JP6528572B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
画像安定化動作には、レジスト補正や濃度補正などが含まれる。
レジスト補正とは、各色トナー像の色ずれを防止するために、各色用の作像ユニットにより、例えば中間転写ベルト上においてベルト周回方向に一定間隔をあけた複数の領域のそれぞれに各色のレジストパターンを形成し、各色のレジストパターンの形成位置を光学センサーで検出して、その検出結果に基づき各色の位置ずれ量を求め、求めた位置ずれ量から各色の画像形成位置(書き込み位置)を補正するものである。
これらの補正制御は、例えばプリント枚数が所定値に達したとき、機内の温湿度の変動量が所定値を超えたときなどの所定の起動条件が満たされたときに実行される。
発光部から発せられる光の光量は、例えば発光部の光源の劣化や装置内の埃や浮遊トナーなどの光源への付着などに起因して経時的に変動し易い。発光部の発光量が画像安定化動作を行う度に変動すると、中間転写ベルト上にその変動の前後で同じパターンが形成されたとしても、そのパターンからの反射光または透過光の光量が変動してしまい、中間転写ベルト上の各パターンを精度良く検出できなくなる。
このセンサー調整の後にレジスト補正と濃度補正を行えば、レジストパターンや濃度パターンの検出精度を向上できるが、センサー調整にはある程度の時間を要するので、画像安定化動作の開始から終了までの全体の画像安定化動作時間が長くかかることになる。
本発明の別の局面に係る画像形成装置は、作像手段により複数の感光体のそれぞれに異なる色のトナー像を形成し、当該各色トナー像を、回転している中間転写体上に多重転写した後、当該転写後の各色トナー像をシートに転写する画像形成装置であって、前記作像手段を制御して、前記中間転写体周面の裸面上において、当該回転方向に所定間隔をあけた複数の第1領域のそれぞれに、各色のトナー像の形成位置のずれを補正するレジスト補正を行うための各色のレジストパターンを形成後、前記中間転写体周面上の第2領域にトナー像の濃度補正を行うための各色の濃度パターンを形成させる制御手段と、前記中間転写体に向けて発光部から光を発し、当該光の、前記中間転写体からの反射光または透過光を検出するセンサーと、前記中間転写体周面上の前記レジストパターンと濃度パターンの前記センサーによる検出結果に基づき、前記レジスト補正と濃度補正をこの順に実行する画像安定化手段と、を備え、前記画像安定化手段は、さらに、前記センサーにより、前記複数の第1領域のうち前記回転方向最下流の第1領域に形成されたレジストパターンが検出されてから前記第2領域に形成された濃度パターンが検出されるまでの間に、前記中間転写体周面において前記いずれのレジストパターンも形成されていない裸面領域の前記センサーによる検出結果に基づき前記発光部の発光量を決定し、決定された発光量で前記発光部を発光させるセンサー調整を行い、前記裸面領域は、前記中間転写体周面において、前記回転方向に隣り合う2つの第1領域の組のそれぞれのうち、いずれか一つの組の一方の第1領域と他方の第1領域との間に存する裸面領域、または、最上流の第1領域と前記第2領域との間に裸面領域が存する場合における当該裸面領域であることを特徴とする。
これにより、レジスト補正の開始から終了までの間に、レジストパターンの検出動作と並行するようにセンサー調整を行えるので、従来のように最初にセンサー調整を行い、その終了後、レジスト補正と濃度補正を順に実行する構成に比べて、全体の画像安定化動作時間を短縮することができる。
<実施の形態1>
[MFPの全体構成]
図1は、MFP1の全体の構成を示す図であり、図2は、MFP1の制御部7の構成を示す図である。図1には、図2に示す制御部7のエンジン制御部30におけるセンサー入力パラメーター10と制御出力パラメーター12の例が模式的に示されている。
画像プロセス部4は、イエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C)およびブラック(K)の各再現色のそれぞれに対応する作像ユニット20Y,20M,20C,20Kと、プリントヘッド26と、中間転写ベルト27などを備える。
作像ユニット20Y〜20Kは、中間転写ベルト27に対向してベルト走行方向上流側から下流側に沿って所定間隔で直列に配置されており、それぞれが装置本体に対して着脱自在であり、新旧の交換が可能になっている。
プリントヘッド26は、再現色用として4個のレーザーダイオード34(図2)と、各レーザーダイオードから出射されるレーザービームを偏向して、作像ユニット20Y〜20Kのそれぞれの感光体ドラム21の表面を主走査方向に露光走査させるためのポリゴンミラーや走査レンズ等(不図示)を備える。
制御部7は、図2に示すようにエンジン制御部30とプリントコントローラー40とを備えており、両者は相互に信号等のデータのやりとりを行うことができる。エンジン制御部30は、主にプリント部3における画像形成動作を制御するものであり、作像ユニット20Y〜20Kなどを制御して、中間転写ベルト27上に、画像安定化動作に用いられる各種トナーパターン630、640等(図6)を形成させるパターン形成部301と、画像安定化動作を実行する画像安定化制御部302とを備える。
プリントコントローラー40内の記憶部(不図示)には、後述の画像安定化動作の際に形成される各種トナーパターン630、640等(図6)の画像データが格納されている。エンジン制御部30からプリントコントローラー40に対し当該画像データの要求があると、当該データがエンジン制御部30に送られるようになっている。
二次転写ローラー57には、転写高圧電源33からの二次転写電圧が印加されており、二次転写位置571において二次転写ローラー57による電界の作用により静電的に中間転写ベルト27上の各色トナー像が一括して記録シートSに二次転写される。
上記では、カラー画像のプリント動作を説明したが、MFP1は、カラーモードだけでなくモノクロモード、例えばブラック色だけの画像のプリントが選択的に可能になっている。モノクロモードの場合には、ブラック色の作像ユニット20Kだけが駆動されてブラック色のトナー像が中間転写ベルト27に一次転写され、そのトナー像が記録シートSに二次転写される動作が実行される。
