JP6690793B1 - 高強度鋼板およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本願は、2018年06月29日に、日本に出願された特願2018−124974号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
近年、構造用部材または補強用部材などの自動車用部品に使用される鋼板には、1180MPa以上の高い引張強さで優れた成形性を兼備していることが望まれている。さらに、車体軽量化のために高強度鋼板を用いて薄肉化した部材の剛性確保のため、および乗員の安全性確保の観点から衝突エネルギー吸収特性を向上させるために、高い引張強さに加えて、高い降伏応力を有することが求められている。
7.0≦[Mn]γ≦20.0 ・・・(i)
0.6≦[C]M/[C] ・・・(ii)
但し、上記式中の記号の意味は以下のとおりである。
[Mn]γ:前記残留オーステナイト中の前記平均Mn濃度(質量%)
[C]:鋼板中の前記C含有量(質量%)
[C]M:前記マルテンサイト中の前記平均C濃度(質量%)
(2)上記(1)に記載の高強度鋼板は、前記化学組成が、質量%で、Ti:0.005〜0.20%、Nb:0.002〜0.10%、およびV:0.005〜0.50%、から選択される1種以上を含有してもよい。
(3)上記(1)または(2)に記載の高強度鋼板は、前記化学組成が、質量%で、Cr:0.05%以上1.0%未満、Mo:0.02〜0.50%、Ni:0.05〜1.0%、およびB:0.0002〜0.0050%、から選択される1種以上を含有してもよい。
(4)上記(1)〜(3)のいずれかに記載の高強度鋼板は、前記化学組成が、質量%で、Ca:0.0005〜0.020%、Mg:0.0005〜0.020%、およびREM:0.0005〜0.020%、から選択される1種以上を含有してもよい。
(5)上記(1)〜(4)のいずれかに記載の高強度鋼板は、前記化学組成が、質量%で、Cu:0.05〜1.0%を含有してもよい。
(6)上記(1)〜(5)のいずれかに記載の高強度鋼板は、前記化学組成が、質量%で、Bi:0.0005〜0.020%を含有してもよい。
(7)本発明の別の態様に係る高強度鋼板の製造方法は、(1)から(6)までのいずれかに記載の高強度鋼板の製造方法であって、(1)から(6)までのいずれかに記載の化学組成を有するスラブに対して、熱間圧延工程、冷却工程、巻取り工程、一次焼鈍工程、任意の冷間圧延工程、および二次焼鈍工程を順に行う高強度鋼板の製造方法であって、前記熱間圧延工程では、最終圧延パスおよび前記最終圧延パスの1つ前の圧延パスにおける圧下率をそれぞれ15〜60%とし、前記最終圧延パスの1つ前の前記圧延パスの圧延完了から前記最終圧延パスの圧延開始までのパス間時間を、下記(v)式を満足させ、前記最終圧延パスの圧延完了温度をAr3点〜1100℃の温度域とし、前記冷却工程では、前記熱間圧延工程後の熱延鋼板に対し、1〜10秒の空冷を行った後に、10℃/秒以上の平均冷却速度で冷却し、前記巻取り工程では、550℃以下の温度域で巻取り、前記一次焼鈍工程では、前記熱延鋼板を、焼鈍温度が(Ac1点−80℃)〜(Ac3点−55℃)の温度域、かつ、保持時間が下記(vi)式を満足するように保持し、前記二次焼鈍工程では、前記熱延鋼板を、焼鈍温度が、(Ac3点+30℃)以上、(Ac3点+200℃)未満の温度域、かつ、保持時間が150秒未満となるように保持した後、Ac3点〜500℃の温度範囲での平均冷却速度が15℃/秒以上となるように500℃以下の温度まで冷却する。
0.002/exp(−6080/(T1+273))≦t1≦2.0 ・・・(v)
2.3×10−8×exp{23500/(T2+273)}≦t2≦4.0×105 ・・・(vi)
但し、上記式中の各記号の意味は以下のとおりである。
