JPH10245561A - 液晶組成物および液晶表示素子 - Google Patents

液晶組成物および液晶表示素子

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JPH10245561A
JPH10245561A JP5012697A JP5012697A JPH10245561A JP H10245561 A JPH10245561 A JP H10245561A JP 5012697 A JP5012697 A JP 5012697A JP 5012697 A JP5012697 A JP 5012697A JP H10245561 A JPH10245561 A JP H10245561A
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JP
Japan
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group
liquid crystal
carbon atoms
crystal composition
alkoxyalkyl
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Application number
JP5012697A
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English (en)
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Masaharu Kaneko
雅晴 金子
Masami Kadowaki
雅美 門脇
Hideki Sato
秀樹 佐藤
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 広い波長域に渡って高いオーダーパラメ
ーターを示し、耐光安定性に優れた、携帯情報端末など
に好適なゲストホスト型液晶組成物と、これを用いた液
晶表示素子を提供する。 【解決手段】 分子軸方向にシアノ基を有しない、3環
性以上の多環性化合物を主成分とするホスト液晶組成物
と、(A)群(アゾ系色素化合物)、(B)群(アゾ系
色素化合物)、(C)群(アントラキノン系色素化合
物)の各群で示される二色性色素を、各群から少なくと
も1種ずつ含むことを特徴とする、ゲストホスト型液晶
組成物と、これを用いた液晶表示素子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は表示素子などに用い
られる液晶表示素子に使用する液晶組成物およびこれを
用いた液晶表示素子に関する。
【0002】
【従来の技術】ホスト液晶組成物に二色性色素を混合し
たゲストホスト型液晶組成物を用いる液晶表示素子は、
視野角の広さ或いは明るさなどに優れているため、将来
の携帯情報機器に用いられる反射型表示用として注目さ
れている。このゲストホスト型液晶表示素子のコントラ
ストなどの表示品質は、使用するゲストホスト型液晶組
成物の二色性ないしはオーダーパラメーターと直接的に
相関するため、従来から高いオーダーパラメーターを示
すゲストホスト型液晶組成物が求められているが、最近
では特に、薄膜トランジスタ方式液晶表示素子(TFT
・LCD)などに使用できるフッ素系などの新しいホス
ト液晶組成物を用いた、高いオーダーパラメーターを示
すゲストホスト型液晶組成物が求められている。
【0003】このゲストホスト型液晶組成物の二色性な
いしはオーダーパラメーターの改良は、用いる二色性色
素とホスト液晶組成物の両面から進められるべきである
が、このうちホスト液晶組成物に関する今迄の研究およ
び改良は、シアノ基を有するビフェニルもしくはシクロ
ヘキシルフェニルのような、2環性の骨格構造を持つ液
晶化合物を主成分とするシアノ系Np液晶組成物用いた
場合に実質的に限定されていた。
【0004】従って、上記のフッ素系等の新しいホスト
液晶組成物を用いた場合には、ホスト液晶組成物の具備
すべき要件が不明であり、従来の常識は必ずしも通用し
ないため、フッ素系Np液晶組成物やNn液晶組成物な
