JP6682378B2 - レンズ体、レンズ結合体及び車両用灯具 - Google Patents

レンズ体、レンズ結合体及び車両用灯具 Download PDF

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Description

本発明は、レンズ体、レンズ結合体及び車両用灯具に関し、特に、光源と組み合わせて用いられるレンズ体及びレンズ結合体、並びにこれらを備えた車両用灯具に関する。
従来より、光源とレンズ体とを組み合わせた車両用灯具が提案されている(例えば、特許文献1を参照。)。車両用灯具では、光源からの光が、レンズ体の入射部からレンズ体の内部に入射して、レンズ体の反射面によって一部が反射された後、レンズ体の出射面からレンズ体の外部に光が出射される。これにより、レンズ体の前方に照射される光は、レンズ体の出射面の焦点近傍に形成される光源像を反転投影して、上端縁に反射面の前端部によって規定されるカットオフラインを含むロービーム用配光パターンを形成する。
特開2004−241349号公報
ところで、上述した車両用灯具では、車両先端側のコーナー部に付与されたスラント形状に合わせて、レンズ体の出射面にスラント角(傾ける向きによってはキャンバー角ともいう。)を付与することがある。例えば、出射面にキャンバー角が付与されたレンズ体では、車両進行方向に対して車幅方向の内側よりも外側が後退する方向に向かって所定の角度で出射面を傾斜させている。
しかしながら、出射面にキャンバー角が付与されたレンズ体では、出射面を傾斜させることによって、カットオフラインを規定する反射面の前端部と出射面との間で光の光路が変化するため、上述したロービーム用配光パターンのカットオフラインが明瞭とならずに、二重にボケてしまうことがあった。
また、出射面にキャンバー角が付与されたレンズ体では、出射面を傾斜させることによって、フレネル反射損失等が発生し、光源から出射された光の光利用効率が低下してしまうことがあった。
本発明は、このような従来の事情に鑑みて提案されたものであり、出射面にキャンバー角(スラント角)が付与されたレンズ体において、ボケ等の発生を防ぎつつ、カットオフラインが明瞭な配光パターンを形成できるレンズ体及びレンズ結合体、並びにこれらを備えた車両用灯具を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、水平方向に延びる第1基準軸に沿って、入射部と、反射面と、出射面とがこの順で配置され、光源からの光が、前記入射部からレンズ内部に入射して、前記反射面によって一部が反射された後、前記出射面からレンズ外部に光が出射されることによって、レンズ前方に照射される光が、前記出射面側の焦点近傍に形成される光源像を反転投影して、上端縁に前記反射面の前端部によって規定されるカットオフラインを含む所定の配光パターンを形成するように構成されたレンズ体であって、前記出射面は、当該出射面から出射される光の進行方向に対して、前記第1基準軸を挟んだ水平方向の一端側よりも他端側が後退する方向に向かって所定の角度で傾斜しており、前記反射面の前端部は、前記出射面から出射される光の進行方向に対して、前記第1基準軸を挟んだ水平方向の前記一端側が相対的に後退し、前記他端側が相対的に前進した形状を有して、前記出射面が傾斜する角度に応じて調整されていることを特徴とするレンズ体である。
請求項1に記載の発明では、出射面が傾斜する角度によって、反射面の前端部と出射面との間で光の光路が変化する。これに合わせて、その出射面が傾斜していないときからの変化分をキャンセルするように、反射面の前端部における形状が調整(補正)されている。これにより、反射面の前端部と出射面との間で光の光路を最適化し、ボケ等の発生を防ぎつつ、カットオフラインが明瞭な配光パターンを形成できる。
また、請求項1に記載の発明では、反射面の前端部を出射面が傾斜する角度に応じて調整された形状とすることで、反射面の前端部と出射面との間で光の光路を最適化し、ボケ等の発生を防ぎつつ、カットオフラインが明瞭な配光パターンを形成できる。
また、請求項に記載の発明は、請求項1に記載のレンズ体において、前記反射面の前端部は、前記出射面から出射される光の進行方向に対して、その最も後退した位置が前記第1基準軸を挟んだ水平方向の前記一端側にシフトした形状を有することを特徴とする。
請求項に記載の発明では、反射面の前端部を出射面が傾斜する角度に応じて調整された形状とすることで、反射面の前端部と出射面との間で光の光路を最適化し、ボケ等の発生を防ぎつつ、カットオフラインが明瞭な配光パターンを形成できる。
また、請求項に記載の発明は、請求項1又は2に記載のレンズ体において、前記出射面は、前記第1基準軸を中心として回転する方向に前記水平方向に対して所定の角度で傾斜しており、前記反射面の前端部は、前記出射面が傾斜する角度に応じて、前記第1基準軸を中心として前記出射面の回転方向とは反対方向に傾斜していることを特徴とする。
請求項に記載の発明では、出射面が第1基準軸を中心として回転する方向に水平方向に対して所定の角度で傾斜している場合でも、その回転方向に応じた方向に配光パターンが回転することを抑制することが可能である。
請求項に記載の発明は、請求項1〜の何れか一項に記載のレンズ体において、前記出射面側の焦点は、前記反射面の前端部近傍に設定されていることを特徴とする。
請求項に記載の発明では、出射面側の焦点近傍に形成される光源像を反転投影して、上端縁に反射面の前端部によって規定されるカットオフラインを含む所定の配光パターンを形成することができる。
