JP6559265B2 - 血液処理フィルター - Google Patents

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Description

本発明は、血液から凝集物や白血球等の好ましくない成分を除去する為の血液処理フィルターに関する。特に輸血用の全血製剤、赤血球製剤、血小板製剤、血漿製剤などから副作用の原因となる微小凝集物や白血球を除去する目的で用いられるフィルターであり、精密で、且つ使い捨て可能な血液処理フィルター、及び血液処理フィルターの製造方法に関するものである。
ドナーから採血された全血は、赤血球製剤、血小板製剤、血漿製剤等の血液成分製剤に分離され、貯蔵された後に輸血されるのが一般的となりつつある。また、これらの血液製剤に含まれる微小凝集物や白血球が種々の輸血副作用の原因となることから、輸血の前にこれらの好ましくない成分を除去してから輸血する機会が増えている。近年は特に白血球除去の必要性が広く認識され、全ての輸血用血液製剤に白血球除去処理を施し、その後に輸血に用いることを法制化している国が増えている。
血液製剤から白血球を除去する為の方法としては、血液製剤を白血球除去フィルターで処理するのが最も一般的である。この白血球除去フィルターによる血液製剤の処理は、輸血操作を行う際にベッドサイドで行われることが多かったが、近年では白血球除去製剤の品質管理、及び白血球除去処理の有効性向上の目的の為、血液センターに於いて保存前に行われること(保存前白血球除去)が、特に先進諸国では一般的である。
ドナーから採血し、複数の血液成分に分離し、各血液成分を貯蔵するために、典型的には2つから4つの可撓性のバッグとこれらを接続する導管、抗凝固剤、赤血球保存液、採血針等から構成される採血分離セットが以前より使われている。また、上記の「保存前白血球除去」に好適に使用され得るものとして、これらの採血分離セットに白血球除去フィルターを組み込んだシステムが広く使われており、「クローズドシステム」または「一体型システム」等の名称で呼ばれている。これらは、特開平1−320064号公報、国際公開第92/020428号等に開示されている。
従来、白血球除去フィルターは、不織布や多孔質体からなるフィルター要素をポリカーボネート等の硬質容器に充填したものが広く使われてきたが、容器のガス透過性が低いため、採血分離セットの滅菌工程として広く使われている蒸気滅菌を適用し難いという問題があった。また、クローズドシステムには採血後にまず全血製剤を白血球除去し、白血球除去フィルターを切り離してから成分分離のための遠心分離操作を行う場合と、全血を遠心分離によって複数の血液成分に分離した後に白血球除去を行う場合とがあり、後者の場合には白血球除去フィルターも採血分離セットと共に遠心される。この際、硬質の容器がバッグや導管にダメージを与えたり、硬質容器自身が遠心時のストレスに耐えられずに破損したりする可能性があった。
これらの問題点を解決する方法として、採血分離セットのバッグに使用されているものと同一または類似の、可撓性かつ蒸気透過性に優れる素材を容器に用いた「可撓性の白血球除去フィルター」が開発されている。この種類の可撓性の白血球除去フィルターは、フィルター要素を一旦シート状の可撓性フレームに溶着した後に、該フレームをハウジング材と溶着したもの(欧州特許第0526678号明細書)と、可撓性容器を直接フィルター要素に溶着させたもの(特開平7−267871号公報、国際公開第95/017236号参照)とに大別できる。以下、前者をフレーム溶着型、後者を容器溶着型ということがある。
通常これらの白血球除去フィルターで血液を処理する際は、処理されるべき血液製剤が入っており、導管を介してフィルターの血液入口側に接続されたバッグを、フィルターよりも20cmから100cm程高い位置に置き、重力の作用によって血液製剤をフィルターに通し、フィルターの血液出口側に導管を介して接続された回収バッグに濾過後の血液製剤を収容する。濾過の最中にはフィルター要素の抵抗によって圧力損失が生じ、フィルター入口側の空間は陽圧となる。可撓性容器からなるフィルターの場合、容器が可撓性であるが故、この陽圧によって容器は風船状に膨らみ、フィルター要素は出口側の容器に押しつけられる傾向がある。
また、通常は、フィルターよりも50cm〜100cm低い位置に、血液フィルターで処理された後の血液を収納するためのバッグを置くが、血液が重力の作用で下流側の流路を移動することによって、フィルターの出口側は陰圧となる傾向を示し、可撓性容器がフィルター要素に密着しやすくなる。
つまり、可撓性容器を用いたフィルターでは、フィルター要素は二重の力によって出口側容器と密着する傾向が強く、その為に血液の流れが阻害されて十分な濾過流速が得られない問題のあることが以前から指摘されていた。
この問題に対して、フィルター要素の血液出口側の空間の周縁部に血液流路を備えるとともに、血液流路付近にチューブ状の血液流出ポートを備えるものが提案されている(特開平11−216179号公報)。これより、血液が血液流出ポートに良好に誘導されるので、濾過流速の低下を抑制することができる。
特開平01−320064号公報 国際公開第92/020428号 欧州特許第0526678号明細書 特開平07−267871号公報 国際公開第95/017236号 特開平11−216179号公報
しかしながら、従来の血液流路を備える血液処理フィルターでは、濾過流速の低下を十分に抑制することができなかった。
そこで、本発明は、濾過流速の低下を抑制することができる血液処理フィルターを提供することを目的とする。
発明者らは上記の課題を解決するために鋭意研究した結果、フィルター要素が圧縮された状態でシールされることで血液流路となる空隙領域を形成するとともに、チューブ状の出口ポートの開口の少なくとも一部分を当該空隙領域に重なるように配置し、その結果、開口を当該空隙領域に連通可能に設けることで、濾過流速の低下を抑制できることを見出して本発明を想到した。
すなわち、本発明は、シート状のフィルター要素と、フィルター要素を挟み且つシールされた入口側可撓性容器及び出口側可撓性容器と、フィルター要素よりも入口側可撓性容器側に設けられた入口ポートと、フィルター要素よりも出口側可撓性容器側に設けられたチューブ状の出口ポートとを備え、入口ポートから導入されてフィルター要素で処理された血液を出口ポートから排出する血液処理フィルターである。また、この血液処理フィルターは、フィルター要素と出口側可撓性容器との間に配置された出口側フレームシートと、少なくともフィルター要素と出口側フレームシートとが帯状にシールされて設けられた第一シール部と、少なくとも入口側可撓性容器と、出口側フレームシートと、出口ポートと、出口側可撓性容器とがこの順でシールされ、第一シール部を囲むように設けられた環状の第二シール部と、を備える。さらに、このフィルター要素の出口側には、第一シール部においてフィルター要素が圧縮されることにより谷部が形成され、谷部は、底部と、第一シール部の内方に向けて立ち上がる内斜面部と、第一シール部の外方に向けて立ち上がる外斜面部と、を有する。更に、出口ポートは出口側可撓性容器の内側に突き出した突出部を有し、突出部には、少なくとも一部分が第一シール部に重なって、谷部によって形成される空隙領域に連通可能な開口が設けられている。なお、本発明における血液とは、輸血用の全血製剤、赤血球製剤、血小板製剤、血漿製剤などの血液製剤を含む。また、本発明における連通可能とは、血液を流している状態を想定した場合、または実際に流している場合において、出口側可撓性容器とその他の要素との間で密着していない連続した空隙が形成可能であることを意味する。
この血液処理フィルターでは、フィルター要素の出口側でフィルター要素が圧縮されることで谷部が形成されているので、谷部が無い場合に比べて十分な空隙領域を確保し易い。また、出口ポートは出口側可撓性容器の内側に突き出した突出部を有しており、突出部に形成された開口の少なくとも一部が谷部に重なり、その結果、出口ポートの開口が当該空隙領域に連通可能に設けられるので、濾過時に入口側の陽圧と出口側の陰圧とによって二重の力が作用したとしても、濾過流速の低下を抑制することができる。
さらに、上記の血液処理フィルターでは、開口が、出口側可撓性容器内に配置された突出部の先端に形成されていてもよい。開口を突出部の先端に設けることで、仮に、突出部の側壁がフィルター要素、出口側フレームシートまたは出口側可撓性容器に接触しても、それらの部材によって閉塞され難く、血液を適切に排出できる。