どを用いた、高いオーダーパラメーターを示すゲストホ
スト型液晶組成物の開発は極めて困難であった。最近に
なって本発明者らは、フッ素系などの会合性の弱いホス
ト液晶組成物を用いたゲストホスト型液晶組成物におい
て、3環性以上の多環性液晶成分を主成分とし、液晶性
が低いか又は示さない成分、例えば下記構造に示す2環
性化合物等の非液晶成分ないしはモノ・トロピック成分
などの含有率が低いホスト液晶組成物を用いた方が、同
等なTNIを示し、低液晶性または非液晶性成分の含有
率が高いホスト液晶組成物を用いた場合よりも、優れた
二色性ないしオーダーパラメーターを示すゲストホスト
型液晶組成物を得られるという、新たな知見を得、既に
出願している(特願平7−292560号)。
【0005】
【化8】
【0006】(式中、Rは炭素数1〜8の直鎖状もしく
は分枝鎖状のアルキル基、アルコキシ基、アルコキシア
ルキル基、アルケニル基、フルオロアルキル基、または
フルオロアルケニル基を示す。Xは水素原子、塩素基、
フッ素基などのハロゲン原子、トリフルオロメチル基な
どのフルオロアルキル基、ジフルオロメチル基、トリフ
ルオロメチル基などのフルオロアルコキシ基、フルオロ
クロロメチル基などのフルオロクロロアルキル基、フル
オロクロロメトキシ基などのフルオロクロロアルコキシ
基、フルオロアルケニル基、および炭素数1〜8の直鎖
状もしくは分枝鎖状のアルキル基、アルコキシ基、また
はアルコキシアルキル基を示す。Yは水素原子、塩素
基、フッ素基などのハロゲン原子を示す。) しかし、複数の二色性色素を使用することによって得ら
れるブラック、ダークブルー、ブラウン等の色相を有す
る液晶組成物の場合、上記特願平7−292560号記
載の組成物のように単一の色素を用いた場合とは異な
り、実用に耐えうるゲストホスト型液晶組成物を得るの
は極めて困難であった。すなわち、分子軸方向にシアノ
基を有しない3環性以上の多環性化合物を主成分とし、
かつホスト液晶組成物中に占める3環性以上の多環性化
合物成分の比率が75モル%以上の液晶組成物をホスト
液晶組成物として用いた場合、低温での安定性・耐光性
が良好で、二色比もしくはオーダーパラメーターが優れ
たブラック、ダークブルー、ブラウン等の色相を示すゲ
ストホスト型液晶組成物の実現は困難であった。
【0007】これは、1)色素によって二色比が異な
り、また色素の二色比に波長依存性がある為、複数の二
色性色素を混合して広い範囲で二色比の優れた組成物を
得るのが難しい、2)色素によって溶解性が異なる為、
複数の二色性色素を混合して低温での溶解性に優れた組
成物を得るのが難しい、等の理由からであった。特に携
帯情報端末は屋外で使用されることから、その表示装置
には高い耐光性が要求される。ゲストホスト型液晶組成
物は、含まれる色素が光エネルギーを直接吸収すること
から、高い耐光性を示す液晶組成物の開発をより困難な
ものにしていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記難点の
ない、広い波長領域にわたって高いオーダーパラメータ
ーを示し、特に耐光性の良好なゲストホスト型液晶組成
物を提供することにある。
【0009】
【課題を解決しようとするための手段】本発明者らは、
低温で安定であり、耐光性が良好で、かつ高い二色比ま
たはオーダーパラメータを有するゲストホスト型液晶組
成物を得るために鋭意検討した結果、ある特定の分子構
造を有する二色性色素と、分子軸方向にシアノ基を有し
ない3環性以上の多環性化合物を主成分とし、かつホス
ト液晶組成物中に占める3環性以上の多環性化合物成分
の比率が75モル%以上の液晶組成物を用いることによ
り、従来のゲストホスト型液晶組成物よりも高い二色比
またはオーダーパラメーターを示し、かつ耐光性が良好
であることを見いだし、本発明を完成した。
【0010】すなわち本発明は、ホスト液晶組成物中に
二色性色素を含むゲストホスト型液晶組成物において、
該ホスト液晶組成物が分子軸方向にシアノ基を有しない
3環性以上の多環性化合物を主成分とし、かつ該ホスト
液晶組成物中に占める該3環性以上の多環性化合物成分
の比率が75モル%以上であるホスト液晶組成物中に、
