JP6655446B2 - アクリル絵具用紙 - Google Patents

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Description

本発明は、アクリル絵具を使用して描画するのに適したアクリル絵具用紙に関する。
水彩画を描くためには現在、水彩紙が使用されている。水彩画では、多量の水で薄めた絵具を使用し、「混色」、「抜取り」(絵具が乾く前にティッシュなどで一部分を拭き取る技法)および「ウェットインウェット」(水あるいは絵具が乾く前に、新たに異なる絵具を置く技法)などの水彩技法を利用する。水彩技法を利用するためには、紙面上で絵具が定着する速度がある程度遅くなければならない。絵具の定着速度は、絵具および紙の種類により異なってくる。
水彩画を描くための絵具は、水彩絵具が一般的である。水彩絵具は、絵具の定着が遅いため、どの水彩紙を用いても全ての水彩技法を問題なく利用することができる。しかし近年、彩度が高いため鮮やかな表現が可能な点や「重ね塗り」(乾いた絵具の上に新たに絵具を置く技法、水彩絵具では下の色が溶出してしまいこの技法は不可能であるため、アクリル絵具特有の技法である)が可能な点などからアクリル絵具に注目が集まっている。アクリル絵具は絵具の定着が速いため、従来の水彩紙に描くと前記水彩技法や「重ね塗り」を利用するのが非常に困難である。
また、アクリル絵具の彩度を活かすことのできる白色度の高い水彩紙が存在しないという問題がある。アクリル絵具で描画するために代用されているケント紙には、白色度の極めて高いものが存在するが、白色度を発現させる目的で蛍光増白剤を使用しているため描画された絵の退色を起こしやすいことが問題である。また、水彩画法では、マスキングテープが使用されることが多く、その場合に対応できる強度が要求されることがある。
特許文献1は、水彩絵具に代表される種々の筆記性に優れた画材用紙に関する技術である。しかし、この画材用紙では、例えばキャレンダー処理を施すことにより密度が増加することで、アクリル絵具の定着が速くなるため、アクリル絵具で水彩技法を利用することができない。
実用新案登録第3186777号
本発明の課題は、蛍光増白剤を使用することなくアクリル絵具の発色性に優れ、アクリル絵具で水彩技法を自在に利用できるアクリル絵具用紙を提供することにある。更に、水彩画法では、マスキングテープが使用されることがあるので、マスキングテープに耐えうる紙面強度が求められる傾向にある。よって、本発明では、前記課題とともに紙面強度を併せ持つことも目標とする。
本発明のアクリル絵具用紙は、中性サイズ剤および特定範囲の無機粒子を含有することにより前記課題を解決する。
すなわち、本発明は、天然繊維からなるアクリル絵具用紙であって、中性サイズ剤を含有し、天然繊維100質量部に対して無機粒子3〜12質量部を含有し、密度が0.69g/cm以下である、アクリル絵具用紙である。
前記中性サイズ剤の含有量は天然繊維100質量部に対して0.1〜0.6質量部であることが好ましい。
前記アクリル絵具用紙はISO白色度が89%以上であることが好ましい。
前記中性サイズ剤はアルキルケテンダイマー系サイズ剤であることが好ましい。
前記無機系粒子は炭酸カルシウム、焼成カオリンおよび二酸化チタンからなる群から一種類以上選択されることが好ましい。
前記アクリル絵具用紙は表面サイズ度テスタにおける超音波透過強度が100%に達するまでの時間が0.5秒以上であることが好ましい。
本発明によれば、蛍光増白剤を使用することなくアクリル絵具の発色性に優れ、アクリル絵具で水彩技法を自在に利用でき、マスキングテープで表面が剥けないアクリル絵具用紙が得られる。
以下、本発明について、その好ましい一実施態様に基づき説明する。