t1:前記最終圧延パスの1つ前の圧延完了から前記最終圧延パスの圧延開始までのパス間時間(秒)
T1:前記最終圧延パスの1つ前の圧延パスの圧延完了温度(℃)
t2:前記一次焼鈍の前記焼鈍温度での前記保持時間(秒)
T2:前記一次焼鈍の前記焼鈍温度(℃)
(8)上記(7)に記載の高強度鋼板の製造方法は、前記冷間圧延工程において、総圧下率を30%以上80%未満としてもよい。
各元素の限定理由は下記のとおりである。以下の説明において含有量についての「%」は、「質量%」を意味する。また、「〜」を用いて表される数値範囲は、特に断りの無い限り、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。すなわち、0.08〜0.45%とは、0.08%以上、0.45%以下であることを意味する。
Cは、マルテンサイト中に固溶することで、固溶強化により鋼板の強度を高める作用を有する。C含有量が0.08%未満では固溶強化量が小さく、所望の鋼板強度を確保することが困難となる。したがって、C含有量は0.08%以上とする。C含有量は0.10%以上であるのが好ましく、0.12%以上であるのがより好ましい。
一方、0.45%を超えてCを含有させた場合、パーライトが優先的に生成してしまい、所望の鋼板強度を確保することが困難となる。したがって、C含有量は0.45%以下とする。C含有量は0.40%以下であるのが好ましい。
Siは、固溶強化により鋼板の強度を高める作用と、脱酸により鋼を健全化する作用と、を有する。さらにSiは、セメンタイトの析出を遅延させ、残留オーステナイトの面積率を高める作用を有し、延性の向上に寄与する元素である。Si含有量が0.05%未満では上記作用による効果を得ることが困難である。したがって、Si含有量は0.05%以上とする。
一方、Si含有量が3.0%超になると、鋼板の表面性状、化成処理性および溶接性が著しく劣化する。したがって、Si含有量は3.0%以下とする。Si含有量は2.5%以下であるのが好ましく、2.0%以下であるのがより好ましい。
Mnは、鋼の焼入れ性を高めてマルテンサイトの生成を促進する作用と、オーステナイト中に固溶して残留オーステナイトを安定化する作用とを有する。Mn含有量が3.5%未満では、目的とするマルテンサイト量および残留オーステナイト量ならびに残留オーステナイト中のMn濃度を確保することが困難である。したがって、Mn含有量は3.5%以上とする。Mn含有量は4.0%以上であるのが好ましく、4.5%以上であるのがより好ましい。
一方、Mn含有量が10.0%を超えると、生成する残留オーステナイト量が多量となり、所望のマルテンサイト量を確保することが困難になる。さらに、オーステナイト中のMn濃度が過度に高まり、TRIP効果ではなくTWIP効果が顕著となり、降伏応力が低下する。したがって、Mn含有量は10.0%以下とする。Mn含有量は8.0%以下であるのが好ましい。
Pは、一般に不純物として含有される元素である。Pは偏析し易い元素であり、その含有量が0.10%を超えると、粒界偏析に起因する成形性および靭性の低下が顕著となる。したがって、P含有量は0.10%以下とする。P含有量は0.050%以下であるのが好ましく、0.030%以下であるのがより好ましく、0.020%以下であるのがさらに好ましい。
一方、Pは、固溶強化により強度を高める効果を有する元素でもある。したがって、Pを積極的に含有させてもよい。P含有量の下限は特に規定する必要はないが、上記の効果を得たい場合には、0.001%以上とすることが好ましい。
Sは、不純物として含有される元素であり、鋼中に硫化物系介在物を形成して鋼板の成形性を低下させる。S含有量が0.030%を超えると、成形性の低下が著しくなる。したがって、S含有量は0.030%以下とする。S含有量は0.010%以下であるのが好ましく、0.005%以下であるのがより好ましく、0.001%以下であるのがさらに好ましい。S含有量の下限は特に規定する必要はないが、精錬コストの上昇を抑制する観点からは0.0001%以上とすることが好ましい。