また、中間転写ベルト27の周囲であり、作像ユニット20Kよりも中間転写ベルト27のベルト走行方向において下流側かつ二次転写位置571よりも上流側の位置には、中間転写ベルト27の表面と対向するようにしてIDCセンサー35が配設されている。
検出センサー35aは、図3に示すように発光ダイオードなどの光源を備える発光部351とフォトダイオードなどの受光素子を備える受光部352とを内蔵した反射型の光学センサーである。エンジン制御部30の画像安定化制御部302は、発光部351に対して、発光量を示す発光デューティー比(Dty)を指示する。発光部351は、エンジン制御部30の画像安定化制御部302から指示された発光デューティー比に応じた発光量の光LtをPWM制御により発する。検出センサー35bについても、検出センサー35aと同様の構成になっており、各検出センサーが個別に検出信号を出力する。
また、機内温湿度検出センサー36とPH温度検出センサー37からの検出信号に基づいて二次転写位置571付近の機内温湿度およびプリントヘッド26周辺の温度(PH温度)を検出する。そして、エンジン制御部30の画像安定化制御部302は、各センサーの検出結果に基づき、プリントコントローラー40に対して、再現画像の画質のレベルを一定以上に維持するための画像安定化動作の実行を要求するか否かを判定する安定化要求判定処理を実行する。
図4は、安定化要求判定処理の内容を示すフローチャートである。この判定処理は、一定周期毎に不図示のメインルーチンにより読み出されるごとに、エンジン制御部30の画像安定化制御部302により実行される。
画像安定化動作には、ロング安定化、ショート安定化、レジストの3種類が存在し、それぞれは、予め決められた起動条件を満たしたときに選択的に実行される。
新品ユニットの装着がなされたことを判断すると(ステップS1で「Yes」)、ロング安定化を要求して(ステップS2)、リターンする。ロング安定化動作の詳細については後述する。
ここでは、前回の画像安定化動作時の機内温湿度と現在の機内温湿度との差分ΔHが温度と湿度のそれぞれについて所定値以上の場合に機内の環境変化があったと判断し、そうでない場合に機内の環境変化がないと判断する。前回の画像安定化動作時の機内温湿度は、前回の画像安定化動作の実行の際にバックアップメモリ38に格納されたものである。
機内の環境変化がないことを判断すると(ステップS3で「No」)、前回の画像安定化動作終了から現在までの累積プリント枚数Jが画像安定化動作を実行すべき所定枚数J1に達したか否かを判断する(ステップS5)。前回の画像安定化動作終了からの累積プリント枚数Jは、バックアップメモリ38に格納されている。
累積プリント枚数が所定枚数に達していないことを判断すると(ステップS5で「No」)、前回の画像安定化動作からPH温度変化があったか否かを判断する(ステップS7)。具体的には、前回の画像安定化動作時のPH温度と現在のPH温度との差分が所定値ΔT以上であるか否かを判断する。前回の画像安定化動作時のPH温度は、前回の画像安定化動作の実行のときにバックアップメモリ38に格納されたものである。
PH温度変化がないことを判断すると(ステップS7で「No」)、画像安定化要求をすることなく(ステップS9)、リターンする。
このようにロング安定化、ショート安定化、レジストのそれぞれは、異なる起動条件、具体的にはロング安定化が第1条件(新品ユニットの交換など)、ショート安定化が第2条件(累積プリント枚数)、レジストが第3条件(PH温度変化)を満たしたときに実行要求される。
図5は、3つの種類の画像安定化動作、すなわちロング安定化、ショート安定化、レジストのそれぞれについて実行される補正制御の内容を示す図であり、図6は、ロング安定化を実行する場合に中間転写ベルト27の周面27aの裸面上に形成される各種トナーパターンの形成例を示す図である。画像安定化動作は、画像安定化制御部302により実行され、各種トナーパターンは、パターン形成部301により形成される。
図5に示すようにロング安定化は、ベース面検出(IDCセンサー調整)、最大付着量調整、LD光量調整、レジスト補正、γ補正をこの順に実行する画像安定化動作である。ここで、ベース面検出(IDCセンサー調整)とは、ベース面検出の結果によってIDCセンサー調整が実行される場合と実行されない場合があることを示している。このことは、ショート安定化とレジストのそれぞれについて同じである。
具体的には、発光部351に対して、前回の画像安定化動作のときにIDCセンサー調整により決定された発光デューティー比(後述)が指示される。これにより、発光部351は、その指示された発光デューティー比の値に応じた発光量の光を発する。
受光部352の出力電圧を検出値Eとしたとき、閾値th1<検出値E≦閾値th2の関係を満たす場合に、反射光の光量が所定範囲内に入っていることを判断し、この関係を満たしていない場合に、反射光の光量が所定範囲内に入っていないことを判断する。閾値th1、th2は、予め実験などにより装置構成に適した値が決められる。
IDCセンサー調整は、ベース面検出において、検出センサー35a、35bのうち、少なくとも一つについて、検出された反射光の光量が所定範囲内に入っていないと判断された場合に実行される処理である。
そして、画像安定化制御部302は、発光部351に対して、最初にPWM制御の発光デューティー比(Dty)として基準値、例えば16%を指示する。これにより、発光部351からは、発光デューティー比(=16%)に応じた発光量の光が発せられる。このときの受光部352の検出値Eが目標電圧Fに一致していれば、発光部351の発光量を発光デューティー比16%に決める。
画像安定化制御部302は、発光デューティー比を1段階上げることにより、受光部352の検出値Eが目標電圧Fを超えた場合には、一定時間ごとに発光デューティー比を1段階ずつ、例えば8%ずつ下げていく。
画像安定化制御部302は、発光デューティー比を1段階ずつ下げる途中で、受光部352の検出値Eが目標電圧Fに一致した場合には、そのときの発光デューティー比、例えば40%を発光部351の発光量に決める。
