JP6638668B2 - 燃料噴射制御装置 - Google Patents

燃料噴射制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6638668B2
JP6638668B2 JP2017025464A JP2017025464A JP6638668B2 JP 6638668 B2 JP6638668 B2 JP 6638668B2 JP 2017025464 A JP2017025464 A JP 2017025464A JP 2017025464 A JP2017025464 A JP 2017025464A JP 6638668 B2 JP6638668 B2 JP 6638668B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
injection
value
injection mode
mode
fuel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017025464A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018131957A (ja
Inventor
昭誉 北爪
昭誉 北爪
井戸側 正直
正直 井戸側
宏幸 水野
宏幸 水野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2017025464A priority Critical patent/JP6638668B2/ja
Priority to US15/884,541 priority patent/US10107225B2/en
Priority to EP18155699.4A priority patent/EP3361074B1/en
Priority to CN201810133039.9A priority patent/CN108457760B/zh
Publication of JP2018131957A publication Critical patent/JP2018131957A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6638668B2 publication Critical patent/JP6638668B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D41/00Electrical control of supply of combustible mixture or its constituents
    • F02D41/30Controlling fuel injection
    • F02D41/3094Controlling fuel injection the fuel injection being effected by at least two different injectors, e.g. one in the intake manifold and one in the cylinder
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D41/00Electrical control of supply of combustible mixture or its constituents
    • F02D41/02Circuit arrangements for generating control signals
    • F02D41/04Introducing corrections for particular operating conditions
    • F02D41/047Taking into account fuel evaporation or wall wetting
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D41/00Electrical control of supply of combustible mixture or its constituents
    • F02D41/02Circuit arrangements for generating control signals
    • F02D41/04Introducing corrections for particular operating conditions
    • F02D41/06Introducing corrections for particular operating conditions for engine starting or warming up
    • F02D41/061Introducing corrections for particular operating conditions for engine starting or warming up the corrections being time dependent
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D41/00Electrical control of supply of combustible mixture or its constituents
    • F02D41/02Circuit arrangements for generating control signals
    • F02D41/04Introducing corrections for particular operating conditions
    • F02D41/06Introducing corrections for particular operating conditions for engine starting or warming up
    • F02D41/062Introducing corrections for particular operating conditions for engine starting or warming up for starting
    • F02D41/064Introducing corrections for particular operating conditions for engine starting or warming up for starting at cold start
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D41/00Electrical control of supply of combustible mixture or its constituents
    • F02D41/02Circuit arrangements for generating control signals
    • F02D41/04Introducing corrections for particular operating conditions
    • F02D41/06Introducing corrections for particular operating conditions for engine starting or warming up
    • F02D41/068Introducing corrections for particular operating conditions for engine starting or warming up for warming-up
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D2200/00Input parameters for engine control
    • F02D2200/02Input parameters for engine control the parameters being related to the engine
    • F02D2200/021Engine temperature

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Fuel-Injection Apparatus (AREA)

