JP3546587B2 - 放射線撮像装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は医用診断等に用いられるX線画像をはじめとする放射線画像の撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
放射線を利用して対象物の像を得る装置として、線源から被写体の情報を含んだ放射線束をアレイセンサに入射させ、その強度情報をCRTなどの画面上に表現する放射線撮像装置がある。また、この種の撮像装置では、従来、放射線フォトンの入射によりセンサから発生するパルス信号を計数し、その計数値を画像の濃度情報とする、いわゆるフォトンカウンティング方式が採用されている。
【0003】
ところで、このような放射線像の撮影に使用する放射線センサは、放射線に対する感度と濃度分解能及び空間分解能が優れたものであることが要求されることから、センサ素材として一般にCdTe等の化合物半導体が使用されている。そのため、アレイセンサの中には、時間的安定性に欠け測定のたびに特性が大きく変化するものが存在する。
【0004】
そして、このような時間的な感度変化があるアレイセンサを走査して画像を撮影した場合、走査ごとのセンサ感度の経時変化による感度むらと、走査中におけるセンサ感度の経時変化による感度むらが問題となる。
【0005】
これらを解消するため、従来、走査ごとのセンサ感度の経時変化による感度むらについては、放射線吸収係数及び厚さが既知のファントムを撮影し、その撮影データを用いてアレイセンサの各センサの特性曲線を求めて、元画像を補正するといった処理法が採られている。また、走査中のセンサ感度の経時変化による感度むらついては、メディアンフィルタ等を用いた平滑化処理により元画像を補正する方法が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記した従来の補正法によればそれぞれ次のような問題がある。
まず、走査ごとのセンサ感度の経時変化による感度むらを、ファントムの撮影データを用いて補正する場合、アーチファクトの影響を防いだ滑らかな補正画像を得るには、ファントム撮影と元画像の撮影の時間差を極めて短くする必要があり、このため元画像撮影のたびに、毎回、ファントム撮影を行って補正用のデータを採る必要がある。
【0007】
一方、走査中のセンサ感度の経時変化による感度むらを平滑化処理によって補正する方法では、画像上の補正むらと認識された場所の画素値を、スポット的に上げ下げして画像を修正するといった手法が採られており、このため複雑な被写体(人体画像等)を補正する場合、アーチファクトや画像のぼけが起こる場合がある。
【0008】
本発明のそのような実情に鑑みてなされたもので、元画像撮影のたびにファントム撮影を行うことなく、アレイセンサの走査ごとのセンサ感度の経時変化による感度むらを補正でき、しかも走査中におけるセンサ感度の経時変化による感度むらを、アーチファクトや画像のぼけが起きないように修正することが可能な放射線撮像装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明の放射線撮像装置は、複数の放射線センサが配列されてなるアレイセンサを、撮像領域上でステップ状に移動させつつ各センサの出力を収集し、その収集データに基づいて放射線画像を得る装置において、上記アレイセンサの走査によって収集された生データから得られる元画像に対応した画像で、その元画像よりも滑らかなリファレンス画像を作成するリファレンス画像作成部と、このリファレンス画像作成部で得られたリファレンス画像と元画像との間で対応するデータの相関をとり、その相関関係に近似した曲線を求めて各センサの特性曲線を得る特性パラメータ演算部と、その特性曲線を用いて元画像データの補正を行って1次補正画像を作成する1次補正処理部と、この1次補正処理部で得られた1次補正画像と上記リファレンス画像作成部で作成されたリファレンス画像とのデータ間の相関をとり(図3参照:di=[(リファレンス画像の画素値)−(1次補正画像の画素値)]、di=fx(yi)(i=1,2・・・,n)・・・(2))、その相関関係を、式[fx(y)=C0+C1y+C2y2+C3y3]に近似させ、この式の各項のパラメータC0,C1,C2,C3を求めて関数fx(y)を求める関数作成部と、その関数fx(y)を用いて上記1次補正画像の補正を行って2次補正画像を作成する2次補正処理部を備えていることによって特徴づけられる。
【0010】
なお、本発明で言う滑らかな画像とは、連続して並ぶ画素間において極端な濃度変化のない画像のことを指す。
また、本発明で言う「データの相関をとる」とは、例えば図2に示すように、元画像のデータを横軸にリファレンス画像のデータを縦軸にとって、この二つのデータ間の対応関係を求めるといった処理のことを指す。
【0011】
