JP6820724B2 - 半導体デバイスの製造方法及び保護テープ - Google Patents

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Description

本発明は、高いバンプを有する半導体デバイスにスパッタリングを行った場合であっても半導体デバイスを確実にピックアップできる半導体デバイスの製造方法及び上記半導体デバイスの製造方法に用いられる保護テープに関する。
半導体デバイスの製造工程において、ウエハの加工時の取扱いを容易にし、破損を防止するために保護テープが用いられている。例えば、高純度なシリコン単結晶等から切り出した厚膜ウエハを所定の厚さにまで研削して薄膜ウエハとする場合、厚膜ウエハに保護テープを貼り合わせた後に研削が行われる。
近年、携帯電話等の通信機器は通信の高速化や扱う情報量の増加等によって高周波化が進んでおり、高周波によるノイズが半導体デバイスの誤作動を引き起こすという問題が生じている。特に、近年の通信機器は小型化によるデバイス密度の増加やデバイスの低電圧化が進んでいるため、半導体デバイスは高周波によるノイズの影響を受けやすくなっており、誤動作の問題が顕著になってきている。そのため、特許文献1のようにスパッタリングによって半導体デバイスを金属の膜で覆うことで、高周波を遮断する方法が提案されている。
一般にこのような電磁波を遮断するためのスパッタリングを含む半導体デバイスの製造では、デバイス基板をダイシングした後、ダイシング時に基板を保護していた保護テープを得られた半導体デバイスに貼り付けたまま仮固定テープに積層し、スパッタリングが行われる。スパッタリング後はニードルピックアップ等の方法で、仮固定テープと仮固定テープに固定された保護テープは剥離される。
一方、近年の半導体デバイスは、電気接続の信頼性を向上させるためにバンプ接続が使われており、そのバンプ高さが200μm程度にまで達する半導体デバイス(以下、ハイバンプ電子デバイスともいう)が用いられるようになってきた。このようなハイバンプ電子デバイスに上記のスパッタリングを含む半導体デバイスの製造工程を行った場合、スパッタリング処理後のハイバンプ電子デバイスをピックアップする際にピックアップミスが生じるという問題があった。
特開2009−290217号公報
本発明は、上記現状に鑑み、高さの高いバンプを有する半導体デバイスにスパッタリングを行った場合であっても半導体デバイスを確実にピックアップできる半導体デバイスの製造方法及び上記半導体デバイスの製造方法に用いられる保護テープを提供することを目的とする。
本発明は、高さが150μm以上のバンプを有する半導体デバイス基板のバンプが形成された面に、前記バンプの最大高さ以上に厚い硬化型粘着剤層と、厚み75μm以上のサポート層からなる保護テープを硬化型粘着剤層側から積層する保護テープ積層工程と、前記保護テープに刺激を加えて前記硬化型粘着剤層を硬化する硬化工程と、前記デバイス基板の保護テープが積層された側の面とは反対側の面にダイシングテープを積層するダイシングテープ積層工程と、前記ダイシングテープが積層された半導体デバイス基板を、前記保護テープ側からダイシングして保護テープが積層された半導体デバイスを得るダイシング工程と、前記保護テープが積層された半導体デバイスをダイシングテープから剥離するとともに、前記保護テープ上に仮固定テープを積層する仮固定テープ積層工程と、前記仮固定テープ上の半導体デバイスの、該仮固定テープ側とは反対側の面に膜を形成する成膜工程と、仮固定テープ側からニードルで押すことにより前記膜が形成された半導体デバイスを保護テープから剥離するピックアップ工程を有する半導体デバイスの製造方法である。
以下に本発明を詳述する。
本発明者らは、スパッタリング処理を行った後のハイバンプ電子デバイスをピックアップする際にピックアップミスが生じる原因について検討した。その結果、高いバンプを有する半導体デバイス基板(以下、ハイバンプ電子デバイス基板とも言う)に保護テープを貼り付けた際に、保護テープ背面に形成される凹凸が原因であることを見出した。従来の保護テープをハイバンプ電子デバイス基板のバンプの存在する面に貼り付けてダイシング及びスパッタリングを行うと図1(a)のようにハイバンプ電子デバイス2′のバンプ6やチップなどの突起形状によって粘着剤層11及びサポート層12が変形し保護テープ1の背面が凹凸になる。特にデバイス周縁部のバンプ6が存在しない部分は、バンプ6が存在する内側部分に比べて貼りつけた保護テープ背面は凹んでしまう。このような背面形状の保護テープ1上に仮固定テープ4を貼り付けると、保護テープ背面の凹んでいる部分は保護テープ1と仮固定テープ4との間に隙間を生じさせ、周縁部は浮いている状態となる。その結果、スパッタリング処理後に保護テープ1と仮固定テープ4をニードルピックアップによって剥離すると図1(b)のように本来接着しているはずの保護テープ1と仮固定テープ4の間が先に剥がれてしまい、保護テープ1とハイバンプ電子デバイス2′が剥がれないピックアップミスが起こっていた。また、ハイバンプ電子デバイスはバンプが通常のバンプ付き電子デバイスよりも高く、この凹凸に粘着剤層が噛みこんで保護テープとハイバンプ電子デバイスとが強く接着されることから、剥離ミスがより起こりやすくなっていた。