請求項に記載の発明は、請求項1〜の何れか一項に記載のレンズ体において、前記反射面は、前記第1基準軸に対して前方斜め下方に向かって傾斜していることを特徴とする。
請求項に記載の発明では、反射面で反射した光の一部が出射面に入射しない方向に進む光(迷光)となることを抑制しながら、反射面で反射した光の利用効率を高めることができる。
請求項に記載の発明は、請求項1〜の何れか一項に記載のレンズ体において、前記入射部は、前記光源からの光が入射する入射面と、前記入射面から入射した一部の光を反射しながら、前記反射面に向けて集光させる集光反射面とを有し、前記集光反射面は、前記反射面の前記第1基準軸を挟んだ水平方向の前記他端側に向けて反射される光の一部を、その焦点が少なくとも前記反射面の前端部よりも前方又は無限遠点に位置するように集光させることを特徴とする。
請求項に記載の発明では、集光反射面から反射面の第1基準軸を挟んだ水平方向の他端側に向けて反射される光の一部が出射面から出射されたときにグレアの原因となることを防ぐことができる。
請求項に記載の発明は、請求項1〜の何れか一項に記載のレンズ体において、前記入射部となる第1入射面、前記反射面及び第1出射面を含む第1レンズ部と、第2入射面及び前記出射面となる第2出射面を含む第2レンズ部とを有し、前記第1出射面は、当該第1出射面から出射される光を水平方向に集光させるように、その円柱軸が鉛直方向に延びた半円柱状のレンズ面として構成され、前記第2出射面は、当該第2出射面から出射される光を鉛直方向に集光させるように、その円柱軸が水平方向に延びた半円柱状のレンズ面として構成されていることを特徴とする。
請求項に記載の発明では、第1出射面と第2出射面とで集光機能を分解しながら、水平方向及び鉛直方向に集光した所定の配光パターンを形成することができる。
請求項に記載の発明は、請求項に記載のレンズ体において、前記第1レンズ部と前記第2レンズ部とを連結する連結部を有し、前記連結部は、前記第1出射面と前記第2入射面との間に空間が形成された状態で、前記第1レンズ部と前記第2レンズ部とを連結していることを特徴とする。
請求項に記載の発明では、第1レンズ部と第2レンズ部とを連結部を介して一体に成形したレンズ体を得ることができる。
請求項に記載の発明は、請求項又はに記載のレンズ体を備え、前記レンズ体が複数並んだ状態で、各々の前記出射面が結合されることによって、水平方向にライン状に延びる連続出射面が構成されていることを特徴とするレンズ結合体である。
請求項に記載の発明では、水平方向にライン状に延びる一体感のある見栄えのレンズ結合体を提供することができる。
請求項10に記載の発明は、請求項1〜の何れか一項に記載のレンズ体と、前記レンズ体の前記入射部に向けて光を照射する光源とを備えることを特徴とする車両用灯具である。
請求項10に記載の発明では、ボケ等の発生を防ぎつつ、カットオフラインが明瞭な配光パターンを形成できるレンズ体を備えた車両用灯具を提供することができる。
請求項11に記載の発明は、請求項に記載のレンズ結合体と、前記レンズ結合体を構成する複数のレンズ体に対して、各々の前記入射部に向けて光を照射する複数の光源とを備えることを特徴とする車両用灯具である。
請求項11に記載の発明では、水平方向にライン状に延びる一体感のある見栄えのレンズ結合体を備えた車両用灯具を提供することができる。
以上のように、本発明によれば、出射面にキャンバー角(スラント角)が付与されたレンズ体において、ボケ等の発生を防ぎつつ、カットオフラインが明瞭な配光パターンを形成できるレンズ体及びレンズ結合体、並びにこれらを備えた車両用灯具を提供することが可能である。
本発明の第1の実施形態に係るレンズ体を備える車両用灯具の概略構成を示す断面図である。 図1に示すレンズ体における反射面の前端部の形状を説明するための模式図である。 LB光により仮想鉛直スクリーンの面上に形成された配光パターンを示す光度分布図である。 キャンバー角に応じて調整された反射面の前端部と、調整前の反射面の前端部との形状の違いを説明するための上面図である。 後退角θxを0°,10°20°,30°,40°としたときの、反射面の前端部の形状を示す上面図である。 後退角θxを0°,10°20°,30°,40°としたときの、反射面の前端部が最も後退する位置を示すX−Y座標図である。 後退角θxを0°としたときの、仮想鉛直スクリーンの面上に形成された配光パターンを示す光度分布図である。 後退角θxを10°としたときの、仮想鉛直スクリーンの面上に形成された配光パターンを示す光度分布図である。 後退角θxを20°としたときの、仮想鉛直スクリーンの面上に形成された配光パターンを示す光度分布図である。 後退角θxを30°としたときの、仮想鉛直スクリーンの面上に形成された配光パターンを示す光度分布図である。 後退角θxを40°としたときの、仮想鉛直スクリーンの面上に形成された配光パターンを示す光度分布図である。 釣り目角が付与された出射面と、反射面の前端部との回転方向を示す正面図である。 本発明の第2の実施形態に係るレンズ体を備える車両用灯具の概略構成を示す上面図である。 図13に示すレンズ体の第1入射部の構成を示す平面図である。 調整前の集光反射面で反射された光の光路を示す平面図である。 図15に示す調整前の仮想鉛直スクリーンの面上に形成された配光パターンを示す光度分布図である。 調整後の集光反射面で反射された光の光路を示す平面図である。 図17に示す調整後の仮想鉛直スクリーンの面上に形成された配光パターンを示す光度分布図である。 本発明の第3の実施形態に係るレンズ結合体を備える車両用灯具の概略構成を示す上面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
