JP2018147990A - Taikoウエハの処理方法 - Google Patents

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宗宏 畠井
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Abstract

【課題】外周部を残して内側の領域のみが研削されたTAIKOウエハにスパッタリング処理を施す場合であってもTAIKO(登録商標)ウエハの反りを確実に防止し、糊残りなく保護テープを剥離することができるTAIKOウエハの処理方法を提供する。【解決手段】処理方法は、外周部を残して内側の領域のみが研削されたTAIKOウエハ2の研削されていない側の面に基材12と硬化型粘着剤を含有する硬化型粘着剤層11を有するウエハ保護テープ1を貼り付けるテープ貼りつけ工程と、ウエハ保護テープ1に刺激を与えてウエハ保護テープ1を硬化させるテープ硬化工程と、ウエハ保護テープ1が貼付されたTAIKOウエハ2にスパッタリング処理を施すスパッタリング工程と、スパッタリング処理後のTAIKOウエハ2からウエハ保護テープ1を剥離するテープ剥離工程とを有する。【選択図】図1

Description

本発明は、外周部を残して内側の領域のみが研削されたTAIKOウエハにスパッタリング処理を施す場合であってもTAIKOウエハの反りを確実に防止し、糊残りなく保護テープを剥離することができるTAIKOウエハの処理方法に関する。
半導体チップの製造工程において、半導体ウエハや半導体チップの加工時の取扱いを容易にし、破損を防止するために粘着テープが用いられている。例えば、高純度なシリコン単結晶等から切り出した厚膜ウエハを所定の厚さにまで研削して薄膜ウエハとする場合、厚膜ウエハに粘着テープを貼り合わせた後に研削が行われる。
半導体ウエハは、機能特性を向上させる目的でより薄化してきている。このような薄化した半導体ウエハは、取り扱い性に劣るという問題がある。そこで、外周部を残して内側の領域のみが研削された、いわゆるTAIKOウエハが提案されるようになってきた(例えば、特許文献1)。TAIKOウエハは、厚い外周部により充分な強度が維持され、取り扱い性に優れることから、パワー半導体等、種々の半導体分野において導入が進んでいる。
しかしながら、ウエハの薄化は近年さらに進んできており、TAIKOウエハであっても反りが発生する等取扱いに問題が生じるようになった。そこで、TAIKOウエハにもウエハ保護テープを用いることが提案されている。しかし、従来のウエハ保護テープでは更に薄化が進んだTAIKOウエハの反りを充分に防止できないという問題があった。
また、TAIKOウエハを用いた半導体の製造では、スパッタリング等の高温処理が行われる。その際、従来のウエハ保護テープでは高温処理時の高温に耐えきれずにテープの粘着剤が溶融したり、熱によって接着昂進が起こったりすることで、テープの剥離時に糊残りが生じるという問題もあった。
特開2014−107312号公報
本発明は、上記現状に鑑み、外周部を残して内側の領域のみが研削されたTAIKOウエハにスパッタリング処理を施す場合であってもTAIKOウエハの反りを確実に防止し、糊残りなく保護テープを剥離することができるTAIKOウエハの処理方法を提供することを目的とする。
本発明は、外周部を残して内側の領域のみが研削されたTAIKOウエハの研削されていない側の面に基材と硬化型粘着剤を含有する硬化型粘着剤層を有するウエハ保護テープを貼り付けるテープ貼りつけ工程と、前記ウエハ保護テープに刺激を与えて前記ウエハ保護テープを硬化させるテープ硬化工程と、ウエハ保護テープが貼付されたTAIKOウエハにスパッタリング処理を施すスパッタリング工程と、スパッタリング処理後のTAIKOウエハからウエハ保護テープを剥離するテープ剥離工程とを有するTAIKOウエハの処理方法であって、前記基材は厚みが38〜200μmであり、前記基材の23℃での引っ張り貯蔵弾性率が1×10Pa以上であるTAIKOウエハの処理方法である。
以下に本発明を詳述する。
本発明者らは、鋭意検討した結果ウエハ保護テープの基材を特定の厚みにし、基材の弾性率を特定の範囲とすることで、薄化が進んだTAIKOウエハであっても反りを充分に防ぐことができることを見出した。更に、ウエハ保護テープの粘着剤を硬化型粘着剤とし、スパッタリング処理の前に硬化させることで、スパッタリングの熱によるTAIKOウエハへの糊残りを防止できるとともに、処理後にはウエハ保護テープを容易に剥離できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明のTAIKOウエハの処理方法では、まず、外周部を残して内側の領域のみが研削されたTAIKOウエハの研削されていない側の面に基材と硬化型粘着剤を含有する硬化型粘着剤層を有するウエハ保護テープを貼り付けるテープ貼りつけ工程をおこなう。
ウエハ保護テープを貼り付けることによって、TAIKOウエハの反りを防いで取り扱い性を向上させることができる。
