の座標と回転角度が特定できた場合を、バーコードを検知したと称する。
(処理3)では、(処理2)でバーコードを検知した場合、バーコードの矩形部分の座標と回転角度に基づいて、バーコードが印字されたと思われる矩形部分を中心に回転角度分だけ(±90°範囲の回転を0°とする方向に)小包画像を回転する。そして回転した後の矩形部分を対象にしてバーコードのOCR読み取りを行う。このとき矩形部分のバーコードが、例えば図16で示す複写式伝票上の追跡バーコード2Cであるか、図16で示す小ラベル上の仕分けバーコード2Bであるか、図14、図15で示す大口ラベル上の仕分けバーコード1Bあるいは追跡バーコード1C,1Dであるかは判定できていない。
大口ラベルの宛名や住所が表示される位置は、さまざまであって、大口ラベル上に検知されたバーコードの矩形だけで、宛名や住所の領域を判定するためには、領域範囲を広くとらなくてはならない、しかし宛名等が表示された対象領域の大きさに対してOCR適用領域を広くとると、そのような広い領域内に含まれてしまう宛名ではない模様や背景を宛名と誤読する可能性を高め、認識処理上好ましくない。また、図16で示す複写式伝票は、種類の多い大口ラベルと比べて一般的に伝票の種類が非常に少ないために、バーコードの位置と宛名や郵便番号との相対位置はほぼ固定的ではあるが、複写式伝票の場合、宛名が手書きで書かれていることが多く、手書き用のOCRを適用することになる。しかし、手書き用のOCRは印活用のOCRと比べて認識率が低く、誤読の可能性が高い為、複写式伝票のバーコードであると確定しない状態で、ある領域に手書き用のOCRを適用すると誤読の可能性を高める。
しかし、小ラベルの仕分け番号は、仕分けバーコードの上側の近傍にあること、および大口ラベルの仕分け番号は仕分けバーコードの右側の近傍にあること、に着目すると、この2つの場合は、読取走査領域を狭く絞ることができるので、余計な背景が大きく認識領域に入ることは無く、比較的、安定したOCR認識が可能である。また、仕分け番号は印活数字でありOCR認識上、認識し易い対象であることから、仕分け番号用のOCRは誤読率を低減できる。
そこで、本実施形態では、誤読対策として、まず、仕分け番号を対象としてOCRを行う。すなわち、OCR読取り領域の妥当性を確認するために、まず撮像した画像領域内でラベリング処理を行い、ラベルを付した個々の対象の高さと幅のサイズを測定して、仕分け番号の文字サイズと近似しているかを確認する。近似している場合、OCRの仕分け番号読取処理を行う。近似していない場合は仕分け番号が存在している可能性が低い為、OCRの誤読を避けるために、仕分け番号のOCRによる読み取り処理を行わない。
より具体的には、(処理3)では、仕分け番号読取部13は、OCRの読み取り対象である仕分け番号がバーコードの近傍に存在するという特徴を利用して、仕分け番号が存在する確率が高い領域を特定する。すなわち、仕分け番号読取部13は、バーコードが小ラベルの仕分けバーコードである可能性を考慮して、バーコード領域の上側の領域を仕分け番号の表示領域として注目する。また、仕分け番号読取部13は、バーコードが大口ラベルの仕分けバーコードである可能性を考慮して、バーコード領域の右側の領域を仕分け番号の表示領域として注目する。仕分け番号読取部13は、これら注目した領域に一定の範囲内の密度の濃度画像が存在するかどうかを確認し、存在が確認できたら、注目した領域に対してOCRによる読み取り処理を行う。
このように(処理3)では、文字認識OCRを小包のような複雑な背景を持つ画像に全面的に適用すると、誤認識が生じやすい為、仕分け番号の存在する確率が高い領域に絞り込む工夫を行う。また、検知したバーコードの右側(大口ラベルの仕分け番号が表示されていると推定される箇所)で仕分け番号が読み取れた場合は、住所情報を、その仕分け番号の画像の下方の領域からOCRによって読み取る。これは大口ラベルの様態として、仕分け番号が印字された箇所の直下に宛名住所記載が多いという監察結果に基づく。この領域で住所を認識し、読み取った仕分け番号と照合することで、仕分け番号の数字の誤読を減らすことができる。このように(処理3)は、(処理2)のバーコード読取処理に次いで、誤読の少ない安定したOCRによる認識処理である。従って、本実施形態では、(処理2)の後に(処理3)を行う。
また、(処理3)では、読み取り対象領域と小包画像の回転角度を合わせる為、小包画像を検知されたバーコードの回転角度で回転させるが、バーコード検知領域の右側に仕分け番号があると仮定して読む場合、すなわち大口ラベルであることを仮定する場合、もし一方で追跡バーコードが読めていれば、まず追跡バーコードの傾き角度で画像回転を行う。これは大口ラベルの場合、仕分け番号と追跡バーコードは同じラベル上に印字されており、両者は平行な関係にあるため、追跡バーコードの回転角度に合わせて画像を回転させると、大口ラベルの仕分け番号の読み取りを意図する場合には、仕分け番号領域の傾きずれが少なくなる利点があり、認識性能の向上させることができるためである。なお、追跡バーコードを対象とするのは、仕分けバーコードが読めた場合には、(処理2)で認識処理を完了することができるためである。
次の(処理4)では、大口ラベルの検出に、入力した小包画像の自由な回転を含む何らかのパターンマッチング手法を適用することを前提としている。このパターンマッチング手法は一般的に事前にマッチング対象画像、すなわち本発明の場合は大口ラベルの画像を複数登録しておくが、大口ラベルの様態は、差出人である大口の業者が個々にラベルを作成するため、すべての種類のラベルを事前に登録することはできない。従って、パターンマッチング処理の性能が理想的であると仮定しても、小包の表面に必ず表示される仕分けバーコードや追跡バーコードと比べると、大口ラベルの検出は難しいものとなる。従って、(処理4)は、(処理3)に比べて検出性能が劣ると考えられ、認識の優先順序として(処理3)の後に行う。