本発明のアクリル絵具用紙は、天然繊維からなり、中性サイズ剤および無機粒子を含む。
本発明において使用される天然繊維としては、針葉樹および広葉樹などを主原料とした砕木パルプ、亜硫酸パルプ、クラフトパルプ、セミケミカルパルプ、ケミグランドパルプなどの木材パルプの他、リンターパルプ、コットンラグパルプなどのコットンパルプ、ケナフ、麻、楮、三椏、竹、バガス、葦、エスパルトなどの非木材パルプ、およびこれらを変性したパルプが挙げられる。これらの天然繊維を単独で用いてもよいし、2種以上を適宜併用してもよい。また、天然繊維以外にも本発明の性能に影響を及ぼさない範囲で、レーヨン、ビニロン、ナイロン、アクリル、ポリエステル等の合成繊維や化学繊維、またはミクロフィブリル化パルプを混合することができる。
本発明では、添加するサイズ剤に中性サイズ剤を用いる。中性サイズ剤とは、抄紙pHが中性領域で天然繊維に定着できるサイズ剤であり、アルキルケテンダイマー系(以下、AKD系と表記)サイズ剤、アルケニル無水コハク酸系(以下、ASA系と表記)サイズ剤、高級脂肪酸アミド系サイズ剤、スチレン・アクリル系サイズ剤などが使用できる。中性サイズ剤の含有量は、天然繊維100質量部に対して0.1〜0.6質量部であることが好ましく、0.2〜0.4質量部であることが更に好ましい。特にAKD系サイズ剤は絵筆の滑りが良くなり、筆の運びがスムースになるため、好ましい。酸性サイズ剤は、抄紙pHが酸性領域でないと定着できない。抄紙pHが酸性領域であると、セルロースの加水分解を促進し劣化を進めるため、長期保管が想定される本発明の用途では酸性サイズ剤を使用できない。
本発明の無機粒子はISO白色度向上および紙表面の中性サイズ剤による緻密なネットワークを形成するために添加される。中性サイズ剤による緻密なネットワークを形成することにより、アクリル絵具の定着を遅らせることができ、アクリル絵具で水彩技法を容易に利用することが可能になる。無機粒子を添加しないと、中性サイズ剤はパルプのみに定着するため、中性サイズ剤が均一に分布されず、中性サイズ剤が存在しない部分の面積が大きくなるので、中性サイズ剤によるサイズ効果が低くなる。しかし、無機粒子を添加すると、中性サイズ剤は無機粒子にも定着するため、中性サイズ剤が密に分布し、中性サイズ剤が存在しない部分の面積が小さくなるので、中性サイズ剤の効果が高くなる。筆者は鋭意検討し、無機粒子が3質量部以上であれば、中性サイズ剤による緻密なネットワークを形成し、アクリル絵具を遅らせることができ、アクリル絵具を使用して水彩技法を利用することができることを見出した。一方、無機粒子の含有量が12質量部より多いと、表面強度が低下し、マスキングテープで紙剥けが生じるおそれがある。よって、本発明の無機粒子の含有量は、天然繊維100質量部に対して3〜12質量部である。無機粒子は、例えば、炭酸カルシウム、湿式カオリン、焼成カオリン、乾式カオリン、二酸化チタン、タルク、シリカ、アルミナ、水酸化アルミニウム、酸化亜鉛、サチンホワイト、珪藻土、ガラス粉末、シラスバルーン、活性白土などが使用できる。無機粒子は、ISO白色度が高いため、抄紙された紙のISO白色度が高くなり、アクリル絵具を使用して描写した時の発色が良くなるため、特に炭酸カルシウム、焼成カオリンおよび二酸化チタンからなる群から一種類以上選択されることが、より好ましい。
本発明のアクリル絵具用紙は、内添薬品として、中性サイズ剤および無機粒子の他に、澱粉、カチオン化澱粉、α化澱粉、酸化澱粉、カチオンアクリル澱粉、澱粉グラフト・ポリアクリルアミド系樹脂、ポリビニルアルコールおよびポリアクリルアミドなどの乾燥紙力増強剤、ポリアミド・エピクロロヒドリン樹脂、ポリアミン・エピクロロヒドリン樹脂、ポリアミドエポキシ樹脂およびメラミン樹脂などの湿潤紙力増強剤、染料、着色顔料、消泡剤、濾水性・歩留向上剤、粘剤、防滑剤、離型剤、耐水化剤、スライムコントロール剤および防腐・防カビ剤を適宜添加できる。本発明は、表面が水で濡れた状態で筆などにより、こすられることで負荷がかかる。そのため、湿潤紙力増強剤を添加することが好ましい。
