JP6557160B2 - 診断方法、荷電粒子ビーム描画装置、及びプログラム - Google Patents

診断方法、荷電粒子ビーム描画装置、及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、診断方法、荷電粒子ビーム描画装置、及びプログラムに関する。
半導体素子のリソグラフィ工程では、マスクに形成された原画パターンが、半導体素子の基板となるウエハに転写される。マスクに対する原画パターンの描画は、例えば電子線描画装置などによって行われている。
近年、スループットの向上を図る観点から、複数の電子線を用いてパターンを描画することが可能なマルチビーム方式の電子線描画装置が登場するに至っている。この種の電子線描画装置では、1つの電子源から射出された電子線が、複数の開口が形成されたアパーチャを通過することで、マルチ化される。マルチ化されることにより生成された複数の電子線は、例えばブランキングアパーチャアレイ(BAA)によって個別にオンオフ制御される。
BAAは、電子線を射出する電子銃等が配置される真空鏡筒内に配置されることから、そのサイズが制限される。そのため、BAAで処理されるデータのフォーマットは、BAAの制御回路が極力シンプルになるようなものが選択される。一方、電子線描画装置で描画されるパターンの画像データは、例えばCAD(computer aided design)などによってデザインされ、ビットマップ形式で出力される。
したがって、BAAによる電子線のオンオフ制御を行うためには、描画されるべきパターンを示す画像データを、BAAのインタフェースに適したフォーマットに変換する必要がある。
上記画像データの変換でエラーが発生すると、製品の歩留まりが低下することから、描画エラーを回避するための技術が種々提案されている(例えば、特許文献1,2参照)。
特開平9−74060号公報 特開平8−297586号公報
特許文献1に記載の装置は、BAAに供給される前のデータから得られるチェックサムと、BAAに供給されるデータのチェックサムを比較することにより、描画データの破損を検出する。特許文献2に記載の装置は、並び替え変換後のパリティの期待値を計算して比較することにより、描画データの破損を検出する。しかしながら、特許文献1の装置では、データの破損の検知は可能であるが、変換エラーの検知は困難であると考えられる。また、特許文献2に記載の装置においては、例えばデータの並び順が入れ変わるだけのような変換エラーの場合、パリティが一致してしまうため、異常を検知することができない。そのため、上記のような変換エラーが発生すると、原因の特定に長時間を要し、結果的に装置のダウンタイムが長期化することが懸念される。
本発明は、上述の事情の下になされたもので、変換エラーを精度よく検出し、パターンの異常描画を防ぐとともに、原因箇所を早期に特定することを課題とする。
上記課題を解決するため、本実施形態に係る診断方法は、複数の荷電粒子ビームに対応して設けられ、荷電粒子ビームを制御する複数の制御部と、制御部を駆動する駆動手段と、を有するアパーチャアレイのフォーマットに、荷電粒子ビームに対応する単位データからなる画像データを変換するための変換処理を診断する診断方法であって、所定数の単位データからなるブロックそれぞれの単位データのうちから、画像データでの単位データの配列に基づいた第1の順位が等しい単位データを抽出して、第1の順位ごとに第1チェックサムを演算する工程と、ブロックそれぞれの単位データのうちから、変換処理後の第2の順位が等しい単位データを抽出して、第2の順位ごとに第2チェックサムを演算する工程と、第1チェックサムと第2チェックサムとを比較する工程と、を含む。
本実施形態に係る荷電粒子ビーム描画装置は、複数の荷電粒子ビームに対応して設けられ、荷電粒子ビームを制御する複数の制御部と、制御部を駆動する駆動手段と、を有するアパーチャアレイと、アパーチャアレイのフォーマットに、荷電粒子ビームに対応する単位データからなる画像データを変換するための変換手段と、所定数の単位データからなるブロックそれぞれの単位データのうちから、画像データでの単位データの配列に基づいた第1の順位が等しい単位データを抽出して、第1の順位ごとに第1チェックサムを演算する手段と、ブロックそれぞれの単位データのうちから、変換手段による変換処理後の第2の順位が等しい単位データを抽出して、第2の順位ごとに第2チェックサムを演算する手段と、第1チェックサムと第2チェックサムとを比較する手段と、を備える。
本実施形態に係るプログラムは、複数の荷電粒子ビームに対応して設けられ、荷電粒子ビームを制御する複数の制御部と、制御部を駆動する駆動手段と、を有するアパーチャアレイのフォーマットに、荷電粒子ビームに対応する単位データからなる画像データを変換するための変換処理を診断するためのプログラムであって、コンピュータに、所定数の単位データからなるブロックそれぞれの単位データのうちから、画像データでの単位データの配列に基づいた第1の順位が等しい単位データを抽出して、第1の順位ごとに第1チェックサムを演算する手順、ブロックそれぞれの単位データのうちから、変換処理後の第2の順位が等しい単位データを抽出して、第2の順位ごとに第2チェックサムを演算する手順、第1チェックサムと第2チェックサムとを比較する手順、を実行させる。
本発明によれば、ブロック内の単位データの順位ごとにチェックサムが生成される。これにより、変換前後のチェックサムを比較することで、変換エラーを精度よく検出することができる。その結果、パターンの異常描画を防ぐとともに、原因箇所を早期に特定することができる。
本実施形態に係る電子線描画装置の概略構成を示す図である。 アパーチャの平面図である。 電子銃、レンズ、アパーチャ、アパーチャアレイの斜視図である。 アパーチャアレイの平面図である。 ブランカを拡大して示す斜視図である。 変換器とブランカの配線図である。 制御装置のブロック図である。 BAA制御ユニットと変換器の接続図である。 画像データに基づいて描画される単位パターンを示す図である。 単位パターンからなる回路パターンを示す図である。 画像データを模式的に示す図である。 回路パターンの描画手順を説明するための図である。 回路パターンの描画手順を説明するための図である。 回路パターンの描画手順を説明するための図である。 回路パターンの描画手順を説明するための図である。 回路パターンの描画手順を説明するための図である。 回路パターンの描画手順を説明するための図である。 画像データに基づくシリアルデータを模式的に示す図である。 回路パターンの描画手順を説明するための図である。 回路パターンの描画手順を説明するための図である。 回路パターンの描画手順を説明するための図である。 回路パターンの描画手順を説明するための図である。 画像データに基づくシリアルデータを模式的に示す図である。 エラー診断処理を示すフローチャートである。 単位データの配列順位ごとのチェックサムを算出する手順を説明するための図である。 チェックサムの算出方法を説明するための補足図である。 並べ替えルールに従ってチェックサムを算出する手順を説明するための図である。 チェックサムの算出方法を説明するための補足図である。 チェックサムの比較手順を説明するための図である。 チェックサムの比較手順を説明するための図である。 チェックサムの比較手順を説明するための図である。 オリジナルの画像データと、シリアルデータと等価な画像データと、を概念的に示す図である。 単位データを模式的に示す図である。 ビットデータの入れ替え処理を説明するための図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。実施形態の説明にあたっては、相互に直交するX軸、Y軸、Z軸からなる直交座標系を適宜用いる。
《装置の構成》
図1は、本実施形態に係る電子線描画装置10の概略構成を示す図である。電子線描画装置10は、真空環境下において、レジスト材がコーティングされたマスクやレチクルなどの試料120に、電子線を用いてパターンを描画する装置である。