ところで、パターンマッチング処理は、対象が小包のような大きい対象物であって、被検索対象である大口ラベルもまた、面積サイズが大きい為、両者の処理の相乗により、処理時間が非常に大きく、小包の区分までに処理が間に合わない可能性がある。そこで本実施形態では、追跡バーコードを検知した場合は、追跡バーコードの位置の近傍からパターンマッチングを行う工夫を行う(工夫1)。また、回転角度の範囲が自由なパターンマッチングでは、マッチングの為に登録した参照用パターン画像を360°回転させながらマッチングする必要があるが、追跡バーコードを検知した場合は、追跡バーコードに対応する矩形部分の回転角度に対して、平行する方向に大口ラベルがあると推定できるため、矩形部分の回転角度の近傍に絞って探索し、パターンマッチング時の画像の回転角度範囲を絞るという工夫を行う(工夫2)。これにより、パターンマッチングに要する位置走査範囲、回転走査範囲を絞り、結果的に処理時間を大幅に低減することができる。
また、大口ラベルは、図14に示すように、追跡バーコードと送付先の宛名と住所および差出人の記載欄が2つずつあり、それぞれに同じ情報が記載されているという様態の場合が多い。これは、大口ラベルは2枚のラベルに分割でき、一方のラベルを控えとして利用するためである。大口ラベルの小包への貼り方を観察すると、大口ラベルは小包に貼られるとき通常は当然荷物の上面なり平面上に貼られるが、小包のサイズが小さいと、大口ラベルを2つに折り小包の稜線に跨いで2面に貼られることがある。このように2面に跨いで貼られる場合、大口ラベルは無作為に折られるわけではなく、上述のような2枚分のラベルで分かれるように折られ、少なくとも1つの宛名領域は1つの平面上に表示されるように貼られ方をされることが多い。このように小包の梱包箱の稜線に跨いで半分に折って貼られた場合、画像上は、大口ラベルの元の姿が全部画像に写っていないため、登録時の大口ラベルとは大きさも形態も類似せず、パターンマッチングで合致することは無い。そこで、本実施形態では、上述の観察結果に基づいて、大口ラベルの照合用の画像登録時に、ラベル全体の画像の登録とともに、意図的に大口ラベルの半分だけの領域を指定した画像も登録する工夫を行う。これにより、前述のような稜線を半分に跨いで貼られた大口ラベルに対しても、パターンマッチング処理を適用することができる。
次に(処理5)について説明する。(処理2)のバーコード認識処理で、仕分けバーコードと追跡バーコードの両方の認識を行うが、ここで仕分けバーコードが読めた場合は、追跡バーコードの読みの有無にかかわらず、仕分けバーコードに格納された仕分番号で区分が可能である。一方で追跡バーコードのみ読めた場合は、その追跡バーコードは、複写式伝票上の追跡バーコードか、大口ラベル上の追跡バーコードのどちらかである可能性が高い。前提として、小包上に貼付されている宛先ラベルは複写式伝票と大口ラベルのどちらかであるが、複写式伝票は必ず1つの追跡バーコードが含まれ、一方、大口ラベルには同じ2つの追跡バーコードが含まれるとする。大口ラベルに追跡バーコードが2つ含まれる理由は、多くの大口ラベルは、前述したように2枚の正方形のラベルが上下あるいは左右に連になって構成されており、その内の1枚を剥がして控えとして使用されるためである。図14に示すラベルは、宛名と追跡バーコードが上下に連なった大口ラベル例である。図15に示すラベルは、宛名と追跡バーコードが左右に連なった大口ラベル例である。このように大口ラベルの場合、2つの同じ追跡バーコードが画像上、上下に並んでいる様態と、左右水平に並んでいる様態があり、これらの様態の大口ラベルが非常に多い。この性質を利用すると、画像内で1つの追跡バーコードが読めた場合は、複写式伝票と推定し、2つの同じ追跡バーコードが比較的近い距離内で読めた場合は、それは大口ラベルの追跡バーコードであると推定できる。
複写式伝票と推定した場合、複写式伝票は書式が一定であるため、追跡バーコードの位置から住所および郵便番号領域を推定しOCRで住所や郵便番号を読取ることで仕分け先の情報を得ることができる。また。複写式伝票は、伝票上の決まった位置に12桁の追跡番号が印字されている。従って一つの追跡バーコードが読めた場合、それが複写式伝票上の追跡バーコードであるかを、追跡バーコード位置から推定される所定の追跡番号領域に対して、OCRで12桁の追跡番号の読取りを行うことにより、OCRが読み取った数字が完全に、あるいはある程度の桁が追跡バーコードに含まれる追跡番号と一致すれば、複写式伝票であると信頼できる。
一方で大口ラベルと判断した場合は、2つの追跡バーコードが画像上、上下に並んでいる場合と、左右水平に並んでいる場合とで住所記載領域の位置に特徴がある。大口ラベルの様態を観察すると、前者の場合、上側にある追跡バーコードの上方に住所が印刷されている場合が多く、後者の場合、左側の追跡バーコードの上方に住所が印刷されている場合が多い。また、追跡バーコードには追跡情報の他に小包配送業者の定めるサービス種別が含まれている場合がある。一例が、ある指定時間通りに小包を顧客に届ける時間サービスであり、このサービスを利用するときは専用の時間サービス用のラベルを使用する。その専用ラベルの場合、追跡バーコードには、そのサービスであることを示す種別コードが含まれている。追跡バーコードの読取りで、そのようなサービス種別が存在した場合、サービス種別からそのサービスで使用する専用のラベルを特定することで、仕分け番号や住所が含まれる領域を特定することが可能である。
これら複写式伝票、大口ラベルの様態に基づく、様々な判断で住所領域を推定し、OCRで印刷住所を読むことで仕分け先情報を得ることができる。このように(処理5)は、仕分けバーコードが読めず、仕分け番号も読めず、大口ラベルも特定できない状況下で、追跡バーコード読取情報のみで推定により住所領域を求める手段である。ただし追跡バーコードと仕分け番号の相対位置に顕著な特徴は無く、仕分け番号の領域推定はできないため、(処理5)では、仕分け番号のOCR読取りではなく、宛名住所のOCR読み取りを適用し、読み取った宛名住所から区分を行う。あるいは、読み取った住所からデータテーブルを参照して仕分け番号を求め、この仕分け番号によって区分を行う。