Description

本発明は、筒内噴射とポート噴射との噴射モードの切り替えを行う燃料噴射制御装置に関する。
内燃機関の冷間時には、燃料の気化不良や壁面付着などにより、噴射した燃料の一部が燃焼に寄与しなくなるため、燃料噴射量の増量を行っている。一方、特許文献1に見られるように、吸気ポート内に燃料を噴射するポート噴射弁と燃焼室内に燃料を噴射する筒内噴射弁との2種の燃料噴射弁を備え、筒内噴射とポート噴射との噴射割合の異なる噴射モードの切り替えを行う内燃機関が知られている。
特開2012−117472号公報
燃料を噴射する場所が異なれば、冷間時における噴射燃料の気化不良や壁面付着の発生状況も異なったものとなる。そのため、冷間時の燃料噴射量の増量を、筒内噴射及びポート噴射の双方に対して一律の態様で行えば、実際に燃焼に供される燃料の量に過不足が生じる虞がある。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、筒内噴射とポート噴射との噴射モードの切り替えを行う内燃機関における冷間始動時の燃料噴射量の増量補正を適切に行うことのできる燃料噴射制御装置を提供することにある。
上記課題を解決する燃料噴射制御装置は、吸気ポート内に燃料を噴射するポート噴射弁と燃焼室内に燃料を噴射する筒内噴射弁とを備える内燃機関に適用され、内燃機関の運転状況に応じた噴射モードの切り替えを行う。切り替えを行う噴射モードとして、要求噴射量分の燃料をポート噴射弁により噴射するポート噴射モードと、要求噴射量分の燃料を筒内噴射弁の1回の燃料噴射により噴射するシングル筒内噴射モードと、を有するものとなっている。
また、上記燃料噴射制御装置は、要求噴射量の増量補正のための増量補正値として始動後増量補正値と基本暖機増量補正値とを演算する冷間増量部であって、内燃機関の始動後に行われた燃焼の回数の増加に応じて減衰していく値として始動後増量補正値を演算し、内燃機関の冷却水温の上昇に応じて減衰していく値として基本暖機増量補正値を演算する冷間増量部を備える。これらのうち、始動後増量補正値は、冷間始動の開始直後に増加する壁面付着分の燃料噴射量の増量を行う増量補正値となり、基本暖機増量補正値は、冷間始動時に顕著となる気化不良分の燃料噴射量の増量を行う増量補正値となる。
なお、冷間始動の開始直後における燃料の壁面付着量は、シングル筒内噴射モードの場合よりもポート噴射モードの場合の方が多くなる。そのため、上記冷間増量部は、(イ)噴射モードとしてポート噴射モードが選択されているときには、シングル筒内噴射モードが選択されているときよりも値が大きくなるように始動後増量補正値の値を演算するとよい。こうした場合のポート噴射モード時の始動後増量補正値の値は、壁面付着量がより多くなることを反映した、シングル筒内噴射モードの場合の値よりも大きい値となる。
また、冷間始動時の燃料の気化不良は、ポート噴射モードの場合よりもシングル筒内噴射モードの場合の方が顕著となる。そのため、上記冷間増量部は、(ロ)噴射モードとしてシングル筒内噴射モードが選択されているときには、ポート噴射モードが選択されているときよりも値が大きくなるように基本暖機増量補正値の値を演算することが望ましい。こうした場合のシングル筒内噴射モード時の基本暖機増量補正値の値は、気化不良がより顕著となることを反映した、ポート噴射モードの場合の値よりも大きい値となる。
いずれにせよ、上記(イ)の態様での始動後増量補正値の演算、上記(ロ)の態様での基本暖機増量補正値の演算のいずれか一方、又は双方を行えば、選択された噴射モードに応じて、冷間始動時の燃料噴射量の増量補正を適切に行うことができる。
内燃機関の運転状況に応じて切り替える噴射モードとして、上記ポート噴射モード、シングル筒内噴射モードに加え、要求噴射量をポート噴射弁の噴射量と筒内噴射弁の噴射量とに分配してポート噴射弁及び前記筒内噴射弁の双方に燃料を噴射させる噴き分け噴射モードを設定することがある。
こうした場合の冷間増量部は、噴射モードとして噴き分け噴射モードが選択されている場合、要求噴射量に対するポート噴射弁の噴射量の比率であるポート噴射率の値が1から0へと変化していったときに、ポート噴射モードの場合の値からシングル筒内噴射モードの場合の値へと変化する値となるように始動後増量補正値、基本暖機増量補正値の値を演算することが望ましい。このようにすれば、噴き分け噴射モード時の増量補正値、基本暖機増量補正値の値を、ポート噴射率に応じた適切な値に設定することが可能となる。
更に、内燃機関の運転状況に応じて切り替える噴射モードとして、上記ポート噴射モード、シングル筒内噴射モードに加え、要求噴射量分の燃料を、筒内噴射弁の複数回の燃料噴射に分配して噴射するマルチ筒内噴射モードを設定することがある。こうしたマルチ筒内噴射モードでは、シングル筒内噴射モードの場合よりも、冷間始動時の気化不良が緩和する。更に、マルチ噴射モードでの燃料噴射の分割回数が多くなるほど、気化不良はより一層緩和するようになる。マルチ噴射モードを採用する場合には、冷間増量部が、上記(ロ)の態様での基本暖機増量補正値の演算を行うとともに、噴射モードとしてマルチ筒内噴射モードがされている場合、シングル筒内噴射モードの場合の値よりも小さい値となり、且つ、前記燃料噴射の分割の回数が多くなるにつれて減少する値となるように基本暖機増量補正値の値を演算することが望ましい。こうした場合、マルチ筒内噴射モードでの気化不良の緩和を反映した値として、同マルチ筒内噴射モード時の基本暖機増量補正値の値を演算することができる。
なお、噴射モードとしてマルチ筒内噴射モードが選択されているときには、燃焼が改善して内燃機関のトルクの発生効率が高くなる。そのため、噴射モードとしてマルチ筒内噴射モードが選択されているときに要求噴射量の規定量の減量補正を行って、他の噴射モードとのトルク段差を抑えることがある。こうした場合、シングル筒内噴射モード及びポート噴射モードのいずれかとマルチ筒内噴射モードとの噴射モードの切り替えの直後に、シリンダやピストンの壁面における燃料の付着量と揮発量とのバランスが一時的に乱れることがある。これに対しては、シングル筒内噴射モード及びポート噴射モードのいずれかからマルチ筒内噴射モードへの噴射モードの直後に、要求噴射量の減量補正を行うとともに、マルチ筒内噴射モードからシングル筒内噴射モード及びポート噴射モードのいずれかへの噴射モードの切り替えの直後に、要求噴射量の増量補正を行うウェット補正部を備えるようにすれば、上記バランスの一時的な乱れに対しての適切な燃料噴射量の補正を行うことが可能となる。
さらに、上記(イ)の態様で始動後増量補正値の演算を行う場合の冷間増量部は、噴射モードが決定されるよりも前の時期に、始動後増量補正値の値としてポート噴射モードの場合の値とシングル筒内噴射モードの場合の値との双方を演算し、且つ噴射モードの決定後に、演算した2つの値のうち、決定された噴射モードの場合の値を前記始動後増量補正値の演算値として設定することが望ましい。また、上記(ロ)の態様で基本暖機増量補正の演算を行う場合の冷間増量部は、噴射モードが決定されるよりも前の時期に、基本暖機増量補正値の値としてポート噴射モードの場合の値とシングル筒内噴射モードの場合の値との双方を演算し、且つ噴射モードの決定後に、演算した2つの値のうち、決定された噴射モードの場合の値を基本暖機増量補正値の演算値として設定することが望ましい。こうした場合、噴射モードが決定してから、決定した噴射モードに合わせた始動後増量補正値、基本暖機増量補正値の演算結果の操作が可能となる。そのため、実際に行われる噴射モードに適した増量補正値を確実に行うことが可能となる。しかも、増量補正値の演算は、噴射モードの決定前に行っているため、噴射モードの決定後は値の選択を行うだけで演算を完了できる。そのため、噴射モードの決定から燃料噴射の開始までの限られた時間内に、増量補正値の演算を完了可能とすることが容易となる。
燃料噴射制御装置の一実施形態が適用される内燃機関の構成を模式的に示す図。 同燃料噴射制御装置の始動時噴射制御にかかる制御構造のブロック図。 同燃料噴射制御装置に設けられた初期値設定部が設定する第1基準値及び第2基準値の各初期値と始動時冷却水温との関係を示すグラフ。 同燃料噴射制御装置に設けられた第1予備演算部が第1基準値及び第2基準値の演算に用いる減衰係数と機関始動後の燃焼回数との関係を示すグラフ。 同燃料噴射制御装置に設けられた始動後増量決定部が演算する始動後増量補正値とポート噴射率との関係を示すグラフ。 同燃料噴射制御装置に設けられた第2予備演算部が演算する第3基準値、第1修正値、第2修正値、及び第3修正値と冷却水温との関係を示すグラフ。 同燃料噴射制御装置に設けられた基本暖機増量決定部が行う基本暖機増量決定ルーチンのフローチャート。 噴き分け噴射モードにおける基本暖機増量補正値の値とポート噴射率との関係を示すグラフ。 ポート噴射モード、シングル筒内噴射モード、筒内2回噴射モード、及び筒内3回噴射モードのそれぞれにおける基本暖機増量補正値の演算値を対比して示すグラフ。 上記燃料噴射制御装置に設けられたウェット補正部によるウェット補正値の演算値の推移を示すタイムチャート。
以下、燃料噴射制御装置の一実施形態を、図1〜図10を参照して詳細に説明する。
まず、図1を参照して、本実施形態の燃料噴射制御装置30が適用される内燃機関10の構成を説明する。
内燃機関10は、往復動可能にピストン11が収容されたシリンダ12を備えている。ピストン11は、コネクティングロッド13を介してクランクシャフト14に連結されており、それらの連結構造は、ピストン11の往復運動をクランクシャフト14の回転運動に変換するクランク機構として機能する。また、内燃機関10におけるクランクシャフト14の近傍の部分には、同クランクシャフト14の回転に応じてパルス状の信号(クランク角信号CR)を出力するクランク角センサ15が設置されている。
