JP6512761B2 - 過給機及び遮熱板の製造方法 - Google Patents

過給機及び遮熱板の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、内燃機関に適用される過給機及び過給機に用いられる遮熱板の製造方法に関する。
内燃機関に適用される過給機は、排気ガスの供給によってタービン翼車(タービンインペラ)を回転させるタービンと、タービン翼車と同軸に連結されたコンプレッサ翼車(コンプレッサインペラ)により空気を吸入するコンプレッサと、を備えており、コンプレッサ翼車により空気を吸入して圧縮し、圧縮空気をエンジンに供給する。タービン翼車とコンプレッサ翼車とは、タービンとコンプレッサとの間に設けられた軸受ハウジング内の回転軸(シャフト)によって互いに連結されている。
この過給機では、排気ガスによりタービン側が加熱されるのに対して、軸受ハウジング側は冷却により比較的低温とされることから、タービン側から軸受ハウジング側に熱が伝わることを抑制するために、円環状の遮熱板が設けられる(例えば、特許文献1参照)。
特開2012−229676号公報
遮熱板は、一般的に、プレス加工又は絞り加工等の板金加工により製造するか、或いは、鋳物又丸材の金属材料から削り加工により製造するかの方法が用いられる。しかしながら、これらの方法よりもさらに低コストでの製造が要求されている。
本発明は上記を鑑みてなされたものであり、より低コストで製造が可能な遮熱板を備える過給機及び遮熱板の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る過給機は、回転軸に連結されたタービン翼車を収容するタービンハウジングと、軸受ハウジングとの間であって、回転軸の周囲においてタービン翼車の背面に対向して配置され、外周縁部がタービンハウジングと軸受ハウジングとによって挟持される円環状の遮熱板を備え、遮熱板は、鋳造により形成される第1の面と、削り加工することにより形成される第2の面と、を含むことを特徴とする。
また、本発明の一形態に係る遮熱板の製造方法は、過給機において、回転軸に連結されたタービン翼車を収容するタービンハウジングと、軸受ハウジングとの間であって、回転軸の周囲においてタービン翼車の背面に対向して配置され、外周縁部がタービンハウジングと軸受ハウジングとによって挟持される円環状の遮熱板の製造方法であって、鋳造により鋳物を製造する鋳造工程と、鋳物の一部の面を削り加工する削り加工工程と、を有することを特徴とする。
上記の過給機及び過給機に用いられる遮熱板の製造方法によれば、鋳造によって鋳物を製造する工程の後に、その一部の面を削り加工することによって遮熱板が製造される。鋳物の鋳肌を遮熱板の表面の一部として利用する構成とすることで、従来の全面削り加工を行う場合と比較して削り加工工程における工数を減らすことができ、遮熱板の特に削り加工に係るコストを低減することで、遮熱板の製造に係るコストを低減することができる。また、このような遮熱板を適用した過給機は、遮熱板の製造に係るコストを低減することができることから、過給機全体としての製造コストを低減することもできる。
ここで、遮熱板において、タービン翼車の背面と対向する面の少なくとも一部が第2の面である態様とすることができる。
遮熱板のうち、タービン翼車と対向する面の少なくとも一部を、削り加工により形成された第2の面とすることで、例えばタービン翼車の形状に応じて当該面を細かく加工することが可能となり、遮熱板の性能向上も可能となる。
また、遮熱板において、外周縁部の少なくとも一部が第2の面である態様とすることができる。
遮熱板のうち、タービンハウジングと軸受ハウジングとによって挟持される外周縁部を第2の面とすることで、遮熱板の挟持をより確実に行うことができる。
また、遮熱板において、回転軸と対向する端部が第2の面である態様とすることができる。
遮熱板のうち、回転軸と対向する端部を第2の面とすることで、例えばこの端部を嵌め合いとすることができる。回転軸と対向する端部を嵌め合いにした場合、削り加工における工数を減らすことができると共に遮熱板を過給機に取り付ける際の作業も容易になり、過給機の製造に係るコストを低減されることが可能となる。
また、遮熱板のうち、タービンハウジング側及び軸受ハウジング側の表面の少なくとも一方に凹凸が設けられている態様とすることができる。
遮熱板に凹凸を設けることによって、遮熱板の表面積が大きくなるため、遮熱性能が向上する。
本発明によれば、より低コストで製造が可能な遮熱板を備える過給機及び遮熱板の製造方法が提供される。
