JP6833268B2 - 親水性樹脂組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、親水性樹脂組成物に関する。
疎水性樹脂の表面を親水化することで、樹脂への帯電防止性、防曇性、防汚性の付与が望まれている。樹脂の表面親水化処理として種々の方法が開示されている。これらの内、練り込み法では、界面活性剤や親水性物質を疎水性樹脂に練り込むことが行われている。
物理的表面処理法として、コロナ処理、プラズマ処理、紫外線処理などの方法が開示されている(特許文献1)。また、化学的処理方法として、硫酸、硝酸、液状の発煙硫酸やガス状の三酸化硫黄等を用いた表面改質方法が開示されている(特許文献2)。更に、親水性物質を樹脂表面にコーティングする方法が開示されている(特許文献3)。
特開2012−102205号公報 特開2007−56128号公報 特開2006−131917号公報
上記樹脂の親水化方法において、練り込み法では、界面活性剤等の親水性物質が表面にブリードアウトし易い等の理由で耐久性に劣る上、高い親水性を付与するために親水性物質を多く混合する必要があり、吸湿による寸法変化、湿潤状態での強度低下といった問題が生じていた。
また、物理的表面処理法では、親水化の程度、持続性が不十分である。化学的表面処理法では、素材の限定や施工法の限定など制約が多い。
更に、親水性樹脂を成形品に塗布する方法は、均一な薄膜を形成するコーティング技術が必要となり、また技術的に複雑な工程を加えなければならず、実用上の制約が多かった。
そこで、本発明は、長期間持続可能な親水性を有し、樹脂物性の耐久性及び弾性率に優れ、簡便な製造方法で得ることが出来る親水性樹脂組成物を提供する事を目的とする。
本発明は、以下の[1]ないし[7]を提供するものである。
[1]下記条件を満たすセルロースナノファイバー及び熱可塑性樹脂を含有することを特徴とする親水性樹脂組成物。
(A)平均繊維径が4nm以上500nm以下
(B)平均アスペクト比が10以上1000以下
(C)セルロースI型結晶構造を有する
(D)アニオン性官能基を有する
[2]上記アニオン性官能基がカルボキシル基であることを特徴とする[1]に記載の親水性樹脂組成物。
[3]上記セルロースナノファイバーのカルボキシル基にモノアミン、ジアミン、トリアミン及び第四級オニウムから選択された1種又は2種以上がイオン結合で結合している事を特徴とする[2]に記載の親水性樹脂組成物。
[4]上記セルロースナノファイバーのカルボキシル基に下記式(1)に示されるポリエーテルアミンがイオン結合で結合している事を特徴とする[2]又は[3]に記載の親水性樹脂組成物。
Figure 0006833268
〔上記式(1)中、Rは炭素数1以上20以下の直鎖あるいは分岐のアルキレン基、および/またはアリーレン基を示し、Rは炭素数2以上4以下の直鎖あるいは分岐のアルキレン基を示し、nは30以上の整数を示し、AOは炭素数2以上4以下のオキシアルキレン基を示す。〕
[5]上記セルロースナノファイバーのカルボキシル基量が0.5mmol/g以上2.5mmol/g以下であることを特徴とする[2]ないし[4]に記載の親水性樹脂組成物。
[6]上記熱可塑性樹脂がポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、及びメタクリル樹脂から選択された1種又は2種以上であることを特徴とする[1]ないし[5]に記載の親水性樹脂組成物。
[7]上記セルロースナノファイバーの含有量が、0.1質量%以上50質量%以下である[1]ないし[6]記載の親水性樹脂組成物。
[8]上記親水化樹脂組成物の接触角が、上記熱可塑性樹脂の接触角の80%以下であることを特徴とする[1]ないし[7]記載の親水性樹脂組成物。
本発明の親水性樹脂組成物は、長期間持続可能な親水性を有し、樹脂物性の耐久性及び弾性率に優れ、簡便な製造方法で得ることが出来るという効果を奏する。
つぎに、本発明の実施の形態を詳しく説明する。
本発明の親水性樹脂組成物は所定のセルロースナノファイバーを含有する。
上記セルロースナノファイバーの数平均繊維径は4nm以上500nm以下であるが、好ましくは4nm以上150nm以下であり、より好ましくは4nm以上100nm以下であり、特に好ましくは4nm以上80nm以下である。上記数平均繊維径が4nm未満であると、セルロースナノファイバーが溶解することにより、樹脂組成物の耐久力及び弾性率が向上しないおそれがあり、上記数平均繊維径が500nmを超える場合、樹脂中でセルロースナノファイバーが局在化することにより、安定した親水性が得られないおそれがある。
上記セルロースナノファイバーの最大繊維径は、セルロースナノファイバーの分散性の点で、1000nm以下であることが好ましく、特に好ましくは500nm以下である。
上記セルロースナノファイバーの数平均繊維径および最大繊維径は、例えば、つぎのようにして測定することができる。すなわち、固形分率で0.05〜0.1重量%の微細セルロースの水分散体を調製し、その分散体を、親水化処理済みのカーボン膜被覆グリッド上にキャストして、透過型電子顕微鏡(TEM)の観察用試料とする。なお、大きな繊維径の繊維を含む場合には、ガラス上へキャストした表面の走査型電子顕微鏡(SEM)像を観察してもよい。そして、構成する繊維の大きさに応じて5000倍、10000倍あるいは50000倍のいずれかの倍率で電子顕微鏡画像による観察を行う。その際に、得られた画像内に縦横任意の画像幅の軸を想定し、その軸に対し、20本以上の繊維が交差するよう、試料および観察条件(倍率等)を調節する。そして、この条件を満たす観察画像を得た後、この画像に対し、1枚の画像当たり縦横2本ずつの無作為な軸を引き、軸に交錯する繊維の繊維径を目視で読み取っていく。このようにして、最低3枚の重複しない表面部分の画像を、電子顕微鏡で撮影し、各々2つの軸に交錯する繊維の繊維径の値を読み取る(したがって、最低20本×2×3=120本の繊維径の情報が得られる)。このようにして得られた繊維径のデータにより、最大繊維径および数平均繊維径を算出する。
上記セルロースナノファイバーのアスペクト比は10以上1000以下であるが、好ましくは100以上1000以下より好ましくは200以上1000以下である。アスペクト比が10未満であると樹脂組成物の耐久力及び弾性率が向上しないという問題が生じる。
