JP6637539B2 - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Description

この発明は、手動によるステアリング(操舵用操作子)の操作に、モータによるアシストトルクを付与して前記ステアリング操作での操作トルク(操舵トルク、ステアリングトルク、又はハンドルトルクという。)を軽減する電動パワーステアリング装置に関する。
例えば、特許文献1には、ステアリング操作の微操作時に引っ掛かり感が発生し、これが、ステアリング系の摩擦トルクの影響による場合があると記載されている(特許文献1の[0003])。
これを軽減するために、特許文献1の電動パワーステアリング装置では、まず、ステアリング操作による操舵トルクが発生したときに、モータの回転の有無を検出し、回転開始前と判別したときには、静止摩擦トルクが発生すると推定する(特許文献1の[0009])。
静止摩擦トルクが発生すると推定したときには、次に、前記操舵トルクの微分値に所定係数を乗算した電流値を静止摩擦トルクの補償電流としてモータに入力し、これにより、静止摩擦トルクの影響を従来よりも軽減でき、高操舵フィーリングを実現することができると記載されている(特許文献1の[0010])。
特開2005−170257号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示された電動パワーステアリング装置では、ステアリングの操舵切り返し時に引っ掛かり感が残ることが判明し、結果として、ステアリングの操舵に対する操舵力の安定性に欠けることが分かった。
この発明は、このような課題を考慮してなされたものであって、ステアリングの引っ掛かり感を抑制して、操舵力の安定性を改善することを可能とする電動パワーステアリング装置を提供することを目的とする。
この発明に係る電動パワーステアリング装置は、
ステアリングの操舵に応じた操舵補助力をアシストモータによりステアリング機構に付加する電動パワーステアリング装置であって、
前記ステアリングの操舵による操舵トルクを検出するトルクセンサと、
前記アシストモータに流れるモータ電流を検出する電流センサと、
前記操舵トルクと前記モータ電流とに応じてラック軸力を推定し、推定したラック軸力に基づき前記ステアリングの規範操舵力を算出し、前記ステアリングの操舵トルクが、前記規範操舵力となるように、前記モータ電流をフィードバック制御する制御器と、
を備える。
この発明によれば、ステアリングの操舵トルクが規範操舵力となるように制御しているので、ステアリングの操舵に対する操舵力の安定性が改善され、結果として、ステアリングの切り返し時における引っ掛かり感を抑制することができる。
この場合、
前記アシストモータの回転角を検出する回転角センサをさらに備え、
前記制御器は、
前記規範操舵力を算出する際、前記推定したラック軸力に加えて、前記回転角から算出した舵角及び舵角速に基づき算出することが好ましい。
このようにすれば、規範操舵力の算出精度を高くすることができ、ステアリングの操舵に対する操舵力の安定性がより改善される。
なお、前記制御器は、
前記推定したラック軸力を、粘性補償電流に基づく粘性補償軸力を除去したラック軸力とするようにしてもよい。
これにより規範操舵力の算出精度をさらに高くすることができ、ステアリングの操舵に対する操舵力の安定性をより一層改善することができる。
この発明によれば、ステアリングの操舵トルクが規範操舵力となるように制御しているので、ステアリングの操舵に対する操舵力の安定性が改善され、結果として、ステアリングの切り返し時における引っ掛かり感を抑制することができる。
実施形態に係る電動パワーステアリング装置の概略構成図である。 図1中、モータ制御装置の詳細な構成を含む電動パワーステアリング装置の概略回路ブロック図である。 ベースアシストマップの説明図である。 規範操舵力決定部の詳細構成とその入出力構成要素を示すブロック図である。 図5Aは、実施形態に係る改善後の角力特性を示す特性図、図5Bは、比較例に係る改善前の角力特性を示す特性図である。
[構成]
図1は、この実施形態に係る電動パワーステアリング装置10の概略構成図である。
なお、図1において、右上に矢印を付けた「上下」は、車両上下方向(鉛直上下方向)、矢印を付けた「左右」は、車両車幅方向(左右方向)を示している。