過給機の概略構成図である。 タービンハウジングと軸受ハウジングとの連結部分の拡大図である。 遮熱板の斜視図である。 遮熱板の軸線に沿った断面矢視図である。 遮熱板の製造方法を説明するフロー図である。 遮熱板の製造方法における鋳造部分及び削り加工部分を説明する図である。 図7(a)は、従来の遮熱板を説明する図であり、図7(b)は、遮熱板の製造工程における鋳造部分及び削り加工部分を説明する図である。 図8(a)は、第1の変形例に係る遮熱板を説明する図であり、図8(b)は、遮熱板の製造方法を説明する図である。 図9(a)は、第2の変形例に係る遮熱板を説明する図であり、図8(b)は、遮熱板の製造方法を説明する図である。 図10(a)は、図9(a)に示す第2の変形例に係る遮熱板のXa矢視図であり、図10(b)は、そのXb矢視図である。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態を詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
図1に示されるように、過給機1は、タービン10とコンプレッサ20(遠心圧縮機)とを備えている。タービン10は、タービンハウジング11と、タービンハウジング11に収容されたタービン翼車12と、を備えている。コンプレッサ20は、コンプレッサハウジング21と、コンプレッサハウジング21に収容されたコンプレッサ翼車22と、を備えている。タービン翼車12は軸線X方向に沿って延びる回転軸32の一端に設けられており、コンプレッサ翼車22は回転軸32の他端に設けられている。タービンハウジング11とコンプレッサハウジング21との間には、軸受ハウジング31が設けられている。回転軸32は、軸受33を介して軸受ハウジング31に回転自在に支持されており、回転軸32、タービン翼車12及びコンプレッサ翼車22が一体の回転体として回転する。
タービンハウジング11には、排気ガス流入口15及び排気ガス流出口16が設けられている。内燃機関(図示せず)から排出された排気ガスが、排気ガス流入口15を通じてタービンハウジング11内に流入し、タービン翼車12を回転させ、その後、排気ガス流出口16を通じてタービンハウジング11外に流出する。
コンプレッサハウジング21には、吸入口25及び吐出口(図示せず)が設けられている。上記のようにタービン翼車12が回転すると、回転軸32を介してコンプレッサ翼車22が回転する。コンプレッサ翼車22の回転によって消音器40のフィルタ41から導入された外部の空気は、吸入口25を介して吸入した後にスクロール部23を通り、吐出口から吐出される。吐出口から吐出された圧縮空気は、前述の内燃機関に供給される。
軸受ハウジング31には、冷却手段を構成すると共に軸受33の潤滑のために用いられる潤滑油流路34が設けられる。また、軸受ハウジング31には、潤滑油流路34と接続する潤滑油供給流路35も設けられる。潤滑油流路34に潤滑油が供給されることで、軸受ハウジング31内は所定の温度に保たれる。なお、軸受ハウジング31には、冷却手段を構成する冷却水流路(図示せず)が設けられることもある。
次に、図2を参照しながら、タービンハウジング11と軸受ハウジング31との連結部分について説明する。タービンハウジング11は、タービン10側から軸受ハウジング31の外周へ張り出した張出部13を備え、張出部13よりも内周側(軸線X側)で、軸線X方向に沿って見たときに張出部13よりもタービン10側に凹んだ段差部14を有する。段差部14には、軸線Xに対して直交する方向に延びる平面部14aと、平面部14aよりも内周側で連続し、平面部14aよりも軸線Xに沿った方向に傾斜する内壁部14bと、を有する。タービンハウジング11の内壁部14bよりも内周側には、タービン翼車12及び回転軸32が設けられる。
軸受ハウジング31は、タービン10側の端部において、外周方向(タービンハウジング11の張出部13方向)へ突出するフランジ状の突出部36を有する。突出部36の外周側には押さえ板37が配置され、この押さえ板37を介してボルト60が締結される。ボルト60は、突出部36の外周に複数配置される。これにより、軸受ハウジング31とタービンハウジング11とが互いに固定される。
軸受ハウジング31の突出部36のうち、タービン10側の端面はタービンハウジング11の張出部13及び段差部14の形状に対応した形状とされている。このうち、タービンハウジング11の平面部14aに対向した領域には、平面部14aに対向する平面部36aが設けられる。また、平面部36aよりも内周側には、平面部36aから連続し、軸線Xに沿って延びる壁部36bと、平面部36aよりも軸線Xに向かって傾斜する傾斜部36cを備える。