上記セルロースナノファイバーのアスペクト比は、例えば以下の方法で測定することが出来る、すなわち、セルロースナノファイバーを親水化処理済みのカーボン膜被覆グリッド上にキャストした後、2%ウラニルアセテートでネガティブ染色したTEM像(倍率:10000倍)から、セルロースナノファイバーの数平均繊維径、および繊維長を観察した。すなわち、各先に述べた方法に従い、数平均繊維径、および繊維長を算出し、これらの値を用いてアスペクト比を下記
の式(1)に従い算出した。
Figure 0006833268
上記セルロースナノファイバーは、I型結晶構造を有する天然由来のセルロース原料を微細化した繊維である。すなわち、天然セルロースの生合成の過程においては、ほぼ例外なくミクロフィブリルと呼ばれるナノファイバーがまず形成され、これらが多束化して高次な固体構造を構成する。
上記セルロースナノファイバーを構成するセルロースがI型結晶構造を有することは、例えば、広角X線回折像測定により得られる回折プロファイルにおいて、2シータ=14〜17°付近と、2シータ=22〜23°付近の2つの位置に典型的なピークをもつことから同定することができる。
上記セルロースナノファイバーはアニオン性官能基を有する。
本発明のアニオン性官能基としては特に制限されないが具体的には、カルボキシル基、ホスホニウム基、スルホニウム基等が挙げられるが、これらの内、セルロースへのアニオン性官能基の導入の容易さという理由からカルボキシル基が好ましい。
セルロースにカルボキシルを導入する方法としては、セルロースの水酸基にカルボキシル基を有する化合物、カルボキシル基を有する化合物の酸無水物およびそれらの誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種を反応させる方法、セルロースの水酸基を酸化する事によりカルボキル基に変換する方法が挙げられる。
上記カルボキシル基を有する化合物としては特に限定されないが、具体的にはハロゲン化酢酸が挙げられ、ハロゲン化酢酸としては、クロロ酢酸、ブロモ酢酸、ヨード酢酸等が挙げられる。
上記カルボキシル基を有する化合物の酸無水物としては特に限定されないが、無水マレイン酸、無水コハク酸、無水フタル酸、無水グルタル酸、無水アジピン酸、無水イタコン酸等のジカルボン酸化合物の酸無水物が挙げられる。
上記カルボキシル基を有する化合物の誘導体としては特に限定されないが、カルボキシル基を有する化合物の酸無水物のイミド化物、カルボキシル基を有する化合物の酸無水物の誘導体が挙げられる。
カルボキシル基を有する化合物の酸無水物のイミド化物としては特に限定されないが、マレイミド、コハク酸イミド、フタル酸イミド等のジカルボン酸化合物のイミド化物が挙げられる。
カルボキシル基を有する化合物の酸無水物の誘導体としては特に限定されないが、ジメチルマレイン酸無水物、ジエチルマレイン酸無水物、ジフェニルマレイン酸無水物等の、カルボキシル基を有する化合物の酸無水物の少なくとも一部の水素原子が置換基(例えば、アルキル基、フェニル基等)で置換されたものが挙げられる。
上記セルロースの水酸基を酸化する方法としては特に制限されないが具体的には、N−オキシル化合物を酸化触媒とし、共酸化剤を作用させる方法が挙げられる。
本発明において、セルロースにカルボキシル基を導入する方法としては、繊維表面の水酸基の選択性に優れており、反応条件も穏やかであることから、セルロースの水酸基を酸化する方法が好ましい。以下、水酸基の酸化によりカルボキシル基が導入されたセルロースを酸化セルロースという。
上記酸化セルロースは、天然セルロースを原料とし、水中においてN − オキシル化合物を酸化触媒とし、共酸化剤を作用させることにより該天然セルロースを酸化して反応物繊維を得る酸化反応工程、不純物を除去して水を含浸させた反応物繊維を得る精製工程、および水を含浸させた反応物繊維を溶媒に分散させる分散工程を含む製造方法により得ることができる。
本発明のセルロースナノファイバーのセルロース分子中の各グルコースユニットのC6位の水酸基が選択的に酸化変性されてアルデヒド基、またはカルボキシル基のいずれかとなっていることが好ましい。カルボキシル基の含量(カルボキシル基量)は水への分散性の点から0.5mmol/g以上2.5mmol/g以下の範囲が好ましく、より好ましくは1.5mmol/g以上2.0mmol/g以下の範囲である。
上記酸化セルロースのカルボキシル基量の測定は、例えば、乾燥重量を精秤したセルロース試料から0.5〜1重量%スラリーを60ml調製し、0.1Mの塩酸水溶液によってpHを約2.5とした後、0.05Mの水酸化ナトリウム水溶液を滴下して、電気伝導度測定を行う。測定はpHが約11になるまで続ける。電気伝導度の変化が緩やかな弱酸の中和段階において消費された水酸化ナトリウム量(V)から、下記の式(2)に従いカルボキシル基量を求めることができる。
Figure 0006833268
なお、カルボキシル基量の調整は、後述するように、セルロースナノファイバーの酸化工程で用いる共酸化剤の添加量や反応時間を制御することにより行うことができる。
上記酸化セルロースは、上記酸化変性後、還元剤により還元させることが好ましい。これにより、アルデヒド基およびケトン基の一部ないし全部が還元され、水酸基に戻る。なお、カルボキシル基は還元されない。そして、上記還元により、上記セルロースナノファイバーの、セミカルバジド法による測定でのアルデヒド基とケトン基の合計含量を、0.3mmol/g以下とすることが好ましく、特に好ましくは0〜0.1mmol/gの範囲、最も好ましくは実質的に0mmol/gである。これにより、セルロースナノファイバーの分子量低下が抑制され、摩擦低減効果を長期間維持することができる。
上記酸化セルロースが、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン(TEMPO)等のN−オキシル化合物の存在下、共酸化剤を用いて酸化されたものであり、上記酸化反応により生じたアルデヒド基およびケトン基が、還元剤により還元されたものであると、上記セルロースナノファイバーを容易に得ることができるようになるため好ましい。また、上記還元剤による還元が、水素化ホウ素ナトリウム(NaBH4)によるものであると、上記観点からより好ましい。
