JP6689057B2 - 光学ガラス、プリフォーム及び光学素子 - Google Patents

光学ガラス、プリフォーム及び光学素子 Download PDF

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Description

本発明は、光学ガラス、プリフォーム及び光学素子に関する。
近年、光学系を使用する機器のデジタル化や高精細化が急速に進んでおり、デジタルカメラやビデオカメラ等の撮影機器や、プロジェクタやプロジェクションテレビ等の画像再生(投影)機器等の各種光学機器の分野では、光学系で用いられるレンズやプリズム等の光学素子の枚数を削減し、光学系全体を軽量化及び小型化する要求が強まっている。
光学素子を作製する光学ガラスの中でも特に、光学系全体の軽量化及び小型化を図ることが可能な、1.60以上1.80以下の高い屈折率(n)を有し、40以上60以下の高いアッベ数(ν)を有する高屈折率低分散ガラスの需要が非常に高まっている。このような高屈折率低分散ガラスとしては、特許文献1に代表されるようなガラス組成物が知られている。
特開2003−020249号公報
光学ガラスの材料コストを低減するため、光学ガラスの原料コストは、なるべく安価であることが望まれる。しかし、特許文献1に記載されたガラスは、このような要求に十分応えるものとは言い難い。
また、特許文献1に記載されたガラスは、ガラスの比重が大きく、光学素子の質量が大きい問題点があった。すなわち、これらのガラスをカメラやプロジェクタ等の光学機器に用いたときに、光学機器全体の質量が大きくなり易い問題点があった。
しかしながら、特許文献1に開示されたガラスは、高屈折率低分散は有しているものの、ガラス転移点が高く、プレス成形に好適なガラスとはいえなかった。また、特許文献1に開示されたガラスは、安定性が高いとは言い難く、失透等が発生するおそれがあった。
他方で、光学ガラスの材料コストを低減し、ガラス転移点を低くした場合であっても、光学ガラスには安定性が高く失透し難いことが求められている。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、屈折率(n)及びアッベ数(ν)が所望の範囲内にあり、且つ、安定性の高い光学ガラスを、より安価に得ることにある。
また、本発明は、屈折率(n)及びアッベ数(ν)が所望の範囲内にあり、安定性が高く、且つガラス転移点が低くプレス成形に好適な光学ガラスを得ることも目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために、鋭意試験研究を重ねた結果、B成分及びLn成分を含有するガラスにおいて、高価なTa成分の含有量が少ない場合であっても、所望の高屈折率及び低分散を有し、且つ安定性の高いガラスが得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
具体的には、本発明は以下のものを提供する。
(1) 酸化物基準のモル%で、B成分を25.0%以上70.0%以下、Ln成分を3.0%以上20.0%以下(式中、LnはLa、Gd、Y、Ybからなる群より選択される1種以上)含有し、Ta成分の含有量が5.0%未満であり、1.60以上1.80以下の屈折率(nd)を有し、40以上60以下のアッベ数(νd)を有する光学ガラス。
(2) 酸化物基準のモル%で、
La成分 0〜20.0%、
SiO成分 0〜20.0%、
LiO成分 0〜20.0%、
ZnO成分 0〜25.0%
ZrO成分 0〜10.0%
である(1)記載の光学ガラス。
(3) 酸化物基準のモル%で、
Gd成分 0〜10.0%、
成分 0〜15.0%、
Yb成分 0〜10.0%、
NaO成分 0〜10.0%、
O成分 0〜10.0%、
MgO成分 0〜10.0%、
CaO成分 0〜10.0%、
SrO成分 0〜10.0%、
BaO成分 0〜10.0%、
TiO成分 0〜20.0%、
Nb成分 0〜15.0%、
WO成分 0〜10.0%、
成分 0〜15.0%、
GeO成分 0〜15.0%、
Al成分 0〜15.0%、
Ga成分 0〜15.0%、
Bi成分 0〜10.0%、
TeO成分 0〜15.0%、
SnO成分 0〜5.0%及び
Sb成分 0〜1.0%
である(1)又は(2)記載の光学ガラス。
(4) 酸化物基準のモル和(B+SiO)が30.0%以上75.0%以下である(1)から(3)のいずれか記載の光学ガラス。
(5) 酸化物基準での、RnO成分(式中、RnはLi、Na、Kからなる群より選択される1種以上)のモル和が20.0%以下、
RO成分(式中、RはMg、Ca、Sr、Baからなる群より選択される1種以上)のモル和が10.0%以下
である(1)から(4)のいずれか記載の光学ガラス。
(6) 酸化物基準のモル和(RO+RnO)が5.0%以上25.0%以下である(1)から(5)のいずれか記載の光学ガラス(式中、RnはLi、Na、Kからなる群より選択される1種以上であり、RはMg、Ca、Sr、Baからなる群より選択される1種以上である)。
(7) 酸化物基準のモル比ZnO/(ZnO+RO)が0.50以上である(1)から(6)のいずれか記載の光学ガラス(式中、RはMg、Ca、Sr、Baからなる群より選択される1種以上)。
(8) 酸化物基準のモル和(ZnO+ZrO)が10.0%以上35.0%以下である(1)から(7)のいずれか記載の光学ガラス。
(9) 酸化物基準のモル和(ZnO+LiO)が10.0%以上40.0%以下である(1)から(8)のいずれか記載の光学ガラス。
(10) ガラス転移点(Tg)が600℃以下である(1)から(9)のいずれか記載の光学ガラス。
