JP6488742B2 - 二色性色素を含む液晶組成物 - Google Patents
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現在用いられている液晶素子の多くはTN型やSTN型が主流である。しかし、これらの素子は偏光板を用いるため、光の利用効率が低いという欠点がある。これに対して、二色性色素を用いるゲストホスト型液晶組成物を適用した液晶素子は、二色性色素の吸収異方性を利用するため、偏光板が不要で光の利用効率が高く、特にバックライトを用いない反射型表示素子の場合は明るい表示が可能となる。
また、液晶組成物を調光素子用途として用いる場合、コントラスト及び色再現性が良好であることが求められる。
これらを解決するものとして、溶解性及び二色性を維持しながら、広い波長範囲において吸収スペクトルの平坦性を有する二色性色素組成物が示されている(特許文献1)。また、コントラスト及び色再現性が良好になる二色性色素組成物が示されている(特許文献2)。
強い光を遮るためには、液晶組成物中の色素濃度を高くする必要があるが、二色性色素の添加量を増加させると、液晶組成物の粘度の上昇により応答性が悪くなるという問題が発生することを本発明者は見出した。
一方、二色性色素と液晶の組み合わせによっては、色素の析出が起こり易くなり、特に高温での保存安定性が悪くなる問題が発生することを本発明者は見出した。
本発明者らの評価によると、前述の特許文献1及び2に提案されている二色性色素を含む液晶組成物は、これらの問題を解決することができず、応答性と保存安定性の両方を十分に満たすことができないことが分かった。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであって、応答性及び保存安定性の両方を十
分に満たし、且つ、広い波長領域において、吸収スペクトルの平坦性を有し、コントラスト及び色再現性が良好な液晶組成物を提供することを目的とする。
即ち、本発明は以下を要旨とする。
[1] 誘電率異方性が正である液晶及び二色性色素を含む液晶組成物であって、前記二色
性色素は、下記(A)群〜(F)群の各群から、少なくとも1種ずつ選ばれることを特徴とする液晶組成物。
(A)群:下記一般式[A−1]で表されるアゾ系二色性色素。
(B)群:下記一般式[B−1]で表されるアゾ系二色性色素。
(C)群:下記一般式[C−1]又は[C−2]で表されるアゾ系二色性色素。
R6は水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、ハロゲン原子、シクロヘキシル基、又はフェニル基を示し、
R7及びR8は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、ベンジル基、又はシクロヘキシルメチル基を示し、
nは0又は1を示す。)
(D)群:下記一般式[D−1]で表されるアントラキノン系二色性色素。
環を示す。
R11及びR12は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、ハロゲン原子、シクロヘキシル基又はフェニル基を示す。)(E)群:下記一般式[E−1]で表されるアゾ系二色性色素。
mは2以上の整数を示し、1分子中に2以上存在する環Dは同一であっても異なっていてもよく、
環E及びGは、それぞれ独立に、1,4−フェニレン環、1,4−ナフチレン環、チエノチアゾール環、又はシクロヘキサン−1,4−ジイル環を示し、
pは0〜4の整数を示し、1分子中に2以上存在するEは同一であっても異なっていてもよく、
rは、0又は1を示し、
Lは直接結合、又は2価の連結基であり、
R14〜R17は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、又はシクロヘキシル基を示し、
R18は炭素数1〜20のアルキル基、又は炭素数1〜20のアルコキシ基を示す。)(F)群:下記一般式[F−1]で表されるアゾ系二色性色素。
[2]前記液晶の回転粘性率が140mPas以下である、[1]に記載の液晶組成物。
[3]前記液晶の誘電率異方性が2以上である、[1]又は[2]に記載の液晶組成物。
[4] [1]〜[3]の何れか1に記載の液晶組成物を、少なくとも一方が透明な1対の電極
基板間に挟持してなる、液晶素子。
また、本発明の特定の骨格をもつ二色性色素群の組み合わせは、二色性色素同士の相互作用が小さいことから、其々の二色性色素の安定性が維持され易いことから、保存安定性に優れるものと推測される。
さらに本発明の二色性色素群の組み合わせは、広い波長範囲で高吸収を示し、且つ吸収スペクトルの平坦性を有することから、コントラスト及び色再現性が良くなるものと推測される。
本発明の液晶組成物は、誘電率異方性が正である液晶、及び(A)群〜(F)群の各群
から少なくとも1種ずつ選ばれる二色性色素を含む液晶組成物である。
