JP6321555B2 - インク組成物、インクセット、インクジェット記録方法及び着色体 - Google Patents
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Description
一般にシアン色の顔料及びマゼンタ色の顔料は、発色性や耐光性がともに優れていることが知られているが、そのような性質を有するイエロー色の顔料は余り知られていない。従来、イエロー色の顔料としては、C.I.ピグメントイエロー74が広く用いられている。しかし、この顔料は発色性に優れるものの、耐光性が低いとされている。
少なくとも、第1及び第2の2種類の着色剤、水溶性有機溶剤、及び水を含有するインクジェット記録用インク組成物であって、
上記第1の着色剤がC.I.ピグメントイエロー213又は120であり、上記第2の着色剤がC.I.ピグメントイエロー74であり、
上記第1の着色剤がC.I.ピグメントイエロー213である場合、上記着色剤の総質量中における上記第1の着色剤の含有量が40〜60質量%であり、
上記第1の着色剤がC.I.ピグメントイエロー120である場合、上記着色剤の総質量中における上記第1の着色剤の含有量が20〜80質量%であるインクジェット記録用インク組成物。
[2]
上記着色剤の総含有量が0.5〜7質量%である上記[1]に記載のインクジェット記録用インク組成物。
[3]
上記着色剤の総質量中における上記第1の着色剤の含有量が40〜60質量%である上記[1]又は[2]に記載のインクジェット記録用インク組成物。
[4]
上記水溶性有機溶剤が、グリコールエーテル及びアルカンジオールよりなる群から選択される少なくとも1種類の水溶性有機溶剤である上記[1]乃至[3]のいずれか一項に記載のインクジェット記録用インク組成物。
[5]
上記グリコールエーテルが、エチレングリコールモノアリルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、及びプロピレングリコールモノプロピルエーテルよりなる群から選択される少なくとも1種類である上記[4]に記載のインクジェット記録用インク組成物。
[6]
上記アルカンジオールが、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、及び2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールよりなる群から選択される少なくとも1種類である上記[4]又は[5]に記載のインクジェット記録用インク組成物。
[7]
少なくとも、イエローインク組成物、シアンインク組成物、マゼンタインク組成物、及びブラックインク組成物の各インク組成物を備えるインクジェット記録用インクセットであって、
上記イエローインク組成物として上記[1]乃至[6]のいずれか一項に記載のインクジェット記録用インク組成物を用いるインクジェット記録用インクセット。
[8]
上記[1]乃至[6]のいずれか一項に記載のインクジェット記録用インク組成物をインクとして用い、該インクの液滴を記録信号に応じて吐出させて被記録材に付着させることにより記録を行うインクジェット記録方法。
[9]
上記[7]に記載のインクジェット記録用インクセットの各インク組成物をインクとして用い、該インクセットの各インクの液滴を、それぞれの記録信号に応じて吐出させて被記録材に付着させることにより記録を行うインクジェット記録方法。
[10]
上記被記録材が情報伝達用シートである上記[8]又は[9]に記載のインクジェット記録方法。
[11]
上記情報伝達用シートが、多孔性白色無機物を含有するインク受容層を有するシートである上記[10]に記載のインクジェット記録方法。
[12]
上記情報伝達用シートがキャストコート紙である上記[10]に記載のインクジェット記録方法。
[13]
上記情報伝達用シートがコート紙又はアート紙である上記[10]に記載のインクジェット記録方法。
[14]
上記情報伝達用シートが、コロナ放電処理、プラズマ処理、及びフレーム処理から選択される少なくとも1種類の表面改質処理が施されたシートである上記[12]又は[13]に記載のインクジェット記録方法。
[15]
上記[1]乃至[6]のいずれか一項に記載のインクジェット記録用インク組成物により着色された着色体。
[16]
