JP6597013B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ Download PDF

Info

Publication number
JP6597013B2
JP6597013B2 JP2015143811A JP2015143811A JP6597013B2 JP 6597013 B2 JP6597013 B2 JP 6597013B2 JP 2015143811 A JP2015143811 A JP 2015143811A JP 2015143811 A JP2015143811 A JP 2015143811A JP 6597013 B2 JP6597013 B2 JP 6597013B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tire
land portion
groove
hole
shoulder land
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015143811A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016033008A (ja
Inventor
貴弘 小川
正俊 栗山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yokohama Rubber Co Ltd
Original Assignee
Yokohama Rubber Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yokohama Rubber Co Ltd filed Critical Yokohama Rubber Co Ltd
Priority to JP2015143811A priority Critical patent/JP6597013B2/ja
Priority to CN201580031642.0A priority patent/CN106660400B/zh
Priority to PCT/JP2015/071112 priority patent/WO2016017543A1/ja
Publication of JP2016033008A publication Critical patent/JP2016033008A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6597013B2 publication Critical patent/JP6597013B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C11/00Tyre tread bands; Tread patterns; Anti-skid inserts
    • B60C11/01Shape of the shoulders between tread and sidewall, e.g. rounded, stepped or cantilevered
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C11/00Tyre tread bands; Tread patterns; Anti-skid inserts
    • B60C11/03Tread patterns
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C11/00Tyre tread bands; Tread patterns; Anti-skid inserts
    • B60C11/03Tread patterns
    • B60C11/12Tread patterns characterised by the use of narrow slits or incisions, e.g. sipes
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C11/00Tyre tread bands; Tread patterns; Anti-skid inserts
    • B60C11/03Tread patterns
    • B60C11/13Tread patterns characterised by the groove cross-section, e.g. for buttressing or preventing stone-trapping

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Tires In General (AREA)

