JP6639074B2 - 光学ガラス、レンズプリフォーム及び光学素子 - Google Patents

光学ガラス、レンズプリフォーム及び光学素子 Download PDF

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Description

本発明は、光学ガラス、レンズプリフォーム及び光学素子に関する。
近年、光学系を使用する機器のデジタル化や高精細化が急速に進んでおり、デジタルカメラやビデオカメラ等の撮影機器をはじめ、各種光学機器に用いられるレンズ等の光学素子に対する高精度化、軽量、及び小型化の要求は、ますます強まっている。
特に、研削や研磨法で非球面レンズを作製することは高コスト、低能率であるために、非球面レンズの製造方法としては、ゴブ或いはガラスブロックを切断・研磨したプリフォーム材を加熱軟化させ、これを高精度な面を持つ成形型で加圧成形させることによって、研削・研磨工程を省略し、低コスト・大量生産が実現している。
このようなプレス成形に用いられる光学ガラスとしての中でも特に、光学素子の薄型化や軽量化を図ることが可能な、高い屈折率(n)を有しながらも、より低いアッベ数(ν)を有するガラスの需要が非常に高まっている。高い屈折率と低いアッベ数を有するガラスとしては、例えば屈折率(n)が1.70以上であり、35以下のアッベ数を有する光学ガラスとして、特許文献1〜4に開示されているようなガラスが知られている。
特開2011−001259号公報 特開平08−104537号公報 特開平05−270853号公報 特開2006−111499号公報
しかしながら、特許文献1〜4に記載の光学ガラスでは、プレス成形を行った際にガラスの割れやクラックが多く発生していた。ここで、プレス成形後に割れやクラックが発生したガラスは、もはや光学素子として用いることができない。そのため、プレス成形時における割れやクラックに低減された光学ガラスの開発が望まれている。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、高い屈折率(n)と低いアッベ数(ν)を有しながらも、プレス成形時におけるガラスの割れやクラックを低減でき、ひいては光学素子の生産性を高めることが可能な光学ガラスと、これを用いたプリフォーム及び光学素子を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために、鋭意試験研究を重ねた結果、P成分及びNb成分に、ZnO成分及びMgO成分の少なくともいずれかを併用することで、ガラスの熱膨張係数が小さくなること、及び、ガラス転移点より高い温度に加熱してプレス成形を行っても、プレス成形後のガラスが割れ難くなり、クラックも生じ難くなることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には、本発明は以下のようなものを提供する。
(1) 質量%で、P成分を5.0%以上40.0%以下、Nb成分を20.0%以上60.0%以下、ZnO成分及びMgO成分を合計で0.5%以上35.0%以下含有し、平均線膨張係数が90×10−7−1以下である光学ガラス。
(2) 質量%で、P成分を5.0%以上40.0%以下、Nb成分を20.0%以上60.0%以下、ZnO成分及びMgO成分を合計で0.5%以上35.0%以下含有し、ガラス転移点(Tg)と屈伏点(At)との間の温度範囲における、線膨張係数の最大値(αmax)が1200×10−7−1以下である光学ガラス。
(3) 質量%で
ZnO成分 0〜35.0%
MgO成分 0〜15.0%
である(1)又は(2)記載の光学ガラス。
(4) 質量%で、
TiO成分 0〜25.0%
Bi成分 0〜10.0%
である(1)から(3)のいずれか記載の光学ガラス。
(5) 質量和(TiO+Nb+Bi)が30.0%以上70.0%以下である(1)から(4)のいずれか記載の光学ガラス。
(6) 質量比(MgO+ZnO)/(TiO+Nb+Bi)が0.05以上である(1)から(5)のいずれか記載の光学ガラス。
(7) 質量%で、
SiO成分 0〜10.0%
成分 0〜10.0%
Al成分 0〜10.0%
である(1)から(6)のいずれか記載の光学ガラス。
(8) 質量和(SiO+B+Al)が0.1%以上20.0%以下である(1)から(7)のいずれか記載の光学ガラス。
(9) 質量比(MgO+ZnO)/(SiO+B+Al)が0.10以上である(1)から(8)のいずれか記載の光学ガラス。
(10) 質量%で、
LiO成分 0〜10.0%
NaO成分 0〜15.0%
O成分 0〜15.0%
である(1)から(9)のいずれか記載の光学ガラス。
(11) 質量%で、RO成分の含有量の和が20.0%以下である(1)から(10)のいずれか記載の光学ガラス(RはLi、Na及びKからなる群より選択される1種以上である)。
(12) 質量%で
CaO成分 0〜15.0%
SrO成分 0〜15.0%
BaO成分 0〜30.0%
である(1)から(11)のいずれか記載の光学ガラス。
(13) MO成分の含有量の和が30.0%以下である(1)から(12)のいずれか記載の光学ガラス(MはMg、Ca、Sr及びBaからなる群より選択される1種以上である)。
(14) RO成分及びMO成分を合計で0.1%以上40.0%以下含有する(1)から(13)のいずれか記載の光学ガラス(RはLi、Na及びKからなる群より選択される1種以上であり、MはMg、Ca、Sr及びBaからなる群より選択される1種以上である)。
(15) 質量比(MgO+ZnO)/(RO+MO)が0.10以上である(1)から(14)のいずれか記載の光学ガラス(RはLi、Na及びKからなる群より選択される1種以上であり、MはMg、Ca、Sr及びBaからなる群より選択される1種以上である)。
(16) 質量%で、WO成分の含有量が15.0%以下である(1)から(15)のいずれか記載の光学ガラス。
(17) 質量%で
成分 0〜10.0%
La成分 0〜10.0%
Gd成分 0〜10.0%
Yb成分 0〜10.0%
である(1)から(16)のいずれか記載の光学ガラス。
(18) Ln成分(Lnは、Y、La、Gd及びYbからなる群より選択される1種以上である)の含有量の和が15.0%以下である(1)から(17)のいずれか記載の光学ガラス。
(19) 質量%で、
GeO成分 0〜10.0%
TeO成分 0〜15.0%
ZrO成分 0〜10.0%
Ta成分 0〜10.0%
Ga成分 0〜10.0%
SnO成分 0〜10.0%
Sb成分 0〜3.0%
である(1)から(18)のいずれか記載の光学ガラス。
(20) 1.70以上の屈折率(n)と35以下のアッベ数(ν)を有する(1)から(19)のいずれか記載の光学ガラス。
