JP5400283B2 - 建物ユニットの連結構造及びユニット建物 - Google Patents

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Description

本発明は、間隔をおいて配置された一対の建物ユニットを連結する建物ユニットの連結構造と、この建物ユニットの連結構造を備えたユニット建物と、に関するものである。
従来、柱と梁とを接合して形成される建物ユニットを、所定の間隔をおいて配置し、その間に別の構造を配置することで1つのユニット建物を構成することが行われている。
例えば、特許文献1では、複数の住宅ユニットを間隔をおいて配置し、この住宅ユニットの間に継ぎ梁を張り渡し、この継ぎ梁の上に床パネルを設置することが開示されている。
したがって、上記の構成によって、複数の住宅ユニットを所定の間隔に保ち、隔てられた住宅ユニット間の平面剛性が十分確保されたユニット住宅を提供することができる。
また、特許文献2では、複数の建物ユニットを間隔をおいて配置した際に、離隔配置された建物ユニットの上梁間に床フレームを配設し、床フレームの両側辺のそれぞれの一端部を対応する上梁の中間部に支持するとともに、床フレームの両側辺の他の部分を対応する柱の上端部に支持するように構成されたユニット建物が開示されている。
したがって、隣り合う建物ユニットの柱や梁が互いに重なり合うことがなく、構造状の無駄が排されたユニット建物を得ることができる。
特開昭59−106641号公報 特公平7−109109号公報
しかしながら、上記した特許文献1,2の構成は、いずれも建物ユニット間の荷重伝達を考慮したものではなかった。
そこで、本発明は、建物ユニット間の荷重伝達が良好な建物ユニットの連結構造と、この建物ユニットの連結構造を備えた建物ユニットと、を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明の建物ユニットの連結構造は、柱と該柱の上端間又は下端間を接続する梁とを有する一対の建物ユニットを間隔をおいて配置し、該一対の建物ユニットの同じ方向を向いた側面に付帯構造物を架け渡す建物ユニットの連結構造であって、前記付帯構造物を構成する水平フレームの突出部は、前記一対の建物ユニットの向かい合った柱間又は梁間に挟み込まれて固定されることを特徴とする。
また、前記水平フレームは、前記一対の建物ユニットの同じ方向を向いた柱間又は梁間に架け渡して固定することができる。
さらに、前記水平フレームの前記突出部は、向かい合った前記梁に沿うように配設される一対の第一枠材と、向かい合った前記柱又は前記梁に架け渡すように配設される第二枠材と、を備え、前記一対の第一枠材のそれぞれの端部近傍は、向かい合った前記柱又は前記梁に連結治具を介して固定されるとともに、前記第二枠材は、前記一対の第一枠材の端部に架け渡して固定される構成とすることができる。
そして、前記一対の第一枠材のそれぞれの端部近傍は、向かい合った前記柱又は前記梁の端部近傍に固定されることが好ましい。
また、前記連結治具は、向かい合った前記柱又は前記梁に取り付けられる建物側取付部と、前記第一枠材に取り付けられる第一枠材取付部と、該建物側取付部と該第一枠材取付部との間を繋ぐ連繋部と、を一体に備える構成とすることができる。
さらに、前記付帯構造物は、前記水平フレームを支持する柱を備えることが好ましい。
そして、本発明のユニット建物は、上記のいずれかの建物ユニットの連結構造を備えたユニット建物とすることができる。
このように、本発明の建物ユニットの連結構造は、付帯構造物を構成する水平フレームの突出部が、一対の建物ユニットの向かい合った柱間又は梁間に挟み込まれて固定されている。
したがって、柱又は梁の側面から突出部の側面へと面に直交する方向に水平荷重を伝達できるため、水平荷重を効率よく伝達することができる。
さらに、水平フレームを、一対の建物ユニットの同じ方向を向いた柱間又は梁間に架け渡して固定することで、突出部の両側と水平フレームの両側とを通じて建物ユニットと付帯構造物とを前後左右に複数箇所で連結するため、付帯構造物を構成する水平フレーム全体の剛性を利用して建物ユニットどうしを連結することができる。
