JP6606623B1 - 建物構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】間取りの自由度や外観デザインに優れる建物構造を提供する。【解決手段】水平方向に延びる平板状の構造スラブ板3,5と、複数の金属梁41〜48から構成され、構造スラブ板3,5に載置されて固定される梁構造体4,6と、構造スラブ板3,5及び梁構造体4,6の少なくともいずれか一方に固定され、構造スラブ板3,5より下方に配置される平板状の構造壁2と、を備えている。【選択図】図2

Description

本発明は、家屋、店舗、倉庫等の木造の建物構造に関する。
木材で組まれた枠組に構造用合板を張った壁、床及び天井によって構成される木造枠組壁工法(いわゆるツーバイフォー工法)は、在来工法の木造枠組壁工法とは異なり柱を用いずに建物を建築することができ、壁、床及び天井の配置により工法建物構造の強度を確保できることが知られている。
例えば、特許文献1に示される建物構造は、2階建の木造枠組壁工法によるものであって、1階部分は基礎に支持された土台と、土台に支持された根太と、根太の上面を覆うように固定された床材と、床材の上側に固定された枠組(構造壁)と、枠組に支持された頭つなぎと、を備え、2階部分は、1階部分の頭つなぎの上側に固定された根太と、根太の上面を覆うように固定された1階部分の天井をなすとともに2階部分の床をなす床板材と、床材の上側に固定された枠組(構造壁)と、枠組に支持された頭つなぎと、を備え、2階部分の頭つなぎの上側には屋根が固定されている。
特開2015−101850号公報(第5頁、第1,3,5図)
上述した、2階部分の根太は、水平方向に延びる角材であって平行して複数配置され、上面側は床材を介して2階部分の枠組に沿って釘により固定され、下面側は角材である頭つなぎを介して1階部分の枠組に沿って釘により固定されており、部屋の中央部分は部屋の周囲に比べて強度が低くなっているため、たわみやすくなっていた。また、枠組を1階部分及び2階部分の各側面に配置して耐力壁として機能させることで、構造強度を確保していることから、枠組の配置は制約されていた。具体的には、特許文献1のような木造枠組壁工法にあっては、構造強度を確保するために枠組を配置する位置等の様々な仕様が予め定められており、例えば、枠組同士の間隔を広げる等、間取りの自由度や外観デザインが制限される問題があった。
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、間取りの自由度や外観デザインに優れる建物構造を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の建物構造は、
水平方向に延びる木製平板状の構造スラブ板と、
複数の金属梁から構成され、前記構造スラブ板に載置されて固定される梁構造体と、
前記構造スラブ板及び前記梁構造体の少なくともいずれか一方に固定され前記構造スラブ板より下方に配置される木製平板状の構造壁と、を備え
前記梁構造体は、前記複数の金属梁により形成された多角形の内側において前記金属梁同士の間を繋ぐように別の前記金属梁が連結されて一体的に面状を成していることを特徴としている。
この特徴によれば、複数の金属梁から構成される強度の高い梁構造体が構造スラブ板に載置されて固定されることで構造スラブ板のたわみに対する強度が高いため、構造スラブ板の下方の一部の構造壁を省略しても構造強度を確保でき、間取りの自由度や外観デザインに優れる。さらに、構造スラブ板に梁構造体が載置されていることから、梁構造体が露見することがなく、美観を向上させることができる。
前記構造壁は、前記構造スラブ板を貫通した締結手段で前記梁構造体に対して固定されていることを特徴としている。
この特徴によれば、構造壁と構造スラブ板と梁構造体とが一体となって固定されるため、建物構造が安定する。
前記構造スラブ板は複数の板材からなり、これら板材の延びる方向は前記梁構造体と交差して配置されていることを特徴としている。
この特徴によれば、板材の短辺方向に沿って梁構造体が交差するように配置されることから、構造スラブ板の強度が高くなっており、キャンチレバー構造を大きく構成することができる。
前記梁は、H形鋼であることを特徴としている。
この特徴によれば、比較的軽い構造で高い曲げ強度を有する。
上階の構造壁は、前記梁構造体に固定されていることを特徴としている。
この特徴によれば、上階の構造壁と下階の構造壁と梁構造体とが一体となって固定されるため、建物構造が安定する。
