JP6658359B2 - 車体下部構造 - Google Patents

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Description

本発明は、車体下部構造に関する。
従来から車体の下部には、車両前後方向に延在する左右一対のサイドレールと、サイドレール間に配置された複数のクロスメンバから構成されるサスペンションメンバが配置されている。各サイドレールには、車幅方向外側からロアアームが取り付けられる車両前方側(前側)のロアアーム取付部(ブラケット)と車両後方側(後側)のロアアーム取付部(ブラケット)が取り付けられている。
例えば、特許文献1には、左右一対のサイドレール間に第1〜第4の4本のクロスメンバが配設されたものが記載されており、車両前後方向においてサイドレールにおける前側のロアアーム取付部(特許文献1では「ロアアーム支持部」)の取付位置には第3クロスメンバが、後側のロアアーム取付部の取付位置には第1、第2クロスメンバが配置されている。
特開2013−203241号公報
特許文献1記載の車体下部構造では、サイドレールの前側ロアアーム取付部の位置には第3クロスメンバが配置されているため、ロアアームから前側のロアアーム取付部に入力された荷重が第3クロスメンバに支持され、サスペンションメンバの変形が抑制される。
ところで、近年のサスペンションメンバ近傍に配置される部品の大型化等によって、サイドレール等の断面の小型化が望まれている。この場合には、サイドレールに対する前側ロアアーム取付部からの荷重入力に対するサスペンションメンバの剛性向上に改善の余地がある。
本発明は上記事実を考慮し、剛性を向上させた車体下部構造を得ることを目的とする。
請求項1に記載の発明に係る車体下部構造は、車両前後方向に延在し、車幅方向に離間して配置された一対のサイドレールと、車両前後方向における各前記サイドレールの前端部と後端部との中間部に配置され、サスペンションを支持するロアアームが取り付けられる前側ロアアーム取付部と、各サイドレールにおいて前記前側ロアアーム取付部よりも前記後端部側に配置され、前記ロアアームが取り付けられる後側ロアアーム取付部と、前記サイドレールにおいて前記前側ロアアーム取付部の取付位置よりも前記後端部側で一対の前記サイドレール間に架け渡された第1クロスメンバと、前記サイドレールの前記前側ロアアーム取付部の取付位置で前記第1クロスメンバに沿って一対の前記サイドレール間に架け渡された第2クロスメンバと、前記第2クロスメンバの長手方向に沿って配設されたラックハウジングが前記第2クロスメンバに取り付けられた電動パワーステアリング装置と、を備え、前記前側ロアアーム取付部は、前記第2クロスメンバに接合される前壁と、前記サイドレールに接合される内側壁と、を備え、車両後方側に折り曲げられた前記前壁の端部が前記内側壁と重ね合わせられて接合されている
請求項1に記載の車体下部構造では、ロアアームが前側ロアアーム取付部と後側ロアアーム取付部とを介して各サイドレールに取り付けられている。サイドレールにおける前側ロアアーム取付部の取付位置には、一対のサイドレール間に架け渡された第2クロスメンバが配置されている。
なお、サイドレールにおける前側ロアアーム取付部の取付位置は、サイドレールの前端部と後端部との「中間部」であるが、この「中間部」はサイドレールの前端部と後端部との間という意味であり、前端部と後端部との中央という意味ではない。
また、第2クロスメンバの長手方向に沿って配設された電動パワーステアリング装置のラックハウジングが第2クロスメンバに取り付けられている。すなわち、サイドレールにおける前側ロアアーム取付部の取付位置に配置された第2クロスメンバは、電動パワーステアリング装置によって補強されて剛性が一層向上している。
したがって、前側ロアアーム取付部からサイドレールに荷重が入力された場合、電動パワーステアリング装置で補強された第2クロスメンバが荷重を支持する。この結果、ロアアームからの荷重入力によるサイドレール等の変形を抑制又は防止することができる。
以上説明したように、本発明に係る車体下部構造では、剛性を向上させることができる。