(21) 分光透過率が70%を示す波長(λ70)が490nm以下である(1)から(20)のいずれか記載の光学ガラス。
(22) ガラス転移点が680℃以下である(1)から(21)のいずれか記載の光学ガラス。
(23) (1)から(22)のいずれか記載の光学ガラスからなる光学素子。
(24) (1)から(22)のいずれか記載の光学ガラスからなる研磨加工用及び/又は精密プレス成形用のプリフォーム。
(25) (24)記載のプリフォームを精密プレスしてなる光学素子。
本発明によれば、高い屈折率(n)と低いアッベ数(ν)を有しながらも、プレス成形時におけるガラスの割れやクラックを低減でき、ひいては光学素子の生産性を高めることが可能な光学ガラスと、これを用いたプリフォーム及び光学素子を提供できる。
また、本発明によれば、このように高い屈折率(n)と低いアッベ数(ν)を有しながらも、耐失透性が高く、且つ高い可視光透過率を有する光学ガラスと、これを用いたレンズプリフォーム及び光学素子をも提供できる。
本発明の第1の光学ガラスは、質量%で、P成分を5.0%以上40.0%以下、Nb成分を20.0%以上60.0%以下、ZnO成分及びMgO成分を合計で0.5%以上35.0%以下含有し、平均線膨張係数が90×10−7−1以下である。
本発明の第2の光学ガラスは、質量%で、P成分を5.0%以上40.0%以下、Nb成分を20.0%以上60.0%以下、ZnO成分及びMgO成分を合計で0.5%以上35.0%以下含有し、ガラス転移点(Tg)と屈伏点(At)との間の温度範囲における、線膨張係数の最大値(αmax)が1200×10−7−1以下である。
これら第1及び第2の光学ガラスでは、P成分及びNb成分を含有し、且つZnO成分及びMgO成分の少なくともいずれかを含有することで、ガラス転移点より高い温度に加熱してプレス成形を行っても、プレス成形後のガラスが割れ難くなり、クラックも生じ難くなる。また、P成分及びNb成分を含有し、且つZnO成分及びMgO成分の少なくともいずれかを含有することで、ガラスの屈折率を高めながらも、ガラスの耐失透性を高められ、且つ可視光についての透過率を高められる。このため、高い屈折率(n)と低いアッベ数(ν)を有しながらも、耐失透性及び可視光透過率が高く、プレス成形時におけるガラスの割れやクラックを低減でき、ひいては光学素子の生産性を高めることが可能な光学ガラスと、これを用いたレンズプリフォーム及び光学素子を提供できる。
ここで、本願発明の光学ガラスが、プレス成形時におけるガラスの割れやクラックを低減できる要因としては、ガラスの熱膨張係数、例えば−30〜+70℃における平均線膨張係数や、ガラス転移点(Tg)と屈伏点(At)との間の温度範囲における線膨張係数の最大値が、例えばZnO成分やMgO成分の含有によって低減されていることが挙げられる。
特に、本発明は、従来少量しか含有されておらず、文献においても「含有量が多すぎると耐失透性が低下する」等の憶測に基づいた記載しかなされてこなかったZnO成分やMgO成分を所定以上含有させることで、ガラスの熱膨張係数を小さくでき、屈折率や可視光についての透過率を高められ、且つ比重を低減できることを、新たに見出したものである。
以下、本発明の光学ガラスの実施形態について詳細に説明するが、本発明は、以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。なお、説明が重複する箇所については、適宜説明を省略する場合があるが、発明の趣旨を限定するものではない。
[ガラス成分]
本発明の光学ガラスを構成する各成分の組成範囲を以下に述べる。本明細書中で特に断りがない場合、各成分の含有量は、全て酸化物換算組成のガラス全質量に対する質量%で表示されるものとする。ここで、「酸化物換算組成」とは、本発明のガラス構成成分の原料として使用される酸化物、複合塩、金属弗化物等が溶融時に全て分解され酸化物へ変化すると仮定した場合に、当該生成酸化物の総質量を100質量%として、ガラス中に含有される各成分を表記した組成である。
<必須成分、任意成分について>
成分は、ガラス形成成分であり、且つガラス原料の溶解温度を下げる必須成分である。特に、P成分の含有量を5.0%以上にすることで、ガラスの安定性及び可視域における透過率を高めることができる。従って、P成分の含有量は、好ましくは5.0%、より好ましくは13.0%、さらに好ましくは18.0%、さらに好ましくは20.0%、さらに好ましくは23.0%を下限とする。
他方で、P成分の含有量を40.0%以下にすることで、高屈折率を得ることができる。従って、P成分の含有量は、好ましくは40.0%、より好ましくは36.0%、さらに好ましくは32.0%を上限とする。
成分は、原料としてAl(PO、Ca(PO、Ba(PO、BPO、HPO等を用いることができる。
Nb成分は、ガラスの耐失透性、化学的耐久性及び屈折率を高めてアッベ数を低くする必須成分である。特に、Nb成分を20.0%以上含有することで、高屈折率を得ることができ、且つ所望の低いアッベ数を得ることができる。また、Nb成分を20.0%以上含有することで、より低い熱膨張係数を得易くでき、精密プレス等の温度変化を伴った加工工程におけるガラスの割れを防ぐ効果がある。従って、Nb成分の含有量は、好ましくは20.0%、より好ましくは26.0%、さらに好ましくは31.0%、さらに好ましくは34.0%、さらに好ましくは36.0%を下限とし、さらに好ましくは38.0%超とする。
他方で、Nb成分の含有量を60.0%以下にすることで、ガラスの耐失透性を高めることができる。従って、Nb成分の含有量は、好ましくは60.0%、より好ましくは55.0%、さらに好ましくは50.0%を上限とする。
Nb成分は、原料としてNb等を用いることができる。
MgO成分及びZnO成分の合計含有量(質量和)は、0.5%以上35.0%以下が好ましい。
特に、この合計含有量0.5%以上にすることで、耐失透性や屈折率、可視光についての透過率を高められ、ガラス転移点の上昇を抑えられ、且つ比重を低減できる。また、MgO成分及びZnO成分はいずれも熱膨張係数を低くする成分であるため、精密プレス等の温度変化を伴った加工工程におけるガラスの割れを防ぐ効果がある。従って、質量和(MgO+ZnO)は、好ましくは0.5%以上、より好ましくは1.0%超、さらに好ましくは2.0%超、さらに好ましくは2.5%以上、さらに好ましくは3.0%超、さらに好ましくは4.0%超、さらに好ましくは4.5%超とする。
他方で、この合計含有量は、好ましくは35.0%、より好ましくは30.0%、さらに好ましくは25.0%、さらに好ましくは22.0%を上限とする。