前記梁構造体の上方には、前記構造スラブ板から離間して上階の床仕上げ材が延設されていることを特徴としている。
この特徴によれば、構造スラブ板が上階の床板を直接構成しないことから、床仕上げ材は構造強度に関わらず、床仕上げ材そのものの形状や素材の選択に加え、床仕上げ材に付加されるパーティションの位置を自由に選択することができ、空間設計の自由度に優れる。
本発明の実施例における建物構造を示す斜視図である。 建物構造を示す分解斜視図である。 構造壁と第1梁構造体とを連結する様子を示す分解斜視図である。 第1スラブ及び第1梁構造体を示す上面断面図である。 変形例1における建物構造を示す概略図である。 変形例2における建物構造を示す概略図である。 変形例3における建物構造を示す概略図である。 変形例4における建物構造を示す概略図である。 変形例5における建物構造を示す概略図である。 変形例6における建物構造を示す斜視図である。 (a)は変形例6における建物構造の1階部分を示す上面図、(b)は同じく2階部分を示す上面図、(c)は同じく3階部分を示す上面図である。
本発明に係る建物構造を実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。
実施例に係る建物構造につき、図1から図10を参照して説明する。以下、図4の紙面下側を建物構造の正面側(前方側)とし、建物構造を正面から見た左右を建物構造の左右側として説明する。
図1に示されるように、建物構造1は、例えば、戸建て住宅やアパートなどの建物構造であって、本実施例においては2階建ての建物に適用される。尚、本実施例の建物構造1は、2階建てである形態を例示するが、平屋、または3階建て以上の建物にも適用できる。
図1及び図2に示されるように、建物構造1は、基礎Fと、複数の構造壁2と、第1スラブ3と、第1梁構造体4(梁構造体)と、第2スラブ5と、第2梁構造体6(梁構造体)と、屋根材7と、から主に構成されている。具体的には、基礎Fの上方には、1階部分の側壁(外壁)を構成する複数の構造壁2が立設して配置されている。1階部分の構造壁2の上方には第1スラブ3が固定され、該第1スラブ3の上方には第1梁構造体4が固定されている。また、第1梁構造体4の上方には、2階部分の側壁を構成する複数の構造壁2が立設して配置されている。2階部分の構造壁2の上方には第2スラブ5が固定され、該第2スラブ5の上方には第2梁構造体6が固定され、第2梁構造体6の上方に屋根材7が固定されている。すなわち、構造壁2が第1スラブ3及び第2スラブ5を支持しており、構造壁2以外の柱を省略できるようになっている。尚、本実施例では、構造壁2が側壁を構成する形態を例示したが、構造壁2の外側に側壁を別途設けてもよい。
構造壁2は、例えば、厚さが150mmの厚板集成材で構成されており、左右方向または前後方向(構造壁2の幅方向)に並設されることにより建物構造1の側壁を構成している(図4参照)。また、構造壁2同士が離間した部位には、窓枠16が設置される(図1のみ図示)。尚、構造壁2同士が離間した部位には、窓枠16を設けず、開口としてもよいし、窓枠16に代えて他の構造部材を配置してもよい。
また、基礎F及び第1梁構造体4の上方には、図示しない床板(床仕上げ材)が支持されるようになっている。また、建物構造1の1階部分または2階部分には、空間を区画する構造壁2とは異なるパーティション(図示略)が設けられている。1階部分のパーティションは、第1スラブ3に吊り下げられた状態で第1スラブ3と床板との間で固定されている。すなわち、当該パーティションは、床板よりも構造強度の高い第1スラブ3に支持されるので、パーティションを安定して設置できる。尚、2階部分のパーティションについても1階部分のパーティションと同様の構成であるため、その説明を省略する。また、パーティションは、床板の上方に自立して設置されていてもよく、この場合、第1スラブ3または第2スラブ5に達しない高さのパーティションであってもよい。
第1スラブ3は、厚さが150〜210mmの複数の厚板集成材31,31’が左右方向(第1スラブ3の幅方向)に並設されて固定されることにより一体的に構成されており、1階部分の天井を構成する構造スラブ板として機能している。この厚板集成材31は、厚板集成材31’よりも前後方向に短く形成されており、第1スラブ3は上面視で略L字状を成す(図4参照)。
また、第2スラブ5は、厚さが150〜210mmの複数の厚板集成材51が左右方向(第2スラブ5の幅方向)に並設されて固定されることにより一体的に構成されており、2階部分の天井を構成する構造スラブ板として機能している。この厚板集成材51は、前後方向に同一長さに延設されており、第2スラブ5は上面視で長方形を成す。