さらに、上記の血液処理フィルターでは、突出部の先端に形成された開口の少なくとも一部分は、出口ポートの軸線に直交する面に交差する傾斜面上に設けられていてもよい。また、開口の全部分が傾斜面上に設けられていてもよい。これによれば、突出部の内径が同じと仮定した場合に、出口ポートの軸線に直交する面上に開口の全部分が設けられている場合に比べ、開口面積を増加させることができ、従って、濾過流速の低下をより抑制し易くなる。
さらに、上記の突出部の先端に形成された開口は、第二シール部側にはみ出している延在領域を有していてもよい。さらに、延在領域は第二シール部の近傍まで延在し、第二シール部に隣接して設けられていてもよい。これらによれば、谷部よりも第二シール部寄りの隙間に残留する血液を回収し易くなる。
さらに、上記の突出部の先端のうち、第二シール部から最も遠い部分は、最も近い部分よりも出口側可撓性容器側に配置されていてもよい。この構成では、出口ポートの先端の第二シール部に最も近い部分が最も遠い部分に比べてフィルター要素寄りの配置となり、その結果、開口もフィルター要素側を向くことになる。また、第二シール部から最も遠い部分が出口側可撓性容器側なので、陰圧が働いて出口側可撓性容器がフィルター要素等に密着する方向に変形しても、その最も遠い部分を含む側壁の一部分が出口側可撓性容器の変形に干渉する。その結果、突出部の先端に形成された開口を出口側可撓性容器が塞ぐのを効果的に抑制できる。
また、突出部の開口を、出口側可撓性容器内に配置された突出部の先端ではなく、側壁に設けることもでき、この側壁に形成された開口を、第一シール部に対向するように設けてもよい。突出部の開口を側壁に設けたとしても、開口の少なくとも一部分は第一シール部に重なるので空隙領域に連通可能である。さらに、開口を第一シール部に対向するように設けることで、より確実に開口を空隙領域に連通させることができる。
さらに、上記の出口ポートの突出部には、開口の他に、第一シール部に重ならない補助開口が設けられていてもよい。これによれば、実質的に開口面積を増加させることができ、濾過流速の低下をより一層抑制し易くなる。
さらに、この補助開口は、出口側可撓性容器内に配置された突出部の側壁に形成することができ、さらに、この補助開口は、第二シール部に隣接して設けるようにしてもよい。これによれば、第二シール部近傍に残留する血液をより回収し易くなる。
さらに、上記の補助開口は、出口側フレームシート及び出口側可撓性容器から離間して設けられていてもよい。これによれば、補助開口が出口側フレームシートや出口側可撓性容器によって閉塞され難い。
また、上記の血液処理フィルターでは、フィルター要素の出口側フレームシート側に、出口ポート側への流れを確保するポストフィルター層を配置していてもよい。
さらに、上記の血液処理フィルターでは、フィルター要素は、濾過部の有効濾過面積が、20×10−4以上で、且つ70×10−4以下であってもよい。
さらに、上記の血液処理フィルターでは、フィルター要素は、濾過部の有効濾過面積が、30×10−4以上で、且つ60×10−4以下であってもよい。
さらに、上記の血液処理フィルターでは、入口側可撓性容器とフィルター要素との間に、入口側フレームシートが配置されていてもよい。
さらに、上記の血液処理フィルターでは、入口ポートと出口ポートとが同一形状であってもよい。
さらに、入口側可撓性容器とフィルター要素との間に、入口側フレームシートが配置されており、入口ポートと出口ポートとが同一形状であり、入口側可撓性容器と出口側可撓性容器とが回転対称であるとともに、入口側フレームシートと出口側フレームシートとが回転対称であり、入口ポートと出口ポートとを逆にして用いることができる上記の血液処理フィルターであってもよい。
本発明によれば、濾過流速の低下を抑制することができる。
第1実施形態に係る血液処理フィルターの分解斜視図である。 出口側容器側から見た血液処理フィルターの平面図である。 入口側容器側から見た血液処理フィルターの平面図である。 図2のIV−IV線に沿った縦断面図である。 谷部の拡大断面図である。 血液処理フィルターを備えた血液処理システムの概略を示す正面図である。 第2実施形態に係る血液処理フィルターの縦断面図における出口ポート付近の拡大図である。 (a)は、第3実施形態に係る血液処理フィルターの縦断面図における出口ポート付近の拡大図であり、(b)は、(a)図のb−b線に沿った断面図である。 (a)は、第4実施形態に係る血液処理フィルターの縦断面図における出口ポート付近の拡大図であり、(b)は、(a)図のb−b線に沿った断面図である。 (a)は、第5実施形態に係る血液処理フィルターの縦断面図における出口ポート付近の拡大図であり、(b)は、(a)図のb−b線に沿った断面図であり、(c)は、(a)図のc−c線に沿った断面図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。なお、以下の各実施形態中で説明する血液とは、輸血用の全血製剤、赤血球製剤、血小板製剤、血漿製剤などの血液製剤を含む。また、血液処理フィルターの外形は、矩形状、円盤状、長円盤状、楕円状などの様々態様を採用できるが、製造時の材料ロスを少なくするためには矩形状が好ましく、従って、以下の実施形態では矩形状を例に説明する。なお、各図面において同一又は対応する部分に対しては同一の符号を附し、重複する説明を省略する。
[第1実施形態]
まず、図1を参照して、第1実施形態に係る血液処理フィルター1Aを形成する各部材について説明する。図1に示されるように、血液処理フィルター1Aは、入口側容器(入口側可撓性容器)9、入口ポート2、入口側フレームシート10、フィルター要素5、出口側フレームシート7、出口ポート4A、及び、出口側容器(出口側可撓性容器)11の各要素を備えている。
入口側容器9は、矩形シート状である。入口ポート2は、チューブ状であり、一方の端部2aに内部開口(開口)21、他方の端部2bに外部開口22を有している。内部開口21及び外部開口22は、それぞれ入口ポート2の軸線Lに直交する仮想平面である面Fa上に設けられている。入口ポート2は、入口側フレームシート10よりも入口側容器9側に設けられている。入口ポート2は、血液が流動する入口側回路102(図6参照)を形成した際に、処理前の血液を外部開口22から内部開口21へと流通させて受け入れる。入口側フレームシート10は、流路孔10aを有する矩形シート状である。
フィルター要素5は、入口側フレームシート10と出口側フレームシート7との間に配置されている。フィルター要素5は、所定の厚みを有する矩形シート状である。フィルター要素5は、入口側容器9に近い方から、プレフィルター層51、メインフィルター層52、及びポストフィルター層53の順番で積層されて構成されている。フィルター要素5は入口ポート2から入口側容器9との間の空間に導入された処理前の血液を受け入れ、処理後の血液を出口側容器11との間の空間に排出する。
出口側フレームシート7は、流路孔7aを有する矩形シート状である。出口ポート4Aは、チューブ状であり、一方の端部4aには内部開口41が形成され、他方の端部4bには外部開口42が形成されている。内部開口41及び外部開口42は、それぞれ出口ポート4Aの軸線L(図2、図5参照)に直交する面Fa上に設けられている。出口ポート4Aは、出口側フレームシート7よりも出口側容器11側に設けられている。出口ポート4Aは、血液が流動する出口側回路104(図6参照)を形成した際に、フィルター要素5で処理された血液を内部開口41から外部開口42へと流通させて排出する。出口側容器11は、矩形シート状である。
入口側容器9及び出口側容器11は同一のものである。また同様に、入口ポート2及び出口ポート4Aは同一のものであり、入口側フレームシート10及び出口側フレームシート7は同一のものである。なお、「同一のもの」とは少なくとも材質、形状、及びサイズが同じであることを意味する。
次に、図2、図3、及び図4を参照して血液処理フィルター1Aについて説明する。血液処理フィルター1Aは、可撓性容器3を備えている。可撓性容器3は、フィルター要素5を間に配置した状態でシールされる入口側容器9と出口側容器11とを有する。可撓性容器3は、矩形扁平状の容器である。ここで、扁平状とは、厚みが薄くて面が広い形状を意図する。また、シールするとは、液体の漏洩を防止できる程度に接着(溶着含む)にて固定することを意味する。
入口側フレームシート10及び出口側フレームシート7は、フィルター要素5の周縁に沿ってフィルター要素5を挟みつけた状態で帯状にシールされて一体化されている。フィルター要素5の周縁に沿ったこの帯状の接着領域は内側シール部(第一シール部)13である。内側シール部13は、入口側容器9及び出口側容器11のそれぞれから離間(図4参照)するように設けられている。また、内側シール部13は、フィルター要素5の周縁端部を含まないように設けられている。