セミカルバジド法による、アルデヒド基とケトン基との合計含量の測定は、例えば、つぎのようにして行われる。すなわち、乾燥させた試料に、リン酸緩衝液によりpH=5に調整したセミカルバジド塩酸塩3g/l水溶液を正確に50ml加え、密栓し、二日間振とうする。つぎに、この溶液10mlを正確に100mlビーカーに採取し、5N硫酸を25ml、0.05Nヨウ素酸カリウム水溶液5mlを加え、10分間撹拌する。その後、5%ヨウ化カリウム水溶液10mlを加えて、直ちに自動滴定装置を用いて、0.1Nチオ硫酸ナトリウム溶液にて滴定し、その滴定量等から、下記の式(3)に従い、試料中のカルボニル基量(アルデヒド基とケトン基との合計含量)を求めることができる。なお、セミカルバジドは、アルデヒド基やケトン基と反応しシッフ塩基(イミン)を形成するが、カルボキシル基とは反応しないことから、上記測定により、アルデヒド基とケトン基のみを定量できると考えられる。
Figure 0006833268
上記酸化セルロースは、繊維表面上のセルロース分子中の各グルコースユニットのC6位の水酸基が選択的に酸化変性されてアルデヒド基、またはカルボキシル基のいずれかとなっている。このセルロースナノファイバー表面上のグルコースユニットのC6位の水酸基が選択的に酸化されているかどうかは、例えば、13C−NMRチャートにより確認することができる。すなわち、酸化前のセルロースの13C−NMRチャートで確認できるグルコース単位の1級水酸基のC6位に相当する62ppmのピークが、酸化反応後は消失し、代わりにカルボキシル基等に由来するピーク(178ppmのピークはカルボキシル基に由来するピーク)が現れる。このようにして、グルコース単位のC6位水酸基のみがカルボキシル基等に酸化されていることを確認することができる。
また、上記酸化セルロースにおけるアルデヒド基の検出は、例えば、フェーリング試薬により行うこともできる。すなわち、例えば、乾燥させた試料に、フェーリング試薬(酒石酸ナトリウムカリウムと水酸化ナトリウムとの混合溶液と、硫酸銅五水和物水溶液)を加えた後、80℃で1時間加熱したとき、上澄みが青色、セルロースナノファイバー部分が紺色を呈するものは、アルデヒド基は検出されなかったと判断することができ、上澄みが黄色、セルロース繊維部分が赤色を呈するものは、アルデヒド基は検出されたと判断することができる。
上記酸化セルロースを解繊したセルロースナノファイバーは、(1)酸化反応工程、(2)還元工程、(3)精製工程、(4)分散媒置換工程(5)分散工程(微細化処理工程)等により製造することが好ましく、具体的には以下の各工程により製造することが好ましい。
(1)酸化反応工程
天然セルロースとN−オキシル化合物とを水(分散媒体)に分散させた後、共酸化剤を添加して、反応を開始する。反応中は0.5Mの水酸化ナトリウム水溶液を滴下してpHを10〜11に保ち、pHに変化が見られなくなった時点で反応終了と見なす。ここで、共酸化剤とは、直接的にセルロース水酸基を酸化する物質ではなく、酸化触媒として用いられるN−オキシル化合物を酸化する物質のことである。
上記天然セルロースは、植物,動物,バクテリア産生ゲル等のセルロースの生合成系から単離した精製セルロースを意味する。より具体的には、針葉樹系パルプ、広葉樹系パルプ、コットンリンター,コットンリント等の綿系パルプ、麦わらパルプ,バガスパルプ等の非木材系パルプ、バクテリアセルロース(BC)、ホヤから単離されるセルロース、海草から単離されるセルロース等をあげることができる。これらは単独でもしくは二種以上併せて用いられる。これらのなかでも、針葉樹系パルプ、広葉樹系パルプ、コットンリンター、コットンリント等の綿系パルプ、麦わらパルプ,バガスパルプ等の非木材系パルプが好ましい。上記天然セルロースは、叩解等の表面積を高める処理を施すと、反応効率を高めることができ、生産性を高めることができるため好ましい。また、上記天然セルロースとして、単離、精製の後、乾燥させない(ネバードライ)で保存していたものを使用すると、ミクロフィブリルの集束体が膨潤しやすい状態であるため、反応効率を高め、微細化処理後の数平均繊維径を小さくすることができるため好ましい。
上記反応における天然セルロースの分散媒体は水であり、反応水溶液中の天然セルロース濃度は、試薬(天然セルロース)の充分な拡散が可能な濃度であれば任意である。通常は、反応水溶液の重量に対して約5%以下であるが、機械的撹拌力の強い装置を使用することにより反応濃度を上げることができる。
また、上記N−オキシル化合物としては、例えば、一般に酸化触媒として用いられるニトロキシラジカルを有する化合物があげられる。上記N−オキシル化合物は、水溶性の化合物が好ましく、なかでもピペリジンニトロキシオキシラジカルが好ましく、特に2,2,6,6−テトラメチルピペリジノオキシラジカル(TEMPO)または4−アセトアミド−TEMPOが好ましい。上記N−オキシル化合物の添加は、触媒量で充分であり、好ましくは0.1〜4mmol/l、さらに好ましくは0.2〜2mmol/lの範囲で反応水溶液に添加する。
上記共酸化剤としては、例えば、次亜ハロゲン酸またはその塩、亜ハロゲン酸またはその塩、過ハロゲン酸またはその塩、過酸化水素、過有機酸等があげられる。これらは単独でもしくは二種以上併せて用いられる。なかでも、次亜塩素酸ナトリウム、次亜臭素酸ナトリウム等のアルカリ金属次亜ハロゲン酸塩が好ましい。そして、上記次亜塩素酸ナトリウムを使用する場合は、反応速度の点から、臭化ナトリウム等の臭化アルカリ金属の存在下で反応を進めることが好ましい。上記臭化アルカリ金属の添加量は、上記N−オキシル化合物に対して約1〜40倍モル量、好ましくは約10〜20倍モル量である。
上記反応水溶液のpHは約8〜11の範囲で維持されることが好ましい。水溶液の温度は約4〜40℃において任意であるが、反応は室温(25℃)で行うことが可能であり、特に温度の制御は必要としない。所望のカルボキシル基量等を得るためには、共酸化剤の添加量と反応時間により、酸化の程度を制御する。通常、反応時間は約5〜120分、長くとも240分以内に完了する。
(2)還元工程
上記酸化セルロースは、上記酸化反応後に、さらに還元反応を行うことが好ましい。具体的には、酸化反応後の微細酸化セルロースを精製水に分散し、水分散体のpHを約10に調整し、各種還元剤により還元反応を行う。本発明に使用する還元剤としては、一般的なものを使用することが可能であるが、好ましくは、LiBH4、NaBH3CN、NaBH4等があげられる。なかでも、コストや利用可能性の点から、NaBH4が好ましい。
還元剤の量は、微細酸化セルロースを基準として、0.1〜4重量%の範囲が好ましく、特に好ましくは1〜3重量%の範囲である。反応は、室温または室温より若干高い温度で、通常、10分〜10時間、好ましくは30分〜2時間行う。
