JP6771183B2 - ガラスパネルユニットおよびこれを備えたガラス窓 - Google Patents

ガラスパネルユニットおよびこれを備えたガラス窓 Download PDF

Info

Publication number
JP6771183B2
JP6771183B2 JP2016170367A JP2016170367A JP6771183B2 JP 6771183 B2 JP6771183 B2 JP 6771183B2 JP 2016170367 A JP2016170367 A JP 2016170367A JP 2016170367 A JP2016170367 A JP 2016170367A JP 6771183 B2 JP6771183 B2 JP 6771183B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
panel
glass
getter
space
frame
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016170367A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018035043A (ja
Inventor
将 石橋
将 石橋
瓜生 英一
英一 瓜生
長谷川 和也
和也 長谷川
野中 正貴
正貴 野中
阿部 裕之
裕之 阿部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Original Assignee
Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd filed Critical Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Priority to JP2016170367A priority Critical patent/JP6771183B2/ja
Publication of JP2018035043A publication Critical patent/JP2018035043A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6771183B2 publication Critical patent/JP6771183B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A30/00Adapting or protecting infrastructure or their operation
    • Y02A30/24Structural elements or technologies for improving thermal insulation
    • Y02A30/249Glazing, e.g. vacuum glazing
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
    • Y02B80/00Architectural or constructional elements improving the thermal performance of buildings
    • Y02B80/22Glazing, e.g. vaccum glazing

Landscapes

  • Securing Of Glass Panes Or The Like (AREA)
  • Panels For Use In Building Construction (AREA)
  • Joining Of Glass To Other Materials (AREA)

