JP6852304B2 - 透明ガスバリアフィルム - Google Patents

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Description

本発明は、透明ガスバリアフィルム及びその製造方法に関する。
ガスバリアフィルムは、例えば、物品を包装するための包装材料や封止材料として使用されている。
例えば、食品、医薬品類、ハードディスク及び半導体モジュールなどの包装に用いられる包装材料は、これによって包装された内容物を保護し得るものであることが必要である。特に、食品包装に使用する包装材料は、蛋白質や油脂などの酸化や変質を抑制し、味や鮮度を保持するものであることが必要である。また、無菌状態での取り扱いが必要とされる医薬品類の包装に使用する包装材料には、有効成分の変質を抑制し、効能を維持することが求められる。このように、これらの内容物の品質を保護するための包装材料として、酸素、水蒸気、及び内容物を変質させる他の気体を遮断するガスバリア性を備えたガスバリアフィルムが求められている。
また、医薬品を包装するための包装材料、インクジェットタンクを封止する封止材料、及び樹脂等の輸出用包装材料としては、それぞれ、高温多湿下における加速試験、高温下での溶剤蒸散防止、及び船便による輸送(特に赤道直下を経由する輸送)に適したガスバリア性を示すガスバリアフィルム、即ち、厳しい環境下でも安定して高いガスバリア性能を示すガスバリアフィルムが求められている。
ガスバリアフィルムは、太陽電池用裏面保護シートとしても使用されている。太陽電池用裏面保護シートは、太陽電池モジュールにおいて光起電力を発生する部分である、パターニングされたシリコン薄膜が湿度等によって劣化するのを防止するためのものである。太陽電池用裏面保護シートは、太陽電池モジュール本体の裏面に設置される。この裏面保護シートとしては、酸素や水蒸気といったガスに対するバリア性能が高く、屋外などの過酷な状況下で使用しても、このガスバリア性能に劣化を生じない、即ち、耐久性能が高いガスバリアフィルムが求められる。
従来、プラスチックからなる包装材料としては、ポリビニルアルコール(PVA)、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、及びポリアクリロニトリル(PAN)などの、高分子の中では比較的高いガスバリア性能を達成し得る樹脂からなるフィルムや、これらの樹脂をラミネート又はコーティングしてなる多層フィルムが好んで用いられてきた。
しかしながら、これらの樹脂フィルムは、ガスバリア性能の温度依存性が高く、高温又は高湿度下においてガスバリア性能に劣化が見られる。また、これらの樹脂フィルムは、食品包装用途に適用した場合、ボイル処理や高温高圧力条件下でのレトルト処理を行ったときにガスバリア性能が著しく劣化することが多い。また、PVDC系の樹脂を用いた多層フィルムは、ガスバリア性能の湿度依存性は低いものの温度依存性が高く、しかも、高いガスバリア性能(例えば、1cc/m・day・atm以下)を得ることができない。そして、PVDCやPANなどは、廃棄や焼却の際に有害物質を発生する危険性が高い。
そのため、高いガスバリア性能が要求される場合には、樹脂フィルムにアルミニウム箔などの金属箔を追加してガスバリア性能を担保せざるを得なかった。しかしながら、金属箔は不透明であるため、金属箔を含んだ包装材料によって包装してなる包装品は、開封することなしに目視で内容物を確認することは難しい。また、そのような包装品は、金属探知機による内容物検査や、電子レンジでの加熱処理ができない。
これらの問題を解決するべく、プラスチックフィルム上に、酸化アルミニウムや酸化珪素等の酸化物からなる酸化膜をガスバリア層として形成したガスバリアフィルムが、数多く実用化されている。
このようなガスバリア層は、ドライコーティング法、なかでも真空蒸着法を用いることで、高い生産性で形成することができる。なお、真空蒸着法以外のドライコーティング方式としては、スパッタリング法や化学気相堆積(Chemical Vapor Deposition;CVD)法が挙げられる。但し、スパッタリング法では、ガスバリア性能に優れたガスバリアフィルムが得られるものの、生産速度が大幅に遅くなってしまう。また、CVD法にも、ガスバリア層の形成に利用した場合には、真空蒸着法と比較して生産速度が遅くなってしまうというデメリットがある。
真空蒸着法を用いた酸化膜の形成は、例えば、成膜材料としてアルミニウムなどの金属又は珪素などの非金属を用い、この成膜材料を反応容器内で加熱して蒸発させるとともに、反応容器内へ酸素等の反応性ガスを導入し、それらを反応させて、成膜材料の酸化物をフィルム上に堆積させることにより行う。この方法によって得られる酸化膜の透明性は、成膜材料を蒸発させることによって生じた蒸着粒子への反応性ガスの衝突が増えるほど高くなる。