本発明の液晶組成物は、特に可視光領域(450〜700nm)に高いコントラストを示す。ここでコントラストとは、液晶組成物を液晶セルに注入後、電圧印加により液晶組成物の配向を変化させた際の透過率の比をいい、次式で計算される。
コントラスト=T(最低透過率)/T(最高透過率)
本発明の液晶組成物のコントラストは、15以上が好ましく、さらに20以上が好ましく、特に25以上であることが好ましい。さらに、人間の視覚感度を考慮した暗順応標準比視覚感度曲線を考慮すれば、450〜650nm,の範囲のコントラストが重要であり、
特に550〜650nmの範囲のコントラストが重要となる。これら波長範囲において、30以上であることが好ましく、40以上であることが更に好ましい。
本発明の液晶組成物は、応答性に優れる。ここで応答性とは、以下に示す応答時間で判断する。本発明の応答時間は、液品素子が直流電圧及び交流電圧のうち少なくとも一方の無印加時の可視光(380〜800nm)透過率を0%、直流電圧及び交流電圧のうち少なくとも一方の印加により減少し最小となった時の可視光透過率を100%と規格化したとき、直流電圧及び交流電圧のうち少なくとも一方(試験波形、本実施例中では100Hzの矩形波)を印加した
ときから可視光透過率が90%となるまでの時間を立ち上がり応答時間と定義する。また、
直流電圧及び交流電圧のうち少なくとも一方(試験波形)を無印加としたときから可視光透過率が90%となるまでの時間を立ち下がりの応答時間と定義する。
本発明に用いられる(A)群〜(F)群の二色性色素について、詳細に説明する。
[(A)群]
(A)群は、下記一般式[A−1]で表されるアゾ系二色性色素である。
(炭素数1〜20のアルキル基)
R1及びR2の炭素数1〜20のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ノニル基、ドデシル基等の直鎖状及び分岐状のアルキル基が挙げられる。この中でも、炭素数が3以上であることが好ましく、4以上であることが更に好ましく、5以上であることが特に好ましい。一方、18以下が好ましく、15以下が更に好ましく、10以下が特に好ましい。この範囲であることで、液晶への溶解性及びコントラストが良好な傾向にある。
R1及びR2の炭素数1〜20のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペントキシ基、オクトキシ基等の直鎖状及び分岐状のアルコキ
シ基が挙げられる。この中でも、炭素数が2以上が好ましく、炭素数が3以上であることが更に好ましく、4以上であること特に好ましい。一方、18以下が好ましく、15以下が更に好ましく、10以下が特に好ましい。この範囲であることで、液晶への溶解性及びコントラストが良好な傾向にある。
R1及びR2のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等が挙げられ、この中でも、フッ素原子が液晶への溶解性が良好となる傾向にある。
R1及びR2は、同じでもよく異なっていてもよいが、液晶への溶解性が良好となる傾向にあるため、異なっていることが好ましい。
(B)群は、下記一般式[B−1]で表されるアゾ系二色性色素である。
R3 及びR4 の、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、及びハロゲン原子としては、前記R1及びR2で挙げたものとそれぞれ同義であり、好ましい範囲及び有していてもよい置換基もそれぞれ同義である。
R3 及びR4 のシクロヘキシル基及びフェニル基は、それぞれ独立に、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、炭素数2〜12のアルコキシアルキル基、又はハロゲン原子で置換されていてもよい。前記炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基及びハロゲン原子の具体例としては、前記R1及びR2が有して
いてもよい置換基として挙げた、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、及びハロゲン原子とそれぞれ同義であり、好ましい範囲もそれぞれ同義である。
R3及びR4は、同じでもよく異なっていてもよいが、液晶への溶解性が良好となる傾向にあるため、異なっていることが好ましい。
(C)群は、下記一般式[C−1]、又は[C−2]で表されるアゾ系二色性色素である。
R6は水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、ハロゲン原子、シクロヘキシル基、又はフェニル基を示し、
R7及びR8は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、ベンジル基、又はシクロヘキシルメチル基を示し、
nは0又は1を示す。
環A及び環Bは1,4−フェニレン環、又は1,4−ナフチレン環を示し、これらは置換基を有していてもよい。有していてもよい置換基としては、コントラストを低下させずまた吸収スペクトルの平坦性を妨げないものであれば特に制限はなく、例えば、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、ハロゲン原子及びフルオロメチル基