Description

本発明は、空気入りタイヤに関し、更に詳しくは、耐摩耗性能及びウェット性能を向上すると共に、摩耗後期におけるタイヤ外観を向上することを可能にした空気入りタイヤに関する。
商用車、特にタクシー等に装着される空気入りタイヤは、一般の乗用車用の空気入りタイヤに比べて走行距離が長くなり、更に、中低速走行での制駆動が多く繰り返されるため優れた耐摩耗性能が要求され、その一方で、雨天時にも頻繁に走行するため優れたウェット性能が要求されている(例えば、引用文献1を参照)。ウェット性能を向上するための対策としては、例えば、溝面積を増加することが挙げられるが、溝面積が増加すると逆に接地面積を充分に確保することが難しくなるため、耐摩耗性能を維持することが困難になるという問題がある。このように、耐摩耗性能とウェット性能とは背反する性能であるため、これらを高度に両立するための対策が求められている。
また、タクシー等に装着される空気入りタイヤでは、乗客に与える印象等の観点から、摩耗後期であってもタイヤ外観が良好であることが求められており、上述の耐摩耗性能及びウェット性能の両立に加えて、更なる改善が求められている。
特開平06‐191229号公報
本発明の目的は、耐摩耗性能及びウェット性能を向上すると共に、摩耗後期におけるタイヤ外観を向上することを可能にした空気入りタイヤを提供することにある。
上記目的を達成するための本発明の空気入りタイヤは、トレッド面にタイヤ周方向に延びる少なくとも3本の主溝が設けられ、これら主溝により複数列の陸部が区画形成された空気入りタイヤにおいて、前記主溝のうちタイヤ幅方向最外側に位置する最外側主溝のタイヤ幅方向外側に形成されたショルダー陸部の前記最外側主溝側の側面に複数の窪み部タイヤ周方向に間隔をおいて設けられ、且つ、前記ショルダー陸部の踏面に複数の穴タイヤ周方向に間隔をおいて設けられ、前記窪み部と前記穴とタイヤ周方向及びタイヤ幅方向にずれて配置され、前記ショルダー陸部にタイヤ幅方向に延びる複数本の連通サイプが形成され、各連通サイプの一方の端部が前記穴に対して連通し、各連通サイプの他方の端部が前記ショルダー陸部のタイヤ幅方向外側に開口していることを特徴とする。
本発明では、ショルダー陸部の側面に設けた窪み部によって主溝の溝面積が大きい箇所を部分的に設けることで、主溝の溝面積を全周に亘って拡大する場合のように接地面積が大きく減少して耐摩耗性能が低下することを避けながら、溝面積を充分に確保して排水性能を高めることができる。その一方で、ショルダー陸部の踏面に設けた穴によって、ショルダー陸部のタイヤ周方向の剛性差を小さくすることでショルダー陸部の摩耗寿命を延長することができる。また、この穴はショルダー陸部の踏面と路面との間の水を取り込むことができるのでウェット性能を向上するには有利である。更に、穴は溝(特に、一般的な終端部に向かって溝深さが徐々に減少する形状のラグ溝)に比べて摩耗後であっても新品時に近い形状が維持されるので、摩耗後期のタイヤ外観を良好に保つことができる。
本発明では、穴がタイヤ接地端よりもタイヤ幅方向内側且つ窪み部よりもタイヤ幅方向外側に配置される一方で、ショルダー陸部にタイヤ幅方向に延びる複数本のラグ溝がタイヤ周方向に間隔をおいて形成され、ラグ溝がタイヤ接地端よりもタイヤ幅方向内側であって穴よりもタイヤ幅方向外側の位置で最外側主溝に対して連通せずに終端することが好ましい。このようにショルダー陸部にラグ溝を設けて、穴と接地端、最外側主溝、及びラグ溝との位置関係を規定することで、効果的にショルダー陸部の剛性を均一化することができ、耐摩耗性能を向上するには有利になる。
或いは、穴がタイヤ接地端よりもタイヤ幅方向内側且つ窪み部よりもタイヤ幅方向外側に配置される一方で、ショルダー陸部にタイヤ幅方向に延びる複数本のサイプがタイヤ周方向に間隔をおいて形成され、サイプがタイヤ接地端よりもタイヤ幅方向内側であって穴よりもタイヤ幅方向外側の位置で最外側主溝に対して連通せずに終端することが好ましい。このようにショルダー陸部にサイプを設けて、穴と接地端、最外側主溝、及びサイプとの位置関係を規定することで、効果的にショルダー陸部の剛性を均一化することができ、耐摩耗性能を向上するには有利になる。
本発明では、窪み部のショルダー陸部の側面に対する窪み量が最外側主溝の溝幅GWの20%〜80%であることが好ましい。このように窪み部の寸法を規定することで、耐摩耗性能を維持しながらウェット性能を向上することができる。
本発明では、穴のショルダー陸部の踏面における面積が窪み部のショルダー陸部の踏面における面積の30%〜300%であることが好ましい。このように穴及び窪み部の面積を規定することで、耐摩耗性能とウェット性能とを両立するには有利になる。
本発明では、ショルダー陸部の側面がタイヤ周方向に対して平行である一方で、窪み部がショルダー陸部の側面に対して平行な窪み面とこの窪み面とショルダー陸部の側面とを繋ぐ連結面とで構成されたことが好ましい。窪み部をこのような形状にすることで、走行時におけるショルダー陸部に対する摩耗エネルギーを効果的に低減することができ、耐摩耗性を向上するには有利になる。
本発明では、ショルダー陸部にタイヤ幅方向に延びる複数本の連通サイプが形成され、各連通サイプの一方の端部が穴に対して連通し、各連通サイプの他方の端部がショルダー陸部のタイヤ幅方向外側に開口する。このように連通サイプを設けることで、ショルダー陸部の剛性を低下させること無く、穴に取り込まれた水を効率よく排水することが可能になり、耐摩耗性能とウェット性能とを両立するには有利になる。
本発明では、連通サイプが穴の中心から穴の周方向長さの25%以内の位置に連通していることが好ましい。このように連通サイプの配置を規定することで、より効果的にショルダー陸部の剛性をタイヤ周方向に均一化することができ、耐摩耗性能を向上するには有利になる。
本発明では、穴のタイヤ周方向中心からラグ溝の中心線までの距離がタイヤ周方向に隣り合う窪み部の中心間の距離の20%〜80%であることが好ましい。このように穴と窪み部とラグ溝とのを配置することで、より効果的にショルダー陸部の剛性をタイヤ周方向に均一化することができ、耐摩耗性能を向上するには有利になる。
本発明では、穴のタイヤ幅方向中心からタイヤ接地端までの距離がショルダー陸部の側面からタイヤ接地端までの距離の20%〜80%であることが好ましい。このほうに穴を配置することで、より効果的にショルダー陸部の剛性をタイヤ周方向に均一化することができ、耐摩耗性能を向上するには有利になる。
本発明では、窪み部のタイヤ周方向長さがタイヤ周方向に隣り合う窪み部間の長さの20%〜180%であることが好ましい。このように窪み部の寸法を規定することで、より効果的にショルダー陸部の剛性をタイヤ周方向に均一化することができ、耐摩耗性能を向上するには有利になる。
本発明では、穴のタイヤ周方向の長さが穴のタイヤ幅方向の長さの1倍〜5倍であることが好ましい。このように穴の寸法を規定することで、より効果的にショルダー陸部の剛性をタイヤ周方向に均一化することができ、耐摩耗性能を向上するには有利になる。
本発明では、接地領域内に含まれる全溝面積に対する主溝の溝面積の割合が60%〜70%である一方で、接地領域全体の溝面積比率が10%〜20%であり、且つ、ショルダー陸部の溝面積比率が前記センター陸部の溝面積比率よりも小さいことが好ましい。このように溝面積比率を設定することで、耐摩耗性能を向上するには有利になる。
本発明では、タイヤ子午線断面において、最外側主溝の内側に位置するセンター陸部の踏面での各エッジ点を通るセンター基準円弧からなるセンタープロファイルラインに対してセンター陸部を膨出させる一方で、ショルダー陸部の踏面でのエッジ点を通ってセンター基準円弧と接するショルダー基準円弧からなるショルダープロファイルラインに対してショルダー陸部を膨出させ、センター陸部のセンタープロファイルラインに対する膨出量とショルダー陸部のショルダープロファイルラインに対する膨出量とをそれぞれ0.05mm〜2.0mmの範囲にすることが好ましい。このように各陸部を膨出させ、その膨出量を設定することで、空気入りタイヤのプロファイル形状を最適化することができ、耐摩耗性能を向上するには有利になる。
尚、本発明において、「タイヤ接地端」とは、タイヤを正規リムにリム組みして正規内圧を充填した状態で平面上に垂直に置いて正規荷重を加えたときのタイヤ軸方向の端部であり、「接地領域」とは、タイヤ幅方向両側のタイヤ接地端の間の領域である。また、「溝面積比率」とは、接地領域における陸部の面積に対するその陸部に形成された溝の総面積の比率である。具体的には、接地領域全体の溝面積比率とは、接地領域に含まれる全陸部の総面積に対する接地領域内の全溝の総面積の比率であり、センター陸部の溝面積比率とは、接地領域に含まれるセンター陸部の総面積に対するセンター陸部内の溝(即ち、主溝は含まない)の総面積の比率であり、ショルダー陸部の溝面積比率とは、接地領域に含まれるショルダー陸部の総面積に対するショルダー陸部内の溝(即ち、主溝は含まない)の総面積の比率である。「正規リム」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めるリムであり、例えば、JATMAであれば標準リム、TRAであれば“Design Rim”、或いはETRTOであれば“Measuring Rim”とする。「正規内圧」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば最高空気圧、TRAであれば表“TIRE ROAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES”に記載の最大値、ETRTOであれば“INFLATION PRESSURE”であるが、タイヤが乗用車である場合には180kPaとする。「正規荷重」は、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている荷重であり、JATMAであれば最大負荷能力、TRAであれば表“TIRE ROAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES”に記載の最大値、ETRTOであれば“LOAD CAPACITY”であるが、タイヤが乗用車である場合には前記荷重の88%に相当する荷重とする。
本発明の実施形態からなる空気入りタイヤの子午線断面図である。 本発明の実施形態からなる空気入りタイヤのトレッド面を示す正面図である 。 図2のショルダー陸部の一部を拡大して示す正面図である。 図2のショルダー陸部の一部を拡大して示す斜視図である。 本発明の別の実施形態からなる空気入りタイヤのトレッド面を示す正面図で ある。 図5のショルダー陸部の一部を拡大して示す正面図である。 図5のショルダー陸部の一部を拡大して示す斜視図である。 本発明の別の実施形態からなる空気入りタイヤのトレッド面を示す子午線端 面図である。
以下、本発明の構成について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
図1において、符号CLはタイヤ赤道を表わす。本発明の空気入りタイヤTは、トレッド部1、サイドウォール部2、ビード部3から構成される。左右一対のビード部3間にはカーカス層4が装架されている。このカーカス層4は、タイヤ径方向に延びる複数本の補強コードを含み、各ビード部3に配置されたビードコア5の廻りに車両内側から外側に折り返されている。また、ビードコア5の外周上にはビードフィラー6が配置され、このビードフィラー6がカーカス層4の本体部と折り返し部とにより包み込まれている。一方、トレッド部1におけるカーカス層4の外周側には複数層(図1では2層)のベルト層7が埋設されている。各ベルト層7は、タイヤ周方向に対して傾斜する複数本の補強コードを含み、かつ層間で補強コードが互いに交差するように配置されている。これらベルト層7において、補強コードのタイヤ周方向に対する傾斜角度は例えば10°〜40°の範囲に設定されている。更に、ベルト層7の外周側にはベルト補強層8が設けられている。ベルト補強層8は、タイヤ周方向に配向する有機繊維コードを含む。ベルト補強層8において、有機繊維コードはタイヤ周方向に対する角度が例えば0°〜5°に設定されている。
本発明は、このような一般的な空気入りタイヤに適用されるが、その断面構造は上述の基本構造に限定されるものではない。
図2に示すように、トレッド部1の外表面であるトレッド面9には、タイヤ周方向に延びる複数本(図2では3本)の主溝10が設けられている。主溝10は、具体的には、タイヤ赤道CL上に位置する1本のセンター主溝11と、このセンター主溝11のタイヤ幅方向両外側に位置する1対の外側主溝12とからなる。図2の実施形態において設けられる主溝10が3本のみであるため、外側主溝12がタイヤ幅方向最外側に位置する主溝10となる。これら主溝10(センター主溝11及び外側主溝12)により複数の陸部(後述のセンター陸部13及びショルダー陸部14)が区画形成されている。
本発明では、センター主溝11の形状は特に限定されないが、図2の実施形態では、センター主溝11は、シースルー部分を有しながらジグザグ状に延在している。このような形状の主溝10は、シースルー部分により優れた排水性能が得られる一方で、ジグザグ状であることでエッジ効果が得られるためウェット性能を向上するには有利である。
本発明では、1対の外側主溝12の間に形成されたセンター陸部13の形状は特に限定されないが、図2の実施形態では、以下のような態様になっている。
センター陸部13は、更にセンター主溝11により2つの部分に分割される。これら部分はタイヤ赤道CL上の任意の点に対して略点対称な形状になっている。センター陸部13のセンター主溝11側にはセンター主溝11に対して連通すると共にセンター陸部13内で終端する複数本の幅方向溝15が設けられている。更に幅方向溝15のタイヤ周方向両側にセンター主溝11に対して連通すると共にセンター陸部13内で終端する複数本(幅方向溝15のタイヤ周方向両側に1本ずつ)の短サイプ16が幅方向溝15に沿うように設けられている。幅方向溝15と1対の短サイプ16のうちの一方はセンター主溝11のジグザグ形状のタイヤ周方向に対して傾斜した部分(長い方)に連通し、1対の短サイプ16のうちの他方はセンター主溝11のジグザグ形状の折れ曲がった部分に連通している。センター陸部13の外側主溝12側には外側主溝12に対して連通すると共にセンター陸部13内で終端する複数本の幅方向溝17が設けられている。各幅方向溝17の終端部には、この終端部どうしを繋ぐようにタイヤ周方向に延びる周方向細溝18が設けられている。周方向細溝18の幅方向溝17の終端部どうしを繋ぐ部分はセンター主溝11の幅方向溝15が設けられた部分と略平行に延びている。幅方向溝17と周方向細溝18とがつながる部分には略平行四辺形状の穴19が設けられている。センター陸部13内の幅方向溝17と周方向細溝18とに区画された部分の外側主溝12側には、外側主溝12に対して連通する一方で周方向細溝18に連通せずにセンター陸部13内で終端する複数本(図では各部分に3本)の短サイプ20が幅方向溝17に沿うように設けられている。尚、上述のサイプ(短サイプ16,20、および、後述のショルダーサイプ23B、連通サイプ24)とは、各種溝よりも溝幅及び溝深さが小さく、溝幅が例えば0.1mm〜1.0mmで、溝深さが例えば2.0mm〜8.5mmの微細な溝である。