可撓性容器3内における内側シール部13よりも内側は、血液が流動する濾過部となり、濾過部に面したフィルター要素5の一部分は有効濾過部分5a(図2〜図4参照)になる。有効濾過部分5aの面積(有効濾過面積)は、20×10−4以上で、且つ70×10−4以下であり、好ましくは30×10−4以上で、且つ60×10−4以下であり、より好ましくは40×10−4以上で、且つ55×10−4以下であり、さらに好ましくは40×10−4以上で、且つ45×10−4以下である。有効濾過面積が20×10−4未満であると、血液製剤の回収率が損なわれる可能性があり、一方で、70×10−4を超えると、血液製剤の回収率が損なわれ、濾過時間が長くなる可能性がある。なお、可撓性容器3内における内側シール部13の外側には、フィルター要素5の端部である、はみ出し不織布部分5cが突き出している。
入口側フレームシート10及び出口側フレームシート7は、内側シール部13で囲まれた内側の部分が実質的に切り取られた形状をなし、その結果として流路孔10a及び流路孔7aが形成されている。有効濾過面積を確保し、血液流れを安定的に維持するという視点に立てば、流路孔10aの端及び流路孔7aの端は、内側シール部13にどんなに近くともよい。しかしながら、流路孔10a及び流路孔7aの一部分が内側シール部13にかかる(重なる)ようになると、内側シール部13の形成に支障を来たす可能性がある。したがって、流路孔10aの端及び流路孔7aの端と内側シール部13の内側の端との距離は、4mm未満であり、好ましくは、0.1以上で、且つ3mm以下であり、より好ましくは0.3以上で、且つ2mm以下であり、さらに好ましくは0.5以上で、且つ1.5mm以下である。
入口側容器9、及び出口側容器11の周縁は、入口側フレームシート10、及び出口側フレームシート7の周縁に重なり、帯状にシールされて一体化されおり、その結果、矩形環状の外側シール部(第二シール部)15が形成されている。なお、内側シール部13及び外側シール部15の形成は、高周波溶着を利用して行うことができるが、これに限定するものではなく、超音波溶着、熱溶着などのあらゆる接着技術を用いることができる。
外側シール部15は、入口ポート2をシールする上辺部15aと、出口ポート4Aをシールする下辺部15bとを含んでいる。上辺部15a及び下辺部15bは、互いに対辺である。上辺部15a及び下辺部15bは、血液処理フィルター1Aの使用時において、上辺部15aが上方に位置し、且つ、下辺部15bが下方に位置するように設けられている。
上辺部15aでは、入口側容器9と、入口ポート2と、入口側フレームシート10と、出口側フレームシート7と、出口側容器11とがこの順でシールされている。入口ポート2は、上辺部15aの中央位置でシールされ、内部開口21が可撓性容器3内に配置されるとともに、外部開口22が可撓性容器3外に配置される。
また、下辺部15bでは、入口側容器9と、入口側フレームシート10と、出口側フレームシート7と、出口ポート4Aと、出口側容器11とがこの順でシールされている。出口ポート4Aは、下辺部15bの中央位置でシールされ、内部開口41が可撓性容器3内に配置されるとともに、外部開口42が可撓性容器3外に配置される。
フィルター要素5及び出口側フレームシート7の出口側には、内側シール部13においてフィルター要素5が圧縮されることにより矩形環状の谷部6が形成されている。入口側容器9及び出口側容器11は、内側シール部13に非接着であり、静置状態において内側シール部13から離間するように設けられている。このため、谷部6と出口側容器11との間には空隙領域S(図5)が形成される。
また、出口側容器11は、多少の伸縮代はあるもののいくらでも伸びる素材ではない。このため、血液を流している状態(出口側陰圧状態)であっても、内側シール部13の近傍では谷部6が形成されていることによって、出口側容器11がフィルター要素5及び出口側フレームシート7に貼り付いて接触することなく、空隙領域Sが血液の通路領域として確保される。
フィルター要素5及び出口側フレームシート7の谷部6について、図5を用いてさらに詳しく説明する。図5は、静置状態、すなわち血液を流していない状態でのフィルター要素5を示す概略図であり、特に、谷部6を形成する部位とその他の部位との関係を模式的に示す図である。谷部6は、内側シール部13に重なる底部6aと、底部6aから内側シール部13の内方に向けて立ち上がる内斜面部6bと、内側シール部13の外方に向けて立ち上がる外斜面部6cと、を有する。内斜面部6bは、フィルター要素5の出口側主領域部分8に滑らかに連絡している。また、外斜面部6cは、はみ出し不織布部分5cによって形成される領域部分である。
ここで、谷部6の形成についてさらに詳しく説明する。積層されたフィルター要素5は、一定の厚みを持っており、溶着などの処理が施されていない状態では、フィルター要素5の表面はフラットな状態になっている。そして、例えば、PVCシートでフィルター要素5の両面を挟み高周波溶着すると、溶着箇所は押しつぶされて本来の厚みに比べて薄くなる。
本実施形態に係るフィルター要素5では、内側シール部13を形成すべく、所定の金型を用いて、例えば、高周波溶着が行われ、その結果、環状の溶着箇所が形成される。溶着後も、溶着箇所以外の箇所は全体にわたって略フラットであるが、溶着箇所の近傍のみは異なり、出口側に着目すると、溶着箇所に隣接する箇所は溶着箇所から出口側容器11の方向へと斜めに立ち上がってフィルター要素5のフラットな部分に繋がる。つまり、谷部6は、溶着箇所に相当する領域である底部6aと、底部6aから内方に向けて、出口側容器11の方向へと斜めに立ち上がる領域である内斜面部6bとを有している。また、内側シール部13は、フィルター要素5の周縁端部を含まないように設けられているため、谷部6は、底部6aから外方に向けて、出口側容器11の方向へと斜めに立ち上がる領域である外斜面部6cをさらに有している。
[出口ポートの先端及び内部開口]
出口ポート4Aはチューブ状であり、直線状の軸線Lを有する。出口ポート4Aは、出口側容器11の内部に一方の端部(先端)4aが配置され、外部に他方の端部4bが配置されている。出口ポート4Aの先端4a側の部位は、出口側容器11の内側に突き出した突出部45Aである。出口ポート4A(突出部45A)の先端4aには、チューブ内に連通する内部開口41が設けられている。内部開口41は、軸線Lに直交する面Fa上に形成されており、突出部45Aの先端4aは、丁度、内側シール部13と出口側容器11との間に位置する。その結果、突出部45Aの先端4aに設けられた内部開口41は、平面視(図2参照)において、内側シール部13からはみ出すことなく、その領域の全てが内側シール部13に重なり、谷部6によって形成される空隙領域Sに連通可能となっている。フィルター要素5を通過することで濾過された血液は、内部開口41から出口ポート4A内に流入し、出口ポート4Aを通って排出される。
次に、血液処理フィルター1Aに用いられる各要素の材料や形状について説明する。上述の通り、可撓性容器3は、入口側容器9及び出口側容器11によって形成される。可撓性容器3に用いる可撓性樹脂には、シートまたはフィルムとして市販されている材料を使用することができる。例えば、軟質ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリエチレン及びポリプロピレンのようなポリオレフィン、スチレンーブタジエンースチレン共重合体の水添物、スチレンーイソプレンースチレン共重合体またはその水添物等の熱可塑性エラストマー、及び、熱可塑性エラストマーとポリオレフィン、エチレン−エチルアクリレート等の軟化剤との混合物等が好適な材料として挙げられる。血液との接触が考えられるため、好ましくは血液バック等の医療品の材料として用いられている、軟質塩化ビニル、ポリウレタン、ポリオレフィン、及び、これらを主成分とする熱可塑性エラストマーであり、さらに好ましくは軟質塩化ビニルである。
また、可撓性容器3には、例えば、特開平7−267871号公報に記載されている容器や、国際公開第95/017236号パンフレットに記載されている容器などを用いることもできる。
フィルター要素5は、不織布や織布などの繊維状集積体やスポンジなどの多孔質体からなるフィルター材料を用いて製造される。なお、本実施形態に係るフィルター要素5において、血液がフィルター材料に濡れ易くするために、親水性ポリマーをコーティングしてもよい。また、血液から白血球を除去するために血液処理フィルター1Aを用いるときには、白血球がフィルター要素5に付着し易くするために、ポリマーをコーティングしたフィルター材料を用いてもよい。
