JP6840474B2 - 二重容器 - Google Patents

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Description

本発明は、減容変形可能な内層体とこの内層体を内側に配置した外層体とを備える二重容器に関する。
化粧水などの化粧料や、シャンプーやリンス或いは液体石鹸、また食品調味料などを収容する容器としては、このような内容物を収容すると共に減容変形可能に設けられる内層体と、この内層体を内側に収めると共に容器の外殻を形成する外層体とを備える二重容器が知られている。この二重容器には、外層体と内層体とを最初から積層させて形成するデラミ容器(積層剥離容器)と、外層体と内層体とを個別に形成して組み付けるタイプの容器が存在する。また、デラミ容器は、加熱溶融された積層パリソンを金型で挟み、内部に空気を吹き込んで積層容器を形成するEBM(Extrusion Blow Molding:押出しブロー成形)によるものと、外側層と内側層とを備えた有底筒状に形成されたプリフォーム(容器素材)から積層容器を形成する二軸延伸ブロー成形によるものがある。このような二重容器においては、通常外層体の口部に、内容物を注出する注出筒を備えるとともに内層体への外気の侵入を防止する逆止弁を設けた二重容器用キャップが装着される。そして、外層体を押圧することで、外層体と内層体との間の空気を介して内層体内を加圧し、これによって逆止弁の弁体を開放させて内容物を注出する。また外層体には、内層体との間に外気を取り込む貫通孔を設けていて、注出後、外層体が元の形状に復元する際は、この貫通孔から外気が取り込まれ、内層体は減容変形したままで外層体のみが復元する。
上記の二重容器において、キャップに設けた外気導入孔から外気を導入する場合には、流路内に、例えば特許文献1のような薄肉の環状をなす弁体を有する外気導入弁が用いられている。外層体を押圧して内層体内部の圧力を高めて内容物を吐出する際には、この外気導入弁の弁体が注出栓の内面に当接して閉塞状態に維持され、空気が通過することができない。また、内容物の注出後に外層体が元の形状に復元する際には、外層体と内層体との間の空間の圧力が低下して負圧となり、外気導入弁は開放状態となる。これによって、外気導入孔から外層体と内層体との間の空間に空気が導入され、内層体が減容変形を維持したまま、外層体は元の形状へと復元することができる。
特開2013−151316号公報
しかし、上記の二重容器では、雰囲気温度の変化によって内層体内の圧力が上昇し、蓋体の開放と同時に内容物が意図せず注出孔から注出されることがあった。例えば、冷蔵庫に保管されていた二重容器を常温下に置いた場合、温度上昇によって外層体と内層体の間の空気が膨張し圧力が高まる。しかし、外層体と内層体の間の空気が正圧となっても外気導入弁は開放されず、この膨張した空気は逃げ場がなくなるため内層体を圧迫し、内層体内の圧力が上昇する。これによって逆止弁が開放状態となり、蓋体を開放しただけで利用者の意に反して内容物が注出される。この現象は、内層体内の内容物がある程度使用され、外層体と内層体の間の空気の体積が増えた状態で発生し易くなる。
本発明は、このような問題点を解決することを課題とするものであり、その目的は、雰囲気温度の変化に対しても、意図しない内容物の注出を抑制できる二重容器を提案することである。
本発明は、内容物を収容する内層体と該内層体を収容する外層体とを備える二重容器であって、
前記内層体からの内容物を注出する注出孔を有し、前記外層体の口部に装着されるキャップ本体と、
前記注出孔と前記内層体との間に位置し、該注出孔と該内層体との連通を遮断する一方、前記外層体のスクイズによる前記内層体内の圧力上昇又は前記二重容器の傾倒姿勢によって前記注出孔と前記内層体とを連通させる逆止弁と、
を備え、
前記外層体には、該外層体と前記内層体の間の空間と連通する空気導出孔が設けられ、
前記キャップ本体の外周壁の内周面が、前記外層体に設けられた嵌合部に嵌合し、
該嵌合部の外周面には凹溝が設けられ、前記空気導出孔は、前記凹溝を通じて外部と連通しており、
前記外層体の内周面における前記凹溝に対応する位置には、凸部が形成されていることを特徴とする二重容器である。