Description

本発明は、一対のパネル間に減圧された内部空間が形成されたガラスパネルユニットおよびこれを備えたガラス窓に関する。
特許文献1には、第一ガラスパネル(第一基板)と第二ガラスパネル(第二基板)の互いの周縁部を枠状のシールで接合させて内部空間を形成し、この内部空間から空気を排出した封止することで、ガラスパネルユニットを形成することが記載されている。
特開2016−69232号公報
上記したガラスパネルユニットにおいては、減圧された内部空間と周囲の大気との差圧によって、シールに対してこれを内側に引き込むような力が働く。この力によってシールに破損が生じると、内部空間の減圧状態が破壊される(リークパスを生じる)ことになる。
本発明は、内部空間の減圧状態が破壊されることを、ゲッターによって効果的に抑制することのできるガラスパネルユニットおよびこれを備えたガラス窓を提供することを、目的とする。
本発明の一様態に係るガラスパネルユニットの製造方法は、少なくともガラス板からなる第一基板がその厚み方向の一方に有する第一面と、少なくともガラス板からなる第二基板がその厚み方向の一方に有する第二面の、一方または両方にゲッターを塗布するゲッター塗布工程と、前記第一基板が有する前記第一面と、前記第二基板が有する前記第二面を、枠状のシールを介して気密に接合させることで、前記第一面と前記第二面と前記シールに囲まれた内部空間を形成する接合工程と、前記内部空間を減圧する減圧工程と、前記内部空間を、減圧された状態を維持しながら封止する封止工程を含む。
前記封止工程で封止された前記内部空間において、前記ゲッターは、前記シールに沿ってライン状に設けられる。前記ゲッターと前記シールの間の距離は、前記シールの幅寸法よりも小さい。
本発明の一様態に係るガラスパネルユニットは、少なくともガラス板からなる第一パネルと、少なくともガラス板からなり、前記第一パネルに対向して位置する第二パネルと、前記第一パネルと前記第二パネルに気密に接合される枠体と、前記第一パネルと前記第二パネルと前記枠体で囲まれて形成され、減圧状態で密閉された減圧空間と、前記減圧空間の中に位置するように、前記第一パネルと前記第二パネルの一方または両方に配されたゲッターを備える。前記ゲッターの少なくとも一部が、前記枠体に密着して位置する。
本発明の一様態に係るガラス窓は、前記ガラスパネルユニットと、前記ガラスパネルユニットの周縁部に嵌め込まれた窓枠を備える。
本発明は、ゲッターを利用して、ガラスパネルユニットの内部空間の減圧状態が破壊されるという事態が、効果的に抑えられるという効果を奏する。
図1は、実施形態1のガラスパネルユニットの製造過程を示す概略斜視図である。 図2は、同上の製造方法の製造過程を示す概略平面図である。 図3は、図2のA−A線断面図である。 図4は、同上の製造方法で形成される組立品を示す一部破断された概略平面図である。 図5は、同上の製造方法で形成されるガラスパネルユニットを示す概略平面図である。 図6は、図5のB−B線断面図である。 図7Aは、図6のP部拡大図であり、図7Bは、図7Aの状態から枠体が内側に引き込まれた状態を示す概略断面図であり、図7Cは、変形例のガラスパネルユニットの要部を示す概略断面図である。 図8は、実施形態2のガラスパネルユニットを示す概略平面図である。 図9は、図8のC−C線断面図である。 図10は、実施形態1のガラスパネルユニットを備えるガラス窓を示す概略平面図である。
(ガラスパネルユニット)
(実施形態1)
実施形態1のガラスパネルユニットおよびこれの製造方法について、図1〜図7Cに基づいて説明する。
図5、図6等に示すように、実施形態1のガラスパネルユニット90は、第一パネル10、第二パネル20、枠体50、複数(多数)のスペーサー7、およびゲッター4を備える。
第一パネル10は、平板状のガラス板105と、ガラス板105の厚み方向の第一の側を覆うコーティング106を備える。ガラス板105の材料は、例えばソーダライムガラス、高歪点ガラス、化学強化ガラス、無アルカリガラス、石英ガラス、ネオセラム、物理強化ガラスである。
コーティング106はたとえば熱線反射膜であるが、他の物理特性を有する膜でもよい。また、第一パネル10において、ガラス板105の厚み方向の第一の側ではなく第二の側(第一の側と反対側)に適宜のコーティングが施されてもよいし、ガラス板15の厚み方向の第一の側と第二の側のそれぞれに適宜のコーティングが施されてもよい。
実施形態1のガラスパネルユニット90において、第一パネル10の厚み方向の一面(以下「第一面10a」)は、コーティング106の表面で構成されている。ガラス板105にコーティング106が施されてない場合には、第一パネル10の第一面10aは、ガラス板105の厚み方向の一面で構成される。第一パネル10は、少なくともガラス板105で構成されていればよい。第一パネル10は、全体として透明であるが、半透明や非透明であってもよい。
第二パネル20は、平板状のガラス板205で構成されている。第二パネル20の厚み方向の一面(以下「第二面20a」)は、ガラス板205の厚み方向の一面で構成されている。第二パネル20は、少なくともガラス板205で構成されていればよく、ガラス板205の厚み方向の両側または片側に、適宜のコーティングが施されることも有り得る。ガラス板205の材料は、例えばソーダライムガラス、高歪点ガラス、化学強化ガラス、無アルカリガラス、石英ガラス、ネオセラム、物理強化ガラスである。第二パネル10は、全体として透明であるが、半透明や非透明であってもよい。