また、フィルター要素5(図1参照)は、入口側容器9に近い方から、例えば、プレフィルター層51、メインフィルター層52、及びポストフィルター層53の順番で積層されている。プレフィルター層51は、例えば、平均繊維径が数μm以上で、且つ数十μm以下の不織布からなり、血液中の微小凝集物を補足する機能を有する。具体的には、プレフィルター層51で使用される不織布の通気度は、180(cc/cm/sec)以上で、且つ300(cc/cm/sec)以下で、厚さは0.2mm以上で、且つ2.0mm以下である。プレフィルター層51は、この不織布を1または複数枚(例えば、2枚〜6枚)積層して形成される。ここで、プレフィルター層51に使用される不織布の通気度は、200(cc/cm/sec)以上で、且つ280(cc/cm/sec)以下が好ましく、220(cc/cm/sec)以上で、且つ260(cc/cm/sec)以下がさらに好ましい。また、プレフィルター層51に使用される不織布の厚さは、0.5mm以上で、且つ1.5mm以下が好ましく、0.6mm以上で、且つ1.2mm以下がさらに好ましい。なお、比較的薄い不織布を使用する場合には、多数枚を積層して形成し、比較的厚い不織布を使用する場合には、少数枚を積層して形成すれば足りる。
メインフィルター層52は、平均繊維径がプレフィルター層51よりも小さい不織布からなり、主として白血球や血しょう板を除去する機能を有する。具体的には、メインフィルター層52は、通気度が6.0(cc/cm/sec)以上で、且つ9.0(cc/cm/sec)以下であり、厚さは0.1mm以上で、且つ1.0mm以下の不織布を数枚積層して形成できる。ここで、比較的薄い不織布を使用する場合には、多数枚を積層して形成し、比較的厚い不織布を使用する場合には、少数枚を積層して形成すれば足りる。
ポストフィルター層53は、例えば、平均繊維径が数μm以上で、且つ数十μm以下の不織布からなる。このポストフィルター層53は、通気度180(cc/cm/sec)以上で、且つ300(cc/cm/sec)以下で、厚さ0.2mm以上で、且つ2.0mm以下の不織布を1または複数枚(例えば、2枚以上、6枚以下)積層して形成される。ここで、ポストフィルター層53に使用される不織布の通気度は、200(cc/cm/sec)以上で、且つ280(cc/cm/sec)以下が好ましく、220(cc/cm/sec)以上で、且つ260(cc/cm/sec)以下がさらに好ましい。また、ポストフィルター層53に使用される不織布の厚さは、0.5mm以上で、且つ1.5mm以下が好ましく、0.6mm以上で、且つ1.2mm以下がさらに好ましい。なお、比較的薄い不織布を使用する場合には、多数枚を積層して形成し、比較的厚い不織布を使用する場合には、少数枚を積層して形成すれば足りる。ポストフィルター層53は、出口側フレームシート7側に配置され、出口ポート4A側への流れを確保する機能を有する。プレフィルター層51とポストフィルター層53とは、同じものであってもよい。なお、フィルター要素5は、単一のフィルター層であってもよい。
入口側フレームシート10及び出口側フレームシート7は、可撓性容器3と同様の材料を用いて製造でき、流路孔10a及び流路孔7aは、適宜に打ち抜き加工、その他の方法で製造できる。また、入口ポート2及び出口ポート4Aには、可撓性容器3と同様の材料を用いて製造された一般的なチューブを用いることができる。
[血液処理システム]
次に、第1実施形態に係る血液処理フィルター1Aを備えて構成される血液処理システム100について図6を参照して説明する。図6は、血液処理システムの概略を示す正面図である。
血液処理フィルター1Aは、重力を用いての濾過に使用することができる。例えば、血液処理フィルター1Aを適用した血液処理システム100は、採血後の血液を入れた貯留バッグ101と、血液処理フィルター1Aと、濾過後の血液をためる回収バッグ103と、を備える。貯留バッグ101と血液処理フィルター1Aの入口ポート2とは、血液チューブなどの導管102aによって互いに接続され、回収バッグ103と血液処理フィルター1Aの出口ポート4Aとは、血液チューブなどの導管104aによって互いに接続されている。さらに、上流側の導管102aには、流路を開閉するローラークランプなどの開閉手段102bやチャンバー102cなどが取り付けられており、導管102a、開閉手段102b、及びチャンバー102cなどによって入口側回路102が形成される。また、下流側の導管104aなどによって出口側回路104が形成される。
そして、採血後の血液を入れた貯留バッグ101は血液処理フィルター1Aよりも50cm程度高い位置に設置され、濾過後の血液をためる回収バッグ103は血液処理フィルター1Aよりも100cm程度低い位置に設置されている。全落差は150cmである。血液処理システム100の流路を開放することで血液の濾過処理が行われる。濾過処理を行っている際(使用時)に、血液処理フィルター1Aの可撓性容器3の出口側では陰圧が発生し、出口側容器11は撓んでフィルター要素5に密着しようとする。しかしながら、図5に示したように、フィルター要素5の出口側には谷部6が形成されているので、フィルター要素5と出口側容器11との間には血液の通路領域となる空隙領域S(図5参照)が形成される。さらに、空隙領域Sは、出口ポート4A(突出部45A)の先端4aに設けられた内部開口41に連通しているので、フィルター要素5の出口側から出口ポート4Aまでを結ぶ血液流路が閉塞することなく安定的に維持される。
次に、本実施形態に係る血液処理フィルター1Aの作用、及び効果について説明する。血液処理フィルター1Aでは、フィルター要素5の出口側には、内側シール部13においてフィルター要素5が圧縮されることにより谷部6が形成されている。このため、内側シール部13と出口側容器11との間には、フィルター要素5が圧縮されてない場合に比べると十分な空隙領域Sが形成され易い。特に、谷部6は、底部6aの両側にそれぞれ内斜面部6b及び外斜面部6cを有しているので、内斜面部6b及び外斜面部6cのいずれか一方のみを有する場合に比べてより十分な空隙領域Sが形成され易い。また、チューブ状の出口ポート4Aは、出口側容器11の内側に突き出した突出部45Aを有し、突出部45Aに形成された内部開口41は、空隙領域Sに連通可能に設けられている。したがって、濾過時に入口側の陽圧と出口側の陰圧とによって二重の力が作用したとしても、濾過流速の低下を抑制することができる。
これに対して、例えば、特許文献6に記載の発明では、濾材とシート状フレームとの融着部分に血液流出ポートの開口が重なっておらず、濾材は、周縁端部でシート状フレームに融着されている(段落0043、図3、4)。このように、特許文献6に記載の濾材には、融着部分において濾材が圧縮されることにより谷部が形成されておらず、溶着部分の内方にのみ濾材の厚みにより斜面が形成されている。したがって、特許文献6に記載された発明によって確保される空隙領域は十分なものとはいえない。
また、本実施形態の血液処理フィルター1Aでは、入口側容器9と出口側容器11とが同一形状であり、回転対称である。また、入口側フレームシート10と出口側フレームシート7とが同一形状であり、回転対称である。さらに、入口ポート2と出口ポート4Aとが同一形状であり、回転対称となるように配置されている。加えて、フィルター要素5は、プレフィルター層51とポストフィルター層53とが同一であるため、出口側容器11と入口側容器9とを逆にして、つまり、入口ポート2と出口ポート4Aとを逆にして用いることができる。これによって、出入口を気にせずに使用することができる。また部品材料の種類数が低減することによって、製造工程を簡略化することができる。
また、本実施形態の血液処理フィルター1Aでは、内部開口41が出口ポート4A(突出部45A)の先端4aに設けられている。つまり、突出部45Aの側壁4wが、フィルター要素5、出口側フレームシート7または出口側容器11に接触しても、内部開口41は影響を受けない。したがって、濾過時に入口側の陽圧と出口側の陰圧とによって二重の力が作用したとしても、内部開口41が出口側フレームシート7または出口側容器11によって閉塞され難い。
また、入口ポート2及び出口ポート4Aには一般的なチューブを用いることができるので、射出成型により形成されるような複雑な構造のポートを用いる場合に比べて、製造コストを抑えることができる。
なお、本実施形態では、出口ポート4A(突出部45A)の内部開口41の全体が平面視において内側シール部13に重なるものとしたが、内部開口41の少なくとも一部分が内側シール部13に重なっていれば、谷部6によって形成される空隙領域Sに連通可能である。また、内部開口41は、先端4aに設けられる一つのみとしたが、さらに側壁4wに設けられることとしてもよい。
[第2実施形態]
次に、図7を参照して、第2実施形態に係る血液処理フィルター1Bについて説明する。血液処理フィルター1Bは、出口ポート4Bが第1実施形態の血液処理フィルター1Aの出口ポート4Aと異なるのみで、その他の点は同一である。