等が挙げられる。これらの中でも、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、フッ素原子又は炭素数1〜6のトリフルオロメチル基が、コントラスト及び吸収スペクトルの平坦性が得られる傾向となるため好ましい。さらに、炭素数1〜6のアルキル基の中でもメチル基が、炭素数1〜6のアルコキシ基の中でもメトキシ基が好ましい。
また、環Bが1,4−ナフチレン環である場合、環Cは1,4−フェニレン環であることが好ましく、一方、環Aが1,4−フェニレン環である場合、環Bは1,4−ナフチレン環であることが、吸収スペクトルの平坦性を得られる傾向にあるため好ましい。
R6〜R10の炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、及びハロゲン原子としては、前記R1 及びR2で挙げたものとそれぞれ同義であり、好ましい
範囲及び有していてもよい置換基もそれぞれ同義である。
R6、R9、及びR10のシクロヘキシル基、又はフェニル基としては、前記R3及びR4で挙げたものとそれぞれ同義であり、好ましい範囲及び有していてもよい置換基もそれぞれ同義である。
R7及びR8のベンジル基及びシクロヘキシルメチル基は、それぞれ独立に、環構造に置換基として、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、シクロヘキシル基又はアルコキシアルキル基を有していてもよい。これらアルキル基、アルコキシ基、及びハロゲン原子は、前記R1及びR2で挙げたものとそれぞれ同義であり、好ましい範囲及び有していてもよい置換基もそれぞれ同義である。また、シクロヘキシル基及びアルコキシアルキル基は、前記R3で挙げたものと同義であり、好ましい範囲及び有していてもよい置換基も、それぞれ同義である。
ル基;炭素数1〜20のアルコキシ基;アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、又はアルコキシアルキル基で置換されていてもよいベンジル基;アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、又はアルコキシアルキル基で置換されていてもよいシクロヘキシルメチル基;であることが、コントラストが維持できる傾向にあるため好ましい。更に、それぞれ独立に、水素原子;炭素数1〜20のアルキル基;炭素数1〜20のアルコキシ基;アルキル基又はアルコキシ基で置換されていてもよいシクロヘキシルメチル基;が好ましい。
(D)群は、下記一般式[D−1]で表されるアントラキノン系二色性色素である。
R11及びR12は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、ハロゲン原子、シクロヘキシル基又はフェニル基を示す。
環Cは1,4−フェニレン環又はシクロヘキサン−1,4−ジイル環を示し、これらは
置換基を有していてもよい。有していてもよい置換基としては、コントラストを低下させず、また吸収スペクトルの平坦性を妨げないものであれば特に制限はなく、例えば、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、ハロゲン原子及びフルオロメチル基等が挙げられる。これらの中でも、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、フッ素原子又は炭素数1〜6のトリフルオロメチル基が、コントラスト及び吸収スペクトルの平坦性が得られる傾向となるため好ましい。さらに、炭素数1〜6のアルキル基の中でも、メチル基が好ましく、炭素数1〜6のアルコキシ基のなかでもメトキシ基が好ましい。
R11及びR12の炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、及びハロゲン原子としては、前記R1 及びR2で挙げたもののうち、炭素数1〜10のも
のとそれぞれ同義であり、有していてもよい置換基もそれぞれ同義である。
R11及びR12のアルキル基としては、炭素数が3以上であることが好ましく、4以上であることが更に好ましい。一方、8以下が好ましく、7以下が更に好ましい。この範囲であることで、液晶への溶解性及びコントラストが良好な傾向にある。
R11及びR12のアルコキシ基としては、炭素数が2以上が好ましく、炭素数が3以上であることが更に好ましい。一方、8以下が好ましく、7以下が更に好ましい。この範囲であることで、液晶への溶解性及びコントラストが良好な傾向にある。
R11及びR12のシクロヘキシル基及びフェニル基としては、前記R3及びR4で挙げたものと、それぞれ同義であり、及び好ましい範囲及び有していてもよい置換基もそれぞれ同義である。
(E)群は、下記一般式[E−1]で表されるアゾ系二色性色素である。
フチレン環を示し、