本発明を製造できる抄紙機は、特に制限はないが、長網抄紙機、短網抄紙機、円網抄紙機およびツインワイヤー抄紙機などが挙げられる。特に、無配向性に近い状態で抄紙することができるため、円網抄紙機を使用することが好ましい。原料となる繊維は、必要に応じて、予め叩解されてもよい。叩解手段は特に限定されるものではなく、例えば、ダブルディスクリファイナー、シングルディスクリファイナー、ビーター等の一般的な叩解装置を使用することができる。叩解度についても限定されるものではないが、330〜530mlC.S.F.が好ましく、380〜480mlC.S.F.がより好ましい。特に、これら範囲にすることで、所望の表面強度が得られやすくなる。本発明の坪量は特に限定されるものではないが、150〜350g/mであることが好ましい。
本発明では抄紙工程中に強度やサイズ性の向上などを目的としてサイズプレス等の塗工を施してもかまわない。サイズプレスには澱粉、酸化澱粉、ポリビニルアルコールおよびアクリル系樹脂などの紙力増強剤、PAM、AKD系サイズ剤、スチレン・アクリル系サイズ剤およびオレフィン系サイズ剤などの中性サイズ剤などを使用できる。
本発明では、性能に影響のない範囲で、エンボス処理をすることが可能である。エンボス処理を行うことにより、加工前では得られないような意外性のあるタッチや、水彩画の重厚感や立体感を表現することができるようになる。
エンボス処理には、公知技術が用いることができ、オンマシンのエンボス装置やオフマシンのエンボス装置のいずれも採用できる。また、エンボス処理される紙は湿紙であっても乾紙であってもよい。手法としては、例えば、湿紙又は乾紙にゴム、金属、合成樹脂などのエンボスロールで押圧処理する方法、抄紙機上の湿紙に編み模様を形成したフェルトなどの押圧賦型処理する方法および抄紙機上の湿紙にすき入れする方法などが挙げられるが、上記に限定されることはなく、公知の技術を適宜選択してあるいは組み合わせて行うことができる。
本発明の密度は0.69g/cm以下である。密度はアクリル絵具の定着性に影響する。0.69g/cmを超えるとアクリル絵具の定着が速すぎて、アクリル絵具で水彩技法を利用することができない。これは、密度が高いと紙中の空気層が少ないので、吸液速度が速くなるからであると考えられる。そのため、本発明でキャレンダー処理をすることは、密度を増加するため好ましくない。なお、密度が低すぎると本発明の用途に必要な強度やアクリル絵具の定着性が得られないので、密度は0.50g/cm以上とすることが好ましい。
アクリル絵具の定着性は、emtec社製 表面サイズ度テスタ EST12.2を使用して評価することが可能である。試験液中に設置された超音波発信素子と受信素子の間に試験サンプルをおき、超音波透過強度の変化を測定し、超音波透過強度が100%になるまでの時間を測定する。超音波透過強度が100%になるまでの時間とは、試験サンプル表面が試験液で濡れ始めるまでの時間のことである。測定条件については、試験液が純水であり、測定周波数が1MHzである。本発明では、超音波透過強度が100%になるまでの時間は0.5秒以上であることが好ましい。5.0秒以上20.0秒以下であると更に好ましい。超音波透過強度が100%になるまでの時間が0.5秒未満であると、アクリル絵具の定着が速すぎて、アクリル絵具で水彩技法を利用することができない。
