JP6616557B1 - ブリーディング抑制剤 - Google Patents

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Abstract

ブリーディングが抑制された水硬性組成物を得ることができるブリーディング抑制剤を提供する。セメントを含有した水硬性結合材と水を含有する水硬性組成物に使用するブリーディング抑制剤であって、所定のポリオキシアルキレン化合物を含む、ブリーディング抑制剤。

Description

本発明は、ブリーディング抑制剤に関する。更に詳しくは、本発明は、ブリーディングが抑制された水硬性組成物を得ることができるブリーディング抑制剤に関する。
従来、水硬性組成物は、セメントペースト、モルタル、コンクリートなどのセメント組成物として広く用いられている。この水硬性組成物は、水を添加して練り混ぜてから硬化するまでの間に、浮き水(ブリーディング)を生じるという問題がある。
このブリーディングが水硬性組成物の打設後に多量に発生すると、水硬性組成物中の水が表面に出る際に生じる水の通り道が、水硬性組成物組織の緻密性を損ない硬化時の強度低下を引き起こすという不具合がある。
そこで、この不具合を防止するために、各種の水硬性組成物用添加剤が用いられており、その中で、例えばポリエチレングリコールも利用されている(特許文献1参照)。
特開平6−64956号公報
しかしながら、骨材事情の悪化から、ブリーディングは、増加する傾向にある。具体的には、従来、骨材には良質な川砂・山砂、川砂利・山砂利等が使用されてきたが、最近では、良質な骨材は採れ難く、骨材として砕石や砕砂を用いる必要がある。この場合、従来の骨材を使用した場合と同じワーカビリティーを得るためには単位水量を増やす必要があるが、単位水量を増やすことでブリーディングが増加する傾向にある。そして、特許文献1に記載のようなポリエチレングリコールでは十分にブリーディングを抑制し低減することが難しい状況であった。そこで、水硬性組成物における他の性質に影響しにくく、十分にブリーディングを抑制することができるブリーディング抑制剤が求められている。
本発明は、このような従来技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その課題とするところは、ブリーディングが抑制された水硬性組成物を得ることができるブリーディング抑制剤を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するべく鋭意研究した結果、特定の化合物をブリーディング抑制剤に使用することによって上記課題を解決し得ることを見出した。
本発明によれば、以下に示す、ブリーディング抑制剤が提供される。
[1] セメントを含有した水硬性結合材と水を含有する水硬性組成物に使用するブリーディング抑制剤であって、
下記の式(1)で示されるポリオキシアルキレン化合物を含む、ブリーディング抑制剤。
Figure 0006616557
:炭素数6〜25の芳香族炭化水素基及びフェノール性の2個の水酸基を有する化合物から全ての水酸基を除いた残基
X,Y:それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜22のアルキル基
OR,RO:それぞれ独立に、炭素数2〜4のオキシアルキレン基
m,n:1〜299の整数であって、且つm+n=60〜300を満足する整数
[2] 前記式(1)において、Rが、下記式(2)で示されるビス(4−ヒドロキシフェニル)骨格を有する基である、前記[1]に記載のブリーディング抑制剤。
Figure 0006616557
但し、式(2)において、Zは、炭素数1〜13の直鎖状または分岐状のアルキレン基、或いは、スルホニル基である。
[3] 前記式(1)において、Rが、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、又は、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホンから2個の水酸基を除いた残基である、前記[1]又は[2]に記載のブリーディング抑制剤。
[4] 前記式(1)において、X及びYが水素原子である、前記[1]〜[3]のいずれかに記載のブリーディング抑制剤。
[5] 前記式(1)において、OR及びROの全オキシアルキレン基中の90モル%以上がオキシエチレン基である、前記[1]〜[4]のいずれかに記載のブリーディング抑制剤。