また、真空蒸着法を用いた酸化膜の形成は、成膜材料として酸化珪素等のセラミックスを用いて行うこともできる。この方法でも、反応容器内へ酸素等の反応性ガスを導入し、上記の反応を促進することにより、透明性の更なる向上を図ることができる。
このような方法によって得られる酸化膜は、透明性に優れているが、その反面で、延伸等の物理的ストレスに対する耐性が金属膜と比較して劣っている。それ故、上記の酸化膜を含んだガスバリアフィルムは、例えば延伸することによって、ガスバリア性能が大きく劣化してしまう。
例えば、真空蒸着法によるガスバリア層の形成において、成膜材料としてアルミニウムを用い、反応容器内へ酸素等の反応性ガスを導入した場合、アルミナからなるガスバリア層が得られる。このガスバリア層を備えたガスバリアフィルムは、透明性に優れており、また、金属探知機による検査を妨げない。しかしながら、アルミナからなるガスバリア層は、延伸等の物理的ストレスに対する耐性が非常に乏しい。また、アルミナは、スチーム処理やレトルト処理等の熱水処理によりベーマイト化してしまう。そのため、このガスバリアフィルムは、例えば、延伸処理や熱水処理を行った場合に、ガスバリア性能が大きく劣化する。なお、アルミナからなるガスバリア層は、その酸素原子とアルミニウム原子との比を小さくすると、組成のうえではアルミニウム層に近づくが、透明性が大きく低下してしまうのに加え、延伸等の物理的ストレスに対する耐性に関する改善は殆どない。
また、酸化珪素からなるガスバリア層を真空蒸着法により形成したガスバリアフィルムは、透明性に優れており、また、金属探知機による検査を妨げない。そして、このガスバリアフィルムは、アルミナのベーマイト化に起因したガスバリア性能の劣化を生じない。しかしながら、酸化珪素からなるガスバリア層は、延伸等の物理的ストレスに対する耐性が、アルミナからなるガスバリア層と比べれば優れているものの、アルミニウムからなるガスバリア層と比較すると大きく劣っている。なお、酸化珪素からなるガスバリア層を備えたガスバリアフィルムは、ガスバリア層における酸素原子と珪素原子との比を小さくすると、ガスバリア性能は向上するが、透明性が低下するのに加え、延伸等の物理的ストレスに対する耐性も劣化してしまう。
ガスバリア層の延伸等の物理的ストレスに対する耐性の向上に関して、プラズマCVD法によりSiOC膜を成膜すること(特許文献1及び特許文献2)が提案されている。しかしながら、プラズマCVD法を用いた場合、成膜レートを向上させるには、原材料の導入量を多くする必要がある。その場合、ガスバリア性能の低下や透過率の低下を招く可能性がある。
また、延伸等の物理的ストレスに対する耐性向上を目的として、ドライコーティングとウェットコーティングとを繰り返して、多層ガスバリア層を形成することが提案されている。しかしながら、この手法を採用すると、生産性が低下してしまう。
特開2005−219427号公報 特開2009−190216号公報
本発明は、延伸等の物理的ストレスに対する耐性及び透明性に優れたガスバリアフィルムを高い生産性で製造可能とすることを目的とする。
本発明の側面によると、プラスチック基材と、前記プラスチック基材の少なくとも一方の面に設けられたガスバリア層とを備え、前記ガスバリア層は、前記プラスチック基材上に設けられ、AlOで表記され且つ0≦x≦1.40を満たす材料からなり、膜厚が3乃至10nmの範囲内にある第1アルミニウム含有層と、前記第1アルミニウム含有層上に直接設けられ、SiOで表記され且つ1.50≦y≦1.85を満たす材料からなり、膜厚が5乃至40nmの範囲内にある酸化珪素層と、前記酸化珪素層上に直接設けられ、AlOで表記され且つ0≦z≦1.40を満たす材料からなり、膜厚が3乃至10nmの範囲内にある第2アルミニウム含有層とを含んだ透明ガスバリアフィルムが提供される。
記透明ガスバリアフィルムは、前記ガスバリア層上に設けられた保護層を更に備え、前記保護層は、水溶性高分子、金属アルコキシド、及び金属アルコキシドの反応生成物からなる群より選択される少なくとも1種類を含むことが好ましい。
また、前記透明ガスバリアフィルムは、前記プラスチック基材と前記ガスバリア層との間に設けられた前処理層を更に備え、前記前処理層は、樹脂材料をベースにしたコート層又は表面処理層であることが好ましい。
本発明によれば、延伸等の物理的ストレスに対する耐性及び透明性に優れたガスバリアフィルムを高い生産性で製造することが可能となる。
本発明の一実施形態に係る透明ガスバリアフィルムを概略的に示す断面図。 図1の透明ガスバリアフィルムの製造に利用可能な装置を概略的に示す図。
