JP6654054B2 - 印刷装置および印刷方法 - Google Patents

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Description

本発明は、印刷装置および印刷方法に関する。
プリンタなどの印刷装置では、インクヘッドからインクを記録媒体に吐出することで印刷を行う。インクヘッドから吐出されるインクには、シアン、マゼンタ、イエローおよびブラックなどのプロセスカラーインクの他に、ホワイトインク、メタリックインク、グロスインクなどの特色インクが含まれる。例えば、ホワイトインクは、記録媒体に印刷をする際の下地層として用いられる。メタリックインクは、記録媒体に特殊光沢を付与するときに用いられる。グロスインクは、記録媒体の最表面にコーティングされるインクである。
また、記録媒体に印刷される印刷物によっては、色が異なるインクを重ねながら印刷する場合があり得る。このとき、色の種類によっては、色を重ねて印刷することで、ユーザが所望する色で重なる領域が印刷されないことがあった。そのため、例えば、特許文献1には、プロセスカラーインクと特色インクとが重なる領域において、プロセスカラーインクを記録媒体に吐出させずに、特色インクのみを記録媒体に吐出させることが開示されている。
特許文献2には、ホワイトインクとメタリックインクとが重なる領域において、ホワイトインクの量を通常時に使用されるインクの量よりも少なくすることが開示されている。例えば、ホワイトインクとメタリックインクとが重なる領域において、ホワイトインクを記録媒体に吐出させずに、メタリックインクのみを記録媒体に吐出させている。
特許第5043459号公報 特許第5779953号公報
しかしながら、ユーザによっては、プロセスカラーインクと特色インクとが重なる領域では、特色インクを記録媒体に吐出させずに、プロセスカラーインクのみを記録媒体に吐出させたいことがあった。また、ユーザによっては、ホワイトインクとメタリックインクとが重なる領域において、ホワイトインクを記録媒体に吐出した後に、メタリックインクを記録媒体に吐出させたいことがあった。言い換えると、複数のインクが重なった領域を印刷する際、重なった複数のインクの種類によっては、一のインクのみを記録媒体に吐出させたい場合、もしくは、全てのインクを記録媒体に吐出させたい場合があった。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、プロセスカラーインクと、複数の特色インクのうち何れかが重なる領域を有する印刷物を印刷する際、各インクに対応したオブジェクトの重なった順序によって、重なった領域に対してどのインクを吐出させるかを決定することが可能な印刷装置および印刷方法を提供することである。
本発明に係る印刷装置は、所定の種類の特色インクである第1の特色インクによって印刷されるオブジェクトである第1の特色オブジェクトと、前記第1の特色インクと種類が異なる第2の特色インクによって印刷されるオブジェクトである第2の特色オブジェクトと、プロセスカラーインクによって印刷されるオブジェクトであるプロセスカラーオブジェクトとのうち何れか2つのオブジェクトの少なくとも一部が重なった印刷物を、記録媒体に印刷する印刷装置である。前記印刷装置は、第1の特色インクヘッドと、第2の特色インクヘッドと、プロセスカラーインクヘッドと、制御装置とを備えている。前記第1の特色インクヘッドは、前記第1の特色インクを前記記録媒体に吐出する。前記第2の特色インクヘッドは、前記第2の特色インクを前記記録媒体に吐出する。前記プロセスカラーインクヘッドは、前記プロセスカラーインクを前記記録媒体に吐出する。前記制御装置は、前記第1の特色インクヘッド、前記第2の特色インクヘッドおよび前記プロセスカラーインクヘッドに接続されている。前記制御装置は、記憶部と、第1の重なり順序設定部と、第2の重なり順序設定部と、領域特定部と、第1の特色印刷部と、第2の特色印刷部と、プロセスカラー印刷部とを備えている。前記記憶部には、前記第1の特色オブジェクト、前記第2の特色オブジェクト、および前記プロセスカラーオブジェクトが記憶されている。前記第1の重なり順序設定部は、前記第1の特色オブジェクトを、最前面または最背面に配置されるオブジェクトに設定する。前記第2の重なり順序設定部は、前記プロセスカラーオブジェクトを、前記第2の特色オブジェクトよりも前面に配置されるオブジェクトに設定する。前記領域特定部は、前記第2の特色オブジェクトと、前記プロセスカラーオブジェクトとが重なる領域である重なり領域を特定する。前記第1の特色印刷部は、前記第1の重なり順序設定部によって前記第1の特色オブジェクトが最前面または最背面に配置されるオブジェクトに設定された後、前記第1の特色オブジェクトに対応した前記記録媒体の領域において、前記第1の特色インクヘッドに前記第1の特色インクを吐出させることで、前記第1の特色オブジェクトを印刷する。前記第2の特色印刷部は、前記第2の重なり順序設定部によって前記プロセスカラーオブジェクトが前記第2の特色オブジェクトよりも前面に配置されるオブジェクトに設定された後、前記第2の特色オブジェクトに対応した前記記録媒体の領域のうち、前記領域特定部によって特定された前記重なり領域において、前記第2の特色インクヘッドに前記第2の特色インクを吐出させずに、前記重なり領域を除いた領域において、前記第2の特色インクヘッドに前記第2の特色インクを吐出させることで、前記第2の特色オブジェクトを印刷する。前記プロセスカラー印刷部は、前記第2の重なり順序設定部によって前記プロセスカラーオブジェクトが前記第2の特色オブジェクトよりも前面に配置されるオブジェクトに設定された後、前記プロセスカラーオブジェクトに対応した前記記録媒体の領域において、前記プロセスカラーインクヘッドに前記プロセスカラーインクを吐出させることで、前記プロセスカラーオブジェクトを印刷する。
前記印刷装置によれば、第1の特色オブジェクトは、第2の特色オブジェクトおよびプロセスカラーオブジェクトと重なった場合であっても、第2の特色オブジェクトおよびプロセスカラーオブジェクトよりも前面また背面に配置されるように印刷される。第2の特色オブジェクトは、プロセスカラーオブジェクトと重なった重なり領域を除いた状態で印刷される。プロセスカラーオブジェクトは、第2の特色オブジェクトと重なった重なり領域が除かれることなく印刷される。よって、各オブジェクト同士が重なる順序の設定、および、第2の特色オブジェクトとプロセスカラーオブジェクトとが重なる領域の特定をすることで、インクの種類が異なるオブジェクト毎に、印刷する領域を自動で決定して印刷することができる。