図7に示されるように、出口ポート4Bは、入口ポート2とは異なる形状を有している。出口ポート4Bは、出口側容器11の内側に突き出した突出部45Bを有する。出口側容器11内に配置された突出部45Bの先端4aには、内部開口41が形成されている。突出部45Bの先端4aに設けられた内部開口41は、その全部分41a,41bが出口ポート4Bの軸線Lに対して傾斜した傾斜面Fb上に設けられている。傾斜面Fbとは、出口ポート4Bの軸線Lに直交する面Faに交差する交差面である。また、内部開口41は、少なくとも一部分41aが平面視において内側シール部13に重なって、谷部6によって形成される空隙領域Sに連通可能となっている。
内部開口41は、外側シール部15側にはみ出している第一延在領域(延在領域)41bを有している。出口側容器11内に残留する血液を回収し易くするという視点に立てば、第一延在領域41bは外側シール部15にどんなに近くともよい。しかしながら、第一延在領域41bが外側シール部15にかかる(重なる)ようになると、外側シール部15の形成に支障を来たす可能性がある。したがって、第一延在領域41bは、外側シール部15の近傍まで延在し、更に、外側シール部15に隣接して設けられるのがよい。なお、第一延在領域41bが外側シール部15に隣接するという意味は、第一延在領域41bと外側シール部15とが重なることなく接するか、または、隙間があっても僅かな隙間であることを意味する。その隙間は3.0mm以下であることが好ましく、2.5mm以下、2.0mm以下、1.5mm以下、1.0mm以下であることがより好ましい。
先端4aのうち、軸線Lに沿った方向において外側シール部15から最も遠い部分4xは出口側容器11と接するように配置されている。また、最も近い部分4yは、出口側フレームシート7と接するように配置されている。
本実施形態に係る血液処理フィルター1Bの作用、及び効果のうち、第1実施形態の血液処理フィルター1Aのものと異なる点について説明する。血液処理フィルター1Bでは、出口ポート4B(突出部45B)の先端4aに設けられた内部開口41は、出口ポート4Bの軸線Lに対して傾斜した傾斜面Fb上に設けられている。これによれば、開口面積を増加させることができるので、濾過流速の低下を十分に抑制することができる。
なお、本実施形態では、先端4aに形成された内部開口41の全部分が出口ポート4Bの軸線Lに対して傾斜した傾斜面Fb上に設けられているので、内部開口41の全部分が軸線Lに対して直交した面Fa上に設けられている場合に比べ、開口面積を増加させることができ、濾過流速の低下を抑制し易くなる。この効果は、内部開口41の少なくとも一部分が、出口ポート4Bの軸線Lに直交する面Faに交差する傾斜面Fb上に設けられていれば実現できる。例えば、内部開口41の一部分が傾斜面Fb上に形成され、他の部分が出口ポート4Bの軸線Lに対して直交する面Fa上であってもよい。したがって、先端4aが階段状に切り取られたような形状の場合に、内部開口41は、軸線Lに対して直交する面Fa上の部分と傾斜面Fb上の部分とが交互に配置されるような形状であっても良い。
また、内部開口41は、外側シール部15側にはみ出すとともに、外側シール部15に隣接する第一延在領域41bを有しているので、内側シール部13よりも外側シール部15側に残留する血液を回収し易くなる。特に、第一延在領域41bは、外側シール部15に隣接して設けられているので、残留する血液の回収効率は更に高くなる。
また、先端4aのうち、外側シール部15から最も遠い部分4xは出口側容器11に接するように配置され、最も近い部分4yは出口側フレームシート7に接するように配置されるので、濾過時に出口側容器11がフィルター要素5に密着する方向に変形しても、最も遠い部分4xの側壁4wの一部分が出口側容器11の変形に干渉する。この結果、出口側容器11と出口側フレームシート7およびフィルター要素5との間には間隔が生じ易くなるので、濾過流速の低下を抑制することができる。また、内部開口41はフィルター要素5側を向くことになるので、閉塞され難く、空隙領域Sに連通し易くなる。
なお、本実施形態では、先端4aのうち、外側シール部15から最も遠い部分4xは出口側容器11に接するように配置され、最も近い部分4yは出口側フレームシート7に接するように配置されることとしたが、必ずしもこれに限られない。例えば、最も遠い部分4xが最も近い部分4yよりも出口側容器11側に配置されていれば、濾過時に出口側容器11がフィルター要素5に密着して内部開口41が出口側容器11で閉塞されてしまうのを少なからず抑制することができる。
また、本実施形態では、内部開口41は、内側シール部13に重なる部分41aと第一延在領域41bとからなるものしたが、これに限られない。例えば、後述の第3実施形態で説明するように、フィルター要素5の有効濾過部分5a側にはみ出している第二延在領域41c(図8参照)をさらに有するものであってもよいし、内側シール部13に重なる部分41aと第二延在領域41cとからなるものであってもよいし、内側シール部13に重なる部分41aのみからなるものであってもよい。
なお、本実施形態において、出口ポート4Bと入口ポート2とを同一の形状とし、第1実施形態に係る血液処理フィルター1Aと同様に、出口側容器11と入口側容器9とを逆にして、つまり、入口ポート2と出口ポート4Bとを逆にして用いることができるように形成することもできる。
[第3実施形態]
次に、図8を参照して第3実施形態に係る血液処理フィルター1Cについて説明する。血液処理フィルター1Cは、出口ポート4Cが第1実施形態の血液処理フィルター1Aの出口ポート4Aと異なるのみで、その他の点は同一である。
図8(a)に示されるように、出口ポート4Cは、入口ポート2とは異なる形状を有している。出口ポート4Cは、出口側容器11の内側に突き出した突出部45Cを有する。出口側容器11内に配置された突出部45Cの先端4aには、内部開口41が形成されている。突出部45Cの先端4aに設けられた内部開口41の全部分は、出口ポート4Cの軸線Lに対して傾斜した傾斜面Fb上に設けられている。また、内部開口41は、少なくとも一部分41aが平面視において内側シール部13に重なって、谷部6によって形成される空隙領域Sに連通可能となっている。
内部開口41は、フィルター要素5の有効濾過部分5a側にはみ出している第二延在領域41cを有している。また、先端4aのうち、軸線Lに沿った方向において外側シール部15から最も遠い部分4xは出口側容器11と接するように配置されている。また、最も近い部分4yは、平面視において内側シール部13に重なるように配置されている。
出口ポート4C(突出部45C)には、内側シール部13に平面視で重ならない内部補助開口43がさらに設けられている。また、内部補助開口43は、出口ポート4C(突出部45C)の側壁4wにおいて外側シール部15に隣接して設けられている。内部補助開口43は、残留する血液を回収し易くするという視点に立てば、外側シール部15にどんなに近くともよい。しかしながら、内部補助開口43が外側シール部15にかかる(重なる)ようになると、外側シール部15の形成に支障を来たす可能性がある。したがって、内部補助開口43は、外側シール部15にかからず隣接して設けられるのがよい。なお、内部補助開口43が外側シール部15に隣接するという意味は、内部補助開口43と外側シール部15とが重なることなく接するか、または、隙間があっても僅かな隙間であることを意味する。その隙間は3.0mm以下であることが好ましく、2.5mm以下、2.0mm以下、1.5mm以下、1.0mm以下であることがより好ましい。
図8(b)に示されるように、内部補助開口43は、出口側容器11内に配置された出口ポート4C(突出部45C)の側壁4wにおいて、出口側フレームシート7及び出口側容器11に面する部分を避け、互いに対向するように二箇所に形成されている。具体的には、一対の内部補助開口43は、それぞれ出口側フレームシート7及び出口側容器11から等距離となる位置に設けられ、また、一対の内部補助開口43の対向する方向は、出口側フレームシート7及び出口側容器11に沿った方向となっている。その結果、内部補助開口43が出口側フレームシート7や出口側容器11によって閉塞される可能性が低く、血液を適切に排出できる。