なお、以下の説明で用いる図面においては、各構成要素を見やすくするため、構成要素によって寸法の縮尺を異ならせて示すことがあり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
(第1の実施形態)
先ず、本発明の第1の実施形態として図1に示すレンズ体12を備えた車両用灯具10について説明する。なお、図1は、車両用灯具10の概略構成を示す断面図である。図1では、車両用灯具10の光源14からレンズ体12に入射した光Lの光路を破線で示している。また、以下に示す図面では、XYZ直交座標系を設定し、X軸方向を車両用灯具10(レンズ体12)の前後方向、Y軸方向を車両用灯具10(レンズ体12)の左右方向、Z軸方向を車両用灯具10(レンズ体12)の上下方向として、それぞれ示すものとする。
車両用灯具10は、図1に示すように、本発明を適用したレンズ体12と、レンズ体12の入射部となる入射面12aに向けて光Lを照射する光源14とを備えている。
レンズ体12は、水平方向(X軸方向)に延びる第1基準軸AX1に沿って延びた形状の多面レンズ体である。具体的に、このレンズ体12は、水平方向に延びる第1基準軸AX1に沿って、入射面12aと、反射面12bと、反射面12bの前端部12cと、出射面12dとが、この順で配置された構成を有している。なお、レンズ体12については、例えば、ポリカーボネイトやアクリル等の透明樹脂やガラスなど、空気よりも屈折率の高い材質のものを用いることができる。また、レンズ体12に透明樹脂を用いた場合は、金型を用いた射出成形によってレンズ体12を形成することが可能である。
入射面12aは、レンズ体12の後端部(後面)に位置して、この入射面12a近傍に配置される光源14(正確には、光学設計上の基準点F)からの光Lが屈折してレンズ体12の内部に入射するレンズ面(例えば、光源14に向かって凸となる自由曲面)を構成している。
入射面12aは、少なくとも鉛直方向(Z軸方向)に関し、この入射面12a近傍に配置される光源14からの光Lが、光源14の中心(基準点F)と反射面12bの前端部12c近傍の点(出射面12d側の焦点F12d)とを通過し、且つ、第1基準軸AX1に対して前方斜め下方に向かって傾斜した第2基準軸AX2寄りに集光するように、その面形状が調整されている。
また、入射面12aは、水平方向(Y軸方向)に関し、レンズ体12の内部に入射した光源14からの光Lが、反射面12bの前端部12cに向かって第1基準軸AX1寄りに集光するように、その面形状が構成されている。なお、入射面12aは、水平方向(Y軸方向)に関し、レンズ体12の内部に入射した光源14からの光が、第1基準軸AX1に対して平行な光となるように、その面形状が構成されていてもよい。また、入射部については、このような入射面12aに限らず、レンズ体12の後端側に入射凹部を設け、この入射凹部の内側に光源14を配置した構成とすることもできる。
反射面12bは、入射面12aの下端縁から前方(+X軸方向)に向かって延びた平面形状を有している。反射面12bは、レンズ体12の内部に入射した光源14からの光Lのうち、この反射面12bに入射した光L1をレンズ体12の内部で前方の出射面12dに向けて内面反射(全反射)する。これにより、レンズ体12では、金属蒸着による金属反射膜を用いることなく、反射面12bを形成できるため、コストアップや反射率の低下等を防ぐことが可能である。
また、反射面12bは、第1基準軸AX1に対して前方斜め下方に向かって傾斜している。この場合、反射面12bで反射した光L1の一部が出射面12dに入射しない方向に進む光(迷光)となることを抑制しながら、反射面12bで反射した光の利用効率を高めることができる。
反射面12bの前端部12cは、光源14からレンズ体12の内部に入射した光Lのカットオフラインを規定している。
ここで、反射面12bの前端部12cの形状について、図2(a)〜(d)を参照して説明する。なお、図2(a)は、反射面12bの前端部12cの正面視形状(入射面12a側(+X軸方向)から見たときの形状)を示す模式図である。図2(b)〜(d)は、反射面12bの前端部12cの側面視形状(側面側(+Y軸方向)から見たときの形状)の例を示す模式図である。
反射面12bの前端部12cは、図1及び図2(a)に示すように、反射面12bの先端部において、レンズ体12の左右方向(Y軸方向)に延びるように形成されている。具体的に、この反射面12bの前端部12cは、左水平カットオフラインに対応した辺e1と、右水平カットオフラインに対応した辺e2と、これら左水平カットオフラインと右水平カットオフラインとの間を接続する斜めカットオフラインに対応した辺e3とを含む段差形状を有している。
なお、図2(a)に示す反射面12bの前端部12cの形状は、車両が右側通行の場合を例示している。一方、車両が左側通行の場合、反射面12bの前端部12cの形状は、左水平カットオフラインに対応した辺e1と右水平カットオフラインに対応した辺e2との高さを逆転した段差形状となる。また、反射面12bの前端部12cの形状については、これらの形状に限らず、水平方向に直線状に延びる水平カットオフラインに対応した辺のみからなる形状としてもよい。
反射面12bの前端部12cの側面視形状については、図2(b)に示すように、反射面12bの先端部から上方(+Z軸方向)に向かって直線状に延びる形状を有している。また、反射面12bの前端部12cの側面視形状については、図2(c)に示すように、前方斜め上方に向かって直線状に延びる形状であってもよく、図2(d)に示すように、前方斜め上方に向かって湾曲して延びる形状であってもよい。