本発明に係る印刷方法は、所定の種類の特色インクである第1の特色インクによって印刷されるオブジェクトである第1の特色オブジェクトと、前記第1の特色インクと種類が異なる第2の特色インクによって印刷されるオブジェクトである第2の特色オブジェクトと、プロセスカラーインクによって印刷されるオブジェクトであるプロセスカラーオブジェクトとのうち何れか2つのオブジェクトの少なくとも一部が重なった印刷物を、記録媒体に印刷する印刷方法である。前記印刷方法は、第1の重なり順序設定工程と、第2の重なり順序設定工程と、領域特定工程と、第1の特色印刷工程と、第2の特色印刷工程と、プロセスカラー印刷工程と、を包含する。前記第1の重なり順序工程では、前記第1の特色オブジェクトを最前面または最背面に配置されるオブジェクトに設定する。前記第2の重なり順序工程では、前記プロセスカラーオブジェクトを前記第2の特色オブジェクトよりも前面に配置されるオブジェクトに設定する。前記領域特定工程では、前記第2の特色オブジェクトと、前記プロセスカラーオブジェクトとが重なる領域である重なり領域を特定する。前記第1の特色印刷工程では、前記第1の重なり順序設定工程において前記第1の特色オブジェクトを最前面または最背面に配置されるオブジェクトに設定した後、前記第1の特色オブジェクトに対応した前記記録媒体の領域において、前記第1の特色インクを吐出することで、前記第1の特色オブジェクトを印刷する。前記第2の特色印刷工程では、前記第2の重なり順序設定工程において前記プロセスカラーオブジェクトを前記第2の特色オブジェクトよりも前面に配置されるオブジェクトに設定した後、前記第2の特色オブジェクトに対応した前記記録媒体の領域のうち、前記領域特定工程で特定した前記重なり領域において、前記第2の特色インクを吐出させずに、前記重なり領域を除いた領域において、前記第2の特色インクを吐出することで、前記第2の特色オブジェクトを印刷する。前記プロセスカラー印刷工程では、前記第2の重なり順序設定工程において前記プロセスカラーオブジェクトを前記第2の特色オブジェクトよりも前面に配置されるオブジェクトに設定した後、前記プロセスカラーオブジェクトに対応した前記記録媒体の領域において、前記プロセスカラーインクを吐出することで、前記プロセスカラーオブジェクトを印刷する。
本発明によれば、プロセスカラーインクと、複数の特色インクのうち何れかが重なる領域を有する印刷物を印刷する際、各インクに対応したオブジェクトの重なった順序によって、重なった領域に対してどのインクを吐出させるかを決定することが可能な印刷装置および印刷方法を提供することができる。
第1実施形態に係る印刷装置を示す斜視図である。 第1実施形態に係る印刷装置の内部構成を示す平面図である。 キャリッジの底面図である。 印刷物の例を示す図である。 印刷物の分解図である。 印刷物の分解図であり、第2の特色オブジェクトがプロセスカラーオブジェクトに対してノックアウトされた状態を示す図である。 印刷装置のブロック図である。 印刷手順を示すフローチャートである。 第2実施形態に係る印刷物の例を示す図である。 図9に示す印刷物の分解図であり、第2の特色オブジェクトがプロセスカラーオブジェクトに対してノックアウトされた状態を示す図である。 第3実施形態に係る印刷物の例を示す図である。 図11に示す印刷物の分解図であり、第2の特色オブジェクトがプロセスカラーオブジェクトに対してノックアウトされた状態を示す図である。 第3実施形態に係る印刷装置のブロック図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の一形態について説明する。なお、ここで説明される実施形態は、当然ながら特に本発明を限定することを意図したものではない。また、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付し、重複する説明は適宜省略または簡略化する。
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態に係る印刷装置1の斜視図である。以下の説明では、印刷装置1を正面から見たときに、印刷装置1から遠ざかる方を前方、近づく方を後方とする。また、左、右、上、下とは、印刷装置1を正面から見たときの左、右、上、下をそれぞれ意味するものとする。図面中の符号F、Rr、L、R、U、Dは、それぞれ前、後、左、右、上、下を意味するものとする。ただし、上記方向は説明の便宜上定めた方向に過ぎず、印刷装置1の設置態様を何ら限定するものではなく、本発明を何ら限定するものでもない。また、図面中の符号Yは主走査方向を示している。主走査方向Yは、左右方向である。符号Xは、主走査方向Yと平面視において直交する副走査方向を示している。副走査方向Xは、前後方向である。ただし、主走査方向Yおよび副走査方向Xは特に限定されず、印刷装置1の形態に応じて適宜に設定可能である。
図1に示すように、印刷装置1はインクジェット式のプリンタである。印刷装置1は、記録紙5に印刷を行うものである。本実施形態では、記録紙5はロール状の媒体であり、所謂ロール紙である。ここでは、記録紙5が本発明の「記録媒体」に対応する。しかし、本発明の記録媒体は、記録紙5に限定されない。例えば、記録媒体は、透明のシート、または、樹脂製のシートであってもよい。また、記録媒体は、可撓性を有するシートに限らず、ガラス基板などの材質が硬い媒体であってもよい。
印刷装置1は、本体10と、脚11と、操作パネル12と、カバー15とを備えている。本体10は、主走査方向Yに延びたケーシングを有する。脚11は、本体10を支持するものである。脚11は、本体10の下面に設けられている。操作パネル12は、本体10の右側の前面に設けられている。操作パネル12は、使用者が印刷に関する操作を行うものである。図示は省略するが、操作パネル12には、解像度、インクの濃さなどの印刷に関する情報が表示される表示部、および、印刷に関する情報を入力するための入力部などが備えられている。
カバー15は、本体10に設けられている。ここでは、カバー15は、本体10の上部に開閉自在に取り付けられている。カバー15の下方であって、本体10の下側には、記録紙5を排出する排出口13が形成されている。排出口13の前方かつ下方の位置には、排出口13から排出される記録紙5を案内するガイド14が設けられている。ガイド14は、排出口13から前方斜め下向きに延びている。
次に、印刷装置1の内部構成について説明する。図2は、印刷装置1の内部構成を示す平面図である。図3は、キャリッジ30の底面図である。図2に示すように、印刷装置1は、ガイドレール20と、プラテン25と、駆動機構28と、キャリッジ30と、インクヘッド40C、40M、40Y、40K(図3参照)と、特色インクヘッド41W、41M、41G(図3参照)と、制御装置60(図7参照)とを備えている。ガイドレール20は、カバー15(図1参照)の下方に配置されている。ガイドレール20は主走査方向Yに延びている。
プラテン25は、記録紙5への印刷の際、記録紙5を支持するものである。プラテン25には、記録紙5が載置される。記録紙5への印刷は、プラテン25上において行われる。プラテン25は、主走査方向Yに延びている。プラテン25は、ガイドレール20の中央部分の下方かつ前方に配置されている。プラテン25は、ガイド14(図1参照)と連なっている。
本実施形態では、プラテン25の左端部および右端部には、記録紙5を副走査方向Xに搬送させる上下一対のローラ26(なお、図2では上側のローラ26のみ図示されており、下側のローラ26は省略している)がそれぞれ配置されている。ただし、上下一対のローラ26の数および設置位置は特に限定されない。上下一対のローラ26のうち、何れか一方のローラ26は自ら回転する駆動ローラ(グリッドローラともいう。)である。この一方のローラ26には、モータ27が接続されており、モータ27が駆動することで、一方のローラ26は回転する。他方のローラ26は、上記駆動ローラと共に記録紙5を挟み込むためのピンチローラである。ピンチローラは、上下方向に移動可能に構成されている。
駆動機構28は、インクヘッド40C、40M、40Y、40K(図3参照)と、特色インクヘッド41W、41M、41G(図3参照)を主走査方向Yに移動させる機構である。ここでは、駆動機構28は、プーリ21と、プーリ22と、無端状のベルト23と、モータ24とを有している。プーリ21は、ガイドレール20の右端部分に設けられている。プーリ22は、ガイドレール20の左端部分に設けられている。ベルト23は、プーリ21とプーリ22とに巻き掛けられている。ここでは、モータ24は、プーリ21に接続されているが、プーリ22に接続されていてもよい。モータ24がプーリ21を駆動すると、プーリ21とプーリ22との間においてベルト23が走行する。
