JP6485278B2 - 画像処理方法およびx線透視撮影装置 - Google Patents

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Description

本発明は、X線を用いて被検体のX線画像を取得するX線透視撮影装置に関し、特にX線透視によって生成されるX線画像に発生するアーティファクトを除去する画像処理の技術に関する。
医療現場では、X線や電子線などの放射線を癌などの患部に対して照射する放射線治療が広く行われている。このような放射線治療では、放射線を患部に正確に照射する必要がある。しかし患部が心臓や肺などに位置する場合、呼吸や拍動などに起因する被検体の体動によって患部自体が大きく移動するので、定点へ放射線を常時照射する構成では放射線治療の効率が低下する。このような被検体の体動によって移動する患部に放射線治療を行うためのシステムとして、動体追跡照射法による放射線治療装置が提案されている(例えば、特許文献1,2参照)。
動体追跡照射法による従来の放射線治療装置は、被検体の患部を治療するための比較的強い放射線(治療放射線)を照射する治療放射線照射装置と、比較的弱いX線を断続的に照射するX線透視によって被検体のX線画像を断続的に取得するX線透視撮影装置とを備えている。このようなX線透視撮影装置を用いて複数方向からX線透視を行って患部の近傍に載置されたマーカを映すX線画像を断続的に取得し、マーカの位置に基づいて患部の位置を特定する。そして治療法線装置は、特定された被検体の患部位置が予め画定された範囲内にある場合に、被検体に対して治療放射線を照射するよう制御される。
X線透視撮影装置は、X線管とX線検出器とからなる撮像系が複数設けられている。X線管は被検体にX線を照射し、X線検出器はX線を検出してX線検出信号を出力する。近年ではX線検出器としてフラットパネル型X線検出器(FPD)が広く用いられている。FPDにおいて二次元マトリクス状に配設された画素の各々を、所定の方向(読み出し方向)に順次読み出すことにより、各画素におけるX線検出信号がFPDから出力される。そしてFPDの各々から出力されるX線検出信号に基づいてX線画像が生成される。
各撮像系において、X線管の各々がそれぞれ異なる方向から透視X線を照射することにより、それぞれ異なる方向からのX線画像が断続的に取得される。そして各X線画像の情報に基づいて、マーカの三次元位置情報がリアルタイムに算出される。このような動体追跡照射法によりマーカの三次元位置をリアルタイムで特定できるので、被検体の体動によって患部が断続的に移動する場合であっても、患部の移動に応じた高精度の放射線治療を実行できる。
特開2005−111151号公報 特開2014−128412号公報
しかしながら、このような構成を有する従来例の場合には、次のような問題がある。
すなわちX線透視撮影装置において、生成されるX線画像Cに帯状または線状のアーティファクトAFが発生する場合がある(図13左図、矢印参照)。アーティファクトAFの各々は、FPDの読み出し方向Reに直交する方向に延伸している(図13右図)。
アーティファクトAFが発生する原因について、以下に説明するような仮説が考えられる。すなわち治療放射線装置などから照射されるX線が散乱してX線透視撮影装置に設けられるFPDの各々に入射する。そして読み出し方向ReにおけるFPDの部位によって、X線検出信号が読み出される時間に差が生じる。そしてX線検出信号が読み出される時間差に応じて散乱X線の入射量が異なるので、読み出し方向Reに沿って各画素に輝度差(画素値の差)が発生する。従って、散乱X線入射量に基づく画素値の差に応じて、読み出し方向Reに直交する方向に帯状のアーティファクトAFが発生すると考えられる。
このような帯状のアーティファクトAFが発生することにより、X線画像Cに映るX線像の視認性が低下する。帯状のアーティファクトAFをX線画像から除去するための従来の画像処理方法としては、アーティファクトAFが伸びる方向に直交する方向(ここでは読み出し方向Re)に隣接する画素同士において画素値の差を算出する方法が挙げられる(参考文献1:特開2014−42559号公報、参考文献2:国際公開WO2010/134295号)。
すなわち読み出し方向Reに隣接する画素同士の輝度差が予め設定された閾値以上である場合、当該隣接する画素同士において特に目立つアーティファクトが発生していると判断する。そして閾値以上となっている画素値の差を平滑化するように当該画素における画素値をそれぞれ補正することによって、診断の妨げとなっているアーティファクトをX線画像から除去する。
しかしこのような従来の画像処理方法ではアーティファクトの除去が不十分であるという問題が懸念される。すなわち隣接画素同士における画素値の差が閾値以上でないと画素値の補正がされないので、隣接画素同士における画素値の差が閾値以下である場合はアーティファクトが発生しても画像処理によって除去されない。従って、閾値を高い値に設定した場合、従来の画像処理方法では比較的軽度のアーティファクトを除去できないのでX線画像の視認性を十分に向上することは困難となる。
一方で比較的軽度のアーティファクトを除去すべく閾値を低く設定した場合、被検体のX線像を示す、実際のX線検出信号に起因するような小さな輝度差であっても補正の対象となる。その結果、従来の画像処理によって補正されたX線画像において、被検体の患部およびマーカに関して正確な画像情報を得ることが困難になる。
また、従来の画像処理方法では特に移動する患部に対してX線透視を行う場合、X線画像の各々からアーティファクトを好適に除去できないという問題も懸念される。移動する患部を撮影対象とする場合、患部の移動によってX線画像に映るX線像の位置や明るさなどが変化する。従って、それぞれのX線画像においてX線画像全体としての画素値のパターンが大きく異なるので、従来の画像処理方法ではX線画像全体の画素値パターンに応じて、X線画像のそれぞれに対してアーティファクトの除去に適切な閾値を適宜設定する必要がある。
しかしX線画像全体の画素値パターンに応じて、適切なアーティファクトの除去に適切な閾値を適宜設定するには術者に熟練が要求される。またX線透視では一例として15〜30FPS程度のフレームレートでX線画像が生成されるので、多数のX線画像の全てについてそれぞれ適切な閾値を判断して設定することは困難である。その結果、移動する患部に対してX線透視を行う場合、X線画像の各々からアーティファクトを好適に除去することは非常に困難となる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、特に移動する患部におけるX線透視において、X線画像から好適にアーティファクトを除去する画像処理方法およびX線透視撮影装置を提供することを目的とする。
本発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、本発明に係る画像処理方法は、X線管から被検体に対して照射されたX線をX線検出器が検出してX線検出信号に変換するX線変換工程と、前記X線変換工程において変換された前記X線検出信号を用いてX線画像を生成する画像生成工程と、前記画像生成工程において生成された前記X線画像の画素値を、前記X線画像に発生する帯状のアーティファクトが延伸する、前記X線検出器の読み出し方向に直交する方向に平均化して平均画素値プロファイルを生成する画像平均化工程と、前記画像平均化工程において生成された平均画素値プロファイルの全体を近似する近似曲線を算出する近似曲線生成工程と、前記近似曲線生成工程において生成された前記近似曲線の値と、前記平均画素値プロファイルの値との差を差分値として算出する差分値算出工程と、前記差分値算出工程において算出された前記差分値を、前記X線画像における画素値の各々から減算することにより前記X線画像を補正する画像補正工程とを備えることを特徴とするものである。
[作用・効果]本発明に係る画像処理方法によれば、画像平均化工程ではX線画像に発生する帯状のアーティファクトが延伸する方向にX線画像の画素値を平均化して平均画素値プロファイルを生成する。近似曲線生成工程では平均画素値プロファイルの全体を近似する近似曲線を算出し、差分値算出工程では近似曲線の値と平均画素値プロファイルの値との差を差分値として算出する。画像補正工程ではX線画像における画素値の各々から差分値を減算することによりX線画像を補正する。
平均画素値プロファイルはX線画像全体における画素値の傾向を反映するものであるので、平均化工程によりX線画像全体における画素値の傾向についての情報を一括で取得できる。平均画素値プロファイルの全体を平滑化した近似曲線との差分値を算出することにより、画素列の各々について、入射散乱線の影響の大きさに関する情報を正確かつ速やかに取得できる。その結果、X線画像からアーティファクトを除去する画像処理に要する時間を短縮できる。
また差分値は各画素列における、入射散乱線に起因する画素値の変化量をそれぞれ反映している。従って、差分値をX線画像から減算することにより、入射散乱線に起因する画素値の変化量の大きさに応じて、各画素の画素値を適度に補正できる。差分値はX線画像が生成されるたびに、全画素列について自動的かつ速やかに算出される。X線画像の補正はX線画像における画素値から差分値を減算するだけで完了するので、従来の画像処理のように補正の是非を判定する基準となる閾値をX線画像ごとに適宜設定する必要がない。従って術者に経験が要求されることはなく、また術者の負担を大きく低減できる。
