JP6740923B2 - 電力制御ユニットの車載構造 - Google Patents

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Description

本明細書は、走行用モータに供給する電力を制御する電力制御ユニットの車載構造を開示する。
走行用モータを備える電気自動車の多くは、走行用モータと、走行用モータに供給する電力を制御する電力制御ユニットを車両前部空間に搭載している。走行用モータへの供給電力の転送損失を小さくするため、電力制御ユニットは、走行用モータを収容するハウジングの上に固定される(例えば、特許文献1)。特許文献1に開示された電力制御ユニットは、その筐体の上面後方にコネクタが設けられている。
特開2015−133803号公報
車両前部空間に搭載されている電力制御ユニットは、車両の前方衝突の際、衝撃で後退する可能性がある。電力制御ユニットが後退すると、電力制御ユニットの後方に位置するカウルパネルと干渉し、電力制御ユニットの筐体の上面後方のコネクタがダメージを受ける可能性がある。一方、電力制御ユニットは、衝突時に高電圧のコンデンサを放電する放電回路を備えており、コネクタを通じて外部から放電指令を受信してコンデンサを放電する。衝突時にコネクタがダメージを受けると放電指令が放電回路に達せずコンデンサの放電が行われなくなるおそれがある。
そのような課題に対して、発明者は、カウルパネルからコネクタを保護するために、車両前後方向でコネクタとカウルパネルの間にプロテクタを設けることを考えた。車両の前方衝突の際、電力制御ユニットが衝撃で後退しても、プロテクタの後端とカウルパネルが干渉することで、電力制御ユニットの後退が止まり、カウルパネルからコネクタを保護し得る。
車両の前方衝突によりプロテクタの後端がカウルパネルと干渉すると、プロテクタは固定箇所を中心として回転する。この回転により固定箇所に荷重が作用する。特に、プロテクタを電力制御ユニットの筐体の後面に固定することができない諸事情(例えば、後面の近傍に他の部材(ケーブル等)が配置されている等の事情)がある場合には、プロテクタは車幅方向を向く筐体の側面に固定される。この場合、プロテクタの固定箇所とプロテクタの後端の間の距離が長くなり、プロテクタの回転に起因して固定箇所に作用する荷重が大きくなる。この荷重によりプロテクタの固定箇所が破損すると、電力制御ユニットの後退が止まらずに、コネクタがカウルパネルと干渉する虞がある。本明細書では、プロテクタの固定箇所の破損を防止して、カウルパネルからコネクタを保護するための技術を開示する。
本明細書が開示する車載構造では、先に述べたように、プロテクタは、電力制御ユニットの筐体に固定されている。プロテクタは、コネクタの夫々の側方に位置するとともにその後端が車両前後方向でコネクタとカウルパネルの間に位置する。そして、夫々のプロテクタは、車幅方向を向く筐体の側面に固定されているとともに、固定箇所の後上方に、所定のギャップを隔てて筐体に対向する当て面を備えている。
この車載構造によれば、車両の前方衝突に起因して、プロテクタが固定箇所を中心に車両前方に向かって回転すると、固定箇所の後上方に位置する当て面が筐体に当接する。これにより、プロテクタの回転は、当て面で抑えられる。当て面によりプロテクタの回転が抑えられることにより、当て面を備えない構成と比較して、固定箇所に作用する荷重が低減される。プロテクタの固定箇所の破損を防止して、カウルパネルからコネクタを保護することができる。本明細書が開示する技術の詳細とさらなる改良は以下の「発明を実施するための形態」にて説明する。
実施例の車載構造を含むハイブリッド車の電力系のブロック図である。 実施例の車載構造を含むハイブリッド車のフロントコンパートメントにおけるデバイス配置を示す斜視図である。 車載されたPCU(電力制御ユニット)の平面図である。 車載されたPCUの側面図である。 V−V線における断面図である。
図面を参照して実施例の車載構造を説明する。実施例の車載構造は、走行用のモータとエンジンを備えるハイブリッド車100に採用されている。まず、ハイブリッド車100の電気系を説明する。図1にハイブリッド車100の電気系のブロック図を示す。図1のブロック図は、本明細書が開示する技術の説明に必要のない一部の部品は図示を省略してあることに留意されたい。
