JP6670033B2 - レーザ金属肉盛装置 - Google Patents

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Description

本発明は、金属粉体を用いてワークの表面上に肉盛りを行うレーザ金属肉盛(LMD:Laser Metal Deposition)装置に関する。
従来から、損傷した部品を補修したりニアネットシェイプを実現したりするために、レーザ金属肉盛装置が使用されている(例えば、特許文献1参照)。レーザ金属肉盛装置のうちで金属粉体を用いてワークの表面上に肉盛りを行うものは、ノズルからワークに向かってレーザ光を照射するとともに金属粉体を噴射する。
特開2012−125772号公報
ところで、ワークが例えばチタン合金などの酸化しやすい金属からなる場合は、肉盛りを不活性ガス環境下で行うことが望ましい。このような不活性ガス環境を構築するには、例えば、レーザ金属肉盛装置全体を作業室内に配置し、この作業室内を不活性ガスで充填することが考えられる。しかしながら、このような構成では、多量の不活性ガスを必要とする。
そこで、本発明は、レーザ金属肉盛装置全体を作業室内に配置するよりも少量の不活性ガスで不活性ガス環境を構築することができるレーザ金属肉盛装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明のレーザ金属肉盛装置は、ワークに向かってレーザ光を照射するとともに金属粉体を噴射するノズルと、前記ノズルに貫通されるカバーであって、少なくとも前記ノズルの回りで、閉空間を形成するように前記ワークを覆うカバーと、を備える、ことを特徴とする。
通常、金属粉体は、不活性ガスと共にノズルから噴射される。従って、上記の構成のように少なくともノズルの回りでカバーによって閉空間が形成されれば、当該閉空間を不活性ガスで充填することができる。しかも、カバーは、ノズルに貫通されるほどにワークに接近しているため、閉空間の体積は小さい。従って、レーザ金属肉盛装置全体を作業室内に配置するよりも少量の不活性ガスで不活性ガス環境を構築することができる。
上記のレーザ金属肉盛装置は、前記カバーを貫通し、前記閉空間内に不活性ガスを供給するガス供給管をさらに備えてもよい。ガス供給管が設けられない場合には、閉空間内を不活性ガスで充填するために、例えば、肉盛り開始時は金属粉体の噴射を停止してノズルから不活性ガスだけを噴射する必要がある。これに対し、ガス供給管が設けられていれば、そのような特別な対応をする必要がなく、肉盛り開始時から閉空間内を不活性ガスで充填することができる。
前記カバーは、前記ノズルの回りで前記ワークを覆うドーム状であってもよい。この構成によれば、不活性ガスの使用量を最小限にすることができる。
前記カバーは、前記ワークを収容する箱状であってもよい。この構成によれば、ワークの一部または全体が常に不活性ガス環境下に保持される。従って、例えばノズルの移動速度が速くて、肉盛りにより形成されるビード中の溶融域が大きくても、その溶融域が大気中に曝されることがない。
前記カバーは、前記ワークを取り囲む、スリットが形成されたカバー本体と、前記スリットを塞ぐ、当該スリットに沿って摺動可能な摺動蓋であって、前記ノズルに挿通される挿通穴を有する摺動蓋と、を含んでもよい。この構成によれば、カバー本体のスリットを摺動蓋で塞ぎながら、摺動蓋をノズルと共にカバー本体に対して相対的に移動させることができる。
前記レーザ金属肉盛装置は、前記ワークに環状の突起を形成するためのものであり、前記ワークを回転させる回転台をさらに備え、前記スリットおよび前記摺動蓋は、前記ワークの回転中心を中心とする環状であってもよい。この構成によれば、高さの高い環状の突起を容易に形成することができる。
前記ワークは、テーパー状の周壁を有し、この周壁の内周面に前記環状の突起が形成されてもよい。この構成によれば、鋳造では形成が困難な内向きフランジを形成することができる。
例えば、前記ワークは、チタン合金からなってもよい。
本発明によれば、レーザ金属肉盛装置全体を作業室内に配置するよりも少量の不活性ガスで不活性ガス環境を構築することができる。
