JP6570027B2 - インク組成物、インクジェット記録方法及び着色体 - Google Patents

インク組成物、インクジェット記録方法及び着色体 Download PDF

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Description

本発明は、インク組成物、及び該インク組成物を用いたインクジェット記録方法、及び該インク組成物により着色された着色体に関する。
インクジェットプリンタを用いる記録方法(インクジェット記録方法)は、各種のカラー記録方法の中で、代表的な方法の1つである。この方法は、インクの小滴を発生させ、これを種々の被記録材(紙、フィルム、布帛等)に付着させて記録を行う方法である。インクジェット技術の進歩により、これまで銀塩写真やオフセット印刷によって実現されてきた高精細印刷の分野においても、インクジェット記録方法が用いられるようになってきた。更に、近年では産業用途としての需要が高まり、この用途では高速印字に対する性能が求められている。
インクジェット記録方法では、被記録材として、インク受容層を有するインクジェット専用紙やインクジェット用光沢紙等のほかに、インク受容層を有していない汎用普通紙、及びインクの吸収能力が低い非・難吸収性の被記録材が用いられる場合がある。
インク受容層を有していない汎用普通紙を使用する場合、インクが紙中に浸透しやすい為、裏抜けによる印字面発色性不足等の問題が生じることがあった。
このため、インク受容層を有していない汎用普通紙に用いても、高発色性を得られることがインクの性能として重視されている。
一方、非・難吸収性の被記録材を使用する場合、インク受容層を有しないため、インクの乾燥に多くの時間を費やすことも問題となっている。
例えば、インクジェット記録装置内で、表面が印刷された用紙を即座に反転させて裏面印刷を行う、高速自動両面印刷の場合、未乾燥のインクによって反転ローラ類が汚染される等の問題が生じることがあった。
また、非・難吸収性の被記録材は、特に水系顔料インクを使用したときに、モットリングと呼ばれる現象が生じることがある。
モットリング現象とは、例えば、ベタ画像等のインクの付着量が多い画像を記録した時に、インクの付着量が被記録材のインク吸収能力を上回る事により被記録材に均一に吸収されず、未吸収のインク液滴が被記録材上に偏在して定着し、不規則な画像ムラを生じる現象を言う。
このため、非・難吸収性被記録材でも乾燥が速く、且つ高画質を得られるインクが切望されている。
インクジェットインク中に、界面活性剤、保湿剤等の添加剤を加える事により、インクの物性を最適化する様々な提案がなされている。例えば、良好な吐出性等を得る目的で、一般にインク中には保湿剤が添加されている。しかしながら、保湿剤の添加は被記録材に付着させたインクの、発色性、及び乾燥性等に影響を与え、これらの性能を悪化させることが多い。
このため、インク受容層を有していない汎用普通紙でも高発色が高く、更にインクの吸収能力が低い非・難吸収性の被記録材に記録したときでも乾燥が速く、モットリングを生じない高画質な記録画像が得られるインクが強く求められている。
特許文献1には、本明細書に記載の下記式(1)に含まれる化合物と、グリセリンと、着色剤とを少なくとも含んでなるインク組成物が開示されている。
また、特許文献2には、特定の顔料、スチレン−アクリル系共重合体、塩基性化合物及びグリセリンのポリオキシアルキレン付加物を含有する水性顔料分散液の製造方法が開示されている。
特許文献3には、着色剤と水とポリオルガノシロキサン界面活性剤と1,2−アルカンジオールとを少なくとも含んでなるインク組成物が開示されている。
特許第383733号 特許第4736001号 特許第4711172号
本発明は、インク受容層を有していない汎用普通紙でも発色性が高く、インクの吸収能力が低い被記録材に記録したときでも乾燥が速く、モットリングを生じない高画質な記録画像が得られるインク組成物、該インク組成物を用いたインクジェット記録方法、及び該インク組成物により着色された着色体の提供を課題とする。
本発明者らは前記したような課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、下記式(1)で表される化合物、着色剤、特定の浸透剤、特定の界面活性剤を含有するインク組成物により、前記の課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は以下の1)〜9)に関する。
1)
少なくとも1種類の下記式(1)で表される化合物と、着色剤と、アルカンジオール及びグリコールエーテルから選択される少なくとも1種類の浸透剤と、シリコン界面活性剤及びフッ素界面活性剤から選択される少なくとも1種類の界面活性剤とを含有するインク組成物。
Figure 0006570027
[上記式(1)中、
EOはエチレンオキシ基を、POはプロピレンオキシ基を、BOはブチレンオキシ基をそれぞれ表し、
EO、PO及びBOが結合する順番は任意であり、
m1、m2、m3、n1、n2、n3、q1、q2及びq3は、0又は1以上の整数を表すが、全てが0になることはなく、且つ、m1〜m3、n1〜n3、及びq1〜q3の総和は平均値で0より大きく100以下である。]
2)
インク組成物の総質量中における、前記浸透剤の総含有量が0.05〜20質量%である前記1)に記載のインク組成物。
3)