図1に示されるように、電子線描画装置10は、電子線EBを試料120に照射する照射装置20、試料120が載置されるステージ70、照射装置20及びステージ70を収容する真空チャンバ80、照射装置20及びステージ70を制御する制御系100を備えている。
真空チャンバ80は、ステージ70を収容するライティングチャンバ80aと、照射装置20を収容する鏡筒80bと、から構成されている。
ライティングチャンバ80aは、直方体状の中空部材であり上面には円形の開口が形成されている。鏡筒80bは長手方向をZ軸方向とする円筒形状のケーシングである。鏡筒80bは、例えばステンレスからなり、接地されている。鏡筒80bは、ライティングチャンバ80aの上面に形成された開口から、ライティングチャンバ80aの内部に引き込まれている。ライティングチャンバ80a及び鏡筒80bの内部は、例えば真空度が10−7Pa程度に維持される。
照射装置20は、鏡筒80bの内部に配置される電子銃30、レンズ41,42,43、アパーチャ51,52、アパーチャアレイ61、偏向器62を有している。
電子銃30は、鏡筒80bの内部上方に配置されている。電子銃30は、例えば熱陰極型の電子銃である。電子銃30は、陰極と、陰極を包囲するように設けられるウェネルト電極と、陰極の下方に配置される陽極などから構成されている。電子銃30は、電圧が印加されると下方へ電子線EBを射出する。
レンズ41は、環状の電磁レンズであり、電子銃30の下方に配置されている。レンズ41は、下方に向かって広がりながら進行する電子線EBを、鉛直方向に平行になるように整形する。
アパーチャ51は、入射する電子線EBを複数の電子線EBmnに分岐するための部材である。図2は、アパーチャ51の平面図である。図2に示されるように、アパーチャ51は、正方形板状の部材である。アパーチャ51は、例えばシリコン等をベース素材とし、表面には、例えばクロムなどのめっき膜やスパッタ膜が形成されている。アパーチャ51には、行方向をX軸方向とし、列方向をY軸方向とする8行8列のマトリクス状に、64の開口Hが形成されている。開口Hは、各辺がY軸又はX軸に平行な正方形であり、Y軸方向の寸法及びX軸方向の寸法は、開口H相互間でほぼ等しい。
本実施形態では、1乃至8の整数m,nを用いて、64の開口HをHmnと表示する。最も−Y側の1行目に位置する開口をH1nと表示する。そして、2行目乃至8行目に位置する開口をH2n乃至H8nと表示する。また、最も−X側の1列目に位置する開口をHm1と表示する。そして、2列目乃至8列目に位置する開口をHm2乃至Hm8と表示する。
図3は、電子銃30、レンズ41、アパーチャ51、アパーチャアレイ61の斜視図である。図3に示されるように、電子銃30から射出した電子線EBは、レンズ41によって鉛直軸に平行になるように整形される。平行に整形された電子線EBは、アパーチャ51上面の仮想線で示される円形の領域C1に入射する。領域C1に入射した電子線EBのうちの一部の電子線はアパーチャ51によって遮蔽され、残りの電子線はアパーチャ51の開口Hmnを通過する。これにより、電子線EBが、鉛直下方へ進行する64の電子線に分割(マルチ化)される。
本実施形態では、アパーチャ51の開口Hmnを通過した電子線を電子線EBmnと表示する。なお、図3では、開口H11,H18,H81,H88を通過した電子線EB11,EB18,EB81,EB88のみが代表的に示されている。
アパーチャアレイ61は、電子線EBmnそれぞれを個別にブランキングさせるためのユニットである。図4は、アパーチャアレイ61の平面図である。図4に示されるように、アパーチャアレイ61は、基板610と、基板610の上面(+Z側の面)に設けられた64のブランカBKを有している。
基板610は、例えばシリコンを素材とする正方形の基板である。基板610には、8行8列のマトリクス状に、64の開口HHが形成されている。64の開口HHそれぞれは、アパーチャ51に形成された開口Hの下方に位置するように、位置決めされている。本実施形態では、開口Hmnの直下に位置する開口HHを、開口HHmnと表示する。
開口HHmnは、開口Hmnよりもやや大きく、開口Hmnを通過した電子線EBmnは、基板610と干渉することなく、開口HHmnを通過することが可能になっている。
図5は、ブランカBKを拡大して示す斜視図である。ブランカBKは、例えば銅などの金属からなる一対の電極611,612から構成されている。電極611は、例えばXY断面がU字状の部材である。電極611は、基板610に設けられた開口HHmnの+X側及び−X側の外縁と、+Y側の外縁に沿って配置される。また、電極612は、板状の電極であり、開口HHmnの−Y側の外縁に沿って配置される。図5を参照するとわかるように、アパーチャ51を通過した電子線EBmnは、ブランカBKを構成する電極611,612の間を通って、基板610の開口HHmnへ入射する。
図4に示されるように、ブランカBKは、各開口HHmnに設けられている。本実施形態では、開口HHmnに設けられるブランカBKを、ブランカBKmnと表示する。
図5に示されるブランカBKの電極611は、基板610に設けられた不図示の回路を介して接地されている。そして、電極612に電圧が印加されると、基板610の開口HHmnへ入射する電子線EBmnは、図5の矢印に示される方向へ偏向する。これにより、図1に示されるように、電子線EBmnはアパーチャ52によって遮蔽され、電子線EBmnがブランキングされた状態になる。
図6は、変換器621〜628とブランカBK11〜BK88の配線図である。図6を参照するとわかるように、アパーチャアレイ61では、ブランカBK11〜BK14,BK21〜BK24の電極612が、シフトレジスタSR1,SR2及びバッファBFを介して、変換器621に接続されている。同様に、ブランカBK31〜BK34,BK41〜BK44の電極612は、変換器622に接続されている。ブランカBK51〜BK54,BK61〜BK64の電極612は、変換器623に接続されている。ブランカBK71〜BK74,BK81〜BK84の電極612は、変換器624に接続されている。ブランカBK15〜BK18,BK25〜BK28の電極612は、変換器625に接続されている。ブランカBK35〜BK38,BK45〜BK48の電極612は、変換器626に接続されている。ブランカBK55〜BK58,BK65〜BK68の電極612は、変換器627に接続されている。ブランカBK75〜BK78,BK85〜BK88の電極612は、変換器628に接続されている。
変換器621〜628は、シリアルデータをパラレルデータに変換する変換器である。変換器621〜628は、制御系100から出力されるシリアルデータを4つのデータからなるパラレルデータに変換して出力する。このデータは、4本の出力ラインL1〜L4を介して出力される。変換器621〜628の動作については後述する。
図1に戻り、レンズ42は、環状の電磁レンズであり、アパーチャアレイ61の下方に配置されている。レンズ42は、アパーチャアレイ61を通過してから、相互に平行になって下方へ進む64の電子線EBmnを、アパーチャ52の開口へ入射させる。
アパーチャ52は、中央に電子線EBmnが通過する開口が設けられた板状の部材である。アパーチャ52は、レンズ42を通過した電子線EBmnの集束点(クロスオーバポイント)近傍に配置されている。電子線EBmnそれぞれがアパーチャ52の開口を通過することで、電子線EBmnそれぞれのショット形状が整形される。また、電子線EBmnがアパーチャアレイ61のブランカBKによって偏向されたときには、電子線EBmnは、アパーチャ52によってブランキングされる。
偏向器62は、アパーチャ52の下方に配置されている。偏向器62は、対向して配置される複数対の電極を有している。偏向器62は、電極に印加される電圧に応じて、アパーチャ52を通過した電子線EBmnを偏向する。本実施形態では、説明の便宜上、X軸方向に所定距離隔てて配置された1対の電極のみが図面に示されているが、偏向器62は、電子線EBmnをX軸方向及びY軸方向へ偏向することができる。