本発明のISO白色度は89%以上であることが好ましい。ISO白色度が89%より低いと、アクリル絵具を使用して描写した時の発色が悪くなる。
以下に実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、勿論本発明はこれに限定されるものではない。なお、以下の質量部とは、固形分換算とする。
[実施例1]
NBKP:LBKP=1:2で混合したパルプ100質量部を430mlC.S.F.に叩解し、含有量がAKD系サイズ剤(商品名:「サイズパインK−903−20」、荒川化学工業社製)0.3質量部、焼成カオリン(商品名:「ANSILEX 93」、BASF社製)4.8質量部、二酸化チタン(商品名「KA−10」、チタン工業社製)1.2質量部、カチオン化澱粉(商品名「エースK−100」、王子コーンスターチ社製)1.5質量部、湿潤紙力増強剤(商品名「WS−4024」、星光PMC社製)0.2質量部となるように添加し、十分に混合して抄紙原料とした。上記原料を、円網抄紙機を使用して、エンボス処理を施して抄紙し、アクリル絵具用紙を得た。
[実施例2]
実施例1のパルプを、コットンパルプとした以外は実施例1と同様にしてアクリル絵具用紙を得た。
[実施例3]
実施例1の焼成カオリンを、炭酸カルシウム(商品名「タマパールTP−121」、奥多摩工業社製)とした以外は実施例1と同様にしてアクリル絵具用紙を得た。
[実施例4]
実施例1の焼成カオリンの含有量を、1.8質量部とした以外は実施例1と同様にしてアクリル絵具用紙を得た。
[実施例5]
実施例1の焼成カオリンの含有量を、10.8質量部とした以外は実施例1と同様にしてアクリル絵具用紙を得た。
[実施例6]
実施例1のAKD系サイズ剤を、ASA系サイズ剤(商品名「サイズパインSA−864」、荒川化学工業社製)とした以外は実施例1と同様にしてアクリル絵具用紙を得た。
[実施例7]
実施例1のAKD系サイズ剤を、高級脂肪酸アミド系サイズ剤(商品名「NS−815」、東邦化学工業 社製)とした以外は実施例1と同様にしてアクリル絵具用紙を得た。
[実施例8]
実施例1のAKD系サイズ剤を、スチレン・アクリル系サイズ剤(商品名「NS−18」、東邦化学工業社製)とした以外は実施例1と同様にしてアクリル絵具用紙を得た。
[実施例9]
エンボス処理を施さなかった以外は実施例1と同様にしてアクリル絵具用紙を得た。
[比較例1]
実施例1のAKD系サイズ剤を無添加とした以外は実施例1と同様にしてアクリル絵具用紙を得た。
[比較例2]
実施例1の焼成カオリンの含有量を、0.8質量部とした以外は実施例1と同様にしてアクリル絵具用紙を得た。
[比較例3]
実施例1の焼成カオリンの含有量を、11.8質量部とした以外は実施例1と同様にしてアクリル絵具用紙を得た。
[比較例4]
実施例1において、得られたアクリル絵具用紙にマシンキャレンダーを使用し線圧20kg/cmでプレスした以外は実施例と同様にしてアクリル絵具用紙を得た。
このようにして得たアクリル絵具用紙を、23±1℃かつ(50±2)%r.h.の条件下で、密封されたポリエチレン製の袋中で1週間放置した後、以下の物性測定および評価を行なった。
(1)密度:JIS P 8120(1998)に従い、紙の密度を測定した。
(2)ISO白色度:JIS P 8148(2001)に従い、紙のISO白色度を測定した。
(3)テープピック強度:紙面にマスキングテープ(商品名「マスキングテープNo.720 24mm」、日東電工(株)製、)を2kgのゴムロールを1往復して貼り付け、1時間後に剥離角度180°、3m/secの条件で剥がした。剥がした表面を目視で観察し、評価を行なった。評価判定は以下の3段階で行ない、△以上であれば実用上問題ないレベルである。
〇:紙剥けおよび毛羽立ちが起きない。