キャリッジ30は、ベルト23に取り付けられている。図示は省略するが、キャリッジ30は、ガイドレール20に係合している。キャリッジ30は、ベルト23の走行に従って、ガイドレール20に沿って主走査方向Yに移動する。
図3に示すように、インクヘッド40C、40M、40Y、40K、および、特色インクヘッド41W、41M、41Gは、キャリッジ30に搭載されている。以下の説明において、インクヘッド40C、40M、40Y、40Kを総称して、適宜、インクヘッド40という。また、特色インクヘッド41W、41M、41Gを総称して、適宜、特色インクヘッド41という。インクヘッド40、および、特色インクヘッド41は、プラテン25よりも上方に配置され、キャリッジ30を介してガイドレール20にスライド自在に係合している。インクヘッド40、および、特色インクヘッド41は、駆動機構28によってガイドレール20に沿って主走査方向Yに移動する。ここでは、複数のインクヘッド40、および、複数の特色インクヘッド41は、主走査方向Yに並んでいる。インクヘッド40は、特色インクヘッド41よりも左方に配置されているが、特色インクヘッド41よりも右方に配置されていてもよい。
本実施形態では、インクヘッド40は、下方に向かって、プラテン25に載置された記録紙5にプロセスカラーインクを吐出する。ここで、「プロセスカラーインク」とは、カラー画像を形成するためのインクである。例えば、プロセスカラーインクには、シアンインク、マゼンタインク、イエローインク、および、ブラックインクが含まれる。本実施形態では、インクヘッド40Cは、シアンインクを吐出する。インクヘッド40Mは、マゼンタインクを吐出する。インクヘッド40Yは、イエローインクを吐出する。インクヘッド40Kは、ブラックインクを吐出する。なお、プロセスカラーインクには、上記4色のインクの他に、ライトシアン、および、ライトマゼンタが含まれていてもよい。この場合、インクヘッド40の数は、「6」となる。なお、本実施形態では、インクヘッド40は、本発明の「プロセスカラーインクヘッド」の一例である。
本実施形態では、特色インクヘッド41は、下方に向かって、プラテン25に載置された記録紙5に特色インクを吐出する。ここで、「特色インク」とは、プロセスカラーインク以外のインクであって、プロセスカラーインクとは異なる特別なインクを調合して作製されたインクである。特色インクは、プロセスカラーインクでは再現できないインクである。特色インクの種類は特に限定されないが、例えば、特色インクには、ホワイトインク、メタリックインク、およびグロスインクが含まれる。ホワイトインクは、主に下地層において使用されるインクであり、記録紙5に遮光性を付与するために用いられるインクである。メタリックインクは、記録紙5に特殊光沢を付与するために用いられるインクであり、所定の質感を発現する材料を含有するインクである。例えば、メタリックインクは、金属材料を含有する金色、または、銀色のインクである。グロスインクは、記録紙5の最表面にコーティングされるインクであり、透明なインクである。本実施形態では、特色インクヘッド41Wは、ホワイトインクを吐出する。特色インクヘッド41Mは、メタリックインクを吐出する。特色インクヘッド41Gは、グロスインクを吐出する。なお、本実施形態では、特色インクヘッド41Wは、本発明の「第1の特色インクヘッド」の一例であり、ホワイトインクは、本発明の「第1の特色インク」の一例である。特色インクヘッド41Mは、本発明の「第2の特色インクヘッド」の一例であり、メタリックインクは、本発明の「第2の特色インク」の一例である。
インクヘッド40および特色インクヘッド41には、それぞれインクカートリッジ45(図2参照)が接続されている。ここでは、チューブ46を介して、インクヘッド40および特色インクヘッド41とインクカートリッジ45とは互いに接続している。インクカートリッジ45には、各インクヘッド40および特色インクヘッド41に供給するプロセスカラーインクおよび特色インクが収容されている。なお、インクカートリッジ45の設置位置は特に限定されない。例えば、図示は省略するが、インクカートリッジ45は、本体10の上面に取り外し可能に設けられている。
本実施形態では、記録紙5に印刷される印刷物は、複数のオブジェクトから構成されており、複数のオブジェクトが重なりあったものである。図4は、印刷物80の例を示す図である。図5は、印刷物80の例を示す図であり、印刷物80の分解図である。例えば、図4および図5に示すように、印刷物80は、3つのオブジェクトである第1の特色オブジェクト81、第2の特色オブジェクト82、および、プロセスカラーオブジェクト83から構成されている。ここでは、第1の特色オブジェクト81は、特色インクのホワイトインクによって印刷されて形成されるものである。第2の特色オブジェクト82は、特色インクのメタリックインクによって印刷されて形成されるものである。プロセスカラーオブジェクト83は、プロセスカラーインクによって印刷されて形成されるものである。本実施形態では、特色インクによって形成されるオブジェクトのことを「特色オブジェクト」と称し、プロセスカラーインクによって形成されるオブジェクトのことを「プロセスカラーオブジェクト」と称する。
このような印刷物80を印刷する際、印刷装置1は、第1の特色オブジェクト81に対応した記録紙5の領域にホワイトインクを吐出する。第2の特色オブジェクト82に対応した記録紙5の領域にメタリックインクを吐出する。そして、プロセスカラーオブジェクト83に対応した記録紙5の領域にプロセスカラーインクを吐出する。
ところで、図4に示すように、本実施形態では、第1の特色オブジェクト81の一部は、領域86および87において、それぞれ第2の特色オブジェクト82およびプロセスカラーオブジェクト83と重なっている。そして、第2の特色オブジェクト82の一部は、領域88において、プロセスカラーオブジェクト83と重なっている。このように、複数のオブジェクトが重なる領域を印刷する場合、重なった領域のそれぞれのオブジェクトのうち、一方のオブジェクトのインクのみを吐出する場合と、重なった領域のそれぞれのオブジェクトのインクを吐出する場合とがあり得る。ここでは、複数のオブジェクトが重なる領域においての排他処理、すなわち、一方のオブジェクトのインクのみを吐出し、他方のオブジェクトのインクを吐出しないことを、「他方のオブジェクトは、一方のオブジェクトによってノックアウトされた状態」という。図6は、印刷物80の分解図であり、第2の特色オブジェクト82がプロセスカラーオブジェクト83によってノックアウトされた状態を示す図である。例えば、図4において、第2の特色オブジェクト82と、プロセスカラーオブジェクト83とが重なっている領域の印刷において、第2の特色オブジェクト82のメタリックインクが吐出されずに、プロセスカラーオブジェクト83のプロセスカラーインクのみが吐出される場合、図6に示すように、第2の特色オブジェクト82は、プロセスカラーオブジェクト83によってノックアウトされた状態であるという。