本実施形態に係る血液処理フィルター1Cの作用、及び効果のうち、第2実施形態の血液処理フィルター1Bのものと異なる点について説明する。血液処理フィルター1Cでは、出口ポート4Cの先端4aに設けられた内部開口41は、フィルター要素5の有効濾過部分5a側にはみ出している第二延在領域41cを有し、先端4aのうち外側シール部15から最も遠い部分4xが、出口側容器11に接するように配置されている。これによれば、最も遠い部分4xは、フィルター要素5の有効濾過部分5aに平面視で重なる位置にまで達しているので、濾過時に出口側容器11がフィルター要素5に密着し、濾過流速が低下するのをより一層抑制することができる。すなわち、出口ポート4Cが介在する部分では、出口側容器11と出口側フレームシート7およびフィルター要素5との間に出口ポート4Cの外径以上の間隔が生じ、このような部分がフィルター要素5の有効濾過部分5aにまで達している。
また、血液処理フィルター1Cの出口ポート4Cには、側壁4wの外側シール部15に隣接する位置に内部補助開口43がさらに設けられている。これによれば、内部開口41よりも外側シール部15側に残留する血液を回収し易くなる。
なお、本実施形態では、内部補助開口43は二つとしたが、これに限られない。一つまたは三つ以上であってもよい。一つ以上あれば少なからず残留する血液を回収し易くなる。
なお、本実施形態では、先端4aのうち、外側シール部15から最も遠い部分4xは出口側容器11に接するように配置され、最も近い部分4yは平面視において内側シール部13に重なるように配置されることとしたが、必ずしもこれに限られない。例えば、最も遠い部分4xが最も近い部分4yよりも出口側容器11側に配置されていれば、濾過時に出口側容器11がフィルター要素5に密着して内部開口41が出口側容器11で閉塞されてしまうのを少なからず抑制することができる。
また、本実施形態では、内部開口41は、内側シール部13に重なる部分41aと第二延在領域41cとからなるものしたが、これに限られない。例えば、前述の第2実施形態で説明するように、外側シール部15側にはみ出している第一延在領域41b(図7参照)をさらに有するものであってもよいし、内側シール部13に重なる部分41aと第一延在領域41bとからなるものであってもよいし、内側シール部13に重なる部分41aのみからなるものであってもよい。
なお、本実施形態において、出口ポート4Cと入口ポート2とを同一の形状とし、第1実施形態に係る血液処理フィルター1Aと同様に、出口側容器11と入口側容器9とを逆にして、つまり、入口ポート2と出口ポート4Cとを逆にして用いることができるように形成することもできる。
[第4実施形態]
次に、図9を参照して、第4実施形態に係る血液処理フィルター1Dについて説明する。血液処理フィルター1Dは、出口ポート4Dが第1実施形態の血液処理フィルター1Aの出口ポート4Aと異なるのみで、その他の点は同一である。特に、出口ポート4Dが内部補助開口43をさらに有する点が出口ポート4Aと異なるのみで、その他の点は同一である。
図9(a)に示されるように、出口ポート4Dは、出口側容器11の内側に突き出した突出部45Dを有する。出口側容器11内に配置された突出部45Dの先端4aには、内部開口41が形成されている。突出部45Cの先端4aに設けられた内部開口41は、軸線Lに直交する仮想の平面上に形成されており、内部開口41は、平面視において、その領域の全てが内側シール部13に重なり、谷部6によって形成される空隙領域Sに連通可能となっている。また、出口ポート4D(突出部45D)は、内側シール部13に平面視で重ならない内部補助開口43を有する。また、内部補助開口43は、外側シール部15に隣接して設けられている。内部補助開口43は、残留する血液を回収し易くするという視点に立てば、外側シール部15にどんなに近くともよい。しかしながら、内部補助開口43が外側シール部15にかかる(重なる)ようになると、外側シール部15の形成に支障を来たす可能性がある。したがって、内部補助開口43は、外側シール部15にかからず隣接して設けられるのがよい。
図9(b)に示されるように、内部補助開口43は、出口側容器11内に配置された出口ポート4Dの側壁4wにおいて、出口側フレームシート7及び出口側容器11に面する部分を避け、互いに対向するように二箇所に形成されている。具体的には、一対の内部補助開口43は、それぞれ出口側フレームシート7及び出口側容器11から等距離となる位置に設けられ、また、一対の内部補助開口43の対向する方向は、出口側フレームシート7及び出口側容器11に沿った方向となっている。その結果、内部補助開口43が出口側フレームシート7や出口側容器11によって閉塞される可能性が低く、血液を適切に排出できる。
本実施形態に係る血液処理フィルター1Dの作用、及び効果のうち、第1実施形態の血液処理フィルター1Aのものと異なる点について説明する。
血液処理フィルター1Dの出口ポート4Dには、側壁4wの外側シール部15に隣接する位置に内部補助開口43がさらに設けられている。これによれば、内部開口41よりも外側シール部15側に残留する血液を回収し易くなる。
なお、本実施形態では、内部補助開口43は二つとしたが、これに限られない。一つまたは三つ以上であってもよい。一つ以上あれば少なからず残留する血液を回収し易くなる。
なお、本実施形態において、出口ポート4Dと入口ポート2とを同一の形状とし、第1実施形態に係る血液処理フィルター1Aと同様に、出口側容器11と入口側容器9とを逆にして、つまり、入口ポート2と出口ポート4Dとを逆にして用いることができるように形成することもできる。
[第5実施形態]
次に、図10を参照して、第5実施形態に係る血液処理フィルター1Eについて説明する。血液処理フィルター1Eは、出口ポート4Eが第1実施形態の血液処理フィルター1Aの出口ポート4Aと異なるのみで、その他の点は同一である。特に、内部開口41が出口ポート4Eの先端4aではなく、側壁4wに形成される点で、第1実施形態の血液処理フィルター1Aの出口ポート4Aと異なる。
図10(a)に示されるように、出口ポート4Eは、入口ポート2とは異なる形状を有している。出口ポート4Eは、出口側容器11の内側に突き出した突出部45Eを有する。出口ポート4E(突出部45E)の内部開口41は、側壁4wに形成された開口であり、内部開口41は、平面視において内側シール部13に重なって、谷部6によって形成される空隙領域Sに連通可能となっている(図10(a)、図10(c)参照)。つまり、内部開口41は、出口側容器11内に配置された出口ポート4E(突出部45E)の側壁4wにおいて、出口側容器11と接する側に対して反対となる側に設けられており、結果として、内側シール部13に対向するように設けられている。
出口ポート4E(突出部45E)の側壁4wには、内側シール部13に平面視で重ならない第一内部補助開口43がさらに設けられている(図10(a)、図10(b)参照)。また、第一内部補助開口43は、外側シール部15に隣接して設けられている。第一内部補助開口43は、残留する血液を回収し易くするという視点に立てば、外側シール部15にどんなに近くともよい。しかしながら、第一内部補助開口43が外側シール部15にかかる(重なる)ようになると、外側シール部15の形成に支障を来たす可能性がある。したがって、第一内部補助開口43は、外側シール部15にかからず隣接して設けられるのがよい。
第一内部補助開口43は、出口側容器11内に配置された突出部45Eの側壁4wにおいて、出口側フレームシート7及び出口側容器11に面する部分を避け、互いに対向するように二箇所に形成されている。具体的には、一対の内部補助開口43は、それぞれ出口側フレームシート7及び出口側容器11から等距離となる位置に設けられ、また、一対の内部補助開口43の対向する方向は、出口側フレームシート7及び出口側容器11に沿った方向となっている。その結果、内部補助開口43が出口側フレームシート7や出口側容器11によって閉塞される可能性が低く、血液を適切に排出できる。
出口ポート4Eの先端4aには、内側シール部13に平面視で重ならない第二内部補助開口44が設けられている。第二内部補助開口44は、フィルター要素5の有効濾過部分5aに平面視で重なっている。第二内部補助開口44は、軸線Lに直交する面Fa上に設けられている。
本実施形態に係る血液処理フィルター1Eの作用、及び効果のうち、第1実施形態の血液処理フィルター1Aのものと異なる点について説明する。
血液処理フィルター1Eでは、出口側容器11内に配置された突出部45Eの側壁4wに空隙領域Sと連通する内部開口41が設けられるので、濾過時に入口側の陽圧と出口側の陰圧とによって二重の力が作用したとしても、内部開口41によって濾過流速の低下を抑制することができる。さらに、出口ポート4Eの先端4aには、第二内部補助開口44が設けられるので、合計での開口面積が増加し、濾過流速の低下を抑制することができる。
また、出口ポート4E(突出部45E)の先端4aは、フィルター要素5の有効濾過部分5a側に延在しているので、濾過時に出口側容器11がフィルター要素5に密着し、濾過流速が低下するのを抑制することができる。すなわち、出口ポート4Eが介在する部分では、出口側容器11と出口側フレームシート7およびフィルター要素5との間に出口ポート4Eの外径以上の間隔が生じることとなるが、このような部分がフィルター要素5の有効濾過部分5aにまで達している。
