JP6795802B2 - 耐熱ガスバリアフィルムおよびその製造方法 - Google Patents
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Description
(1)ポリエチレングリコールにより修飾された改質リグニンと粘土鉱物とからなる耐熱ガスバリアフィルム。
(2)粘土鉱物がリチウム、プロトンまたはアンモニウムイオン交換型ベントナイトである上記(1)に記載の耐熱ガスバリアフィルム。
(3)粘土鉱物が、230℃以上の温度で加熱処理をしたリチウム、プロトンまたはアンモニウムイオン交換型ベントナイトである上記(2)に記載の耐熱ガスバリアフィルム。
(4)改質リグニンが、カルボキシル基を付加したポリエチレングリコールにより修飾された改質リグニンである上記(1)に記載の耐熱ガスバリアフィルム。
(5)改質リグニンと粘土鉱物の重量比が、20重量部対80重量部から40重量部対60重量部の範囲である上記(1)〜(4)のいずれかに記載の耐熱ガスバリアフィルム。
(6)改質リグニンが架橋剤を含む上記(1)〜(5)のいずれかに記載の耐熱ガスバリアフィルム。
(7)架橋剤がイソシアネート化合物、ピロメリット酸無水物、オキサゾリン基含有樹脂、またはポリカルボジイミド樹脂である上記(6)に記載の耐熱ガスバリアフィルム。
(8)改質リグニンと架橋剤の重量比が90重量部対10重量部から50重量部対50重量部の範囲である上記(6)または(7)に記載の耐熱ガスバリアフィルム。
(9)200℃、2時間の加熱において形態を保持できる耐熱性を有する上記(1)〜(8)のいずれかに記載の耐熱ガスバリアフィルム。
(10)水蒸気バリア性として透湿度 2g/m2/day 未満のガスバリア性を有する上記(1)〜(9)のいずれかに記載の耐熱ガスバリアフィルム。
(11)フィルムの膜厚が3〜100μmである上記(1)〜(10)のいずれかに記載の耐熱ガスバリアフィルム。
(12)ポリエチレングリコールにより修飾された改質リグニンと粘土鉱物を、分散媒である溶剤に混合し、均一な分散液を得た後、この分散液を支持体に塗布し、ついで溶剤を蒸発させて除去して膜状固形分を得、加熱することにより耐熱ガスバリアフィルムを得ることを特徴とする耐熱ガスバリアフィルムの製造方法。
(13)粘土鉱物がリチウム、プロトンまたはアンモニウムイオン交換型ベントナイトである上記(12)に記載の耐熱ガスバリアフィルムの製造方法。
(14)改質リグニンが、カルボキシル基を付加したポリエチレングリコールにより修飾された改質リグニンである上記(12)に記載の耐熱ガスバリアフィルムの製造方法。
(15)分散液がさらに架橋剤を含む上記(12)〜(14)のいずれかに記載の耐熱ガスバリアフィルムの製造方法。
(16)膜状固形分の加熱が150〜800℃の範囲で行われる上記(12)〜(15)のいずれかに記載の耐熱ガスバリアフィルムの製造方法。
実施例1
改質リグニンとして、分子量200のポリエチレングリコールを溶媒とした酸加水溶媒分解法で得られたものを用いた。
比較例1
市販リグニン(東京化成工業株式会社、リグニン(脱アルカリ))を用い、実施例1と同様の条件により厚み約20μmのリグニン粘土複合膜を得た。得られた膜の水蒸気透過度は、測定時間24時間で1.1 g/m2/dayであった。測定をさらに48時間後、168時間後、214時間後に測定したところ、それらの透過度は、1.6、23、36 g/m2/dayであった。市販リグニン粘土複合膜の水蒸気透過度は、改質リグニン粘土複合膜より劣っており、また、計時的に劣化が顕著であった。
実施例2
実施例1と同様の条件により、改質リグニンと「クニピアM」の比率がそれぞれ30重量部:70重量部、40重量部:60重量部の粘土複合膜を作成した。膜厚は、約30μmであった。得られた膜の水蒸気透過度を測定したところ、30重量部:70重量部の粘土複合膜の25時間、1027時間、1862時間後の透湿度は0.99、1.1、2.0 g/m2/dayであった。また、40重量部:60重量部の粘土複合膜の309時間、1029時間、1768時間後の透湿度は、1.7、2.5、3.7 g/m2/dayであった。
実施例3
実施例1と同様の分散液を調製し、PETシートに同様の条件で延伸し、室温で乾燥を行った。PETシートから膜を分離した後、電気炉で230℃、10時間加熱した。この加熱処理により、膜厚約20μmの改質リグニン粘土複合膜を得た。
実施例4
改質リグニンとして、実施例1と同じ、分子量200のポリエチレングリコールを溶媒とした酸加水溶媒分解法で得られたものを用いた。
実施例5
実施例4と同様の条件により、改質リグニンと「クニピアM」の比率がそれぞれ25重量部:75重量部、40重量部:60重量部、50重量部:50重量部の粘土複合膜を作成した。膜厚は、約20μmであった。得られた膜の水蒸気透過度を測定したところ、25重量部:75重量部の粘土複合膜の23時間、497時間、1002時間、2010時間後の透湿度は3.0、5.2、5.8、6.7 g/m2/dayであった。また、40重量部:60重量部の粘土複合膜の21時間、1005時間、1961時間後の透湿度は、1.5、1.6、2.7 g/m2/dayであり、50重量部:50重量部の粘土複合膜の粘土複合膜の21時間、496時間、1000時間、1505時間後の透湿度は、2.1、3.3、3.6、3.8 g/m2/dayであった。