ここで、図1にウエハ保護テープが貼りつけられたTAIKOウエハの様子を模式的に示した。硬化型粘着剤層11と基材12を有するウエハ保護テープ1がリングフレーム3を介してTAIKOウエハ2の平坦な面(研削されていない面)を固定している。
なお、本明細書においてTAIKOウエハとは、外周部を残して内側の領域のみが研削されたウエハを意味する。上記外周部は、通常0.5〜1mm程度の幅を有し、上記外周部と内側の領域との段差は通常550〜650μm程度である。上記TAIKOウエハは、片面に回路が形成されたものであってもよい。
上記基材は、厚みが38〜200μmである。上記基材の厚みがこの範囲内にあることで、薄化したTAIKOウエハであっても反りの発生を充分に防止することができるとともに、処理終了後には粘着テープを容易に剥離することができる。上記基材の好ましい厚みは、50〜150μmである。
上記基材は、23℃での引っ張り貯蔵弾性率が1×10Pa以上である。上記基材の厚みに加えて23℃での引っ張り貯蔵弾性率が1×10Pa以上であることによって、薄化したTAIKOウエハであっても反りの発生を充分に防止することができる。上記基材の23℃での引っ張り貯蔵弾性率の好ましい下限は1×10Pa以上である。上記基材の23℃での引っ張り貯蔵弾性率の上限は特に限定されないが、実質1×1010Pa程度である。なお、23℃での引っ張り貯蔵弾性率は、動的粘弾性測定装置(例えば、アイティー計測制御社製、DVA−200)を用いて動的粘弾性測定の引っ張りモード角周波数10Hzで測定を行い、23℃での貯蔵弾性率の値を測定することで求めることができる。
上記基材としては、上記厚みと上記23℃での引っ張り貯蔵弾性率を満たしていれば特に限定されず、例えば、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリアミド、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリイミド等が挙げられる。なかでも、耐熱性に優れることからポリエチレンナフタレートが好ましい。
上記硬化型粘着剤としては、光照射により架橋、硬化する光硬化型粘着剤や加熱により架橋、硬化する熱硬化型粘着剤が挙げられる。
上記光硬化型粘着剤としては、例えば、重合性ポリマーを主成分として、光重合開始剤を含有する光硬化型粘着剤が挙げられる。
上記熱硬化型粘着剤としては、例えば、重合性ポリマーを主成分として、熱重合開始剤を含有する熱硬化型粘着剤が挙げられる。
上記重合性ポリマーは、例えば、分子内に官能基を持った(メタ)アクリル系ポリマー(以下、官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーという)をあらかじめ合成し、分子内に上記の官能基と反応する官能基とラジカル重合性の不飽和結合とを有する化合物(以下、官能基含有不飽和化合物という)とを反応させることにより得ることができる。
上記官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーは、常温で粘着性を有するポリマーとして、一般の(メタ)アクリル系ポリマーの場合と同様に、アルキル基の炭素数が通常2〜18の範囲にあるアクリル酸アルキルエステル及び/又はメタクリル酸アルキルエステルを主モノマーとし、これと官能基含有モノマーと、更に必要に応じてこれらと共重合可能な他の改質用モノマーとを常法により共重合させることにより得られるものである。上記官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーの重量平均分子量は通常20万〜200万程度である。
上記官能基含有モノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸等のカルボキシル基含有モノマーや、アクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシエチル等のヒドロキシル基含有モノマーや、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル等のエポキシ基含有モノマーや、アクリル酸イソシアネートエチル、メタクリル酸イソシアネートエチル等のイソシアネート基含有モノマーや、アクリル酸アミノエチル、メタクリル酸アミノエチル等のアミノ基含有モノマー等が挙げられる。
上記共重合可能な他の改質用モノマーとしては、例えば、酢酸ビニル、アクリロニトリル、スチレン等の一般の(メタ)アクリル系ポリマーに用いられている各種のモノマーが挙げられる。
上記官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーに反応させる官能基含有不飽和化合物としては、上記官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーの官能基に応じて上述した官能基含有モノマーと同様のものを使用できる。例えば、上記官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーの官能基がカルボキシル基の場合はエポキシ基含有モノマーやイソシアネート基含有モノマーが用いられ、同官能基がヒドロキシル基の場合はイソシアネート基含有モノマーが用いられ、同官能基がエポキシ基の場合はカルボキシル基含有モノマーやアクリルアミド等のアミド基含有モノマーが用いられ、同官能基がアミノ基の場合はエポキシ基含有モノマーが用いられる。