検出センサー35a、35bの発光部351からの発光量を仮に一定とした場合、パターンの濃度が濃いほど、発光部351からの光の、そのパターンへの吸収量が多くなるので、そのパターンからの反射光の光量が少なくなる。逆に、パターンの濃度が淡くなるほど、発光部351からの光の、そのパターンへの吸収量が少なくなって、そのパターンからの反射光の光量が多くなる。検出センサー35a、35bは、各色のパターン630、631からの反射光の光量の大小に応じた電圧の信号を、その各パターンの濃度を示す検出信号として出力する。このことは、他の種類のパターンについても同様である。
最大付着量調整により調整された帯電電圧などの画像形成条件のデータは、制御変数としてバックアップメモリ38に格納され、次のLD光量調整以降の各調整時、各補正時、画像安定化後のプリント動作時に読み出されて、その条件でパターン形成、プリント動作等が実行されるように制御される。バックアップメモリ38に格納された画像形成条件のデータは、最大付着量調整が実行されるごとに更新される。
LD光量調整は、レーザーダイオード34の発光量とドット密度を変化させて、多階調のK色のパターン640(図6)とY〜C色のパターン641(図6)をそれぞれ中間転写ベルト27上のLD光量調整領域64に形成し、形成された各パターン640、641の濃度をIDCセンサー35により検出して、検出された各パターン640、641の濃度がそれぞれ各色の規定の濃度になるように各色毎に1ドットのレーザーダイオード34の発光量を調整するものである。
一方、レジストパターン72Y〜72Kのそれぞれは、ベルト周回方向Bに対して45°の角度で傾斜するラインパターンになっており、主走査方向における各色の位置ずれ量を検出するために用いられる。
すなわち、感光体ドラムごとに、その回転軸は、色ずれ発生の防止の点からすれば感光体ドラムの中心に一致していることが理想であるが、実際の製品では公差の範囲内で僅かに偏心しているものがある。回転軸が偏心している場合、感光体ドラムが1周する間(1周期の間)に、感光体ドラム周面上では周方向に速度ムラが生じるが、この速度ムラは、1周期の間に、本来の周速に対して速くなる期間と遅くなる期間が交互に1回ずつ現れる正弦曲線に似たような速度変動になることが多い。
このようになれば、2つのレジストパターンが感光体ドラム上の1周のうち、どの部分に形成されたかにより、レジスト補正を行う度に、感光体ドラムの速度変動が同じ条件であっても、その速度変動のうち増速または減速の影響だけを受けた2つのレジストパターンの検出結果に基づきレジスト補正が行われたり、速度変動の影響をほとんど受けていない2つのレジストパターンの検出結果に基づきレジスト補正が行われたりして、安定した色ずれ補正を行えなくなる。
なお、上記に代えて、同じ色のレジストパターンを多数個、1つの感光体ドラム上に1周に亘って形成することもできるが、このようにすれば、1回の画像安定化動作毎に、レジストパターン形成のために多量のトナーを消費することになる。従って、レジストパターンの形成個数は、トナー消費量をできるだけ抑制しつつ、副走査方向における各色の位置ずれ量をできるだけ正確に検出できるような個数とすることが望ましい。本実施の形態では、1色について4個のレジストパターンを形成する構成をとっている。
2つのパターン形成領域70aのうち、上流側のパターン形成領域70aにも、下流側のパターン形成領域70aと同様の形状、大きさのレジストパターン71Y〜71K、72Y〜72Kが同じ個数、同じ位置関係になるように形成されている。
すなわち、中間転写ベルト27についても感光体ドラムと同様に、中間転写ベルト27に生じる周速のムラが総じて、1周期の間に、本来の周速に対して速くなる期間と遅くなる期間が交互に現れるような速度変動が生じる状態になることが多い。このため、同じ色の2つのレジストパターンを転写ベルト半周分Gだけ間隔をあけて形成(半周期分だけずれた位置に形成)させれば、2つのレジストパターンの両方が速度ムラの増速分または減速分だけの影響を受けるといった偏りがほとんどなくなり、安定したレジスト補正を行うことができるからである。
本実施の形態のレジスト補正では、1つのパターン形成領域70aに対して1つの裸面領域70bが連続するようにパターン形成処理を施される。これにより、上流側のパターン形成領域70aに連続するようにその上流側に裸面領域70bが設定されている。
すなわち、プリント動作時に、読み出した位置ずれ量のデータを用いて、主走査と副走査方向の位置ずれがなくなるように画像データのアドレス変更などを行うことで、作像ユニット20Y〜20Kのそれぞれごとに、対応する色のトナー画像の感光体ドラム21への書き込み位置を画素毎に補正する画像書き込み位置補正を行って、カラー画像形成時に色ずれが生じないように制御する。バックアップメモリ38に格納された位置ずれ量データは、レジスト補正が実行されるごとに更新される。
画像安定化制御部302は、検出センサー35a、35bの出力電圧に基づき、各色毎に、入力画像の濃度と実際の出力画像の濃度との対応関係を示すγテーブルを生成する。生成されたγテーブルのデータは、制御変数として、バックアップメモリ38に格納され、画像安定化後のプリント動作時に読み出される。
このようにロング安定化は、IDCセンサー調整の後に、最大付着量調整、LD光量調整、レジスト補正、γ補正がこの順に実行される画像安定化動作であり、図4のステップS1、S3で示すように、作像ユニットが新品に交換された場合、機内の環境変化があった場合に実行される。
また、ロング安定化では、最大付着量調整とLD光量調整の後にレジスト補正が実行されるようになっている。最大付着量調整とLD光量調整が実行されていない状態で中間転写ベルト27上にレジストパターンを形成した場合、形成されたレジストパターンの濃度が極端に低くなってIDCセンサー35で検出できないといったことが発生するおそれがあり、これを防止するためである。
図5に戻って、ショート安定化は、ベース面検出、IDCセンサー調整、レジスト補正、γ補正を実行する画像安定化動作であり、ロング安定化に含まれる最大付着量調整とLD光量調整については実行されない。
ショート安定化は、図4のステップS5、S6で示すように累積プリント枚数が所定枚数に達した場合に実行される。累積プリント枚数が所定枚数に達した場合、感光体ドラムの感度特性の変動により階調変化が生じることがあるが、機内環境変動のように全てのプロセス条件(帯電、露光、現像など)を補正するまでもない。従って、ショート安定化では、階調に関係する階調補正と色ずれ防止のためのレジスト補正だけが実行される。