レンズ43は、偏向器62を包囲するように配置された環状の電磁レンズである。レンズ43は、偏向器62と協働することにより、ステージ70に載置された試料120の所望の位置に電子線EBmnをフォーカスする。
ステージ70は、ライティングチャンバ80aの内部に配置されている。ステージ70は、パターンが描画される試料120をほぼ水平に保持した状態で、少なくとも水平面内を移動することが可能なステージである。ステージ70の上面には、Y軸方向を長手方向とするミラーMxと、X軸方向を長手方向とするミラーMyが設けられている。ステージ70の水平面内の位置は、ミラーMx,Myを基準に検出される。
制御系100は、照射装置20及びステージ70を制御するためのシステムである。制御系100は、制御装置101、電源装置102、レンズ駆動装置103、BAA制御ユニット104、偏向アンプ105、及びステージ駆動装置106を有している。
図7は、制御装置101のブロック図である。図7に示されるように、制御装置101は、CPU(Central Processing Unit)101a、主記憶部101b、補助記憶部101c、入力部101d、表示部101e、インタフェース部101f、及び上記各部を接続するシステムバス101gを有するコンピュータである。
CPU101aは、補助記憶部101cに記憶されたプログラムを読み出して実行する。そして、プログラムに応じて、制御系100を構成する機器を統括的に制御する。
主記憶部101bは、RAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリを有している。主記憶部101bは、CPU101aの作業領域として用いられる。
補助記憶部101cは、ROM(Read Only Memory)、磁気ディスク、半導体メモリなどの不揮発性メモリを有している。補助記憶部101cには、CPU101aが実行するプログラム、及び、試料120に描画するパターンを示す画像データPDT、各種パラメータなどが記憶されている。
入力部101dは、キーボードや、マウスなどのポインティングデバイスを有している。ユーザの指示は、入力部101dを介して入力され、システムバス101gを経由してCPU101aに通知される。
表示部101eは、LCD(Liquid Crystal Display)などの表示ユニットを有している。表示部101eは、例えば、電子線描画装置10のステータスや、描画パターンPDTなどに関する情報を表示する。
インタフェース部101fは、LANインタフェース、シリアルインタフェース、パラレルインタフェース、アナログインタフェースなどを備えている。電源装置102、レンズ駆動装置103、BAA制御ユニット104、偏向アンプ105、及びステージ駆動装置106は、インタフェース部101fを介して、制御装置101に接続される。
上述のように構成される制御装置101は、電源装置102、レンズ駆動装置103、BAA制御ユニット104、偏向アンプ105、及びステージ駆動装置106を統括的に制御する。
図1に戻り、電源装置102は、制御装置101の指示に基づいて、電子銃30に電圧を印加する。これにより、電子銃30から、下方に向かって電子線EBが射出される。
レンズ駆動装置103は、制御装置101の指示に基づいて、電子線EBに対するレンズ41のパワー(屈折力)を制御して、下方へ広がりながら進む電子線EBを、鉛直軸に対して平行に進む電子線に整形する。また、レンズ駆動装置103は、レンズ42のパワーを制御して、電子線EBmnをアパーチャ52の中心に向けて集束させるとともに、レンズ43のパワーを制御して、電子線EBmnを試料120の上面にフォーカスさせる。
BAA制御ユニット104は、制御装置101と同様に、CPUを有するコンピュータである。BAA制御ユニット104には、図8に示されるように、変換器621〜628が接続されている。BAA制御ユニット104は、制御装置101から送信される画像データPDTに基づいてシリアルデータS1〜S8を生成する。そして、シリアルデータS1〜S8を変換器621〜628へ出力する。BAA制御ユニット104の動作については後述する。
図1に戻り、偏向アンプ105は、制御装置101の指示に基づいて電圧信号を生成し、偏向器62を構成する電極へ出力する。これにより、偏向器62の電極の間に電位差が生じる。偏向器62を通過する電子線EBmnは、電位差に応じた量だけ偏向する。
ステージ駆動装置106は、不図示のレーザセンサなどを用いて、ステージ70のミラーMx,Myの位置を測定し、測定した結果に基づいてステージ70の位置を検出する。そして、ステージ駆動装置106は、制御装置101の指示に基づいて、ステージ70を駆動し、試料120の移動や位置決めなどを行う。
《装置の動作》
上述した電子線描画装置10では、制御装置101によって、電源装置102、レンズ駆動装置103、BAA制御ユニット104、偏向アンプ105、及びステージ駆動装置106が統括的に制御される。例えば、電子線描画装置10を用いて、試料120にパターンを描画するときには、制御装置101のCPU101aは、試料120が載置されたステージ70を駆動して、試料120を照射装置20の下方に位置決めする。
次に、CPU101aは、電源装置102を駆動して、電子銃30に電圧を印加する。これにより、電子銃30から電子線EBが射出される。
電子銃30から電子線EBが射出されると、CPU101aは、レンズ駆動装置103を介してレンズ41を制御し、下方に向かって広がる電子線EBを、鉛直軸に平行になるように整形する。
レンズ41によって整形された電子線EBは、下方に進行してアパーチャ51を通過する。これにより、電子線EBが分岐され、複数(64)の電子線EBmnが生成される。これらの電子線EBmnは、アパーチャアレイ61のブランカBKmnを経て、アパーチャアレイ61を構成する基板610の開口HHmnを通り抜ける。
CPU101aは、レンズ駆動装置103を介してレンズ42を制御し、アパーチャアレイ61を通過した電子線EBmnそれぞれを、アパーチャ52の開口近傍に集束させる。
電子線EBmnそれぞれは、アパーチャ52の開口を通過することで、ショットの外径及び形状が整形される。アパーチャ52を通過した電子線EBmnは、レンズ43に入射する。
CPU101aは、レンズ駆動装置103を介してレンズ43を制御し、レンズ43に入射した電子線EBmnをステージ70に保持された試料120の表面にフォーカスさせる。また、CPU101aは、偏向アンプ105を介して、電子線EBmnをX軸方向或いはY軸方向に偏向して、試料120に対する電子線EBmnの入射位置を制御する。
上記動作と並行して、CPU101aは、BAA制御ユニット104へ画像データPDTを出力する。試料120に入射する電子線EBmnは、画像データPDTに基づいてオンオフ制御される。
図9は、一例としての画像データPDTに基づいて描画される単位パターンPAを示す図である。単位パターンPAは、64の電子線EBmnによって描画される64のマークMmnから構成される。電子線描画装置10は、図10に示されるように、単位パターンPAを、矢印に示されるように試料120の上面に順次描画することで、試料120に単位パターンPAからなる回路パターンCPAを描画する。
図11は、一例として画像データPDTを模式的に示す図である。図11に示されるように、画像データPDTは、64のマークMmnを描画するときのドーズ量を規定する単位データD1〜D64から構成される。例えば、画像データPDTは、単位データD1〜D64が、Dy軸方向とDx軸方向に8行8列のマトリクス状に配置されるビットマップ形式のデータである。画像データPDTは、予め制御装置101の補助記憶部101cに保存されている。そして、試料120への描画が開始されると、BAA制御ユニット104へ出力される。
BAA制御ユニット104は、画像データPDTに基づいて、シリアルデータS1〜S8を生成する。