また、前記凹溝は、前記空気導出孔の下方に設けられていることが好ましい。
また、前記逆止弁は、一端に注出孔側開口を有し他端に内層体側開口を有する筒状壁を備え、
該筒状壁内には、上下方向に移動可能な移動弁体が設けられていることが好ましい。
また、前記凹溝は、底面に対して少なくとも一方の側面が鋭角をなすことが好ましい。
また、前記凹溝の両側面が略平行をなすことが好ましい。
また、前記凹溝は、周方向に隣接して複数設けられていることが好ましい。
本発明の二重容器によれば、雰囲気温度の変化に対しても、意図しない内容物の注出を抑制することが可能となる。
本発明の一実施形態に係る二重容器を示す正面一部断面図である。 (a)は、図1におけるキャップ本体部分の拡大断面図であり、(b)は、(a)における外層体の嵌合部の更なる拡大断面図である。 (a)〜(d)は、図2(b)のA−A断面による、凹溝の形状の変形例を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明をより具体的に説明する。
図1は、本発明の第1実施形態である二重容器100の構成を示す正面一部断面図である。二重容器100は、二重容器本体2、キャップ本体10、中栓20、移動弁体30、蓋体50で構成されている。また、二重容器本体2は、内層体3、及び外層体4で構成されている。なお、本明細書、特許請求の範囲、要約書および図面では、後述する蓋体50が位置する側を上方(図1における上側)とし、二重容器本体2の底部が位置する側を下方(図1における下側)とする。
まず、二重容器本体2について説明する。本実施形態では、二重容器本体2は、内層体3の合成樹脂素材と外層体4の合成樹脂素材とを積層して形成されるパリソンに対し、押出しブロー成形を行うことによって積層剥離容器を形作っている。そのため、押出しブロー成形の後に、例えば、通気孔4c(空気導出孔)から空気を圧送し、または外層体4の口部周壁4aから負圧吸引をして内層体3を収縮させて、その全体を外層体4から剥離させ、次いで、内層体3の内部に空気を送り込み、その全体を再度外層体4に密着させて、内容物の注出時に、内層体3が外層体4から剥離し易くなるようにしている。二重容器本体2を構成する内層体3の材料にはエチレン―ビニルアルコール共重合樹脂(EVOH)又はナイロンを用いている。また、外層体4の材料には、低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン樹脂(HDPE)又はポリプロピレン(PP)を用いており、特にLDPEを用いた場合には高いスクイズ性を付与することができる。しかし、この態様に限定されず、例えば二軸延伸ブロー成形を行うことによって積層剥離容器を形成する場合には、内層体3の材料にはポリプロピレン(PP)を用い、外層体4の材料にはポリエチレンテレフタレート(PET)を用いてもよい。また、内層体3及び外層体4の材料には、相互に相溶性が低い他の樹脂を用いることができる。更に、二重容器本体2は、積層剥離容器ではなく、外層体4と内層体3とを個別に形成して組み付けるものであってもよい。また、図示は省略するが、内層体3と外層体4との間に、上下方向に延在して内層体3と外層体4とを部分的に接合する、1本或いは複数本の接着帯を設けてもよい。
なお、外層体4及び内層体3は、互いに剥離可能に構成されていればよく、必ずしもそれぞれが単層構造を有している必要はない。つまり、外層体4又は内層体3の一方、又は双方が多層構造を有していてもよい。また、外層体4と内層体3の間に接着帯を2本、概ねパーティングラインに沿うように設けることによって、内容物の注出により内層体3が理想的に減容変形して、内層体3内の内容物を余すことなく注出することができる。
内層体3は、減容変形可能に形成されるものであって、本実施形態では、積層状態で形成された二重容器本体2に対し、外層体4から剥離させることで得られるものである。内層体3は、その内側に内容物を収容する収容空間Sと、この収容空間Sにつながる上部開口3aを備えている。