シリンダ12の内部には、ピストン11により、燃焼室16が区画形成されている。燃焼室16には、吸気ポート17を介して吸気管18が接続されている。また、燃焼室16には、排気ポート19を介して排気管20が接続されている。吸気ポート17における燃焼室16との接続部分には、クランクシャフト14の回転に連動して開閉する吸気バルブ21が設置されている。また、排気ポート19における燃焼室16との接続部分には、クランクシャフト14の回転に連動して開閉する排気バルブ22が設置されている。
吸気管18には、同吸気管18を通って燃焼室16に送られる吸気の流量(吸入空気量GA)を検出するエアフローメータ23と、吸入空気量の調整弁であるスロットルバルブ24とが設けられている。また、吸気ポート17には、同吸気ポート17を通過する吸気中に燃料を噴射するポート噴射弁25が設置されている。さらに、燃焼室16には、同燃焼室16の内部に燃料を噴射する筒内噴射弁26と、火花放電により燃料を点火する点火プラグ27とが設置されている。
本実施形態の燃料噴射制御装置30は、こうした内燃機関10におけるポート噴射弁25、筒内噴射弁26を制御する電子制御ユニットとして構成されている。燃料噴射制御装置30には、上述の吸入空気量GAの検出信号、クランク角信号CRが入力されている。また、燃料噴射制御装置30には、内燃機関10の冷却水の温度(冷却水温THW)を検出する水温センサ29の検出信号も入力されている。なお、燃料噴射制御装置30は、クランク角信号CRから内燃機関10の回転速度(機関回転数NE)を計算している。さらに燃料噴射制御装置30は、機関回転数NEと吸入空気量GAとに基づいて機関負荷率KLを計算している。なお、機関負荷率KLは、燃焼室16に流入する空気量であるシリンダ流入空気量を、内燃機関10の全負荷時の値に対する比率で表したものである。
以下、燃料噴射制御装置30が内燃機関10の冷間始動時に行う燃料噴射制御(冷間時制御)について説明する。なお、ここでの冷間始動時とは、冷却水温THWが規定温度以下の状態で内燃機関10の始動が開始されたときの、同内燃機関10の始動開始から冷却水温THWが上記規定温度に達するまでの期間をいう。
燃料噴射制御装置30は、ポート噴射弁25、筒内噴射弁26により行われる燃料の噴射形態(噴射モードMODE)を、内燃機関10の運転状況に応じて切り替えている。燃料噴射制御装置30において噴射モードMODEの種別は、2つの要素を有した配列により表されている。この噴射モードMODEの種別を表す配列の1番目の要素は、当該噴射形態において行うポート噴射弁25の噴射(ポート噴射)の回数を、2番目の要素は、当該噴射形態において行う筒内噴射弁26の燃料噴射(筒内噴射)の回数を、それぞれ表している。以下では、噴射モードMODEの配列における1番目の要素をMODE[0]、2番目の要素をMODE[1]と記載する(MODE={MODE[0],MODE[1]})。
内燃機関10の冷間始動時には、噴射モードMODEとして、ポート噴射モード、噴き分け噴射モード、シングル筒内噴射モード、及びマルチ噴射モードが用いられる。ポート噴射モードでは、要求噴射量QINJ分の燃料を1回のポート噴射により噴射する。また、噴き分け噴射モードでは、要求噴射量QINJ分の燃料を、1回のポート噴射と1〜3回の筒内噴射とに分割して噴射する。シングル筒内噴射モードでは、要求噴射量QINJ分の燃料を1回の筒内噴射により噴射する。マルチ筒内噴射モードでは、要求噴射量QINJの複数回の筒内噴射に分割して噴射する。なお、マルチ筒内噴射モードでは、筒内噴射を2回行う場合と3回行う場合とがあり、以下では前者を筒内2回噴射モード、後者を筒内3回噴射モードと記載して区別する。
また、以下では、要求噴射量QINJに対するポート噴射の噴射量(ポート噴射量)の比率を、ポート噴射率KPIと記載する。表1に、上記各噴射モードMODEにおけるMODE[0]、MODE[1]、KPIの値を示す。同表に示すように、ポート噴射率KPIの値は、ポート噴射モードでは1となり、シングル筒内噴射モード、筒内2回噴射モード及び筒内3回噴射モードでは0となる。また、噴き分け噴射モードでは、ポート噴射率KPIの値は、ポート噴射、筒内噴射の燃料噴射量の分配の比率に応じて0と1の間で変化する値となる。
図2は、燃料噴射制御装置30における冷間始動時の燃料噴射制御にかかる制御構造を示している。同図に示すように、燃料噴射制御装置30は、上記制御構造として、噴射モード決定部31、基本噴射量演算部32、冷間増量部33、ウェット補正部34、要求噴射量決定部35、及び噴射制御部36を備えている。
噴射モード決定部31は、機関回転数NE、機関負荷率KL、及び冷却水温THWを入力し、それらに基づき内燃機関10において実施する噴射モードMODEを選択する。また、噴射モード決定部31は、噴き分け噴射モードを選択する場合には、機関回転数NE、機関負荷率KL、及び冷却水温THWに基づきポート噴射率KPIの演算も行う。そして、噴射モード決定部31は、そうした選択、演算の結果に従って、噴射モードMODE、ポート噴射率KPIを出力する。
基本噴射量演算部32は、機関回転数NE及び機関負荷率KLを入力し、それらに基づき基本噴射量QBSEを演算して出力する。ここで演算される基本噴射量QBSEの値は、燃焼室16内で燃焼させる燃料の量を表している。
冷間増量部33は、内燃機関10の冷間始動時に行う燃料噴射量の増量補正のための補正値として、始動後増量補正値FASE、及び基本暖機増量補正値FWLを演算して出力する。なお、冷間増量部33が行う始動後増量補正値FASE、及び基本暖機増量補正値FWLの演算の詳細は後述する。
ウェット補正部34は、噴射モードの切り替え直後に行われる燃料噴射量の補正のための補正値であるウェット補正値FWETを演算して出力する。なお、ウェット補正部34が行うウェット補正値FWETの演算の詳細は後述する。
要求噴射量決定部35は、基本噴射量QBSE、ウェット補正値FWET、始動後増量補正値FASE、及び基本暖機増量補正値FWLを入力し、それらに基づき要求噴射量QINJを演算して出力する。要求噴射量QINJの値は、下式の関係となるように演算されている。
噴射制御部36は、噴射モードMODE、ポート噴射率KPI、及び要求噴射量QINJを入力し、それらに基づきポート噴射量、及び筒内噴射量を設定する。すなわち、噴射モードMODEとしてポート噴射モードが選択されている場合、ポート噴射量として要求噴射量QINJの値が、筒内噴射量として0がそれぞれ設定され、噴射モードMODEとしてシングル筒内噴射モードが選択されている場合、ポート噴射量として0が、筒内噴射量として要求噴射量QINJの値がそれぞれ設定される。また、噴射モードMODEとして噴き分け噴射モードが選択されている場合、ポート噴射量として要求噴射量QINJにポート噴射率KPIを乗算した積が、筒内噴射量(2回以上の筒内噴射が行われる場合には各筒内噴射の噴射量の合計)として要求噴射量からポート噴射量を引いた差がそれぞれ設定される。更に、噴射モードMODEとしてマルチ筒内噴射モードが選択されている場合には、ポート噴射量として0が設定され、要求噴射量QINJに基づき、2回又は3回行われる筒内噴射のそれぞれの噴射量が設定される。なお、マルチ筒内噴射モードで燃料噴射を行うと、燃焼が改善して、同量の燃料噴射に対して内燃機関10が発生するトルクが他の噴射モードの場合よりも大きくなる。そのため、マルチ筒内噴射モードの場合、2回又は3回行われる筒内噴射の噴射量の合計が、要求噴射量QINJに規定量の定常減量補正を適用した値となるように、各筒内噴射の噴射量が設定される。そして、噴射制御部36は、設定した噴射量分の燃料を噴射するようにポート噴射弁25、筒内噴射弁26を制御する。
なお、基本噴射量演算部32の基本噴射量QBSEの演算は、規定の時間毎に繰り返し実行される定期タスクとして行われている。これに対して、ウェット補正部34によるウェット補正値FWETの演算、要求噴射量決定部35による要求噴射量QINJの演算は、吸気上死点前の規定のクランク角において実行される直近NE割込処理として行われている。
なお、噴射モード決定部31による噴射モードMODEの決定及びポート噴射率KPIの演算は、上記基本噴射量QBSEの演算周期よりも短い周期の定期タスクとして行われる。また、最終的に実施する噴射モードは、直近NE割込処理時の噴射モードMODEの値により決定されるようになっている。そのため、基本噴射量QBSEの演算を終えてから、実施する噴射モードが決定するまでの期間に、噴射モードMODEの値が変わることがある。このように、基本噴射量QBSEの演算は、噴射モードが決定していない時期に行われることになる。これに対して、上記直近NE割込処理が行われるときには、噴射モードは決定していることになる。
(始動後増量)
次に、冷間増量部33が行う始動後増量補正値FASEの演算の詳細を説明する。なお、ポート噴射弁25から噴射した燃料の一部は、吸気ポート17や吸気バルブ21の壁面に、筒内噴射弁26から噴射した燃料の一部は、シリンダ12やピストン11の壁面に、それぞれ付着する。冷間始動時には、それらの壁面温度が低く、燃料の壁面付着が多くなる。こうした壁面付着により燃焼に寄与しない分の燃料を見込んで燃料噴射量を増量するための補正値が、始動後増量補正値FASEとなっている。冷間増量部33は、こうした始動後増量補正値FASEの演算のための下位の制御構造として、初期値設定部37、第1予備演算部38、及び始動後増量決定部40を備えている。