具体的には、まず、BAA制御ユニット104は、図12に示されるように、画像データPDTを構成する単位データD1〜D64を8つのデータ群G1〜G8に区分する。図4,図6及び図12を参照するとわかるように、データ群G1の単位データは、ブランカBK11〜BK14,BK21〜BK24に対応する。データ群G2の単位データは、ブランカBK31〜BK34,BK41〜BK44に対応する。データ群G3の単位データは、ブランカBK51〜BK54,BK61〜BK64に対応する。データ群G4の単位データは、ブランカBK71〜BK74,BK81〜BK84に対応する。データ群G5の単位データは、ブランカBK15〜BK18,BK25〜BK28に対応する。データ群G6の単位データは、ブランカBK35〜BK38,BK45〜BK48に対応する。データ群G7の単位データは、ブランカBK55〜BK58,BK65〜BK68に対応する。データ群G8の単位データは、ブランカBK75〜BK78,BK85〜BK88に対応する。
次に、BAA制御ユニット104は、データ群G1〜G8の単位データを、変換器621〜628からパラレルに出力されるデータ数と等価な数の単位データからなるブロックに区分する。図6に示されるように、変換器621〜628は4つの出力ラインL1〜L4を有している。したがって、BAA制御ユニット104は、データ群G1〜G8それぞれの単位データを、4行4列の単位データからなるブロックに区分する。
例えば、図13に示されるように、BAA制御ユニット104は、データ群G1の単位データを、単位データD1,D2,D9、D10からなるブロックB11と、単位データD17,D18,D25,D26からなるブロックB12とに区分する。
同様に、BAA制御ユニット104は、データ群G2〜G8の単位データを、それぞれブロックB21〜B81と、ブロックB22〜B82に区分する。
データ群G2のブロックB21は、単位データD3,D4,D11、D12からなり、ブロックB22は、単位データD19,D20,D27,D28からなる。データ群G3のブロックB31は、単位データD5,D6,D13、D14からなり、ブロックB32は、単位データD21,D22,D29,D30からなる。データ群G4のブロックB41は、単位データD7,D8,D15、D16からなり、ブロックB42は、単位データD23,D24,D31,D32からなる。データ群G5のブロックB51は、単位データD33,D34,D41、D42からなり、ブロックB52は、単位データD49,D50,D57,D58からなる。データ群G6のブロックB61は、単位データD35,D36,D43、D44からなり、ブロックB62は、単位データD51,D52,D59,D60からなる。データ群G7のブロックB71は、単位データD37,D38,D45、D46からなり、ブロックB72は、単位データD53,D54,D61,D62からなる。データ群G8のブロックB81は、単位データD39,D40,D47、D48からなり、ブロックB82は、単位データD55,D56,D63,D64からなる。
次に、BAA制御ユニット104は、データ群G1のブロックB11を構成する単位データと、データ群G1のブロックB12を構成する単位データを、所定のルールに従って並べ替える。図14は、データ群G1からシリアルデータS1を生成する過程を模式的に示す図である。BAA制御ユニット104は、図14に示されるように、データ群G1をブロックB11,B12に区分した後、図14に示される並べ替えルールに従って、ブロックB11,B12を構成する単位データを並べ替える。
並べ変えルールは、ブロックB11の単位データD1,D2,D9,D10,D17,D18,D25,D26が出力される変換器621とブランカBK11〜BK14,BK21〜BK24との関係から規定される。例えば、図6を参照するとわかるように、変換器621が、最初に単位データD10を、ブランカBK22への出力ラインL1へ出力し、次に単位データD9を、ブランカBK12への出力ラインL2へ出力し、次に単位データD2をブランカBK21への出力ラインL3へ出力し、次に単位データD1をブランカBK11への出力ラインL4へ順番に出力する場合には、BAA制御ユニット104は、単位データD1,D2,D9,D10を並べ替えることにより、単位データD10を先頭とするシリアルデータS11[D10,D9,D2,D1]を生成する。
同様に、BAA制御ユニット104は、ブロックB12の単位データD17,D18,D25,D26を並び替えることにより、単位データD26を先頭とするシリアルデータS12[D26,D25,D18,D17]を生成する。
図6を参照するとわかるように、変換器621の出力ラインL1〜L4では、単位データD17,D18,D25,D26に対応するブランカBK13,BK23,BK14,BK24の方が、単位データD1,D2,D9,D10に対応するブランカBK11,BK21,BK12,BK22よりも下流にある。そこで、BAA制御ユニット104は、図14に示されるように、シリアルデータS12とシリアルデータS11の順番を入れ替えた後に両者を結合することにより、単位データD26を先頭とするシリアルデータS1[D26,D25,D18,D17,D10,D9,D2,D1]を生成する。このように、画像データPDTが変換され、変換器621のフォーマットに適合したシリアルデータS1が生成される。BAA制御ユニット104は、シリアルデータS1を、変換器621へ出力する。
シリアルデータS1が変換器621へ出力されると、シリアルデータS1の単位データが、出力ラインL1〜L4から順次出力される。シリアルデータS1の単位データD26,D25,D18,D17が順次出力されると、図15に示されるように、単位データD26,D25,D18,D17が、出力ラインL1〜L4のシフトレジスタSR1に保持される。続いて、単位データD10,D9,D2,D1が順次出力されると、図16に示されるように、単位データD26,D25,D18,D17が、出力ラインL1〜L4のシフトレジスタSR2に送り出された後保持される。また、単位データD10,D9,D2,D1が、出力ラインL1〜L4のシフトレジスタSR1に保持される。
出力ラインL1〜L4のシフトレジスタSR1,SR2すべてに単位データD1,D9,D17,D25,D2,D10,D18,D26が保持されると、単位データそれぞれはバッファBFを介して、ブランカBK11,BK12,BK13,BK14,BK21,BK22,BK23,BK24に出力される。これにより、開口HH11,HH12,HH13,HH14,HH21,HH22,HH23,HH24を通りぬける電子線EBmnのドーズ量が単位データの値に応じて制御される。その結果、図17に示されるように、所定のドーズ量で、単位パターンPAを構成するマークM11〜M14,M21〜M24が描画される。
BAA制御ユニット104は、データ群G2〜G4の単位データからも、シリアルデータS2〜S4を生成し、変換器622,623,624に出力する。これにより、図9に示される単位パターンPAの左半分の領域のマークMm1〜Mm4が描画される。
図18は、単位データD1〜D32を、画像データPDTの配列順位にしたがって配列することにより得られるシリアルデータと、単位データD1〜D32を、並べ替えルールにしたがって配列することにより得られるシリアルデータと、を模式的に示す図である。上述した処理により、単位データD1〜D32は、単位データD1を先頭として末尾が単位データD32となるシリアルデータから、シリアルデータS11、S12,S21,S22,S31,S32,S41,S42からなるシリアルデータに変換される。そして、変換後のシリアルデータは、図6に示される変換器621〜624のラインL1〜L4に1つずつ順番に出力される。これによって、変換器621〜624に、それぞれシリアルデータS1〜S4が出力される。
同様に、BAA制御ユニット104は、データ群G5のブロックB51を構成する単位データと、データ群G5のブロックB52を構成する単位データを、所定のルールに従って並べ替える。図19は、データ群G5からシリアルデータS5を生成する過程を模式的に示す図である。BAA制御ユニット104は、図19に示されるように、データ群G5をブロックB51,B52に区分した後、図19に示される並べ替えルールに従って、ブロックB51,B52を構成する単位データを並べ替える。