例えば、図4に示すように、ホワイトインクによって形成される第1の特色オブジェクト81は、印刷物80の最背面、すなわち下地層となるものである。そのため、第1の特色オブジェクト81が他のオブジェクト(ここでは、第2の特色オブジェクト82またはプロセスカラーオブジェクト83)と重なった場合であっても、その重なった領域86、87において、第1の特色オブジェクト81は、図6に示すように、他のオブジェクト82、83によってノックアウトされない状態であるとよい。一方、メタリックインクによって形成される第2の特色オブジェクト82は、特殊光沢を発現するため、他のインクによるオブジェクト(例えば、プロセスカラーオブジェクト83)と重なった場合に、混色するおそれが高い。ここで、「混色」とは、2つのオブジェクトが前後に重なった領域において、背面に配置されたオブジェクトが前面のオブジェクトの発色を阻害することをいう。例えば、図4に示すように、第2の特色オブジェクト82の前面に、プロセスカラーインクによって形成されるプロセスカラーオブジェクト83が重なって印刷される場合、第2の特色オブジェクト82の前面にプロセスカラーオブジェクト83が重なる領域88において、前面のプロセスカラーに対して背面のメタリックインクが混色してしまうことがある。その結果、第2の特色オブジェクト82とプロセスカラーオブジェクト83とが重なる領域88において、ユーザが所望する印刷結果が得られないことがある。ここで、所望する印刷結果とは、プロセスカラーオブジェクト83が最前面に配置されるような見た目通りの印刷結果のことをいう。言い換えると、所望する印刷結果とは、例えば、第2の特色オブジェクト82とプロセスカラーオブジェクト83とが重ならない領域を含む、プロセスカラーオブジェクト83の全領域にわたって、均一な発色を得るという印刷結果のことである。そのため、第2の特色オブジェクト82の前面にプロセスカラーオブジェクト83が重なる領域88において、第2の特色オブジェクト82は、図6に示すように、プロセスカラーオブジェクト83によってノックアウトされた状態であることが好ましい。
このように、特色インクによって形成される特色オブジェクトにおいて、特色オブジェクトの機能(最背面で下地層をなすなどの機能)、または、特色インクの種類(メタルインク、ホワイトインク、グロスインクなど)によって、その特色オブジェクトが他のオブジェクトによってノックアウトされた状態である方がよいか、ノックアウトされていない状態の方がよいかが異なる。本実施形態では、特色オブジェクトが他のオブジェクトと重なった場合、オブジェクト同士の重なり順序に基づき、他のオブジェクトによってノックアウトされた状態で印刷を行うか、他のオブジェクトによってノックアウトされていない状態で印刷を行うかの制御を制御装置60が行う。
次に、本実施形態に係る制御装置60について説明する。図7は、印刷装置1のブロック図である。制御装置60は、マイクロコンピュータからなっており、本体10の内部に設けられている。制御装置60は、CPUと、CPUが実行するプログラムなどを格納したROMと、RAMなどを備えている。ここでは、マイクロコンピュータ内に保存されたプログラムを使用して、印刷に関する制御を行う。
図7に示すように、制御装置60は、上下一対のローラ26のうち一方のローラ26(駆動ローラ)に接続されたモータ27と、プーリ21に接続されたモータ24と、インクヘッド40と、特色インクヘッド41と接続している。制御装置60は、モータ27、モータ24、インクヘッド40、および特色インクヘッド41を制御する。制御装置60は、モータ27を制御することで、駆動側のローラ26の回転を制御する。制御装置60は、モータ24を制御することで、プーリ21の回転、および、ベルト23(図2参照)の走行を制御する。また、制御装置60は、インクヘッド40および特色インクヘッド41がインクを吐出するタイミングなどを制御する。
制御装置60は、記憶部61と、第1の重なり順序設定部62aと、第2の重なり順序設定部62bと、領域特定部63と、第1の特色印刷部64と、第2の特色印刷部66と、プロセスカラー印刷部68とを備えている。なお、上述した各部は、ソフトウェアによって構成されていてもよいし、ハードウェアによって構成されていてもよい。
次に、印刷装置1が記録紙5に対して印刷を行う際の印刷処理に関する手順について、図8のフローチャートを用いて説明する。ここでは、図4の印刷物80を記録紙5に印刷する手順について説明する。図4の印刷物80は、第1の特色オブジェクト81が最背面に、プロセスカラーオブジェクト83が第2の特色オブジェクト82よりも前面にそれぞれ配置されるように印刷されるものである。
本実施形態では、記憶部61には、印刷物80に関するデータが予め記憶されている。詳しくは、記憶部61には、記録紙5に印刷される印刷物80の構成要素である第1の特色オブジェクト81、第2の特色オブジェクト82、およびプロセスカラーオブジェクト83のデータが記憶されている。これら第1の特色オブジェクト81、第2の特色オブジェクト82およびプロセスカラーオブジェクト83に関するデータは、例えば、パーソナルコンピュータ上で、まずベクターデータにて作成および編集され、オブジェクト同士の重なり順序に従ってラスタライズ処理、および、二値化処理などがされることによって作成された印刷用データである。印刷用データとしてのオブジェクトは、ベクターデータで作成されたオブジェクトの形状を有する複数の印刷画素の集合体であって、各印刷画素は、インク吐出の有無、インクの種類、解像度、インクのドット径、インクの吐出量、インクの吐出速度、インクの吐出タイミングなど、印刷に必要となる情報を有している。印刷装置1は、オブジェクト毎に、印刷画素一つ一つに対して指定されたインクの種類、解像度、ドット径、インクの吐出量、インクの吐出速度、インクの吐出タイミングなどの情報を得て、指定されたオブジェクト同士の重なり順序に従って、オブジェクト毎に印刷画素の単位で印刷を行う。ここで、オブジェクト同士の重なり順序とは、一のオブジェクトが他のオブジェクトに対して前面となるか、背面となるかの重なりの順序関係のことである。
まず、ステップS100では、第1の重なり順序設定部62aおよび第2の重なり順序設定部62bによって、全てのオブジェクト81〜83、本実施形態では、第1の特色オブジェクト81、第2の特色オブジェクト82、および、プロセスカラーオブジェクト83の重なり順序を設定する。具体的には、第1の重なり順序設定部62aは、第1の特色オブジェクト81を最背面に配置されるオブジェクトに設定する。言い換えると、第1の重なり順序設定部62aは、ホワイトインクによって形成された第1の特色オブジェクト81を、他のオブジェクト82、83よりも背面に配置されるオブジェクトに設定する。
第2の重なり順序設定部62bは、プロセスカラーオブジェクト83を第2の特色オブジェクト82よりも前面に配置されるオブジェクトに設定する。なお、ここでは、プロセスカラーオブジェクト83と第2の特色オブジェクト82との間には、他のオブジェクトは配置されない。
次に、ステップS101では、領域特定部63は、第2の特色オブジェクト82と、プロセスカラーオブジェクト83とが重なる領域である重なり領域を特定する。ここでは、領域特定部63は、特殊光沢を付与するために使用されるメタリックインクと、プロセスカラーインクとが重なる領域を特定する。図4の印刷物80では、領域88において、第2の特色オブジェクト82と、プロセスカラーオブジェクト83とが重なるため、領域88が重なり領域に設定される。
ここで、領域特定部63による重なり領域の特定について、具体的に説明する。例えば、領域特定部63は、まず、パーソナルコンピュータ上などで作成された、ベクターデータ形式の第2の特色オブジェクト82のデータをラスタライズ処理する。なお、ラスタライズ処理された第2の特色オブジェクト82のデータには、第2の重なり順序設定部62bによって、プロセスカラーオブジェクト83が第2の特色オブジェクト82よりも前面に配置されるように、重なり順序が設定されている。次に、領域特定部63は、パーソナルコンピュータ上などで作成された、ベクターデータ形式のプロセスカラーオブジェクト83のデータをラスタライズ処理する。なお、ラスタライズ処理されたプロセスカラーオブジェクト83のデータには、第2の重なり順序設定部62bによって、プロセスカラーオブジェクト83が第2の特色オブジェクト82よりも前面(本実施形態では、最前面)に配置されるように、重なり順序が設定されている。
