JP2018060964A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】粘着テープを半導体装置に貼り付けて補強した状態でプラズマアッシングを行っても、粘着テープの剥離が起こり難く、残渣の発生を防止することができる半導体装置の製造方法を提供する。
【解決手段】少なくとも光硬化性樹脂、光重合開始剤、及び、架橋剤を含有する光硬化型粘着剤層を有する粘着テープを半導体装置に貼り合わせて補強する、粘着テープ貼り合わせ工程と、上記光硬化型粘着剤層に光を照射して上記光硬化型粘着剤層を硬化させる光硬化工程と、半導体装置を樹脂や無機膜で覆う表面処理工程と、上記粘着テープと半導体装置とを貼り合わせた状態でプラズマアッシングを行うアッシング工程と、上記粘着テープを半導体装置から剥離する剥離工程とを有する半導体装置の製造方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、粘着テープを半導体装置に貼り付けて補強した状態でプラズマアッシングを行っても、粘着テープの剥離が起こり難く、残渣の発生を防止することができる半導体装置の製造方法に関する。
半導体チップの製造工程において、半導体チップの処理時の取扱いを容易にし、破損したりしないようにするために粘着テープ(半導体ウエハ保護テープ)によって半導体チップを補強することが一般的に行われている。例えば、高純度なシリコン単結晶等から切り出した厚膜ウエハを所定の厚さにまで研削して薄膜ウエハとする場合に、ウエハを保護する目的で粘着テープを貼付した上で研削工程が行われている。また、粘着テープでウエハを補強したまま、基板や他の半導体チップ上の電極と導電接続することも行われている。
このような半導体ウエハ保護テープとしては、例えば、特許文献1には基材フィルムの片面に架橋されたポリマー層が形成され、この架橋されたポリマー層が形成された面に、剥離可能に調整されているウエハ貼付用の粘着剤層が積層されているバックグラインドテープであって、基材フィルムの引っ張り弾性率がフィルムの長手方向と幅方向の平均値で2GPa以上であり、該バックグラインドテープの反りが4mm以下であるバックグラインドテープが開示されている。
近年、半導体装置の製造において表面処理層の表面を滑らかにするためにプラズマアッシングが行われることがある。プラズマアッシングとは、酸素ガスを可視光線やマイクロ波等の非電離放射線を用いてプラズマ化し、それによって生じる酸素ラジカルによって、有機物を二酸化炭素、水等に酸化、蒸発させて除去する手法である。プラズマアッシングによって、半導体装置のウエハにダメージを与えることなくポリアミド樹脂やポリイミド樹脂等を除去、研削することができる。しかしながら、従来の粘着テープを貼り付けたままプラズマアッシングを行うと、粘着テープが剥離してしまうという問題があった。また、半導体装置の処理後に粘着テープを剥離する際、半導体装置に糊残り(残渣)が発生してしまうという問題もあった。
粘着テープの剥離及び糊残りの問題は、薬液処理や高温処理を行う工程において従来から発生しており、種々の対策が提案されてきた。例えば、特許文献2には、高弾性率層と低弾性率層の複合体からなる基材を有することで、エッチング工程に用いても剥離不良や糊残りを防止できる半導体ウエハ表面保護用粘着テープが開示されている。しかしながら、このような従来の耐薬品性、耐熱性粘着テープは、薬液処理や高温処理を行う工程においては高い効果を発揮するものの、プラズマアッシング工程に対しては粘着テープの剥離や糊起こりを防止することができなかった。
特開2010−34379号公報 特開2013−225647号公報
本発明は、粘着テープを半導体装置に貼り付けて補強した状態でプラズマアッシングを行っても、粘着テープの剥離が起こり難く、残渣の発生を防止することができる半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、少なくとも光硬化性樹脂、光重合開始剤、及び、架橋剤を含有する光硬化型粘着剤層を有する粘着テープを半導体装置に貼り合わせて補強する、粘着テープ貼り合わせ工程と、上記光硬化型粘着剤層に光を照射して上記光硬化型粘着剤層を硬化させる光硬化工程と、半導体装置を樹脂や無機膜で覆う表面処理工程と、上記粘着テープと半導体装置とを貼り合わせた状態でプラズマアッシングを行うアッシング工程と、上記粘着テープを半導体装置から剥離する剥離工程とを有する半導体装置の製造方法である。
以下に本発明を詳述する。
本発明者は、プラズマアッシング工程において粘着テープの剥離や糊残りが起こる問題について検討した。その結果、粘着テープの周縁部がプラズマによって分解されることが原因であることを見出した。