実施例6
リチウム交換型精製ベントナイト(「クニピアM」)を400℃で2時間加熱した。その後、アセトニトリルとアンモニアの水溶液に分散した。このときに分散濃度は20%であった。さらにその分散液を万能混合機にて5時間混合し「クニピアM」の再分散液を得た。
実施例7
実施例6と同じ条件で、改質リグニン、「エポクロス」と「クニピアM」の割合を、改質リグニン:「エポクロス」:「クニピアM」=26重量部:13重量部:61重量部の比率で作製した。得られた膜の水蒸気透過度をカップ法(JIS Z0208-1976)により測定した。測定時間21時間での透過度は1.1 g/m2/dayであった。測定をさらに497時間後、1001時間後、2010時間後に測定したところ、それらの透過度は、1.84、1.94、2.52 g/m2/dayであった。
実施例6及び実施例7で得られた膜について、PETシートから膜を分離した後、電気炉で200℃、48時間加熱した膜を作製した。得られた膜の水蒸気透過度をカップ法(JIS Z0208-1976)により測定した。改質リグニン:「エポクロス」:「クニピアM」=26重量部:13重量部:61重量部の粘土複合膜の透過度を、20時間後、519時間後、1839時間後に測定したところ、それらの透過度は、2.5、5.1、6.1 g/m2/dayであった。また、28重量部:7重量部:65重量部の粘土複合膜の透過度を、21時間後、496時間後、1576時間後に測定したところ、それらの透過度は、2.7、5.6、7.4 g/m2/dayであった。
実施例4と同様の改質リグニンと「クニピアM」分散液を使用した。「クニピアM」の再分散液(28g)に20%アセトニトリル水溶液(54.7g)を加え、自転公転ミキサーにて混合した。混合後、20%改質リグニン分散液10.8g(リグニン2.16g、アセトニトリル5.18g、水3.46g)を加え、自転公転ミキサーにて混合した。混合後、架橋剤としてポリカルボジイミド樹脂「カルボジライト」(登録商標)V-02(日清紡ケミカル株式会社、以下、「カルボジライト」)0.6g自転公転ミキサーにて混合した。混合後、氷水で20℃以下まで冷やし、さらに自転公転ミキサーにて混合した。最終的に得られた分散液をPETシート上に載せ、キャスティングナイフを用いて延伸した。この際キャスティングナイフのクリアランスを0.4 mmであった。延伸した分散液を室温で乾燥した。乾燥後、PETシートから膜を分離し、電気炉で250℃、24時間加熱した。この加熱処理により、膜厚は約20μmの改質リグニン粘土複合膜を得た。複合膜中の改質リグニン、「カルボジライト」と「クニピアM」の割合は、改質リグニン:「カルボジライト」:「クニピアM」=27重量部:3重量部:70重量部であった。
実施例10
実施例6と同じ条件で、改質リグニン、「カルボジライト」と「クニピアM」の割合を、改質リグニン:「カルボジライト」:「クニピアM」=24重量部:6重量部:70重量部の比率で作製した。得られた膜の水蒸気透過度をカップ法(JIS Z0208-1976)により測定した。測定時間21時間での透過度は1.7 g/m2/dayであった。測定をさらに1024時間後、2129時間後に測定したところ、それらの透過度は、1.7、2.5g/m2/dayであった。
実施例9及び実施例10で得られた膜について、PETシートから膜を分離した後、電気炉で200℃、48時間加熱した膜を作製した。得られた膜の水蒸気透過度をカップ法(JIS Z0208-1976)により測定した。改質リグニン:「カルボジライト」:「クニピアM」=27重量部:3重量部:70重量部の粘土複合膜の透過度を、28時間後、478時間後、1175時間後に測定したところ、それらの透過度は、3.7、9.1、12 g/m2/dayであった。また、24重量部:6重量部:70重量部の粘土複合膜の透過度を、28時間後、478時間後、1175時間後に測定したところ、それらの透過度は、6.3、12、15 g/m2/dayであった。
「クニピアM」の20%再分散液(40g)に蒸留水(40g)を加え、自転公転ミキサーにて混合した。得られた分散液を一晩静置した。静置後さらに自転公転ミキサーにて混合した。混合後、N-メチル-2-ピロリドン(108g)を加え、ホモジナイザーにて混合した。混合後、改質リグニンとジイソシアン酸-4,4’-ジフェニルメタンの分散液10 g(改質リグニン2g、ジイソシアン酸-4,4’-ジフェニルメタン1g、NMP12g)を加え、ホモジナイザーにて混合した。混合後、氷水で20℃以下まで冷やし、さらに自転公転ミキサーにて混合した。得られた分散液を目開き53μmの篩に通し、自転公転ミキサーにて混合した。15分静置した後、さらに自転公転ミキサーで混合した。最終的に得られた分散液をPETシート上に載せ、キャスティングナイフを用いて延伸した。この際キャスティングナイフのクリアランスを0.7 mmであった。延伸した分散液を室温で乾燥した。乾燥後、PETシートから膜を分離し、電気炉で300℃、2時間加熱した。この加熱処理により、膜厚は約30μmの改質リグニン粘土複合膜を得た。複合膜中の改質リグニンと「クニピアM」の割合は、改質リグニン:ジイソシアン酸-4,4’-ジフェニルメタン:「クニピアM」=18重量部:9重量部:73重量部であった。