mは2以上の整数を示し、1分子中に2以上存在する環Dは同一であっても異なっていてもよく、
環E及びGは、それぞれ独立に、1,4−フェニレン環、1,4−ナフチレン環、チエノチアゾール環、又はシクロヘキサン−1,4−ジイル環を示し、
pは0〜4の整数を示し、1分子中に2以上存在するEは同一であっても異なっていてもよく、
rは、0又は1を示し、
Lは直接結合、又は2価の連結基であり、
R14〜R17は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、又はシクロヘキシル基を示し、
R18は炭素数1〜20のアルキル基、又は炭素数1〜20のアルコキシ基を示す。
環Dは、チエノチアゾール環、1,4−フェニレン環、又は1,4−ナフチレン環を示し、これらは置換基を有していてもよい。また、mは2以上の整数を示し、1分子中に2以上存在する環Dは同一であっても異なっていてもよい。この中でも、少なくとも一つの環Dが1,4−ナフチレン環であることが、コントラストを維持し、吸収スペクトルの平坦性が得られる傾向にあるため好ましい。
環Dのチエノチアゾール環、1,4−フェニレン環、又は1,4−ナフチレン環が有していてもよい置換基としては、コントラストを低下させず、吸収スペクトルの平坦性を妨げないものであれば特に制限はなく、例えば、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、ハロゲン原子及びフルオロメチル基等が挙げられる。これらの中でも、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、フッ素原子又は炭素数1〜6のトリフルオロメチル基が、コントラスト及び吸収スペクトルの平坦性の点で好ましい。さらに、炭素数1〜6のアルキル基の中でも、メチル基が好ましく、炭素数1〜6のアルコキシ基のなかでもメトキシ基が好ましい。
mは2以上の整数を示す。mは通常4以下であり、好ましくは2又は3である。mをこの範囲とすることにより、ホスト液晶に対する溶解性を高くでき、また製造を容易なものとすることができる。
E及びGは、各々独立に、1,4−フェニレン環又はシクロヘキサン−1,4−ジイル環を表し、これらは置換基を有していてもよい。有していてもよい置換基としては、式[
D−1]の環Aが有していてもよい置換基と同義であり、好ましい基も同義である。
pは1〜4の整数を示し、rはそれぞれ独立に、0又は1である。pが2以上であるとき、1分子中に2つ存在するEは同一であっても異なっていてもよい。これらの中でも、
pは3以下であることが好ましく、1又は2であることが特に好ましい。一方、pが2以上の場合は、rは0であることが好ましい。
なお、式[E−1]に含まれる1,4−フェニレン基とシクロヘキサン−1,4−ジイル基の合計数(p+r)が1〜4であって、かつLが直接結合であるとき、1,4−フェニレン基とシクロヘキサン−1,4−ジイル基とはいずれも環Eとみなす。
Lは直接結合、又は2価の連結基を表す。前記2価の連結基としては、コントラストを低下させず、また吸収スペクトルの平坦性を妨げないものであれば特に制限はなく、任意のものが用いられるが、環状構造を含まず、連結方向の構成原子数が1〜4であることが好ましい。
具体的には、カルボキシレート基、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基、エーテル結合、エステル基、アゾ基、あるいはそれらを組み合わせた基が挙げられる。この中でも、連結方向の構成原子数が2であるものがさらに好ましい。もっとも好ましいのは、表6中のE−1−5で用いられているようなカルボキシレート基、-OCH2-基又はアゾ基である。Lがこれらであることで、高コントラスト及び吸収スペクトルの平坦性を得られる傾向にある。
R14〜R17の炭素数1〜10のアルキル基、及び炭素数1〜10のアルコキシ基としては、前記R11 及びR2で挙げたものとそれぞれ同義であり、好ましい範囲及び有
していてもよい置換基もそれぞれ同義である。また、R14〜R17のシクロヘキシル基は、前記R3及びR4で挙げたものとそれぞれ同義であり、好ましい範囲及び有していてもよい置換基もそれぞれ同義である。R14〜R17は、化合物の製造法、安定性、液晶への溶解性等の点から、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基又はシクロヘキシル基が好ましい。また、液晶への溶解性の点から、R14〜R17の少なくとも一つは、炭素数1〜10のアルキル基、又は炭素数1〜10のアルコキシ基であることが好ましい。
上述した中でも、R14及びR15は、水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基が好ましい。R16及びR17は、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基又はシクロヘキシル基が好ましく、特に炭素数1〜6のアルキル基又はシクロヘキシル基が好ましい。R14〜R17がこれらの範囲であることで、特に液晶への溶解性が得られる傾向にある。