下記(A)群、(B)群、および(C)群で示される二
色性色素を各々の群から少なくとも一種ずつ含むことを
特徴とするゲストホスト型液晶組成物並びにこれを用い
た液晶表示素子に関するものである。 (A)群 下記一般式[I]で表されるアゾ系二色性色素。
【0011】
【化9】
【0012】(式中、R1は水素原子;炭素数1〜12
のアルキル基;炭素数2〜10のアルコキシアルキル
基;炭素数1〜12のアルコキシ基;ハロゲン原子;こ
れらのアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子もしく
はアルコキシアルキル基で置換されていてもよい、シク
ロヘキシル基もしくはフェニル基を表わし、R2は水素
原子;炭素数1〜12のアルキル基;炭素数2〜10の
アルコキシアルキル基;炭素数1〜12のアルコキシ基
もしくはハロゲン原子を表わす。) (B)群 下記一般式[II]で表されるアゾ系二色性色素。
【0013】
【化10】
【0014】(式中、nは0または1であり、R3は水
素原子;炭素数1〜12のアルキル基;炭素数2〜10
のアルコキシアルキル基;炭素数1〜12のアルコキシ
基;ハロゲン原子;これらのアルキル基、アルコキシ
基、ハロゲン原子もしくはアルコキシアルキル基で置換
されていてもよい、シクロヘキシル基もしくはフェニル
基を表わし、R4およびR5は各々独立に、炭素数1〜1
2のアルキル基;炭素数2〜10のアルコキシアルキル
基;炭素数1〜12のアルコキシ基;ハロゲン原子;こ
れらのアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子もしく
はアルコキシアルキル基で置換されていてもよい、ベン
ジル基もしくはシクロヘキシルメチル基を表わす。) (C)群 下記一般式[III]で表されるアントラキノン系二色性
色素。
【0015】
【化11】
【0016】(式中、R6は水素原子;炭素数1〜12
のアルキル基;炭素数2〜10のアルコキシアルキル
基;炭素数1〜12のアルコキシ基;ハロゲン原子;こ
れらのアルキル基、アルコキシアルキル基、ハロゲン原
子もしくはアルコキシ基で置換されていても良い、シク
ロヘキシルフェニル基、フェニルシクロヘキシル基、ビ
フェニル基、ビシクロヘキシル基、シクロヘキシル基も
しくはフェニル基を示し、R7は水素原子;炭素数1〜
12のアルキル基;炭素数2〜10のアルコキシアルキ
ル基;炭素数1〜12のアルコキシ基;ハロゲン原子;
これらのアルキル基、アルコキシアルキル基、ハロゲン
原子もしくはアルコキシ基で置換されていても良い、シ
クロヘキシル基もしくはフェニル基を示す。) 本発明においては、特にホスト液晶組成物中の非液晶性
ないしはモノ・トロピックなどの液晶性の低い成分の比
率が25モル%以下であることが好ましく、10モル%
以下であればより好ましい。
【0017】
【発明の実施の態様】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の液晶組成物はブラック、ダークブルー、ブラウ
ン等の色相を有するものであり、本発明で用いられる色
素は上記のような各群で示されている二色性色素の組み
合わせにより効果を奏するもので、各群の色素はそれぞ
れ公知である。前記一般式[I]で示される色素は例え
ば特開昭58−138767号公報に、一般式[II]で
示される色素は例えば特開昭63−301850号公報
に、一般式[III]で示される色素は例えば特開昭59
−4651号公報に各々記載されている。
【0018】すなわち、前記一般式[I]におけるR1
としては、水素原子;メチル基、エチル基、プロピル
基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、
ノニル基、ドデシル基などの、炭素数1〜12の直鎖状
又は分枝状のアルキル基;メトキシメチル基、ブトキシ
メチル基、エトキシエチル基、ブトキシエチル基等の、
炭素数2〜10の直鎖状又は分枝状のアルコキシアルキ
ル基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキ
シ基、ペントキシ基、オクトキシ基等の、炭素数1〜1