電動パワーステアリング装置10は、いわゆるデュアルピニオン式の電動パワーステアリング装置であって、基本的には、左右方向に延びるラック軸12を有するステアリング機構14と、ラック軸12の一端側に配置されるトルクアシスト機構16と、左右の前輪である転舵輪18と、モータ制御装置(制御装置)20と、該モータ制御装置20により駆動制御されるアシスト用のモータ(アシストモータ)44とを備える。
モータ制御装置20は、例えばECU(Electronic Control Unit)として構成される。ECUは、マイクロコンピュータを含む計算機であり、CPU、メモリ、その他、A/D変換器、D/A変換器等の入出力装置、計時部としてのタイマ等を有しており、CPUがメモリに記録されているプログラムを読み出し実行することで、後に詳細に説明する各種機能実現部として機能する。
なお、この発明に係る電動パワーステアリング装置の実施形態は、図1に示すようなデュアルピニオン式に限らず、コラムアシスト式、ベルトドライブ式等、適宜の方式に適用することができる。
ステアリング機構14は、上記ラック軸12の他、ドライバ(運転者)が操作(操舵)する操舵用操作子としてのステアリングホイール22と、ステアリングホイール22の操作により左右方向に回転するステアリング軸24と、一対の自在継手26、及び中間軸28(ステアリング軸の一部とみなす。)を介してステアリング軸24の下方に設けられ、ステアリングホイール22からの操舵力が伝達されるピニオン軸30と、を含む。
ステアリング機構14は、さらに、ピニオン軸30のピニオン32に噛合するラック12aが形成された前記ラック軸12と、ドライバ操舵力によりステアリング軸24に付与されたトルク、すなわち操舵トルク(操作トルク)Tsを検出するトルクセンサ38とを備えている。
転舵輪18は、ラック軸12の軸方向に沿った両端に自在継手34及びタイロッド36を介してそれぞれ連結されている。
ドライバが、ステアリングホイール22を操作すると、その操舵力がピニオン32を通じてラック軸12に伝達され、ラック軸12が車幅方向に沿った左方又は右方に変位して転舵輪18が転舵される。すなわち、ステアリング機構14は、該ステアリング機構14を構成するステアリングホイール22と転舵輪18とを機械的に連結している。
一方、トルクアシスト機構16は、ラック軸12と、アシストモータ44と、ウォームギヤ機構(減速機構)46と、ラック軸12のラック12bに噛合するピニオン48が形成されたピニオン軸50とを備えている。
ウォームギヤ機構46は、図1では一体的に描いているが、アシストモータ44の主軸53に連結されたウォーム54と、このウォーム54に互いに噛合するウォームホイール56とを備える。
ウォームホイール56は、ピニオン軸50に軸着されている。このウォームギヤ機構46は、減速機構として機能するものであり、アシストモータ44から伝達された回転運動が減速され、減速されて増力されたピニオン軸50の回転運動が、ラック軸12を通じて転舵輪18に伝達されるとともに、ラック軸12、ピニオン32及びピニオン軸30を介してステアリング軸24に伝達される。
トルクアシスト機構16では、トルクセンサ38で検出された操舵トルクTsに応じてモータ制御装置20の目標電流設定部21{(フィードフォワード制御部(FF制御部)71とフィードバック制御部(FB制御部)72とを含む。)}によって目標電流Itarが設定され、この目標電流Itarに一致するように電流フィードバック部(電流FB部)80でフィードバック制御されるモータ実電流Iactによりアシストモータ44が駆動制御される。
モータ実電流Iactに基づきアシストモータ44で生成されたアシストトルクTasは、ウォームギヤ機構46及びピニオン軸50を介し、ラック軸12に対して、ステアリングホイール22に付与されたドライバの操舵力(操舵トルクTsから換算できる値)に対するアシストトルクTa(アシスト力)として伝達される。
このアシスト力(アシストトルクTa)とドライバによるステアリングホイール22の操舵力(操舵トルクTs)とが合成されてラック軸12を変位させるラック軸力Frとされ、該ラック軸力Frが、転舵輪18を転舵させる。
なお、ステアリング機構14のピニオン軸30に設けられるトルクセンサ38として、この実施形態では、トーションバー式のトルクセンサを使用しているが、磁歪式等、適宜のトルクセンサを使用することができる。
アシストモータ44には、該アシストモータ44の主軸53の回転位置としてのモータ回転角θmを検出するレゾルバ(回転センサ)60が設けられている。アシストモータ44に取り付け可能な回転センサとしては、レゾルバ60の他、ロータリーエンコーダ等を使用することができる。