上記[7]に記載のインクジェット記録用インクセットにより着色された着色体。
[17]
少なくとも、上記[1]乃至[6]のいずれか一項に記載のインクジェット記録用インク組成物を含有する容器が装填されたインクジェットプリンタ。
本明細書において、「C.I.」とは、カラーインデックスの略語である。また、本明細書中、「%」及び「部」数については、特に断りのない限り、いずれも質量基準で記載する。
また、第2の着色剤は、C.I.ピグメントイエロー74及び151よりなる群から選択される1種類以上の顔料である。第2の着色剤は両者を配合してもよいが、それぞれを単独で用いるのが好ましく、前者を単独で用いるのがより好ましい。
0.5%以上とすることで記録画像の色濃度が良好なものとなり、7%以下とすることで吐出性が良好なものとなる。
このうちグリコールエーテルとしては、エチレングリコールモノアリルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、及びプロピレングリコールモノプロピルエーテルよりなる群から選択される少なくとも1種類であるのがより好ましい。
また、アルカンジオールとしては、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、及び2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールよりなる群から選択される少なくとも1種類であるのがより好ましい。
分散剤の質量平均分子量としては、おおよそ1000〜30000、好ましくは1250〜25000、より好ましくは1500〜20000程度である。また、酸価としては、おおよそ80〜300、好ましくは90〜275、より好ましくは100〜250程度である。
分散剤は市販品として入手することも可能であり、その具体例としては、いずれもBASF社製の、ジョンクリルTM61J、67、68、450、55、555、586、678、680、682、683、690、B−36;等が挙げられる。
なお、本明細書において上付きの「TM」は、商標を意味する。
浸透剤としては、例えば後記する各種の界面活性剤等が挙げられる。
また、上記水溶性有機溶剤の中には、浸透性を調整する効果が期待できるものも含まれる。そのような水溶性有機溶剤としては、例えば、C1−C6アルカノール、グリコールエーテル、及びC5−C9アルカンジオール等が挙げられる。これらの中では、グリコールエーテル及びC5−C9アルカンジオールが好ましい。
顔料には、主に無機顔料、有機顔料、体質顔料等があり、いずれの顔料も用いることができる。また、それらの顔料は組み合わせることも可能であり、例えば有機顔料と体質顔料とを配合してもよい。
インク組成物のpHとしては、保存安定性を向上させる目的で、pH5〜11が好ましく、pH7〜10がより好ましい。
同様に、インク組成物の表面張力としては、10〜50mN/mが好ましく、20〜40mN/mがより好ましい。
同様に、インク組成物の粘度としては、30mPa・s以下が好ましく、20mPa・s以下がより好ましい。
水分散性樹脂は、例えば、連続相としての水中に分散された樹脂エマルションの状態で使用される。
樹脂エマルションの中には市販品として入手できるものもある。その具体例としては、例えば、スーパーフレックスTM126、150、170、210、420、470、820、830、890(ウレタン系樹脂エマルション、第一工業製薬社製);ハイドランTMHW−350、HW−178、HW−163、HW−171、AP−20、AP−30、WLS−201、WLS−210(ウレタン系樹脂エマルション、DIC社製);0569、0850Z、2108(スチレン−ブタジエン系樹脂エマルション、JSR社製);AE980、AE981A、AE982、AE986B、AE104(アクリル系樹脂エマルション、イーテック社製);等が挙げられる。
水分散性樹脂を使用するとき、上記インク組成物の総質量中における水分散性樹脂の含有量は、固形分換算で通常0.5〜20%、好ましくは1〜15%である。0.5%以上とすることで被記録材に対して十分な定着性を得ることが容易になり、20%以下とすることでインクジェット記録におけるインク液滴の正常な吐出を阻害する虞がなくなる。