これらの知見から本発明者らは更に検討を進めた結果、保護テープの粘着剤層をより厚みの厚い硬化型の粘着剤層とし、更に、サポート層の厚みを厚くすることで突起の高さが高いハイバンプ電子デバイスに貼り付けた場合であっても保護テープ背面の凹凸変形を防ぐことができ、スパッタリング処理後に確実にハイバンプ電子デバイス(半導体デバイス)をピックアップできることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明の半導体デバイスの製造方法は、まず、高さが150μm以上のバンプを有する半導体デバイス基板のバンプが形成された面に、前記バンプの最大高さ以上に厚い硬化型粘着剤層と、厚み75μm以上のサポート層からなる保護テープを硬化型粘着剤層側から積層する保護テープ積層工程を行う。
ハイバンプ電子デバイス基板に保護テープを貼り付けることによって、スパッタリング処理によるバンプ面への金属膜付着を防止でき、得られるハイバンプ電子デバイスの導通不良や短絡を防ぐことができる。
ここで、上記保護テープがハイバンプ電子デバイス基板と貼り合わされた状態を模式的に示した断面図を図2に示す。保護テープ1は硬化型粘着剤層11、サポート層12を有しており、ハイバンプ電子デバイス基板2のバンプ6が形成された面に貼り付けられている。また、本発明ではサポート層の厚みが従来の保護テープより厚いため、硬化型粘着剤層11とサポート層12との境界面及びサポート層12に段差が生じず平坦になっている。その結果、後述する仮固定テープ積層工程において保護テープ上に仮固定テープを積層した際に、仮固定テープと保護テープの間に隙間が生じないため、仮固定テープと保護テープは全面で接着し、スパッタリング処理後に半導体デバイスを確実にピックアップすることができる。なお、上記粘着シートは、図2に示すような構成に限定されず、各層の間に他の層を有していてもよい。
上記硬化型粘着剤層を構成する硬化型粘着剤としては、光照射により架橋、硬化する光硬化型粘着剤や加熱により架橋、硬化する熱硬化型粘着剤が挙げられる。
上記光硬化型粘着剤としては、例えば、重合性ポリマーを主成分とし、重合開始剤として光重合開始剤を用いた光硬化型粘着剤が挙げられる。
上記熱硬化型粘着剤としては、例えば、重合性ポリマーを主成分とし、重合開始剤として熱重合開始剤を用いた熱硬化型粘着剤が挙げられる。
上記重合性ポリマーは、例えば、分子内に官能基を持った(メタ)アクリル系ポリマー(以下、官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーという)をあらかじめ合成し、分子内に上記の官能基と反応する官能基とラジカル重合性の不飽和結合とを有する化合物(以下、官能基含有不飽和化合物という)とを反応させることにより得ることができる。
上記官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーは、常温で粘着性を有するポリマーとして、一般の(メタ)アクリル系ポリマーの場合と同様に、アルキル基の炭素数が通常2〜18の範囲にあるアクリル酸アルキルエステル及び/又はメタクリル酸アルキルエステルを主モノマーとし、これと官能基含有モノマーと、更に必要に応じてこれらと共重合可能な他の改質用モノマーとを常法により共重合させることにより得られるものである。上記官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーの重量平均分子量は通常20万〜200万程度である。
上記官能基含有モノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸等のカルボキシル基含有モノマーや、アクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシエチル等のヒドロキシル基含有モノマーや、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル等のエポキシ基含有モノマーや、アクリル酸イソシアネートエチル、メタクリル酸イソシアネートエチル等のイソシアネート基含有モノマーや、アクリル酸アミノエチル、メタクリル酸アミノエチル等のアミノ基含有モノマー等が挙げられる。
上記共重合可能な他の改質用モノマーとしては、例えば、酢酸ビニル、アクリロニトリル、スチレン等の一般の(メタ)アクリル系ポリマーに用いられている各種のモノマーが挙げられる。
上記官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーに反応させる官能基含有不飽和化合物としては、上記官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーの官能基に応じて上述した官能基含有モノマーと同様のものを使用できる。例えば、上記官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーの官能基がカルボキシル基の場合はエポキシ基含有モノマーやイソシアネート基含有モノマーが用いられ、同官能基がヒドロキシル基の場合はイソシアネート基含有モノマーが用いられ、同官能基がエポキシ基の場合はカルボキシル基含有モノマーやアクリルアミド等のアミド基含有モノマーが用いられ、同官能基がアミノ基の場合はエポキシ基含有モノマーが用いられる。