初期値設定部37は、内燃機関10の始動開始時に1回限りで実行される始動時処理として、同始動開始時の冷却水温THWに基づき、始動後増量補正値FASEの演算に使用する第1基準値FASEP及び第2基準値FASEDの初期値FASEPB、FASEDBの値を演算する。初期値FASEPB、FASEDBの演算は、燃料噴射制御装置30に予め記憶された演算マップM1、M2をそれぞれ参照して行われる。なお、初期値FASEPBの値は、始動開始時の冷却水温THWにおいてポート噴射モードで燃焼噴射を行った場合の噴射した燃料のうち、壁面に付着する燃料の量の比率に相当する値として演算される。また、初期値FASEDBの値は、始動開始時の冷却水温THWにおいて筒内噴射を行ったときの、噴射した燃料のうち、壁面に付着する燃料の量の比率に相当する値として演算される。
図3に、演算マップM1及び演算マップM2における冷却水温THWと初期値FASEPB、FASEDBとの関係を示す。初期値FASEPB、FASEDBの値はいずれも、冷却水温THWが低いほど大きくなる値となっている。これは、冷却水温THWが低いときには、吸気ポート17やシリンダ12等の壁面温度も低くなり、噴射燃料の壁面付着量が多くなることを反映している。また、演算マップM1における初期値FASEPBの値は、冷却水温THWが同じときの演算マップM2における初期値FASEDBの値よりも大きい値となっている。これは、噴射燃料の壁面付着量が、筒内噴射よりもポート噴射の方が多くなることを反映している。
第1予備演算部38は、内燃機関10の始動開始時に初期値設定部37が設定した初期値FASEPB、FASEDBと、内燃機関10の始動後に行われた燃焼の回数(燃焼回数NBRN)とに基づき、第1基準値FASEP、及び第2基準値FASEDの値を演算する。なお、第1予備演算部38は、こうした第1基準値FASEP及び第2基準値FASEDの演算を、基本噴射量QBSEの演算と同期した定期タスクとして実行する。こうした第1基準値FASEP及び第2基準値FASEDの演算は、噴射モードの決定前に行われることになる。
上記演算に際して第1予備演算部38はまず、燃料噴射制御装置30に予め記憶された演算マップM3を参照して、燃焼回数NBRNから減衰係数CDAMの値を求める。そして、第1予備演算部38は、初期値FASEPBに減衰係数CDAMを乗算した積を第1基準値FASEPの値として、初期値FASEDBに減衰係数CDAMを乗算した積を第2基準値FASEDの値としてそれぞれ演算する。
図4に、演算マップM3における燃焼回数NBRNと減衰係数CDAMとの関係を示す。燃焼回数NBRNが0回から増加していったときの減衰係数CDAMの値は、燃焼回数NBRNが規定の回数N1に達するまでは1に保持される。回数N1から燃焼回数NBRNが更に増加していくと、減衰係数CDAMの値は次第に減衰していき、燃焼回数NBRNが規定の回数N2に達したところで減衰係数CDAMの値は0となり、以降は0に保持される。
こうした減衰係数CDAMを初期値FASEPB、FASEDBに乗算した積として演算される第1基準値FASEP、及び第2基準値FASEDはいずれも、燃焼回数NBRNの増加に応じて減衰していく値となる。なお、燃焼回数NBRNが回数N2に達して値が0となるまでは、第1基準値FASEPの値は常に、第2基準値FASEDの値よりも大きい値となっている。
なお、上述のように、冷間始動時には、噴射燃料の壁面付着により、噴射した燃料の量より燃焼する燃料の量が少なくなる。このときの噴射した燃料の量に対する燃焼する燃料の量の差を壁面付着不足量とする。噴射の都度、新たに燃料が壁面に付着するため、内燃機関10の始動後、壁面に付着している燃料の量(壁面付着量)は、ある程度の時期までは増加する。一方、燃料が付着した壁面からは、燃料の一部が揮発して、燃焼室16で燃焼される。このときの壁面付着量が多いほど、1燃焼サイクルの間に壁面から揮発する燃料の量(燃料揮発量)は多くなる。そのため、内燃機関10の始動後に行われた燃焼サイクルの回数がある程度よりも多くなると、燃料の壁面付着不足量は減少していき、やがて、噴射により新規に壁面に付着する量と上記燃料揮発量とが平衡して、燃料の壁面付着不足量は0となる。上記のような、燃焼回数NBRNの増加に応じた第1基準値FASEP、及び第2基準値FASEDの値の減衰は、これを反映したものとなっている。
なお、第1基準値FASEPの値は、噴射モードMODEとしてポート噴射モードが選択されているとしたときの始動後増量補正値FASEの値を表している。また、第2基準値FASEDの値は、噴射モードMODEとしてシングル筒内噴射モードが選択されているとしたときの始動後増量補正値FASEの値を表している。ちなみに、ポート噴射モードでは、内燃機関10の冷間始動の開始直後の壁面付着量が、シングル筒内噴射モードの場合よりも多くなる。上記のように第1基準値FASEPの値は、第2基準値FASEDの値よりも大きい値となるように演算されているが、これは、ポート噴射モードではシングル筒内噴射モードよりも冷間始動の開始直後の壁面付着量が多くなることを反映している。
一方、始動後増量決定部40は、第1予備演算部38が演算した第1基準値FASEP及び第2基準値FASEDと、噴射モード決定部31が演算したポート噴射率KPIとに基づき、要求噴射量決定部35に出力する始動後増量補正値FASEの値を演算する。始動後増量決定部40は、こうした始動後増量補正値FASEの演算を、直近NE割込処理として、噴射モード決定部31による噴射モードMODEの決定後に実行する。このとき、始動後増量補正値FASEの値は、第1基準値FASEP、第2基準値FASED、及びポート噴射率KPIに対して、下式の関係となるように演算される。
図5に、ポート噴射率KPIと始動後増量補正値FASEとの関係を示す。ポート噴射率KPIの値が1となるポート噴射モードでは、始動後増量補正値FASEの値は、第1予備演算部38が演算した第1基準値FASEPの値と等しい値となる。これに対して、ポート噴射率KPIの値が0となるシングル筒内噴射モード及びマルチ筒内噴射モードでは、始動後増量補正値FASEの値は、第1予備演算部38が演算した第2基準値FASEDの値と等しい値となる。そして、ポート噴射率KPIが0から1までの値に設定される噴き分け噴射モードでは、ポート噴射率KPIの値が1から0へと変化していったときに、第1基準値FASEPの値から第2基準値FASEDの値へと変化する値となる。
(基本暖機増量)
次に、冷間増量部33が行う基本暖機増量補正値FWLの演算の詳細を説明する。なお、内燃機関10の冷間始動時は、燃焼室16内の温度が低く、燃料が気化し難いため、噴射した燃料の一部が十分に気化されず、燃え残ってしまう。こうした気化不良により燃焼に寄与しなくなる分の燃料を見込んで燃料噴射量を増量するための補正値が基本暖機増量補正値FWLとなっている。冷間増量部33は、こうした基本暖機増量補正値FWLの演算のための下位の制御構造として、第2予備演算部39と基本暖機増量決定部41とを備えている。
第2予備演算部39は、冷却水温THWに基づき、第3基準値FWLD、第1修正値CP、第2修正値CD2、及び第3修正値CD3を演算する。第2予備演算部39は、同演算を、基本噴射量QBSEの演算と同期した定期タスクとして実行する。よって、これら第3基準値FWLD、第1修正値CP、第2修正値CD2、及び第3修正値CD3の演算は、噴射モードの決定前に行われることになる。なお、第3基準値FWLD、第1修正値CP、第2修正値CD2、及び第3修正値CD3の演算は、燃料噴射制御装置30に予め記憶された演算マップM4、M5、M6、M7をそれぞれ参照して行われる。
なお、第3基準値FWLDの値は、シングル筒内噴射モードで燃料噴射を行っているときの、噴射した燃料のうち、上記気化不良のため、燃焼に寄与しなくなる燃料の量の比率(気化不良率)に相当する値として演算されている。また、第1修正値CPの値は、シングル筒内噴射モードの場合の気化不良率からポート噴射モードの場合の気化不良率を引いた差に相当する値として演算されている。さらに、第2修正値CD2の値は、シングル筒内噴射モードの場合の気化不良率から筒内2回噴射モードの場合の気化不良率を引いた差に相当する値として、第3修正値CD3の値は、シングル筒内噴射モードの場合の気化不良率から筒内3回噴射モードの場合の気化不良率を引いた差に相当する値として、それぞれ演算されている。
なお、第3基準値FWLDの値は、噴射モードMODEとしてシングル筒内噴射モードが選択されているとしたときの基本暖機増量補正値FWLの値を表している。また、第3基準値FWLDの値から第1修正値CPを引いた差は、噴射モードMODEとしてポート噴射モードが選択されているとしたときの基本暖機増量補正値FWLの値を表している。さらに、第3基準値FWLDの値から第2修正値CD2を引いた差は、噴射モードMODEとして筒内2回噴射モードが選択されているとしたときの基本暖機増量補正値FWLの値を表している。そして、第3基準値FWLDの値から第3修正値CD3を引いた差は、噴射モードMODEとして筒内3回噴射モードが選択されているとしたときの基本暖機増量補正値FWLの値を表している。
なお、第2予備演算部39は、ポート噴射モード、筒内2回噴射モード、及び筒内3回噴射モードのそれぞれの選択時における基本暖機増量補正値FWLの値そのものに対応する値の演算は行っていない。ただし、第3基準値FWLD及び第1修正値CPを演算した時点で、ポート噴射モードの選択時における基本暖機増量補正値FWLの値は、既に定まっている。また、第3基準値FWLD及び第2修正値CD2を演算した時点で、筒内2回噴射モードの選択時における基本暖機増量補正値FWLの値が、第3基準値FWLD及び第3修正値CD3を演算した時点で、筒内3回噴射モードの選択時における基本暖機増量補正値FWLの値が、定まったものとなる。このように、第2予備演算部39は、シングル筒内噴射モードの場合の基本暖機増量補正値FWLの値に加え、ポート噴射モードの場合、筒内2回噴射モードの場合、筒内3回噴射モードの場合のそれぞれの基本暖機増量補正値FWLの値も実質的に演算している。
