JP6644053B2 - ニッケル粒子、その製造方法及び導電性ペースト - Google Patents

ニッケル粒子、その製造方法及び導電性ペースト Download PDF

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Description

本発明は、例えば積層セラミックスコンデンサ(MLCC)の内部電極形成用の導電性ペーストなどの用途に好適に利用できるニッケル粒子、その製造方法及び導電性ペーストに関する。
金属微粒子は、バルク金属とは異なる物理的・化学的特性を有することから、例えば、導電性ペーストや透明導電膜などの電極材料、高密度記録材料、触媒材料、インクジェット用インク材料等の様々な工業材料に利用されている。近年では、電子機器の小型化や薄型化に伴い、金属微粒子も、数十〜数百nm程度まで微粒子化が進んでいる。
例えば、電子機器の小型化に伴い、積層セラミックコンデンサ(MLCC)の電極は薄膜多層化が進んでいる。このことに伴い、電極層の材料には、例えば平均粒子径が150nmを下回る程度に小さく、粒子径が均一で、そのばらつきが小さく、かつ、出来るだけ分散性に優れたナノ粒子が好ましいと考えられている。
粒子形状、粒子径が揃っており、二次凝集が少ない金属微粒子を製造する方法として、例えば特許文献1では、金属塩の溶液に還元剤を添加することにより、独立単分散状態にある金属超微粒子(核)を生成させる工程と、この核に、還元剤の存在下、金属塩の溶液から金属を還元析出させる工程を含む多段階の製造方法が提案されている。
また、異種金属のコアとシェルを含む金属微粒子の多段階製造方法として、例えば特許文献2では、ニッケル粒子、コバルト塩および1級アミンを含む混合物を加熱して錯化反応液を得る工程と、この錯化反応液を加熱してニッケル−コバルトナノ粒子スラリーを得る工程と、を含むニッケル−コバルトナノ粒子の製造方法が提案されている。
日本国特開平10−317022公報 国際公開WO2011/115214号
特許文献1の実施例では、核となる金属超微粒子の大きさが100nmを超えており、最終的に製造される金属微粒子の平均粒子径も1μm程度であることから、凝集が発生しにくく、粒子径のばらつきに対する許容範囲も広い。そのため、特許文献1の技術は、現在の工業材料に求められる、例えば平均粒子径が150nm以下の小さな金属微粒子の製造に適用できるものではない。
また、平均粒子径が150nm以下の金属微粒子では、例えばニッケルなどの磁性材料を主成分とする場合、磁性によって凝集が生じやすくなり、分散性が低下することが懸念される。しかしながら、磁性材料を主要な成分とする金属微粒子において、磁性による分散性への影響を考慮した粒子設計はこれまでなされていない。
本発明の目的は、平均粒子径が150nm以下であり、粒子径が均一でそのばらつきが小さく、かつ分散性に優れた金属微粒子を提供することである。
本発明のニッケル粒子は、ニッケル元素を主成分とし、銅元素を含有する。そして、本発明のニッケル粒子は、下記の構成a〜c;
a)走査型電子顕微鏡観察による平均粒子径が40nm以上150nm以下の範囲内、
b)前記ニッケル粒子中の銅元素の含有割合が0.01重量%以上2重量%以下の範囲内、
c)エネルギー分散型X線分析装置付走査透過型電子顕微鏡(STEM−EDX)を用いて電子線のスポット径が1nm以下の条件で線分析したときに、銅元素の検出カウントの10%以上60%以下が、前記ニッケル粒子の中心から径方向に±5nmの範囲内に存在している、
を備えている。
本発明のニッケル粒子は、粒子径の変動係数(標準偏差/平均粒子径)が0.2以下であってもよい。
本発明のニッケル粒子は、さらに、次の構成dを備えていてもよい。
構成d)エネルギー分散型X線分析装置付走査透過型電子顕微鏡(STEM−EDX)を用いて電子線のスポット径が1nm以下の条件で線分析したときに、前記ニッケル粒子の中心から径方向に±5nmの範囲内に銅元素の検出カウントのピークトップが存在する。
本発明の導電性ペーストは、上記いずれかのニッケル粒子及び有機ビヒクルを含有する。
本発明のニッケル粒子の製造方法は、下記工程I〜IV;
I)走査型電子顕微鏡観察による平均粒子径が10nm以上30nm以下の範囲内、銅元素の含有量が3重量%以上30重量%以下の範囲内である種粒子を準備する工程、
II)ニッケル塩を有機アミンに溶解させたニッケル錯体溶液を準備する工程、
III)前記種粒子と前記ニッケル錯体溶液とを混合して混合液を得る工程、
IV)前記混合液中のニッケルイオンを加熱還元し、前記種粒子を核としてニッケル粒子に成長させるとともに、該ニッケル粒子中の銅元素を拡散させて上記いずれかのニッケル粒子を得る工程、
を含んでいる。
本発明のニッケル粒子の製造方法は、前記工程IVにおける加熱還元が、マイクロ波照射によるものであってもよい。
本発明のニッケル粒子の製造方法は、前記工程Iにおいて、前記種粒子が、ギ酸ニッケル及びギ酸銅を有機アミンに溶解させたニッケル錯体溶液をマイクロ波照射して加熱還元することによって得られるものであってもよい。
本発明のニッケル粒子の製造方法は、前記工程IIにおいて、前記ニッケル塩がカルボン酸ニッケルであり、前記有機アミンが脂肪族1級アミンであってもよい。
本発明のニッケル粒子は、走査型電子顕微鏡観察による平均粒子径が150nm以下であり、かつニッケル中に微量の銅が拡散した状態にあるため、優れた分散性を有するものである。このニッケル粒子は、例えば積層セラミックスコンデンサ(MLCC)の内部電極形成用導電性ペーストなどの電子材料として好適に利用できる。
エネルギー分散型X線分析装置付走査透過型電子顕微鏡(EDX−STEM)を用いて電子線のスポット径が1nm以下の条件で線分析したときの中心から径方向に±5nmの範囲を示す説明図である。 実施例1で作製したニッケル粒子(種粒子)の走査型電子顕微鏡(SEM)写真である。 実施例1で作製したニッケル粒子のSEM写真である。 実施例1で作製したニッケル粒子のSTEM−EDXの線分析の結果を示す図面である。 実施例2で作製したニッケル粒子のSEM写真である。 実施例2で作製したニッケル粒子のSTEM−EDXの線分析の結果を示す図面である。 実施例3で作製したニッケル粒子(種粒子)のSEM写真である。 実施例3で作製したニッケル粒子のSEM写真である。 実施例4で作製したニッケル粒子(種粒子)のSEM写真である。 実施例4で作製したニッケル粒子のSEM写真である。 実施例4で作製したニッケル粒子のSTEM−EDXの線分析の結果を示す図面である。 実施例5で作製したニッケル粒子(種粒子)のSEM写真である。 実施例5で作製したニッケル粒子のSEM写真である。 実施例5で作製したニッケル粒子のSTEM−EDXの線分析の結果を示す図面である。 実施例6で作製したニッケル粒子(種粒子)のSEM写真である。 実施例6で作製したニッケル粒子のSEM写真である。 実施例7で作製したニッケル粒子のSEM写真である。 実施例7で作製したニッケル粒子のSTEM−EDXの線分析の結果を示す図面である。 実施例8で作製したニッケル粒子のSEM写真である。 実施例8で作製したニッケル粒子のSTEM−EDXの線分析の結果を示す図面である。 比較例1で作製したニッケル粒子のSEM写真である。 比較例2で作製したニッケル粒子(種粒子)のSEM写真である。 比較例2で作製したニッケル粒子のSEM写真である。 比較例2で作製したニッケル粒子のSTEM−EDXの線分析の結果を示す図面である。 比較例3で作製したニッケル粒子(種粒子)のSEM写真である。 比較例3で作製したニッケル粒子のSEM写真である。
[ニッケル粒子]