実施例13
Na型精製ベントナイト(「クニピア-F」)(100g)を、0.5M酢酸アンモニウム水溶液(1700g)に添加し、1時間攪拌することでイオン交換反応を実施した。攪拌後、反応液のろ過を行った。得られたろ過ケーキに対し、60%IPA-40%水混合液(1.5kg)にて通液洗浄しアンモニウム型ベントナイトケーキを得た。さらに固形分濃度が20%となるように蒸留水を加え、混練することでアンモニウム型ベントナイト分散液を得た。
実施例14
実施例13と同様の条件にて分散液を調製した。最終的に得られた分散液をPETシート上に載せ、キャスティングナイフを用いて延伸した。乾燥後、PETシートから膜を分離し、電気炉で250℃、24時間加熱した。複合膜中の割合は、改質リグニン:アンモニウム交換型ベントナイト=30重量部:70重量部であった。この加熱処理により、膜厚は約32μmの改質リグニン粘土複合膜を得た。複合膜中の割合は、改質リグニン:アンモニウム交換型ベントナイト=30重量部:70重量部であった。改質リグニン粘土複合膜の水蒸気透過度をカップ法(JIS Z0208-1976)により測定した。測定時間21時間での透過度は0.28g/m2/dayであった。さらに2345時間後に測定したところ、透過度は、0.55g/m2/dayであった。
実施例15
実施例13と同様の条件にて分散液を調製した。得られた分散液をPETシート上に載せ、キャスティングナイフを用いて延伸した。乾燥後、PETシートから膜を分離し、電気炉で200℃、48時間加熱した。この加熱処理により、膜厚は約32μmの改質リグニン粘土複合膜を得た。複合膜中の割合は、改質リグニン:アンモニウム交換型ベントナイト=30重量部:70重量部であった。改質リグニン粘土複合膜の水蒸気透過度をカップ法(JIS Z0208-1976)により測定した。測定時間186時間での透過度は0.27g/m2/dayであった。さらに5274時間後に測定したところ、透過度は、0.27g/m2/dayであった。
実施例16
実施例13と同様の条件にて分散液を調製した。得られた分散液をPETシート上に載せ、キャスティングナイフを用いて延伸した。乾燥後、PETシートから膜を分離し、電気炉で200℃、24時間加熱した。この加熱処理により、膜厚は約35μmの改質リグニン粘土複合膜を得た。複合膜中の割合は、改質リグニン:アンモニウム交換型ベントナイト=30重量部:70重量部であった。改質リグニン粘土複合膜の水蒸気透過度をカップ法(JIS Z0208-1976)により測定した。測定時間66時間での透過度は0.12g/m2/dayであった。さらに4506時間後に測定したところ、透過度は、0.41g/m2/dayであった。
実施例13と同様の条件にて分散液を調製した。得られた分散液をPETシート上に載せ、キャスティングナイフを用いて延伸した。乾燥後、PETシートから膜を分離し、電気炉で180℃、96時間加熱した。この加熱処理により、膜厚は約31μmの改質リグニン粘土複合膜を得た。複合膜中の割合は、改質リグニン:アンモニウム交換型ベントナイト=30重量部:70重量部であった。改質リグニン粘土複合膜の水蒸気透過度をカップ法(JIS Z0208-1976)により測定した。測定時間93時間での透過度は0.15g/m2/dayであった。さらに928時間後に測定したところ、透過度は、0.19g/m2/dayであった。
実施例13と同様の条件にて分散液を調製した。得られた分散液をPETシート上に載せ、キャスティングナイフを用いて延伸した。乾燥後、PETシートから膜を分離し、電気炉で180℃、72時間加熱した。この加熱処理により、膜厚は29μmの改質リグニン粘土複合膜を得た。複合膜中の割合は、改質リグニン:アンモニウム交換型ベントナイト=30重量部:70重量部であった。改質リグニン粘土複合膜の水蒸気透過度をカップ法(JIS Z0208-1976)により測定した。測定時間47時間での透過度は0.30g/m2/dayであった。さらに556時間後に測定したところ、透過度は、0.47g/m2/dayであった。
実施例13と同様の条件にて分散液を調製した。得られた分散液をPETシート上に載せ、キャスティングナイフを用いて延伸した。乾燥後、PETシートから膜を分離し、電気炉で160℃、96時間加熱した。この加熱処理により、膜厚は31μmの改質リグニン粘土複合膜を得た。複合膜中の割合は、改質リグニン:アンモニウム交換型ベントナイト=30重量部:70重量部であった。改質リグニン粘土複合膜の水蒸気透過度をカップ法(JIS Z0208-1976)により測定した。測定時間90時間での透過度は0.41g/m2/dayであった。さらに424時間後に測定したところ、透過度は、0.54g/m2/dayであった。