このように処理2〜処理5の順序は最も推定要素が少ない処理から、推定要素が多い処理の順序であり、本実施形態の宛先認識方法では、各種読み取り処理を、同じOCRを使用するとしても誤読の可能性が低い方法から順に行うウォーターフォール方式を採用する。これにより、効率よく仕分け番号等を読み取ることができる。
<実施例>
以下に図2から図15を用いて、光学画像読み取り機を持つ区分機で小包を自動区分するシステムの例を用いて、本実施形態の宛先認識方法についてさらに詳しく説明する。
図2は、本発明の一実施形態による小包自動区分システムの一例を示す図である。
図2に示すように、小包自動区分システム1は、搬送制御装置200と、画像入力カメラ300と、画像入力装置400と、小包用仕分け先認識装置500と、区分先決定機600と、を備える。
搬送制御装置200は、小包100を搬送する。なお、小包100には、仕分け番号、宛名住所、仕分けバーコード、追跡バーコードが印刷されたラベルや伝票が貼り付けられている。
画像入力カメラ300は、搬送中の小包100を撮像し、濃淡画像を撮像する。
画像入力装置400は、画像入力カメラ300から小包100を撮像した濃淡画像を取得する。画像入力カメラ300が取得した濃淡画像は、例えば、0〜255の256階調の濃淡を示す複数の画素で構成される画像を示す画像データである。階調は、0が黒を示し、数値が255に近づくにつれて画像が明るくなる(白に近づく)ことを示す。
小包用仕分け先認識装置500は、小包の仕分け番号を画像処理により認識する。
区分先決定機600は、小包用仕分け先認識装置500が認識した仕分け番号に基づいて、宛先別に用意された複数の容器700の中から適切な容器700へ小包100を収容する。
図3は、本発明の一実施形態による小包用仕分け先認識装置のハードウェア構成例を示す図である。
図3に示すように小包用仕分け先認識装置500は、CPU(Central Processing Unit)51、ROM(Read Only Memory)52、RAM(Random Access Memory)53、HDD(Hard Disk Drive)54、インタフェース55の各ハードウェア構成を一例として備えてよい。インタフェース55は例えば液晶タッチパネルやボタンなどである。小包用仕分け先認識装置500はその他のハードウェアをさらに備えて構成されてよい。
図3の小包自動区分システム1では、搬送制御装置200によって搬送される小包100の画像を画像入力カメラ300が撮像し、その濃淡画像(小包画像)を画像入力装置400へ出力する。画像入力装置400は、取得した濃淡画像を小包用仕分け先認識装置500に入力させ、小包用仕分け先認識装置500が所定の時間内で出力する仕分け番号により、区分先決定機600が区分先を決定し、搬送制御装置200が小包を複数の容器700の内の一つに収容することにより、小包の自動区分を実現する。つまり、図3の小包自動区分システム1では、小包用仕分け先認識装置500が、図1等で説明した宛先認識装置10に相当し、上記の一連の処理により小包の仕分け番号を認識する。
次に小包用仕分け先認識装置500について説明する。
図4は、本発明の一実施形態による小包用仕分け先認識装置の一例を示す図である。
図4に示すように小包用仕分け先認識装置500は、画像バッファ部501と、バーコード読取検知部502と、読取結果判定部503と、仕分け番号読取部504と、大口ラベル識別部505と、追跡バーコード利用部506と、結果出力部507と、大口ラベル登録部508と、大口ラベル記憶部509とを備える。
画像バッファ部501は、画像入力装置400から画像を取得し一時的に格納する。
バーコード読取検知部502は、画像バッファ部501に格納された画像からバーコードの読み取りを行う。また、バーコード読取検知部502は、バーコードの矩形部分の位置座標と画像上の回転角度の検出を行う。
読取結果判定部503は、仕分け番号の読み取り結果によって、仕分け先認識処理を制御する。
仕分け番号読取部504は、画像バッファ部501に格納された画像とバーコード読取検知部502が検出した矩形部分の位置座標と回転角度の情報に基づいて、OCRによる仕分け番号の読み取りを行う。
大口ラベル識別部505は、パターンマッチングにより、OCRによる大口ラベルの仕分け番号と住所の読み取りを行う。
追跡バーコード利用部506は、画像バッファ部501に格納された画像とバーコード読取検知部502が検出した矩形部分の位置座標と回転角度の情報に基づいて、大口ラベルあるいは複写式ラベルの住所領域から、OCRによる宛名や住所の読み取りを行う。
結果出力部507は、読み取り結果の仕分け番号などを区分先決定機600へ出力する。
大口ラベル登録部508は、パターンマッチングに用いる大口ラベルの参照用画像を大口ラベル記憶部509に登録する。
大口ラベル記憶部509は、大口ラベル画像を記憶する。
図5は、本発明の一実施形態による小包用仕分け先認識処理の一例を示すフローチャートである。
まず、画像バッファ部501は、画像入力装置400から画像を取得する(ステップS11)。画像バッファ部501は、取得した小包画像を区分先決定機600によって小包の区分先が決定されるまで、取得した小包画像を一時的に格納する。
次にバーコード読取検知部502は、画像バッファ部501から画像を取得し、バーコードの検知と読み取りを行う(ステップS12)。バーコード読取検知部502は、バーコード(追跡バーコードまたは仕分けバーコード)を検知した場合、バーコードの矩形部分の位置座標と画像上の回転角度を、読取結果判定部503へ出力する。また、バーコード読取検知部502は、バーコードを読み取った場合、バーコードの読取り結果を、読取結果判定部503へ出力する。また、バーコード読取検知部502は、バーコード検知にも失敗した場合は検知不能を示すリジェクト信号を読取結果判定部503へ出力する。ステップS12は、上記の(処理2)に相当する。