ショート安定化に含まれるベース面検出〜γ補正のそれぞれの処理内容は、ロング安定化のベース面検出〜γ補正のそれぞれと基本的に同じであり、中間転写ベルト27の周面27aの裸面上に形成される各色のレジストパターンや階調パターンの個数、位置関係なども同じであるが、ショート安定化では、最初に実行されるベース面検出結果(受光部352の検出電圧の値)に基づき、次の第1ショート安定化〜第3ショート安定化のいずれかを選択的に実行する点でロング安定化とは異なっている。
ここで、レジストパターンの検出可能状態とは、発光部351の発光量がレジストパターンを一定以上の精度で検出可能と想定される範囲内であることを意味し、レジストパターンの検出不可状態とは、環境変動や経時劣化などにより、発光部351の発光量がレジストパターンを一定以上の精度で検出できない程度まで所期の値から大きく変わっている状態になっていることを意味する。
IDCセンサー35がレジストパターンの検出不可状態であることを判断すると、ベース面検出の後、IDCセンサー調整、レジスト補正、γ補正をこの順に行う。これによりIDCセンサー調整後のIDCセンサー35を用いて、レジスト補正とγ補正を実行できる。このショート安定化を第1ショート安定化という。
図8(a)に示すように、第1ショート安定化では、中間転写ベルト27の周面27a上においてベース面検出領域61、IDCセンサー調整領域62、レジスト補正領域65、γ補正領域66がこの順に設定される。
IDCセンサー調整によりIDCセンサー35の発光部351の発光量が適正に調整された後、レジスト補正領域65、γ補正領域66がこの順にIDCセンサー35の検出位置99a、99bを通過する間に、調整後の発光量で発光するIDCセンサー35により中間転写ベルト27上のレジストパターン、階調パターンが検出される。この検出結果に基づき、レジスト補正、γ補正が行われる。各検出方法については、ロング安定化と同様である。
第2ショート安定化を実行する際には、パターン形成部301は、ベース面検出領域61の次に、IDCセンサー調整領域62を介さずにレジスト補正領域65とγ補正領域66が続くように、レジストパターンと階調パターンのそれぞれの書き込み開始タイミングを第1ショート安定化の場合よりも全体的に前倒しさせる。
図8(b)に示すように、第2ショート安定化では、中間転写ベルト27の周面27a上においてベース面検出領域61、レジスト補正領域65、γ補正領域66がこの順に設定される。
つまり、第2ショート安定化を実行する際には、パターン形成部301は、第1ショート安定化を実行する場合に対して、レジストパターンと階調パターンのそれぞれの書き込み開始タイミングを中間転写ベルト27の周面27aの距離L2に相当するベルト移動時間分Tzだけ早いタイミングに切り換えるパターン形成制御を行う。
続いて、中間転写ベルト27上のレジスト補正領域65内の下流側のパターン形成領域70aに形成された各色のレジストパターンが順番にIDCセンサー35の検出位置99a、99bを通過する間にIDCセンサー35により各レジストパターンが検出される。
つまり、中間転写ベルト27上において周回方向に所定間隔をあけた2つのパターン形成領域70aの間に存する裸面領域70bを利用してIDCセンサー調整が実行される。
なお、下流側の裸面領域70bが検出センサー35a、35bの検出位置99a、99bを通過する間のIDCセンサー35の検出結果に基づきIDCセンサー調整が終了しなかった場合には、その調整を一旦中断して、もう一つの(上流側の)裸面領域70bが検出センサー35a、35bの検出位置99a、99bを通過する間に、IDCセンサー調整が再開される。
このように第2ショート安定化では、IDCセンサー調整がIDCセンサー35により中間転写ベルト27上における下流側の裸面領域70bの検出を開始してから、γ補正領域66に形成された階調パターンの検出を開始する前までの間に行われる。階調パターンの検出開始前までに、IDCセンサー調整後の発光量を示す発光デューティ比が発光部351に指示され、発光部351からその指示された発光量による発光が開始される。
図8(a)と図8(b)を比較すると、図8(a)に示す第1ショート安定化では、ベース面検出領域61とレジスト補正領域65との間にIDCセンサー調整領域62が介在し、図8(b)に示す第2ショート安定化では、ベース面検出領域61とレジスト補正領域65との間にIDCセンサー調整領域62が介在しない。
このことから、第2ショート安定化では、レジスト補正の開始前にIDCセンサー調整を実行せずに、パターン形成領域70aの各レジストパターンをIDCセンサー35で検出した結果に基づきレジスト補正を行い、かつ、裸面領域70bをIDCセンサー35で検出した結果に基づきIDCセンサー調整を行う。
例えば、図8(b)に示す2つの裸面領域70bのうち、上流側の裸面領域70bがIDCセンサー35の検出位置99a、99bを通過する間にのみIDCセンサー調整を行うこともできる。
[レジストについて]
図5に戻ってレジストでは、ベース面検出、IDCセンサー調整、レジスト補正を実行する画像安定化動作であり、ロング安定化に対して最大付着量調整とLD光量調整とγ補正については実行されない。
このレジストでも、ベース面検出結果に基づきIDCセンサー調整の要否を判断している。具体的には、閾値th0<検出値E≦閾値th2の関係を満たしている場合に、IDCセンサー調整が不要と判断し、この関係を満たしていない、すなわち検出値E≦閾値th0または閾値th2<検出値Eの関係を満たす場合に、IDCセンサー調整が必要と判断する。この判断は、ショート安定化の場合と同様である。これにより、IDCセンサー調整が完了後のIDCセンサー35により、中間転写ベルト27上のレジストパターンの検出を開始することができる。
[画像安定化動作の処理内容]
図9は、画像安定化動作の処理内容を示すフローチャートであり、プリントコントローラー40からエンジン制御部30に対してロング安定化、ショート安定化、レジストのいずれかの実行が指示された場合に、エンジン制御部30の画像安定化制御部302により実行される。
閾値th1<検出値E≦閾値th2の関係を満たしていないことを判断すると(ステップS13で「No」)、IDCセンサー調整を行った後(ステップS14)、最大付着量調整(ステップS15)、LD光量調整(ステップS16)、レジスト補正(ステップS17)、γ補正(ステップS18)を順に実行して、当該画像安定化動作を終了する。