車速センサ63で検出される車速Vvがモータ制御装置20で取得され、アシストトルクTa等を生成する際に利用に供される。
[目標電流設定部21の構成]
図2は、この発明の要部に係る目標電流設定部21の詳細な構成を含む電動パワーステアリング装置10の概略回路ブロック図である。
以下、図2も参照してモータ制御装置20及び目標電流設定部21の構成を詳細に説明する。
モータ制御装置20は、目標電流設定部21と電流FB部80とから構成される。
目標電流設定部21は、通常の(コンベンショナルな)目標電流であるフィードフォワード目標電流(FF目標電流)Ifftarを生成するFF制御部(フィードフォワード制御部、通常制御部、コンベンショナル制御部)71と、この実施形態の要部に係るフィードバック目標電流(FB目標電流)Ifbtarを生成するFB制御部72とから構成される。
FF目標電流IfftarとFB目標電流Ifbtarは、加算器(合成器)75で加算(合成)されて目標電流Itarとされ、電流FB部80に入力される。電流FB部80は、アシストモータ44に入力されるとともに、電流センサ61で検出されたモータ実電流Iactが目標電流ItarになるようにPID(比例・積分・微分)フィードバック制御する。
FF制御部71は、位相補償部62、システムヒステリシス可変部(システムヒス可変部)64、ベース制御部66、舵角換算部76、舵角速演算部78、粘性補償部68、モータ速演算部77、フリクション補償部70、慣性補償部79、及び加算器73〜75を備える。
FB制御部72は、電流・軸力変換部81、減算器82、83、軸力推定部84、減算器86、規範操舵力決定部100、減算器90、92、及び比例・積分・微分制御部(PID制御部)94を備える。
規範操舵力決定部100は、基準特性部110、舵角要素部112、舵角速要素部114、及び加算器116を備える。
上記のように構成される、モータ制御装置20の目標電流設定部21に対して、それぞれがセンサであるレゾルバ60からモータ回転角θmが入力され、トルクセンサ38から操舵トルクTsが入力され、さらに、電流FB部80とアシストモータ44の入力端子間に挿入された電流センサ61からモータ実電流Iactが入力される。なお、電流センサ61は、モータ制御装置20のうち、電流FB部80内に組み込まれている。
さらに、車速センサ63(図1参照)により検出された車速Vvは、モータ制御装置20により取得され、繁雑となるので図示はしないが、目標電流設定部21を構成するFF制御部71及びFB制御部72の内、必要とされる構成要素に入力され利用に供される。
レゾルバ60により検出されたアシストモータ44の主軸53のモータ回転角θmは、舵角換算部76及びモータ速演算部77に入力される。
舵角換算部76は、モータ回転角θmをウォームギヤ機構46の減速比を考慮して、ステアリングホイール22の操舵角θsに換算し、舵角速演算部78及び規範操舵力決定部100中の舵角要素部112に入力する。
なお、部品コスト・取付コストは増加するが、操舵角θsは、ステアリング軸24に専用の角度センサを取着して検出するようにしてもよい。
舵角速演算部78は、微分器により構成され、操舵角θsを時間微分し、舵角速θs´として、粘性補償部68に入力するとともに、規範操舵力決定部100中の舵角速要素部114に入力する。
モータ速演算部77は、微分器により構成され、モータ回転角θmを時間微分し、モータ速Vmとして慣性補償部79に入力する。
トルクセンサ38により検出された操舵トルクTsは、位相補償部62、フリクション補償部70、軸力推定部84、減算器83の被減数端子、及び減算器92の減数端子に入力される。
[目標電流設定部21中、FF制御部71の動作]
位相補償部62は、ステアリング機構14の応答遅れ分を補償するために、ドライバのステアリングホイール22の操作に基づきトルクセンサ38で発生した操舵トルクTsの位相を進ませた位相補償後の操舵トルクTsをシステムヒステリシス可変部64に入力する。
システムヒステリシス可変部64は、位相補償後の操舵トルクTsに対し、操舵状態(切り込み、切り返し、切り戻し)に応じて、切り込み時にはトルクを加算し、切り戻し時にはトルクを減算するヒステリシストルクΔTsh付与後の操舵トルクTshをベース制御部66に入力するとともに、ヒステリシストルクΔTshを、FB制御部72の減算器90の減数端子に入力する。
ベース制御部66は、図3に示すベースアシストマップ(ベースアシスト特性)202を参照し、操舵トルクTshに応じたベース電流Ibaseを生成する。具体的には、操舵トルクTshが大きくなるほど電流値が大きくなり、且つ勾配が大きくなるベース電流Ibaseを生成する。この場合、ベース電流Ibaseは、車速Vvが高速になるほどベース電流Ibaseが小さくなるように生成される。
