JP6483587B2 - バスケットおよび放射性物質輸送貯蔵容器 - Google Patents

バスケットおよび放射性物質輸送貯蔵容器 Download PDF

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Description

本発明は、放射性物質輸送貯蔵容器の容器本体に収容されるバスケット、および当該バスケットを備えた放射性物質輸送貯蔵容器に関する。
放射性物質を収容する放射性物質輸送貯蔵容器には、例えば特許文献1に記載されているように、複数の格子空間を有するバスケットが挿入され、各格子空間に放射性物質である使用済燃料等が収納されるようになっている。このようなバスケットには、放射性物質輸送貯蔵容器の設計要件である9メートル落下事象において構造強度が維持されるだけの構造強度性能が要求される。また、構造強度性能に加えて、放射性物質を未臨界状態に維持するための未臨界維持性能も要求される。これらの性能を満足させるため、特許文献1では、構造強度性能を担う剛板材に、未臨界維持性能を担う中性子吸収板材が重ね合わせられた部材でバスケットが構成されている。
特開2015−4576号公報
ところで、未臨界維持設計のために、特許文献1のように中性子吸収板材を設けるだけでなく、さらに、隣接する使用済燃料の反応度を下げるために格子空間の間に水ギャップと呼ばれる隙間を設けることがある。しかしながら、特許文献1のバスケットの構成だと、隣接する格子空間の間の間隔は剛板材および中性子吸収板材の板厚で規定されてしまい、十分な水ギャップを確保することができない。また、水ギャップ確保や構造強度性能向上のために各板材の板厚を大きくすると、バスケットの重量が大きくなってしまうという問題がある。
上記課題に鑑みて、本発明は、バスケットの重量化を抑制しつつ、構造強度性能および未臨界維持性能を効果的に向上させることを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、放射性物質輸送貯蔵容器の筒状の容器本体に収容されるバスケットであって、前記容器本体の軸方向から見て複数の格子空間が形成されるように、複数の構造部材が井桁状に組み合わされた構造体と、前記格子空間を囲むように前記構造部材の側面に設けられた中性子吸収機能を有する中性子吸収部材と、を備え、前記構造部材が断面視において中空部を有することを特徴とする。
本発明では、格子空間を形成する構造部材が断面視において中空部を有するものとなっているので、構造部材の重量化を抑制しつつ、構造部材の断面係数を大きく(曲げ剛性を高く)することができ、バスケットの構造強度性能を向上させることができる。また、中空部が存在することで、隣接する格子空間の間に十分な隙間(水ギャップ)を確保することができるので、未臨界維持性能を向上させることもできる。以上のように、本発明によれば、バスケットの重量化を抑制しつつ、構造強度性能および未臨界維持性能を効果的に向上させることが可能となる。
放射性物質輸送貯蔵容器の斜視図である。 放射性物質輸送貯蔵容器の縦断面図である。 放射性物質輸送貯蔵容器の横断面図である。 第1実施形態にかかるバスケットの一部を示す分解斜視図である。 第1実施形態にかかるバスケットの一部を示す分解斜視図である。 第1実施形態にかかるバスケットの一部を示す斜視図である。 構造部材の断面図である。 第2実施形態にかかるバスケットの一部を示す分解斜視図である。 第2実施形態にかかるバスケットの一部を示す分解斜視図である。 第2実施形態にかかるバスケットの一部を示す斜視図である。
(放射性物質輸送貯蔵容器の全体構成)
以下、図面を参照しつつ、本発明にかかる放射性物質輸送貯蔵容器を実施するための形態について、具体的な一例に即して説明する。なお、以下に説明するものは、例示したものにすぎず、本発明にかかる放射性物質輸送貯蔵容器の適用限界を示すものではない。すなわち、本発明にかかる放射性物質輸送貯蔵容器は、下記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいてさまざまな変更が可能なものである。