Alは、Siと同様に、鋼を脱酸して鋼板を健全化する作用を有する。さらにAlは、セメンタイトの析出を遅延させ、残留オーステナイトの面積率を高める作用により、延性の向上に寄与する元素である。sol.Al(酸可溶Al)含有量が0.01%未満では上記作用による効果を得ることが困難である。したがって、sol.Al含有量は0.01%以上とする。sol.Al含有量は0.03%以上であるのが好ましい。
一方、sol.Al含有量が2.0%を超えると、A3変態点が著しく上昇し、安定した熱間圧延が困難となる。したがって、sol.Al含有量は2.0%以下とする。sol.Al含有量は1.5%以下であるのが好ましく、1.0%以下であるのがより好ましい。
Nは、不純物として含有される元素であり、鋼板の成形性を低下させる作用を有する。N含有量が0.010%を超えると、成形性の低下が著しくなる。したがって、N含有量は0.010%以下とする。N含有量は0.0080%以下であるのが好ましく、0.0070%以下であるのがより好ましい。N含有量の下限は特に規定する必要はないが、後述するようにTi、NbおよびVの1種以上を含有させて鋼組織の微細化を図る場合を考慮すると、炭窒化物の析出を促進させるためにN含有量は、0.0010%以上とすることが好ましく、0.0020%以上とすることがより好ましい。
Nb:0〜0.10%
V:0〜0.50%
Ti、NbおよびVは、鋼中に炭化物または窒化物として析出し、そのピン止め効果によって鋼組織を微細化する作用を有する。したがって、これらの元素から選択される1種以上を含有させてもよい。これらの元素の上記作用による効果をより確実に得るには、Ti:0.005%以上、Nb:0.002%以上、およびV:0.005%以上の少なくともいずれかを含有させることが好ましい。
一方、これらの元素を過剰に含有させても、上記作用による効果が飽和して不経済となる。したがって、含有させる場合でも、Ti含有量は0.20%以下、Nb含有量は0.10%以下、V含有量は0.50%以下とする。
Mo:0〜0.50%
Ni:0〜1.0%
B:0〜0.0050%
Cr、Mo、NiおよびBは、焼入性を高める作用を有する。また、Moは、鋼中に炭化物を析出して強度を高める作用を有する。さらに、Niは、後述するようにCuを含有させる場合においては、Cuに起因するスラブの粒界割れを効果的に抑制する作用を有する。したがって、これらの元素から選択される1種以上を含有させてもよい。
上記作用による効果をより確実に得るには、Ni含有量を0.05%以上、Cr含有量を0.05%以上、Mo含有量を0.02%以上、及び/または、B含有量を0.0002%以上とすることが好ましい。
また、Mo含有量が0.50%を超えると、上記作用による効果は飽和してコスト的に不利となる。したがって、含有させる場合でも、Mo含有量は0.50%以下とする。好ましくは0.20%以下である。
また、Niは高価な元素であるため、多量の含有はコスト的に不利となる。したがって、含有させる場合でも、Ni含有量は1.0%以下とする。
また、B含有量が0.0050%を超えると成形性の低下が著しくなる。したがって、含有させる場合でも、B含有量は0.0050%以下とする。
Mg:0〜0.020%
REM:0〜0.020%
Ca、MgおよびREMは、介在物の形状を調整することにより、成形性を高める作用を有する。したがって、これらの元素から選択される1種以上を含有させてもよい。上記作用による効果をより確実に得るには、上記元素の少なくともいずれかを0.0005%以上含有させることが好ましい。
