JP6829561B2 - 加熱処理小麦粉、それを含む衣揚げ食品用ミックス、及び衣揚げ食品の製造方法 - Google Patents

加熱処理小麦粉、それを含む衣揚げ食品用ミックス、及び衣揚げ食品の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、加熱処理小麦粉に関し、特に衣揚げ食品用ミックスに適した加熱小麦粉に関する。
従来から、小麦粉を加熱処理した加熱処理小麦粉を用いることで、種々の食品の食感を改良する技術が開発されている。加熱処理小麦粉は、天ぷら、から揚げ等の衣揚げ食品用ミックスに用いられることも知られている。そのような加熱処理小麦粉は、目的に応じて、小麦粉の加熱処理条件等が制御されている。
例えば、特許文献1では、天ぷら等の揚げ物用粉に用いられ、冷えても、歯もろく、サクサクした食感の揚げ衣が得られる熱処理小麦粉として、含有澱粉が実質的にα化されておらず、しかもグルテン・バイタリティが未処理小麦粉のグルテン・バイタリティを100としたときに90〜98%で、かつグルテン膨潤度が未処理小麦粉のグルテン膨潤度を100としたときに105〜155%である揚げ物用熱処理小麦粉が開示されている。また、特許文献2では、天ぷら具材への衣付きが良く、しかも花咲き状態に優れると共にサクサクした食感の衣を得ることのできる天ぷら用衣ミックスとして、デュラム小麦粉及び湿熱処理小麦粉を含有することを特徴とする天ぷら用衣ミックスが開示されている。特許文献2には、天ぷら用衣ミックスが、さらに酸化澱粉を含有することが好ましいことが記載されている。さらに、特許文献3では、吸油量が少なくフライ後時間が経過しても衣のサクサク感が低下しにくい天ぷら衣を得ることができる天ぷら用ミックス粉として、保水力(ドライベース)が85〜110になるように調製した熱処理小麦粉を含むことを特徴とする天ぷら用ミックス粉が開示されている。また、特許文献4では、揚げ物種との結着性に優れ且つ風味および食感の良好な衣を有する揚げ物類が得られる揚げ物用加熱処理小麦粉として、RVA(ラピッドビスコアナライザー)のピーク粘度が4700mPa・s以上の小麦粉を加熱処理してなり、グルテンバイタリティが30%以下であることを特徴とする揚げ物用加熱処理小麦粉が開示されている。
特開平8−84568号公報 特開平10−52232号公報 特開2010−22245号公報 特開2010−233540号公報
一般に、天ぷら、から揚げ等の衣揚げ食品は、揚げ衣が、適度な硬さ、歯切れ等の良好な食感を有し、且つ油っぽさが少ないものが求められている。しかしながら、上記特許文献等に開示された加熱処理小麦粉を衣揚げ食品用のミックスに用いても、これらの評価が全て良好な衣揚げ食品を得ることは困難であった。また、特許文献2に記載された酸化澱粉も、衣揚げ食品の揚げ衣の食感改良によく用いられるが、酸化澱粉をミックスに配合すると、衣揚げ食品が油っぽくなってしまう場合があった。
したがって、本発明の目的は、特に衣揚げ食品に用いることで、揚げ衣が、適度な硬さ、歯切れ等の良好な食感を有し、且つ油っぽさが少ない衣揚げ食品を製造することができる加熱処理小麦粉を提供することにある。また、本発明の目的は、揚げ衣が、適度な硬さ、歯切れ等の良好な食感を有し、且つ油っぽさが少ない衣揚げ食品を製造することができる衣揚げ食品用ミックスを提供することにある。さらに、本発明の目的は、揚げ衣が、適度な硬さ、歯切れ等の良好な食感を有し、且つ油っぽさが少ない衣揚げ食品の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、衣揚げ食品用ミックスに適した加熱処理小麦粉について、特にたん白質含量、及び加水して調製したスラリーの粘度に着目して種々の検討を行なった結果、たん白質含量と、スラリーの粘度が所定の関係を示す加熱処理小麦粉であれば、上記課題を解決できることを見出した。