2の直鎖状又は分枝状のアルコキシ基;フッ素原子、塩
素原子、臭素原子等のハロゲン原子;これらのアルキル
基、アルコキシ基、ハロゲン原子もしくはアルコキシア
ルキル基で置換されていてもよい、シクロヘキシル基も
しくはフェニル基が挙げられる。
【0019】R2としては、水素原子;メチル基、エチ
ル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル
基、オクチル基、ノニル基、ドデシル基などの、炭素数
1〜12の直鎖状又は分枝状のアルキル基;メトキシメ
チル基、ブトキシメチル基、エトキシエチル基、ブトキ
シエチル基等の、炭素数2〜10の直鎖状又は分枝状の
アルコキシアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、プロ
ポキシ基、ブトキシ基、ペントキシ基、オクトキシ基等
の、炭素数1〜12の直鎖状又は分枝状のアルコキシ
基;フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子
が挙げられる。
【0020】前示一般式[II]におけるR3としては、
水素原子;メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル
基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ノニル基、
ドデシル基などの、炭素数1〜12の直鎖状又は分枝状
のアルキル基;メトキシメチル基、ブトキシメチル基、
エトキシエチル基、ブトキシエチル基等の、炭素数2〜
10の直鎖状又は分枝状のアルコキシアルキル基;メト
キシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペン
トキシ基、オクトキシ基等の、炭素数1〜12の直鎖状
又は分枝状のアルコキシ基;フッ素原子、塩素原子、臭
素原子等のハロゲン原子;これらのアルキル基、アルコ
キシ基、ハロゲン原子もしくはアルコキシアルキル基で
置換されていてもよい、シクロヘキシル基もしくはフェ
ニル基が挙げられる。
【0021】R4およびR5としては、メチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、
オクチル基、ノニル基、ドデシル基などの、炭素数1〜
12の直鎖状又は分枝状のアルキル基;メトキシメチル
基、ブトキシメチル基、エトキシエチル基、ブトキシエ
チル基等の、炭素数2〜10の直鎖状又は分枝状のアル
コキシアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキ
シ基、ブトキシ基、ペントキシ基、オクトキシ基等の、
炭素数1〜12の直鎖状又は分枝状のアルコキシ基;フ
ッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子;これ
らのアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子もしくは
アルコキシアルキル基で置換されていてもよい、ベンジ
ル基又はシクロヘキシルメチル基が挙げられる。
【0022】前示一般式[III]におけるR6としては、
水素原子;メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル
基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ノニル基、
ドデシル基等の、炭素数1〜12の直鎖状又は分枝状の
アルキル基;メトキシメチル基、ブトキシメチル基、メ
トキシプロピル基、エトキシエチル基、ブトキシエチル
基等の、炭素数2〜10の直鎖状又は分枝状のアルコキ
シアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ
基、ブトキシ基、ペントキシ基、オクトキシ基等の、炭
素数1〜12の直鎖状又は分枝状のアルコキシ基;フッ
素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子;これら
のアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子もしくはア
ルコキシアルキル基で置換されていても良い、シクロヘ
キシルフェニル基、フェニルシクロヘキシル基、ビフェ
ニル基、ビシクロヘキシル基、シクロヘキシル基もしく
はフェニル基が挙げられる。
【0023】R7としては、水素原子;メチル基、エチ
ル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル
基、オクチル基、ノニル基、ドデシル基等の、炭素数1
〜12の直鎖状又は分枝状のアルキル基;メトキシメチ
ル基、ブトキシメチル基、メトキシプロピル基、エトキ
シエチル基、ブトキシエチル基等の、炭素数2〜10の
直鎖状又は分枝状のアルコキシアルキル基;メトキシ
基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペントキ
シ基、オクトキシ基等の、炭素数1〜12の直鎖状又は
分枝状のアルコキシ基;フッ素原子、塩素原子、臭素原
子等のハロゲン原子;これらのアルキル基、アルコキシ
基、ハロゲン原子もしくはアルコキシアルキル基で置換
されていても良い、シクロヘキシル基もしくはフェニル
基が挙げられる。本発明に用いる二色性色素は上述の通
りであるが、[I]〜[III]の各一般式における置換
基は、それぞれ下記のものがより好ましい。すなわち、
前記一般式[I]におけるR1としては炭素数1〜12
の直鎖状又は分枝状のアルキル基、R2としては水素原
子もしくは炭素数1〜12の直鎖状又は分枝状のアルコ
キシ基が好ましい。
【0024】前示一般式[II]におけるR3としては炭
素数1〜12の直鎖状又は分枝状のアルキル基、R4
よびR5としてはそれぞれ、炭素数1〜12の直鎖状又
は分枝状のアルキル基が好ましい。前示一般式[III]
におけるR6としては、炭素数1〜12の直鎖状又は分
枝状のアルキル基で置換された、シクロヘキシル基、フ
ェニル基またはシクロヘキシルフェニル基が、R7とし
ては、水素原子または炭素数1〜12の直鎖状又は分枝
状のアルキル基で置換されたフェニル基が好ましい。本
発明で使用できる色素の例を下記の表1にまとめて示す
が、これらに限定されないことは言うまでもない。
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】
【0027】(A)群、(B)群および(C)群で表さ
れる各群色素の使用量は得ようとする色相によって適宣
選択されるが、例えばブラック、ブラウン、ダークブル
ー等の色相を有する組成物を得るためにはホスト液晶組
成物に対して(A)群色素を0.02〜2.7重量%、
(B)群色素を0.02〜2.7重量%、(C)群色素
を0.06〜9.6重量%使用することが好ましく、二
色性色素の総含有量はホスト液晶材料に対して0.1〜
15重量%、好ましくは0.5〜5重量%である。
【0028】本発明に用いる分子軸方向にシアノ基を有
しない液晶性化合物としては、例えば、日本化学会編;
「液晶の化学」季刊化学総説、No.22(199
4)、p48や、特開平7−173176号公報などに
記載されているフッ素系液晶化合物が挙げられるが、特
に下記のような3環性以上、好ましくは3〜5環性の多
環性の液晶性化合物を主成分とするNp型あるいはNn
型の液晶組成物が挙げられる。
【0029】該液晶化合物は、誘電率異方性(絶対値)
の大きなものを使用するのが好ましいが、液晶組成物の
粘度や液晶温度範囲の調整等のため、誘電率異方性(絶
対値)の小さい液晶化合物を含んでいてもよい。なお、
本発明において3環性以上の多環性成分としては、主鎖
に脂環族構造及び芳香環構造、あるいはこれらにSi等
のヘテロ原子を含む環構造を一分子内に3環以上含むも
のをさす。このような多環性成分の例としては、以下の
ような一般式で表されるものが挙げられる。
【0030】
【化12】
【0031】
【化13】
【0032】
【化14】
【0033】
【化15】
【0034】(式中、R8は炭素数1〜10のアルキル
基、アルコキシ基、アルコキシアルキル基、アルケニル
基、フルオロアルキル基、フルオロアルケニル基、およ
びこれらの基を置換基として有する置換シクロヘキシル