本実施の形態に係るニッケル粒子は、ニッケル元素を主成分とし、銅元素を含有する。ここで、「ニッケル元素を主成分とする」とは、ニッケル粒子中にニッケル元素を80重量%以上、好ましくは90重量%以上99重量%以下の範囲内で含有することを意味する。本実施の形態に係るニッケル粒子は、ニッケル及び銅以外の金属を含有していてもよい。そのような金属としては、例えば、チタン、コバルト、クロム、マンガン、鉄、アルミニウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、ジルコニウム、スズ、タングステン、モリブデン、バナジウム、バリウム、カルシウム、ストロンチウム、シリコン、アルミニウム、リン等の卑金属、金、銀、白金、パラジウム、イリジウム、オスミウム、ルテニウム、ロジウム、レニウム、ネオジウム、ニオブ、ホロニウム、ディスプロヂウム、イットリウム等の貴金属、希土類金属を挙げることができる。これは、単独で又は2種以上含有していてもよく、また水素、炭素、窒素、硫黄、ボロン等の金属元素以外の元素を含有していてもよいし、これらの合金であってもよい。
本実施の形態のニッケル粒子は、下記の構成a〜cを備えている。
<構成a>
本実施の形態に係るニッケル粒子は、走査型電子顕微鏡観察による平均粒子径が40nm以上150nm以下の範囲内である。ニッケル粒子の平均粒子径が40nm未満であると、相対的に銅元素の含有量が多くなり、マイクロ波を吸収し難くなるため、加熱還元による粒子成長の効率が悪くなる。また、平均粒子径が40nm未満に微粒子化することにより、凝集しやすくなり、例えばMLCCの内部電極材料用の導電性ペーストとして用いる場合に、導電性ペーストの作製が困難になるばかりでなく、誘電体層の積層後の焼成時に誘電体との収縮率差が大きくなりクラック等の問題が生じやすい。一方、ニッケル粒子の平均粒子径が150nmを超えると、例えばMLCCの内部電極材料用の導電性ペーストとして用いる場合に、電極層の表面に凹凸が発生し、電極層の薄層化及び多層化が困難になったり、電気的特性を低下させたりする原因となるなど、微細化への対応が困難になる。
本実施の形態に係るニッケル粒子は、例えば球状、擬球状、長球状、立方体様、切頭四面体様、双角錐状、正八面体様、正十面体様、正二十面体様等の種々の形状であってよいが、例えばニッケル粒子を電子部品の電極に使用した場合の充填密度の向上という観点から、球状又は擬球状が好ましく、球状がより好ましい。ここで、ニッケル粒子の形状は、例えば、走査電子顕微鏡(SEM)で観察することにより確認できる。また、ニッケル粒子の平均粒子径は、SEM(走査型電子顕微鏡)により試料の写真を撮影して、その中から無作為に200個を抽出してそれぞれの粒子について面積を求め、真球に換算したときの粒子径から、個数基準にて求めることができる。
<構成b>
本実施の形態に係るニッケル粒子は、銅元素の含有割合が、0.01重量%以上2重量%以下の範囲内であり、好ましくは0.01重量%以上1.2重量%以下の範囲内である。本実施の形態のニッケル粒子中に含有される銅元素は、凝集の原因となるニッケル粒子の磁性を弱め、分散性の向上に寄与する。従って、ニッケル元素に対する銅元素の含有割合が0.01重量%未満であると、分散性の改善効果が得られない。一方、ニッケル元素に対する銅元素の含有割合が2重量%を超えると、マイクロ波を吸収し難くなるため、加熱還元による粒子成長の効率が悪くなる。それに加えて、銅元素の存在による粒子の酸化安定性の低下が生じ、さらには、MLCCの内部電極用の導電性ペースト材料として用いる場合に、脱バインダー工程において、銅の酸化が急速に起こり、クラックや層間剥離などの不具合が発生しやすくなる。
<構成c>
本実施の形態に係るニッケル粒子は、エネルギー分散型X線分析装置付走査透過型電子顕微鏡(STEM−EDX)を用いて電子線のスポット径が1nm以下の条件で線分析したときに、銅元素の検出カウントの10%以上60%以下が、前記ニッケル粒子の中心から径方向に±5nmの範囲内に存在している。図1では、粒子径Dのニッケル粒子10において、その中心Oより粒子径方向に±5nmの範囲内を模式的に示している。銅元素の検出カウントの10%以上60%以下が、ニッケル粒子10の中心Oから径方向に±5nmの範囲内に存在していることは、換言すれば、銅元素の40〜90%が、ニッケル粒10の中心Oから径方向に±5nmの範囲より外側に分散し、ニッケル元素と合金化した状態で存在していることを示している。このような銅元素の分散状態によって、ニッケル粒子の磁性を弱め、凝集を抑制して分散性を改善することができる。
本実施の形態に係るニッケル粒子は、上記工程a〜cに加え、さらに任意の構成として、粒子径の変動係数(標準偏差/平均粒子径;CV値)が、0.2以下であることが好ましく、0.15以下であることがより好ましい。CV値が0.2を超えると、例えばMLCCの内部電極用の導電性ペースト材料として用いる場合に、電極層の表面に凹凸が発生し、電極層の薄層化及び多層化が困難になったり、電気的特性を低下させたりする原因となることがある。このように、本実施の形態に係るニッケル粒子は、走査型電子顕微鏡観察による平均粒子径が40nm以上150nm以下の範囲内であり、粒子径が均一でそのばらつきが小さく、かつ分散性に優れたものであることが好ましい。
<構成d>
さらに、本実施の形態に係るニッケル粒子は、上記工程a〜cに加え、さらに任意の構成dとして、STEM−EDXを用いて電子線のスポット径が1nm以下の条件で線分析したときに、ニッケル粒子10の中心Oから径方向に±5nmの範囲内(図1参照)に銅元素の検出カウントのピークトップが存在してもよい。この銅元素のピークトップは、後述するように、ニッケル粒子の製造に使用する種粒子に由来するものである。
本実施の形態のニッケル粒子は、上記工程a〜cに加え、さらに任意の構成として、炭素元素を含有していてもよい。ニッケル粒子中の炭素元素の含有量は、好ましくは0.1〜3.0重量%の範囲内であり、より好ましくは0.5〜2.0重量%の範囲内である。炭素元素の量は、STEM−EDXにより確認することができる。炭素元素は、ニッケル粒子の表面に存在する有機化合物に由来するものであるが、炭素元素の一部がニッケル粒子の内部に存在しないほうが好ましい。ニッケル粒子の表面に存在する炭素元素は、ニッケル粒子の凝集を抑制し、分散性向上に寄与し、ニッケル粒子に含有する酸素元素の還元を促進させる。従って、炭素元素が0.1重量%未満では、ニッケル粒子の凝集が生じやすくなり、3.0重量%を超えると、焼結時に炭化して残炭となり、これがガス化することによって粒子の膨れの原因となる。
上記のとおり、本実施の形態のニッケル粒子は、走査型電子顕微鏡観察による平均粒子径が150nm以下であり、かつニッケル中に微量の銅が拡散した状態にあるため、優れた分散性を有するものである。このニッケル粒子は、例えば積層セラミックスコンデンサ(MLCC)の内部電極形成用導電性ペーストなどの電子材料として好適に利用できる。
[導電性ペースト]
本実施の形態に係る導電性ペーストは、上記構成a〜c、さらに必要に応じて、上記任意の構成を備えたニッケル粒子、及び有機ビヒクルを含有する。
<有機ビヒクル>
本実施の形態で用いる有機ビヒクルとしては、例えば有機溶媒、有機バインダー、非水系高分子分散剤などを含むことができる。
(有機溶媒)
例えば水と混和しない有機溶媒として、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族系炭化水素系、ヘキサン、ヘプタン、デカン、オクタン、ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン等の脂肪族系炭化水素系、酢酸エチル、酢酸ブチル、ジヒドロターピニルアセテート、イソボニルアセテート、イソボニルプロキネート、イソボニルブチレート、イソボニルイソブチレート等のエステル系、α−テルピネオール、ブチルカルビトール等の長鎖アルコール系、長鎖アルコールとカルボン酸とのエステル等が挙げられる。また、上記の有機溶媒の他に、一部が水と混和する有機溶媒、例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系も使用可能である。
(有機バインダー)
有機バインダーとしては、例えばメチルセルロース、エチルセルロース、ニトロセルロース、酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース等のセルロース系樹脂、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル等のアクリル酸エステル類、アルキッド樹脂、及びポリビニルアルコール等が使用できる。また、有機バインダーは、エタノール、ブタノール等の有機溶媒を添加した状態で使用してもよく、あるいは、上述の水と混和しない有機溶媒に溶解して使用してもよい。なお、有機ビヒクルの配合量は、目的とする導電性ペーストのレベリング性や垂れ性の粘度特性に応じて適宜調節することができる。