つまり、ベース制御部66は、操舵トルクTshに対してベース電流Ibaseが2次関数的に増加するベースアシストマップ202を参照してベース電流Ibaseを生成する。
ベース制御部66により生成されたベース電流Ibaseは、加算器73に入力される。
粘性補償部68は、走行時の車両挙動の収斂性を確保するため、換言すれば、走行時のステアリングの収束を良くするため、舵角速θs´と車速Vvとに基づき、粘性補償マップ(粘性補償特性)を参照して、粘性補償電流Ivcを算出し、加算器73及び電流・軸力変換部81に入力する。
なお、粘性補償マップは、例えば、舵角速θs´が大きくなるほど平方根(SQRT)関数的に増加し、且つ車速Vvが大きくなるほど比例的に増加する特性を有する。
フリクション補償部70は、アシストモータ44に生じるアシスト遅れを抑制するために、操舵トルクTsに基づき、操舵トルクTsの時間微分値が正値のときに正の所定値を採り時間微分値が負値のときに負の所定値を採るフリクション補償トルクTfrを生成してFB制御部72の減算器83の減数端子に入力するとともに、該フリクション補償トルクTfrを単位変換([Nm]→[A])したフリクション補償電流Ifrを生成し、加算器74に入力する。すなわち、フリクション補償部70は、操舵トルクTsからフリクション発生過程(要素)を抽出して補償信号を生成している。
慣性補償部79は、アシストモータ44及びトルクアシスト機構16の慣性のアシストトルク(操舵補助力)への影響を除去するために、モータ速Vmを時間微分し単位変換した、前記モータ速Vmに応じた慣性補償電流Iinを生成し、加算器74に入力する。
加算器74は、フリクション補償電流Ifrと慣性補償電流Iinの加算値(Ifr+Iin)を加算器73とFB制御部72の減算器82の減数端子に入力する。
加算器73は、ベース電流Ibase、粘性補償電流Ivc、フリクション補償電流Ifr、及び慣性補償電流Iinの加算値をフィードフォワード目標電流(FF目標電流)Ifftarとして加算器75に入力する。
[目標電流設定部21中、FB制御部72の動作]
軸力推定部84に、アシストモータ44によるモータ軸力Frmに比例したモータ軸力電流を入力するための減算器82は、モータ実電流Iactからフリクション補償電流Ifrと慣性補償電流Iinの加算値(Ifr+Iin)を減算し、差{Iact−(Ifr+Iin)}を得る。
これにより、アシストモータ44の慣性分の補償電流である慣性補償電流Iinと、ウォームギヤ機構46等のフリクション分の補償電流であるフリクション補償電流Ifrとが、モータ実電流Iactから除去できるので、ラック軸力Fr中のアシストモータ44によるモータ軸力Frm[∝{Iact−(Ifr+Iin)}](∝は比例記号)を推定することができる。
つまり、減算器82は、実質的にアシストモータ44によるモータ軸力(ラック軸力)Frm(図1参照、トルクアシスト機構16による軸力)の推定部として機能する。
一方、軸力推定部84に、ドライバのステアリングホイール22の操作により発生するピニオン軸30のトルク(ラック軸力Frs:図1参照)を入力するための減算器83は、操舵トルクTsからフリクション補償トルクTfrを減算して差(Ts−Tfr)を得る。
このようにして、ラック軸力Frs中のフリクション補償トルクTfrを除去できるので、ラック軸力Fr中の操作入力(いわゆる手入力)によるラック軸力Frs(∝(Ts−Tfr))を推定することができる。
ラック軸力Frを推定する軸力推定部84は、操舵トルクTsから推定されるラック軸力(ステアリング機構14による軸力)Frs(図1参照)に対し、モータ軸力Frmを加算することで、ラック軸力Fr(Fr=Frs+Frm)を推定し、推定したラック軸力(推定ラック軸力)Ferを減算器86の被減数端子に入力する。
減算器86は、推定ラック軸力Ferから、電流・軸力変換部81で生成された、粘性補償電流Ivcに応じた粘性補償軸力Fvcを減算して除去することで、ベース制御部66で分担する推定ラック軸力Fere(Fere=Fer−Fvc)を基準特性部110に入力する。
図4は、規範操舵力決定部100の詳細構成とその入出力構成要素を示すブロック図である。なお、規範操舵力決定部100は、ハンドル操作の手応えを最適化して操舵快適性と操縦性を向上させるために設けられている。