外層体4は、円筒状の口部周壁4a(口部)と、該口部周壁4aに連なり下方に向かって拡径する拡径部と、該拡径部に連なり復元自在な可撓性を有する胴部と、該胴部の下端を閉鎖する底部とを連結したものである。口部周壁4aの外周面には雄ねじ部4bを設けている。また、口部周壁4aには、内層体3との相互間に空気を取り込むための通気孔4c(空気導出孔)を設けていて、更に、通気孔4cを設けた外周面には、上下方向に雄ねじ部4bを切り欠く溝部4dを設けている。なお、本実施形態では、外層体4の底部は閉塞されており、通気孔4c以外に外層体4と内層体3との間の空間と連通する開孔はない。
次に、二重容器100を構成するキャップ本体10について、図2(a)、(b)を用いて説明する。キャップ本体10は、口部周壁4aを取り囲む外周壁11を備えていて、外周壁11の内周面には、口部周壁4aの雄ねじ部4bに対応する雌ねじ部12が形成されている。また、外周壁11の上部には、頂壁13が一体に連結している。頂壁13の上面には、注出筒14が設けられており、注出筒14の内周面には、内容物を注出する注出孔14aが形成されている。また、頂壁13の下面には、外周壁11と同心状に上部嵌合壁15が設けられている。そして、注出筒14の直下には、頂壁13から嵌合突起18が垂下している。嵌合突起18の外周面は、後述する筒状壁22の円筒部22bの上端部に嵌合している。
図2(b)に示すように、外周壁11の下端の内周面には、外層体4の嵌合部4fが当接し嵌合している。嵌合部4fの外周面には、微小なシール突起4sが突出しており、このシール突起4sが外周壁11の下端の内周面に嵌合することによって、外周壁11の内周面と嵌合部4fの外周面とのシール性を高めている。
嵌合部4fの外周面には、周方向の対向する2箇所に凹溝4rが設けられている。また、上述のように、口部周壁4aと外周壁11との間には、図2(a)に示すように上下方向に雄ねじ部4bを切り欠く溝部4dが設けられており、溝部4dは通気孔4cに通じる通気路Tを形成している。従って、外層体4と内層体3との間の空間は、通気孔4c、通気路T、及び凹溝4rを通じて外部と連通している。
なお、本実施形態では、上下方向に雄ねじ部4bを切り欠く溝部4dを通気路Tとして用いるように構成しているが、この態様には限定されない。溝部4dを設けず、雄ねじ部4bと雌ねじ部12の隙間を通気路Tとして用いてもよい。
また、本実施形態では、周方向の対向する2箇所に凹溝4rを設けるように構成したが、この態様には限定されず、1箇所のみ、又は3箇所以上に凹溝4rを設けてもよい。また、凹溝4rの間隔も適宜変更してもよい。
図3(a)〜(d)は、図2(b)のA−A断面による、凹溝4rの断面形状の変形例を示す図である。図3(a)において、凹溝4rは、周方向に延び凹溝4rの半径方向の範囲を確定する底面4tと、半径方向に延び凹溝4rの周方向の範囲を確定する側面4uとを有する。より具体的には、凹溝4rの底面4tは、図3(a)において凹溝4rを外周方向(図3(a)の右方向)から見たときに最も奥(内周方向)に位置する面であり、凹溝4rの側面4uは、底面4tの周方向両端から外周方向に延びる面である。凹溝4rは、図3(a)〜(d)に示す断面を維持しつつ、図2(a)に示すように外層体4の嵌合部4fにおいて上下方向に延びている。なお、図3(a)〜(d)において、内層体3は、二重容器100の使用前に外層体4から剥離された状態を示している。図3(a)の例では、底面4tに対して、側面4uが僅かに鈍角をなすように形成されている。この角度が、外層体4を金型から離型する際に抜き勾配となるので、押出しブロー成形による二重容器本体2の成形をより容易に行うことができる。なお、凹溝4rの断面積は、後述するように、雰囲気温度の変化による外層体4と内層体3との間の空気の膨張分を外部に排出したり、内容物の注出後に外層体4の復元のために必要な空気を外部から導入したりするのに必要な最小限の大きさに設定されている。