(非水系高分子分散剤)
非水系高分子分散剤は、主骨格に低極性溶媒との親和性が高く、低極性基を有する高分子化合物であり、更に官能基としてアミノ基を有するものである。このような高分子化合物は、例えばポリアミド系、ポリアリルアミン系、ポリエステル系、ポリウレタン系、ポリオキシアルキレン系などの分子骨格を有するものが挙げられ、この中でも特に好ましくはポリウレタン系、ポリオキシエチレン系の分子骨格を有するものがよい。また、その分子構造は、線状の直鎖型若しくは櫛型、又は線状の主鎖に線状の側鎖が結合した三叉分岐点を有する櫛型、あるいはブロック共重合体、又はグラフト共重合体でもよいが、その分子内に2級又は3級のアミノ基を1以上有するものである。
本実施の形態で用いる非水系高分子分散剤の2級又は3級のアミノ基は、ニッケル粒子の表面に固定化された脂肪族1級モノアミンとの置換反応が可能であるため、ニッケル粒子の表面において脂肪族1級モノアミンの少なくとも一部分と容易に置換し、ニッケル粒子を被覆できると考えられる。この非水系高分子分散剤は、ニッケル粒子に対し、強い凝集抑制作用を有することから、少量でも優れた分散効果が期待できる。一方、ニッケル粒子の表面に脂肪族1級モノアミンが存在しない場合には、非水系高分子分散剤を添加しても脂肪族1級モノアミンとの置換による被覆が生じにくく、強い凝集抑制作用や優れた分散効果が得られない。なお、非水系高分子分散剤に含まれる3級アミノ基は、その一部にアルキル基が結合して4級アンモニウムイオンとして存在していてもよい。また、これらのアミノ基は、線状の主鎖に櫛状に有するか、又は線状の主鎖の末端に有するものが好ましく、これらに存在する個々のアミノ基がニッケル粒子の表面に点在的に固定化されるものと考えられる。
非水系高分子分散剤のアミン価(又は塩基価)は、分散性を向上させるという観点から、好ましくは10〜100mgKOH/gの範囲内がよい。アミン価(又は塩基価)は、非水系高分子分散剤の固形分(又は溶媒を除いた有効成分)1gを中和するのに必要なHCl量に対して当量となるKOHのmg数を意味し、JIS K7237の方法により測定される。また、非水系高分子分散剤の酸価は、分散性を向上させるという観点から、好ましくは15mgKOH/g以下、より好ましくは10mgKOH/g以下とすることがよい。酸価は、固形分(又は溶媒を除いた有効成分)1gを中和するのに必要なKOHのmg数を意味し、JIS K0070の方法により測定される。
非水系高分子分散剤の重量平均分子量は、好ましくは1,000〜200,000の範囲内、より好ましくは5,000〜100,000の範囲内がよい。重量平均分子量が、上記下限未満であると、低極性溶媒に対し分散安定性が十分ではない場合があり、上記上限を超えると、粘度が高くなりすぎて取り扱いが困難になる場合がある。
非水系高分子分散剤は、単独又は2種以上を組み合わせて使用することもできる。また、発明の効果を損なわない範囲で、他の化合物からなる分散剤と組み合わせて使用することもできる。好適に使用することができる市販の非水系高分子分散剤としては、例えば、日本ルーブリゾール社製のSolsperse11200(商品名)、同Solsperse13940(商品名)、同Solsperse13240(商品名)、ビッグケミー・ジャパン社製のDISPERBYK−161(商品名)、同DISPERBYK−163(商品名)、DISPERBYK−2164(商品名)、DISPERBYK−2155(商品名)等が挙げられる。
導電性ペーストにおける非水系高分子分散剤の添加量は、ニッケル粒子100質量部に対して0.01〜20質量部の範囲内、好ましくは0.1〜10質量部の範囲内がよい。添加量が上記下限未満では分散性が低下する傾向があり、上記上限を超えると、凝集が生じ易くなる傾向がある。
本実施の形態の導電性ペーストは、上記構成a〜c、さらに必要に応じて、上記の任意の構成を備えたニッケル粒子を含有することによって、導電性ペースト中のニッケル粒子を高い分散状態に維持できる。その結果、導電性ペーストを塗布して電極膜を形成した場合の表面粗さを小さくすることができ、電気信頼性も向上させることができる。例えば、後記実施例に示す方法で測定される導電性ペーストの表面粗さの評価において、算術平均粗さRaを0.005μm以下、好ましくは、0.002μm以下に抑制できる。
<導電性ペーストの調製>
ニッケル粒子及び有機ビヒクルを含有する導電性ペーストを調製する方法は、特に制限はない。例えば、公知の導電性ペーストの製造と同様に、各成分を混合した後、撹拌、混練などの処理を行うことにより導電性ペーストを調製できる。ここで、各成分を混合する順序の好ましい例を挙げれば、以下のとおりとなる。まず、上記構成a〜cを備えたニッケル粒子と有機溶媒のスラリーに、非水系高分子分散剤を適用する。スラリーへの非水系高分子分散剤の適用方法は、特に制限はなく、例えば、i)スラリー中に所定量の非水系高分子分散剤を添加する方法、ii)高圧ホモジナイザー、超音波ホモジナイザー、ビーズミル分散機などの分散機を用い、スラリーの状態で、脂肪族1級モノアミンで被覆されたニッケル粒子を機械的に解砕し、その解砕の前又は後に、所定量の非水系高分子分散剤を添加し分散させる方法など、様々な方法が挙げられる。このようにスラリーの状態で、非水系高分子分散剤を適用することにより、非水系高分子分散剤の2級又は3級のアミノ基を、ニッケル粒子の表面に固定化された脂肪族1級モノアミンの少なくとも一部分と置換し、非水系高分子分散剤によってニッケル粒子を被覆できる。次に、スラリーに所定量の有機バインダー(有機溶媒に溶解させた状態でもよい)を添加し、混合、混練等を行うことによって、導電性ペーストを製造することができる。
上記のようにして導電性ペーストを得ることができるが、本発明の効果を損なわない範囲で、可塑剤、潤滑剤、分散剤、帯電防止剤、ゲル化防止剤等を添加してもよい。
[ニッケル粒子の製造方法]
本実施の形態に係るニッケル粒子の製造方法は、例えば、下記の工程I〜IVを含むことができる。
<工程I>
本工程は、走査型電子顕微鏡観察による平均粒子径が10nm以上30nm以下の範囲内、ニッケル元素に対する銅元素の含有割合が3重量%以上30重量%以下の範囲内である種粒子を準備する工程である。
種粒子は、工程IVにおいて、ニッケル粒子の成長の核として機能するものである。種粒子は、例えば、ニッケル塩及び銅塩を含む原料から、有機アミンの存在下で加熱による湿式還元によって製造することが好ましい。この場合、銅とニッケルとの標準電極電位の相違から、まず、核となる銅粒子が形成され、次に、銅粒子の表面にニッケル被膜が形成されることによって、種粒子が得られる。
(銅塩)
銅塩としては、例えばカルボン酸銅を用いることが好ましい。また、カルボン酸銅としては、例えば、還元過程での解離温度(分解温度)が比較的低いギ酸銅、酢酸銅などを用いることが好ましい。また、カルボン酸銅は、無水物であってもよく、水和物であってもよい。銅塩を配合することによって、種粒子の形成を促進できるとともに、種粒子の粒子径の制御が容易になる。また、工程IVで得られるニッケル粒子の分散性を改善することができる。
(ニッケル塩)
ニッケル塩としては、例えばカルボン酸ニッケルを用いることが好ましい。また、カルボン酸ニッケルとしては、例えば、還元過程での解離温度(分解温度)が比較的低いギ酸ニッケル、酢酸ニッケルなどを用いることが好ましい。カルボン酸ニッケルは、無水物であってもよく、また水和物であってもよい。なお、カルボン酸ニッケルに代えて、塩化ニッケル、硝酸ニッケル、硫酸ニッケル、炭酸ニッケル、水酸化ニッケル等の無機塩を用いることも考えられるが、無機塩の場合、解離(分解)が高温であるため、還元過程で高温での加熱が必要であり好ましくない。また、Ni(acac)(β−ジケトナト錯体)、ステアリン酸イオン等の有機配位子により構成されるニッケル塩を用いることも考えられるが、これらのニッケル塩を用いると、原料コストが高くなり好ましくない。