なお、反射面12bの前端部12cについては、上述した形状に必ずしも限定されるものではなく、カットオフラインが規定可能な範囲で、適宜変更を加えることが可能である。また、反射面12bの前端部12cについては、上述した段差形状に限らず、カットオフラインに対応した溝部によって形成することも可能である。
出射面12dは、図1に示すように、レンズ体12の前端部(前面)に位置して、レンズ体12の内部に入射した光源14からの光Lのうち、出射面12dに向かって進行する光(以下、直進光という。)L2と、反射面12bで反射された後、出射面12dに向かって進行する光(以下、反射光という。)L1とをレンズ体12の外部に出射するレンズ面(例えば、前方に向かって凸となる自由曲面)を構成している。また、出射面12d側の焦点F12dは、反射面12bの前端部12c近傍(例えば、反射面12bの前端部12cの左右方向(Y軸方向)の中心近傍)に設定されている。
なお、上記レンズ体12を構成する面のうち、入射面12aの上端縁と出射面12dの上端縁とを接続する面(上面)12fと、反射面12bの先端部(反射面12bの前端部12c)と出射面12dの下端縁とを接続する面(下面)12gについては、特に説明していないが、これら上面12f及び下面12gについては、レンズ体12の内部を通過する光Lに悪影響(例えば、遮蔽するなど。)を与えない範囲で自由に設計することが可能である。
光源14には、例えば、白色発光ダイオード(LED)や白色レーザーダイオード(LD)等の半導体発光素子を用いることができる。本実施形態では、1つの白色LEDを用いている。なお、光源14の種類については、特に限定されるものではなく、上述した半導体発光素子以外の光源を用いてもよい。また、光源14の数については、1つ限らず、複数であってもよい。
光源14は、その発光面を前方斜め下方に向けた状態、すなわち、この光源14の光軸が第2基準軸AX2に一致した状態で、レンズ体12の入射面12aの近傍(基準点Fの近傍)に配置されている。また、光源14は、この光源14の光軸が第2基準軸AX2に一致していない状態(例えば、光源14の光軸が第1基準軸AX1に平行に配置された状態)で、レンズ体12の入射面12aの近傍(基準点Fの近傍)に配置されていてもよい。
本実施形態の車両用灯具10では、入射面12aからレンズ体12の内部に入射した光源14からの光Lのうち、反射面12bで反射された後、出射面12dに向かって進行する反射光L1と、出射面12dに向かって進行する直進光L2とが、出射面12dからレンズ体12の外部へと出射される。
これにより、レンズ体12の前方に照射される光(以下、ロービーム(LB)光LLOWという。)は、出射面12d側の焦点F12d近傍に形成される光源像を反転投影して、上端縁に反射面12bの前端部12cによって規定されるカットオフラインを含む所定のロービーム(LB)用配光パターンを形成する。
ここで、シミュレーションによりレンズ体12に正対した仮想鉛直スクリーンに対して、LB光LLOWを投影したときの光源像を図3に示す。なお、図3は、仮想鉛直スクリーンの面上に形成されたLB用配光パターンPLOWを示す光度分布図である。また、仮想鉛直スクリーンは、レンズ体12の出射面12dから約25m前方に配置されている。
LB光LLOWによる光源像は、図3に示す仮想鉛直スクリーンの面上において、上端縁に反射面12bの前端部12cの各辺e1〜e3に対応した各カットオフラインCL1〜CL3を含むLB用配光パターンPLOWを形成する。
なお、LB用配光パターンPLOWの水平方向(Y軸方向)の拡散の程度は、入射面12aの面形状(例えば、入射面12aの水平方向(Y軸方向)の曲率)を調整することで自在に調整することが可能である。また、LB用配光パターンPLOWの水平方向(Y軸方向)及び鉛直方向(Z軸方向)の拡散の程度は、出射面12dの面形状を調整することで自在に調整することが可能である。
ところで、本実施形態の車両用灯具10は、車両先端側の両コーナー部(本例では左側コーナー部の場合を例示する。)に配置される車両用前照灯であり、車両先端側のコーナー部に付与されたスラント形状に合わせて、レンズ体12の出射面12dにキャンバー角が付与されている。一方、反射面12bの前端部12cは、このキャンバー角に応じて調整された形状を有している。
ここで、キャンバー角が付与された出射面12dと、反射面12bの前端部12cの形状について、図4を参照して説明する。なお、図4は、キャンバー角に応じて調整された反射面12bの前端部12cと、調整前の反射面12bの前端部12cとの形状の違いを示す上面図である。
キャンバー角が付与された出射面12dは、図4に示すように、この出射面12dから出射される光の進行方向(+X軸方向)に対して、第1基準軸AX1を挟んだ水平方向(Y軸方向)の一端(−Y軸)側よりも他端(+Y軸)側が後退する方向(−X軸方向)に向かって所定の角度(以下、後退角という。)θxで傾斜している。なお、出射面12dから出射される光の進行方向は、車両進行方向に対応し、第1基準軸AX1を挟んだ水平方向の一端側は、車幅方向の内側に対応し、第1基準軸AX1を挟んだ水平方向の他端側は、車幅方向の外側に対応している。
調整前の反射面12bの前端部12cは、出射面12dから出射される光Lの進行方向(+X軸方向)に対して、その最も後退した位置B’が第1基準軸AX1上に位置し、且つ、この第1基準軸AX1を挟んだ水平方向(Y軸方向)の一端(−Y軸)側と他端(+X軸)側とが対称に湾曲した形状C’を有している。