(a)は、本発明の第1実施形態に係るレーザ金属肉盛装置の要部のビード形成方向での断面図、(b)は(a)のI−I線に沿った断面図である。 レーザ金属肉盛装置のノズルの拡大断面図である。 本発明の第2実施形態に係るレーザ金属肉盛装置の要部のビード形成方向での断面図である。 本発明の第3実施形態に係るレーザ金属肉盛装置の要部の平面図である。 図4のV−V線に沿った断面図である。 図4のVI−VI線に沿った断面図である。 (a)は、本発明の第4実施形態に係るレーザ金属肉盛装置の要部の側面断面図、(b)は同要部の正面図である。 図7(a)の一部の拡大図である。
(第1実施形態)
図1(a)および(b)に、本発明の第1実施形態に係るレーザ金属肉盛(以下、「LMD」という。)装置1Aの要部を示す。このLMD装置1Aは、金属粉体を用いてワーク2の表面上に肉盛りを行うものである。
具体的に、LMD装置1Aは、図2に示すように、ワーク2に向かってレーザ光31を照射するとともに金属粉体32を噴射するノズル3を含む。金属粉体32は、不活性ガスと共にノズル3から噴射される。不活性ガスは、例えば、ヘリウム、アルゴン、窒素、二酸化炭素などである。
また、図示は省略するが、LMD装置1Aは、ノズル3を移動させる移動装置(例えば、ロボットや送り機構)と、ノズル3の光軸上に配置された、レーザ光31を発生させるレーザ本体と、ノズル3へ金属粉体32および不活性ガスを供給する供給装置を含む。なお、レーザ本体は、必ずしもノズル3の光軸上に配置されている必要はなく、例えば、レーザ本体からのレーザ光が光ファイバーを通じてノズル3に導かれてもよい。
ワーク2にレーザ光31が照射されるとワーク2の表面が溶融し、この溶融プールに、噴射された金属粉体32が融合することにより肉盛りが行われる。この肉盛りによってワーク2の表面にビード21が形成される。すなわち、ビード21中のノズル3に近い部分は溶融域22である。本実施形態では、ノズル3の移動方向がビード形成方向である。ビード形成方向は、直線であっても曲線であってもよい。なお、ノズル3を移動させる代わりに、ワーク2がビード形成方向と反対方向に移動されてもよい。
ワーク2を構成する材料は特に限定されるものではないが、例えば、ワーク2はチタン合金からなる。金属粉体32は、ワーク2と同一の組成を有していてもよいし、異なる組成を有していてもよい。例えば、ワーク2がチタン合金からなる場合は、金属粉体32はワーク2と異なるチタン合金であってもよいし、チタン合金以外の合金であってもよい。
さらに、LMD装置1Aは、図1(a)および(b)に示すように、少なくともノズル3の回りでワーク2を覆うカバー4を含む。本実施形態では、カバー4として、ノズル3の回りでワーク2を覆うドーム状のカバー4Aが採用されている。
カバー4Aは、ワーク2との間に閉空間5を形成する。すなわち、閉空間5は、ワーク2に面し、かつ、カバー4Aで囲繞される空間である。また、カバー4Aにおけるワーク2と平行な頂き部は、ノズル3に貫通されている。カバー4Aは、ノズル3に固定されており、ノズル3と共にビード形成方向に移動する。なお、カバー4Aの頂き部は、必ずしもワーク2と平行である必要はなく、例えば、斜めに傾いていてもよいし、半球状であってもよい。また、ノズル3は、カバー4Aの頂き部以外の部分を貫通していてもよい。
カバー4Aは、ワーク2から僅かに離間するように配置される。すなわち、閉空間5は、完全な閉空間ではなく、周囲の空間と僅かに連通している。このため、ノズル3から金属粉体32と共に噴射された不活性ガスは、カバー4Aとワーク2との間の隙間を通じて、閉空間5内から外部に排出される。ただし、カバー4Aがワーク2に接するように配置され、カバー4Aに複数の貫通穴が設けられてもよい。
カバー4Aの形状は、ノズル3からビード形成方向と反対方向に長い形状であることが望ましい。ビード21における溶融域22を含む部分を広く覆うためである。このようなカバー4Aの形状は、実験や解析などにより、酸素と反応する領域を把握することで決定することができる。
以上説明したように、本実施形態のLMD装置1Aでは、ノズル3の回りでカバー4Aによって閉空間5が形成されるので、例えば、肉盛り開始時は金属粉体32の噴射を停止してノズル3から不活性ガスだけを噴射すれば、閉空間5内を不活性ガスで充填することができる。しかも、カバー4Aは、ノズル3に貫通されるほどワーク2に接近しているため、閉空間5の体積は小さい。すなわち、カバー4Aを貫通するのは、ノズル3の基端側に連結された、当該ノズル3を移動させるための移動装置ではない。従って、レーザ金属肉盛装置全体を作業室内に配置するよりも少量の不活性ガスで不活性ガス環境を構築することができる。