ZnO成分は、0%超含有する場合に、ガラスの耐失透性を高められる任意成分である。特に、ZnO成分を0%超含有することで、ガラスの原料の溶融性及び耐失透性を高められ、ガラス転移点を下げられ、ガラスの可視光についての透過率を高められ、比重を低減でき、且つ屈折率を高められる。また、ZnO成分は熱膨張係数を低くする成分であるため、精密プレス等の温度変化を伴った加工工程におけるガラスの割れを防ぐ効果がある。従って、ZnO成分の含有量は、好ましくは0%超、より好ましくは0.5%超、さらに好ましくは1.0%超、さらに好ましくは2.0%超、さらに好ましくは2.5%以上、さらに好ましくは3.0%超、さらに好ましくは4.0%超、さらに好ましくは4.5%超とする。ここで、ZnO成分の含有量は、6.0超としてもよく、7.0%超としてもよく、10.0超としてもよい。
他方で、ZnO成分の含有量の上限は、好ましくは35.0%、より好ましくは30.0%、さらに好ましくは25.0%、さらに好ましくは22.0%を上限としてもよい。
ZnO成分は、原料としてZnO、Zn(PO、ZnSO、ZnF等を用いることができる。
MgO成分は、0%超含有する場合に、ガラス原料の溶融性及び耐失透性を高められる任意成分である。また、MgO成分は、熱膨張係数を低くする成分であるため、精密プレス等の温度変化を伴った加工工程におけるガラスの割れを防ぐ効果がある。また、他のアルカリ土類成分、特にBaO成分に比べて比重を低減できる成分でもある。従って、MgO成分の含有量は、好ましくは0%超、より好ましくは1.0%超、さらに好ましくは1.5%超、さらに好ましくは2.0%超としてもよい。
他方で、MgO成分の含有量を15.0%以下にすることで、耐失透性の低下及びガラス転移点の上昇を抑えられる。従って、MgO成分の含有量は、好ましくは15.0%、より好ましくは10.0%、さらに好ましくは7.0%を上限とする。
MgO成分は、原料としてMgO、MgCO、Mg(PO、MgF等を用いることができる。
TiO成分は、0%超含有する場合に、ガラスの溶融性、耐失透性及び屈折率を高められ、アッベ数を低くでき、且つ化学的耐久性を高められる任意成分である。また、TiO成分は熱膨張係数を低くする成分であるため、精密プレス等の温度変化を伴った加工工程におけるガラスの割れを防ぐ効果がある。
他方で、TiO成分の含有量を25.0%以下にすることで、可視光についての透過率の低下を抑えられ、耐失透性の低下を抑えられる。従って、TiO成分の含有量は、好ましくは25.0%、より好ましくは20.0%、さらに好ましくは17.0%、さらに好ましくは15.0%、さらに好ましくは12.0%を上限とする。
TiO成分は、原料としてTiO等を用いることができる。
Bi成分は、0%超含有する場合に、ガラスの屈折率とガラス原料の溶融性を高められ、且つガラス転移点を下げられる任意成分である。
他方で、Bi成分の含有量を10.0%以下にすることで、耐失透性の低下を抑えられ、且つ可視光についての透過率の低下を抑えることができる。また、Bi成分の還元によってポットが侵される問題を抑えられる。従って、Bi成分の含有量は、好ましくは10.0%、より好ましくは7.0%を上限とし、さらに好ましくは5.0%未満、さらに好ましくは3.0%未満とする。
TiO成分、Nb成分及びBi成分の合計含有量(質量和)は、30.0%以上70.0%以下が好ましい。
特に、この合計量を30.0%以上にすることで、ガラスの屈折率を高められ、且つアッベ数を低くできる。従って、質量和(TiO+Nb+Bi)は、好ましくは30.0%、より好ましくは35.0%、さらに好ましくは40.0%を下限とする。
他方で、この合計量を70.0%以下にすることで、可視光についての透過率を高めて着色を低減できる。また、これにより着色の少ない安定なガラスが得られるため、モールドプレス用として有用なガラスを得られる。従って、質量和(TiO+Nb+Bi)は、好ましくは70.0%、より好ましくは63.0%、さらに好ましくは58.0%、さらに好ましくは56.0%、さらに好ましくは54.0%を上限とする。
TiO成分、Nb成分及びBi成分の合計含有量に対する、MgO成分及びZnO成分の合計含有量の比率(質量比)は、0.05以上が好ましい。これにより、熱膨張係数が低くなるため、精密プレス等の温度変化を伴った加工工程におけるガラスの割れを防ぐことができる。また、これにより耐失透性の低下を抑えられ、可視光についての透過率も高められる。従って、質量比(MgO+ZnO)/(TiO+Nb+Bi)は、好ましくは0.05以上、より好ましくは0.06超、さらに好ましくは0.08超とする。
他方で、この比率は、好ましくは1.00、より好ましくは0.80、さらに好ましくは0.50、さらに好ましくは0.40を上限としてもよい。
SiO成分は、0%超含有する場合に、ガラスの可視光についての透過率を高めて着色を低減できるとともに、安定なガラス形成を促すことでガラスの耐失透性を高められる任意成分である。特に、SiO成分の含有を許容することで、SiO成分が溶融ガラスに溶出する石英坩堝の使用が可能になるため、より透過率の高いガラスが得られる。SiO成分と、後述するB成分及びAl成分のうち、SiO成分は耐失透性の向上させる効果が特に高いため、B成分又はAl成分と組み合わせて用いることで、その効果をより顕著にできる。
他方で、SiO成分の含有量を10.0%以下にすることで、SiO成分による耐失透性の低下が抑えられるため、安定性の高いガラスを得易くすることができる。従って、SiO成分の含有量は、好ましくは10.0%以下、より好ましくは5.0%未満、さらに好ましくは2.5%未満、さらに好ましくは2.0%未満、さらに好ましくは1.5%未満とする。
SiO成分は、原料としてSiO、KSiF、NaSiF等を用いることができる。
成分は、0%超含有する場合に、ガラス原料の溶融性を高め、安定なガラスの形成を促すことで耐失透性を高められる成分であり、ガラス中の任意成分である。
他方で、B成分の含有量を10.0%以下にすることで、耐失透性の低下を抑えられ、且つ可視光についての透過率を高められる。従って、B成分の含有量は、好ましくは10.0%以下、より好ましくは5.0%未満、さらに好ましくは3.0%未満、さらに好ましくは2.7%以下とする。
成分は、原料としてHBO、Na、Na・10HO、BPO等を用いることができる。
Al成分は、0%超含有する場合に、ガラスの溶融性、耐失透性及び化学的耐久性を高められ、ガラス溶融時の粘度を高められる任意成分である。
特に、Al成分の含有量を10.0%以下にすることで、ガラス原料の溶融性を高められ、耐失透性を高められる。従って、Al成分の含有量は、好ましくは10.0%以下、より好ましくは5.0%未満、さらに好ましくは3.0%未満とする。
Al成分は、原料としてAl、Al(OH)、AlF等を用いることができる。