(11) (1)から(10)のいずれか記載の光学ガラスからなる光学素子。
(12) (1)から(10)いずれか記載の光学ガラスからなる研磨加工用及び/又は精密プレス成形用のプリフォーム。
(13) (12)記載のプリフォームを精密プレスしてなる光学素子。
本発明によれば、屈折率(n)及びアッベ数(ν)が所望の範囲内にあり、且つ、安定性の高い光学ガラスを、より安価に得ることができる。
また、本発明によれば、屈折率(n)及びアッベ数(ν)が所望の範囲内にあり、安定性が高く、且つガラス転移点が低くプレス成形に好適な光学ガラスを得ることもできる。
本願の実施例のガラスについての屈折率(nd)とアッベ数(ν)の関係を示す図である。
本発明の光学ガラスは、酸化物基準のモル%で、B成分を25.0%以上70.0%以下、Ln成分を5.0%以上15.0%以下(式中、LnはLa、Gd、Y、Ybからなる群より選択される1種以上)含有し、Ta成分の含有量が5.0%未満であり、1.60以上1.80以下の屈折率(nd)を有し、40以上60以下のアッベ数(νd)を有する。本発明によれば、B成分及びLn成分を含有するガラスにおいて、高価なTa成分の含有量が少ない場合であっても、所望の高屈折率及び低分散を有し、且つ安定性の高いガラスが得られる。よって、屈折率(n)及びアッベ数(ν)が所望の範囲内にあり、且つ、安定性の高い光学ガラスを、より安価に得ることができる。
以下、本発明の光学ガラスの実施形態について詳細に説明するが、本発明は、以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。なお、説明が重複する箇所については、適宜説明を省略する場合があるが、発明の趣旨を限定するものではない。
[ガラス成分]
本発明の光学ガラスを構成する各成分の組成範囲を以下に述べる。本明細書中において、各成分の含有量は特に断りがない場合、全て酸化物基準のモル%で表示されるものとする。ここで、「酸化物基準」の組成は、ガラス原料として使用される酸化物、複合塩、弗化物等が溶融時に全て分解されて酸化物へ変化すると仮定した場合に、当該生成酸化物の総モル数を100モル%として、ガラス中に含有される各成分を表記した組成である。
<必須成分、任意成分について>
成分は、希土類酸化物を多く含む本発明の光学ガラスにおいて、ガラス形成酸化物として欠かすことの出来ない必須成分である。
特に、B成分を25.0%以上含有することで、ガラスの耐失透性を高められ、アッベ数を大きくでき、且つ比重を小さくできる。従って、B成分の含有量は、好ましくは25.0%、より好ましくは30.0%、さらに好ましくは40.0%、さらに好ましくは44.0%、さらに好ましくは47.0%を下限とする。
他方で、B成分の含有量を70.0%以下にすることで、屈折率の低下を抑えられ、且つ化学的耐久性の悪化を抑えられる。従って、B成分の含有量は、好ましくは70.0%、より好ましくは65.0%、さらに好ましくは60.0%、さらに好ましくは55.0%未満とする。
成分は、原料としてHBO、Na、Na・10HO、BPO等を用いることができる。
Ln成分(式中、LnはLa、Gd、Y、Ybからなる群より選択される1種以上)の含有量の和(モル和)は、3.0%以上20.0%以下である。
特に、このモル和を3.0%以上にすることで、ガラスの屈折率及びアッベ数を高められるため、高屈折率低分散ガラスを得易くできる。従って、Ln成分の含有量のモル和は、好ましくは3.0%、より好ましくは5.0%、さらに好ましくは7.0%を下限とする。
他方で、このモル和を20.0%以下にすることで、ガラスの液相温度が低くなるため、耐失透性を高められる。また、これによりガラスの材料コストを抑えられる。従って、Ln成分の含有量のモル和は、好ましくは20.0%以下、より好ましくは17.0%未満、さらに好ましくは14.0%未満、さらに好ましくは11.0%未満、さらに好ましくは10.0%未満とする。
Ta成分は、0%超含有する場合に、屈折率を高め、耐失透性を高め、且つ熔融ガラスの粘性を高められる任意成分である。
他方で、Ta成分の含有量を5.0%未満にすることで、希少鉱物資源であるTa成分の使用量が減るため、ガラスの材料コストを低減できる。また、これにより比重を小さくできる。従って、Ta成分の含有量は、好ましくは5.0%未満、より好ましくは3.0%未満、さらに好ましくは1.0%未満とし、さらに好ましくは0.1%未満とする。
Ta成分は、原料としてTa等を用いることができる。
La成分は、ガラスの屈折率を高められ、分散を小さく(アッベ数を大きく)できる任意成分である。また、La成分を含有することで、比重を大きくする他の希土類元素の含有量が低減されるため、比重の小さいガラスをより得易くできる。従って、La成分の含有量は、好ましくは0%超、より好ましくは1.0%、さらに好ましくは4.0%、さらに好ましくは6.0%を下限としてもよい。
他方で、La成分の含有量を20.0%以下にすることで、ガラスの安定性を高めて失透を低減でき、且つアッベ数の上昇を抑えられる。従って、La成分の含有量は、好ましくは20.0%以下、より好ましくは17.0%未満、さらに好ましくは14.0%未満、さらに好ましくは11.0%未満、さらに好ましくは9.0%未満とする。
La成分は、原料としてLa、La(NO・XHO(Xは任意の整数)等を用いることができる。
SiO成分は、0%超含有する場合に、熔融ガラスの粘度を高められ、ガラスの着色を低減でき、且つ耐失透性を高められる任意成分である。従って、SiO成分の含有量は、好ましくは0%超、より好ましくは1.0%超、さらに好ましくは4.0%超、さらに好ましくは7.0%超としてもよい。
