JP6570027B2 - インク組成物、インクジェット記録方法及び着色体 - Google Patents
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Description
インク受容層を有していない汎用普通紙を使用する場合、インクが紙中に浸透しやすい為、裏抜けによる印字面発色性不足等の問題が生じることがあった。
このため、インク受容層を有していない汎用普通紙に用いても、高発色性を得られることがインクの性能として重視されている。
例えば、インクジェット記録装置内で、表面が印刷された用紙を即座に反転させて裏面印刷を行う、高速自動両面印刷の場合、未乾燥のインクによって反転ローラ類が汚染される等の問題が生じることがあった。
また、非・難吸収性の被記録材は、特に水系顔料インクを使用したときに、モットリングと呼ばれる現象が生じることがある。
モットリング現象とは、例えば、ベタ画像等のインクの付着量が多い画像を記録した時に、インクの付着量が被記録材のインク吸収能力を上回る事により被記録材に均一に吸収されず、未吸収のインク液滴が被記録材上に偏在して定着し、不規則な画像ムラを生じる現象を言う。
このため、非・難吸収性被記録材でも乾燥が速く、且つ高画質を得られるインクが切望されている。
このため、インク受容層を有していない汎用普通紙でも高発色が高く、更にインクの吸収能力が低い非・難吸収性の被記録材に記録したときでも乾燥が速く、モットリングを生じない高画質な記録画像が得られるインクが強く求められている。
また、特許文献2には、特定の顔料、スチレン−アクリル系共重合体、塩基性化合物及びグリセリンのポリオキシアルキレン付加物を含有する水性顔料分散液の製造方法が開示されている。
特許文献3には、着色剤と水とポリオルガノシロキサン界面活性剤と1,2−アルカンジオールとを少なくとも含んでなるインク組成物が開示されている。
1)
少なくとも1種類の下記式(1)で表される化合物と、着色剤と、アルカンジオール及びグリコールエーテルから選択される少なくとも1種類の浸透剤と、シリコン界面活性剤及びフッ素界面活性剤から選択される少なくとも1種類の界面活性剤とを含有するインク組成物。
EOはエチレンオキシ基を、POはプロピレンオキシ基を、BOはブチレンオキシ基をそれぞれ表し、
EO、PO及びBOが結合する順番は任意であり、
m1、m2、m3、n1、n2、n3、q1、q2及びq3は、0又は1以上の整数を表すが、全てが0になることはなく、且つ、m1〜m3、n1〜n3、及びq1〜q3の総和は平均値で0より大きく100以下である。]
2)
インク組成物の総質量中における、前記浸透剤の総含有量が0.05〜20質量%である前記1)に記載のインク組成物。
3)
インク組成物の総質量中における、前記界面活性剤の総含有量が0.01〜3質量%である前記1)に記載のインク組成物。
4)
着色剤が、水溶性の染料であるである前記1)に記載のインク組成物。
5)
着色剤が水不溶性の着色剤である前記1)に記載のインク組成物。
6)
前記1)乃至5)のいずれか一項に記載のインク組成物の液滴を、記録信号に応じて吐出させて被記録材に付着させることにより記録を行うインクジェット記録方法。
7)
前記1)乃至5)のいずれか一項に記載のインク組成物により着色された着色体。
8)
前記6)に記載のインクジェット記録方法により着色された着色体。
9)
前記1)乃至5)のいずれか一項に記載のインク組成物を含有する容器が装填されたインクジェットプリンタ。
式(1)中、EO、PO、及びBOはいずれも、式(1)中の括弧の左側に示す「CH2O」又は「H−CO」における酸素原子と、EO、PO、及びBOが有する炭素原子で結合する。また、同様に、括弧の右側に示す「−H」で示される水素原子と、EO、PO、及びBOが有する酸素原子で結合する。
EO、PO、及びBOが結合する順番は任意であり、どのような並び順でも結合することができる。すなわち、EO、PO、及びBOから選択される任意の組み合わせがランダムに結合したもの;EO、PO、及びBOのうちの1種類が複数結合したもの;及び、EOが複数結合したものと、PO及び/又はBOが複数結合したものとが、ブロック状に結合したもの;等とすることができる。