一方、これらの元素の含有量が上記の上限値を超えると、鋼中の介在物が過剰となり、却って成形性が低下する場合がある。したがって、含有させる場合でも、Ca含有量は0.020%以下、Mg含有量は0.020%以下、REM含有量は0.020%以下とする。それぞれの元素は、0.010%以下であるのが好ましく、0.005%以下であるのがより好ましい。
Cuは、低温で析出して強度を高める作用を有するので、鋼中に含有させてもよい。上記作用による効果をより確実に得るにはCu含有量は0.05%以上とすることが好ましい。
一方、Cu含有量が1.0%を超えると、スラブの粒界割れが生じる場合がある。したがって、含有させる場合でも、Cu含有量は1.0%以下とする。Cu含有量は0.5%未満であるのが好ましく、0.3%未満であるのがより好ましい。
Biは、凝固組織を微細化することにより成形性を高める作用を有するので、鋼中に含有させてもよい。上記作用による効果をより確実に得るには、Bi含有量を0.0005%以上とすることが好ましい。
一方、Bi含有量が0.020%を超えると、上記作用による効果は飽和してしまい、コスト的に不利となる。したがって、含有させる場合でも、Bi含有量は0.020%以下とする。Bi含有量は0.010%以下であるのが好ましい。
本実施形態に係る鋼板の金属組織について、以下に説明する。以下の説明において組織の割合(面積率)についての「%」は、「面積%」を意味する。
マルテンサイトは硬質かつ均質な組織であり、高い引張強さを得るのに適した組織である。マルテンサイトの面積率が70.0%未満の場合、所望の引張強さを得ることが困難となる。したがって、マルテンサイトの面積率は70.0%以上とする。マルテンサイトの面積率は75.0%以上であるのが好ましい。一方、マルテンサイトの面積率が95.0%を超えると延性が著しく低下する。したがって、マルテンサイトの面積率は95.0%以下とする。本実施形態に係る鋼板のマルテンサイトは、無拡散でせん断的機構により生成する、いわゆるフレッシュマルテンサイトの他に焼戻しマルテンサイトを含む総称である。
残留オーステナイトは、TRIP効果により延性を高める作用を有する。残留オーステナイトの面積率が5.0%未満では、上記作用による効果を得ることが困難である。したがって、残留オーステナイトの面積率は5.0%以上とする。残留オーステナイト面積率は8.0%以上であるのが好ましく、10.0%以上であるのがより好ましい。一方、残留オーステナイトの面積率が30.0%超となると、相対的にマルテンサイトの量が減少し、所望の引張強さを得ることが困難となる。したがって、残留オーステナイトの面積率は30.0%以下とする。
本実施形態に係る鋼板には、上述の組織以外に残部としてポリゴナルフェライト、ベイニティックフェライト、ベイナイト、セメンタイトおよびパーライト等が含まれる場合がある。マルテンサイトおよび残留オーステナイトを除く残部の組織の合計面積率が10.0%を超えると、所望の強度または延性を得ることが困難となる。そのため、残部の面積率を10.0%以下とする。残部の面積率は8.0%以下であるのが好ましく、6.0%以下であるのがより好ましい。残部の面積率は0%でもよい。
残留オーステナイトの平均粒径が2.0μmを超えると、加工誘起変態により生じたマルテンサイトによって粗大なボイドが形成される。この場合、早期に局所変形が生じ、延性向上の効果が得られない。したがって、残留オーステナイトの平均粒径は2.0μm以下とする。残留オーステナイトの平均粒径は1.5μm以下であるのが好ましく、1.0μm以下であるのがより好ましい。
一方、残留オーステナイトの平均粒径が0.2μm未満では、周囲の結晶粒からの三次元的拘束により、変形に対する残留オーステナイトの安定性が過度に高まり、高強度鋼板ではTRIP効果が十分に発現される前に局所変形が生じて延性の向上が図れない場合がある。したがって、残留オーステナイトの平均粒径は0.2μm以上とする。