並べ変えルールは、ブロックB51の単位データD33,D34,D41,D42,D49,D50,D57,D58が出力される変換器625とブランカBK15〜BK18,BK25〜BK28との関係から規定される。BAA制御ユニット104は、単位データD33,D34,D41,D42を並べ替えることにより、単位データD34を先頭とするシリアルデータS51[D34,D33,D42,D41]を生成する。
同様に、BAA制御ユニット104は、ブロックB52の単位データD49,D50,D57,D58を並び替えることにより、単位データD50を先頭とするシリアルデータS52[D50,D49,D58,D57]を生成する。
図6を参照するとわかるように、変換器625の出力ラインL1〜L4では、単位データD33,D34,D41,D42に対応するブランカBK15,BK25,BK16,BK26の方が、単位データD49,D50,D57,D58に対応するブランカBK17,BK27,BK18,BK28よりも下流にある。この場合には、BAA制御ユニット104は、図19に示されるように、シリアルデータS51とシリアルデータS52の順番を入れ替えることなく両者を結合することにより、単位データD34を先頭とするシリアルデータS5[D34,D33,D42,D41,D50,D49,D58,D57]を生成する。このように、画像データPDTが変換され、変換器625のフォーマットに適合したシリアルデータS5が生成される。BAA制御ユニット104は、シリアルデータS5を、変換器625へ出力する。
シリアルデータS5が変換器625へ出力されると、シリアルデータS5の単位データが、出力ラインL1〜L4から順次出力される。シリアルデータS5の単位データD34,D33,D42,D41が順次出力されると、図20に示されるように、単位データD34,D33,D42,D41が、出力ラインL1〜L4のシフトレジスタSR1に保持される。続いて、単位データD50,D49,D58,D57が順次出力されると、図21に示されるように、単位データD34,D33,D42,D41が、出力ラインL1〜L4のシフトレジスタSR2に送り出された後保持される。また、単位データD50,D49,D58,D57が、出力ラインL1〜L4のシフトレジスタSR1に保持される。
出力ラインL1〜L4のシフトレジスタSR1,SR2すべてに単位データD33,D41,D49,D57,D34,D42,D50,D58が保持されると、単位データそれぞれはバッファBFを介して、ブランカBK15,BK16,BK17,BK18,BK25,BK26,BK27,BK28に出力される。これにより、開口HH15,HH16,HH17,HH18,HH25,HH26,HH27,HH28を通りぬける電子線EBmnのドーズ量が単位データの値に応じて制御される。その結果、図22に示されるように、所定のドーズ量で、単位パターンPAを構成するマークM15〜M18,M25〜M28が描画される。
BAA制御ユニット104は、データ群G6〜G8の単位データからも、シリアルデータS6〜S8を生成し、変換器626,627,628に出力する。これにより、図9に示される単位パターンPAの右半分の領域のマークMm5〜Mm8が描画され、単位パターンPAの描画が完了する。
図23は、単位データD33〜D64を、画像データPDTの配列順位にしたがって配列することにより得られるシリアルデータと、単位データD33〜D64を、並べ替えルールにしたがって配列することにより得られるシリアルデータと、を模式的に示す図である。上述した処理では、単位データD33〜D64は、単位データD33を先頭として末尾が単位データD64となるシリアルデータから、シリアルデータS51、S52,S61,S62,S71,S72,S81,S82からなるシリアルデータに変換される。そして、変換後のシリアルデータは、図6に示される変換器625〜628のラインL1〜L4に1つずつ順番に出力される。これによって、変換器625〜628に、それぞれシリアルデータS5〜S8が出力される。
電子線描画装置10では、上述の要領で、図10に示されるように単位パターンPAが試料120の上面に連続的に描画され、最終的な回路パターンCPAが描画される。
電子線描画装置10では、上述のように、画像データPDTを構成する単位データの並べ替えが実行される。単位データの並べ替えに際しては、例えば画像データPDTを構成する単位データの数が多い場合などには、並べ替えの際にエラーが発生することが考えられる。そこで、電子線描画装置10では、並べ替えのエラーを、チェックサムを用いて診断する。以下、並べ替えのエラーを診断するためのエラー診断処理について、図24を参照して説明する。
《診断処理》
図24は、エラー診断処理を示すフローチャートである。図24に示される一連の処理は、BAA制御ユニット104によって実行される。
まず、BAA制御ユニット104は、画像データPDTの左側の領域のデータ群G1〜G4の各ブロックについて、単位データの配列順位ごとのチェックサムを算出する(ステップS101)。
図25及び図26を参照するとわかるように、BAA制御ユニット104は、ブロックB11,B21,B31,B41, B12,B22,B32,B42それぞれの1番目の単位データD1,D3,D5,D7,D17,D19,D21,D23の値を積算してチェックサムCS1を算出する。同様にBAA制御ユニット104は、ブロックB11,B21,B31,B41, B12,B22,B32,B42それぞれの2番目乃至4番目の単位データを積算してチェックサムCS2〜CS4を算出する。
このようにして得られた以下のチェックサムCS1〜CS4は、画像データPDTにおける単位データの配置順位に基づくものである。以下のようにチェックサムCS1〜CS4を算出することによって、チェックサムの数は、ブロック内の単位データの数と等しくなる。そのため、チェックサムを保持するためのデータ領域を、データ群の順位(1〜8)ごとに算出する場合に比較して、削減することができる。
CS1=D1+D3+D5+D7+D17+D19+D21+D23
CS2=D2+D4+D6+D8+D18+D20+D22+D24
CS3=D9+D11+D13+D15+D25+D27+D29+D31
CS4=D10+D12+D14+D16+D26+D28+D30+D32
次に、BAA制御ユニット104は、画像データPDTの左側の領域のデータ群G1〜G4の各ブロックについて、単位データの並び替えルールの順位ごとのチェックサムを算出する(ステップS102)。
図27及び図28を参照するとわかるように、BAA制御ユニット104は、ブロックB11,B21,B31,B41, B12,B22,B32,B42それぞれの並べ替えルールに従った1番目の単位データD10,D12,D14,D16、D26,D28,D30,D32の値を積算してチェックサムACS1を算出する。同様にBAA制御ユニット104は、ブロックB11,B21,B31,B41, B12,B22,B32,B42それぞれの2番目乃至4番目の単位データを積算してチェックサムACS2〜ACS4を算出する。
このようにして得られた以下のチェックサムACS1〜ACS4は、並び替えルールの配置順位に基づくものである。
ACS1=D26+D28+D30+D32+D10+D12+D14+D16
ACS2=D25+D27+D29+D31+D9+D11+D13+D15
ACS3=D18+D20+D22+D24+D2+D4+D6+D8
ACS4=D17+D19+D21+D23+D1+D3+D5+D7
次に、BAA制御ユニット104は、図13に示される画像データPDTの右側の領域のデータ群G5〜G8の各ブロックについて、単位データの配列順位ごとのチェックサムを算出する(ステップS103)。これにより得られる以下のチェックサムCS5〜CS8は、画像データPDTにおける単位データの配置順位に基づくものである。
CS5=D33+D35+D37+D39+D49+D51+D53+D55
CS6=D34+D36+D38+D40+D50+D52+D54+D56