また、突出部は一対の第一枠材と第二枠材とを備え、一対の第一枠材のそれぞれの端部近傍は向かい合った柱又は梁に連結治具を介して固定されるとともに、第二枠材は一対の第一枠材の端部に架け渡して固定される。
このように構成すれば、柱又は梁から第一枠材の端部近傍に伝達された水平荷重を、第一枠材の端部に架け渡された第二枠材に対する軸力として作用させるため、荷重の伝達効率が良好となる。
さらに、一対の第一枠材のそれぞれの端部近傍は、向かい合った柱又は梁の端部近傍に固定されることで、剛性の大きい隅角部どうしを連結することになるため、建物ユニットと水平フレームとの一体性を高めることができる。
そして、連結治具は、建物側取付部と第一枠材取付部と連繋部とを一体に備えているため、建物ユニットの構造を変えることなく、建物ユニット柱又は梁と水平フレームの第一枠材とを強固に連結することで、建物ユニットどうしを強固に連結することができる。
また、付帯構造物は水平フレームを支持する柱を備えることで、建物ユニットが斜めに倒れるような変形を防止することができる。
さらに、上記のいずれかの建物ユニットの連結構造を備えたユニット建物は、ユニット建物全体の一体性が高く、荷重伝達が良好なユニット建物となる。
以下、本発明の最良の実施の形態について図面を参照して説明する。
まず、図2を用いて本発明の建物ユニットの連結構造Cを備えるユニット建物Sの全体構成を説明する。
このユニット建物Sは、図1,2に示すように、1階の一方の建物ユニット1,・・・と、1階の他方の建物ユニット2,・・・と、2階の一方の建物ユニット1A,・・・と、2階の他方の建物ユニット2A,・・・と、1階の一方の建物ユニット1と1階の他方の建物ユニット2とにおける同じ方向を向いた側面11,21に架け渡された付帯構造物としての廊下3と、この廊下3に取り付けられた階段9と、を備えている。
この1階の一方の建物ユニット1は、図3に示すように、4本の柱13,・・・と、この柱13,・・・の下端間を接続する梁としての4本の床梁17,・・・と、この柱13,・・・の上端間を接続する梁としての4本の天井梁141,142,143,144と、これらを連結するための継手材としてのジョイントプレート15,・・・と、によって構成される骨組み構造体を備えている。
ここで、上記の骨組み構造体において、柱13,・・・としては角形鋼管などを使用することができる。また、床梁17,・・・及び天井梁141,142,143,144としては、溝形鋼などを使用することができる。
また、継手材としてのジョイントプレート15,・・・は、金属などによって、上記の床梁17や天井梁141,142,143,144の外形と略同一の内形を有するコ字状断面に形成されて、柱13の上端近傍及び下端近傍の側面に突設されている。さらに、このジョイントプレート15の内側に、上記の床梁17や天井梁141,142,143,144などが溶接によって固定されている。
そして、この骨格となる骨組み構造体に内壁面材(不図示)や外壁面材(不図示)や床板(不図示)や天井板(不図示)などを取り付けることによって建物ユニット1が完成する。
なお、上記した構成については、1階の他方の建物ユニット2や、2階の建物ユニット1A,2Aについても略同様であるから説明を省略する。
また、付帯構造物としての廊下3は、図2,3に示すように、水平フレーム30と、この水平フレーム30の端縁に立設される手摺38と、この水平フレーム30を支持する柱33,・・・と、を備えている。
この水平フレーム30は、図3に示すように、第一枠材31,31と第二枠材32と第五枠材37とによって形成される中央の枠と、第三枠材35,35と第四枠材36と第五枠材37とによって形成される両端の枠と、が間隔保持材34,34及び柱33,33の上端部を介して連結されて構成されている。
この中央の枠を構成する第一枠材31は、溝形鋼などによって形成されるもので(図5参照)、一方の端部近傍の側面が建物ユニット1,2の向かい合った天井梁142,242の継手材15,25の側面に、後述する連結治具4を介して取り付けられている。