また、軸受ハウジング31の突出部36よりも内側では、潤滑油流路34よりもタービン10側で、内周側に突出する第2突出部38を有する。第2突出部38は、内種側で回転軸32の外周に取り付けられたシールリング39と当接することで、タービン10側と軸受ハウジング31側とを区画するシール部70を構成する。これにより、タービンハウジング11、タービン翼車12及び軸受ハウジング31によって囲われた空間Sが形成される。タービンハウジング11、タービン翼車12及び軸受ハウジング31に囲われた空間Sには、回転軸32の周囲に円環状の遮熱板50が取り付けられる。
遮熱板50は、タービン10側から伝わる熱を遮るために用いられる。遮熱板50は、断熱性を有する金属により製造される。図3は、遮熱板50の概略斜視図であり、図4は、遮熱板50の軸線Xに沿った断面矢視図である。図3及び図4等に示すように、遮熱板50は、中央の軸線Xに沿って回転軸32が通過するための貫通孔51を有し、半径方向外方へ延びると共にタービン翼車12及び軸受ハウジング31から離間して配置される第1平板部52と、第1平板部52から連続して半径方向外方に延びると共にタービン翼車12の背面12a(回転軸32側の面、図2参照)の形状に対応した形状とされた第2平板部53と、第2平板部53から連続して延びると共に外周側がタービンハウジング11の内壁部14bに沿った形状とされる側壁部54と、側壁部54の第2平板部53と連続する側の端部とは逆側の端部から半径方向外方へ延びる外周縁部55と、を含んで構成される。
遮熱板50の外周縁部55は、タービンハウジング11の平面部14aと軸受ハウジング31の平面部36aとによって挟持される。これにより、タービンハウジング11及び軸受ハウジング31の間において、タービン翼車12の背面12aと対向した状態で遮熱板50が取り付けられる。遮熱板50が取り付けられることで、タービン10側から軸受33及びコンプレッサ20側への伝熱が抑制される。
遮熱板50は、FDC400又はFDC450等の鋳鉄により製造され、その肉厚は適宜変更することができるが、3mm〜6mmとすることができる。肉厚が6mm以下の場合には遮熱板50の肉厚に対して高い遮熱性能を得ることができるため、肉厚は6mm以下とすることが好ましい。なお、肉厚とは、遮熱板50の各面に対する垂直方向の厚さのことをいう。
ここで、本実施形態に係る遮熱板50は、第1の面と、表面粗さが第1の面よりも小さい第2の面と、を含んで構成される。具体的には、図4に示す遮熱板50において、第1平板部52のうち軸受ハウジング31側の内面52a、第2平板部53のうち軸受ハウジング31側の内面53a、及び、側壁部54のうち軸受ハウジング31側の内面54aが、第1の面に相当する。また、それ以外の領域、すなわち、第1平板部52のうち貫通孔51の内壁面51a及びタービン翼車12の背面12aとの対向面52b、第2平板部53のうちタービン翼車12の背面12aとの対向面53b、側壁部54のうちタービンハウジング11の内壁部14bとの対向面54b、並びに、外周縁部55の表面が第2の面に相当する。このように、第1の面は、軸受ハウジング31側の面によって構成され、第2の面は、タービン10側の面によって構成される。なお、「表面粗さ」とは、算術平均粗さRaを指す。
このように、遮熱板50において表面粗さが異なる面が設けられる理由は、遮熱板50の製造方法にある。本実施形態に係る遮熱板50は、鋳造によって鋳物を作成した後に、その表面の一部を削り加工することによって製造される。すなわち、図5に示されるように、遮熱板50の製造方法は、型枠を準備する工程(S01)と、型枠に金属を流し込み鋳物を作成する鋳造工程(S02)と、鋳造工程により得られた鋳物の一部の表面を削り加工をすることで成形する削り加工工程(S03)と、を含む。上記の遮熱板50において、第1の面とは鋳造工程(S02)によって得られた鋳物の表面をそのまま利用した面であり、第2の面とは削り加工工程(S03)において加工を行った面である。
このような遮熱板50を製造するためには、遮熱板50の前段階で得られる鋳物の形状を遮熱板50の形状に対応させておく必要がある。図6に示すように、まず、鋳造工程(S02)では、実線L1及び破線L2によって示された断面形状を有する円環状の型枠を準備して鋳造を行う。これにより、鋳肌(鋳物の表面)が実線L1及び破線L2によって示す形状に形成された鋳物が得られる。ここで、型枠のうち、実線L1で示される領域の型枠は遮熱板50の形状に対応した形とされている。これにより、実線L1で示される領域の鋳肌はそのまま遮熱板50に利用される。