図1は、本発明の一実施形態に係る透明ガスバリアフィルムを概略的に示す断面図である。図1に示す透明ガスバリアフィルム1は、プラスチック基材であるプラスチックフィルム10と、その上に形成されたガスバリア層11とを含んでいる。
プラスチックフィルム10としては、例えば、ガスバリアフィルムのプラスチック基材として公知のものを使用することができる。プラスチックフィルム10の材料としては、例えば、ポリオレフィン系(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、ポリエステル系(ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタレート等)、ポリアミド系(ナイロン−6、ナイロン−66等)、ポリスチレン、エチレンビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリイミド、ポリビニルアルコール、ポリカーボネイト、ポリエーテルスルホン、アクリル、セルロース系(トリアセチルセルロース、ジアセチルセルロース等)などが挙げられるが特に限定されない。
外観の観点や中身が確認できるといった利点から、プラスチックフィルム10としては透明フィルムを用いることが好ましい。また、プラスチックフィルム10の厚さは、特に制限を受けるものではないが、透明ガスバリアフィルム1を形成する場合の加工性を考慮すると、12乃至100μmの範囲内にあることが好ましい。
ガスバリア層11は、第1アルミニウム含有層11aと、酸化珪素層11bと、第2アルミニウム含有層11cとを含んでいる。第1アルミニウム含有層11a、酸化珪素層11b、及び第2アルミニウム含有層11cは、この順に、プラスチックフィルム10上に積層されている。
第1アルミニウム含有層11aは、AlOで表記され且つ0≦x≦1.40を満たす材料からなる。第2アルミニウム含有層11cは、AlOで表記され且つ0≦z≦1.40を満たす材料からなる。xやzを大きくすると、延伸等の物理的ストレスに対するガスバリア層11の耐性が低下する。
第1アルミニウム含有層11a及び第2アルミニウム含有層11cの各々の膜厚は、生産性、ガスバリア性、及び透過率を考慮すると、3乃至10nmの範囲内にあることが好ましい。膜厚が小さすぎる場合、安定したガスバリア性能を得ることが困難である。また、膜厚を過剰に大きくすると、生産速度が遅くなり、コストが高くなってしまうおそれがあるのに加え、透過率が低下する。
酸化珪素層11bは、SiOで表記され且つ1.50≦y≦1.85を満たす材料からなる。yを過剰に小さくすると、延伸等の物理的ストレスに対するガスバリア層11の耐性が低下するのに加え、透明ガスバリアフィルム1の透過率も低下する。yを過剰に大きくすると、ガスバリア性能に関する初期性能が低下する。
酸化珪素層11bの膜厚は、5乃至40nmの範囲内にあることが好ましい。膜厚が小さすぎる場合、安定したガスバリア性能を得ることが困難である。また、膜厚を過剰に大きくすると、生産速度が遅くなり、コストが高くなってしまうおそれがあるのに加え、透過率が低下する。
ガスバリアフィルム1の透過率は、包装材料に用いた際の視認性や、外観向上を考慮すると、80%以上であることが好ましく、85%以上であることがより好ましい。この透過率を低くすると、透明性を確保できず、外観を損ねてしまう。
上記の通り、この透明ガスバリアフィルム1のガスバリア層11は、第1アルミニウム含有層11aと、酸化珪素層11bと、第2アルミニウム含有層11cとを含んでいる。
酸化珪素層11bを省略したこと以外は透明ガスバリアフィルム1と同様のガスバリアフィルムは、延伸等の物理的ストレスに対するガスバリア層の耐性には優れている。しかしながら、そのようなガスバリアフィルムは、高いガスバリア性能を達成するべくガスバリア層の膜厚を大きくした場合、高い透過率を達成できない。
また、第1アルミニウム含有層11a及び第2アルミニウム含有層11cを省略したこと以外は透明ガスバリアフィルム1と同様のガスバリアフィルムは、高いガスバリア性能を達成するべくガスバリア層の膜厚を大きくした場合であっても、高い透過率を達成することができる。しかしながら、そのようなガスバリアフィルムは、延伸等の物理的ストレスに対するガスバリア層の耐性が不十分である。
更に、第1アルミニウム含有層11a及び第2アルミニウム含有層11cの一方のみを省略したこと以外は透明ガスバリアフィルム1と同様のガスバリアフィルムは、高いガスバリア性能を達成するべくガスバリア層の膜厚を大きくした場合であっても、高い透過率を達成することができる。しかしながら、そのようなガスバリアフィルムは、延伸等の物理的ストレスに対するガスバリア層の耐性が不十分である。