上記光重合開始剤は、例えば、250〜800nmの波長の光を照射することにより活性化されるものが挙げられ、このような光重合開始剤としては、例えば、メトキシアセトフェノン等のアセトフェノン誘導体化合物や、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾインエーテル系化合物や、ベンジルジメチルケタール、アセトフェノンジエチルケタール等のケタール誘導体化合物や、フォスフィンオキシド誘導体化合物や、ビス(η5−シクロペンタジエニル)チタノセン誘導体化合物、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、クロロチオキサントン、トデシルチオキサントン、ジメチルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、α−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシメチルフェニルプロパン等の光ラジカル重合開始剤が挙げられる。これらの光重合開始剤は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記熱重合開始剤としては、熱により分解し、重合硬化を開始する活性ラジカルを発生するものが挙げられ、例えば、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエール、t−ブチルハイドロパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、パラメンタンハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド等が挙げられる。
ただし、上記硬化型粘着剤が高い耐熱性を発揮するためには、上記熱重合開始剤は、熱分解温度が200℃以上である熱重合開始剤を用いることが好ましい。このような熱分解温度が高い熱重合開始剤は、クメンハイドロパーオキサイド、パラメンタンハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド等が挙げられる。
これらの熱重合開始剤のうち市販されているものとしては特に限定されないが、例えば、パーブチルD、パーブチルH、パーブチルP、パーペンタH(以上いずれも日油社製)等が好適である。これら熱重合開始剤は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記硬化型粘着剤層は、ラジカル重合性の多官能オリゴマー又はモノマーを含有することが好ましい。ラジカル重合性の多官能オリゴマー又はモノマーを含有することにより、光硬化性、熱硬化性が向上する。
上記多官能オリゴマー又はモノマーは、分子量が1万以下であるものが好ましく、より好ましくは加熱又は光の照射による硬化型粘着剤層の三次元網状化が効率よくなされるように、その分子量が5000以下でかつ分子内のラジカル重合性の不飽和結合の数が2〜20個のものである。
上記多官能オリゴマー又はモノマーは、例えば、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート又は上記同様のメタクリレート類等が挙げられる。その他、1,4−ブチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、市販のオリゴエステルアクリレート、上記同様のメタクリレート類等が挙げられる。これらの多官能オリゴマー又はモノマーは、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記硬化型粘着剤層は、刺激により気体を発生する気体発生剤を含有してもよい。上記硬化型粘着剤層が上記気体発生剤を含有する場合には、ステージ基板から粘着テープを剥離する際に、刺激を与えて上記気体発生剤から気体を発生させることにより、より容易に、かつ、糊残りすることなく粘着テープを剥離することができる。
上記気体発生剤は特に限定されないが、加熱を伴う処理に対する耐性に優れることから、フェニル酢酸、ジフェニル酢酸、トリフェニル酢酸等のカルボン酸化合物又はその塩や、1H−テトラゾール、5−フェニル−1H−テトラゾール、5,5−アゾビス−1H−テトラゾール等のテトラゾール化合物又はその塩等が好適である。このような気体発生剤は、紫外線等の光を照射することにより気体を発生する一方、200℃程度の高温下でも分解しない高い耐熱性を有する。
上記気体発生剤の含有量は、上記硬化型粘着剤100重量部に対する好ましい下限が5重量部、好ましい上限が50重量部である。上記気体発生剤の含有量が5重量部未満であると、刺激による二酸化炭素ガス又は窒素ガスの発生が少なくなり充分な剥離を行うことができないことがあり、50重量部を超えると、硬化型粘着剤へ溶けきれなくなり接着力が低下してしまうことがある。上記気体発生剤の含有量のより好ましい下限は10重量部、より好ましい上限は30重量部である。
上記硬化型粘着剤層は、更に、光増感剤を含有してもよい。
