JP6605443B2 - マッサージ機構及び椅子型マッサージ機 - Google Patents
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Description
しかし近年では、マッサージ感に関する要望は多種多様となり、例えば「人に肩を掴まれて施術されているような肩揉み動作を実現してほしい」といった要望が使用者から挙がってきている。
本発明のマッサージ機構は、掴みマッサージを施す掴み施療子を一方側に備えた掴みアームと、揉みマッサージを施す揉み施療子を一方側に備えた揉みアームと、前記掴みアームを駆動する掴みマッサージ手段と、を有するマッサージ機構であって、前記掴みマッサージ手段は、前記掴み施療子が前記揉み施療子に対して近接離反するように、前記掴みアームを駆動するものであって、前記掴みマッサージ手段は、駆動モータの回転駆動力を伝達する回転軸と、前記回転軸に対して偏心状態で取り付けられると共に、外周面にカム面が形成された偏心ボス部と、前記掴みアームに設けられ、前記偏心ボス部のカム面に嵌り込む環状嵌合部と、前記回転軸の回転に伴って、前記掴みアームが同伴回転することを規制する規制部と、を備えており、前記掴みアームの基端部には、当該掴みアームの一方側から他方側へと向かう溝部が形成されており、前記溝部に前記偏心ボス部が挿入される構成とされていることを特徴とする。
好ましくは、前記溝部には、当該溝部内をスライド自在に移動する摺動子が設けられ、前記摺動子の中央に形成された貫通孔が、前記偏心ボス部のカム面に嵌り込む環状嵌合部とされているとよい。
好ましくは、前記規制部は、前記掴みアームの基端部から他方側に向かって突出する突起部の先端に設けられている規制ピンと、前記規制ピンに対面する部位に形成され且つ前記規制ピンが挿入される規制孔と、を有し、前記掴みアームは、前記規制孔に挿入された前記規制ピンの軸心回りに回動自在とされ、前記回転軸と同伴回転することが規制されているとよい。
なお、以下に説明する実施形態は、本発明を具体化した一例であって、その具体例をもって本発明の構成を限定するものではない。
また、以降の説明においては、図1において矢印で示される方向を椅子型マッサージ機1を説明する際の方向とする。これは椅子型マッサージ機1に着座した使用者から見た方向と一致する。なお、これらの方向については適宜図面中に矢印を用いて示している。
座部2の下側には、座部2を支持する支持フレーム6aが設けられている。この支持フレーム6aは、前後方向、左右方向、上下方向を向く角材(棒材)を格子状に組み合わせたものである。支持フレーム6aは、接地フレーム(床面などに接地した枠体)に、連結されている。つまり、支持フレーム6aは、床面から上方に離れた位置に座部2を保持できるようになっている。
肘かけ部4は、座部2の左側に配備される左肘かけ部4aと、座部2の右側に配備される右肘かけ部4bとから構成されている。これら左右の肘かけ部4の上面は使用者が肘や腕を載せられるように前後方向に長い平坦面として形成されている。
フットレスト部5は、収納室9よりやや小さい角状の部材であり、使用者の下肢を挿入可能な下肢挿入部8を前方及び上方に向かって開口するように備えている。また、フットレスト部5の内部には、下肢挿入部8に挿入された下肢に対してマッサージを行う下肢マッサージ部が設けられており、使用者の下肢に対してマッサージを行うことができる構成となっている。
図3〜図5に示すように、具体的には、本実施形態のマッサージ機構7には、マッサージ機構7から見て前方上側に延設された第1アーム11(揉みアーム)と、前方下側に延設された第2アーム12とが設けられている。すなわち、第1アーム11及び第2アーム12は、施療部側に向かって突出するように設けられている。
この基端部には、貫通状の第1環状嵌合部20(詳細は後述)が形成されている。マッサージ部材10は、基端部の第1環状嵌合部20の軸心が左右方向を向くように配備される。基端部には、後述する回転軸17が左右方向を向いて貫通状に配備される。