特に、ワーク2がチタン合金からなる場合は、溶融域22内のチタンの酸化によって空孔(porosity)が発生し易い。従って、カバー4Aによる閉空間5の形成は、特にワーク2がチタン合金からなる場合に有用である。
また、本実施形態では、ドーム状のカバー4Aが用いられているので、不活性ガスの使用量を最小限にすることができる。
(第2実施形態)
次に、図3を参照して、本発明の第2実施形態に係るLMD装置1Bを説明する。なお、本実施形態ならびに後述する第3および第4実施形態において、第1実施形態と同一構成要素には同一符号を付し、重複した説明は省略する。
本実施形態では、ドーム状のカバー4Aがガス供給管6に貫通されている。ガス供給管6は、閉空間5内に不活性ガスを供給する。ガス供給管6には、図略の送給装置から不活性ガスが送給される。不活性ガスは、例えば、ヘリウム、アルゴン、窒素、二酸化炭素などである。ガス供給管6から供給される不活性ガスは、ノズル3から金属粉体32(図2参照)と共に噴射される不活性ガスと同じであってもよいし異なっていてもよい。
ガス供給管6がカバー4Aを貫通する位置は、ガス供給管6からの不活性ガスの流れがノズル3からの金属粉体32の噴射に影響を及ぼす可能性が小さい場合は、特に限定されない。ただし、ガス供給管6からの不活性ガスの流れがノズル3からの金属粉体32の噴射に影響を及ぼす可能性が高い場合は、ガス供給管6がカバー4Aを貫通する位置は、ノズル3に対してビード形成方向の反対側であることが望ましい。あるいは、ガス供給管6からの不活性ガスの流れがノズル3からの金属粉体32の噴射に干渉しないように、ガス供給管6の向きが設定されてもよい。例えば、ガス供給管6の開口方向が、ビード形成方向と反対を向いていてもよい。
第1実施形態では、閉空間5内を不活性ガスで充填するために、肉盛り開始時にノズル3から不活性ガスだけを噴射するなどの特別な対応が必要である。これに対し、本実施形態のようにガス供給管6が設けられていれば、そのような特別な対応をする必要がなく、肉盛り開始時から閉空間5内を不活性ガスで充填することができる。
(第3実施形態)
次に、図4〜図6を参照して、本発明の第3実施形態に係るLMD装置1Cを説明する。なお、図4では、後述するカバー4Bの説明のために、ノズル3の作図を省略している。
本実施形態では、少なくともノズル3の回りでワーク2を覆うカバー4として、ワーク2の全体を収容する箱状のカバー4Bが採用されている。すなわち、カバー4Bは、ワーク2の周囲に閉空間5を形成する。本実施形態では、カバー4Bが、直線であるビード形成方向に沿って延びる直方体である。ただし、ビード形成方向は曲線であってもよい。
具体的に、カバー4Bは、ワーク2の全体を取り囲むカバー本体41と、カバー本体41に取り付けられた摺動蓋45を含む。カバー本体41は、底壁、天井壁および4つの側壁を有している。そして、カバー本体41の底壁にワーク2が固定される。
カバー本体41の1つの側壁は、ガス供給管6によって貫通されている。ガス供給管6は、第1実施形態で説明したように、閉空間5内に不活性ガスを供給する。
カバー本体41の天井壁には、ビード形成方向に沿って延びる、比較的に大きな長方形状のスリット42(図4では、スリット42の対角線を二点鎖線で示す)が形成されている。また、スリット42の四隅からは、案内溝43がビード形成方向に沿って延びている。
摺動蓋45は、スリット42を塞ぐものであり、スリット42に沿って摺動可能に構成されている。具体的に、摺動蓋45は、カバー本体41の天井壁の上方および下方に配置された一対の塞ぎ板47と、案内溝43を通じて塞ぎ板47同士を連結する一対の縦板48を含む。塞ぎ板47は、摺動蓋45がどの位置にあってもスリット42を塞ぐことが可能な大きさの、スリット42と同方向に延びる帯状の板である。縦板48は、案内溝43でガイドされる部分でもあり、塞ぎ板47とほぼ同じ長さを有している。また、縦板48の長さ方向および高さ方向の中央同士は、横板49によって連結されており、各塞ぎ板47の中央には横板49とほぼ同じ大きさの開口が設けられている。さらに、横板49には、ノズル3に挿通される挿通穴46が設けられている。なお、横板49は、塞ぎ板47のどちらか一方と同レベルに配置されていてもよい。