図2,3に示すように、外側主溝12のタイヤ幅方向外側に形成されたショルダー陸部14には、その外側主溝12側の側面に複数の窪み部21がタイヤ周方向に間隔をおいて設けられている。各窪み部21の踏面側から見たときの形状は特に限定されないが、走行時におけるショルダー陸部14に対する摩耗エネルギーを効果的に低減して、耐摩耗性を良好にするために、図2,3に示されるように、台形状に構成するとよい。具体的には、タイヤ周方向に対して平行に構成されたショルダー陸部14の側面に対して、このショルダー陸部14の側面に対して平行(即ち、タイヤ周方向に対して平行)に構成された窪み面21Aとこの窪み面21Aとショルダー陸部14の側面とを繋ぐ連結面21Bとで構成するとよい。このとき、窪み面21Aがショルダー陸部14の側面に対して最も凹んだ位置となる。また、窪み部21は、図4に示すように、ショルダー陸部14の側壁が外側主溝12の溝底側まで踏面側から見たときの形状(図示の例では台形状)に窪んで構成される。窪み部21の深さD1は、窪み部21が形成された陸部(ショルダー陸部14)の側壁が面する主溝10(外側主溝12)の溝深さGDの例えば50%〜100%である。
また、ショルダー陸部14の踏面には、複数の穴22がタイヤ周方向に間隔をおいて設けられている。特に図2の例では、複数の穴22がタイヤ周方向に間隔をおいて1列に並んでいる。各穴22の踏面側から見たときの形状は特に限定されず、図示の台形状や、平行四辺形状、四角形状、楕円形状、円形状、半円形状、三日月形状などを採用することができる。穴22についても、図4に示すように、窪み部21と同様に踏面側から見たときの形状が深さ方向に維持された柱状に構成される。穴22の深さD2は、穴22が形成された陸部(ショルダー陸部14)が隣接する主溝10(外側主溝12)の溝深さGDの例えば50%〜100%である。尚、この穴22は走行時に実際に路面に接触する部位、即ち、接地端Eよりもタイヤ幅方向内側に設けることが好ましい。
これら窪み部21と穴22とは、その形成位置がタイヤ周方向及びタイヤ幅方向にずれている。言い換えれば、穴22が、タイヤ周方向に隣り合う窪み部21の間、且つ、窪み部21上を通りタイヤ周方向に延びる線と重複しない位置に設けられている。特に、図示の例では、タイヤ周方向に間隔をおいて設けられた複数の窪み部21がタイヤ周方向に延びる同一線上に設けられる一方で、タイヤ周方向に間隔をおいて設けられた複数の穴22は窪み部21よりもタイヤ幅方向外側でタイヤ周方向に延びる別の同一線上に設けられ、且つ、窪み部21と穴22とがタイヤ周方向に交互に点在するようになっている。
このように窪み部21と穴22とを設けたので、窪み部21によって外側主溝12に溝面積が大きい箇所が部分的に形成されることになり、タイヤ全周に亘って溝面積を拡大する場合のように接地面積が大きく減少して耐摩耗性能が低下することを回避しながら、溝面積を充分に確保して排水性能を高めることができる。その一方で、ショルダー陸部14の窪み部21が形成された部分は窪み部21が形成されない部分よりもショルダー陸部14の幅が狭くなり剛性が低下するので、窪み部21とタイヤ周方向及びタイヤ幅方向にずれた位置に穴22を形成することで、ショルダー陸部14のタイヤ周方向の剛性差を小さくすることができ、ショルダー陸部14の摩耗寿命を延長することができる。また、この穴22はショルダー陸部14の踏面と路面との間の水を取り込むことができるのでウェット性能を向上するには有利である。更に、穴22は踏面側から見たときの形状が基本的に深さ方向に維持されるので、溝(特に、一般的な端部に向かって溝深さが徐々に減少する形状の溝)に比べて摩耗後であっても新品時に近い形状が維持されるので、摩耗後期のタイヤ外観を良好に保つことができる。
このとき、窪み部21と穴22とがタイヤ周方向で重なると、穴22が外側主溝12に近付き過ぎるため、穴22と外側主溝12との間のゴムが薄くなり、耐摩耗性を向上する効果が得られない。窪み部21と穴22とがタイヤ幅方向で重なると、ショルダー陸部14の窪み部21及び穴22が形成された部位の剛性が著しく低下して、ショルダー陸部14の剛性を均一化することができず、耐摩耗性を向上する効果が得られない。
ショルダー陸部14には、図2,3に示すように、ショルダー陸部14の幅方向外側からタイヤ幅方向に延びるラグ溝23Aや連通サイプ24を設けることもできる。ラグ溝23Aを設ける場合、ラグ溝23Aは外側主溝12に対して連通せずにショルダー陸部14内で終端し、その終端位置がタイヤ接地端Eよりもタイヤ幅方向内側で、且つ、穴22よりもタイヤ幅方向外側の位置であることが好ましい。言い換えれば、穴22が窪み部21とラグ溝23Aの終端部と間に配置されることが好ましい。このように穴22とラグ溝23Aとを配置することで、より効果的にショルダー陸部14の剛性を均一化することができ、耐摩耗性能を向上するには有利になる。
或いは、ショルダー陸部14には、図5〜7に示すように、ショルダー陸部14の幅方向外側からタイヤ幅方向に延びるショルダーサイプ23Bや連通サイプ24を設けることもできる。ショルダーサイプ23Bを設ける場合、ショルダーサイプ23Bは外側主溝12に対して連通せずにショルダー陸部14内で終端し、その終端位置がタイヤ接地端Eよりもタイヤ幅方向内側で、且つ、穴22よりもタイヤ幅方向外側の位置であることが好ましい。言い換えれば、穴22が窪み部21とショルダーサイプ23Bの終端部と間に配置されることが好ましい。このように穴22とショルダーサイプ23Bとを配置することで、より効果的にショルダー陸部14の剛性を均一化することができ、耐摩耗性能を向上するには有利になる。
尚、図5のトレッドパターンは、基本的な構造は図2のトレッドパターンと共通するが、上述のように図2のトレッドパターンにおけるラグ溝23Aがショルダーサイプ23Bになっていることに加えて、センター陸部13の構造が若干異なっている。即ち、図5のトレッドパターンにおけるセンター陸部13では、図2と同様にセンター主溝11により2つの部分に分割され、複数本の幅方向溝15が設けられているが、幅方向溝15のタイヤ周方向両側に短サイプは設けられていない(図2では短サイプ16が存在する)。また、図5のセンター陸部は、図2と同様に幅方向溝17、周方向細溝18、および穴19が設けられているが、幅方向溝17と周方向細溝18とに区画された部分には、それぞれ1本の短サイプ20が幅方向溝17に沿うように設けられている。言い換えれば、図5のトレッドパターンでは、図2のトレッドパターンよりもセンター陸部13におけるサイプ密度が小さくなっている。更に、図2のトレッドパターンと図5のトレッドパターンとを比較すると、図5のトレッドパターンにおけるセンター陸部13の幅が図2のトレッドパターンにおけるセンター陸部13の幅よりも大きくなっている。