上記光増感剤は、上記気体発生剤への光による刺激を増幅する効果を有することから、より少ない光の照射により気体を放出させることができる。また、より広い波長領域の光により気体を放出させることができる。
上記硬化型粘着剤層は、上記硬化型粘着剤と架橋可能な官能基を有するシリコーン化合物を含有してもよい。シリコーン化合物は、耐熱性に優れることから、200℃以上の加熱を伴う処理を経ても粘着剤の焦げ付き等を防止し、剥離時には被着体界面にブリードアウトして、剥離を容易にする。シリコーン化合物が上記硬化型粘着剤と架橋可能な官能基を有することにより、光照射又は加熱することにより上記硬化型粘着剤と化学反応して上記硬化型粘着剤中に取り込まれることから、被着体にシリコーン化合物が付着して汚染することがない。また、シリコーン化合物を配合することにより、ハイバンプ電子デバイス上への糊残りを防止する効果も発揮される。
上記硬化型粘着剤層は、粘着剤としての凝集力の調節を図る目的で、所望によりイソシアネート化合物、メラミン化合物、エポキシ化合物等の一般の粘着剤に配合される各種の多官能性化合物を適宜含有してもよい。
上記硬化型粘着剤層は、ヒュームドシリカ等の無機フィラー、可塑剤、樹脂、界面活性剤、ワックス、微粒子充填剤等の公知の添加剤を含有してもよい。
上記硬化型粘着剤層は、上記保護テープ積層工程時の90℃で測定したせん断弾性率が1×10〜1×10Paであることが好ましい。上記硬化型粘着剤層の保護テープ積層工程時のせん断貯蔵弾性率がこの範囲内にあると、ハイバンプ電子デバイスのバンプ面の凹凸に追従して確実にバンプを埋めて保護できる一方、積層工程後の保護テープの背面を平坦にすることができる。上記90℃で測定した保護テープ積層工程時のせん断貯蔵弾性率のより好ましい下限は5×10Pa、より好ましい上限は5×10Paである。
上記硬化型粘着剤層の厚みは上記半導体デバイス基板に形成されたバンプの最大高さ以上である。
上記硬化型粘着剤層の厚みが上記ハイバンプ電子デバイス基板に形成されたバンプの最大高さ以上であることで硬化型粘着剤層がハイバンプ電子デバイスの凹凸をすべて覆うことができるため確実にハイバンプ電子デバイスを保護できる。上記硬化型粘着剤層の厚みは、150μm以上が好ましく、170μm以上がより好ましい。上記硬化型粘着剤層の厚みの上限については特に限定されないが、ロール形状への加工のしやすさから300μm以下であることが好ましい。
なお、本明細書においてバンプの最大高さとは、ハイバンプ電子デバイス上に形成された突起物のうち、最も高さが高い突起物の高さを意味する。突起物にはバンプの他に、チップ等がある。
上記硬化型粘着層のゲル分率は1%〜80%であることが好ましい。
ゲル分率が1%以上であればロール形状へ加工した時にロール側面からの粘着剤のはみ出しを抑えることができ、半導体デバイス製造時の粘着剤による汚れを抑えることができる。一方80%以下であれば、ハイバンプデバイス基板に貼り合わせ時に粘着剤が塑性変形してバンプ面の凹凸を吸収しやすく、保護テープ背面を平坦にすることができる。
上記サポート層としては、例えば、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリイミド(PI)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリヘキサメチレンテレフタレート、ポリブチレンナフタレート、テレフタル酸ブタンジオールポリテトラメチレングリコール共重合体、テレフタル酸ブタンジオールポリカプロラクトン共重合等の、耐熱性に優れ、かつ弾性率の高い樹脂からなるフィルムまたはシートが挙げられる。
上記サポート層は、厚みが75μm以上である。
上記サポート層の厚みが75μm以上であることによって、高さの高いバンプを有するハイバンプ電子デバイス基板に保護テープを貼り付けた場合であっても、保護テープ背面に凹凸、段差ができることを防止できる。その結果、後述する仮固定テープ積層工程で保護テープと仮固定テープとが全面で接着されることから、スパッタリング処理後にハイバンプ電子デバイスを確実にピックアップすることができる。上記サポート層の厚みは75μm以上であることが好ましく、100μm以上であることがより好ましい。上記サポート層の厚みの上限については特に制限されないが、ロールへの加工のしやすさを考慮すると250μm以下であることが好ましい。
上記サポート層は、90℃における貯蔵弾性率が1×10Pa以上であることが好ましい。
90℃における貯蔵弾性率が1×10Pa以上であると、高いバンプへの追従により発生した粘着層の変形歪を抑えることができ、保護テープ背面の凹凸、段差を防止できる。90℃における貯蔵弾性率の上限については特に制限されないが、ロールへの加工のしやすさを考慮すると1×1011Pa以下であることが好ましい。
上記サポート層は基材フィルムであってもよいし、離型フィルムであってもよい。
上記サポート層が基材フィルムである場合、上記保護テープは基材を有するサポートタイプの保護テープとなり、上記サポート層が離型フィルムである場合、上記保護テープはノンサポートタイプの保護テープとなる。
本発明の半導体デバイスの製造方法では、次いで上記保護テープに刺激を加えて前記硬化型粘着剤層を硬化する硬化工程を行う。