図3(a)の例において、外層体4の外周面に凹溝4rを設けることにより、外層体4の内周側には、凸部4pが形成されている。外層体4から剥離された内層体3は、先述のように、内層体3内に空気を送り込むことによって再び外層体4に付着した状態へと復元する。しかし、図3(a)に示す凸部4pの領域においては、再び内層体3が外層体4に付着した状態に戻ることはない。すなわち、一度外層体4から剥離した内層体3の凸部3pは、図3(a)において凸部4pの側面4uiに当接するため、内層体3と側面4uiとの間に作用する摩擦力等によって内層体3が外層体4に付着する状態まで戻ることがない。従って、内層体3は、少なくとも凸部4pの周辺領域においては外層体4から剥離した状態に維持されるため、外層体4と内層体3の間に空気の通気スペースが確保される。また、凹溝4rは、図2(a)において空気排出孔としての通気孔4cの下方に配置されており、通気孔4cと二重容器本体2の胴部を繋ぐ位置に配置されている。従って、雰囲気温度の変化に伴う内圧上昇時には、二重容器本体2の胴部における外層体4と内層体3の間の空気を、凸部4pの領域を確実に通過させて、通気孔4cから外部に排出することができる。また、内容物を注出後に外層体4を元の形状に復元させる際には、通気孔4cから導入した空気を、凸部4pの領域を確実に通過させて、二重容器本体2の胴部における外層体4と内層体3の間の空間に供給することができる。
図3(b)の変形例では、凹溝4rの底面4tに対して両側の側面4uが鋭角をなすように構成されている。従って、凸部4pの側面4uiが頂面4tiとなす角度も鋭角になっている。これにより、外層体4の凸部4pの内周側の周方向幅は、凸部4pから剥離した内層体3の凸部3pの外周側の周方向幅よりも大きいため、一度内層体3が外層体4から剥離すると、内層体3の凸部3pの外周端は、外層体4の凸部4pの内周端に当接する。従って、図3(a)の例と比較してより確実に内層体3と外層体4との付着を抑制することができる。また、図3(a)の例と比較して外層体4と内層体3の間の空間の体積を大きくとることができる。従って、雰囲気温度の変化に伴う内圧上昇時には、二重容器本体2の胴部における外層体4と内層体3の間の空気を、凸部4pの領域をより確実に通過させて、通気孔4cから外部に排出することができる。また、内容物を注出後に外層体4を元の形状に復元させる際には、通気孔4cから導入した空気を、凸部4pの領域を確実に通過させて、二重容器本体2の胴部における外層体4と内層体3の間の空間に供給することができる。
図3(c)の変形例では、凹溝4rの底面4tに対して片側の側面4uのみが鋭角をなすように構成されている。また、他方の側面4uは、一方の側面4uと概ね平行になるように設けられている。従って、凹溝4rにおいて底面4tと鋭角をなす方の側面4uに対応する凸部4pの側面4uiにおいて、図3(b)の変形例と同様に外層体4と内層体3とを確実に剥離した状態に維持することができる。また、凹溝4rの2つの側面4uを互いに略平行となるように構成しているので、外層体4を金型から離型する際に無理抜きすることなく行うことができる。
図3(d)の変形例では、凹溝4rが周方向に2つ隣接して設けられている。なお、この場合の「隣接して設ける」とは、凹溝4rの周方向幅と概ね同程度の間隔を空けて配置することを意味するものとする。各凹溝4rは、周方向外側の側面4uが底面4tと鋭角をなすように構成されている。外層体4の内周側には、2つの凹溝4rに対応する凸部4pが形成され、図3(d)の例では、頂面4tiの中央に小さな窪みがある1つの凸部4pとして形成されている。各凹溝4rの周方向外側の側面4uが底面4tと鋭角をなすように構成されているので、凸部4pの側面4uiが頂面4tiとなす角度も鋭角になっている。従って、図3(b)の例と同様に、外層体4の凸部4pの内周側の周方向幅は、外層体4から剥離した内層体3の凸部3pの外周側の周方向幅よりも大きいため、一度内層体3が外層体4から剥離すると、内層体3の凸部3pの外周端は、外層体4の凸部4pの内周端に当接する。従って、図3(b)の例と同様に、確実に内層体3と外層体4との付着を抑制することができる。また、図3(b)の例と比較して凸部4pの周方向幅が大きいので、外層体4と内層体3の間の空間の体積を更に大きくとることができる。従って、雰囲気温度の変化に伴う内圧上昇時には、二重容器本体2の胴部における外層体4と内層体3の間の空気を、凸部4pの領域を更に確実に通過させて、通気孔4cから外部に排出することができる。また、内容物を注出後に外層体4を元の形状に復元させる際には、通気孔4cから導入した空気を、凸部4pの領域を確実に通過させて、二重容器本体2の胴部における外層体4と内層体3の間の空間に供給することができる。
なお、凹溝4rの断面形状は上述のものに限定されず、外層体4と内層体3の間の空気を少量ずつ排出可能な他のあらゆる形状を用いることができる。また、凹溝4rは、上下方向に必ずしも同一の断面形状を維持する必要がなく、例えば、下方に向かって幅広に構成されていてもよい。