[6] 前記式(1)において、m及びnがそれぞれ1〜219の整数であって、且つm+nが70〜220を満足する整数である、前記[1]〜[5]のいずれかに記載のブリーディング抑制剤。
本発明のブリーディング抑制剤は、ブリーディングが抑制された水硬性組成物を得ることができるという効果を奏するものである。
以下、本発明の実施の形態について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、以下の実施の形態に対し適宜変更、改良等が加えられたものも本発明の範囲に入ることが理解されるべきである。
[1]ブリーディング抑制剤:
本発明は、セメントを含有した水硬性結合材と水を含有する水硬性組成物に使用するブリーディング抑制剤であって、下記の式(1)で示されるポリオキシアルキレン化合物を含むブリーディング抑制剤である。
Figure 0006616557
:炭素数6〜25の芳香族炭化水素基及びフェノール性の2個の水酸基を有する化合物から全ての水酸基を除いた残基
X,Y:それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜22のアルキル基
OR,RO:それぞれ独立に、炭素数2〜4のオキシアルキレン基
m,n:1〜299の整数であって、且つm+n=60〜300を満足する整数
[1−1]式(1)で示されるポリオキシアルキレン化合物:
本発明のブリーディング抑制剤において式(1)で示されるポリオキシアルキレン化合物におけるRとしては、例えば、ハイドロキノン、カテコール、ビナフトール、4,4’−ビフェノール、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、5,5’−(1−メチルエチリデン)−ビス[1,1’−(ビスフェニル)−2−オール]プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンから、水酸基を除いた残基などが挙げられる。Rとしては、下記式(2)で示されるビス(4−ヒドロキシフェニル)骨格を有する基(残基)とすることでもよい。これらの中でも、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホンから、2個の水酸基を除いた残基であることが好ましい。これらの残基であると、優れたブリーディング抑制効果が発揮される。
Figure 0006616557
式(2)において、Zは、炭素数1〜13の直鎖状または分岐状のアルキレン基、或いは、スルホニル基である。
式(1)におけるXとしては、水素原子又は炭素数1〜22のアルキル基が挙げられる。炭素数1〜22のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、ブチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基、ヘンエイコシル基、ドコシル基、2−メチル−ペンチル基、2−エチル−ヘキシル基、2−プロピル−ヘプチル基、2−ブチル−オクチル基、2−ペンチル−ノニル基、2−ヘキシル−デシル基、2−ヘプチル−ウンデシル基、2−オクチル−ドデシル基、2−ノニル−トリデシル基等が挙げられる。なかでもXとしては、水素原子又はメチル基が好ましく、水素原子がより好ましい。
また、式(1)におけるYについては、Xと同様のものを挙げることができる。
ここで、X及びYが水素原子であると、該化合物の合成の容易さ、原料入手、経済性の面から好ましい。
式(1)においてORは、炭素数2〜4のオキシアルキレン基を示す。ORが複数存在する場合には、2種類以上のオキシアルキレン基を使用してもよい。ORとしては、具体的には、オキシエチレン基及び/又はオキシプロピレン基が含まれることが好ましく、より好ましくはオキシエチレン基を50モル%以上含有し、更に好ましくはオキシエチレン基を90モル%以上含有するものである。なお、2種類以上のオキシアルキレン基が付加した場合、結合の順には特に制限はなく、ランダム結合でも良いし、ブロック結合でも良い。
また、式(1)におけるROについても、ORについて述べたことと同様である。
OR及びROにおいて、ORとROを合計した全オキシアルキレン基中の90モル%以上がオキシエチレン基であることが好ましい。ブリーディング抑制効果が良好に発揮される。