本発明の一実施形態に係る車体下部構造を示す上面図である。 本発明の一実施形態に係る車体下部構造を示す下面図である。 本発明の一実施形態に係る車体下部構造を示す側面図である。 (A)は本発明の一実施形態に係る前側ロアアーム取付ブラケットを示す斜視図であり、(B)はロアアームからの荷重入力時における前側ロアアーム取付ブラケットの変形状態を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る前側ロアアーム取付ブラケットを示す下面図である。 本発明の一実施形態に係る後側ロアアーム取付ブラケットのサイドレールに対する取付状態を示す車両前方側から視た斜視図である。 本発明の一実施形態に係る後側ロアアーム取付ブラケットのサイドレールに対する取付状態を示す車幅方向外側から視た斜視図である。 本発明の一実施形態に係る後側ロアアーム取付ブラケットのサイドレールに対する取付状態を示す下面図である。 図1のA−A線断面図である。 本発明の一実施形態に係る後側ロアアーム取付ブラケットのサイドレールに対する溶接工程を示す下面図である。 本発明の一実施形態に係る後側ロアアーム取付ブラケットのサイドレールに対する溶接工程を示す斜め後方から視た斜視図である。 (A)は第1比較例に係る前側ロアアーム取付ブラケットを示す斜視図であり、(B)はロアアームからの荷重入力時における前側ロアアーム取付ブラケットの変形状態を示す斜視図である。 (A)は第2比較例に係るサイドレールの一部を示した側面図であり、(B)は本実施形態に係るサイドレールの一部を示した側面図である。 図1のA−A線断面図におけるロアアームからの荷重入力時の後側ロアアーム取付ブラケットとサイドレールの変形状態を示す断面図である。
<実施形態>
以下、図1〜図14に基づいて本発明の実施形態に係る車体下部構造10について説明する。なお、各図に適宜記す矢印FR、矢印W、矢印RH、矢印UPは、それぞれ車両前方、車幅方向、車両右側、車両上方を示している。
(構成)
図1及び図2に示されるように、車体下部構造10は、略矩形状のフロントサスペンションメンバ(以下、「サスペンションメンバ」という)12と、サスペンションメンバ12に対して図示しない一対のロアアームを取り付けるための前側ロアアーム取付ブラケット(以下、「前側ブラケット」という)14A、14Bと、後側ロアアーム取付ブラケット(以下、「後側ブラケット」という)16A、16Bと、サスペンションメンバ12に取り付けられた電動パワーステアリング装置(以下、「EPS」という)18とを備えている。
サスペンションメンバ12は、車幅方向両端部で略車両前後方向に延在する一対のサイドレール20A、20Bと、サイドレール20A、20B間を車幅方向に連結する第1クロスメンバ22、第2クロスメンバ24、第3クロスメンバ26と、を備えている。
サイドレール20A、20Bは、サスペンションメンバ12において略左右対称であるため、サイドレール20Aについてのみ説明し、サイドレール20Bの構成要素には、サイドレール20Aと同一の参照番号にBを付し、その詳細な説明を省略する。
サイドレール20Aは、サイドレールアッパ28Aとサイドレールロア30Aが接合されることにより断面略矩形状に形成されている。また、サイドレール20Aは、図1及び図2に示されるように、平面視で、車両前側端部(以下、「前端部」という)33Aから車両後側端部(以下、「後端部」という)35Aに向かって車幅方向内側に傾斜して延在し、その後端部35A側で車幅方向外側に湾曲され、車幅方向外側に傾斜して延在するように形成されている。なお、サイドレール20Aにおいて、前側ブラケット14Aと後側ブラケット16Aの間に取り付けられているのは、エンジンマウント用ブラケット31Aである。
サイドレール20Aは、図3に示されるように、前端部33Aから第2クロスメンバ24が連結される手前まで水平方向に延在する水平部32Aとされ、水平部32Aの後端から後方に向かって斜め下方に傾斜した傾斜部34Aとされ、傾斜部34Aの後端からサイドレール20Aの後端部35Aまで水平方向に延在する水平部36Aとされている。
図1及び図2に示されるように、サイドレール20A(水平部36A)の後側ブラケット16Aの取付位置と、サイドレール20Bの後側ブラケット16Bの取付位置との間に、車幅方向に延在する第1クロスメンバ22が取り付けられている。