上記光重合開始剤は、例えば、250〜800nmの波長の光を照射することにより活性化されるものが挙げられ、このような光重合開始剤としては、例えば、メトキシアセトフェノン等のアセトフェノン誘導体化合物や、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾインエーテル系化合物や、ベンジルジメチルケタール、アセトフェノンジエチルケタール等のケタール誘導体化合物や、フォスフィンオキシド誘導体化合物や、ビス(η5−シクロペンタジエニル)チタノセン誘導体化合物、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、クロロチオキサントン、トデシルチオキサントン、ジメチルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、α−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシメチルフェニルプロパン等の光ラジカル重合開始剤が挙げられる。これらの光重合開始剤は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記熱重合開始剤としては、熱により分解し、重合硬化を開始する活性ラジカルを発生するものが挙げられ、例えば、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエール、t−ブチルハイドロパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、パラメンタンハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド等が挙げられる。
ただし、上記硬化型粘着剤が高い耐熱性を発揮するためには、上記熱重合開始剤は、熱分解温度が200℃以上である熱重合開始剤を用いることが好ましい。このような熱分解温度が高い熱重合開始剤は、クメンハイドロパーオキサイド、パラメンタンハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド等が挙げられる。
これらの熱重合開始剤のうち市販されているものとしては特に限定されないが、例えば、パーブチルD、パーブチルH、パーブチルP、パーペンタH(以上いずれも日油社製)等が好適である。これら熱重合開始剤は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記光硬化型粘着剤や熱硬化型粘着剤は、更に、ラジカル重合性の多官能オリゴマー又はモノマーを含有することが好ましい。ラジカル重合性の多官能オリゴマー又はモノマーを含有することにより、光硬化性、熱硬化性が向上する。
上記多官能オリゴマー又はモノマーは、分子量が1万以下であるものが好ましく、より好ましくは加熱又は光の照射による粘着剤層の三次元網状化が効率よくなされるように、その分子量が5000以下でかつ分子内のラジカル重合性の不飽和結合の数が2〜20個のものである。
上記多官能オリゴマー又はモノマーは、例えば、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート又は上記同様のメタクリレート類等が挙げられる。その他、1,4−ブチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、市販のオリゴエステルアクリレート、上記同様のメタクリレート類等が挙げられる。これらの多官能オリゴマー又はモノマーは、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記硬化型粘着剤は、刺激により気体を発生する気体発生剤を含有してもよい。上記硬化型粘着剤が上記気体発生剤を含有する場合には、ダイシング後の半導体チップからダイシングテープを剥離する際に、刺激を与えて上記気体発生剤から気体を発生させることにより、より容易に、かつ、糊残りすることなく粘着テープを剥離することができる。
上記気体発生剤は特に限定されないが、加熱を伴う処理に対する耐性に優れることから、フェニル酢酸、ジフェニル酢酸、トリフェニル酢酸等のカルボン酸化合物又はその塩や、1H−テトラゾール、5−フェニル−1H−テトラゾール、5,5−アゾビス−1H−テトラゾール等のテトラゾール化合物又はその塩等が好適である。このような気体発生剤は、紫外線等の光を照射することにより気体を発生する一方、200℃程度の高温下でも分解しない高い耐熱性を有する。
上記気体発生剤の含有量は、上記硬化型粘着剤100重量部に対する好ましい下限が5重量部、好ましい上限が50重量部である。上記気体発生剤の含有量が5重量部未満であると、刺激による二酸化炭素ガス又は窒素ガスの発生が少なくなり充分な剥離を行うことができないことがあり、50重量部を超えると、硬化型粘着剤へ溶けきれなくなり接着力が低下してしまうことがある。上記気体発生剤の含有量のより好ましい下限は10重量部、より好ましい上限は30重量部である。