図1は、放射性物質輸送貯蔵容器の斜視図であり、図2は、放射性物質輸送貯蔵容器の縦断面図であり、図3は、放射性物質輸送貯蔵容器の横断面図である。図1および図2に示すように、本実施形態にかかる放射性物質輸送貯蔵容器1は、上部が開口した有底筒形状の容器本体10と、容器本体10の上部開口を閉塞する蓋部20と、容器本体10の外周部に固定された複数のトラニオン30と、容器本体10に収容されるバスケット40とを有して構成される。バスケット40には、複数の格子空間41が形成されており、各格子空間41に放射性物質の一例としての使用済燃料Fが収納される。なお、図2および図3においては、バスケット40の図示を省略している。
容器本体10は、有底筒形状の本体胴11と、本体胴11の外側に空間を空けて設けられる筒形状の外筒12と、本体胴11と外筒12の間の空間に配置される中性子遮蔽体13とを有して構成されている。
本体胴11は、円筒状に形成された筒体11Aの底部に、底板11Bが溶接部Wで溶接された構成となっている。筒体11Aおよび底板11Bはいずれも、ガンマ線遮蔽機能と構造強度を確保するため、例えば炭素鋼からなる。底板11Bの外側(下側)には、樹脂やゴム等の材料を主としてなる中性子遮蔽体14が、底部カバー15に覆われて取り付けられており、これによって遮蔽層が形成されている。なお、図2に示す実施例では、筒体11Aおよび底板11Bが溶接された構造であるが、溶接構造ではなく筒体11Aおよび底板11Bが一体の鍛造材であってもよい。
本体胴11の外側には、樹脂やゴム等の材料を主としてなる中性子遮蔽体13が、例えば炭素鋼やステンレス鋼からなる円筒状の外筒12に覆われており、これによって遮蔽層が形成されている。中性子遮蔽体13同士の間には、使用済燃料Fの崩壊熱を除熱するため、本体胴11と外筒12との間に、例えば銅からなる伝熱フィン16が設けられている。
蓋部20は、一次蓋21および二次蓋22を有する二重蓋構造となっている。一次蓋21および二次蓋22は、いずれも例えば炭素鋼またはステンレス鋼からなる円盤状である。一次蓋21は本体胴11の上部開口に取り付けられ、二次蓋22は一次蓋21の外側(上側)において本体胴11にボルト固定される。二次蓋22の外側には、樹脂やゴム等の材料を主としてなる中性子遮蔽体23が、上部カバー24に覆われて取り付けられており、これによって遮蔽層が形成されている。
本体胴11の外周面には、放射性物質輸送貯蔵容器1を把持するための複数のトラニオン30が外筒12から露出するように設けられている。トラニオン30は、移送用クレーン等により放射性物質輸送貯蔵容器1を縦起こし、横倒し、吊り上げて移動するため、あるいは、輸送時や貯蔵時に固縛するために取り付けられている。本実施形態では、トラニオン30は、本体胴11の外周面の上部および下部のそれぞれにおいて、周方向の0度、90度、180度および270度の各位置の合計8箇所に嵌め込まれている。なお、トラニオン30の設置箇所はこれに限らない。
容器本体10には、上部開口から格子状のバスケット40が挿入される。バスケット40は、容器本体10の軸方向に沿って延びており、軸方向から見て複数の格子空間41が形成されており、各格子空間41に使用済燃料Fが収納される。なお、容器本体10(本体胴11)の内周面には、図3に示すように、軸方向に沿った嵌合溝10aが周方向に複数形成されており、この嵌合溝10aにバスケット40の周縁角部を嵌めた状態で、容器本体10にバスケット40が挿入できるようになっている。
(第1実施形態のバスケットの構成)
図4A〜Cは、第1実施形態にかかるバスケットの一部を示す分解斜視図または斜視図である。なお、図4A〜Cでは、バスケット40のうち、周方向において1/4に相当する部分のみを図示している。図4Cに示すユニット体40Uを軸方向に積み重ねることで、バスケット40が構成される。バスケット40(ユニット体40U)は、複数の構造部材44が井桁状に組み合わされた構造体42に、中性子吸収部材43が取り付けられた基本構成を有する。