他方で、SiO成分の含有量を20.0%以下にすることで、屈折率の低下を抑えられ、ガラス転移点の上昇を抑えられ、且つ比重を小さくできる。従って、SiO成分の含有量は、好ましくは20.0%、より好ましくは15.0%、さらに好ましくは12.5%を上限とする。
SiO成分は、原料としてSiO、KSiF、NaSiF等を用いることができる。
LiO成分は、0%超含有する場合に、ガラスの熔融性を改善し、且つガラス転移点を低くできる任意成分である。そのため、LiO成分の含有量は、好ましくは0%超、より好ましくは2.0%超、さらに好ましくは3.0%超、さらに好ましくは5.0%超、さらに好ましくは6.0%超、さらに好ましくは7.0%超、さらに好ましくは9.0%超としてもよい。
他方で、LiO成分の含有量を20.0%以下にすることで、屈折率の低下や失透を低減でき、且つ化学的耐久性を高めることができる。また、これにより熔融ガラスの粘性が高められるため、ガラスへの脈理の発生を低減できる。従って、LiO成分の含有量は、好ましくは20.0%以下、より好ましくは15.0%未満、さらに好ましくは13.0%未満とする。
LiO成分は、原料としてLiCO、LiNO、LiF等を用いることができる。
ZnO成分は、0%超含有する場合に、ガラス転移点を低くでき、比重を小さくでき、且つ化学的耐久性を高められる任意成分である。従って、ZnO成分の含有量は、好ましくは0%超、より好ましくは1.0%超、さらに好ましくは5.0%超、さらに好ましくは9.0%超、さらに好ましくは12.0%超、さらに好ましくは14.0%超、さらに好ましくは15.7%以上としてもよい。
他方で、ZnO成分の含有量を25.0%以下にすることで、屈折率の低下や失透を低減できる。また、これにより熔融ガラスの粘性が高められるため、ガラスへの脈理の発生を低減できる。従って、ZnO成分の含有量は、好ましくは25.0%、より好ましくは22.0%、さらに好ましくは20.0%、さらに好ましくは17.0%を上限とする。
ZnO成分は、原料としてZnO、ZnF等を用いることができる。
ZrO成分は、0%超含有する場合に、ガラスの高屈折率化及び低分散化(高アッベ数化)に寄与でき、且つ耐失透性を高められる任意成分である。従って、ZrO成分の含有量は、好ましくは0%超、より好ましくは1.0%超、さらに好ましくは2.5%以上、さらに好ましくは3.7%以上、さらに好ましくは4.2%以上としてもよい。
他方で、ZrO成分を10.0%以下にすることで、過剰な含有による耐失透性の低下を抑えられる。従って、ZrO成分の含有量は、好ましくは10.0%、より好ましくは8.0%、さらに好ましくは6.0%、さらに好ましくは5.0%を上限とする。
ZrO成分は、原料としてZrO、ZrF等を用いることができる。
Gd成分は、0%超含有する場合に、屈折率及びアッベ数を高められ、且つ耐失透性を高められる任意成分である。
他方で、Gd成分の含有量を10.0%以下にすることで、耐失透性を高められ、比重の増加を抑えられる。特に、Gd成分の含有量を低減することで、ガラスの材料コストを抑えられる。従って、Gd成分の含有量は、好ましくは10.0%以下、より好ましくは5.0%未満、さらに好ましくは3.0%未満、さらに好ましくは1.0%未満とする。
Gd成分は、原料としてGd、GdF等を用いることができる。
成分は、0%超含有する場合に、屈折率及びアッベ数を高められ、比重を小さくでき、且つ耐失透性を高められる任意成分である。従って、Y成分の含有量は、好ましくは0%超、より好ましくは0.5%超、さらに好ましくは1.0%超としてもよい。
他方で、Y成分の含有量を15.0%以下にすることで、過剰な含有による失透を低減できる。従って、Y成分の含有量は、好ましくは15.0%以下、より好ましくは10.0%未満、さらに好ましくは6.0%未満、さらに好ましくは3.0%未満とする。
成分は、原料としてY、YF等を用いることができる。
Yb成分は、0%超含有する場合に、屈折率及びアッベ数を高められ、且つ耐失透性を高められる任意成分である。
他方で、Yb成分の含有量を10.0%以下にすることで、過剰な含有による失透を低減でき、比重の増加を抑えられ、且つガラスの材料コストを抑えられる。従って、Yb成分の含有量は、好ましくは10.0%以下、さらに好ましくは5.0%未満、さらに好ましくは3.0%未満、さらに好ましくは1.0%未満とする。
Yb成分は、原料としてYb等を用いることができる。
NaO成分及びKO成分は、少なくともいずれかを0%超含有する場合に、ガラス原料の熔融性を改善でき、耐失透性を高められ、且つガラス転移点を低くできる任意成分である。
他方で、NaO成分及びKO成分のそれぞれの含有量を10.0%以下にすることで、屈折率を低下し難くでき、且つ過剰な含有による失透を低減できる。従って、NaO成分及びKO成分のそれぞれの含有量は、好ましくは10.0%以下、より好ましくは5.0%未満、さらに好ましくは3.0%未満、さらに好ましくは1.0%未満とする。
NaO成分及びKO成分は、原料としてNaCO、NaNO、NaF、NaSiF、KCO、KNO、KF、KHF、KSiF等を用いることができる。
MgO成分、CaO成分及びSrO成分は、少なくともいずれかを0%超含有する場合に、ガラス原料の熔融性やガラスの耐失透性を高められる任意成分である。特にMgO成分及びCaO成分は、含有することで比重を小さくできる成分でもある。
他方で、MgO成分、SrO成分及びCaO成分のそれぞれの含有量を10.0%以下にすることで、これらの成分の過剰な含有による、屈折率の低下や失透を低減できる。従って、MgO成分、SrO成分及びCaO成分のそれぞれの含有量は、好ましくは10.0%以下、より好ましくは8.0%未満、より好ましくは4.5%以下、さらに好ましくは3.0%未満とする。
