JP6529279B2 - 振動型駆動装置、レンズ鏡筒及び撮像装置 - Google Patents

振動型駆動装置、レンズ鏡筒及び撮像装置 Download PDF

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Description

本発明は、振動型駆動装置、レンズ鏡筒及び撮像装置に関する。
振動型駆動装置として、複数の振動体の駆動力を合成することにより回転駆動力を発生させるものが知られている。例えば、2つの突起部を有する複数の振動体が円環状の基台の表面に周方向に等間隔に取り付けられ、円環状の被駆動体(接触体)と各振動体の2つの突起部とを加圧接触させた振動型駆動装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
図8(a)は、2つの突起部を有する周知の振動体20の概略構成を示す平面図であり、図8(b)は、振動体20の概略構成を示す側面図である。振動体20は、薄板状の圧電素子23と弾性体21とを有し、弾性体21の一方の面に圧電素子23が接合されている。弾性体21において圧電素子23が接合されている面の反対側の面には、弾性体21の厚さ方向であるZ方向に突出する突起部22が2カ所に設けられている。2カ所の突起部22の先端面が不図示の接触体と加圧接触し、後述するように、2カ所の突起部22を結ぶ方向であるX方向が、振動体20と接触体との相対的な移動方向となる。
弾性体21には、弾性体21のX方向に延出する連結部25を介して、振動体20を不図示の基台に固定するために用いられる弾性体支持部24が設けられている。なお、連結部25の厚さは、振動体20に生じる振動の弾性体支持部24への伝達を抑制するために弾性体21の厚さよりも薄くなっている。また、弾性体21、連結部25及び弾性体支持部24は、金属板材を加工等することにより一体的に形成されている。
図9は、振動体20に励振させる振動モードを説明する図である。圧電素子23に所定の交流電圧を印加することにより、振動体20には、第1の屈曲振動モードと第2の屈曲振動モードの各振動が励振される。第1の屈曲振動モードは、弾性体21のY方向(X方向及びZ方向と直交する方向)と直交する方向に振動の節となる2本の節線Y1,Y2が現れ、節線Y1,Y2の間の中央部が振動の腹となる1次の面外屈曲振動モードである。第2の屈曲振動モードでは、節線Y1,Y2と直交する、つまり、X方向と直交する3本の節線X1,X2,X3が現れる。
突起部22は、節線X1,X3の位置とほぼ一致する位置に設けられており、第2の屈曲振動モードの振動が励振されたときには、突起部22の先端(上面)のZ方向での振動振幅はほぼゼロとなり、X方向の振動振幅のみが発生する。一方、振動体20に第1の屈曲振動モードの振動が励振されたときには、突起部22のX方向での振動振幅はほぼゼロで、Z方向の振動振幅が最大となる。
よって、第1の屈曲振動モードと第2の屈曲振動モードの各振動を同時に励振し、振動の位相を適切に調整して合成すると、突起部22にZ−X面内での楕円運動を生じさせることができる。楕円運動する突起部22に不図示の接触体を接触させると、接触体は突起部22によりX方向の摩擦駆動力(推力)を受け、これにより、接触体と振動体20とをX方向に相対的に移動させることができる。
図10は、振動体20を用いた従来の振動型駆動装置200の概略構成を示す分解斜視図である。振動型駆動装置200では、円環状の基台50の周方向に等間隔に3個の振動体20が配置される。基台50には、振動体20を収容するための凹部50aが形成されている。振動体20は、フェルト30を介して凹部50aに収容される。
弾性体支持部24には、弾性体支持部24よりも剛性の小さい振動体保持部材27が溶接等によって取り付けられている。振動体保持部材27は、弾性体支持部24との固定端の反対側の端部近傍に設けられた穴部において、ネジ28等で基台50に固定される。
円環状の接触体40は、回転軸Pを中心として回転自在に、且つ、不図示の加圧手段によって振動体20の突起部22と加圧接触するように配置される。よって、図9を参照して説明した第1の屈曲振動モードと第2の屈曲振動モードの振動を振動体20に励振することにより、回転軸Pを回転中心として接触体40を回転駆動させることができる。
振動型駆動装置200では、凹部50aの深さやフェルト30の厚さにばらつきがあった場合に、Z方向(回転軸Pと並行な方向)に衝撃力が加わっても、振動体保持部材27が撓むことによって、振動体20に生じる曲げ応力を緩和することができる。