図4Aに示すように、構造部材44には、軸方向に直交するX方向に延びる構造部材44Aと、軸方向およびX方向に直交するY方向に延びる構造部材44Bとが存在する。構造部材44Aと構造部材44Bとの交差部に固定部材45が配置されており、構造部材44A、44Bが固定部材45に固定されることによって構造体42が構成されている。
構造部材44は、図5に示すように、長手方向に直交する断面において閉塞された中空部44aを有する角パイプからなる部材である。構造部材44の材料は、強度に優れた鉄鋼材料が適しており、特に放射性物質輸送貯蔵容器1が運用時に燃料プールに浸水させられることを考慮すると、耐食性に優れるステンレス鋼が好ましい。また、ステンレス鋼よりも熱伝導率の高い炭素鋼を用いて、使用済燃料Fの崩壊熱を除熱するための除熱性能を向上させることも可能であるが、炭素鋼を用いる場合、その表面にメッキ、溶射等の防食被膜を施工するのが望ましい。
固定部材45は、略直方体形状を有しており、軸方向に井桁状に組み合わせられた構造部材44の2段分と略同じ高さを有している。また、軸方向から見て、固定部材45の1辺の長さは、その固定部材45に固定される構造部材44の幅と略同じとなっている。固定部材45の材料は、構造部材44の材料と同様に、強度に優れた鉄鋼材料が適しており、例えば、炭素鋼やステンレス鋼が望ましい。
図4Aに示すように、固定部材45の下部には、X方向に貫通する貫通孔45aが形成されている。そして、複数の構造部材44Aと固定部材45とがX方向に交互に並んだ状態で、各構造部材44Aの中空部44aおよび各固定部材45の貫通孔45aに、X方向に延びるボルト46が挿通され、固定される。これによって、各構造部材44Aが固定部材45の側面下部に連結固定され、X方向に並んだ複数の構造部材44Aが固定部材45を介して連結される。
固定部材45の上部には、Y方向に貫通する貫通孔45bが形成されている。そして、複数の構造部材44Bと固定部材45とがY方向に交互に並んだ状態で、各構造部材44Bの中空部44aおよび各固定部材45の貫通孔45bに、Y方向に延びるボルト46が挿通され、固定される。これによって、各構造部材44Bが固定部材45の側面上部に連結固定され、Y方向に並んだ複数の構造部材44Bが固定部材45を介して連結される。なお、ボルト46は、X方向またはY方向に並んだ複数の構造部材44および固定部材45を1本で連結固定できるだけの長さを有している。
図4Bに示すように、軸方向から見て複数の格子空間41を有する、2段分の構造部材44が井桁状に組み合わせられた構造体42が構成されると、次に、各格子空間41を囲むように、複数の板状の中性子吸収部材43が構造部材44の側面に設けられる。中性子吸収部材43の材料は、中性子吸収機能に優れるほう素が添加されたほう素添加アルミニウム合金やほう素添加ステンレス鋼等が考えられる。ただし、除熱性能の向上および軽量化を考慮すると、構造部材44よりも熱伝導率が高く且つ軽量のほう素添加アルミニウム合金のほうが好ましい。なお、アルミニウム合金に添加されるほう素の形態は、炭化ほう素としてもよい。また、中性子吸収部材に添加される中性子吸収材は、ほう素に限定されることはなく、ガドリニウム、カドミウムあるいはサマリウム等の熱中性子の吸収断面積が大きい元素およびこれらの化合物であってもよい。
中性子吸収部材43は、2段分の構造部材44と略同じ高さを有しており、構造部材44の断面形状に合致する形状を有する切欠き43aが適宜の箇所に形成されている。そして、X方向に延び且つ切欠き43aが上方を向く中性子吸収部材43Aを、切欠き43aが構造部材44Bに嵌め込まれるように下方から組み込むとともに、Y方向に延び且つ切欠き43aが下方を向く中性子吸収部材43Bを、切欠き43aが構造部材44Aに嵌め込まれるように上方から組み込むことによって、各格子空間41が中性子吸収部材43によって囲まれたものとなる。なお、除熱性能を向上させるため、中性子吸収部材43は基本的に構造部材44の側面に当接するように設けられるが、誤差等により一部が離間している場合もあり得る。