ハイブリッド車100は、走行用モータ8(以下、「モータ8」と表記)とエンジン13を備える。モータ8の出力とエンジン13の出力は動力分配機構9により合成され車軸11に出力される。動力分配機構9は、場合によってはエンジン13の出力トルクを車軸11とモータ8に分配する。このとき、モータ8は、エンジン13の出力トルクの一部により発電する。あるいは、モータ8は、車両の減速エネルギを利用して発電する。発電で得られた電力は電力制御ユニット5を介して高電圧バッテリ3の充電に用いられる。エンジン13の筐体には、エンジンコントローラ12が設けられている。エンジンコントローラ12は、車両全体の制御を司るHVコントローラ6とエンジンワイヤハーネス28で接続されている。エンジンワイヤハーネス28は、HVコントローラ6とエンジンコントローラ12との間で様々な信号を伝達するための通信ケーブルである。
モータ8は、電力制御ユニット5から供給される交流電力で駆動される。電力制御ユニット5は、高電圧バッテリ3の直流電力をモータ8の駆動に適した交流電力に変換してモータ8に供給する。高電圧バッテリ3の出力は、例えば、300ボルトである。以下では、説明の便宜上、「電力制御ユニット5」を「PCU5(Power Control Unit 5)」と称する。
PCU5は、電圧コンバータ回路とインバータ回路を備えている。電圧コンバータ回路は、高電圧バッテリ3の電力をモータ8の駆動に適した電圧まで昇圧する。昇圧後の電圧は例えば600ボルトである。インバータ回路は、昇圧された直流電力を、モータ8の駆動に適した周波数を有する3相交流電力に変換する。インバータ回路は、モータ8が発電した交流電力を直流電力に変換する機能も有している。電圧コンバータ回路は、インバータ回路で直流変換された電力の電圧を高電圧バッテリ3の電圧まで降圧する機能も有している。即ち、PCU5に内蔵されている電圧コンバータ回路は、双方向DC−DCコンバータである。電圧コンバータ回路とインバータ回路についての詳しい説明は省略する。
PCU5には、高電圧バッテリ3の電流を平滑化するコンデンサ16が備えられている。さらに、PCU5には、車両衝突時にコンデンサ16を放電する放電回路17が備えられている。放電回路17は、例えば放電抵抗である。あるいは、先に述べた昇圧コンバータ回路やインバータ回路が放電回路として利用される場合もある。
コンデンサ16には高電圧バッテリ3の電圧が印加されており、衝突の際に放電回路17がコンデンサ16を放電することでPCU5の安全性が確保される。HVコントローラ6からPCU5へ、放電回路17を起動してコンデンサ16を放電させる放電指令が伝達される。HVコントローラ6は、エアバックコントローラ18から、車両が衝突したことを示す信号を受け取ると、PCU5へ放電指令を送信する。同時にHVコントローラ6は、高電圧バッテリ3とPCU5を電気的に接続しているシステムメインリレー4を開放する。システムメインリレー4が開放されると、PCU5が高電圧バッテリ3から遮断され、コンデンサ16への電力供給が止まり、コンデンサ16の放電が可能になる。なお、エアバックコントローラ18は、衝突を検知する加速度センサを備えており、加速度センサが所定の大きさ以上の加速度を検知すると、車両が衝突したことを示す信号をHVコントローラ6へ送信する。
高電圧バッテリ3とPCU5は、高電圧電力線24で接続されている。高電圧電力線24の一端は、PCU5に設けられた高電圧コネクタ21に接続されている。即ち、高電圧電力線24と高電圧コネクタ21が、高電圧バッテリ3の電力をPCU5に供給する。高電圧電力線24には、システムメインリレー4が挿入されている。
PCU5には、低電圧で駆動する制御回路も収容されている。ここで、低電圧とは、上記した高電圧バッテリ3の出力電圧よりも低い電圧である。その制御回路へ電力を供給するために、PCU5は、補機バッテリ7とも接続されている。補機バッテリ7の出力電圧は、高電圧バッテリ3の出力電圧よりも低く、例えば12ボルトである。PCU5と補機バッテリ7は、補機共通電力線14と低電圧電力線26を介してPCU5と接続されている。低電圧電力線26の一端は、PCU5に設けられている低電圧コネクタ23に接続されている。補機共通電力線14は、車内に張り巡らされている電力線であり、様々な補機に電力を供給する。「補機」とは、低電圧で駆動するデバイス群の総称である。補機の一例は、カーナビゲーション装置15である。PCU5に実装されている、低電圧で動作する制御回路も「補機」に属する。
低電圧コネクタ23には、低電圧電力線26のほか、PCUワイヤハーネス27が接続されている。PCUワイヤハーネス27は、PCU5とHVコントローラ6の間で様々な信号をやり取りするための通信ケーブルである。先に述べた放電指令も、PCUワイヤハーネス27を通じてHVコントローラ6からPCU5へ伝達される。車両が衝突した際、HVコントローラ6がPCU5へ放電指令を送信する前に低電圧コネクタ23がダメージを受けると、PCU5は放電指令を適切に受信できず、コンデンサ16の放電が実施されないおそれがある。ハイブリッド車100は、正面衝突の際に低電圧コネクタ23がダメージを受け難い構造を備えている。次に、PCU5の車載構造2を説明する。