刺激によって硬化型粘着剤層を架橋、硬化させることによって硬化型粘着剤層の弾性率が上昇するため、ハイバンプ電子デバイスの保護性能がより向上するとともに後の工程において保護テープが変形して段差が生じることを防止できる。また、高温処理が行われた場合であっても、粘着剤が溶融したりハイバンプ電子デバイスに糊残りしたりすることを防止できるため、剥離力が低下してピックアップを容易にすることができる。
上記硬化型粘着剤が光硬化型粘着剤であり、側鎖にビニル基等の不飽和二重結合を有するポリマーと250〜800nmの波長で活性化する光重合開始剤を含有する光硬化型粘着剤を用いた場合、365nm以上の波長の光を照射することにより、上記光硬化型粘着剤層を架橋、硬化させることができる。
このような光硬化型粘着剤に対しては、例えば、波長365nmの光を5mW以上の照度で照射することが好ましく、10mW以上の照度で照射することがより好ましく、20mW以上の照度で照射することが更に好ましく、50mW以上の照度で照射することが特に好ましい。また、波長365nmの光を300mJ以上の積算照度で照射することが好ましく、500mJ以上、7500mJ以下の積算照度で照射することがより好ましく、750mJ以上、5000mJ以下の積算照度で照射することが更に好ましい。
また、上記硬化型粘着剤が熱硬化型粘着剤である場合、保護テープ積層工程を130℃付近まで加熱して行う可能性があるため、熱分解温度が150℃以上、好ましくは、200℃以上である熱重合開始剤を用いて上記熱硬化型粘着剤層を架橋、硬化させることができる。
上記硬化工程後の上記硬化型粘着剤層は、23℃の引張貯蔵弾性率が10〜10Paあることが好ましい。架橋、硬化後の硬化型粘着剤層の引張貯蔵弾性率がこの範囲内にあることにより、ハイバンプ電子デバイスを充分に保護できる。また、加熱処理が行われた場合であっても、加熱により保護テープの硬化型粘着剤層が収縮してハイバンプ電子デバイスに反りが発生したり、接着昂進が生じてハイバンプ電子デバイスに残渣が付着したりするのを防止することができる。硬化工程後の上記硬化型粘着剤層の23℃での引張貯蔵弾性率のより好ましい下限は3×10Pa、より好ましい上限は7×10Paである。
上記サポート層が離型フィルムである場合、本発明の半導体デバイスの製造方法は、硬化工程後からダイシング工程の前までの間に、上記離型フィルムを硬化型粘着剤層から剥離するサポート層剥離工程を行う。
上記硬化工程によって硬化型粘着剤層の離型フィルムと接する面が段差のない状態で固定されるため、硬化工程後は離型フィルムを剥離した場合であっても仮固定テープと硬化型粘着剤層との間に隙間が生じることがなく、スパッタリング処理後に半導体デバイスを確実にピックアップすることができる。なお、上記サポート層が基材フィルムである場合は、ピックアップ工程まで基材フィルムを硬化型粘着剤層から剥離しない。
本発明の半導体デバイスの製造方法では、次いで上記基板の保護テープが積層された側の面とは反対側の面にダイシングテープを積層するダイシングテープ積層工程を行う。
ダイシングテープを貼り付けることで得られる半導体デバイスの位置ずれやデバイス飛びを防止することができる。上記ダイシングテープは特に限定されず従来公知のものを用いることができる。
本発明の半導体デバイスの製造方法は、次いで上記ダイシングテープが積層された半導体デバイス基板を、上記保護テープ側からダイシングして保護テープが積層された半導体デバイスを得るダイシング工程を行う。
ここで上記ダイシング工程の一例を模式的に示した断面図を図3に示す。上記ダイシング工程は、保護テープ1及びハイバンプ電子デバイス基板2を貫通してダイシングテープ3の一部に達する深さまで切り込みが行われる。
上記ダイシングの方法は特に限定されず、例えば、ダイシング装置(例えば、ディスコ社製のDFD6361)を用いて上記保護テープごと上記ハイバンプ電子デバイス基板を分割する方法等が挙げられる。このとき、ダイシングを1段階で行っても2段階(ステップカット)で行ってもよいが、プロセスとして簡便な1段階が望ましい。また、上記ダイシング工程において上記保護テープごと上記ハイバンプ電子デバイス基板をダイシングする方法として、レーザー光を照射する方法を用いてもよい。レーザー光の照射により上記粘着シートごと上記ハイバンプ電子デバイス基板をダイシングする場合、レーザー光は上記ダイシングテープを貫通しないように照射される。
本発明の半導体デバイスの製造方法は、次いで、上記保護テープが積層された半導体デバイスをダイシングテープから剥離するとともに、上記保護テープ上に仮固定テープを積層する仮固定テープ積層工程を行う。
ここで、仮固定テープ積層工程後のハイバンプ電子デバイスの一例を模式的に示した断面図を図4に示した。ハイバンプ電子デバイス2′と保護テープ1との積層体に仮固定テープ4が積層体の保護テープ1側の面と接するように積層されている。
上記積層の方法は特に制限されず、ハイバンプ電子デバイスの保護テープが積層した面に仮固定テープを貼り付けた後にダイシングテープを剥離することで、一度に全ての積層体を仮固定テープに積層してもよく、ダイシングテープから積層体を個別に剥離して仮固定テープ上に積層してもよい。なかでも、間隔をあけて積層体を並べることで、後述する成膜工程において半導体デバイスの側方まで充分に膜を形成できることから、個別にハイバンプ電子デバイスを剥離して仮固定テープに積層する方法が好ましい。