上記インク組成物が界面活性剤を含有するとき、界面活性剤の総含有量は、インク組成物の総質量に対して通常0.1%〜3%、好ましくは0.3%〜1%である。0.1%以上とすることで界面活性剤としての効果が良好なものとなり、3%以下とすることで顔料の分散安定性が良好なものとなる。
なお、上記インクジェット記録方法には、フォトインクと称する、インク中の着色剤濃度(着色剤の含有量)の低いインクを、小さい体積で多数射出する方式;実質的に同じ色相で、インク中の着色剤濃度の異なる複数のインクを用いて画質を改良する方式;無色透明のインクを用いることにより、着色剤の定着性を向上させる方式;等も含まれる。
情報伝達用シートは、インク受容層を有するものと有さないものとに大別することができる。
インク受容層を有するものとしては、例えば、紙、合成紙、フィルム等を基材とし、これらにインク受容層を設けたものが挙げられる。インク受容層は、例えば、上記基材にカチオン系ポリマーを含浸あるいは塗工する方法;多孔質シリカ、アルミナゾル、特殊セラミックス等のインク中の色素を吸収し得る無機微粒子をポリビニルアルコールやポリビニルピロリドン等の親水性ポリマーとともに上記基材表面に塗工する方法;等により設けられる。
インク受容層を有する情報伝達用シートは、通常、インクジェット専用紙、インクジェット専用フィルム、光沢紙等と呼ばれる。その代表的な市販品の例としては、キヤノン(株)製 商品名:プロフェッショナルフォトペーパー、スーパーフォトペーパー、光沢ゴールド及びマットフォトペーパー;セイコーエプソン(株)製 商品名:写真用紙クリスピア(高光沢)、写真用紙(光沢)、フォトマット紙;日本ヒューレット・パッカード(株)製 商品名:アドバンスフォト用紙(光沢);富士フィルム(株)製 商品名:画彩写真仕上げPro;等が挙げられる。
また、上記インクセットを用いてインクジェット記録を行うときは、各色のインク組成物を含有する各容器をインクジェットプリンタの所定の位置にそれぞれ装填し、上記の記録方法で被記録材に記録すればよい。
特に断りのない限り、濾過分離の操作を行ったときは、濾紙としてガラス濾紙GC−50とガラス濾紙GA−100とを適宜単独又は併用し、吸引濾過を行った。
分散液の総質量中における、着色剤の含有量を測定するときは、株式会社エイ・アンド・デイ社製、MS−70を用い、乾燥重量法により求めた。
平均粒子径の測定には、LB−500(株式会社堀場製作所社製)を用いた。
粘度の測定には、RE215L形粘度計(東機産業株式会社製)を用いた。
[調製例1]
冷却管を取付けた3つ口フラスコにジョンクリル68(25部)、トリエタノールアミン(13.3部)、及びイオン交換水(61.7部)を加え、150rpmで撹拌しながら90℃に昇温して溶液とし、ジョンクリル68を25%含有する水溶液を得た。
下記表1中の「ジョンクリル68」は、このジョンクリル68を25%含有する水溶液を意味する。
[調製例2]
上記第1の着色剤としてC.I.ピグメントイエロー213(クラリアント社製Inkjet Yellow H5G11)を用い、下記表1に記載した各成分を混合し、サンドグラインダーで1500rpmの条件下で15時間分散処理を行った。得られた液をイオン交換水で希釈し、分散用ビーズを濾過分離することにより、イエロー色の分散液を調製した。この分散液を「分散液1」とする。
分散液1の総質量中における着色剤の含有量は12%であった。また、分散液1のpHは7.7、着色剤の平均粒子径は77nm、粘度は5.4mPa・sであった。
なお、下記表1及び表2中、成分の量を示す数値はいずれも「部」数であり、「−」を記載したものは、その成分を含まないことを意味する。また、「水」はイオン交換水を使用した。また、「オルフィン SK−14」は消泡剤であり、濾過により除去されるため各実施例及び比較例のインク組成物中には含有されない。
調製例2で使用したC.I.ピグメントイエロー213の代わりに、上記第2の着色剤としてC.I.ピグメントイエロー74(クラリアント社製HANSA Yellow 5GX01)を用いる以外は調製例2と同様にして、イエロー色の分散液を得た。この分散液を「分散液2」とする。
分散液2の総質量中における着色剤の含有量は19%であった。また、分散液2のpHは7.4、着色剤の平均粒子径は48nm、粘度は3.4mPa・sであった。
[実施例1乃至3]