特開2014−18027号公報
上記の振動型駆動装置200では、振動体保持部材27の剛性が小さいために、多数の固有の振動モードが存在し、そのため、振動型駆動装置200の駆動周波数範囲に振動体保持部材27に固有の振動モードが存在しないように設計することが困難である。その結果、振動型駆動装置200は、ある周波数帯域で回転が不安定になり、鳴きと呼ばれる異音が発生してしまう。この異音の発生について、図11及び図12を参照して説明する。
図11は、振動型駆動装置200の駆動周波数−回転速度特性を示す図であり、領域Aにおいて回転速度が安定せず、回転が不安定になっていることがわかり、この領域Aで鳴きが生じる。したがって、領域Aを跨いで周波数掃引により回転速度を変化させる速度制御は容易ではなく、しかも、回転速度を変化させる途中で鳴きが発生してしまう。
図12(a)は、振動型駆動装置200における振動体20と振動体保持部材27のZ方向振動速度の周波数特性を示す図である。図12(b)は、図12(a)の特性を測定した振動体20と振動体保持部材27の部位を説明する図である。
図12(b)に示す振動体20のX方向端部Bでの特性が図12(a)に示されており、X方向端部Bは、振動体20において第2の屈曲振動モードでのX方向の屈曲振動の振幅が大きくなる位置である。また、図12(b)に示す振動体保持部材27の長手方向の略中央部Cでの特性が図12(a)に示されており、略中央部Cは、振動体保持部材27においてZ方向の振動振幅が大きくなる位置である。
図12(a)に示されるように、振動体20の第2の屈曲振動モードの共振周波数である周波数87.4kHzにおいて、振動体20と振動体保持部材27の両方で、Z方向振動速度が最大となっている。ここで、周波数87.4kHzは、図11の周波数−回転速度特性に示されるように、振動型駆動装置200の共振周波数とほぼ一致しており、周波数87.4kHz近傍では振動型駆動装置200に鳴きは発生していない。
これに対して、図12(a)に示されるように、振動体保持部材27については、87.4kHzよりも少し周波数の高い88.3kHz付近に別のピークが現れている。この周波数88.3kHzのピークは、振動体保持部材27に固有の振動モードの共振周波数を示しており、この周波数88.3kHzでの振動が、図11の領域Aで発生する鳴きにつながっている。なお、ここで説明した周波数は、例示であって、振動型駆動装置200の大きさ等によって異なる。
本発明は、鳴きの発生が抑制され、安定した回転性能を有する振動型駆動装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、弾性体と、前記弾性体の第1の面に接合された電気−機械エネルギ変換素子と、前記第1の面の反対側の第2の面から突出するように前記弾性体に設けられた突起部と、を有する振動体を備え、前記振動体に所定の振動を励振させることにより前記突起部と接触する接触体と前記振動体とを相対的に移動させる振動型駆動装置であって、基台と、前記振動体から前記接触体と前記振動体との相対的な移動方向へ延出するように前記振動体に設けられた延出部と、前記延出部から前記移動方向へ延出するように前記延出部に接合されると共に前記基台に固定される保持部材とを備え、前記保持部材の一部に振動絶縁部材または振動減衰部材が取り付けられ、前記延出部は、前記振動体から延出する連結部と、前記連結部から延出し、前記保持部材と接合される支持部とを有し、前記保持部材の剛性は前記連結部の剛性より小さいことを特徴とする振動型駆動装置である。
本発明によれば、保持部材に振動絶縁部材または振動減衰部材を付加することにより、保持部材の不要な振動を抑制する。これにより、保持部材の振動に起因する鳴きの発生が抑制され、安定した駆動性能を有する振動型駆動装置を実現することができる。
本発明の第1実施形態に係る振動型駆動装置の分解斜視図及び部分側面図である。 図1の振動型駆動装置における振動体と振動体保持部材のZ方向振動速度の周波数特性を示す図である。 図1の振動型駆動装置の駆動周波数−回転速度特性を示す図である。 図1の振動型駆動装置の変形例に係る振動型駆動装置の部分側面図である。 本発明の第2実施形態に係る振動型駆動装置の部分側面図である。 本発明の第3実施形態に係る振動型駆動装置の部分側面図である。 本発明の実施形態に係る振動型駆動装置を備える撮像装置の概略構成を示す上面図及びブロック図である。 周知の振動体の概略構成を示す平面図及び側面図である。 