なお、種粒子は、ニッケル及び銅以外の金属を含有していてもよい。その場合、種粒子の調製に際して、例えば、銀、金、白金及びパラジウムから選ばれる1種以上の金属の塩を使用してもよい。これらの金属の塩としては、例えば酢酸パラジウムなどのカルボン酸塩、硝酸銀などの硝酸塩、塩化金酸、塩化白金酸などの塩化物などを用いることが好ましい。金属塩は、無水物であってもよく、また水和物であってもよい。
種粒子における銅元素の含有量は、例えば3重量%以上30重量%以下の範囲内とすることが好ましい。種粒子における銅元素の含有量が3重量%未満であると、銅の核材としての効果が低下し、微細な球状で粒度分布が均一な種粒子を作りにくくなり、また、成長したニッケル粒子の磁性を抑制する効果が十分に得られず、凝集が生じやすくなる傾向がある。一方、種粒子における銅元素の含有量が30重量%を超えると、銅の核材としての効果が飽和し、微細な種粒子を作る為の効果は得にくく、種粒子の段階で表面が酸化しやすくなる。また、金属として、銅以外のものを用いる場合、例えば、銀などのニッケル以外の異種金属によるマイグレーションによるショートや静電容量の低下などの製品不良を防止する観点から、銅以外の金属元素の含有量を0.01重量%以上2重量%以下の範囲内とすることが好ましい。
(有機アミン)
有機アミンは、ニッケルイオンとの錯体を形成できるものであれば、特に限定されず、常温で固体又は液体のものが使用できる。ここで、常温とは、20℃±15℃をいう。常温で液体の有機アミンは、ニッケル錯体を形成する際の有機溶媒としても機能する。なお、常温で固体の有機アミンであっても、加熱によって液体であるか、又は有機溶媒を用いて溶解するものであれば、特に問題はない。
有機アミンとしては、脂肪族1級モノアミンを用いることが好ましい。一方、2級アミンは立体障害が大きいため、ニッケル錯体の良好な形成を阻害するおそれがあり、3級アミンはニッケルイオンの還元能を有しないため、いずれも使用できない。また、ジアミンは、金属イオンの中でも特にニッケルイオンと形成した錯体の安定性が高く、その還元温度は高くなるため反応性が非常に低く、生成するニッケル粒子に歪が生じやすくなるため好ましくない。
脂肪族1級モノアミンは、例えばその炭素鎖の長さを調整することによって生成する種粒子の粒径を制御することができる。種粒子の粒径を制御する観点から、脂肪族1級モノアミンは、その炭素数が6〜20程度のものから選択して用いることが好適である。炭素数が多いほど得られる種粒子の粒径が小さくなる。このようなアミンとして、例えばオクチルアミン、トリオクチルアミン、ジオクチルアミン、ヘキサデシルアミン、ドデシルアミン、テトラデシルアミン、ステアリルアミン、オレイルアミン、ミリスチルアミン、ラウリルアミン等を挙げることができる。
脂肪族1級モノアミンは、種粒子の生成時に表面修飾剤として機能するため、脂肪族1級モノアミンの除去後においても二次凝集を抑制できる。また、脂肪族1級モノアミンは、還元反応後の生成した種粒子の固体成分と溶剤又は未反応の脂肪族1級モノアミン等を分離する洗浄工程における処理操作の容易性の観点からも好ましい。更に、脂肪族1級モノアミンは、ニッケル錯体を還元して種粒子を得るときの反応制御の容易性の観点からは還元温度より沸点が高いものが好ましい。すなわち、脂肪族1級モノアミンは、沸点が180℃以上のものが好ましく、200℃以上のものがより好ましい。また、脂肪族1級モノアミンは、炭素数が9以上であることが好ましい。ここで、例えば炭素数が9である脂肪族1級モノアミンのC21N(ノニルアミン)の沸点は201℃である。
脂肪族1級モノアミンは、還元反応後の生成した種粒子の固体成分と溶剤または未反応の脂肪族1級モノアミン等を分離する洗浄工程における処理操作の容易性の観点から、室温で液体のものが好ましい。更に、脂肪族1級モノアミンは、銅錯体を還元して種粒子を得るときの反応制御の容易性の観点から、還元温度より沸点が高いものが好ましい。脂肪族1級モノアミンの量は、金属イオン(ニッケルイオン及び銅イオンの合計)1molに対して5mol以上用いることが好ましく、8mol以上用いることがより好ましい。脂肪族1級モノアミンの量が5mol未満では、得られるニッケル粒子の粒子径の制御が困難となり、粒子径がばらつきやすくなる。また、脂肪族1級モノアミンの量の上限は特にはないが、例えば生産性の観点からは、金属イオン1molに対して20mol以下とすることが好ましく、15mol以下とすることがより好ましい。つまり、脂肪族1級モノアミンの量は、金属イオン1molに対して5〜20molの範囲内が好ましく、8〜15molの範囲内がより好ましい。
(有機溶媒)
脂肪族1級モノアミンは、有機溶媒として反応を進行させることができるが、均一溶液での反応をより効率的に進行させるために、工程Iの種粒子の調製において、脂肪族1級モノアミンとは別の有機溶媒を新たに添加してもよい。使用できる有機溶媒としては、脂肪族1級モノアミンと、ニッケルイオン、銅イオンなどの金属イオンとの錯形成を阻害しないものであれば、特に限定するものではなく、例えば炭素数4〜30のエーテル系有機溶媒、炭素数7〜30の飽和又は不飽和の炭化水素系有機溶媒、炭素数8〜18のアルコール系有機溶媒等を使用することができる。また、マイクロ波照射による加熱条件下でも使用を可能とする観点から、使用する有機溶媒は、沸点が170℃以上のものを選択することが好ましく、より好ましくは200〜300℃の範囲内にあるものを選択することがよい。このような有機溶媒の具体例としては、例えばテトラエチレングリコール、n−オクチルエーテル、炭素数が20〜40の範囲内にあるポリアルファオレフィン等が挙げられる。
(加熱還元)
工程Iにおいて、種粒子を形成するための加熱還元方法は、特に制限されず、例えばオイルバスなどの熱媒体による加熱であっても、マイクロ波照射による加熱であってもよいが、均一、かつ急速な加熱が可能なマイクロ波照射による加熱が好ましい。マイクロ波の使用波長は、特に限定するものではなく、例えば2.45GHzである。
種粒子を形成するための加熱温度は、種粒子の形状のばらつきを抑制するという観点から、好ましくは170℃以上、より好ましくは180℃以上とすることがよい。加熱温度の上限は特にないが、処理を能率的に行う観点から、例えば270℃以下とすることが好適である。
以上のようにして、種粒子を含有するスラリーを得ることが出来る。なお、工程Iでは、種粒子を含有するスラリーを、例えば、静置分離し、上澄み液を取り除いた後、適当な溶媒を用いて洗浄し、乾燥することで種粒子を分取してもよい。
(種粒子)
工程Iで得られる種粒子の走査型電子顕微鏡観察による平均粒子径は、10nm以上30nm以下の範囲内である。種粒子の平均粒子径が10nm未満では、ハンドリング性が低下するとともに、凝集しやすくなって、核材として用いた場合に、粒子径分布がシャープなニッケル粒子を安定的に製造することが難しくなる。一方、種粒子の平均粒子径が30nmを超えると、種粒子の段階での粒子径のばらつきが大きくなって、やはり、核材として用いた場合に、粒子径分布がシャープなニッケル粒子を安定的に製造することが困難になる。また、種粒子の平均粒子径は、SEM(走査型電子顕微鏡)により試料の写真を撮影して、その中から無作為に200個を抽出してそれぞれの粒子について面積を求め、真球に換算したときの粒子径から、個数基準にて求めることができる。
また、工程Iで得られる種粒子は、粒子径の変動係数(CV値)が、0.2以下であることが好ましく、0.15以下であることがより好ましい。CV値が0.2を超えると、後の工程IVで得られるニッケル粒子の粒子径のばらつきが大きくなることがある。
<工程II>
本工程は、ニッケル塩を有機アミンに溶解させたニッケル錯体溶液を準備する工程である。
(ニッケル塩)
工程IIにおいて、ニッケル塩の種類は特に限定されず、例えば水酸化ニッケル、塩化ニッケル、硝酸ニッケル、硫酸ニッケル、炭酸ニッケル、カルボン酸ニッケル、Ni(acac)2(β−ジケトナト錯体)、ステアリン酸ニッケル等が挙げられる。これらの中でも、塩化ニッケル又はカルボン酸ニッケルが好ましく、還元過程での解離温度(分解温度)が比較的低いカルボン酸ニッケルを用いることが有利である。カルボン酸ニッケルは単独で用いてもよいし、他のニッケル塩と併用することもできる。工程IIにおけるニッケル塩としては、工程Iと同様のものを用いることができる。