上記調製例2及び3で得た分散液1及び2を用い、下記表2に記載の各成分を混合した後、3μmのメンブランフィルタで夾雑物を濾別することにより、各実施例のインク組成物を得た。いずれのインク組成物も着色剤の総含有量が5%となるように調整した。
実施例1乃至3と同様に、下記表2に記載の各成分を混合した後、メンブランフィルタで夾雑物を濾別することにより、各比較例のインク組成物を得た。これらのインク組成物も、着色剤の総含有量が5%となるように調整した。
IPG:イソプロピルグリコール(エチレングリコールモノイソプロピルエーテル)
LA−16:ハイテノールLA−16
1,2−HD:1,2−ヘキサンジオール
TEA:トリエタノールアミン
GXL(S):プロクセルGXL(S)
PY213:C.I.ピグメントイエロー213
PY74:C.I.ピグメントイエロー74
水:イオン交換水
各実施例及び比較例のインク組成物をインクとして用い、市販のインクジェットプリンタ(エプソン社製PX−101)にて下記4種類の被記録材に対し、インクジェット記録を行った。インクジェット記録の際、チェック柄のパターン(濃度100%及び0%の1.5mm角正方形を交互に組み合わせたパターン)を作成し、コントラストの高いイエロー/ホワイトの着色体を得た。なお、ホワイトの部分はインクによって着色されていない、紙の地肌の部分である。得られた着色体を試験片とし、インクジェット記録した直後に、イオン交換水0.2mlを記録画像部分に滴下し、インクの滲みを目視にて、下記4段階の評価基準で評価した。結果を下記表3に示す。
[評価基準]
A:滲みが認められない
B:僅かに滲みが認められる
C:明らかな滲みが認められる
D:チェック柄が崩れる程、激しい滲みが認められる
[被記録材]
キャストコート紙:王子製紙社製 Nミラー
グロス紙:王子製紙社製 フォームグロス
普通紙1:日本製紙社製 Npi55
普通紙2:三菱製紙社製 PD−W70
各実施例及び比較例のインク組成物を、市販のインクジェットプリンタ(エプソン社製PX−101)を用いてそれぞれ前記「(D)耐水性試験」において用いた、4種類の被記録材にベタ印字することにより、イエロー色の着色体を得た。得られた着色体を試験片とし、耐光試験機(スガ試験機社製キセノンウェザーメーター)を用いて、温度24℃、湿度60%、照度100kLuxの条件にて2週間暴露した後、測色計(X−Rite社製SpectroEye)にて測色し、着色剤の残存率を下記3段階の評価基準で評価した。結果を下記表4に示す。
[評価基準]
A:残存率70%以上
B:残存率50%以上70%未満
C:残存率50%未満
上記の各実施例及び比較例のインク組成物を、市販のインクジェットプリンタ(エプソン社製PX−101)を用いて、それぞれ上記「(D)耐水性試験」において用いた、4種類の被記録材にベタ印字することにより、イエロー色の着色体を得た。得られた着色体を試験片とし、測色計(X−Rite社製SpectroEye)にて発色性(印字濃度)を下記3段階の評価基準で評価した。結果を表5に示す。
[評価基準]
A:1.2以上
B:0.9以上1.2未満
C:0.9未満
[調製例4]
国際公開第2013/115071号の合成例3に記載のブロック共重合体を調製し、得られた高分子分散剤を9部、2−ブタノン20部に溶解させ、均一な溶液とした。これに、0.68部の水酸化ナトリウムを49.6部のイオン交換水に溶解させた液を加え、1時間撹拌することで高分子分散剤が溶解した乳化溶液を調製した。このとき結晶の析出はなかった。これに上記第1の着色剤としてC.I.ピグメントイエロー213(クラリアント社製Inkjet Yellow H5G11)を20部混合し、サンドグラインダーで1500rpmの条件下で15時間分散処理を行った。得られた液にイオン交換水100部を滴下し、分散用ビーズを濾過分離した後、エバポレータで2−ブタノン及び水を減圧留去することで、イエロー色の分散液を調製した。この分散液を「分散液3」とする。
分散液3の総質量中における着色剤の含有量は12%であった。また、分散液3のpHは8.9、着色剤の平均粒子径は114nm、粘度は8.0mPa・sであった。
調製例4で使用したC.I.ピグメントイエロー213の代わりに、上記第2の着色剤としてC.I.ピグメントイエロー74(クラリアント社製HANSA Yellow5GX01)を用いる以外は調製例4と同様にして、イエロー色の分散液を得た。この分散液を「分散液4」とする。