ロング安定化ではなく、ショート安定化の実行が指示されたことを判断すると(ステップS11で「No」、S19で「Yes」)、ベース面検出を行う(ステップS20)。このベース面検出は、ステップS12のベース面検出と同じ方法により行われる。
図10は、パターン形成タイミング指示処理のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。
同図に示すように、画像安定化制御部302は、閾値th0<検出値E≦閾値th2の関係を満たしているか否かを判断する(ステップS71)。
なお、上記では、第1ショート安定化と、第2および第3ショート安定化とでレジストパターンの形成開始タイミングを異ならせることにより、IDCセンサー調整領域62の有無を切り換えるとしたが、これに限られない。ショート安定化においてベース面検出領域61とレジスト補正領域65との間にIDCセンサー調整領域62を介在させる場合と介在させない場合とを切り換え可能であれば良い。
具体的には、第1ショート安定化に対して、ベース面検出領域、IDCセンサー調整領域、レジストパターン、階調パターンの各画像データを用意しておき、第1ショート安定化を実行する際には、ベース面検出領域、IDCセンサー調整領域、レジストパターン、階調パターンの各画像データを読み出して、読み出した各画像データに基づき各作像ユニット20Y〜20Kにおいて作像動作を実行する。この作像動作では、中間転写ベルト27上におけるベース面検出領域61とIDCセンサー調整領域62のそれぞれには、パターンが何も形成されず、その全域が非画像領域(空白領域)になる。
また、第2ショート安定化が実行される場合には、IDCセンサー35による、ベース面検出領域61、レジスト補正領域65、γ補正領域66の検出結果をこの順に取得して、ベース面検出、レジスト補正(+IDCセンサー調整)などを実行する。
閾値th1<検出値E≦閾値th2の関係を満たしていないことを判断すると(ステップS22で「No」)、閾値th0<検出値E≦閾値th1の関係を満たしているか否かを判断する(ステップS23)。
同図に示すように中間転写ベルト27上における下流側のパターン形成領域70aに形成されたレジストパターン71Y〜71K、72Y〜72Kの、IDCセンサー35による検出結果を取得して記憶する(ステップS81)。
なお、基準の位置Q1がIDCセンサー35の検出位置99a、99bに到達したことの検出は、例えば、レジストパターンの感光体ドラムへの書き込み開始タイミングから当該基準の位置Q1がIDCセンサー35の検出位置99a、99bに到達するまでの時間を予め実験などにより決めておき、その書き込み開始タイミングからその決められた時間が経過したことをタイマー(不図示)で計時することなどにより行うことができる。
IDCセンサー調整は、上記のように発光部351に対して、発光デューティー比Dtyを基準の16%から段階的に増減、例えば16%、32%、48%、40%・・のように切り換えるように指示することにより行われる。
下流側の裸面領域70bのIDCセンサー35による検出の終了を判断すると(ステップS83で「Yes」)、その時点でIDCセンサー調整が終了しているか否かを判断する(ステップS84)。
IDCセンサー調整が終了していることを判断すると(ステップS84で「Yes」)、ステップS87に進む。一方、IDCセンサー調整が終了していないことを判断すると(ステップS84で「No」)、IDCセンサー調整を中断して(ステップS85)、その中断時点における発光デューティー比Dtyの値を記憶して(ステップS86)、ステップS87に進む。具体的には、例えば発光デューティー比Dtyが16%から32%を経て48%まで切り換えられた時点でIDCセンサー調整が中断された場合、その中断時における発光デューティー比Dtyの値(=48%)が記憶される。
このレジストパターンの検出時には、IDCセンサー調整が終了していても終了していなくても、発光部351の発光量は、最初のベース面検出時における発光量と同じになるように制御される。中間転写ベルト27上における上流側と下流側の各パターン形成領域70aに形成されたレジストパターンを発光部351の発光量に関して同じ条件で検出するためである。
ステップS88では、ステップS81で記憶された下流側のパターン形成領域70aのレジストパターンの、IDCセンサー35による検出結果と、ステップS87で取得された上流側のパターン形成領域70aのレジストパターンの、IDCセンサー35による検出結果とに基づき、上記のように各色トナー像の主走査方向と副走査方向の位置ずれ量を算出して、算出された位置ずれ量のデータを画像書き込み位置の制御変数としてバックアップメモリ38に記憶させる。これにより、レジスト補正が終了する。
一方、IDCセンサー調整が中断された状態になっていることを判断すると(ステップS89で「Yes」)、発光部351に対する発光デューティー比DtyをステップS86で記憶された発光デューティー比Dtyの値に切り換えて、その切り換えた発光デューティー比Dtyの値で発光部351を発光させて、中間転写ベルト27上における上流側の裸面領域70bの、IDCセンサー35による検出結果の取得を開始し、取得したIDCセンサー35の検出結果に基づき、中断されていたIDCセンサー調整を再開する(ステップS90)。
中間転写ベルト27上における上流側の裸面領域70bの、IDCセンサー35による検出が終了したことを判断すると(ステップS91で「Yes」)、IDCセンサー調整を終了して(ステップS92)、リターンする。なお、上流側の裸面領域70bのIDCセンサー35による検出が終了した時点で、発光デューティー比の切り換えによる発光部351からの発光量の調整が未だ継続している場合には、その終了時点の発光デューティー比が発光部351の制御変数としてバックアップメモリ38に格納される。
ショート安定化ではなく、レジストの実行が指示されたことを判断すると(ステップS19で「No」)、ベース面検出を行う(ステップS28)。このベース面検出は、ステップS12のベース面検出と同じ方法により行われる。
閾値th0<検出値E≦閾値th2の関係を満たしていることを判断すると(ステップS29で「Yes」)、IDCセンサー35の発光部351の発光量がレジストパターンを検出可能な範囲内にあるとして、レジスト補正を実行後(ステップS31)、当該画像安定化動作を終了する。