そして画像補正工程において補正されたX線画像では、平均画素値プロファイルは近似曲線と等しくなる。すなわち補正前のX線画像の平均画素値プロファイルにおいて、入射散乱線に起因して突出した部分は好適に平滑化され、さらにX線画像全体における画素値の傾向は維持される。従って、実際の被検体のX線像に基づく画素値の情報を保持しつつ、入射散乱線による影響をその大小に依らず好適に補正できる。従って、X線画像からアーティファクトをより精密に除去しつつ、X線画像における画像情報の精度を向上できる。
また、上述した発明において、2フレーム目以降の前記X線画像を生成した場合において前記近似曲線生成工程は省略され、前記差分値算出工程では、前記X線画像について算出された前記平均画素値プロファイルの値と、1フレーム目の前記X線画像において生成された前記近似曲線の値との差を前記差分値として算出することが好ましい。
[作用・効果]本発明に係るX線透視撮影装置によれば、1フレーム目のX線画像についてのみ近似曲線は生成され、2フレーム目以降のX線画像を生成した場合において近似曲線生成工程は省略される。そして差分値算出工程では、X線画像について算出された平均画素値プロファイルの値と、1フレーム目のX線画像において生成された近似曲線の値との差を差分値として算出する。
このような構成では2フレーム目以降のX線画像を生成した場合において近似曲線生成工程は省略されるので、画像処理に要する時間を大きく低減できる。従って、X線画像のフレームレートを上げた場合であっても速やかにX線画像からアーティファクトを除去し、画像処理によって視認性が向上したX線画像を効率よく生成できる。従って、フレームレートと視認性とを向上させたX線画像用いて、治療行為をより好適に進行できる。
また、上述した発明において、前記近似曲線生成工程の後に、直近に生成された前記近似曲線と過去に生成された前記近似曲線とを重み付け処理することにより、処理後近似曲線を算出する重み付け処理工程をさらに備え、前記差分値算出工程では、前記平均画素値プロファイルの値と前記重み付け処理工程で算出された前記処理後近似曲線の値との差を前記差分値として算出することが好ましい。
[作用・効果]本発明に係る画像処理方法によれば、近似曲線生成工程の後に、直近に生成された近似曲線と過去に生成された近似曲線とを重み付け処理することにより、処理後近似曲線を算出する重み付け処理工程をさらに備えている。差分値算出工程では、平均画素値プロファイルの値と重み付け処理工程で算出された処理後近似曲線の値との差を差分値として算出する。
このような構成では、X線画像のフレームごとに生成される近似曲線のパターンが大きく異なる場合であっても、重み付け処理により算出される処理後近似曲線同士のパターンの差は、近似曲線同士のパターンの差より小さくなる。また画像補正手段は、平均画素値プロファイルの値と処理後近似曲線の値との差である差分値をX線画像の各画素値から減算する。すなわち補正されたX線画像における平均画素値プロファイルは処理後近似曲線と一致する。
その結果、補正後のX線画像同士における画素値のパターンの差がより小さくなるので、断続的に複数のX線画像を生成する場合、複数のX線画像同士の間でX線像が急激に変化することを回避できる。そのため、X線透視によって生成されるX線画像群全体としての視認性をより向上できる。
また、上述した発明において、前記近似曲線生成工程は、前記平均画素値プロファイルの全体を近似するn次多項式を前記近似曲線として算出することが好ましい。
[作用・効果]本発明に係る画像処理方法によれば、平均画素値プロファイルの全体を近似する近似曲線として、n次多項式が算出される。n次多項式による近似を行う場合、平均画素値Aのプロットデータをより正確かつ速やかに近似することができる。そのため画像処理によって補正された後のX線画像において、実際の被検体のX線像に基づく画素値の情報がより正確に反映される。さらに画像処理に要する時間をより短縮し、X線透視撮影装置のワークフローをより向上できる。
本発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとってもよい。
すなわち、本発明に係るX線透視撮影装置は、被検体にX線を照射するX線管と、前記被検体を透過したX線を検出してX線検出信号を出力するX線検出手段と、前記X線検出手段が出力するX線検出信号を用いてX線画像を生成する画像生成部と、前記X線画像に発生する帯状のアーティファクトが延伸する、前記X線検出手段の読み出し方向に直交する方向に前記X線画像の画素値を平均化して平均画素値プロファイルを生成する画像平均化手段と、前記平均画素値プロファイルの全体を近似する近似曲線を算出する近似曲線生成手段と、前記平均画素値プロファイルの値と前記近似曲線の値との差を差分値として算出する差分値算出手段と、前記X線画像における画素値の各々から前記差分値を減算することにより前記X線画像を補正する画像補正手段とを備えることを特徴とするものである。
[作用・効果]本発明に係るX線透視撮影装置によれば、画像平均化手段はX線画像に発生する帯状のアーティファクトが延伸する方向にX線画像の画素値を平均化して平均画素値プロファイルを生成する。近似曲線生成手段は平均画素値プロファイルの全体を近似する近似曲線を算出し、差分値算出手段は近似曲線の値と平均画素値プロファイルの値との差を差分値として算出する。画像補正手段はX線画像における画素値の各々から差分値を減算することによりX線画像を補正する。
平均画素値プロファイルはX線画像全体における画素値の傾向を反映するものであるので、平均化工程によりX線画像全体における画素値の傾向についての情報を一括で取得できる。平均画素値プロファイルの全体を平滑化した近似曲線との差分値を算出することにより、画素列の各々について、入射散乱線の影響の大きさに関する情報を正確かつ速やかに取得できる。その結果、X線画像からアーティファクトを除去する画像処理に要する時間を短縮できる。
また差分値は各画素列における、入射散乱線に起因する画素値の変化量をそれぞれ反映している。従って、差分値をX線画像から減算することにより、入射散乱線に起因する画素値の変化量の大きさに応じて、各画素の画素値を適度に補正できる。差分値はX線画像が生成されるたびに、全画素列について自動的かつ速やかに算出される。X線画像の補正はX線画像における画素値から差分値を減算するだけで完了するので、従来の画像処理のように補正の是非を判定する基準となる閾値をX線画像ごとに適宜設定する必要がない。従って術者に経験が要求されることはなく、また術者の負担を大きく低減できる。
そして画像補正手段によって補正されたX線画像では、平均画素値プロファイルは近似曲線と等しくなる。すなわち補正前のX線画像の平均画素値プロファイルにおいて、入射散乱線に起因して突出した部分は好適に平滑化され、さらにX線画像全体における画素値の傾向は維持される。従って、実際の被検体のX線像に基づく画素値の情報を保持しつつ、入射散乱線による影響をその大小に依らず好適に補正できる。従って、X線画像からアーティファクトをより精密に除去しつつ、X線画像における画像情報の精度を向上できる。
また、上述した発明において、前記近似曲線生成手段は1フレーム目の前記X線画像についてのみ前記近似曲線を算出し、前記差分値算出手段は、前記平均画素値プロファイルの値と、前記1フレーム目のX線画像について算出された前記近似曲線の値との差を前記差分値として算出することが好ましい。
[作用・効果]本発明に係るX線透視撮影装置によれば、近似曲線生成手段は1フレーム目のX線画像についてのみ近似曲線を算出する。差分値算出手段は、平均画素値プロファイルの値と、1フレーム目のX線画像について算出された近似曲線の値との差を差分値として算出する。
このような構成では2フレーム目以降のX線画像を生成した場合において近似曲線を生成する工程は省略されるので、画像処理に要する時間を大きく低減できる。従って、X線画像のフレームレートを上げた場合であっても速やかにX線画像からアーティファクトを除去し、画像処理によって視認性が向上したX線画像を効率よく生成できる。従って、フレームレートと視認性とを向上させたX線画像用いて、治療行為をより好適に進行できる。
また、上述した発明において、前記近似曲線生成手段が算出する前記近似曲線の各々を重み付け処理することにより、処理後近似曲線を算出する重み付け処理手段をさらに備え、前記差分値算出手段は、前記平均画素値プロファイルの値と前記処理後近似曲線の値との差を前記差分値として算出することが好ましい。
[作用・効果]本発明に係るX線透視撮影装置によれば、近似曲線生成手段が算出する近似曲線の各々を重み付け処理することにより、処理後近似曲線を算出する重み付け処理手段をさらに備えている。差分値算出手段は、平均画素値プロファイルの値と重み付け処理工程で算出された処理後近似曲線の値との差を差分値として算出する。
このような構成では、X線画像のフレームごとに生成される近似曲線のパターンが大きく異なる場合であっても、重み付け処理により算出される処理後近似曲線同士のパターンの差は、近似曲線同士のパターンの差より小さくなる。また画像補正手段は、平均画素値プロファイルの値と処理後近似曲線の値との差である差分値をX線画像の各画素値から減算する。すなわち補正されたX線画像における平均画素値プロファイルは処理後近似曲線と一致する。