すなわち、上記目的は、原料小麦粉を加熱処理してなる加熱処理小麦粉であって、前記加熱処理小麦粉の31.7質量%スラリーの温度20℃における粘度V12rpmが、500〜1020mPa・sであり、前記粘度V12rpm、及び前記加熱処理小麦粉の乾燥質量に基づくたん白質含量Cp(質量%)が、式(I):
12rpm≦260×Cp−2000 (I)
を満たし、前記原料小麦粉が、きたほなみ系統の小麦から得られた小麦粉であることを特徴とする加熱処理小麦粉によって達成される。上記の特性を有する加熱処理小麦粉を、衣揚げ食品に用いることで、揚げ衣が、適度な硬さ、歯切れ等の良好な食感を有し、且つ油っぽさが少ない衣揚げ食品を製造することができる。なお、本発明において、「スラリー」とは、小麦粉等の原料粉に水を加えて均一にした流体を意味する。また、粘度V12rpmは、前記31.7質量%スラリーの調製直後の、20℃におけるB型粘度計の12rpmの測定値(mPa・s)である。
本発明の加熱処理小麦粉の好ましい態様は以下の通りである。
(1)前記乾燥質量に基づくたん白質含量Cpが、8.5〜14.0質量%である。
)前記加熱処理小麦粉のチキソ係数T(H)の、前記原料小麦粉のチキソ係数T(U)に対する比率(T(H)/T(U))が、1.1以上である。
(1)〜()の特性を有する加熱処理小麦粉を、衣揚げ食品に用いることで、さらに揚げ衣が適度な硬さ、歯切れ等の良好な食感を有し、且つ油っぽさが少ない衣揚げ食品を製造することができる。
また、上記目的は、本発明の加熱処理小麦粉を2.5〜100質量%含む衣揚げ食品用ミックスによって達成される。これにより、揚げ衣が、適度な硬さ、歯切れ等の良好な食感を有し、且つ油っぽさが少ない衣揚げ食品を容易に製造することができる。さらに、上記目的は、本発明の加熱処理小麦粉を用いることを特徴とする衣揚げ食品の製造方法、及び本発明の衣揚げ食品用ミックスを用いることを特徴とする衣揚げ食品の製造方法によって達成される。本発明の製造方法によって製造された衣揚げ食品は、揚げ衣が、適度な硬さ、歯切れ等の良好な食感を有し、且つ油っぽさが少ない衣揚げ食品である。
本発明の加熱処理小麦粉を衣揚げ食品に用いることで、揚げ衣が、適度な硬さ、歯切れ等の良好な食感を有し、且つ油っぽさが少ない衣揚げ食品を製造することができる。したがって、本発明の衣揚げ食品用ミックスにより、揚げ衣が、適度な硬さ、歯切れ等の良好な食感を有し、且つ油っぽさが少ない衣揚げ食品を容易に製造することができる。
加熱処理小麦粉、及び原料小麦粉の乾燥質量に基づくたん白質含量Cpに対するスラリーの粘度V12rpmの関係を示すグラフである。
[加熱処理小麦粉]
本発明の加熱処理小麦粉は、原料小麦粉を加熱処理してなる加熱処理小麦粉であって、前記加熱処理小麦粉の31.7質量%スラリーの温度20℃における粘度V12rpmが、400〜1500mPa・sであり、前記粘度V12rpm、及び前記加熱処理小麦粉の乾燥質量に基づくたん白質含量Cp(質量%)が、式(I):
12rpm≦260×Cp−2000 (I)
を満たすことを特徴とする。
一般に、小麦粉は、たん白質含量が高いほど、スラリーの粘度が高くなる傾向がある。通常、天ぷら、から揚げ等の衣揚げ食品に用いるバッターは、粘度が高過ぎると、具材への付着量が増えて食感に悪影響が生じるため、比較的低粘度に調製される。したがって、従来の加熱処理小麦粉も、衣揚げ食品用のバッターに用いる場合は、たん白質含量が比較的低いものが選択されていた。本発明者らは、衣揚げ食品用のバッターに用いた場合に、揚げ衣が適度な硬さ、歯切れ等の良好な食感を有し、且つ油っぽさが少ない衣揚げ食品が得られる加熱処理小麦粉の特性について、種々の原料小麦粉から調製した加熱処理小麦粉を調べた結果、前記粘度V12rpm、及び前記たん白質含量Cpが、上記の式(I)を満たす場合に、従来の加熱処理小麦粉と比較して、良好な衣揚げ食品が得られることを見出した。