インク組成物の総質量中における、前記界面活性剤の総含有量が0.01〜3質量%である前記1)に記載のインク組成物。
4)
着色剤が、水溶性の染料であるである前記1)に記載のインク組成物。
5)
着色剤が水不溶性の着色剤である前記1)に記載のインク組成物。
6)
前記1)乃至5)のいずれか一項に記載のインク組成物の液滴を、記録信号に応じて吐出させて被記録材に付着させることにより記録を行うインクジェット記録方法。
7)
前記1)乃至5)のいずれか一項に記載のインク組成物により着色された着色体。
8)
前記6)に記載のインクジェット記録方法により着色された着色体。
9)
前記1)乃至5)のいずれか一項に記載のインク組成物を含有する容器が装填されたインクジェットプリンタ。
本発明により、インク受容層を有していない汎用普通紙でも発色性が高く、更にインクの吸収能力が低い被記録材に記録したときでも乾燥が速く、モットリングを生じない高画質な記録画像が得られるインク組成物、該インク組成物を用いたインクジェット記録方法、及び該インク組成物により着色された着色体を提供できた。
本明細書中、「C.I」とは、「カラーインデックス」を意味する。また、本明細書中、実施例等も含めて、「%」及び「部」については特に断りのない限り、いずれも質量基準で記載する。
前記式(1)で表される化合物は、1種類又は2種類以上の混合物として使用することができる。以下、特に断りの無い限り「前記式(1)で表される化合物」とは、式(1)で表される1種類の化合物と、式(1)で表される2種類以上の化合物の混合物の両方を意味する。
式(1)中、EO、PO、及びBOはいずれも、式(1)中の括弧の左側に示す「CHO」又は「H−CO」における酸素原子と、EO、PO、及びBOが有する炭素原子で結合する。また、同様に、括弧の右側に示す「−H」で示される水素原子と、EO、PO、及びBOが有する酸素原子で結合する。
EO、PO、及びBOが結合する順番は任意であり、どのような並び順でも結合することができる。すなわち、EO、PO、及びBOから選択される任意の組み合わせがランダムに結合したもの;EO、PO、及びBOのうちの1種類が複数結合したもの;及び、EOが複数結合したものと、PO及び/又はBOが複数結合したものとが、ブロック状に結合したもの;等とすることができる。
式(1)中、m1〜m3、n1〜n3、及びq1〜q3の総和は平均値で通常0より大きく100以下、好ましくは0.5〜75、より好ましくは5〜60である。
式(1)で表される化合物は、グリセリンのポリオキシアルキレン付加物である。該化合物は合成することも、市販品として入手することも可能である。
市販品の1例としては、例えば、三洋化成工業株式会社製サンニックスGPシリーズ(グリセリンのポリオキシプロピレン付加物);青木油脂工業株式会社製ブランノンGLシリーズ(グリセリンのポリオキシエチレン付加物);日油株式会社製ユニループ50TG−32(グリセリンのポリオキシエチレン及びポリオキシプロピレン付加物、ポリオキシエチレン付加モル数24、ポリオキシプロピレン付加モル数24)、ウィルブライドS−753(グリセリンのポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン及びポリオキシブチレン付加物、ポリオキシエチレン付加モル数8、ポリオキシプロピレン付加モル数5、ポリオキシプロピレン付加モル数16);等が挙げられる。
インク組成物の総質量中における式(1)で表される化合物の総含有量は通常0.1%〜30%、好ましくは0.1%〜20%、より好ましくは0.2%〜20%である。
前記インク組成物が含有する着色剤は、特に限定されず、水溶性の染料、及び水不溶性の着色剤から選択される着色剤が使用できる。又、必要に応じてこれらを併用することもできる。
本明細書中、「水不溶性」とは、25℃の水に対する着色剤の溶解性が通常3g/リットル以下、好ましくは2g/リットル以下、より好ましくは1g/リットル以下であることを意味する。
水不溶性の着色剤としては、例えば、顔料及び分散染料から選択される着色剤等が挙げられる。
水溶性の染料としては、直接染料、酸性染料、食用染料、塩基性染料、反応性染料、建染染料及び可溶性建染染料等が挙げられる。これらの染料としては、それぞれC.I.Direct、C.I.Acid、C.I.Food、C.I.Basic、C.I.Reactive、C.I.Vat、C.I.Solubilised Vatから選択される、任意の染料が使用できる。
顔料としては、無機顔料、有機顔料及び体質顔料等が挙げられる。
無機顔料としては、例えばカーボンブラック;金属酸化物、水酸化物、硫化物;フェロシアン化物;及び金属塩化物;等が挙げられる。
カーボンブラックとしては、例えば、サーマルブラック、アセチレンブラック、オイルファーネスブラック、ガスファーネスブラック、ランプブラック、ガスブラック、及びチャンネルブラックが挙げられる。これらの中では、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等が好ましい。