MgO成分、CaO成分及びSrO成分は、原料としてMgCO、MgF、CaCO、CaF、Sr(NO、SrF等を用いることができる。
BaO成分は、0%超含有する場合に、ガラスの屈折率を高めながらも材料コストを抑えられ、且つ、ガラス原料の熔融性や耐失透性を高められる任意成分である。
他方で、BaO成分の含有量を10.0%以下にすることで、過剰な含有による失透や、比重の上昇を抑えられる。従って、BaO成分の含有量は、好ましくは10.0%以下、より好ましくは5.0%未満、さらに好ましくは3.0%未満とする。
BaO成分は、原料としてBaCO、Ba(NO、BaF等を用いることができる。
TiO成分は、0%超含有する場合に、屈折率を高められ、比重を低減でき、且つ安定性を高められる任意成分である。従って、TiO成分の含有量は、好ましくは0%超、より好ましくは0.02%超としてもよい。
他方で、TiO成分の含有量を20.0%以下にすることで、アッベ数の低下を抑えられ、可視光透過率を高められ、且つ、過剰な含有による失透を抑えられる。従って、TiO成分の含有量は、好ましくは20.0%以下、より好ましくは10.0%未満、さらに好ましくは5.0%未満とする。
TiO成分は、原料としてTiO等を用いることができる。
Nb成分は、0%超含有する場合に、ガラスの屈折率を高められ、且つ耐失透性を高められる任意成分である。
他方で、Nb成分の含有量を15.0%以下にすることで、過剰な含有による、アッベ数の低下や、耐失透性の低下、可視光の透過率の低下を抑えられる。また、これによりガラスの比重を小さくでき、且つ材料コストを抑えられる。従って、Nb成分の含有量は、好ましくは15.0%以下、より好ましくは10.0%未満、さらに好ましくは5.0%未満、さらに好ましくは3.0%未満とする。
Nb成分は、原料としてNb等を用いることができる。
WO成分は、0%超含有する場合に、屈折率を高められ、ガラス転移点を低くでき、且つ耐失透性を高められる任意成分である。
他方で、WO成分の含有量を10.0%以下にすることで、ガラスのアッベ数の低下を抑えられ、可視光の透過率を低下し難くでき、且つ材料コストを抑えられる。従って、WO成分の含有量は、好ましくは10.0%以下、より好ましくは5.0%未満、さらに好ましくは3.0%未満、さらに好ましくは1.0%未満とする。
WO成分は、原料としてWO等を用いることができる。
成分は、0%超含有する場合に、耐失透性を高められる任意成分である。
他方で、P成分の含有量を15.0%以下にすることで、ガラスの化学的耐久性、特に耐水性の低下を抑えられる。従って、P成分の含有量は、好ましくは15.0%以下、より好ましくは10.0%未満、さらに好ましくは5.0%未満、さらに好ましくは3.0%未満とする。
成分は、原料としてAl(PO、Ca(PO、Ba(PO、BPO、HPO等を用いることができる。
GeO成分は、0%超含有する場合に、ガラスの屈折率を高められ、且つ耐失透性を高められる任意成分である。
しかしながら、GeOは原料価格が高いため、その量が多いと材料コストが高くなることで、Ta成分等を低減することによるコスト低減の効果が減殺される。従って、GeO成分の含有量は、好ましくは15.0%以下、より好ましくは10.0%未満、さらに好ましくは5.0%未満、さらに好ましくは1.0%未満とする。
GeO成分は、原料としてGeO等を用いることができる。
Al成分及びGa成分は、0%超含有する場合に、化学的耐久性及び耐失透性を高められる任意成分である。
一方で、Al成分及びGa成分の各々の含有量を15.0%以下にすることで、過剰な含有による失透を低減できる。従って、Al成分及びGa成分の各々の含有量は、好ましくは15.0%以下、より好ましくは10.0%未満、さらに好ましくは5.0%未満、さらに好ましくは3.0%未満とする。
Al成分及びGa成分は、原料としてAl、Al(OH)、AlF、Ga、Ga(OH)等を用いることができる。
Bi成分は、0%超含有する場合に、屈折率を高め、且つガラス転移点を下げられる任意成分である。
他方で、Bi成分の含有量を10.0%以下にすることで、ガラスのアッベ数の低下や耐失透性の低下を抑えられ、且つ、ガラスの着色を低減して可視光透過率を高められる。従って、Bi成分の含有量は、好ましくは10.0%以下、より好ましくは5.0%未満、さらに好ましくは3.0%未満、さらに好ましくは1.0%未満とする。
Bi成分は、原料としてBi等を用いることができる。
TeO成分は、0%超含有する場合に、屈折率を高め、且つガラス転移点を下げられる任意成分である。
他方で、TeO成分の含有量を15.0%以下にすることで、ガラスの着色を低減して可視光透過率を高められる。また、TeOは白金製の坩堝や、熔融ガラスと接する部分が白金で形成されている熔融槽でガラス原料を熔融する際、白金と合金化しうる問題がある。従って、TeO成分の含有量は、好ましくは15.0%以下、より好ましくは10.0%未満、さらに好ましくは5.0%未満、さらに好ましくは1.0%未満とする。
TeO成分は、原料としてTeO等を用いることができる。
SnO成分は、0%超含有する場合に、熔融ガラスの酸化を低減して清澄しながらも、ガラスの可視光透過率を高められる任意成分である。
他方で、SnO成分の含有量を5.0%以下にすることで、熔融ガラスの還元によるガラスの着色や、ガラスの失透を低減できる。また、SnO成分と熔解設備(特にPt等の貴金属)の合金化が低減されるため、熔解設備の長寿命化を図れる。従って、SnO成分の含有量は、好ましくは5.0%、より好ましくは3.0%、さらに好ましくは1.0%を上限とし、さらに好ましくは0.1%未満とする。