式(I)は、図1に示した通り、種々の加熱処理小麦粉の前記たん白質含量Cpに対する前記粘度V12rpmの関係をプロットして、上記の目的が達成され得る範囲(実施例)を選択するものである。後述する実施例に示す通り、式(I)を満たす本発明の加熱処理小麦粉は、式(I)を満たさない従来の加熱処理小麦粉(比較例)と比較して、衣揚げ食品用のバッターに用いた場合に、揚げ衣が適度な硬さ、歯切れ等の良好な食感を有し、且つ油っぽさが少ない衣揚げ食品が得られる。この機作は明確ではないが、本発明の加熱処理小麦粉を用いたバッターが、衣揚げ食品用に適切な粘度を有し、且つ従来の加熱処理小麦粉よりもたん白質含量が高いため、得られた揚げ衣の食感の向上、及び吸油性の抑制効果が得られたものと考えられる。なお、本発明において、「衣揚げ食品」とは、食品の表面に揚げ衣が存在する揚げ物を意味し、パン粉を付けて揚げる、いわゆるフライ類を除くものである。例えば、天ぷら、から揚げ、竜田揚げ、フリッター、チキンナゲット等が挙げられる。また、「バッター」とは、小麦粉等の原料粉、及びその他の副資材を含むバッター原料に水を加えて均一にした食品の製造に用いる流体を意味する。
本発明において、加熱処理小麦粉は、上述の通り、前記粘度V12rpmは、400〜1500mPa.sである。これにより衣揚げ食品用のバッターに用いる場合に適切な粘度が得られる。得られるバッターを、さらに適切な粘度にするため、本発明の加熱処理小麦粉は、前記粘度V12rpmが、500〜1200mPa.sであることが好ましく、500〜1000mPa・sであることがさらに好ましく、500〜900mPa・sであることが特に好ましい。
本発明において、加熱処理小麦粉の乾燥質量に基づくたん白質含量Cpの範囲は、式(I)を満たせば、特に制限はない。加熱処理小麦粉は、衣揚げ食品用のバッターに用いた場合に、さらに揚げ衣が適度な硬さ、歯切れ等の良好な食感を有し、且つ油っぽさが少ない衣揚げ食品を製造するために、乾燥質量に基づくたん白質含量Cpの範囲が、8.5〜14.0質量%であることが好ましく、9.5〜14.0質量%であることがさらに好ましく、10.5〜13.5質量%であることが特に好ましい。加熱処理小麦粉の乾燥質量に基づくたん白質含量Cpは、常法に従って測定することができる。
また、本発明において、前記加熱処理小麦粉のチキソ係数T(H)の、前記原料小麦粉のチキソ係数T(U)に対する比率(T(H)/T(U))が、1.1以上であることが好ましい。本発明において、チキソ係数は、本発明者らが流体の滑らかさの指標として設計したパラメータであり、スラリーのB型粘度計の6rpmの測定値(V6rpm)に対する、30rpmの測定値(V30rpm)の比率(V30rpm/V6rpm)である。さらに具体的には、上述の通り各小麦粉試料から調製した31.7質量%スラリー(温度20℃)について、B型粘度計を用いて30rpmでV30rpmを測定した後、6rpmでV6rpmを測定し、比率(V30rpm/V6rpm)を算出することができる。なお、本発明におけるチキソ係数Tは、上記の算出方法から理解できるように、粘度のずり速度依存性の指標とするものであり、所定のずり速度を印加した時間の経過が影響する本来のチキソ性の程度を示すものではない。チキソ係数Tが1の流体は、水や液状油等に代表される、一般にニュートン流体といわれるものである。また、チキソ係数Tが1より小さい流体は、一般に擬塑性流体といわれ、マヨネーズやケチャップ様の流体であり、チキソ係数Tが1より大きい流体は、一般にダイラタント流体といわれ、片栗粉と水との1:1混合物等で認められる。