図1に示すように、粘着テープの粘着剤層12は、半導体装置の周縁部において外部と接しているため、周縁部からプラズマによる分解を受け、粘着テープの剥離が起きていた。この分解は、半導体装置の中心方向へ向かって進んでいくが、均等には起こらず、半導体装置2周辺の粘着剤の一部が分解されずに残り、残渣となることがあった。また、半導体装置2周縁部の粘着剤層は、分解によって基材11周辺の部分と、半導体装置2周辺の部分に分かれているため、粘着テープの剥離工程時に残渣となりやすかった。
そこで本発明者は更に検討を進めた結果、光照射により架橋、硬化する光硬化型粘着剤層を有する粘着テープを用い、表面処理及びプラズマアッシング工程の前に光硬化型粘着剤層の光硬化、架橋を行うことで、粘着テープを半導体装置に貼り付けたままプラズマアッシングを行った場合でも粘着テープの剥離が起こり難く、また、残渣の発生を防止することができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明の半導体装置の製造方法では、まず、少なくとも光硬化性樹脂、光重合開始剤、及び、架橋剤を含有する光硬化型粘着剤層を有する粘着テープを半導体装置に貼り合わせて補強する、粘着テープ貼り合わせ工程を行う。半導体装置を粘着テープで補強することにより、半導体装置の処理時の取扱いを容易にし、破損したりしないようにすることができる。
上記粘着テープは光硬化型粘着剤層を有し、上記光硬化型粘着剤層は光硬化性樹脂を含有する。
上記光硬化性樹脂としては、例えば、重合性ポリマーが挙げられる。
上記重合性ポリマーは、例えば、分子内に官能基を持った(メタ)アクリル系ポリマー(以下、官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーという)をあらかじめ合成し、分子内に上記の官能基と反応する官能基とラジカル重合性の不飽和結合とを有する化合物(以下、官能基含有不飽和化合物という)とを反応させることにより得ることができる。
上記官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーは、常温で粘着性を有するポリマーとして、一般の(メタ)アクリル系ポリマーの場合と同様に、アルキル基の炭素数が通常2〜18の範囲にあるアクリル酸アルキルエステル及び/又はメタクリル酸アルキルエステルを主モノマーとし、これと官能基含有モノマーと、更に必要に応じてこれらと共重合可能な他の改質用モノマーとを常法により共重合させることにより得られるものである。上記官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーの重量平均分子量は通常20万〜200万程度である。
上記官能基含有モノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸等のカルボキシル基含有モノマー;アクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシエチル等のヒドロキシル基含有モノマー;アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル等のエポキシ基含有モノマー;アクリル酸イソシアネートエチル、メタクリル酸イソシアネートエチル等のイソシアネート基含有モノマー;アクリル酸アミノエチル、メタクリル酸アミノエチル等のアミノ基含有モノマー等が挙げられる。
上記共重合可能な他の改質用モノマーとしては、例えば、酢酸ビニル、アクリロニトリル、スチレン等の一般の(メタ)アクリル系ポリマーに用いられている各種のモノマーが挙げられる。
上記官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーに反応させる官能基含有不飽和化合物としては、上記官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーの官能基に応じて上述した官能基含有モノマーと同様のものを使用できる。例えば、上記官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーの官能基がカルボキシル基の場合はエポキシ基含有モノマーやイソシアネート基含有モノマーが用いられ、同官能基がヒドロキシル基の場合はイソシアネート基含有モノマーが用いられ、同官能基がエポキシ基の場合はカルボキシル基含有モノマーやアクリルアミド等のアミド基含有モノマーが用いられ、同官能基がアミノ基の場合はエポキシ基含有モノマーが用いられる。
上記光硬化型粘着剤層は光重合開始剤を含有する。