その結果、補正後のX線画像同士における画素値のパターンの差がより小さくなるので、断続的に複数のX線画像を生成する場合、複数のX線画像同士の間でX線像が急激に変化することを回避できる。そのため、X線透視によって生成されるX線画像群全体としての視認性をより向上できる。
また、上述した発明において、前記近似曲線生成手段は、前記平均画素値プロファイルの全体を近似するn次多項式を前記近似曲線として算出することが好ましい。
[作用・効果]本発明に係るX線透視撮影装置によれば、平均画素値プロファイルの全体を近似する近似曲線として、n次多項式が算出される。n次多項式による近似を行う場合、平均画素値Aのプロットデータをより正確かつ速やかに近似することができる。そのため画像処理によって補正された後のX線画像において、実際の被検体のX線像に基づく画素値の情報がより正確に反映される。さらに画像処理に要する時間をより短縮し、X線透視撮影装置のワークフローをより向上できる。
本発明に係る画像処理方法によれば、画像平均化工程ではX線画像に発生する帯状のアーティファクトが延伸する方向に平均化して平均画素値プロファイルを生成する。近似曲線生成工程では平均画素値プロファイルの全体を近似する近似曲線を算出し、差分値算出工程では近似曲線の値と平均画素値プロファイルの値との差を差分値として算出する。画像補正工程ではX線画像における画素値の各々から差分値を減算することによりX線画像を補正する。
平均画素値プロファイルはX線画像全体における画素値の傾向を反映するものであるので、平均化工程によりX線画像全体における画素値の傾向についての情報を一括で取得できる。平均画素値プロファイルの全体を平滑化した近似曲線との差分値を算出することにより、画素列の各々について、入射散乱線の影響の大きさに関する情報を正確かつ速やかに取得できる。その結果、X線画像からアーティファクトを除去する画像処理に要する時間を短縮できる。
また差分値は各画素列における、入射散乱線に起因する画素値の変化量をそれぞれ反映している。従って、差分値をX線画像から減算することにより、入射散乱線に起因する画素値の変化量の大きさに応じて、各画素の画素値を適度に補正できる。差分値はX線画像が生成されるたびに、全画素列について自動的かつ速やかに算出される。X線画像の補正はX線画像における画素値から差分値を減算するだけで完了するので、従来の画像処理のように補正の是非を判定する基準となる閾値をX線画像ごとに適宜設定する必要がない。従って術者に経験が要求されることはなく、また術者の負担を大きく低減できる。
そして画像補正工程において補正されたX線画像では、平均画素値プロファイルは近似曲線と等しくなる。すなわち補正前のX線画像の平均画素値プロファイルにおいて、入射散乱線に起因して突出した部分は好適に平滑化され、さらにX線画像全体における画素値の傾向は維持される。従って、実際の被検体のX線像に基づく画素値の情報を保持しつつ、入射散乱線による影響をその大小に依らず好適に補正できる。従って、X線画像からアーティファクトをより精密に除去しつつ、X線画像における画像情報の精度を向上できる。
実施例1に係るX線透視撮影装置を適用した放射線治療装置の全体構成を説明する概略図である。(a)は放射線治療装置の正面図であり、(b)は放射線治療装置の右側面図である。 実施例1に係るX線透視撮影装置を適用した放射線治療装置の構成を説明する機能ブロック図である。 各実施例に係るX線透視撮影装置の動作の工程を説明するフローチャートである。(a)は実施例1に係るフローチャートであり、(b)は実施例2に係るフローチャートであり、(c)は実施例3に係るフローチャートである。 実施例1に係るステップS1で生成される、補正前画像を示す図である。左図は実際の補正前画像を示す図であり、右図は補正前画像およびアーティファクトを模式的に示した図である。 実施例1に係るステップS2において、平均画素値プロファイルを生成する工程を説明する図である。(a)は平均画素値プロファイルを示す図であり、(b)は平均画素値プロファイルを近似する近似曲線を示す図である。 実施例1において、平均画素値プロファイルとアーティファクトとの位置関係を説明する図である。 実施例1に係るステップS3で生成される、近似曲線を示す図である。 実施例1に係るステップS5で生成される、補正後画像を示す図である。(a)は補正後画像に係る平均画素値プロファイルを示す図であり、(b)は実際の補正後画像を示す図であり、(c)は補正後画像を模式的に示した図である。 実施例1に係るステップS7における動作を説明する図である。(a)は治療放射線を照射すべきと判定される状態を示す図であり、(b)は治療放射線の照射を停止すべきと判定される状態を示す図である。 実施例1の構成による効果を説明する図である。(a)は幅の広い帯状のアーティファクトが発生している状態を示す図であり、(b)は従来に係る画像処理においてm行目における各画素の画素値を示す図であり、(c)は実施例1に係る画像処理において生成される、平均画素値プロファイルと近似曲線とを示す図である。 実施例3に係るX線透視撮影装置の構成を説明する機能ブロック図である。 実施例3の構成による効果を説明する機能ブロック図である。上段は補正前画像を示す図であり、中段は近似曲線を示す図であり、下段は近似曲線の重み付け処理により生成される処理後近似曲線を示す図である。 従来例に係るX線透視撮影装置においてX線画像に発生するアーティファクトを説明するための図である。左図は実際のX線画像を示す図であり、右図はX線画像およびアーティファクトを模式的に示した図である。
以下、図面を参照してこの発明の実施例1を説明する。なおここでは、実施例1に係るX線透視撮影装置を適用した放射線治療装置を用いて動体追跡照射法による放射線治療を行う場合を例にとって説明する。図1(a)は実施例1に係るX線透視撮影装置を適用した、動体追跡照射法による放射線治療装置1の全体構成を説明する正面図であり、図1(b)は放射線治療装置1の全体構成を説明する右側面図である。
放射線治療装置1は図1(a)に示すように、被検体Mを載置させる天板3と、治療放射線照射装置5とX線透視撮影装置7とを備えている。治療放射線照射装置5は治療放射線源5aを備えている。治療放射線源5aは比較的強力な放射線Gを治療用放射線として被検体Mの患部Bに対して照射する。治療用放射線に用いられる放射線GとしてはX線や電子線などが挙げられる。
X線透視撮影装置7は、X線管9aおよびFPD11aからなる第1の撮像系と、X線管9bおよびFPD11bからなる第2の撮像系とを備えている。X線管9aは被検体Mの患部Bに対して第1の方向からX線Haを照射し、X線管9bは被検体Mの患部Bに対して第1の方向と異なる第2の方向からX線Hbを照射する。
FPD11aおよびFPD11bの各々には、X線を検出して電気信号であるX線検出信号に変換する画素が二次元マトリクス状に配設されている。画素の数は適宜変更してよいが、実施例1における画素の数は縦1,024×横1,024であるものとする。FPD11aはX線Haを検出してX線検出信号を出力し、FPD11bはX線Hbを検出してX線検出信号を出力する。
FPD11aおよびFPD11bの各々は、画素の各々が変換したX線検出信号を所定の方向(読み出し方向Re)に読み出すことにより、全画素についてのX線検出信号を出力する。図1の各々において、FPD11aにおける読み出し方向Reを符号Re1で例示し、FPD11bにおける読み出し方向Reを符号Re2で例示するものとする。
X線管9aは台座13aに支持されており、X線管9bは台座13bに支持されている。診断室の床面Wには、平面視で略U字状であるレール15が天板3を囲むように配設されている。台座13aおよび台座13bはレール15に案内されてx方向(天板3の長手方向)およびy方向(天板3の短手方向)に移動可能となるよう構成される。
FPD11aは台座17aに支持されており、FPD11bは台座17bに支持されている。診断室の天井面Yには、平面視で略U字状であるレール19が天板3を囲むように配設されている。台座17aおよび台座17bはレール19に案内されてx方向およびy方向に移動可能となるよう構成される。またX線管9aおよびX線管9bの各々には、X線の照射野を角錐状などに調整するコリメータ21が設けられている。FPD11aおよびFPD11bはX線検出器およびX線検出手段に相当する。
X線管9aおよびFPD11a、並びにX線管9bおよびFPD11bは、それぞれ天板3を挟んで常に対向するように配置される。すなわちX線管9aがレール15に沿って移動すると、FPD11aはレール19に沿って同期的に移動する。またレール15に沿ったX線管9bの移動に同期して、FPD11bはレール19に沿って移動する。その結果、第1の撮像系と第2の撮像系とはそれぞれX線の照射位置および照射方向を変更できる。なおX線Haの照射方向とX線Hbの照射方向とがxz平面上で交差する状態を図1(a)に示し、X線Haの照射方向とX線Hbの照射方向とがyz平面上で交差する状態を図1(b)に示している。実施例1において、z方向は鉛直方向を示している。