これに対し、上述した透明ガスバリアフィルム1は、延伸等の物理的ストレスに対するガスバリア層11の耐性に優れるとともに、第1アルミニウム含有層11a及び第2アルミニウム含有層11cの膜厚を3乃至10nmの範囲内に抑えることで透明性に優れている。また、後で説明するように、この透明ガスバリアフィルム1は、高い生産性で製造することが可能である。
透明ガスバリアフィルム1には、様々な変形が可能である。
例えば、図1の透明ガスバリアフィルム1では、プラスチックフィルム10の一方の面にのみガスバリア層11を設けているが、プラスチックフィルム10の両面にガスバリア層11を設けてもよい。
また、ガスバリア性能の更なる向上や密着性の向上を目的として、プラスチックフィルム10とガスバリア層11との間に前処理層を設けてもよい、前処理層としては、樹脂材料をベースにしたコート層、即ちアンカーコート層を設けてもよい。或いは、前処理層として、ガスバリア層11を形成するのに先立って、プラスチックフィルム10の表面に対して、(1)プラズマ処理、コロナ処理、及びフレーム処理などの物理的処理や、(2)酸又はアルカリによる薬液処理などの化学的処理などの表面処理を行うことにより、表面処理層を形成してもよい。
また、ガスバリア層11の上に、保護層等を設けてもよい。保護層は、水溶性高分子、金属アルコキシド、及び金属アルコキシドの反応生成物からなる群より選択される少なくとも1種類を含むことが好ましい。なかでも、保護層としては、金属アルコキシドを含んだ塗布膜を設けることが望ましい。また、その上にナイロンフィルムやポリプロピレンフィルム等をラミネートしても構わない。なお、「金属アルコキシドの反応生成物」は、金属アルコキシドの加水分解生成物、その重縮合生成物、又はそれらの両方を意味している。
金属アルコキシドとしては、具体的には、一般式R M(ORで表されるものを使用することができる。ここで、R及びRは炭素数1乃至8の有機基であり、Mは金属原子であり、m及びnは自然数である。金属原子としては、Si、Ti、Al、及びZr等を挙げることができる。
金属原子MがSiであるR Si(ORとしては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、及びジメチルジエトキシシラン等を挙げることができる。
金属原子MがZrであるR Zr(ORとしては、テトラメトキシジルコニウム、テトラエトキシジルコニウム、テトライソプロポキシジルコニウム、及びテトラプトキシジルコニウム等を挙げることができる。
金属原子MがTiであるR Ti(ORとしては、テトラメトキシチタニウム、テトラエトキシチタニウム、テトライソプロポキシチタニウム、及びテトラブトキシチタニウム等を挙げることができる。
金属原子MがAlであるR Al(ORとしては、テトラメトキシアルミニウム、テトラエトキシアルミニウム、テトライソプロポキシアルミニウム、及びテトラブトキシアルミニウム等を挙げることができる。
上記金属アルコキシドは、1種類のみ用いても2種以上混合して用いても差し支えない。また、上記金属アルコキシドの代わりに又は上記金属アルコキシドに加えて、その反応生成物を用いても差し支えない。
上記金属アルコキシド及び/又はその反応生成物に、アクリル酸、ポリビニルアルコール、ウレタン化合物、及びポリエステル化合物の1以上を混合してもよい。特には、膨潤性の材料と混合することが望ましい。
ラミネーションを行なう場合、接着剤としてウレタン系の接着剤を用いることが好ましい。ラミネーションは、例えば、ドライラミネーション法、ノンソルベントラミネーション法、押出しラミネーション法、又はニーラムラミネーション法により行うことが好ましい。
次に、透明ガスバリアフィルム1の製造方法について、図1及び図2を参照しながら説明する。
図2は、図1に示す透明ガスバリアフィルムの製造に利用可能な装置を概略的に示す図である。図2に示す製造装置2は、真空蒸着装置である。この製造装置2は、真空チャンバ20と、巻出ローラ21と、案内ローラ22と、成膜ロール23a乃至23cと、巻取ローラ24と、容器25a乃至25cと、蒸着材料26a乃至26cと、蒸発源27a乃至27cと、図示しない真空ポンプを含んでいる。
真空チャンバ20は、図1に示すガスバリア層を形成するための反応容器である。真空チャンバ20は、真空ポンプに接続されている。
真空チャンバ20の内部空間は、仕切板20aによって上下に仕切られている。仕切板20aには、3つの開口が設けられている。
巻出ローラ21と案内ローラ22と巻取ローラ24とは、真空チャンバ20の内部空間のうち、仕切板20aの上方の領域内に設置されている。また、成膜ロール23a乃至23cは、真空チャンバ20の内部空間のうち仕切板20aの上方の領域内に、それらが上記開口の位置で仕切板20aの下方へ部分的に突き出るように設置されている。