2段分の構造部材44からなる構造体42に中性子吸収部材43が取り付けられたものを、ここではユニット体40Uと称する。図4Cに示すように、このユニット体40Uを軸方向に積み重ねることで、バスケット40が構成される。
バスケット40の外側には、容器本体10の内周面に沿った外周縁を有するサポート部材47がいくつか配置される。サポート部材47は、例えばアルミ押出材からなり、バスケット40の剛性向上に寄与するとともに、バスケット40から容器本体10への伝熱性を向上させる役割を有する。なお、構造体42のうち、複数のサポート部材47の外周縁を結んだ仮想円弧(図4Cの破線)から外側に突出している周縁角部42aは、容器本体10の内周面に形成された前述の嵌合溝10a(図3参照)に嵌合する。周縁角部42aは、容器本体10の内周面に形成された前述の嵌合溝10aによる遮蔽機能の低下を防ぐ役目も有する。
(効果)
本実施形態のバスケット40によれば、格子空間41を形成する構造部材44が断面視において中空部44aを有するものとなっているので、構造部材44の重量化を抑制しつつ、構造部材44の断面係数を大きく(曲げ剛性を高く)することができ、バスケット40の構造強度性能を向上させることができる。また、中空部44aが存在することで、隣接する格子空間41の間に十分な隙間(水ギャップ)を確保することができるので、未臨界維持性能を向上させることもできる。以上のように、本実施形態によれば、バスケット40の重量化を抑制しつつ、構造強度性能および未臨界維持性能を効果的に向上させることが可能となる。このようなバスケット40は、収容される使用済燃料Fが比較的大きく、水ギャップの確保が重要となるPWR燃料用のバスケットとして特に有効である。
また、本実施形態では、井桁状の構造体42の交差部に、構造部材44を固定する固定部材45が配置されており、軸方向に直交する第1軸直交方向(X方向)に並んだ複数の構造部材44Aが固定部材45を介して連結されるとともに、軸方向に直交し第1軸直交方向とは異なる第2軸直交方向(Y方向)に並んだ複数の構造部材44Bが固定部材45を介して連結されることによって構造体42が構成されている。このため、構造部材44の長さは、X方向またはY方向において隣り合う2つの固定部材45の間の距離と同じ長さで済み、構造部材44の長さを短くすることができる。したがって、構造部材44の製造誤差を小さくしやすく、ひいてはバスケット40を精度よく製造することが容易となる。
また、本実施形態では、第1軸直交方向(X方向)に並んだ複数の構造部材44Aおよび固定部材45が、第1軸直交方向(X方向)に延びるボルト46によって連結固定されるとともに、第2軸直交方向(Y方向)に並んだ複数の構造部材44Bおよび固定部材45が、第2軸直交方向(Y方向)に延びるボルト46によって連結固定される。このため、ボルト46の本数を削減できるとともに、組立作業が容易となる。
また、本実施形態では、1つの固定部材45に、軸方向の複数段の構造部材44が固定されている。このため、固定部材45の個数を削減することができ、製造コストや組立工数の低減を図ることができる。
また、本実施形態では、図4Aから明らかなように、構造体42の周縁部に位置する構造部材44(最もX方向プラス側のものおよび最もY方向プラス側のもの)の幅は、構造体42の中央部に位置するそれ以外の構造部材44の幅よりも小さくされている。一般的に、使用済燃料Fの配置密度が大きくなる中央部では要求される未臨界維持性能が厳しいが、周縁部ではその要求が緩くなる。したがって、未臨界維持性能がそれほど厳しく要求されない周縁部において、構造部材44の幅を小さくすることで、バスケット40の小型化および軽量化を図ることができる。なお、この効果をさらに高めるため、中央部から周縁部に向かうにつれて、構造部材44の幅が徐々に小さくなるようにしてもよい。