X線透視撮影装置7は図2に示すようにX線照射制御部23と、画像処理部25とを備えている。X線照射制御部23はX線管9aおよびX線管9bの各々に接続されており、X線管9aおよび9bの各々から照射されるX線の線量、およびX線を照射させるタイミングなどを制御する。実施例1においてX線照射制御部23は照射X線の線量が比較的低い、X線透視を行うように各X線管を制御する。X線管9aおよび9bの各々はX線照射制御部23の制御に従って、低線量のX線を断続的に照射する。
本発明に特徴的な構成として、画像処理部25は画像生成部27と、平均値演算部29と、近似式演算部31と、差分値演算部33と、画像補正部35とをさらに備えている。画像生成部27はFPD11aおよびFPD11bの各々の後段に設けられておいる。画像生成部27はFPD11aおよび11bの各々から出力されたX線検出信号に基づいて、被検体の患部B、および患部Bの近傍に載置されたマーカRのX線像を映し出すX線画像を断続的に生成する。ここでX線透視によって画像生成部27が生成するX線画像の各々を「補正前画像」とする。
平均値演算部29は補正前画像の各々に対して、読み出し方向Reに直交する方向に画素値を平均化する演算を行うことにより、読み出し方向Reにおける平均画素値プロファイルを生成する。読み出し方向Reに直交する方向は、補正前画像に発生するアーティファクトが延伸する方向に相当する。近似式演算部31は平均値演算部29が生成する平均画素値プロファイルに対して最小二乗法によるn次多項式近似を行い、平均画素値プロファイルを近似する近似曲線を算出する。平均値演算部29は本発明における画像平均化手段に相当する。近似式演算部31は本発明における近似曲線生成手段に相当する。
差分値演算部33は読み出し方向Reに並ぶ各画素列について、平均画素値プロファイルの値と、平均画素値プロファイルを近似する近似曲線上の値との差分を差分値として算出する。画像補正部35は差分値演算部33が算出した差分値を、補正前画像を構成する各画素の画素値から減算することにより、補正前画像の各々を補正する画像処理を行う。画像補正部35による画像処理が実行された後の補正前画像を「補正後画像」とする。差分値演算部33は本発明における差分値算出手段に相当する。
画像補正部35の後段にはマーカ位置演算部37が設けられている。マーカ位置演算部37は画像補正部35によって生成される補正後画像に映るマーカRの位置に基づいて、被検体MにおけるマーカRの三次元位置情報を随時算出する。そしてマーカ位置演算部37はマーカRの三次元位置情報に基づいて、患部Bの現在位置が予め画定された所定の範囲に位置しているか否かを判定する。画像補正部35は本発明における画像補正手段に相当する。
治療放射線照射装置5は治療放射線源5aに加えて放射線照射制御部39を備えている。放射線照射制御部39は治療放射線源5aに接続されており、治療放射線源5aから照射される放射線Gの線量、および放射線Gを照射させるタイミングなどを制御する。放射線照射制御部39は、患部Bの現在位置が予め画定された所定の範囲(治療放射線照射範囲)に位置しているとマーカ位置演算部37が判定した場合に治療放射線源5aから放射線Gを治療放射線として照射する。
X線透視撮影装置7はさらに入力部41と、モニタ43と、記憶部45と、主制御部47とを備えている。入力部41は操作者の指示を入力するものであり、その一例としてキーボード入力式、マウス入力式、またはタッチ入力式のパネルなどが挙げられる。モニタ43は画像補正部35が生成する補正後画像や、マーカ位置演算部37は算出するマーカRの三次元位置情報などを表示する。
記憶部45は画像補正部35が生成する補正後画像の各々や、平均画素値プロファイル、平均画素値プロファイルを近似する近似曲線、差分値演算部33が算出する差分値などの情報を記憶する。主制御部47はX線照射制御部23、画像処理部25、放射線照射制御部39、モニタ43、および記憶部45などの各構成を統括制御する。また主制御部47は図示しない撮像系移動機構を介して、X線管9aおよび9bからなるX線管9、およびFPD11aおよび11bからなるFPD11の各々の移動を制御する。
<動作の説明>
次に実施例1に係るX線透視撮影装置7を適用した、放射線治療装置1の動作について説明する。図3(a)は実施例1に係るX線透視撮影装置7を適用した、放射線治療装置1の動作の工程を説明するフローチャートである。実施例1では放射線治療装置1を用いて、動体追跡照射法による放射線治療を行う場合を例にとって説明する。またX線管9aおよび9bがX線を照射する照射位置は、図1(a)に示す位置とする。
なお図1(a)に示す被検体Mの患部Bは、心臓や肺を例とする、被検体Mの体動によって周期的に移動する部位とする。また患部Bの近傍には予めマーカRが載置されているものとする。マーカRの構成としては、金を例とするX線不透過性の高い材料で構成された、小片や粒状体などが挙げられる。
ステップS1(X線画像の生成)
放射線治療を行うにあたり、まず臥位体勢をとる被検体Mを天板3に載置する。そして被検体Mの呼吸や拍動、すなわち被検体Mの体動によって移動する患部Bの位置情報を得るべく、X線透視によるX線画像の生成を行う。すなわち術者は入力部41を操作してX線管9aおよびX線管9bの各々に対し、それぞれ異なる斜め方向からX線を断続的に照射させる。入力部41に入力される指示の内容は主制御部47を介してX線照射制御部23へ送信される。X線照射制御部23の制御に従い、X線管9aは被検体MへX線Haを照射し、X線管9bはX線Hbを照射する。
被検体Mを透過したX線HaはFPD11aに配設された画素の各々によって検出され、電気信号に変換される。被検体Mを透過したX線HbはFPD11bに配設された画素の各々によって検出され、電気信号に変換される。FPD11aおよび11bの各々は、全画素が変換した電気信号を所定の方向(読み出し方向Re)に順次読み出すことにより、X線検出信号を出力する。
画像生成部27はFPD11aおよび11bの各々が出力するX線検出信号に基づいて、患部BやマーカRのX線像などが映し出されたX線画像を断続的に形成させる。実施例1において、X線透視によるX線画像の生成は例えば15〜30FPS程度のフレームレートで行われる。画像生成部27が生成するX線画像の各々を以下、「補正前画像C」とする。またFPD11aが出力するX線検出信号に基づいて生成される補正前画像Cを補正前画像Caとし、FPD11bが出力するX線検出信号に基づいて生成される補正前画像Cを補正前画像Cbとする。補正前画像Cの生成によりステップS1の工程は終了する。
散乱線入射量の差などに起因する輝度値(画素値)の差により、補正前画像Cの各々には読み出し方向Reに直交する方向に延伸するアーティファクトAFが発生する場合がある(図4(a)、(b))。図4(a)は実際の補正前画像Cであり、アーティファクトAFが発生している位置を矢印で示している。図4(b)は補正前画像Cに発生する帯状または線状のアーティファクトAFを模式的に示す図である。読み出し方向Reに直交する方向すなわちアーティファクトAFの各々が延伸する方向を以下、S方向とする。
図4(b)に示すように、S方向に延伸するアーティファクトAFが発生することにより、補正前画像Cに映る患部BやマーカRなどの視認性が著しく低下する。従って本発明に特徴的なステップS2からステップS5までの工程により、補正前画像CからアーティファクトAFを除去する画像処理を行う。
ステップS2(平均画素値プロファイルの生成)
補正前画像Cの画像処理を行うに際し、まず補正前画像Cの画素値の情報に基づいて平均画素値プロファイルを生成する。補正前画像Pを構成する全画素における画素値の情報は画像生成部27から平均値演算部29へ送信される。平均値演算部29は補正前画像Cの画素値をアーティファクトAFの延伸する方向、すなわちS方向に平均化する演算処理を行うことにより、読み出し方向Reについての平均画素値プロファイルを生成する。
ここで平均画素値プロファイルを生成する工程について詳細に説明する。図5に示すように、補正前画像Cを構成する縦1024×横1024の画素Dについて、m行n列に位置する画素を画素D(m,n)とする。画素D(m,n)における画素値Eについて、画素値E(m,n)とする。実施例1においてS方向は縦の列方向に一致する。
平均値演算部29はn列を構成する1024の画素Dについて、画素値E(1,n)から画素値E(1024,n)までの各画素値Eを平均化することにより、n列目についての平均画素値A(n)を算出する。実施例1において、平均値演算部29は画素値(1,n)から画素値E(1024,n)までの画素列について各画素値Eを加算平均することにより画素値Eの平均化を行い、平均画素値A(n)を算出する。平均化を行うための演算は加算平均の他に相乗平均などの公知の方法を適宜用いてよい。
このような加算平均の演算を1列目から1024列目までの各画素列について行うことにより、読み出し方向Reにおける各画素列について得られた、1024個の平均画素値Aの集団A(1)〜A(1024)を算出する。平均値演算部29は平均画素値の集団A(1)〜A(1024)をプロットすることにより、平均画素値プロファイルPを生成する(図6参照)。平均画素値プロファイルPの縦方向は平均画素値Aを示し、横方向は平均画素値Aに対応する画素Dの、読み出し方向Reにおける位置(n列目)を示している。