容器25a乃至25cは、それぞれ、真空チャンバ20の内部空間のうち仕切板20aの下方の領域内に設置されている。容器25a乃至25cは、それぞれ、蒸着材料26a乃至26cを収容している。蒸着材料26a及び26cは、例えばアルミニウムからなる。また、蒸着材料26bは、例えば酸化珪素からなる。
蒸発源27a乃至27cは、例えば、直進電子ビーム銃である。蒸発源27a乃至27cは、それぞれ、蒸着材料26a乃至26cを蒸発又は昇華させる。
この製造装置2を用いた透明ガスバリアフィルム1の製造は、例えば、以下の方法により行う。
先ず、真空ポンプを作動させて、真空チャンバ20の内部空間を真空にする。
次いで、巻出ローラ21からプラスチックフィルム10を巻き出し、これを案内ローラ22によって、成膜ロール23a乃至23c及び巻取ローラ24へと案内し、巻取ローラ24へ巻き取る。
その一方で、蒸発源27a及び27cを作動させて、蒸着材料26a乃至26cを蒸発又は昇華させる。なお、図2において、符号28a乃至28cは、それぞれ、蒸発源27a及び27cから射出された電子ビームを示している。また、符号29a乃至29cは、それぞれ、蒸着材料26a乃至26cの蒸気を示している。
蒸気29a乃至29cは、それぞれ、容器25a乃至25cの上方へと拡散し、成膜ロール23a乃至23c上のプラスチックフィルム10と上記開口の位置で接触する。そして、プラスチックフィルム10は、成膜ロール23a乃至23c上をこの順に通過する。その結果、プラスチックフィルム10上には、アルミニウムと酸化珪素とアルミニウムとがこの順に堆積する。このようにして、図1に示すプラスチックフィルム10を得る。
なお、第1アルミニウム含有層11a及び第2アルミニウム含有層11cを成膜する際に酸素等の酸化ガスを導入していないが、成膜空間に水分等の残留ガスが存在している場合には、この残留ガスによる酸化が生じるため、第1アルミニウム含有層11a及び第2アルミニウム含有層11cに酸素成分が含有される。
図2を参照しながら説明した製造方法には、様々な変形が可能である。
例えば、図2の製造装置2では、蒸発源27a乃至27cとして直進電子ビーム銃を使用しているが、蒸発源27a乃至27cとして、偏向電子ビーム銃を使用してもよく、高い成膜速度を発現させるために、大電力の投入が可能なピアース式平面陰極形電子銃を使用してもよい。
また、蒸着法は、電子ビーム蒸着法に限られず、抵抗加熱法又は高周波誘導加熱法などを用いて蒸着材料26a及び26cを加熱し、それら材料の蒸発又は昇華を生じさせてもよい。抵抗加熱法は、蒸着材料を詰めた坩堝を直接抵抗加熱する方式であってもよいし、第1アルミニウム含有層11a及び第2アルミニウム含有層11cを成膜する際には抵抗加熱部にアルミニウムからなるワイヤをフィードするタイプの抵抗加熱方式であってもよい。何れの方式を採用した場合であっても、高い成膜速度を発現できる構成になっていることが望ましい。
ガスバリア層11を形成する際に、真空チャンバ20内へ酸素又は有機シラン系モノマーを導入してもよい。酸素又は有機シラン系モノマーの存在下で酸化珪素を堆積させると、より高い透過率を達成できる。特に、有機シラン系モノマーの存在下で酸化珪素を堆積させると、透過率の向上及び延伸等の物理的ストレスに対する耐性向上といった効果が更に高まる。
しかしながら、そのような反応性ガスを導入すると、真空チャンバ20内の圧力が上昇し、その結果、蒸着材料が蒸発してなる蒸着粒子の平均自由行程が短くなる。それ故、蒸着粒子の衝突回数が多くなり、蒸着粒子の持つ運動エネルギーの多くが失われ、ガスバリア性能が劣化する可能性がある。
この対策としては、失われた運動エネルギーを補うべく、蒸着粒子に新たに運動エネルギーを付与することが有効である。なかでも、プラズマを用いた手法、特には高いプラズマ密度を達成可能な手法が好ましい。高い密度でプラズマを発生させる手法としては、例えば、誘導結合プラズマ(ICP)法、ヘリコン波プラズマ法、マイクロ波プラズマ法、及びホロカソード放電法の何れかを用いることができる。
高い成膜速度で成膜する場合、蒸着粒子の数は非常に多い。そのため、高い密度でプラズマを発生させることができない場合、蒸着粒子に比してプラズマ化している粒子数が少なく、失われた運動エネルギーを十分に補うことが困難である。
高い密度でプラズマを発生させた場合、失われた運動エネルギーを十分に補うことができ、それ故、高い成膜速度で成膜を行ったとしても、ガスバリア性能の劣化を十分に抑制できるか又はガスバリア性能を更に向上させることができる。また、この場合、蒸着粒子と反応性ガスとの反応を促進させることもできる。