(有機アミン)
工程IIにおける有機アミンとしては、工程Iと同様のものを用いることができる。
(ニッケル錯体溶液)
ニッケル錯体溶液中のニッケル錯体濃度は、例えば2〜11重量%の範囲内とすることが好ましく、4〜8重量%の範囲内とすることがより好ましい。本実施の形態の製造方法では、種粒子を形成する工程Iと、種粒子からニッケル粒子を成長させる工程IVを区別する多段階の反応によって、一段階の合成法に比べ、均一な粒子径を有するニッケル粒子を製造できる。一段階の合成法では、ニッケル錯体濃度が11重量%を超えると、反応性が低下するとともに、粒子径の制御が難しくなる。
2価のニッケルイオンは配位子置換活性種として知られており、形成する錯体の配位子は温度、濃度によって容易に配位子交換により錯形成が変化する可能性がある。例えばカルボン酸ニッケルおよび脂肪族1級モノアミンの混合物を加熱して反応液を得る工程において、用いるアミンの炭素鎖長等の立体障害を考慮すると、例えば、カルボン酸イオンが二座配位または単座配位のいずれかで配位する可能性があり、さらにアミンの濃度が大過剰の場合は外圏にカルボン酸イオンが存在する構造をとる可能性がある。目的とする反応温度(還元温度)において均一溶液とするには、配位子のうち少なくとも一箇所は脂肪族1級モノアミンが配位している必要がある。その状態をとるには、脂肪族1級モノアミンが過剰に反応溶液内に存在している必要があり、少なくともニッケルイオン1molに対し2mol以上存在していることが好ましく、2.2mol以上存在していることがより好ましい。また、脂肪族1級モノアミンの量の上限は特にはないが、例えば生産性の観点からは、ニッケルイオン1molに対して20mol以下とすることが好ましく、4mol以下とすることがより好ましい。つまり、脂肪族1級モノアミンの量は、ニッケルイオン1molに対して2〜20molの範囲内が好ましく、2〜4molの範囲内がより好ましく、2.2〜4molの範囲内が最も好ましい。
錯形成反応は室温においても進行させることができるが、反応を確実かつより効率的に行うために、100℃以上の温度で加熱を行うことが好ましい。この加熱は、カルボン酸ニッケルとして、例えば酢酸ニッケル4水和物のようなカルボン酸ニッケルの水和物を用いた場合に特に有利である。加熱温度は、好ましくは100℃を超える温度とし、より好ましくは105℃以上の温度とすることで、カルボン酸ニッケルに配位した配位水と脂肪族1級モノアミンとの配位子置換反応が効率よく行われる。また、この錯体配位子としての水分子を解離させることができ、更にその水を系外に出すことができるので効率よく錯体を形成させることができる。例えば、酢酸ニッケル4水和物は、室温では2個の配位水と2座配位子である2個の酢酸イオン、外圏に2つの水分子が存在した錯体構造をとっているため、この2つの配位水と脂肪族1級モノアミンの配位子置換により効率よく錯形成させるには、100℃より高い温度で加熱することでこの錯体配位子としての水分子を解離させることが好ましい。また、加熱温度は、後に続く還元の過程と確実に分離し、錯形成反応を完結させるという観点から、175℃以下が好ましい。工程IIでの加熱温度が高すぎると、ニッケル錯体の生成とニッケル(0価)への還元反応が同時に進行し、新たにニッケルの核が発生してしまうことで、粒子径の分布が狭いニッケル粒子の生成が困難となるおそれがある。従って、工程IIにおける加熱温度は105℃〜175℃の範囲内が好ましく、より好ましくは、125〜160℃の範囲内である。
加熱時間は、加熱温度や、各原料の含有量に応じて適宜決定することができるが、錯形成反応を確実に完結させるという観点から、15分以上とすることが好ましい。加熱時間の上限は特にないが、長時間加熱することは、エネルギー消費及び工程時間を節約する観点から無駄である。加熱の方法は、特に制限されず、例えばオイルバスなどの熱媒体による加熱であっても、マイクロ波照射による加熱であってもよいが、マイクロ波照射による加熱が好ましい。マイクロ波照射による加熱は、混合液内の均一加熱を可能とし、かつエネルギーをニッケルイオンに直接与えることができるため、急速加熱を行なうことができる。マイクロ波の使用波長は、特に限定するものではなく、例えば2.45GHzである。
カルボン酸ニッケルと脂肪族1級モノアミンとの錯形成反応は、カルボン酸ニッケルと脂肪族1級モノアミンを混合して得られる溶液を加熱したときに、溶液の色の変化によって確認することができる。また、この錯形成反応は、例えば紫外・可視吸収スペクトル測定装置を用いて、300nm〜750nmの波長領域において観測される吸収スペクトルの吸収極大の波長を測定し、原料の極大吸収波長(例えば酢酸ニッケル四水和物ではその極大吸収波長は710nmである。)に対する錯化反応液のシフトを観測することによって確認することができる。
<工程III>
本工程は、工程Iで得た種粒子と、工程IIで得たニッケル錯体溶液とを混合して混合液を得る工程である。
工程IIIでは、種粒子又は種粒子を含むスラリーを、ニッケル錯体溶液に添加してもよいし、種粒子を含むスラリーに、ニッケル錯体溶液を添加してもよい。工程IIIで混合されたニッケル錯体は、新たな核の形成には利用されず、次の工程IVで種粒子からニッケル粒子への成長に利用される。つまり、混合液中のニッケル錯体の濃度が、核形成の臨界濃度を超えない限り、ニッケル錯体は粒子成長にのみ利用される。従って、工程IVで目的とする粒子径のニッケル粒子を得るためのニッケル錯体の量は、種粒子の粒子径に基づき、計算上、算出することができる。例えば、種粒子として平均粒子径が10〜30nmの範囲内のものを用いて、平均粒子径が40〜150nmの範囲内のニッケル粒子を得る場合は、混合液中のニッケル濃度を、例えば3〜12重量%の範囲内となるようにすることが好ましく、5〜10重量%の範囲内とすることがより好ましい。
<工程IV>
本工程は、工程IIIで得た混合液中のニッケルイオンを加熱還元し、前記種粒子を核としてニッケル粒子に成長させるとともに、該ニッケル粒子中の銅原子を拡散させてニッケル粒子を得る工程である。
(加熱還元)
工程IVにおける加熱方法は、特に制限されず、例えばオイルバスなどの熱媒体による加熱であってもよいが、マイクロ波照射による加熱が好ましい。マイクロ波照射によるニッケル錯体の加熱は、ニッケル錯体の均一加熱を可能とし、かつエネルギーをニッケル錯体に直接与えることができるため、急速加熱を行なうことができる。これにより、反応液全体を所望の温度に均一にすることができ、ニッケル錯体(又はニッケルイオン)の還元と成長を溶液全体において同時に生じさせ、結果として粒子径分布の狭い単分散な粒子を短時間で容易に製造することができる。マイクロ波の使用波長は、特に限定するものではなく、例えば2.45GHzである。
工程IVにおける加熱還元の温度は、得られるニッケル粒子の形状のばらつきを抑制するという観点から、好ましくは170℃以上、より好ましくは180℃以上とすることがよい。また、工程IVにおける加熱温度が低すぎると、ニッケル錯体からニッケル(0価)への還元反応速度が遅くなり、種粒子を覆う金属ニッケルの成長が遅くなる傾向がある。加熱温度の上限は特にないが、処理を能率的に行う観点からは例えば270℃以下とすることが好適である。また、270℃を超えると炭化反応が進行して炭化ニッケルが生成しやすくなるので、好ましくない。
工程IVでは、加熱還元時の熱処理によって、ニッケル粒子中の銅元素を拡散させる。工程IVにおいて、ニッケルイオンの還元処理を加熱還元によって行うことによって、加熱還元と同時に銅元素を拡散させることができる。
工程IVでは、得られたニッケル粒子のスラリーを、例えば、静置分離し、上澄み液を取り除いた後、適当な溶媒を用いて洗浄し、乾燥する処理を含むことができる。このようにして、上記の構成a〜cを備えたニッケル粒子が得られる。