市販品の1例としては、例えば、三洋化成工業株式会社製サンニックスGPシリーズ(グリセリンのポリオキシプロピレン付加物);青木油脂工業株式会社製ブランノンGLシリーズ(グリセリンのポリオキシエチレン付加物);日油株式会社製ユニループ50TG−32(グリセリンのポリオキシエチレン及びポリオキシプロピレン付加物、ポリオキシエチレン付加モル数24、ポリオキシプロピレン付加モル数24)、ウィルブライドS−753(グリセリンのポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン及びポリオキシブチレン付加物、ポリオキシエチレン付加モル数8、ポリオキシプロピレン付加モル数5、ポリオキシプロピレン付加モル数16);等が挙げられる。
インク組成物の総質量中における式(1)で表される化合物の総含有量は通常0.1%〜30%、好ましくは0.1%〜20%、より好ましくは0.2%〜20%である。
本明細書中、「水不溶性」とは、25℃の水に対する着色剤の溶解性が通常3g/リットル以下、好ましくは2g/リットル以下、より好ましくは1g/リットル以下であることを意味する。
水不溶性の着色剤としては、例えば、顔料及び分散染料から選択される着色剤等が挙げられる。
カーボンブラックの具体例としては、例えばRaven760ULTRA、Raven780ULTRA、Raven790ULTRA、Raven1060ULTRA、Raven1080ULTRA、Raven1170、Raven1190ULTRA II、Raven1200、Raven1250、Raven1255、Raven1500、Raven2000、Raven2500ULTRA、Raven3500、Raven5000ULTRA II、Raven5250、Raven5750、Raven7000(コロンビア・カーボン社製);Monarch700、Monarch800、Monarch880、Monarch900、Monarch1000、Monarch1100、Monarch1300、Monarch1400、Regal1330R、Regal1400R、Regal1660R、Mogul L(キャボット社製);Color Black FW1、Color Black FW2、Color Black FW2V、Color Black FW200、Color Black S150、Color Black S160、Color Black S170、Printex 35、Printex U、Printex V、 Printex 140U、 Printex 140V、 SpecIal Black 4、SpecIal Black 4A、SpecIal Black 5、Special Black 6(デグサ社製);MA7、MA8、MA100、MA600、MCF−88、No.25、No.33、No.40、No.47、No.52、No.900、No.2300(三菱化学株式会社製);等が挙げられる。
分散剤は合成することも、市販品として入手することも可能である。市販品の具体例としては、例えば、いずれもジョンソンポリマー社製のジョンクリル62、67、68、678、及び687等のスチレン−アクリル系樹脂;モビニールS−100A(ヘキスト合成社製の変性酢酸ビニル樹脂);ジュリマーAT−210(日本純薬株式会社製のポリアクリル酸エステル共重合体);等が挙げられる。
更に、国際公開第2013/115071号に開示された分散剤も好ましく挙げられる。
分散剤は、1種類又は2種類以上を併用することもできる。
その具体例としては、例えば、1,2−ヘキサンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,2−ブタンジオール、4−メチル−1,2−ペンタンジオール、3,3−ジメチル−1,2−ブタンジオール、1,2−ヘプタンジオール、1,2−オクタンジオール、5−メチル−1,2−ヘキサンジオール、4−メチル−1,2−ヘキサンジオール、4,4−ジメチル−1,2−ペンタンジオール等が好ましく挙げられる。これらの中では、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオールがより好ましい。
アルキル部分としては直鎖、分岐鎖、及び環状のものが挙げられ、直鎖又は分岐鎖が好ましく、直鎖がより好ましい。
グリコール部分としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール等が挙げられる。