図2及び図3に示されるように、第1梁構造体4は、複数のH形鋼41〜48(金属梁)を一体的に連結した枠体に形成されている。具体的には、図4に示されるように、左右方向に延びるH形鋼41,42が前後に離間して平行に配置されており、H形鋼41,42間を繋ぐように前後方向に延びるH形鋼43,44,45,46が左右に離間して配置されている。H形鋼41,42は、厚板集成材31の前後方向の長さと略同じ長さで離間しており、厚板集成材31の延設方向(前後方向)と直交する方向に延びている。
また、H形鋼43〜46のうち最も右側に配置されるH形鋼43と、その左側に隣接するH形鋼44との間は、左右方向に延びるH形鋼47により連結されており、H形鋼44と、その左側に隣接するH形鋼45との間は、左右方向に延びるH形鋼48により連結されている。また、H形鋼43は、H形鋼41,42の右端部を連結しており、H形鋼43〜46のうち最も左側に配置されるH形鋼46は、H形鋼41,42の左端部よりも右側の位置で連結している。尚、第2梁構造体6は、第1梁構造体4と同一構成であるため、第2梁構造体6の説明を省略する。
次いで、構造壁2、第1スラブ3、第1梁構造体4の詳しい連結態様について図3及び図4に基づいて説明する。尚、構造壁2、第2スラブ5、第2梁構造体6の連結態様は、構造壁2、第1スラブ3、第1梁構造体4の連結態様と同一であるため、その説明を省略する。さらに尚、ここでは、第1梁構造体4のH形鋼46に構造壁2及び第1スラブ3が連結される形態を例示する。
図3に示されるように、構造壁2の上端部の左右両側には、上方に延びるボルト8a(締結手段)を有する引張金物8が埋め込まれて設置されており、構造壁2の上端部の中央部には、上方に延びるボルト10aを有するせん断金物10が埋め込まれて設置されている。ボルト8aはボックス金具12に固定されている。ボックス金具12は、H形鋼46の底板にボルト及びナット(図示せず)等により固定されている。また、上階の構造壁2のボルト8a’は第1梁構造体4のH形鋼46に形成された貫通孔46aに上方から挿通され、ナット9により締結されている。また、せん断金物10のボルト10aは、ボックス金具11に固定されているとともに、ボックス金具11は、H形鋼46の底板にボルト及びナット(図示せず)等により固定されている。また、上階の構造壁2のせん断金物10’のボルト10a’は第1梁構造体4のH形鋼46に形成された貫通孔46aに上方から挿通され、ナット9により締結されている。第1梁構造体4のH形鋼46は、ネジ14等を用いて第1スラブ3に固定されている。また、ボックス金具12,ボックス金具11は、第1スラブ3の厚さと同程度の厚みを有し、第1スラブ3の切り欠き部15に配置される構造であり、第1梁構造体4と上下階の構造壁2とは、ボックス金具12,ボックス金具11を介して連結されることで、これらの固定強度を確保しながら、組み立てが容易となっている。
また、第1スラブ3は、H形鋼46の長手方向に沿って図示しないボルト・ナットにより固定されている。すなわち、第1スラブ3と第1梁構造体4とは一体化され、第1スラブ3は、その構造強度が第1梁構造体4により補強されつつ支持されている。
また、前述したように、第1スラブ3は、上面視で略L字状を成しているので、厚板集成材31’の前側の部位が第1梁構造体4よりも前方側に張り出すようになっている。すなわち、厚板集成材31’の前側の部位がキャンチレバー構造となっており、下方に構造壁2や柱などが存在しないので1階部分の空間を開放的に演出することができる。
構造壁2は、第1梁構造体4のH形鋼46の垂直上方及び垂直下方の位置に配置されている。尚、1階部分の側壁を構成する構造壁2は、図示しないアンカーボルトや金具などを介して基礎Fに固定されている。
以上説明したように、水平方向に延びる第1スラブ3には、複数のH形鋼41〜48から構成される第1梁構造体4が載置された状態で固定されており、一体化された第1スラブ3及び第1梁構造体4が平板状の構造壁2により支持される構造となっている。具体的には、第1スラブ3は、第1梁構造体4がリブとして機能することにより構造強度が向上しているので、第1スラブ3のたわみや変形を抑制できるようになっている。換言すれば、第1スラブ3のたわみや変形を抑制するために構造壁2を配置しなくて済み、例えば、第1スラブ3の一部をキャンチレバー構造とすることができる。すなわち、構造壁2は、第1スラブ3及び第1梁構造体4を支持できればよいので、構造壁2を自由に配置でき、間取りや外観デザインを自由に設計することができる。