図2(a)に示すように、キャップ本体10の内周側には、中栓20が設けられている。中栓20は、注出孔14aと内層体3との間に位置するとともに、内層体3の上部開口3aを覆う隔壁21を備えている。
隔壁21には、一端に、注出孔14a側に開口する注出孔14a側開口を有すると共に、他端に、内層体3の収容空間S側に開口する内層体3側開口を有する筒状壁22が設けられている。本実施形態の筒状壁22は、図2(a)に示すように、上端部に貫通孔22aを設け、この貫通孔22aから収容空間Sに向けて円筒部22bを延在させ、傾斜部22cを介して、下端に貫通孔22dを有する円筒状の部位である。なお、本実施形態における注出孔14a側開口は貫通孔22aに対応し、内層体3側開口は貫通孔22dに対応する。
また隔壁21は、筒状壁22より径方向外側において注出孔14a側に屈曲する段部23を備えていて、段部23の内周側には、キャップ本体10の頂壁13から垂下する上部嵌合壁15が嵌合している。そして隔壁21の下面には、外層体4との間で内層体3を挟み込む環状のシール壁26を設けている。なお、図2(a)に示すように隔壁21の外縁には周壁29が設けられており、周壁29の上端部がキャップ本体10の頂壁13の下面に当接している。
筒状壁22内には、本実施形態では球状となる移動弁体30が設けられている。筒状壁22と移動弁体30との間には、周方向に間欠的にリブ22eが設けられている。リブ22eは、二重容器本体2の姿勢変更に応じて移動弁体30が上下に移動可能となり、移動弁体30が傾斜部22cに当接していないときは、内容物がリブ22eの間を通過可能となるように構成されている。また、リブ22eの上端は内周方向に僅かに縮径しており、一度上方から筒状壁22内に押し込まれた移動弁体30が再び上方に離脱しないようにしている。なお、筒状壁22の注出孔14a側は、貫通孔22aによって開口し、収容空間S側は、貫通孔22dによって開口しているので、筒状壁22内に入り込んだ内容物が移動弁体30の移動を妨げることはない。また移動弁体30は、二重容器本体2を起立姿勢(二重容器本体2の底部を水平な台の上に載置した状態の姿勢)にすることで、筒状壁22の傾斜部22cに着座する。これによって移動弁体30は収容空間Sをシールすることができる。すなわち、移動弁体30及び筒状壁22は、内容物を注出孔14aから注出させ、注出孔14aからの空気の流入を抑制する逆止弁を構成している。
なお、本実施形態において、移動弁体30は球状弁体として構成しているが、この態様には限定されない。移動弁体30は、筒状壁22内を移動することができる任意の形状を有することができる。また、筒状壁22の形状についても、移動弁体30を移動させ、内容物を通過させることができれば、円筒以外の形状を有していてもよい。
また、本実施形態において、逆止弁は移動弁体30及び筒状壁22により構成したが、この態様には限定されず、例えば円形の薄肉弁体を3本の弾性アームで支持した三点弁を採用してもよい。
蓋体50は、図2(a)に示すように、ヒンジ51を介してキャップ本体10の外周壁11に連結していて、ヒンジ51で折り曲げることで、注出孔14aを覆い隠すことができる。より詳細には、蓋体50は、平板状の上壁52と、上壁52の縁部に連結するとともに外周壁11に連なる形状となる蓋体周壁53とを備えている。また、上壁52には、蓋体50を閉めた際に注出筒14の内側に入り込んで注出孔14aをシールする筒状のシール部54が設けられている。また、周上のヒンジ51とは対向する側の蓋体周壁53の上端には、外周方向に突出する把持部58が設けられている、利用者は、この把持部58を把持して蓋体50を上方に持ち上げて開放したり、下方に押し下げて閉塞することができる。なお、蓋体50が閉塞される際は、蓋体周壁53の内周面に設けられている周壁段部53aが、頂壁段部13aにアンダーカット係合して、蓋体50はキャップ本体10に対してしっかりと係合する。また、上壁52の中心から下方に向かって押圧部56が垂下している。万一、移動弁体30がリブ22eの上端部に貼り付いた場合でも、蓋体50を閉塞すると、押圧部56が移動弁体30を下方に押圧して貼り付き状態から開放する。なお、蓋体50は、ヒンジ51を設けずにキャップ本体10とは別体のものとし、ねじやアンダーカットでキャップ本体10に装着するように構成してもよい。