図8の振動体に励振させる振動モードを説明する図である。 図8の振動体を用いた従来の振動型駆動装置の概略構成を示す分解斜視図である。 図10の振動型駆動装置の駆動周波数−回転速度特性を示す図である。 図10の振動型駆動装置における振動体と振動体保持部材のZ方向振動速度の周波数特性を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1(a)は、本発明の第1実施形態に係る振動型駆動装置100の分解斜視図であり、図1(b)は、振動型駆動装置100の部分側面図である。なお、振動型駆動装置100の構成要素であって、図10を参照して説明した振動型駆動装置200の構成要素と共通する構成要素については、同じ符号を付して簡単な説明に止めることとする。
振動型駆動装置100は、振動体20、被駆動体(接触体)40、基台50、振動体保持部材27、フェルト30、イコライズプレート19を備える。振動体20は、平板形状を有し、金属材料から成る弾性体21と、弾性体21の一方の面(第1の面)に接合された電気−機械エネルギ変換素子である圧電素子23と、弾性体21の他方の面(第2の面)に弾性体21の厚さ方向に突出するように設けられた2つの突起部22から構成される。突起部22は、弾性体21と同一の部材から例えばプレス加工によって形成されてもよいし、別部材から形成され、弾性体21に接着されてもよい。弾性体21において、振動体20と接触体40との相対的な移動方向である2つの突起部22を結ぶ方向の両端にはそれぞれ、可撓性を有する延出部が設けられている。延出部は、弾性体21から延出する連結部25と、連結部25と接合された弾性体支持部24からなる。
振動型駆動装置100では、円環状の基台50の周方向に等間隔に3個の振動体20が配置されている。基台50には、振動体20を収容するための凹部50aが形成されている。弾性体支持部24には、弾性体支持部24よりも剛性の小さい振動体保持部材27が溶接等によって取り付けられている。振動体保持部材27は、弾性体支持部24との接合端の反対側の端部近傍に設けられた穴部にて、ネジ28等で基台50に固定される。
円環状の接触体40は、回転軸Pを中心として回転自在に、且つ、不図示の加圧手段によって振動体20の突起部22と加圧接触するように配置される。図9を参照して説明した第1の屈曲振動モードと第2の屈曲振動モードの振動を同時に振動体20に励振させて突起部22に楕円運動を生じさせることで、突起部22が接触体40に推力を与える。これにより、接触体40は、回転軸Pを回転中心として回転駆動される。
振動型駆動装置100では、振動体20は、フェルト30とイコライズプレート19とを介して凹部50aに収容される。つまり、圧電素子23がフェルト30と接触し、フェルト30がイコライズプレート19と接触し、イコライズプレート19が凹部50aの底面と接触するように、フェルト30とイコライズプレート19とが配置される。
イコライズプレート19において下面中央部には、2つの突起部22を結ぶ方向と直交し、且つ、イコライズプレートの厚さ方向と直交する方向に延在し、凹部50aの底面と接触する半円柱状の凸部19aが設けられている。振動体20は、凸部19aの長さ方向を回転軸として回転自在、つまり、ピッチング方向に揺動自在となっている。このように、接触体40の接触面にならって振動体20が動くことができる構成とすることで、接触体40を安定して回転駆動させることができる。
図1(b)に示されるように、振動体保持部材27において基台50と対向する面の一部に、フェルト10が両面テープ等で貼り付けられており、フェルト10と基台50との間には隙間が形成されている。振動体保持部材27における弾性体支持部24との接合端に近い領域にフェルト10を取り付けると、振動体20に励振させる振動が抑制されてしまうおそれがある。そのため、フェルト10を取り付ける位置は、基台50との固定端に近い領域、例えば、ネジ28の近傍とすることが好ましい。
図2は、振動型駆動装置100における振動体20と振動体保持部材27のZ方向振動速度の周波数特性を示す図である。図3は、振動型駆動装置100の駆動周波数−回転速度特性を示す図である。なお、図2において、振動体20と振動体保持部材27の各特性の測定部位は、図12(b)に示す振動体20のX方向端部Bと振動体保持部材27の長手方向の略中央部Cである。
図2と図12(a)とを比較すると、振動体20に生じさせる振動を抑制することなく、振動体保持部材27の振動が大幅に低減されていることがわかる。また、図12(a)において振動体保持部材27の振動に現れている周波数87.4kHz近傍のピーク(共振)が極めて小さくなり、しかも、周波数88.3kHz近傍のピークが無くなっていることがわかる。