次に読取結果判定部503は、バーコード読取検知部502から取得した情報に基づいて、仕分け番号は読み取れたかどうかを判定する(ステップS13)。仕分け番号が読取れた場合(ステップS13;Yes)、つまり、ステップS12で仕分けバーコードの読み取りに成功した場合、後述のステップS19へ進む。仕分け番号が読み取れない場合(ステップS13;No)、仕分け番号読取部504は、画像バッファ部501から小包画像を取得し、バーコード読取検知部502から矩形部分の位置座標と回転角度を取得し、OCRで仕分け番号を読み取る(ステップS14)。仕分け番号読取部504は、その読取結果(仕分け番号)あるいは、読取失敗を示すリジェクト信号を読取結果判定部503へ出力する。ステップS14は、上記の(処理3)に相当する。
次に読取結果判定部503は、仕分け番号読取部504から取得した情報に基づいて、仕分け番号は読み取れたかどうかを判定する(ステップS15)。仕分け番号が読取れた場合(ステップS15;Yes)、後述のステップS19へ進む。仕分け番号が読取れない場合(ステップS15;No)、大口ラベル識別部505は、画像バッファ部501から画像を、バーコード読取検知部502が検知した追跡バーコードの矩形部分の位置座標と回転角度の情報を取得して、パターンマッチングにより仕分け番号等を読み取る(ステップS16)。バーコード読取検知部502は、読み取った仕分け番号、あるいは、仕分け番号を読み取れなかった場合、リジェクト信号を読取結果判定部503へ出力する。ステップS16は、上記の(処理4)に相当する。
次に読取結果判定部503は、大口ラベル識別部505から取得した情報に基づいて、仕分け番号は読み取れたかどうかを判定する(ステップS17)。仕分け番号が読み取れた場合(ステップS17;Yes)、後述のステップS19へ進む。仕分け番号が読み取れない場合(ステップS17;No)、追跡バーコード利用部506は、追跡バーコードを利用して仕分け番号読取る(ステップS18)。具体的には、追跡バーコード利用部506は、画像バッファ部501から画像を取得し、バーコード読取検知部502から追跡バーコードの矩形位置と回転角度情報を取得して、大口ラベルあるいは複写式ラベルの住所を読み取る。追跡バーコード利用部506は、読取結果を結果出力部507へ出力する。ステップS18は、上記の(処理5)に相当する。
次に結果出力部507が読取結果を出力する(ステップS19)。結果出力部507は、読み取り結果の仕分け番号、または、リジェクト信号を区分先決定機600へ出力する。区分先決定機600は、小包用仕分け先認識装置500から取得した仕分け番号に基づいて、区分先の容器700の内1つを決定する。搬送制御装置200は、決定した区分先に従って小包100を区分する。
次に図6を用いてステップS12の処理について詳しく説明する。
図6は、本発明の一実施形態によるバーコード検知および読取処理の一例を示すフローチャートである。
まず、バーコード読取検知部502は、画像バッファ部501から小包画像を取得してバーコードの検知と読み取りを行う(ステップS21)。バーコード読取検知部502は、小包画像上にある仕分けバーコードおよび追跡バーコードの検知と読み取りを行う。次に、バーコード読取検知部502は、ステップS21の処理で、仕分け番号が読み取れたかどうかを判定する(ステップS22)。仕分け番号が読取れた場合(ステップS22;Yes)、バーコード読取検知部502は、仕分け番号を出力情報に設定する(ステップS23)。そして、ステップS29の処理に進む。この場合、仕分け番号が読み取れているので、認識処理は終了である。
仕分け番号が読取れなかった場合(ステップS22;No)、バーコード読取検知部502は、追跡バーコードの読取りができたかどうかを判定する(ステップS24)。1つまたは複数の追跡バーコードが読取れた場合(ステップS24;Yes)、バーコード読取検知部502は、読み取れた全ての追跡バーコードの矩形部分の位置座標と回転角度(360°)を出力情報として設定する(ステップS25)。そして、ステップS26の処理に進む。追跡バーコードが読取れなかった場合(ステップS24;No)、ステップS26の処理に進む。
次にバーコード読取検知部502は、バーコードの検知ができたかどうかを判定する(ステップS26)。バーコードの検知ができた場合(ステップS26;Yes)、バーコード読取検知部502は、検知できた全てのバーコードの矩形部分の位置座標と回転角度(360°)を出力情報に設定する(ステップS27)。そして、ステップS29の処理に進む。なお、ステップS24で読み取りができなかった場合は、バーコードを読めていないので360°回転方向は分からず、出力する回転角度範囲は180°(±90°)になる。追跡バーコードが読取れなかった場合(ステップS26;No)、バーコード読取検知部502は、出力情報に検知不能を設定し(ステップS28)、ステップS29の処理に進む。ステップS29では、バーコード読取検知部502は、出力情報に設定された値を出力する。
出力情報に設定された値には、次のいずれかになる。
1.仕分け番号
2.追跡バーコードの矩形部分の位置座標と360°回転角度。大口ラベルには同じ追跡バーコードが複数印刷されている場合があるので、複数出力する場合がある。
3.検知したバーコードの矩形部分の位置座標と180°回転角度。複数出力する場合がある。
4.「2」と「3」の両方
5.検知不能
「1.」または「5.」の場合、バーコード読取検知部502は、設定した出力情報(仕分け番号)を結果出力部507と読取結果判定部503に出力する。「1.」の場合、結果出力部507は、出力情報に設定された仕分け番号を、区分先決定機600へ出力する。「5.」の場合、人手による区分け等を行って対処する。
「2.」〜「4.」の場合、バーコード読取検知部502は、出力情報を仕分け番号読取部504と読取結果判定部503へ出力する(ステップS29)。なお、仕分け番号読取部504へ出力したバーコードの矩形部分の位置座標と回転角度の情報を、バーコード検知情報と呼ぶ。
次に図7を用いてステップS14の処理について詳しく説明する。