領域特定部63は、上述のように第2の重なり順序設定部62bによって設定された重なり順序に従って、第2の特色オブジェクト82およびプロセスカラーオブジェクト83を構成する全ての印刷画素について、個々に印刷処理の指定を行う。詳しくは、プロセスカラーオブジェクト83のデータでは、第2の特色オブジェクト82のデータにノックアウトされることなく、プロセスカラーオブジェクト83が有する全ての印刷画素について、印刷に関する情報は変更されない。一方、第2の特色オブジェクト82のデータについて、前面にプロセスカラーオブジェクト83のデータが重なる印刷画素については、プロセスカラーオブジェクト83に対してノックアウトされ、メタリックインクの吐出は行われない設定となる。このように、第2の特色オブジェクト82の領域において、メタリックインクの吐出が行われない印刷画素の集合に対応した領域が、重なり領域88である。本実施形態では、領域特定部63が行う重なり領域の特定とは、ラスタライズ処理された第2の特色オブジェクト82を構成する全ての印刷画素のうち、メタリックインクの吐出を行わない印刷画素を特定することである。
次に、ステップS102では、ステップS100において第1の重なり順序設定部62aによって第1の特色オブジェクト81が最背面に配置されるオブジェクトに設定された後、第1の特色印刷部64は、第1の特色オブジェクト81の印刷を行う。ここでは、第1の特色印刷部64は、第1の特色オブジェクト81に対応した記録紙5の領域において、特色インクヘッド41Wにホワイトインクを吐出させることで、第1の特色オブジェクト81を印刷する。本実施形態では、ホワイトインクで形成される第1の特色オブジェクト81は、印刷物80の下地層を形成するために、他のオブジェクト(ここでは、第2の特色オブジェクト82およびプロセスカラーオブジェクト83)に対して最背面に配置され、かつ他のオブジェクトによってノックアウトされていない状態で印刷される。すなわち、第1の特色印刷部64は、記憶部61に記憶された第1の特色オブジェクト81の形状になるように、記録紙5に第1の特色オブジェクト81を印刷する。
なお、第1の特色印刷部64による第1の特色オブジェクト81の印刷が終了した後、制御装置60は、モータ27を制御してローラ26を回転させることで、記録紙5を副走査方向X(ここでは、前から後に向かう方向)に移動させ、印刷開始位置まで記録紙5を戻す。
次に、ステップS104では、ステップS100において第2の重なり順序設定部62bによってプロセスカラーオブジェクト83が第2の特色オブジェクト82よりも前面に配置されるオブジェクトに設定された後、第2の特色印刷部66は、第2の特色オブジェクト82の印刷を行う。ここでは、第2の特色印刷部66は、第2の特色オブジェクト82に対応した記録紙5の領域のうち、領域特定部63によって特定された重なり領域88において、特色インクヘッド41Mにメタリックインクを吐出させずに、領域88を除いた領域において、メタリックインクを吐出させることで、第2の特色オブジェクト82を印刷する。本実施形態では、ラスタライズ処理された第2の特色オブジェクト82を構成する全ての印刷画素のうち、メタリックインクの吐出を行わない印刷画素を特定するような処理が行われた後、第2の特色印刷部66は、重なり領域88にメタリックインクが吐出されない状態で、記録紙5に第2の特色オブジェクト82を印刷する。第2の特色オブジェクト82の印刷画素のうち、重なり領域88に対応した印刷画素にはメタリックインクが吐出されないので、印刷される第2の特色オブジェクト82の形状は、結果的に、記憶部61に記憶された第2のオブジェクト82の形状(図5参照)から、重なり領域88(図4参照)の形状を削除したものとなる。言い換えると、図6に示すように、第2の特色オブジェクト82は、第2の特色オブジェクト82よりも前面に配置されて印刷されるプロセスカラーオブジェクト83によって、ノックアウトされた状態で印刷される。ここでは、第2の特色印刷部66は、ホワイトインクが吐出された記録紙5の上に、メタリックインクを吐出することで、第2の特色オブジェクト82を印刷する。言い換えると、第2の特色印刷部66は、第1の特色オブジェクト81と重なるように、第1の特色オブジェクト81の前面に、第2の特色オブジェクト82を印刷する。
次に、ステップS106では、ステップS100において第2の重なり順序設定部62bによってプロセスカラーオブジェクト83が第2の特色オブジェクト82よりも前面に配置されるオブジェクトに設定された後、プロセスカラー印刷部68は、プロセスカラーオブジェクト83の印刷を行う。ここでは、プロセスカラー印刷部68は、プロセスカラーオブジェクト83に対応した記録紙5の領域において、インクヘッド40にプロセスカラーインクを吐出させることで、プロセスカラーオブジェクト83を印刷する。本実施形態では、プロセスカラーオブジェクト83は、他のオブジェクト(ここでは、第1の特色オブジェクト81および第2の特色オブジェクト82)に対して、最前面に配置されて印刷される。すなわち、プロセスカラー印刷部68は、重なり領域88の影響を受けることなく、記憶部61に記憶されたプロセスカラーオブジェクト83の形状になるように、記録紙5にプロセスカラーオブジェクト83を印刷する。プロセスカラー印刷部68は、最背面に配置され、かつ、印刷物80の下地層を成す第1の特色オブジェクト81の前面に重なるように、プロセスカラーオブジェクト83を印刷する。本実施形態では、上述のように、図6に示すように、第2の特色オブジェクト82は、第2の特色印刷部66により、第2の特色オブジェクト82よりも前面に配置されて印刷されるプロセスカラーオブジェクト83に対して、ノックアウトされた状態で印刷される。よって、プロセスカラー印刷部68は、第2の特色オブジェクト82と、プロセスカラーオブジェクト83とが重ならない状態で、プロセスカラーオブジェクト83を印刷する。
なお、本実施形態では、上述のように、第2の特色オブジェクト82と、プロセスカラーオブジェクト83とが重なった重なり領域88では、プロセスカラーオブジェクト83に対応したプロセスカラーインクが吐出される。重なり領域88において、メタリックインクとプロセスカラーインクとは、同時に吐出されない。そのため、ステップS104の第2の特色オブジェクト82の印刷と、ステップS106のプロセスカラーオブジェクト83の印刷とは、同時に行われてもよい。ステップS106のプロセスカラーオブジェクト83の印刷の後に、ステップS104の第2の特色オブジェクト82の印刷を行ってもよい。このような手順によって、印刷物80を記録紙5に印刷することができる。
本実施形態では、第1の特色オブジェクト81は、第2の特色オブジェクト82およびプロセスカラーオブジェクト83と重なった場合であっても、第2の特色オブジェクト82およびプロセスカラーオブジェクト83よりも背面に配置されるように印刷される。第2の特色オブジェクト82は、プロセスカラーオブジェクト83と重なった重なり領域88を除いた状態で印刷される。プロセスカラーオブジェクト83は、第2の特色オブジェクト82と重なった重なり領域88が除かれることなく印刷される。よって、各オブジェクト同士が重なる順序の設定、および、第2の特色オブジェクト82とプロセスカラーオブジェクト83とが重なる領域88を特定することで、インクの種類が異なるオブジェクト毎に、印刷する領域を自動で決定して印刷することができる。