図6に、上記演算マップM4〜7における第3基準値FWLD、第1修正値CP、第2修正値CD2、及び第3修正値CD3の各値と冷却水温THWとの関係を示す。第3基準値FWLD、第1修正値CP、第2修正値CD2、及び第3修正値CD3の値はいずれも、冷却水温THWが規定の温度TH1未満の範囲では、冷却水温THWの上昇に応じて減衰していき、冷却水温THWが規定の温度TH1に達して以降は0となる。なお、基本噴射量QBSEは、内燃機関10の暖機が完了したときの気化不良率を見込んだ値として演算されているが、上記温度TH1は、シングル筒内噴射モードの場合の気化不良率が、基本噴射量QBSEの演算において想定されている気化不良率と等しい値となるときの冷却水温THWとなっている。
基本暖機増量決定部41は、こうした第2予備演算部39の演算結果と、噴射モード決定部31が決定、演算した噴射モードMODE及びポート噴射率KPIに基づき、要求噴射量決定部35に出力する基本暖機増量補正値FWLの値を演算する。基本暖機増量決定部41は、こうした基本暖機増量補正値FWLの演算を、直近NE割込処理として、噴射モード決定部31による噴射モードMODEの決定後に実行する。
図7に、こうした基本暖機増量補正値FWLの演算のため、基本暖機増量決定部41が実行する基本暖機増量決定ルーチンのフローチャートを示す。
本ルーチンが開始されると、まずステップS100において、噴射モードMODEにおける2番目の要素MODE[1]の値が示す筒内噴射の回数が1以下であるか否かが判定される。すなわち、噴射モード決定部31が決定した噴射モードMODEがポート噴射モード、噴き分け噴射モード、及びシングル筒内噴射モードのいずれかであるか否かが判定される(表1参照)。
ここで、筒内噴射回数が1回以下であれば(YES)、ステップS110に処理が進められる。そして、そのステップS110において、第2予備演算部39が演算した第3基準値FWLD、第1修正値CP、及び噴射モード決定部31が演算したポート噴射率KPIに基づき、下式の関係となるように基本暖機増量補正値FWLの値が演算された後、今回の本ルーチンの処理が終了される。
図8に、このときのポート噴射率KPIと基本暖機増量補正値FWLの演算値との関係を示す。筒内噴射回数が1回以下、且つポート噴射率KPIの値が0の場合、噴射モードMODEは、シングル筒内噴射モードとなっている。このときの基本暖機増量補正値FWLの値は、第2予備演算部39が演算した第3基準値FWLDの値と等しい値となる。これに対してポート噴射率KPIの値が1の場合、すなわちポート噴射モードの場合、第3基準値FWLDから第1修正値CPを引いた差(FWLD−CP)が、基本暖機増量補正値FWLの値として演算される。さらに、ポート噴射率KPIが0と1との間の値である場合、すなわち噴き分け噴射モードの場合には、基本暖機増量補正値FWLの値は、ポート噴射率KPIに対して次のように変化する値となる。すなわち、このときの基本暖機増量補正値FWLの値は、ポート噴射率KPIの値が1から0へと変化していったときに、ポート噴射モードの場合の値(FWLD−CP)からシングル筒内噴射モードの場合の値(FWLD)へと変化する値となる。
さて、上記ステップS100において筒内噴射回数が1回を超えると判定された場合(NO)、ステップS120において筒内噴射回数が2回であるか否かが、すなわち噴射モード決定部31が決定した噴射モードMODEが筒内2回噴射モードであるか否かが判定される。ここで、筒内噴射回数が2回であると判定された場合(YES)、ステップS130に処理が進められる。そして、そのステップS130において、第2予備演算部39が演算した第3基準値FWLDから同じく第2予備演算部39が演算した第2修正値CD2を引いた差(FWLD−CD2)が基本暖機増量補正値FWLの値として演算された後、今回の本ルーチンの処理が終了される。
これに対して、上記ステップS120において筒内噴射回数が2回でないと判定された場合(NO)、すなわち噴射モード決定部31が決定した噴射モードMODEが筒内3回噴射モードであった場合には、ステップS140に処理が進められる。そして、そのステップS140において、第2予備演算部39が演算した第3基準値FWLDから同じく第2予備演算部39が演算した第3修正値CD3を引いた差(FWLD−CD3)が基本暖機増量補正値FWLの値として演算された後、今回の本ルーチンの処理が終了される。
図9に、ポート噴射モード、シングル筒内噴射モード、筒内2回噴射モード、及び筒内3回噴射モードのそれぞれにおける、冷却水温THWが同じときの基本暖機増量補正値FWLの演算値を示す。
上述のように、内燃機関10の冷間始動時には、燃焼室16内の温度が低く、燃料が気化し難い状態にある。ポート噴射モードの場合には、吸気ポート17から燃焼室16内に流入する気流により燃料噴霧が撹拌される分、シングル筒内噴射モードの場合よりも、気化不良率が低くなる。そのため、ポート噴射モードの場合の基本暖機増量補正値FWLの値は、シングル筒内噴射モードの場合よりも小さい値となるように演算される。
また、筒内2回噴射モードの場合には、時間を空けて2回に分けて燃料が噴射されるため、燃焼室16内で燃料噴霧が分散される分、シングル筒内噴射モードの場合よりも気化不良率が低くなる。そのため、筒内2回噴射モードの場合の基本暖機増量補正値FWLの値は、シングル筒内噴射モードの場合よりも小さい値となるように演算される。さらに、筒内3回噴射モードでは、燃焼室16内での燃料噴霧の分散が更に進むため、基本暖機増量補正値FWLの値は、筒内2回噴射モードの場合よりも更に小さい値となるように演算される。
(ウェット補正)
続いて、ウェット補正部34が行うウェット補正値FWETの演算について説明する。ウェット補正部34は、直近NE割込処理として、噴射モード決定部31による噴射モードMODEの決定後にウェット補正値FWETの演算を行う。
上述したように、噴射モードMODEとしてマルチ筒内噴射モードが選択されているときには、定常減量補正が行われる。そのため、マルチ筒内噴射モード以外の噴射モード(以下、非マルチ噴射モードと記載する)、すなわちポート噴射モード、噴き分け噴射モード、及びシングル筒内噴射モードのいずれかからマルチ筒内噴射モードに噴射モードMODEが切り替えられると、定常減量補正が開始されて、その分、燃料噴射量が減ることになる。これとは逆に、マルチ筒内噴射モードから非マルチ噴射モードに噴射モードMODEが切り替えられると、定常減量補正が解除されて、その分、燃料噴射量が増えることになる。
一方、内燃機関10の定常運転時には、吸気ポート17やシリンダ12等の壁面に新たに付着する燃料の量と壁面から揮発する燃料の量が釣り合った状態となっている。ここで、非マルチ噴射モードからマルチ筒内噴射モードに噴射モードMODEが切り替わると、燃料噴射量が減少した分、壁面に新たに付着する燃料の量が減少することになる。一方、そうした噴射モードMODEの切り替えの直後には、定常減量補正を開始する前の燃料噴射量に応じた量の燃料が壁面に付着している。そのため、非マルチ噴射モードからマルチ筒内噴射モードへの噴射モードMODEの切り替えの直後には、壁面からの燃料揮発量は切り替え前から変わらず、壁面に新たに付着する燃料の量(新規付着量)は切り替え前より減少している期間が存在する。このときの燃焼室16内で燃焼する燃料の量は、新規付着量の減少量の分、噴射した燃料の量よりも多くなる。
これとは逆に、マルチ筒内噴射モードから非マルチ噴射モードへの噴射モードMODEの切り替えの直後には、壁面からの燃料揮発量は切り替え前から変わらず、燃料の新規付着量は切り替え前より増加している期間が存在する。このときの燃焼室16内で燃焼する燃料の量は、新規付着量の増加量の分、噴射した燃料の量よりも少なくなる。
ウェット補正値FWETは、こうしたマルチ筒内噴射モードと非マルチ噴射モードとの噴射モードMODEの切り替えの直後に発生する燃料揮発量と新規付着量との偏差分の燃料噴射量の補正を行うための補正値となっている。
図10に示すように、ウェット補正部34は、他の噴射モードからマルチ噴射モードへの噴射モードMODEの切り替えが行われると、ウェット補正値FWETの値として「−α」を設定する(時刻T1)。αは定数であり、その値は、上記マルチ噴射モードと非マルチ噴射モードとの噴射モードMODEの切り替え直後に発生する燃料揮発量と新規付着量との偏差に相当する値が予め設定されている。その後、ウェット補正部34は、上記噴射モードMODEの切り替え後に行われた燃焼の回数の増加に応じて、規定の比率ずつ、ウェット補正値FWETの値を減衰させる。そして、ウェット補正値FWETの絶対値が規定値未満に減衰すると、同ウェット補正値FWETの値を0とする(時刻T2)。
一方、ウェット補正部34は、マルチ噴射モードから他の噴射モードへの噴射モードMODEの切り替えが行われると、ウェット補正値FWETの値として「α」を設定する(時刻T3)。その後、ウェット補正部34は、上記噴射モードMODEの切り替え後に行われた燃焼の回数の増加に応じて、規定の比率ずつ、ウェット補正値FWETの値を減衰させる。そして、ウェット補正値FWETの絶対値が規定値未満に減衰すると、同ウェット補正値FWETの値を0とする(時刻T4)。