図2から図4を参照してPCU5の車載構造2を説明する。図2はハイブリッド車100のフロントコンパートメント90におけるデバイスレイアウトを示す斜視図である。図3は、フロントコンパートメント90にて車載されたPCU5の平面図である。図4は、フロントコンパートメント90にて車載されたPCU5の側面図である。図3の平面図は、PCU5とその周辺のみを描いてある。図4の符号43はフロントコンパートメント90を覆うフードを示している。図2と図3では、フード43の図示を省略してある。
図中の座標系について説明する。座標系のF軸が車両前方を示し、H軸が車幅方向を示し、V軸が車両上方を示している。以下、本明細書における「前」とは車両前後方向の「前」を意味し、「後」とは車両前後方向の「後」を意味する。フロントコンパートメント90は、車両の前部空間に相当する。
フロントコンパートメント90には、エンジン13、トランスアクスル30(モータ8)、PCU5、補機バッテリ7が格納されている。なお、フロントコンパートメント90には、他にも様々な部品が格納されているが、ここでは、上記した部品以外は説明を割愛する。トランスアクスル30には、走行用のモータ8と、動力分配機構9と、デファレンシャルギアが収容されている。即ち、トランスアクスル30は、走行用のモータ8を収容するハウジングでもある。トランスアクスル30はエンジン13と車幅方向で連結されている。エンジン13の出力トルクとモータ8の出力トルクはトランスアクスル30の中の動力分配機構9にて合成され、デファレンシャルギアを介して車軸11へ伝達される。
PCU5は、トランスアクスル30に固定されている。より詳しくは、PCU5の筐体50は、フロントブラケット31とリアブラケット32(図2では図示省略)により、トランスアクスル30の上方に固定されている。図4に示されているように、トランスアクスル30の上面とPCU5(即ち、筐体50)との間には隙間が確保されている。即ち、PCU5は、直接にはトランスアクスル30に触れておらず、フロントブラケット31とリアブラケット32を介してトランスアクスル30に支持されている。これは、エンジン13の振動やモータ8の振動からPCU5を保護するためである。なお、図示は省略しているが、フロントブラケット31とPCU5の間、及び、リアブラケット32とPCU5の間には防振ブッシュが組み込まれている。PCU5は、フロントブラケット31とリアブラケット32により支持されているため、車両衝突の際に前方から衝突荷重を受けると後退する場合がある。
PCU5の筐体50の上面後方には低電圧コネクタ23が設けられている。低電圧コネクタ23は、補機バッテリ7に接続されている低電圧電力線26と、HVコントローラ6に接続されているPCUワイヤハーネス27をPCU5に接続するコネクタである。
図4に示されているように、PCU5の筐体50の後面50aには高電圧コネクタ21が設けられている。高電圧コネクタ21は、図1で示した高電圧バッテリ3と接続されている高電圧電力線24をPCU5に接続するコネクタである。なお、図3では、高電圧コネクタ21と高電圧電力線24の図示は省略した。
フロントコンパートメント90の車両後方側には、金属製のカウルパネル44が配置されている。カウルパネル44は、フロントコンパートメント90と車室を区画するダッシュパネル48(図4参照、図2、図3では図示省略)に連結されている。カウルパネル44は、車幅方向に延びており、図4に示されているように、車両前後方向(図中のF軸方向)と車両上下方向(図中のV軸方向)に拡がる平面でカットした断面は、上に開いている湾曲形状を成している。「上に開いている湾曲形状」とは、別言すれば、下に向けて凸となるように湾曲していることである。カウルパネル44の後縁はフロントガラス46の下縁と接しており、その前縁はフロントコンパートメント90を覆うフード43が接している。
カウルパネル44の上方は樹脂製のカウルトップパネル45で覆われている。また、カウルパネル44の上の開いている湾曲形状の内側にワイパーピボット34が配置されている。ワイパーピボット34は、ピボットホルダ49で支持されている。そのピボットホルダ49は、カウルパネル44に固定されている。ワイパーピボット34は、カウルトップパネル45を貫通しており、その一部が露出している。ワイパーピボット34は、ワイパーアーム36(図2参照)の回転軸となる部品である。図3では、ワイパーピボット34とワイパーアーム36の図示を省略し、図4ではワイパーアーム36の図示を省略した。