基もしくは置換フェニル基を示す。R9は水素原子、メ
チル基、塩素原子、またはフッ素原子を示す。 X1は塩
素原子、フッ素原子などのハロゲン原子、トリフルオロ
メチル基などのフルオロアルキル基、ジフルオロメトキ
シ基、トリフルオロメトキシ基などのフルオロアルコキ
シ基、フルオロクロロメチル基などのフルオロクロロア
ルキル基、フルオロクロロメトキシ基などのフルオロク
ロロアルコキシ基、フルオロアルケニル基、および炭素
数1〜10のアルキル基、アルコキシ基、または炭素数
2〜11のアルコキシアルキル基を示す。 X2は炭素数
1〜10のアルキル基、アルコキシ基、アルコキシアル
キル基、アルケニル基、フルオロアルキル基、またはフ
ルオロアルケニル基を示す。 Y1〜Y4は各々水素原
子、または塩素原子、フッ素原子などのハロゲン原子を
示す。 Z1〜Z6は各々水素原子、塩素原子、フッ素原
子などのハロゲン原子、またはシアノ基を示す。更に
(1)〜(24)の各化合物において、X1、X2、Y1
〜Y4およびZ1〜Z6の少なくとも1つは、フッ素原子
またはフッ素含有置換基である。) これらの中でもエステル結合で連結しているもの(例え
ば前示式(14)〜(18))以外のものが好ましい。本発明の
ゲストホスト型液晶組成物には、各種の紫外線吸収剤や
酸化防止剤、およびカイラルドーパントとしてコレステ
リックノナノエートなどのステロイド系液晶や前述の液
晶性化合物等の末端置換基に光学活性アルキル基や光学
活性アルコキシ基等を導入したカイラルネマティック液
晶を、0.01〜10%程度添加してもよい。
【0035】本発明のゲストホスト型液晶組成物は、ホ
スト液晶組成物と二色性色素および各種添加剤を振とう
等の操作により混合、溶解させることによって容易に得
ることができる。このように調製されたゲストホスト型
液晶組成物は、ツイストネマチック(TN)モードやス
ーパーツイストネマチック(STN)モード、さらには
日本学術振興会第142委員会編;「液晶デバイスハン
ドブック」日本工業新聞社(1989)、p315〜3
29およびp367〜370などに記載の、Heilm
eier型ゲストホストや相転移型ゲストホスト等の各
種ゲストホストモード等の、電気光学効果が得られるよ
うに処理を施した、少なくとも一方が透明な電極基板間
に挟持させ、日本学術振興会第142委員会編;「液晶
デバイスハンドブック」日本工業新聞社(1989)、
p387〜434などに記載されている各種直接駆動方
式や薄膜トランジスタやMIMなどの能動素子によるア
クティブ駆動方式を組み合わせることにより各種液晶表
示素子を得ることができる。
【0036】このような液晶表示素子の一例として、N
p型液晶組成物を用いたHeilmeir型の透過型液
晶表示素子の電圧印加時(図1)及び無印加時(図2)
の略示的断面図、またNn型液晶組成物を用いた相転移
型の反射型液晶表示素子の電圧印加時(図3)及び無印
加時(図4)の略示的断面図を示した。
【0037】
【実施例】以下に本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はその要旨を越えない限り以下の実施例に
制約されるのではない。 [実施例1]下記の二色性色素(色素−1)を、表2に
示した3環〜4環成分が92モル%、非液晶成分が8モ
ル%であるフッ素系Np型液晶組成物(LC−1)10
0gに溶解させて液晶組成物−Iを調製した。
【0038】
【表3】色素−1 [I−1] 0.76g [II−1] 0.45g [II−3] 0.17g [III−1] 2.10g 得られたゲストホスト型液晶組成物を用いて、図1およ
び図2に示した液晶表示素子を作製した。即ち、透明電
極4を有し、該液晶組成物(6及び7)と接する面にポ
リイミド系樹脂を塗布乾燥後、ラビングしてホモジニア
ス配向処理された2枚のガラス基板3をそれぞれ配向処
理面(配向膜5)を内側になるようにして対向配置(ギ
ャップ50μm)して構成されたセルに、得られたゲス
トホスト型液晶組成物を封入し、液晶表示素子を作成し
た。
【0039】上記素子内ではホスト液晶組成物は、電圧
無印加のとき、液晶分子電極面に平行かつ一定方向に配