基準特性部110は、図3に示したベースアシストマップ(ベースアシスト特性)202の逆特性を有する逆ベースアシストマップ(逆ベースアシスト特性)204を有し、該逆ベースアシストマップ204を参照して、推定ラック軸力Fereに対応する推定操舵トルクTseを生成し、加算器116に出力する。
なお、逆ベースアシストマップ204は、概ねベースアシストマップ202(図3参照)の逆関数、すなわち、べき関数的な形状になっている。実際上、逆ベースアシストマップ204は、車速Vvをパラメータとして、車速Vvが高くなる程、推定操舵トルクTseが大きな値を採るように形成されている。
ここで、舵角要素部112と舵角速要素部114は、角力成形要素として機能する。
舵角要素部112は、角力成形要素マップ206を有し、操舵角θsに応じて舵角トルクTssに変換し、加算器116に出力する。
舵角速要素部114は、ヒステリシス成形要素マップ208を有し、舵角速θs´をヒステリシスのある舵角速トルクTss´に変換し、加算器116に出力する。
加算器116による加算結果(Tse+Tss+Tss´)が、図4に示すように、ステアリングホイール22のドライバによる操作の重さの基本となる逆ベースアシストマップ(逆ベースアシスト特性)204をトルク方向に角力成形(ヒステリシス成形)した規範操舵力特性(目標操舵力特性)210になる。
このようにして、規範操舵力決定部100により規範操舵力(目標操舵力)Fstar[N]及び対応する規範操舵トルク(目標操舵トルク)Tstar[Nm]が決定される。
図4に示す規範操舵力特性210の横軸は操舵角θs[deg]であり、縦軸は規範操舵力に対応する目標操舵トルク(規範操舵トルク)Tstar[Nm]としている。
すなわち、規範操舵力決定部100は、推定ラック軸力Fere、操舵角θs、及び舵角速θs´を入力して、まず、基準特性部110、舵角要素部112、及び舵角速要素部114にて、それぞれ、推定操舵トルクTse、舵角トルクTss、及び舵角速トルクTss´を生成する。
そして、生成した推定操舵トルクTse、舵角トルクTss、及び舵角速トルクTss´を加算器(合成器)116で加算(合成)して、操舵角θsに応じた規範操舵力に対応する規範操舵トルク(目標操舵トルク)Tstarを生成(決定)する。
規範操舵力決定部100で生成された目標操舵トルクTstarは、減算器90の被減数端子に入力される。
次いで、減算器90により目標操舵トルクTstarからヒステリシストルクΔTshが減算され、さらにその減算結果から減算器92により操舵トルクTsが減算され、減算結果として、フィードバック目標操舵トルク(FB目標操舵トルク)Tfbtarが生成され、PID制御部94に入力される。
PID制御部94は、FB目標操舵トルクTfbtarをPID(比例・積分・微分)制御し、FB目標電流Ifbtarを生成して加算器75に出力する。
この場合、FF制御部71中の加算器75によりFF目標電流IfftarとFB目標電流Ifbtarとが加算されて目標電流Itarが生成される。
次いで、電流FB部80によりアシストモータ44に入力されるモータ実電流Iactが、目標電流ItarになるようにPID(比例・積分・微分)フィードバック制御される。
電流FB部80から出力される、目標電流Itarに一致したモータ実電流Iactによりアシストモータ44が駆動される。
このようにアシストモータ44を駆動制御することにより、電動パワーステアリング装置10では、切り返し時の引っ掛かり感が顕著に軽減される。
図5Aは、実施形態に係る改善後の角力特性212を示し、図5Bは、比較例に係る改善前の角力特性220を示している。
角力特性212、220は、車速Vv=60[km/h]、操舵角θs≒±10[deg]、操舵繰り返し周期1[Hz]で切り込み、切り返し、及び切り戻し操作を行った場合の一点鎖線で示す規範操舵力(目標操舵トルク)Tstarと実線で示す実操舵力Tshの特性を示している。
比較例に係る角力特性220では、切り返し時に、引っ掛かりが感じられるが、実施形態に係る角力特性212では、切り返し時の引っ掛かりが改善されている。
[まとめ]