枠体50は、ガラスフリットを溶融させてシールの機能を発揮させたものであり、互いに対向して位置する第一パネル10と第二パネル20の間に挟み込まれた状態で位置する。枠体50は、第一パネル10が有する第一面10aの周縁部に対して全周にわたって気密に接合され、かつ、第二パネル20が有する第二面20aの周縁部に対して全周にわたって気密に接合されている。
実施形態1のガラスパネルユニット90においては、第一パネル10と第二パネル20と枠体50で囲まれた減圧空間600が、気密に形成されている。第一パネル10の第一面10aが減圧空間600に面し、第二パネル20の第二面20aが減圧空間600に面している。
複数のスペーサー7は、互いに対向して位置する第一パネル10と第二パネル20の間に挟み込まれた状態で位置する。複数のスペーサー7は、枠体50に囲まれて位置する。すなわち、複数のスペーサー7は、減圧空間600内に配置される。各スペーサー7が、第一パネル10の第一面10aと、第二パネル20の第二面20aに接触することで、第一パネル10と第二パネル20の間隔が所定間隔に維持される。
図1〜図6等では、理解を助けるために各構成を概略的に示しているが、各構成(たとえばスペーサー7の個数、寸法形状等)は、図示の構造に限定的に解釈されない。各スペーサー7の材質、寸法形状、隣接するスペーサー7間の間隔、スペーサー7の配置パターン等は、適宜に選択可能である。また、スペーサー7が配置されないことも有り得る。
ゲッター4は、第一パネル10と第二パネル20の間で枠体50に囲まれて位置するように(つまり減圧空間600の中に位置するように)、第二パネル20の第二面20aに配されている。ゲッター4と、第一パネル10の第一面10aとは非接触であり、ゲッター4と第一パネル10の間には、隙間が設けられている。ゲッター4は、窒素、酸素等の気体を吸着する性質を有する。
ゲッター4は、第一パネル10の第一面10aに配されることも可能である。この場合、ゲッター4と、第二パネル20の第二面20aとが非接触に設けられ、ゲッター4と第二パネル20の間に隙間が形成される。ゲッター4が、第一パネル10の第一面10aと第二パネル20の第二面20aの両方に配されることも可能である。
図5に示すように、実施形態1のガラスパネルユニット90において、ゲッター4は、枠体50の全周に亘って枠体50に沿って位置するように、枠体50よりも一回り小さな枠状(全周にわたって連続する無端のライン状)に設けられている。
ゲッター4は、枠体50に近接した位置で設けられている。具体的には、図7Aに拡大して示すように、ゲッター4と枠体50の間の距離D1が、全周にわたって、枠体50の幅寸法W1(たとえば5mm)よりも小さく設けられている。
ゲッター4が枠体50の内側に距離D1だけ離れて位置することで、所定の真空度にまで減圧された減圧空間600と周囲の大気との差圧により、枠体50の一部が内側に強く引き込まれても、ゲッター4が堰となって働き、枠体50の破損を抑制する(図7B参照)。なお、枠体50が内側に引き込まれ、枠体50の一部がゲッター4に乗り上がった場合でも、ゲッター4による気体の吸着作用に大きな影響が生じないことは、確認されている。
ゲッター4は、枠体50に対してその一部または全部が接触するように設けてもよい。つまり、ゲッター4と枠体50の間の距離D1は、0≦D1<W1の範囲内であればよい。図7Cには、ゲッター4と枠体50が密着している変形例を示している。
なお、ゲッター4は、枠体50に沿ってライン状に設けられていればよく、図示のような枠状の形態に限定されない。たとえば、ゲッター4が枠体50に沿って全周に設けられ、かつ、その一部分(一または複数箇所)が分断された形状でもよい。ゲッター4が全周にわたって設けられないことも有り得る。
次に、実施形態1のガラスパネルユニットの製造方法(以下、単に「本製造方法」という。)について説明する。
本製造方法では、図4に示すような、減圧された第一空間61とこれとは気密に仕切られた第二空間62を備える組立品9を形成したうえで、第二空間62を含む部分を切除することで、図5や図6に示すガラスパネルユニット90を得る。減圧された第一空間61が、ガラスパネルユニット90の減圧空間600を構成する。
組立品9は、第一基板1、第二基板2、シール5、複数のスペーサー7、およびゲッター4を用いて形成することができる。
第一基板1は、平板状のガラス板15と、ガラス板15の厚み方向の第一の側を覆うコーティング16を備える(図3参照)。後述の切断工程において第一基板1の一部が切除されることで、第一パネル1が形成される。このとき、第一基板1の第一面1aが切除されることで、第一パネル1の第一面10aが形成される。また、ガラス板15の一部が切除されて、第一パネル1のガラス板105が形成され、コーティング16の一部が切除されて、第一パネル1のコーティング106が形成される。
第二基板2は、平板状のガラス板25で構成されている(図3参照)。切断工程において第二基板2(ガラス板25)の一部が切除されることで、第二パネル20(ガラス板205)が形成される。このとき、第二基板2の第二面2aが切除されることで、第二パネル2の第二面20aが形成される。
シール5は、枠状の外周部51と、外周部51の内側の空間を仕切る仕切り部52とで形成されている(図4参照)。シール5が仕切り部52に沿って切断されることで、枠体50が形成される。