△:紙剥けは起きないが、若干毛羽立ちが起きる。
×:紙剥けが起きる。
(4)超音波透過強度が100%になるまでの時間:emtec社製 表面サイズ度テスタ EST12.2を使用して超音波透過強度が100%になるまでの時間を測定する。測定条件については、試験液が純水であり、測定周波数が1MHzである。超音波透過強度が100%になるまでの時間が0.5秒未満であると、アクリル絵具の定着が速すぎて、アクリル絵具で水彩技法を利用することができない。
(5)アクリル絵具による水彩画適性:アクリル絵具を多量の水で溶き、筆を使用し紙面に「混色」、「抜取り」(絵具が乾く前にティッシュなどで一部分を拭き取る技法)および「ウェットインウェット」(水あるいは絵具が乾く前に、新たに異なる絵具を置く技法)などの水彩技法が利用できるか官能評価を行なった。評価判定は以下の3段階で行い、△以上であれば実用上問題ない。
〇:水彩技法を問題なく利用できる。
△:若干アクリル絵具の定着が速いが、水彩技法を利用できる。
×:水彩技法を利用できない。
(6)総合評価
以上の結果を基に総合的に〇、△、×で評価し、〇および△であれば実用上問題ないレベルである。
なお、上記(4)超音波透過強度が100%になるまでの時間をアクリル絵具定着性の代用特性とする。
Figure 0006655446
表1の結果より以下のことが分かる。
(1)天然繊維からなり、中性サイズ剤を含有し、天然繊維100質量部に対して無機粒子3〜12質量部を含有し、密度が0.69g/cm以下であるアクリル絵具用紙は、ISO白色度が高く、テープピック強度に優れ、アクリル絵具の定着が遅く、アクリル絵具で水彩技法を利用できることが分かった(実施例1〜9)。
(2)中性サイズ剤を含有しないアクリル絵具用紙は、アクリル絵具の定着が速く、アクリル絵具による水彩画適性がない(比較例1)。
(3)無機粒子の含有量が少ないと、アクリル絵具の定着が速く、アクリル絵具による水彩画適性がない(比較例2)。
(4)無機粒子の含有量が多いと、テープピック強度が低下しマスキングテープで紙が剥けてしまう(比較例3)。
(5)マシンキャレンダーを使用すると、密度が増加するため、アクリル絵具の定着が速く、アクリル絵具による水彩画適性がない(比較例4)。
また、実施例1〜9にかかるアクリル絵具用紙は、良好なISO白色度を示すと同時に、アクリル絵具描写後の経時的な退色がなく、実使用に優れていた。
本発明は、蛍光増白剤を使用することなくアクリル絵具の発色性に優れ、アクリル絵具で水彩技法を自在に利用でき、マスキングテープで表面が剥けないアクリル絵具用紙を得るものであり、実用上きわめて有用なものである。

Claims (6)

  1. 天然繊維からなるアクリル絵具用紙であって、中性サイズ剤を含有し、天然繊維100質量部に対して無機粒子3〜12質量部を含有し、密度が0.69g/cm以下である、アクリル絵具用紙。
  2. 中性サイズ剤の含有量が天然繊維100質量部に対して0.1〜0.6質量部である、請求項1に記載のアクリル絵具用紙。
  3. ISO白色度が89%以上である、請求項1又は2に記載のアクリル絵具用紙。
  4. 中性サイズ剤がアルキルケテンダイマー系サイズ剤である、請求項1〜3のいずれかに記載のアクリル絵具用紙。
  5. 無機粒子が炭酸カルシウム、焼成カオリンおよび二酸化チタンからなる群から一種類以上選択される、請求項1〜4のいずれかに記載のアクリル絵具用紙。
  6. 表面サイズ度テスタにおける超音波透過強度が100%に達するまでの時間が0.5秒以上である、請求項1〜5のいずれかに記載のアクリル絵具用紙。
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