SnO成分は、原料としてSnO、SnO、SnF、SnF等を用いることができる。
Sb成分は、0%超含有する場合に、熔融ガラスを脱泡できる任意成分である。
他方で、Sb量が多すぎると、可視光領域の短波長領域における透過率が悪くなる。従って、Sb成分の含有量は、好ましくは1.0%、より好ましくは0.5%、さらに好ましくは0.3%を上限とする。
Sb成分は、原料としてSb、Sb、NaSb・5HO等を用いることができる。
なお、ガラスを清澄し脱泡する成分としては、上記のSb成分に限定されず、ガラス製造の分野における公知の清澄剤や脱泡剤、或いはそれらの組み合わせを用いることができる。
成分及びSiO成分の含有量の和(モル和)は、30.0%以上75.0%以下が好ましい。
特に、この和を30.0%以上にすることで、B成分やSiO成分の欠乏による耐失透性の低下を抑えられる。従って、モル和(B+SiO)は、好ましくは30.0%、より好ましくは40.0%、さらに好ましくは50.0%、さらに好ましくは53.0%、さらに好ましくは56.0%を下限とする。
一方で、この和を75.0%以下にすることで、これらの成分の過剰な含有による屈折率の低下が抑えられるので、所望の高屈折率を得易くできる。従って、モル和(B+SiO)は、好ましくは75.0%以下、より好ましくは70.0%未満、さらに好ましくは65.0%未満、さらに好ましくは62.0%未満とする。
RnO成分(式中、RnはLi、Na、Kからなる群より選択される1種以上)の含有量の和(モル和)は、20.0%以下が好ましい。
これにより、ガラスの屈折率の低下を抑えられ、且つ失透を低減できる。従って、RnO成分の含有量のモル和は、好ましくは20.0%以下、より好ましくは18.0%未満、さらに好ましくは15.0%未満、さらに好ましくは13.0%未満とする。
他方で、この和を0%超にすることで、ガラス原料の熔融性やガラスの安定性を高められる。従って、RnO成分の合計含有量は、好ましくは0%超、より好ましくは2.0%超、さらに好ましくは3.0%超、さらに好ましくは5.0%超、さらに好ましくは7.0%超、さらに好ましくは9.0%超としてもよい。
RO成分(式中、RはMg、Ca、Sr、Baからなる群より選択される1種以上)の含有量の和(モル和)は、10.0%以下が好ましい。これにより、RO成分の過剰な含有による失透を低減でき、且つ屈折率の低下を抑えられる。従って、RO成分の合計含有量は、好ましくは10.0%、より好ましくは7.0%、さらに好ましくは4.5%以下とし、さらに好ましくは3.0%未満とする。
RO成分(式中、RはMg、Ca、Sr、Baからなる群より選択される1種以上)及びRnO成分(式中、RnはLi、Na、Kからなる群より選択される1種以上)の含有量の和(モル和)は、5.0%以上25.0%以下が好ましい。
特に、この和を5.0%以上にすることで、ガラスの安定性を高められる。従って、モル和(RO+RnO)は、好ましくは5.0%以上、より好ましくは7.0%超、さらに好ましくは9.0%超とする。
他方で、この和を25.0%以下にすることで、屈折率の低下を抑えられる。従って、モル和(RO+RnO)は、好ましくは25.0%以下、より好ましくは20.0%未満、さらに好ましくは17.0%未満、さらに好ましくは16.0%未満、さらに好ましくは12.7%以下とする。
成分及びSiO成分の合計含有量に対する、RO成分(式中、RはMg、Ca、Sr、Baからなる群より選択される1種以上)及びRnO成分(式中、RnはLi、Na、Kからなる群より選択される1種以上)の合計含有量の比(モル比)は、0.050以上0.500以下が好ましい。
このモル比を調整することで、ガラスの安定性を高められ、失透を低減できる。従って、モル比(RO+RnO)/(B+SiO)は、好ましくは0.050以上、より好ましくは0.070超、さらに好ましくは1.000超とする。また、このモル比(RO+RnO)/(B+SiO)は、好ましくは0.500以下、より好ましくは0.400未満、さらに好ましくは0.300未満、さらに好ましくは0.225以下とする。
ZnO成分及びRO成分(式中、RはMg、Ca、Sr、Baからなる群より選択される1種以上)の含有量の和に対する、ZnO成分の含有量の比率(モル比)は、0.50以上が好ましい。
これにより、ガラスの安定性を高めながらも、ガラス転移点を低くできる。従って、モル比ZnO/(ZnO+RO)は、好ましくは0.50、より好ましくは0.60、さらに好ましくは0.70、さらに好ましくは0.80を下限とする。
他方で、この比率の上限は、1.00であってもよい。
ZnO成分及びZrO成分の含有量の和(モル和)は、10.0%以上35.0%以下が好ましい。
特に、この和を10.0%以上にすることで、ガラスの安定性を高められ、且つ屈折率を高められる。従って、モル和(ZnO+ZrO)は、好ましくは10.0%以上、より好ましくは15.0%超、さらに好ましくは18.0%超、さらに好ましくは20.0%超、さらに好ましくは21.0%以上とする。
他方で、この和を35.0%以下にすることで、過剰な含有による失透を抑えられる。従って、モル和(ZnO+ZrO)は、好ましくは35.0%以下、より好ましくは30.0%未満、さらに好ましくは25.0%未満、さらに好ましくは22.0%未満とする。
ZnO成分及びLiO成分の含有量の和(モル和)は、10.0%以上40.0%以下が好ましい。
特に、この和を10.0%以上にすることで、ガラス転移点をより低くでき、且つガラスの安定性を高められる。従って、モル和(ZnO+LiO)は、好ましくは10.0%以上、より好ましくは12.0%超、さらに好ましくは14.0%超、さらに好ましくは17.0%超、さらに好ましくは20.0%超、さらに好ましくは23.0%超、さらに好ましくは25.0%超とする。