以下、さらに詳しく説明する。
本製造方法は、シール塗布工程、ゲッター塗布工程、スペーサー実装工程、接合工程、減圧工程、封止工程、および切断工程を備える。
シール塗布工程、ゲッター塗布工程、スペーサー実装工程、接合工程、減圧工程および封止工程を経ることで、組立品9が形成される。さらに切断工程を経ることで、ガラスパネルユニット90が形成される。
シール塗布工程、ゲッター塗布工程、およびスペーサー実装工程は、いずれの工程が先に行われてもよいし、各工程が同時に行われてもよい。
まず、シール塗布工程について説明する。
シール塗布工程では、第二基板2が厚み方向の一方に有する第二面2a上に、低融点のガラスフリットからなるシール5(外周部51、仕切り部52)が塗布される(図1等参照)。この時点のシール5では、外周部51と仕切り部52と間に隙間が設けられている。シール5は、第一基板1の第一面1a側に塗布されることも可能であるし、第一基板1の第一面1aと第2基板2の第二面2aの両方に塗布される(たとえば外周部51を第一基板1側に塗布し、仕切り部52を第二基板2側に塗布する)ことも有り得る。後述するように、外周部51と仕切り部52は、互いに異なる温度で溶融するように設けられている。
次に、ゲッター塗布工程について説明する。
ゲッター塗布工程では、第二基板2の第二面2a上に、ゲッター4を形成するペースト状の材料がライン状(枠状)に塗布される。ゲッター4を形成する材料が塗布される部分は、外周部51に囲まれる領域のうち、仕切り部52によって仕切られた第一側の部分である。
本製造方法では、ゲッター4をライン状に形成するために、ゲッター4の材料として、粉末状の吸着材と溶剤を適切な濃度で混合させたものを用いる。たとえば、粉末状の吸着材としてFe−V−Zr合金粉末を用い、溶剤としてイソプロピルアルコールを用いることが可能である。この場合、粉末状の吸着材の混合比はたとえば10%とする。これにより、吸着材が溶液化される。
吸着材と溶剤は、上記のものに限定されず、他の物質を採用することが可能である。吸着材としては、たとえばBa−Al合金、ゼオライト、銅イオン等でイオン交換されたゼオライトなど、窒素や酸素を吸着可能な性質を有する吸着材が採用可能である。吸着材として、銅イオンでイオン交換されたゼオライトを用いた場合には、ゲッター4が、気体を吸着して色を好適に変化させる性質を獲得することから、ゲッター4が配される空間の真空度を容易に判断可能となる。銅イオンでイオン交換されたゼオライトは、換言すると、銅イオンを含むゼオライトである。溶剤としては、たとえばエタノール、テルピネオールなど、一般的な溶剤が採用可能である。
ゲッター4を形成するペースト状の材料(溶液化された吸着材)は、ディスペンサーを用いて塗布される。最終的に形成されるゲッター4の高さは、ディスペンサーから塗布される材料の量、粘度、吸着材と溶液の混合比、塗布速度などの条件で調整することができる。本製造方法では、最終的に形成されるゲッター4の最大高さが50μmとなるように、各条件を調整することが好ましい。なお、ゲッター4を塗布する手段はディスペンサーに限定されず、インクジェット法、印刷法など、他の手段を用いることも可能である。
次に、スペーサー実装工程について説明する。
スペーサー実装工程では、第二基板2の第二面2aに、複数のスペーサー7が既定のパターンどおりに実装される。複数のスペーサー7が実装される部分は、外周部51に囲まれる領域のうち、仕切り部52によって仕切られた第一側の部分(ゲッター4が塗布される側と同じ部分)である。
シール塗布工程、ゲッター塗布工程、およびスペーサー実装工程が完了した時点で、図1に示すように、第二基板2の第二面2a上にシール5(外周部51、仕切り部52)、ゲッター4、および複数のスペーサー7が配置される。第二基板2には、その厚み方向に貫通するように排気孔81が形成されている。排気孔81は、第二面2aの外周部51に囲まれる領域のうち、仕切り部52によって仕切られた第二側の部分(ゲッター4や各スペーサー7が配される側とは反対側の部分)に開口している。
次に、接合工程について説明する。シール塗布工程、ゲッター塗布工程、およびスペーサー実装工程の後に、接合工程が行われる。
接合工程では、第一基板1と第二基板2が、シール5や各スペーサー7を挟み込んだ状態でセットされ、この状態で封着炉内において全体が加熱される。
接合工程では、封着炉内の温度が、外周部51の軟化点以上の所定温度(第一溶融温度)に決定される。第一溶融温度の炉内で外周部51がいったん溶融されることで、第一基板1と第二基板2は、外周部51を介して気密に接合される。このとき仕切り部52は溶融されない。
互いに接合された第一基板1と第二基板2の間には、外周部51によって気密に囲まれた内部空間6が形成される。内部空間6は、仕切り部52を介して、第一空間61と第二空間62に仕切られる。接合工程が完了した時点において、第一空間61と第二空間62は通気可能である。
第一空間61は、ゲッター4と複数のスペーサー7が位置する側の空間である。第二空間62は、排気孔81に連続する側の空間である。排気孔81は、第二空間62と外部空間を連通させる孔である。
次に、減圧工程について説明する。接合工程の後に、減圧工程が行われる。