そして、以上のような1次補正処理及び2次補正処理を施すことで、元画像の空間分解能・濃度分解能を損なわずに滑らかな補正画像を得ることができる。その原理を、以下、図面を参照して説明する。
【0012】
図1及び図2はアレイセンサを走査して撮影した画像のうち、一つのチャンネル (x)のセンサから採取されたデータの1次補正の例を示したものである。
アレイセンサの走査により収集された生のデータにより得られる元画像〔図1(A) 〕は、空間分解能・濃度分解能は良いが、感度補正が施されていないため、走査方向にアーチファクト(筋)が見える画像となる。
【0013】
そこで、本発明では、まず、元画像と対応関係にある画像で時間的安定性のみを重視した滑らかなリファレンス画像〔図1(B) 〕を作成する。次いで、作成したリファレンス画像と元画像との間で互いに対応する点PA とPB のデータの相関をとる。この処理は、図2に示すように元画像のデータを横軸にリファレンス画像のデータを縦軸にとって、これら二つのデータ間で互いに対向する点の値をプロットするといった手法で行い、この処理によって得られた相関関係を、適当な曲線mに近似させ、その近似曲線mの式を求める。
【0014】
このとき、近似曲線の式は任意であるが、係数をパラメータにおいた多項式を使用すれば、線形最小2乗法を採用することができて、式の計算が足し算と掛け算のみとなって計算が非常に簡単になることから、計算式として例えば切片を持つ3次式〔a+b・(count)+c・(count)2 +d・(count)3 ・・・(1)〕を使用し、その各項の係数a,b,c,dを求める。
【0015】
このようにして求めた曲線がチャンネル(x)のセンサの特性曲線となり、その (1)式の各項の係数a,b,c,dがセンサの特性パラメータとなる。従って(1)式の各項の(count) に元画像データの画素値を代入することで、一つのチャンネル (x)のセンサの元画像データの補正を行うことができ、これらの演算処理を全てのチャンネルのセンサについて実行することで、各センサの感度特性に基づいて補正した滑らかな画像を得ることができる。
【0016】
以上の1次補正処理で、アレイセンサの走査ごとのセンサ感度の経時変化による感度むらを修正した画像を得ることができるが、この1次補正画像には走査中のセンサの感度変化による感度むらが含まれている虞れがある。
【0017】
そこで、本発明においては、リファレンス画像が、上記したように時間的安定性のみを重視した滑らかな画像であり、しかも先の画像処理で得られた1次補正画像と対応関係にある点を利用して、そのリファレンス画像と1次補正画像とを比較して、走査中におけるセンサ感度の経時変化を推定するといった処理法を採用する。
【0018】
その具体的な手法を、以下、図3及び先の図1を参照して説明する。なお、図3では先の図2と同様に、一つのチャンネル(x)のセンサから採取されたデータの補正の例を示している。
【0019】
まず、1次補正画像とリファレンス画像のデータ間の互いに対向する点の画素値の差di
di =〔(リファレンス画像の画素値)−(1次補正画像の画素値)〕
を計算して、その各計算値と、データをサンプリングした時刻との対応関係を求める。この関係は、データのサンプリングを連続的に行い、かつ、サンプリング時間も一定であるとすると、
〔y;データをサンプリングした順番(図1参照)〕:〔di 〕
の関係に置き換えることができる。その相関関係を図示すると、例えば図3に示すような関係となる。なお、図3において黒丸印がサンプル点で(y1,d1 )〜(yn,dn )を示している。
【0020】
ここで、図3におけるdとyとの相関関係は、センサの感度が連続的に変化しているとすれば、
di =fx(yi) (i=1,2,・・・,n) ・・・(2)
x;センサチャンネルナンバー(図1参照)
である連続関数fx(y) で表すことができ、このfx(y) を、先と同様に適当な曲線に近似させて求める。具体的にはfx(y) を次の (3)式
fx(y) =C0 +C1 y+C2 y2 +C3 y3 ・・・(3)
に近似させて、この (3)式の各項のパラメータC0,C1,C2,C3 を、サンプル点(y1,d1 )〜(yn,dn )を使って最小2乗法によって求める。
【0021】
このようにして得られた関数fx(y) を用いて、1次補正画像を次の(4) 式
Z2(x,y) =Z1(x,y) +fx(y) ・・・(4)
Z1(x,y);1次補正画像のセンサチャンネルx,サンプリング順yの画素値Z2(x,y);2次補正画像のセンサチャンネルx,サンプリング順yの画素値によって補正することにより、走査中におけるセンサ感度の経時変化による感度むらを修正した2次補正画像を得ることができる。
【0022】
以上にように、本発明の2次補正処理では、1次補正画像を補正するにあたり画像補正のための画素値の上げ下げを、時間的に安定で滑らかなリファレンス画像を基にして求めた関数fx(y) を用いて行うので、修正によるアーチファクトや画像のぼけが原理的に起こり難い。