SiO成分、B成分及びAl成分の合計含有量(質量和)は、0.1%以上20.0%以下が好ましい。
特に、この合計量を0.1%以上にすることで、ガラスの安定性を高めることで耐失透性を高められる。従って、質量和(SiO+B+Al)は、好ましくは0.1%、より好ましくは0.3%、さらに好ましくは0.5%、さらに好ましくは1.0%、さらに好ましくは1.3%、さらに好ましくは1.5%を下限とする。
他方で、この合計量を20.0%以下にすることで、ガラスの屈折率及び耐失透性の低下を抑えられる。従って、質量和(SiO+B+Al)は、好ましくは20.0%以下、より好ましくは15.0%未満、さらに好ましくは10.0%未満、さらに好ましくは7.0%以下、さらに好ましくは5.0%未満、さらに好ましくは3.5%未満とする。
SiO成分、B成分及びAl成分の合計含有量に対する、MgO成分及びZnO成分の合計含有量の比率(質量比)は、0.10以上が好ましい。これにより、熱膨張係数が低くなるため、精密プレス等の温度変化を伴った加工工程におけるガラスの割れを防ぐことができる。また、これにより屈折率をより高められる。従って、質量比(MgO+ZnO)/(SiO+B+Al)は、好ましくは0.10、より好ましくは0.70、さらに好ましくは1.20、さらに好ましくは1.80、さらに好ましくは2.30を下限とする。
他方で、この比率は、好ましくは20.00、より好ましくは15.00、さらに好ましくは12.00を上限としてもよい。
LiO成分は、0%超含有する場合に、ガラス原料の溶解温度及びガラス転移点を下げられる任意成分である。
他方で、LiO成分の含有量を10.0%以下にすることで、屈折率の低下やアッベ数の上昇を抑えられ、且つ耐失透性を高められる。従って、LiO成分の含有量は、好ましくは10.0%、より好ましくは5.0%、さらに好ましくは2.3%、さらに好ましくは1.5%を上限とする。
LiO成分は、原料としてLiCO、LiPO、LiNO、LiF等を用いることができる。
NaO成分は、0%超含有する場合に、ガラス原料の溶解温度及びガラス転移点を下げられ、耐失透性を高められる任意成分である。
他方で、NaO成分の含有量を15.0%以下にすることで、屈折率の低下やアッベ数の上昇を抑えられる。従って、NaO成分の含有量は、好ましくは15.0%、より好ましくは10.0%、さらに好ましくは7.0%、さらに好ましくは5.0%、さらに好ましくは3.5%を上限とする。
NaO成分は、原料としてNaCO、NaHPO、NaNO、NaF、NaSiF等を用いることができる。
O成分は、0%超含有する場合に、ガラス原料の溶解温度及びガラス転移点を下げられる成分であるとともに、上述のNaO成分よりさらに耐失透性を高められる任意成分である。
他方で、KO成分の含有量を15.0%以下にすることで、屈折率の低下やアッベ数の上昇を抑えられる。従って、KO成分の含有量は、好ましくは15.0%、より好ましくは10.0%、さらに好ましくは5.0%を上限とする。
O成分は、原料としてKCO、KHPO、KNO、KF、KHF、KSiF等を用いることができる。
O成分(RはLi、Na及びKからなる群より選択される1種以上である)の合計含有量(質量和)は、20.0%以下が好ましい。これにより、熱膨張係数が低くなるため、精密プレス等の温度変化を伴った加工工程におけるガラスの割れを防ぐことができる。また、これによりガラスの屈折率の低下やアッベ数の上昇を抑えられ、ガラスの耐失透性も高められる。従って、RO成分の合計含有量は、好ましくは20.0%、より好ましくは13.0%、さらに好ましくは10.0%、さらに好ましくは6.0%を上限とする。
他方で、この合計量は0%超にしてもよい。これにより、ガラス転移点(Tg)を下げられ、且つ可視域の光についての透過率を高められる。従って、RO成分の質量和は、好ましくは0%超、より好ましくは0.5%、さらに好ましくは1.0%を下限としてもよい。
CaO成分及びSrO成分は、0%超含有する場合に、ガラス原料の溶融性及び耐失透性を高められる任意成分である。
他方で、CaO成分及びSrO成分の各々の含有量を15.0%以下にすることで、耐失透性の低下及びガラス転移点の上昇を抑えられ、且つガラスの熱的安定性も高められる。従って、CaO成分及びSrO成分の各々の含有量は、好ましくは15.0%、より好ましくは10.0%を上限とし、さらに好ましくは5.0%未満とする。
CaO成分及びSrO成分は、原料としてCaCO、Ca(PO、CaF、SrCO、Sr(NO、SrF等を用いることができる。
BaO成分は、0%超含有する場合に、ZnO成分と併用することで屈折率及び可視光についての透過率をより一層高められ、且つ、ガラスの耐失透性を高められる任意成分である。
他方で、BaO成分の含有量を30.0%以下にすることで、ガラス転移点及び比重の上昇を抑えられ、且つ、過剰な含有による耐失透性の低下を抑えられる。従って、BaO成分の含有量は、好ましくは30.0%、より好ましくは25.0%、さらに好ましくは20.0%、さらに好ましくは15.0%、さらに好ましくは12.0%を上限とする。
BaO成分は、原料としてBaCO、Ba(PO、BaSO、Ba(NO、BaF等を用いることができる。
MO成分(MはMg、Ca、Sr及びBaからなる群より選択される1種以上である)の含有量の和は、30.0%以下が好ましい。これにより、ガラス転移点の上昇や、過剰な含有による耐失透性の低下を抑えられる。従って、質量和(MgO+CaO+SrO+BaO)は、好ましくは30.0%、より好ましくは25.0%、さらに好ましくは20.0%、さらに好ましくは15.0%、さらに好ましくは12.0%を上限とする。
O成分及びMO成分の合計含有量(質量和)は、0.1%以上40.0%以下であることが好ましい(RはLi、Na及びKからなる群より選択される1種以上であり、MはMg、Ca、Sr及びBaからなる群より選択される1種以上である)。
特に、この合計含有量を0.1%以上にすることで、ガラス原料の溶解温度を低くでき、ガラス転移点を下げられ、且つガラスの耐失透性及び可視域の光についての透過率を高められる。従って、質量和(RO+MO)は、好ましくは0.1%、より好ましくは0.6%、さらに好ましくは1.2%、さらに好ましくは1.6%、さらに好ましくは2.0%を下限とする。
他方で、この合計含有量を40.0%以下にすることで、屈折率の低下やアッベ数の上昇を抑えられる。従って、質量和(RO+MO)は、好ましくは40.0%、より好ましくは30.0%、さらに好ましくは25.0%、さらに好ましくは22.0%、さらに好ましくは17.0%を上限とする。