図7は、本発明の一実施形態による仕分け番号読取処理の一例を示すフローチャートである。
まず、仕分け番号読取部504が、バーコード検知情報を取得する(ステップS31)。また、仕分け番号読取部504は、画像バッファ部501から小包画像を取得する。
次に仕分け番号読取部504が、バーコード検知情報があるかどうかを判定する(ステップS32)。バーコード検知情報が無い場合(ステップS32;No)、仕分け番号読取部504は、バーコード検知情報が無しを出力情報に設定する。この場合、認識処理を行わすに処理を終了する。バーコード検知情報がある場合(ステップS32;Yes)、仕分け番号読取部504は、小包画像に対し、画像回転処理を行う(ステップS33)。具体的には、仕分け番号読取部504は、バーコード検知情報に含まれる検知したバーコードの矩形部分の回転角度を用いて、検知したバーコードの矩形部分を含む近傍画像を回転させる。検知したバーコードが追跡バーコードであった場合、仕分け番号は追跡バーコードに対して平行に配置されているため、この回転処理により、仕分け番号の向きが水平に揃えられる。なお、仕分け番号読取部504は、バーコード読取検知部502が追跡バーコードを読み取っていたら追跡バーコードの回転角度を用いて、バーコード読取検知部502が、バーコードを検知しただけだったら、検知バーコードの回転角度を用いて、その回転角度分だけ小包画像を回転させる。
次に仕分け番号読取部504は、バーコード検知情報に含まれる検知したバーコードの矩形部分の位置座標に基づいて、そのバーコードの上方の領域を対象としてOCRで仕分け番号を読取る(ステップS34)。検知したバーコードが小ラベルの仕分けバーコードであった場合、仕分けバーコードでの上側の領域に仕分け番号が表示されているため、この処理により、仕分け番号を読み取ることができる。
次に仕分け番号読取部504は、ステップS34の処理で、仕分け番号は読み取れたかどうかを判定する(ステップS35)。仕分け番号が読取れた場合(ステップS35;Yes)、仕分け番号読取部504は、読み取った仕分け番号を出力情報に設定し、ステップS395の処理に進む。仕分け番号が読取れなかった場合(ステップS35;No)、仕分け番号読取部504は、バーコードの矩形部分の位置座標に基づいて、そのバーコードの右側の領域を対象としてOCRで仕分け番号を読取る(ステップS36)。検知したバーコードがもし大口ラベルの仕分け番号バーコードであった場合、大口ラベルの仕分けバーコードの右側領域に仕分け番号が表示されている場合が多いため、この処理により、仕分け番号を読み取ることができる。
次に仕分け番号読取部504は、ステップS36の処理で、仕分け番号は読み取れたかどうかを判定する(ステップS37)。仕分け番号が読み取れた場合(ステップS37;Yes)、仕分け番号読取部504は、読み取った仕分け番号を出力情報に設定し、ステップS395の処理に進む。仕分け番号が読取れなかった場合(ステップS37;No)、仕分け番号読取部504は、画像回転処理を行う(ステップS38)。具体的には、仕分け番号読取部504は、ステップS33で回転した画像を、さらに180°回転させる。この回転処理は、バーコード検知情報に含まれるバーコードの矩形部分の回転角度は、±90°の範囲である可能性があるため、画像を180°反転させて上下を逆にしてもう一度仕分け番号の認識処理を行うために行う。
この後の処理手順は、ステップS34〜ステップS37と同様である。つまり、仕分け番号読取部504は、バーコード矩形部分の上方の領域を対象としてOCRで仕分け番号を読取る(ステップS39)。仕分け番号が読取れた場合(ステップS391;Yes)、仕分け番号読取部504は、読み取った仕分け番号を出力情報に設定し、ステップS395の処理に進む。仕分け番号が読み取れなかった場合(ステップS391;No)、仕分け番号読取部504は、バーコードの矩形部分の右側領域を対象としてOCRで仕分け番号を読み取る(ステップS392)。仕分け番号が読み取れた場合(ステップS393;Yes)、仕分け番号読取部504は、読み取った仕分け番号を出力情報に設定し、ステップS395の処理に進む。仕分け番号が読み取れなかった場合(ステップS393;No)、仕分け番号読取部504は、他にバーコード検知情報があるかどうかを判定する(ステップS394)。他にバーコード検知情報がある場合(ステップS394;Yes)、ステップS33からの処理を繰り返す。他にバーコード検知情報がない場合(ステップS394;No)、ステップS395の処理に進む。
ステップS395では、仕分け番号読取部504は、仕分け番号が得られていれば出力情報に設定した仕分け番号を、読取結果判定部503と結果出力部507に出力する(ステップS395)。この場合、図5のステップS15にて、読取結果判定部503によってYesと判定され、結果出力部507は、出力情報に設定された仕分け番号を、区分先決定機600へ出力する。区分先決定機600は、小包100の区分を行う。また、仕分け番号読取部504は、仕分け番号が得られていなければ、リジェクト信号を読取結果判定部503と大口ラベル識別部505へ出力する。この場合、図5のステップS15にて、読取結果判定部503によってNoと判定され、次のステップS16の処理が行われる。
次に図8、図9を用いてステップS16の処理について詳しく説明する。
図8は、本発明の一実施形態による大口ラベル識別処理の一例を示す第1のフローチャートである。