【0023】
ここで、本発明において、リファレンス画像を作成する方法としては、例えば元画像のデータを収集するセンサとは別のもので、空間分解能・濃度分解能はラフで時間的安定のみを重視したリファレンス画像用センサでデータを採取して、その収集データからリファレンス画像を得るという方法、あるいは、アレイセンサの走査により収集した元画像データを加工して、空間分解能・濃度分解能はそれほど精密ではないが、元画像よりも滑らかなリファレンス画像を得る方法などが挙げられる。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を、以下、図面に基づいて説明する。
まず、本発明を適用する放射線撮像装置は、図4の概念図に示すように、被写体Tに放射線を照射する線源10と、放射線センサS・・Sを2次元状(n列×複数行)に配列したアレイセンサAを有し、このアレイセンサAを被写体Tの後方でステップ状に移動させることにより画像を得る構造の装置である。
【0025】
図5は本発明の実施の形態の構成を示すブロック図である。
この図5の放射線撮像装置装置は、元画像撮影部1、リファレンス画像作成部2、特性パラメータ演算部3、1次補正処理部4、関数作成部5、2次補正処理部6、及び、リファレンス画像作成用の情報テーブルが設定された記憶部7によって構成されている。
【0026】
元画像撮影部1は、図4に示したアレイセンサAと、各放射線センサS・・Sにそれぞれに対し接続されるアンプ、コンパレータ及びカウンタ(いずれも図示せず)を備え、フォトンカウンティング法に基づいて画像データを収集するように構成されている。この元画像撮影部1が出力する元画像データはリファレンス画像作成部2、特性パラメータ演算部3及び1次補正処理部4に導かれる。
【0027】
リファレンス画像作成部2は、元画像撮影部1からの元画像データを加工して元画像に対応したリファレンス画像を作成する機能部である。
その作成処理は、まず、記憶部7に設定された情報テーブルから、アレイセンサAの各チャンネルごとのセンサ特性、及びアレイセンサAの中で感度が悪い特異なセンサの位置情報等を読み出して、それらの情報を基に元画像データを変換するといった動作で実行され、この処理により、元画像よりも空間分解能・濃度分解能はラフであるが時間的安定性が良好な滑らかなリファレンス画像が得られる。
【0028】
ここで、記憶部7の情報テーブルに設定する情報のうち、各チャンネルの特性情報については、例えば、元画像撮影部1においてアレイセンサAの走査により収集した画像データを用い、そのデータを所定数の画素群ごとに単純加算し、その加算平均を求めた後に、線形補間を施すといった処理により作成する。また特異なセンサの位置情報は、上記の撮影で収集した画像データの中で感度が異常に悪いのもをサーチするといった処理で得る。ただし、これらの情報は、元画像撮影のたびに採取する必要はなく、例えば1年間に1度程度の頻度で行えばよい。
【0029】
なお、以上のリファレンス画像の作成処理法は一例で、これ以外の方法を採ってもよい。
一方、特性パラメータ演算部3は、リファレンス画像作成部2で作成されたリファレンス画像と元画像撮影部1からの元画像に対応するデータの相関をとり、その相関関係を、〔a+b・(count)+c・(count)2 +d・(count)3 ・・・(1)〕にフィッティングさせ(図2参照)、センサの特性パラメータであるa,b,c,dを求めるといった演算処理を、全てのチャンネルのセンサについて行って、各チャンネルごとの特性曲線を得るように構成されている。
【0030】
なお、このようなパラメータ計算を行う際に、元画像撮影部1で収集されたデータ(画素値)の全てを用いるとサンプル数が多くなって計算に多くの時間が必要となる場合には、その計算処理を軽減するため、サンプル点を適当に加算平均したり、またサンプル点を間引きしてサンプル数を減らして計算を実行するといった手法を採用してもよい。
【0031】
1次補正処理部4は、特性パラメータ演算部3で計算された特性曲線を用いて、元画像撮影部1からの元画像データを補正する機能部で、その補正処理つまり(1)式の各項の(count) に元画像データの画素値を代入するといった処理を、全てのチャンネルのセンサについて実行するように構成されており、この1次補正処理部4での処理により、元画像の空間分解能・濃度分解能を損なわずに、アレイセンサの走査ごとの感度変化による画像むらを修正した補正画像を得ることができる。
【0032】
関数作成部5は、1次補正処理部4の補正で得られた1次補正画像と、リファレンス画像作成部2で作成されたリファレンス画像のデータ間の相関をとり(図3参照)、その相関関係を、先の原理説明で示した (3)式
fx(y) =C0 +C1 y+C2 y2 +C3 y3 ・・・(3)
y;データサンプリングの順番(図1参照)