また、中央の枠を構成する第二枠材32は、溝形鋼などによって形成されるもので(図5参照)、上記した第一枠材31,31の端部どうしに架け渡すように溶接などによって固定されて、向かい合った天井梁142,242に架け渡す方向に配設されている。
このように、この第一枠材31,31の端部近傍と、第二枠材32と、によって構成される突出部30aが、建物ユニット1,2の向かい合った天井梁142,242の間に挟みこまれることとなる。
また、この第二枠材32には、図4(a)に示すように、階段9を構成する階段フレーム91,91が取り付けられている。
さらに、両端の枠を構成する第三枠材35や第四枠材36や第五枠材37は、溝形鋼などによって形成されるもので、第四枠材36,36の側面は後述する連結治具4によって建物ユニット1,2の同じ方向を向いた天井梁141,241の側面に固定されている。
加えて、建物ユニット1,2とは反対側に配設される第五枠材37は、中央の枠と両端の枠とで共通して用いられており、水平フレーム30全体としての一体性を高めている。
そして、本実施の形態の建物ユニットの連結構造Cは、図4に示すように、建物ユニット1,2の向かい合った梁としての天井梁142,242と、付帯構造物としての廊下3の第一枠材31,31と、が連結治具4によって連結されている。
この連結治具4は、図6に示すように、向かい合った天井梁142,242に取り付けられる建物側取付部41と、第一枠材31に取り付けられる第一枠材取付部42と、建物側取付部41と第一枠材取付部42との間を繋ぐ一対の連繋部43,43と、を一体に備えている。
建物側取付部41は、図6に示すように、金属などによって板状に形成されるもので、板面の中央上部及び中央下部にボルト孔41a,41aが形成されている(図6(c)参照)。
そして、図5(a)(c)に示すように、建物側取付部41の板面をジョイントプレート15の側面に沿うように合わせて、ボルト・ナット51,51によって、天井梁14、ジョイントプレート15、建物側取付部41をこの順に挿通させて締め付けることで、連結治具4を天井梁142に固定している。
また、第一枠材取付部42は、図6に示すように、金属板などを折り曲げて略L字断面状に形成されるもので、L字の垂直面を構成する垂直板421と、L字の水平面を構成する水平板422と、を備えている。
この垂直板421は、中央に形成されるシノ孔421aと中央上部に形成されるボルト孔421bとを備えており、板面が上記した建物側取付部41の板面と平行になるように形成されている。
また、水平板422は、上記の垂直板421の下縁を略垂直に折り曲げるようにして形成されるもので、第一枠材31を取り付ける際にガイドとなるガイドピン44とシノ孔422aとボルト孔422bとを備えている。
なお、図6において、ガイドピン44は、円錐が2つ重ねられてキノコ状に形成されているが、円孔が設けられた板に挿入されて抜けにくいものであれば、どのような形状であってもよい。
そして、図5に示すように、このガイドピン44は上記した第一枠材31の端部近傍のフランジに設けられたガイド孔(不図示)に挿入されるとともに、水平板422に設けたボルト孔422bを通じて第一枠材31の端部近傍のフランジをボルト・ナット53によって挿通させて締め付けることで、第一枠材31のフランジと連結治具4とを固定している。
さらに、図5に示すように、垂直板421に設けたボルト孔421bを通じて第一枠材31の端部近傍のウェブをボルト・ナット52によって挿通させ、抑え板45を介して締め付けることで、第一枠材31のウェブと連結治具4とを固定している。
また、一対の連繋部43,43は、図6に示すように、金属などによって板状に形成されるもので、上記した建物側取付部41の面と第一枠材取付部42の垂直板421の面との両方に略垂直になるように、2枚が平行に嵌め込まれて溶接などによって固定されている。
したがって、図5に示すように、この一対の連繋部43,43は、向かい合った天井梁142,242に架け渡す方向に板面を平行にして配設されることとなり、一方の建物ユニット1からの水平荷重を他方の建物ユニット2へ軸力として伝達できるように形成されている。
次に、本実施の形態の建物ユニットの連結構造Cを備えるユニット建物Sの設置作業について、図2,3を参照しながら説明する。