また、建物構造1を組み立てるときには、1階部分の構造壁2を基礎Fに立設させた後、構造壁2から上方に延びるボルト8aに第1スラブ3の貫通孔3aを挿通し、第1スラブ3を構造壁2に支持させた状態でボルト8aを第1梁構造体4に対して下方から固定させ、第1梁構造体4の上方に2階部分の構造壁2を立設させるようになっている。このように、第1スラブ3を構造壁2に支持させた状態で該構造壁2と第1梁構造体4とを連結固定することができるとともに、第1スラブ3の上方に載置された第1梁構造体4を視認した状態で上方から2階部分の構造壁2が固定されることから、建物構造1を下から上に組上げる作業を行い易い。また、第1梁構造体4が第1スラブ3の上方に載置され、下方から見たときに露見することがないので、美観を向上させることができる。
また、第1梁構造体4が複数のH形鋼41〜48を面状に配置して一体的に連結した枠体であるため、第1スラブ3を効果的に補強することができる。尚、H形鋼41〜48を個別に第1スラブ3に対して固定してもよいし、H形鋼41〜48が一体化して第1梁構造体4を構成した後、第1スラブ3に第1梁構造体4を固定してもよい。
また、構造壁2は、第1スラブ3を貫通したボルト8aで第1梁構造体4に対して固定されており、第1スラブ3が構造壁2及び第1梁構造体4により狭持されて一体化されるので、構造壁2、第1スラブ3、第1梁構造体4の連結強度が向上する。
また、第1スラブ3は複数の厚板集成材31,31’からなり、第1梁構造体4におけるH形鋼41,42は、厚板集成材31,31’の延びる方向(前後方向)と交差して左右方向に延びている。すなわち、厚板集成材31,31’の連結方向にH形鋼41,42が配置されているので、厚板集成材31,31’同士の相対的な歪みを規制でき、第1スラブ3の強度を効果的に向上させることができる。また、厚板集成材31,31’は、H形鋼41,42と構造壁2とにより連結方向に沿って上下方向に挟まれるので、第1スラブ3のたわみに対する強度が高い。また、このように第1スラブ3の強度が高いので、厚板集成材31,31’の連結方向にキャンチレバー構造を大きく構成することができる。尚、第1スラブ3を構成する複数の厚板集成材31,31’は長手方向に繊維が延びているため、長手方向における強度が高く、厚板集成材31,31’の連結方向に交差する方向についても、キャンチレバー構造を大きく構成することができる。
また、第1梁構造体4は、H形鋼41〜48により構成されていることから、高い強度を確保しながらも軽量な構造とすることができる。
また、1階部分の構造壁2と2階部分の構造壁2とが同じ第1梁構造体4に連結され一体となって固定されるため、建物構造1が安定する。また、構造壁2は垂直方向に延びており、第1梁構造体4の垂直上方または垂直下方に配置されるので、構造壁2の垂直方向へかかる荷重に対する強度が高い。
また、第1梁構造体4の上方に第1スラブ3から離間して上階の床板が延設されており、第1スラブ3が上階の床板を直接構成しないことから、床材は構造強度に関わらず、床材そのものの形状や素材の選択に加え、床板に付加されるパーティションの位置を自由に選択することができ、空間設計の自由度に優れる。また、第1スラブ3と上階の床板との間の空間により遮音性も高まる。
また、第1スラブ3と上階の床板との間の空間をダクトや配線を収納するスペースとして利用できる。また、例えば、第1スラブ3と上階の床板との間の空間をチャンバーとして利用して、各部屋の換気冷暖房を行えるようにしてもよい。第1スラブ3や床板は、木材で形成されているので、コンクリート等に比べて熱容量が小さく、特に冷暖房のチャンバーとして利用する際に、冷房時には冷えやすく暖房時には温まりやすいという特徴を有するため、冷房時には冷え難く暖房時には温まり難い従来のコンクリートによるチャンバー構造よりも有利であるといえる。特に暖房時には第1スラブ3自体が温まりやすく、床暖房としても機能する。
また、構造壁2には、引張金物8,8’やせん断金物10,10’が埋め込まれており、これらを利用して構造壁2と第1梁構造体4とが連結されているので、地震などにより水平方向に作用する力(せん断力)に対する構造強度が高い。