読み出し方向ReはX線透視撮影装置7の規格上、予め定められた方向であるので、S方向についても予め定まることなる。そのため平均値演算部29が加算平均を行う方向についても予め定められるので、補正前画像Cが生成されることにより、平均値演算部29は自動的かつ速やかに平均画素値プロファイルPを生成できる。補正用画像Cの全画素について画素値をS方向に平均化し、平均画素値プロファイルPを生成することによりステップS2の工程は終了する。ステップS2は本発明における画像平均化工程に相当する。
アーティファクトAFはS方向に延伸しているので、n列目の画素DにアーティファクトAFが発生する場合、アーティファクトAFが発生しない画素Dの画素値Eと比べて、n列目における画素値Eは全て同じ値だけ変化する。そのためS方向について平均化して得られた平均画素値プロファイルPにおいて平均画素値Aが突出する部分は、特に際立ったアーティファクトAFが発生していると考えられる(図6の符号Lを参照)。
ステップS3(近似曲線の算出)
補正前画像Cについて生成された平均画素値プロファイルPの情報は平均値演算部29から近似式演算部31へ送信される。近似式演算部31は平均画素値プロファイルPを近似する近似曲線Qを算出する(図7参照)。実施例1において、近似式演算部31は平均画素値プロファイルPのデータに対して最小二乗法を用いることにより、平均画素値プロファイルPを近似する近似曲線Qとしてn次多項式F(x)を算出する。近似曲線Qである多項式F(x)の次数nは条件に応じて好適な値を適宜選択してよい。n列目の画素Dに係る近似曲線Qの値をQ(n)とする。Q(n)の値は、n次多項式F(x)にnを代入した値であるF(n)に相当する。
n次多項式F(x)は平均画素値プロファイルPの傾向を好適に反映し、平均画素値プロファイルPを平滑化したデータである。そのため平均画素値プロファイルPにおいて、アーティファクトAFに起因して平均画素値Aが突出している部分Lは、近似曲線Qであるn次多項式F(x)において好適に平滑化される。読み出し方向Reにおける全画素について平均画素値プロファイルPのデータを近似する近似曲線Qを算出することにより、ステップS3の工程は終了する。ステップS3は本発明における近似曲線生成工程に相当する。
ステップS4(差分値の算出)
近似曲線Qの情報、すなわちn次多項式F(x)の情報は平均画素値プロファイルPの情報とともに、近似式演算部31から差分値演算部33へ送信される。差分値演算部33は平均画素値プロファイルPの値と近似曲線Qの値との差分とることにより、差分値Jを算出する。一例として、n列目の画素Dにおける差分値J(n)の値は、n列目の画素列における平均画素値プロファイルPの値すなわち平均画素値Anと、n列目の画素列における近似曲線Qの値すなわちQ(n)との差分によって算出される。ステップS4の工程は本発明における差分値算出工程に相当する。
このように差分値演算部33は、1列目から1024列目までの各々について差分値J(1)〜J(1024)をそれぞれ算出する。算出された差分値J(1)〜J(1024)の情報の各々は、差分値演算部33から画像補正部35へ送信される。また差分値Jの情報の送信と同期して、補正前画像Cの情報が画像生成部27から画像補正部35へ送信される。読み出し方向Reに並び、S方向に延伸する画素列の各々について差分値演算部33が差分値Jを算出することにより、ステップS4の工程は終了する。
ステップS5(X線画像の補正)
画像補正部35は補正前画像Cを構成する全画素の画素値から、差分値Jを減算することにより、補正前画像Cの補正を行う。具体的には1列目の画素Dにおける画素値E(1,1)〜E(1024,1)の各々から、1列目の画素Dについて差分値演算部33が算出した差分値J(1)を減算する。そしてn列目の画素Dにおける画素値E(1,n)〜E(1024,n)の各々から、n列目の画素Dについて差分値演算部33が算出した差分値J(n)を減算する。
このように1列目から1024列目までの各々について、各画素Dにおける画素値Eから、各画素列について算出された差分値Jを減算することにより、画像補正部35は補正前画像Cから差分値Jを減算する補正を行う。画像補正部35によって補正された後の補正前画像Cを以下、「補正後画像T」とする。画像補正部35の実行する補正処理により、補正後画像Tにおける平均画素値プロファイルPtは近似曲線Q、すなわちn次多項式F(x)と等しくなる(図8(a)参照)。
すなわち補正前画像Cにおける平均画素値プロファイルPにおいて突出していた部分は、補正後画像Tにおける平均画素値プロファイルPtにおいて平滑化される(図8(a)、矢印L参照)。その結果、補正前画像Cにおいて発生していたアーティファクトAFは、補正後画像Tにおいて除去される(図8(b)、(c)参照)。図8(b)は実際の補正後画像Tを示す図であり、図8(c)は補正後画像Tを模式的に示す図である。補正後画像Tはモニタ43に表示される。補正後画像Tを生成することにより、ステップS5の工程は終了する。ステップS5は本発明における画像補正工程に相当する。
近似曲線Qは、補正前画像Cの画素値をS方向に平均化して得られた平均画素値プロファイルPのデータを、さらに平滑化したものである。画素Dに入射する散乱線の線量が大きくなると、当該画素Dが出力する画素値Eと、実際の被検体MのX線像に基づく画素値との差が大きくなる。その結果、散乱線の影響がより大きい画素において、より際立ったアーティファクトAFが発生することとなる。従って、アーティファクトAFが際立つ画素では、差分値すなわち平均画素値プロファイルPの値と近似曲線Qの値との差が大きくなる。
また画素Dに入射する散乱線の線量はFPDが画素を読み出す時間差に応じて変化する。そのため散乱線の入射線量に基づく画素値の差(輝度差)は、読み出し方向Reに隣接する画素同士の間において発生する。すなわちm行目における画素D(m,1)〜(m,1024)の各々における、散乱線入射量に基づく画素値の変化量はそれぞれ異なる。一方、n列目における画素D(1,n)〜(1024,n)の各々における、散乱線入射量に基づく画素値の変化量は一定と考えてよい。
従って、n列目における画素Dの画素値Eの各々から、n列目の画素列について算出された差分値J(n)をそれぞれ減算することにより、n列目の画素列を構成する画素Dの全てについて、アーティファクトAFを除去する補正を行うことができる。そして読み出し方向Reにおける各画素列(1列目〜1024列目)について算出された差分値Jをそれぞれ減算することにより、アーティファクトAFを好適に除去する画像処理を、補正前画像Cの全体に対して実行できる。
このようにステップS2〜S5の各工程により構成される画像処理の結果、補正前画像Cにおいて発生していたアーティファクトAFは好適に除去され、患部BおよびマーカRの視認性が向上した補正後画像Tが生成される。ステップS2〜S5に係る画像処理工程は、FPD11aの出力信号に基づく補正前画像Caと、FPD11bの出力信号に基づく補正前画像Cbとの各々に対して行われる。補正前画像Caに対して画像補正部35が補正した画像を補正後画像Taとし、補正前画像Cbに対して画像補正部35が補正した画像を補正後画像Tbとする。
ステップS6(マーカの位置を算出)
アーティファクトを除去する画像処理が行われた後、補正後画像Tを用いてマーカの位置を算出する。すなわち補正後画像Taおよび補正後画像Tbの画像情報はそれぞれ画像補正部35からマーカ位置算出部37へ送信される。マーカ位置算出部37は補正後画像Taおよび補正後画像Tbの各々に映し出されるマーカRの位置に基づいて、被検体MにおけるマーカRの三次元位置情報を算出する。
X線管9aおよびX線管9bはそれぞれ異なる斜め方向からX線を照射しているので、補正後画像Taおよび補正後画像Tbの各々はそれぞれ異なる方向からマーカRを映した画像となる。そのためマーカ位置算出部37は補正後画像Taおよび補正後画像Tbを用いてマーカRの三次元位置情報を算出できる。また補正後画像Taおよび補正後画像Tbの各々からはアーティファクトAFが好適に除去されているのでマーカRの視認性が大きく向上している。従って、ステップS2からS5までの画像処理工程により、マーカ位置算出部37はより正確にマーカRの三次元位置情報を算出できる。マーカRの三次元位置情報を算出することにより、ステップS6に係る工程は終了する。
ステップS7(治療放射線照射の判定)
マーカ位置算出部37はさらにマーカRの三次元位置情報に基づいて、治療放射線である放射線Gを照射すべきか否かを判定する。被検体Mにおける患部Bの位置は、被検体Mの体動に従って周期的に移動する。患部Bの近傍に載置されたマーカRと患部Bとの相対位置は不変であるので、被検体Mの体動に起因する患部Bの移動に従ってマーカRの三次元位置は周期的に変位する。
マーカRの三次元位置が治療放射線の照射に適した位置である、治療放射線照射範囲Vの範囲内にある場合、マーカ位置算出部37は放射線Gを照射すべきであると判定する。一方でマーカRの三次元位置が治療放射線照射範囲Vの範囲外にある場合、マーカ位置算出部37は放射線Gの照射を停止すべきであると判定する。