上記のように構成される二重容器100から内容物を吐出するにあたっては、図2(a)の状態から蓋体50を開き、二重容器本体2を起立姿勢から傾倒姿勢に姿勢変更して、外層体4の胴部を押圧(スクイズ)する。これにより、筒状壁22内の移動弁体30は注出孔14a側に移動し、また、内層体3と外層体4との間の空気を介して収容空間Sが加圧される。なお、上述のように、凹溝4rは微小な孔であるため、外層体4の胴部を押圧しているとき、通気孔4c、通気路T及び凹溝4rを経由して僅かな空気しか外部に排出されない。従って、外層体4を押圧しても、内層体3と外層体4との間の空気のうち、凹溝4rから漏れ出す空気は少ないため、収容空間Sへの加圧が阻害されることはない。そして、移動弁体30は既に注出孔14a側に移動しているため、内容物はリブ22eの間を通過して貫通孔22aから流出し、更に注出孔14aから外部に注出される。
所要量の内容物を注出した後は、二重容器本体2を傾倒姿勢から起立姿勢に戻すと共に外層体4の胴部への押圧を解除する。これによって移動弁体30は自重によって再び傾斜部22cに当接して逆止弁を閉鎖するので、収容空間S内への外気の入り込みが防止できる。また、外層体4は、それ自身の復元力により元の形状に戻ろうとするため、内層体3と外層体4との間の空間は負圧となる。これによって、通気孔4cを通じて通気路T内も負圧となる。この負圧によって凹溝4rを通じて少しずつ外気が導入される。導入された外気は、通気路T及び通気孔4cを経由して、外層体4と内層体3の間の空間に供給される。これにより、内層体3を減容変形させたまま外層体4が復元することができる。
なお、内容物の注出を終了しても、注出筒14内には内容物が残留したままになっているが、二重容器本体2を元の起立姿勢に戻すと、移動弁体30は、自重等によって内層体3の収容空間S側に移動する。これにより、筒状壁22における注出孔14a側には、スペースが生じることになるため、注出筒14内に残留した内容物を、貫通孔22aを通して筒状壁22側に移動させることができ(サックバック機能)、液だれを有効に防止することができる。
次に、二重容器100の雰囲気温度が変化したときの動作について説明する。ここでは、図2(a)の状態で、二重容器100を冷蔵庫に長時間保管した後、冷蔵庫から取り出して常温下に置いた場合を考える。二重容器100の雰囲気温度が、冷蔵庫の庫内温度から常温まで上昇するため、外層体4と内層体3の間の空間内の空気の温度も上昇して体積が膨張する。しかし、外層体4と内層体3の間の空間は、上述のように、通気孔4c、通気路T、及び凹溝4rを通じて外部と連通している。従って、外層体4と内層体3の間の空気の膨張分は、凹溝4rを通じて外部に排出される。従って、二重容器100を冷蔵庫から取り出して常温下に置いた場合であっても、外層体4と内層体3の間の空気の体積は殆ど変化しないため、内層体3が圧迫されることがない。また、内層体3の内部は、逆止弁の作用によって空気が流入しないように構成されているので、温度上昇による内層体3内の空気の膨張は僅かである。従って、雰囲気温度の上昇による内層体3内の圧力上昇が抑制されるため、利用者が意図しない内容物の注出を抑制することができる。
以上のように、本実施形態によれば、内容物を収容する内層体3と該内層体3を収容するスクイズ可能な外層体4とを備える二重容器100において、外層体4に通気孔4c(空気導出孔)を設けると共に、キャップ本体10の外周壁11の内周面が通気孔4cの下方に設けた嵌合部4fに嵌合し、通気孔4c、及び嵌合部4fの外周面に設けた凹溝4rを経由して、外層体4と内層体3の間の空気が少しずつ外部に排出されるように構成した。これによって、二重容器100の雰囲気温度が上昇しても、外層体4と内層体3の間の空気の体積が殆ど変化しないので、利用者が意図しない内容物の注出を抑制することができる。