カーボンブラックの具体例としては、例えばRaven760ULTRA、Raven780ULTRA、Raven790ULTRA、Raven1060ULTRA、Raven1080ULTRA、Raven1170、Raven1190ULTRA II、Raven1200、Raven1250、Raven1255、Raven1500、Raven2000、Raven2500ULTRA、Raven3500、Raven5000ULTRA II、Raven5250、Raven5750、Raven7000(コロンビア・カーボン社製);Monarch700、Monarch800、Monarch880、Monarch900、Monarch1000、Monarch1100、Monarch1300、Monarch1400、Regal1330R、Regal1400R、Regal1660R、Mogul L(キャボット社製);Color Black FW1、Color Black FW2、Color Black FW2V、Color Black FW200、Color Black S150、Color Black S160、Color Black S170、Printex 35、Printex U、Printex V、 Printex 140U、 Printex 140V、 SpecIal Black 4、SpecIal Black 4A、SpecIal Black 5、Special Black 6(デグサ社製);MA7、MA8、MA100、MA600、MCF−88、No.25、No.33、No.40、No.47、No.52、No.900、No.2300(三菱化学株式会社製);等が挙げられる。
有機顔料としては、例えば溶性アゾ顔料、不溶性アゾ顔料、不溶性ジアゾ顔料、縮合アゾ顔料、フタロシアニン顔料、キナクリドン顔料、イソインドリノン顔料、ジオキサジン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、チオインジゴ顔料、アンソラキノン顔料及びキノフタロン顔料が挙げられる。
有機顔料の具体例としては、例えばC.I.Pigment Yellow 1、2、3、12、13、14、16、17、24、55、73、74、75、83、93、94、95、97、98、108、114、128、129、138、139、150、151、154、180、185、193、199、202;C.I.Pigment Red 5、7、12、48、48:1、57、88、112、122、123、146、149、166、168、177、178、179、184、185、202、206、207、254、255、257、260、264、272;C.I.Pigment Blue 1、2、3、15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、16、22、25、60、66、80;C.I.Pigment Violet 19、23、29、37、38、50;C.I.Pigment Orange 13、16、68、69、71、73;C.I.Pigment Green 7、36、54;C.I.Pigment Black 1;等が挙げられる。
体質顔料としては、例えばシリカ、炭酸カルシウム、タルク、クレー、硫酸バリウム、ホワイトカーボンなどが挙げられる。これらの体質顔料は単独で使用されることはなく、通常、無機顔料又は有機顔料と併用される。
また、顔料粒子の表面に、化学的に分散性付与基を導入した、表面処理顔料(自己分散顔料ともいう)を用いることもできる。
分散染料としては、例えば、アゾベンゼン、アントラキノン等の公知の分散染料が挙げられる。
分散染料の具体例としては、例えば、C.I.Dispers Yellow 9、23、33、42、49、54、58、60、64、66、71、76、79、83、86、90、93、99、114、116、119、122、126、149、160、163、165、180、183、186、198、200、211、224、226、227、231、237;C.I.Dispers Red 60、73、88、91、92,111、127、131、143、145、146、152、153、154、167、179、191、192、206、221、258、283;C.I.Dispers Orange 9、25、29、30、31、32、37、38、42、44、45、53、54、55、56、61、71、73、76、80、96、97;C.I.Dispers Violet 25、27、28、54、57、60、73、77、79、79:1;C.I.Dispers Blue 27、56、60、79:1、87、143、165、165:1、165:2、181、185、197、202、225、257、266、267、281、341、353、354、358、364、365、368;等が挙げられる。
着色剤としては、単一の着色剤を用いることができる。また、色相の微調整等を目的として、2種類以上を併用することもできる。
前記インク組成物の総質量中における着色剤の含有量は通常1〜30%、好ましくは1〜15%、より好ましくは2〜10%である。
前記インク組成物は、水不溶性の着色剤を使用する場合、分散剤を含有するのが好ましい。分散剤としては、スチレン及びその誘導体;ビニルナフタレン及びその誘導体;α,β−エチレン性不飽和性カルボン酸の脂肪族アルコールエステル;アクリル酸及びその誘導体;マイレン酸及びその誘導体;イタコン酸及びその誘導体;ファール酸及びその誘導体;酢酸ビニル、ビニルアルコール、ビニルピロリドン、アクリルアミド、及びそれらの誘導体;等よりなる群の単量体から選択される、少なくとも2つの単量体(好ましくは、このうち少なくとも1つが親水性の単量体)からなる共重合体、例えば、ブロック共重合体、ランダム共重合体及びグラフト共重合体、及び/又はそれらの塩等が挙げられる。