列するホモジニアス配向状態をとり、色素分子もホスト
液晶組成物に従って同様の配向をとる。作製したゲスト
ホスト型液晶表示素子の吸収スペクトルを、液晶分子の
配向方向に対して平行に偏光した光および垂直に偏光し
た光の各々を用いて測定し、これら各偏光に対する色素
の吸光度A//およびA⊥を測定した。
【0040】色素の吸光度を測定するに当って、ホスト
液晶組成物およびガラス基板による吸収と、素子の反射
損失に関して補正を行なった。このようにして求めた上
記各偏光に対する色素の吸光度の値A//およびA⊥を用
いて下記の式(1) S=(A//−A⊥)/(2A⊥+A//) ・・・(1) からオーダーパラメーター(S値)を算出した結果、下
記のとおり各波長において高い値を示した。
【0041】
【表4】 波長[nm] S値 608 0.80 564 0.81 499 0.81 465 0.81 [比較例1]実施例1と同じ二色性色素(色素−1)
を、表3に示した3環〜4環成分が70モル%、非液晶
成分が30モル%であるフッ素系Np型液晶組成物(L
C−3)100gに溶解させて液晶組成物−IIIを調整
した。これを用いて、実施例1と同様に素子を作製し、
吸光度を測定してS値を算出した結果、下記の値を得
た。
【0042】
【表5】 波長[nm] S値 608 0.75 564 0.76 499 0.76 465 0.76 実施例1の値と比較して、各波長において低い値であっ
た。
【0043】
【発明の効果】以上述べたように本発明によって、耐光
性が良好で、かつオーダーパラメーターの高いゲストホ
スト組成物による液晶表示素子が可能となり、コントラ
ストの高い表示を得ることができるという効果を有す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる液晶表示素子の例として、Np
型液晶組成物を用いたHeilmeierモードの透過
型液晶表示素子の電圧印加状態の略示的断面図を表す。
【図2】本発明に係わる液晶表示素子の例として、Np
型液晶組成物を用いたHeilmeierモードの透過
型液晶表示素子の電圧無印加状態の略示的断面図を表
す。
【図3】本発明に係わる液晶表示素子の例として、Nn
型液晶組成物を用いた相転移モードの反射型液晶表示素
子の電圧印加状態の略示的断面図を表す。
【図4】本発明に係わる液晶表示素子の例として、Nn
型液晶組成物を用いた相転移モードの反射型液晶表示素
子の電圧無印加状態の略示的断面図を表す。
【表6】
【表7】
【符号の説明】
1 入射光 2 偏光板 3 ガラス基板 4 透明電極 5 配向膜 6 二色性色素分子 7 ホスト液晶組成物(液晶分子) 8 透過光 9 反射層 10 反射光
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G02F 1/137 500 G02F 1/137 500

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ホスト液晶組成物中に二色性色素を含む
    ゲストホスト型液晶組成物において、該ホスト液晶組成
    物が分子軸方向にシアノ基を有しない3環性以上の多環
    性化合物を主成分とし、かつ該ホスト液晶組成物中に占
    める該3環性以上の多環性化合物成分の比率が75モル
    %以上であるホスト液晶組成物中に、下記(A)群、
    (B)群、および(C)群で示される二色性色素を各々
    の群から少なくとも一種ずつ含むことを特徴とするゲス
    トホスト型液晶組成物。 (A)群 下記一般式[I]で表されるアゾ系二色性色素。 【化1】 (式中、R1は水素原子;炭素数1〜12のアルキル
    基;炭素数2〜10のアルコキシアルキル基;炭素数1
    〜12のアルコキシ基;ハロゲン原子;これらのアルキ
    ル基、アルコキシ基、ハロゲン原子もしくはアルコキシ
    アルキル基で置換されていてもよい、シクロヘキシル基
    もしくはフェニル基を表わし、R2は水素原子;炭素数
    1〜12のアルキル基;炭素数2〜10のアルコキシア
    ルキル基;炭素数1〜12のアルコキシ基もしくはハロ