実施例13と同様の条件にて分散液を調製した。得られた分散液をPETシート上に載せ、キャスティングナイフを用いて延伸した。乾燥後、PETシートから膜を分離し、電気炉で200℃、48時間加熱した。膜厚は44μmの改質リグニン粘土複合膜を得た。複合膜中の割合は、改質リグニン:アンモニウム交換型ベントナイト=40重量部:60重量部であった。改質リグニン粘土複合膜の水蒸気透過度をカップ法(JIS Z0208-1976)により測定した。測定時間499時間での透過度は0.58 g/m2/dayであった。測定をさらに2164時間後に測定したところ、それらの透過度は、0.90 g/m2/dayであった。
実施例21
実施例13と同様の条件にて分散液を調製した。得られた分散液をPETシート上に載せ、キャスティングナイフを用いて延伸した。乾燥後、PETシートから膜を分離し、電気炉で220℃、24時間加熱した。膜厚は25μmの改質リグニン粘土複合膜を得た。複合膜中の割合は、改質リグニン:アンモニウム交換型ベントナイト=40重量部:60重量部であった。改質リグニン粘土複合膜の水蒸気透過度をカップ法(JIS Z0208-1976)により測定した。測定時間41時間での透過度は0.67 g/m2/dayであった。測定をさらに2164時間後に測定したところ、それらの透過度は、0.90 g/m2/dayであった。
実施例13と同様の条件にて分散液を調製した。得られた分散液をPETシート上に載せ、キャスティングナイフを用いて延伸した。乾燥後、PETシートから膜を分離し、電気炉で200℃、24時間加熱した。膜厚は45μmの改質リグニン粘土複合膜を得た。複合膜中の割合は、改質リグニン:アンモニウム交換型ベントナイト=50重量部:50重量部であった。改質リグニン粘土複合膜の水蒸気透過度をカップ法(JIS Z0208-1976)により測定した。測定時間41時間での透過度は1 g/m2/dayであった。測定をさらに2164時間後に測定したところ、それらの透過度は、1 g/m2/dayであった。
実施例23
アンモニウムイオン交換ベントナイトの分散液(52.5g)に蒸留水(140.8g)を加え、ホモジナイザーにて混合した。混合後、20%改質リグニン分散液15g(リグニン3g、トリエタノールアミン4.48g、水7.52gを混合して調製、その際、トリエタノールアミンの濃度を0.004 mol/Lになるよう調整した)を加え、ホモジナイザーにて混合した。混合後、架橋剤として「エポクロス」(濃度24.9%)6.02gを加え、ホモジナイザーにて混合した。氷水で液温が20℃以下になるまで冷やし、自転公転ミキサーにて混合した。その後、分散液を目開き53μmの篩に通し、さらに自転公転ミキサーにて混合した。最終的に得られた分散液をPETシート上に載せ、キャスティングナイフを用いて延伸した。延伸した分散液を室温で乾燥した。乾燥後、PETシートから膜を分離し、電気炉で200℃、24時間加熱した。膜厚は36μmの改質リグニン粘土複合膜を得た。複合膜中の改質リグニンとアンモニウム交換型ベントナイト、「エポクロス」の割合は、改質リグニン:アンモニウム交換型ベントナイト:「エポクロス」=20重量部:70重量部:10重量部であった。改質リグニン粘土複合膜の水蒸気透過度をカップ法(JIS Z0208-1976)により測定した。測定時間47時間での透過度は0.66 g/m2/dayであった。測定をさらに2922時間後に測定したところ、それらの透過度は、0.85 g/m2/dayであった。
実施例24
改質リグニン50gと無水フタル酸10.93g、ピリジン8.82gをテトラヒドロフラン337mLに溶解し、窒素雰囲気下で一晩攪拌した。その後エバポレーターにて減圧乾燥した後、さらに真空乾燥を行い、テトラヒドロフランを除去した。得られた粉末を乳鉢でよくすり潰し、ビーカーに移して、蒸留水100mLに分散した。その後、1時間激しく攪拌し、濾過によって分離後、固形分を減圧乾燥・真空乾燥することにより、カルボキシル基付加改質リグニンを得た(以下、C-改質リグニン)。
実施例25
C-改質リグニン、アンモニウム交換型ベントナイト、及び「エポクロス」を用い、実施例23と同様の条件にて分散液を調製した。得られた分散液をPETシート上に載せ、キャスティングナイフを用いて延伸した。乾燥後、PETシートから膜を分離し、電気炉で250℃、24時間加熱した。膜厚は27μmの改質リグニン粘土複合膜を得た。複合膜中のC-改質リグニンとアンモニウム交換型ベントナイト、「エポクロス」の割合は、C-改質リグニン:アンモニウム交換型ベントナイト:「エポクロス」=20重量部:70重量部:10重量部であった。改質リグニン粘土複合膜の水蒸気透過度をカップ法(JIS Z0208-1976)により測定した。測定時間21時間での透過度は0.28 g/m2/dayであった。測定をさらに2345時間後に測定したところ、それらの透過度は、0.55 g/m2/dayであった。