減圧工程では、内部空間6の空気が、排気孔81を介して外部に排出され、内部空間6の全体が所定の真空度(例えば0.1Pa以下の真空度)に至るまで減圧される。
排気孔81を通じての排気作業は、排気孔81と連通するように第二基板2に接続された排気管82(図1参照)を介して、例えば真空ポンプを用いて行われる。
次に、封止工程について説明する。減圧工程の後に、封止工程が行われる。
封止工程では、内部空間6の減圧状態を維持したまま、仕切り部52の軟化点以上の所定温度(第二溶融温度)で仕切り部52が溶融され、外周部51との間の隙間を塞ぐように、仕切り部52が変形する(図4参照)。これにより、減圧された第一空間61は、外周部51と仕切り部52によって全周を囲まれ、外部との間で通気不能に密閉される。変形した仕切り部52は、減圧された内部空間6を、第一空間61と第二空間62に気密に隔てる隔壁として、機能する。
仕切り部52を溶融させる第二溶融温度は、外周部51を溶融させる第一溶融温度よりも高い温度に設定されている。これにより、接合工程で第一基板1と第二基板2が接合される際に、仕切り部52が変形することが抑えられる。
上記の各工程を経ることで、図4に示すような、減圧された第一空間61を備える組立品9が得られる。
次に、切断工程について説明する。封止工程の後に、切断工程が行われる。
切断工程では、封着炉から取り出された組立品9が、図4に示すような仮想的な切断線C1に沿って切断され、第一空間61を有する部分と、第二空間62を有する部分とに、物理的に分離される。切断線C1は、仕切り部52をその全長に亘って通過するように設定されることが好ましい。
組立品9のうち、分断された一方の部分が、減圧空間600(第一空間61)が形成されたガラスパネルユニット90として提供される。
(変形例)
実施形態1のガラスパネルユニット90では、排気孔81が第二基板2に形成されているが、排気孔81は、第一基板1と第二基板2の少なくとも一方に形成されていればよい。つまり、排気孔81が第一基板1に形成されることや、排気孔81が第一基板1と第二基板2の両方に形成されることも有り得る。
また、本製造方法では、内部空間6が一つの第一空間61と一つの第二空間62に仕切られるが、内部空間6を仕切る形態はこれに限定されない。つまり、内部空間6が、複数の第一空間61に仕切られることが有り得る。この場合、組立品9からは、第一空間61の数と同数だけガラスパネルユニットが得られる。
また、本製造方法では、組立品9から一部を切除してガラスパネルユニット90を得ているが、組立品9に仕切り部52を設けることなく、組立品9をそのままガラスパネルユニット90として提供することも可能である。この場合には、適宜の方法で排気孔81を封止して、外周部51に囲まれた内部空間6を、そのまま減圧空間600とすればよい。
(実施形態2)
実施形態2のガラスパネルユニット90Aについて、図8、図9に基づいて説明する。
なお、実施形態2のガラスパネルユニット90Aの構成のうち、上述した実施形態1のガラスパネルユニット90と同様の構成については、同一符号を付して詳しい説明を省略する。
実施形態2のガラスパネルユニット90Aは、第一パネル10に対向して位置する第三パネル30と、第一パネル10と第三パネル30の互いの枠状の周縁部を全周に亘って気密に接合する第二枠体55を、さらに備える。第三パネル30は、第一パネル10や第二パネル20と同様に、少なくともガラス板で構成されていればよく、適宜のパネルを用いることが可能である。第三パネル30は、全体として透明であるが、半透明や非透明であってもよい。
第一パネル10と第三パネル30の互いの対向面10b,30bの間には、密閉された空間602が形成されている。
第三パネル30は、第一パネル10と第二パネル20のうち一方のパネルに対向して位置すればよい。図示は省略しているが、第三パネル30が第二パネル20に対向して位置する場合、第二枠体55は第二パネル20と第三パネル30の互いの枠状の周縁部に接合され、第二パネル20と第三パネル30の間に、密閉された空間602を形成する。
図9に示すように、第二枠体55の内側には、中空枠状のスペーサー56がさらに配置されている。スペーサー56の中空部分には、乾燥剤57が充填されている。
スペーサー56はアルミニウム等の金属で形成され、貫通孔561を内周側に有する。スペーサー56の中空部分は、貫通孔561を介して空間602に連通する。乾燥剤57は、たとえばシリカゲルである。第二枠体55は、たとえばシリコン樹脂、ブチルゴム等の高気密性の樹脂で形成されることが好ましい。
空間602は、第一パネル10(または第二パネル20)と第三パネル30と第二枠体55とで密閉された空間である。空間602には、乾燥ガスが充填される。乾燥ガスは、たとえばアルゴン等の乾燥した希ガス、乾燥空気等である。乾燥空気には、空間602に封入された後に乾燥剤57の作用で乾燥した空気も含まれる。
実施形態2のガラスパネルユニット90Aにおいては、厚み方向の両端に位置する第三パネル30と第二パネル20(または第一パネル10)の間に、所定の真空度に至るまで減圧された減圧空間600と、乾燥ガスが充填された空間602が介在する。これにより、実施形態2のガラスパネルユニット90Aは、さらに高い断熱性を発揮する。
(ガラス窓)
図10には、実施形態1のガラスパネルユニット90と、窓枠91を備えるガラス窓900を示している。ガラス窓900は、実施形態1のガラスパネルユニット90の周縁部に、矩形枠状の窓枠91が嵌め込まれた構造であり、高い断熱性を有する。