まず、あらかじめ工場において、柱13,・・・や天井梁141,142,143,144や床梁17,・・・などをジョイントプレート15の内面に溶接によって固定して骨組構造体を形成する。
続いて、この骨組構造体に内壁面材などを取付けることで、建物ユニット1,2,1A,2Aを製造する。この際、廊下3を取付ける側の1階の建物ユニット1,2の外壁面材16(図5参照)には、連結治具4を取付けるための取付孔16aを設けておく。
次に、完成した1階の建物ユニット1,2を、トレーラなどに載せて施工現場まで運搬し、現場に構築した基礎7に載置し、アンカーボルトによって固定する。この状態では、一方の1階の建物ユニット1と他方の1階の建物ユニット2とは互いに連結されていない。
これとは別工程において、中央の枠と両端の枠とに分けて運搬された水平フレーム30を、間隔保持材34,34と柱33,・・・とを介して互いに接合し、一体構造としておく。
一方、建物ユニット1,2には、上記した外壁面材16に設けた取付孔16aを通じて、向かい合った天井梁142,242に連結治具4,4を取り付けておく。具体的には、図5に示すように、ボルト・ナット51,51によって、天井梁14とジョイントプレート15と連結治具4とを連通して締め付けて固定する。
同様に、同じ方向を向いた天井梁141,241に連結治具4,4を取り付けておく。
次に、組み立てられた水平フレーム30を有する廊下3を、クレーンなどによって吊り上げながら慎重に移動させ、水平フレーム30の突出部30aが建物ユニット1,2の向かい合った天井梁142,242の間に挟み込まれるようにさせて固定する。
具体的には、図5に示すように、まず、水平フレーム30の第一枠材31の端部近傍に設けられたガイド孔(不図示)の位置を連結治具4のガイドピン44の位置に合わせ、ガイドピン44をガイド孔に挿入させてやることで位置を決める。
そして、位置が決められたら、連結治具4の第一枠材取付部42の垂直板421に設けたボルト孔421bを通じて第一枠材31のウェブを抑え板45を介してボルト・ナット52によって締め付けて固定するとともに、水平板422に設けたボルト孔422bを通じて第一枠材31のフランジをボルト・ナット53によって締め付けて固定する。
同様に、水平フレーム30の両端の枠の第四枠材36,36を、これと平行な建物ユニット1,2の天井梁141,241に連結治具4を介して固定する。
最後に、2階の建物ユニット1A,・・・,2A,・・・を1階の建物ユニット1,・・・,2,・・・の上に載置して固定し、さらに屋根ユニット8を載置して固定することで、ユニット建物Sの設置作業が完了する。
次に、本実施の形態の建物ユニットの連結構造Cの作用について説明する。
このように、本発明の建物ユニットの連結構造Cは、付帯構造物としての廊下3を構成する水平フレーム30の突出部30aが、一対の建物ユニット1,2の向かい合った天井梁142,242間に挟み込まれて固定されている。
したがって、天井梁142,242の側面から突出部30aの側面へと面に直交する方向に水平荷重を伝達できるため、荷重の伝達効率が良好である。
つまり、建物ユニット1,2どうしの間隔が狭くなる方向に作用する水平荷重に対しては、天井梁142,242や突出部30aの側面に直交する方向に荷重を伝達することで、ボルトのせん断力などによって荷重を伝達する必要がなくなり、水平フレーム30で突っ張るようにして伝達できる。
さらに、水平フレーム30を、一対の建物ユニット1,2の同じ方向を向いた天井梁141,241に架け渡して固定することで、突出部30aの取付箇所と水平フレーム30の取付け箇所とを通じて建物ユニット1,2と付帯構造物としての廊下3とを前後左右に複数箇所で連結するため、付帯構造物としての廊下3を構成する水平フレーム30全体の剛性を利用して建物ユニット1,2どうしを連結することができる。
つまり、一般に、廊下やバルコニー(不図示)や庇(不図示)などの付帯構造物は、鉛直荷重を支持するために、所定の剛性を有する水平フレームを備えている。従来、この水平フレームは、建物ユニットの同じ方向を向いた外壁に架け渡されて固定されるだけであり、向かい合った外壁に挟み込まれることはなかった。