上記の反応終了後、各種の酸により反応混合物のpHを約2に調整し、精製水をふりかけながら遠心分離機で固液分離を行い、ケーキ状の微細酸化セルロースを得る。固液分離は濾液の電気伝導度が5mS/m以下となるまで行う。
(3)精製工程
つぎに、未反応の共酸化剤(次亜塩素酸等)や、各種副生成物等を除く目的で精製を行う。反応物繊維は通常、この段階ではナノファイバー単位までばらばらに分散しているわけではないため、通常の精製法、すなわち水洗とろ過を繰り返すことで高純度(99重量%以上)の反応物繊維と水の分散体とする。
上記精製工程における精製方法は、遠心脱水を利用する方法(例えば、連続式デカンダー)のように、上述した目的を達成できる装置であればどのような装置を利用しても差し支えない。このようにして得られる反応物繊維の水分散体は、絞った状態で固形分(セルロース)濃度としておよそ10重量%〜50重量%の範囲にある。この後の分散工程を考慮すると、50重量%よりも高い固形分濃度とすると、分散に極めて高いエネルギーが必要となることから好ましくない。
(4)分散媒置換工程
次に有機溶剤によるセルロースの洗浄を繰り返し行い、有機溶剤中にセルロースを分散させ、分散媒の置換を行う。
具体的には、セルロースナノファイバーを0.1質量%以上1.0質量%以下の濃度で有機溶媒中に分散させる工程と、有機溶剤中でゲル化したセルロースナノファイバーを遠心分離により回収する工程を、セルロースナノファイバーに含まれる水が上記有機溶剤に置換されるまで、複数回(2回〜数10回)繰り返すことにより行う。
上記有機溶媒としては、例えば、炭化水素系、芳香族炭化水素系、アルコール系、ハロゲン系、ケトン系、アミド系、カルボン酸系、エーテル系、エステル系、シアノ系、グリコール系、グリコールエーテル系、三級アミン系等の有機溶媒を用いることができる。これらは単独でもしくは二種以上併せて用いられる。
(5)分散工程(微細化処理工程)
上記精製工程にて得られる水を含浸した反応物繊維(水分散体)を、分散媒体中に分散させ分散処理を行う。処理に伴って粘度が上昇し、微細化処理されたセルロースナノファイバーの分散体を得ることができる。その後、必要に応じて上記セルロースナノファイバーを乾燥してもよく、上記セルロースナノファイバーの分散体の乾燥法としては、例えば、分散媒体が水である場合は、スプレードライ、凍結乾燥法、真空乾燥法等が用いられ、分散媒体が水と有機溶媒の混合溶液である場合は、ドラムドライヤーによる乾燥法、スプレードライヤーによる噴霧乾燥法等が用いられる。なお、上記セルロースナノファイバーの分散体を乾燥することなく、分散体の状態で用いても差し支えない。
上記分散工程で使用する分散機としては、高速回転下でのホモミキサー、高圧ホモジナイザー、超高圧ホモジナイザー、超音波分散処理機、ビーター、ディスク型レファイナー、コニカル型レファイナー、ダブルディスク型レファイナー、グラインダー等の強力で叩解能力のある装置を使用することにより、より効率的かつ高度なダウンサイジングが可能となり、経済的に有利に含水潤滑剤組成物を得ることができる点で好ましい。なお、上記分散機としては、例えば、スクリュー型ミキサー、パドルミキサー、ディスパー型ミキサー、タービン型ミキサー、ディスパー、プロペラミキサー、ニーダー、ブレンダー、ホモジナイザー、超音波ホモジナイザー、コロイドミル、ペブルミル、ビーズミル粉砕機等を用いても差し支えない。また、2種類以上の分散機を組み合わせて用いても差し支えない。
本発明のホモジナイザーによる処理条件としては、特に限定されるものではないが、圧力条件としては、30MPa以上、好ましくは100MPa以上、さらに好ましくは140MPa以上である。また、高圧ホモジナイザーでの解繊・分散処理に先立って、必要に応じて、高速せん断ミキサーなどの公知の混合、攪拌、乳化、分散装置を用いて、酸化セルロースに予備処理を施すことも可能である。
本発明のセルロースナノファイバーはアニオン性官能基にモノアミン、ジアミン、トリアミン及び第四級オニウムから選択された1種又は2種以上(以下、アミン類ということがある。)がイオン結合で結合している事が好ましい。
上記モノアミンとしては、特に制限されないが具体的には、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、1−n−ブチルアミン、イソブチルアミン、sec−ブチルアミン、tert−ブチルアミン等が挙げられ、上記ジアミンとしては、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ジブチルアミン等が挙げられ、上記トリアミンとしてはトリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリイソプロピルアミン、トリブチルアミン等が挙げられる。
また、上記第四級オニウムとしては、特に制限されないが、各種のテトラアルキルアンモニウムを好適なものとして挙げられる。またその他にも、例えば、N,N′−ジメチルイミダゾリニウム、N−エチル−N′−メチルイミダゾリニウム、1,2,3−トリメチルイミダゾリニウム、1,3,4−トリメチルイミダゾリニウム、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリニウム、1−エチル−3,4−ジメチルイミダゾリニウム、2−エチル−1,3−ジメチルイミダゾリニウム、4−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリニウム、1,2−ジエチル−3−メチルイミダゾリニウム、1,3−ジエチル−2−メチルイミダゾリニウム、1,3−ジエチル−4−メチルイミダゾリニウム、1,2−ジエチル−3−メチルイミダゾリニウム、1,4−ジエチル−3−メチルイミダゾリニウム、1,2,3−トリエチルイミダゾリニウム、1,3,4−トリエチルイミダゾリニウム、1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム、1−エチル−2,3,4−トリメチルイミダゾリニウム、1−エチル−2,3,5−トリメチルイミダゾリニウム、1−エチル−3,4,5−トリメチルイミダゾリニウム、2−エチル−1,3,4−トリメチルイミダゾリニウム、4−エチル−1,2,3−トリメチルイミダゾリニウム、4−エチル−1,3,5−トリメチルイミダゾリニウム、1,2−ジエチル−3,4−ジメチルイミダゾリニウム、1,2−ジエチル−3,5−ジメチルイミダゾリニウム、1,3−ジエチル−2,4−ジメチルイミダゾリニウム、1,3−ジエチル−2,5−ジメチルイミダゾリニウム、1,4−ジエチル−2,3−ジメチルイミダゾリニウム、1,5−ジエチル−2,3−ジメチルイミダゾリニウム、1,5−ジエチル−3,4−ジメチルイミダゾリニウム、2,3−ジエチル−1,4−ジメチルイミダゾリニウム、2,3−ジエチル−1,5−ジメチルイミダゾリニウム、2,4−ジエチル−1,5−ジメチルイミダゾリニウム、2,5−ジエチル−1,3−ジメチルイミダゾリニウム、3,4−ジエチル−1,2−ジメチルイミダゾリニウム、3,4−ジエチル−1,5−ジメチルイミダゾリニウム、3,5−ジエチル−1,2−ジメチルイミダゾリニウム、3,5−ジエチル−1,4−ジメチルイミダゾリニウム、4,5−ジエチル−1,3−ジメチルイミダゾリニウム、1,2,3−トリエチル−4−メチルイミダゾリニウム、1,3,4−トリエチル−2−メチルイミダゾリニウム、1,3,4−トリエチル−5−メチルイミダゾリニウム、2,3,4−トリエチル−1−メチルイミダゾリニウム、2,3,5−トリエチル−1−メチルイミダゾリニウム、3,4,5−トリエチル−1−メチルイミダゾリニウム、1,2,3,4−テトラエチルイミダゾリニウム、1,3,4,5−テトラエチルイミダゾリニウム等の各種イミダゾリニウム、などのアンモニウムイオンが挙げられるが、合成の容易さ、コスト面から特にテトラアルキルアンモニウムイオンがさらに好ましい。
具体例としてはドデシルトリメチルアンモニム、テトラデシルトリメチルアンモニウム、ヘキサデシルトリメチルアンモニウム、オクタデシルトリメチルアンモニウム、オレイルトリメチルアンモニウム、ジドデシルジメチルアンモニウム、ジテトラデシルジメチルアンモニウム、ジヘキサデシルジメチルアンモニウム、ジオクタデシルジメチルアンモニウム、ジオレイルジメチルアンモニウム、ドデシルジメチルベンジルアンモニム、テトラデシルジメチルベンジルアンモニウム、ヘキサデシルジメチルベンジルアンモニウム、オクタデシルジメチルベンジルアンモニウム、オレイルジメチルベンジル、ヒドロキシポリオキシエチレンドデシルジメチルアンモニウム、ヒドロキシポリオキシエチレンテトラデシルジメチルアンモニウム、ヒドロキシポリオキシエチレンヘキサデシルジメチルアンモニウム、ヒドロキシポリオキシエチレンオクタデシルジメチルアンモニウム、ヒドロキシポリオキシエチレンオレイルジメチルアンモニウム、ジヒドロキシポリオキシエチレンドデシルメチルアンモニウム、ジヒドロキシポリオキシエチレンテトラデシルメチルアンモニウム、ジヒドロキシポリオキシエチレンヘキサデシルメチルアンモニウム、ジヒドロキシポリオキシエチレンオクタデシルメチルアンモニウム、ジヒドロキシポリオキシエチレンオレイルメチルアンモニウムが挙げられる。 更に、有機ホスホニウムイオンとしては、具体例としてはテトラエチルホスホニウム、トリエチルベンジルホスホニウム、テトラブチルホスホニウム、テトラオクチルホスホニウム、トリメチルデシルホスホニウム、トリメチルドデシルホスホニウム、トリメチルヘキサデシルホスホニウム、トリメチルオクタデシルホスホニウム、トリブチルメチルホスホニウム、トリブチルドデシルホスホニウム、トリブチルオクタデシルホスホニウム、トリオクチルエチルホスフォニウム、トリブチルヘキサデシルホスフォニウム、メチルトリフェニルホスホニウム、エチルトリフェニルホスホニウム、ジフェニルジオクチルホスホニウム、トリフェニルオクタデシルホスホニウム、テトラフェニルホスホニウム、トリブチルアリルホスフォニウムなどが挙げられる。これらの第4級オニウムは、単独でも組み合わせても用いることができる。
本発明のアニオン性官能基にアミン類がイオン結合で結合したセルロースナノファイバーは、上記セルロースナノファイバーの製造工程において、中和工程を行うことにより得ることができる。
上記アミン類の添加量は、アミン類の種類に応じて適宜変更することが好ましいが、例えば、セルロースナノファイバーが有するアニオン性官能基量に対して、当量から10倍量の範囲である。
上記中和工程は、セルロースナノファイバーの分散体に上記アミン類を添加し、攪拌する事により行うことが出来る。上記中和工程は(5)分散工程(微細化処理工程)前又は後のいずれでも行うことが出来る。
本発明のセルロースナノファイバーはアニオン性官能基に下記式(1)に示されるポリエーテルアミンがイオン結合で結合している事が好ましい。
Figure 0006833268
〔上記式(1)中、Rは炭素数1以上20以下の直鎖あるいは分岐のアルキレン基、および/またはアリーレン基を示し、Rは炭素数2以上4以下の直鎖あるいは分岐のアルキレン基を示し、nは30以上の整数を示し、AOは炭素数2以上4以下のオキシアルキレン基を示す。〕
上記Rは炭素数1以上10以下のアルキル基が好ましく、炭素数1以上3以下のアルキル基がより好ましい。またRは炭素数2のアルキル基が好ましい。nは10以上30以下が好ましい。
これらのポリエーテルアミンは、市販品では、JEFFAMINE M シリーズ(HUNTSMAN社製)等が用いられる。
本発明の熱可塑性樹脂は本発明の技術分野で一般的に使用できるものが使用できる。特に限定するものではないが具体的には、アクリル酸エステル樹脂、メタクリル酸エステル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、スチレンメチルメタクリレートコポリマー、スチレンアクリロニトリルコポリマー、およびポリエチレンテレフタラート(PET)等が挙げられる。
上記アクリル酸エステル樹脂とは、アクリル酸エステル単量体からなるポリマーである。上述したメタクリル酸エステル樹脂とは、メタクリル酸エステル単量体とアクリル酸エステル単量体とからなるポリマーであり、例えばポリメチルメタクリレート(polymethylmethacrylate、略称PMMA)である。
上述したアクリル酸エステル単量体およびメタクリル酸エステル単量体としては、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピルなどの単量体が選ばれる。
これらの内、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、及びメタクリル樹脂から選択された1種又は2種以上が好ましい。
本発明におけるセルロースナノファイバーの含有量は0.1質量%以上50質量%以下が好ましく、1質量%以上20質量%以下がより好ましい。セルロースナノファイバーの含有量が0.1質量%未満の場合、親水性樹脂組成物の耐久力と弾性率の向上が不十分であるおそれがあり、50質量%を超える場合は、親水性樹脂組成物の親水性が高くなりすぎ、水に溶解するおそれがある。