また、建物構造の変形例1として次のようなものもある。図5に示されるように、本変形例1の建物構造の第1梁構造体400は、左右方向に延びるH形鋼400a,400bと、H形鋼400a,400b間を繋ぐように前後方向に延びるH形鋼400c,400d,400eと、から構成されている。H形鋼400c,400eは、H形鋼400a,400bの左右両端部を連結している。このように、第1梁構造体400は、H形鋼400a,400b,400c,400eにより上面視矩形状に形成されていてもよい。
また、建物構造の変形例2として次のようなものもある。図6に示されるように、本変形例2の建物構造の第1梁構造体401は、H形鋼400d,400eから前方に延びるH形鋼400f,400gと、H形鋼400f,400gの前端を連結するH形鋼400hと、を備えている。
また、建物構造の変形例3として次のようなものもある。図7に示されるように、本変形例3の建物構造の第1スラブ300は、H形鋼400c,400d,400eと前後方向の長さが略同一の厚板集成材300aと、H形鋼400d,400eの左右の離間幅と同一の左右方向の長さを有する厚板集成材300bと、H形鋼400f,400gと前後方向の長さが略同一の厚板集成材300cと、から構成されている。
厚板集成材300aは、上面視長方形を成し、H形鋼400a,400b,400c,400dで囲まれた部分に前後方向を向いて左右方向に4枚並設されている。また、厚板集成材300bは、上面視長方形を成し、H形鋼400a,400b,400d,400eで囲まれた部分に左右方向を向いて前後方向に3枚並設されている。厚板集成材300cは、上面視正方形を成し、H形鋼400a,400f,400g,400hで囲まれた部分に左右方向に2枚並設されている。
このように、複数種類の厚板集成材300a,300b,300cを組み合わせて第1スラブ300を構成してもよい。これにより複雑な形状の第1スラブに対応することができる。
また、建物構造の変形例4として次のようなものもある。図8に示されるように、本変形例4の建物構造の第1スラブ300’は、4枚の厚板集成材300aのうち、中央の厚板集成材300a’が厚板集成材300aよりも短尺となっており、階段や吹き抜け等の切欠部300Aが形成されている。
また、本変形例4の第1梁構造体401’は、H形鋼400c,400dの間を連結するH形鋼400jが設けられており、このH形鋼400jは、厚板集成材300a’の前端の辺に沿って配置されている。すなわち、切欠部300Aの前端及び後端がH形鋼400a,400jにより補強されるので、切欠部300Aを有する第1スラブ300’であっても第1スラブ300’のたわみや捻れ等を抑制できる。
また、建物構造の変形例5として次のようなものもある。図9に示されるように、本変形例4の建物構造の第1スラブ301は、前後方向に延び右端側に配置される厚板集成材301aと、左右方向に延び前後方向に並列される厚板集成材301b,301b,301b’と、上面視正方形を成す厚板集成材301cと、から構成されている。厚板集成材301b’は、厚板集成材301bよりも短尺となっており、厚板集成材301bよりも前方側に配置されている。したがって、前方側の厚板集成材301bと厚板集成材301b’と厚板集成材301aとにより切欠部301Aが形成される。
また、第1スラブ301は、第1梁構造体402,403により補強されている。第1梁構造体402は、H形鋼402a,402b,402c,402dが厚板集成材301aの外縁に沿って配置される平面視略長方形に形成されている。また、H形鋼402dには、厚板集成材301bの右端が固定されている。また、第1梁構造体403は、H形鋼403a,403b,403c,403dが平面視略長方形に配置されて形成されている。このように、第1スラブ301は、別体の2つの第1梁構造体402,403により補強されていているため、第1スラブ301の構造強度を確保できているとともに、切欠部301Aの前後に第1梁構造体402,403が配置されないので、切欠部301A周辺の美観が向上する。また、このようにすることで、第1梁構造体402,403を構成するH形鋼の数量を減らすことができる。
また、建物構造の変形例6として次のようなものもある。図10及び図11に示されるように、本変形例6の建物構造100は、3階建ての建物に適用されている。建物構造100の第1スラブ301は、平面視において歪な多角形(五角形)を成しており、第2スラブ501は、平面視において第1スラブ301とは異なる歪な多角形(七角形)を成している。また、第1梁構造体404及び第2梁構造体601は上面視において若干異なる形状を成しているが、外形はほぼ同一の歪な多角形(七角形)を成している。尚、第1梁構造体404及び第2梁構造体601は、第1スラブ301及び第2スラブ501内に収まる大きさの外形に形成されている。