分散液4の総質量中における着色剤の含有量は11%であった。また、分散液4のpHは7.4、着色剤の平均粒子径は135nm、粘度は2.1mPa・sであった。
[実施例4乃至6]
上記調製例4及び5で得た水性分散液を用い、下記表6に記載の各成分を混合した後、3μmのメンブランフィルタで夾雑物を濾別することにより、各実施例のインク組成物を得た。いずれのインク組成物も着色剤の総含有量が5%となるように調整した。
なお、下記表6中の略号等は、上記表2中の略号等と同じ意味を有する。
実施例1〜3のインク組成物の代わりに実施例4〜6のインク組成物を用いる以外は、上記「(D)耐水性試験」と同様にして試験片を調製し、同じ評価基準で評価した。
その結果、実施例4〜6のインク組成物により得られた試験片は、いずれも評価「A」であり、極めて良好な耐水性を示した。
実施例1〜3のインク組成物の代わりに実施例4〜6のインク組成物を用いる以外は、上記「(E)耐光性試験」と同様にして試験片を調製し、同じ評価基準で評価した。
その結果、実施例4〜6のインク組成物により得られた試験片は、いずれも評価「A」であり、良好な耐光性を有する結果となった。
実施例4〜6のインク組成物を、市販のインクジェットプリンタ(エプソン社製PX−105)を用いて、それぞれ上記「D」耐水性試験」において用いた2種類の普通紙にベタ印字することにより、イエロー色の着色体を得た。得られた着色体を試験片とし、測色計(X−Rite社製SpectroEye)にて発色性(印字濃度)を、上記「(F)発色性評価」と同じ評価基準で評価した。結果を表7に示す。
[調製例6]
国際公開第2013/115071号の合成例3に記載のブロック共重合体を調製し、得られた高分子分散剤を8.1部、2−ブタノン20部に溶解させ、均一な溶液とした。これに、0.61部の水酸化ナトリウムを47.6部のイオン交換水に溶解させた液を加え、1時間撹拌することで高分子分散剤が溶解した乳化溶液を調製した。このとき結晶の析出はなかった。これに上記第1の着色剤としてC.I.ピグメントイエロー120(クラリアント社製Inkjet Yellow H2G)を23部混合し、サンドグラインダーで1500rpmの条件下で15時間分散処理を行った。得られた液にイオン交換水100部を滴下し、分散用ビーズを濾過分離した後、エバポレータで2−ブタノン及び水を減圧留去することで、イエロー色の分散液を調製した。この分散液を「分散液5」とする。
分散液5の総質量中における着色剤の含有量は12.3%であった。また、分散液5のpHは8.9、着色剤の平均粒子径は109nm、粘度は9.5mPa・sであった。
[比較例3及び実施例7乃至9]
上記調製例5及び6で得た水性分散液を用い、下記表8に記載の各成分を混合した後、3μmのメンブランフィルタで夾雑物を濾別することにより、比較例3及び各実施例のインク組成物を得た。いずれのインク組成物も着色剤の総含有量が5%となるように調整した。
なお、下記表8中の略号等は、上記表2中の略号等と同じ意味を有する。
実施例1〜3のインク組成物の代わりに実施例7〜9のインク組成物を用いる以外は、上記「(D)耐水性試験」と同様にして試験片を調製し、同じ評価基準で評価した。
その結果、実施例7〜9のインク組成物により得られた試験片は、いずれも評価「A」であり、極めて良好な耐水性を示した。
各実施例及び比較例のインク組成物を、市販のインクジェットプリンタ(エプソン社製PX−101)を用いてそれぞれ下記4種類の被記録材にベタ印字することにより、イエロー色の着色体を得た。得られた着色体を試験片とし、耐光試験機(スガ試験機社製キセノンウェザーメーター)を用いて、温度24℃、湿度60%、照度100kLuxの条件にて2週間暴露した後、測色計(X−Rite社製SpectroEye)にて測色し、着色剤の残存率を下記3段階の評価基準で評価した。結果を下記表9に示す。
[被記録材]
キャストコート紙:王子製紙社製 Nミラー
グロス紙:王子製紙社製 フォームグロス
普通紙1:日本製紙社製 Npi55
普通紙2:三菱製紙社製 PD−W70
[評価基準]
A:残存率70%以上
B:残存率50%以上70%未満
C:残存率50%未満