本発明の親水性樹脂組成物は、例えば、セルロースナノファイバーと熱可塑性樹脂とを混合して均一混合物を得、該均一混合物を任意の形状に成形する工程を有する製造方法によって製造することができる。
本発明の親水性樹脂組成物の原料として用いるセルロースナノファイバーの形態としては、セルロースナノファイバーと共に併用される熱可塑性樹脂や混錬に用いる装置等を考慮し、粉末状(但し、セルロースナノファイバーが凝集した粉末状であり、セルロース粒子を意味するものではない)、懸濁液状(目視的に無色透明又は不透明な液)などから任意に選択できる。
粉末状のセルロースナノファイバーとしては、例えば、セルロースナノファイバーの水分散液をそのまま乾燥させた乾燥物;該乾燥物を機械処理で粉末化したもの;セルロースナノファイバーの水分散液をアルコール等の非水系溶媒と混合させてセルロースナノファイバーを凝集させ、その凝集物を乾燥させたもの;該凝集物の未乾燥物;セルロースナノファイバーの水分散液を公知のスプレードライ法により粉末化したもの;セルロースナノファイバーの水分散液を公知のフリーズドライ法により粉末化したもの等が挙げられる。上記スプレードライ法は、上記セルロースナノファイバーの水分散液を気中で噴霧し乾燥させる方法である。
また、懸濁液状のセルロースナノファイバーとしては、セルロースナノファイバーの水分散液をそのまま使用することもできるし、あるいは粉末状のセルロースナノファイバーを任意の媒体に分散させたものを使用することもできる。かかる媒体は、混合される樹脂や後述する混合、成形の方法によって適宜選択され、例えば、水、アルコール等を用いることができる。
本発明の親水性樹脂組成物の製造方法としては、加熱されて溶融状態の熱可塑性樹脂にセルロースナノファイバーを添加し、該樹脂が溶融状態を維持しているうちにこれらを混錬し、こうして得られた均一混合物を成形する方法(以下、溶融混錬法ともいう)により製造することができる。その場合、混練装置としては、例えば単軸軸混練押出機、二軸混練押出機、加圧ニーダー等の公知の装置が使用できる。例えば、粉末状のセルロースナノファイバーを溶融状態の熱可塑性樹脂中に添加した後、二軸混錬機を用いてこれらを混練して樹脂ペレットを得、該樹脂ペレットを加熱圧縮することにより、シート状の親水性樹脂組成物が得られる。あるいは、公知のプラスチック成形法、具体的には射出成形、注形成形、押出成形、ブロー成形、延伸成形、発泡成形等を利用して、ブロック状その他の立体形状を有する親水性樹脂組成物を得ることができる。
また、本発明のセルロースナノファイバーと熱可塑性樹脂の均一混合物は、水等の溶媒中に本発明のセルロースナノファイバーを分散させてスラリーを得、該スラリーに、熱可塑性樹脂または熱可塑性樹脂を適当な溶媒に溶解もしくは分散させた液を添加する方法によっても得られる。この均一混合物(スラリー)における溶媒としては、通常は水が好ましいが、水以外にも目的に応じて水に可溶な有機溶媒(アルコール類、エーテル類、ケトン類等)を使用しても良く、これらの溶媒の混合物も好適に使用できる。また、均一混合物の固形分濃度は、分散を容易にする観点から、30質量%以下が好ましい。また、スラリーの調製に使用する分散機としては、例えば、離解機、叩解機、低圧ホモジナイザー、高圧ホモジナイザー、グラインダー、カッターミル、ボールミル、ジェットミル、短軸押出機、2軸押出機、超音波攪拌機、家庭用ジューサーミキサー等を用いることができる。
本発明の親水性樹脂組成物は任意の形状に成形可能であり、例えばフィルムやシート等の薄状物、直方体や立方体等のブロック状その他の立体形状として提供される。
本発明の親水性樹脂組成物の接触角は、上記熱可塑性樹脂の接触角の80%以下であることが好ましい。
本発明における接触角とは日本工業規格(JIS R3257:1990)に定義されたものであり、具体的な測定および算出方法は後述の実施例に記載の方法で行うことができる。
つぎに、実施例について比較例とあわせて説明する。ただし、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、例中、「%」とあるのは、特に限定のない限り質量基準を意味する。また、下記実施例1〜3および下記実施例5〜17は参考例である。
[セルロース繊維の製造]
〔製造例1:セルロース繊維A1(実施例用)の調製〕
針葉樹パルプ2gに、水150ml、臭化ナトリウム0.25g、TEMPO0.025gを加え、充分撹拌して分散させた後、13%次亜塩素酸ナトリウム水溶液(共酸化剤)を、上記パルプ1.0gに対して次亜塩素酸ナトリウム量が3.2mmol/gとなるように加え、反応を開始した。反応の進行に伴いpHが低下するため、pHを10〜11に保持するように24%NaOH水溶液を滴下しながら、pHの変化が見られなくなるまで反応を行った(反応時間:120分)。反応終了後、0.1N塩酸を添加して中和した後、ろ過と水洗を繰り返して精製し、繊維表面が酸化されたセルロース繊維を得た。つぎに、上記セルロース繊維に純水を加えて固形分濃度2%に調整した。その後、24%NaOH水溶液にてスラリーのpHを10に調整した。スラリーの温度を30℃として、水素化ホウ素ナトリウムをセルロース繊維に対して0.2mmol/g加え、還元処理を行った(反応時間;2時間)。還元処理後、0.1N塩酸を添加して中和した後、ろ過と水洗を繰り返して精製し、セルロース繊維A1を得た。
〔製造例2:セルロース繊維A2(実施例用)の調製〕
次亜塩素酸ナトリウム水溶液の添加量を、上記パルプ1.0gに対して6.5mmol/gとした以外は、セルロース繊維A1の調製法に準じて、セルロース繊維A2を調製した。
〔製造例3:セルロース繊維A3(実施例用)の調製〕
次亜塩素酸ナトリウム水溶液の添加量を、上記パルプ1.0gに対して12.0mmol/gとした以外は、セルロース繊維A1の調製法に準じて、セルロース繊維A3を調製した。
〔製造例4:セルロース繊維A’1(比較例用)の調製〕
針葉樹漂白クラフトパルプ(NBKP)50gを水4950gに分散させ、パルプ濃度1%の分散液を調製した。この分散液をセレンディピターMKCA6−3(増幸産業社製)で30回処理し、セルロース繊維A’1を得た。
上記のようにして得られたセルロース繊維A1〜A3,A’1について、下記の基準に従って、各特性の評価を行った。その結果を、下記の表1に示した。