このように、第1アーム11及び第2アーム12の基端部は、上記した回転軸17に対して左右方向を向く軸心回りに、揺動自在となるように取り付けられている。すなわち、第1アーム11及び第2アーム12は、共通とされた基端部を介して、一体に揺動可能となっている。
その第1アーム11の先端部には、第1アーム11の延設方向に沿って延びる軸部15が形成されている。また、第2アーム12の先端部にも、第2アーム12の延設方向に沿って延びる軸部15が形成されている。
なお、本実施形態においては、第1アーム11の軸部15には、その軸心に対して略直交する方向(略上下方向)を向く軸部16が備えられている。第1施療子13は、第1アーム11の軸部15に対して略直交する方向を向く軸部16の軸心回りにも回転自在となっている。
このように、第1施療子13と第2施療子14を備える湾曲状のマッサージ部材10が、左右一対配備されている間には、回転軸17の回転運動を、第1アーム11及び第2アーム12の揺動運動に変換して、揉みマッサージ動作を発生させる揉みマッサージ手段が設けられている。
この傾斜ボス部18の外周面には、傾斜カム面19が周回するように形成されている。その傾斜カム面19の軸心は、回転軸17の軸心と交差する方向を向くように配備されている。傾斜カム面19は、回転軸17の軸心方向に対して傾斜した状態で、その回転軸17の軸心回りを周回する。
連結アーム22は、長尺の部材であって、先端部が垂下するように配備されている。この連結アーム22の基端部は、左右方向に向かって開口された第3環状嵌合部24が設けられており、その第3環状嵌合部24に叩き駆動軸41(詳細は後述)が左右方向を向いて貫通状に配備される。一方、連結アーム22の先端部には、前方に開放状とされ、球体21aが回動自在に嵌り込む凹部23が設けられている。また、連結アーム22長手方向中途部は、左右方向に揺動自在とされている。
このとき、マッサージ部材10が連結アーム22によって連結されていることにより、マッサージ部材10と傾斜ボス部18が一体に回動することを規制している。
このように、マッサージ部材10(第1アーム11及び第2アーム12)は、回転軸17の軸心回りの回転を規制された状態で左右方向に往復状に揺動を繰り返すので、第1施療子13及び第2施療子14も左右方向に揺動し、これらの施療子13,14の間に施療部を挟み込むようにして施療部に対する揉みマッサージが可能となる。
規制部31は、掴みアーム27の揺動方向を規制する規制ピン32と、規制ピン32が挿入される規制孔33と、を有している。
規制ピン32が、突起部29bの貫通孔30に挿入されるとともに、規制孔33に挿入された上で、規制孔33の直交孔33aと規制ピン32の貫通孔32aとに係合ピンが挿入されることで、掴みアーム27がマッサージ機構7の本体側に連結されて、規制ピン32の軸心回りに回動自在となり、回転軸17と同伴回転することが規制される。
また、上記した本実施形態とは逆に、掴みアーム27側に規制孔33が形成され、それに対面する位置(例えばマッサージ機構7の本体側など)に規制ピン32が固定状に設けられていてもよい。すなわち、規制ピン32と規制孔33との配備位置が逆になっていてもよい。
さて、図5、図7に示すように、掴みアーム27の長手方向中途部には、当該掴みアーム27の一方側から他方側へと向かう溝部34が形成されている。この溝部34は、開口が左右方向を向く、側面視で略矩形状の孔とされている。溝部34は、一方側から他方側へと向かう方向の縁(辺)35が、それに直交する方向の縁に対して、やや長いものとされている。
摺動子36は、薄い板片であって、掴みアーム27の溝部34を挟むように、左右一対配備されている。この摺動子36は、溝部34に設けられている長い縁(長辺)35に当接する側壁面37を有している。つまり、摺動子36に設けられている一対の側壁面37との距離は、溝部34内の対向する一対の長い縁35との距離と同じである。また、掴みアーム27の外側となる摺動子36の一方端は、フランジ状とされている。