まず、大口ラベル識別部505は、画像バッファ部501から小包画像を、バーコード読取検知部502からバーコード情報を取得する(ステップS41)。次に大口ラベル識別部505は、取得したバーコード検知情報によって小包画像を回転する(ステップS42)。例えば、大口ラベル識別部505は、バーコード検知情報に追跡バーコードの位置座標および回転角度が含まれていれば、追跡バーコードの位置を中心としてその近傍領域のみの画像を回転する。また、後のステップS44での画像マッチング処理においても、平面探索範囲を追跡バーコードの位置を中心とした近傍領域に限定し、角度探索範囲も回転後の画像に対して水平角度0°の近傍角度の範囲内に限定する。これは、大口ラベルおよび複写式ラベルが必ず追跡バーコードを1つ以上持つためであり、追跡バーコードが読めている場合、追跡バーコードを含む平面範囲内および追跡バーコードの傾き角度範囲内に大口ラベルが存在すると考えられるため、探索範囲を平面的にも角度的にも限定することにより、処理に時間のかかる自由回転マッチング処理時間を短縮するためである。次に大口ラベル識別部505は、大口ラベル記憶部509に登録済みの複数の大口ラベル画像群から大口ラベル画像を一つずつ参照する(ステップS43)。
次に大口ラベル識別部505は、小包画像に対して、登録済みの画像を1つずつ探索してマッチング結果を出力する画像マッチング処理を行う(ステップS44)。この画像マッチング処理は平面方向のみならず回転方向に対しても行う自由回転画像マッチング処理とする。大口ラベル識別部505は、マッチング処理を行うと、その登録済みの画像との合致度を算出する。
次に大口ラベル識別部505は、未だマッチング処理を行っていない他の登録大口ラベルが存在するかどうかを判定する(ステップS45)、他の大口ラベル画像が存在する場合(ステップS45;Yes)、登録されている全ての大口ラベルとのマッチング処理を繰り返し、マッチング処理の度に合致度の算出を行う。
全ての大口ラベル画像とのマッチングが終了すると(ステップS45;No)、次に大口ラベル識別部505は、最も大きい合致度を選択する(ステップS46)。次に大口ラベル識別部505は、選択した最も大きな合致度が所定の閾値以上かどうかを判定する(ステップS47)。所定の閾値とは、画像が十分にマッチしたと判断できる最低限の値である。最も大きな合致度が所定の閾値未満の場合(ステップS47;No)、大口ラベル識別部505は、不一致を出力情報に設定し、ステップS491の処理に進む。
一方、最も大きな合致度が所定の閾値以上の場合(ステップS47;Yes)、大口ラベル識別部505は、もっとも合致度の大きい登録大口ラベル画像を参照して、登録大口ラベル画像における仕分け番号の表示領域および宛名住所の表示領域の座標情報を取得する(ステップS48)。次に大口ラベル識別部505は、ステップS48で取得した仕分け番号領域および宛名住所領域の座標情報を用いて、画像バッファ部501から取得した小包画像における大口ラベル内の仕分け番号領域および宛名住所領域を対象とするOCR読み取りを行う(ステップS49)。OCR読み取りに成功すると仕分け番号が取得できる。次に大口ラベル識別部505は、仕分け番号を取得した場合は、仕分け番号を出力情報に設定し、仕分け番号が読取れなかった場合は、リジェクト信号を出力情報に設定する。なお、大口ラベル識別部505は、読み取った住所と仕分け番号を照合して、仕分け番号が正しいことのチェックを行ってもよい。
次に大口ラベル識別部505は、仕分け番号が得られていれば出力情報に設定した仕分け番号を、読取結果判定部503と結果出力部507に出力する(ステップS491)。この場合、図5のステップS17にて、読取結果判定部503によってYesと判定され、結果出力部507は、出力情報に設定された仕分け番号を、区分先決定機600へ出力する。区分先決定機600は、小包100の区分を行う。また、大口ラベル識別部505は、仕分け番号が得られていなければ、リジェクト信号を読取結果判定部503と追跡バーコード利用部506へ出力する。この場合、図5のステップS17にて、読取結果判定部503によってNoと判定され、次のステップS18の処理が行われる。
次に図9を用いて図8のステップS16の処理について詳しく説明する。
図9は、本発明の一実施形態による大口ラベル識別処理の一例を示す第2のフローチャートである。
図9は、大口ラベル画像の登録や、ステップS48で取得する大口ラベルの登録情報を作成する処理フローである。大口ラベルの登録は小包100の区分に対して事前に行っておく処理である。
まず、大口ラベル登録部508は、登録すべき大口ラベルが貼付された小包の画像を入力する(ステップS51)。次に大口ラベル登録部508は、大口ラベル登録操作を行う登録者に対して小包画像を表示する(ステップS52)。次に大口ラベル登録部508は、大口ラベルに一意性を持たせるために、登録者が指定するID番号を、大口ラベルに割り当てる大口ラベルID割当処理を行う(ステップS53)。次に大口ラベル登録部508は、登録者が指定する大口ラベルの外形領域を登録する(ステップS54)。このとき、登録者は画像を目視して大口ラベルの全体矩形を指定する。次に大口ラベル登録部508は、登録者が指定する大口ラベルの中の仕分け番号領域と宛名住所領域を登録する(ステップS55)。このとき、登録者は画像を目視して大口ラベル内の仕分け番号記載領域および宛名住所記載領域を指定する。
次に登録者は、大口ラベルが上下あるいは左右に2連の同じラベルが並ぶ様態であるかを目視で判断する(ステップS56)。同じラベルが並ぶ様態であれば(ステップS56;Yes)、登録者は大口ラベル内の2連のラベルの1枚分の矩形ラベル領域を指定し、大口ラベルとして切出すラベル半分領域指定処理を行う(ステップS57)。同じラベルが並ぶ様態でなければ(ステップS56;No)、ステップS59の処理へ進む。
次に登録者はステップS57で切り出した領域内の仕分け番号記載領域座標および宛名住所記載領域座標を指定する(ステップS58)。最後に大口ラベル登録部508は、大口ラベル画像とそのID番号および上記の処理で確定した仕分け番号記載領域および宛名住所記載領域の座標、2連のラベルの1枚分の矩形ラベル領域などを対応付けて大口ラベル記憶部509へ登録する(ステップS59)。これらの処理により、大口ラベル記憶部509には、登録大口ラベルが登録される。
次に図10を用いてステップS18の処理について詳しく説明する。
図10は、本発明の一実施形態による追跡バーコード利用処理の一例を示すフローチャートである。