<数平均繊維径、アスペクト比の測定>
セルロース繊維に純水を加えて1%に希釈し、高圧ホモジナイザー(H11、三和エンジニアリング社製)を用いて圧力100MPaで1回処理した。そのときのセルロース繊維の数平均繊維径、および繊維長を、透過型電子顕微鏡(TEM、日本電子社製JEM−1400)を用いて観察した。すなわち、各セルロース繊維を親水化処理済みのカーボン膜被覆グリッド上にキャストした後、2%ウラニルアセテートでネガティブ染色したTEM像(倍率:10000倍)から、先に述べた方法に従い、数平均繊維径、および繊維長を算出した。さらに、これらの値を用いてアスペクト比を下記の式(1)に従い算出した。
Figure 0006833268
<カルボキシル基量の測定>
セルロース繊維0.25gを水に分散させたセルロース水分散体60mlを調製し、0.1Mの塩酸水溶液によってpHを約2.5とした後、0.05Mの水酸化ナトリウム水溶液を滴下して、電気伝導度測定を行った。測定はpHが11になるまで続けた。電気伝導度の変化が緩やかな弱酸の中和段階において、消費された水酸化ナトリウム量V(ml)から、下記の式(2)に従いカルボキシル基量を求めた。
Figure 0006833268
<カルボニル基量の測定(セミカルバジド法)>
セルロース繊維を約0.2g精秤し、これに、リン酸緩衝液によりpH=5に調整したセミカルバジド塩酸塩3g/l水溶液を正確に50ml加え、密栓し、二日間振とうした。つぎに、この溶液10mlを正確に100mlビーカーに採取し、5N硫酸25ml、0.05Nヨウ素酸カリウム水溶液5mlを加え、10分間撹拌した。その後、5%ヨウ化カリウム水溶液10mlを加え、直ちに自動滴定装置を用いて、0.1Nチオ硫酸ナトリウム溶液にて滴定し、その滴定量等から、下記の式(3)に従い、試料中のカルボニル基量(アルデヒド基とケトン基との合計含量)を求めた。
Figure 0006833268
Figure 0006833268
*1:<0.1は検出範囲外
〔実施例1〕
上記セルロース繊維A1に、水と、セルロース繊維A1のカルボキシル基量の中和量に相当する24%NaOH水溶液とを加えて、2%に希釈し、高圧ホモジナイザー(スギノマシン社製、スターバースト)を用いて圧力100MPaで1回処理し、セルロースナノファイバーゲルを得た。その後、水を加えて、0.2%に希釈し、セルロースナノファイバー分散液を得た。上記分散液にDMFを加えて、ろ過し、水分を完全に除去するために、DMF洗浄を繰り返した後、さらにDMFを加えて、1%セルロースナノファイバーが分散したDMF溶液を調製した。その後、上記DMF溶液50gにポリメタクリル酸メチル(PMMA)4.5gを添加し、30分間振とうすることでドープ溶液を作製した。上記ドープ溶液をガラス基板上に1mmバーコーターを用いて、フィルムを敷いた後、真空下、50℃で二日間乾燥し、親水性樹脂組成物を調整した。
〔実施例2〕
実施例1で用いたセルロース繊維A1に代えてセルロース繊維A2を用いた以外は、実施例1と同様にして、親水性樹脂組成物を調製した。
〔実施例3〕
実施例1で用いたセルロース繊維A1に代えてセルロース繊維A3を用いた以外は、実施例1と同様にして、親水性樹脂組成物を調製した。
〔実施例4〕
上記セルロース繊維A2に、水と、セルロース繊維A2のカルボキシル基量の中和量に相当する24%NaOH水溶液とを加えて、2%に希釈し、高圧ホモジナイザー(スギノマシン社製、スターバースト)を用いて圧力100MPaで1回処理し、セルロースナノファイバーゲルを得た。上記セルロースナノファイバーゲルに、水を加えて、0.2%に希釈し、さらに1N−HCl水溶液を加えて、水溶液のpHを2.0にしたセルロースナノファイバー分散液を作製した。上記分散液にDMFを加えて、ろ過し、水分を完全に除去するために、DMF洗浄を繰り返した後、セルロース繊維A2のカルボキシル基量の中和量に相当するトリエチルアミン(TEA)とDMFを加えて、0.5%セルロースナノファイバーが分散したDMF溶液を調製した。その後、上記DMF溶液50gにポリメタクリル酸メチル(PMMA)4.75gを添加し、30分間振とうすることでドープ溶液を作製した。上記ドープ溶液をガラス基板上に1mmバーコーターを用いて、フィルムを敷いた後、真空下、50℃で二日間乾燥し、親水性樹脂組成物を調整した。
〔実施例5〕
上記セルロース繊維A2にエタノールを加えて、ろ過し、エタノール洗浄を繰り返して、上記セルロース繊維に含まれる水をエタノールに置換した。次に、塩化メチレンを加えて、ろ過し、塩化メチレン洗浄を繰り返して、エタノールを塩化メチレンに置換した。その後、塩化メチレンと、上記セルロース繊維A2のカルボキシル基量の中和量に相当するポリエーテルアミン(HUNTSMAN社製、JEFFAMINE M−2070)とを加えて、2%に希釈し、高圧ホモジナイザー(スギノマシン社製、スターバースト)を用いて圧力100MPaで1回処理し、セルロースナノファイバーゲルを得た。次に、上記セルロースナノファイバーゲル0.5gに塩化メチレン50g、とPMMA4.95gとを加えて、30分間振とうすることでドープ溶液を作製した。上記ドープ溶液をガラス基板上に1mmバーコーターを用いて、フィルムを敷いた後、80℃のオーブンで一晩乾燥し、親水性樹脂組成物を調整した。
〔実施例6〕
実施例5で用いたポリエーテルアミン(HUNTSMAN社製、JEFFAMINE M−2070)に代えてポリエーテルアミン(HUNTSMAN社製、JEFFAMINE M−2005)を用いた以外は、実施例5と同様にして、親水性樹脂組成物を調製した。
〔実施例7〕
実施例5で用いたセルロースナノファイバーゲルの添加量を2.5g、PMMAの添加量を4.75gとした以外は、実施例5と同様にして、親水性樹脂組成物を調製した。
〔実施例8〕
実施例5で用いたセルロースナノファイバーゲルの添加量を5.0g、PMMAの添加量を4.5gとした以外は、実施例5と同様にして、親水性樹脂組成物を調製した。
〔実施例9〕
実施例5で用いたセルロースナノファイバーゲルの添加量を10.0g、PMMAの添加量を4.0gとした以外は、実施例5と同様にして、親水性樹脂組成物を調製した。
〔比較例1〕
PMMA5gに塩化メチレン50gを加えて、30分間振とうすることで、ドープ溶液を作製した。上記ドープ溶液をガラス基板上に1mmバーコーターを用いて、フィルムを敷いた後、80℃のオーブンで一晩乾燥し、樹脂を調整した。
〔比較例2〕