上記硬化型粘着剤は、更に、光増感剤を含有してもよい。
上記光増感剤は、上記気体発生剤への光による刺激を増幅する効果を有することから、より少ない光の照射により気体を放出させることができる。また、より広い波長領域の光により気体を放出させることができる。
上記硬化型粘着剤は、上記硬化型粘着剤と架橋可能な官能基を有するシリコーン化合物を含有してもよい。シリコーン化合物は、耐熱性に優れることから、200℃以上の加熱を伴う処理を経ても粘着剤の焦げ付き等を防止し、剥離時には被着体界面にブリードアウトして、剥離を容易にする。シリコーン化合物が上記硬化型粘着剤と架橋可能な官能基を有することにより、光照射又は加熱することにより上記硬化型粘着剤と化学反応して上記硬化型粘着剤中に取り込まれることから、被着体にシリコーン化合物が付着して汚染することがない。また、シリコーン化合物を配合することにより半導体チップ上への糊残りを防止する効果も発揮される。
上記硬化型粘着剤層は、粘着剤としての凝集力の調節を図る目的で、所望によりイソシアネート化合物、メラミン化合物、エポキシ化合物等の一般の粘着剤に配合される各種の多官能性化合物を適宜含有してもよい。
上記硬化型粘着剤層は、可塑剤、樹脂、界面活性剤、ワックス、微粒子充填剤等の公知の添加剤を含有してもよい。
上記硬化型粘着剤層の厚みは特に限定されないが、好ましい下限は5μm、好ましい上限は100μmである。上記粘着剤層の厚みがこの範囲内にあると、充分な粘着力でウエハに貼着でき、処理中のウエハを保護することができる。上記粘着剤層の厚みのより好ましい下限は10μm、より好ましい上限は50μmである。
本発明のTAIKOウエハの処理方法では、次いで、上記ウエハ保護テープに刺激を与えて上記ウエハ保護テープを硬化させるテープ硬化工程をおこなう。
硬化型粘着剤層を光の照射又は加熱により架橋、硬化させることによってウエハ保護テープの弾性率が上昇するため、スパッタリングによる高温下でも接着昂進しにくくなり、スパッタリング処理後にウエハ保護テープを剥離する際はTAIKOウエハに糊残りすることなく容易に剥離を行うことができる。
上記硬化型粘着剤が光硬化型粘着剤であり、側鎖にビニル基等の不飽和二重結合を有するポリマーと250〜800nmの波長で活性化する光重合開始剤を含有する粘着剤を用いた場合、365nm以上の波長の光を照射することにより、上記光硬化型接着剤を架橋、硬化させることができる。
このような光硬化型接着剤に対しては、例えば、波長365nmの光を5mW以上の照度で照射することが好ましく、10mW以上の照度で照射することがより好ましく、20mW以上の照度で照射することが更に好ましく、50mW以上の照度で照射することが特に好ましい。また、波長365nmの光を300mJ以上の積算照度で照射することが好ましく、500mJ以上、10000mJ以下の積算照度で照射することがより好ましく、500mJ以上、7500mJ以下の積算照度で照射することが更に好ましく、1000mJ以上、5000mJ以下の積算照度で照射することが特に好ましい。
また、上記硬化型粘着剤が熱硬化型粘着剤であり、側鎖にビニル基等の不飽和二重結合を有するポリマーと50〜150℃程度の加熱で活性化する熱重合開始剤を含有する粘着剤を用いた場合、50〜150℃程度の温度にまで加熱することにより、上記熱硬化型接着剤を架橋、硬化させることができる。
本発明のTAIKOウエハの処理方法では、次いで、ウエハ保護テープが貼付されたTAIKOウエハにスパッタリング処理を施すスパッタリング工程をおこなう。
本発明では、上記スパッタリング工程の前にウエハ保護テープを硬化させて弾性率を上昇させているため、スパッタリング時の高温による粘着剤層の溶融や接着昂進を抑えることができる。
上記スパッタリングを行う方法については特に限定されず、従来公知の方法を用いることができる。
本発明のTAIKOウエハの処理方法では、次いで、スパッタリング処理後のTAIKOウエハからウエハ保護テープを剥離するテープ剥離工程をおこなう。
本発明のTAIKOウエハの処理方法ではスパッタリング工程前にウエハ保護テープを硬化させているため、ウエハ保護テープを糊残りなく容易に剥離することができる。また、ウエハ保護テープの硬化型粘着剤層が上記気体発生剤を含有する場合には、剥離に先立って光を照射することにより該気体発生剤から気体が発生して、その圧力により更に容易に剥離することができる。
本発明によれば、外周部を残して内側の領域のみが研削されたTAIKOウエハにスパッタリング処理を施す場合であってもTAIKOウエハの反りを確実に防止し、糊残りなく保護テープを剥離することができるTAIKOウエハの処理方法を提供できる。
ウエハ保護テープが貼りつけられたTAIKOウエハの様子を模式的に表した図である。
以下に実施例を挙げて本発明の態様を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるものではない。