一般に、小麦粉の場合、未処理時でも加熱処理後でも、チキソ係数Tは、1未満であり、通常約0.4〜約0.9である。チキソ係数Tが低い小麦粉は、衣揚げ食品用のバッターに用いた場合、ぶりぶりとした物性を示すため、具材への付着量の調節が困難であり、通常、衣揚げ食品用ミックスの原料として選択されない。したがって、加熱処理小麦粉の原料としても、未処理時のチキソ係数T(U)が高めの小麦粉を選択するのが一般的である。本発明においては、未処理時のチキソ係数T(U)は低いが、加熱処理後のチキソ係数T(H)が高い小麦粉、すなわち、加熱処理小麦粉のチキソ係数T(H)が、原料小麦粉のチキソ係数T(U)から比較的大きく変化する小麦粉を選択して、その比率(T(H)/T(U))が、1.1以上になるように加熱処理することで、衣揚げ食品用のバッターに用いた場合に、さらに揚げ衣が適度な硬さ、歯切れ等の良好な食感を有し、且つ油っぽさが少ない衣揚げ食品が得られる加熱処理小麦粉を調製できることが見出された。後述する実施例に示す通り、チキソ係数の比率(T(H)/T(U))は、原料小麦粉の選定、及び加熱処理条件によって調整できる。チキソ係数の比率(T(H)/T(U))は、1.1〜1.4が好ましい。また、本発明において、原料小麦粉のチキソ係数T(U)は、0.4〜0.6が好ましく、加熱処理小麦粉のチキソ係数T(H)は、0.5〜0.7が好ましい。
本発明の加熱処理小麦粉において、原料小麦粉としては、上記の物性を有する加熱処理小麦粉を製造できれば、特に制限はない。例えば、北海道産「きたほなみ」等から得られた小麦粉を選択することができる。
本発明において、加熱処理小麦粉の加熱処理条件は、上記の物性の加熱処理小麦粉が得られれば、特に制限はない。後述する実施例に示す通り、本発明の加熱処理小麦粉を得るためには、粘度V12rpmが低くなるような条件が好ましい。ただし、加熱処理条件によっては、加熱処理小麦粉に強い着色やこげ臭が生じ、揚げ衣の食味等に影響する場合がある。したがって、加熱処理条件は、上記のような原料小麦粉から、上記の物性の加熱処理小麦粉が得られ、且つ上記のような問題が生じないように適宜調整する。
本発明の加熱処理小麦粉を製造する方法は、特に制限はなく、常法に従って実施することができる。例えば、湿熱加熱機やパドルドライヤー等の加熱装置を用いて、原料小麦粉を、品温60〜150℃の条件下で2〜120分間加熱することで実施することができる。
本発明の加熱処理小麦粉の用途は、特に制限はない。上述のような効果が得られるため、特に衣揚げ食品に用いることが好ましい。衣揚げ食品に用いる場合、後述する、衣揚げ食品用ミックスに混合して用いてもよく、衣揚げ食品を製造する際に、バッターに直接配合して用いてもよい。
[衣揚げ食品用ミックス]
本発明の衣揚げ食品用ミックスは、上述の本発明の加熱処理小麦粉を、2.5〜100質量%含むことを特徴とする。この衣揚げ食品用ミックスを用いることにより、上述の本発明の加熱処理小麦粉の効果が発揮され、揚げ衣が、適度な硬さ、歯切れ等の良好な食感を有し、且つ油っぽさが少ない衣揚げ食品を容易に製造することができる。後述する実施例に記載する通り、本発明の加熱処理小麦粉の含有率が、上記範囲より低い場合は、そのミックスだけでは本発明の加熱処理小麦粉の効果を発揮することができない。本発明の衣揚げ食品用ミックスにおいて、本発明の加熱処理小麦粉の含有率は、5〜70質量%が好ましく、5〜50質量%がさらに好ましい。
本発明の衣揚げ食品用ミックスにおいては、本発明の加熱処理小麦粉以外の材料については、本発明の効果を損なわない限り、特に制限はない。例えば、原料粉として薄力粉、中力粉、準強力粉、強力粉、全粒粉、デュラム小麦粉等の小麦粉、米粉、大麦粉、大豆粉、そば粉、ライ麦粉、ホワイトソルガム粉、トウモロコシ粉等の穀粉類;コーンスターチ、馬鈴薯澱粉、タピオカ澱粉、小麦澱粉、サゴ澱粉、米澱粉、甘藷澱粉等の澱粉、及びこれらの澱粉に物理的、化学的な加工を単独又は複数組み合わせて施した加工澱粉等の澱粉類が挙げられる。また、本発明の衣揚げ食品用ミックスは、上述の通り、天ぷら、から揚げ、竜田揚げ、フリッター、チキンナゲット等の食品の表面に揚げ衣が存在する揚げ物専用のミックスである。