で近似し、この (3)式の各パラメータC0,C1,C2,C3 を、各サンプル点の画素値〔図3に示す(y1,d1 )〜(yn,dn )〕を使って求めるといった演算処理を、全てのチャンネルのセンサについて実行するように構成されている。なお、この関数作成部5においても、計算処理を軽減するため、サンプル点を適当に加算平均したり、またサンプル点を間引きしてサンプル数を減らして計算を実行するようにしてもよい。
【0033】
そして、2次補正処理部6は、関数作成部5で計算された連続関数fx(y) を用いて1次補正画像を更に補正する機能部で、その補正処理すなわち先の原理説明で示した (4)式
Z2(x,y) =Z1(x,y) +fx(y) ・・・(4)
を用いた計算により2次補正画像を得るといった処理を、全てのチャンネルのセンサに付いて実行するように構成されており、この2次補正処理部4での処理により、1次補正画像の空間分解能・濃度分解能を損なわずに、アレイセンサの走査中における感度変化による画像むらを、アーチファクトや画像のぼけが起きないように修正した補正画像を得ることができる。
【0034】
ここで、以上の実施の形態において、特性パラメータ演算部3で特性曲線を求める際の計算式は、上記した (1)式に限定されることなく任意で、非線形の式などを用いることも可能であるが、線形最小2乗法が使用できる点、計算が足し算と掛け算のみの非常に簡単な計算で済む点等を考慮すれば、 (1)式のような係数をパラメータにおいた多項式を使用することが好ましい。また、そのような多項式を使用する場合、元画像の空間分解能・濃度分解能を損なわずに滑らかな補正画像が得られるようにするには、切片をもつ3次式ないしは4次式または切片をもたない3次式ないしは4次式とすることが適当である。
【0035】
なお、このような点は、関数作成部5において連続関数fx(y) を求める際の計算式についても同等なことが言える。
図6は本発明の他の実施の形態の構成を示すブロック図である。
【0036】
この実施の形態が先の図5に示した実施の形態と相違するところは、被写体を撮影するリファレンス画像用センサ11を設け、そのセンサ11の走査により収集された画像データを、リファレンス画像作成部12に入力して滑らかリファレンス画像を得るように構成した点にある。
【0037】
なお、この実施の形態においてリファレンス画像用センサ11は、時間的安定性のみが重要で、空間分解能・濃度分解能はあまり精密でなくてもよいので、例えば、結晶の安定性が良好な半導体(Si等)を素材として作製した放射線センサ、あるいはシンチレータとフォトダイオードを組み合わせたもの等を使用すればよい。
【0038】
また、この実施の形態においてリファレンス画像のデータを収集する方法としては、例えば図7に示すように、元画像撮影用のアレイセンサAの走査方向の後部にリファレンス画像用センサ11を配置して、元画像の撮影と同時にリファレンス画像を撮影するようにすればよい。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、アレイセンサの走査により収集した生データから得られる元画像と対応関係にある画像で時間的安定性のみを重視した滑らかなリファレンス画像を用いて、各センサの特性曲線を求めて元画像の補正を行うように構成したので、元画像撮影ごとのファントム撮影を行うことなく、走査ごとのセンサ感度の経時変化による画像むらを補正できる。しかもそのような処理を行った1次補正画像を、滑らかなリファレンス画像を用いて更に処理して、走査中におけるセンサ感度の経時変化による感度むらを修正しているので、複雑な被写体の画像であっても、その画像上でのアーチファクトや画像のぼけが起こり難い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における補正処理の説明図
【図2】同じく補正処理の説明図
【図3】同じく補正処理の説明図
【図4】放射線撮像装置の全体構成を示す概念図
【図5】本発明の実施の形態の構成を示すブロック図
【図6】本発明の他の実施の形態の構成を示すブロック図
【図7】図6の実施の形態で用いるリファレンス画像用センサの構成例を示す図
【符号の説明】
1 元画像撮影部
2 リファレンス画像作成部
3 特性パラメータ演算部
4 1次補正処理部
5 関数作成部
6 2次補正処理部
7 記憶部
10 線源
A アレイセンサ
S 放射線センサ
T 被写体
【発明の属する技術分野】
本発明は医用診断等に用いられるX線画像をはじめとする放射線画像の撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
放射線を利用して対象物の像を得る装置として、線源から被写体の情報を含んだ放射線束をアレイセンサに入射させ、その強度情報をCRTなどの画面上に表現する放射線撮像装置がある。また、この種の撮像装置では、従来、放射線フォトンの入射によりセンサから発生するパルス信号を計数し、その計数値を画像の濃度情報とする、いわゆるフォトンカウンティング方式が採用されている。