R18の炭素数1〜20のアルキル基、及び炭素数1〜20のアルコキシ基としては、前記R1 及びR2で挙げたものとそれぞれ同義であり、好ましい範囲及び有していても
よい置換基もそれぞれ同義である。
そして特に好ましい構造は、一般式E−10で示す構造である。
ルコキシ基を表す。L100は、1,4−フェニレン環、シクロヘキサン−1,4−ジイル
環、−(CO)−O−、−O−(CO)−、−O−CH2−、−CH2−O−、−C≡C−のいずれかであり、複数のL100が有る場合には、それぞれ異なっていても同一であって
も良いが、−(CO)−O−、−O−(CO)−、−O−CH2−、−CH2−O−、−C≡C−に関しては同じ構造が隣接しないものとする。m100は0〜5の整数である。
R14〜R17は、[E−1]式同様に、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、又はシクロヘキシル基を示す。
E−10で示す構造のうち、特に好ましい構造としては、R100は、炭素数1から20
のアルキル基であり、より好ましくは炭素数1から10のアルキル基である。
また、一般式E−10中において下のE−11で表される部分構造としては、以下の11の一般式で表される構造であり、この中で特に好ましくはR110又はR111を有する構造である。
す。
そしてより好ましい[E−10]式のR14,R15は、それぞれ独立して水素原子又は炭素数1から10のアルキル基であり、より好ましくは炭素数1から10のアルキル基、特に好ましくは炭素数1から4のアルキル基である。
より好ましい[E−10]式のR16、R17としては、水素原子又は炭素数1から10のアルキル基であり、より好ましくは少なくともR16、R17の一方が炭素数1から10のアルキル基であり、特に好ましくはR16、R17の両方が炭素数1から10のア
ルキル基であることである。またR16,R17が環を構成しても良く、この場合の炭素数は、R16,R17合わせて15個以下であることが好ましい。
(F)群は、下記一般式[F−1]で表されるアゾ系二色性色素である。
R19及びR20は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、シクロヘキシルメチル基、又はフェニルメチル基を示し、
R21は、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、シクロヘキシル基、又はフェニル基を示す。
環Fは、1,4−フェニレン環又は1,4−ナフチレン環を示し、これらは置換基を有
していてもよい。有していてもよい置換基としては、環Dの1,4−フェニレン環又は1,4−ナフチレン環が有していてもよい置換基と同義であり、好ましい置換基も同義である。
R21は、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、シクロヘキシル基、又はフェニル基を示す。
R21の炭素数1〜20のアルキル基、及び炭素数1〜20のアルコキシ基としては、前記R1 及びR2で挙げたものとそれぞれ同義であり、好ましい範囲及び有していても
よい置換基もそれぞれ同義である。R18のシクロヘキシル基、シクロヘキシル基及びフェニル基としては、前記R3及びR4で挙げたものとそれぞれ同義であり、好ましい範囲及び有していてもよい置換基もそれぞれ同義である。
これらの中でも、フェニル基であることが、吸収スペクトルの平坦性が得られる傾向にあるため好ましく、また、該フェニルは、置換基として炭素数1〜10のアルキル基を有していることが好ましい。
R19及びR20は、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、シクロヘキシルメチル基、又はフェニルメチル基である。炭素数1〜10のアルキル基としては、前記R1及びR2で挙げたものとそれぞれ同義であり、好ましい範囲及び有していてもよい置換基もそれぞれ同義である。
のアルキル基であることが好ましく、R19が、水素原子の場合、R20は炭素数1〜20のアルキル基、シクロヘキシルメチル基、又はフェニルメチル基であることが、コントラストを維持し、吸収スペクトルの平坦性が得られる傾向となることから好ましい。さらに好ましくは、R19が水素原子であり、R20が炭素数1〜10のアルキル基で置換されていてもよい、シクロヘキシルメチル基又はフェニルメチル基である。
上記式[A−1]〜[C−2]、[E−1]及び[F−1]において、アゾ基で連結されるベンゼン環及び/又はナフタレン環は、更に置換基を有していてもよい。また、上記式[D−1]のアントラキノン環及び式[D−1]のR12が連結しているフェニレン基は、さらに置
換基を有していてもよい。
以下に本発明で使用できる各の色素の例をまとめて示すが、本発明の要旨を超えない限り、これらに限定されるものではない。