したがって、本発明の効果を損なわない限り、それらの用途に合わせて、その他の副資材を適宜含有させることができる。副資材としては、例えば、デキストリン、オリゴ糖、糖類等の糖質;粉末油脂やショートニング等の油脂;卵白粉、卵黄粉、全卵粉、小麦たん白、乳たん白、大豆たん白等のたん白素材;重曹(炭酸水素ナトリウム)、炭酸アンモニウム、炭酸カルシウム等のガス発生剤、及び酒石酸、酒石酸水素カリウム、リン酸二水素ナトリウム等の酸性剤を含むベーキングパウダー等の膨張剤;グアガム、ローカストビーンガム、カラギーナン、キサンタンガム等の増粘剤;食塩、グルタミン酸ナトリウム、粉末醤油等の調味料;酵母エキス、畜肉又は魚介由来エキス等のエキス類;グリセリン脂肪酸エステル、レシチン等の乳化剤;その他、かぼちゃ粉、色素、香料、香辛料、種々の品質改良剤等が挙げられる。
[衣揚げ食品の製造方法]
本発明の衣揚げ食品の製造方法は、本発明の加熱処理小麦粉を用いることを特徴とする。本発明の加熱処理小麦粉は、衣揚げ食品の製造時のバッターの調製の際に、単独で、又は上記の他の材料とともに配合してもよく、後述の通り、本発明の衣揚げ食品用ミックスとして用いてもよい。これにより、上述の通り、揚げ衣が、適度な硬さ、歯切れ等の良好な食感を有し、且つ油っぽさが少ない、衣揚げ食品を容易に製造することができる。本発明の加熱処理小麦粉の配合量は、本発明の衣揚げ食品用ミックスにおいて記載した通り、バッターを調製する材料の総質量を基準として、2.5〜100質量%であることが好ましい。さらに容易に衣揚げ食品を製造できる点で、本発明の衣揚げ食品の製造方法は、本発明の衣揚げ食品用ミックスを用いることが好ましい。本発明の加熱処理小麦粉、又は本発明の衣揚げ食品用ミックスは、常法に従って用いることができる。例えば、まず、本発明の加熱処理小麦粉を含むバッター調製用材料、又は本発明の衣揚げ食品用ミックスを適切な加水率で、水と混合してバッターを調製する。加水率は、特に制限はないが、例えば、天ぷら用の場合は140〜180質量%が好ましく、から揚げ用の場合は80〜120質量%が好ましい。次いで、得られたバッターに、野菜類、魚介類、畜肉類等を必要に応じて加工成形した具材を浸漬する、又はバッターを具材に塗布する等によりバッターを具材に付着させた後、適切な温度のフライ油に投入し、適切な時間油ちょうする。これにより、天ぷら、から揚げ等の衣揚げ食品を容易に製造することができる。本発明の衣揚げ食品の製造方法によって製造された衣揚げ食品は、上述の通り、揚げ衣が、適度な硬さ、歯切れ等の良好な食感を有し、且つ油っぽさが少ない衣揚げ食品である。
以下、本発明を実施例により詳細に説明する。
1.加熱処理小麦粉の粘度、たん白質含量の関係の衣揚げ食品への影響
表1に示した各原料小麦粉(1:ウエスタン・ホワイト、2:オーストラリア・スタンダード・ホワイト、3〜5:きたほなみ)を、恒温恒湿機IW222(ヤマト科学株式会社製)を用いて、密閉条件下、90℃で加熱処理して、表1及び2に示した各物性を有する加熱処理小麦粉を製造した。以下の通り、各試料の物性を測定し、衣揚げ食品を調製して官能評価を行なった。
(1)乾燥質量に基づくたん白質含量Cp(質量%)
各試料について、ケルダール法によって定量した窒素含量に、窒素−たん白質換算係数(5.70)を乗じて、たん白質含量を求め、乾燥法によって水分を測定し、乾燥質量に基づくたん白質含量(質量%)を算出した。
(2)粘度、及びチキソ係数