摺動子36は、側壁面37が溝部34の長い縁35に摺動自在に当接するように挿入されるとともに、フランジ部が掴みアーム27に当接し、第2環状嵌合部38に偏心ボス部39が摺動自在に嵌入されることで、掴みアーム27に対して一方側から他方側へ摺動自在に係合される。
掴みマッサージ手段は、先端側に配備された掴み施療子28を、第1施療子13に対して、近接離反させるように掴みアーム27を駆動する構成である。
本実施形態においては、偏心ボス部39と傾斜ボス部18は、一体的に形成された部材であり、左右一対配備されている。すなわち、傾斜ボス部18の幅方向の内側に、偏心ボス部39が設けられている。なお、偏心ボス部39と傾斜ボス部18は、別々の部材とされていても構わない。例えば、偏心ボス部39が、傾斜ボス部18に隣接する位置に取り付けられていてもよい。
また、この偏心ボス部39の偏心カム面40には、摺動子36に形成されている第2環状嵌合部38が、摺動自在に外側から嵌合される。
このような掴みマッサージ手段では、揉み・掴み駆動モータ25により出力された回転駆動力を、揉み・掴み駆動用ギアボックス26で所定の速度に減速して回転軸17に伝達し、その回転軸17を左右方向を向く軸回りに回転駆動させると、偏心ボス部39を第2環状嵌合部38を介して外嵌する掴みアーム27の基端部が、回転軸17の軸心回りを偏心状に周回する偏心カム面40に沿って、回転軸17の軸心回りを偏心状態で摺動(回転)する。
このとき、規制ピン32が、掴みアーム27の突起部29bに設けられている貫通孔30及び、揉み・掴み駆動用ギアボックス26に設けられている規制孔33に嵌り込んで係合されていることにより、掴みアーム27と偏心ボス部39が一体に回転することを規制している。
このように、前後方向及び上下方向に反復移動する掴みアーム27の掴み施療子28は、左右方向に揺動する第1アーム11の第1施療子13に対して、相対的に近接したり離反したりするような、往復状に揺動を繰り返すので、掴み施療子28と第1施療子13との間に施療部を挟み込んで掴みマッサージを行うことが可能になる。
なお、本実施形態の掴みアーム27の構造は、以下のように考えることもできる。
すなわち、掴みアーム27の先端側に掴み施療子28が設けられ、掴みアーム27の基端側に、規制ピン32が貫通する貫通孔30が形成されている。そして、掴みアーム27の中途部に溝部34が形成され、摺動子36及び回転軸17により回転する偏心カム面40が嵌り込む構成となっている。
具体的には、図4に示すように、叩きマッサージ手段は、マッサージ機構7の後側に配備されている叩き駆動モータ42と、叩き駆動モータ42の上方に設けられた叩き駆動軸41と、叩き駆動軸41を外嵌する連結アーム22と、マッサージ部材10に形成され、連結アーム22を連結する突片21と、を有している。
つまり、叩き駆動モータ42により叩き駆動軸41を回転させると、偏心状態で取り付けられた叩きボス部44が、叩き駆動軸41の軸心回りを偏心回転するとともに、叩きボス部44を遊嵌する第3環状嵌合部24も偏心回転するので、連結アーム22が上下方向に揺動する。
また、本発明においては、第1施療子13を備える第1アーム11と、掴み施療子28を備える掴みアーム27が、滑らかな掴みマッサージ動作をするので、施療部は強く挟み込まれないようになっている。また、本実施形態の掴みアーム27の先端部に設けられた掴み施療子28は、図示しないケース(揉み・掴み駆動モータ25などを覆うケース)に沿うように隙間なく摺動する(円弧運動する)ように動くため、掴み施療子28と図示しないケースとの間に物が挟まるなどの不具合を生じることはない。
2 座部
2a 座面
3 背もたれ部
3a 背もたれ面
4 肘かけ部
4a 左肘かけ部
4b 右肘かけ部
5 フットレスト部
6 支持フレーム
6a 支持フレーム(座部)
6b 支持フレーム(背もたれ部)