他方で、この和を40.0%以下にすることで、過剰な含有による屈折率の低下や失透を抑えられる。従って、モル和(ZnO+LiO)は、好ましくは40.0%以下、より好ましくは35.0%未満、さらに好ましくは30.0%未満とする。
TiO成分、Nb成分及びWO成分の含有量の和(モル和)は、20.0%以下が好ましい。これにより、ガラスのアッベ数の低下を抑えて低分散を図ることができ、且つ、これら成分の過剰な含有による着色や失透を低減できる。従って、モル和(TiO+Nb+WO)は、好ましくは20.0%以下、より好ましくは10.0%未満、さらに好ましくは5.0%未満、さらに好ましくは3.0%未満とする。
<含有すべきでない成分について>
次に、本発明の光学ガラスに含有すべきでない成分、及び含有することが好ましくない成分について説明する。
他の成分を本願発明のガラスの特性を損なわない範囲で必要に応じ、添加することができる。ただし、Ti、Zr、Nb、W、La、Gd、Y、Yb、Luを除く、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Ag及びMo等の各遷移金属成分は、それぞれを単独又は複合して少量含有した場合でもガラスが着色し、可視域の特定の波長に吸収を生じる性質があるため、特に可視領域の波長を使用する光学ガラスにおいては、実質的に含まないことが好ましい。
また、PbO等の鉛化合物及びAs等の砒素化合物は、環境負荷が高い成分であるため、実質的に含有しないこと、すなわち、不可避な混入を除いて一切含有しないことが望ましい。
さらに、Th、Cd、Tl、Os、Be、及びSeの各成分は、近年有害な化学物資として使用を控える傾向にあり、ガラスの製造工程のみならず、加工工程、及び製品化後の処分に至るまで環境対策上の措置が必要とされる。従って、環境上の影響を重視する場合には、これらを実質的に含有しないことが好ましい。
[製造方法]
本発明の光学ガラスは、例えば以下のように作製される。すなわち、上記原料を各成分が所定の含有量の範囲内になるように均一に混合し、作製した混合物を白金坩堝、石英坩堝又はアルミナ坩堝に投入して粗溶融した後、白金坩堝、白金合金坩堝又はイリジウム坩堝に入れて1100〜1400℃の温度範囲で3〜5時間溶融し、攪拌均質化して泡切れ等を行った後、1000〜1300℃の温度に下げてから仕上げ攪拌を行って脈理を除去し、金型に鋳込んで徐冷することにより作製される。
<物性>
本発明の光学ガラスは、高屈折率及び低分散(高アッベ数)を有する。
特に、本発明の光学ガラスの屈折率(n)は、好ましくは1.60、より好ましくは1.63、さらに好ましくは1.65、さらに好ましくは1.67を下限とする。この屈折率の上限は、好ましくは1.80以下、より好ましくは1.75未満、さらに好ましくは1.72以下、さらに好ましくは1.70以下、さらに好ましくは1.695以下であってもよい。また、本発明の光学ガラスのアッベ数(ν)は、好ましくは40、より好ましくは45、さらに好ましくは48、さらに好ましくは50、さらに好ましくは52を下限とし、好ましくは60、より好ましくは58、さらに好ましくは55を上限とする。
本発明の光学ガラスは、このような屈折率及びアッベ数を有するため、光学設計上有用であり、特に高い結像特性等を図りながらも、光学系の小型化を図ることができ、光学設計の自由度を広げることができる。
ここで、本発明の光学ガラスは、屈折率(nd)及びアッベ数(νd)が、(−0.01νd+2.13)≦nd≦(−0.01νd+2.33)の関係を満たすことが好ましい。本発明で特定される組成のガラスでは、屈折率(nd)及びアッベ数(νd)がこの関係を満たすことで、より安定なガラスを得られる。
従って、本発明の光学ガラスでは、屈折率(nd)及びアッベ数(νd)が、nd≧(−0.01νd+2.13)の関係を満たすことが好ましく、nd≧(−0.01νd+2.17)の関係を満たすことがより好ましく、nd≧(−0.01νd+2.21)の関係を満たすことがさらに好ましい。
一方で、本発明の光学ガラスでは、屈折率(nd)及びアッベ数(νd)が、nd≦(−0.01νd+2.33)の関係を満たすことが好ましく、nd≦(−0.01νd+2.29)の関係を満たすことがより好ましく、nd≦(−0.01νd+2.25)の関係を満たすことがさらに好ましい。
本発明の光学ガラスは、600℃以下のガラス転移点を有することが好ましい。これにより、ガラスがより低い温度で軟化するため、より低い温度でガラスをモールドプレス成形できる。また、モールドプレス成形に用いる金型の酸化を低減して金型の長寿命化を図ることもできる。従って、本発明の光学ガラスのガラス転移点は、好ましくは600℃、より好ましくは580℃、さらに好ましくは560℃を上限とする。
なお、本発明の光学ガラスのガラス転移点の下限は特に限定されないが、本発明の光学ガラスのガラス転移点は、好ましくは400℃、より好ましくは450℃、さらに好ましくは500℃を下限としてもよい。
本発明の光学ガラスは、700℃以下の屈伏点(At)を有することが好ましい。屈伏点は、ガラス転移点と同様にガラスの軟化性を示す指標の一つであり、プレス成形温度に近い温度を示す指標である。そのため、屈伏点が700℃以下のガラスを用いることにより、より低い温度でのプレス成形が可能になるため、より容易にプレス成形を行うことができる。従って、本発明の光学ガラスの屈伏点は、好ましくは700℃、より好ましくは650℃、最も好ましくは630℃を上限とする。
なお、本発明の光学ガラスの屈伏点は特に限定されないが、好ましくは500℃、より好ましくは530℃、さらに好ましくは550℃を下限としてもよい。