しかしながら、このように、水平フレームが建物ユニットの同じ方向を向いた外壁に架け渡されて固定されるだけでは、この同じ方向を向いた外壁に沿う方向の水平荷重を効率よく伝達することは困難であった。
すなわち、水平フレームの側面を、外壁に架け渡すように固定したとしても、地震荷重などの大きい荷重が作用した場合には、水平フレームの外壁側に位置する部材のみによって水平荷重を負担することとなるため、効率よく水平荷重を伝達することはできなかった。
これに対して、本実施の形態の水平フレーム30は、水平フレーム30を同じ方向を向いた天井梁141,241に架け渡して固定されることに加えて、水平フレーム30の突出部30aが一対の建物ユニット1,2の向かい合った天井梁142,242間に挟み込まれて固定されている。
したがって、地震荷重などの大きい荷重が作用した場合でも、水平フレーム30における建物ユニット1,2の側面11,21側に位置する第二枠材32や第四枠材36,36だけではなく、水平フレーム30の全体で水平荷重を伝達することができる。
つまり、第一枠材31,31の端部が向かい合った天井梁142,242の間に挟み込まれることで、この第一枠材31,31を介して側面11,21とは反対側に位置する第五枠材37や、隣接する第三枠材35,35などに荷重を分散することで、水平フレーム30の全体で水平荷重を伝達することができる。
また、本実施の形態の建物ユニットの連結構造Cは、一対の建物ユニット1,2の同じ方向を向いた天井梁141,241と、向かい合った天井梁142,242と、の2つの辺を水平フレーム30によって固定している。したがって、ユニット建物Sの全体が水平面内で捩れるような変形を防止することができる。
そして、本実施の形態の付帯構造物としての廊下3は、水平フレーム30の端縁に手摺38が立設され、上下方向にも剛性を有しているため、建物ユニット1,2の上下方向の相対変位を抑えることもできる。
また、水平フレーム30には柱33,・・・が取り付けられて下方から支持されているため、建物ユニット1,2が斜めに倒れるような変形に対しても、この柱33,・・・によって変形を防止することができる。
つまり、柱33,・・・は水平フレーム30に固定されていることで、水平フレーム30の上下移動を拘束することができるため、結果としてこの水平フレーム30が固定された建物ユニット1,2の上下移動を拘束することができる。
このように上下移動を拘束すれば、建物ユニット1,2が斜めに倒れるように変形することを防止できる。
そして、上記したように、間隔をおいて配置された建物ユニット1,2の間に水平荷重を効率よく伝達することができれば、互いに他方を支えることができるため、建物ユニット1,2のそれぞれの水平荷重に対する安定性を高くすることができる。
また、突出部30aは一対の第一枠材31,31と第二枠材32とを備え、一対の第一枠材31,31のそれぞれの端部近傍は向かい合った天井梁142,242に連結治具4,4を介して固定されるとともに、第二枠材32は一対の第一枠材31,31の端部に架け渡して固定される。
このように構成すれば、天井梁142,242から第一枠材31,31の端部近傍に伝達された水平荷重を、第一枠材31,31の端部に架け渡された第二枠材32に対する軸力として作用させるため、荷重の伝達効率が良好となる。
さらに、一対の第一枠材31,31のそれぞれの端部近傍は、向かい合った天井梁142,242の端部近傍に固定されることで、剛性の大きい隅角部どうしを連結することになるため、建物ユニット1,2と水平フレーム30との一体性を高めることができる。
すなわち、隅角部では面内で建物ユニット1の柱13と天井梁142とが直交していることに加えて、面外方向にも天井梁141が連結されている。同様に、水平フレーム30でも、第一枠材31と第二枠材32とが連結されている。このように剛性が高い隅角部どうしを連結し、面外方向の天井梁141と第二枠材32とが直線状に並ぶことで、荷重が作用した際にも隅角部近傍の連結箇所が変形してしまうことがなくなり、ユニット建物S全体としての一体性が高くなる。
そして、連結治具4は、建物側取付部41と第一枠材取付部42と連繋部43,43とを一体に備えているため、建物ユニット1,2の構造を変えることなく、建物ユニット1,2の天井梁142,242と水平フレーム30の第一枠材31,31とを強固に連結することで、建物ユニット1,2どうしを強固に連結することができる。