C-改質リグニン、アンモニウム交換型ベントナイト、及び「エポクロス」を用い、実施例23と同様の条件にて分散液を調製した。得られた分散液をPETシート上に載せ、キャスティングナイフを用いて延伸した。乾燥後、PETシートから膜を分離し、電気炉で200℃、48時間加熱した。膜厚は28μmの改質リグニン粘土複合膜を得た。複合膜中のC-改質リグニンとアンモニウム交換型ベントナイト、「エポクロス」の割合は、C-改質リグニン:アンモニウム交換型ベントナイト:「エポクロス」=20重量部:70重量部:10重量部であった。改質リグニン粘土複合膜の水蒸気透過度をカップ法(JIS Z0208-1976)により測定した。測定時間88時間での透過度は1.68 g/m2/dayであった。測定をさらに1431時間後に測定したところ、それらの透過度は、1.81 g/m2/dayであった。
実施例27
C-改質リグニン、アンモニウム交換型ベントナイト、及び「カルボジライト」を用い、実施例23と同様の条件にて、分散液を調製した。得られた分散液をPETシート上に載せ、キャスティングナイフを用いて延伸した。乾燥後、PETシートから膜を分離し、電気炉で200℃、48時間加熱した。膜厚は24μmの改質リグニン粘土複合膜を得た。複合膜中のC-改質リグニンとアンモニウム交換型ベントナイト、「カルボジライト」の割合は、C-改質リグニン:アンモニウム交換型ベントナイト:「カルボジライト」=20重量部:70重量部:10重量部であった。改質リグニン粘土複合膜の水蒸気透過度をカップ法(JIS Z0208-1976)により測定した。測定時間24時間での透過度は0.71 g/m2/dayであった。測定をさらに2660時間後に測定したところ、それらの透過度は、1.31 g/m2/dayであった。
実施例28
C-改質リグニン、アンモニウム交換型ベントナイト、及び「カルボジライト」を用い、実施例23と同様の条件にて、分散液を調製した。得られた分散液をPETシート上に載せ、キャスティングナイフを用いて延伸した。乾燥後、PETシートから膜を分離し、電気炉で200℃、24時間加熱した。膜厚は23μmの改質リグニン粘土複合膜を得た。複合膜中のC-改質リグニンとアンモニウム交換型ベントナイト、「カルボジライト」の割合は、C-改質リグニン:アンモニウム交換型ベントナイト:「カルボジライト」=20重量部:70重量部:10重量部であった。改質リグニン粘土複合膜の水蒸気透過度をカップ法(JIS Z0208-1976)により測定した。測定時間23時間での透過度は0.89 g/m2/dayであった。測定をさらに569時間後に測定したところ、それらの透過度は、1.07 g/m2/dayであった。
リチウム交換型ベントナイト(「クニピアM」)と改質リグニンを用い、実施例13と同様の条件にて、分散液を調製した。得られた分散液をPETシート上に載せ、キャスティングナイフを用いて延伸した。乾燥後、PETシートから膜を分離し、電気炉で200℃、48時間加熱した。膜厚は28μmの改質リグニン粘土複合膜を得た。複合膜中の改質リグニンと「クニピアM」の割合は、改質リグニン:「クニピアM」=20重量部:80重量部であった。改質リグニン粘土複合膜の水蒸気透過度をカップ法(JIS Z0208-1976)により測定した。測定時間24時間での透過度は0.46 g/m2/dayであった。測定をさらに2684時間後に測定したところ、それらの透過度は、1.49 g/m2/dayであった。
リチウム交換型ベントナイト(「クニピアM」)と改質リグニンを用い、実施例13と同様の条件にて、分散液を調製した。得られた分散液をPETシート上に載せ、キャスティングナイフを用いて延伸した。乾燥後、PETシートから膜を分離し、電気炉で200℃、24時間加熱した。膜厚は25μmの改質リグニン粘土複合膜を得た。複合膜中の改質リグニンとクニピアMの割合は、改質リグニン:クニピアM=20重量部:80重量部であった。改質リグニン粘土複合膜の水蒸気透過度をカップ法(JIS Z0208-1976)により測定した。測定時間23時間での透過度は1.51 g/m2/dayであった。測定をさらに2202時間後に測定したところ、それらの透過度は、1.78 g/m2/dayであった。
リチウム交換型ベントナイト(「クニピアM」)と改質リグニンを用い、実施例13と同様の条件にて、分散液を調製した。得られた分散液をPETシート上に載せ、キャスティングナイフを用いて延伸した。乾燥後、PETシートから膜を分離し、電気炉で250℃、24時間加熱した。膜厚は28μmの改質リグニン粘土複合膜を得た。複合膜中の改質リグニンと「クニピアM」の割合は、改質リグニン:「クニピアM」=30重量部:70重量部であった。改質リグニン粘土複合膜の水蒸気透過度をカップ法(JIS Z0208-1976)により測定した。測定時間113時間での透過度は0.05 g/m2/dayであった。測定をさらに5202時間後に測定したところ、それらの透過度は、0.52 g/m2/dayであった。