実施形態2のガラスパネルユニット90Aに対しても、窓枠91を同様に嵌め込むことが可能である。この場合も、高い断熱性を有するガラス窓900が得られる。
(効果)
上述した各実施形態から明らかなように、第1の形態のガラスパネルユニットの製造方法は、ゲッター塗布工程と、減圧工程と、封止工程を含む。
ゲッター塗布工程では、第一基板(1)がその厚み方向の一方に有する第一面(1a)と、第二基板(2)がその厚み方向の一方に有する第二面(2a)の、一方または両方にゲッター(4)を塗布する。第一基板(1)は、少なくともガラス板(15)からなる。第二基板(2)は、少なくともガラス板(25)からなる。
減圧工程では、第一基板(1)が有する第一面(1a)と、第二基板(2)が有する第二面(2a)を、枠状のシール(5)を介して気密に接合させることで、第一面(1a)と第二面(2a)とシール(5)に囲まれた内部空間(6)を形成する。
減圧工程では、内部空間(6)を減圧する。封止工程では、内部空間(6)を、減圧された状態を維持しながら封止する。
封止工程で封止された内部空間(6)において、ゲッター(4)は、シール(5)に沿ってライン状に設けられている。ゲッター(4)とシール(5)の間の距離(D1)は、シール(5)の幅寸法(W1)よりも小さい。
したがって、第1の形態のガラスパネルユニットの製造方法によれば、減圧状態で封止された内部空間(6)と周囲の大気との間の差圧により、シール(5)に対してその一部を内側に引き込む力が働いても、その引き込みは内側のゲッター(4)によって抑えられる。つまり、ガスを吸着するためのゲッター(4)が、シール(5)が引き込まれて破損することを抑える堰として働く。
第2の形態のガラスパネルユニットの製造方法では、第1の形態においてさらに、ゲッター(4)が、シール(5)の全周に亘って、シール(5)に沿うように設けられる。
したがって、第2の形態のガラスパネルユニットの製造方法によれば、シール(5)が破損して内部空間(6)の減圧状態が破壊される事態が、より効果的に抑えられる。
なお、第1の形態や第2の形態のガラスパネルユニットの製造方法で製造されたガラスパネルユニット(90,90A)は、必ずしもゲッター(4)に枠体(50)が接触し、ゲッター(4)が堰として機能している状態になくてもよい。ガラスパネルユニット(90,90A)は、枠体(50)の一部が引き込まれたときにゲッター(4)に接触する構造であればよい。
第1の形態のガラスパネルユニット(90,90A)は、第一パネル(10)と、第二パネル(20)と、枠体(50)と、減圧空間(600)と、ゲッター(4)を備える。
第一パネル(10)は、少なくともガラス板(105)からなる。第二パネル(20)は、少なくともガラス板(205)からなり、第一パネル(10)に対向して位置する。枠体(50)は、第一パネル(10)と第二パネル(20)に気密に接合される。減圧空間(600)は、第一パネル(10)と第二パネル(20)と枠体(50)で囲まれて形成され、減圧状態で密閉される。
ゲッター(4)は、減圧空間(600)の中に位置するように、第一パネル(10)と第二パネル(20)の一方または両方に配される。ゲッター(4)の少なくとも一部が、枠体(50)に密着して位置する。
したがって、第1の形態のガラスパネルユニット(90,90A)によれば、減圧空間(600)と周囲の大気との間の差圧により、枠体(50)の一部が内側に引き込まれることを、ゲッター(4)が堰となって抑えることができる。
第2の形態のガラスパネルユニット(90A)では、第1の形態において、第三パネル(30)と、第二枠体(55)と、空間(602)をさらに備える。
第三パネル(30)は、少なくともガラス板からなり、第一パネル(10)と第二パネル(20)のうち一方のパネルに対向して位置する。第二枠体(55)は、この一方のパネルと第三パネル(30)に気密に接合される。空間(602)は、この一方のパネルと第三パネル(30)の間に形成され、乾燥ガスが封入される。
したがって、第2の形態のガラスパネルユニット(90A)によれば、減圧空間(600)に加えて、乾燥ガスが封入される空間(602)を有することで、さらに高い断熱性を発揮することができる。
第1の形態のガラス窓(900)は、第1の形態または第2の形態のガラスパネルユニット(90,90A)と、ガラスパネルユニット(90,90A)の周縁部に嵌め込まれた窓枠(91)を備える。
したがって、第1の形態のガラス窓(900)によれば、減圧空間(600)を備えることで高い断熱性能を発揮することができ、かつ、減圧空間(600)の減圧状態が破壊されることはゲッター4を利用して効果的に抑えられる。
なお、ガラスパネルユニットの製造方法、ガラスパネルユニットおよびこれを備えたガラス窓は、前記した各実施形態に限定されず、各実施形態において適宜の設計変更を行うことや、各実施形態の構成を適宜組み合わせて適用することが可能である。
1 第一基板
1a 第一面
15 ガラス板
10 第一パネル
105 ガラス板
2 第二基板
2a 第二面
25 ガラス板
20 第二パネル
205 ガラス板
30 第三パネル
4 ゲッター
5 シール
50 枠体
55 第二枠体
6 内部空間
600 減圧空間
602 空間
90 ガラスパネルユニット
90A ガラスパネルユニット
91 窓枠
900 ガラス窓
D1 距離
W1 幅寸法