以上説明したように、上述した実施形態に係る電動パワーステアリング装置10は、ステアリングホイール(ステアリング)22の操舵に応じた操舵補助力をアシストモータ44によりステアリング機構14に付加するものであって、ステアリングホイール22の操舵による操舵トルクTsを検出するトルクセンサ38と、アシストモータ44に流れるモータ実電流Iactを検出する電流センサ61と、操舵トルクTsとモータ実電流Iactとに応じて軸力推定部84によりラック軸力Fer(図2中、軸力推定部84の出力)を推定し、推定したラック軸力Ferに基づき規範操舵力決定部(規範操舵トルク決定部)100によりステアリングホイール22の規範操舵力に対応する規範操舵トルクTstarを算出し、ステアリングホイール22の操舵トルクTsが、規範操舵トルクTstar(規範操舵力)となるように、モータ実電流Iactをフィードバック制御するFB制御部(制御器)72と、を備える。
この実施形態によれば、ステアリングホイール22の操舵トルクTsが規範操舵トルクTstar(規範操舵力)となるように制御しているので、ステアリングホイール22の操舵に対する操舵力の安定性が改善され、結果として、図5Aに示したように、ステアリングホイール22の切り返し時における引っ掛かり感を抑制することができる。
この場合、アシストモータ44のモータ回転角θmを検出する回転角センサとしてのレゾルバ60をさらに備えているので、FB制御部72は、規範操舵トルクTstar(規範操舵力)を算出する際、前記推定したラック軸力Ferに加えて、モータ回転角θmから算出した操舵角θs及び舵角速θs´に基づき算出するようにしているので、規範操舵トルクTstar(規範操舵力)の算出精度を高くすることができ、ステアリングホイール22の操舵に対する操舵力の安定性がより改善される。
この場合において、FB制御部72は、前記推定したラック軸力Ferを、粘性補償電流Ivcに基づく粘性補償軸力Fvcを除去したラック軸力Fereとしているので、規範操舵トルクTstar(規範操舵力)の算出精度をさらに高くすることができ、ステアリングホイール22の操舵に対する操舵力の安定性をより一層改善することができる。
なお、この発明は、上述の実施形態に限らず、この明細書の記載内容に基づき、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
10…電動パワーステアリング装置 12…ラック軸
14…ステアリング機構 16…トルクアシスト機構
18…転舵輪 20…モータ制御装置
21…目標電流設定部 22…ステアリングホイール
24…ステアリング軸 30、50…ピニオン軸
32、48…ピニオン 38…トルクセンサ
44…アシストモータ 46…ウォームギヤ機構
60…レゾルバ 71…FF制御部
72…FB制御部 84…軸力推定部
100…規範操舵力決定部 110…基準特性部
112…舵角要素部 114…舵角速要素部

Claims (3)

  1. ステアリングの操舵に応じた操舵補助力をアシストモータによりステアリング機構に付加する電動パワーステアリング装置であって、
    前記ステアリングの操舵による操舵トルクを検出するトルクセンサと、
    前記アシストモータに流れるモータ電流を検出する電流センサと、
    前記操舵トルクと前記モータ電流とに応じてラック軸力を推定し、推定したラック軸力に基づき前記ステアリングの規範操舵力を算出し、前記ステアリングの操舵トルクが、前記規範操舵力となるように、前記モータ電流をフィードバック制御する制御器と、を備え
    前記規範操舵力は、
    前記操舵トルクに応じて操舵力を補助するラック軸力を生成するために前記アシストモータに供給される前記モータ電流の特性であるベースアシスト特性の逆特性を有する逆ベースアシスト特性を、トルク方向に角力成形した、操舵角に応じた目標操舵トルクとされている
    ことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 請求項1に記載の電動パワーステアリング装置において、
    前記アシストモータの回転角を検出する回転角センサをさらに備え、
    前記制御器は、
    前記トルク方向への角力成形は、前記逆ベースアシスト特性に、前記操舵角に対する推定操舵トルクの特性及び舵角速に対する舵角速トルクの特性を加算して行う
    ことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  3. 請求項1又は2に記載の電動パワーステアリング装置において、
    前記制御器は、
    前記推定したラック軸力を、粘性補償電流に基づく粘性補償軸力を除去したラック軸力とする
    ことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
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