これに対して、本実施形態のレンズ体12では、出射面12dが傾斜する角度(後退角)θxによって、反射面12bの前端部12cと出射面12dとの間で光Lの光路が変化する。これに合わせて、その出射面12dが傾斜していないとき(調整前)からの変化分をキャンセルするように、反射面12bの前端部12cにおける形状が調整(補正)されている。
具体的に、反射面12bの前端部12cは、出射面12dから出射される光Lの進行方向(+X軸方向)に対して、その最も後退した位置Bが第1基準軸AX1を挟んだ水平方向(Y軸方向)の一端(−Y軸)側にシフトした非対称な形状Cを有している。また、反射面12bの前端部12cは、出射面12dから出射される光Lの進行方向(+X軸方向)に対して、第1基準軸AX1を挟んだ水平方向(Y軸方向)の一端(−Y軸)側が調整前よりも相対的に後退し、その他端(+Y軸)側が調整前よりも相対的に前進するように湾曲した形状Cを有している。
以上のように、本実施形態の車両用灯具10では、出射面12dにキャンバー角が付与されたレンズ体12において、この出射面12dが傾斜する角度(後退角)θxに応じて、反射面12bの前端部12cの形状Cが調整されている。これにより、反射面12bの前端部12cと出射面12dとの間で光Lの光路を最適化し、ボケ等の発生を防ぎつつ、カットオフラインが明瞭なLB用配光パターンPLOWを形成することが可能である。
また、出射面12dに付与されるキャンバー角(後退角θx)については、0°<θx≦40°の範囲とすることが好ましい。ここで、出射面12dが傾斜する角度(後退角)θxを0°,10°20°,30°,40°としたときの、反射面12bの前端部12cの形状C(C’)を表すラインを図5に示す。また、後退角θxを0°,10°20°,30°,40°としたときの、反射面12bの前端部12cが最も後退する位置B(B’)のX−Y座標を図6に示す。また、後退角θxを0°,10°20°,30°,40°としたときの、仮想鉛直スクリーンの面上に形成されたLB用配光パターンPLOWを図7〜図11に示す。
なお、図5では、後退角θxが0°のとき、調整前における反射面12bの前端部12cの形状C’を表している。また、図6では、後退角θxが0°のとき、調整前における反射面12bの前端部12cの最も後退する位置B’を、X−Y座標の原点(0,0)とする。
図5及び図6に示すように、後退角θxが大きくなるに従って、位置Bが原点から−X軸方向及び−Y軸方向にシフトしていくことがわかる。また、後退角θxが大きくなるに従って、形状Cの第1基準軸AX1を挟んだ水平方向(Y軸方向)の一端(−Y軸)側のラインにおける後退量と、その他端(+X軸)側のラインにおける前進量とが、共に増加していくことがわかる。
後退角θxが0°のときのLB用配光パターンPLOWは、図7に示すように、仮想鉛直スクリーンの面上において、左側のカットオフラインが明瞭とならずに、上下方向で二重にボケてしまっている。
これに対して、後退角θxが10°20°,30°,40°のときのLB用配光パターンPLOWは、図8〜図11に示すように、仮想鉛直スクリーンの面上において、明瞭なカットオフラインを形成していることがわかる。
なお、後退角θxが40°を超える場合は、LB用配光パターンPLOWの境界が右側30°よりも左側にシフトすることになる。この場合、車両左側の車両用前照灯からのLB光LLOWと、車両右側の車両用前照灯からのLB光LLOWとの重なり合う範囲が車両前方から遠ざかることになり、実用範囲から外れてしまうため好ましくない。
また、本実施形態のレンズ体12は、図12に示すように、第1基準軸AX1を中心として回転する方向に、出射面12dが所定の角度(釣り目角)θzで傾斜している構成としてもよい。なお、図12は、釣り目角θzが付与された出射面12dと、反射面12bの前端部12cとの回転方向を示す正面図である。
この場合、出射面12dが傾斜する角度(釣り目角)θzに応じて、第1基準軸AX1を中心として出射面12dの回転方向(+方向)とは反対方向(−方向)に、所定の角度−θzで反射面12bの前端部12cを傾斜させる。これにより、出射面12dが所定の角度(釣り目角)θzで傾斜している場合でも、その回転方向に応じた方向にLB用配光パターンPLOWが回転することを抑制することが可能である。
なお、出射面12dが傾斜する角度θzと、反射面12bの前端部12cが傾斜する角度−θzとは、必ずしも角度範囲が一致している必要はなく、例えば、本実施形態では、θzが5°のとき、−θzが約−7.5°である。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態として図13に示すレンズ体12Aを備えた車両用灯具10Aについて説明する。なお、図13は、車両用灯具10Aの概略構成を示す上面図である。また、以下の説明では、上記車両用灯具10(レンズ体12)と同等の部位については、説明を省略すると共に、図面において同じ符号を付すものとする。
車両用灯具10Aは、図13に示すように、本発明を適用したレンズ体12Aと、レンズ体12Aの第1入射部13に向けて光を照射する光源14とを備えている。すなわち、この車両用灯具10Aは、上記車両用灯具10が備えるレンズ体12の代わりに、レンズ体12Aを備えた構成である。
レンズ体12Aは、第1入射部13、反射面12b及び第1出射面12A1aを含む第1レンズ部12A1と、第2入射面12A2a及び第2出射面12A2bを含む第2レンズ部12A2とを有している。また、第1レンズ部12A1と第2レンズ部12A2とは、連結部12A3によって第1出射面12A1aと第2入射面12A2aとの間で連結されている。