但し、上記式中の記号の意味は以下のとおりである。
[Mn]γ:残留オーステナイト中の平均Mn濃度(質量%)
残留オーステナイト中のMn濃度は延性と降伏応力とに大きく影響する。所望の降伏応力および延性を得るためには、残留オーステナイト中の平均Mn濃度が、上記(i)式を満足する必要がある。
但し、上記式中の記号の意味は以下のとおりである。
[C]:鋼板中のC含有量(質量%)
[C]M:マルテンサイト中の平均C濃度(質量%)
マルテンサイト中のC濃度は引張強さに大きく影響する。所望の引張強さを得るためには、マルテンサイト中のC濃度が、鋼板中のC含有量との関係において、上記(ii)式を満足する必要がある。
また、マルテンサイト中の平均C濃度は、ビッカース硬度計を用いて、以下の方法で求める。まず、上述の方法で同定されたマルテンサイトのビッカース硬さを、1kgfの試験力で10点測定し、その平均値を求める。そして、上記のマルテンサイトのビッカース硬さの平均値と下記(iii)式および(iv)式とに基づいて、マルテンサイト中の平均C濃度を算出する。
[C]M={1573−(15732−4096×A)0.5}/2048 ・・・(iii)
但し、上記(iii)式中のAは、下記(iv)式により算出される値であり、(iv)式中の記号の意味は以下のとおりである。
A=HV−14×[Mn]−27×[Si]−200 ・・・(iv)
HV:マルテンサイトのビッカース硬さの平均値
[Mn]:鋼板中のMn含有量(質量%)
[Si]:鋼板中のSi含有量(質量%)
本実施形態に係る鋼板では、降伏応力が800MPa以上であり、引張強さが1180MPa以上であり、かつ、TS×ELの値が18000MPa・%以上であることが好ましい。上記の値であれば、高い降伏応力および引張強さを有し、強度−延性バランスに優れるので、車体軽量化と耐衝突特性向上とを両立できる。
上述した化学組成および鋼組織を有する本発明に係る高強度鋼板の表面には、耐食性の向上等を目的としてめっき層を形成させて、表面処理鋼板としてもよい。めっき層は、電気めっき層であってもよく、溶融めっき層であってもよい。
本発明の一実施形態に係る高強度鋼板は、例えば以下に示す工程を含む製造方法によって得ることができる。
上述した化学組成を有する鋼は、公知の手段により溶製された後に、連続鋳造法により鋼塊とされるか、または、任意の鋳造法により鋼塊とした後に分塊圧延する方法等により鋼片とされる。連続鋳造工程では、介在物に起因する表面欠陥の発生を抑制するために、鋳型内にて電磁攪拌等の外部付加的な流動を溶鋼に生じさせることが好ましい。
スラブ加熱温度:1350℃以下
熱間圧延に供するスラブの加熱温度は、スケールロスを抑制する観点から1350℃以下とする。加熱温度は、1280℃以下とすることが好ましい。熱間圧延に供するスラブの加熱温度の下限は特に限定する必要はなく、後述するように熱間圧延をAr3点以上で完了することが可能な温度であればよい。
熱間圧延は、圧延完了後にオーステナイトを変態させることにより熱延鋼板の金属組織を微細化するために、Ar3点以上の温度域で完了させる。圧延完了温度(最終圧延パス完了後の温度)がAr3点未満では、熱間圧延中にフェライト変態が生じ、熱延鋼板において、圧延方向に展伸した粗大な金属組織が形成される。これによって焼鈍後の金属組織で粗大な残留オーステナイトが生成し、延性が劣化し易くなる。このため、熱間圧延の完了温度はAr3点以上とする。スラブを熱間圧延することにより熱延鋼板が得られる。
Ar3=622.2+149.4×[C]−24.2×[Si]−13.7×[Mn] ・・・(I)
但し、式中の各[元素記号]は、鋼中に含まれる各元素の含有量(質量%)を表す。