CS7=D41+D43+D45+D47+D57+D59+D61+D63
CS8=D42+D44+D46+D48+D58+D60+D62+D64
次に、BAA制御ユニット104は、図27を参照するとわかるように、画像データPDTの右側の領域のデータ群G5〜G8の各ブロックについて、単位データの並び替えルールの順位ごとのチェックサムを算出する(ステップS104)。これにより得られる以下のチェックサムACS5〜ACS8は、並び替えルールの配置順位に基づくものである。
ACS5=D34+D36+D38+D40+D50+D52+D54+D56
ACS6=D33+D35+D37+D39+D49+D51+D53+D55
ACS7=D42+D44+D46+D48+D58+D60+D62+D64
ACS8=D41+D43+D45+D47+D57+D59+D61+D63
次に、BAA制御ユニット104は、チェックサムCS1〜CS8と、チェックサムACS1〜ACS8と、を比較する(ステップS105)。
図29を参照するとわかるように、データ群G1〜G4では、配列順位1,2,3,4に対して、並び替えルールの順位4,3,2,1が対応している。このため、図31に示されるように、チェックサムCS1の単位データと、チェックサムACS4の単位データは等しく、チェックサムCS1とチェックサムACS4は等しくなるべきものである。
同様に、チェックサムCS2,CS3,CS4それぞれと、チェックサムACS3,ACS2,ACS1それぞれは等しくなるべきものである。
また、図30を参照するとわかるように、データ群G5〜G8では、配列順位1,2,3,4に対して、並び替えルールの順位2,1,4,3が対応している。このため、図31に示されるように、チェックサムCS5の単位データと、チェックサムACS6の単位データは等しく、チェックサムCS5とチェックサムACS6は等しくなるべきものである。
同様に、チェックサムCS6,CS7,CS8それぞれと、チェックサムACS5,ACS8,ACS7それぞれは等しくなるべきものである。
そこで、BAA制御ユニット104は、図31に示されるように対応するチェックサムを比較する。
次に、BAA制御ユニット104は、チェックサムの比較結果に基づいて、画像データPDTの変換でエラーが生じたか否かを判断する(ステップS106)。BAA制御ユニット104は、対応するチェックサム相互間で値が異なっている場合には、画像データPDTの変換にエラーがあったと判断する(ステップS106:Yes)。例えば、チェックサムCS11の値がXで、チェックサムACS14の値がXと異なるYとなったような場合には、画像データPDTの変換にエラーがあったと判断される。
一方、BAA制御ユニット104は、対応するチェックサム相互間で値が等しい場合には、画像データPDTの変換にエラーがなかったと判断する(ステップS106:No)。例えば、チェックサムCS11の値がZであり,チェックサムACS14の値も同じくZであるような場合は、画像データPDTの変換にエラーがなかったと判断される。
BAA制御ユニット104は、画像データPDTの変換にエラーがあった場合には、例えば制御装置101に、チェックサムの比較結果を通知する(ステップS107)。これにより、例えば、試料120へのパターンの描画が中止される。
図32は、オリジナルの画像データPDTと、オリジナルの画像データPDTが変換されたシリアルデータと等価な画像データAPDTと、を概念的に示す図である。図32を参照するとわかるように、電子線描画装置10からは、オリジナルの画像データPDTにおけるブロックB11,B21,B31,B41の位置と、ブロックB12,B22,B32,B42の位置が入れ替わった状態で出力される。
そこで、BAA制御ユニット104は、ブロックの入れ替えによるエラーの発生を診断するためにオリジナルの画像データPDTに基づくチェックサムを算出する(ステップS108)。
具体的には、BAA制御ユニット104は、画像データPDTのブロックB11,B21,B31,B41の単位データを積算してチェックサムCSB1を算出し、ブロックB12,B22,B32,B42の単位データを積算してチェックサムCSB2を算出する。チェックサムCSB1は、以下の式(1)により算出することができる。また、チェックサムCSB2は、以下の式(2)により算出することができる。
CSB1=D1+D2+D9+D10+D3+D4+…+D16…(1)
CSB2=D17+D18+D25+D26+D19+D20+…+D32…(2)
次に、BAA制御ユニット104は、シリアルデータと等価な画像データAPDTに基づくチェックサムを算出する(ステップS109)。
具体的には、BAA制御ユニット104は、画像データAPDTのブロックB11,B21,B31,B41の単位データを積算してチェックサムACSB1を算出し、ブロックB12,B22,B32,B42の単位データを積算してチェックサムACSB2を算出する。チェックサムACBS1は、以下の式(3)により算出することができる。また、チェックサムACSB2は、以下の式(4)により算出することができる。
ACSB1=D10+D9+D2+D1+D12+D11+…+D7…(3)
ACSB2=D26+D25+D18+D17+D28+D27+…+D23…(4)
次に、BAA制御ユニット104は、チェックサムCSB1,CSB2と、チェックサムACSB1,ACSB2と、を比較する(ステップS110)。
図32を参照するとわかるように、画像データPDTのブロックB11,B21,B31,B41の単位データの和を示すチェックサムCSB1と、画像データAPDTのブロックB11,B21,B31,B41の単位データの和を示すチェックサムACSB1は等しくなるべきものである。同様に、画像データPDTのブロックB12,B22,B32,B42の単位データの和を示すチェックサムCSB2と、画像データAPDTのブロックB12,B22,B32,B42の単位データの和を示すチェックサムACSB2は等しくなるべきものである。
次に、BAA制御ユニット104は、チェックサムの比較結果に基づいて、ブロックの入れ替え処理でエラーが発生したか否かを判断する(ステップS111)。BAA制御ユニット104は、対応するチェックサム相互間で値が異なっている場合には、画像データPDTの変換にエラーがあったと判断する(ステップS111:Yes)。例えば、チェックサムCSB1の値がXで、チェックサムACSB1の値がXと異なるYとなったような場合には、ブロックの入れ替え処理にエラーがあったと判断される。
一方、BAA制御ユニット104は、対応するチェックサム相互間で値が等しい場合には、ブロックの入れ替え処理にエラーがなかったと判断する(ステップS111:No)。例えば、チェックサムCSB1の値がZであり,チェックサムACSB1の値も同じくZであるような場合は、ブロックの入れ替え処理にエラーがなかったと判断される。
BAA制御ユニット104は、ブロックの入れ替え処理にエラーがあった場合には、例えば制御装置101に、チェックサムの比較結果を通知する(ステップS112)。これにより、例えば、試料120へのパターンの描画が中止される。
BAA制御ユニット104は、ステップS112の処理を終了するか、ステップS111でエラーがなかったと判断すると、エラー診断処理を終了する。
以上説明したように、本実施形態では、画像データPDTのブロックに含まれる単位データの順位ごとにチェックサムが算出される(ステップS101〜S104)。そのため、チェックサム同士を比較することで(ステップS105)、画像データPDTのパラレル/シリアル変換でのエラーの発生を診断することが可能となる。その結果、変換エラーを精度よく検出することができ、パターンの描画精度を向上させることができる。
また、本実施形態では、図32に示されるように、画像データPDTが、画像データAPDTに変換される場合に、相互に入れ替わるブロック群ごとにチェックサムが算出される(ステップS108,S109)。そのため、チェックサム同士を比較することで(ステップS110)、ブロックの入れ替え処理でのエラーの発生を診断することが可能となる。その結果、変換エラーを精度よく検出することができ、パターンの描画精度を向上させることができる。
