JP6802029B2 - 半導体保護テープ - Google Patents

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本発明は、粘着テープを半導体装置に貼り付けて補強した状態でプラズマアッシングを行っても、透明度が低下せず、剥離や残渣の発生を防止することができる粘着テープ及び半導体保護テープに関する。
半導体チップの製造工程において、半導体チップの処理時の取扱いを容易にし、破損したりしないようにするために粘着テープ(半導体ウエハ保護テープ)によって半導体チップを補強することが一般的に行われている。例えば、高純度なシリコン単結晶等から切り出した厚膜ウエハを所定の厚さにまで研削して薄膜ウエハとする場合に、ウエハを保護する目的で粘着テープを貼付した上で研削工程が行われている。また、粘着テープでウエハを補強したまま、基板や他の半導体チップ上の電極と導電接続することも行われている。
このような半導体ウエハ保護テープとしては、例えば、特許文献1には基材フィルムの片面に架橋されたポリマー層が形成され、この架橋されたポリマー層が形成された面に、剥離可能に調整されているウエハ貼付用の粘着剤層が積層されているバックグラインドテープであって、基材フィルムの引っ張り弾性率がフィルムの長手方向と幅方向の平均値で2GPa以上であり、該バックグラインドテープの反りが4mm以下であるバックグラインドテープが開示されている。
近年、半導体装置の製造において表面処理層の表面を滑らかにするためにプラズマアッシングが行われることがある。プラズマアッシングとは、酸素ガスを可視光線やマイクロ波等の非電離放射線を用いてプラズマ化し、それによって生じる酸素ラジカルによって、有機物を二酸化炭素、水等に酸化、蒸発させて除去する手法である。プラズマアッシングによって、半導体装置のウエハにダメージを与えることなく表面処理層に用いられるポリアミド樹脂やポリイミド樹脂等を除去、研削することができる。しかしながら、従来の粘着テープを貼り付けたままプラズマアッシングを行うと、粘着テープが剥離してしまうという問題があった。また、半導体装置の処理後に粘着テープを剥離する際、半導体装置に糊残り(残渣)が発生してしまうという問題もあった。
粘着テープの剥離及び残渣の問題は、薬液処理や高温処理を行う工程において従来から発生しており、種々の対策が提案されてきた。例えば、特許文献2には、高弾性率層と低弾性率層の複合体からなる基材を有することで、エッチング工程に用いても剥離不良や糊残りを防止できる半導体ウエハ表面保護用粘着テープが開示されている。しかしながら、このような従来の耐薬品性、耐熱性粘着テープは、薬液処理や高温処理を行う工程においては高い効果を発揮するものの、プラズマアッシング工程においては粘着テープの剥離や糊残りを防止することができなかった。
また、粘着テープを貼り付けたままプラズマアッシングを行うと、粘着テープが白濁し、透明度が低下するという問題もあった。プラズマアッシング後の半導体装置は、基板等に接続されるが、その際、光によって接続位置を調整するアライメントが行われる。しかし、粘着テープが白濁すると光が透過しにくくなるため、正確な位置合わせが行えず、アライメント不良となる場合があった。
特開2010−34379号公報 特開2013−225647号公報
本発明は、粘着テープを半導体装置に貼り付けて補強した状態でプラズマアッシングを行っても、透明度が低下せず、剥離や残渣の発生を防止することができる粘着テープ及び半導体保護テープを提供することを目的とする。
本発明は、少なくとも硬化性樹脂、重合開始剤、及び、架橋剤を含有する硬化型粘着剤層と、無機物質で構成された無機基材層とを有する粘着テープである。
以下に本発明を詳述する。
本発明者らは、プラズマアッシング工程において粘着テープの剥離や糊残りが起こる問題について検討した。その結果、粘着テープの粘着剤層及び基材がプラズマによって分解されることが原因であることを見出した。
図1(a)に示すように、プラズマアッシング前の半導体装置2は片方の面に表面処理層3が積層されており、もう一方の面には基材11と粘着剤層12からなる粘着テープ1が貼り付けられている。粘着テープによって補強された半導体装置は、半導体装置の損傷を防ぐ目的で接触面積の小さな橋脚4の上に置かれている(以下、橋脚4の上に半導体装置が置かれている状態を「中空状態」と言う。)。
このような半導体装置にプラズマアッシングが行われると、図1(b)に示すように、粘着テープの粘着剤層12は、周縁部からプラズマによる分解を受け、粘着テープの剥離が起こる。この分解は、半導体装置の中心方向へ向かって進んでいくが、均等には起こらず、半導体装置2周辺の粘着剤の一部が分解されずに残り、残渣となることがあった。また、粘着剤層は、分解によって基材11周辺の部分と、半導体装置2周辺の部分に分かれているため、粘着テープの剥離工程時に半導体装置2周辺の粘着剤が残渣となりやすかった。