以上説明したように本実施の形態では、ショート安定化において、閾値th0<検出値E≦閾値th1の関係を満たしている場合に、レジスト補正とIDCセンサー調整を並行するように行う。これにより、画像安定化動作の一つであるショート安定化において、IDCセンサー調整によるパターン検出精度を向上させつつ、全体の画像安定化動作時間を短縮化することができるようになる。
<実施の形態2>
上記実施の形態1では、異なる種類の画像安定化動作としてのロング安定化とショート安定化とレジストにおいて、IDCセンサー35によるレジストパターンと階調パターンのそれぞれの検出の可否を判断するための閾値th0〜th2を共通のものを用いるとしたが、本実施の形態2では、異なる種類の画像安定化動作のそれぞれで異なる閾値を用いるとしており、この点で実施の形態1と異なっている。以下、説明の重複を避けるため、実施の形態1と同じ内容についてはその説明を省略するものとする。
そして、レジストの実行が指示されたか否かを判断する(ステップS51)。レジストではなくロング安定化の実行が指示されたことを判断すると(ステップS51で「No」)、ベース面検出を行う(ステップS52)。
閾値th1≦検出値Eの関係を満たしていないことを判断すると(ステップS53で「No」)、IDCセンサー調整を行った後(ステップS54)、最大付着量調整、LD光量調整、レジスト補正、γ補正をこの順に実行して(ステップS55〜S58)、当該画像安定化動作を終了する。
閾値th1≦検出値Eの関係を満たしていることを判断すると(ステップS53で「Yes」)、IDCセンサー調整を行わずに、最大付着量調整〜γ補正を順に実行して(ステップS55〜S58)、当該画像安定化動作を終了する。なお、上記のベース面検出〜γ補正は、実施の形態1のロング安定化のベース面検出〜γ補正と同じ処理である。
ベース面検出時におけるセンサー35の検出値Eが閾値th0以上であるか否かを判断する(ステップS60)。
閾値th0≦検出値Eの関係を満たしていないことを判断すると(ステップS60で「No」)、IDCセンサー調整を行った後(ステップS61)、レジスト補正を実行して(ステップS62)、当該画像安定化動作を終了する。
閾値th0≦検出値Eの関係を満たしていることを判断すると(ステップS60で「Yes」)、IDCセンサー調整を行わずに、レジスト補正を実行して(ステップS62)、当該画像安定化動作を終了する。なお、上記のベース面検出〜レジスト補正は、実施の形態1におけるレジストのベース面検出〜レジスト補正と同じ処理である。
また、画像安定化動作の種類に応じてIDCセンサー調整の要否を判断するための閾値を異ならせている。つまり、画像安定化動作の種類が異なれば、IDCセンサー35の発光部351の発光量の必要な範囲も異なる。上記のようにロング安定化では、発光部351の発光量が最大付着量調整やγ補正等のベタの濃度パターンと、線状のレジストパターンの両方を検出可能な範囲内にある必要があるので、閾値がth1とされる。一方、レジストでは、線状のレジストパターンを検出可能な範囲内にあれば良いので、閾値がth0(<th1)とされる。
ところが、レジストでは、閾値th0<検出値E<閾値th1の関係を満たせば、本来、IDCセンサー調整の実行は不要である。従って、閾値th1だけを用いる場合、不要なIDCセンサー調整が実行されることが生じる。
すなわち、(1)作像手段(作像ユニット20Yなど)により複数の感光体(感光体ドラム21)のそれぞれに異なる色のトナー像を形成し、当該各色トナー像を、回転している中間転写体(中間転写ベルト27)上に多重転写した後、当該転写後の各色トナー像をシート(記録シートS)に転写する画像形成装置であって、以下の(a)〜(f)の構成を備えることを特徴とする。ここで、(a)は制御手段、(b)はセンサー、(c)は画像安定化手段である。
(c)の画像安定化手段は、前記第1の画像安定化動作に対する所定の実行条件(環境変化など)を満たしたときに、前記中間転写体周面上の前記第1パターンの前記センサーによる検出結果に基づき、前記第1の画像安定化動作を実行し、前記第2の画像安定化動作に対する所定の実行条件(PH温度変化など)を満たしたときに、前記中間転写体周面上の前記第2パターンの前記センサーによる検出結果に基づき、前記第2の画像安定化動作を実行する手段であり、画像安定化制御部302に相当する。
本発明は、画像形成装置に限られず、画像形成装置における画像安定化動作の実行方法であるとしてもよい。さらに、その方法をコンピュータが実行するプログラムであるとしてもよい。また、本発明に係るプログラムは、例えば磁気テープ、フレキシブルディスク等の磁気ディスク、DVD−ROM、DVD−RAM、CD−ROM、CD−R、MO、PDなどの光記録媒体、フラッシュメモリ系記録媒体等、コンピュータ読み取り可能な各種記録媒体に記録することが可能であり、当該記録媒体の形態で生産、譲渡等がなされる場合もあるし、プログラムの形態でインターネットを含む有線、無線の各種ネットワーク、放送、電気通信回線、衛星通信等を介して伝送、供給される場合もある。
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明は、上述の実施の形態に限定されないのは勿論であり、以下のような変形例が考えられる。
(1)上記実施の形態1では、実行すべきショート安定化を、ベース面検出の結果に基づき第1〜第3ショート安定化のうちのいずれかに決めるとしたが、これに限られない。
(3)上記実施の形態では、発光部351に対して発光量を示すデューティー比を指示する制御により発光部351の発光量を可変させる構成例を説明したが、発光部351の発光量を可変可能な構成であれば、上記の方法に限られず、他の制御方法でも良い。
また、ショート安定化において、2以上(複数)のパターン形成領域70aが存在する場合、複数のパターン形成領域のうち、ベルト周回方向Bに隣り合う2つのパターン形成領域の組、例えば下流側から上流側に向かって各パターン形成領域を第1領域A、B、C・・とした場合、AとBの組、これよりも上流側のBとCの組など、それぞれの組のうち、いずれか一つの組の一方の第1領域と他方の第1領域との間に存する裸面領域70bを、IDCセンサー調整に利用することができる。