図6〜7は、図5の要部を拡大して示すものであるが、図3〜4のラグ溝23Aがショルダーサイプ23Bになっている以外は基本的に同じ構造である。
このように、ラグ溝23Aまたはショルダーサイプ23Bを設ける場合、穴22のタイヤ周方向中心からラグ溝23Aまたはショルダーサイプ23Bの中心線までの距離Laを、タイヤ周方向に隣り合う窪み部21の中心間の距離Lbの好ましくは20%〜80%、より好ましくは40%〜60%にするとよい。このように穴22と窪み部21とラグ溝23Aまたはショルダーサイプ23Bとを配置することで、より効果的にショルダー陸部14の剛性をタイヤ周方向に均一化することができ、耐摩耗性能を向上するには有利になる。このとき、距離Laが距離Lbの20%よりも小さいと穴22とラグ溝23Aまたはショルダーサイプ23Bとが近付き過ぎるため剛性の均一化が難しくなる。距離Laが距離Lbの80%よりも大きいと穴22とラグ溝23Aまたはショルダーサイプ23Bとが離れるためショルダー陸部14の剛性をタイヤ周方向に均一化することが難しくなる。
その一方で、ラグ溝23Aまたはショルダーサイプ23Bの有無によらず、穴22は、そのタイヤ幅方向中心からタイヤ接地端Eまでの距離Lcがショルダー陸部14の側面からタイヤ接地端Eまでの距離(即ち、ショルダー陸部14のタイヤ接地端Eまでの幅SW)の好ましくは20%〜80%、より好ましくは40%〜60%になるように配置するとよい。このように穴22を配置することで、より効果的にショルダー陸部の剛性をタイヤ周方向に均一化することができ、耐摩耗性能を向上するには有利になる。このとき、距離Lcが幅SWの20%よりも小さいと穴22がタイヤ接地端Eに近付き過ぎるため、ショルダー陸部14の走行時に実際に設置する部分の剛性を充分に均一化することが難しくなる。距離Lcが幅SWの80%よりも大きいと穴22が外側主溝12に近付き過ぎるため耐摩耗性能を充分に向上することが難しくなる。
連通サイプ24を設ける場合、各連通サイプ24は、その一方の端部が穴22に対して連通し、その他方の端部がショルダー陸部14のタイヤ幅方向外側に開口するように構成することが好ましい。このような形状の連通サイプ24は、溝のようにショルダー陸部14の剛性を大幅に低下させないが、ショルダー陸部14の剛性を均一化するには適度な程度に剛性を調整することができ、更に、穴22に取り込まれた水をタイヤ幅方向外側に排水することができるので、耐摩耗性能とウェット性能とを両立するには有効である。このとき、より効果的にショルダー陸部14の剛性をタイヤ周方向に均一化するには、連通サイプ24を穴22の中心から穴22の周方向長さL2の25%以内の位置に連通させるとよい。また、図4,7の例では、連通サイプ24の深さが穴22の深さよりも小さくなっているが、連通サイプ24による上述の効果をより効果的に得るために、好ましくは、連通サイプ24の深さを穴22の深さD2の50%〜80%にするとよい。
尚、連通サイプ24の他に、図2〜7に示すように、外側主溝12に連通する短サイプ25を設けることもできる。外側主溝12側に設けられる短サイプ25の形状や本数は特に限定されないが、例えば、図示のように、隣り合う窪み部21の間にタイヤ幅方向に対して傾斜しショルダー陸部14内で終端する複数本(図示の例では2本)の短サイプ25を設けることができる。
窪み部21の大きさは特に限定されないが、ショルダー陸部14の側面に対する窪み量W1(即ち、ショルダー陸部14の側面から窪み面21Aまでの長さ)が、外側主溝12の溝幅GWの好ましくは20%〜80%、より好ましくは40%〜60%であるとよい。このように窪み部21の大きさを規定することで、耐摩耗性能を維持しながらウェット性能を向上することができる。このとき、窪み量W1が外側主溝12の溝幅GWの20%よりも小さいと窪み部21が小さ過ぎるため溝面積を充分に大きくすることができずウェット性能を改善する効果が充分に得られない。窪み量W1が外側主溝12の溝幅GWの80%よりも大きいと溝面積が大きくなり過ぎて耐摩耗性能が悪化する。
窪み部21のタイヤ周方向長さL1は、タイヤ周方向に隣り合う窪み部21間の長さLdの好ましくは20%〜180%、より好ましくは50%〜100%であるとよい。このように窪み部21の大きさを規定することで、より効果的にショルダー陸部の剛性をタイヤ周方向に均一化することができ、耐摩耗性能を向上するには有利になる。このとき、窪み部21の周方向長さL1が窪み部21間の長さLdの20%よりも小さいと、窪み部21が小さくなるため溝面積を充分に大きくすることができずウェット性能を改善する効果が充分に得られない。窪み部21の周方向長さL1が窪み部21間の長さLdの180%よりも大きいと、窪み部が大き過ぎるためショルダー陸部14の剛性が低下し耐摩耗性を高度に維持することが難しくなる。
穴22の大きさは特に限定されないが、穴22のショルダー陸部14の踏面における面積S2が窪み部21のショルダー陸部14の踏面における面積S1の好ましくは30%〜300%、より好ましくは60%〜150%であるとよい。このように窪み部21の面積S1に対する穴22の面積S2を規定することで、耐摩耗性能とウェット性能とを両立するには有利になる。このとき、穴22の面積S2が窪み部21の面積S1の30%よりも小さいと、穴22が小さ過ぎるため穴22を設けることによる効果が充分に得られなくなる。穴22の面積S2が窪み部21の面積S1の300%よりも大きいと、穴22を設けた部位においてショルダー陸部14の剛性が低くなり過ぎるためショルダー陸部14の剛性を均一化することが難しくなる。尚、窪み部21の面積S1とは、ショルダー陸部14の側面を延長した線と窪み面21Aと連結面21Bとに囲まれた部分の面積である。
穴22の形状は上述のように様々な形状にすることができるが、好ましくは、穴22のタイヤ周方向の長さL2が穴22のタイヤ幅方向(即ち、穴22の幅W2)の長さの1倍〜5倍であるとよい。このように穴22の寸法を規定することで、より効果的にショルダー陸部14の剛性をタイヤ周方向に均一化することができ、耐摩耗性能を向上するには有利になる。このとき穴22のタイヤ周方向の長さL2が穴22の幅W2の1倍よりも小さいと、即ち、穴22がタイヤ周方向に偏平な形状であると、穴22を設けた部位においてショルダー陸部14の剛性を充分に低下させることができなくなるため、ショルダー陸部14の剛性を均一化することが難しくなる。穴22のタイヤ周方向の長さL2が穴22の幅W2の5倍よりも大きいと、即ち、穴22がタイヤ周方向に大幅に長い形状であると、穴22を設けた部位においてショルダー陸部14の剛性が大幅に低くなるため、ショルダー陸部14の剛性を均一化することが難しくなる。
上述のように、本発明においては、トレッド面9に様々な溝等が設けられるが、接地面積を充分に確保して耐摩耗性能を維持するために、接地領域全体の溝面積比率を10%〜20%の範囲に設定することが好ましい。また、接地領域内に含まれる全溝面積に対する主溝10の溝面積の割合を60%〜70%の範囲に設定し、且つ、ショルダー陸部14の溝面積比率をセンター陸部13の溝面積比率よりも小さくすることが好ましい。このように設定することで、溝面積(溝面積比率)が最適化され、充分なウェット性能を得ながら耐摩耗性能を向上するには有利になる。このとき、接地領域全体の溝面積比率が10%よりも小さいと、充分なウェット性能を維持することができない。接地領域全体の溝面積比率が20%よりも大きいと、耐摩耗性能を充分に向上することが難しくなる。主溝10の溝面積の割合が60%よりも小さいと、ウェット性能を維持することが難しくなる。主溝10の溝面積の割合が70%よりも大きいと耐摩耗性能を充分に向上することが難しくなる。ショルダー陸部14の溝面積比率がセンター陸部13の溝面積比率よりも大きいと、耐摩耗性能を十分に向上することが難しくなる。