その後、削り加工工程(S03)においては、鋳物において図6の破線L2に対応する領域が実線L3に示す形状となるまで、鋳物を削る。この場合には、鋳肌を利用する実線L1側を支持しながら外周を加工する。このとき、遮熱板50における貫通孔51の内壁面51aを嵌め合い部80とすることにより、削り加工の作業工程をより短縮することができる。
このように、本実施形態に係る過給機1に含まれる遮熱板50では、鋳造することにより得られる第1の面と、削り加工することにより得られ、表面粗さが第1の面よりも小さい第2の面と、を含む。従来の遮熱板50は、金属板をプレス加工又は絞り加工する所謂板金加工により製造する方法、又は、鋳造後に全面削り加工により製造する方法を用いることが一般的であった。このうち、従来の板金加工による製造方法では、プレス加工又は絞り加工を行うための金型の準備等の初期投資の費用が嵩むことから、高コストとなっていた。また、鋳造後に全面削り加工を行う方法を採用したとしても、高コストとなっていた。具体的には、従来の全面削り加工により得られる遮熱板90は、図7(a)に示すように、断面形状は本実施形態に係る遮熱板50と類似しているが肉厚は薄い。そして、図7(b)に示すように、鋳造によって破線L4で示す断面形状をなす鋳物を形成した後に、全面削り加工を行うことにより、実線L5で示す形状、すなわち、図7(a)で示す断面形状を有する従来の遮熱板90を得ていた。この場合、削り加工によって肉厚を薄くすることができるため、タービン翼車12及び軸受ハウジング31によって囲われた空間Sを大きく確保することができる。しかしながら、全面削り加工においては、工数が多くなることから削り加工工程におけるコストが上昇し、遮熱板製造の高コスト化を引き起こしていた。
これに対して、本実施形態に係る遮熱板50が適用された過給機1及び遮熱板50の製造方法によれば、鋳造によって鋳物を製造する工程の後に、その一部を削り加工することによって製造する。鋳物の鋳肌を遮熱板の表面の一部として利用する構成とすることで、全面削り加工を行う場合と比較して削り加工工程における工数を減らすことができ、遮熱板の特に削り加工に係るコストを低減することで、遮熱板50の製造に係るコストを低減することができる。また、このような遮熱板50を適用した過給機1は、遮熱板50の製造に係るコストを低減することができることから、過給機1全体としての製造コストを低減することもできる。
また、上記の製造方法によって遮熱板50を製造した場合、鋳造によって得られた鋳物の鋳肌を利用する面(第1の面)を基準にして削り加工を行うことができる。特に、本実施形態に係る遮熱板50では、軸受ハウジング31側となる面を第1の面とし、タービン10側となる面を削り加工することによって、特に遮熱板50と軸受ハウジング31との間の空気層を確実に確保できるような形状とすることができ、遮熱板50の放熱性能を高く維持することができる。
なお、遮熱板50では、鋳造することにより得られる第1の面と、削り加工することにより得られ、表面粗さが第1の面よりも小さい第2の面と、を含むが、タービンハウジング11と軸受ハウジング31とによって挟持される外周縁部55は、削り加工によって得られた第2の面によって構成される。なお、外周縁部55がタービンハウジング11と軸受ハウジング31とによって挟持されることで、遮熱板50がタービンハウジング11と軸受ハウジング31との間で確実に固定されるためには、外周縁部の表面は両者によって確実に挟持が可能なように表面粗さが小さくされていることが好ましい。
また、遮熱板50の加工時及び過給機1の組み立て時に重要となる嵌め合い部80となる貫通孔51の内壁面51aについても、高い寸法精度が要求されることから、削り加工によって形成される第2の面によって構成される。
遮熱板50の表面の上記以外の領域については、鋳物の鋳肌を利用する第1の面とするか、削り加工によって形成する第2の面とするか、は適宜変更することができるが、上記実施形態の遮熱板50のように、タービン10側を削り加工とする構成とした場合には、遮熱板50の遮熱性能が向上するような形状変更を容易とすることができる。このような形状の例としては、タービンハウジング11の内壁部14b及びタービン翼車12の背面12aの形状に対応した形状とすることで、タービンハウジング11の内壁部14b及びタービン翼車12の背面12aと、遮熱板50との間の空間S1(図2参照)をより小さくすることができる。遮熱板50がこのような形状とされていることで、タービン翼車12の背面12a側への排気ガスの漏れ量を低減することができる。タービン翼車12の背面12a側への排気ガスの漏れ量を抑制することで、遮熱板50による遮熱性能が向上すると共に、タービン10自体の性能低下を防ぐこともできる。