上記の工程IIIの一部分と工程IVは、複数回繰り返し行うことも可能である。すなわち、工程IVを行った後で、さらにニッケル錯体溶液を添加し、再度工程IVを行ってもよい。この場合も、後から追加されたニッケル錯体は、新たな核の形成には利用されず、種粒子からニッケル粒子への成長に利用される。つまり、工程IIIの一部分と工程IVを繰り返し行う場合でも、混合液中へのニッケル錯体の追加速度が、粒子成長に消費される速度を超えない限り、ニッケル錯体の濃度が核形成の臨界濃度を超えることはないため、追加されたニッケル錯体は粒子成長にのみ利用される。従って、目的とする粒子径を得るためのニッケル錯体の量は、種粒子の粒子径に基づき、計算上、算出することができる。
(ニッケル粒子)
工程IVで得られるニッケル粒子は、上記の構成a〜cを備えたものである。なお、工程Iで得られる種粒子の平均粒子径をD1、工程IVで得られるニッケル粒子の平均粒子径をD2とすると、D1とD2の関係は、所定の粒子径のニッケル粒子を効率よく製造するという観点から、例えば2≦D2/D1であることが好ましい。それに対し、2>D2/D1である場合は、銅元素の拡散が不十分となるおそれがある。
以上のように、工程I〜工程IVを実施することによって、平均粒子径が150nm以下であり、粒子径分布がシャープでCV値が小さく、かつ分散性に優れたニッケル粒子を安定的に製造することができる。より具体的には、工程I〜工程IVを実施することによって、ニッケル元素を主成分とし、銅元素を含有するとともに、上記の構成a〜cを備えたニッケル粒子を製造することができる。構成a〜cを備えたニッケル粒子は、粒子内部に銅元素が拡散していることから、ニッケルの磁性を緩和し、磁性による凝集を抑制して分散性が向上するものと推察される。
このようなニッケル粒子を用いて製造される導電性ペーストは、例えばMLCC等の内部電極の形成に使用する場合、電極層の表面(誘電体層との境界面)の凹凸の発生を防ぎ、平坦化できることから、電極層の薄層化及び多層化が容易であり、電気的な信頼性も向上させることができる。従って、本実施の形態のニッケル粒子は、例えば積層セラミックスコンデンサ(MLCC)の内部電極形成用導電性ペーストなどの電子材料として好適に利用できる。
次に、実施例および比較例を挙げて、本発明をさらに説明するが、本発明は、以下に説明する実施例に限定されるものではない。なお、以下の実施例において、特にことわりのない限り各種測定、評価は下記によるものである。
[平均粒子径の測定]
SEM(走査型電子顕微鏡)により試料の写真を撮影して、その中から無作為に200個を抽出してそれぞれの粒子について面積を求め、真球に換算したときの粒子径を個数基準として一次粒子の平均粒子径とした。また、CV値(変動係数)は、(標準偏差)÷(平均粒子径)によって算出した。なお、CV値が小さいほど、粒子径がより均一であることを示す。
[ニッケル粒子における銅元素の拡散状態の測定]
エネルギー分散型X線分析装置付走査透過型電子顕微鏡(STEM−EDX;日本電子社製、商品名;JEM−ARM200F)を用いて、ニッケル粒子に存在する元素のSTEM−EDXの線分析を行った。
[導電性ペーストの表面粗さの評価]
松浪硝子工業(株)製スライドガラスS1112(76mm×26mm×t1.1mm)2枚をアセトンで湿らせた脱脂綿にて汚れを拭き取り乾燥させた。1枚のスライドガラス中央に導電性ペーストを0.05g秤量し、他の1枚のスライドガラスにて挟んだ後、側面からはみ出ない程度に加圧しながら刷り延ばし、スライドガラスを並行方向にスライドさせることによって平滑な塗膜面を得た。この塗膜を60℃にて3時間乾燥させた後、微細形状測定装置[(株)小坂研究所ET−200]にて、算術平均粗さRaを測定した。
(実施例1)
<種粒子の調製>
330gのオレイルアミンに2.70gのギ酸銅四水和物と21.46gのギ酸ニッケル二水和物を加え、窒素フロー下で120℃、20分加熱することでギ酸銅とギ酸ニッケルをオレイルアミンに溶解した。
得られた溶解液にマイクロ波を照射して190℃まで加熱して、335gのニッケル粒子スラリー(1−A)を調製した。得られたニッケル粒子スラリー(1−A)の10gを分取して、上澄み液を取り除いた後、トルエンとメタノールを用いてそれぞれ2回洗浄した。その後、60℃に維持される真空乾燥機で6時間乾燥することによって、種粒子として、銅元素の含有量が10重量%のニッケル粒子(1−B)を調製した。
ニッケル粒子(1−B)のSEM写真を図2に示す。図2を参照すると、ニッケル粒子(1−B)の平均粒子径は17nm、CV値は0.10であった。
<ニッケル粒子の調製>
8128gのオレイルアミンに3338gの酢酸ニッケル四水和物を加え、窒素フロー下で140℃、4時間加熱することでニッケル錯体溶液を調製した。
得られたニッケル錯体溶液に、325gのニッケル粒子スラリー(1−A)を加え、撹拌後、マイクロ波を照射して225℃まで加熱し、その温度を15分間保持することによってニッケル粒子スラリー(1−C)を調製した。得られたニッケル粒子スラリー(1−C)を静置分離し、上澄み液を取り除いた後、トルエンとメタノールを用いてそれぞれ2回洗浄した。その後、60℃に維持される真空乾燥機で6時間乾燥してニッケル粒子(1−D)を調製した。ニッケル粒子(1−D)の元素分析の結果、Cuの含有量は0.07重量%であった。
ニッケル粒子(1−D)のSEM写真を図3に示す。図3を参照すると、ニッケル粒子(1−D)の平均粒子径は80nm、CV値は0.11であった。
ニッケル粒子(1−D)のSTEM−EDXの線分析の結果を図4に示す。ニッケル粒子の中心から径方向に±5nmの範囲内に存在する銅元素の検出カウントは20%であった。また、粒子表面から深さ方向に5nm以内に存在する銅元素の検出カウントは8%であった。
<導電性ペーストの調製>
ニッケル粒子スラリー(1−C)の10gを静置分離して上澄みを取り除いた後、ポリエステル系高分子分散剤(日本ルーブリゾール社製、商品名;Solsperse13240、2級アミノ基及び3級アミノ基を含有するポリエステル系グラフト共重合体の混合物、極性;低、水に不溶、アミン価;37mgKOH/g、酸価;7mgKOH/g)を0.094g加えて1時間振盪し、トルエンを用いて4回洗浄した。その後、トルエンをターピネオール(TP)で2回置換し、磁石で濃縮して、ニッケル粒子スラリー(1−E)を調製した。
得られたスラリー(1−E)にセルロース系バインダー(日新化成社製、商品名;E3625)の0.15gを加えて、自転・公転ミキサー(シンキー社製、商品名;練太郎 AR−100)を用いて混練して導電性ペースト(1−F)を調製した。得られた導電性ペースト(1−F)の表面粗さを測定した結果、算術平均粗さRaは0.0019μmであった。
(実施例2)
<種粒子の調製>
実施例1と同様にして、335gのニッケル粒子スラリー(2−A)を得、トルエンとメタノールによって洗浄後、乾燥してニッケル粒子(2−B)を調製した。
<ニッケル粒子の調製>
6967gのオレイルアミン及び2861gの酢酸ニッケル四水和物を使用したこと以外、実施例1と同様にして、ニッケル錯体溶液を調製した。その後、このニッケル錯体溶液にニッケル粒子(2−B)を加え、ニッケル粒子スラリー(2−C)を得、ニッケル粒子(2−D)を調製した。ニッケル粒子(2−D)の元素分析の結果、Cuの含有量は0.08重量%であった。
ニッケル粒子(2−D)のSEM写真を図5に示す。図5を参照すると、ニッケル粒子(2−D)の平均粒子径は74nm、CV値は0.12であった。
ニッケル粒子(2−D)のSTEM−EDXの線分析の結果を図6に示す。ニッケル粒子の中心から径方向に±5nmの範囲内に存在する銅元素の検出カウントは28%であった。また、粒子表面から深さ方向に5nm以内に存在する銅元素の検出カウントは8%であった。
<導電性ペーストの調製>
実施例1と同様にして、ニッケル粒子スラリー(2−E)を調製後、導電性ペースト(2−F)を調製した。得られた導電性ペースト(2−F)の表面粗さを測定した結果、算術平均粗さRaは0.0013μmであった。
(実施例3)
<種粒子の調製>
943gのオレイルアミン、7.70gのギ酸銅四水和物及び61.30gのギ酸ニッケル二水和物を使用したこと以外、実施例1と同様にして、960gのニッケル粒子スラリー(3−A)を調製し、トルエンとメタノールによって洗浄後、乾燥してニッケル粒子(3−B)を調製した。