また、サイドレール20Aの傾斜部34Aの下端部とサイドレール20Bの傾斜部34Bの下端部とを結ぶように第2クロスメンバ24が配設されている。第2クロスメンバ24は、第2クロスメンバアッパ24Aと第2クロスメンバロア24Bとを備え、両者が接合されることにより断面矩形状とされている。また、第2クロスメンバアッパ24Aは、サイドレールアッパ28Aと接合されると共に、第2クロスメンバロア24Bは前側ブラケット14Aに接合されている。
このサイドレール20Aの前端部33Aとサイドレール20Bの前端部33Bを連結するように車幅方向に延在する第3クロスメンバ26が配設されている。第3クロスメンバ26の車幅方向両端部には中央部分よりも板厚が厚くされた取付部38A、38Bが形成されている。
EPS18は、図1及び図2に示されるように、車幅方向に延在するラックハウジング40と、ラックハウジング40に対するパワーアシスト量を算出するECUとパワーアシスト量に応じて駆動されるモータを備えた駆動部42とを備えている。
ラックハウジング40は、第3クロスメンバ26の取付部38A、38Bに締結部44A、44Bで締結されることにより、長手方向が第2クロスメンバ24の長手方向(車幅方向)に沿うように配置される。また、ラックハウジング40は、車幅方向において締結部44A、44Bの中間位置で締結部44Cを介して第2クロスメンバ24に締結されている。
図3に示されるように、サイドレール20Aの傾斜部34Aの車幅方向外側には、前側ブラケット14Aが取り付けらけられている。
前側ブラケット14Aは、図3及び図4(A)に示されるように、図示しないロアアームのピンを軸支するためのブラケット本体50と、ブラケット本体50の上側に配置される上板52を備えている。
ブラケット本体50は、図4(A)に示されるように、略矩形状の底壁54と、底壁54の車幅方向内側端部から車両上方に延在する略矩形状の内側壁56と、底壁54の前端から車両上方に延在する略矩形状の前壁58と、底壁54の後端から車両上方に延在する略矩形状の後壁60とを備えている。
前壁58と後壁60には、それぞれ孔部62が設けられている。この孔部62、62間にロアアームのピンが軸支されることにより、ロアアームが前側ブラケット14Aに支持される構成である。ブラケット本体50には、図4(A)に示されるように、前壁58の車幅方向外側端部から上端にかけて車両前方に折り曲げられたフランジ部59が形成されると共に、後壁60の車幅方向外側端部から上端にかけて車両後方側に折り曲げられたフランジ部61が形成されている。
ブラケット本体50の内側壁56と後壁60がサイドレール20Aに接合されている。なお、前壁58は、サイドレール20Aの傾斜部34Aの下方に位置しているため、サイドレール20Aとは接合されていない。
また、図5に示されるように、ブラケット本体50の底壁54や前壁58、後壁60には第2クロスメンバロア24Bの端部と接合されている。すなわち、前側ブラケット14Aは、第2クロスメンバ24と直接接合されている。なお、図4(A)及び図5に示されるように、前壁58と第2クロスメンバロア24Bと接合された部分のうち、ロアアームから荷重入力時に応力集中する接合部を溶接部W1という。
さらに、図4(A)に示されるように、前壁58の車幅方向内側端部63は車両後方に折り返されて内側壁56に重ねられており、アーク溶接(溶接部W2)によって接合されている。
一方、上板52は、サイドレールアッパ28Aの天面80Aに接合されると共に、前側ブラケット14Aの前壁58、後壁60の上端部に位置するフランジ部59、61に接合されている。
さらに、図1〜図3に示されるように、サイドレール20Aの水平部36Aにおいて、外側傾斜部分の前端側には後側ブラケット16Aが取り付けられている。
後側ブラケット16Aは、図6及び図9に示されるように、ロアアームの後部側を軸支するブラケット本体64と、ブラケット本体64の下側に取り付けられたパッチ66とを備えている。
ブラケット本体64は、図6及び図7に示されるように、サイドレールアッパ28Aの天面80Aの上部から車幅方向外側に向かって上方に湾曲した後、水平方向に延在する上壁68と、上壁68の車両前方側端部から下方に延在する前壁70と、上壁68の車両後方側端部から下方に延在する後壁72と、を備えている。
また、前壁70と後壁72には、それぞれ孔部74が設けられている。この孔部74、74間にロアアームのピンが挿通されて軸支されることにより、ロアアームが後側ブラケット16Aに支持される。