本実施形態では、第1の特色オブジェクト81を形成する特色インクは、ホワイトインクである。第2の特色オブジェクト82を形成する特色インクは、メタリックインクである。プロセスカラーオブジェクト83を形成するプロセスカラーインクは、シアンインク、マゼンタインク、イエローインク、および、ブラックインクである。ホワイトインクによって形成される第1の特色オブジェクト81が最背面に配置されることによって、第1の特色オブジェクト81は、印刷物80の下地層として、他のオブジェクト(ここでは、重なり順序の上位から順に、プロセスカラーオブジェクト83、および第2の特色オブジェクト82)に対して、ノックアウトされない状態で印刷される。よって、第2の特色オブジェクト82およびプロセスカラーオブジェクト83は、第1の特色オブジェクト81を下地層として、第1の特色オブジェクト81に重なるように印刷される。したがって、ユーザにとって、所望な色の第2の特色オブジェクト82およびプロセスカラーオブジェクト83の印刷結果を得ることができる。
本実施形態では、第2の特色印刷部66は、第1の特色印刷部64によって第1の特色オブジェクト81の印刷が行われた後に、第2の特色オブジェクト82の印刷を行う。そして、プロセスカラー印刷部68は、第1の特色印刷部64によって第1の特色オブジェクト81の印刷が行われた後に、プロセスカラーオブジェクト83の印刷を行う。このことによって、下地層であるホワイトインクによって形成された第1の特色オブジェクト81が印刷された記録紙5の上に、第2の特色オブジェクト82およびプロセスカラーオブジェクト83が印刷される。よって、ユーザにとって、所望な色で第2の特色オブジェクト82およびプロセスカラーオブジェクト83の印刷結果を得ることができる。
本実施形態では、第2の特色印刷部66による第2の特色オブジェクト82の印刷と、プロセスカラー印刷部68によるプロセスカラーオブジェクト83の印刷とは、同時に行われてもよい。このことによって、例えば、第2の特色印刷部66による第2の特色オブジェクト82の印刷の後に、プロセスカラー印刷部68によるプロセスカラーオブジェクト83の印刷が行われる場合と比べて、印刷時間を短縮することができる。
以上、実施形態に係る印刷装置1について説明した。本発明に係る印刷装置は、上記実施形態に係る印刷装置1に限定されず、他の種々の形態で実施することができる。次に、他の実施形態について簡単に説明する。なお、以下の説明において、既に説明した構成と同様の構成には同じ符号を使用し、その説明は適宜省略する。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態について説明する。図9は、第2実施形態に係る印刷物80Aの例を示す図である。図10は、図9に示す印刷物80Aの分解図であり、第2の特色オブジェクト82Aが、前面に配置されるプロセスカラーオブジェクト83Aによってノックアウトされた状態を示す図である。第2実施形態に係る印刷物80Aは、図9に示すように、第1実施形態に係る印刷物80において、ホワイトインクによって形成され、かつ、最背面に配置される第1の特色オブジェクト81を、第1の特色オブジェクト84Aに置き換えたものである。第1の特色オブジェクト84Aは、特色インクのグロスインクによって形成され、最前面に配置されるオブジェクトである。第2の特色オブジェクト82Aのインクは、例えば、メタリックインクである。グロスインクは、印刷物80Aの表面をコーティングして、光沢感を付加し、立体表面のような盛り効果を演出するためのインクであり、他の種類のインクとは、混色し難いインクである。第1の特色オブジェクト84Aは、最前面に印刷される。よって、第1の特色オブジェクト84Aは、他のオブジェクト(ここでは、重なり順序の上位から順に、プロセスカラーオブジェクト83A、および第2の特色オブジェクト82A)よりも前面に配置される。第1の特色オブジェクト84Aは、他のオブジェクトによってノックアウトされず、他のオブジェクトを覆うように印刷される。なお、第2実施形態において、特色インクヘッド41Gが本発明の「第1の特色インクヘッド」に対応し、グロスインクが本発明の「第1の特色インク」に対応する。
本実施形態では、第1実施形態と同様に、プロセスカラーオブジェクト83Aは、第2の特色オブジェクト82Aよりも前面に配置されるオブジェクトである。そのため、第1実施形態と同様に、メタリックインクによって形成された第2の特色オブジェクト82Aによる混色を防ぐため、第2の特色オブジェクト82Aの前面にプロセスカラーオブジェクト83Aとが重なる重なり領域88Aにおいて、第2の特色オブジェクト82Aは、図10に示すように、プロセスカラーオブジェクト83Aによりノックアウトされた状態であることが好ましい。
本実施形態では、制御装置60の各部の制御手順は以下のとおりである。第1の重なり順序設定部62aは、第1の特色オブジェクト84Aを、最前面に配置されるオブジェクトに設定する。第1の特色印刷部64は、第1の重なり順序設定部62aによって第1の特色オブジェクト84Aが最前面に配置されているオブジェクトに設定された後に、第1の特色オブジェクト84Aに対応した記録紙5の領域において、特色インクヘッド41Gにグロスインクを吐出させることで、第1の特色オブジェクト84Aを印刷する。第2の特色印刷部66は、図9に示すような第2の特色オブジェクト82Aの形状から、領域88A(図10参照)を除いた形状になるように、記録紙5に第2の特色オブジェクト82Aを印刷する。プロセスカラー印刷部68は、プロセスカラーオブジェクト83Aの形状になるように、記録紙5にプロセスカラーオブジェクト83Aを印刷する。
ここでは、第1の特色印刷部64は、第2の特色印刷部66による第2の特色オブジェクト82Aの印刷、および、プロセスカラー印刷部68によるプロセスカラーオブジェクト83Aの印刷が終了した後に、第1の特色オブジェクト84Aの印刷を行う。
以上のように、本実施形態では、グロスインクによって形成される第1の特色オブジェクト84Aが最前面に配置されることによって、第1の特色オブジェクト84Aは、他のオブジェクト(ここでは、重なり手順の上位から順に、プロセスカラーオブジェクト83A、および、第2の特色オブジェクト82A)に対して、ノックアウトされない状態で印刷される。よって、第2の特色オブジェクト82Aおよびプロセスカラーオブジェクト83Aは、第1の特色オブジェクト84Aに表面をコーティングされるようにして、第1の特色オブジェクト84Aに重なるように印刷することができる。
<第3実施形態>
上記実施形態では、図4に示すように、印刷物80を構成するオブジェクトの数は、3つであったが、その数は特に限定されず、4つ以上であってもよい。図11は、第3実施形態に係る印刷物80Bの例を示す図である。図12は、図11に示す印刷物80Bの分解図であり、第2の特色オブジェクト82Bがプロセスカラーオブジェクト83Bによってノックアウトされた状態を示す図である。第3実施形態に係る印刷物80Bは、図11に示すように、第1実施形態に係る印刷物80に、第3の特色オブジェクト84Bが追加されたものである。印刷物80Bは、第1の特色オブジェクト81B、第2の特色オブジェクト82B、および、プロセスカラーオブジェクト83Bの他に、第3の特色オブジェクト84Bによって構成されている。ここでは、第3の特色オブジェクト84Bは、特色インクの一種であるグロスインクによって形成されるオブジェクトである。
グロスインクは、印刷物80Bの表面をコーティングして、光沢感を付加したり、立体表面のような盛り効果を演出するためのインクであり、他の種類のインクとは、混色し難いインクである。第3の特色オブジェクト84Bは、記録紙5の最前面に配置される。第3の特色オブジェクト84Bは、他のオブジェクト(ここでは、重なり順序の上位から順に、プロセスカラーオブジェクト83B、第2の特色オブジェクト82B、および第1の特色オブジェクト81B)よりも前面に配置される。第3の特色オブジェクト84Bは、他のオブジェクトによってノックアウトされず、他のオブジェクトを覆うように印刷される。なお、第3実施形態において、特色インクヘッド41Gが本発明の「第3の特色インクヘッド」に対応する。