また、血液処理フィルター1Eの出口ポート4Eには、側壁4wの外側シール部15に隣接する位置に第一内部補助開口43がさらに設けられている。これによれば、内部開口41よりも外側シール部15側に残留する血液を回収し易くなる。
なお、本実施形態では、内部開口41は一つとしたが、これに限られない。二つ以上であってもよい。内部開口41は、全てが出口ポート4Eの側壁4wに設けられていてもよいし、そのうちの一つが先端4aに設けられていてもよい。
また、本実施形態では、内部開口41は、全体が平面視において内側シール部13に重なるものとしたが、少なくとも一部分が平面視において内側シール部13に重なっていれば空隙領域Sに連通可能である。さらに、内部開口41は、内側シール部13に対向しているので空隙領域S側を直接に向くことになって効率が良い。しかしながら、内側シール部13に対向することが、空隙領域Sに連通可能であることの必須の要件では無く、連通可能であるためには、少なくとも一部分が平面視において内側シール部13に重なっていれば足りる。したがって、例えば、内部開口41が内側シール部13に対向していなくても出口側容器11に面する部分を避けて設けられていれば、空隙領域Sに連通可能と言える。
また、第一内部補助開口43は二つとしたが、これに限られない。一つまたは三つ以上であってもよい。一つ以上あれば少なからず残留する血液を回収し易くなる。また、出口ポート4E(突出部45E)の先端4aに設けられた第二内部補助開口44は、出口ポート4Eの軸線Lに直交する面Fa上に設けられたものとしたが、これに限られない。第二内部補助開口44は、少なくとも一部分が出口ポート4Eの軸線Lに直交する面Faに交差する傾斜面Fb上に設けられるものであってもよい。これによれば、開口面積を増加させることができるので、濾過流速の低下を一層抑制することができる。さらにこの場合は、先端4aのうち、外側シール部15から最も遠い部分4x(図7参照)は、外側シール部15から最も近い部分4y(図7参照)よりも、出口側容器11側に配置されることが好ましい。
なお、本実施形態において、出口ポート4Eと入口ポート2とを同一の形状とし、第1実施形態に係る血液処理フィルター1Aと同様に、出口側容器11と入口側容器9とを逆にして、つまり、入口ポート2と出口ポート4Eとを逆にして用いることができるように形成することもできる。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は実施例によって限定されるものではない。
[実施例1]
実施例1は、上記の第2実施形態に係る血液処理フィルター1Bに対応したフィルターを用いている。具体的には、実施例1として、入口側容器(入口側可撓性容器)、入口ポート、入口側フレームシート、フィルター要素、出口側フレームシート、出口ポート、及び出口側容器(出口側可撓性容器)を備えたフィルターを利用した。実施例1では、長さ50cmの入口側回路を介してフィルターの入口ポートと濾過前液体貯留バッグとを接続した。また長さ100cmの出口側回路を介してフィルターの出口ポートと濾過後液体回収バッグとを接続した。入口側回路、出口側回路として、内径2.9mm、外径4.2mmの軟質塩化ビニル製のチューブを使用した。
フィルターの作製に当たっては、内側シール部(第一シール部)の内側の縦の寸法を74mm、横の寸法を57mmとして有効濾過部分を長方形とし、角部分を曲線とし、有効濾過面積を42×10−4に合わせた。フィルター要素は血液を濾過する際の入口から出口にかけて、通気度237.3(cc/cm/sec)、厚さ0.2mmのポリエステル製不織布を4枚、通気度8.4(cc/cm/sec)、厚さ0.4mmのポリエステル製不織布を1枚、通気度7.7(cc/cm/sec)、厚さ0.2mmのポリエステル製不織布を32枚、通気度8.4(cc/cm/sec)、厚さ0.4mmのポリエステル製不織布を1枚、通気度237.3(cc/cm/sec)、厚さ0.2mmのポリエステル製不織布を4枚の順に積層したものを用いた。なお、通気度は日本工業規格JIS L-1096,6.27.1Aに基づく方法によって測定した。
入口側容器、出口側容器、入口側フレームシート、出口側フレームシートおよび流路確保シートには、いずれも同じ、厚さが0.4mmの可撓性シートを用いた。入口ポート及び出口ポートには、内径3.5mm、外径5mmの塩化ビニル製チューブを用いた。
入口側フレームシートと出口側フレームシートとによりフィルター要素を挟み同時にシールすることで、内側シール部を形成した。次に、入口側容器と出口側容器とにより、入口側フレームシート及び出口側フレームシートに内側シール部でシールされたフィルター要素を挟んだ。続いて、入口側容器と入口側フレームシートとの間に入口ポートを挟みシール(仮止め)して取り付けた。同様に、出口側容器と出口側フレームシートとの間に出口ポートを挟みシール(仮止め)して取り付けた。
続いて、入口側容器、入口側フレームシート、出口側フレームシート、出口側容器を同時にシールすることで、外側シール部(第二シール部)を形成した。このとき、入口ポートをシールした箇所及び出口ポートをシールした箇所のそれぞれが外側シール部によって上書きされるようにした。入口側フレームシートの内側シール部より内側は全て流路孔とした。同様に、出口側フレームシートの内側シール部より内側は全て流路孔とした。
出口ポートをシールする際、出口ポート(突出部)の先端を内側シール部に形成される谷部と重なるように配置した。また、出口ポート(突出部)の先端を斜めにした。つまり、先端の内部開口を、出口ポートの軸線に対して傾斜した傾斜面上に設けた。先端のうち外側シール部から最も近い部分が外側シール部に隣接するように配置した。すなわち、内部開口と谷部の空隙領域が連通するとともに、内部開口の外側シール部から最も近い領域が出口側容器内部の濾液を残らず回収するように組み立てを行った。
上流側落差、血液処理フィルターの入口と出口間の落差、下流側落差とを合計した全落差を150cmで固定した後、被処理液体(血液の代替)として、粘度17mPa・s(25℃)、pH3.8に調製したポリビニルピロリドン(重量平均分子量36万)水溶液300gを濾過前液体貯留バッグに注入した後に空気を15mL注入し、室温にて重力を用いて流した。濾過後液体回収バッグは予め上皿天秤の上に載せておき、重量の変化を確認できるようにした。
この時、該被処理液体を流し始めてから最初に濾過後液体回収バッグの入口に到達するまでに要した時間を測定し、これをプライミング時間(分)とした。また、該被処理液体を流し始めてから濾過前液体貯留バッグ内の全ての被処理液体が排出されて、濾過前液体貯留バッグに注入した空気がフィルターに到達して、濾過後液体回収バッグの重量変換の重量増加が停止するまでに要した時間、すなわち全ての液体を濾過するに要した時間を測定し、総処理時間(分)とした。
次に、濾過後液体回収バッグの入口を上部に向けて握り、バッグ内に存在する濾過開始時に液によって系内から押し出されて溜まった空気を上部へ押し出した。濾過後液体回収バッグ内の空気が全てフィルター出口側空隙へ移送したところでバッグを握ることを止めて放置し、フィルター出口側容器内に残留する濾液を回収した。
濾過後液体回収バッグ内に回収された液体の重量を測定し、回収量(g)とした。回収量と総処理時間から計算し平均処理速度(g/分)を求めた。濾過前液体貯留バッグに注入された300gと回収量の差異を計算により求め、ロス量(g)とした。
[実施例2]
実施例2は、上記の第4実施形態に係る血液処理フィルター1Dに対応したフィルターを用いている。このフィルターの出口ポートをシールして製造する際、出口ポート(突出部)の先端を水平とした。つまり、内部開口を出口ポートの軸線に対して直交する面(垂直面)上となるように設けた。また、出口ポート(突出部)の側壁の外側シール部に隣接する位置に、直径1mmの一対の補助開口を互いに対向するように設けた。一対の補助開口は、側壁の出口側フレームシート及び出口側容器に面する部分を避け、出口側フレームシート及び出口側容器から離間されることで、出口側フレームシート及び出口側容器によって閉塞されない位置に設けられている。上記以外は、実施例1と同じ方法でフィルターを組み立て、濾過を行った。
[実施例3]
実施例3は、上記の第1実施形態に係る血液処理フィルター1Aに対応したフィルターを用いている。このフィルターの出口ポートをシールして製造する際、出口ポート(突出部)の先端を水平とした。つまり、内部開口を出口ポートの軸線に対して直交する面(垂直面)上となるように設けた。上記以外は実施例1と同じ方法でフィルターを組み立て、濾過を行った。