ブラケット本体64には、図6に示されるように、前壁70の下端から車両前方側に折り曲げられたフランジ部76が形成されると共に、図7に示されるように、後壁72の下端から車両後方側に折り曲げられたフランジ部78が形成されている。フランジ部76、78は、それぞれ車幅方向内側に延在しており、サイドレール20A(サイドレールロア30A)の下側まで延在している。
前壁70、後壁72は、図6及び図7に示されるように、サイドレールアッパ28Aに対して天面80Aから縦壁部82Aまでアーク溶接で接合されている(図6、図7、溶接部W3、W4参照)。また、図8に示されるように、フランジ部76、78の車幅方向内側端部がサイドレールロア30Aに接合されている(図8、溶接部W5、W6参照)。
なお、ブラケット本体64のフランジ部76とフランジ部78の間には、平板状のパッチ66が取り付けられている。すなわち、図8に示されるように、パッチ66の車両前方側がブラケット本体64のフランジ部76と、車両後方側がフランジ部78と、車幅方向内側端部がサイドレールロア30Aの天面84Aとそれぞれ接合される(図8、溶接部W7〜W9参照)ことにより、パッチ66がサイドレール20Aに固定されると共に、ブラケット本体64に固定される。
なお、アーク溶接によって後側ブラケット16Aをサイドレール20Aに取り付ける場合には、図10に示されるように、サイドレール20Aにエンジンマウント用ブラケット31Aが取り付けられる前にトーチ86を用いて後側ブラケット16Aを接合する。
また、アーク溶接で溶接部W3、W4を形成する場合には、図11に示されるように、先ず、サスペンションメンバ12を水平方向に保持した状態でトーチ86を水平方向に移動させて(図11、矢印A参照)天面80A側のアーク溶接を行う。次に、サスペンションメンバ12を90度回転(図11、矢印B参照)させてサスペンションメンバ12を垂直方向に保持して、トーチ86を水平方向(図11上では、垂直方向に示されている矢印C参照)に移動させることにより縦壁部82A側を溶接している。
(比較例)
なお、後述する本実施形態に係る車体下部構造10の作用について説明するために参照する比較例に係る車体下部構造について説明する。比較例に係る車体下部構造において本実施形態に係る車体下部構造と同一の構成要素については同一の参照符号に100を足した参照符号を付してその詳細な説明を省略する。
第1比較例に係る車体下部構造200は、図12(A)に示されるように、前側ブラケット114A、114Bの構造のみが、車体下部構造10と異なるものである。具体的には、図12(A)に示されるように、前壁158と内側壁156の間に上端から下端まで延在する開口部202が形成されている。
第2比較例に係る車体下部構造300は、図13(A)に示されるように、サイドレール120A、(120B)と後側ブラケット116A(116B)の構造のみが、車体下部構造10と異なるものである。すなわち、サイドレール120Aの断面積(断面高さ)が、図13(B)に示されるサイドレール20Aと比較して大きいものである。この結果、サイドレール120Aの水平部136Aに取り付けられる後側ブラケット116Aの前壁170、後壁172に形成される孔部174、174の位置が、サイドレールアッパ128Aの天面180Aよりも下方に位置している。
このように構成された車体下部構造10の作用について説明する。
図1及び図2に示されるように、前側ブラケット14A、後側ブラケット16Aを介してロアアームからサスペンションメンバ12に荷重が入力された場合、サイドレール20Aにおける前側ブラケット14Aの取付位置で、サイドレール20Aとサイドレール20Bの間に第2クロスメンバ24が架け渡されている。また、第2クロスメンバ24と前側ブラケット14Aが直接接合されている。
したがって、前側ブラケット14Aを介してロアアームからサスペンションメンバ12に入力された荷重は、サイドレール20Aに伝達されると共に第2クロスメンバ24に伝達されることになり、第2クロスメンバ24と前側ブラケット14Aの接合部(溶接部W1)等に応力集中することが抑制される。この結果、ロアアームからの荷重入力によるサスペンションメンバ12、特にサイドレール20Aの変形が抑制される。
また、第3クロスメンバ26の取付部38A、38Bに締結されることにより第2クロスメンバ24と平行に配置されたEPS18のラックハウジング40が、車幅方向の略中央部で第2クロスメンバ24と締結されている。このように、取付部38A、38B間に固定されたEPS18を第2クロスメンバ24に締結することにより、第2クロスメンバ24の剛性を向上させることができる。すなわち、ロアアームからの荷重入力によるサスペンションメンバ12の変形を一層抑制することができる。