分散剤は合成することも、市販品として入手することも可能である。市販品の具体例としては、例えば、いずれもジョンソンポリマー社製のジョンクリル62、67、68、678、及び687等のスチレン−アクリル系樹脂;モビニールS−100A(ヘキスト合成社製の変性酢酸ビニル樹脂);ジュリマーAT−210(日本純薬株式会社製のポリアクリル酸エステル共重合体);等が挙げられる。
更に、国際公開第2013/115071号に開示された分散剤も好ましく挙げられる。
分散剤は、1種類又は2種類以上を併用することもできる。
分散剤の重量平均分子量(MW)は特に制限されないが通常3000〜50000、好ましくは7000〜25000である。また、酸価としては通常50〜300、好ましくは80〜275、より好ましくは80〜250程度である。
前記の分散剤は、着色剤と混合した状態で使用することができる。また、着色剤の表面に分散剤を被覆させ、いわゆるマイクロカプセル化顔料として使用することもできる。また、これらの両方を併用することもできる。
水不溶性の着色剤を使用するとき、その平均粒径は通常300nm以下、好ましくは50nm〜200nm、より好ましくは60nm〜120nmである。この平均粒径とすることにより、これを含有する分散液、及びインク組成物の分散安定性、及びインクジェット記録に用いたときの吐出安定性が優れるとともに、記録画像の発色性(印字濃度)を高くすることができる。この平均粒径は、レーザ光散乱を用いて測定できる。
前記アルカンジオールとしては、C4−C12アルカンジオールが好ましく、1,2−(C4−C12)アルカンジオールがより好ましい。
その具体例としては、例えば、1,2−ヘキサンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,2−ブタンジオール、4−メチル−1,2−ペンタンジオール、3,3−ジメチル−1,2−ブタンジオール、1,2−ヘプタンジオール、1,2−オクタンジオール、5−メチル−1,2−ヘキサンジオール、4−メチル−1,2−ヘキサンジオール、4,4−ジメチル−1,2−ペンタンジオール等が好ましく挙げられる。これらの中では、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオールがより好ましい。
前記グリコールエーテルとしては、グリコールモノアルキルエーテルが好ましく、グリコールモノC1−C6アルキルエーテルがより好ましく、グリコールモノC1−C4アルキルエーテルがさらに好ましい。
アルキル部分としては直鎖、分岐鎖、及び環状のものが挙げられ、直鎖又は分岐鎖が好ましく、直鎖がより好ましい。
グリコール部分としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール等が挙げられる。
その具体例としては、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、エチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノ−nブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、1−メチル−1−メトキシブタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノイソプロピルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノイソプロピルエーテル等が挙げられる。
これらの中では、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、トリエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、又はジプロピレングリコールモノブチルエーテルが好ましい。
インク組成物の総質量中における、浸透剤の含有量は通常0.05〜20%、好ましくは0.1〜18%、より好ましくは0.2〜15%である。
前記シリコン界面活性剤としては、例えば、ポリエーテル変性シロキサン、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン等が挙げられる。それらの中では、下記式(2)で表されるポリエーテル変性ポリジメチルシロキサンが好ましい。
シリコン界面活性剤の市販品としては、例えば、いずれもビックケミー・ジャパン株式会社製のBYK−345、BYK−348(ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン)、BYK−347(ポリエーテル変性シロキサン)、BYK−349、BYK−3455等が挙げられる。
インク組成物の総質量中における、シリコン界面活性剤の含有量は通常0.01〜3%、好ましくは0.01〜2.5%、より好ましくは0.02〜2.0%である。
Figure 0006570027
前記式(2)中、aは0〜5の整数、bは1〜5の整数、cは3〜30の整数、dは0〜20の整数である。
前記フッ素界面活性剤としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸塩、パーフルオロアルキルカルボン酸塩、パーフルオロアルキルリン酸エステル、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物、パーフルオロアルキルベタイン、パーフルオロアルキルアミンオキサイド付加物等が挙げられる。