出願時のE−1−6)、E−1−10(基礎出願時のE−1−9)、E−1−11(基礎出願時のE−1−10)、E−1−14のEとpの欄が判りにくいので説明する。Eの欄は、
複数のEが有る場合、つまりpが2以上の場合に、その並び順を示すためにEの1,4フェニレン基と、シクロヘキサン−1,4−ジイル環をつながった形で記載している。そして基礎出願の表においては、1,4フェニレン基と、シクロヘキサン−1,4−ジイル環をつなげて書いたものが二つあると間違わないようにp=1と書いたが、本出願では請求項の記載に合わせ、この場合でも、p=2と記載することとした。例えばE−1−4であれば、1,4フェニレン基と、シクロヘキサン−1,4−ジイル環がつながったものが1つあり、Eが2つあるのでp=2となることを表しているのであって、このつながった構造が2つあるものではない。
<F群>
(A)群〜(F)群の各群で表される二色性色素は、既知の方法で製造できるが、例えば「Dichroic Dyes for Liquid Crystal Display」(A. V. Ivashchenko著、CRC社、1994年)及びこれに引用されている文献、「総説合成染料」(堀口博著、三共出版、1968年)及びこれに引用されている文献、特開2009−007485号公報、特開2009-007486号
公報、特開2012−153866号公報等が参考になる。
(A)群〜(F)群で表される各色素群の使用量は、得ようとする色相によって適宜選
択されるが、特に400nm〜700nmの波長領域で均一(平坦)な吸収を得ようとする場合には、全色素量を100質量部とした場合、(A)群色素20〜30質量部、(B)群色素15〜20質量部、(C)群色素18〜30質量部、(D)群色素5〜15質量部、(E)群色素10〜20質量部、(F)群色素18〜30質量部の割合で使用することが好ましい。
本発明の二色性色素組成物には、本発明の効果を損なわない範囲でその他の成分を含んでいてもよい。
例えば、(A)群〜(F)群の各群の二色性色素以外の色素を含んでいてもよい。そのような色素としては、光の吸収が一定である色素が好ましいが、例えば、特開2000-017266号公報、特開2000-044955号公報、特開2000-239664号公報、特開2000-239664号公報、特開2009-007485号公報、特開2009-007485号公報、特開2009-007486号公報、及び特開2010-155924号公報等に記載の色素が挙げられる。
本発明の液晶組成物に用いる誘電率異方性が正である液晶としては、以下に示す一般式(XIV)〜一般式(XVII)で表される液晶化合物を主成分とするNp型液晶材料が挙げら
れる。ここで主成分とは、液晶の50%より多く占めることを指す。
更に本発明の液晶にはコレステリルノナノエートのような光学活性物質、紫外線吸収剤、酸化防止剤等の添加物を含有してもよい。
Jは、単結合、−COO−基、−CH2CH2−基、−CH=CH−基、又は−C≡C−基を表す。
R201はハロゲン原子;炭素数1〜7のアルキル基;炭素数1〜7のアルコキシ基;炭素数1〜7のアルケニル基;前記アルキル基、前記アルコキシ基又は前記アルケニル基を置換基として有する、シクロヘキシル基又はフェニル基;を表す。なお、前記アルキル基、前記アルコキシ基及び前記アルケニル基が有する置換基は、フッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子である。
R205、及びR206は、それぞれ独立に、シアノ基又はハロゲン原子を表す。
R200、R204、R207、R208、R209、R210、及びR211は、それぞれ独立に、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、炭素数1〜10のアルコキシアルキル基、又は炭素数1〜10のアルケニル基を表す。)
(NI点)
本発明の液晶のネマチック相−等方性液体相転移温度(NI点)は、好ましくは60℃以上、さらに好ましくは70℃以上であり、一方、好ましくは130℃以下、さらに好ましくは110℃以下である。NI点が適当な範囲にあることで、液晶の動作温度範囲が広くなり、また、液晶組成物の粘度増大を抑制することができるため応答性が向上する傾向にある。
本発明の液晶のΔεは正であり、好ましくは2以上、さらに好ましくは3以上である。一方、好ましくは20以下、さらに好ましくは10以下である。Δεが適当な範囲にあることで、駆動電圧が下がる傾向にある。また、液晶組成物の粘度増大を抑制することができるため、応答性が向上する傾向にある。
本発明の液晶の回転粘性率γ1は、好ましくは140mPas以下であり、さらに好ましくは130mPas以下である。一方、好ましくは20mPas以上、さらに好ましくは30mPas以上である。γ1が適当な範囲にあることで、液晶の粘性抵抗が抑えられ、応答性が向上する傾向にある。