即ち、振動型駆動装置100では、振動体20に励振させる必要な振動の振幅を抑制することなく、振動体保持部材27での不要な振動の発生が抑えられる。その結果、図3に示す特性には、図11に示した領域Aのように、回転が不安定になって鳴きが生じる領域が現れていないことがわかる。よって、例えば、周波数掃引による接触体40の駆動速度を低速駆動と高速駆動との間で遷移させる際にも、異音を発生させることなく、スムーズに駆動速度を変化させることができる。
なお、振動型駆動装置100では、振動体保持部材27に振動絶縁部材の一例であるフェルト10を取り付けたが、フェルト10に代えて、振動減衰部材であるゴム等を用いてもよい。振動絶縁部材とは、振動絶縁部材に隣接する一方の部材からの振動が振動絶縁部材を挟んで前記一方の部材に隣接する他の部材に伝達するのを防ぐような機能を有するものである。ここで、振動絶縁部材は、振動の伝達を完全に絶縁するものに限らず、他の部材の機能に実質的な影響を与えない程度まで振動の伝達を防ぐことができるものであればよい。したがって、前記一方の部材の振動が減衰するか減衰しないかは問わない。一方、振動減衰部材とは、振動減衰部材に隣接する部材からの振動を吸収等により減衰する機能を有するものである。この場合、前記隣接する部材の振動は減衰する。
本実施形態では、振動絶縁部材であるフェルト10を振動体保持部材27の下面(基台50と対向する面)に貼り付けたが、フェルト10の貼り付け位置はこれに限定されるものではない。図4は、振動型駆動装置100の変形例に係る振動型駆動装置100Aの部分側面図であり、図1(b)に対応するものである。振動型駆動装置100Aでは、フェルト11を、振動体保持部材27の上面(接触体40と対向する面であり、基台50と対向する面の反対側の面)に貼り付けている。このような構成としても、フェルト10を振動体保持部材27の下面に貼り付けた場合と同様の効果を得ることができる。
なお、フェルト10と同様に、フェルト11により振動体20に励振させる振動が抑制されてしまうのを回避するために、フェルト11を取り付ける位置は、基台50との固定端に近い領域とすることが好ましい。また、振動型駆動装置100Aについても、フェルト11に代えてゴム等を貼り付けた構成としてもよい。
<第2実施形態>
図5は、本発明の第2実施形態に係る振動型駆動装置100Bの部分側面図であり、図1(b)に対応するものである。なお、振動型駆動装置100Bの構成要素であって、振動型駆動装置100の構成要素と同じものについては、同じ符号を付して、説明を省略する。
振動型駆動装置100では、フェルト10と基台50との間に隙間を設けた。これに対して、振動型駆動装置100Bでは、フェルト12を振動体保持部材27の下面と基台50の上面の両面に接触するように配置している。このような構成とすることによっても、振動体20に励振させる必要な振動の振幅を抑制することなく、振動体保持部材27での不要な振動の発生を抑えることができる。なお、振動型駆動装置100Bでは、振動体保持部材27と基台50との間に振動絶縁部材であるフェルト12を配置したが、フェルト12に代えて、ゴム等の振動減衰部材を用いてもよい。
<第3実施形態>
図6は、本発明の第3実施形態に係る振動型駆動装置100Cの部分側面図であり、図1(b)に対応するものである。なお、振動型駆動装置100Cの構成要素であって、振動型駆動装置100の構成要素と同じものについては、同じ符号を付して、説明を省略する。
振動型駆動装置100Cでは、振動体20の下側から2つの振動体保持部材27の下側へと連続するフェルト13が配置されており、フェルト13を配置するために、基台51には段差を有する凹部51a,51bが形成されている。つまり、振動型駆動装置100Cは、振動型駆動装置100Bが備えるフェルト30とフェルト12とが連続する1つの部品のフェルト13として配置された構成となっており、これにより部品点数を削減している。振動型駆動装置100Cでも、振動体20に励振させる必要な振動の振幅を抑制することなく、振動体保持部材27での不要な振動の発生を抑えることができる。
なお、振動絶縁部材であるフェルト13の代わりにゴム等の振動減衰部材を使用することも可能ではある。しかし、振動体20の下側に振動減衰部材を配置すると、接触体40を駆動するために必要な振動が減衰してしまうため、振動絶縁部材を用いることが望ましい。