図4に示されているように、低電圧コネクタ23の後方にカウルパネル44が位置している。正面衝突の衝撃でPCU5が後方へ後退すると、低電圧コネクタ23が金属製のカウルパネル44と接触する可能性がある。カウルパネル44との接触で低電圧コネクタ23がダメージを受けると、PCUワイヤハーネス27を通じてHVコントローラ6から送られる放電指令がPCU5の内部の放電回路17に伝達されなくなるおそれがある。
そこで、PCU5は、PCU5が後退したときの低電圧コネクタ23のダメージを抑えるべく、低電圧コネクタ23の夫々の側方(即ち、低電圧コネクタの車幅方向における両側)にプロテクタ60、61を備える。上記のように、筐体50の後面50aには、高電圧コネクタ21が設けられている。高電圧コネクタ21の存在により、後面50aには、後述するプロテクタ60、61を固定するためのスペースを確保し難い。このため、プロテクタ60、61は、筐体50の車幅方向を向く側面に固定される。
プロテクタ60は、プロテクタ61に対して、車両前後方向と車両上下方向に拡がる平面において面対称の形状を有している。また、車幅方向(即ち、H軸方向)を向くPCU5の筐体50の両側面には、プロテクタ60、61の当て部(プロテクタ61において符号65の部位、プロテクタ60において符号省略)と対向する当接突起51、52が設けられている。以下では、プロテクタ61について説明を続ける。なお、図2では、プロテクタ60、61の当て部等の形状が省略して描かれていることに留意されたい。
プロテクタ61は、鉄、アルミニウム合金等の鋳造により作られる。プロテクタ61は、干渉部62と、固定部63と、第1当て部65と、第2当て部66と、を備える。干渉部62は、前方衝突の際にカウルパネル44と干渉することで、カウルパネル44から低電圧コネクタ23を保護するための部位である。干渉部62は、板状の部位であり、プロテクタ61の後端に位置している。干渉部62は、その板状の表面が車両前後方向を向くように低電圧コネクタ23とカウルパネル44の間に挿入されている。
固定部63は、プロテクタ61を、筐体50の車幅方向を向く側面50bに固定するための部位である。固定部63は、後面50aを横切って、側面50bに沿って、干渉部62の下端から車両前方に向かって延びている。固定部63の車両前方における端部には、上下方向に貫通する貫通孔(図示省略)が設けられておる。当該端部は、この貫通孔を通過するボルト64により、筐体50の側面50bに設けられている固定突起54に締結されている。
第1当て部65は、後面50aを横切って、側面50bに沿って、干渉部62の板状の表面から車両前方に向かって延びている。第1当て部65は、固定部63の上方に位置している。第1当て部65の車両前方における端部は、ボルト64の後上方に位置する。当該端部は、筐体50の側面50bに設けられている当接突起52と対向する。
第2当て部66は、後面50aを横切ることなく、第1当て部65と平行に干渉部62の板状の表面から車両前方に向かって延びている。第2当て部66は、筐体50の後面50aと対向する。第2当て部66は、車幅方向(即ち、H軸方向)において、第1当て部65より低電圧コネクタ23の近くに位置している。
図5を参照して、第1当て部65と第2当て部66についてさらに説明する。図5は、図4のV−V線における断面図である。当接突起52は、第1当て部65の車両前方に位置している。第1当て部65の車両前方の端に位置する当て面65aは、ギャップG1を隔てて、当接突起52と対向している。また、第2当て部66の車両前方の端に位置する当て面66aは、ギャップG2を隔てて、筐体50の後面50aと対向している。ギャップG1、G2は、ボルト64による固定箇所を中心とするプロテクタ61の車両前方への回転が所定の角度で停止するように設計される。
また、当て面65a、66aは、ボルト64による固定箇所と干渉部62の後端の間に位置している。別言すれば、当て面65a、66aは、プロテクタ61の固定箇所の後上方に位置している。
本実施例の効果を説明する。ハイブリッド車100の前方衝突によりPCU5が後退すると、プロテクタ61の後端(即ち、干渉部62)がカウルパネル44に干渉する。この際、プロテクタ61は、ボルト64による固定箇所を中心に車両前方に向かって回転する。プロテクタ61が回転すると、ギャップG1とギャップG2が狭まる。そして、当て面65aが当接突起52に当接し、当て面66aが後面50aに当接する。これにより、プロテクタ61の固定箇所を中心とする回転は、当て面65a、66aで抑えられる。第1当て部65及び第2当て部66を備えない構成では、プロテクタ61の回転を抑えることができず、ボルト64に大きな引張荷重が作用する。これに対して、本実施例では、プロテクタ61の回転を当て面65a、66aで抑えるので、ボルト64に作用する引張荷重を低減することができる。これにより、プロテクタ61の固定箇所(即ち、ボルト64)の破損を防止して、カウルパネル44から低電圧コネクタ23を保護することができる。