式(1)において、m、nは、ポリオキシアルキレン基の付加モル数を示し、m+nはポリオキシアルキレン基の総付加モル数を示す。m及びnはそれぞれ1〜299の整数であり、好ましくは1〜219の整数である。また、m+nは、60≦m+n≦300であり、好ましくは70≦m+n≦220である。m+nが60より小さいと、ブリーディング低減効果が発揮しない。m+nが大きすぎても製造コストがかかり現実的ではない。
式(1)におけるX及びYが水素原子であるポリオキシアルキレン化合物の製造方法としては、特に限定されず、公知の製造方法で製造することができる。
例えば、Rにフェノール性の2つの水酸基を有する化合物にアルキレンオキシドを付加することで得られる。アルキレンオキシドを付加する際には、触媒を用いることができる。アルキレンオキシドを付加重合する際の触媒としては、アルカリ金属及びアルカリ土類金属やそれらの水酸化物、アルコラート等のアルカリ触媒やルイス酸触媒、複合金属触媒を用いることができ、好ましくはアルカリ触媒である。
アルカリ触媒としては、例えば、ナトリウム、カリウム、ナトリウムカリウムアマルガム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムハイドライド、ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムエトキシド、カリウムブトキシド等を挙げることができる。好ましくは、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド、カリウムブトキシドである。
ルイス酸触媒としては、例えば、四塩化錫、三フッ化ホウ素、三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体、三フッ化ホウ素ジn−ブチルエーテル錯体、三フッ化ホウ素テトラヒドロフラン錯体、三フッ化ホウ素フェノール錯体、三フッ化ホウ素酢酸錯体等の三フッ化ホウ素化合物などが挙げられる。
本発明のブリーディング抑制剤は、溶液に限定されず固体であってもよい。
本発明のブリーディング抑制剤は、式(1)で示されるポリオキシアルキレン化合物そのものでもよいが、酸化防止剤を加えることが好ましい。
なお、本発明のブリーディング低減剤は、従来公知の水硬性組成物用添加剤と併用してもよいし、混合してもよい。
ここで、本発明のブリーディング抑制剤は、セメントを含有した水硬性結合材と水を含有する水硬性組成物に配合して使用するものである。
水硬性結合材としては、セメントを含有するものである。このセメントとしては、例えば、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、中庸熱セメント等の各種ポルトランドセメントの他に、高炉セメント、フライアッシュセメント、シリカフュームセメント等の各種混合セメントが挙げられる。
ブリーディング低減剤として効果を得るためには、添加量としては、水硬性結合材100質量部に対して0.01〜3.0質量部が好ましく、0.01〜1.0質量部がより好ましく、0.02〜0.5質量部がさらに好ましい。
以下、本発明の構成及び効果をより具体的にするため、実施例等を挙げるが、本発明がこれらの実施例に限定されるというものではない。尚、以下の実施例及び比較例において、部は質量部を、また、%は質量%、ppmは質量ppmを意味する。
実施例1
・ブリーディング抑制剤(EX−1)の製造
攪拌機、圧力計、及び温度計を備えた圧力容器中に、「ニューポールBPE−60(三洋化成社製、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンのすべての水酸基にエチレンオキシド合計6モル付加物)」257.3g及び水酸化カリウム1.5gを仕込んだ。次いで、反応系を120℃まで昇温させた後、この系中を減圧下にて脱水を1時間行った。その後、この反応系内に、130±5℃に維持しながらエチレンオキシド(表1中、「EO」と記す)1242.7gを0.4MPaのゲージ圧にて5時間かけて添加した。その後、反応温度(130±5℃)で1時間保持した。その後、「キョーワード600(協和化学工業社製)」を用いて中和し、ろ過を行った後、酸化防止剤として2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール(表1中、「OX1」と記す)をろ過回収物に対して200ppm添加し、式(1)で示されるポリオキシアルキレン化合物を含むブリーディング抑制剤(EX−1)を得た。
実施例2