【0003】
ところで、このような放射線像の撮影に使用する放射線センサは、放射線に対する感度と濃度分解能及び空間分解能が優れたものであることが要求されることから、センサ素材として一般にCdTe等の化合物半導体が使用されている。そのため、アレイセンサの中には、時間的安定性に欠け測定のたびに特性が大きく変化するものが存在する。
【0004】
そして、このような時間的な感度変化があるアレイセンサを走査して画像を撮影した場合、走査ごとのセンサ感度の経時変化による感度むらと、走査中におけるセンサ感度の経時変化による感度むらが問題となる。
【0005】
これらを解消するため、従来、走査ごとのセンサ感度の経時変化による感度むらについては、放射線吸収係数及び厚さが既知のファントムを撮影し、その撮影データを用いてアレイセンサの各センサの特性曲線を求めて、元画像を補正するといった処理法が採られている。また、走査中のセンサ感度の経時変化による感度むらついては、メディアンフィルタ等を用いた平滑化処理により元画像を補正する方法が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記した従来の補正法によればそれぞれ次のような問題がある。
まず、走査ごとのセンサ感度の経時変化による感度むらを、ファントムの撮影データを用いて補正する場合、アーチファクトの影響を防いだ滑らかな補正画像を得るには、ファントム撮影と元画像の撮影の時間差を極めて短くする必要があり、このため元画像撮影のたびに、毎回、ファントム撮影を行って補正用のデータを採る必要がある。
【0007】
一方、走査中のセンサ感度の経時変化による感度むらを平滑化処理によって補正する方法では、画像上の補正むらと認識された場所の画素値を、スポット的に上げ下げして画像を修正するといった手法が採られており、このため複雑な被写体(人体画像等)を補正する場合、アーチファクトや画像のぼけが起こる場合がある。
【0008】
本発明のそのような実情に鑑みてなされたもので、元画像撮影のたびにファントム撮影を行うことなく、アレイセンサの走査ごとのセンサ感度の経時変化による感度むらを補正でき、しかも走査中におけるセンサ感度の経時変化による感度むらを、アーチファクトや画像のぼけが起きないように修正することが可能な放射線撮像装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明の放射線撮像装置は、複数の放射線センサが配列されてなるアレイセンサを、撮像領域上でステップ状に移動させつつ各センサの出力を収集し、その収集データに基づいて放射線画像を得る装置において、上記アレイセンサの走査によって収集された生データから得られる元画像に対応した画像で、その元画像よりも滑らかなリファレンス画像を作成するリファレンス画像作成部と、このリファレンス画像作成部で得られたリファレンス画像と元画像との間で対応するデータの相関をとり、その相関関係に近似した曲線を求めて各センサの特性曲線を得る特性パラメータ演算部と、その特性曲線を用いて元画像データの補正を行って1次補正画像を作成する1次補正処理部と、この1次補正処理部で得られた1次補正画像と上記リファレンス画像作成部で作成されたリファレンス画像とのデータ間の相関をとり(図3参照:di=[(リファレンス画像の画素値)−(1次補正画像の画素値)]、di=fx(yi)(i=1,2・・・,n)・・・(2))、その相関関係を、式[fx(y)=C0+C1y+C2y2+C3y3]に近似させ、この式の各項のパラメータC0,C1,C2,C3を求めて関数fx(y)を求める関数作成部と、その関数fx(y)を用いて上記1次補正画像の補正を行って2次補正画像を作成する2次補正処理部を備えていることによって特徴づけられる。
【0010】
なお、本発明で言う滑らかな画像とは、連続して並ぶ画素間において極端な濃度変化のない画像のことを指す。
また、本発明で言う「データの相関をとる」とは、例えば図2に示すように、元画像のデータを横軸にリファレンス画像のデータを縦軸にとって、この二つのデータ間の対応関係を求めるといった処理のことを指す。
【0011】
そして、以上のような1次補正処理及び2次補正処理を施すことで、元画像の空間分解能・濃度分解能を損なわずに滑らかな補正画像を得ることができる。その原理を、以下、図面を参照して説明する。
【0012】
図1及び図2はアレイセンサを走査して撮影した画像のうち、一つのチャンネル (x)のセンサから採取されたデータの1次補正の例を示したものである。
アレイセンサの走査により収集された生のデータにより得られる元画像〔図1(A) 〕は、空間分解能・濃度分解能は良いが、感度補正が施されていないため、走査方向にアーチファクト(筋)が見える画像となる。
【0013】