このように、建物ユニット1,2の構造を変えないということは、工場の生産ラインにおいて建物ユニット1,2を生産するユニット工法においては、略同一の生産ラインを使用できるという点で特に効果が大きいといえる。
加えて、この連結治具4は、第一枠材取付部42の垂直板421に設けたボルト孔421bを通じて第一枠材31のウェブをボルト・ナット52によって固定するとともに、水平板422に設けたボルト孔422bを通じて第一枠材31のフランジをボルト・ナット53によって固定している。
このように、第一枠材31のウェブとフランジとを固定することで、第一枠材31を上下方向に2箇所で固定することとなるため、第一枠材31が断面方向に倒れるような変形に対しても強い構造となっている。
加えて、連結治具4は、建物側取付部41と第一枠材取付部42と連繋部43,43とを一体に備えているため、現場施工の手間を省いて、工期を短縮することができる。
つまり、建物ユニット1と水平フレーム30を連結する際に、まず建物ユニット1に連結治具4を取り付け、次に連結治具4に水平フレーム30を取り付けるという、2段階の作業によって建物ユニット1と水平フレーム30とを連結することができる。この際、上記したように建物ユニット1の構造を変える必要もない。
さらに、連結治具4の第一枠材取付部42は水平板422を有しており、この水平板422に設けたガイドピン44に水平フレーム30の第一枠材31の位置を合わせ、ボルト・ナット53によって固定することで、水平フレーム30の取り付けを容易にしている。
すなわち、水平フレーム30の取り付け作業を、位置あわせの作業と固定の作業とに分割することで、取り付け作業全体を容易にすることができる。
そして、上記したような建物ユニットの連結構造Cを備えたユニット建物Sは、ユニット建物S全体の一体性が高く、荷重伝達が良好で安定性の高いユニット建物Sとすることができる。
つまり、間隔をおいて配置された建物ユニット1,2の間に水平荷重を効率よく伝達することができれば、一方の建物ユニット1に水平荷重が作用した際には他方の建物ユニット2によって支持できるうえに、他方の建物ユニット2に水平荷重が作用した際には一方の建物ユニット1によって支持することができる。
さらに、地震によってユニット建物S全体に水平荷重が作用した際にも、建物ユニット1,2を相互に連結することで、ユニット建物Sの全体としての剛性を高めることで、全体の変形などを抑えることができる。
以上、図面を参照して、本発明の最良の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
例えば、本実施の形態では、付帯構造物としての廊下3の突出部30aを、向かい合った梁としての天井梁142,242の間に挟み込む場合について説明したが、これに限定されるものではなく、梁としての向かい合った床梁間に挟み込むものでもよいし、向かい合った柱間に挟み込むものでもよい。
そして、本実施の形態では、付帯構造物として廊下3を用いる場合について説明したが、これに限定されるものではなく、バルコニーや庇など、建物ユニットの同じ方向を向いた側面に架け渡されるものであれば、どのようなものであっても適用できる。
また、本実施の形態では、水平フレーム30が建物ユニット1,2の天井梁142,242に取り付けられる構造について説明したが、これに限定されるものではなく、隅角部近傍の剛性が高い部材であれば、どの部材に取り付けるものであってもよい。
さらに、本実施の形態では、連結治具4を用いて建物ユニット1,2と水平フレーム30とを連結する構造について説明したが、これに限定さえるものではなく、連結治具4を用いずに建物ユニット1,2と水平フレーム30との部材どうしを直接連結するものであってもよい。
そして、本実施の形態では、付帯構造物としての廊下3を1階の建物ユニット1,2に連結する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、3階建ての建物などの場合に2階の建物ユニットに連結するものであってもよい。