すなわち図9(a)に示すように補正後画像Tに映るマーカRが、予め画定された治療放射線照射範囲Vの範囲内にある場合、マーカ位置算出部37は主制御部47を介して、放射線照射制御部39へ放射線Gを照射する内容の制御信号を送信する。放射線照射制御部39は制御信号に従って、治療放射線源5aから放射線Gを被検体Mへ照射する。この場合、患部Bは放射線Gが好適に照射される位置に移動しているので、放射線Gによる放射線治療を効果的に行うことができる。
図9(b)に示すように補正後画像Tに映るマーカRが、予め画定された治療放射線照射範囲Vの範囲外にある場合、マーカ位置算出部37は主制御部47を介して、放射線照射制御部39へ放射線Gを停止する内容の制御信号を送信する。放射線照射制御部39は制御信号に従って、放射線Gの照射を停止するように治療放射線源5aを制御する。この場合、患部Bの位置は放射線Gが好適に照射される範囲から外れているので、無用な放射線Gによる被曝を回避できる。
治療放射線照射の判定は、補正後画像Tの各々を用いて算出されるマーカRの三次元位置情報に基づいて行われる。補正後画像TはアーティファクトAFを好適に除去する画像処理によって視認性が向上しているので、マーカ位置算出部37は治療放射線照射の判定をより正確に実行できる。治療放射線照射の可否を判定することにより、ステップS7の工程は終了する。
ステップS7の終了後、X線透視を続行するか否かを判断して処理を分岐する。さらにマーカRを追跡すべくX線透視を続行する場合はステップS1に戻ってステップS1〜S7の各工程を繰り返す。すなわちステップS1において15〜30FPSのフレームレートで生成される補正前画像Cの各々についてステップS2〜S5に係る画像処理を行い、補正後画像Tを生成する。そしてステップS6〜S7において補正後画像Tに基づいてマーカRの位置を算出し、放射線Gの照射の可否を判定する。放射線治療をこれ以上行わない場合はX線透視を停止し、全ての工程を終了させる。
<実施例1の構成による効果>
実施例1に係るX線透視撮影装置7は平均値演算部29と、近似式演算部31と、差分値演算部33と、画像補正部35とを備えている。平均値演算部29は補正前画像に対してアーティファクトAFが延伸する所定の方向Sへ画素値を平均化することにより平均画素値プロファイルPを生成する。近似式演算部31は多項式近似を行うことにより、平均画素値プロファイルPの全体を近似する近似曲線Qを算出する。差分値演算部33はアーティファクトAFの延伸方向Sに延伸し、読み出し方向Reに並ぶ画素列の各々について、平均画素値プロファイルPの値と近似曲線Qの値との差を差分値として算出する。
平均画素値プロファイルPは読み出し方向Reにおける補正前画像全体の画素値の傾向を反映するものである。近似曲線Qは平均画素値プロファイルP全体の傾向を反映しつつ、平均画素値プロファイルPを好適に平滑化したものである。そして差分値演算部33がS方向へ延伸する画素列の各々について算出する差分値は、アーティファクトの原因である散乱線が画素値に与える影響の大きさを反映している。画像補正部35は補正前画像における画素値の各々から差分値を減算することにより、補正前画像における画素値の各々は好適に平滑化される。その結果、画像補正部35が行う画像補正によって、補正前画像からアーティファクトを好適に除去できる。
所定の方向Sへ延伸するアーティファクトを除去する場合、従来の画像処理方法ではS方向と直交する、読み出し方向Reに隣接する画素同士の画素値の差が、所定の閾値を超えるか否かを判断する。そして画素値の差が閾値を超える場合において当該隣接画素の画素値を平滑化するような補正を行う。しかしこのような従来の方法では、読み出し方向Reに隣接する画素同士の組み合わせ全てにおいてそれぞれ差分をとり、閾値と比較する演算処理が必要となるので画像処理に要する時間が長くなる。また設定する閾値の値が高い場合は非常に際立ったアーティファクトしか除去できず、画像の補正が不十分となる。一方で設定する閾値の値が低い場合は必要以上に輝度差を平滑化する結果、実際の被検体MのX線像に基づく輝度差まで平滑補正するのでX線画像情報の精度が著しく低下する。
そこで実施例1に係る構成では、平均画素値プロファイルPと近似曲線Qとの差分値Jを補正前画像から減算する補正を行う。平均画素値プロファイルPを生成することにより、補正前画像全体における画素値の傾向についての情報を一括で取得できる。そして平均画素値プロファイルPの全体を平滑化した近似曲線Qとの差分値Jを算出することにより、読み出し方向Reに並ぶ画素列の各々について、入射散乱線の影響の大きさに関する情報を正確かつ速やかに取得できる。その結果、補正前画像からアーティファクトを除去する画像処理に要する時間を短縮できる。差分値Jを補正前画像から減算することにより、その大きさに依らず、入射散乱線に起因する画素値の変化量をより正確に補正できる。
また補正前画像から差分値を減算して生成される補正後画像では、S方向に平均化して得られる平均画素値プロファイルPtは近似曲線Qと等しくなる。すなわち補正前画像の平均画素値プロファイルPにおいて入射散乱線に起因して突出した部分は好適に平滑化され、さらに平均画素値プロファイルP全体の傾向は維持される。従って、実際の被検体MのX線像に基づく画素値の情報を保持しつつ、入射散乱線による影響をその大小に依らず好適に除外できる。従って、補正前画像からアーティファクトをより精密に除去しつつ、補正後画像における画像情報の精度を向上できる。
また実施例1に係る構成では、幅広い帯状のアーティファクト全体を好適に除去できる効果も期待できる。このような効果について以下、図9の各々を用いて説明する。ここでは図10(a)に示すように、斜線で示す帯状のアーティファクトAFが補正前画像Cにおけるn列目の画素Dから、(n+5)列目の画素Dまでの幅広い範囲において発生しているものとする。
従来の画像処理方法ではアーティファクトAFの延伸する方向Sと直交する方向、すなわち方向Reに隣接する画素同士の画素値Eの差と、所定の閾値とを比較して補正の可否を判定する。一例としてm行目の各画素Dについて判定する場合、m行目における画素値Eをそれぞれ算出する。図10(b)はm行目における画素Dの画素値Eを模式的にグラフ化したものである。
図10(b)に示すように、アーティファクトAFの端部においては隣接画素同士における画素値Eの差は大きい。すなわち画素D(m,n)における画素値E(m,n)と画素値E(m,n−1)との差や、画素値E(m,n)と画素値(m,n+1)との差は一般的に閾値より大きくなる。従って、アーティファクトAFの端部に位置する画素D(m,n)では、従来の画像処理方法においても画素値Eの補正が行われる。
しかし帯状のアーティファクトAFの中央部においては隣接画素同士における画素値Eの差は非常に小さくなる。すなわち画素値E(m,n+1)と画素値E(m,n+2)との差や、画素値E(m,n+2)と画素値(m,n+3)との差は一般的に閾値より小さくなる。従って、従来の方法ではアーティファクトAFが発生しているに関わらず、中央部に位置する画素D(m,n+2)や画素D(m,n+3)などに対しては画素値Eの補正が行われない。その結果、広い帯状のアーティファクトAFを十分に除去できない。
また図10(a)に示すように、(n+5)列目の画素DにおいてアーティファクトAFが発生する範囲は比較的狭い。そのため設定する閾値の大きさによっては、画素値E(m,n+5)と画素値E(m,n+6)との差が閾値を下回る。その結果、アーティファクトAFが発生しているにも関わらず、画素D(m,n+5)において画素値Eの補正が実行されなくなる。このように、従来の画像処理方法ではアーティファクトAFを適切に除去することが困難である。またアーティファクトAFを除去するにはX線画像のフレームごとに、適切な閾値を適宜設定する必要がある。従って、術者は閾値を適宜設定するために多大な負担を受けることとなり、また適切な閾値を設定するには術者に経験が要求される。
これに対して、実施例1に係る画像処理では補正前画像Cの平均画素値プロファイルPと、近似曲線Qとを算出する。そして散乱線に基づくアーティファクトAFの影響の大きさを反映する値として、平均画素値プロファイルPの値と近似曲線Qの値との差分値Jを算出する。図10(c)は補正前画像Cの平均画素値プロファイルPと、近似曲線Qとをそれぞれ模式的に示したグラフ図である。
図10(c)に示すように、(n+1)列目から(n+4)列目までの画素DではアーティファクトAFの影響が大きい。そのため(n+1)列目から(n+4)列目までのいずれの画素列においても平均画素値プロファイルPの値と近似曲線Qの値との差分値Jが大きくなる。従って、アーティファクトAFの端部のみならず、中央部においても画素Dの画素値Eは大きく補正されるので、幅の広いアーティファクトAFの全体を補正前画像Cから好適に除去できる。
また、n列目や(n+5)列目の画素DではアーティファクトAFの影響が小さくなるに従って差分値Jが小さくなる。そして(n−1)列目のようにアーティファクトAFが発生しない画素Dでは差分値Jがほぼ0となる。従って、方向Reにおける各画素列について、補正前画像Cにおける画素値Eから差分値Jを減算することにより、アーティファクトAFの影響の大きさに応じて各画素Dの画素値Eを適度に補正できる。