・ブリーディング抑制剤(EX−2)の製造
攪拌機、圧力計、及び温度計を備えた圧力容器中に、「ニューポールBPE−60(三洋化成社製、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンのすべての水酸基にエチレンオキシド合計6モル付加物)」318.9g及び水酸化カリウム3.0gを仕込んだ。次いで、反応系を120℃まで昇温させた後、この系中を減圧下にて脱水を1時間行った。その後、この反応系内に、130±5℃に維持しながらエチレンオキシド2681.1gを0.4MPaのゲージ圧にて6時間かけて添加した。その後、反応温度(130±5℃)で1時間保持し、その後、回収し、式(1)で示されるポリオキシアルキレン化合物からなるブリーディング抑制剤(EX−2)を得た。
実施例3
・ブリーディング抑制剤(EX−3)の製造
攪拌機、圧力計、及び温度計を備えた圧力容器中に、「ニューポールBPE−60(三洋化成社製、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンのすべての水酸基にエチレンオキシド合計6モル付加物)」338.5g及びtert−ブトキシカリウム10.0gを仕込んだ。次いで、反応系を120℃まで昇温させた後、この系中を減圧下にて脱水を1時間行った。その後、この反応系内に、130±5℃に維持しながらエチレンオキシド4661.5gを0.4MPaのゲージ圧にて7時間かけて添加した。その後、反応温度(130±5℃)で1時間保持し、その後、回収した。「キョーワード600(協和化学工業社製)」を用いて中和し、ろ過を行い、式(1)で示されるポリオキシアルキレン化合物からなるブリーディング抑制剤(EX−3)を得た。
実施例4
・ブリーディング抑制剤(EX−4)の製造
攪拌機、圧力計、及び温度計を備えた圧力容器中に、「ニューポールBPE−60(三洋化成社製、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンのすべての水酸基にエチレンオキシド合計6モル付加物)」272.5g及び水酸化カリウム5.0gを仕込んだ。次いで、反応系を130℃まで昇温させた後、この系中を減圧下にて脱水を1時間行った。その後、この反応系内に、130±5℃に維持しながらエチレンオキシド4727.5gを0.4MPaのゲージ圧にて8時間かけて添加した。その後、反応温度(130±5℃)で1時間保持し、その後、回収した。85%リン酸(キシダ化学社製 試薬)を加えてpH6になるよう中和、脱水し、これに酸化防止剤OX1を中和物に対して1000ppmを加えて、ブリーディング抑制剤(EX−4)を得た。
実施例5
・ブリーディング抑制剤(EX−5)の製造
攪拌機、圧力計、及び温度計を備えた圧力容器中に、市販のビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン250.3g及びtert−ブトキシカリウム8.0gを仕込んだ。次いで、反応系を120℃まで昇温させた後、エチレンオキシドを176g仕込み、反応を開始した。圧力が低下することを確認後、この反応系内に、130±5℃に維持しながらエチレンオキシド4224.0gを0.4MPaのゲージ圧にて8時間かけて添加した。反応温度で1時間保持し、その後、回収した。キョーワード700(協和化学工業社製)を用いて中和し、ろ過を行い、酸化防止剤としてハイドロキノンモノメチルエーテル(OX3)をろ過処理物に対して150ppmを加えて、ブリーディング抑制剤(EX−5)を得た。
実施例6
・ブリーディング抑制剤(EX−6)の製造
ブリーディング抑制剤(EX−6)は、表1に示すように、実施例5において使用したビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホンに代えて、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタンを使用し、更に、エチレンオキシドの量を変化させたこと以外は、実施例5と同様にして製造した。
実施例7
・ブリーディング抑制剤(EX−7)の製造