また、従来の粘着テープは、基材11にポリプロピレンやポリエチレンテレフタレート等の高分子を用いているため、粘着剤層12と同様にプラズマによる分解を受ける。このとき分解は一様には起こらず、基材11表面では分解の程度の違いによって微細な凹凸が形成される。微細な凹凸構造は光を散乱させ光の透過を妨げるため、その結果、透明度が低下して白濁が起こっていた。また、基材11が分解を受けると基材の応力が変化し、基材が収縮するため、粘着テープ1に反りが発生し、剥離や残渣の原因となっていた。特にプラズマアッシングが中空状態で行われる場合は、プラズマが台の隙間から侵入し、基材11と接触しやすくなるため、粘着テープの白濁や剥離が発生しやすくなっていた。
上記の知見より本発明者らは更に検討を進めた結果、無機物質からなる無機基材層と、硬化性樹脂を含有する硬化型粘着剤層とを有する粘着テープを用いることで、粘着テープを半導体装置に貼り付けたままプラズマアッシングを行った場合でも粘着テープの白濁や剥離、残渣の発生を防止できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明の粘着テープは、少なくとも硬化性樹脂、重合開始剤、及び、架橋剤を含有する硬化型粘着剤層を有する。
硬化性樹脂と重合開始剤を含有した硬化型粘着剤層は、外部刺激によって硬化させることにより、プラズマに対する耐性を獲得する。その結果、プラズマが粘着剤層の周縁部を分解することで生じる剥離や残渣を抑えることができる。また、硬化型粘着剤層が架橋剤を含有することで、硬化する際に充分な架橋構造を形成することができるため、プラズマに対する耐性をより高めることができる。
上記硬化性樹脂を架橋、硬化する刺激としては、光、熱、電磁波、電子線、超音波等が挙げられる。なかでも、光又は熱であることが好ましい。
上記硬化性樹脂が光硬化性である場合、上記重合開始剤は光による刺激によって励起されることが好ましい。
上記硬化性樹脂が光硬化性である場合の樹脂成分としては、例えば、重合性ポリマーを主成分として、光重合開始剤を含有する光硬化成分が挙げられる。
上記硬化性樹脂が熱硬化性である場合、上記重合開始剤は熱による刺激によって励起されることが好ましい。
上記硬化性樹脂が熱硬化性である場合の樹脂成分としては、例えば、重合性ポリマーを主成分として、熱重合開始剤を含有する熱硬化成分が挙げられる。
上記重合性ポリマーは、例えば、分子内に官能基を持った(メタ)アクリル系ポリマー(以下、官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーという)をあらかじめ合成し、分子内に上記の官能基と反応する官能基とラジカル重合性の不飽和結合とを有する化合物(以下、官能基含有不飽和化合物という)と反応させることにより得ることができる。
上記官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーは、常温で粘着性を有するポリマーとして、一般の(メタ)アクリル系ポリマーの場合と同様に、アルキル基の炭素数が通常2〜18の範囲にあるアクリル酸アルキルエステル及び/又はメタクリル酸アルキルエステルを主モノマーとし、これと官能基含有モノマーと、更に必要に応じてこれらと共重合可能な他の改質用モノマーとを常法により共重合させることにより得られるものである。上記官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーの重量平均分子量は通常20万〜200万程度である。
上記官能基含有モノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸等のカルボキシル基含有モノマー;アクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシエチル等のヒドロキシル基含有モノマー;アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル等のエポキシ基含有モノマー;アクリル酸イソシアネートエチル、メタクリル酸イソシアネートエチル等のイソシアネート基含有モノマー;アクリル酸アミノエチル、メタクリル酸アミノエチル等のアミノ基含有モノマー等が挙げられる。
上記共重合可能な他の改質用モノマーとしては、例えば、酢酸ビニル、アクリロニトリル、スチレン等の一般の(メタ)アクリル系ポリマーに用いられている各種のモノマーが挙げられる。