アーティファクトAFの影響の大きさを反映する差分値Jは、補正前画像Cが生成されるたびに、読み出し方向Reにおける全画素列について自動的かつ速やかに算出される。実施例1における画像処理では、補正前画像Cにおける画素値Eから差分値Jを減算するだけで完了するので、従来の画像処理のように画像フレーム毎に閾値を適宜設定する必要がない。従って術者に経験が要求されることはなく、また術者の負担を大きく低減できる。
次に、図面を参照してこの発明の実施例2を説明する。実施例2に係るX線透視撮影装置の全体構成は図1および図2に示す実施例1の全体構成と同様である。但しX線透視撮影装置の動作の工程ついて、実施例1と実施例2とは一部相違する。図3(b)は実施例2に係るX線透視撮影装置の動作の工程を説明するフローチャートである。ここでkフレーム目の補正前画像Cを平均化して算出される平均画素値プロファイルPを「平均画素値プロファイルPk」とする。そして平均画素値プロファイルPkの全体を近似する近似曲線を「近似曲線Qk」とする。
実施例1ではステップS1において生成される補正前画像Cの各々について、平均値演算部29は平均画素値プロファイルPを生成し、さらに近似式演算部は近似曲線Qを算出する。すなわちkフレーム目の補正前画像Cに対応する平均画素値プロファイルPkおよび近似曲線Qkが算出される。そして差分値演算部33は平均画素値プロファイルPkの値と近似曲線Qkの値との差分をとることにより、差分値Jを算出する。
一方、実施例2では補正前画像Cの各々について、平均値演算部29は平均画素値プロファイルPを生成する。但し2フレーム目以降の補正前画像Cに対して画像処理を行う場合であっても、近似式演算部31は1フレーム目の補正前画像C1に基づいて算出された近似曲線Q1を適用する。すなわち差分値演算部33はkフレーム目の補正前画像Cに対する画像処理において、平均画素値プロファイルPkの値と近似曲線C1の値との差分をとることにより、差分値Jを算出する。
図3(a)に示すように、実施例1ではX線透視によって補正前画像Cが断続的に生成されるたびに、ステップS1〜S7までの工程を繰り返す。一方で実施例2では図3(b)に示すように、1フレーム目の補正前画像Cが生成された場合はステップS1〜S7までの工程を実行する。そして2フレーム目以降の補正前画像Cが生成された場合はステップS3の工程を省略する。すなわちステップS2において平均画素値プロファイルPが生成された後、ステップS4に進んで差分値の算出を行う。
<実施例2の構成による効果>
実施例2に係るX線透視撮影装置では、1フレーム目の補正前画像について算出された近似曲線Q1を2フレーム目以降の補正前画像に対して適用する。この場合、平均画素値プロファイルの全体を近似する多項式近似を行って近似曲線Qを算出する工程は、2フレーム目以降において省略できる。その結果、補正前画像からアーティファクトを除去する画像処理に要する時間を大きく低減できる。
動体追跡照射法によって放射線治療を行う場合、撮像系の位置を所定の位置に固定した状態でX線透視を行い、複数枚の補正前画像を生成する。そのためX線透視撮影装置において、FPDに対する散乱線の入射パターンは一定である場合、補正前画像Cの各々においてアーティファクトAFが発生し易い領域はいずれも略同じである。従って、1フレーム目の補正前画像について算出された近似曲線Q1を2フレーム目以降の補正前画像の画像処理に流用した場合であっても、補正前画像から帯状のアーティファクトAFを好適に除去できる。
そして実施例2に係る構成では補正前画像の画像処理に要する時間を低減できるので、X線透視のフレームレートを上げた場合であっても速やかに補正前画像から帯状のアーティファクトAFを除去し、視認性の高い補正後画像Tを効率よく生成できる。従って、フレームレートのより高い補正後画像Tを用いることにより、移動するマーカの位置をより精度良く追跡できるので、放射線照射装置1による治療効果をさらに向上できる。
次に、図面を参照してこの発明の実施例3を説明する。図11に示すように、実施例3に係るX線透視撮影装置7Aは、重み付け処理部49をさらに備えるという点で実施例1に係るX線透視撮影装置7の構成と相違する。
<実施例3に特徴的な構成>
重み付け処理部49は近似式演算部31の後段に設けられており、差分値演算部33の前段に設けられている。重み付け処理部49は近似式演算部31が生成した近似曲線の各々を適宜重み付け加算する演算処理をすることにより、直近に生成された補正前画像を補正するために用いる近似曲線を新たに生成する。重み付け処理部49が重み付け演算処理を行う構成としてはリカーシブフィルタなどが挙げられる。重み付け処理部49は本発明における重み付け処理手段に相当する。
図3(c)は実施例3に係るX線透視撮影装置の動作の工程を説明するフローチャートである。ステップS1〜S3までの工程について、実施例3は実施例1と共通する。すなわちステップS1においてkフレーム目に生成される補正前画像Cの各々について、平均値演算部29はS方向に画素値を平均化することにより、平均画素値プロファイルPkを生成する(ステップS2)。そして近似式演算部31は平均二乗法を用いた多項式近似により、平均画素値プロファイルPkの全体を近似する高次多項式を近似曲線Qkとして算出する(ステップS3)。
ここで補正前画像Cのフレーム数に応じて工程を分岐する。すなわち画像生成部27が1フレーム目の補正前画像Cを生成した場合、ステップS3からステップS4に進み、以下実施例1と同様にステップS4〜S7までの工程を実行する。一方、画像生成部27が2フレーム目以降の補正前画像Cを生成した場合、ステップS3の終了後にステップS3−2の工程へ進行する。ここで実施例3に特徴的なステップS3−2の工程について説明する。
ステップS3−2(重み付け処理)
ステップS3においてkフレーム目の補正前画像Cに係る近似曲線Qkが算出された後、近似曲線Qkの情報は近似式演算部31から重み付け処理部49へ送信される。また重み付け処理部49には1フレーム目から(k−1)フレーム目までの各補正前画像Cに係る近似曲線Q1〜Q(k−1)までの情報がそれぞれ送信されている。
重み付け処理部49は近似曲線Q1〜Qkに基づいて、適宜重み付け処理を実行することにより、kフレーム目の補正前画像Cを補正するために実際に用いる近似曲線を新たに算出する。重み付け処理部49の実行する重み付け処理によって算出される近似曲線を以下、「処理後近似曲線Z」とする。またkフレーム目の補正前画像Cを補正するために用いられる処理後近似曲線Zを以下、「処理後近似曲線Zk」とする。
処理後近似曲線Znを算出するための重み付け処理に関する演算処理の方法は適宜選択してよい。処理後近似曲線Zkは一例として、0<α<1を満たす定数αと、近似曲線Q(k−1)および近似曲線Qkとを用いて、以下の(1)で示す式を用いて算出される。αの値としては一例として0.2〜0.3程度であることが好ましい。
Zk=(1−α)・Q(k−1)+α・Qk … (1)
なお、処理後近似曲線Zkの算出に用いられる数式は近似曲線Qに限ることはなく、Q(k−1)の代わりにZ(k−1)など、過去の補正前画像フレームに適用された処理後近似曲線Zの式を用いてもよい。またQ1〜Q(k−1)やZ1〜Z(k−1)までの数式から複数選択して処理後近似曲線Zkの算出に用いてもよい。処理後近似曲線Znの情報は重み付け処理部49から差分値演算部33へ送信される。重み付け処理部49が処理後近似曲線Znを算出することにより、ステップS3−2の工程は終了し、ステップS4に進む。
ステップS4(差分値の算出)
実施例1に係るステップS4において、差分値演算部33は平均画素値プロファイルPkの値と近似曲線Qkの値との差分をとることにより、kフレーム目の補正前画像Cから減算補正するための差分値Jを算出する。一方、実施例3に係るステップS4において、差分値演算部33は平均画素値プロファイルPkの値と処理後近似曲線Zkの値との差分をとることにより、kフレーム目の補正前画像Cから減算補正するための差分値Jを算出する。
ステップS5以降の工程について、実施例3と実施例1とは共通する。すなわち画像補正部35は、ステップS4において算出された差分値Jを補正前画像Cの各画素値から減算することにより、補正後画像Tを生成する(ステップS5)。マーカ位置算出部37はFPD11aおよび11bの各々に基づく補正後画像Tを用いて、マーカRの三次元位置情報を算出する(ステップS6)。さらにマーカ位置算出部37はマーカRが治療放射線照射範囲Vの範囲内にあるか否かに基づいて、治療放射線である放射線Gの照射の可否を判定する(ステップS7)。
実施例3に係るX線透視撮影装置7Aは重み付け処理部49を備えており、生成された近似曲線の各々に対して適宜重み付け処理を行うことによって処理後近似曲線を生成する。そして差分値演算部33は平均画素値プロファイルPkの値と処理後近似曲線Zkの値との差分をとることにより差分値Jを算出し、画像補正部35は補正前画像Cの各画素値から差分値Jをそれぞれ減算することにより補正後画像Tを生成する。
<実施例3の構成による効果>
このような実施例3に係る構成では、画像フレーム間で輝度パターンが大きく変化する場合であっても、X線透視によって断続的に得られるX線画像群の全体、すなわち動画全体についての視認性が低下することを回避できる。X線透視では例えば15〜30FPS程度の高いフレームレートで多数のX線画像を生成し、生成されたX線画像群を断続的に表示する。術者はいわゆる動画として表示されるX線画像群を参照して各種治療行為を実行する。