上記仮固定テープは特に限定されないが、耐熱性を持つことが好ましい。上記耐熱性の仮固定テープとしては、ポリイミドテープ(ポリイミドを基材としたテープ)、テフロンテープ(テフロン(登録商標)を基材としたテープ)、シリコーンテープ等が挙げられる。なかでも耐熱性があることからポリイミドテープが好ましい。
本発明の半導体デバイスの製造方法は、次いで、上記仮固定テープ上の半導体デバイスの、該仮固定テープ側とは反対側の面に膜を形成する成膜工程を行う。
上記膜としては、樹脂膜や金属膜等が挙げられ、所望の性能によって形成する膜を選択できる。例えば、高周波による半導体デバイスの誤作動を防止したい場合は、金属膜を形成して半導体デバイスを電磁波から遮蔽する。上記金属膜を形成する方法としては、スパッタリング法、スプレー法、メッキ法等が挙げられるが、スパッタリング法が好ましい。スパッタリングの条件については特に限定されず、従来のスパッタリング条件を用いることができる。
本発明の半導体デバイスの製造方法は、次いで、仮固定テープ側からニードルで押すことにより上記膜が形成された半導体デバイスを保護テープから剥離するピックアップ工程を行う。
本発明では保護テープ1を貼り付ける際にサポート層12の厚みを特定の範囲としているため、図4に示すように保護テープ1に段差が発生せず、仮固定テープ4と保護テープ1との間に隙間が存在しない。そのため、仮固定テープ4と保護テープ1が全面で接着していることから、図5のようにニードルで半導体デバイスを突き上げた際に仮固定テープ4から保護テープ1が先に剥離することなく確実にピックアップすることができる。
本発明の半導体デバイスの製造方法に用いられる保護テープであって、少なくとも硬化型粘着剤層とサポート層を有し、上記硬化型粘着剤層の厚みが半導体デバイス基板上のバンプの最大高さ以上で、かつ、上記サポート層の厚みが75μm以上である保護テープも本発明の一つである。
本発明の保護テープを製造する方法は特に限定されず、上記サポート層が基材フィルムである場合は上記硬化型粘着剤の溶液を基材フィルムに塗工乾燥させる方法等が挙げられる。上記サポート層が離型フィルムである場合は、上記硬化型粘着剤の溶液を離型処理したフィルムに塗工乾燥させる方法等が挙げられる。
本発明によれば、高さの高いバンプを有する半導体デバイスにスパッタリングを行った場合であっても半導体デバイスを確実にピックアップできる半導体デバイスの製造方法及び上記半導体デバイスの製造方法に用いられる保護テープを提供することができる。
(a)従来の保護テープをハイバンプ電子デバイス基板に貼り付けてダイシング及びスパッタリング処理を行った後の半導体デバイスの状態を模式的に示した断面図である。(b)従来の保護テープをハイバンプ電子デバイス基板に貼り付けてダイシング及びスパッタリング処理を行った半導体デバイスのピックアップ時の状態を模式的に示した断面図である。 保護テープがハイバンプ電子デバイス基板と貼り合わされた状態の一例を模式的に示した断面図である。 ダイシング工程の一例を模式的に示した断面図である。 仮固定テープ積層工程後のハイバンプ電子デバイスの一例を模式的に示した断面図である。 ピックアップ工程の一例を模式的に示した断面図である。
以下に実施例を挙げて本発明の態様を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるものではない。
(実施例1)
(保護テープの製造)
温度計、攪拌機、冷却管を備えた反応器を用意し、この反応器内に、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとして2−エチルヘキシルアクリレート94重量部、官能基含有モノマーとしてメタクリル酸ヒドロキシエチル6重量部、ラウリルメルカプタン0.01重量部と、酢酸エチル80重量部を加えた後、反応器を加熱して還流を開始した。続いて、上記反応器内に、重合開始剤として1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン0.01重量部を添加し、還流下で重合を開始させた。次に、重合開始から1時間後及び2時間後にも、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンを0.01重量部ずつ添加し、更に、重合開始から4時間後にt−ヘキシルパーオキシピバレートを0.05重量部添加して重合反応を継続させた。そして、重合開始から8時間後に、固形分55重量%、重量平均分子量60万の官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーの酢酸エチル溶液を得た。
得られた官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーを含む酢酸エチル溶液の樹脂固形分100重量部に対して、官能基含有不飽和化合物として2−イソシアナトエチルメタクリレート3.5重量部を加えて反応させて重合性ポリマーを得た。その後、得られた重合性ポリマーの酢酸エチル溶液の樹脂固形分100重量部に対して、光重合開始剤(エサキュアワン、日本シイベルヘグナー社製)1重量部およびイソシアネート硬化剤(コロネートL)0.15重量部を混合し、硬化型粘着剤の酢酸エチル溶液を得た。