本発明の最良の実施の形態の建物ユニットの連結構造を備えるユニット建物の概略構成を説明する平面図である。 本発明の最良の実施の形態の建物ユニットの連結構造を備えるユニット建物の構成を説明する斜視図である。 本発明の最良の実施の形態の建物ユニットの連結構造の構成を分解して説明する分解斜視図である。 本発明の最良の実施の形態の建物ユニットの連結構造の構成を説明する説明図である。(a)は水平方向に切断して上から見た断面図であり、(b)は(a)においてA−A矢視方向に見た断面図である。 本発明の最良の実施の形態の建物ユニットの連結構造の構成を拡大して説明する拡大説明図である。(a)は水平方向に切断して上から見た断面図であり、(b)は鉛直方向に切断して正面から見た断面図であり、(c)は鉛直方向に切断して側面から見た断面図である。 連結治具の構成を説明する説明図である。(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は側面図である。
符号の説明
S ユニット建物
C 建物ユニットの連結構造
1,2 建物ユニット
11,21 側面
13,23 柱
141,241 同じ方向を向いた天井梁(梁)
142,242 向かい合った天井梁(梁)
3 廊下(付帯構造物)
30 水平フレーム
30a 突出部
31 第一枠材
32 第二枠材
33 柱
4 連結治具
41 建物側取付部
42 第一枠材取付部
421 垂直板
422 水平板
43 連繋部
51,52,53 ボルト・ナット

Claims (7)

  1. 柱と該柱の上端間又は下端間を接続する梁とを有する一対の建物ユニットを間隔をおいて配置し、該一対の建物ユニットの同じ方向を向いた側面に付帯構造物を架け渡す建物ユニットの連結構造であって、
    前記付帯構造物を構成する水平フレームの突出部は、前記一対の建物ユニットの向かい合った柱間又は梁間に挟み込まれて固定されるものであって、
    前記水平フレームの前記突出部は、向かい合った前記梁に沿うように配設される一対の第一枠材と、向かい合った前記柱又は前記梁に架け渡すように配設される第二枠材と、を備え、
    前記一対の第一枠材のそれぞれの端部近傍は、向かい合った前記柱又は前記梁に連結治具を介して固定されるものであって、
    前記連結治具は、向かい合った前記柱又は前記梁に取り付けられる建物側取付部と、前記第一枠材に取り付けられる第一枠材取付部と、該建物側取付部と該第一枠材取付部との間を繋ぐ連繋部とを一体に備えるとともに、
    前記第一枠材取付部は、前記第一枠材を取り付ける際にガイドとなるガイドピンと、前記第一枠材を固定するボルト・ナットとを備え
    前記水平フレームの前記建物ユニットとは反対側に配設される枠材は、前記突出部が設けられる中央の枠を構成する部分と両端の枠を構成する部分とが一体の共通した部材によって形成されることを特徴とする建物ユニットの連結構造。
  2. 前記中央の枠の前記第一枠材と前記両端の枠とは、間隔保持材を介して連結されることを特徴とする請求項に記載の建物ユニットの連結構造。
  3. 前記水平フレームは、前記一対の建物ユニットの同じ方向を向いた柱間又は梁間に架け渡されて固定されることを特徴とする請求項1又は2に記載の建物ユニットの連結構造。
  4. 前記第二枠材は、前記一対の第一枠材の端部に架け渡して固定されることを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか一項に記載の建物ユニットの連結構造。
  5. 前記一対の第一枠材のそれぞれの端部近傍は、向かい合った前記柱又は前記梁の端部近傍に固定されることを特徴とする請求項に記載の建物ユニットの連結構造。
  6. 前記付帯構造物は、前記水平フレームを支持する柱を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか一項に記載の建物ユニットの連結構造。
  7. 請求項1乃至請求項のいずれか一項に記載の建物ユニットの連結構造を備えたユニット建物。
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