最終圧延パスと1つ前の圧延パスにおける圧下率は、それぞれ15〜60%とすることが好ましい。最終圧延パスと1つ前の圧延パスにおける圧下率をそれぞれ15%以上とすることにより、主に再結晶オーステナイト粒の微細化が図られ、その後の冷却によって等軸で微細なマルテンサイト組織が得られやすくなる。これによって焼鈍後に微細な残留オーステナイトを得ることが可能となる。
0.002/exp(−6080/(T1+273))≦t1≦2.0 ・・・(v)
ここで、各記号の意味は、以下のとおりである。
t1:最終圧延パスの1つ前の圧延完了から、最終圧延パスの圧延開始までのパス間時間(秒)
T1:最終圧延パスの1つ前の圧延パスの圧延完了温度(℃)
熱間圧延終了後、1〜10秒の空冷を行った後に、10℃/秒以上の平均冷却速度で巻取り温度まで冷却
熱延工程によって得られた熱延鋼板に対し、熱間圧延終了後、1〜10秒の空冷を行う。これにより熱間圧延で加工されたオーステナイト粒の再結晶を促進するとともにオーステナイトの粒成長を抑制する。熱間圧延後の空冷時間が1秒未満ではオーステナイトの再結晶が不十分となり、圧延方向に展伸した粗大な金属組織が形成される。これにより、二次焼鈍後に粗大な残留オーステナイトが形成して鋼板の加工性が劣化する。一方、10秒を超えて空冷した場合、熱延鋼板の金属組織が粗大となり、焼鈍後に残留オーステナイト中へのMn濃化が不十分となり降伏比が低下する。
巻取り温度:550℃以下
後述するように、熱間圧延後に行う焼鈍(一次焼鈍)によって、フェライト、オーステナイトおよびセメンタイトの間でMnの分配が促進される。そして、その後に行う焼鈍(二次焼鈍)によって、Cにより固溶強化されたマルテンサイトを主体とし、Mn濃化により安定化された残留オーステナイトを含有する鋼組織に制御することが可能となる。
上述した熱間圧延工程、冷却工程、巻取り工程を経た熱延鋼板に対して、フェライトとオーステナイトもしくはフェライトとセメンタイトとの二相域またはフェライトとオーステナイトとセメンタイトとの三相域の温度で焼鈍を行う。この焼鈍を「一次焼鈍」と呼ぶ。一次焼鈍に先立って酸洗等により熱延鋼板の脱スケールを行ってもよい。一次焼鈍によってフェライト、オーステナイトおよびセメンタイトとの間でMnの分配を促進することで、その後に行う二次焼鈍によって高強度かつ延性に好適な金属組織を得ることが容易となる。この一次焼鈍条件は以下の範囲を満足する条件で行う。
焼鈍温度(一次焼鈍温度)は、(Ac1点−80℃)〜(Ac3点−55℃)とする。この範囲の温度で焼鈍することにより、オーステナイト中もしくはセメンタイト中またはその両方へ効果的にMnが濃化し、その後に行う二次焼鈍によって、残留オーステナイトの面積率および平均粒径、ならびに残留オーステナイト中のMn濃度を所望の範囲に制御することが可能となる。
Ac1=631.3+235.4×[C]+10.5×[Si]−9.4×[Mn] ・・・(II)
Ac3=781.7+3.7×[C]0.5−7.2×[Si]−9.7×[Mn] ・・・(III)
但し、式中の各[元素記号]は、鋼中に含まれる各元素の含有量(質量%)を表す。
一次焼鈍の保持時間は、上述の一次焼鈍温度との関係において、下記(vi)式を満足することが好ましい。
2.3×10−8×exp{23500/(T2+273)}≦t2≦4.0×105 ・・・(vi)
但し、上記(vi)式中の各記号の意味は以下のとおりである。
t2:一次焼鈍温度での保持時間(秒)
T2:一次焼鈍温度(℃)
冷圧率:30%以上80%未満
前記の一次焼鈍工程後の焼鈍鋼板に対して、常法に従い冷間圧延を施して冷延鋼板としてもよい。また、冷間圧延の前に酸洗等により焼鈍鋼板に脱スケールを行ってもよい。冷間圧延を行なう場合、二次焼鈍時の再結晶を促進して焼鈍後の金属組織を均一化し、延性を向上させるために、冷圧率(冷間圧延における総圧下率(累積圧下率))を30%以上とすることが好ましい。冷圧率は40%以上とすることがより好ましい。これにより二次焼鈍後の金属組織がさらに細粒化するとともに集合組織が改善され、延性が向上する。この観点からは、冷圧率は50%を超える値とすることがさらに好ましく、60%を超える値とすることが特に好ましい。一方、冷圧率が高すぎると、圧延荷重が増大して圧延が困難となる。そのため、冷圧率は80%未満とすることが好ましく、70%未満とすることがより好ましい。