そこで、本発明では、まず、元画像と対応関係にある画像で時間的安定性のみを重視した滑らかなリファレンス画像〔図1(B) 〕を作成する。次いで、作成したリファレンス画像と元画像との間で互いに対応する点PA とPB のデータの相関をとる。この処理は、図2に示すように元画像のデータを横軸にリファレンス画像のデータを縦軸にとって、これら二つのデータ間で互いに対向する点の値をプロットするといった手法で行い、この処理によって得られた相関関係を、適当な曲線mに近似させ、その近似曲線mの式を求める。
【0014】
このとき、近似曲線の式は任意であるが、係数をパラメータにおいた多項式を使用すれば、線形最小2乗法を採用することができて、式の計算が足し算と掛け算のみとなって計算が非常に簡単になることから、計算式として例えば切片を持つ3次式〔a+b・(count)+c・(count)2 +d・(count)3 ・・・(1)〕を使用し、その各項の係数a,b,c,dを求める。
【0015】
このようにして求めた曲線がチャンネル(x)のセンサの特性曲線となり、その (1)式の各項の係数a,b,c,dがセンサの特性パラメータとなる。従って(1)式の各項の(count) に元画像データの画素値を代入することで、一つのチャンネル (x)のセンサの元画像データの補正を行うことができ、これらの演算処理を全てのチャンネルのセンサについて実行することで、各センサの感度特性に基づいて補正した滑らかな画像を得ることができる。
【0016】
以上の1次補正処理で、アレイセンサの走査ごとのセンサ感度の経時変化による感度むらを修正した画像を得ることができるが、この1次補正画像には走査中のセンサの感度変化による感度むらが含まれている虞れがある。
【0017】
そこで、本発明においては、リファレンス画像が、上記したように時間的安定性のみを重視した滑らかな画像であり、しかも先の画像処理で得られた1次補正画像と対応関係にある点を利用して、そのリファレンス画像と1次補正画像とを比較して、走査中におけるセンサ感度の経時変化を推定するといった処理法を採用する。
【0018】
その具体的な手法を、以下、図3及び先の図1を参照して説明する。なお、図3では先の図2と同様に、一つのチャンネル(x)のセンサから採取されたデータの補正の例を示している。
【0019】
まず、1次補正画像とリファレンス画像のデータ間の互いに対向する点の画素値の差di
di =〔(リファレンス画像の画素値)−(1次補正画像の画素値)〕
を計算して、その各計算値と、データをサンプリングした時刻との対応関係を求める。この関係は、データのサンプリングを連続的に行い、かつ、サンプリング時間も一定であるとすると、
〔y;データをサンプリングした順番(図1参照)〕:〔di 〕
の関係に置き換えることができる。その相関関係を図示すると、例えば図3に示すような関係となる。なお、図3において黒丸印がサンプル点で(y1,d1 )〜(yn,dn )を示している。
【0020】
ここで、図3におけるdとyとの相関関係は、センサの感度が連続的に変化しているとすれば、
di =fx(yi) (i=1,2,・・・,n) ・・・(2)
x;センサチャンネルナンバー(図1参照)
である連続関数fx(y) で表すことができ、このfx(y) を、先と同様に適当な曲線に近似させて求める。具体的にはfx(y) を次の (3)式
fx(y) =C0 +C1 y+C2 y2 +C3 y3 ・・・(3)
に近似させて、この (3)式の各項のパラメータC0,C1,C2,C3 を、サンプル点(y1,d1 )〜(yn,dn )を使って最小2乗法によって求める。
【0021】
このようにして得られた関数fx(y) を用いて、1次補正画像を次の(4) 式
Z2(x,y) =Z1(x,y) +fx(y) ・・・(4)
Z1(x,y);1次補正画像のセンサチャンネルx,サンプリング順yの画素値Z2(x,y);2次補正画像のセンサチャンネルx,サンプリング順yの画素値によって補正することにより、走査中におけるセンサ感度の経時変化による感度むらを修正した2次補正画像を得ることができる。
【0022】
以上にように、本発明の2次補正処理では、1次補正画像を補正するにあたり画像補正のための画素値の上げ下げを、時間的に安定で滑らかなリファレンス画像を基にして求めた関数fx(y) を用いて行うので、修正によるアーチファクトや画像のぼけが原理的に起こり難い。
【0023】
ここで、本発明において、リファレンス画像を作成する方法としては、例えば元画像のデータを収集するセンサとは別のもので、空間分解能・濃度分解能はラフで時間的安定のみを重視したリファレンス画像用センサでデータを採取して、その収集データからリファレンス画像を得るという方法、あるいは、アレイセンサの走査により収集した元画像データを加工して、空間分解能・濃度分解能はそれほど精密ではないが、元画像よりも滑らかなリファレンス画像を得る方法などが挙げられる。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を、以下、図面に基づいて説明する。