図8に示すように、タイヤ子午線断面において、各陸部(センター陸部13およびショルダー陸部14)を後述のプロファイルラインLc,Lsに対して膨出させることもできる。具体的には、センター陸部13の踏面での各エッジ点を通るセンター基準円弧からなるセンタープロファイルラインLcに対してセンター陸部13を膨出させる一方で、ショルダー陸部14の踏面でのエッジ点を通ってセンター基準円弧と接するショルダー基準円弧からなるショルダープロファイルラインLsに対してショルダー陸部14を膨出させることが好ましい。このとき、各陸部(センター陸部13およびショルダー陸部14)の対応するプロファイルライン(センタープロファイルラインLcまたはショルダープロファイルラインLs)に対する膨出量Hをそれぞれ0.05mm〜2.0mmの範囲にすることが好ましい。このようにトレッド部1の踏面のプロファイル形状を最適化することで、接地圧分布を適正化することができ、耐摩耗性能を向上するには有利になる。このとき、膨出量Hが0.05mmよりも小さいと、陸部が膨出していない場合と実質的な差がなく、陸部を膨出させることによる効果が得られない。膨出量Hが2.0mmよりも大きいと、接地圧分布を適正化することができず、耐摩耗性能を向上することができない。
タイヤサイズが185/65R15であり、図1に例示する基本構造を有し、図2または図5のトレッドパターンを基調とし、ショルダー陸部の形状について、窪み部の有無、穴の有無、窪み部と穴との周方向位置関係、窪み部と穴との幅方向位置関係、ショルダー陸部に形成される幅方向溝の種類(ラグ溝またはサイプ)、ラグ溝端またはショルダーサイプ端(幅方向溝端)の位置、ラグ溝またはショルダーサイプ端(幅方向溝端)と主溝との関係(連通の有無)、ラグ溝またはショルダーサイプ端(幅方向溝端)と穴との幅方向位置関係、接地端と穴との幅方向位置関係、外側主溝の溝幅GWに対する窪み部の幅方向長さW1の比W1/GW、窪み部の面積S1に対する穴の面積S2の比S2/S1、タイヤ周方向に対する窪み部の窪み面の向き(タイヤ周方向に対して平行か否か)、サイプと穴との関係(連通の有無)、穴の周方向中心に対するサイプの位置(穴の周方向長さに対する比)、隣り合う窪み部の中心間距離Lbに対するラグ溝の周方向中心と穴の周方向中心との間の距離Laの比La/Lb、ショルダー陸部の幅SWに対する接地端から穴の幅方向中心までの長さLcの比Lc/SW、隣り合う窪み部どうしの間の長さLdに対する窪み部の周方向長さL1の比L1/Ld、穴の幅W2に対する穴の周方向長さL2の比L2/W2、接地領域内に含まれる全溝面積に対する主溝の溝面積の割合、接地領域全体の溝面積比率、ショルダー陸部とセンター陸部との溝面積比率の大小関係、プロファイルラインに対する陸部の膨出量をそれぞれ表1〜5のように設定した従来例1、比較例1〜2、実施例1〜56の59種類の空気入りタイヤを作製した(尚、連通サイプが穴に対して非連通である実施例20は参考例である)
尚、表1〜5において、ショルダー陸部に形成されるラグ溝とショルダーサイプとをまとめて「幅方向溝」と表示している。即ち、表1〜5の「ショルダー陸部に形成される幅方向溝の種類」の欄では、「幅方向溝」がラグ溝である場合(従来例1、比較例1〜2、実施例1,3〜56)に「ラグ溝」と表示し、「幅方向溝」がショルダーサイプである場合(実施例2)に「サイプ」と表示している。つまり、従来例1、比較例1〜2、実施例1,3〜56は図2のトレッドパターンを基調とし、実施例2は図5のトレッドパターンを基調としている。また、「幅方向溝」に関する他の欄では、各例において設けられたラグ溝またはショルダーサイプの構造について示している。
表1〜10の「溝面積比率の大小関係」の欄について、ショルダー陸部の溝面積比率がセンター陸部の溝面積比率よりも小さい場合は「Ce>Sh」、センター陸部の溝面積比率がショルダー陸部の溝面積比率よりも小さい場合は「Ce<Sh」と示した。
これら59種類の空気入りタイヤについて、下記の評価方法により、耐摩耗性能及びウェット性能を評価し、その結果を表1〜5に併せて示した。
耐摩耗性能
各試験タイヤをリムサイズ15×5.5Jのホイールに組み付けて、空気圧を200kPaとして排気量2000ccのFFセダン乗用車(試験車両)に装着し、モニター走行し、全摩耗までの走行距離を測定した。評価結果は、従来例1の値を100とする指数にて示した。この指数値が大きいほど全摩耗までの走行距離が長く、耐摩耗性能が優れることを意味する。指数値が「103」以上であると耐摩耗性が特に良好である。
ウェット性能
各試験タイヤをリムサイズ15×5.5Jのホイールに組み付けて、空気圧を200kPaとして排気量2000ccのFFセダン乗用車(試験車両)に装着し、濡れた路面において速度100km/hでの制動距離を測定した。評価結果は、従来例1の値の逆数を100とする指数にて示した。この指数値が大きいほど制動距離が短く、ウェット性能が優れることを意味する。指数値が「103」以上であるとウェット性能が特に良好である。
Figure 0006597013
Figure 0006597013
Figure 0006597013
Figure 0006597013
Figure 0006597013
表1〜5から明らかなように、実施例1〜56はいずれも、耐摩耗性能及びウェット性能を従来例1よりも向上した。また、これら実施例1〜56は、摩耗後であっても新品時に近い形状が維持される穴が形成されているので、摩耗後期であってもタイヤ外観が良好に保たれていた。一方、窪み部と穴とが周方向又は幅方向に重複する比較例1〜2は、いずれも耐摩耗性能を向上する効果が得られなかった。
なお、表1〜5には示していないが、実施例2(ショルダー陸部にショルダーサイプが形成された態様)において、実施例1に対する実施例3〜56と同様に各パラメータを変化させた場合、耐摩耗性能及びウェット性能はそれぞれ実施例2に対して、実施例1に対する実施例3〜56と同様の評価結果となった。即ち、実施例2は実施例1に対して耐摩耗性能が指数値で2ポイント高く、ウェット性能が指数値で2ポイント低いので、実施例1に対する実施例3〜56と同様に各パラメータを変化させた場合の評価結果は、実施例3〜56のそれぞれの耐摩耗性能の指数値が2ポイント高くなり、ウェット性能の指数値が2ポイント低くなった。
1 トレッド部
2 サイドウォール部
3 ビード部
4 カーカス層
5 ビードコア
6 ビードフィラー
7 ベルト層
8 ベルト補強層
9 トレッド面
10 主溝
11 センター主溝
12 外側主溝
13 センター陸部
14 ショルダー陸部
15 幅方向溝
16 短サイプ
17 幅方向溝
18 周方向細溝
19 穴
20 短サイプ
21 窪み部
21A 窪み面
21B 連結面
22 穴
23A ラグ溝
23B サイプ
24 連通サイプ
25 短サイプ
CL タイヤ赤道
E 接地端