「クニピアM」の20%水分散液(45g)に蒸留水(199g)を加え、ホモジナイザーにて混合した。混合後、改質リグニン(6g)を加え、ホモジナイザーにて混合した。混合後、氷水で液温が20℃以下になるまで冷やし、自転公転ミキサーにて混合した。その後、分散液を目開き53μmの篩に通し、さらに自転公転ミキサーにて混合した。最終的に得られた分散液をPETシート上に載せ、キャスティングナイフを用いて延伸した。延伸した分散液を室温で乾燥した。乾燥後、PETシートから膜を分離し、電気炉で250℃、36時間加熱した。膜厚は28μmの改質リグニン粘土複合膜を得た。複合膜中の改質リグニンと「クニピアM」の割合は、改質リグニン:「クニピアM」=40重量部:60重量部であった。改質リグニン粘土複合膜の水蒸気透過度をカップ法(JIS Z0208-1976)により測定した。測定時間70時間での透過度は0.22 g/m2/dayであった。測定をさらに3119時間後に測定したところ、それらの透過度は、2.34 g/m2/dayであった。
「クニピアM」とC-改質リグニン、「エポクロス」を用い、実施例23と同様の条件にて、分散液を調製した。得られた分散液をPETシート上に載せ、キャスティングナイフを用いて延伸した。乾燥後、PETシートから膜を分離し、電気炉で250℃、24時間加熱した。膜厚は26μmの改質リグニン粘土複合膜を得た。複合膜中のC-改質リグニンとアンモニウム交換型ベントナイト、「エポクロス」の割合は、C-改質リグニン:「クニピアM」:「エポクロス」=20重量部:70重量部:10重量部であった。改質リグニン粘土複合膜の水蒸気透過度をカップ法(JIS Z0208-1976)により測定した。測定時間24時間での透過度は0.14 g/m2/dayであった。測定をさらに5729時間後に測定したところ、それらの透過度は、0.16 g/m2/dayであった。
「クニピアM」とC-改質リグニン、「エポクロス」を用い、実施例23と同様の条件にて、分散液を調製した。得られた分散液をPETシート上に載せ、キャスティングナイフを用いて延伸した。乾燥後、PETシートから膜を分離し、電気炉で200℃、48時間加熱した。膜厚は38μmの改質リグニン粘土複合膜を得た。複合膜中の割合は、C-改質リグニン:「クニピアM」:「エポクロス」=20重量部:70重量部:10重量部であった。改質リグニン粘土複合膜の水蒸気透過度をカップ法(JIS Z0208-1976)により測定した。測定時間48時間での透過度は1.66 g/m2/dayであった。測定をさらに5296時間後に測定したところ、それらの透過度は、0.64 g/m2/dayであった。
「クニピアM」とC-改質リグニン、「カルボジライト」を用い、実施例23と同様の条件にて、分散液を調製した。得られた分散液をPETシート上に載せ、キャスティングナイフを用いて延伸した。乾燥後、PETシートから膜を分離し、電気炉で250℃、24時間加熱した。膜厚は28μmの改質リグニン粘土複合膜を得た。複合膜中の割合は、C-改質リグニン:「クニピアM」:「カルボジライト」=20重量部:70重量部:10重量部であった。改質リグニン粘土複合膜の水蒸気透過度をカップ法(JIS Z0208-1976)により測定した。測定時間71時間での透過度は0.51 g/m2/dayであった。測定をさらに5296時間後に測定したところ、それらの透過度は、0.64 g/m2/dayであった。
実施例9に記載した「クニピアM」の再分散液と改質リグニンを用い、実施例13と同様の条件にて、分散液を調製した。得られた分散液をPETシート上に載せ、キャスティングナイフを用いて延伸した。乾燥後、PETシートから膜を分離し、電気炉で250℃、24時間加熱した。膜厚は29μmの改質リグニン粘土複合膜を得た。複合膜中の改質リグニンと「クニピアM」の割合は、改質リグニン:「クニピアM」=20重量部:80重量部であった。改質リグニン粘土複合膜の水蒸気透過度をカップ法(JIS Z0208-1976)により測定した。測定時間91時間での透過度は0.18 g/m2/dayであった。測定をさらに5296時間後に測定したところ、それらの透過度は、0.57 g/m2/dayであった。
実施例9に記載した「クニピアM」の再分散液、改質リグニンを用い、実施例13と同様の条件にて、分散液を調製した。得られた分散液をPETシート上に載せ、キャスティングナイフを用いて延伸した。乾燥後、PETシートから膜を分離し、電気炉で250℃、24時間加熱した。膜厚は37μmの改質リグニン粘土複合膜を得た。複合膜中の改質リグニンと「クニピアM」の割合は、改質リグニン:「クニピアM」=30重量部:70重量部であった。改質リグニン粘土複合膜の水蒸気透過度をカップ法(JIS Z0208-1976)により測定した。測定時間24時間での透過度は0.67 g/m2/dayであった。測定をさらに5489時間後に測定したところ、それらの透過度は、0.49 g/m2/dayであった。