上記光硬化型粘着剤層は、上記光硬化性樹脂及び上記光重合開始剤を含有することで、光照射により架橋、硬化を行うことができる。上記光硬化型粘着剤層を有する粘着テープは、光照射によって架橋、硬化させる前は充分な柔軟性を有することから、これを用いた粘着テープは、表面に凹凸を有する半導体装置であっても確実に貼り付けることができる。一方、半導体装置に貼り付けた後に光照射して光硬化型粘着剤層を架橋、硬化させれば、光硬化型粘着剤層の弾性率が上昇して、半導体装置の処理時に発生する応力を充分に緩和でき、半導体装置に反りが発生するのを防止することができるとともに、半導体装置の処理が終了した後には容易に粘着テープを剥離することができる。
上記光重合開始剤としては、例えば、250〜800nmの波長の光を照射することにより活性化されるものが挙げられ、このような光重合開始剤としては、例えば、メトキシアセトフェノン等のアセトフェノン誘導体化合物;ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾインエーテル系化合物;ベンジルジメチルケタール、アセトフェノンジエチルケタール等のケタール誘導体化合物;フォスフィンオキシド誘導体化合物;ビス(η5−シクロペンタジエニル)チタノセン誘導体化合物、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、クロロチオキサントン、トデシルチオキサントン、ジメチルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、α−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシメチルフェニルプロパン等の光ラジカル重合開始剤が挙げられる。これらの光重合開始剤は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記光重合開始剤の使用量は特に制限されないが、上記光硬化性樹脂100重量部に対する好ましい下限が0.1重量部、好ましい上限が10重量部である。上記光重合開始剤の使用量がこの範囲であることで、より確実に光硬化を行うことができる。
上記光硬化型粘着剤層は架橋剤を含有する。上記光硬化型粘着剤層が架橋剤を含有することで、上記光硬化型粘着剤層を光硬化する際に充分な架橋構造を形成することができ、樹脂の分解を抑制できることから、粘着テープを貼り付けたままプラズマアッシングを行っても粘着テープの剥離を抑えることができる。また、アッシングによる上記光硬化型粘着剤層の分解を抑えられるため、残渣の発生も防止することができる。
上記架橋剤としては、例えば、イソシアネート系架橋剤、アジリジン系架橋剤、エポキシ系架橋剤、金属キレート型架橋剤等が挙げられる。特に、基材に対する密着安定性に優れるため、イソシアネート系架橋剤が好ましい。上記イソシアネート系架橋剤として、例えば、コロネートHX(東ソー社製)、コロネートL(東ソー社製)、マイテックNY260A(三菱化学社製)等が挙げられる。これらの架橋剤は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記架橋剤の使用量は特に制限されないが、上記光硬化性樹脂100重量部に対する好ましい下限が0.05重量部、好ましい上限が10重量部である。上記架橋剤の使用量がこの範囲であることで、充分に光硬化型粘着剤層の架橋を行うことができる。
上記光硬化性粘着剤層は、更に、ラジカル重合性の多官能オリゴマー又はモノマーを含有することが好ましい。ラジカル重合性の多官能オリゴマー又はモノマーを含有することにより、光硬化性が向上する。
上記ラジカル重合性の多官能オリゴマー又はモノマーは、分子量が1万以下であるものが好ましく、より好ましくは、光の照射による硬化成分の三次元網状化が効率よくなされるように、その分子量が5000以下でかつ分子内のラジカル重合性の不飽和結合の数が2〜20個のものである。
上記ラジカル重合性の多官能オリゴマー又はモノマーは、例えば、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート又は上記同様のメタクリレート類等が挙げられる。その他、1,4−ブチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ポリプロピレングリコール#700ジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、市販のオリゴエステルアクリレート、上記同様のメタクリレート類等が挙げられる。これらのラジカル重合性の多官能オリゴマー又はモノマーは、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記光硬化型粘着剤層は、刺激により気体を発生する気体発生剤を含有してもよい。上記光硬化型粘着剤層が上記気体発生剤を含有する場合には、後述する粘着テープ剥離工程において、光硬化型粘着剤層に刺激を与えて上記気体発生剤から気体を発生させることにより、より容易に、かつ、糊残りすることなく半導体装置から粘着テープを剥離することができる。