Claims (13)

  1. トレッド面にタイヤ周方向に延びる少なくとも3本の主溝が設けられ、これら主溝により複数列の陸部が区画形成された空気入りタイヤにおいて、
    前記主溝のうちタイヤ幅方向最外側に位置する最外側主溝のタイヤ幅方向外側に形成されたショルダー陸部の前記最外側主溝側の側面に複数の窪み部タイヤ周方向に間隔をおいて設けられ、且つ、前記ショルダー陸部の踏面に複数の穴タイヤ周方向に間隔をおいて設けられ、前記窪み部と前記穴とタイヤ周方向及びタイヤ幅方向にずれて配置され、前記ショルダー陸部にタイヤ幅方向に延びる複数本の連通サイプが形成され、各連通サイプの一方の端部が前記穴に対して連通し、各連通サイプの他方の端部が前記ショルダー陸部のタイヤ幅方向外側に開口していることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記穴がタイヤ接地端よりもタイヤ幅方向内側且つ前記窪み部よりもタイヤ幅方向外側に配置される一方で、前記ショルダー陸部にタイヤ幅方向に延びる複数本のラグ溝がタイヤ周方向に間隔をおいて形成され、該ラグ溝が前記タイヤ接地端よりもタイヤ幅方向内側であって前記穴よりもタイヤ幅方向外側の位置で前記最外側主溝に対して連通せずに終端することを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記穴がタイヤ接地端よりもタイヤ幅方向内側且つ前記窪み部よりもタイヤ幅方向外側に配置される一方で、前記ショルダー陸部にタイヤ幅方向に延びる複数本のサイプがタイヤ周方向に間隔をおいて形成され、該サイプが前記タイヤ接地端よりもタイヤ幅方向内側であって前記穴よりもタイヤ幅方向外側の位置で前記最外側主溝に対して連通せずに終端することを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記窪み部の前記ショルダー陸部の側面に対する窪み量が前記最外側主溝の溝幅GWの20%〜80%であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記穴の前記ショルダー陸部の踏面における面積が前記窪み部の前記ショルダー陸部の踏面における面積の30%〜300%であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記ショルダー陸部の側面がタイヤ周方向に対して平行である一方で、前記窪み部が前記ショルダー陸部の側面に対して平行な窪み面と該窪み面と前記ショルダー陸部の側面とを繋ぐ連結面とで構成されたことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  7. 前記連通サイプが前記穴の中心から前記穴の周方向長さの25%以内の位置に連通していることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  8. 前記穴のタイヤ周方向中心から前記ラグ溝の中心線までの距離がタイヤ周方向に隣り合う前記窪み部の中心間の距離の20%〜80%であることを特徴とする請求項2〜のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  9. 前記穴のタイヤ幅方向中心から前記タイヤ接地端までの距離が前記ショルダー陸部の側面から前記タイヤ接地端までの距離の20%〜80%であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  10. 前記窪み部のタイヤ周方向長さがタイヤ周方向に隣り合う前記窪み部間の長さの20%〜180%であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  11. 前記穴のタイヤ周方向の長さが前記穴のタイヤ幅方向の長さの1倍〜5倍であることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  12. 接地領域内に含まれる全溝面積に対する主溝の溝面積の割合が60%〜70%である一方で、接地領域全体の溝面積比率が10%〜20%であり、且つ、前記ショルダー陸部の溝面積比率が前記センター陸部の溝面積比率よりも小さいことを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  13. タイヤ子午線断面において、前記最外側主溝の内側に位置するセンター陸部の踏面での各エッジ点を通るセンター基準円弧からなるセンタープロファイルラインに対して前記センター陸部を膨出させる一方で、前記ショルダー陸部の踏面でのエッジ点を通って前記センター基準円弧と接するショルダー基準円弧からなるショルダープロファイルラインに対して前記ショルダー陸部を膨出させ、前記センター陸部の前記センタープロファイルラインに対する膨出量と前記ショルダー陸部の前記ショルダープロファイルラインに対する膨出量とをそれぞれ0.05mm〜2.0mmの範囲にしたことを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
JP2015143811A 2014-07-28 2015-07-21 空気入りタイヤ Active JP6597013B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015143811A JP6597013B2 (ja) 2014-07-28 2015-07-21 空気入りタイヤ
CN201580031642.0A CN106660400B (zh) 2014-07-28 2015-07-24 充气轮胎
PCT/JP2015/071112 WO2016017543A1 (ja) 2014-07-28 2015-07-24 空気入りタイヤ