レンズ体12Aは、水平方向(X軸方向)に延びる第1基準軸AX1に沿って延びた形状の多面レンズ体である。具体的に、このレンズ体12は、水平方向に延びる第1基準軸AX1に沿って、第1入射部13と、反射面12bと、第1出射面12A1aと、第2入射面12A2aと、第2出射面12A2bとが、この順で配置された構成を有している。また、第1出射面12A1aと第2入射面12A2aとは、第1レンズ部12A1、第2レンズ部12A2及び連結部12A3で囲まれた空間Sを挟んで対向している。
レンズ体12Aを構成する面のうち、第1入射部13、反射面12b及び反射面12bの前端部12cは、上記レンズ体12の入射面12a、反射面12b及び反射面12bの前端部12cに相当する面である。一方、レンズ体12Aを構成する面のうち、第1出射面12A1a、第2入射面12A2aは、上記レンズ体12とは異なった面を構成している。
このうち、第1入射部13は、第1レンズ部12A1の後端(後面)側に位置して、この第1入射部13近傍に配置される光源14(正確には、光学設計上の基準点F)からの光Lを屈折して第1レンズ部13の内部に入射する入射面を構成している。具体的に、この第1入射部13は、例えば図14に示すような構成を有している。なお、図14は、第1入射部13の構成を示す平面図である。
第1入射部13は、図14に示すように、光源14と対向する位置に、第1集光入射面13aと、第2集光入射面13bと、集光反射面13cとを有している。第1集光入射面13aは、その中心部から後方に向かって凸となる自由曲面(非球面)により構成されている。第2集光入射面13bは、第1入射部13の周囲を囲む位置から後方に突出した部分の略円筒状の内周面により構成されている。集光反射面13cは、第1入射部13の周囲を囲む位置から後方に突出した部分の略截頭円錐状の外周面により構成されている。
第1入射部13では、光源14から出射された光Lのうち、第1集光入射面13aから入射した光L11を反射面12bに向けて集光させる。一方、第2集光入射面13bから入射した光L12を集光反射面13cで反射(全反射)させることによって、反射面12bに向けて集光させる。
これにより、第1入射部13は、この第1入射部13から第1レンズ部12A1の内部に入射した光Lが、水平断面(Y軸断面)において、第1基準軸AX1に対して平行な光となるように構成されている。
なお、第1入射部13は、この第1入射部13から第1レンズ部12A1の内部に入射した光Lが、水平断面(Y軸断面)において、第1基準軸AX1寄りに集光するように構成されていてもよい。
一方、第1入射部13は、この第1入射部11から第1レンズ部12A1の内部に入射した光Lが、鉛直断面(Z軸断面)において、光源14の中心(基準点F)と反射面12bの前端部12c近傍の点(後述する合成レンズ12A4の合成焦点F12A4)とを通過し、且つ、第1基準軸AX1に対して前方斜め下方に向かって傾斜した第2基準軸AX2寄りに集光するように構成されている。
第1出射面12A1aは、図13に示すように、第1レンズ部12A1の前端部(前面)に位置して、第1方向となる水平方向(Y軸方向)に関し、この第1出射面12A1aから出射される光を集光させるように、その面形状が調整されている。具体的に、この第1出射面12A1aは、その円柱軸が鉛直方向(Z軸方向)に延びた半円柱状のレンズ面として構成されている。また、第1出射面12A1aの焦線は、反射面12bの前端部12c近傍において鉛直方向(Z軸方向)に延びている。
第2入射面12A2aは、第2レンズ部12A2の後端部(後面)に位置して、第1出射面12A1aから出射した光が入射する面として、平面を構成している。なお、第2入射面12A2aの形状については、このような平面に限らず、曲面(レンズ面)とすることも可能である。
第2出射面12A2bは、上記レンズ体12の出射面12dに相当する面であり、第2レンズ部12A2の前端部(前面)に位置して、第2方向となる鉛直方向(Z軸方向)に関し、この第2出射面12A2bから出射される光を集光させるように、その面形状が調整されている。具体的に、この第2出射面12A2aは、その円柱軸が水平方向(Y軸方向)に延びた半円柱状のレンズ面として構成されている。また、第2出射面12A2bの焦線は、反射面12bの前端部12c近傍において水平方向(Y軸方向)に延びている。
また、第1出射面12A1a及び第2レンズ部12A2(第2入射面12A2a及び第2出射面12A2b)からなる合成レンズ12A4の合成焦点F12A4(上記出射面12d側の焦点F12dに相当する。)は、反射面12bの前端部12c近傍(例えば、反射面12bの前端部12cの左右方向の中心近傍)に設定されている。
連結部12A3は、空間Sを挟んで第1レンズ部12A1と第2レンズ部12A2との間の上部を連結している。レンズ体12Aについては、上記レンズ体12と同様の材料を用いて、金型を用いた射出成形によって形成することが可能である。
ところで、本実施形態の車両用灯具10Aは、上記車両用灯具10と同様に、レンズ体12Aの第2出射面12A2bにキャンバー角が付与されている。一方、反射面12bの前端部12cは、このキャンバー角に応じて調整された形状を有している。
すなわち、本実施形態のレンズ体12Aでは、上記図4に示すレンズ体12と同様に、第2出射面12A2bが傾斜する角度(後退角)θxによって、反射面12bの前端部12cと第2出射面12A2bとの間で光の光路が変化する。これに合わせて、その第2出射面12A2bが傾斜していないとき(調整前)からの変化分をキャンセルするように、反射面12bの前端部12cにおける形状が調整(補正)されている。