Claims (3)

  1. 少なくともガラス板からなる第一パネルと、
    少なくともガラス板からなり、前記第一パネルに対向して位置する第二パネルと、
    前記第一パネルと前記第二パネルに気密に接合される枠体と、
    前記第一パネルと前記第二パネルと前記枠体で囲まれて形成され、減圧状態で密閉された減圧空間と、
    前記減圧空間の中に位置するように、前記第一パネルと前記第二パネルの一方または両方に配されたゲッターを備え、
    前記ゲッターは、前記枠体に沿ってライン状に設けられ、
    前記ゲッターの少なくとも一部が、前記枠体に密着して位置し、
    前記枠体の一部は、前記ゲッターに乗り上がって位置する
    ことを特徴とするガラスパネルユニット。
  2. 少なくともガラス板からなり、前記第一パネルと前記第二パネルのうち一方のパネルに対向して位置する第三パネルと、
    前記一方のパネルと前記第三パネルに気密に接合される第二枠体と、
    前記一方のパネルと前記第三パネルの間に形成され、乾燥ガスが封入された空間をさらに備える
    ことを特徴とする請求項1に記載のガラスパネルユニット。
  3. 請求項1または2に記載のガラスパネルユニットと、
    前記ガラスパネルユニットの周縁部に嵌め込まれた窓枠を備える
    ことを特徴とするガラス窓。
JP2016170367A 2016-08-31 2016-08-31 ガラスパネルユニットおよびこれを備えたガラス窓 Active JP6771183B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016170367A JP6771183B2 (ja) 2016-08-31 2016-08-31 ガラスパネルユニットおよびこれを備えたガラス窓