フッ素界面活性剤の市販品としては、例えば、AGCセイミケミカル株式会社製S−211、S−221、S−231、S−241、S−242、S−243、S−386;DIC株式会社製メガファックF−410、F−444、F−510、F−522、F−556、F−557;株式会社ネオス社製フタージェント100、150、212M、400SW、251;Dupont社製Capstone FS−10、FS−22、FS−30、FS−31、FS−3100;等が挙げられる。
インク組成物の総質量中における、界面活性剤の総含有量は通常0.01〜3%、好ましくは0.01〜2.5%、より好ましくは0.02〜2.0%である。
前記インク組成物は、必要に応じインク調製剤を含有することができる。インク調製剤としては、例えば保湿剤、防腐防黴剤、pH調整剤、キレート剤、防錆剤、水溶性紫外線吸収剤、水溶性高分子化合物、酸化防止剤及び界面活性剤等が挙げられる。
これらのインク調製剤は、それぞれ単独で使用することも、併用することもできる。
保湿剤の具体例としては、グリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、ペンタエリスリトール等のポリオール類;2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン等の環状アミド類;尿素、チオ尿素、エチレン尿素、1,3−ジメチルイミダゾリジノン類等の尿素類;ε−カプロラクタム等のラクタム類;トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン等の固体のグリセリン類;マルチトール、ソルビトール、グルコノラクトン、マルトース等の糖類;等が挙げられる。
防腐防黴剤の具体例としては、例えば有機硫黄系、有機窒素硫黄系、有機ハロゲン系、ハロアリールスルホン系、ヨードプロパギル系、ハロアルキルチオ系、ニトリル系、ピリジン系、8−オキシキノリン系、ベンゾチアゾール系、イソチアゾリン系、ジチオール系、ピリジンオキシド系、ニトロプロパン系、有機スズ系、フェノール系、第4アンモニウム塩系、トリアジン系、チアジン系、アニリド系、アダマンタン系、ジチオカーバメイト系、ブロム化インダノン系、ベンジルブロムアセテート系又は無機塩系等の化合物が挙げられる。
有機ハロゲン系化合物の具体例としては、例えばペンタクロロフェノールナトリウムが挙げられる。
ピリジンオキシド系化合物の具体例としては、例えば2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウムが挙げられる。
イソチアゾリン系化合物としては、例えば1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンマグネシウムクロライド、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンカルシウムクロライド、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンカルシウムクロライド等が挙げられる。
その他の防腐防黴剤の具体例としては無水酢酸ナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、p−ヒドロキシ安息香酸エチルエステル、及び、アーチケミカル社製の商品名プロクセルGXL(S)、プロクセルXL−2(S)等が挙げられる。
pH調整剤としては、調製されるインクに悪影響を及ぼさずに、インクのpHを前記の範囲に制御できるものであれば任意の物質を使用することができる。その具体例としては、前記の中和剤;炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属の炭酸塩;ケイ酸ナトリウム、酢酸カリウム等の有機酸のアルカリ金属塩;リン酸二ナトリウム等の無機塩基;等が挙げられる。
キレート剤の具体例としては、例えばエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム、ニトリロ三酢酸ナトリウム、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸ナトリウム、ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム、及びウラシル二酢酸ナトリウム等が挙げられる。
防錆剤の具体例としては、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウム、チオグリコール酸アンモニウム、ジイソプロピルアンモニウムナイトライト、四硝酸ペンタエリスリトール、及びジシクロヘキシルアンモニウムナイトライト等が挙げられる。
水溶性紫外線吸収剤の例としては、例えばスルホ化したベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾ−ル系化合物、サリチル酸系化合物、桂皮酸系化合物、及びトリアジン系化合物が挙げられる。
水溶性高分子化合物の具体例としては、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、セルロース誘導体、ポリアミン、及びポリイミン等が挙げられる。