上記官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーに反応させる官能基含有不飽和化合物としては、上記官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーの官能基に応じて上述した官能基含有モノマーと同様のものを使用できる。例えば、上記官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーの官能基がカルボキシル基の場合はエポキシ基含有モノマーやイソシアネート基含有モノマーが用いられ、同官能基がヒドロキシル基の場合はイソシアネート基含有モノマーが用いられ、同官能基がエポキシ基の場合はカルボキシル基含有モノマーやアクリルアミド等のアミド基含有モノマーが用いられ、同官能基がアミノ基の場合はエポキシ基含有モノマーが用いられる。
上記光重合開始剤は、例えば、250〜800nmの波長の光を照射することにより活性化されるものが挙げられ、このような光重合開始剤としては、例えば、メトキシアセトフェノン等のアセトフェノン誘導体化合物;ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾインエーテル系化合物;ベンジルジメチルケタール、アセトフェノンジエチルケタール等のケタール誘導体化合物;フォスフィンオキシド誘導体化合物;ビス(η5−シクロペンタジエニル)チタノセン誘導体化合物、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、クロロチオキサントン、トデシルチオキサントン、ジメチルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、α−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシメチルフェニルプロパン等の光ラジカル重合開始剤が挙げられる。なかでも紫外線によって励起される光重合開始剤であることが好ましい。これらの光重合開始剤は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記硬化型粘着剤層が、例えば側鎖にビニル基等の不飽和二重結合を有するポリマーと250〜800nmの波長で活性化する光重合開始剤を含有する場合、365nm以上の波長の光を照射することにより、上記光硬化型粘着剤層を架橋、硬化させることができる。
このような硬化型粘着剤層に対しては、例えば、波長365nmの光を5mW以上の照度で照射することが好ましく、10mW以上の照度で照射することがより好ましく、20mW以上の照度で照射することが更に好ましく、50mW以上の照度で照射することが特に好ましい。また、波長365nmの光を300mJ以上の積算照度で照射することが好ましく、500mJ以上、10000mJ以下の積算照度で照射することがより好ましく、500mJ以上、7500mJ以下の積算照度で照射することが更に好ましく、1000mJ以上、5000mJ以下の積算照度で照射することが特に好ましい。
上記熱重合開始剤は、熱により分解し、重合を開始する活性ラジカルを発生するものが挙げられ、例えば、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルハイドロパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、パラメンタンハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド等が挙げられる。これら熱重合開始剤は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記架橋剤としては、例えば、イソシアネート系架橋剤、アジリジン系架橋剤、エポキシ系架橋剤、金属キレート型架橋剤等が挙げられる。特に、基材に対する密着安定性に優れるため、イソシアネート系架橋剤が好ましい。上記イソシアネート系架橋剤として、例えば、コロネートHX(日本ポリウレタン工業社製)、コロネートL(日本ポリウレタン工業社製)、マイテックNY260A(三菱化学社製)等が挙げられる。これらの架橋剤は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記架橋剤の使用量は特に制限されないが、上記硬化性樹脂100重量部に対する好ましい下限が0.05重量部、好ましい上限が10重量部である。上記架橋剤の使用量がこの範囲であることで、充分に硬化型粘着剤層の架橋を行うことができる。
上記硬化型粘着剤層は、更に、ラジカル重合性の多官能オリゴマー又はモノマーを含有することが好ましい。ラジカル重合性の多官能オリゴマー又はモノマーを含有することにより、硬化性が向上する。