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014153217 2014-07-28
JP2014153217 2014-07-28
JP2015143811A JP6597013B2 (ja) 2014-07-28 2015-07-21 空気入りタイヤ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016033008A JP2016033008A (ja) 2016-03-10
JP6597013B2 true JP6597013B2 (ja) 2019-10-30

Family

ID=55217444

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015143811A Active JP6597013B2 (ja) 2014-07-28 2015-07-21 空気入りタイヤ

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP6597013B2 (ja)
CN (1) CN106660400B (ja)
WO (1) WO2016017543A1 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107685600B (zh) * 2016-08-03 2020-09-08 横滨橡胶株式会社 充气轮胎
JP7004556B2 (ja) * 2017-12-04 2022-01-21 Toyo Tire株式会社 空気入りタイヤ
US11890897B2 (en) * 2018-03-26 2024-02-06 The Yokohama Rubber Co., Ltd. Pneumatic tire
JP7123853B2 (ja) * 2019-04-26 2022-08-23 株式会社ブリヂストン 競技用車椅子用タイヤ
JP2021049791A (ja) * 2019-09-20 2021-04-01 株式会社ブリヂストン タイヤ

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2890318B2 (ja) * 1989-11-30 1999-05-10 横浜ゴム株式会社 乗用車用空気入りラジアルタイヤ
JPH03189208A (ja) * 1989-12-20 1991-08-19 Yokohama Rubber Co Ltd:The 空気入りラジアルタイヤ
JPH09136511A (ja) * 1995-11-16 1997-05-27 Sumitomo Rubber Ind Ltd 乗用車用ラジアルタイヤ
JP3946197B2 (ja) * 2004-02-18 2007-07-18 横浜ゴム株式会社 空気入りタイヤ
JP2007261296A (ja) * 2006-03-27 2007-10-11 Bridgestone Corp 空気入りタイヤ
JP5327944B2 (ja) * 2007-05-17 2013-10-30 株式会社ブリヂストン 空気入りラジアルタイヤ
JP4729096B2 (ja) * 2008-12-05 2011-07-20 住友ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ
JP4697336B2 (ja) * 2009-02-20 2011-06-08 横浜ゴム株式会社 空気入りタイヤ
JP5496562B2 (ja) * 2009-07-23 2014-05-21 株式会社ブリヂストン 空気入りタイヤ
JP5553745B2 (ja) * 2010-12-28 2014-07-16 東洋ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ
JP5746681B2 (ja) * 2012-12-19 2015-07-08 住友ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ
JP5728035B2 (ja) * 2013-01-24 2015-06-03 住友ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016033008A (ja) 2016-03-10
WO2016017543A1 (ja) 2016-02-04
CN106660400B (zh) 2019-08-23
CN106660400A (zh) 2017-05-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5667614B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP5727965B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6436080B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP5796655B1 (ja) 空気入りタイヤ
JP6380529B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP5617859B2 (ja) 空気入りタイヤ
WO2015059942A1 (ja) 空気入りタイヤ
JP6375851B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6327100B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2012187939A (ja) 空気入りタイヤ
JP6597013B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6375850B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2012228993A (ja) 空気入りタイヤ
JP6044561B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2015016839A (ja) 空気入りタイヤ
JP2013249018A (ja) 空気入りタイヤ
JP6551506B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2018024420A (ja) 空気入りタイヤ
JP2018111453A (ja) 空気入りタイヤ
JP2017065625A (ja) 空気入りタイヤ
JP6421652B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6819774B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6652220B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2016007973A (ja) 空気入りタイヤ
JP2018144656A (ja) 空気入りタイヤ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180711

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190625

RD07 Notification of extinguishment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7427

Effective date: 20190731

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190808

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190903

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190916

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6597013

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250