アルミニウムの蒸着は、酸素を実質的に含んでいない雰囲気中で行う。即ち、第1アルミニウム含有層11a及び第2アルミニウム含有層11cを形成するためのアルミニウムの蒸発及び堆積は、酸素を実質的に含有していない雰囲気中で行う。酸素を高い濃度で含んだ雰囲気中でアルミニウムの蒸着を行うと、アルミナ層が成膜される。このアルミナ層は、透過率に優れているが、延伸等の物理的ストレスに対する耐性は非常に乏しい。アルミニウムの蒸着を、酸素を実質的に含んでいない雰囲気中で行えば、延伸の物理的ストレスに対する耐性に優れたアルミニウム含有層が得られる。
なお、「酸素を実質的に含んでいない雰囲気」は、成膜ロール23aと蒸着材料26aとの間の領域や、成膜ロール23cと蒸着材料26cとの間の領域へ酸素を供給せずに、真空チャンバ20内を真空にした状態における、それら領域内の雰囲気である。「酸素を実質的に含んでいない雰囲気」という記載は、真空チャンバ20内に残留している酸素含有化合物が上記領域内の雰囲気中へ混入することを排除するものではない。
ガスバリアフィルムの製造装置は、図2に示した構造に限定される訳ではない。例えば、ロール等の配置を変更してもよい。また、プラズマ処理装置や反応性ガスの導入装置を設置してもよい。真空チャンバ20内へ反応性ガスを導入する方法としては、例えば、パイプ等を設置し、これを介して蒸着材料の蒸気へ反応性ガスを供給する方法が挙げられる。例えば、酸素又は有機シラン系モノマーの存在下で酸化珪素を堆積させる場合には、パイプを、その一端が、図2に示す成膜ロール23bと蒸着材料26bとの間の領域へ向くように設置し、他端へ反応性ガスを供給すればよい。
(実施例1)
図2の製造装置2を用いて、厚さ12μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ株式会社製P60)の片面に、AlOで表記される材料(x=1.40)からなる第1アルミニウム含有層、SiOで表記される材料(y=1.85)からなる酸化珪素層、及び、AlOで表記される材料(z=1.40)からなる第2アルミニウム含有層をこの順で形成した。
第1及び第2アルミニウム含有層を成膜する際には、蒸着用の材料としてアルミニウムを用い、酸素ガス等の反応性ガスの導入は行わなかった。また、酸化珪素層を成膜する際には、蒸着用の材料として、珪素に対する酸素の原子比が1.65の酸化珪素を用い、酸素ガス等の反応性ガスの導入は行わなかった。
以上のようにして、透明ガスバリアフィルムを製造した。
(実施例2)
図2の製造装置2を用いて、厚さ12μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ株式会社製P60)の片面に、AlOで表記される材料(x=1.40)からなる第1アルミニウム含有層、SiOで表記される材料(y=1.50)からなる酸化珪素層、及び、AlOで表記される材料(z=1.40)からなる第2アルミニウム含有層をこの順で形成した。
第1及び第2アルミニウム含有層を成膜する際には、蒸着用の材料としてアルミニウムを用い、酸素ガス等の反応性ガスの導入は行わなかった。また、酸化珪素層を成膜する際には、蒸着用の材料として、珪素に対する酸素の原子比が1.40の酸化珪素を用い、酸素ガス等の反応性ガスの導入は行わなかった。
以上のようにして、透明ガスバリアフィルムを製造した。
(実施例3)
図2の製造装置2を用いて、厚さ12μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ株式会社製P60)の片面に、AlOで表記される材料(x=1.40)からなる第1アルミニウム含有層、SiOで表記される材料(y=1.70)からなる酸化珪素層、及び、AlOで表記される材料(z=1.40)からなる第2アルミニウム含有層をこの順で形成した。
第1及び第2アルミニウム含有層を成膜する際には、蒸着用の材料としてアルミニウムを用い、酸素ガス等の反応性ガスの導入は行わなかった。また、酸化珪素層を成膜する際には、蒸着用の材料として、珪素に対する酸素の原子比が1.61の酸化珪素を用い、酸素ガス等の反応性ガスの導入は行わなかった。
以上のようにして、透明ガスバリアフィルムを製造した。
(比較例1)
図2の製造装置2を用いて、厚さ12μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ株式会社製P60)の片面に、AlOで表記される材料(x=1.40)からなる第1アルミニウム含有層、SiOで表記される材料(y=2.00)からなる酸化珪素層、及び、AlOで表記される材料(z=1.40)からなる第2アルミニウム含有層をこの順で形成した。
第1及び第2アルミニウム含有層を成膜する際には、蒸着用の材料としてアルミニウムを用い、酸素ガス等の反応性ガスの導入は行わなかった。また、酸化珪素層を成膜する際には、蒸着用の材料として、珪素に対する酸素の原子比が1.65の酸化珪素を用いるとともに、酸素ガスの導入を行った。
以上のようにして、透明ガスバリアフィルムを製造した。