(第2実施形態のバスケットの構成)
図6A〜Cは、第2実施形態にかかるバスケットの一部を示す分解斜視図または斜視図である。なお、図6A〜Cでは、バスケット50のうち、周方向において1/4に相当する部分のみを図示している。以下では、第1実施形態と共通する構成については適宜説明を省略する。第2実施形態のバスケット50は、第1実施形態と同様に、図6Cに示すユニット体50U、50U’を軸方向に積み重ねることで構成される。なお、バスケット50は、基本的にユニット体50Uが積み重ねられて構成されているが、軸方向の両端部はユニット体50Uと若干構成の異なるユニット体50U’が設けられる。
第2実施形態のバスケット50(ユニット体50U、50U’)は、第1実施形態と同様に、複数の構造部材54が井桁状に組み合わされた構造体52に、中性子吸収部材53が取り付けられた基本構成を有する。しかしながら、図6Aに示すように、構造体52の交差部に固定部材は設けられておらず、X方向に延びる構造部材54AとY方向に延びる構造部材54Bとが交互に直接積み重ねられることによって構造体52が構成されている点が、第1実施形態とは異なる。
構造部材54は、第1実施形態と同様に、断面視において閉塞された中空部54aを有する角パイプからなる部材である。構造部材54のうち構造部材54Aと構造部材54Bとの交差部となる位置には、軸方向に貫通する貫通孔54bが形成されている。そして、軸方向に積み重ねられた構造部材54同士が、各構造部材54の貫通孔54bに挿通されたボルト56によって連結固定される。
ここで、図6Cに示すように、構造体52のうち、バスケット50の外側に配置される複数のサポート部材57の外周縁を結んだ仮想円弧(図6Cの破線)から外側に突出している周縁角部52aには、ブロック部材58が配置される。ブロック部材58は、例えば、構造部材54と同様に炭素鋼やステンレス鋼からなる。
図6Aに示すように、ブロック部材58は、構造部材54の中空部54aに挿入されるくさび形状の挿入部58aと、挿入部58aを中空部54aに挿入したときに構造部材54の外側に位置する固定部58bとを有する。固定部58bには、軸方向に貫通する貫通孔58cが形成されている。なお、挿入部58aをくさび形状にしているのは、重量増加を最低限に抑えながら、容器本体10に設けている軸方向に沿った嵌合溝10a(軸方向に直交する断面形状が略三角形)による遮蔽機能の低下を防ぐためである。また、中空部54aに挿入部58aを挿入しやすくする付随的な効果も有する。
各ブロック部材58の挿入部58aを、対応する構造部材54の端部から中空部54aに挿入すると、軸方向に並んだ複数のブロック部材58の貫通孔58cが軸方向に連続する。そして、この連続した貫通孔58cにボルト59を挿通することで、軸方向に並んだ複数のブロック部材58を連結固定することができる。構造体52の周縁角部52aに設けられたブロック部材58は、バスケット50の外形寸法を規定する。ブロック部材58を含む構造体52の周縁角部52aは、容器本体10の内周面に形成された前述の嵌合溝10a(図3参照)に嵌合することにより、嵌合溝10aによる遮蔽機能の低下を防ぐ機能を有する。
ところで、図6Aに示す上から2段分の構造部材54C、54Dは、構造部材54A、54Bと若干形状が異なっている。Y方向に延びる構造部材54Cは、基本的に構造部材54A、54Bと同等の断面形状および断面寸法を有する角パイプからなる部材となっているが、上方を向く切欠き54cが適宜の箇所に形成されている。一方、X方向に延びる構造部材54Dは、上側が開口した断面コの字型の部材であり、切欠き54cと略同じ高さを有している。このため、構造部材54Dを構造部材54Cの切欠き54cに嵌め込むことによって、構造部材54Cと構造部材54Dの上端が略一致した面一な上端面を構成することができる。なお、構造体52の下から2段分の構造部材も同様の構成となっており、面一な下端面となっている。