このように調製された本発明の液晶組成物は、少なくとも一方が透明な1対の電極基板間に挟持させることにより、例えば、「液晶デバイスハンドブック、日本学術振興会第142委員会編、日刊工業新聞社発行、第315頁から第329頁」等に記載されているHeilmeier型ゲストホスト、相転移型ゲストホスト等のゲストホスト効果を応用した各種液晶素子を構成することができる。
(液晶組成物の製造)
表8の実施例1に示した各色素を、Np型液晶混合物(NI点=101℃、Δε=5.0、γ1=114mPas)1gに溶解させ、液晶組成物1を調製した。
表8の実施例2に示した各色素を、Np型液晶混合物(NI点=101℃、Δε=5.0、γ
1=114mPas)1gに溶解させて液晶組成物2を調製した。
表8の比較例1に示した各色素を、Np型液晶混合物(NI点=101℃、Δε=5.0 γ1=114mPas)1gに溶解させ、液晶組成物3を調製した。この比較例は、本発明のE群
の色素を欠いている。
表8の比較例2に示した各色素を、Np型晶混合物(NI点=101℃、Δε=5.0、γ1=114mPas)1gに溶解させ、液晶組成物4を調製した。この比較例は、本発明のD群の
色素を欠いている。
表8の比較例3に示した各色素を、Np型液晶混合物(NI点=101℃、Δε=5.0、γ1=114mPas)1gに溶解させ、液晶組成物5を調製した。この比較例は、本発明のA群
とD群の色素を欠いている。また、この比較例3は、特許文献2の実施例1の組成と同じである。
表8の比較例4に示した各色素を、Nn型液晶混合物(NI点=91℃、Δε=-4.1 γ1=163mPas)1gに溶解させ、液晶組成物6を調製した。
液晶組成物1〜5を、それぞれ液晶セルに注入し、液晶素子1〜5を作製した。液晶組成物の調整は室温下で行った。用いた液晶セル用の基板は、ITO透明電極層が形成されたガラス基板(厚み1.1mm)であり、セルギャップ6μmで、エポキシ樹脂シール付きであり、一対の基板の対向面には、水平配向用のポリイミド配向膜が形成されたものである。
液晶素子1−5のスペクトル、コントラスト及び色再現性の測定・評価を行った。
電圧無印加時の透過スペクトルを、分光光度計(日立製作所製、U4100、商品名)を用
いて測定した。測定した透過スペクトルを図1に示す。人間の視覚感度を考慮した暗順応標準比視覚曲線を考慮した波長領域400−650nmでの吸収スペクトルの平坦性を有し、黒色に優れる液晶素子であることが分った。また、電圧として24V印加時の吸収スペクトルも測定した。こちらも、波長領域400−650nmでの吸収スペクトルは低く安定
している。
を液晶素子1の結果を含め図2に示す。液晶素子5、すなわち比較例3の液晶組成物を使用したものは、吸光度が本発明のものに比べると劣ったが、他の液晶素子は、実施例1同様に、波長領域400−650nmでの吸収スペクトルの平坦性を有し、黒色に優れる液晶素子であることが分った。
電圧無印加時と電圧印加時(24V)の透過スペクトルを、分光光度計(日立製作所製
、U4100、商品名)用いて測定した。測定した透過スペクトルで分光光度計付属色彩計算
ソフトを用いて色彩計算を行い、D65標準光源におけるY値を求め、黒色の場合の二色比を以下式で算出した。
黒色二色比=Y値(電圧印加時(24V))/Y値(電圧無印加時)
液晶素子1の黒色二色比は69.8と非常に高く、コントラストに優れることがわかった。
同様にして液晶素子2〜5の黒色二色比を測定したところ、それぞれ56.3、68.0、64.5、25.4となった。この結果から、液晶素子5、すなわち比較例3の液晶組成物に比べ本発明の組成物は、黒色二色比が、大きく向上していた。この結果も表10に示す。特許文献2の実施例1に相当する比較例3の液晶組成物に比べ、本発明は黒色インクとしての能力が大きく向上していることがわかる。
液晶素子1〜5において、電圧無印加時の透過スペクトルを分光光度計(日立製作所製、U4100、商品名)を用いて測定した。測定した透過スペクトルは、分光光度計付属色彩
計算ソフトを用いて色彩計算を行い、D65標準光源における(x、y)値をもとめた。比
較例4においては、100Hz矩形波20Vp-p印加時の透過スペクトルを測定後、同様にD65標準光源における(x、y)値をもとめた。この時、液晶素子1、2、3、4、5、の
電圧無印加時の(x、y)値は、それぞれ(0.3054、0.3009)、(0.3183、0.3118)、(0.3331、0.3148)、(0.2988、0.3030)、(0.2938、0.3009)となった。これらは、D65光源の(x、y)値で
ある(0.3127、0.3290)に対する色差は、それぞれ0.029、0.018、0.025、0.029、0.034となり、大きな差は無かった。
この液晶素子1〜6を80℃恒温槽内に96時間静置した。室温中放冷後、試験前と同様にセルの色彩測定を行った。
80℃保存安定性の判定には試験前後での色彩変化を用いた。色差ΔEは以下の式を用い
て測定した。
ΔE=(x(80℃保存前)−x(80℃保存試験後))^2+(y(80℃保存性)-y(80℃保存試験後))^1/2
色差が0.01以下は安定性良好(○)、0.01を超えるものは安定性不良(×)と評価した。