また、本実施形態によれば、凹溝4rの形成に伴って外層体4の内周側に形成される凸部4pの領域では、外層体4から剥離した内層体3が再び外層体4に付着する状態まで復元することがなく、外層体4と内層体3の間に空気の通気スペースが確保される。また、凹溝4rは、空気排出孔としての通気孔4cの下方に配置されており、通気孔4cと二重容器本体2の胴部を繋ぐ位置に配置されている。従って、二重容器本体2の胴部における外層体4と内層体3の間の空気を、凸部4pの領域を確実に通過させて通気孔4cから外部に排出することができる。
また、本実施形態によれば、逆止弁として、筒状壁22内を上下に移動可能な移動弁体30を設けるようにしたので、内層体3内の圧力に貫通孔22dの面積を乗じたものが、移動弁体30に働く重力を上回らない限り、移動弁体30が上方に移動して逆止弁が開放されることがない。従って、内層体3内の僅かな圧力の増加によっては逆止弁が開放しにくいので、利用者が意図しない内容物の注出を更に効果的に抑制することができる。
本発明を諸図面や実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形や修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各構成部に含まれる機能などは論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の構成部を1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。本発明の範囲にはこれらも包含されるものと理解されたい。
本発明によれば、雰囲気温度の変化に対しても、意図しない内容物の注出を抑制できる二重容器100を提供することが可能となる。
2 二重容器本体
3 内層体
3a 上部開口
3p 凸部
4 外層体
4a 口部周壁(口部)
4b 雄ねじ部
4c 通気孔(空気導出孔)
4d 溝部
4f 嵌合部
4p 凸部
4r 凹溝
4s シール突起
4t 底面
4ti 頂面
4u 側面
4ui 側面
10 キャップ本体
11 外周壁
12 雌ねじ部
13 頂壁
13 頂壁段部
14 注出筒
14a 注出孔
15 上部嵌合壁
18 嵌合突起
20 中栓
21 隔壁
22 筒状壁
22a 貫通孔
22b 円筒部
22c 傾斜部
22d 貫通孔
22e リブ
23 段部
26 シール壁
29 周壁
30 移動弁体
50 蓋体
51 ヒンジ
52 上壁
53 蓋体周壁
53a 周壁段部
54 シール部
56 押圧部
58 把持部
100 二重容器
S 収容空間
T 通気路

Claims (6)

  1. 内容物を収容する内層体と該内層体を収容する外層体とを備える二重容器であって、
    前記内層体からの内容物を注出する注出孔を有し、前記外層体の口部に装着されるキャップ本体と、
    前記注出孔と前記内層体との間に位置し、該注出孔と該内層体との連通を遮断する一方、前記外層体のスクイズによる前記内層体内の圧力上昇又は前記二重容器の傾倒姿勢によって前記注出孔と前記内層体とを連通させる逆止弁と、
    を備え、
    前記外層体には、該外層体と前記内層体の間の空間と連通する空気導出孔が設けられ、
    前記キャップ本体の外周壁の内周面が、前記外層体に設けられた嵌合部に嵌合し、
    該嵌合部の外周面には凹溝が設けられ、前記空気導出孔は、前記凹溝を通じて外部と連通しており、
    前記外層体の内周面における前記凹溝に対応する位置には、凸部が形成されていることを特徴とする二重容器。
  2. 前記凹溝は、前記空気導出孔の下方に設けられている、請求項1に記載の二重容器。
  3. 前記逆止弁は、一端に注出孔側開口を有し他端に内層体側開口を有する筒状壁を備え、
    該筒状壁内には、上下方向に移動可能な移動弁体が設けられている、請求項1又は2に記載の二重容器。
  4. 前記凹溝は、底面に対して少なくとも一方の側面が鋭角をなす、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の二重容器。
  5. 前記凹溝の両側面が略平行をなす、請求項4に記載の二重容器。
  6. 前記凹溝は、周方向に隣接して複数設けられている、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の二重容器。
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