上記ラジカル重合性の多官能オリゴマー又はモノマーは、分子量が1万以下であるものが好ましく、より好ましくは、硬化成分の三次元網状化が効率よくなされるように、その分子量が5000以下でかつ分子内のラジカル重合性の不飽和結合の数が2〜20個のものである。
上記ラジカル重合性の多官能オリゴマー又はモノマーは、例えば、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート又は上記同様のメタクリレート類等が挙げられる。その他、1,4−ブチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ポリプロピレングリコール#700ジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、市販のオリゴエステルアクリレート、上記同様のメタクリレート類等が挙げられる。これらのラジカル重合性の多官能オリゴマー又はモノマーは、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記硬化型粘着剤層は、刺激により気体を発生する気体発生剤を含有してもよい。上記硬化型粘着剤層が上記気体発生剤を含有する場合には、後述する粘着テープ剥離工程において、硬化型粘着剤層に刺激を与えて上記気体発生剤から気体を発生させることにより、より容易に、かつ、糊残りすることなく半導体装置から粘着テープを剥離することができる。
上記気体発生剤は特に限定されず、例えば、アゾ化合物、アジド化合物等の従来公知の気体発生剤を用いることができるが、ケトプロフェンや2−キサントン酢酸等のカルボン酸化合物又はその塩や、1H−テトラゾール、5,5’−ビステトラゾールジアンモニウム塩、5,5’−ビステトラゾールアミンモノアンモニウム塩等のテトラゾール化合物又はその塩等の耐熱性に優れる気体発生剤を用いることが好ましい。
上記硬化型粘着剤層中の上記気体発生剤の含有量は特に限定されないが、上記硬化性樹脂100重量部に対する好ましい下限が5重量部、好ましい上限が50重量部である。上記気体発生剤の含有量がこの範囲内にあると、充分な剥離性向上効果が得られる。上記気体発生剤の含有量のより好ましい下限は10重量部、より好ましい上限は30重量部である。
上記硬化型粘着剤層は、更に、ヒュームドシリカ等の無機フィラーを含有してもよい。無機フィラーを配合することにより上記硬化型粘着剤層の凝集力が上がる。このため、リフロー工程後に保護が不要となったときに、粘着テープを半導体チップから糊残りすることなく容易に剥離できる。
上記硬化型粘着剤層は、更に、シリコーン化合物を含有してもよい。なかでも上記硬化型粘着剤層が光硬化型粘着剤成分又は熱硬化型粘着剤成分を含有する場合には、該光硬化型粘着剤成分又は熱硬化型粘着剤成分と架橋可能な官能基を有するシリコーン化合物を含有してもよい。
シリコーン化合物は、耐薬品性、耐熱性に優れることから、リフロー工程における高温処理を経ても粘着剤の焦げ付き等を防止し、剥離時には被着体界面にブリードアウトして、剥離を容易にする。シリコーン化合物が上記光硬化型粘着剤成分又は熱硬化型粘着剤成分と架橋可能な官能基を有する場合には、光照射又は加熱することにより上記光硬化型粘着剤成分又は熱硬化型粘着剤成分と化学反応して上記光硬化型粘着剤成分中又は熱硬化型粘着剤成分中に取り込まれることから、被着体にシリコーン化合物が付着して汚染することがない。
上記硬化型粘着剤層は、更に、可塑剤、樹脂、界面活性剤、ワックス、微粒子充填剤等の公知の添加剤を含有してもよい。
上記硬化型粘着剤層の厚みは特に限定されないが、好ましい下限は5μm、好ましい上限は200μmである。上記硬化型粘着剤層の厚みがこの範囲内にあると、充分な粘着力で半導体装置に貼着でき、かつ、処理後の半導体装置に反りが発生するのを防止することができる。上記硬化型粘着剤層の厚みのより好ましい下限は10μm、より好ましい上限は100μmである。
上記無機基材層を構成する無機物質は特に限定されず、例えばAu、Ag、Pt、Cu、Rh、Pd、Al、Cr等の金属やIn、CdO、CdIn、CdSnO、TiO、SnO、ZnO、ZnSiO3等の金属酸化物などが挙げられる。なかでも、光よって硬化型粘着剤層を硬化することができ、プラズマアッシング後に粘着テープを貼り付けたままアライメントを行えることから、光透過性の無機物質を用いることが好ましい。上記光透過性の無機物質としては、In、CdO、CdIn、CdSnO、TiO、SnO、ZnO、ZnSiO等が挙げられる。
上記無機基材層は、紫外線透過率が1%以上であることが好ましい。
上記無機基材層の紫外線透過率が1%以上であることで、十分に紫外線によって粘着剤層が硬化できる。紫外線透過率が1%以上である上記無機物質としては、In、CdO、CdIn、CdSnO、TiO、SnO、ZnO、ZnSiO等が挙げられる。