その具体例としては、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、エチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノ−nブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、1−メチル−1−メトキシブタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノイソプロピルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノイソプロピルエーテル等が挙げられる。
これらの中では、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、トリエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、又はジプロピレングリコールモノブチルエーテルが好ましい。
インク組成物の総質量中における、浸透剤の含有量は通常0.05〜20%、好ましくは0.1〜18%、より好ましくは0.2〜15%である。
シリコン界面活性剤の市販品としては、例えば、いずれもビックケミー・ジャパン株式会社製のBYK−345、BYK−348(ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン)、BYK−347(ポリエーテル変性シロキサン)、BYK−349、BYK−3455等が挙げられる。
インク組成物の総質量中における、シリコン界面活性剤の含有量は通常0.01〜3%、好ましくは0.01〜2.5%、より好ましくは0.02〜2.0%である。
フッ素界面活性剤の市販品としては、例えば、AGCセイミケミカル株式会社製S−211、S−221、S−231、S−241、S−242、S−243、S−386;DIC株式会社製メガファックF−410、F−444、F−510、F−522、F−556、F−557;株式会社ネオス社製フタージェント100、150、212M、400SW、251;Dupont社製Capstone FS−10、FS−22、FS−30、FS−31、FS−3100;等が挙げられる。
インク組成物の総質量中における、界面活性剤の総含有量は通常0.01〜3%、好ましくは0.01〜2.5%、より好ましくは0.02〜2.0%である。
これらのインク調製剤は、それぞれ単独で使用することも、併用することもできる。
有機ハロゲン系化合物の具体例としては、例えばペンタクロロフェノールナトリウムが挙げられる。
ピリジンオキシド系化合物の具体例としては、例えば2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウムが挙げられる。
イソチアゾリン系化合物としては、例えば1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンマグネシウムクロライド、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンカルシウムクロライド、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンカルシウムクロライド等が挙げられる。
その他の防腐防黴剤の具体例としては無水酢酸ナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、p−ヒドロキシ安息香酸エチルエステル、及び、アーチケミカル社製の商品名プロクセルGXL(S)、プロクセルXL−2(S)等が挙げられる。
インク組成物の表面張力は通常10〜50mN/m、好ましくは20〜40mN/mである。
インク組成物の粘度は通常30mPa・s以下、好ましくは20mPa・s以下である。下限は0.1以上である。
インク組成物のpH及び表面張力は、pH調整剤、界面活性剤等のインク調製剤の使用により適宜調整することができる。
無機不純物の含有量の目安は、おおよそ着色剤の総質量に対して1%以下程度であり、下限は分析機器の検出限界以下、すなわち0%としてもよい。
無機不純物の少ない着色剤を製造する方法としては、例えばイオン交換樹脂で無機不純物を交換吸着する方法等が挙げられる。
前記インク組成物は、「インクタンク」、「インクカートリッジ」等と呼称される容器に注入され、インクジェットプリンタの所定の位置に装填してインクジェット記録に使用される。
前記インク組成物は、これらのいずれの方式においても使用できる。