次に、遮熱板の第1の変形例について、図8を参照しながら説明する。遮熱板50aは、上記実施形態で説明した遮熱板50と同様の形状をしているものの、遮熱板50aの各部の肉厚を薄くしたものである。また、第1の面及び第2の面の配置に関しては、遮熱板50と同様である。このような遮熱板50aは、鋳造工程(S02)において、図8(b)の実線L6及び破線L7によって示された断面形状を有する円環状の型枠を準備して鋳造を行う。これにより、鋳肌(鋳物の表面)が実線L6及び破線L7よって示される形状に形成された鋳物が得られる。ここで、実線L6で示される領域の型枠は遮熱板50aの形状に対応した形とされている。これにより、実線L6で示される領域の鋳肌はそのまま遮熱板50aに利用される。
その後、削り加工工程(S03)においては、鋳物において図8(b)の破線L7に対応する領域が実線L8に示す形状となるまで、鋳物を削る。この場合には、鋳肌を利用する実線L6側を支持しながら外周を加工する。このとき、遮熱板50と同様に遮熱板50aにおける貫通孔51の内壁面51aとなる部分を嵌め合い部80aとする。これにより、遮熱板50aが得られる。
遮熱板50aのように肉厚が薄い遮熱板を製造する場合には、鋳造をする際の型枠を小型のものに変更することで鋳物の削り量を小さくしてもよいし、遮熱板50と同様の型枠を用いた後に鋳物に対する削り量を増やすことで対応してもよい。いずれの方法によっても形状は適宜経項することができる。
次に、遮熱板の第2の変形例について、図9及び図10を参照しながら説明する。第2の変形例に係る遮熱板50bは、タービンハウジング11側及び軸受ハウジング31側の表面に凹凸が設けられている点が遮熱板50と相違する。具体的には、図9及び図10(a)等に示すように、第1平板部52のうち軸受ハウジング31側の内面52a、第2平板部53のうち軸受ハウジング31側の内面53a、及び、側壁部54のうち軸受ハウジング31側の内面54aには、複数の半球状の凸部57が設けられている。遮熱板50bでは、凸部57は径方向に沿って第1平板部52及び第2平板部53上に複数配列されている。また、図10(b)に示すように、遮熱板50bにおける第2平板部53のうちタービン翼車12の背面12aとの対向面53bには、複数本の溝部58が形成されることで、対向面53bに凹凸が形成されている。
遮熱板50bについても、第1の面及び第2の面の配置に関しては、遮熱板50と同様である。すなわち、凸部57は、第1の面である鋳造により得られた鋳肌の面に形成されたものであり、溝部58は、第2の面である削り加工により得られた面に形成されたものである。
遮熱板50bについても、遮熱板50、50aと同様に、鋳造及び削り加工を用いることで、製造することができる。具体的には、鋳造工程(S02)において、図9(b)の実線L9及び破線L10によって示された断面形状を有する円環状の型枠を準備して鋳造を行う。これにより、鋳肌(鋳物の表面)が実線L9及び破線L10によって示される形状に形成された鋳物が得られる。このとき、実線L9で示すように凸部57に対応する凹凸が型枠に設けられることによって、得られる鋳物の表面には凸部57が形成され、実線L9に対応する鋳肌がそのまま遮熱板50bに利用される。
その後、削り加工工程(S03)においては、鋳物において図9(b)の破線L10に対応する領域が実線L11に示す形状となるまで、鋳物を削る。このとき、遮熱板50と同様に遮熱板50aにおける貫通孔51の内壁面51aとなる部分を嵌め合い部80bとする。また、溝部58が形成されるように削り加工を行う。これにより、凹凸を有する第2の面が削り加工により得られる。
第2の変形例に係る遮熱板50bは、タービンハウジング11側及び軸受ハウジング31側の表面に凹凸が設けられていることにより、遮熱板50b全体としての表面積が大きくなるために放熱性が上昇し、遮熱板50bとしての性能が向上する。また、遮熱板50bとしての熱容量を下げることも可能となる。なお、凹凸は、タービンハウジング11側及び軸受ハウジング31側の表面のうちの一方のみに設けられている場合であってもよく、この場合でも、遮熱板50b全体としての表面積が大きくなることによって遮熱板50bとしての性能が向上する。