上記気体発生剤は特に限定されず、例えば、アゾ化合物、アジド化合物等の従来公知の気体発生剤を用いることができるが、ケトプロフェンや2−キサントン酢酸等のカルボン酸化合物又はその塩や、1H−テトラゾール、5,5’−ビステトラゾールジアンモニウム塩、5,5’−ビステトラゾールアミンモノアンモニウム塩等のテトラゾール化合物又はその塩等の耐熱性に優れる気体発生剤を用いることが好ましい。
上記光硬化型粘着剤層中の上記気体発生剤の含有量は特に限定されないが、上記光硬化性樹脂100重量部に対する好ましい下限が5重量部、好ましい上限が50重量部である。上記気体発生剤の含有量がこの範囲内にあると、充分な剥離性向上効果が得られる。上記気体発生剤の含有量のより好ましい下限は10重量部、より好ましい上限は30重量部である。
上記光硬化型粘着剤層は、凝集力の調節を図る目的で、所望によりイソシアネート化合物、メラミン化合物、エポキシ化合物等の一般の粘着剤に配合される各種の多官能性化合物を適宜含有してもよい。
上記光硬化型粘着剤層は、更に、可塑剤、樹脂、界面活性剤、ワックス、微粒子充填剤等の公知の添加剤を含有してもよい。
上記光硬化型粘着剤層の厚みは特に限定されないが、好ましい下限は5μm、好ましい上限は200μmである。上記光硬化型粘着剤層の厚みがこの範囲内にあると、充分な粘着力で半導体装置に貼着でき、かつ、処理後の半導体装置に反りが発生するのを防止することができる。上記光硬化型粘着剤層の厚みのより好ましい下限は10μm、より好ましい上限は100μmである。
上記粘着テープは基材を有していてもよい。
上記基材は特に限定されず、例えば、アクリル、オレフィン、ポリカーボネート、塩化ビニル、ABS、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ナイロン、ウレタン、ポリイミド等の透明な樹脂からなるフィルム、網目状の構造を有するフィルム、孔が開けられたフィルム等が挙げられる。中でもポリエチレンテレフタレートフィルムが好ましい。
上記基材の厚みは特に限定されないが、好ましい下限は10μm、好ましい上限は200μmである。上記基材フィルムの厚みがこの範囲内にあると、充分に半導体装置の補強ができるとともに、粘着テープ剥離工程において粘着テープをめくるようにして容易に剥離することができる。
本発明の半導体装置の製造方法では、次いで、上記光硬化型粘着剤層に光を照射して光硬化型粘着剤層を硬化させる光硬化工程を行う。
プラズマアッシング工程における粘着テープの剥離及び残渣は、プラズマによる粘着剤層周縁部の分解が原因であり、従来の耐薬品性の向上や粘着昂進の抑制によって剥離及び残渣を防止するタイプの粘着テープでは、プラズマによる分解を抑えることができなかった。しかし、本発明の半導体装置の製造方法では、上記光硬化型粘着剤層を架橋、硬化させることによって、プラズマによる粘着剤層周縁部の分解を抑えることができる。その結果、プラズマアッシングによる粘着テープの剥離と残渣の発生を防止することができる。
上記光硬化工程後には、上記光硬化型粘着剤層のゲル分率が80%以上となることが好ましい。光硬化後の上記光硬化型粘着剤層のゲル分率が80%以上であることで、十分な架橋密度を示すため、アッシングによる上記光硬化型粘着剤層の分解を抑えることができる。なお、上記光硬化型粘着剤層のゲル分率は、照射する光の積算照度や架橋剤の量等によって調整することができる。硬化後の上記光硬化型粘着剤層のゲル分率のより好ましい下限は90%以上である。
上記光硬化型粘着剤層が、例えば側鎖にビニル基等の不飽和二重結合を有するポリマーと250〜800nmの波長で活性化する光重合開始剤を含有する場合、365nm以上の波長の光を照射することにより、上記光硬化型粘着剤層を架橋、硬化させることができる。
このような光硬化型粘着剤層に対しては、例えば、波長365nmの光を5mW以上の照度で照射することが好ましく、10mW以上の照度で照射することがより好ましく、20mW以上の照度で照射することが更に好ましく、50mW以上の照度で照射することが特に好ましい。また、波長365nmの光を300mJ以上の積算照度で照射することが好ましく、500mJ以上、10000mJ以下の積算照度で照射することがより好ましく、500mJ以上、7500mJ以下の積算照度で照射することが更に好ましく、1000mJ以上、5000mJ以下の積算照度で照射することが特に好ましい。