さらに、ショート安定化では、裸面領域70bを利用してIDCセンサー調整を行うとしたが、これに限られない。複数のパターン形成領域70a(第1領域)のうち、最下流のパターン形成領域70aに形成されたレジストパターン71Y〜71KがIDCセンサー35により検出されてから、γ補正領域66(第2領域)に形成された濃度パターン66C、66KがIDCセンサー35により検出されるまでの間に、中間転写ベルト27の周面27aにおいて、いずれのレジストパターンも形成されていない裸面領域の、IDCセンサー35による検出結果に基づきIDCセンサー調整を行うことができる。
(5)上記実施の形態では、ショート安定化において、レジスト補正(+IDCセンサー調整)の後に、濃度補正の一例としてのγ補正を行うとしたが、これに限られない。最大付着量調整、LD光量補正も再現画像の濃度を適正化するという意味で大きくとらえれば濃度補正の一つとすることができる。
作像ユニット20Y〜20Kを含む作像手段により、各色用の複数の感光体(感光体ドラムや感光体ベルトなど)のそれぞれに異なる色のトナー像を形成し、当該各色トナー像を、回転している中間転写体(中間転写ベルトや中間転写ドラムなど)上に多重転写した後、当該転写後の各色トナー像を用紙などのシートに転写する構成のプリンター、複写機、ファクシミリ装置等の画像形成装置であり、画像安定化動作を実行する機能を有するもの一般に適用できる。
4 画像プロセス部
7 制御部
20Y、20M、20C、20K 作像ユニット
27 中間転写ベルト
27a 中間転写ベルトの周面
35 IDCセンサー
61 ベース面検出領域(裸面領域)
62 IDCセンサー調整領域(裸面領域)
66Y、66M、66C、66K 濃度パターン
70a レジストパターン形成領域
70b 中間転写ベルトの周面の裸面領域
71Y、71M、71C、71K、72Y、72M、72C、72K レジストパターン
301 パターン形成部
302 画像安定化制御部
351 発光部
352 受光部
Claims (7)
- 作像手段により複数の感光体のそれぞれに異なる色のトナー像を形成し、当該各色トナー像を、回転している中間転写体上に多重転写した後、当該転写後の各色トナー像をシートに転写する画像形成装置であって、
前記作像手段を制御して、前記中間転写体周面の裸面上において、当該回転方向に所定間隔をあけた複数の第1領域のそれぞれに、各色のトナー像の形成位置のずれを補正するレジスト補正を行うための各色のレジストパターンを形成後、前記中間転写体周面上の第2領域にトナー像の濃度補正を行うための各色の濃度パターンを形成させる制御手段と、
前記中間転写体に向けて発光部から光を発し、当該光の、前記中間転写体からの反射光または透過光を検出するセンサーと、
前記中間転写体周面上の前記レジストパターンと濃度パターンの前記センサーによる検出結果に基づき、前記レジスト補正と濃度補正をこの順に実行する画像安定化手段と、
を備え、
前記画像安定化手段は、
前記中間転写体周面において、前記複数の第1領域のうち前記回転方向最下流の第1領域よりも下流側に存する第1裸面領域の前記センサーによる検出結果に基づき、前記発光部の発光量がレジストパターンの検出が可能な範囲内であるか否かを判断する判断手段を備え、
前記判断手段の判断結果が肯定的な場合に、前記センサーにより、前記複数の第1領域のうち前記回転方向最下流の第1領域に形成されたレジストパターンが検出されてから前記第2領域に形成された濃度パターンが検出されるまでの間に、前記中間転写体周面において前記いずれのレジストパターンも形成されていない、前記第1裸面領域とは別の裸面領域の前記センサーによる検出結果に基づき前記発光部の発光量を決定し、決定された発光量で前記発光部を発光させる第1センサー調整を実行し、
否定的な場合には、前記制御手段による前記レジストパターンと濃度パターンの前記中間転写体への形成タイミングを前記肯定的な場合よりも所定時間遅らせることにより、前記第1裸面領域と前記最下流の第1領域との間にさらに別の第2裸面領域を確保し、前記最下流の第1領域に形成されたレジストパターンの前記センサーによる検出開始前までに、前記確保された第2裸面領域の前記センサーによる検出信号に基づき前記発光部の発光量を決定し、決定された発光量で前記発光部を発光させる第2センサー調整を行うことを特徴とする画像形成装置。 - 前記判断手段は、
さらに、前記第1裸面領域の前記センサーによる検出結果に基づき、前記発光部の発光量が前記レジストパターンと前記濃度パターンの両方の検出を可能な範囲内であるか否かを判断し、
前記画像安定化手段は、
前記発光部の発光量が前記レジストパターンと前記濃度パターンの両方の検出を可能な範囲内であることが判断された場合には、前記第1センサー調整と前記第2センサー調整の両方の実行を禁止することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記制御手段は、
所定の第1条件を満たしたときにのみ前記レジストパターンと前記濃度パターンの両方を形成させ、前記第1条件とは異なる所定の第2条件を満たしたときには、前記作像手段を制御して、前記中間転写体周面上に前記レジストパターンと同じ各色のレジストパターンを複数の第1領域のそれぞれに形成させ、前記濃度パターンを形成させず、
前記判断手段は、
前記第2条件を満たしたことにより前記レジストパターンが形成された場合に、前記中間転写体周面において前記複数の第1領域のうち最下流の第1領域よりも下流側に存する第3裸面領域の前記センサーによる検出結果に基づき、前記発光部の発光量が前記形成されたレジストパターンの検出が可能な範囲内であるか否かを判断し、
前記画像安定化手段は、
前記第2条件を満たした場合には、前記レジスト補正と同じ方法のレジスト補正を実行し、前記濃度補正を実行せず、
さらに、前記第2条件を満たした場合の前記判断手段の判断結果が否定的であれば、前記第2センサー調整と同じ方法のセンサー調整のみを実行し、前記判断結果が肯定的であれば、前記第1センサー調整と同じ方法のセンサー調整のみを実行することを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。 - 前記画像安定化手段は、