以上説明した本実施形態の燃料噴射制御装置30によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)本実施形態の燃料噴射制御装置30において冷間増量部33は、要求噴射量の増量補正のための増量補正値である始動後増量補正値FASE及び基本暖機増量補正値FWLのうち、始動後増量補正値FASEを内燃機関10の始動後に行われた燃焼の回数の増加に応じて減衰していく値として演算し、基本暖機増量補正値FWLを内燃機関10の冷却水温THWの上昇に応じて減衰していく値として演算している。そして、冷間増量部33は、噴射モードMODEとしてポート噴射モードが選択されているときには、シングル筒内噴射モードが選択されているときよりも値が大きくなるように始動後増量補正値FASEの値を演算している。
始動後の燃焼回数の増加に応じて減衰していく値として演算される始動後増量補正値FASEは、冷間始動の開始直後に増加する壁面付着分の燃料噴射量の増量補正を行う補正値となる。冷間始動の開始直後における燃料の壁面付着量は、シングル筒内噴射モードの場合よりもポート噴射モードの場合の方が多くなる。その点、本実施形態では、ポート噴射モード時の始動後増量補正値FASEの値が、これを反映した、シングル筒内噴射モードの場合よりも大きい値として演算される。そのため、冷間始動時における壁面付着分の燃料噴射量の増量補正を、ポート噴射モード、シングル筒内噴射モードのいずれにおいても、適切に行うことができる。
(2)冷間増量部33は、噴射モードMODEとしてシングル筒内噴射モードが選択されているときには、ポート噴射モードが選択されているときよりも値が大きくなるように基本暖機増量補正値FWLの値を演算している。冷却水温THWの上昇に応じて減衰していく値として演算される基本暖機増量補正値FWLは、冷間始動時に顕著となる気化不良分の燃料噴射量の増量を行う増量補正値となる。シングル筒内噴射モードでは、ポート噴射モードの場合よりも、冷間始動時の燃料の気化不良が更に顕著となる。その点、本実施形態では、シングル筒内噴射モード時の基本暖機増量補正値FWLの値が、これを反映した、ポート噴射モードの場合よりも大きい値として演算される。そのため、冷間始動時における気化不良分の燃料噴射量の増量補正を、ポート噴射モード、シングル筒内噴射モードのいずれにおいても、適切に行うことができる。
(3)冷間増量部33は、噴射モードMODEとして、噴き分け噴射モードが選択されている場合、ポート噴射率KPIの値が1から0へと変化していったときに、ポート噴射モードの場合の値からシングル筒内噴射モードの場合の値へと変化する値となるように始動後増量補正値FASE、及び基本暖機増量補正値FWLの値を演算している。こうした場合、噴き分け噴射モード時の始動後増量補正値FASE、及び基本暖機増量補正値FWLの値をそれぞれ、ポート噴射率KPIに応じた適切な値に設定することができる。
(4)冷間増量部33は、噴射モードMODEとしてマルチ筒内噴射モードが選択されている場合、シングル筒内噴射モードの場合の値よりも小さい値となり、且つ、燃料噴射の分割の回数が多くなるにつれて減少する値となるように基本暖機増量補正値FWLの値を演算している。マルチ筒内噴射モードでは、シングル筒内噴射モードの場合よりも、冷間始動時の気化不良が緩和する。更に、マルチ噴射モードでの燃料噴射の分割回数が多くなるほど、気化不良はより一層緩和するようになる。そのため、燃料噴射の分割による気化不良の緩和を反映した値として、マルチ噴射モード時の基本暖機増量補正値FWLの値を演算することができる。
(5)本実施形態の燃料噴射制御装置30においてウェット補正部34は、定常減量補正が行われるマルチ筒内噴射モードから非マルチ噴射モードへの噴射モードMODEの切り替え直後に、要求噴射量QINJの増量補正を行っている。また、ウェット補正部34は、非マルチ噴射モードからマルチ筒内噴射モードへの噴射モードMODEの切り替えの直後に、要求噴射量QINJの減量補正を行っている。上記噴射モードMODEの切り替え時には、定常減量補正の開始、解除に伴う燃料噴射量の段差が発生して、ピストン11やシリンダ12の壁面における燃料付着と燃料揮発とのバランスに一時的な乱れが生じる。上記ウェット補正部34によれば、こうした乱れに対して適切に燃料噴射量を補正することができる。
(6)冷間増量部33は、ポート噴射モードの場合、シングル筒内噴射モードの場合のそれぞれの場合の始動後増量補正値FASE、及び基本暖機増量補正値FWLの値を、噴射モードMODEが決定されるよりも前の時期に演算している。そして、冷間増量部33は、噴射モードMODEの決定後に、演算した値のうちから決定された噴射モードMODEの場合の値を始動後増量補正値FASE、及び基本暖機増量補正値FWLの演算値として設定している。また、冷間増量部33は、筒内2回噴射モード及び筒内3回噴射モードについても、同様に噴射モードMODEの決定よりも前の時期に始動後増量補正値FASE、及び基本暖機増量補正値FWLの演算を行っておくようにしている。更に噴き分け噴射モードの場合、噴き分け噴射モードが噴射モードMODEとして決定された後、ポート噴射モードの場合、シングル筒内噴射モードの場合のそれぞれの場合の値とポート噴射率KPIとから始動後増量補正値FASE、及び基本暖機増量補正値FWLの値を演算するようにしている。そのため、実際に行われる噴射モードMODEに対応した適切な増量補正を確実に行うことができる。しかも、演算の一部又は全てを噴射モードMODEの決定前に行っておくことで、噴射モードMODEの決定後に行う演算量をその分減らすことができる。そのため、噴射モードMODEの決定から噴射開始までの限られた時間内に、始動後増量補正値FASE及び基本暖機増量補正値FWLの演算を完了可能とすることが容易となる。
なお、上記実施形態は、以下のように変更して実施することもできる。
・上記実施形態では、第1予備演算部38による第1基準値FASEP及び第2基準値FASEDの演算と、始動後増量決定部40による始動後増量補正値FASEの演算とを、それぞれ別の時期に行っていたが、それらの演算を同じ時期に行うようにしてもよい。そうした場合、第1予備演算部38も、いずれの噴射モードMODEの場合の値を演算するかが決まってから演算を行うことになるため、第1基準値FASEP及び第2基準値FASEDのいずれか一方のみを演算すればよいことなる。
・上記実施形態では、第2予備演算部39による第3基準値FWLD、第1修正値CP、第2修正値CD2、及び第3修正値CD3の演算と、基本暖機増量決定部41による基本暖機増量補正値FWLの演算とを、それぞれ別の時期に行っていたが、それらの演算を同じ時期に行うようにしてもよい。そうした場合、第2予備演算部39も、いずれの噴射モードMODEの場合の値を演算するかが決まってから演算を行うことになる。そのため、第2予備演算部39は、第3基準値FWLDは常に演算する必要があるが、第1修正値CP、第2修正値CD2、第3修正値CD3は、必要な場合にのみ演算すればよいことになる。
・ウェット補正値FWETによる補正を割愛し、ウェット補正部34を省略するようにしてもよい。
・内燃機関10の運転状況に応じて切り替える噴射モードMODEの中からマルチ筒内噴射モードを割愛するようにしてもよい。そうした場合、第2予備演算部39による第2修正値CD2、及び第3修正値CD3の演算は不要となる。また、ウェット補正部34によるウェット補正値FWETの演算も自ずと不要となる。
・内燃機関10の運転状況に応じて切り替える噴射モードMODEの中から噴き分け筒内噴射モードを割愛するようにしてもよい。そうした場合、噴射モード決定部31によるポート噴射率KPIの演算は不要となる。また、このときの始動後増量決定部40による始動後増量補正値FASEの演算処理は、第1基準値FASEP、第2基準値FASEDのうち、いずれの値を始動後増量補正値FASEの値として設定するかを噴射モードMODEに応じて選択する処理となる。さらに、図7の基本暖機増量決定ルーチンにおけるステップS110での基本暖機増量補正値FWLの演算処理も、第3基準値FWLDの値と、同第3基準値FWLDの値から第1修正値CPを引いた差のうち、いずれの値を基本暖機増量補正値FWLの値として設定するかを噴射モードMODEに応じて選択する処理となる。
・上記実施形態において冷間増量部33は、ポート噴射モードの選択時とシングル筒内噴射モードの選択時とで、始動後増量補正値FASE及び基本暖機増量補正値FWLの双方の値を、異ならせるようにしていた。すなわち、冷間増量部33は、(イ)噴射モードMODEとしてポート噴射モードが選択されているときには、シングル筒内噴射モードが選択されているときよりも値が大きくなるように始動後増量補正値FASEの値を演算すること、及び(ロ)噴射モードMODEとしてシングル筒内噴射モードが選択されているときには、ポート噴射モードが選択されているときよりも値が大きくなるように基本暖機増量補正値FWLの値を演算すること、の双方を行っていた。冷間増量部33が、上記(イ)、(ロ)のいずれか一方のみを行うようにしてもよい。
・上記実施形態では、それぞれポート噴射の回数、筒内噴射の回数を表す2つの要素からなる配列(MODE)を用いて噴射モードを表していたが、他の方法で噴射モードを表すようにしてもよい。
10…内燃機関、11…ピストン、12…シリンダ、13…コネクティングロッド、14…クランクシャフト、15…クランク角センサ、16…燃焼室、17…吸気ポート、18…吸気管、19…排気ポート、20…排気管、21…吸気バルブ、22…排気バルブ、23…エアフローメータ、24…スロットルバルブ、25…ポート噴射弁、26…筒内噴射弁、27…点火プラグ、29…水温センサ、30…燃料噴射制御装置、31…噴射モード決定部、32…基本噴射量演算部、33…冷間増量部、34…ウェット補正部、35…要求噴射量演算部、36…噴射制御部、37…初期値設定部、38…第1予備演算部、39…第2予備演算部、40…始動後増量決定部、41…基本暖機増量決定部。