このように、第1梁構造体404及び第2梁構造体601が第1スラブ301及び第2スラブ501に固定されて強度が確保されるので第1スラブ301及び第2スラブ501を自由な形状とすることができるとともに、構造壁2を第1スラブ301及び第2スラブ501上に自由に配置することができるので、第1スラブ301及び第2スラブ501のキャンチレバー構造を大きく形成することができ、建物構造100の設計自由度が高い。また、このように、第1梁構造体404及び第2梁構造体601の形状を異なるようにしてもよい。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施例では、構造壁2と第1スラブ3とが締結手段により固定され、第1スラブ3と第1梁構造体4とが別の締結手段により固定される形態を例示したが、これに限られず、第1スラブ3に形成した貫通孔に構造壁2のボルト8aを直接挿通させ、このボルトに対して第1梁構造体4を固定する構成としてもよい。さらに、予め第1スラブ3と第1梁構造体4とを一体化した後、一体化された第1スラブ3と第1梁構造体4とを構造壁2の上に組上げてもよい。
また、前記実施例では、構造壁2が第1スラブ3を介して第1梁構造体4に固定される形態を例示したが、これに限られず、例えば、構造壁2が上面視において第1梁構造体4と前後方向または左右方向にずれた位置で第1スラブ3に固定されていてもよい。
また、前記実施例では、第1梁構造体4が複数のH形鋼41〜48を一体的に連結した枠体である形態を例示したが、H形鋼41〜48は第1スラブ3を介して一体的に連結されていれば、H形鋼41〜48同士が直接連結されていなくてもよい。
また、前記実施例では、構造壁2が厚板集成材で構成されている形態を例示したが、構造壁は平板状であればその材料は自由に変更してもよい。
また、前記実施例では、構造壁2でのみ第1スラブ3や第2スラブ5等を支持する形態を例示したが、柱等を補助的に配置するようにしてもよい。
また、前記実施例では、第1スラブ3や第2スラブ5が複数の厚板集成材31,31’により構成されていたが、構造スラブ板は1枚の板材で構成されていてもよい。
また、前記実施例では、金属梁をH形鋼として説明したが、これに限られず、例えば、L形鋼や溝形鋼などでもあってもよいし、中空または中実の角柱状の梁材等であってもよい。
1 建物構造
2 構造壁
3 第1スラブ(構造スラブ板)
4 第1梁構造体(梁構造体)
5 第2スラブ(構造スラブ板)
6 第2梁構造体(梁構造体)
8a,8’ ボルト
31,31’ 厚板集成材(板材)
41〜48 H形鋼(金属梁)
51 厚板集成材(板材)
300 第1スラブ

Claims (6)

  1. 水平方向に延びる木製平板状の構造スラブ板と、
    複数の金属梁から構成され、前記構造スラブ板に載置されて固定される梁構造体と、
    前記構造スラブ板及び前記梁構造体の少なくともいずれか一方に固定され前記構造スラブ板より下方に配置される木製平板状の構造壁と、を備え
    前記梁構造体は、前記複数の金属梁により形成された多角形の内側において前記金属梁同士の間を繋ぐように別の前記金属梁が連結されて一体的に面状を成していることを特徴とする建物構造。
  2. 前記構造壁は、前記構造スラブ板を貫通した締結手段で前記梁構造体に対して固定されていることを特徴とする請求項に記載の建物構造。
  3. 前記構造スラブ板は複数の板材からなり、これら板材の延びる方向は前記梁構造体と交差して配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の建物構造。
  4. 前記梁は、H形鋼であることを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載の建物構造。
  5. 上階の構造壁は、前記梁構造体に固定されていることを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載の建物構造。
  6. 前記梁構造体の上方には、前記構造スラブ板から離間して上階の床仕上げ材が延設されていることを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載の建物構造。
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