(比較例2)
図2の製造装置2を用いて、厚さ12μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ株式会社製P60)の片面に、AlOで表記される材料(x=1.40)からなる第1アルミニウム含有層、SiOで表記される材料(y=1.30)からなる酸化珪素層、及び、AlOで表記される材料(z=1.40)からなる第2アルミニウム含有層をこの順で形成した。
第1及び第2アルミニウム含有層を成膜する際には、蒸着用の材料としてアルミニウムを用い、酸素ガス等の反応性ガスの導入は行わなかった。また、酸化珪素層を成膜する際には、蒸着用の材料として、珪素に対する酸素の原子比が1.20の酸化珪素を用い、酸素ガス等の反応性ガスの導入は行わなかった。
以上のようにして、透明ガスバリアフィルムを製造した。
(比較例3)
図2の製造装置2を用いて、厚さ12μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ株式会社製P60)の片面に、AlOで表記される材料(x=1.50)からなる第1アルミニウム含有層、SiOで表記される材料(y=1.70)からなる酸化珪素層、及び、AlOで表記される材料(z=1.50)からなる第2アルミニウム含有層をこの順で形成した。
第1及び第2アルミニウム含有層を成膜する際には、蒸着用の材料としてアルミニウムを用い、酸素ガスの導入を行った。また、酸化珪素層を成膜する際には、蒸着用の材料として、珪素に対する酸素の原子比が1.61の酸化珪素を用い、酸素ガス等の反応性ガスの導入は行わなかった。
以上のようにして、透明ガスバリアフィルムを製造した。
(比較例4)
図2の製造装置2を用いて、厚さ12μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ株式会社製P60)の片面に、AlOで表記される材料(x=1.50)からなる第1アルミニウム含有層、SiOで表記される材料(y=2.00)からなる酸化珪素層、及び、AlOで表記される材料(z=1.50)からなる第2アルミニウム含有層をこの順で形成した。
第1及び第2アルミニウム含有層を成膜する際には、蒸着用の材料としてアルミニウムを用い、酸素ガスの導入を行った。また、酸化珪素層を成膜する際には、蒸着用の材料として、珪素に対する酸素の原子比が1.85の酸化珪素を用い、酸素ガスの導入を行った。
以上のようにして、透明ガスバリアフィルムを製造した。
(評価1)
実施例1乃至3及び比較例1乃至4に係る透明ガスバリアフィルムの水蒸気透過率(WVTR)を、水蒸気透過度測定装置(モコン社製 MOCON PERMATRAN 3/21)により、40℃、90%RH雰囲気の条件下で測定した。その結果を表1に示す。
また、実施例1乃至3及び比較例1乃至に係る透明ガスバリアフィルムの各々を、長さが20cmの断片へと切り出した。次いで、各断片の両端を保持してこれに11.8Nの張力を加え、100μm/secの速度で延伸率が5%に達するまでこれを延伸させた。その後、各断片のWVTRを測定した。その結果を表1に示す。
(評価2)
実施例1乃至3及び比較例1乃至4に係る透明ガスバリアフィルムの透過率を、分光光度計(SHIMADZU社製 UV−2450)により、ベースラインを大気として測定した。その結果を表1に示す。なお、厚さ12μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ製P60)の透過率は85.9%Tであった。
(評価3)
実施例1乃至3及び比較例1乃至4に係る透明ガスバリアフィルムが含んでいる第1及び第2アルミニウム含有層並びに酸化珪素層の組成を、光電子分光装置(日本電子製 JPS−9010MX)により測定した。その結果を表1に示す。
Figure 0006852304
(評価結果1)
表1に示すように、実施例1乃至3に係る透明ガスバリアフィルムは、延伸に伴うガスバリア性能の劣化が少なかった。特に、実施例1に係る透明ガスバリアフィルムは、延伸に伴うガスバリア性能の劣化が最も少なかった。
比較例1に係る透明ガスバリアフィルムは、延伸後に伴うガスバリア性能の劣化は少なかっものの、延伸前のガスバリア性能が劣っていた。また、比較例2乃至4に係る透明ガスバリアフィルムは、延伸前のガスバリア性能に優れていたが、延伸に伴うガスバリア性能の劣化が大きかった。
(評価結果2)
表1に示すように、実施例1乃至3並びに比較例1、3及び4に係る透明ガスバリアフィルムは、80%以上の透過率を有していた。これに対し、比較例2に係る透明ガスバリアフィルムは、透過率が低かった。