攪拌機、圧力計、及び温度計を備えた圧力容器中に、「ニューポールBPE−60(三洋化成社製、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンのすべての水酸基にエチレンオキシド合計6モル付加物)」700.3g及び水酸化カリウム5.5gを仕込んだ。次いで、反応系を120℃まで昇温させた後、この系中を減圧下にて脱水を1時間行った。その後、この反応系内に、130±5℃に維持しながらエチレンオキシド4634gを0.4MPaのゲージ圧にて5時間かけて添加した。その後、反応温度(130±5℃)で1時間保持した。更に同温度にてプロピレンオキシド(表1中、「PO」と記す)を165g添加し、反応温度(130±5℃)で1時間保持し、その後、回収した。キョーワード600(協和化学工業社製)を用いて中和し、ろ過を行い、ブリーディング抑制剤(EX−7)を得た。
実施例8
・ブリーディング抑制剤(EX−8)の製造
ブリーディング抑制剤(EX−8)は、表1に示すように、エチレンオキシド(表1中、「EO」と記す)及びプロピレンオキシド(表1中、「PO」と記す)の量を変化させたこと以外は、実施例7と同様にして製造した。
実施例9
・ブリーディング抑制剤(EX−9)の製造
攪拌機、圧力計、及び温度計を備えた圧力容器中に、「ニューポールBPE−60(三洋化成社製、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンのすべての水酸基にエチレンオキシド合計6モル付加物)」628.4g及び水酸化カリウム4.0gを仕込んだ。次いで、反応系を120℃まで昇温させた後、この系中を減圧下にて脱水を1時間行った。その後、この反応系内に、150±5℃に維持しながらエチレンオキシド3371.7gを0.4MPaのゲージ圧にて5時間かけて添加した。その後、反応温度(150±5℃)で1時間保持し、その後、回収した。キョーワード600(協和化学工業社製)を用いて中和し、ろ過を行い、ブリーディング抑制剤(EX−9)を得た。
比較例1
・ブリーディング抑制剤(RE−1)の製造
攪拌機、圧力計、及び温度計を備えた圧力容器中に、市販のジエチレングリコール106g及び水酸化カリウム4.4gを仕込んだ。次いで、反応系を120℃まで昇温させた。その後、この反応系内に、130±5℃に維持しながらエチレンオキシド4312gを0.4MPaのゲージ圧にて5時間かけて添加した。その後、反応温度(130±5℃)で1時間保持し、その後、回収した。キョーワード600(協和化学工業社製)を用いて中和し、ろ過を行い、ブリーディング抑制剤(RE−1)を得た。
比較例2
「ニューポールBPE−100(三洋化成社製)」をそのまま用いたものをブリーディング抑制剤(RE−2)とした。
比較例3
・ブリーディング抑制剤(RE−3)の製造
攪拌機、圧力計、及び温度計を備えた圧力容器中に、「ニューポールBPE−40(三洋化成製、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンのすべての水酸基にエチレンオキシド合計4モル付加物)」451.1g及び水酸化カリウム1.5gを仕込んだ。次いで、反応系を120℃まで昇温させた後、この系中を減圧下にて脱水を1時間行った。その後、この反応系内に、150±5℃に維持しながらエチレンオキシド1048.9gを0.4MPaのゲージ圧にて5時間かけて添加した。その後、反応温度(150±5℃)で1時間保持し、その後、回収した。キョーワード600(協和化学工業社製)を用いて中和し、ろ過を行い、ブリーディング抑制剤(RE−3)を得た。
比較例4
・ブリーディング抑制剤(RE−4)の製造
ブリーディング抑制剤(RE−4)は、水酸化カリウムの量を3.0gとし、更に表1に示すようにエチレンオキシドの量を変化させたこと以外は、比較例3と同様にして製造した。
以上で調製した各ブリーディング抑制剤の内容を表1にまとめて示した。
Figure 0006616557
表1の記載について以下に説明する。
※1 式(1)中の「R」は、この欄に記載された化合物から水酸基を除いた残基である。
※2 RE−2は、「ニューポールBPE−100(三洋化成社製)」をそのまま用いた。
m+n(平均総付加モル数)は、「EOモル数」と「POモル数」との和の値であり、例えば、実施例1では、m+n(平均総付加モル数)は80+0=80となる。
(実施例10〜19、比較例5〜9の評価)
表1で示したブリーディング抑制剤(水硬性組成物用ブリーディング抑制剤)をコンクリートに添加して以下の評価を行った。