本発明の半導体装置の製造方法では、次いで、半導体装置を樹脂や無機膜で覆う表面処理工程を行う。上記表面処理工程で用いられる樹脂や無機膜は特に制限されず、従来公知のものを用いることができる。具体的には、例えば、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂等の樹脂やSiO2,SiN等の無機膜が挙げられる。
本発明の半導体装置の製造方法では、次いで、粘着テープと半導体装置とを貼り合わせた状態でプラズマアッシングを行うアッシング工程を行う。
プラズマアッシングを行うことで、表面処理層の表面改質および、適切な厚みまで削ることができる。また、本発明の半導体装置の製造方法はプラズマに対する耐性を持つ粘着テープを用いているため、粘着テープの剥離や残渣を発生させることなくプラズマアッシングを行うことができる。なお、プラズマアッシングは、例えば、PC−300(SUMCO社製)を用いて、出力300W、O流量12sccm、真空度10Pa等の条件下にて行うことができる。
本発明の半導体装置の製造方法では、次いで、上記処理後の半導体装置から粘着テープを剥離する剥離工程を行う。この際、粘着テープをめくるようにすれば、容易に粘着テープを剥離することができる。上記光硬化工程によって上記光硬化型粘着剤層が架橋、硬化し、粘着テープ全体の弾性率が高くなっていることから、半導体装置からの粘着テープの剥離は、比較的容易に、かつ、糊残りなく行うことができる。
上記光硬化型粘着剤層が上記気体発生剤を含有する場合には、剥離工程において処理後の粘着テープに刺激を与えて気体発生剤から気体を発生させることにより、更に容易に半導体装置から粘着テープを剥離することができる。
例えば、上記気体発生剤として300nm以下の波長の光を照射することにより気体を発生する気体発生剤を用いた場合には、300nm以下の波長の光を照射することにより上記気体発生剤から気体を発生させて、粘着テープを半導体装置から容易に剥離することができる。
このような気体発生剤に対しては、例えば、波長254nmの光を5mW以上の照度で照射することが好ましく、10mW以上の照度で照射することがより好ましく、20mW以上の照度で照射することが更に好ましく、50mW以上の照度で照射することが特に好ましい。また、波長254nmの光を1000mJ以上の積算照度で照射することが好ましく、1000mJ以上、20J以下の積算照度で照射することがより好ましく、1500mJ以上、15J以下の積算照度で照射することが更に好ましく、2000mJ以上、10J以下の積算照度で照射することが特に好ましい。
本発明によれば、粘着テープを半導体装置に貼り付けて補強した状態でプラズマアッシングを行っても、粘着テープの剥離が起こり難く、残渣の発生を防止することができる半導体装置の製造方法を提供することができる。
プラズマアッシングによる粘着テープの剥離及び残渣の発生の原因を説明する模式図である。
以下に実施例を挙げて本発明の態様を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるものではない。
(実施例1)
(光硬化性樹脂の合成)
温度計、攪拌機、冷却管を備えた反応器を用意し、この反応器内に、2−エチルヘキシルアクリレート94重量部、アクリル酸1重量部、2−ヒドロキシエチルアクリレート5重量部、ラウリルメルカプカプタン0.01重量部と、酢酸エチル180重量部を加えた後、反応器を加熱して還流を開始した。続いて、上記反応器内に、重合開始剤として1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン0.01重量部を添加し、還流下で重合を開始させた。次に、重合開始から1時間後及び2時間後にも、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンを0.01重量部ずつ添加し、更に、重合開始から4時間後にt−ヘキシルパーオキシピバレートを0.05重量部添加して重合反応を継続させた。そして、重合開始から8時間後に、固形分40重量%、重量平均分子量60万のアクリル共重合体を得た。
得られたアクリル共重合体を含む酢酸エチル溶液の樹脂固形分100重量部に対して、2−イソシアナトエチルメタクリレート3.5重量部を加えて反応させて光硬化性樹脂を得た。
(光硬化型粘着テープAの製造)
得られた光硬化性樹脂の酢酸エチル溶液の樹脂固形分100重量部に対して、酢酸エチル溶液100重量部に、ホモジナイザーを用いてメチルエチルケトン中にヒュームドシリカを分散させ、平均粒子径を0.1μmに調整したヒュームドシリカ分散溶液(トクヤマ社製、レオロシールMT−10)5重量部、(メタ)アクリル基を有するシリコーン化合物(ダイセルサイテック社製、EBECRYL350)2重量部、可塑剤(根上工業社製、UN−5500)20重量部、ラジカル重合開始剤(日本シイベルヘグナー社製、エサキュアワン)1重量部、架橋剤(東ソー社製、コロネートL)0.2重量部を加え、得られた組成物の酢酸エチル溶液を、離型処理を施したポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に、乾燥皮膜の厚さが40μmとなるようにドクターナイフで塗工し、110℃、5分間加熱して塗工溶液を乾燥させた。その後、40℃、3日間静置養生を行い、光硬化型粘着テープAを得た。