[比較例1]
比較例1に係るフィルターの出口ポートをシールする際、出口ポートの先端を水平とした。つまり、内部開口を出口ポートの軸線に対して直交する面(垂直面)上となるように設けた。また、出口ポートの先端を、外側シール部の近傍に配置した。なお、外側シール部の近傍とは、内側シール部と外側シール部との間の領域であり、つまり、内側シール部よりも外側シール部側の範囲であって、外側シール部よりも内側シール部側の範囲内である。上記以外は実施例1と同じ方法でフィルターを組み立て、濾過を行った。
[比較例2]
比較例2では、入口ポート及び出口ポートとしてチューブ状のポートを利用せず、また、入口側フレームシート及び出口側フレームシートを利用しなかった。比較例2では、射出成型により形成された入口ポート及び出口ポートがそれぞれ一体に設けられた入口側容器及び出口側容器を重ねて内側シール部を形成し、その後で、引き続き外側シール部を形成したこと以外は、比較例1と同じ方法でフィルターを組み立て、濾過を行った。
実施例1−3、比較例1−2の結果をまとめて表1に示す。
Figure 0006559265
実施例1−3は、比較例1−2に比べて濾過時間が低減している。これは、内側シール部の谷部によって形成される空隙領域を血液の通路領域として利用し、濾材が有効活用されていることを示している。血液濾過においては、白血球除去能などの高い除去性能が期待できる。
比較例2では、血液の流れがポートに向かうような流れとなり濾材が有効活用されない。また、比較例1では、血液の通路領域となる谷部と出口ポートとが連通しておらず、出口側フレームシートと出口側容器とが濾過時の陰圧により閉塞して濾過時間が長くなっている。
1A,1B,1C,1D,1E…血液処理フィルター、2…入口ポート、4A,4B,4C,4D,4E…出口ポート、4a…先端、4x…最も遠い部分、4y…最も近い部分、4w…側壁、5…フィルター要素、53…ポストフィルター層、6…谷部、7…出口側フレームシート、9…入口側容器(入口側可撓性容器)、10…入口側フレームシート、11…出口側容器(出口側可撓性容器)、13…内側シール部(第一シール部)、15…外側シール部(第二シール部)、41…内部開口(開口)、41b…第一延在領域(延在領域)、43…内部補助開口(補助開口)、第一内部補助開口(補助開口)、44…第二内部補助開口(補助開口)、45A,45B,45C,45D,45E…突出部、L…軸線、S…空隙領域、Fa…軸線に直行する面、Fb…傾斜面。

Claims (16)

  1. シート状のフィルター要素と、前記フィルター要素を挟み且つシールされた入口側可撓性容器及び出口側可撓性容器と、前記フィルター要素よりも前記入口側可撓性容器側に設けられた入口ポートと、前記フィルター要素よりも前記出口側可撓性容器側に設けられたチューブ状の出口ポートとを備え、前記入口ポートから導入されて前記フィルター要素で処理された血液を前記出口ポートから排出する血液処理フィルターであって、
    前記フィルター要素と前記出口側可撓性容器との間に配置された出口側フレームシートと、
    少なくとも前記フィルター要素と前記出口側フレームシートとが帯状にシールされて設けられた第一シール部と、
    少なくとも前記入口側可撓性容器と、前記出口側フレームシートと、前記出口ポートと、前記出口側可撓性容器とがこの順でシールされ、前記第一シール部を囲むように設けられた環状の第二シール部と、を備え、
    前記フィルター要素の出口側には、前記第一シール部において前記フィルター要素が圧縮されることにより谷部が形成され、
    前記谷部は、底部と、前記第一シール部の内方に向けて立ち上がる内斜面部と、前記第一シール部の外方に向けて立ち上がる外斜面部と、を有し、
    前記出口ポートは前記出口側可撓性容器の内側に突き出した突出部を有し、前記突出部には、少なくとも一部分が前記第一シール部に重なって、前記谷部によって形成される空隙領域に連通可能な開口が設けられており、
    前記開口は、前記出口側可撓性容器内に配置された前記突出部の先端に形成されており、
    前記開口の少なくとも一部分は、前記出口ポートの軸線に直交する面に交差する傾斜面上に設けられ、
    前記フィルター要素は、前記第一シール部よりも内側に有効濾過部分を有し、
    前記開口は、平面視で前記第一シール部よりも前記有効濾過部分側にはみ出した延在領域を有している、血液処理フィルター。
  2. シート状のフィルター要素と、前記フィルター要素を挟み且つシールされた入口側可撓性容器及び出口側可撓性容器と、前記フィルター要素よりも前記入口側可撓性容器側に設けられた入口ポートと、前記フィルター要素よりも前記出口側可撓性容器側に設けられたチューブ状の出口ポートとを備え、前記入口ポートから導入されて前記フィルター要素で処理された血液を前記出口ポートから排出する血液処理フィルターであって、
    前記フィルター要素と前記出口側可撓性容器との間に配置された出口側フレームシートと、
    少なくとも前記フィルター要素と前記出口側フレームシートとが帯状にシールされて設けられた第一シール部と、
    少なくとも前記入口側可撓性容器と、前記出口側フレームシートと、前記出口ポートと、前記出口側可撓性容器とがこの順でシールされ、前記第一シール部を囲むように設けられた環状の第二シール部と、を備え、
    前記フィルター要素の出口側には、前記第一シール部において前記フィルター要素が圧縮されることにより谷部が形成され、
    前記谷部は、底部と、前記第一シール部の内方に向けて立ち上がる内斜面部と、前記第一シール部の外方に向けて立ち上がる外斜面部と、を有し、
    前記出口ポートは前記出口側可撓性容器の内側に突き出した突出部を有し、前記突出部には、少なくとも一部分が前記第一シール部に重なって、前記谷部によって形成される空隙領域に連通可能な開口が設けられており、
    前記開口は、前記底部の少なくとも中央に重なっている、血液処理フィルター。
  3. 前記開口の全部分は、前記傾斜面上に設けられている、請求項1に記載の血液処理フィルター。
  4. 前記開口は、前記第二シール部側にはみ出している延在領域を有している、請求項1に記載の血液処理フィルター。
  5. 前記開口は、前記第二シール部側にはみ出している延在領域を有している、請求項2に記載の血液処理フィルター。
  6. 前記先端のうち、前記第二シール部から最も遠い部分は、最も近い部分よりも前記出口側可撓性容器側に配置されている、請求項1、3、4のいずれか一項に記載の血液処理フィルター。
  7. 前記出口ポートには、前記第一シール部に重ならない補助開口がさらに設けられている、請求項1〜6のいずれか一項に記載の血液処理フィルター。
  8. 前記補助開口は、前記出口側可撓性容器内に配置された前記突出部の側壁に形成されている、請求項7に記載の血液処理フィルター。
  9. 前記補助開口は、前記第二シール部に隣接して設けられている、請求項8に記載の血液処理フィルター。
  10. 前記補助開口は、前記出口側フレームシート及び前記出口側可撓性容器から離間して設けられている、請求項8または9に記載の血液処理フィルター。
  11. 前記フィルター要素の前記出口側フレームシート側に、前記出口ポート側への流れを確保するポストフィルター層を配置している、請求項1〜10のいずれか一項に記載の血液処理フィルター。
  12. 前記フィルター要素は、濾過部の有効濾過面積が、20×10−4以上で、且つ70×10−4以下である、請求項1〜11のいずれか一項に記載の血液処理フィルター。
  13. 前記フィルター要素は、濾過部の有効濾過面積が、30×10−4以上で、且つ60×10−4以下である、請求項1〜12のいずれか一項に記載の血液処理フィルター。
  14. 前記入口側可撓性容器と前記フィルター要素との間に、入口側フレームシートが配置されている、請求項1〜13のいずれか一項に記載の血液処理フィルター。
  15. 前記入口ポートと前記出口ポートとが同一形状である、請求項1〜14のいずれか一項に記載の血液処理フィルター。
  16. 前記入口側可撓性容器と前記フィルター要素との間に、入口側フレームシートが配置されており、
    前記入口ポートと前記出口ポートとが同一形状であり、
    前記入口側可撓性容器と前記出口側可撓性容器とが回転対称であるとともに、前記入口側フレームシートと前記出口側フレームシートとが回転対称であり、前記入口ポートと前記出口ポートとを逆にして用いることができる、請求項1〜15のいずれか一項に記載の血液処理フィルター。
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