まず、本発明を適用する放射線撮像装置は、図4の概念図に示すように、被写体Tに放射線を照射する線源10と、放射線センサS・・Sを2次元状(n列×複数行)に配列したアレイセンサAを有し、このアレイセンサAを被写体Tの後方でステップ状に移動させることにより画像を得る構造の装置である。
【0025】
図5は本発明の実施の形態の構成を示すブロック図である。
この図5の放射線撮像装置装置は、元画像撮影部1、リファレンス画像作成部2、特性パラメータ演算部3、1次補正処理部4、関数作成部5、2次補正処理部6、及び、リファレンス画像作成用の情報テーブルが設定された記憶部7によって構成されている。
【0026】
元画像撮影部1は、図4に示したアレイセンサAと、各放射線センサS・・Sにそれぞれに対し接続されるアンプ、コンパレータ及びカウンタ(いずれも図示せず)を備え、フォトンカウンティング法に基づいて画像データを収集するように構成されている。この元画像撮影部1が出力する元画像データはリファレンス画像作成部2、特性パラメータ演算部3及び1次補正処理部4に導かれる。
【0027】
リファレンス画像作成部2は、元画像撮影部1からの元画像データを加工して元画像に対応したリファレンス画像を作成する機能部である。
その作成処理は、まず、記憶部7に設定された情報テーブルから、アレイセンサAの各チャンネルごとのセンサ特性、及びアレイセンサAの中で感度が悪い特異なセンサの位置情報等を読み出して、それらの情報を基に元画像データを変換するといった動作で実行され、この処理により、元画像よりも空間分解能・濃度分解能はラフであるが時間的安定性が良好な滑らかなリファレンス画像が得られる。
【0028】
ここで、記憶部7の情報テーブルに設定する情報のうち、各チャンネルの特性情報については、例えば、元画像撮影部1においてアレイセンサAの走査により収集した画像データを用い、そのデータを所定数の画素群ごとに単純加算し、その加算平均を求めた後に、線形補間を施すといった処理により作成する。また特異なセンサの位置情報は、上記の撮影で収集した画像データの中で感度が異常に悪いのもをサーチするといった処理で得る。ただし、これらの情報は、元画像撮影のたびに採取する必要はなく、例えば1年間に1度程度の頻度で行えばよい。
【0029】
なお、以上のリファレンス画像の作成処理法は一例で、これ以外の方法を採ってもよい。
一方、特性パラメータ演算部3は、リファレンス画像作成部2で作成されたリファレンス画像と元画像撮影部1からの元画像に対応するデータの相関をとり、その相関関係を、〔a+b・(count)+c・(count)2 +d・(count)3 ・・・(1)〕にフィッティングさせ(図2参照)、センサの特性パラメータであるa,b,c,dを求めるといった演算処理を、全てのチャンネルのセンサについて行って、各チャンネルごとの特性曲線を得るように構成されている。
【0030】
なお、このようなパラメータ計算を行う際に、元画像撮影部1で収集されたデータ(画素値)の全てを用いるとサンプル数が多くなって計算に多くの時間が必要となる場合には、その計算処理を軽減するため、サンプル点を適当に加算平均したり、またサンプル点を間引きしてサンプル数を減らして計算を実行するといった手法を採用してもよい。
【0031】
1次補正処理部4は、特性パラメータ演算部3で計算された特性曲線を用いて、元画像撮影部1からの元画像データを補正する機能部で、その補正処理つまり(1)式の各項の(count) に元画像データの画素値を代入するといった処理を、全てのチャンネルのセンサについて実行するように構成されており、この1次補正処理部4での処理により、元画像の空間分解能・濃度分解能を損なわずに、アレイセンサの走査ごとの感度変化による画像むらを修正した補正画像を得ることができる。
【0032】
関数作成部5は、1次補正処理部4の補正で得られた1次補正画像と、リファレンス画像作成部2で作成されたリファレンス画像のデータ間の相関をとり(図3参照)、その相関関係を、先の原理説明で示した (3)式
fx(y) =C0 +C1 y+C2 y2 +C3 y3 ・・・(3)
y;データサンプリングの順番(図1参照)
で近似し、この (3)式の各パラメータC0,C1,C2,C3 を、各サンプル点の画素値〔図3に示す(y1,d1 )〜(yn,dn )〕を使って求めるといった演算処理を、全てのチャンネルのセンサについて実行するように構成されている。なお、この関数作成部5においても、計算処理を軽減するため、サンプル点を適当に加算平均したり、またサンプル点を間引きしてサンプル数を減らして計算を実行するようにしてもよい。
【0033】
そして、2次補正処理部6は、関数作成部5で計算された連続関数fx(y) を用いて1次補正画像を更に補正する機能部で、その補正処理すなわち先の原理説明で示した (4)式
Z2(x,y) =Z1(x,y) +fx(y) ・・・(4)