O成分及びMO成分の合計含有量に対する、MgO成分及びZnO成分の合計含有量の比率(質量比)は、0.10以上が好ましい。これにより、熱膨張係数が低くなるため、精密プレス等の温度変化を伴った加工工程におけるガラスの割れを防ぐことができる。また、これにより耐失透性や屈折率、可視光についての透過率を高められる。従って、質量比(MgO+ZnO)/(RO+MO)は、好ましくは0.10、より好ましくは0.15、さらに好ましくは0.20、さらに好ましくは0.22、さらに好ましくは0.25を下限とする。
他方で、この比率は、好ましくは20.00、より好ましくは15.00、さらに好ましくは10.00を上限としてもよい。
WO成分は、0%超含有する場合に、ガラスの屈折率及び耐失透性を高められ、アッベ数を低くでき、且つガラス原料の溶融性を高められる任意成分である。また、WO成分は熱膨張係数を低くする成分であるため、精密プレス等の温度変化を伴った加工工程におけるガラスの割れを防ぐ効果がある。従って、WO成分の含有量は、好ましくは0%超、より好ましくは0.5%、さらに好ましくは0.8%、さらに好ましくは1.1%を下限としてもよい。
他方で、WO成分の含有量を15.0%以下にすることで、耐失透性を高め、且つ可視光についての透過率の低下を抑えられる。従って、WO成分の含有量は、好ましくは15.0%、より好ましくは10.0%、さらに好ましくは7.0%、さらに好ましくは5.0%を上限とする。
WO成分は、原料としてWO等を用いることができる。
成分は、0%超含有する場合に、ガラスの耐失透性、屈折率及び透過率を高められる任意成分である。
他方で、Y成分の含有量を10.0%以下にすることで、耐失透性の低下や、ガラス転移点の上昇を抑えることができる。従って、Y成分の含有量は、好ましくは10.0%以下、より好ましくは5.0%未満、さらに好ましくは3.0%未満、さらに好ましくは1.0%未満とする。
成分は、原料としてY、YF等を用いることができる。
La成分、Gd成分及びYb成分は、各々0%超含有する場合に、ガラスの耐失透性、屈折率及び透過率を高められる任意成分である。
他方で、La成分、Gd成分及びYb成分の含有量を各々10.0%以下にすることで、ガラス転移点の上昇を抑えられ、且つ耐失透性の低下を抑えられる。従って、La成分、Gd成分及びYb成分の各々の含有量は、好ましくは10.0%以下、より好ましくは5.0%未満、さらに好ましくは3.0%未満、さらに好ましくは1.0%未満とする。
La成分、Gd成分及びYb成分は、原料としてLa、La(NO・XHO(Xは任意の整数)、Gd、GdF、Yb等を用いることができる。
Ln成分(Lnは、Y、La、Gd及びYbからなる群より選択される1種以上である)の含有量の和(質量和)は、15.0%以下が好ましい。これにより、ガラスの耐失透性の低下や、ガラス転移点の上昇を抑えられる。従って、質量和(Y+La+Gd)は、好ましくは15.0%以下、より好ましくは10.0%以下、さらに好ましくは5.0%未満、さらに好ましくは3.0%未満、さらに好ましくは1.0%未満とする。
GeO成分は、0%超含有する場合に、ガラスの屈折率及び耐失透性を高められる任意成分である。
他方で、GeO成分の含有量を10%以下にすることで、ガラスの材料コストを低減できる。従って、GeO成分の含有量は、好ましくは10.0%以下、より好ましくは5.0%以下、さらに好ましくは3.0%未満、さらに好ましくは1.0%未満とする。
GeO成分は、原料としてGeO等を用いることができる。
TeO成分は、0%超含有する場合に、ガラス原料の溶融性を高められ、ガラスの屈折率を高められ、アッベ数を低くでき、且つガラス転移点を下げられる任意成分である。
他方で、TeO成分の含有量を15.0%以下にすることで、ガラスの耐失透性を高められ、且つ、TeO成分の還元によってポットが侵される問題を抑えられる。従って、TeO成分の含有量は、好ましくは15.0%以下、より好ましくは10.0%未満、さらに好ましくは5.0%未満、さらに好ましくは3.0%未満とする。
TeO成分は、原料としてTeO等を用いることができる。
ZrO成分は、0%超含有する場合に、ガラスの屈折率及び耐失透性を高められ、且つ、可視光についての透過率を高められる任意成分である。また、ZrO成分は熱膨張係数を低くする成分であるため、精密プレス等の温度変化を伴った加工工程におけるガラスの割れを防ぐ効果がある。
他方で、ZrO成分の含有量を10.0%以下にすることで、耐失透性の低下を抑えられる。従って、ZrO成分の含有量は、好ましくは10.0%、より好ましくは5.0%、さらに好ましくは3.0%を上限とする。
ZrO成分は、原料としてZrO、ZrF等を用いることができる。
Ta成分は、0%超含有する場合に、ガラスの屈折率を高められる任意成分である。
他方で、Ta成分の含有量を10.0%以下にすることで、ガラスの耐失透性を高められる。従って、Ta成分の含有量は、好ましくは10.0%、より好ましくは5.0%、さらに好ましくは3.0%を上限とする。
Ta成分は、原料としてTa等を用いることができる。
Ga成分は、0%超含有する場合に、ガラスの屈折率を高められる任意成分である。
他方で、Ga成分の含有量を10.0%以下にすることで、ガラスの耐失透性を高めつつ、ガラスの摩耗度を大きくして研磨加工し易くできる。従って、Ga成分の含有量は、好ましくは10.0%、より好ましくは5.0%、さらに好ましくは3.0%を上限とする。
Ga成分は、原料としてGa、GaFを用いることができる。
SnO成分は、0%超含有する場合に、ガラスの脱泡を促進できると同時に、Nb成分やTiO成分等の還元を抑えることで、ガラスの可視光についての透過率を高められる任意成分である。
他方で、SnO成分の含有量が10.0%を越えると、ガラスが失透し易くなり、可視光における透過率も低下し易くなり、さらにSnO成分と溶解設備(特にPt等の貴金属)との合金化が起こり易くなる。従って、SnO成分の含有量は、好ましくは10.0%、より好ましくは5.0%、さらに好ましくは3.0%を上限とする。
SnO成分は、原料としてSnO、SnO、SnF、SnFを用いることができる。
Sb成分は、0%超含有する場合に、ガラスの脱泡を促進できると同時に、Nb成分やTiO成分等の還元を抑えることで、可視光についてのガラスの透過率を高められる任意成分である。
他方で、Sb成分の含有量が3.0%を越えると、可視光における透過率も低下し易くなり、且つ、Sb成分と溶解設備(特にPt等の貴金属)との合金化が起こり易くなる。従って、Sb成分の含有量は、好ましくは3.0%、より好ましくは1.0%、さらに好ましくは0.5%を上限とする。
Sb成分は、原料としてSb、Sb、NaSb・5HO等を用いることができる。
F成分は、0%超含有することで、ガラスの溶融性及び耐失透性を高められ、ガラスの脱泡を促進でき、ガラスの着色を低減して内部透過率を高められる任意成分である。