まず、各試料が31.7質量%(乾燥質量に基づく)になるように温度20℃の水を加え(例えば、14.5質量%水分の試料であれば、100gに対して170gの水を加える)、右回転10回、左回転10回の撹拌を4回繰り返してスラリーを調製する。その直後に、B型粘度計を用いて、ローター(No.3)の回転数を12rpmに設定し、温度20℃で粘度V12rpm(mPa・s)を測定した。また、上記と同様に新たに調製したスラリーについて、ローターの回転数を30rpmに設定した以外は同様に粘度V30rpm(mPa・s)を測定した後、ローターの回転数を6rpmに設定した以外は同様に粘度V6rpm(mPa・s)を測定した。各試料のチキソ係数Tは、6rpmの測定値(V6rpm)に対する、30rpmの測定値(V30rpm)の比率(V30rpm/V6rpm)を算出することで求めた。さらに、上記のように算出したチキソ係数について、加熱処理小麦粉のチキソ係数T(H)の、原料小麦粉のチキソ係数T(U)に対する比率(T(H)/T(U))を算出した。
(3)衣揚げ食品の調製
衣揚げ食品として天ぷらを選択して各小麦粉試料の評価を行なった。具体的には、まず、各小麦粉試料99質量部、及びベーキングパウダー製剤(アイコクベーキングパウダー赤印(株式会社アイコク製))1質量部を混合し、加水率160質量%でバッターを調製した。次に、2Lサイズのエビに、薄力粉の打ち粉を付着させ、各バッターに浸漬したものを170℃のフライ油中に投入した後、15mlの追い種を行い、2分30秒間油ちょうした。
(4)官能評価
油ちょう後3時間後に、各天ぷらの揚げ衣の硬さ、歯切れ、油っぽさについて、10名のパネラーにより、下記の評価基準で評価した。
(i)衣の硬さ
5:非常に良好。
4:良好。
3:普通。
2:やや悪い。
1:悪い。
(ii)衣の歯切れ
5:非常に良い。
4:良い。
3:やや良い。
2:やや悪い。
1:悪い。
(iii)油っぽさ
5:油っぽさが感じられず、非常によい。
4:油っぽさが感じ難く、良い。
3:やや油っぽさを感じるが、許容範囲である。
2:油っぽさを感じ、やや悪い。
1:油っぽさを強く感じ、悪い。
結果を表1及び2に示した。
Figure 0006829561
Figure 0006829561
表1及び2に示した通り、実施例1〜7、及び比較例1〜3の加熱処理小麦粉を用いて天ぷらを調製した結果、乾燥質量に基づくたん白質含量Cp、及び粘度V12rpmの違いによって、天ぷらの揚げ衣の硬さ、歯切れ、油っぽさの評価に差が認められた。特に、それぞれ原料小麦粉3〜5を選択し加熱処理した実施例1〜3は、比較例1、及び2よりも衣の歯切れが改善された。図1に示した通り、乾燥質量に基づくたん白質含量Cpに対するスラリーの粘度V12rpmの関係をプロットしたところ、直線V12rpm=260×Cp−2000を境にして、衣の硬さ、歯切れ、油っぽさの評価が全て良好な実施例と、全て、又はいずれかの評価が劣る比較例とを分けられることが示唆された。また、実施例1〜7の結果から、粘度V12rpmは、特に500〜800mPa・sであることが好ましく、乾燥質量に基づくたん白質含量Cpは、特に10.5〜13.5質量%であることが好ましいことが示唆された。さらに、加熱処理小麦粉のチキソ係数T(H)の、原料小麦粉のチキソ係数T(U)に対する比率(T(H)/T(U))については、1.1以上であることが好ましいことが示唆された。
2.衣揚げ食品(天ぷら)用ミックスにおける加熱処理小麦粉の含有率の影響
上記1.の実施例1の加熱処理小麦粉を用いて、天ぷら用ミックスにおける含有率の影響を調べた。具体的には、まず、表3に示した通り、ミックス中の加熱処理小麦粉の含有率を変えて、天ぷら用ミックスを作製した。次に1.(3)と同様に、各ミックスを加水率160質量%で加水して調製したバッターを用いて天ぷらを調製し、1.(4)と同様に官能評価を行ない、結果を表3に示した。
Figure 0006829561
表3に示した通り、実施例1の加熱処理小麦粉を2.5〜80質量%含有する実施例8〜14の天ぷら用ミックスは、天ぷらの揚げ衣の硬さ、歯切れ、油っぽさの評価の全てが良好であった。また、特に実施例11、及び12の天ぷらの揚げ衣は適度な硬さがあり、歯切れが良好であることから、天ぷら用ミックスにおける上記加熱処理小麦粉の含有率は、30〜50質量%が特に好ましいことが示唆された。一方、実施例1の加熱処理小麦粉を2.0質量%含有する比較例5は、衣がやや軟らかく、硬さの評価が劣っていた。また、酸化澱粉を配合した比較例4は、衣の硬さ、歯切れは良好であったが、油っぽさを感じる点で劣っていた。