Claims (2)

  1. 吸気ポート内に燃料を噴射するポート噴射弁と燃焼室内に燃料を噴射する筒内噴射弁とを備える内燃機関に適用され、前記内燃機関の運転状況に応じた噴射モードの切り替えを行うとともに、前記噴射モードとして、要求噴射量分の燃料を前記ポート噴射弁により噴射するポート噴射モードと、同要求噴射量分の燃料を前記筒内噴射弁の1回の燃料噴射により噴射するシングル筒内噴射モードと、前記要求噴射量分の燃料を、前記筒内噴射弁の複数回の燃料噴射に分配して噴射するマルチ筒内噴射モードと、を有する燃料噴射制御装置において、
    前記要求噴射量の増量補正のための増量補正値として始動後増量補正値と基本暖機増量補正値とを演算する冷間増量部であって、前記内燃機関の始動後に行われた燃焼の回数の増加に応じて減衰していく値として前記始動後増量補正値を演算し、前記内燃機関の冷却水温の上昇に応じて減衰していく値として前記基本暖機増量補正値を演算する冷間増量部を備え、
    前記冷間増量部は、
    (イ)前記噴射モードとして前記ポート噴射モードが選択されているときには、前記シングル筒内噴射モードが選択されているときよりも値が大きくなるように前記始動後増量補正値の値を演算すること、及び
    (ロ)前記噴射モードとして前記シングル筒内噴射モードが選択されているときには、前記ポート噴射モードが選択されているときよりも値が大きくなるように前記基本暖機増量補正値の値を演算すること、
    (ハ)前記噴射モードとして前記マルチ筒内噴射モードがされているときには、前記シングル筒内噴射モードの場合の値よりも小さい値となり、且つ、前記燃料噴射の分割の回数が多くなるにつれて減少する値となるように前記基本暖機増量補正値の値を演算すること、
    いずれもを行う燃料噴射制御装置。
  2. 当該燃料噴射制御装置は、前記噴射モードとして前記マルチ筒内噴射モードが選択されているときに前記要求噴射量の規定量の減量補正を行うものであって、
    前記シングル筒内噴射モード及び前記ポート噴射モードのいずれかから前記マルチ筒内噴射モードへの前記噴射モードの切り替えの直後に、前記要求噴射量の減量補正を行うとともに、前記マルチ筒内噴射モードから前記シングル筒内噴射モード及び前記ポート噴射モードのいずれかへの前記噴射モードの切り替えの直後に、前記要求噴射量の増量補正を行うウェット補正部を備える
    請求項に記載の燃料噴射制御装置。
JP2017025464A 2017-02-14 2017-02-14 燃料噴射制御装置 Active JP6638668B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017025464A JP6638668B2 (ja) 2017-02-14 2017-02-14 燃料噴射制御装置
US15/884,541 US10107225B2 (en) 2017-02-14 2018-01-31 Fuel injection control device
EP18155699.4A EP3361074B1 (en) 2017-02-14 2018-02-08 Fuel injection control device
CN201810133039.9A CN108457760B (zh) 2017-02-14 2018-02-09 燃料喷射控制装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017025464A JP6638668B2 (ja) 2017-02-14 2017-02-14 燃料噴射制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018131957A JP2018131957A (ja) 2018-08-23
JP6638668B2 true JP6638668B2 (ja) 2020-01-29