本実施形態では、第1実施形態と同様に、ホワイトインクによって形成された第1の特色オブジェクト81Bは、最背面に配置される。第1の特色オブジェクト81Bは、他のオブジェクト(ここでは、重なり順序の上位から順に、第3の特色オブジェクト84B、プロセスカラーオブジェクト83B、および第2の特色オブジェクト82B)よりも背面に配置される。第1の特色オブジェクト81Bは、他のオブジェクトによってノックアウトされず、他のオブジェクトの下地層になるように印刷される。
また、第2の特色オブジェクト82Bおよびプロセスカラーオブジェクト83Bの重なり順序は、第2の特色オブジェクト82Bが前面となる。そのため、第1の実施形態と同様に、メタリックインクによって形成された第2の特色オブジェクト82Bによる混色を防ぐため、第2の特色オブジェクト82Bの前面にプロセスカラーオブジェクト83Bとが重なる重なり領域88Bにおいて、第2の特色オブジェクト82Bは、図12に示すように、カラーオブジェクト83Bによりノックアウトされた状態であることが好ましい。第2の特色印刷部66は、図12に示すような、第2の特色オブジェクト82Bの形状から重なり領域88B(図11参照)を除いた形状になるように、記録紙5に第2の特色オブジェクト82Bを印刷する。プロセスカラー印刷部68は、プロセスカラーオブジェクト83Bの形状になるように、記録紙5にプロセスカラーオブジェクト83Bを印刷する。
本実施形態では、図13に示すように、制御装置60Bは、第3の重なり順序設定部62cと、第3の特色印刷部69を備えていている。第3の重なり順序設定部62cは、第3の特色オブジェクト84Bを、最前面に配置されているオブジェクトに設定する。第3の特色印刷部69は、第3の特色オブジェクト84Bの印刷を行う。例えば、第3の重なり順序設定部62cによって第3の特色オブジェクト84Bが最前面に配置されたオブジェクトに設定された後、第3の特色印刷部69は、第3の特色オブジェクト84Bに対応した記録紙5の領域において、特色インクヘッド41Gにグロスインクを吐出させることで、第3の特色オブジェクト84Bを印刷する。第3の特色オブジェクト84Bは、他のオブジェクト(ここでは、第1の特色オブジェクト81B、第2の特色オブジェクト82B、およびプロセスカラーオブジェクト83B)に対して最前面に配置され、他のオブジェクトに対してノックアウトしない状態で印刷される。
第3の特色印刷部69は、第1の特色印刷部64による第1の特色オブジェクト81Bの印刷、第2の特色印刷部66による第2の特色オブジェクト82Bの印刷、および、プロセスカラー印刷部68によるプロセスカラーオブジェクト83Bの印刷が終了した後に、第3の特色オブジェクト84Bの印刷を行うとよい。すなわち、第3の特色オブジェクト84Bは、第1の特色オブジェクト81B、第2の特色オブジェクト82B、およびプロセスカラーオブジェクト83Bの前面を覆うように印刷されることが好ましい。
<変形例>
本発明において、第1の特色オブジェクトを形成する特色インクの種類、および、第2の特色オブジェクトを形成する特色インクの種類は、ユーザが選択できるものであってもよい。図示は省略するが、例えば、表示画面と、キーボードまたはマウスなどの操作装置を備えたパーソナルコンピュータなどにおいて、表示画面に表示された第1の特色オブジェクトおよび第2の特色オブジェクトのそれぞれのインクの種類を選択する画面をユーザが見る。そして、ユーザは、表示画面を見ながら操作装置を操作することで、第1の特色オブジェクトおよび第2の特色オブジェクトのそれぞれのインクの種類を選択する。選択されたインクの種類の情報を本発明の制御装置に送信する。以上のようにして、第1の特色オブジェクトおよび第2の特色オブジェクトのそれぞれの特色インクをユーザが選択してもよい。
上述のように、本発明の記録媒体は、記録紙5に限定されず、例えば、透明のシートであってもよい。この場合、例えば、第1実施形態において、第2の特色印刷部66による第2の特色オブジェクト82の印刷、および、プロセスカラー印刷部68によるプロセスカラーオブジェクト83の印刷が行われた後に、第1の特色印刷部64は、第1の特色オブジェクト81の印刷を記録紙5に行ってもよい。すなわち、第1の特色オブジェクト81は、透明のシートである記録媒体に印刷された第2の特色オブジェクト82およびプロセスカラーオブジェクト83の前面に印刷されてもよい。このように、透明な印刷媒体に対して裏返し印刷を行った場合、裏面から記録紙5を目視することで、所望な印刷物80が得られる。
前記各実施形態および変形例は、適宜に組み合わせてもよい。
上述したように、印刷装置1の制御装置60の各部である記憶部61、第1の重なり順序設定部62a、第2の重なり順序設定部62b、領域特定部63、第1の特色印刷部64、第2の特色印刷部66、および、プロセスカラー印刷部68は、ソフトウェアによって構成されていてもよい。すなわち、上記各部は、コンピュータプログラムがコンピュータに読み込まれることにより、当該コンピュータによって実現されるようになっていてもよい。本発明には、コンピュータを上記各部として機能させるための印刷用のコンピュータプログラムが含まれる。また、本発明には、当該コンピュータプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体が含まれる。
1 印刷装置
5 記録紙(記録媒体)
40 インクヘッド(プロセスカラーインクヘッド)
41 特色インクヘッド
41W 特色インクヘッド(第1の特色インクヘッド)
41M 特色インクヘッド(第2の特色インクヘッド)
60 制御装置
61 記憶部
62a 第1の重なり順序設定部
62b 第2の重なり順序設定部
63 領域特定部
64 第1の特色印刷部
66 第2の特色印刷部
68 プロセスカラー印刷部
80 印刷物
81 第1の特色オブジェクト
82 第2の特色オブジェクト
83 プロセスカラーオブジェクト

Claims (13)

  1. 所定の種類の特色インクである第1の特色インクによって印刷されるオブジェクトである第1の特色オブジェクトと、前記第1の特色インクと種類が異なる第2の特色インクによって印刷されるオブジェクトである第2の特色オブジェクトと、プロセスカラーインクによって印刷されるオブジェクトであるプロセスカラーオブジェクトとのうち何れか2つのオブジェクトの少なくとも一部が重なった印刷物を、記録媒体に印刷する印刷装置であって、
    前記第1の特色インクを前記記録媒体に吐出する第1の特色インクヘッドと、
    前記第2の特色インクを前記記録媒体に吐出する第2の特色インクヘッドと、
    前記プロセスカラーインクを前記記録媒体に吐出するプロセスカラーインクヘッドと、
    前記第1の特色インクヘッド、前記第2の特色インクヘッドおよび前記プロセスカラーインクヘッドに接続された制御装置と、
    を備え、
    前記制御装置は、
    前記第1の特色オブジェクト、前記第2の特色オブジェクト、および前記プロセスカラーオブジェクトが記憶された記憶部と、
    前記第1の特色オブジェクトを、最前面または最背面に配置されるオブジェクトに設定する第1の重なり順序設定部と、
    前記プロセスカラーオブジェクトを、前記第2の特色オブジェクトよりも前面に配置されるオブジェクトに設定する第2の重なり順序設定部と、
    前記第2の特色オブジェクトと、前記プロセスカラーオブジェクトとが重なる領域である重なり領域を特定する領域特定部と、