本実施形態のLMD装置1Cでは、ワーク2の全体がカバー4Bに収容されるので、ワーク2の全体が常に不活性ガス環境下に保持される。従って、例えばノズル3の移動速度が速くて、肉盛りにより形成されるビード21中の溶融域が大きくても、その溶融域が大気中に曝されることがない。
さらに、カバー4Bはカバー本体41と摺動蓋45で構成されているので、カバー本体41のスリット42を摺動蓋45で塞ぎながら、摺動蓋45をノズル3と共にカバー本体41に対して相対的に移動させることができる。
ところで、不活性ガスは空気よりも重いことが多いため、もしビード形成方向が鉛直方向や斜め方向であり、天井壁41が水平でない場合には、図4および図5に示すように、外側の塞ぎ板47には、案内溝43が常に塞がれるように延長部44が設けられていることが望ましい。
(第4実施形態)
次に、図7(a)および(b)ならびに図8を参照して、本発明の第4実施形態に係るLMD装置1Dを説明する。本実施形態のLMD装置1Dは、ワーク2に環状の突起を形成するためのものである。具体的に、LMD装置1Dは、ワーク2を回転させる回転台81を含む。
本実施形態では、ワーク2が、軸対称であり、回転台81と平行な円盤状の主壁26と、主壁26の周縁部から回転台81と反対側に向かって広がるテーパー状の周壁25を有している。なお、主壁26の中心には、貫通穴27が設けられている。そして、周壁25の内周面に、ノズル3からのレーザ光31(図2参照)の照射および金属粉体32(図2参照)の噴射によって、環状の突起が形成される。
ワーク2の主壁26は、リング状の第1治具82を介して回転台8に固定されている。また、ワーク2の主壁26には、リング状の第2治具83が第1治具82と共に主壁26を挟持するように取り付けられている。
本実施形態では、少なくともノズル3の回りでワーク2を覆うカバー4として、ワーク2の外周側部分(周壁25および主壁26の外周縁部)を収容する箱状のカバー4Cが採用されている。すなわち、カバー4Cは、ワーク2の外周側部分の周囲に閉空間5を形成する。
本実施形態では、カバー4Cが、平面視で円形状の皿状であって、中心に貫通穴を有し、かつ、径方向内向きに開口する中空の皿状である。そして、カバー4Cの径方向内向きに開口する開口が第1および第2治具82,83で閉塞されている。
具体的に、カバー4Cは、ワーク2の外周側部分を取り囲むカバー本体71と、カバー本体71に取り付けられた摺動蓋73を含む。カバー本体71は、第1および第2治具82,83に固定されており、ワーク2と共に回転する。一方、摺動蓋73は、ノズル3に固定されており、ワーク2が回転してもワーク2およびカバー本体71と共に回転することはない。
カバー本体71におけるワーク2の周壁25の内周面と対向する部分には、ワーク2の回転中心を中心とする環状のスリット72が形成されている。摺動蓋73は、このスリット72を塞ぐものであり、ワーク2の回転中心を中心とする環状である。そして、摺動蓋73は、スリット72に沿って摺動可能に構成されている。
より詳しくは、摺動蓋73は、カバー本体71におけるスリット72に沿う縁部同士を結ぶ線上に配置された塞ぎ板76と、塞ぎ板76の両端部に設けられた、カバー本体71におけるスリット72に沿う縁部が嵌まり込む溝を形成する一対のガイド部77を有する。そして、塞ぎ板76に、ノズル3に挿通される挿通穴74が設けられている。なお、塞ぎ板76は、必ずしもカバー本体71におけるスリット72に沿う縁部同士を結ぶ線上に配置されている必要はなく、ガイド部77の高さの範囲内で任意の位置に配置されていてもよい。
また、塞ぎ板76は、ノズル3の近傍で、閉空間5内に不活性ガスを供給するガス供給管6に貫通されている。さらに、塞ぎ板76には、閉空間5内から不活性ガスを外部に排出するための排出口75が、ノズル3から180度離れた位置に設けられている。本実施形態では、回転台81の回転軸方向が水平方向を向いている。そして、ノズル3に挿通される挿通穴74は、回転台81の回転軸の鉛直下方に配置されており、不活性ガス用の排出口75は、回転台81の回転軸の鉛直上方に配置されている。
本実施形態では、ワーク2の外周側部分が常に不活性ガス環境下に保持される。従って、ワーク2の回転速度が速くて、肉盛りにより形成されるビード21(図2参照)中の溶融域が大きくても、その溶融域が大気中に曝されることがない。