塗工紙は、表面に塗料を塗布し、美感や平滑さを高めた紙である。その塗料としては、タルク、パイロフィライト、カオリン等の各種のクレー;酸化チタン、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム等と、デンプン及び/又はポリビニルアルコール等とを混合したもの;等が挙げられる。
塗料は、例えば、紙の製造工程の中でコーターを用いて紙に塗布することができる。コーターには、抄紙機と直結することで抄紙・塗工を1工程とするインライン方式と、抄紙とは別工程とするオフライン方式がある。
微塗工紙とは、塗料の塗工量が12g/m2以下の紙を意味する。
アート紙とは、化学パルプの使用率が100%の紙である上質紙に、40g/m2前後の塗料を塗工した紙を意味する。
コート紙及びマット紙とは、20〜40g/m2程度の塗料を塗工した紙のことを意味する。
キャスト紙とは、アート紙やコート紙を、キャストドラム等の機械で表面に圧力をかけることにより、光沢や記録効果がより高くなるように仕上げた紙を意味する。
前記インク組成物は、汎用普通紙や非・難吸収性の被記録材に記録したときに、極めて好適に本発明の効果を発揮する。
また、インクジェット専用紙以外の被記録材にも高発色・高画質な記録画像が得られることから、様々な被記録材を選択できる。
また、本発明のインク組成物は、安定なインクジェット吐出性を有し、インクジェットヘッドの目詰まりが発生しないことから、メンテナンス性が優れている。
なお、平均粒径の測定には、動的光散乱式粒径分布測定装置、LB−500、株式会社堀場製作所製を用いた。また、水溶液中の固形分測定には、株式会社エイ・アンド・デイ社製、MS−70を用いて、乾燥重量法により求めた。
国際公開第2013/115071号の合成例3に記載のブロック共重合体を調製した。得られた高分子分散剤7.5部を2−ブタノン20部に溶解させ、均一な溶液とした。この液に0.6部の水酸化ナトリウムを46部のイオン交換水に溶解させた液を加え、1時間撹拌して乳化溶液を調製した。これにC.I.Pigment Blue 15:3(大日精化工業社製シアニンブルー A220J)25部を加え、サンドグラインダーで分散を行った。分散は1500rpmの条件で15時間行った。得られた液にイオン交換水150部を滴下し、濾過することにより分散用ビーズを濾過分離した。得られた濾液からエバポレーターで2−ブタノン及び水を減圧留去することにより顔料固形分11.9%、平均粒径95nmの分散液を得た。これを「分散液1」とする。
調製例1で得た分散液1を用い、下記表1に記載の各成分を加えて撹拌混合して液を得た。得られた液をポアサイズ3μmのメンブランフィルターでろ過することにより、実施例1〜10のインク組成物をそれぞれ得た。
なお、インクジェット記録に好適な5.3〜6.0mPa・sの粘度範囲となるように、各実施例インク組成物のグリセリンのポリオキシアルキレン付加物の増量分を調整した。
表1中、各成分の数値は部数を意味する。また、「残部」とは、イオン交換水を加えてインク組成物の総量を100部に調整したことを意味する。
調製例1で得た分散液1を用い、下記表2に記載の各成分を加えて撹拌混合することで、比較例1〜5の比較用のインク組成物をそれぞれ得た。比較例1は実施例4のグリセリンのポリオキシアルキレン付加物の代わりに、グリセリンを使用したインク組成物である。比較例2は実施例4の1,2-ヘキサンジオールの代わりに、プロピレングリコールを使用したインク組成物である。比較例3は実施例8、9のグリセリンのポリオキシアルキレン付加物の代わりに、グリセリンを使用したインク組成物である。比較例4は実施例9の1,2−ヘキサンジオールの代わりに、プロピレングリコールを使用したインク組成物である。比較例5は実施例4のBYK−349の代わりに、SF465を使用したインク組成物である。
GL:グリセリン。
GL3:青木油脂株式会社製、製品名グリセリス3、グリセリンのポリオキシエチレン付加物、エチレンオキシ付加モル数3。
GL9:青木油脂株式会社製、製品名グリセリス9、グリセリンのエチレンオキシ付加物グリセリンのポリオキシエチレン付加物、エチレンオキシ付加モル数9。
GL20:青木油脂株式会社製、製品名グリセリス20、グリセリンのポリオキシエチレン付加物、エチレンオキシ付加モル数20。
GL26:青木油脂株式会社製、製品名グリセリス26、グリセリンのポリオキシエチレン付加物、エチレンオキシ付加モル数26。