なお、二次焼鈍後に冷間圧延を行なうと、Cで固溶強化されたマルテンサイトを含む鋼板に冷間圧延を行なうことになる。この場合、降伏点が現れやすくなる。降伏点が現れると、不均一変形が生じやすくなり、プレス成形後の表面凹凸が生じやすくなることがあるので、好ましくない。
上述した一次焼鈍工程後の熱延鋼板(焼鈍鋼板)または冷間圧延工程で得られた冷延鋼板をさらに焼鈍する。この焼鈍を「二次焼鈍」と呼ぶ。二次焼鈍を行うことによって、Cにより固溶強化されたマルテンサイトを主体とし、Mn濃化した残留オーステナイトを含有する金属組織を得ることが容易となる。この二次焼鈍条件は、以下の範囲を満足することが好ましい。
焼鈍温度(二次焼鈍温度)は、(Ac3点+30℃)以上とする。これは、所望の体積率の残留オーステナイトを生成させるため、さらに、図1に示すように、一次焼鈍によって生成したセメンタイトおよび/または残留オーステナイト中に存在しているCを鋼組織全体(特にMn濃度の低いオーステナイト領域)に拡散させることで、主相がCにより固溶強化されたマルテンサイトであって、第二相に残留オーステナイトを含む金属組織を得るためである。しかしながら、二次焼鈍温度が高くなりすぎると、加熱中のオーステナイトが過度に粗大化することで冷却後の金属組織が粗大化するとともに、一次焼鈍で促進したMn分配が拡散により低下し、延性が劣化し易くなる。このため、二次焼鈍温度は、(Ac3点+200℃)未満とすることが好ましい。二次焼鈍温度は、(Ac3点+150℃)未満とすることがより好ましい。
二次焼鈍温度での保持時間が長くなりすぎると、一次焼鈍で分配したMnの拡散が生じて、降伏応力が低下するとともに、延性が劣化し易くなる。このため、保持時間は、150秒間未満とする、120秒間未満とすることが好ましい。一次焼鈍で分配したMnの拡散を抑制する観点から、二次焼鈍温度での保持時間の下限は特に限定する必要はなく、0秒超であればよい。
電気めっき鋼板を製造する場合には、上述した方法で製造された焼鈍鋼板に、必要に応じて表面の清浄化および調整のための周知の前処理を施した後、常法に従って電気めっきを行えばよく、めっき被膜の化学組成および付着量は限定されない。電気めっきの種類として、電気亜鉛めっき、電気Zn−Ni合金めっき等が例示される。
Claims (8)
- 化学組成が、質量%で、
C:0.08〜0.45%、
Si:0.05〜3.0%、
Mn:3.5〜10.0%、
P:0.10%以下、
S:0.030%以下、
sol.Al:0.01〜2.0%、
N:0.010%以下、
Ti:0〜0.20%、
Nb:0〜0.10%、
V:0〜0.50%、
Cr:0%以上1.0%未満、
Mo:0〜0.50%、
Ni:0〜1.0%、
B:0〜0.0050%、
Ca:0〜0.020%、
Mg:0〜0.020%、
REM:0〜0.020%、
Cu:0〜1.0%、
Bi:0〜0.020%、
残部:Feおよび不純物であり、
金属組織が、面積%で、
マルテンサイト:70.0〜95.0%、
残留オーステナイト:5.0〜30.0%、
残部:0〜10.0%であり、かつ、
残留オーステナイトの平均粒径:0.2〜2.0μmであり、
前記残留オーステナイト中の平均Mn濃度が下記(i)式を満足し、前記C含有量と前記マルテンサイト中の平均C濃度とが(ii)式を満足する、
高強度鋼板。
7.0≦[Mn]γ≦20.0 ・・・(i)
0.6≦[C]M/[C] ・・・(ii)
但し、上記式中の記号の意味は以下のとおりである。