    前記第1の重なり順序設定部によって前記第1の特色オブジェクトが最前面または最背面に配置されるオブジェクトに設定された後、前記第1の特色オブジェクトに対応した前記記録媒体の領域において、前記第1の特色インクヘッドに前記第1の特色インクを吐出させることで、前記第1の特色オブジェクトを印刷する第1の特色印刷部と、
    前記第2の重なり順序設定部によって前記プロセスカラーオブジェクトが前記第2の特色オブジェクトよりも前面に配置されるオブジェクトに設定された後、前記第2の特色オブジェクトに対応した前記記録媒体の領域のうち、前記領域特定部によって特定された前記重なり領域において、前記第2の特色インクヘッドに前記第2の特色インクを吐出させずに、前記重なり領域を除いた領域において、前記第2の特色インクヘッドに前記第2の特色インクを吐出させることで、前記第2の特色オブジェクトを印刷する第2の特色印刷部と、
    前記第2の重なり順序設定部によって前記プロセスカラーオブジェクトが前記第2の特色オブジェクトよりも前面に配置されるオブジェクトに設定された後、前記プロセスカラーオブジェクトに対応した前記記録媒体の領域において、前記プロセスカラーインクヘッドに前記プロセスカラーインクを吐出させることで、前記プロセスカラーオブジェクトを印刷するプロセスカラー印刷部と、
    を備え、
    前記第1の特色インクは、グロスインクであり、
    前記第2の特色インクは、メタリックインクである、印刷装置。
  2. 前記第1の重なり順序設定部は、前記第1の特色オブジェクトを最前面に配置されるオブジェクトに設定し、
    前記第1の特色印刷部は、前記第1の重なり順序設定部によって前記第1の特色オブジェクトが最前面に配置されるオブジェクトに設定された後、前記第1の特色オブジェクトに対応した前記記録媒体の領域において、前記第1の特色インクヘッドに前記第1の特色インクを吐出させることで、前記第1の特色オブジェクトを印刷する、請求項に記載された印刷装置。
  3. 前記第1の特色印刷部は、前記第2の特色印刷部によって前記第2の特色オブジェクトの印刷が行われた後に、前記第1の特色オブジェクトの印刷を行う、請求項2に記載された印刷装置。
  4. 前記第1の特色印刷部は、前記プロセスカラー印刷部によって前記プロセスカラーオブジェクトの印刷が行われた後に、前記第1の特色オブジェクトの印刷を行う、請求項2または3に記載された印刷装置。
  5. 前記第2の特色印刷部による前記第2の特色オブジェクトの印刷と、前記プロセスカラー印刷部による前記プロセスカラーオブジェクトの印刷とは、同時に行われる、請求項からまでの何れか一つに記載された印刷装置。
  6. 前記印刷物は、前記第1の特色オブジェクトと、前記第2の特色オブジェクトと、ホワイトインクによって印刷されるオブジェクトである第3の特色オブジェクトと、前記プロセスカラーオブジェクトとのうち何れか2つのオブジェクトの少なくとも一部が重なっており、
    前記ホワイトインクを前記記録媒体に吐出する第3の特色インクヘッドを備え、
    前記制御装置は、前記第3の特色インクヘッドに接続され、
    前記記憶部には、前記第3の特色オブジェクトが記憶され、
    前記制御装置は、
    前記第3の特色オブジェクトを最背面に配置されるオブジェクトに設定する第3の重なり順序設定部と、
    前記第3の重なり順序設定部によって前記第3の特色オブジェクトが最背面に配置されるオブジェクトに設定された後、前記第3の特色オブジェクトに対応した前記記録媒体の領域において、前記第3の特色インクヘッドに前記ホワイトインクを吐出させることで、前記第3の特色オブジェクトを印刷する第3の特色印刷部と、
    を備えた、請求項2から5までの何れか一つに記載された印刷装置。
  7. 前記第3の特色印刷部は、前記第1の特色印刷部による前記第1の特色オブジェクトの印刷、前記第2の特色印刷部による前記第2の特色オブジェクトの印刷、および、前記プロセスカラー印刷部による前記プロセスカラーオブジェクトの印刷が行われる前に、前記第3の特色オブジェクトの印刷を行う、請求項6に記載された印刷装置。
  8. 前記プロセスカラーインクは、シアンインク、マゼンタインク、イエローインクおよびブラックインクである、請求項1からまでの何れか一つに記載された印刷装置。
  9. 所定の種類の特色インクである第1の特色インクによって印刷されるオブジェクトである第1の特色オブジェクトと、前記第1の特色インクと種類が異なる第2の特色インクによって印刷されるオブジェクトである第2の特色オブジェクトと、プロセスカラーインクによって印刷されるオブジェクトであるプロセスカラーオブジェクトとのうち何れか2つのオブジェクトの少なくとも一部が重なった印刷物を、記録媒体に印刷する印刷方法であって、
    前記第1の特色オブジェクトを最前面または最背面に配置されるオブジェクトに設定する第1の重なり順序設定工程と、
    前記プロセスカラーオブジェクトを前記第2の特色オブジェクトよりも前面に配置されるオブジェクトに設定する第2の重なり順序設定工程と、
    前記第2の特色オブジェクトと、前記プロセスカラーオブジェクトとが重なる領域である重なり領域を特定する領域特定工程と、
    前記第1の重なり順序設定工程において前記第1の特色オブジェクトを最前面または最背面に配置されるオブジェクトに設定した後、前記第1の特色オブジェクトに対応した前記記録媒体の領域において、前記第1の特色インクを吐出することで、前記第1の特色オブジェクトを印刷する第1の特色印刷工程と、
    前記第2の重なり順序設定工程において前記プロセスカラーオブジェクトを前記第2の特色オブジェクトよりも前面に配置されるオブジェクトに設定した後、前記第2の特色オブジェクトに対応した前記記録媒体の領域のうち、前記領域特定工程で特定した前記重なり領域において、前記第2の特色インクを吐出させずに、前記重なり領域を除いた領域において、前記第2の特色インクを吐出することで、前記第2の特色オブジェクトを印刷する第2の特色印刷工程と、
    前記第2の重なり順序設定工程において前記プロセスカラーオブジェクトを前記第2の特色オブジェクトよりも前面に配置されるオブジェクトに設定した後、前記プロセスカラーオブジェクトに対応した前記記録媒体の領域において、前記プロセスカラーインクを吐出することで、前記プロセスカラーオブジェクトを印刷するプロセスカラー印刷工程と、
    を包含
    前記第1の特色インクは、グロスインクであり、
    前記第2の特色インクは、メタリックインクである、印刷方法。
  10. 前記第1の重なり順序設定工程では、前記第1の特色オブジェクトを最前面に配置されるオブジェクトに設定し、
    前記第1の特色印刷工程では、前記第1の重なり順序設定工程において前記第1の特色オブジェクトを最前面に配置されるオブジェクトに設定した後、前記第1の特色オブジェクトに対応した前記記録媒体の領域において、前記第1の特色インクを吐出させることで、前記第1の特色オブジェクトを印刷する、請求項9に記載された印刷方法。
  11. 前記第1の特色印刷工程は、前記第2の特色印刷工程の後に行う、請求項10に記載された印刷方法。
  12. 前記第1の特色印刷工程は、前記プロセスカラー印刷工程の後に行う、請求項10または11に記載された印刷方法。
  13. 前記第2の特色印刷工程で行う前記第2の特色オブジェクトの印刷と、前記プロセスカラー印刷工程で行う前記プロセスカラーオブジェクトの印刷とを、同時に行う、請求項10から12までの何れか一つに記載された印刷方法。
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