3.衣揚げ食品(から揚げ)用ミックスにおける加熱処理小麦粉の影響
別の衣揚げ食品として、から揚げを選択して、上記の加熱処理小麦粉、及びその含有率の影響を調べた。具体的には、表4に示した通り、ミックス中の加熱処理小麦粉、及びその含有率を変えて、から揚げ用ミックスを作製した。次に各ミックスを加水率110質量%で加水し、バッターを調製した。次いで、鶏もも肉約25gを各バッター液に浸漬したものを170℃のフライ油中に投入し、3分30秒間油ちょうしてから揚げを調製した。得られたから揚げについて、1.(4)と同様に官能評価を行ない、結果を表4に示した。
Figure 0006829561
表4に示した通り、実施例1の加熱処理小麦粉を2.5〜100質量%含有する実施例15〜18のから揚げ用ミックスは、から揚げの揚げ衣の硬さ、歯切れ、油っぽさの評価の全てが良好であった。一方、加熱処理小麦粉を含有しない比較例6、及び7、並びに比較例1の加熱処理小麦粉を100質量%含有する比較例8のミックスでは、実施例より全ての評価が劣っていた。
以上により、衣揚げ食品用ミックス中に、本発明の加熱処理小麦粉が2.5〜100質量%含有されていれば、揚げ衣が、適度な硬さ、歯切れ等の良好な食感を有し、且つ油っぽさが少ない衣揚げ食品が得られることが示唆された。
以上により、本発明の加熱処理小麦粉は、衣揚げ食品に用いることで、揚げ衣が、適度な硬さ、歯切れ等の良好な食感を有し、且つ油っぽさが少ない衣揚げ食品を製造することができる加熱処理小麦粉であることが示された。
なお、本発明は上記の実施の形態の構成及び実施例に限定されるものではなく、発明の要旨の範囲内で種々変形が可能である。
本発明により、衣揚げ食品に用いることで、揚げ衣が、適度な硬さ、歯切れ等の良好な食感を有し、且つ油っぽさが少ない衣揚げ食品を製造することができる加熱処理小麦粉を提供できる。さらに、揚げ衣が、適度な硬さ、歯切れ等の良好な食感を有し、且つ油っぽさが少ない衣揚げ食品を容易に製造することができる衣揚げ食品用ミックス、及び揚げ衣が、適度な硬さ、歯切れ等の良好な食感を有し、且つ油っぽさが少ない衣揚げ食品を提供できる。


Claims (6)

  1. 原料小麦粉を加熱処理してなる加熱処理小麦粉であって、
    前記加熱処理小麦粉の31.7質量%スラリーの温度20℃における粘度V12rpmが、500〜1020mPa・sであり、
    前記粘度V12rpm、及び前記加熱処理小麦粉の乾燥質量に基づくたん白質含量Cp(質量%)が、式(I):
    12rpm≦260×Cp−2000 (I)
    を満たし、
    前記原料小麦粉が、きたほなみ系統の小麦から得られた小麦粉であることを特徴とする加熱処理小麦粉。
  2. 前記乾燥質量に基づくたん白質含量Cpが、8.5〜14.0質量%である請求項1に記載の加熱処理小麦粉。
  3. 前記加熱処理小麦粉のチキソ係数T(H)の、前記原料小麦粉のチキソ係数T(U)に対する比率(T(H)/T(U))が、1.1以上である請求項1又は2に記載の加熱処理小麦粉。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の加熱処理小麦粉を2.5〜100質量%含む衣揚げ食品用ミックス。
  5. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の加熱処理小麦粉を用いることを特徴とする、衣揚げ食品の製造方法。
  6. 請求項4に記載の衣揚げ食品用ミックスを用いることを特徴とする、衣揚げ食品の製造方法。
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