本発明の透明ガスバリアフィルムは、例えば、食品、飲料品、医薬品若しくはその他の物品を包装するための包装材料として使用することができる。この場合、透明ガスバリアフィルムは、袋、蓋、及び梱包フィルムなどの様々な形態で利用可能である。或いは、本発明の透明ガスバリアフィルムは、インクジェットタンクの封止フィルム及び太陽電池バックシートなどの封止材料として使用することもできる。
以下に、当初の特許請求の範囲に記載していた発明を付記する。
[1]
プラスチック基材と、前記プラスチック基材の少なくとも一方の面に設けられたガスバリア層とを備え、
前記ガスバリア層は、
前記プラスチック基材上に設けられ、AlO で表記され且つx≦1.40を満たす材料からなる第1アルミニウム含有層と、
前記第1アルミニウム含有層上に設けられ、SiO で表記され且つ1.50≦y≦1.85を満たす材料からなる酸化珪素層と、
前記酸化珪素層上に設けられ、AlO で表記され且つz≦1.40を満たす材料からなる第2アルミニウム含有層と
を含んだ透明ガスバリアフィルム。
[2]
前記第1及び第2アルミニウム含有層の膜厚は3乃至10nmの範囲内にあり、前記酸化珪素層の膜厚は5乃至40nmの範囲内にある項1に記載の透明ガスバリアフィルム。
[3]
前記ガスバリア層上に設けられた保護層を更に備え、前記保護層は、水溶性高分子、金属アルコキシド、及び金属アルコキシドの反応生成物からなる群より選択される少なくとも1種類を含む項1又は2に記載の透明ガスバリアフィルム。
[4]
前記プラスチック基材と前記ガスバリア層との間に設けられた前処理層を更に備え、前記前処理層は、樹脂材料をベースにしたコート層又は表面処理層である項1乃至3の何れか1項に記載の透明ガスバリアフィルム。
[5]
真空中で、電子ビーム蒸着法、抵抗加熱法及び高周波誘導加熱法からなる群より選択される何れかの方法により、アルミニウムの蒸発及び堆積と、酸化珪素の昇華及び堆積と、アルミニウムの蒸発及び堆積とをこの順に行って、第1アルミニウム含有層と、酸化珪素層と、第2アルミニウム含有層とを含んだガスバリア層を、プラスチック基材の少なくとも一方の面に形成することを含み、前記第1及び第2アルミニウム含有層を形成するためのアルミニウムの蒸発及び堆積は酸素を実質的に含有していない雰囲気中で行う透明ガスバリアフィルムの製造方法。
[6]
前記ガスバリア層を形成する際に、前記電子ビーム蒸着法、前記抵抗加熱法及び前記高周波誘導加熱法からなる群より選択される何れかの方法と、誘導結合プラズマ法、ヘリコン波プラズマ法、マイクロ波プラズマ法、及びホロカソード放電法からなる群より選択される何れかの方法とを併用する項5に記載の透明ガスバリアフィルムの製造方法。
[7]
前記ガスバリア層を形成する際に、前記ガスバリア層を形成するための反応容器内へ有機シラン系モノマーを導入する項5又は6に記載の透明ガスバリアフィルムの製造方法。
1…透明ガスバリアフィルム、2…製造装置、10…プラスチックフィルム、11…ガスバリア層、11a…第1アルミニウム含有層、11b…酸化珪素層、11c…第2アルミニウム含有層、20…真空チャンバ、20a…仕切板、21…巻出ローラ、22…案内ローラ、23a…成膜ロール、23b…成膜ロール、23c…成膜ロール、24…巻取ローラ、25a…容器、25b…容器、25c…容器、26a…蒸着材料、26b…蒸着材料、26c…蒸着材料、27a…蒸発源、27b…蒸発源、27c…蒸発源、28a…電子ビーム、28b…電子ビーム、28c…電子ビーム、29a…蒸気、29b…蒸気、29c…蒸気。

Claims (3)

  1. プラスチック基材と、前記プラスチック基材の少なくとも一方の面に設けられたガスバリア層とを備え、
    前記ガスバリア層は、
    前記プラスチック基材上に設けられ、AlOで表記され且つx≦1.40を満たす材料からなり、膜厚が3乃至10nmの範囲内にある第1アルミニウム含有層と、
    前記第1アルミニウム含有層上に直接設けられ、SiOで表記され且つ1.50≦y≦1.85を満たす材料からなり、膜厚が5乃至40nmの範囲内にある酸化珪素層と、
    前記酸化珪素層上に直接設けられ、AlOで表記され且つz≦1.40を満たす材料からなり、膜厚が3乃至10nmの範囲内にある第2アルミニウム含有層と
    を含んだ透明ガスバリアフィルム。
  2. 前記ガスバリア層上に設けられた保護層を更に備え、前記保護層は、水溶性高分子、金属アルコキシド、及び金属アルコキシドの反応生成物からなる群より選択される少なくとも1種類を含む請求項に記載の透明ガスバリアフィルム。
  3. 前記プラスチック基材と前記ガスバリア層との間に設けられた前処理層を更に備え、前記前処理層は、樹脂材料をベースにしたコート層又は表面処理層である請求項1又は2に記載の透明ガスバリアフィルム。
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