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016170367A JP6771183B2 (ja) 2016-08-31 2016-08-31 ガラスパネルユニットおよびこれを備えたガラス窓

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018035043A JP2018035043A (ja) 2018-03-08
JP6771183B2 true JP6771183B2 (ja) 2020-10-21

Family

ID=61566265

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016170367A Active JP6771183B2 (ja) 2016-08-31 2016-08-31 ガラスパネルユニットおよびこれを備えたガラス窓

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6771183B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7029703B2 (ja) * 2018-04-26 2022-03-04 パナソニックIpマネジメント株式会社 ガラスパネルユニット、ガラスパネルユニットの製造方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3916009B2 (ja) * 1996-09-12 2007-05-16 日本板硝子株式会社 断熱複層ガラス
JP3548434B2 (ja) * 1998-09-14 2004-07-28 日本板硝子株式会社 ガラスパネル
US10046544B2 (en) * 2013-03-04 2018-08-14 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Multiple pane and production method of multiple pane

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018035043A (ja) 2018-03-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10787856B2 (en) Glass panel unit and glass window
EP3202727B1 (en) Glass panel unit and inspection method thereof
WO2017056422A1 (ja) ガラスパネルユニットおよびガラス窓
WO2016051787A1 (ja) ガラスパネルユニット、ガラスパネルユニットの仮組立て品、ガラスパネルユニットの組立て品、ガラスパネルユニットの製造方法
TWI594965B (zh) Method for manufacturing glass flat plate unit and method for manufacturing glass window
JP2019178063A (ja) ガラスパネルユニットの製造方法
WO2018062140A1 (ja) ガラスパネルユニット、ガラス窓およびガラスパネルユニットの製造方法
JP6994675B2 (ja) ガラスパネルユニットの製造方法、およびガラス窓の製造方法
JP6771183B2 (ja) ガラスパネルユニットおよびこれを備えたガラス窓
WO2018159423A1 (ja) ガラスパネルユニット、ガラス窓、およびガラスパネルユニットの製造方法
JP7113298B2 (ja) ガラスパネルユニットの製造方法及びガラス窓の製造方法
JP6735509B2 (ja) ガラスパネルユニットの製造方法、およびガラス窓の製造方法
US11401211B2 (en) Method for manufacturing gas adsorption unit, method for manufacturing glass panel unit and method for manufacturing building component
WO2018062124A1 (ja) ガラスパネルユニットの製造方法およびガラス窓の製造方法
WO2018062131A1 (ja) ガラスパネルユニットの製造方法、ガラスパネルユニットおよびこれを備えたガラス窓
JP6868836B2 (ja) ガラスパネルユニットの製造方法、建具の製造方法及びガス吸着ユニット
WO2018062071A1 (ja) ガラスパネルユニットの製造方法、およびガラス窓の製造方法
JPWO2020075406A1 (ja) ガラスパネルユニット及びガラス窓
JP7228819B2 (ja) ガラスパネルユニットを得るための組立て品及びガラスパネルユニットの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20170118

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190418

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200120

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200128

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200330

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200602

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200803

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200818

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200911

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6771183

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151