(光照射前後の粘着剤層のゲル分率)
得られた光硬化型粘着テープを縦0.6cm、横1.0cmの長方形状に切断して、これを評価用サンプルとした。次いで、超高圧水銀灯を用いて、405nmの可視光をテープ表面への積算照度が500mJ/cmになるよう調節して照射し、光硬化型粘着テープを架橋、硬化させた。硬化させる前後の評価用サンプルについて、ゲル分率を測定した。
結果を表1に示した。
(アッシング時の剥がれの評価)
光硬化型粘着テープの粘着剤層側の面を、直径20cmのミラーウエハに貼り付けた。次いで、超高圧水銀灯を用いて、405nmの可視光を粘着テープ表面への積算強度が500mJ/cmとなるよう照度を調節して、光硬化型粘着テープを架橋、硬化させてサンプルを作製した。次いで、PC−300(SUMCO社製)を用いて所定の条件で10分間プラズマアッシングを行った。
プラズマアッシング後のミラーウエハを目視にて観察し、粘着テープの剥がれが見られなかった場合を「○」、粘着テープの剥がれが一部見られた場合を「△」、粘着テープの剥がれが見られた場合を「×」、としてアッシング時の剥がれを評価した。
結果を表1に示した。
(残渣付着性の評価)
プラズマアッシング後のミラーウエハから光硬化型粘着テープをめくるように剥離した。シリコンウエハの表面を、電子顕微鏡を用いて100倍の倍率で観察し、粘着テープの残渣が認められなかった場合を「○」、粘着テープの残渣が認められた場合を「×」として残渣付着性を評価した。
結果を表1に示した。
(実施例2、3)
「光照射前後の粘着剤層のゲル分率」、及び、「アッシング時の剥がれの評価」において、光硬化を行う際の光の積算照度を表1に記載の値とした以外は実施例1と同様にして光硬化前後のゲル分率の測定と、アッシング時の剥がれ及び残渣付着性の評価を行った。結果を表1に示した。
(比較例1)
「光照射前後の粘着剤層のゲル分率」、及び、「アッシング時の剥がれの評価」において、光照射による硬化型粘着剤層の硬化を行わなかった以外は実施例1と同様にして、ゲル分率の測定と、アッシング時の剥がれ及び残渣付着性の評価を行った。結果を表1に示した。
(比較例2)
(光硬化型粘着テープBの製造)
光硬化型粘着テープAと同様に調整し、架橋剤(東ソー社製、コロネートL)を5重量部加え、得られた組成物の酢酸エチル溶液を、離型処理を施したポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に、乾燥皮膜の厚さが40μmとなるようにドクターナイフで塗工し、110℃、5分間加熱して塗工溶液を乾燥させた。その後、40℃、3日間静置養生を行い、光硬化型粘着テープBを得た。
(ゲル分率の測定、アッシング時の剥がれ及び残渣付着性の評価)
粘着テープを光硬化型粘着テープBに変更した以外は比較例1と同様にして、ゲル分率の測定と、アッシング時の剥がれ及び残渣付着性の評価を行った。結果を表1に示した。
Figure 2018060964
本発明によれば、粘着テープを半導体装置に貼り付けて補強した状態でプラズマアッシングを行っても、粘着テープの剥離が起こり難く、残渣の発生を防止することができる半導体装置の製造方法を提供することができる。
1 粘着テープ
11 基材
12 粘着剤層
2 半導体装置
3 表面処理層

Claims (2)

  1. 少なくとも光硬化性樹脂、光重合開始剤、及び、架橋剤を含有する光硬化型粘着剤層を有する粘着テープを半導体装置に貼り合わせて補強する、粘着テープ貼り合わせ工程と、
    前記光硬化型粘着剤層に光を照射して前記光硬化型粘着剤層を硬化させる光硬化工程と、
    半導体装置を樹脂や無機膜で覆う表面処理工程と、前記粘着テープと半導体装置とを貼り合わせた状態でプラズマアッシングを行うアッシング工程と、前記粘着テープを半導体装置から剥離する剥離工程とを有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 光硬化工程後の光硬化型粘着剤層のゲル分率が80%以上であることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
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