なお、サイドレール20Aの変形を抑制するには、サイドレール20Aの剛性を向上させることも考えられる。例えば、サイドレール20Aの断面積増加や板厚の増加である。しかしながら、サイドレール20Aの断面積増加は、サスペンションメンバ12上に配置される部材の設置スペースを減少させてしまうという不都合がある。また、サイドレール20Aの板厚増加は、サイドレール20Aの成形性が一層低下すると共に、第2クロスメンバ24を追加することによる重量追加よりも重量の増加が大きくなる。
この点で、車体下部構造10は。第2クロスメンバ24の配設と、既存のEPS18を第2クロスメンバ24に取り付けることによって、サスペンションメンバ12の成形性を損ねることなく、また過度な重量増加をせずにサスペンションメンバ12の剛性を向上させることができる。
なお、ロアアームから後側ブラケット16Aに入力された荷重は、第1クロスメンバ22が支持することにより、サイドレール20Aの変形が抑制される。
次に、前側ブラケット14Aの作用を第1比較例に係る車体下部構造200と比較して説明する。
すなわち、第1比較例に係る車体下部構造200の前側ブラケット114Aにロアアームから荷重が入力されると、図12(B)に示されるように、前壁158と第2クロスメンバ124との接合部(溶接部W1)に応力が集中し、溶接部W1が大きく面外変形する。この結果、サイドレール120Aに接合されていない前壁158とサイドレール120Aに接合されている内側壁156が離間して開口部202が拡大する。すなわち、ロアアームからの荷重入力により前側ブラケット114Aが大きく変形する。
これに対して、本実施形態に係る前側ブラケット14Aは、図4(A)に示されるように、前壁58の車幅方向内側端部63を車両後方側に折り曲げ、内側壁56に重ね合わせ、アーク溶接(溶接部W2)によって接合している。すなわち、前側ブラケット14Aは、第2クロスメンバ24にのみ接合されていた前壁58をサイドレール20Aに接合されている内側壁56と接合させることにより、開口部202形成されている第1比較例の前側ブラケット114Aと比較して前壁58の剛性を向上させることができる。
したがって、図4(B)に示されるように、前側ブラケット14Aにロアアームから荷重が入力されたときに、前側ブラケット14Aと第2クロスメンバ24との溶接部W1に作用する応力が抑制され、前側ブラケット14Aの変形が抑制される。この結果、前側ブラケット14Aの耐久性も向上する。
次に、後側ブラケット16Aの作用を第2比較例に係る車体下部構造300と比較して説明する。
図13(B)に示されるように、後側ブラケット16Aが取り付けられているサイドレール20Aは、後端側の水平部36Aで第2比較例に係るサイドレール120A(図13(A)参照)と比較して断面積(高さ)が減少している。これは、サイドレール20Aの上部に配設されるデファレンシャルユニットの大型化等に対応して配置スペースを減少させたことによるものである。
すなわち、図13(B)に示されるように、後側ブラケット16Aの孔部74、74(の中心)は、サイドレールアッパ28Aの天面80Aよりも高い位置に位置している。したがって、図9に示されるように、後側ブラケット16Aにロアアームから車幅方向の荷重Fが入力された場合には、サイドレールアッパ28Aを潰すような、図上、反時計回りの回転モーメントがサイドレール20Aに作用する。ここで、サイドレール20Aの断面積が第2比較例のサイドレール120Aと比較して減少しているため、サイドレール20Aの剛性がサイドレール120Aよりも低い。しかしながら、ロアアームからの荷重入力時に高い応力が作用する溶接部W3、W4をサイドレールアッパ28Aの天面80Aから縦壁部82Aまで延在させているため、すなわち、溶接部W3、W4の面積を増加させているため、溶接部W3、W4の剛性が向上されている。この結果、溶接部W3、W4に対して作用する応力が抑制される。したがって、後側ブラケット16Aに対する荷重Fの入力高さ(孔部74の高さ)がサイドレール20Aの天面80Aよりも高く、サイドレール20Aの断面積がサイドレール120Aの断面積よりも小さくても、図14に示されるように、ロアアームから後側ブラケット16Aに荷重Fが入力した時にサイドレール20A(サイドレールアッパ28A)の変形が抑制される。