実施例9に記載した「クニピアM」の再分散液、改質リグニンを用い、実施例13と同様の条件にて、分散液を調製した。得られた分散液をPETシート上に載せ、キャスティングナイフを用いて延伸した。乾燥後、PETシートから膜を分離し、電気炉で250℃、24時間加熱した。膜厚は31μmの改質リグニン粘土複合膜を得た。複合膜中の改質リグニンと「クニピアM」の割合は、改質リグニン:「クニピアM」=40重量部:60重量部であった。改質リグニン粘土複合膜の水蒸気透過度をカップ法(JIS Z0208-1976)により測定した。測定時間91時間での透過度は0.16 g/m2/dayであった。測定をさらに5296時間後に測定したところ、それらの透過度は、0.50 g/m2/dayであった。
実施例9に記載した「クニピアM」の再分散液、改質リグニンを用い、実施例13と同様の条件にて、分散液を調製した。その際、添加する20%改質リグニン分散液中のトリエタノールアミン濃度を0.0005mol/Lとした。得られた分散液をPETシート上に載せ、キャスティングナイフを用いて延伸した。乾燥後、PETシートから膜を分離し、電気炉で250℃、24時間加熱した。膜厚は39μmの改質リグニン粘土複合膜を得た。複合膜中の改質リグニンと「クニピアM」の割合は、改質リグニン:「クニピアM」=30重量部:70重量部であった。改質リグニン粘土複合膜の水蒸気透過度をカップ法(JIS Z0208-1976)により測定した。測定時間113時間での透過度は0.33 g/m2/dayであった。測定をさらに2586時間後に測定したところ、それらの透過度は、0.51 g/m2/dayであった。
実施例9に記載した「クニピアM」の再分散液、改質リグニンを用い、実施例13と同様の条件にて、分散液を調製した。得られた分散液をPETシート上に載せ、キャスティングナイフを用いて延伸した。乾燥後、PETシートから膜を分離し、電気炉で220℃、48時間加熱した。膜厚は42μmの改質リグニン粘土複合膜を得た。複合膜中の改質リグニンと「クニピアM」の割合は、改質リグニン:「クニピアM」=30重量部:70重量部であった。改質リグニン粘土複合膜の水蒸気透過度をカップ法(JIS Z0208-1976)により測定した。測定時間89時間での透過度は0.09 g/m2/dayであった。測定をさらに2609時間後に測定したところ、それらの透過度は、0.19 g/m2/dayであった。
実施例9に記載した「クニピアM」の再分散液、改質リグニン、「エポクロス」を用い、実施例23と同様の条件にて、分散液を調製した。得られた分散液をPETシート上に載せ、キャスティングナイフを用いて延伸した。乾燥後、PETシートから膜を分離し、電気炉で250℃、24時間加熱した。膜厚は25μmの改質リグニン粘土複合膜を得た。複合膜中の割合は、改質リグニン:「クニピアM」:「エポクロス」=20重量部:70重量部:10重量部であった。改質リグニン粘土複合膜の水蒸気透過度をカップ法(JIS Z0208-1976)により測定した。測定時間91時間での透過度は0.08 g/m2/dayであった。測定をさらに5296時間後に測定したところ、それらの透過度は、0.45 g/m2/dayであった。
ベントナイト(「クニピアF」)と実施例24で用いたC-改質リグニンを用い、実施例13と同様の条件にて、分散液を調製した。得られた分散液をPETシート上に載せ、キャスティングナイフを用いて延伸した。乾燥後、PETシートから膜を分離し、電気炉で250℃、36時間加熱した。膜厚は24μmの改質リグニン粘土複合膜を得た。複合膜中の割合は、C-改質リグニン:「クニピアF」=20重量部:80重量部であった。改質リグニン粘土複合膜の水蒸気透過度をカップ法(JIS Z0208-1976)により測定した。測定時間25時間での透過度は0.99 g/m2/dayであった。測定をさらに2302時間後に測定したところ、それらの透過度は、1.16 g/m2/dayであった。
ベントナイト(「クニピアF」)と実施例24で用いたC-改質リグニンを用い、実施例13と同様の条件にて、分散液を調製した。得られた分散液をPETシート上に載せ、キャスティングナイフを用いて延伸した。乾燥後、PETシートから膜を分離し、電気炉で250℃、36時間加熱した。膜厚は26μmの改質リグニン粘土複合膜を得た。複合膜中の割合は、C-改質リグニン:「クニピアF」=30重量部:70重量部であった。改質リグニン粘土複合膜の水蒸気透過度をカップ法(JIS Z0208-1976)により測定した。測定時間66時間での透過度は0.74 g/m2/dayであった。測定をさらに4194時間後に測定したところ、それらの透過度は、0.88 g/m2/dayであった。
「クニピアF」とC-改質リグニン、「カルボジライト」を用い、実施例24と同様の条件にて、分散液を調製した。得られた分散液をPETシート上に載せ、キャスティングナイフを用いて延伸した。乾燥後、PETシートから膜を分離し、電気炉で250℃、36時間加熱した。膜厚は30μmの改質リグニン粘土複合膜を得た。複合膜中の割合は、C-改質リグニン:「クニピアF」:「カルボジライト」=20重量部:70重量部:10重量部であった。改質リグニン粘土複合膜の水蒸気透過度をカップ法(JIS Z0208-1976)により測定した。測定時間95時間での透過度は1.16 g/m2/dayであった。測定をさらに2113時間後に測定したところ、それらの透過度は、1.56 g/m2/dayであった。