他方で、F成分の含有量を5.0%以下にすることで、ガラスへの脈理の発生を低減でき、且つガラスを失透し難くすることができる。従って、酸化物基準の質量に対する外割りでのF成分の含有量は、好ましくは5.0%、より好ましくは3.0%、さらに好ましくは1.0%を上限とする。
F成分は、原料としてZrF、AlF、NaF、CaF、KSiF、NaSiF、LaF等を用いることができる。
S(硫黄)成分は、0%超含有することで、ガラスの脱泡を促進でき、ガラスの着色を低減して内部透過率を高められる任意成分である。
他方で、S成分の含有量を5.0%以下にすることで、ガラスへの脈理の発生及び着色を低減でき、且つガラスを失透し難くすることができる。従って、酸化物基準の質量に対する外割りでのS成分の含有量は、好ましくは5.0%、より好ましくは3.0%、さらに好ましくは1.0%を上限とする。
S成分は、原料として硫酸塩を用いることが好ましく、例えばLiSO・HO、NaSO、KSO、MgSO、CaSO・1/2HO、SrSO、BaSO、ZnSO・7HO、ZnSO、La(SO・9HO等を用いることができる。
本明細書におけるF成分及びS成分の含有量は、ガラスを構成するカチオン成分全てが電荷の釣り合うだけの酸素と結合した酸化物でできていると仮定し、それら酸化物でできたガラス全体の質量を100%としたときの、F成分及びS成分の質量を、質量%(酸化物基準の質量に対する外割り質量%。以下、単に「外割り質量%」という場合がある。)単位で表したものである。
なお、ガラスを清澄し脱泡する成分は、上記のSnO成分やSb成分、F成分、S成分に限定されるものではなく、ガラス製造の分野における公知の清澄剤、脱泡剤或いはそれらの組み合わせを用いることができる。
<含有すべきでない成分について>
次に、本発明の光学ガラスに含有すべきでない成分、及び含有することが好ましくない成分について説明する。
上述されていない他の成分を、本願発明のガラスの特性を損なわない範囲で必要に応じ、添加することができる。ただし、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Ag及びMo等の各遷移金属成分は、それぞれを単独又は複合して少量含有した場合でもガラスが着色し、可視域の特定の波長に吸収を生じることで、本願発明の可視光透過率を高める効果を減殺する性質があるため、特に可視領域の波長を透過させる光学ガラスでは、実質的に含まないことが好ましい。
また、PbO等の鉛化合物及びAs等の砒素化合物は、環境負荷が高い成分であるため、実質的に含有しないこと、すなわち、不可避な混入を除いて一切含有しないことが望ましい。
さらに、Th、Cd、Tl、Os、Be、及びSeの各成分は、近年有害な化学物資として使用を控える傾向にあり、使用した場合には、ガラスの製造工程のみならず、加工工程、及び製品化後の処分に至るまで環境対策上の措置が必要になる。従って、環境上の影響を重視する場合には、これらを実質的に含有しないことが好ましい。
本発明のガラス組成物は、その組成が酸化物換算組成のガラス全質量に対する質量%で表されているため直接的にモル%の記載に表せるものではないが、本発明において要求される諸特性を満たすガラス組成物中に存在する各成分のモル%表示による組成は、酸化物換算組成で概ね以下の値をとる。
成分 5.0〜40.0mol%及び
Nb成分 15.0〜50.0mol%
並びに
ZnO成分 0〜40.0mol%
MgO成分 0〜35.0mol%
TiO成分 0〜35.0mol%
Bi成分 0〜5.0mol%
SiO成分 0〜20.0mol%
成分 0〜20.0mol%
Al成分 0〜15.0mol%
LiO成分 0〜35.0mol%
NaO成分 0〜30.0mol%
O成分 0〜20.0mol%
CaO成分 0〜30.0mol%
SrO成分 0〜20.0mol%
BaO成分 0〜25.0mol%
WO成分 0〜10.0mol%
成分 0〜5.0mol%
La成分 0〜5.0mol%
Gd成分 0〜5.0mol%
Yb成分 0〜5.0mol%
GeO成分 0〜15.0mol%
TeO成分 0〜15.0mol%
ZrO成分 0〜10.0mol%
Ta成分 0〜3.0mol%
Ga成分 0〜10.0mol%
SnO成分 0〜10.0mol%
Sb成分 0〜1.5mol%
F成分 0〜20.0mol%
S成分 0〜10.0mol%
[製造方法]
本発明の光学ガラスは、例えば以下のように作製される。すなわち、上記原料を各成分が所定の含有量の範囲内になるように均一に混合し、作製した混合物を石英坩堝又はアルミナ坩堝に投入して粗溶融した後、白金坩堝、白金合金坩堝又はイリジウム坩堝に入れて1000〜1400℃の温度範囲で2〜10時間溶融し、攪拌均質化して泡切れ等を行った後、1300℃以下の温度に下げてから仕上げ攪拌を行って脈理を除去し、金型に鋳込んで徐冷することにより作製される。そして、作製されたガラスについて、組成に応じて500℃〜700℃の範囲で1〜100時間アニールすることで、後述するような優れた物性を有するガラスを得ることができる。
[物性]
本発明の光学ガラスは、平均線膨張係数(α)が小さいことが好ましい。特に、本発明の光学ガラスの平均線膨張係数は、好ましくは90×10−7−1、より好ましくは80×10−7−1、さらに好ましくは70×10−7−1、さらに好ましくは66×10−7−1を上限とする。これにより、光学ガラスを成形型でプレス成形する際に、ガラスの温度変化による膨張や収縮の総量が低減される。そのため、プレス成形時に光学ガラスを割れ難くでき、光学素子の生産性を高めることができる。
本発明の光学ガラスは、ガラス転移点(Tg)と屈伏点(At)との間の温度範囲における線膨張係数の最大値(αmax)が小さいことが好ましい。特に、本発明の光学ガラスの線膨張係数の最大値(αmax)は、好ましくは1200×10−7−1、より好ましくは1100×10−7−1、さらに好ましくは1000×10−7−1を上限とする。これにより、特に屈折率が高く薄型の光学素子を作製する場合であっても、ガラス転移点より高い温度に加熱してプレス成形を行ったときにガラスが割れ難くなるため、光学素子の生産性を高めることができる。
他方で、この線膨張係数の最大値(αmax)の下限は、好ましくは300×10−7−1、より好ましくは350×10−7−1、さらに好ましくは400×10−7−1としてもよい。
このように、熱膨張係数の小さいガラス、例えば平均線膨張係数(α)の小さなガラスや線膨張係数の最大値(αmax)の小さなガラスがプレス成形時に割れ難くなる理由として、例えば以下のことが挙げられる。