具体的には、表2に示した配合条件で、20℃の試験室内で50L強制二軸ミキサーに、普通ポルトランドセメント(太平洋セメント社製、宇部三菱セメント社製、及び住友大阪セメント社製等量混合、密度=3.16g/cm)からなる水硬性結合材と、骨材として陸砂(大井川水系産、密度=2.58g/cm)及び砕石(岡崎産砕石、密度=2.66g/cm)とを添加し、更に、AE減水剤として「チューポールEX60(竹本油脂社製)」、表1に示す各ブリーディング低減剤、及び、空気連行剤AE−300(竹本油脂社製)のそれぞれ所定量(表3参照)と、消泡剤である「AFK−2(竹本油脂社製)」とを、上記セメントに対して0.005%として練り混ぜ水(上水道水)と共に、上記ミキサーに投入して90秒間練混ぜた。スランプが18±1cm、連行空気量が4.5±0.5%の範囲となるよう、AE減水剤、空気連行剤の量を調整し、コンクリート組成物(水硬性組成物)を調製した。
調製したコンクリート組成物について、スランプ、連行空気量、ブリーディング量を求め、結果を表3にまとめて示した。
・連行空気量(容量%):
練り混ぜ直後のコンクリート組成物について、JIS−A1128に準拠して測定した。
・スランプ(cm):
連行空気量の測定と同時にJIS−A1101に準拠して測定した。
・ブリーディング量:
練り混ぜ直後のコンクリート組成物について、連行空気量及びスランプを測定後、JIS−A1123に準拠して測定した。
Figure 0006616557
表2中、「セメント」は、上述した普通ポルトランドセメントを示す。「細骨材」は、上述した陸砂(大井川水系産、密度=2.58g/cm)を示し、「粗骨材」は、砕石(岡崎産砕石、密度=2.66g/cm)を示す。また、「細骨材率(%)」は、式:細骨材/粗骨材×100により算出した値を示す。また、「水/セメントの割合(%)」は、式:水/セメント×100により算出した値を示す。
Figure 0006616557
表3の記載について以下に説明する。
添加量:セメント質量に対する添加量(%)
「セメントに対する%」は、セメント(水硬性結合材)100質量部に対する質量部を意味する。
以上に示すように、本発明のブリーディング抑制剤は、得られる水硬性組成物のブリーディングの量を少なくすることができることが分かった。
本発明のブリーディング抑制剤は、水硬性組成物に使用するブリーディング抑制剤として利用することができる。

Claims (6)

  1. セメントを含有した水硬性結合材と水を含有する水硬性組成物に使用するブリーディング抑制剤であって、
    下記の式(1)で示されるポリオキシアルキレン化合物を含む、ブリーディング抑制剤。
    Figure 0006616557
    R:炭素数6〜25の芳香族炭化水素基及びフェノール性の2個の水酸基を有する化合物から全ての水酸基を除いた残基
    X,Y:それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜22のアルキル基
    AO,BO:それぞれ独立に、炭素数2〜4のオキシアルキレン基
    m,n:1〜299の整数であって、且つm+n=60〜300を満足する整数
  2. 前記式(1)において、Rが、下記式(2)で示されるビス(4−ヒドロキシフェニル)骨格を有する基である、請求項1に記載のブリーディング抑制剤。
    Figure 0006616557
    但し、式(2)において、Zは、炭素数1〜13の直鎖状または分岐状のアルキレン基、或いは、スルホニル基である。
  3. 前記式(1)において、Rが、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、又は、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホンから2個の水酸基を除いた残基である、請求項1又は2に記載のブリーディング抑制剤。
  4. 前記式(1)において、X及びYが水素原子である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のブリーディング抑制剤。
  5. 前記式(1)において、AO及びBOの全オキシアルキレン基中の90モル%以上がオキシエチレン基である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のブリーディング抑制剤。
  6. 前記式(1)において、m及びnがそれぞれ1〜219の整数であって、且つm+nが70〜220を満足する整数である、請求項1〜5のいずれか一項に記載のブリーディング抑制剤。
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