    ゲン原子を表わす。) (B)群 下記一般式[II]で表されるアゾ系二色性色素。 【化2】 (式中、nは0または1であり、R3は水素原子;炭素
    数1〜12のアルキル基;炭素数2〜10のアルコキシ
    アルキル基;炭素数1〜12のアルコキシ基;ハロゲン
    原子;これらのアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原
    子もしくはアルコキシアルキル基で置換されていてもよ
    い、シクロヘキシル基もしくはフェニル基を表わし、R
    4およびR5は各々独立に、炭素数1〜12のアルキル
    基;炭素数2〜10のアルコキシアルキル基;炭素数1
    〜12のアルコキシ基;ハロゲン原子;これらのアルキ
    ル基、アルコキシ基、ハロゲン原子もしくはアルコキシ
    アルキル基で置換されていてもよい、ベンジル基もしく
    はシクロヘキシルメチル基を表わす。) (C)群 下記一般式[III]で表されるアントラキノン系二色性
    色素。 【化3】 (式中、R6は水素原子;炭素数1〜12のアルキル
    基;炭素数2〜10のアルコキシアルキル基;炭素数1
    〜12のアルコキシ基;ハロゲン原子;これらのアルキ
    ル基、アルコキシアルキル基、ハロゲン原子もしくはア
    ルコキシ基で置換されていても良い、シクロヘキシルフ
    ェニル基、フェニルシクロヘキシル基、ビフェニル基、
    ビシクロヘキシル基、シクロヘキシル基もしくはフェニ
    ル基を示し、R7は水素原子;炭素数1〜12のアルキ
    ル基;炭素数2〜10のアルコキシアルキル基;炭素数
    1〜12のアルコキシ基;ハロゲン原子;これらのアル
    キル基、アルコキシアルキル基、ハロゲン原子もしくは
    アルコキシ基で置換されていても良い、シクロヘキシル
    基もしくはフェニル基を示す。)
  2. 【請求項2】 ホスト液晶組成物が、フッ素系のポジ型
    ネマチック(Np)液晶組成物であることを特徴とす
    る、請求項1に記載のゲストホスト型液晶組成物。
  3. 【請求項3】 フッ素系ポジ型ネマチック(Np)液晶
    組成物が、下記の式で表される化合物より選ばれた少な
    くとも1種を含有することを特徴とする、請求項2に記
    載のゲストホスト型液晶組成物。 【化4】 【化5】 【化6】 【化7】 (式中、R8は炭素数1〜10のアルキル基、アルコキ
    シ基、アルコキシアルキル基、アルケニル基、フルオロ
    アルキル基、フルオロアルケニル基、およびこれらの基
    を置換基として有する置換シクロヘキシル基もしくは置
    換フェニル基を示す。R9は水素原子、メチル基、塩素
    原子、またはフッ素原子を示す。 X1はハロゲン原子、
    フルオロアルキル基、フルオロクロロアルキル基、フル
    オロクロロアルコキシ基、フルオロアルケニル基、およ
    び炭素数1〜10のアルキル基、アルコキシ基、または
    炭素数2〜11のアルコキシアルキル基を示す。 X2
    炭素数1〜10のアルキル基、アルコキシ基、アルコキ
    シアルキル基、アルケニル基、フルオロアルキル基、ま
    たはフルオロアルケニル基を示す。 Y1〜Y4は各々水
    素原子またはハロゲン原子を示す。 Z1〜Z6は各々水
    素原子、ハロゲン原子、またはシアノ基を示す。更に
    (1)〜(24)の各化合物において、X1、X2、Y1
    〜Y4およびZ1〜Z6の少なくとも1つは、フッ素原子
    またはフッ素含有置換基である。)
  4. 【請求項4】 ホスト液晶組成物がネガ型ネマチック
    (Nn)液晶組成物であることを特徴とする請求項1に
    記載のゲストホスト型液晶組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の液晶組成物を、少なく
    とも一方が透明な電極付き基板間に狭持したことを特徴
    とする液晶表示素子。
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