得られた硬化型粘着剤の酢酸エチル溶液を、片面に離型処理を施した50μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に乾燥皮膜の厚さが65μmとなるようにドクターナイフで塗工し、110℃、5分間加熱して塗工溶液を乾燥させた。これを片面にコロナ処理を施した厚さ75μmの透明なポリエチレンナフタレートフィルム(PEN)からなるサポート層のコロナ処理面上に貼り合わせた。さらに同様にして離型PETフィルム上に粘着剤溶液を乾燥皮膜の厚さが65μmとなるように塗工し、先に作製したPENの粘着シートの離型フィルムを剥がした面に貼り合わせた。この操作を2回繰り返して硬化型粘着剤層の厚みが195μmのPEN粘着シートを得た。その後、40℃、3日間静置養生を行い、保護テープを得た。PENの90℃における貯蔵弾性率は4.0×10Pa、硬化型粘着剤の硬化前の貯蔵弾性率は1.1×10Pa、硬化型粘着剤の硬化前のゲル分率は26%であった。
(ハイバンプ電子デバイスの製造)
50mm×100mmのハイバンプ電子デバイス基板(突起物の最大高さ:180μm)のバンプが形成された面に、得られた保護テープをローラーの温度が90℃であるロールラミネーターにより加熱しながら貼り合わせた。次いで、保護テープ側から超高圧水銀灯を用いて、365nmの紫外線を粘着テープへの照射強度が80mW/cmとなるよう照度を調節して1分間照射して、硬化型粘着剤層を架橋、硬化させた。次に保護テープとは反対側の面にダイシングテープを貼り合わせた。10mm□にハイバンプ電子デバイス基板と保護テープを貫通してダイシングテープの一部に切り込むまでハイバンプ電子デバイス基板をダイシングカットし、ハイバンプ電子デバイスを得た。次いで、得られたハイバンプ電子デバイスをダイシングテープから剥離し、ハイバンプ電子デバイスと保護テープからなる積層体を仮固定テープであるポリイミドテープ上に各積層体の間隔を開けて保護テープ側の面がポリイミドテープの粘着面と接するように積層した。その後、通常のスパッタリング条件でハイバンプ電子デバイスをスパッタリングし、Cuの膜を形成した。スパッタリング終了後、ニードルピックアップによってハイバンプ電子デバイスをピックアップし、金属膜が形成されたハイバンプ電子デバイスを得た。
(比較例1、2)
サポート層の厚さ及び硬化型粘着剤層の厚さを表1に示した通りとした以外は実施例1と同様にしてハイバンプ電子デバイスを製造した。
(実施例2)
(保護テープの製造)
実施例1と同様にして硬化型粘着剤の酢酸エチル溶液を得た。得られた硬化型粘着剤の酢酸エチル溶液を、アプリケーターを用いて厚さ125μmの透明な離型PETフィルム(サポート層)上に乾燥後の硬化型粘着剤層の厚みが65μmとなるように塗工し、乾燥させることにより、粘着シートを作製した。1枚目をサポート層となる重剥離タイプの離型PETフィルムに塗工し、2枚目および3枚目を軽剥離タイプの離型PETフィルムに乾燥後厚みが65μmになるよう塗工し、粘着シートを作製した。この3枚の粘着シートを積層し最終的に硬化型粘着剤層の厚みが195μmの保護テープを製造した。使用時まで、得られた保護テープの表面を軽剥離タイプの離型PETフィルムで保護した。PETの90℃における貯蔵弾性率は3.5×10Pa、硬化型粘着剤の硬化前の貯蔵弾性率は1.1×10Pa、硬化型粘着剤の硬化前のゲル分率は26%であった。
(ハイバンプ電子デバイスの製造)
実施例1で用いたハイバンプ電子デバイス基板に実施例2で作製したノンサポートタイプの保護テープを軽剥離タイプの離型PETフィルムを剥離して、基板のバンプ面にローラーの温度が90℃であるロールラミネーターにより加熱しながら貼り合わせた。次いで、保護テープ側から超高圧水銀灯を用いて、365nmの紫外線を粘着テープへの照射強度が80mW/cmとなるよう照度を調節して1分間照射して、硬化型粘着剤層を架橋、硬化させた。その後保護テープのサポート層を剥離した。次に、保護テープとは反対側の面にダイシングテープを貼り合わせた。10mm□にハイバンプ電子デバイス基板と硬化型粘着剤層を貫通してダイシングテープの一部に切り込むまでハイバンプ電子デバイス基板をダイシングカットし、ハイバンプ電子デバイスを得た。次いで、得られたハイバンプ電子デバイスをダイシングテープから剥離し、ハイバンプ電子デバイスと硬化型粘着剤層からなる積層体をポリイミドテープ上に実施例1と同様に積層した。その後、通常のスパッタリング条件でハイバンプ電子デバイスをスパッタリングし、Cuの膜を形成した。スパッタリング終了後、ニードルピックアップによってハイバンプ電子デバイスをピックアップし、金属膜が形成されたハイバンプ電子デバイスを得た。
(比較例3、4)
サポート層の厚さ及び硬化型粘着剤層の厚さを表1に示した通りとした以外は実施例2と同様にしてハイバンプ電子デバイスを製造した。
<評価>
実施例及び比較例で得られた保護テープ及びハイバンプ電子デバイスについて、下記の評価を行った。
結果を表1に示した。
(サポート層の貯蔵弾性率)