実施例7〜9及び比較例3のインク組成物を、市販のインクジェットプリンタ(エプソン社製PX−105)を用いて、それぞれ上記「(O)耐光性試験」において用いた2種類の普通紙及びキャストコート紙にベタ印字することにより、イエロー色の着色体を得た。得られた着色体を試験片とし、測色計(X−Rite社製SpectroEye)にて発色性(印字濃度)を下記4段階の評価基準で評価した。結果を表10に示す。
[評価基準]
A:1.0以上
B:0.8以上1.0未満
C:0.7以上0.8未満
D:0.7未満
Claims (17)
- 少なくとも、第1及び第2の2種類の着色剤、水溶性有機溶剤、及び水を含有するインクジェット記録用インク組成物であって、
前記第1の着色剤がC.I.ピグメントイエロー213又は120であり、前記第2の着色剤がC.I.ピグメントイエロー74であり、
前記第1の着色剤がC.I.ピグメントイエロー213である場合、前記着色剤の総質量中における前記第1の着色剤の含有量が40〜60質量%であり、
前記第1の着色剤がC.I.ピグメントイエロー120である場合、前記着色剤の総質量中における前記第1の着色剤の含有量が20〜80質量%であるインクジェット記録用インク組成物。 - 前記着色剤の総含有量が0.5〜7質量%である請求項1に記載のインクジェット記録用インク組成物。
- 前記着色剤の総質量中における前記第1の着色剤の含有量が40〜60質量%である請求項1又は2に記載のインクジェット記録用インク組成物。
- 前記水溶性有機溶剤が、グリコールエーテル及びアルカンジオールよりなる群から選択される少なくとも1種類の水溶性有機溶剤である請求項1乃至3のいずれか一項に記載のインクジェット記録用インク組成物。
- 前記グリコールエーテルが、エチレングリコールモノアリルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、及びプロピレングリコールモノプロピルエーテルよりなる群から選択される少なくとも1種類である請求項4に記載のインクジェット記録用インク組成物。
- 前記アルカンジオールが、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、及び2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールよりなる群から選択される少なくとも1種類である請求項4又は5に記載のインクジェット記録用インク組成物。
- 少なくとも、イエローインク組成物、シアンインク組成物、マゼンタインク組成物、及びブラックインク組成物の各インク組成物を備えるインクジェット記録用インクセットであって、
前記イエローインク組成物として請求項1乃至6のいずれか一項に記載のインクジェット記録用インク組成物を用いるインクジェット記録用インクセット。 - 請求項1乃至6のいずれか一項に記載のインクジェット記録用インク組成物をインクとして用い、該インクの液滴を記録信号に応じて吐出させて被記録材に付着させることにより記録を行うインクジェット記録方法。
- 請求項7に記載のインクジェット記録用インクセットの各インク組成物をインクとして用い、該インクセットの各インクの液滴を、それぞれの記録信号に応じて吐出させて被記録材に付着させることにより記録を行うインクジェット記録方法。
- 前記被記録材が情報伝達用シートである請求項8又は9に記載のインクジェット記録方法。
- 前記情報伝達用シートが、多孔性白色無機物を含有するインク受容層を有するシートである請求項10に記載のインクジェット記録方法。
- 前記情報伝達用シートがキャストコート紙である請求項10に記載のインクジェット記録方法。
- 前記情報伝達用シートがコート紙又はアート紙である請求項10に記載のインクジェット記録方法。
- 前記情報伝達用シートが、コロナ放電処理、プラズマ処理、及びフレーム処理から選択される少なくとも1種類の表面改質処理が施されたシートである請求項12又は13に記載のインクジェット記録方法。
- 請求項1乃至6のいずれか一項に記載のインクジェット記録用インク組成物により着色された着色体。
- 請求項7に記載のインクジェット記録用インクセットにより着色された着色体。
- 少なくとも、請求項1乃至6のいずれか一項に記載のインクジェット記録用インク組成物を含有する容器が装填されたインクジェットプリンタ。
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