以上のように本実施形態では、画像データPDTのパラレル/シリアル変換、ブロックの入れ替え処理等、特定の処理毎の診断が可能となる。したがって、描画エラーの発生処理の特定が容易になり、装置のダウンタイムを短縮することが可能となる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態によって限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、単位データD1〜D64の値に基づいて、電子線EBmnのドーズ量が規定されることとした。電子線EBmnのドーズ量の制御は種々考えられる。例えば、電子線EBmnのドーズ量を、単位データD1〜D64の値に基づいて単にオンオフ制御することが考えられる。また、単位データD1〜D64を数ビットから数十ビットのデータとし、各ビットの値に応じて、照射時間を制御することにより、種々の諧調のマークMmnを形成することとしてもよい。以下、ドーズ量の制御の一例について説明する。
《ドーズ量制御》
図33は、単位データDi(i=1〜64)を模式的に示す図である。単位データDi(i=1〜)は、例えば8ビットのデータであり、1ビット目〜8ビット目のビットデータをXi(1)〜Xi(8)とする。ビットデータXi(1)〜Xi(8)は、1又は0である。ビットデータXi(1)〜Xi(8)には電子線EBmnの照射時間が割り当てられている。電子線描画装置10では、図33に示されるように、例えば、ビットデータXi(1)〜Xi(8)それぞれに、6ns,12ns,24ns,48ns,96ns,192ns,384ns,768nsの照射時間が割り当てられている。そのため、単位データDiに示される照射時間IT(ns)は、次式(5)で示される。例えば、単位データDi(Xi(1)〜Xi(8))が[10100000]である場合には、照射時間ITは30ns(=6・1+24・1)となる。
IT=6Xi(1)+12Xi(2)+24Xi(3)+48Xi(4)+96Xi(5)+192Xi(6)+384Xi(7)+768Xi(8)…(5)
BAA制御ユニット104は、単位データDiのビットデータを所定のルールで並び替える。例えば、1ビット目のビットデータXi(1)から8ビット目のビットデータXi(8)へ順番に、電子線EBmnのオンオフ制御がなされると、前半に6ns,12ns,24nsなど短い時間ごとに電子線EBmnのオンとオフを切り替える制御が必要になることがある。そこで、BAA制御ユニット104は、所定のルールで、単位データDiのビットデータXi(1)〜Xi(8)の入れ替え処理を行う。
例えば、BAA制御ユニット104は、図34に示されるように、6nsを示すビットデータXi1と768nsを示すビットデータXi8とを組み合わせる。同様に、12nsを示すビットデータXi(2)と384nsを示すビットデータXi(7)、24nsを示すビットデータXi(3)と192nsを示すビットデータXi(6)、48nsを示すビットデータXi(4)と96nsを示すビットデータXi(5)を組み合わせる。これにより、単位データDiが変換され、単位データADi[Xi(4),Xi(5),Xi(3),Xi(6),Xi(2),Xi(7),Xi(1),Xi(8)]が生成される。
変換器621〜628からは、単位データADiの1ビット目のビットデータ(Xi4)から8ビット目のビットデータXi(8)に示される値のデータDXi(4)〜DXi(8)が順次出力される。なお、データDXi(1)〜DXi(8)は、Xi(1)〜Xi(8)に割り当てられた照射時間だけ電子線EBmnをオンにするためのデータである。
例えば、変換器621は、出力ラインL1〜L4に、それぞれ単位データD26,D25,D18,D17の1ビット目のX26(4),X25(4),X18(4),X17(4)に対応するデータDX26(4),DX25(4),DX18(4),DX17(4)を出力する。次に、変換器621は、出力ラインL1〜L4に、それぞれ単位データD10,D9,D2,D1の1ビット目のX10(4),X9(4),X2(4),X1(4)に対応するデータDX10(4),DX9(4),DX2(4),DX1(4)を出力する。変換器621は、単位データD26,D25,D18,D17,D10,D9,D2,D1の2ビット目以降についても、上述の動作を繰り返す。
変換器621〜628が、単位データDiのビットデータごとに、上述の動作を繰り返すことで、所定の諧調でマークMmnが形成される。
《診断処理》
BAA制御ユニット104は、単位データDiのビットデータの入れ替え処理の前後でチェックサムを算出する。例えば、単位データDi自体の値VDiは次式(6)で表される。したがって、単位データDiの並び替え前のチェックサムCSDは、次式(7)を用いて求めることができる。
VDi=27Xi(8) +26Xi(7) +25Xi(6) +24Xi(5)+ 23Xi(4) +22Xi(3) +21Xi(2) +20Xi(1)…(6)
CSD=(X1(8)+X2(8)+…X64(8))×27
+(X1(7)+X2(7)+…X64(7))×26
+(X1(6)+X2(6)+…X64(6))×25
+(X1(5)+X2(5)+…X64(5))×24
+(X1(4)+X2(4)+…X64(4))×23
+(X1(3)+X2(3)+…X64(3))×22
+(X1(2)+X2(2)+…X64(2))×21
+(X1(1)+X2(1)+…X64(1))×20
=k8×27+k7×26+k6×25+k5×24+k4×23+k3×22+k2×21+k1×20 …(7)
次に、BAA制御ユニット104は、単位データDiのビットデータXi(1)〜Xi(8)を入れ替えることにより生成された単位データADi[Xi(8),Xi(1),Xi(7),Xi(2),Xi(6),Xi(3),Xi(5),Xi(4)]についてのチェックサムACSDを算出する。
具体的には、BAA制御ユニット104は、まず、64の単位データADiのビットデータXi(1)〜Xi(64)から、j番目(j=1〜8)の順位のビットデータの和Σ(j)を、次式(8)〜(15)に基づいて算出する。
Σ(1)=X1(4)+X2(4)+…+X64(4) …(8)
Σ(2)=X1(5)+X2(5)+…+X64(5) …(9)
Σ(3)=X1(3)+X2(3)+…+X64(3) …(10)
Σ(4)=X1(6)+X2(6)+…+X64(6) …(11)
Σ(5)=X1(2)+X2(2)+…+X64(2) …(12)
Σ(6)=X1(7)+X2(7)+…+X64(7) …(14)
Σ(7)=X1(1)+X2(1)+…+X64(1) …(13)
Σ(8)=X1(8)+X2(8)+…+X64(8) …(15)
式(8)〜式(15)と式(7)を比較するとわかるように、ビットデータXi(1)〜Xi(8)の入れ替え処理が正常に行われた場合には、Σ(1)は係数k4に等しい。同様に、Σ(2)は係数k5に等しい。Σ(3)は係数k3に等しい。Σ(4)は係数k6に等しい。Σ(5)は係数k2に等しい。Σ(6)は係数k7に等しい。Σ(7)は係数k1に等しい。Σ(8)は係数k8に等しい。
そこで、BAA制御ユニット104は、次式(16)を用いて、チェックサムACSDを算出する。
ACSD=Σ(8)×27+Σ(7)×26+Σ(6)×25+Σ(5)×24
+Σ(4)×23+Σ(3)×22+Σ(2)×21+Σ(1)×20…(16)
BAA制御ユニット104は、以上のように算出したチェックサムCSDとACSDとを比較して、双方の値が等しい場合には、ビットデータXi(1)〜Xi(8)の入れ替え処理が正常に行われたと判断する。一方、チェックサムCSDとACSDとを比較して、双方の値が異なる場合には、ビットデータXi(1)〜Xi(8)の入れ替え処理でエラーが発生したと判断する。このような場合に、試料120へのパターンの描画を停止する等の措置をとることで、パターンの描画精度を向上させることができる。