図6Bに示すように、中性子吸収部材53は、2段分の構造部材54A、54Bと略同じ高さを有しており、構造部材54A、54Bの断面形状に合致する形状を有する切欠き53aが適宜の箇所に形成されている。そして、ユニット体50Uを構成する構造部材54A、54Bの側面に、中性子吸収部材53が取り付けられる。また、中性子吸収部材53’は、構造部材54Cと略同じ高さを有しており、構造部材54C、54Dの断面形状に合致する形状を有する切欠き53a’が適宜の箇所に形成されている。そして、ユニット体50U’を構成する構造部材54C、54Dの側面に、中性子吸収部材53’が取り付けられる。これによって、各格子空間51が中性子吸収部材53によって囲まれる。
最後に図6Cに示すように、ユニット体50Uを軸方向に複数積み重ねるとともに、その両端(上端および下端)にユニット50U’が配置することで、バスケット50が構成される。
(効果)
以下、第2実施形態特有の効果について説明する。なお、第1実施形態と共通する効果については説明を省略する。
本実施形態のバスケット50では、軸方向に直交する第1軸直交方向(X方向)に延びる構造部材54A、54Dと、軸方向に直交し第1軸直交方向とは異なる第2軸直交方向(Y方向)に延びる構造部材54B、54Cとが、軸方向に直接積み重ねられることによって構造体52が構成されている。このため、第1実施形態の固定部材に相当する部材が不要であり、しかも、固定部材が配置された交差部で構造部材を分割する必要がないので、1本の構造部材54を長いものとすることができる。その結果、バスケット50を構成する部品点数を大幅に削減することができ、製造コストや組立工数を大きく低減することができる。
また、本実施形態では、井桁状の構造体52の交差部において、軸方向に積み重ねられた構造部材54同士が、軸方向に延びるボルト56によって連結固定されているため、構造体52の組立作業が容易となる。
また、本実施形態では、構造体52の周縁角部52aに、構造部材54の中空部54aに少なくとも一部(挿入部58a)が挿入されるブロック部材58が設けられている。上述のように、構造体52の周縁角部52aは、容器本体10の内周面に形成された嵌合溝10aに嵌合する。このため、周縁角部52a近傍では、容器本体10に嵌合溝10aが形成されている分だけ、容器本体10の厚みが小さくなり、遮蔽効果が他の部分と比較して劣るおそれがある。しかしながら、周縁角部52aにおいて構造部材54の中空部54aにブロック部材58が挿入されることによって、嵌合溝10aの存在によって生じる遮蔽欠損をブロック部材58によって補填することができる。
(その他の実施形態)
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上記実施形態の要素を適宜組み合わせまたは種々の変更を加えることが可能である。
上記実施形態では、構造部材44、54を角パイプとし、構造部材44、54が断面視において閉塞された中空部44a、54aを有するものとした。しかしながら、構造部材44、54は中空部を有するものであれば角パイプに限定されないし、中空部は断面視において閉塞されている必要はない。例えば、構造部材44、54を断面H型等の他の形状を有する部材としてもよい。断面H型の部材の場合には、2つのフランジによって挟まれた空間が中空部として機能する。
また、上記実施形態では、構造体42の周縁部に位置する構造部材44の幅を、構造体42の中央部に位置するそれ以外の構造部材44の幅よりも小さくした。しかしながら、このようにすることは必須ではなく、すべての構造部材44の幅を同じにしてもよい。
また、第2実施形態のバスケット50では、嵌合溝10aの存在によって生じる遮蔽欠損を補填すべくブロック部材58を設けたが、同様の部材を第1実施形態のバスケット40に設けてもよい。
1:放射性物質輸送貯蔵容器
10:容器本体
10a:嵌合溝
40、50:バスケット
41、51:格子空間
42、52:構造体