すなわち、ガラスを加熱して軟化させる際や、軟化したガラスをプレス成形して冷却する際に、ガラス内部の温度差によって、ガラスの内部が、熱膨張係数の大きいガラス転移点以上の高温部と、熱膨張係数の小さいガラス転移点以下の低温部に分かれ易い。このとき、本発明の光学ガラスでは、高温部における熱膨張や熱収縮を小さくすることで、高温部の熱膨張や熱収縮によって低温部に掛かる力を小さくできる。
本発明の光学ガラスは、高い屈折率を有しながらも、より高い分散(低いアッベ数)を有する。
本発明の光学ガラスの屈折率(n)は、好ましくは1.70、より好ましくは1.75、さらに好ましくは1.80を下限とする。屈折率(n)の上限は、好ましくは2.20、より好ましくは2.00、さらに好ましくは1.92であってもよい。このような高い屈折率を有することで、さらに素子の薄型化を図っても大きな光の屈折量を得ることができる。
また、本発明の光学ガラスのアッベ数(ν)は、好ましくは35、より好ましくは30を上限とし、さらに好ましくは28未満、さらに好ましくは27未満とする。アッベ数(ν)の下限は、好ましくは10、より好ましくは15、さらに好ましくは17、さらに好ましくは19であってもよい。このような低いアッベ数を有することで、例えば高いアッベ数を有する光学素子と組み合わせた場合に、高い結像特性等を図ることができる。
従って、このような高屈折率高分散の光学ガラスを、例えば光学素子の用途に用いることで、高い結像特性等を図りながらも、光学設計の自由度を広げることができる。
本発明の光学ガラスは、可視光についての透過率、特に可視光のうち短波長側の光についての透過率が高く、それにより着色が少ないことが好ましい。特に、本発明の光学ガラスでは、厚み10mmのサンプルで分光透過率70%を示す最も短い波長(λ70)は、好ましくは490nm、より好ましくは480nm、さらに好ましくは460nm、さらに好ましくは440nmを上限とする。これにより、ガラスの吸収端が紫外領域やその近傍に位置するようになり、可視域の特に短波長側の光についてのガラスの透明性がより高められることで、ガラスの黄色や橙色への着色が低減されるため、この光学ガラスをレンズ等の可視光を透過させる光学素子の材料に好ましく用いることができる。
本発明の光学ガラスは、680℃以下のガラス転移点を有することが好ましい。これにより、ガラスがより低い温度で軟化するため、より低い温度でガラスをモールドプレス成形できる。また、モールドプレス成形に用いる金型の酸化を低減して金型の長寿命化を図ることもできる。従って、本発明の光学ガラスのガラス転移点は、好ましくは680℃、より好ましくは660℃、さらに好ましくは640℃を上限とする。
なお、本発明の光学ガラスのガラス転移点の下限は特に限定されないが、好ましくは460℃、より好ましくは500℃、さらに好ましくは520℃を下限としてもよい。
また、本発明の光学ガラスは、750℃以下の屈伏点(At)を有することが好ましい。屈伏点は、ガラス転移点と同様にガラスの軟化性を示す指標の一つであり、プレス成形温度に近い温度を示す指標である。そのため、屈伏点が750℃以下のガラスを用いることにより、より低い温度でのプレス成形が可能になるため、より容易にプレス成形を行うことができる。従って、本発明の光学ガラスの屈伏点は、好ましくは750℃、より好ましくは720℃、最も好ましくは700℃を上限とする。
なお、本発明の光学ガラスの屈伏点は特に限定されないが、好ましくは500℃、より好ましくは520℃、さらに好ましくは550℃を下限としてもよい。
本発明の光学ガラスは、ガラス作製時における耐失透性(明細書中では、単に「耐失透性」という場合がある。)が高いことが好ましい。これにより、ガラス作製時におけるガラスの結晶化等による透過率の低下が抑えられるため、この光学ガラスをレンズ等の可視光を透過させる光学素子に好ましく用いることができる。なお、ガラス作製時における耐失透性が高いことを示す尺度としては、例えば液相温度が低いことが挙げられる。
[プリフォーム及び光学素子]
作製された光学ガラスから、例えばリヒートプレス成形や精密プレス成形等のモールドプレス成形の手段を用いて、ガラス成形体を作製することができる。すなわち、光学ガラスからモールドプレス成形用のプリフォームを作製し、このプリフォームに対してリヒートプレス成形を行った後で研磨加工を行ってガラス成形体を作製したり、研磨加工を行って作製したプリフォームや、公知の浮上成形等により成形されたプリフォームに対して精密プレス成形を行ってガラス成形体を作製したりすることができる。なお、ガラス成形体を作製する手段は、これらの手段に限定されない。
このようにして作製されるガラス成形体は、様々な光学素子及び光学設計に有用である。特に、本発明の光学ガラスから、精密プレス成形等の手段を用いて、レンズやプリズム、ミラー等の光学素子を作製することが好ましい。これにより、カメラやプロジェクタ等のような光学素子に可視光を透過させる光学機器に用いたときに、高精細で高精度な結像特性等を実現しつつ、これら光学機器における光学系の小型化を図ることができる。
本発明の実施例(No.1〜No.19)及び比較例(No.A)のガラスの組成、屈折率(n)、アッベ数(ν)、分光透過率が70%を示す波長(λ70)、ガラス転移点(Tg)、屈伏点(At)、平均線膨張係数(α)、並びに、線膨張係数の最大値(αmax)を表1〜表3に示す。なお、以下の実施例はあくまで例示の目的であり、これらの実施例のみ限定されるものではない。
これら実施例及び比較例のガラスは、いずれも各成分の原料として各々相当する酸化物、水酸化物、炭酸塩、硝酸塩、弗化物、水酸化物、メタ燐酸化合物等の通常の光学ガラスに使用される高純度原料を選定し、表に示した各実施例及び比較例の組成の割合になるように秤量して均一に混合した後、作製した混合物を石英坩堝に投入してガラス組成の溶融難易度に応じて電気炉で1200〜1350℃の温度範囲で粗溶融した後、白金坩堝に入れて1200〜1350℃の温度範囲で2〜10時間溶融し、攪拌均質化して泡切れ等を行った後、1300℃以下に温度を下げて攪拌均質化してから金型に鋳込み、徐冷してガラスを作製した。そして、得られたガラスについて、組成に応じて550℃〜650℃の範囲で2〜60時間アニールを行った。
ここで、実施例及び比較例のガラスの屈折率及びアッベ数は、日本光学硝子工業会規格JOGIS01−2003に基づいて測定した。
また、実施例及び比較例のガラスの可視光透過率は、日本光学硝子工業会規格JOGIS02に準じて測定した。なお、本発明においては、ガラスの可視光透過率を測定することで、ガラスの着色の有無と程度を求めた。具体的には、厚さ10±0.1mmの対面平行研磨品をJISZ8722に準じ、200〜800nmの分光透過率を測定し、λ70(透過率70%時の波長)を求めた。