(実施例1)
(1)硬化型粘着剤の合成
温度計、攪拌機、冷却管を備えた反応器を用意し、この反応器内に、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとして2−エチルヘキシルアクリレート94重量部、官能基含有モノマーとしてメタクリル酸ヒドロキシエチル6重量部、ラウリルメルカプタン0.01重量部と、酢酸エチル80重量部を加えた後、反応器を加熱して還流を開始した。続いて、上記反応器内に、重合開始剤として1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン0.01重量部を添加し、還流下で重合を開始させた。次に、重合開始から1時間後及び2時間後にも、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンを0.01重量部ずつ添加し、更に、重合開始から4時間後にt−ヘキシルパーオキシピバレートを0.05重量部添加して重合反応を継続させた。そして、重合開始から8時間後に、固形分55重量%、重量平均分子量60万の官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーの酢酸エチル溶液を得た。
得られた官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーの酢酸エチル溶液の樹脂固形分100重量部に対して、官能基含有不飽和化合物として2−イソシアナトエチルメタクリレート3.5重量部を加えて反応させて重合性ポリマーAを得た。その後、得られた重合性ポリマーの酢酸エチル溶液の樹脂固形分100重量部に対して、シリコーンアクリレート(EBECRYL 350、ダイセル・オルネクス社製)20重量部、シリカフィラー(レオロシール MT−10、トクヤマ社製)20重量部、化学架橋材(コロネートL−45、積水フーラー社製)0.5重量部、光重合開始剤(エサキュアワン、日本シイベルヘグナー社製)1重量部を混合し、硬化型粘着剤の酢酸エチル溶液を得た。
(2)ウエハ保護テープの製造
得られた硬化型粘着剤の酢酸エチル溶液を、片面にコロナ処理を施した厚さ50μmの透明なポリエチレンナフタレートフィルム(23℃での引っ張り貯蔵弾性率:8×10Pa)のコロナ処理面上に、硬化型粘着剤層の厚さが30μmとなるようにドクターナイフで塗工し、110℃、5分間加熱して塗工溶液を乾燥させた。その後、40℃、3日間静置養生を行い、ウエハ保護テープを得た。
(3)糊残りの評価
得られたウエハ保護テープを直径20cmのTAIKOウエハの回路面にラミネートし、ウエハの外径サイズにテープをカットした。次いで、テープ面から超高圧水銀灯を用いて、405nmの紫外線をウエハ保護テープ表面への照射強度が80mW/cmとなるよう照度を調節して1分間照射して、硬化型粘着剤層を架橋、硬化させた。その後、TAIKO専用のグランダーにより研削面でのウエハ厚が100μmになるまで研削した。研削後、通常のスパッタリング条件でスパッタリングし、Cuの膜を形成した(厚み0.01μm)。その後ウエハ保護テープを剥離した。
ウエハ保護テープを剥離したTAIKOウエハの表面を目視にて観察して、糊残りが存在しなかった場合を「◎」、糊残りが全体の面積の5%未満であった場合を「○」、糊残り全体の面積の5%以上であった場合を「×」と評価した。
結果を表1に示した。
(比較例1〜3)
基材を表1に示したものに変更した以外は実施例1と同様にして硬化型粘着剤及びウエハ保護テープを得た。得られたウエハ保護テープを用いて、実施例1と同様の測定、評価を行った。
なお、比較例1では、「(3)糊残りの評価」で硬化型粘着剤層の光硬化を行わなかった。
結果を表1に示した。
Figure 2018147990
本発明によれば、外周部を残して内側の領域のみが研削されたTAIKOウエハにスパッタリング処理を施す場合であってもTAIKOウエハの反りを確実に防止し、糊残りなく保護テープを剥離することができるTAIKOウエハの処理方法を提供できる。
1 ウエハ保護テープ
11 硬化型粘着剤層
12 基材
2 TAIKOウエハ
3 リングフレーム

Claims (1)

  1. 外周部を残して内側の領域のみが研削されたTAIKOウエハの研削されていない側の面に基材と硬化型粘着剤を含有する硬化型粘着剤層を有するウエハ保護テープを貼り付けるテープ貼りつけ工程と、
    前記ウエハ保護テープに刺激を与えて前記ウエハ保護テープを硬化させるテープ硬化工程と、
    ウエハ保護テープが貼付されたTAIKOウエハにスパッタリング処理を施すスパッタリング工程と、
    スパッタリング処理後のTAIKOウエハからウエハ保護テープを剥離するテープ剥離工程とを有するTAIKOウエハの処理方法であって、
    前記基材は厚みが38〜200μmであり、
    前記基材の23℃での引っ張り貯蔵弾性率が1×10Pa以上である
    ことを特徴とするTAIKOウエハの処理方法。

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