42a、52a:周縁角部
43、53:中性子吸収部材
44、54:構造部材
44a、54a:中空部
45:固定部材
46、56:ボルト
58:ブロック部材

Claims (6)

  1. 放射性物質輸送貯蔵容器の筒状の容器本体に収容されるバスケットであって、
    前記容器本体の軸方向から見て複数の格子空間が形成されるように、複数の構造部材が井桁状に組み合わされた構造体と、
    前記格子空間を囲むように前記構造部材の側面に設けられた中性子吸収機能を有する中性子吸収部材と、
    を備え、
    前記構造部材が断面視において中空部を有し、
    井桁状の前記構造体の交差部に、前記構造部材を固定する固定部材が配置されており、
    前記軸方向に直交する第1軸直交方向に並んだ複数の前記構造部材が前記固定部材を介して連結されたものが、前記軸方向に直交し前記第1軸直交方向とは異なる第2軸直交方向に複数並ぶように配置された段と、
    前記第2軸直交方向に並んだ複数の前記構造部材が前記固定部材を介して連結されたものが、前記第1軸直交方向に複数並ぶように配置された段と、
    が前記軸方向に交互に積み重ねられることで井桁状の前記構造体が構成されていることを特徴とするバスケット。
  2. 放射性物質輸送貯蔵容器の筒状の容器本体に収容されるバスケットであって、
    前記容器本体の軸方向から見て複数の格子空間が形成されるように、複数の構造部材が井桁状に組み合わされた構造体と、
    前記格子空間を囲むように前記構造部材の側面に設けられた中性子吸収機能を有する中性子吸収部材と、
    を備え、
    前記構造部材が断面視において中空部を有し、
    井桁状の前記構造体の交差部に、前記構造部材を固定する固定部材が配置されており、
    前記軸方向に直交する第1軸直交方向に並んだ複数の前記構造部材が前記固定部材を介して連結されるとともに、前記軸方向に直交し前記第1軸直交方向とは異なる第2軸直交方向に並んだ複数の前記構造部材が前記固定部材を介して連結されることによって前記構造体が構成されており、
    前記第1軸直交方向に並んだ前記複数の構造部材および前記固定部材が、前記第1軸直交方向に延びるボルトによって連結固定されるとともに、前記第2軸直交方向に並んだ前記複数の構造部材および前記固定部材が、前記第2軸直交方向に延びるボルトによって連結固定されることを特徴とするバスケット。
  3. 放射性物質輸送貯蔵容器の筒状の容器本体に収容されるバスケットであって、
    前記容器本体の軸方向から見て複数の格子空間が形成されるように、複数の構造部材が井桁状に組み合わされた構造体と、
    前記格子空間を囲むように前記構造部材の側面に設けられた中性子吸収機能を有する中性子吸収部材と、
    を備え、
    前記構造部材が断面視において中空部を有し、
    井桁状の前記構造体の交差部に、前記構造部材を固定する固定部材が配置されており、
    前記軸方向に直交する第1軸直交方向に並んだ複数の前記構造部材が前記固定部材を介して連結されるとともに、前記軸方向に直交し前記第1軸直交方向とは異なる第2軸直交方向に並んだ複数の前記構造部材が前記固定部材を介して連結されることによって前記構造体が構成されており、
    1つの前記固定部材に、前記軸方向の複数段の前記構造部材が固定されることを特徴とするバスケット。
  4. 前記構造体の周縁角部に、前記構造部材の前記中空部の少なくとも一部に挿入されるブロック部材が設けられている請求項1ないしのいずれか1項に記載のバスケット。
  5. 前記構造体の周縁部に位置する前記構造部材の幅が、前記構造体の中央部に位置する前記構造部材の幅よりも小さい請求項1ないしのいずれか1項に記載のバスケット。
  6. 請求項1ないしのいずれか1項に記載のバスケットが筒状の容器本体に収容された放射性物質輸送貯蔵容器。
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