酸化防止剤の例としては、例えば、各種の有機系及び金属錯体系の褪色防止剤を使用することができる。前記有機系の褪色防止剤の例としては、ハイドロキノン類、アルコキシフェノール類、ジアルコキシフェノール類、フェノール類、アニリン類、アミン類、インダン類、クロマン類、アルコキシアニリン類、及び複素環類等が挙げられる。
シリコン及びフッ素以外の界面活性剤の例としては、例えばアニオン、カチオン、両性、及びノニオン等の公知の界面活性剤が挙げられる。
アニオン界面活性剤としてはアルキルスルホカルボン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、N−アシルアミノ酸又はその塩、N−アシルメチルタウリン塩、アルキル硫酸塩ポリオキシアルキルエーテル硫酸塩、アルキル硫酸塩ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸塩、ロジン酸石鹸、ヒマシ油硫酸エステル塩、ラウリルアルコール硫酸エステル塩、アルキルフェノール型燐酸エステル、アルキル型燐酸エステル、アルキルアリールスルホン酸塩、ジエチルスルホ琥珀酸塩、ジエチルヘキシルスルホ琥珀酸塩、ジオクチルスルホ琥珀酸塩等が挙げられる。
カチオン界面活性剤としては2−ビニルピリジン誘導体、ポリ4−ビニルピリジン誘導体等が挙げられる。
両性界面活性剤としてはラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ポリオクチルポリアミノエチルグリシン、イミダゾリン誘導体等が挙げられる。
ノニオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル等のエーテル系;ポリオキシエチレンオレイン酸エステル、ポリオキシエチレンジステアリン酸エステル、ソルビタンラウレート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンセスキオレエート、ポリオキシエチレンモノオレエート、ポリオキシエチレンステアレート等のエステル系;2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−ジオール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール等のアセチレングリコール(アルコール)系;日信化学株式会社製の商品名サーフィノール104、105PG50、82、420、440、465、485、オルフィンSTG;SIGMA−ALDRICH社製のTergItol15−S−7等のポリグリコールエーテル系;等が挙げられる。
前記インク組成物のpHは、保存安定性を向上させる目的で通常5〜11、好ましくは7〜10である。
インク組成物の表面張力は通常10〜50mN/m、好ましくは20〜40mN/mである。
インク組成物の粘度は通常30mPa・s以下、好ましくは20mPa・s以下である。下限は0.1以上である。
インク組成物のpH及び表面張力は、pH調整剤、界面活性剤等のインク調製剤の使用により適宜調整することができる。
前記インク組成物をインクジェットインクとして使用するときは、金属陽イオンの塩化物(例えば塩化ナトリウム)、硫酸塩(例えば硫酸ナトリウム)等の無機不純物の含有量を少なくするのが好ましい。
無機不純物の含有量の目安は、おおよそ着色剤の総質量に対して1%以下程度であり、下限は分析機器の検出限界以下、すなわち0%としてもよい。
無機不純物の少ない着色剤を製造する方法としては、例えばイオン交換樹脂で無機不純物を交換吸着する方法等が挙げられる。
前記した成分、含有量等の全てにおいて、好ましいもの同士の組み合わせはより好ましく、より好ましいもの同士の組み合わせはさらに好ましい。好ましいものと、より好ましいものとの組み合わせ等についても同様である。
前記インクジェット記録方法としては、前記インク組成物の液滴を記録信号に応じて吐出させて、被記録材に付着させることにより記録を行うインクジェット記録方法が挙げられる。
前記インク組成物は、「インクタンク」、「インクカートリッジ」等と呼称される容器に注入され、インクジェットプリンタの所定の位置に装填してインクジェット記録に使用される。
インクジェット方式としては、例えば、電荷制御方式;ピエゾ素子の振動圧力を利用するドロップオンデマンド方式(圧力パルス方式);音響インクジェット方式;サーマルインクジェット、すなわちバブルジェット(登録商標)方式;等が挙げられる。
前記インク組成物は、これらのいずれの方式においても使用できる。
前記被記録材としては特に制限はないが、インク受容層を有していない汎用普通紙、及びインクの吸収能力が低い非・難吸収性の被記録材が好ましい。非・難吸収性の被記録材の具体例としては、例えば、微塗工紙、アート紙、コート紙、マット紙、キャスト紙等の塗工紙、グラビア印刷やオフセット印刷等に用いられるメディア等が挙げられる。
塗工紙は、表面に塗料を塗布し、美感や平滑さを高めた紙である。その塗料としては、タルク、パイロフィライト、カオリン等の各種のクレー;酸化チタン、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム等と、デンプン及び/又はポリビニルアルコール等とを混合したもの;等が挙げられる。