ニッケル粒子(3−B)のSEM写真を図7に示す。図7を参照すると、ニッケル粒子(3−B)の平均粒子径は17nm、CV値は0.10であった。
<ニッケル粒子の調製>
4645gのオレイルアミン及び1907gの酢酸ニッケル四水和物を使用したこと以外、実施例1と同様にして、ニッケル錯体溶液を調製した。その後、このニッケル錯体溶液にニッケル粒子(3−B)を加え、ニッケル粒子スラリー(3−C)を得、ニッケル粒子(3−D)を調製した。ニッケル粒子(3−D)の元素分析の結果、Cuの含有量は0.43重量%であった。
ニッケル粒子(3−D)のSEM写真を図8に示す。図8を参照すると、ニッケル粒子(3−D)の平均粒子径は48nm、CV値は0.12であった。
ニッケル粒子(3−D)のSTEM−EDXの写真と線分析の結果、ニッケル粒子の中心から径方向に±5nmの範囲内に存在する銅元素の検出カウントは58%であった。また、粒子表面から深さ方向に5nm以内に存在する銅元素の検出カウントは6%であった。
<導電性ペーストの調製>
実施例1と同様にして、ニッケル粒子スラリー(3−E)を調製後、導電性ペースト(3−F)を調製した。得られた導電性ペースト(3−F)の表面粗さを測定した結果、算術平均粗さRaは0.0016μmであった。
(実施例4)
<種粒子の調製>
770gのオレイルアミン、4.10gのギ酸銅四水和物及び10.73gのギ酸ニッケル二水和物を使用したこと以外、実施例1と同様にして、778gのニッケル粒子スラリー(4−A)を得、トルエンとメタノールによって洗浄後、乾燥してニッケル粒子(4−B)を調製した。
ニッケル粒子(4−B)のSEM写真を図9に示す。図9を参照すると、ニッケル粒子(4−B)の平均粒子径は12nm、CV値は0.11であった。
<ニッケル粒子の調製>
6968gのオレイルアミン及び2860gの酢酸ニッケル四水和物を使用したこと以外、実施例1と同様にして、ニッケル錯体溶液を調製した。その後、このニッケル錯体溶液にニッケル粒子(4−B)を加え、ニッケル粒子スラリー(4−C)を得、ニッケル粒子(4−D)を調製した。ニッケル粒子(4−D)の元素分析の結果、Cuの含有量は0.16重量%であった。
ニッケル粒子(4−D)のSEM写真を図10に示す。図10を参照すると、ニッケル粒子(4−D)の平均粒子径は57nm、CV値は0.11であった。
ニッケル粒子(4−D)のSTEM−EDXの線分析の結果を図11に示す。ニッケル粒子の中心から径方向に±5nmの範囲内に存在する銅元素の検出カウントは43%であった。また、粒子表面から深さ方向に5nm以内に存在する銅元素の検出カウントは8%であった。
<導電性ペーストの調製>
実施例1と同様にして、ニッケル粒子スラリー(4−E)を調製後、導電性ペースト(4−F)を調製した。得られた導電性ペースト(4−F)の表面粗さを測定した結果、算術平均粗さRaは0.0014μmであった。
(実施例5)
<種粒子の調製>
330gのオレイルアミン、1.10gのギ酸銅四水和物及び22.56gのギ酸ニッケル二水和物を使用したこと以外、実施例1と同様にして、340gのニッケル粒子スラリー(5−A)を得、トルエンとメタノールによって洗浄後、乾燥してニッケル粒子(5−B)を調製した。
ニッケル粒子(5−B)のSEM写真を図12に示す。図12を参照すると、ニッケル粒子(5−B)の平均粒子径は25nm、CV値は0.12であった。
<ニッケル粒子の調製>
9290gのオレイルアミン及び3814gの酢酸ニッケル四水和物を使用したこと以外、実施例1と同様にして、ニッケル錯体溶液を調製後、このニッケル錯体溶液にニッケル粒子(5−B)を加え、ニッケル粒子スラリー(5−C)を得、ニッケル粒子(5−D)を調製した。ニッケル粒子(5−D)の元素分析の結果、Cuの含有量は0.03重量%であった。
ニッケル粒子(5−D)のSEM写真を図13に示す。図13を参照すると、ニッケル粒子(5−D)の平均粒子径は122nm、CV値は0.09であった。
ニッケル粒子(5−D)のSTEM−EDXの線分析の結果を図14に示す。ニッケル粒子の中心から径方向に±5nmの範囲内に存在する銅元素の検出カウントは14%であった。また、粒子表面から深さ方向に5nm以内に存在する銅元素の検出カウントは2%であった。
<導電性ペーストの調製>
実施例1と同様にして、ニッケル粒子スラリー(5−E)を調製後、導電性ペースト(5−F)を調製した。得られた導電性ペースト(5−F)の表面粗さを測定した結果、算術平均粗さRaは0.0018μmであった。
(実施例6)
<種粒子の調製>
溶解液のマイクロ波照射による加熱の代わりに、マントルヒーターによる加熱を行ったこと以外、実施例1と同様にして、338gのニッケル粒子スラリー(6−A)を得、トルエンとメタノールによって洗浄後、乾燥してニッケル粒子(6−B)を調製した。
ニッケル粒子(6−B)のSEM写真を図15に示す。図15を参照すると、ニッケル粒子(6−B)の平均粒子径は19nm、CV値は0.10であった。
<ニッケル粒子の調製>
実施例1と同様にして、ニッケル錯体溶液を調製後、このニッケル錯体溶液にニッケル粒子(6−B)を加え、ニッケル粒子スラリー(6−C)を得、ニッケル粒子(6−D)を調製した。ニッケル粒子(6−D)の元素分析の結果、Cuの含有量は0.07重量%であった。
ニッケル粒子(6−D)のSEM写真を図16に示す。図16を参照すると、ニッケル粒子(6−D)の平均粒子径は81nm、CV値は0.11であった。
ニッケル粒子(6−D)のSTEM−EDXの線分析の結果、ニッケル粒子の中心から径方向に±5nmの範囲内に存在する銅元素の検出カウントは21%であった。また、粒子表面から深さ方向に5nm以内に存在する銅元素の検出カウントは7%であった。
<導電性ペーストの調製>
実施例1と同様にして、ニッケル粒子スラリー(6−E)を調製後、導電性ペースト(6−F)を調製した。得られた導電性ペースト(6−F)の表面粗さを測定した結果、算術平均粗さRaは0.0012μmであった。
(実施例7)
<種粒子の調製>
実施例1と同様にして、333gのニッケル粒子スラリー(7−A)を得、トルエンとメタノールによって洗浄後、乾燥してニッケル粒子(7−B)を調製した。
<ニッケル粒子の調製>
実施例1と同様にして、ニッケル錯体溶液を調製した。このニッケル錯体溶液にニッケル粒子を加え、撹拌後、マイクロ波照射による加熱の代わりに、マントルヒーターによる加熱を行ったこと以外、実施例1と同様にして、ニッケル粒子スラリー(7−C)を得、ニッケル粒子(7−D)を調製した。ニッケル粒子(7−D)の元素分析の結果、Cuの含有量は0.07重量%であった。
ニッケル粒子(7−D)のSEM写真を図17に示す。図17を参照すると、ニッケル粒子(7−D)の平均粒子径は72nm、CV値は0.17であった。
ニッケル粒子(7−D)のSTEM−EDXの線分析の結果を図18に示す。ニッケル粒子の中心から径方向に±5nmの範囲内に存在する銅元素の検出カウントは33%であった。また、粒子表面から深さ方向に5nm以内に存在する銅元素の検出カウントは7%であった。
<導電性ペーストの調製>
実施例1と同様にして、ニッケル粒子スラリー(7−E)を調製後、導電性ペースト(7−F)を調製した。得られた導電性ペースト(7−F)の表面粗さを測定した結果、算術平均粗さRaは0.0015μmであった。
(実施例8)
<種粒子の調製>
実施例1と同様にして、335gのニッケル粒子スラリー(8−A)を得、トルエンとメタノールによって洗浄後、乾燥してニッケル粒子(8−B)を調製した。
<ニッケル粒子の調製>
4064gのオクチルアミンに1669gの酢酸ニッケル四水和物を加え、窒素フロー下で140℃、4時間加熱することでニッケル錯体溶液を調製した。
得られたニッケル錯体溶液に、325gのニッケル粒子スラリー(8−A)を加え、撹拌後、マイクロ波を照射して170℃まで加熱し、その温度を20分間保持することによってニッケル粒子スラリー(8−C)を調製した。実施例1と同様にして、得られたニッケル粒子スラリー(8−C)をトルエンとメタノールを用いて洗浄後、乾燥してニッケル粒子(8−D)を調製した。ニッケル粒子(8−D)の元素分析の結果、Cuの含有量は0.14重量%であった。