上記無機基材層の厚みは特に限定されないが、好ましい下限は10μm、好ましい上限は200μmである。上記無機基材層の厚みがこの範囲内にあると、適度な屈曲性のため粘着テープの基材として半導体装置の補強ができるとともに、粘着テープ剥離工程において粘着テープをめくるようにして容易に剥離することができる。
上記粘着テープは、無機基材層のほかにプラスチックからなるプラスチック基材層を有することが好ましい。粘着テープが無機基材層に加えてプラスチック基材層を有することによって、粘着テープの強度と柔軟性をより高めることができる。上記プラスチックとしては、例えば、アクリル、オレフィン、ポリカーボネート、塩化ビニル、ABS、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ナイロン、ウレタン、ポリイミド等の樹脂からなるシート、網目状の構造を有するシート等が挙げられる。なお、粘着テープがプラスチック基材層を有する場合、プラズマアッシングによる基材の分解を防止するという本発明の効果を得るためには、プラスチック基材層が硬化型粘着剤層と無機基材層との間に積層される。
上記重合開始剤が熱重合開始剤である場合、上記無機基材層及びプラスチックからなる基材層は耐熱性の物質で構成されていることが好ましい。上記無機基材層及びプラスチック基材層が耐熱性を有すると、硬化型粘着剤層を熱硬化させる際に、熱によるテープの剥離や反りを防止することができる。耐熱性の上記無機物質としては、例えば、Au、Ag、Pt、Cu、Rh、Pd、Al、Cr等の金属やIn、CdO、CdIn、CdSnO、TiO、SnO、ZnO、ZnSiO等の金属酸化物などが挙げられる。耐熱性の上記プラスチックとしては、例えば、アクリル、オレフィン、ポリカーボネート、塩化ビニル、ABS、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ナイロン、ウレタン、ポリイミド等の樹脂からなるシート、網目状の構造を有するシート等が挙げられる。
上記プラスチック基材層の厚みは特に限定されないが、好ましい下限は10μm、好ましい上限は200μmである。上記プラスチック基材層の厚みがこの範囲内にあると、半導体装置の補強ができるとともに、粘着テープ剥離工程において粘着テープをめくるようにして容易に剥離することができる。
本発明の粘着テープを製造する方法は特に限定されず、例えば、硬化性樹脂、重合開始剤、架橋剤、及び、必要に応じて他の成分を、溶剤を用いて溶解混合し、塗工して乾燥させた後で無機基材層上に積層する方法や、無機基材層上に直接塗工して乾燥する方法が挙げられる。
本発明の粘着テープは半導体の製造工程において半導体装置を保護するために好適に用いることができるが、プラズマアッシング工程の半導体保護テープとして特に好適に用いることができる。
このようなプラズマアッシング工程における半導体装置の保護に用いられる半導体保護テープであって、本発明の粘着テープからなる半導体保護テープもまた、本発明の1つである。
本発明によれば、粘着テープを半導体装置に貼り付けて補強した状態でプラズマアッシングを行っても、透明度が低下せず、剥離や残渣の発生を防止することができる粘着テープ及び半導体保護テープを提供することができる。
プラズマアッシングによる粘着テープの白濁、剥離及び残渣の発生の原因を説明する模式図である。
以下に実施例を挙げて本発明の態様を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるものではない。
(実施例1)
(光硬化型粘着剤の合成)
温度計、攪拌機、冷却管を備えた反応器を用意し、この反応器内に、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとして2−エチルヘキシルアクリレート94重量部、官能基含有モノマーとしてメタクリル酸ヒドロキシエチル5重量部、ラウリルメルカプタン0.01重量部と、酢酸エチル80重量部を加えた後、反応器を加熱して還流を開始した。続いて、上記反応器内に、重合開始剤として1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン0.01重量部を添加し、還流下で重合を開始させた。次に、重合開始から1時間後及び2時間後にも、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンを0.01重量部ずつ添加し、更に、重合開始から4時間後にt−ヘキシルパーオキシピバレートを0.05重量部添加して重合反応を継続させた。そして、重合開始から8時間後に、固形分55重量%、重量平均分子量60万の官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーの酢酸エチル溶液を得た。