具体的に、反射面12bの前端部12cは、第2出射面12A2bから出射される光の進行方向(+X軸方向)に対して、その最も後退した位置Bが第1基準軸AX1を挟んだ水平方向(Y軸方向)の一端(+Y軸)側にシフトした非対称な形状Cを有している。また、反射面12bの前端部12cは、第2出射面12A2bから出射される光の進行方向(+X軸方向)に対して、第1基準軸AX1を挟んだ水平方向(Y軸方向)の一端(+Y軸)側が調整前よりも相対的に後退し、その他端(−Y軸)側が調整前よりも相対的に前進するように湾曲した形状Cを有している。
以上のように、本実施形態の車両用灯具10Aでは、第2出射面12A2bにキャンバー角が付与されたレンズ体12Aにおいて、この第2出射面12A2bが傾斜する角度(後退角)θxに応じて、反射面12bの前端部12cの形状Cが調整されている。これにより、反射面12bの前端部12cと第2出射面12A2bとの間で光の光路を最適化し、ボケ等の発生を防ぎつつ、カットオフラインが明瞭なLB用配光パターンを形成することが可能である。
また、本実施形態のレンズ体12Aは、上記図12に示すレンズ体12と同様に、第1基準軸AX1を中心として回転する方向に、第2出射面12A2bが所定の角度(釣り目角)θzで傾斜している構成としてもよい。
この場合、第2出射面12A2bが傾斜する角度(釣り目角)θzに応じて、第1基準軸AX1を中心として第2出射面12A2bの回転方向(+方向)とは反対方向(−方向)に、反射面12bの前端部12cを傾斜させる。これにより、第2出射面12A2bが所定の角度(釣り目角)θzで傾斜している場合でも、その回転方向に応じた方向にLB用配光パターンが回転することを抑制することが可能である。
ところで、上記レンズ体10Aにおいて、調整前の集光反射面13cで反射された光L12の光路を図15に示す。また、このときの仮想鉛直スクリーンの面上に形成されたLB用配光パターンPLOWを図16に示す。
図15に示すように、反射面12bの前端部12cは、上述した一端(−Y軸)側よりも他端(+Y軸)側が前進するように湾曲した非対称な形状Cを有している。この場合、調整前の集光反射面13cで反射された光L12のうち、前端部12cの他端(+Y軸)側に向けて集光される光L12の一部(図15中の−Y軸側に示す光線Lx)が迷光となって、反射面12bの前端部12cで反射された後、第2出射面12A2bから出射することがある。
この場合、図16に示すLB用配光パターンPLOWのように、この光線Lxによってカットオフラインの上方にグレアPLxが発生することがある。
これに対して、上記レンズ体10Aにおいて、調整後の集光反射面13cで反射された光L12の光路を図17に示す。また、このときの仮想鉛直スクリーンの面上に形成されたLB用配光パターンPLOWを図18に示す。
図17に示すように、調整後の集光反射面13cでは、この集光反射面13cで反射された光L12のうち、前端部12cの他端(+Y軸)側に向けて集光される光L12の一部を、その焦点が少なくとも反射面12bの前端部12cよりも前方又は無限遠点に位置するように集光させる。
すなわち、第1入射部13では、集光反射面13cから前端部12cの他端(+Y軸)側に向けて集光される光L12が、反射面12bの前端部12cよりも前方で焦点を結ぶように、若しくは平行な光となるように、集光反射面13cの面調整を行うことが好ましい。
これにより、図18に示すLB用配光パターンPLOWのように、集光反射面13cで反射された光L12のうち、前端部12cの他端(+Y軸)側に向けて集光される光L12の一部が迷光となって、上述したグレアの原因となることを防ぐことができる。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態として図14に示すレンズ結合体22Aを備えた車両用灯具20Aについて説明する。なお、図14は、車両用灯具20Aの概略構成を示す上面図である。また、以下の説明では、上記車両用灯具10A(レンズ体12A)と同等の部位については、説明を省略すると共に、図面において同じ符号を付すものとする。
車両用灯具20Aは、図14に示すように、本発明を適用したレンズ結合体22Aと、レンズ結合体22Aを構成する複数の上記レンズ体12Aに対して、各々の第1入射面12aに向けて光を照射する複数の光源14とを備えている。
すなわち、この車両用灯具20Aは、複数の車両用灯具10A(複数のレンズ体12A)を水平方向(Y軸方向)に一列に並べて配置した構成である。レンズ結合体22Aは、上記レンズ体12Aが複数並んだ状態で、各々の第2出射面12A2bが結合されることによって、水平方向(Y軸方向)にライン状に延びる連続出射面12A2Bを有している。
本実施形態の車両用灯具20Aでは、このような水平方向にライン状に延びる一体感のある見栄えのレンズ結合体22Aを備えることで、そのデザイン性を向上させることが可能である。
なお、レンズ結合体22Aについては、複数のレンズ体12Aを一体に成形したものに限らず、複数のレンズ体12Aを別体に成形した後に、これらをレンズホルダ等の保持部材に保持することで、一体の構成とすることも可能である。
以上のように、本実施形態の車両用灯具20Aでは、連続出射面12A2B(第2出射面12A2b)にキャンバー角が付与されたレンズ結合体22Aにおいて、この連続出射面12A2B(第2出射面12A2b)が傾斜する角度(後退角)θxに応じて、各レンズ体12Aが備える反射面12bの前端部12cの形状Cが調整されている。これにより、各レンズ体12Aにおいて、反射面12bの前端部12cと第2出射面12A2bとの間で光の光路を最適化し、ボケ等の発生を防ぎつつ、カットオフラインが明瞭なLB用配光パターンを形成することが可能である。