ニッケル粒子(8−D)のSEM写真を図19に示す。図19を参照すると、ニッケル粒子(8−D)の平均粒子径は64nm、CV値は0.12であった。
ニッケル粒子(8−D)のSTEM−EDXの線分析の結果を図20に示す。ニッケル粒子の中心から径方向に±5nmの範囲内に存在する銅元素の検出カウントは43%であった。また、粒子表面から深さ方向に5nm以内に存在する銅元素の検出カウントは6%であった。
<導電性ペーストの調製>
実施例1と同様にして、ニッケル粒子スラリー(10−E)を調製後、導電性ペースト(10−F)を調製した。得られた導電性ペースト(10−F)の表面粗さを測定した結果、算術平均粗さRaは0.0018μmであった。
実施例1〜8の結果をまとめて表1に示す。
実施例1〜8の結果から、銅元素を含有する種粒子を調製した後、ニッケル錯体溶液との混合液を加熱還元することによって、銅元素がニッケル粒子の成長とともに拡散していることが確認された。また、ニッケル粒子の内部に微量の銅元素が存在することによって、ニッケル粒子の分散性が向上し、その結果、導電性ペーストの表面平滑性を向上させることが確認できた。
(比較例1)
<ニッケル粒子の調製>
690gのオレイルアミンに60.0gの酢酸ニッケル四水和物を加え、窒素フロー下で140℃、20分加熱することによって酢酸ニッケルをオレイルアミンに溶解した。
得られた溶解液に、マイクロ波を照射して250℃まで加熱し、その温度を5分間保持することによって、ニッケル粒子スラリーを調製した。得られたニッケル粒子スラリーを静置分離し、上澄み液を取り除いた後、トルエンとメタノールを用いてそれぞれ2回洗浄した後、60℃に維持される真空乾燥機で6時間乾燥してニッケル粒子を調製した。
得られたニッケル粒子のSEM写真を図21に示す。図21を参照すると、ニッケル粒子の平均粒子径は80nm、CV値は0.14であった。
<導電性ペーストの調製>
実施例1と同様にして、ニッケル粒子スラリーを調製後、導電性ペーストを調製した。得られた導電性ペーストの表面粗さを測定した結果、算術平均粗さRaは0.0735μmであった。
(比較例2)
<種粒子の調製>
330gのオレイルアミン、0.40gのギ酸銅四水和物及び16.89gのギ酸ニッケル二水和物を使用したこと以外、実施例1と同様にして、340gのニッケル粒子スラリーを得、トルエンとメタノールによって洗浄後、乾燥してニッケル粒子を調製した。
ニッケル粒子のSEM写真を図22に示す。図22を参照すると、ニッケル粒子の平均粒子径は35nm、CV値は0.12であった。
<ニッケル粒子の調製>
9290gのオレイルアミン及び3814gの酢酸ニッケル四水和物を使用したこと以外、実施例1と同様にして、ニッケル錯体溶液を調製後、このニッケル錯体溶液にニッケル粒子を加え、ニッケル粒子スラリーを得、ニッケル粒子を調製した。ニッケル粒子の元素分析の結果、Cuの含有量は0.01重量%であった。
ニッケル粒子のSEM写真を図23に示す。図23を参照すると、ニッケル粒子の平均粒子径は180nm、CV値は0.23であった。
ニッケル粒子のSTEM−EDXの線分析の結果を図24に示す。ニッケル粒子の中心から径方向に±5nmの範囲内に存在する銅元素の検出カウントは8%であった。また、粒子表面から深さ方向に5nm以内に存在する銅元素の検出カウントは2%であった。
<導電性ペーストの調製>
実施例1と同様にして、ニッケル粒子スラリーを調製後、導電性ペーストを調製した。得られた導電性ペーストの表面粗さを測定した結果、算術平均粗さRaは0.0823μmであった。
(比較例3)
<種粒子の調製>
660gのオレイルアミン、12.15gのギ酸銅四水和物及び10.73gのギ酸ニッケル二水和物を使用したこと以外、実施例1と同様にして、670gのニッケル粒子スラリーを得、トルエンとメタノールによって洗浄後、乾燥してニッケル粒子を調製した。
ニッケル粒子のSEM写真を図25に示す。図25を参照すると、ニッケル粒子の平均粒子径は8nm、CV値は0.11であった。
<ニッケル粒子の調製>
2713gのオレイルアミン及び1113gの酢酸ニッケル四水和物を使用したこと以外、実施例1と同様にして、ニッケル錯体溶液を調製後、このニッケル錯体溶液にニッケル粒子を加え、ニッケル粒子スラリーを得、ニッケル粒子を調製した。ニッケル粒子の元素分析の結果、Cuの含有量は1.23重量%であった。
ニッケル粒子のSEM写真を図26に示す。図26を参照すると、ニッケル粒子の平均粒子径は27nm、CV値は0.13であった。
ニッケル粒子のSTEM−EDXの写真と線分析の結果、ニッケル粒子の中心から径方向に±5nmの範囲内に存在する銅元素の検出カウントは75%であった。また、粒子表面から深さ方向に5nm以内に存在する銅元素の検出カウントは3%であった。
<導電性ペーストの調製>
実施例1と同様にして、ニッケル粒子スラリーを調製後、導電性ペーストを調製した。得られた導電性ペーストの表面粗さを測定した結果、算術平均粗さRaは0.0767μmであった。
以上、本発明の実施の形態を例示の目的で詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に制約されることはない。
本国際出願は、2015年3月4日に出願された日本国特許出願2015−042020号に基づく優先権を主張するものであり、当該出願の全内容をここに援用する。
10…ニッケル粒子、D…粒子径

Claims (6)

  1. ニッケル粒子を製造するニッケル粒子の製造方法であって、
    前記ニッケル粒子が、ニッケル元素を主成分とし、銅元素を含有するニッケル粒子であり、下記の構成a〜c;
    a)走査型電子顕微鏡観察による平均粒子径が40nm以上150nm以下の範囲内、
    b)前記ニッケル粒子中の銅元素の含有割合が0.01重量%以上2重量%以下の範囲内、
    c)エネルギー分散型X線分析装置付走査透過型電子顕微鏡(STEM−EDX)を用いて電子線のスポット径が1nm以下の条件で線分析したときに、銅元素の検出カウントの10%以上60%以下が、前記ニッケル粒子の中心から径方向に±5nmの範囲内に存在している、を備えており、
    下記工程I〜IV;
    I)走査型電子顕微鏡観察による平均粒子径が10nm以上30nm以下の範囲内、銅元素の含有量が3重量%以上30重量%以下の範囲内である種粒子を準備する工程、
    II)ニッケル塩を有機アミンに溶解させたニッケル錯体溶液を準備する工程、
    III)前記種粒子と前記ニッケル錯体溶液とを混合して混合液を得る工程、
    IV)前記混合液中のニッケルイオンを加熱還元し、前記種粒子を核としてニッケル粒子に成長させるとともに、該ニッケル粒子中の銅元素を拡散させて前記ニッケル粒子を得る工程、
    を含むことを特徴とするニッケル粒子の製造方法。
  2. 前記ニッケル粒子の粒子径の変動係数(標準偏差/平均粒子径)が0.2以下である請求項1に記載のニッケル粒子の製造方法。
  3. 前記ニッケル粒子は、さらに、構成d)エネルギー分散型X線分析装置付走査透過型電子顕微鏡(STEM−EDX)を用いて電子線のスポット径が1nm以下の条件で線分析したときに、前記ニッケル粒子の中心から径方向に±5nmの範囲内に銅元素の検出カウントのピークトップが存在する、を備えている請求項1に記載のニッケル粒子の製造方法。
  4. 前記工程IVにおける加熱還元が、マイクロ波照射によるものであることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のニッケル粒子の製造方法。
  5. 前記工程Iにおいて、前記種粒子が、ギ酸ニッケル及びギ酸銅を有機アミンに溶解させたニッケル錯体溶液をマイクロ波照射して加熱還元することによって得られるものである請求項1から3のいずれか1項に記載のニッケル粒子の製造方法。
  6. 前記工程IIにおいて、前記ニッケル塩がカルボン酸ニッケルであり、前記有機アミンが脂肪族1級アミンである請求項1から3のいずれか1項に記載のニッケル粒子の製造方法。
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