サポート層に使用するフィルムまたはシートを幅5mm、長さ35mmの試料片に打ち抜いた。つかみ具間を24mmに設定し、歪0.1%、周波数10Hz、昇温速度10℃/分で引張モードの粘弾性測定を行った。0〜200℃まで貯蔵弾性率の温度分散を測定し、90℃の貯蔵弾性率を読み取った。測定装置には粘弾性測定装置DVA−200(アイティー計測制御株式会社)を使用した。
(硬化型粘着剤層の貯蔵弾性率)
硬化型粘着剤層の粘着剤のノンサポートテープを作製し、積層して約400μmの厚みになるよう試験片を調製した。幅5mm、長さ10mmに打ち抜き、専用治具へ取り付けて、歪0.05%、周波数10Hz、昇温速度10℃/分で引張モードの粘弾性測定を行った。−50〜200℃までせん断弾性率の温度分散を測定し、90℃の貯蔵弾性率を読み取った。測定装置には粘弾性測定装置DVA−200(アイティー計測制御株式会社)を使用した。
(硬化型粘着剤層のゲル分率)
硬化型粘着剤層の硬化前粘着剤約0.05gを採取ひょう量し、30mlサンプル管に詰めて酢酸エチル20mlを注入した。室温で12時間しんとう後に、#200の金属メッシュで酢酸エチル不溶分をろ過した。ろ過物は110℃1時間乾燥した。乾燥後のろ過物はひょう量し、下式によりゲル分率を計算した。
(ゲル分率,%)=(乾燥後のろ過物の重量,g)×100/(採取した粘着剤の重量,g)
(歩留まりの評価)
ピックアップミスが生じたハイバンプ電子デバイスの数から歩留まりを求めた。歩留まりが90%以上の場合を〇、90%未満の場合を×として評価した。
Figure 0006820724
本発明によれば、高さの高いバンプを有する半導体デバイスにスパッタリングを行った場合であっても半導体デバイスを確実にピックアップできる半導体デバイスの製造方法及び上記半導体デバイスの製造方法に用いられる保護テープを提供することができる。
1 保護テープ
11 硬化型粘着剤層
11 粘着剤層
12 サポート層
2 ハイバンプ電子デバイス基板
2′ ハイバンプ電子デバイス
3 ダイシングテープ
4 仮固定テープ
5 金属膜
6 バンプ

Claims (4)

  1. 高さが150μm以上のバンプを有する半導体デバイス基板のバンプが形成された面に、前記バンプの最大高さ以上に厚い硬化型粘着剤層と、厚み75μm以上のサポート層からなる保護テープを前記硬化型粘着剤層側から積層する保護テープ積層工程と、
    前記保護テープに刺激を加えて前記硬化型粘着剤層を硬化する硬化工程と、
    前記半導体デバイス基板の前記保護テープが積層された側の面とは反対側の面にダイシングテープを積層するダイシングテープ積層工程と、
    前記ダイシングテープが積層された前記半導体デバイス基板を、前記保護テープ側からダイシングして前記保護テープが積層された半導体デバイスを得るダイシング工程と、
    前記保護テープが積層された前記半導体デバイスを前記ダイシングテープから剥離するとともに、前記保護テープ上に仮固定テープを積層する仮固定テープ積層工程と、
    前記仮固定テープ上の前記半導体デバイスの、該仮固定テープ側とは反対側の面に膜を形成する成膜工程と、
    前記仮固定テープ側からニードルで押すことにより前記膜が形成された前記半導体デバイスを前記保護テープから剥離するピックアップ工程を有する
    ことを特徴とする半導体デバイスの製造方法。
  2. 前記サポート層は、基材フィルムであって、前記ピックアップ工程まで前記基材フィルムを前記硬化型粘着剤層から剥離しないことを特徴とする請求項1記載の半導体デバイスの製造方法。
  3. 高さが150μm以上のバンプを有する半導体デバイス基板のバンプが形成された面に、前記バンプの最大高さ以上に厚い硬化型粘着剤層と、厚み75μm以上の離型フィルムのサポート層からなる保護テープを前記硬化型粘着剤層側から積層する保護テープ積層工程と、
    前記保護テープに刺激を加えて前記硬化型粘着剤層を硬化する硬化工程と、
    前記離型フィルムを硬化型粘着剤層から剥離するサポート層剥離工程と、
    前記半導体デバイス基板の前記硬化型粘着剤層が積層された側の面とは反対側の面にダイシングテープを積層するダイシングテープ積層工程と、
    前記ダイシングテープが積層された前記半導体デバイス基板を、前記硬化型粘着剤層側からダイシングして前記硬化型粘着剤層が積層された半導体デバイスを得るダイシング工程と、
    前記硬化型粘着剤層が積層された前記半導体デバイスを前記ダイシングテープから剥離するとともに、前記硬化型粘着剤層上に仮固定テープを積層する仮固定テープ積層工程と
    前記仮固定テープ上の前記半導体デバイスの、該仮固定テープ側とは反対側の面に膜を形成する成膜工程と、
    前記仮固定テープ側からニードルで押すことにより前記膜が形成された前記半導体デバイスを前記硬化型粘着剤層から剥離するピックアップ工程を有する
    ことを特徴とする半導体デバイスの製造方法。
  4. 請求項1、2又は3記載の半導体デバイスの製造方法に用いられる保護テープであって、
    少なくとも前記硬化型粘着剤層と前記サポート層を有し、前記硬化型粘着剤層の厚みが前記半導体デバイス基板上のバンプの最大高さ以上、かつ、前記サポート層の厚みが75μm以上である
    ことを特徴とする保護テープ。
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