「クニピアF」とC-改質リグニン、「カルボジライト」を用い、実施例24と同様の条件にて、分散液を調製した。得られた分散液をPETシート上に載せ、キャスティングナイフを用いて延伸した。乾燥後、PETシートから膜を分離し、電気炉で250℃、36時間加熱した。膜厚は23μmの改質リグニン粘土複合膜を得た。複合膜中の割合は、C-改質リグニン:「クニピアF」:「カルボジライト」=27重量部:70重量部:3重量部であった。改質リグニン粘土複合膜の水蒸気透過度をカップ法(JIS Z0208-1976)により測定した。測定時間24時間での透過度は0.40 g/m2/dayであった。測定をさらに2296時間後に測定したところ、それらの透過度は、0.66 g/m2/dayであった。
「クニピアF」とC-改質リグニン、「カルボジライト」を用い、実施例24と同様の条件にて、分散液を調製した。得られた分散液をPETシート上に載せ、キャスティングナイフを用いて延伸した。乾燥後、PETシートから膜を分離し、電気炉で250℃、24時間加熱した。膜厚は26μmの改質リグニン粘土複合膜を得た。複合膜中の割合は、C-改質リグニン:「クニピアF」:「カルボジライト」=27重量部:70重量部:3重量部であった。改質リグニン粘土複合膜の水蒸気透過度をカップ法(JIS Z0208-1976)により測定した。測定時間24時間での透過度は0.85g/m2/dayであった。測定をさらに3691時間後に測定したところ、それらの透過度は、1.70 g/m2/dayであった。
「クニピアF」とC-改質リグニン、「エポクロス」を用い、実施例24と同様の条件にて、分散液を調製した。得られた分散液をPETシート上に載せ、キャスティングナイフを用いて延伸した。乾燥後、PETシートから膜を分離し、電気炉で250℃、30時間加熱した。膜厚は24μmの改質リグニン粘土複合膜を得た。複合膜中の割合は、C-改質リグニン:「クニピアF」:「カルボジライト」=27重量部:70重量部:3重量部であった。改質リグニン粘土複合膜の水蒸気透過度をカップ法(JIS Z0208-1976)により測定した。測定時間24時間での透過度は1.13 g/m2/dayであった。測定をさらに3259時間後に測定したところ、それらの透過度は、1.83 g/m2/dayであった。
Claims (15)
- ポリエチレングリコールにより修飾された改質リグニンと粘土鉱物とからなる耐熱ガスバリアフィルム。
- 粘土鉱物がリチウム、プロトンまたはアンモニウムイオン交換型ベントナイトである請求項1に記載の耐熱ガスバリアフィルム。
- 粘土鉱物が、230℃以上の温度で加熱処理をしたリチウム、プロトンまたはアンモニウムイオン交換型ベントナイトである請求項2に記載の耐熱ガスバリアフィルム。
- 改質リグニンが、カルボキシル基を付加したポリエチレングリコールにより修飾された改質リグニンである請求項1に記載の耐熱ガスバリアフィルム。
- 改質リグニンと粘土鉱物の重量比が、20重量部対80重量部から40重量部対60重量部の範囲である請求項1〜4のいずれか1項に記載の耐熱ガスバリアフィルム。
- 改質リグニンが架橋剤を含む請求項1〜5のいずれか1項に記載の耐熱ガスバリアフィルム。
- 架橋剤がイソシアネート化合物、ピロメリット酸無水物、オキサゾリン基含有樹脂、またはポリカルボジイミド樹脂である請求項6に記載の耐熱ガスバリアフィルム。
- 改質リグニンと架橋剤の重量比が90重量部対10重量部から50重量部対50重量部の範囲である請求項6または7に記載の耐熱ガスバリアフィルム。
- 水蒸気バリア性として、JIS Z0208−1976に従うカップ法で測定して、168時間後までの透湿度が、2g/m2/day 未満のガスバリア性を有する請求項1〜8のいずれか1項に記載の耐熱ガスバリアフィルム。
- フィルムの膜厚が3〜100μmである請求項1〜9のいずれか1項に記載の耐熱ガスバリアフィルム。
- ポリエチレングリコールにより修飾された改質リグニンと粘土鉱物を、分散媒である溶剤に混合し、均一な分散液を得た後、この分散液を支持体に塗布し、ついで溶剤を蒸発させて除去して膜状固形分を得、加熱することにより耐熱ガスバリアフィルムを得ることを特徴とする耐熱ガスバリアフィルムの製造方法。
- 粘土鉱物がリチウム、プロトンまたはアンモニウムイオン交換型ベントナイトである請求項11に記載の耐熱ガスバリアフィルムの製造方法。
- 改質リグニンが、カルボキシル基を付加したポリエチレングリコールにより修飾された改質リグニンである請求項11に記載の耐熱ガスバリアフィルムの製造方法。
- 分散液がさらに架橋剤を含む請求項11〜13のいずれか1項に記載の耐熱ガスバリアフィルムの製造方法。
- 膜状固形分の加熱が150〜800℃の範囲で行われる請求項11〜14のいずれか1項に記載の耐熱ガスバリアフィルムの製造方法。
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