また、カバー4Cはカバー本体71と摺動蓋73で構成されているので、カバー本体71のスリット72を摺動蓋73で塞ぎながら、摺動蓋73をノズル3と共にカバー本体71に対して相対的に移動させることができる。
さらに、本実施形態では、ワーク2が回転台81によって回転させられるので、肉盛り層を何層も積層することができる。その結果、高さの高い環状の突起を容易に形成することができる。
また、本実施形態では、ワーク2のテーパー状の内周面に環状の突起が形成されるので、鋳造では形成が困難な内向きフランジを形成することができる。
また、本実施形態のように、ガス供給管6がノズル3の近傍に配置されていれば、ガス供給管6からの不活性ガスの流れをビード21またはワーク2に当てることによって、ビード21またはワーク2を冷却することができる。すなわち、ガス供給管6からの不活性ガスの流れを合理的に利用して、温度制御を行うことができる。
ところで、不活性ガス用の排出口75は、カバー本体71に設けることも可能である。ただし、この場合には、排出口75の位置によっては、カバー本体71の回転と共に移動する排出口75が、ノズル3に挿通される挿通穴74よりも下方に来ることがある。不活性ガスは、空気よりも重いことが多いため、排出口75が挿通穴74よりも下方に来ると、閉空間5から不活性ガスが抜け出すことがある。これに対し、本実施形態のように、排出口75が摺動蓋73に、連通穴74の上方に位置するように設けられていれば、排出口75と連通穴74との位置関係を望ましい状態に維持することができる。
なお、本実施形態では、カバー4Cがカバー本体71と摺動蓋73で構成されていたが、カバー4Cは一体物のケースであって、ワーク2が回転しても回転しないように構成されていてもよい。例えば、カバー4Cの全体が第1および第2治具82,83に対して摺動可能であってもよい。
また、図例では、ノズル3がワーク2の周壁25の内周面に対して垂直に配置されているが、ノズル3の向きは、形成したい突起の形状に応じて任意に設定可能である。例えば、ノズル3の向きは、フラットな内向きフランジを形成できるように、ワーク2の天井壁26に平行であってもよい。
さらに、回転台81の回転軸方向は、必ずしも水平方向を向いている必要はなく、例えばワーク2が上方に開口する姿勢となるように鉛直方向を向いていてもよい。この場合、不活性ガス用の排出口75は、肉盛り位置よりも上方であればどの位置に設けられていてもよい。
本発明のLMD装置は、損傷した部品の補修やニアネットシェイプの実現などの種々の目的で使用され得る。
1A〜1D レーザ金属肉盛装置
2 ワーク
25 周壁
3 ノズル
31 レーザ光
32 金属粉体
4,4A〜4B カバー
41,71 カバー本体
42,72 スリット
45,73 摺動蓋
46,74 挿通穴
5 閉空間
6 ガス供給管
81 回転台

Claims (5)

  1. ワークに環状の突起を形成するためのレーザ金属肉盛装置であって、
    前記ワークに向かってレーザ光を照射するとともに金属粉体を噴射するノズルと、
    前記ノズルに挿通される挿通穴を有し、閉空間を形成するように前記ワークを収容する箱状のカバーと、
    前記ワークを回転させる回転台と、を備え、
    前記カバーは、前記ワークを取り囲む、スリットが形成されたカバー本体と、前記スリットを塞ぐ、当該スリットに沿って摺動可能な摺動蓋であって、前記挿通穴を有する摺動蓋と、を含み、
    前記スリットおよび前記摺動蓋は、前記ワークの回転中心を中心とする環状である、レーザ金属肉盛装置。
  2. 前記カバーは、前記ワークの外周側部分の周囲に閉空間を形成する、請求項に記載のレーザ金属肉盛装置。
  3. 前記ワークは、テーパー状の周壁を有し、この周壁の内周面に前記環状の突起が形成される、請求項またはに記載のレーザ金属肉盛装置。
  4. 前記ワークは、チタン合金からなる、請求項1〜のいずれか一項に記載のレーザ金属肉盛装置。
  5. 前記ノズルは、太さが一定の直線部と、前記直線部の先端から先細りとなるテーパー部を有し、
    前記ノズルのテーパー部が前記カバーを貫通する、請求項1〜の何れか一項に記載のレーザ金属肉盛装置。
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