得られた官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーを含む酢酸エチル溶液の樹脂固形分100重量部に対して、官能基含有不飽和化合物として2−イソシアナトエチルメタクリレート3.5重量部を加えて反応させて光硬化型粘着剤を得た。
(粘着テープの製造)
得られた光硬化型粘着剤の酢酸エチル溶液の樹脂固形分100重量部に対して、光重合開始剤(エサキュアワン、日本シイベルヘグナー社製)1重量部、可塑剤(根上工業社製、UN−5500)20重量部、及び、架橋剤(日本ポリウレタン社製、コロネートL−45)0.5重量部を混合して粘着剤組成物の酢酸エチル溶液を調製した。
得られた粘着剤組成物の酢酸エチル溶液を、厚み100μmの超薄板ガラス(G−leaf、日本電気硝子社製)上に乾燥後の硬化型粘着剤層の厚さが40μmとなるようにドクターナイフで塗工し、110℃、5分間加熱して塗工溶液を乾燥させた。その後、40℃、3日間静置養生を行い、粘着テープを得た。
(実施例2)
基材として、厚み100μmの柔軟性のあるサファイア板を用いた以外は実施例1と同様にして粘着テープを得た。
(実施例3)
基材として、厚み100μmの超薄板ガラス(G−leaf、日本電気硝子社製)と厚み25μmのポリエチレンナフタレート(PEN)基材との積層体を用いた以外は実施例1と同様にして粘着テープを得た。
(比較例1、2)
基材として、厚み50μmのポリエチレンテレフタレート(PET)基材又はポリエチレンナフタレート(PEN)基材を用いた以外は実施例1と同様にして粘着テープを得た。
(評価)
実施例及び比較例で得られた粘着テープについて、以下の方法により評価を行った。結果を表1に示した。
(アッシング時の剥がれの評価)
粘着テープの硬化型粘着剤層側の面を、直径20cmのミラーウエハに貼り付けた。次いで、PC−300(SUMCO社製)を用いて出力300W、Oガス流量12sccm、真空度10Paの条件下にて10分間プラズマアッシング処理を行った。このときステージとウェハを橋脚で固定し、橋脚の高さはおよそ5mmとした。アッシング処理後、405nmの波長が粘着テープ表面の積算照度が2000mJ/cmになるよう照射し、粘着テープを剥離した。プラズマアッシング後のミラーウエハを目視にて観察し、粘着テープの剥がれが見られなかった場合を「○」、粘着テープの剥がれが一部見られた場合を「△」、粘着テープの剥がれが見られた場合を「×」、としてアッシング時の剥がれを評価した。
結果を表1に示した。
(残渣付着性の評価)
プラズマアッシング後のミラーウエハから粘着テープをめくるように剥離した。シリコンウエハの表面を、電子顕微鏡を用いて100倍率で観察し、粘着テープの残渣が認められなかった場合を「○」、粘着テープの残渣が認められた場合を「×」として残渣付着性を評価した。
結果を表1に示した。
(粘着テープの白濁の評価)
プラズマアッシング後のミラーウエハから粘着テープをめくるように剥離した。剥離後の粘着テープの基材表面を、目視で観察し、白濁しておらず透明な場合を「○」、白濁が認められた場合を「×」として粘着テープの白濁を評価した。
Figure 0006802029
本発明によれば、粘着テープを半導体装置に貼り付けて補強した状態でプラズマアッシングを行っても、透明度が低下せず、剥離や残渣の発生を防止することができる粘着テープ及び半導体保護テープを提供することができる。
1 粘着テープ
11 基材
12 粘着剤層
2 半導体装置
3 表面処理層
4 橋脚

Claims (6)

  1. プラズマアッシング工程における半導体装置の保護に用いられる半導体保護テープであって、
    少なくとも硬化性樹脂、重合開始剤、及び、架橋剤を含有する硬化型粘着剤層と、無機物質で構成された無機基材層とを有し、
    前記無機基材層はガラス、サファイア、In 、TiO 、SnO 又はZnOである
    ことを特徴とする半導体保護テープ
  2. プラスチック基材層が硬化型粘着剤層と無機基材層との間に積層されることを特徴とする請求項1記載の半導体保護テープ
  3. 重合開始剤が光による刺激で励起されることを特徴とする請求項1又は2記載半導体保護テープ
  4. 重合開始剤を励起する光が紫外線であることを特徴とする請求項3記載半導体保護テープ
  5. 無機基材層の紫外線透過率が1%以上であることを特徴とする請求項4記載半導体保護テープ
  6. 重合開始剤が熱による刺激で励起されることを特徴とする請求項1又は2記載の半導体保護テープ
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