また、実施例及び比較例のガラスのガラス転移点(Tg)及び屈伏点(At)は、日本光学硝子工業会規格JOGIS08−2003「光学ガラスの熱膨張の測定方法」に従い、温度と試料の伸びとの関係を測定することで得られる熱膨張曲線より求めた。
また、実施例及び比較例のガラスの平均線膨張係数(α)は、日本光学硝子工業会規格JOGIS08−2003「光学ガラスの熱膨張の測定方法」に従い、−30〜+70℃における平均線膨張係数を求めた。
また、実施例及び比較例のガラスの線膨張係数の最大値(αmax)は、日本光学硝子工業会規格JOGIS08−2003「光学ガラスの熱膨張の測定方法」に従って測定し、ガラス転移点(Tg)から屈伏点(At)までの間における5℃刻みの線膨張係数の最大値を求めた。線膨張係数の計算には、5の倍数の温度における試料の長さを用いた。
Figure 0006639074
Figure 0006639074
Figure 0006639074
表1〜表3に表されるように、本発明の実施例の光学ガラスは、平均線膨張係数(α)が90×10−7−1以下、より詳細には80×10−7−1以下であるため、所望の低い平均線膨張係数を有していた。他方で、比較例(No.A)のガラスは、平均線膨張係数が94×10−7−1であった。このため、本発明の実施例の光学ガラスは、比較例のガラスに比べて平均線膨張係数が小さいことが明らかになった。
また、本発明の実施例の光学ガラスは、いずれもガラス転移点(Tg)と屈伏点(At)との間の温度範囲における線膨張係数の最大値(αmax)の上限が1200×10−7−1以下、より詳細には1000×10−7−1以下であり、所望の範囲内であった。他方で、比較例(No.A)のガラスは、線膨張係数の最大値(αmax)の上限が1289×10−7−1であった。このため、本発明の実施例の光学ガラスは、比較例のガラスに比べて線膨張係数の最大値(αmax)の上限が小さいことが明らかになった。
本発明の実施例の光学ガラスは、いずれもλ70(透過率70%時の波長)が490nm以下、より詳細には440nm以下であり、所望の範囲内であった。
他方で、比較例のガラスはλ70が498nmであった。
そのため、本発明の実施例の光学ガラスは、比較例のガラスに比べて、可視光について高い透過率を有していることが明らかになった。
本発明の実施例の光学ガラスは、いずれも屈折率(n)が1.70以上、より詳細には1.80以上であるため、所望の高い屈折率を有していることが明らかになった。
また、本発明の実施例の光学ガラスは、いずれもアッベ数(ν)が35以下、より詳細には26以下であるため、所望の低いアッベ数(ν)を有していることが明らかになった。
加えて、本発明の実施例の光学ガラスは、いずれも失透していない安定なガラスであった。
従って、本発明の実施例の光学ガラスは、所望の高い屈折率(n)と低いアッベ数(ν)を有しながらも、耐失透性及び可視光についての透過率が高く、平均線膨張係数(α)が小さく、且つ、線膨張係数の最大値(αmax)の上限が小さいことが明らかになった。
さらに、本発明の実施例の光学ガラスは、線膨張係数の最大値が小さいため、プレス成形によるガラスの割れが生じ難い。そのため、本発明の実施例の光学ガラスは、比較例のガラスに比べて、プレス成形後にガラスに割れが生じ難いことが推察される。
また、本発明の実施例の光学ガラスは、いずれもガラス転移点が680℃以下、より詳細には640℃以下であった。また、本発明の実施例の光学ガラスは、いずれも屈伏点が750℃以下、より詳細には700℃以下であり、所望の範囲内であった。
これらのことから、本発明の実施例の光学ガラスは、ガラスがより低い温度で軟化するため、より低い温度でガラスをモールドプレス成形できることが明らかになった。
以上、本発明を例示の目的で詳細に説明したが、本実施例はあくまで例示の目的のみであって、本発明の思想及び範囲を逸脱することなく多くの改変を当業者により成し得ることが理解されよう。

Claims (12)

  1. 質量%で、
    成分を18.0%以上40.0%以下、
    Nb成分を31.0%以上50.0%以下、
    SiO成分 0〜5.0%未満
    成分 0〜5.0%未満
    Al成分 0〜5.0%未満
    WO成分を0〜5.0%
    TiO成分を0〜12%
    ZnO成分 0〜22.0%
    MgO成分 0〜10.0%
    ZnO成分及びMgO成分を合計で4.5%を超え22.0%以下
    質量和(SiO+B+Al)が0.1%以上5.0%未満
    含有し、
    質量比(MgO+ZnO)/(SiO+B+Al)が3.710以上であり1.75以上の屈折率(nd)と35以下のアッベ数(νd)を有し、
    分光透過率が70%を示す波長(λ70)が440nm以下であり、
    −30〜+70℃における平均線膨張係数が90×10−7−1以下である光学ガラス。
  2. ガラス転移点(Tg)と屈伏点(At)との間の温度範囲における、線膨張係数の最大
    値(αmax)が1200×10−7−1以下である請求項1記載の光学ガラス。
  3. 質量%で、
    Bi成分 0〜10.0%
    である請求項1又は2のいずれか記載の光学ガラス。
  4. 質量和(TiO+Nb+Bi)が35.0%以上70.0%以下である請求項1から3のいずれか記載の光学ガラス。
  5. 質量比(MgO+ZnO)/(TiO+Nb+Bi)が0.08を超える請求項1から4のいずれか記載の光学ガラス。
  6. 質量%で、RO成分の含有量の和が20.0%以下である請求項1から5のいずれか記載の光学ガラス(RはLi、Na及びKからなる群より選択される1種以上である)。
  7. MO成分の含有量の和が30.0%以下である請求項1から6のいずれか記載の光学ガラス(MはMg、Ca、Sr及びBaからなる群より選択される1種以上である)。
  8. O成分及びMO成分を合計で0.1%以上40.0%以下含有する請求項1から7のいずれか記載の光学ガラス(RはLi、Na及びKからなる群より選択される1種以上であり、MはMg、Ca、Sr及びBaからなる群より選択される1種以上である)。
  9. 質量比(MgO+ZnO)/(RO+MO)が0.10以上である請求項1から8のいずれか記載の光学ガラス(RはLi、Na及びKからなる群より選択される1種以上であり、MはMg、Ca、Sr及びBaからなる群より選択される1種以上である)。
  10. ガラス転移点が680℃以下である請求項1から9のいずれか記載の光学ガラス。
  11. 請求項1から10のいずれか記載の光学ガラスからなる光学素子。
  12. 請求項1から10のいずれか記載の光学ガラスからなる研磨加工用及び/又は精密プレス成形用のプリフォーム。
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