[Mn]γ:前記残留オーステナイト中の前記平均Mn濃度(質量%)
[C]:鋼板中の前記C含有量(質量%)
[C]M:前記マルテンサイト中の前記平均C濃度(質量%) - 前記化学組成が、質量%で、
Ti:0.005〜0.20%、
Nb:0.002〜0.10%、および
V:0.005〜0.50%、
から選択される1種以上を含有する、
請求項1に記載の高強度鋼板。 - 前記化学組成が、質量%で、
Cr:0.05%以上、1.0%未満、
Mo:0.02〜0.50%、
Ni:0.05〜1.0%、および
B:0.0002〜0.0050%、
から選択される1種以上を含有する、
請求項1または請求項2に記載の高強度鋼板。 - 前記化学組成が、質量%で、
Ca:0.0005〜0.020%、
Mg:0.0005〜0.020%、および
REM:0.0005〜0.020%、
から選択される1種以上を含有する、
請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の高強度鋼板。 - 前記化学組成が、質量%で、
Cu:0.05〜1.0%
を含有する、
請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の高強度鋼板。 - 前記化学組成が、質量%で、
Bi:0.0005〜0.020%
を含有する、
請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の高強度鋼板。 - 請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載の高強度鋼板の製造方法であって、
請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載の化学組成を有するスラブに対して、熱間圧延工程、冷却工程、巻取り工程、一次焼鈍工程、任意の冷間圧延工程、および二次焼鈍工程を順に行う高強度鋼板の製造方法であって、
前記熱間圧延工程では、
最終圧延パスおよび前記最終圧延パスの1つ前の圧延パスにおける圧下率をそれぞれ15〜60%とし、
前記最終圧延パスの1つ前の前記圧延パスの圧延完了から前記最終圧延パスの圧延開始までのパス間時間を、下記(v)式を満足させ、
前記最終圧延パスの圧延完了温度をAr3点〜1100℃の温度域とし、
前記冷却工程では、前記熱間圧延工程後の熱延鋼板に対し、1〜10秒の空冷を行った後に、10℃/秒以上の平均冷却速度で冷却し、
前記巻取り工程では、
550℃以下の温度域で巻取り、
前記一次焼鈍工程では、
前記熱延鋼板を、焼鈍温度が(Ac1点−80℃)〜(Ac3点−55℃)の温度域、かつ、保持時間が下記(vi)式を満足するように保持し、
前記二次焼鈍工程では、
前記熱延鋼板を、焼鈍温度が、(Ac3点+30℃)以上、(Ac3点+200℃)未満の温度域、かつ、保持時間が150秒未満となるように保持した後、Ac3点〜500℃の温度範囲での平均冷却速度が15℃/秒以上となるように500℃以下の温度まで冷却する、
高強度鋼板の製造方法。
0.002/exp(−6080/(T1+273))≦t1≦2.0 ・・・(v)
2.3×10−8×exp{23500/(T2+273)}≦t2≦4.0×105 ・・・(vi)
但し、上記式中の各記号の意味は以下のとおりである。
t1:前記最終圧延パスの1つ前の圧延完了から前記最終圧延パスの圧延開始までのパス間時間(秒)
T1:前記最終圧延パスの1つ前の圧延パスの圧延完了温度(℃)
t2:前記一次焼鈍の前記焼鈍温度での前記保持時間(秒)
T2:前記一次焼鈍の前記焼鈍温度(℃) - 前記冷間圧延工程において、総圧下率を30%以上80%未満とする、
請求項7に記載の高強度鋼板の製造方法。
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