上記セルロース繊維A’1にDMFを加えて、ろ過し、DMF洗浄を繰り返して、上記セルロースナノファイバーに含まれる水をDMFに置換し、1%セルロースナノファイバーA’1が分散したDMF溶液を作製した。その後、上記DMF溶液50gにポリメタクリル酸メチル(PMMA)4.5gを添加し、30分間振とうすることでドープ溶液を作製した。上記ドープ溶液をガラス基板上に1mmバーコーターを用いて、フィルムを敷いた後、真空下、50℃で二日間乾燥し、親水性樹脂組成物を調整した。
上記組成物に対して、以下の手法を用いて、親水性と弾性率の評価を行った。その結果を、下記の表2に示す。
<親水性の評価方法>
スライドガラス上に上記ドープ溶液からバーコーター(24μm)を用いてフィルムを敷き、真空下で2日間、50℃で乾燥し、テストサンプルを作製した。このテストピースの表面のイオン交換水に対する静止接触角を、自動接触角計「DM−500」(協和界面科学株式会社製)を用いて、添加量10μL、添加60秒後の条件にて測定した。テストピース1枚あたり3回測定し、その測定値の平均値を評価に用いた。接触角が小さいほど、親水性に優れる。
<弾性率の評価方法>
短冊状(縦:30mm、横:5mm)に打ち抜いたサンプルについて、引張試験機(ORIENTEC社製、テンシロンRTC−1225A)を用い、試験温度20℃、引張速度5mm/minの条件で引張試験を行い、引張弾性率を測定した。
Figure 0006833268
比較例1のPMMA単体より、実施例1ないし9の親水性樹脂組成物は、親水性と弾性率の点で良好な結果が得られた。しかし、比較例2の親水性樹脂組成物では、樹脂中でセルロースナノファイバー同士が凝集したため、親水性も弾性率も良好な結果は得られなかった。
〔実施例10〕
実施例5で用いたPMMAに代えてポリスチレン(PS)とした以外は、実施例5と同様にして、親水性樹脂組成物を調製した。
〔実施例11〕
実施例10で用いたセルロースナノファイバーゲルの添加量を2.5g、PSの添加量を4.75gとした以外は、実施例5と同様にして、親水性樹脂組成物を調製した。
〔実施例12〕
実施例10で用いたセルロースナノファイバーゲルの添加量を5.0g、PSの添加量を4.5gとした以外は、実施例5と同様にして、親水性樹脂組成物を調製した。
〔実施例13〕
実施例10で用いたセルロースナノファイバーゲルの添加量を10.0g、PSの添加量を4.0gとした以外は、実施例5と同様にして、親水性樹脂組成物を調製した。
〔実施例14〕
実施例6で用いたPMMAに代えてポリカーボネート(PC)とした以外は、実施例5と同様にして、親水性樹脂組成物を調製した。
〔実施例15〕
実施例14で用いたセルロースナノファイバーゲルの添加量を2.5g、PCの添加量を4.75gとした以外は、実施例5と同様にして、親水性樹脂組成物を調製した。
〔実施例16〕
実施例14で用いたセルロースナノファイバーゲルの添加量を5.0g、PCの添加量を4.5gとした以外は、実施例5と同様にして、親水性樹脂組成物を調製した。
〔実施例17〕
実施例14で用いたセルロースナノファイバーゲルの添加量を10.0g、PCの添加量を4.0gとした以外は、実施例5と同様にして、親水性樹脂組成物を調製した。
〔比較例3〕
比較例1で用いたPMMAに代えてPSを用いた以外は、比較例1と同様にして、樹脂を調整した。
〔比較例4〕
比較例1で用いたPMMAに代えてPCを用いた以外は、比較例1と同様にして、樹脂を調整した。
上記組成物に対して、実施例1ないし9、比較例1、2と同様にして、親水性と弾性率の評価を行った。その結果を、後記の表3に示す。
Figure 0006833268
比較例3のPS単体より、実施例10ないし13の親水性樹脂組成物は、親水性と弾性率の点で良好な結果が得られた。またPCの場合も同様に、比較例4のPC単体よりも、実施例14ないし17の親水性樹脂組成物は、親水性と弾性率の点で良好な結果が得られた。
本発明は、高い透明性、高強度、表面親水性であることから、ヘルメットシールド、眼鏡用プラスチックレンズ、梱包フィルム、品包装用透明容器や農業用シート等のプラスチック物品に使用できる。

Claims (6)

  1. 下記条件(A)、(B)、(C)および(D)を満たすセルロースナノファイバー及び熱可塑性樹脂を含有し、
    下記条件(D)に記載のアニオン性官能基がカルボキシル基であり、
    前記アニオン性官能基には、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリイソプロピルアミン、およびトリブチルアミンからなる群より選択された1種又は2種以上がイオン結合している、親水性樹脂組成物。
    (A)平均繊維径が4nm以上500nm以下
    (B)平均アスペクト比が10以上1000以下
    (C)セルロースI型結晶構造を有する
    (D)アニオン性官能基を有する
  2. 前記セルロースナノファイバーのカルボキシル基に下記式(1)に示されるポリエーテルアミンがイオン結合で結合している事を特徴とする請求項1に記載の親水性樹脂組成物。
    Figure 0006833268

    〔上記式(1)中、R炭素数1以上10以下の直鎖あるいは分岐のアルキル基を示し、Rは炭素数2以上4以下の直鎖あるいは分岐のアルキレン基を示し、nは30以上の整数を示し、AOは炭素数2以上4以下のオキシアルキレン基を示す。〕
  3. 前記セルロースナノファイバーのカルボキシル基量が0.5mmol/g以上2.5mmol/g以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の親水性樹脂組成物。
  4. 前記熱可塑性樹脂がポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、及びメタクリル樹脂から選択された1種又は2種以上であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の親水性樹脂組成物。
  5. 前記セルロースナノファイバーの含有量が、0.1質量%以上50質量%以下である請求項1から4のいずれか1項に記載の親水性樹脂組成物。
  6. 前記親水化樹脂組成物の接触角が、前記熱可塑性樹脂の接触角の80%以下であることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の親水性樹脂組成物。
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