以上、本発明の実施形態と、その変形例について説明したが、本発明は上記実施形態等によって限定されるものではない。例えば、上記実施形態等では、電子線描画装置10が64の電子線EBmnを用いてパターンを描画する場合について説明した。これに限らず、電子線描画装置10は、65以上、或いは63以下の電子線を用いてパターンを描画することとしてもよい。
上記実施形態等では、画像データPDTの単位データDiを、図12に示されるように、8つのデータ群G1〜G8に区分する場合について説明した。これに限らず、画像データPDTの単位データの数に応じて、単位データを7つ以下、或いは9つ以上のデータ群に区分してもよい。
上記実施形態では、図6に示されるように、1つの変換器621〜628が、8つの単位データを出力する場合について説明した。これに限らず、変換器のスペックに応じて、9つ以上の単位データを1つの変換器で処理することとしてもよい。
上記実施形態等では、BAA制御ユニット104が、図24に示されるエラー診断処理を実行することとした。これに限らず、制御装置101や外部機器など、BAA制御ユニット104以外の装置がエラー診断処理を実行してもよい。
上記各実施形態に係るBAA制御ユニット104の機能は、専用のハードウエアによっても、また、通常のコンピュータシステムによっても実現することができる。BAA制御ユニット104が実行するプログラムは、フレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disk Read-Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disk)などのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に格納された状態で配布されたものであってもよい。また、インターネットを介して、BAA制御ユニット104にインストールされたものであってもよい。
上記プログラムの全部又は一部が例えばサーバ上で実行され、その実行結果に関する情報を、通信ネットワークを介して受信したBAA制御ユニット104が、エラー診断処理を実行することとしてもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施しうるものであり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10 電子線描画装置
20 照射装置
30 電子銃
41〜43 レンズ
51,52 アパーチャ
61 アパーチャアレイ
62 偏向器
70 ステージ
80 真空チャンバ
80a ライティングチャンバ
80b 鏡筒
100 制御系
101 制御装置
101a CPU
101b 主記憶部
101c 補助記憶部
101d 入力部
101e 表示部
101f インタフェース部
101g システムバス
102 電源装置
103 レンズ駆動装置
104 BAA制御ユニット
105 偏向アンプ
106 ステージ駆動装置
120 試料
610 基板
611,612 電極
621〜628 変換器
ADi 単位データ
PDT,APDT 画像データ
BF バッファ
BKmn ブランカ
B11〜B82 ブロック
C1 領域
CPA 回路パターン
Di 単位データ
EBmn 電子線
G1〜G8 データ群
Hmn,HHmn 開口
L1〜L4 出力ライン
Mx,My ミラー
Mmn マーク
PA 単位パターン
S1〜S8,S11〜S81 シリアルデータ
SR1,SR2 シフトレジスタ
Xi ビットデータ

Claims (6)

  1. 複数の荷電粒子ビームに対応して設けられ、前記荷電粒子ビームを制御する複数の制御部と、前記制御部を駆動する駆動手段と、を有するアパーチャアレイのフォーマットに、前記荷電粒子ビームに対応する単位データからなる画像データを変換するための変換処理を診断する診断方法であって、
    所定数の前記単位データからなるブロックそれぞれの前記単位データのうちから、前記画像データでの前記単位データの配列に基づいた第1の順位が等しい前記単位データを抽出して、前記第1の順位ごとに第1チェックサムを演算する工程と、
    前記ブロックそれぞれの前記単位データのうちから、前記変換処理後の第2の順位が等しい前記単位データを抽出して、前記第2の順位ごとに第2チェックサムを演算する工程と、
    前記第1チェックサムと前記第2チェックサムとを比較する工程と、
    を含む診断方法。
  2. 前記駆動手段は、所定数の前記制御部からなるグループごとに設けられ、
    前記単位データを、前記駆動手段の出力に対応する前記単位データからなる前記ブロックに区分する工程と、
    を含む請求項1に記載の診断方法。
  3. 前記画像データの変換処理のルールに基づいて、前記ブロックそれぞれを第1のブロックと第2のブロックとに区分する工程を含み
    前記第1チェックサムを演算する工程では、前記第1のブロックを構成する前記単位データに基づく前記チェックサムと、前記第2のブロックを構成する前記単位データに基づく前記第1チェックサムとを演算し、
    前記第2チェックサムを演算する工程では、前記第のブロックを構成する前記単位データに基づく前記チェックサムと、前記第2のブロックを構成する前記単位データに基づく前記第2チェックサムとを演算し、
    前記第1チェックサムと前記第2チェックサムとを比較する工程では、前記第1のブロックの第1チェックサムと第2チェックサムを比較するとともに、前記第2のブロックの第1チェックサムと第2チェックサムを比較する請求項1又は2に記載の診断方法。
  4. 複数の前記単位データは所定の順位で配列された複数のビットデータからなり、
    複数の前記単位データの値の和を第チェックサムとして演算する工程と、
    前記単位データの前記ビットデータを、前記所定の順位ごとに積算する工程と、
    前記積算した結果に基づいて第チェックサムを演算する工程と、
    前記第チェックサムと前記第チェックサムとを比較する工程と、
    を含む請求項1乃至3のいずれか一項に記載の診断方法。
  5. 複数の荷電粒子ビームに対応して設けられ、前記荷電粒子ビームを制御する複数の制御部と、前記制御部を駆動する駆動手段と、を有するアパーチャアレイと、
    前記アパーチャアレイのフォーマットに、前記荷電粒子ビームに対応する単位データからなる画像データを変換するための変換手段と、
    所定数の前記単位データからなるブロックそれぞれの前記単位データのうちから、前記画像データでの前記単位データの配列に基づいた第1の順位が等しい前記単位データを抽出して、前記第1の順位ごとに第1チェックサムを演算する手段と、
    前記ブロックそれぞれの前記単位データのうちから、前記変換手段による変換処理後の第2の順位が等しい前記単位データを抽出して、前記第2の順位ごとに第2チェックサムを演算する手段と、
    前記第1チェックサムと前記第2チェックサムとを比較する手段と、
    を備える荷電粒子ビーム描画装置。
  6. 複数の荷電粒子ビームに対応して設けられ、前記荷電粒子ビームを制御する複数の制御部と、前記制御部を駆動する駆動手段と、を有するアパーチャアレイのフォーマットに、前記荷電粒子ビームに対応する単位データからなる画像データを変換するための変換処理を診断するためのプログラムであって、
    コンピュータに、
    所定数の前記単位データからなるブロックそれぞれの前記単位データのうちから、前記画像データでの前記単位データの配列に基づいた第1の順位が等しい前記単位データを抽出して、前記第1の順位ごとに第1チェックサムを演算する手順、
    前記ブロックそれぞれの前記単位データのうちから、前記変換処理後の第2の順位が等しい前記単位データを抽出して、前記第2の順位ごとに第2チェックサムを演算する手順、
    前記第1チェックサムと前記第2チェックサムとを比較する手順、
    を実行させるためのプログラム。
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