この評価基準でまとめた結果を表9に示す。また、実際の測定値を、表10に示す。
液晶素子1〜6の応答速度は、室温25℃において測定を行った。また、液晶素子の駆動は100Hzの矩形波を印加し、測定電圧30Vp-pを用いて測定を行った。
光源にハロゲンランフを用い、検出器にフォトダイオードを用いた。液品素子に光を垂直に入射しながら試験波形(100Hzの矩形波)を印加したときの立ち上がり応答時間を測定
した。立ち上がり応答時間が2m秒よりはやいものを○、2m秒よりも遅いものを×で示した。結果を表9に示す。この2m秒という判断基準は、液晶ディスプレイのシャッターとして
用いる場合であれば、描画速度240Hzの場合はもちろん、120Hzであっても、オンオフが可能になる実質的な最低速度となり、これより長くかかるようでは、高級機には実質的に使用しにくくなるしきい値である。また、カメラ等のシャッターやフィルターとして使用する場合には、明るさに応じた素早い応答性が必要であり、このような目的にも2m秒は基準として用いることできる。
一方、E群の色素を欠く比較例1の液晶素子3は、高温保存安定性良好だが応答性が悪く立ち上がり応答速度が2m秒以上となってしまうため、高速で反応することを求められる用途には使いにくい。D群の色素を欠く比較例2及びA群とD群の色素を欠く比較例3の液晶素子4及び5は、応答性良好だが高温保存安定性が悪く、調光素子として性能が不十分であることが示された。また、誘電率異方性が負の液晶を用いた比較例4の液晶素子6は、使用する色素群は同じでも、高温保存安定性及び応答性の両方とも悪く、調光素子として性能が不十分であることが示された。
例2の組成物や、A群の色素もD群の色素も欠いている比較例3の組成物に対し、高温安定性に優れているが、これは、比較例2や3に含まれていると思われる、高温安定性の悪い色素を外して他の色素と入れ替えるのではなく、D群の色素を追加することにより、比較例で高温安定性に悪影響を与えている色素を残しているのに高温安定性が出るという予測しがたい効果が得られている。また比較例1と比較しても、新しくE群の色素を追加することで、応答時間の短縮という効果が得られている。
Claims (4)
- 液晶及び二色性色素を含む液晶組成物であって、
前記液晶組成物中の液晶成分全体の誘電率異方性が正であり、
前記二色性色素は、下記(A)群〜(F)群の各群から、少なくとも1種ずつ選ばれることを特徴とする液晶組成物。
(A)群:下記一般式[A−1]で表されるアゾ系二色性色素。
(B)群:下記一般式[B−1]で表されるアゾ系二色性色素。
(C)群:下記一般式[C−1]又は[C−2]で表されるアゾ系二色性色素。
R6は水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、ハロゲン原子、シクロヘキシル基、又はフェニル基を示し、
R7及びR8は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、ベンジル基、又はシクロヘキシルメチル基を示し、
nは0又は1を示す。)
(D)群:下記一般式[D−1]で表されるアントラキノン系二色性色素。
R11及びR12は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、ハロゲン原子、シクロヘキシル基又はフェニル基を示す。)
(E)群:下記一般式[E−1]で表されるアゾ系二色性色素。
mは2以上の整数を示し、1分子中に2以上存在する環Dは同一であっても異なっていてもよく、
環E及びGは、それぞれ独立に、1,4−フェニレン環、1,4−ナフチレン環、チエノチアゾール環、又はシクロヘキサン−1,4−ジイル環を示し、
pは0〜4の整数を示し、1分子中に2以上存在するEは同一であっても異なっていてもよく、
rは、0又は1を示し、
Lは直接結合、又は2価の連結基であり、
R14〜R17は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、又はシクロヘキシル基を示し、
R18は炭素数1〜20のアルキル基、又は炭素数1〜20のアルコキシ基を示す。)
(F)群:下記一般式[F−1]で表されるアゾ系二色性色素。
R19及びR20は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、シクロヘキシルメチル基、又はフェニルメチル基を示し、
R21は、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、シクロヘキシル基、又はフェニル基を示す。) - 前記液晶成分全体の回転粘性率が140mPa・s以下である、請求項1に記載の液晶組成物。
- 前記液晶成分全体の誘電率異方性が2以上である、請求項1又は2に記載の液晶組成物。
- 請求項1〜3の何れか1項に記載の液晶組成物を、少なくとも一方が透明な1対の電極基板間に挟持してなる、液晶素子。
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