また、遮熱板50bのように、タービン10側の第2平板部53のうちタービン翼車12の背面12aとの対向面53bに凹凸(溝部58)を設ける構成とした場合、この凹凸が、タービン翼車12の背面12aと遮熱板50bにおける対向面53bとの間においてラビリンスシールとして機能することにより、タービン翼車12の背面12aへの排気ガスの漏れ量をさらに低減することができる。
以上、本発明の実施形態に係る遮熱板を備える過給機及び遮熱板の製造方法について説明したが、本発明は必ずしも上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を行うことができる。
例えば、上述の実施形態に係る遮熱板及び過給機の形状は一例に過ぎず、本発明の趣旨を脱しない範囲で適宜変更してよい。例えば、タービンハウジング11内には、タービン翼車12の外周側において、排気ガスの流れを調整するノズルを設けた構成とすることもできる。このような構成を有する過給機であっても上記実施形態に係る遮熱板を適用することができる。
また、上記実施形態では、軸受ハウジング31とタービンハウジング11との固定方法の一例として、押さえ板37及びボルト60を用いる場合について説明したが、他の方法によって固定する構成としてもよい。他の方法としては、例えば、軸受ハウジング31及びタービンハウジング11の双方に設けられたフランジ同士をボルトにより締結する方法や、フランジ同士をVバンドで挟み込んで締結する方法等が挙げられる。このように、軸受ハウジング31とタービンハウジング11とを固定する方法についても限定されず、適宜変更することができる。
また、遮熱板のタービンハウジング側及び軸受ハウジング側の表面に凹凸を設ける場合、その形状は上述の実施形態に示した形状に限定されず、適宜変更することができる。また、凹凸の数等も適宜変更してもよい。
また、上記実施形態に係る遮熱板では、嵌め合い部を中央の貫通孔の内壁面としたが、嵌め合い部の位置は適宜変更することができる。嵌め合い部の位置を変更した場合、嵌め合い部となる領域は削り加工によって加工されることが好ましい。
1 過給機
10 タービン
11 タービンハウジング
12 タービン翼車
12a 背面
13 張出部
14 段差部
14a 平面部
14b 内壁部
15 排気ガス流入口
16 排気ガス流出口
20 コンプレッサ
21 コンプレッサハウジング
22 コンプレッサ翼車
25 吸入口
31 軸受ハウジング
32 回転軸
33 軸受
34 潤滑油流路
35 潤滑油供給流路
36 突出部
36a 平面部
36b 壁部
36c 傾斜部
37 押さえ板
38 第2突出部
39 シールリング
40 消音器
41 フィルタ
50、50a、50b 遮熱板
51 貫通孔
51a 内壁面
52 第1平板部
52a 内面
52b 対向面
53 第2平板部
53a 内面
53b 対向面
54 側壁部
54a 内面
54b 対向面
55 外周縁部
57 凸部
58 溝部
60 ボルト
70 シール部
80、80a、80b 嵌め合い部
90 遮熱板
S、S1 空間
X 軸線

Claims (5)

  1. 回転軸に連結されたタービン翼車を収容するタービンハウジングと、軸受ハウジングとの間であって、前記回転軸の周囲において前記タービン翼車の背面に対向して配置され、外周縁部が前記タービンハウジングと前記軸受ハウジングとによって挟持される円環状の遮熱板を備え、
    前記遮熱板は、鋳造により形成される第1の面と、削り加工することにより形成される第2の面と、を含み、
    前記回転軸が通過する貫通孔の内壁面が前記第2の面である過給機。
  2. 前記遮熱板において、前記タービン翼車の背面と対向する面の少なくとも一部が前記第2の面である請求項1記載の過給機。
  3. 前記遮熱板において、前記外周縁部の少なくとも一部が前記第2の面である請求項1又は2記載の過給機。
  4. 前記遮熱板のうち、前記タービンハウジング側及び前記軸受ハウジング側の表面の少なくとも一方に凹凸が設けられている請求項1〜のいずれか一項に記載の過給機。
  5. 過給機において、回転軸に連結されたタービン翼車を収容するタービンハウジングと、軸受ハウジングとの間であって、前記回転軸の周囲において前記タービン翼車の背面に対向して配置され、外周縁部が前記タービンハウジングと前記軸受ハウジングとによって挟持される円環状の遮熱板の製造方法であって、
    鋳造により鋳物を製造する鋳造工程と、
    前記鋳物の一部の面を削り加工する削り加工工程と、
    を有し、
    前記回転軸が通過する貫通孔の内壁面が削り加工により形成される遮熱板の製造方法。
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