以上の説明の通り、本発明の各実施形態によれば、振動体20に励振させる必要な振動の振幅を抑制することなく、振動体保持部材27での不要な振動の発生が抑えられる。その結果、接触体40の高速駆動(回転)が可能な周波数帯域で、安定させた駆動を実現しながら、その際に鳴き(異音)が生じることを防止することができる。
<第4実施形態>
上述した振動型駆動装置100,100A,100B,100C(以下「振動型駆動装置100等」という)は、例えば、撮像装置(光学機器)のレンズ駆動用途や、複写機の感光ドラムの回転駆動用途、やステージの駆動用途等の様々な用途に用いることができる。ここでは、一例として、振動型駆動装置100等をレンズ鏡筒に配置されたレンズの駆動に用いた撮像装置(光学機器)について説明する。
図7(a)は、撮像装置700の概略構成を示す上面図である。撮像装置700は、撮像素子710及び電源ボタン720を搭載したカメラ本体730を備える。また、撮像装置700は、第1レンズ群(不図示)、第2レンズ群320、第3レンズ群(不図示)、第4レンズ群340、振動型駆動装置620,640を備えるレンズ鏡筒740を備える。レンズ鏡筒740は、交換レンズとしてカメラ本体730に対して着脱自在である。
撮像装置700では、振動型駆動装置620によって第2レンズ群320の、振動型駆動装置640によって第4レンズ群340の駆動がそれぞれ行われる。振動型駆動装置620,640として、図1乃至図6を参照して説明した振動型駆動装置100等が用いられる。例えば、振動型駆動装置620を構成する接触体の回転をギア等により光軸方向の直進運動に変換し、第2レンズ群320の光軸方向における位置を調整する。振動型駆動装置640についても同様の構成とすることができる。
図7(b)は、撮像装置700の概略構成を示すブロック図である。第1レンズ群310、第2レンズ群320、第3レンズ群330、第4レンズ群340及び光量調節ユニット350が、レンズ鏡筒740内部の光軸上の所定位置に配置される。第1レンズ群310〜第4レンズ群340と光量調節ユニット350とを通過した光は、撮像素子710に結像する。撮像素子710は、光学像を電気信号に変換して出力し、その出力は、カメラ処理回路750へ送られる。
カメラ処理回路750は、撮像素子710からの出力信号に対して増幅やガンマ補正等を施す。カメラ処理回路750は、AEゲート755を介してCPU790に接続されると共に、AFゲート760とAF信号処理回路765とを介してCPU790に接続されている。カメラ処理回路750において所定の処理が施された映像信号は、AEゲート755と、AFゲート760及びAF信号処理回路765を通じてCPU790へ送られる。なお、AF信号処理回路765は、映像信号の高周波成分を抽出して、オートフォーカス(AF)のための評価値信号を生成し、生成した評価値をCPU790へ供給する。
CPU790は、撮像装置700の全体的な動作を制御する制御回路であり、取得した映像信号から、露出決定やピント合わせのための制御信号を生成する。CPU790は、決定した露出と適切なフォーカス状態が得られるように、振動型駆動装置620,640及びメータ630の駆動を制御することによって、第2レンズ群320、第4レンズ群340及び光量調節ユニット350の光軸方向位置を調整する。CPU790による制御下において、振動型駆動装置620は第2レンズ群320を光軸方向に移動させ、振動型駆動装置640は第4レンズ群340を光軸方向に移動させ、光量調節ユニット350はメータ630により駆動制御される。
振動型駆動装置620により駆動される第2レンズ群320の光軸方向位置は第1リニアエンコーダ770により検出され、検出結果がCPU790に通知されることで、振動型駆動装置620の駆動にフィードバックされる。同様に、振動型駆動装置640により駆動される第4レンズ群340の光軸方向位置は第2リニアエンコーダ775により検出され、検出結果がCPU790に通知されることで、振動型駆動装置640の駆動にフィードバックされる。光量調節ユニット350の光軸方向位置は、絞りエンコーダ780により検出され、検出結果がCPU790へ通知されることで、メータ630の駆動にフィードバックされる。
なお、振動型駆動装置100等は、撮像装置において、レンズ群を光軸方向で駆動する用途に限定されず、像ぶれを補正するために像ぶれ補正レンズ或いは撮像素子を光軸と直交する方向で駆動する用途等にも用いることができる。
<その他の実施形態>