また、ブラケット本体64は、溶接部W3、W4でサイドレールアッパ28Aに接合されると共に、溶接部W5、W6でサイドレールロア30Aに接合されている。さらに、ブラケット本体64の上壁68側と反対側には、フランジ部76、78間にパッチ66が溶接部W7〜W9で接合されている。これにより、後側ブラケット16Aの剛性が増加し、ロアアームから後側ブラケット16Aに荷重が入力された場合に、サイドレール20Aの変形が一層抑制される。
なお、後側ブラケット16Aとサイドレールアッパ28Aとの接合部である溶接部W3、W4がサイドレールアッパ28Aの天面80Aから縦壁部82Aまで延在するため、天面80A側を溶接する場合には、図示しない治具によってサスペンションメンバ12を水平状態に保持してトーチ86を水平方向(図11、矢印A参照)に移動させて溶接する。この後、治具によってサスペンションメンバ12を90度回転させて(図11、矢印B参照)縦壁部82Aを水平状態にしてトーチ86を水平方向(図11上では、垂直方向に示されている矢印C参照)に移動させて溶接する。すなわち、溶接部W3、W4の縦壁部82A側を溶接する際に、縦壁部82Aを水平状態とすることによってアークの垂れ落ちを防止して溶接可能としている。
また、車体下部構造10を製造時において、溶接部W3、W4の溶接時より前には、図10に示されるように、エンジンマウント用ブラケット31Aをサイドレール20Aに取り付けていないため、トーチ86の移動自由度が向上して、溶接部W3、W4(縦壁部82A部分)の溶接が容易になる。
なお、本実施形態の車体下部構造10では、第1クロスメンバ22、第2クロスメンバ24、第3クロスメンバ26を備える構造であったが、第3クロスメンバ26を省略した構造としても良い。
また、本実施形態では、EPS18のラックハウジング40は、取付部38A、38Bに取り付けられることにより、第2クロスメンバ24の長手方向に沿うように配置されていたが、これに限定されるものではない。すなわち、ラックハウジング40は、第2クロスメンバ24以外の車体側の部材に固定され、第2クロスメンバ24の長手方向に沿うように配置されているものならは、他の構成でも良い。また、ラックハウジング40が第2クロスメンバ24自体に車幅方向の異なる複数の位置で取り付けられた構成でも良い。
その他、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施できる。また、本発明の権利範囲が上記実施形態に限定されないことは勿論である。
10 車体下部構造
14A、14B 前側ロアアーム取付ブラケット(前側ロアアーム取付部)
16A、16B 後側ロアアーム取付ブラケット(後側ロアアーム取付部)
18 電動パワーステアリング装置
20A、20B サイドレール
22 第1クロスメンバ
24 第2クロスメンバ
40 ラックハウジング

Claims (1)

  1. 車両前後方向に延在し、車幅方向に離間して配置された一対のサイドレールと、
    車両前後方向における各前記サイドレールの前端部と後端部との中間部に配置され、サスペンションを支持するロアアームが取り付けられる前側ロアアーム取付部と、
    各サイドレールにおいて前記前側ロアアーム取付部よりも前記後端部側に配置され、前記ロアアームが取り付けられる後側ロアアーム取付部と、
    前記サイドレールにおいて前記前側ロアアーム取付部の取付位置よりも前記後端部側で一対の前記サイドレール間に架け渡された第1クロスメンバと、
    前記サイドレールの前記前側ロアアーム取付部の取付位置で前記第1クロスメンバに沿って一対の前記サイドレール間に架け渡された第2クロスメンバと、
    前記第2クロスメンバの長手方向に沿って配設されたラックハウジングが前記第2クロスメンバに取り付けられた電動パワーステアリング装置と、
    を備え、前記前側ロアアーム取付部は、前記第2クロスメンバに接合される前壁と、前記サイドレールに接合される内側壁と、を備え、車両後方側に折り曲げられた前記前壁の端部が前記内側壁と重ね合わせられて接合されている車体下部構造。
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