塗料は、例えば、紙の製造工程の中でコーターを用いて紙に塗布することができる。コーターには、抄紙機と直結することで抄紙・塗工を1工程とするインライン方式と、抄紙とは別工程とするオフライン方式がある。
微塗工紙とは、塗料の塗工量が12g/m以下の紙を意味する。
アート紙とは、化学パルプの使用率が100%の紙である上質紙に、40g/m前後の塗料を塗工した紙を意味する。
コート紙及びマット紙とは、20〜40g/m程度の塗料を塗工した紙のことを意味する。
キャスト紙とは、アート紙やコート紙を、キャストドラム等の機械で表面に圧力をかけることにより、光沢や記録効果がより高くなるように仕上げた紙を意味する。
前記インク組成物は、汎用普通紙や非・難吸収性の被記録材に記録したときに、極めて好適に本発明の効果を発揮する。
また、被記録材としては、インクジェット受容層を有するインクジェット専用紙、インクジェット専用フィルム、光沢紙、及び光沢フィルム等;セルロース、ナイロン、羊毛等の繊維や布;皮革;カラーフィルター用基材;等も挙げられる。
前記着色体とは、前記インク組成物、又は、前記インクジェット記録方法により着色された物質を意味する。物質としては、着色され得る物質であれば特に制限されない。その1例としては、前記被記録材が好ましく挙げられる。
本発明は、インク受容層を有していない汎用普通紙でも発色性が高く、更にインクの吸収能力が低い非・難吸収性被記録材に記録したときでも乾燥が速く、モットリングを生じない高画質な記録画像が得ることができる。
また、インクジェット専用紙以外の被記録材にも高発色・高画質な記録画像が得られることから、様々な被記録材を選択できる。
また、本発明のインク組成物は、安定なインクジェット吐出性を有し、インクジェットヘッドの目詰まりが発生しないことから、メンテナンス性が優れている。
以下、本発明を実施例によって具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例によって何ら限定されるものではない。
なお、平均粒径の測定には、動的光散乱式粒径分布測定装置、LB−500、株式会社堀場製作所製を用いた。また、水溶液中の固形分測定には、株式会社エイ・アンド・デイ社製、MS−70を用いて、乾燥重量法により求めた。
[調製例1]:分散液1の調製。
国際公開第2013/115071号の合成例3に記載のブロック共重合体を調製した。得られた高分子分散剤7.5部を2−ブタノン20部に溶解させ、均一な溶液とした。この液に0.6部の水酸化ナトリウムを46部のイオン交換水に溶解させた液を加え、1時間撹拌して乳化溶液を調製した。これにC.I.Pigment Blue 15:3(大日精化工業社製シアニンブルー A220J)25部を加え、サンドグラインダーで分散を行った。分散は1500rpmの条件で15時間行った。得られた液にイオン交換水150部を滴下し、濾過することにより分散用ビーズを濾過分離した。得られた濾液からエバポレーターで2−ブタノン及び水を減圧留去することにより顔料固形分11.9%、平均粒径95nmの分散液を得た。これを「分散液1」とする。
[実施例1〜10]:インク組成物の調製。
調製例1で得た分散液1を用い、下記表1に記載の各成分を加えて撹拌混合して液を得た。得られた液をポアサイズ3μmのメンブランフィルターでろ過することにより、実施例1〜10のインク組成物をそれぞれ得た。
なお、インクジェット記録に好適な5.3〜6.0mPa・sの粘度範囲となるように、各実施例インク組成物のグリセリンのポリオキシアルキレン付加物の増量分を調整した。
表1中、各成分の数値は部数を意味する。また、「残部」とは、イオン交換水を加えてインク組成物の総量を100部に調整したことを意味する。
[比較例1〜5]:比較用インク組成物の調製。
調製例1で得た分散液1を用い、下記表2に記載の各成分を加えて撹拌混合することで、比較例1〜5の比較用のインク組成物をそれぞれ得た。比較例1は実施例4のグリセリンのポリオキシアルキレン付加物の代わりに、グリセリンを使用したインク組成物である。比較例2は実施例4の1,2-ヘキサンジオールの代わりに、プロピレングリコールを使用したインク組成物である。比較例3は実施例8、9のグリセリンのポリオキシアルキレン付加物の代わりに、グリセリンを使用したインク組成物である。比較例4は実施例9の1,2−ヘキサンジオールの代わりに、プロピレングリコールを使用したインク組成物である。比較例5は実施例4のBYK−349の代わりに、SF465を使用したインク組成物である。
下記表1及び表2中の略号等は以下の意味を有する。また、記号「−」は、その成分を含有しないことを意味する。
GL:グリセリン。
GL3:青木油脂株式会社製、製品名グリセリス3、グリセリンのポリオキシエチレン付加物、エチレンオキシ付加モル数3。
GL9:青木油脂株式会社製、製品名グリセリス9、グリセリンのエチレンオキシ付加物グリセリンのポリオキシエチレン付加物、エチレンオキシ付加モル数9。
GL20:青木油脂株式会社製、製品名グリセリス20、グリセリンのポリオキシエチレン付加物、エチレンオキシ付加モル数20。
GL26:青木油脂株式会社製、製品名グリセリス26、グリセリンのポリオキシエチレン付加物、エチレンオキシ付加モル数26。
50TG−32:日油株式会社製、製品名ユニループ50TG−32、グリセリンのポリオキシエチレン及びポリオキシプロピレン付加物、エチレンオキシ付加モル数24、プロピレンオキシ付加モル数24。
PG:プロピレングリコール。