以上、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。更に、上述した各実施形態は本発明の一実施形態を示すものにすぎず、各実施形態を適宜組み合わせることも可能である。
振動型駆動装置100等では、円環状の基台50の周方向に等間隔に3個の振動体20が配置された構成としたが、振動体20の数は3個に限定されるものではなく、4つ以上であってもよい。また、接触体40を安定して支持することができる構成である場合は、2個以上であってもよい。
また、振動型駆動装置100等では、円環状の基台50の周方向に3つの振動体20を配置して、接触体40を回転駆動させた。これに限らず、接触体を直線的に移動させる振動型駆動装置にも、本発明を適用することができる。その場合、1つ又は複数の振動体20を、2つの突起部22を結ぶ方向が接触体の移動方向と平行となるように配置すると共に、例えば、振動型駆動装置100で用いたフェルト10を振動体保持部材27に取り付ける等すればよい。
10,11,12,13,30 フェルト
19 イコライズプレート
19a 凸部
20 振動体
21 弾性体
22 突起部
23 圧電素子
24 弾性体支持部
25 連結部
27 振動体保持部材
40 接触体
50,51 基台
100,100A,100B,100C 振動型駆動装置
700 撮像装置

Claims (8)

  1. 弾性体と、前記弾性体の第1の面に接合された電気−機械エネルギ変換素子と、前記第1の面の反対側の第2の面から突出するように前記弾性体に設けられた突起部と、を有する振動体を備え、前記振動体に所定の振動を励振させることにより前記突起部と接触する接触体と前記振動体とを相対的に移動させる振動型駆動装置であって、
    基台と、
    前記振動体から前記接触体と前記振動体との相対的な移動方向へ延出するように前記振動体に設けられた延出部と、
    前記延出部から前記移動方向へ延出するように前記延出部に接合されると共に前記基台に固定される保持部材とを備え、
    前記保持部材の一部に振動絶縁部材または振動減衰部材が取り付けられ
    前記延出部は、
    前記振動体から延出する連結部と、
    前記連結部から延出し、前記保持部材と接合される支持部とを有し、
    前記保持部材の剛性は前記連結部の剛性より小さいことを特徴とする振動型駆動装置。
  2. 前記振動絶縁部材または前記振動減衰部材は前記基台に接していることを特徴とする請求項1に記載の振動型駆動装置。
  3. 前記保持部材は、前記延出部と接合される端部の反対側の端部の近傍で前記基台に固定され、
    前記振動絶縁部材または前記振動減衰部材は、前記延出部との接合端よりも前記基台との固定端に近い領域に設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の振動型駆動装置。
  4. 前記振動絶縁部材または前記振動減衰部材は、前記保持部材における前記延出部との接合端に近い領域及び前記延出部に接触しないように、前記振動体と前記基台との間へ延出し、前記振動体と接触していることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の振動型駆動装置。
  5. 前記基台は、前記振動体を収容する凹部を有し、
    前記振動体は、前記振動絶縁部材または前記振動減衰部材とイコライズプレートとを介して前記凹部に収容され、
    前記イコライズプレートは、前記凹部の底面と接触する半円柱状の凸部を有し、
    前記凸部は、前記凹部の底面と平行な方向で、且つ、前記移動方向と直交する方向に延在していることを特徴とする請求項に記載の振動型駆動装置。
  6. 前記振動絶縁部材は、フェルトであり、
    前記振動減衰部材は、ゴムであることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の振動型駆動装置。
  7. 請求項1乃至のいずれか1項に記載の振動型駆動装置と、
    前記振動型駆動装置の接触体により光軸方向に駆動されるレンズと、を備えることを特徴とするレンズ鏡筒。
  8. 請求項1乃至のいずれか1項に記載の振動型駆動装置と、
    前記振動型駆動装置の接触体により光軸方向に駆動されるレンズと、
    前記レンズを通過した光が結像する位置に設けられた撮像素子と、を備えることを特徴とする撮像装置。
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