また、本実施形態のレンズ体22Aは、上記図12に示すレンズ体12と同様に、第1基準軸AX1を中心として回転する方向に、連続出射面12A2B(第2出射面12A2b)が所定の角度(釣り目角)θzで傾斜している構成としてもよい。
この場合、連続出射面12A2B(第2出射面12A2b)が傾斜する角度(釣り目角)θzに応じて、第1基準軸AX1を中心として連続出射面12A2B(第2出射面12A2b)の回転方向(+方向)とは反対方向(−方向)に、各レンズ体12Aが備える反射面12bの前端部12cを傾斜させる。これにより、連続出射面12A2B(第2出射面12A2b)が所定の角度(釣り目角)θzで傾斜している場合でも、その回転方向に応じた方向にLB用配光パターンが回転することを抑制することが可能である。
10,10A…車両用灯具 12,12A…レンズ体 12a…(第1)入射面(入射部) 12b…反射面 12c…反射面の前端部 12d…出射面 12A1…第1レンズ部 12A2…第2レンズ部 12A3…連結部 12A4…合成レンズ 12A1a…第1出射面 12A2a…第2入射面 12A2b…第2出射面 12A2B…連続出射面 14…光源 20A…車両用灯具 22A…レンズ結合体 AX1…第1基準軸 F12d…焦点 F12A4…合成焦点 L…光 LLOW…ロービーム(LB)光 PLOW…ロービーム(LB)用配光パターン θx…後退角(キャンバー角) θz…釣り目角

Claims (11)

  1. 水平方向に延びる第1基準軸に沿って、入射部と、反射面と、出射面とがこの順で配置され、光源からの光が、前記入射部からレンズ内部に入射して、前記反射面によって一部が反射された後、前記出射面からレンズ外部に光が出射されることによって、レンズ前方に照射される光が、前記出射面側の焦点近傍に形成される光源像を反転投影して、上端縁に前記反射面の前端部によって規定されるカットオフラインを含む所定の配光パターンを形成するように構成されたレンズ体であって、
    前記出射面は、当該出射面から出射される光の進行方向に対して、前記第1基準軸を挟んだ水平方向の一端側よりも他端側が後退する方向に向かって所定の角度で傾斜しており、
    前記反射面の前端部は、前記出射面から出射される光の進行方向に対して、前記第1基準軸を挟んだ水平方向の前記一端側が相対的に後退し、前記他端側が相対的に前進した形状を有して、前記出射面が傾斜する角度に応じて調整されていることを特徴とするレンズ体。
  2. 前記反射面の前端部は、前記出射面から出射される光の進行方向に対して、その最も後退した位置が前記第1基準軸を挟んだ水平方向の前記一端側にシフトした形状を有することを特徴とする請求項1に記載のレンズ体。
  3. 前記出射面は、前記第1基準軸を中心として回転する方向に前記水平方向に対して所定の角度で傾斜しており、
    前記反射面の前端部は、前記出射面が傾斜する角度に応じて、前記第1基準軸を中心として前記出射面の回転方向とは反対方向に傾斜した形状を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のレンズ体。
  4. 前記出射面側の焦点は、前記反射面の前端部近傍に設定されていることを特徴とする請求項1〜の何れか一項に記載のレンズ体。
  5. 前記反射面は、前記第1基準軸に対して前方斜め下方に向かって傾斜していることを特徴とする請求項1〜の何れか一項に記載のレンズ体。
  6. 前記入射部は、前記光源からの光が入射する入射面と、前記入射面から入射した一部の光を反射しながら、前記反射面に向けて集光させる集光反射面とを有し、
    前記集光反射面は、前記反射面の前記第1基準軸を挟んだ水平方向の前記他端側に向けて反射される光の一部を、その焦点が少なくとも前記反射面の前端部よりも前方又は無限遠点に位置するように集光させることを特徴とする請求項1〜の何れか一項に記載のレンズ体。
  7. 前記入射部となる第1入射面、前記反射面及び第1出射面を含む第1レンズ部と、
    第2入射面及び前記出射面となる第2出射面を含む第2レンズ部とを有し、
    前記第1出射面は、当該第1出射面から出射される光を水平方向に集光させるように、その円柱軸が鉛直方向に延びた半円柱状のレンズ面として構成され、
    前記第2出射面は、当該第2出射面から出射される光を鉛直方向に集光させるように、その円柱軸が水平方向に延びた半円柱状のレンズ面として構成されていることを特徴とする請求項1〜の何れか一項に記載のレンズ体。
  8. 前記第1レンズ部と前記第2レンズ部とを連結する連結部を有し、
    前記連結部は、前記第1出射面と前記第2入射面との間に空間が形成された状態で、前記第1レンズ部と前記第2レンズ部とを連結していることを特徴とする請求項に記載のレンズ体。
  9. 請求項又はに記載のレンズ体を備え、
    前記レンズ体が複数並んだ状態で、各々の前記出射面が結合されることによって、水平方向にライン状に延びる連続出射面が構成されていることを特徴とするレンズ結合体。
  10. 請求項1〜の何れか一項に記載のレンズ体と、
    前記レンズ体の前記入射部に向けて光を照射する光源とを備えることを特徴とする車両用灯具。
  11. 請求項に記載のレンズ結合体と、
    前記レンズ結合体を構成する複数のレンズ体に対して、各々の前記入射部に向けて光を照射する複数の光源とを備えることを特徴とする車両用灯具。
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