50TG−32:日油株式会社製、製品名ユニループ50TG−32、グリセリンのポリオキシエチレン及びポリオキシプロピレン付加物、エチレンオキシ付加モル数24、プロピレンオキシ付加モル数24。
PG:プロピレングリコール。
1,2HD:1,2−ヘキサンジオール。
DEGMBE:ジエチレングリコールモノブチルエーテル。
SF465:日信化学株式会社製、商品名サーフィノール465。
BYK−349:ビックケミー社製、商品名BYK−349。
FS−31:Dupont社製、商品名Capstone Fs−31。
GXL(S):ArchChemicals社製、商品名プロキセルGXL(S)。
実施例及び比較例で得た各インク組成物を使用し、インクジェットプリンタ(EPSON株式会社製、商品名PX−205)により、下記被記録材に対してインクジェット記録を行い、着色体を得た。被記録材への記録は、いずれも100%Duty画像として行った。得られた着色体を試験片とし、以下の発色性評価、速乾性試験、モットリング試験を実施した。
普通紙1:Digi laser(UPM社製:80g/m2)。
コート紙1:オローラコート(日本製紙株式会社製:85g/m2)。
コート紙2:PODグロースコート(王子製紙株式会社製:127.9g/m2)。
前記[インクジェット記録]にて得た普通紙1の試験片を24時間自然乾燥した後、GRETAG−MACBETH社製の測色機、商品名SpectroEyeを用い、その光学濃度(OD)を測定した。測定結果を下記表3に示す。
測色条件は、光源にD50、濃度基準にANSIA、視野角2°である。
A:ODが1.10以上。
B:ODが1.00〜1.10未満。
C:ODが1.00以下。
前記[インクジェット記録]にて得た各試験片のうち、コート紙1の試験片を得た直後から5秒毎に綿棒で試験片を擦り、インクが乾燥して綿棒が汚れなくなるまでの時間を測定し、以下の評価基準で評価した。評価結果を下記表2に示す。
AA:20秒以内で乾燥する。
A:25秒以内で乾燥する。
B:30秒以内で乾燥する。
C:30秒より長く、35秒以内で乾燥する。
D:乾燥するまで35秒より長い時間が必要。
前記[インクジェット記録]にて得たコート紙2の試験片を24時間自然乾燥した後、各試験片のモットリングの状態を目視にて観察し、以下の評価基準で評価した。評価結果を下記表2に示す。
A:モットリング現象が観察されない。
B:ごく僅かにモットリング現象が生じているように観察される。
C:モットリング現象が明らかに観察される。
Claims (9)
- 少なくとも1種類の下記式(1)で表される化合物と、着色剤と、アルカンジオール及びグリコールエーテルから選択される少なくとも1種類の浸透剤と、シリコン界面活性剤及びフッ素界面活性剤から選択される少なくとも1種類の界面活性剤と、プロピレングリコールとを含有するインク組成物であって、インク組成物の総質量中における下記式(1)で表される化合物の総含有量は0.1質量%〜30質量%であるインク組成物。
EOはエチレンオキシ基を、POはプロピレンオキシ基を、BOはブチレンオキシ基をそれぞれ表し、
EO、PO及びBOが結合する順番は任意であり、
m1、m2、m3、n1、n2、n3、q1、q2及びq3は、0又は1以上の整数を表すが、全てが0になることはなく、且つ、m1〜m3、n1〜n3、及びq1〜q3の総和は平均値で0より大きく100以下である。] - インク組成物の総質量中における、前記浸透剤の総含有量が0.05〜20質量%である請求項1に記載のインク組成物。
- インク組成物の総質量中における、前記界面活性剤の総含有量が0.01〜3質量%である請求項1に記載のインク組成物。
- 着色剤が、水溶性の染料であるである請求項1に記載のインク組成物。
- 着色剤が水不溶性の着色剤である請求項1に記載のインク組成物。
- 請求項1乃至5のいずれか一項に記載のインク組成物の液滴を、記録信号に応じて吐出させて被記録材に付着させることにより記録を行うインクジェット記録方法。
- 請求項1乃至5のいずれか一項に記載のインク組成物により着色された着色体。
- 請求項6に記載のインクジェット記録方法により着色された着色体。
- 請求項1乃至5のいずれか一項に記載のインク組成物を含有する容器が装填されたインクジェットプリンタ。
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