前記第1裸面領域の前記センサーによる検出の際に、前記発光部に対し、前回のセンサー調整の際に決定された発光量と同じ発光量で発光するように発光量の指示を行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成装置。 - 作像手段により複数の感光体のそれぞれに異なる色のトナー像を形成し、当該各色トナー像を、回転している中間転写体上に多重転写した後、当該転写後の各色トナー像をシートに転写する画像形成装置であって、
前記作像手段を制御して、前記中間転写体周面の裸面上において、当該回転方向に所定間隔をあけた複数の第1領域のそれぞれに、各色のトナー像の形成位置のずれを補正するレジスト補正を行うための各色のレジストパターンを形成後、前記中間転写体周面上の第2領域にトナー像の濃度補正を行うための各色の濃度パターンを形成させる制御手段と、
前記中間転写体に向けて発光部から光を発し、当該光の、前記中間転写体からの反射光または透過光を検出するセンサーと、
前記中間転写体周面上の前記レジストパターンと濃度パターンの前記センサーによる検出結果に基づき、前記レジスト補正と濃度補正をこの順に実行する画像安定化手段と、
を備え、
前記画像安定化手段は、
さらに、前記センサーにより、前記複数の第1領域のうち前記回転方向最下流の第1領域に形成されたレジストパターンが検出されてから前記第2領域に形成された濃度パターンが検出されるまでの間に、前記中間転写体周面において前記いずれのレジストパターンも形成されていない裸面領域の前記センサーによる検出結果に基づき前記発光部の発光量を決定し、決定された発光量で前記発光部を発光させるセンサー調整を行い、
前記裸面領域は、
前記中間転写体周面において、前記回転方向に隣り合う2つの第1領域の組のそれぞれのうち、いずれか一つの組の一方の第1領域と他方の第1領域との間に存する裸面領域、または、最上流の第1領域と前記第2領域との間に裸面領域が存する場合における当該裸面領域であることを特徴とする画像形成装置。 - 作像手段により複数の感光体のそれぞれに異なる色のトナー像を形成し、当該各色トナー像を、回転している中間転写体上に多重転写した後、当該転写後の各色トナー像をシートに転写する画像形成装置であって、
前記作像手段を制御して、前記中間転写体周面の裸面上において、当該回転方向に所定間隔をあけた複数の第1領域のそれぞれに、各色のトナー像の形成位置のずれを補正するレジスト補正を行うための各色のレジストパターンを形成後、前記中間転写体周面上の第2領域にトナー像の濃度補正を行うための各色の濃度パターンを形成させる制御手段と、
前記中間転写体に向けて発光部から光を発し、当該光の、前記中間転写体からの反射光または透過光を検出するセンサーと、
前記中間転写体周面上の前記レジストパターンと濃度パターンの前記センサーによる検出結果に基づき、前記レジスト補正と濃度補正をこの順に実行する画像安定化手段と、
を備え、
前記画像安定化手段は、
前記センサーにより、前記複数の第1領域のうち前記回転方向最下流の第1領域に形成されたレジストパターンが検出されてから前記第2領域に形成された濃度パターンが検出されるまでの間に、前記中間転写体周面において前記いずれのレジストパターンも形成されていない裸面領域の前記センサーによる検出結果に基づき前記発光部の発光量を決定し、決定された発光量で前記発光部を発光させるセンサー調整を行い、
さらに、前記画像安定化手段は、
前記センサー調整において、前記中間転写体の裸面領域からの反射光または透過光が目標値に至るまで、前記センサーによる検出結果に基づき、前記発光部に対して発光量を変化させていく指示を行う発光量制御の実行により、前記発光部の発光量を決定し、
前記発光量制御の際に、前記中間転写体周面における前記回転方向に隣り合う2つの第1領域の組のそれぞれのうち、いずれか一つの組の一方の第1領域と他方の第1領域との間に存する裸面領域の前記センサーによる検出の終了時点で当該発光量制御が実行途中であれば、当該発光量制御を一旦中断し、
前記中間転写体周面において、前記一つの組よりも上流側に位置する別の組の一方の第1領域と他方の第1領域との間に存する裸面領域、または最上流の第1領域と前記第2領域との間に裸面領域が存する場合には当該裸面領域が、前記センサーの検出位置に到達すると、前記発光部に対して、前記中断時点での発光量から発光が再開されるように前記中断していた発光量制御の再開を指示することを特徴とする画像形成装置。 - 作像手段により複数の感光体のそれぞれに異なる色のトナー像を形成し、当該各色トナー像を、回転している中間転写体上に多重転写した後、当該転写後の各色トナー像をシートに転写する画像形成装置であって、
前記作像手段を制御して、前記中間転写体周面の裸面上において、当該回転方向に所定間隔をあけた複数の第1領域のそれぞれに、各色のトナー像の形成位置のずれを補正するレジスト補正を行うための各色のレジストパターンを形成後、前記中間転写体周面上の第2領域にトナー像の濃度補正を行うための各色の濃度パターンを形成させる制御手段と、
前記中間転写体に向けて発光部から光を発し、当該光の、前記中間転写体からの反射光または透過光を検出するセンサーと、
前記中間転写体周面上の前記レジストパターンと濃度パターンの前記センサーによる検出結果に基づき、前記レジスト補正と濃度補正をこの順に実行する画像安定化手段と、
を備え、
前記画像安定化手段は、
さらに、前記センサーにより、前記複数の第1領域のうち前記回転方向最下流の第1領域に形成されたレジストパターンが検出されてから前記第2領域に形成された濃度パターンが検出されるまでの間に、前記中間転写体周面において前記いずれのレジストパターンも形成されていない裸面領域の前記センサーによる検出結果に基づき前記発光部の発光量を決定し、決定された発光量で前記発光部を発光させるセンサー調整を行い、
前記制御手段は、
前記中間転写体周面において、前記複数の第1領域に含まれる2つの第1領域のうち、下流側の第1領域に形成される各色のレジストパターンと、上流側の第1領域に形成される各色のレジストパターンとを、同じ色同士のものが前記中間転写体の一周を1周期としたときの半周期分、離れた位置に形成されるように、前記中間転写体上に形成させることを特徴とする画像形成装置。
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