本発明の光学ガラスは、平均線膨張係数(α)が小さいことが好ましい。特に、本発明の光学ガラスの平均線膨張係数は、好ましくは100×10−7−1、より好ましくは9×10−7−1、さらに好ましくは80×10−7−1を上限とする。これにより、光学ガラスを成形型でプレス成形する際に、ガラスの温度変化による膨張や収縮の総量が低減される。そのため、プレス成形時に光学ガラスを割れ難くでき、光学素子の生産性を高めることができる。
本発明の光学ガラスは、可視光透過率、特に可視光のうち短波長側の光の透過率が高く、それにより着色が少ないことが好ましい。
特に、本発明の光学ガラスは、ガラスの透過率で表すと、厚み10mmのサンプルで分光透過率80%を示す波長(λ80)は、好ましくは450nm、より好ましくは420nm、さらに好ましくは400nm、さらに好ましくは380nmを上限とする。
また、本発明の光学ガラスにおける、厚み10mmのサンプルで分光透過率5%を示す最も短い波長(λ)は、好ましくは400nm、より好ましくは380nm、さらに好ましくは350nmを上限とする。
これらにより、ガラスの吸収端が紫外領域又はその近傍になり、可視光に対するガラスの透明性が高められるため、この光学ガラスを、レンズ等の光を透過させる光学素子に好ましく用いることができる。
本発明の光学ガラスは、比重が小さいことが好ましい。より具体的には、本発明の光学ガラスの比重は4.50以下である。これにより、光学素子やそれを用いた光学機器の質量が低減されるため、光学機器の軽量化に寄与することができる。従って、本発明の光学ガラスの比重は、好ましくは4.50、より好ましくは4.20、好ましくは4.00を上限とする。なお、本発明の光学ガラスの比重は、概ね3.00以上、より詳細には3.20以上、さらに詳細には3.40以上であることが多い。
本発明の光学ガラスの比重は、日本光学硝子工業会規格JOGIS05−1975「光学ガラスの比重の測定方法」に基づいて測定する。
本発明の光学ガラスは、ガラス作製時における耐失透性(明細書中では、単に「耐失透性」という場合がある。)の高い、安定なガラスであることが好ましい。これにより、ガラス作製時におけるガラスの結晶化等による透過率の低下が抑えられるため、この光学ガラスをレンズ等の可視光を透過させる光学素子に好ましく用いることができる。なお、ガラス作製時における耐失透性が高いことを示す尺度としては、例えば液相温度が低いことが挙げられる。
[ガラス成形体及び光学素子]
作製された光学ガラスから、例えば研磨加工の手段、又は、リヒートプレス成形や精密プレス成形等のモールドプレス成形の手段を用いて、ガラス成形体を作製することができる。すなわち、光学ガラスに対して研削及び研磨等の機械加工を行ってガラス成形体を作製したり、光学ガラスから作製したプリフォームに対してリヒートプレス成形を行った後で研磨加工を行ってガラス成形体を作製したり、研磨加工を行って作製したプリフォームや、公知の浮上成形等により成形されたプリフォームに対して精密プレス成形を行ってガラス成形体を作製したりすることができる。なお、ガラス成形体を作製する手段は、これらの手段に限定されない。
このように、本発明の光学ガラスから形成したガラス成形体は、様々な光学素子及び光学設計に有用であるが、その中でも特に、レンズやプリズム等の光学素子に用いることが好ましい。これにより、径の大きなガラス成形体の形成が可能になるため、光学素子の大型化を図りながらも、カメラやプロジェクタ等の光学機器に用いたときに高精細で高精度な結像特性及び投影特性を実現できる。
本発明の実施例(No.1〜No.21)及び比較例(No.A)の組成、並びに、屈折率(n)、アッベ数(ν)、ガラス転移点(Tg)屈伏点(At)、平均線膨張係数(α)、分光透過率が5%、80%を示す波長(λ、λ80)及び比重を表1〜表4に示す。
なお、以下の実施例はあくまで例示の目的であり、これらの実施例のみ限定されるものではない。
実施例及び比較例のガラスは、いずれも各成分の原料として各々相当する酸化物、水酸化物、炭酸塩、硝酸塩、弗化物、水酸化物、メタ燐酸化合物等の通常の光学ガラスに使用される高純度の原料を選定し、表に示した各実施例及び比較例の組成の割合になるように秤量して均一に混合した後、白金坩堝に投入し、ガラス組成の熔融難易度に応じて電気炉で1100〜1400℃の温度範囲で3〜5時間溶解し、攪拌均質化して泡切れ等を行った後、1000〜1300℃に温度を下げて攪拌均質化してから金型に鋳込み、徐冷してガラスを作製した。
実施例及び比較例のガラスの屈折率(n)及びアッベ数(ν)は、日本光学硝子工業会規格JOGIS01―2003に基づいて測定した。そして、求められた屈折率(n)及びアッベ数(ν)の値から、関係式n=−a×ν+bにおける、傾きaが0.01のときの切片bを求めた。
なお、本測定に用いたガラスは、徐冷降温速度を−25℃/hrとして、徐冷炉にて処理を行ったものを用いた。
実施例及び比較例のガラスのガラス転移点(Tg)及び屈伏点(At)は、日本光学硝子工業会規格JOGIS08−2003「光学ガラスの熱膨張の測定方法」に従い、温度と試料の伸びとの関係を測定することで得られる熱膨張曲線より求めた。
実施例及び比較例のガラスの平均線膨張係数(α)は、日本光学硝子工業会規格JOGIS08−2003「光学ガラスの熱膨張の測定方法」に従い、100〜300℃における平均線膨張係数を求めた。
実施例及び比較例のガラスの透過率は、日本光学硝子工業会規格JOGIS02に準じて測定した。なお、本発明においては、ガラスの透過率を測定することで、ガラスの着色の有無と程度を求めた。具体的には、厚さ10±0.1mmの対面平行研磨品をJISZ8722に準じ、200〜800nmの分光透過率を測定し、λ(透過率5%時の波長)、λ80(透過率80%時の波長)を求めた。