また、本実施例では、第1当て部65と当接突起が車両前後方向で対向している。このため、当て面65aは、プロテクタ61の車両前方への移動も抑えることができる。例えば、第1当て部65の上方に当接突起が位置しており、第1当て部65の上面と当接突起が対向している構成も考えられる。この構成では、プロテクタ61の回転を抑えることができるが、プロテクタ61の車両前方への移動を抑えることができない。これに対して、本実施例では、プロテクタ61の回転だけでなく、プロテクタ61の車両前方への移動も抑えることができる。ボルト64に作用する引張荷重だけでなくせん断荷重も低減することができる。
また、本実施例では、当て面65a、66aは、ボルト64による固定箇所の後上方に位置している。例えば、第1当て部が、ボルト64を横切り、ボルト64の前方まで延びているとともに、ボルト64の前下方に、所定のギャップを隔てて当接突起に対向する当て面を備えている構成が考えられる。この構成では、プロテクタ61が固定箇所を中心に回転すると、当て面が当接突起に当接する。これにより、固定箇所を中心とする回転は抑えられる。しかし、当て面が当接突起に当接した後では、プロテクタ61の回転の中心は、固定箇所から当て面と当接突起の当接箇所に変わり得る。当接箇所を中心とする回転を抑えることができず、ボルト64に引張荷重が作用し得る。これに対して、本実施例では、プロテクタ61の回転の中心が固定箇所から当て面65aと当接突起52の当接箇所に変わっても、プロテクタ61の回転は、固定突起54により抑えられる。これにより、ボルト64に作用する引張荷重を低減することができる。
実施例で説明した技術に関する留意点を述べる。フロントコンパートメント90が、請求項における「前部空間」に相当する。トランスアクスル30が請求項のハウジングの一例に相当する。本明細書が開示する車載構造は、エンジンを備えない電気自動車に適用することも可能である。その場合、走行用モータを収容するモータハウジングが、請求項の「ハウジング」に相当する。
また、プロテクタ61は、第1当て部65と第2当て部66のうちのいずれ一方を備えていればよい。また、プロテクタ60は、プロテクタ61に対して面対称の形状を有していなくてもよい。プロテクタ60は、面対称の形状とは異なる形状を有していてもよい。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
2 :車載構造
3 :高電圧バッテリ
4 :システムメインリレー
5 :電力制御ユニット
6 :HVコントローラ
7 :補機バッテリ
8 :モータ
9 :動力分配機構
11 :車軸
12 :エンジンコントローラ
13 :エンジン
16 :コンデンサ
17 :放電回路
18 :エアバックコントローラ
21 :高電圧コネクタ
23 :低電圧コネクタ
24 :高電圧電力線
26 :低電圧電力線
27 :PCUワイヤハーネス
30 :トランスアクスル
31 :フロントブラケット
32 :リアブラケット
34 :ワイパーピボット
44 :カウルパネル
50 :筐体
51、52 :当接突起
60、61 :プロテクタ
62 :干渉部
63 :固定部
64 :ボルト
65 :第1当て部
65a :当て面
66 :第2当て部
66a :当て面
90 :フロントコンパートメント
100 :ハイブリッド車

Claims (1)

  1. 走行用モータに供給する電力を制御する電力制御ユニットの車載構造であり、
    前記電力制御ユニットは、車両の前部空間にて、前記走行用モータを収容しているハウジングの上に固定されており、
    前記電力制御ユニットの筐体の上面後方にコネクタが設けられており、
    前記コネクタの後方にカウルパネルが位置しており、
    前記コネクタの夫々の側方に位置するとともにその後端が車幅方向から見たときに車両前後方向で前記コネクタと前記カウルパネルの間に位置するプロテクタが前記筐体に固定されており、
    夫々のプロテクタは、車幅方向を向く前記筐体の側面に固定されているとともに、固定箇所の後上方に、車両前後方向において所定のギャップを隔てて前記筐体に対向する当て面を備えている、
    電力制御ユニットの車載構造。
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