1,2HD:1,2−ヘキサンジオール。
DEGMBE:ジエチレングリコールモノブチルエーテル。
SF465:日信化学株式会社製、商品名サーフィノール465。
BYK−349:ビックケミー社製、商品名BYK−349。
FS−31:Dupont社製、商品名Capstone Fs−31。
GXL(S):ArchChemicals社製、商品名プロキセルGXL(S)。
Figure 0006570027
Figure 0006570027
[インクジェット記録]
実施例及び比較例で得た各インク組成物を使用し、インクジェットプリンタ(EPSON株式会社製、商品名PX−205)により、下記被記録材に対してインクジェット記録を行い、着色体を得た。被記録材への記録は、いずれも100%Duty画像として行った。得られた着色体を試験片とし、以下の発色性評価、速乾性試験、モットリング試験を実施した。
普通紙1:Digi laser(UPM社製:80g/m)。
コート紙1:オローラコート(日本製紙株式会社製:85g/m)。
コート紙2:PODグロースコート(王子製紙株式会社製:127.9g/m)。
[発色性試験]
前記[インクジェット記録]にて得た普通紙1の試験片を24時間自然乾燥した後、GRETAG−MACBETH社製の測色機、商品名SpectroEyeを用い、その光学濃度(OD)を測定した。測定結果を下記表3に示す。
測色条件は、光源にD50、濃度基準にANSIA、視野角2°である。
[発色性評価基準]
A:ODが1.10以上。
B:ODが1.00〜1.10未満。
C:ODが1.00以下。
[速乾性試験]
前記[インクジェット記録]にて得た各試験片のうち、コート紙1の試験片を得た直後から5秒毎に綿棒で試験片を擦り、インクが乾燥して綿棒が汚れなくなるまでの時間を測定し、以下の評価基準で評価した。評価結果を下記表2に示す。
[速乾性評価基準]
AA:20秒以内で乾燥する。
A:25秒以内で乾燥する。
B:30秒以内で乾燥する。
C:30秒より長く、35秒以内で乾燥する。
D:乾燥するまで35秒より長い時間が必要。
[モットリング試験]
前記[インクジェット記録]にて得たコート紙2の試験片を24時間自然乾燥した後、各試験片のモットリングの状態を目視にて観察し、以下の評価基準で評価した。評価結果を下記表2に示す。
[モットリング評価基準]
A:モットリング現象が観察されない。
B:ごく僅かにモットリング現象が生じているように観察される。
C:モットリング現象が明らかに観察される。
Figure 0006570027
表2の結果から明らかなように、各実施例のインク組成物は、インク受容層を有していない汎用普通紙でも発色性が高く、更にインクの吸収能力が低い被記録材に記録したときでも乾燥が速く、モットリングを生じない高画質な記録画像が得られることが確認された。
本発明のインク組成物は、インク受容層を有していない汎用普通紙に記録したときでも発色性が高く、更にインクの吸収能力が低い被記録材に記録したときでも乾燥が速く、モットリングを生じない高画質な記録画像が得られることから、インクジェット記録用インクとして極めて有用である。

Claims (9)

  1. 少なくとも1種類の下記式(1)で表される化合物と、着色剤と、アルカンジオール及びグリコールエーテルから選択される少なくとも1種類の浸透剤と、シリコン界面活性剤及びフッ素界面活性剤から選択される少なくとも1種類の界面活性剤と、プロピレングリコールとを含有するインク組成物であって、インク組成物の総質量中における下記式(1)で表される化合物の総含有量は0.1質量%〜30質量%であるインク組成物
    Figure 0006570027
    [上記式(1)中、
    EOはエチレンオキシ基を、POはプロピレンオキシ基を、BOはブチレンオキシ基をそれぞれ表し、
    EO、PO及びBOが結合する順番は任意であり、
    m1、m2、m3、n1、n2、n3、q1、q2及びq3は、0又は1以上の整数を表すが、全てが0になることはなく、且つ、m1〜m3、n1〜n3、及びq1〜q3の総和は平均値で0より大きく100以下である。]
  2. インク組成物の総質量中における、前記浸透剤の総含有量が0.05〜20質量%である請求項1に記載のインク組成物。
  3. インク組成物の総質量中における、前記界面活性剤の総含有量が0.01〜3質量%である請求項1に記載のインク組成物。
  4. 着色剤が、水溶性の染料であるである請求項1に記載のインク組成物。
  5. 着色剤が水不溶性の着色剤である請求項1に記載のインク組成物。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載のインク組成物の液滴を、記録信号に応じて吐出させて被記録材に付着させることにより記録を行うインクジェット記録方法。
  7. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載のインク組成物により着色された着色体。
  8. 請求項6に記載のインクジェット記録方法により着色された着色体。
  9. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載のインク組成物を含有する容器が装填されたインクジェットプリンタ。
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