を用いた計算により2次補正画像を得るといった処理を、全てのチャンネルのセンサに付いて実行するように構成されており、この2次補正処理部4での処理により、1次補正画像の空間分解能・濃度分解能を損なわずに、アレイセンサの走査中における感度変化による画像むらを、アーチファクトや画像のぼけが起きないように修正した補正画像を得ることができる。
【0034】
ここで、以上の実施の形態において、特性パラメータ演算部3で特性曲線を求める際の計算式は、上記した (1)式に限定されることなく任意で、非線形の式などを用いることも可能であるが、線形最小2乗法が使用できる点、計算が足し算と掛け算のみの非常に簡単な計算で済む点等を考慮すれば、 (1)式のような係数をパラメータにおいた多項式を使用することが好ましい。また、そのような多項式を使用する場合、元画像の空間分解能・濃度分解能を損なわずに滑らかな補正画像が得られるようにするには、切片をもつ3次式ないしは4次式または切片をもたない3次式ないしは4次式とすることが適当である。
【0035】
なお、このような点は、関数作成部5において連続関数fx(y) を求める際の計算式についても同等なことが言える。
図6は本発明の他の実施の形態の構成を示すブロック図である。
【0036】
この実施の形態が先の図5に示した実施の形態と相違するところは、被写体を撮影するリファレンス画像用センサ11を設け、そのセンサ11の走査により収集された画像データを、リファレンス画像作成部12に入力して滑らかリファレンス画像を得るように構成した点にある。
【0037】
なお、この実施の形態においてリファレンス画像用センサ11は、時間的安定性のみが重要で、空間分解能・濃度分解能はあまり精密でなくてもよいので、例えば、結晶の安定性が良好な半導体(Si等)を素材として作製した放射線センサ、あるいはシンチレータとフォトダイオードを組み合わせたもの等を使用すればよい。
【0038】
また、この実施の形態においてリファレンス画像のデータを収集する方法としては、例えば図7に示すように、元画像撮影用のアレイセンサAの走査方向の後部にリファレンス画像用センサ11を配置して、元画像の撮影と同時にリファレンス画像を撮影するようにすればよい。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、アレイセンサの走査により収集した生データから得られる元画像と対応関係にある画像で時間的安定性のみを重視した滑らかなリファレンス画像を用いて、各センサの特性曲線を求めて元画像の補正を行うように構成したので、元画像撮影ごとのファントム撮影を行うことなく、走査ごとのセンサ感度の経時変化による画像むらを補正できる。しかもそのような処理を行った1次補正画像を、滑らかなリファレンス画像を用いて更に処理して、走査中におけるセンサ感度の経時変化による感度むらを修正しているので、複雑な被写体の画像であっても、その画像上でのアーチファクトや画像のぼけが起こり難い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における補正処理の説明図
【図2】同じく補正処理の説明図
【図3】同じく補正処理の説明図
【図4】放射線撮像装置の全体構成を示す概念図
【図5】本発明の実施の形態の構成を示すブロック図
【図6】本発明の他の実施の形態の構成を示すブロック図
【図7】図6の実施の形態で用いるリファレンス画像用センサの構成例を示す図
【符号の説明】
1 元画像撮影部
2 リファレンス画像作成部
3 特性パラメータ演算部
4 1次補正処理部
5 関数作成部
6 2次補正処理部
7 記憶部
10 線源
A アレイセンサ
S 放射線センサ
T 被写体
Claims (1)
- 複数の放射線センサが配列されてなるアレイセンサを、撮像領域上でステップ状に移動させつつ各センサの出力を収集し、その収集データに基づいて放射線画像を得る装置において、上記アレイセンサの走査によって収集された生データから得られる元画像に対応した画像で、その元画像よりも滑らかなリファレンス画像を作成するリファレンス画像作成部と、このリファレンス画像作成部で得られたリファレンス画像と元画像との間で対応するデータの相関をとり、その相関関係に近似した曲線を求めて各センサの特性曲線を得る特性パラメータ演算部と、その特性曲線を用いて元画像データの補正を行って1次補正画像を作成する1次補正処理部と、この1次補正処理部で得られた1次補正画像と上記リファレンス画像作成部で作成されたリファレンス画像とのデータ間の相関をとり、その相関関係を、式[fx(y)=C0+C1y+C2y2+C3y3]に近似させ、この式の各項のパラメータC0,C1,C2,C3を求めて関数fx(y)を求める関数作成部と、その関数fx(y)を用いて上記1次補正画像の補正を行って2次補正画像を作成する2次補正処理部を備えていることを特徴とする放射線撮像装置。
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