実施例及び比較例のガラスの比重は、日本光学硝子工業会規格JOGIS05−1975「光学ガラスの比重の測定方法」に基づいて測定した。
Figure 0006689057
Figure 0006689057
Figure 0006689057
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これらの表のとおり、本発明の実施例の光学ガラスは、高価な成分、特にTa成分を含まないものであり、より安価に得ることが可能である。
また、本発明の実施例の光学ガラスは、いずれも屈折率(n)が1.60以上、より詳細には1.67以上であるとともに、この屈折率(n)は1.80以下、より詳細には1.70以下であり、所望の範囲内であった。
また、本発明の実施例の光学ガラスは、いずれもアッベ数(ν)が40以上、より詳細には52以上であるとともに、このアッベ数(ν)は60以下、より詳細には55以下であり、所望の範囲内であった。
また、本発明の実施例の光学ガラスは、屈折率(nd)及びアッベ数(νd)が、(−0.01νd+2.13)≦nd≦(−0.01νd+2.33)の関係を満たしており、より詳細には(−0.01νd+2.21)≦nd≦(−0.01νd+2.25)の関係を満たしていた。そして、本願の実施例のガラスについての屈折率(nd)及びアッベ数(νd)の関係は、図1に示されるようになった。
これらの光学ガラスは、いずれも失透していない安定なガラスであった。
このため、本発明の実施例の光学ガラスは、屈折率(n)及びアッベ数(ν)が所望の範囲内にあり、且つ、安定性の高い光学ガラスを得られることが明らかになった。
また、本発明の実施例の光学ガラスは、ガラス転移点が600℃以下、より詳細には560℃以下であるため、より低い温度でガラスをモールドプレス成形できることが推察される。また、本発明の実施例の光学ガラスは、屈伏点が700℃以下、より詳細には600℃以下であった。
他方で、比較例のガラスは、ガラス転移点が600℃を超えていた。
そのため、本発明の実施例の光学ガラスは、比較例のガラスに比べてガラス転移点が低く、プレス成形に好適なことが明らかになった。このことは、本発明の実施例の光学ガラスにおいて屈伏点が低いことからも推察される。
従って、本発明の実施例の光学ガラスは、屈折率(n)及びアッベ数(ν)が所望の範囲内にあり、ガラス転移点が低くプレス成形に好適であり、且つ安定性が高いことが明らかになった。
加えて、本発明の実施例の光学ガラスは、λ80(透過率80%時の波長)がいずれも450nm以下、より詳細には380nm以下であった。また、本発明の実施例の光学ガラスは、λ(透過率5%時の波長)がいずれも400nm以下、より詳細には330nm以下であった。
また、本発明の実施例の光学ガラスは、平均線膨張係数(α)が100×10−7−1以下、より詳細には80×10−7−1以下であった。
また、本発明の実施例の光学ガラスは、いずれも比重が4.50以下、より詳細には3.60以下であった。
このことから、本発明の実施例の光学ガラスは、可視光についての透過率が高く、比重や平均線膨張係数が小さいことも推察される。
以上、本発明を例示の目的で詳細に説明したが、本実施例はあくまで例示の目的のみであって、本発明の思想及び範囲を逸脱することなく多くの改変を当業者により成し得ることが理解されよう。

Claims (5)

  1. 酸化物基準のモル%で、
    成分を25.0%以上70.0%以下、
    Ln成分(式中、LnはLa、Gd、Y、Ybからなる群より選択される1種以上)の含有量の和(モル和)で3.0%以上14.0%未満
    含有し、
    Ta成分の含有量が1.0%未満、
    Gd成分の含有量が1.0%未満
    であり、
    1.60以上1.80以下の屈折率(nd)を有し、40以上60以下のアッベ数(νd)を有する光学ガラス。
  2. 酸化物基準のモル%で、
    La成分 0〜14.0%未満、
    SiO成分 0〜20.0%、
    LiO成分 0〜20.0%、
    ZnO成分 0〜25.0%、
    ZrO成分 0〜10.0%、
    成分 0〜10.0%未満、
    Yb成分 0〜10.0%、
    NaO成分 0〜10.0%、
    O成分 0〜10.0%、
    MgO成分 0〜10.0%、
    CaO成分 0〜10.0%、
    SrO成分 0〜10.0%、
    BaO成分 0〜10.0%、
    TiO成分 0〜20.0%、
    Nb成分 0〜15.0%、
    WO成分 0〜10.0%、
    成分 0〜15.0%、
    GeO成分 0〜15.0%、
    Al成分 0〜15.0%、
    Ga成分 0〜15.0%、
    Bi成分 0〜10.0%、
    TeO成分 0〜15.0%、
    SnO成分 0〜5.0%及び
    Sb成分 0〜1.0%
    である請求項1記載の光学ガラス。
  3. 酸化物基準のモル比ZnO/(ZnO+RO)が0.50以上である請求項1又は2記載の光学ガラス(式中、RはMg、Ca、Sr、Baからなる群より選択される1種以上)。
  4. 請求項1から3のいずれか記載の光学ガラスからなる光学素子。
  5. 請求項1から3いずれか記載の光学ガラスからなる研磨加工用及び/又は精密プレス成形用のプリフォーム。
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