Family

ID=61188652

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017025464A Active JP6638668B2 (ja) 2017-02-14 2017-02-14 燃料噴射制御装置

Country Status (4)

Country Link
US (1) US10107225B2 (ja)
EP (1) EP3361074B1 (ja)
JP (1) JP6638668B2 (ja)
CN (1) CN108457760B (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014089304A1 (en) 2012-12-07 2014-06-12 Ethanol Boosting Systems, Llc Port injection system for reduction of particulates from turbocharged direct injection gasoline engines
EP3516195A4 (en) * 2016-09-26 2020-11-18 Ethanol Boosting Systems LLC GASOLINE PARTICLE REDUCTION USING AN OPTIMIZED FUEL INJECTION SYSTEM IN AN INTAKE AND DIRECT INJECTION DUCT
JP6930490B2 (ja) * 2018-04-27 2021-09-01 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の制御装置
JP7007639B2 (ja) * 2017-11-17 2022-01-24 三菱自動車工業株式会社 内燃機関の燃料噴射制御装置
KR20210099392A (ko) * 2020-02-04 2021-08-12 현대자동차주식회사 냉시동 분할분사제어 방법 및 엔진 시스템
JP7314870B2 (ja) * 2020-06-30 2023-07-26 トヨタ自動車株式会社 エンジン装置
JP7439779B2 (ja) * 2021-02-24 2024-02-28 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の制御装置
JP2023116991A (ja) * 2022-02-10 2023-08-23 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の制御装置

Family Cites Families (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4423801B2 (ja) * 2001-03-30 2010-03-03 トヨタ自動車株式会社 筒内噴射式内燃機関の燃料噴射制御装置
JP3649188B2 (ja) * 2002-01-16 2005-05-18 トヨタ自動車株式会社 排気浄化装置付き内燃機関
JP2005214015A (ja) * 2004-01-27 2005-08-11 Toyota Motor Corp 内燃機関の燃料噴射制御装置
JP4466337B2 (ja) * 2004-07-22 2010-05-26 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の制御装置
JP4453524B2 (ja) * 2004-11-11 2010-04-21 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の制御装置
JP4356595B2 (ja) * 2004-11-25 2009-11-04 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の制御装置
JP4470771B2 (ja) * 2005-03-18 2010-06-02 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の制御装置
JP4742633B2 (ja) 2005-03-18 2011-08-10 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の制御装置
JP4349344B2 (ja) * 2005-08-23 2009-10-21 トヨタ自動車株式会社 エンジンの制御装置
JP2007211616A (ja) * 2006-02-07 2007-08-23 Hitachi Ltd エンジンの燃料噴射制御装置
JP4238890B2 (ja) * 2006-07-24 2009-03-18 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の燃料噴射制御装置
JP4563370B2 (ja) * 2006-12-28 2010-10-13 本田技研工業株式会社 内燃機関の燃料噴射制御装置
JP4281829B2 (ja) * 2007-08-10 2009-06-17 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の燃料噴射制御装置
DE102008001606B4 (de) * 2008-05-07 2019-11-21 Robert Bosch Gmbh Verfahren und Vorrichtung zum Betreiben einer Brennkraftmaschine
JP5077768B2 (ja) * 2008-12-17 2012-11-21 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の燃料噴射制御装置
JP2012117472A (ja) 2010-12-02 2012-06-21 Toyota Motor Corp 内燃機関の制御装置
JP5891996B2 (ja) 2012-08-07 2016-03-23 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の制御装置
JP5776681B2 (ja) * 2012-12-27 2015-09-09 三菱自動車工業株式会社 エンジン
JP6167700B2 (ja) * 2013-07-04 2017-07-26 株式会社デンソー 筒内噴射エンジンの制御装置
JP6326859B2 (ja) * 2014-02-25 2018-05-23 三菱自動車工業株式会社 エンジン制御装置
EP3516195A4 (en) * 2016-09-26 2020-11-18 Ethanol Boosting Systems LLC GASOLINE PARTICLE REDUCTION USING AN OPTIMIZED FUEL INJECTION SYSTEM IN AN INTAKE AND DIRECT INJECTION DUCT

Also Published As

Publication number Publication date
CN108457760A (zh) 2018-08-28
JP2018131957A (ja) 2018-08-23
CN108457760B (zh) 2021-05-14
EP3361074B1 (en) 2020-11-18
US20180230928A1 (en) 2018-08-16
US10107225B2 (en) 2018-10-23
EP3361074A1 (en) 2018-08-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6638668B2 (ja) 燃料噴射制御装置
EP1859142B1 (en) Control apparatus for internal combustion engine
CN109653889B (zh) 温度推定模块、内燃机的控制装置及温度推定模块的工作方法
JP4449706B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JP6489085B2 (ja) エンジン制御装置
US20190093532A1 (en) Controller and control method for internal combustion engine
JP5519410B2 (ja) 内燃機関の燃料供給装置
US10890134B2 (en) Controller and control method for internal combustion engine including port injection valve that injects fuel into intake passage
JP2018188992A (ja) 内燃機関の制御装置
JP4423801B2 (ja) 筒内噴射式内燃機関の燃料噴射制御装置
US8161941B2 (en) Control device for internal combustion engine
JP4742633B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JP2010019108A (ja) 内燃機関の燃料噴射制御装置
US10746125B2 (en) Controller and control method for internal combustion engine
JP5664483B2 (ja) 内燃機関の燃料噴射制御装置
JPH07310572A (ja) エンジンの燃料噴射制御装置
JP2019094783A (ja) 内燃機関の燃料噴射制御装置
JP4305444B2 (ja) 内燃機関の燃料噴射量制御装置
JP4727177B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JP3053155B2 (ja) 燃料噴射制御方法
JP4247591B2 (ja) 筒内噴射式内燃機関の制御装置
JP2009197690A (ja) 内燃機関の燃料噴射量制御装置
JP2020007932A (ja) 内燃機関の制御装置
JP2003065113A (ja) 内燃機関の燃料噴射制御装置
JP2004100589A (ja) 内燃機関の燃料噴射装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180810

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190521

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190523

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190719

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190903

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191031

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20191126

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20191209

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6638668

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151