まず、追跡バーコード利用部506は、画像バッファ部501から小包画像を、バーコード読取検知部502からバーコード情報を取得する(ステップS61)。次に追跡バーコード利用部506は、小包画像の中から追跡バーコードが2個だけ読めるのか、そしてその2個の追跡バーコードの画像上の回転角度がほぼ同じ方向であるかを判断する(ステップS62)。ほぼ同じ方向の2個の追跡バーコードが読めている場合(ステップS62;Yes)、追跡バーコード利用部506は、2個の追跡バーコード矩形座標値のほぼ中間点を中心に、その近傍画像を、2個の追跡バーコードの回転角度の分だけ回転する(ステップS63)。次に追跡バーコード利用部506は、2個の追跡バーコードが左右に並んでいるかどうかを判定する(ステップS64)。2個の追跡バーコードが左右に並んでいる場合(ステップS64;Yes)、追跡バーコード利用部506は、左右に並んだ追跡バーコードの左側のバーコードの矩形座標の上部に大雑把に矩形領域を定め、その領域内に対して宛名住所のOCR読取を行う(ステップS65)。追跡バーコード利用部506は、読取結果を出力情報として設定し、ステップS692へ進む。
2個の追跡バーコードが左右に並んでいない場合(ステップS64;No)、追跡バーコード利用部506は、前述の2個の追跡バーコードが上下に並んでいるかどうかを判定する(ステップS66)。2個の追跡バーコードが上下に並んでいる場合(ステップS66;Yes)、追跡バーコード利用部506は、上下に並んだ追跡バーコードの上側の追跡バーコードの矩形座標の上部に大雑把に矩形領域を定め、その領域内に対して宛名住所のOCR読取を行う(ステップS67)。追跡バーコード利用部506は、読取結果を出力情報として設定し、ステップS692へ進む。2個の追跡バーコードが上下に並んでいる場合(ステップS66;No)、追跡バーコード利用部506は、出力情報にリジェクト信号を設定し、ステップS692へ進む。
また、2個の追跡バーコードが読めない場合(ステップS62;No)、追跡バーコード利用部506は、小包画像の中から追跡バーコードが1個だけ読めるのかどうかを判定する(ステップS68)。追跡バーコードが1個も読めない場合(ステップS68;No)、追跡バーコード利用部506は、出力情報にリジェクト信号を設定し、ステップS692へ進む。追跡バーコードが1個だけ読める場合(ステップS68;Yes)、追跡バーコード利用部506は、1個の追跡バーコードの矩形部分を中心に、その近傍画像を、回転角度分だけ回転させる(ステップS69)。次に、追跡バーコード利用部506は、追跡バーコードが複写式伝票の追跡バーコードであると仮定し、複写式伝票の追跡バーコード位置と宛名住所記載位置の相対的な所定の位置関係から宛名記載領域および住所記載領域を定め、その領域内に対して宛名住所のOCR読取を行う(ステップS691)。追跡バーコード利用部506は、読取結果を出力情報として設定し、ステップS692へ進む。追跡バーコード利用部506は、仕分け番号が得られていれば出力情報に設定した仕分け番号を、得られていればリジェクト信号を、結果出力部507に出力する(ステップS692)。結果出力部507は、出力情報に設定された仕分け番号を、区分先決定機600へ出力する。区分先決定機600は、小包100の区分を行う。
搬送される小包を上からカメラで撮像した小包画像の一例を図11、図12に示す。図11(a)、図11(b)、図12(a)、図12(b)に示すように様々な様態のラベルを持つ小包が存在する。本実施形態によれば、このような様々な様態のラベルを持つ小包から精度良く仕分け番号を認識することができる。
上記したように、小包用仕分け先認識装置500は、小包に付定されたバーコード位置の近傍あるいは、所定の相対位置に仕分け番号の表示領域や宛名や住所の表示領域があることを利用して、OCR読取対象領域の推定を、確からしい順序でウォーターフォール式に行うことにより誤読の可能性を低減しつつ、短時間で効率よく仕分け番号の認識処理を行うことができる。
図13は、本発明の一実施形態による宛先認識装置の最小構成を示すブロック図である。
宛先認識装置10は、少なくとも、バーコード読取検知部12を備えている。
バーコード読取検知部12は、小包の宛先情報が含まれる小包画像に表示されたコード情報を読み取って、当該コード情報が示す仕分け番号を読み取る。バーコード読取検知部12は、仕分け番号の読み取りができない場合、小包画像における仕分け番号の表示位置の基準となる情報を検出する。
上述の宛先認識装置10、小包用仕分け先認識装置500は内部にコンピュータを有している。上述した宛先認識装置10、小包用仕分け先認識装置500の各処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに送信し、この送信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしてもよい。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。また、上述した宛先認識装置10、小包用仕分け先認識装置500の各機能の全て又は一部は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やPLD(Programmable Logic Device)やFPGA(Field-Programmable Gate Array)やPLC(Programmable Logic Controller)等のハードウェアを用いて実現されてもよい。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能である。また、この発明の技術範囲は上記の実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。バーコード読取検知部12、バーコード読取検知部502はコード読取部の一例である。大口ラベル識別部14、大口ラベル識別部505はラベル識別部の一例である。追跡バーコード利用部15、追跡バーコード利用部506は追跡用コード利用部の一例である。追跡バーコード1C、1Dは追跡用コード情報の一例である。
1・・・小包自動区分システム
10・・・宛先認識装置
11・・・画像入力部
12・・・バーコード読取検知部
13・・・仕分け番号読取部
14・・・大口ラベル識別部
15・・・追跡バーコード利用部
200・・・搬送制御装置
300・・・画像入力カメラ
400・・・画像入力装置
500・・・小包用仕分け先認識装置
501・・・画像バッファ部
502・・・バーコード読取検知部
503・・・読取結果判定部
504・・・仕分け番号読取部
505・・・大口ラベル識別部
506・・・追跡バーコード利用部
507・・・結果出力部
508・・・大口ラベル登録部
509・・・大口ラベル記憶部
600・・・区分先決定機

Claims (8)

  1. 小包の宛先情報が含まれる画像に表示されたコード情報を読み取って、当該コード情報が示す仕分け番号を読み取り、前記仕分け番号の読み取りができない場合、前記画像における前記仕分け番号の表示位置の基準となる情報を検出するコード読取部と、
    前記仕分け番号の表示位置の基準となる情報として検出された前記コード情報が表示された座標および前記コード情報の表示の傾きの情報と、前記画像と、を取得し、前記画像を前記傾きの分だけ回転し、前記コード情報の表示領域と前記仕分け番号の表示領域との所定の位置関係と前記コード情報の座標とに基づいて、前記仕分け番号の表示領域を推定し、当該推定した表示領域を対象として仕分け番号の読み取り処理を行う仕分け番号読取部と、
    宛先情報を含む複数の参照用のラベル画像と、前記小包の宛先情報が含まれる画像との画像マッチングを行い、所定の閾値以上、且つ、最も高い合致度を有する前記参照用のラベル画像における前記仕分け番号の表示領域の座標情報に基づいて、前記小包の宛先情報が含まれる画像における前記仕分け番号の表示領域を対象として仕分け番号の読み取り処理を行うラベル識別部と、
    を備える宛先認識装置。
  2. 前記仕分け番号読取部は、前記コード情報の表示領域の上側の領域、または、前記コード情報の表示領域の右側の領域、を対象として仕分け番号の読み取り処理を行う、
    請求項に記載の宛先認識装置。
  3. 前記コード読取部が前記小包の宛先情報が含まれる画像から前記小包の追跡用コード情報を読み取った場合、当該追跡用コード情報の表示位置に基づいて、前記小包の宛先情報の表示位置を特定し、当該表示位置から宛先情報を読み取る追跡用コード利用部、
    をさらに備える請求項1または請求項2に記載の宛先認識装置。
  4. 前記追跡用コード利用部は、読み取った前記追跡用コード情報の数に応じて、特定すべき前記小包の宛先情報の表示位置を変更する、
    請求項に記載の宛先認識装置。
  5. 最初に前記コード読取部による前記仕分け番号の読み取り処理を行い、
    次に前記仕分け番号読取部による前記仕分け番号の読み取り処理を行い、
    次に前記ラベル識別部による前記仕分け番号の読み取り処理を行い、
    最後に前記追跡用コード利用部による前記宛先情報を読み取の読み取り処理を行う、
    請求項に記載の宛先認識装置。
  6. 請求項1から請求項のいずれか1項に記載の宛先認識装置と、
    前記小包の宛先情報が含まれる画像を撮像して、撮像した画像を前記宛先認識装置に出力するカメラと、
    前記宛先認識装置で読み取った仕分け番号に基づき、区分先を決定する、区分先決定機と
    を備える、小包自動区分システム。
  7. 小包の宛先情報が含まれる画像に表示されたコード情報を読み取って、当該コード情報が示す仕分け番号を読み取るステップと、
    前記仕分け番号の読み取りができない場合、前記画像における前記仕分け番号の表示位置の基準となる情報を検出するステップと、
    前記仕分け番号の表示位置の基準となる情報として検出された前記コード情報が表示された座標および前記コード情報の表示の傾きの情報と、前記画像と、を取得し、前記画像を前記傾きの分だけ回転し、前記コード情報の表示領域と前記仕分け番号の表示領域との所定の位置関係と前記コード情報の座標とに基づいて、前記仕分け番号の表示領域を推定し、当該推定した表示領域を対象として仕分け番号の読み取り処理を行うステップと、
    宛先情報を含む複数の参照用のラベル画像と、前記小包の宛先情報が含まれる画像との画像マッチングを行い、所定の閾値以上、且つ、最も高い合致度を有する前記参照用のラベル画像における前記仕分け番号の表示領域の座標情報に基づいて、前記小包の宛先情報が含まれる画像における前記仕分け番号の表示領域を対象として仕分け番号の読み取り処理を行うステップと、
    を有する宛先認識方法。
  8. 宛先認識装置のコンピュータを、
    小包の宛先情報が含まれる画像に表示されたコード情報を読み取って、当該コード情報が示す仕分け番号を読み取る手段、
    前記仕分け番号の読み取りができない場合、前記画像における前記仕分け番号の表示位置の基準となる情報を検出する手段、
    前記仕分け番号の表示位置の基準となる情報として検出された前記コード情報が表示された座標および前記コード情報の表示の傾きの情報と、前記画像と、を取得し、前記画像を前記傾きの分だけ回転し、前記コード情報の表示領域と前記仕分け番号の表示領域との所定の位置関係と前記コード情報の座標とに基づいて、前記仕分け番号の表示領域を推定し、当該推定した表示領域を対象として仕分け番号の読み取り処理を行う手段、
    宛先情報を含む複数の参照用のラベル画像と、前記小包の宛先情報が含まれる画像との画像マッチングを行い、所定の閾値以上、且つ、最も高い合致度を有する前記参照用のラベル画像における前記仕分け番号の表示領域の座標情報に基づいて、前記小包の宛先情報が含まれる画像における前記仕分け番号の表示領域を対象として仕分け番号の読み取り処理を行う手段、
    として機能させるためのプログラム。
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