7 マッサージ機構
8 下肢挿入部
9 収納室
10 マッサージ部材
11 第1アーム
12 第2アーム
13 第1施療子
14 第2施療子
15 軸部(延設方向)
16 軸部(上下方向)
17 回転軸
18 傾斜ボス部
19 傾斜カム面
20 第1環状嵌合部
21 突片
21a 球体
22 連結アーム
23 凹部
24 第3環状嵌合部
25 揉み・掴み駆動モータ
26 揉み・掴み駆動用ギアボックス
27 掴みアーム
28 掴み施療子
29 突起部
29a 下側に位置する突起部
29b 上側に位置する突起部
30 貫通孔
31 規制部
32 規制ピン
32a 貫通孔
33 規制孔
33a 直交孔(貫通孔)
34 溝部
35 長い縁(辺)
36 摺動子
37 側壁面
38 第2環状嵌合部(貫通孔)
39 偏心ボス部
40 偏心カム面
41 叩き駆動軸
42 叩き駆動モータ
43 叩き駆動用ギアボックス(ガイド体)
44 叩きボス部
45 移動レール
Claims (6)
- 掴みマッサージを施す掴み施療子を一方側に備えた掴みアームと、揉みマッサージを施す揉み施療子を一方側に備えた揉みアームと、前記掴みアームを駆動する掴みマッサージ手段と、を有するマッサージ機構であって、
前記掴みマッサージ手段は、前記掴み施療子が前記揉み施療子に対して近接離反するように、前記掴みアームを駆動するものであって、
前記掴みマッサージ手段は、駆動モータの回転駆動力を伝達する回転軸と、前記回転軸に対して偏心状態で取り付けられると共に、外周面にカム面が形成された偏心ボス部と、前記掴みアームに設けられ、前記偏心ボス部のカム面に嵌り込む環状嵌合部と、前記回転軸の回転に伴って、前記掴みアームが同伴回転することを規制する規制部と、を備えており、
前記掴みアームの基端部には、当該掴みアームの一方側から他方側へと向かう溝部が形成されており、前記溝部に前記偏心ボス部が挿入される構成とされている
ことを特徴とするマッサージ機構。 - 前記溝部には、当該溝部内をスライド自在に移動する摺動子が設けられ、前記摺動子の中央に形成された貫通孔が、前記偏心ボス部のカム面に嵌り込む環状嵌合部とされている
ことを特徴とする請求項1に記載のマッサージ機構。 - 前記掴みアームは、基端部が前記回転軸に対して偏心状態で取り付けられ、
前記掴みアームの基端部から互いに離反する方向に向かって突出する2つの突起部が形成され、
一方の突起部の先端には、前記掴み施療子が設けられると共に、他方の突起部の先端には、前記規制部が設けられている
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のマッサージ機構。 - 前記規制部は、前記掴みアームの基端部から他方側に向かって突出する突起部の先端に設けられている規制ピンと、前記規制ピンに対面する部位に形成され且つ前記規制ピンが挿入される規制孔と、を有し、
前記掴みアームは、前記規制孔に挿入された前記規制ピンの軸心回りに回動自在とされ
、前記回転軸と同伴回転することが規制されている
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のマッサージ機構。 - 前記揉みアームの先端に揉み施療子が設けられ、前記揉みアームの中途部乃至は基端部を前記回転軸が貫通状に通っており、前記回転軸の駆動力を基に、前記揉みアームを左右方向に揺動するように駆動する構成とされていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のマッサージ機構。
- 床面上に載置可能で且つ使用者が着座可能とされた座部と、前記座部の後部に配備されて使用者の背部を支持可能に設けられた背もたれ部とを有し、前記背もたれ部に、請求項1〜5のいずれかに記載のマッサージ機構が内蔵されている
ことを特徴とする椅子型マッサージ機。
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