動体追跡照射法による放射線治療では、被検体の体動により周期移動する患部Bを関心部位としてX線透視を行う。そのため図12の上段に示すように、kフレーム目の補正前画像C(上段左図)に映る患部Bの位置と、(k+1)フレーム目の補正前画像C(上段右図)に映る患部Bの位置とは読み出し方向Reについて異なる場合がある。この場合は図12の中段に示すように、kフレーム目の補正前画像Cに基づく近似曲線Qkのパターン(中段左図)と、(k+1)フレーム目の補正前画像Cに基づく近似曲線Q(k+1)のパターン(中段右図)とは大きく異なる。
実施例1に係る画像処理では補正前画像Cのフレームごとに算出された近似曲線Qをそのまま用いて差分値Jを算出するので、補正後画像Tに係る平均画素値プロファイルPtは近似曲線Qと一致する(図8(a))。そのため患部Bの位置が方向Reにおいて高速で移動する場合、実施例1に係る画像処理ではkフレーム目の補正後画像Tにおける画素値のパターンと、(k+1)フレーム目の補正後画像Tにおける画素値のパターンが大きく異なる。その結果、動画全体において、画像フレーム間でX線像が急激に変化する事態が発生する。
一方、実施例3に係る画像処理では、補正前画像Cのフレームごとに算出された近似曲線Qの各々に対して適宜重み付け処理を行う事により処理後近似曲線Zを算出する。このような構成では、近似曲線Qkのパターンと近似曲線Q(k+1)のパターンとが大きく異なる場合であっても、重み付け処理により算出される処理後近似曲線Z(k+1)のパターンは、近似曲線Qkのパターンとの差がより小さくなる(図12下段、点線)。
差分値演算部33は平均画素値プロファイルPkの値と処理後近似曲線Zkの値との差分をとることにより差分値Jを算出し、画像補正部35は補正前画像Cの各画素値から差分値Jをそれぞれ減算することにより補正後画像Tを生成する。従って、実施例3において、(k+1)フレーム目の補正後画像Tに基づく平均画素値プロファイルPt(k+1)は処理後近似曲線Z(k+1)と一致する。
その結果、kフレーム目の補正後画像Tにおける画素値のパターンと、(k+1)フレーム目の補正後画像Tにおける画素値のパターンとの差がより小さくなるので、フレーム間におけるX線像が急激に変化することを回避できる。そのため、実施例3では動画全体としての視認性をより向上できる。
本発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
(1)上述した各実施例では、近似曲線Qとしてn次多項式を算出する方法は最小二乗法に限ることはなく、ルジャンドル多項式近似やエルミート多項式近似など公知の算出方法を用いてよい。また近似曲線Qの構成についても、平均画素値プロファイルPを近似するものであればn次多項式に限ることはなく、移動平均などの他の近似曲線であってもよい。
移動平均法を用いて近似する場合、平均画素値プロファイルPの傾向を好適に反映するような、移動平均をとる区間Fを設定する。そしてF個の連続する平均画素値Aに基づいて、移動平均を近似曲線Qとして算出する。但し、読み出し方向Reにおける全ての平均画素値Aのプロットデータをより正確かつ速やかに近似することができるという点で、n次多項式によって近似する手法が特に好ましい。
(2)上述した各実施例では、治療放射線照射装置5を備えた、動体追跡撮影法による放射線治療装置1を例にとって説明したが、各実施例に係る画像処理の構成は任意のX線透視撮影装置について適用できる。すなわち放射線治療装置1から治療放射線照射装置5やレール15などの構成を省略した、一般的なX線透視撮影装置などに適用してよい。さらに具体例を挙げるとC型アームの一端にX線管9が設けられ、C型アームの他端にFPD11が設けられた、1組の撮像系を有するX線透視撮影装置に適用できる。
(3)上述した各実施例では、X線管9およびFPD11からなる撮像系を2組設ける構成となっているが、撮像系の数は適宜増減してよい。また比較的線量の弱いX線を断続的に照射するX線透視によってX線画像を取得する構成のみならず、比較的線量の強いX線を照射するX線撮影によってX線画像を取得する構成に対しても各実施例に係る画像処理を適用できる。
(4)上述した各実施例では、アーティファクトAFが読み出し方向Reに直交する方向に延伸する場合を例として説明しているが、補正前画像Cにおいて発生するアーティファクトAFが延伸する方向は読み出し方向Reに直交する方向でなくともよい。この場合、平均値演算部29はアーティファクトAFが延伸する方向へ補正前画像Cの画素値を平均化することにより、平均画素値プロファイルPを生成できる。
1 …放射線治療装置
3 …天板
5 …治療放射線照射装置
7 …X線透視撮影装置
9 …X線管
11 …FPD(X線検出手段)
21 …コリメータ
23 …X線照射制御部
25 …画像処理部
27 …画像生成部
29 …平均値演算部
31 …近似式演算部(近似曲線算出手段)
33 …差分値演算部(差分値算出手段)
35 …画像補正部(画像補正手段)
37 …マーカ位置算出部
39 …放射線照射制御部
47 …主制御部
49 …重み付け処理部(重み付け処理手段)

Claims (8)

  1. X線管から被検体に対して照射されたX線をX線検出器が検出してX線検出信号に変換するX線変換工程と、
    前記X線変換工程において変換された前記X線検出信号を用いてX線画像を生成する画像生成工程と、
    前記画像生成工程において生成された前記X線画像の画素値を、前記X線画像に発生する帯状のアーティファクトが延伸する、前記X線検出器の読み出し方向に直交する方向に平均化して平均画素値プロファイルを生成する画像平均化工程と、
    前記画像平均化工程において生成された平均画素値プロファイルの全体を近似する近似曲線を算出する近似曲線生成工程と、
    前記近似曲線生成工程において生成された前記近似曲線の値と、前記平均画素値プロファイルの値との差を差分値として算出する差分値算出工程と、
    前記差分値算出工程において算出された前記差分値を、前記X線画像における画素値の各々から減算することにより前記X線画像を補正する画像補正工程とを備えることを特徴とする画像処理方法。
  2. 請求項1に記載の画像処理方法において、
    2フレーム目以降の前記X線画像を生成した場合において前記近似曲線生成工程は省略され、
    前記差分値算出工程では、前記X線画像について算出された前記平均画素値プロファイルの値と、1フレーム目の前記X線画像において生成された前記近似曲線の値との差を前記差分値として算出する画像処理方法。
  3. 請求項1に記載の画像処理方法において、
    前記近似曲線生成工程の後に、直近に生成された前記近似曲線と過去に生成された前記近似曲線とを重み付け処理することにより、処理後近似曲線を算出する重み付け処理工程をさらに備え、
    前記差分値算出工程では、前記平均画素値プロファイルの値と前記重み付け処理工程で算出された前記処理後近似曲線の値との差を前記差分値として算出する画像処理方法。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の画像処理方法において、
    前記近似曲線生成工程は、前記平均画素値プロファイルの全体を近似するn次多項式を前記近似曲線として算出する画像処理方法。
  5. 被検体にX線を照射するX線管と、
    前記被検体を透過したX線を検出してX線検出信号を出力するX線検出手段と、
    前記X線検出手段が出力するX線検出信号を用いてX線画像を生成する画像生成部と、
    前記X線画像に発生する帯状のアーティファクトが延伸する、前記X線検出手段の読み出し方向に直交する方向に前記X線画像の画素値を平均化して平均画素値プロファイルを生成する画像平均化手段と、
    前記平均画素値プロファイルの全体を近似する近似曲線を算出する近似曲線生成手段と、
    前記平均画素値プロファイルの値と前記近似曲線の値との差を差分値として算出する差分値算出手段と、
    前記X線画像における画素値の各々から前記差分値を減算することにより前記X線画像を補正する画像補正手段とを備えることを特徴とするX線透視撮影装置。
  6. 請求項5に記載のX線透視撮影装置において、
    前記近似曲線生成手段は1フレーム目の前記X線画像についてのみ前記近似曲線を算出し、
    前記差分値算出手段は、前記平均画素値プロファイルの値と、前記1フレーム目のX線画像について算出された前記近似曲線の値との差を前記差分値として算出するX線透視撮影装置。
  7. 請求項5に記載のX線透視撮影装置において、
    前記近似曲線生成手段が算出する前記近似曲線の各々を重み付け処理することにより、処理後近似曲線を算出する重み付け処理手段をさらに備え、
    前記差分値算出手段は、前記平均画素値プロファイルの値と前記処理後近似曲線の値との差を前記差分値として算出するX線透視撮影装置。
  8. 請求項5ないし請求項7のいずれかに記載の画像処理方法において、
    前記近似曲線生成手段は、前記平均画素値プロファイルの全体を近似するn次多項式を前記近似曲線として算出するX線透視撮影装置。
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