JP2005283135A - リサイクル燃料集合体収納用バスケット及びリサイクル燃料集合体収納容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】B−Al材のような難押し出し材を使用した場合であっても効率よく製造できること。
【解決手段】このリサイクル燃料集合体収納用バスケット1aは、格子状に配列されて、内部にリサイクル燃料集合体を収納する収納用角パイプ3と、前記収納用角パイプ3同士の間に配置されるとともに、前記収納用角パイプ3の外側面に当接するスペーサ用角パイプ20と、前記収納用角パイプ3の角部外側に配置される断面四角形状の支持部材10と、を備えて構成される。そして、支持部材10には、長手方向に貫通する貫通孔が設けられており、前記スペーサ用角パイプ20とともにフラックストラップの機能を果たす。
【選択図】 図1
【解決手段】このリサイクル燃料集合体収納用バスケット1aは、格子状に配列されて、内部にリサイクル燃料集合体を収納する収納用角パイプ3と、前記収納用角パイプ3同士の間に配置されるとともに、前記収納用角パイプ3の外側面に当接するスペーサ用角パイプ20と、前記収納用角パイプ3の角部外側に配置される断面四角形状の支持部材10と、を備えて構成される。そして、支持部材10には、長手方向に貫通する貫通孔が設けられており、前記スペーサ用角パイプ20とともにフラックストラップの機能を果たす。
【選択図】 図1
Description
この発明は、リサイクル燃料集合体を収納するリサイクル燃料集合体収納用バスケットに関し、さらに詳しくは、B−Al材のような難押し出し材を使用した場合であっても効率よく製造できるリサイクル燃料集合体収納用バスケット及び放射性物質収納容器に関する。
核燃料サイクルの終期にあって燃焼を終え使用できなくなった核燃料集合体を、リサイクル燃料集合体という。リサイクル燃料集合体は、FPなど高放射能物質を含むので熱的に冷却する必要があるため、原子力発電所の冷却ピットで所定期間(5〜15年間)冷却される。その後、遮蔽容器であるキャスクに収納され、車両又は船舶で再処理施設に搬送、貯蔵される。リサイクル燃料集合体をキャスク内に収容するにあたっては、リサイクル燃料集合体収納用バスケットと称する格子状断面を有する保持枠を用いる。リサイクル燃料集合体は、このリサイクル燃料集合体収納用バスケットに形成した複数の収納空間であるセルに1体ずつ挿入される。これによって、輸送中の振動等に対する適切な保持力を確保している。このようなキャスクの従来例としては、例えば特許文献1や非特許文献1等に、様々な種類のものが開示されている。
ところで、リサイクル燃料集合体を搬送、貯蔵する際には、リサイクル燃料集合体を接近させて前記バスケットに収納する。このため、リサイクル燃料集合体収納用バスケットには、収納するリサイクル燃料集合体が臨界に達しないように、中性子を吸収する機能(以下、中性子吸収能という)が求められる。この未臨界機能を達成させるため、近年において、前記バスケットは、B−Al材により構成させることが多い。この場合、B−Alの粉体焼結材を押し出し加工によって前記バスケットを構成する部材を製造することがある。このようにして製造した部材は、B等が母材中へ均一に分散するため、優れた機械的強度や中性子吸収能を示す。しかし、このような材料はAl母材に硬度の高いBやB化合物が分散しているため、押し出しダイスが摩耗しやすい。
また、PWR(Pressurized Water Reactor:加圧水型原子炉)用燃料は燃焼度が大きいため、リサイクル燃料集合体を収納するリサイクル燃料集合体収納用バスケットには確実に燃料の臨界を防止する機能が要求される。このため、PWR用のリサイクル燃料集合体を収納するリサイクル燃料集合体収納用バスケットに使用する部材は、その壁面にフラックストラップを設けてある。このような部材は表面積が大きくなるため、押し出しダイスの負担もそれだけ大きくなる結果、押し出しダイスの摩耗が激しくなり、製造効率が低下していた。また複雑な形状の部材は、当該部材の表面積が大きくなるので押し出し圧力も大きくなり、押し出し成形による製造は効率が悪かった。さらに、硬度の高いBやB化合物を含むB−Al材は難削材であるため、工具の摩耗が激しく、また、加工が難しい。このため、押し出し成形後の追加工が必要な場合は、製造効率が悪かった。
そこで、この発明は、上記に鑑みてなされたものであって、B−Al材のような難押し出し材を使用した場合であっても効率よく製造できるリサイクル燃料集合体収納用バスケット及びリサイクル燃料集合体収納容器を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るリサイクル燃料集合体収納用バスケットは、格子状に配列されて、内部にリサイクル燃料集合体を収納する収納用角パイプと、前記収納用角パイプ同士の間に配置されるスペーサと、を備えることを特徴とする。
このリサイクル燃料集合体収納用バスケットは、リサイクル燃料集合体を収納する収納用角パイプと、この収納用角パイプの間に配置されるスペーサとを組み合わせて構成される。これにより、リサイクル燃料集合体収納用バスケットを構成する個々の部材の寸法を小さくできるので、B−Al材のような難押し出し材であっても押し出し圧力を低く抑えて、効率よく製造できる。
次の本発明に係るリサイクル燃料集合体収納用バスケットは、格子状に配列されて、内部にリサイクル燃料集合体を収納する収納用角パイプと、前記収納用角パイプ同士の間に配置されるとともに、前記収納用角パイプの外側面に当接するスペーサ用角パイプと、前記収納用角パイプの角部外側に配置される断面四角形状の支持部材と、を備えることを特徴とする。
このリサイクル燃料集合体収納用バスケットは、リサイクル燃料集合体の収納用角パイプを格子状に配置するとともに、この収納用角パイプの間にスペーサ用角パイプと、収納用角パイプの支持部材とを配置する。このような構成により、リサイクル燃料集合体収納用バスケットを構成する個々の部材の寸法を小さくできるので、B−Al材のような難押し出し材であっても押し出し圧力を低く抑えて効率よく製造できる。また、リサイクル燃料集合体収納用バスケットの各構成部材は、すべて押し出し成形により製造できるので、成形後の切削加工は不要である。これにより、高硬度のボロンあるいはボロン化合物を含む材料を用いた場合、切削に要する手間が省略できるので、B−Al材のような難削材であっても押し出し圧力を低く抑えて効率よく製造できる。
次の本発明に係るリサイクル燃料集合体収納用バスケットは、前記リサイクル燃料集合体収納用バスケットにおいて、前記支持部材には、その長手方向に向かう貫通孔が形成されていることを特徴とする。
このリサイクル燃料集合体収納用バスケットは、前記リサイクル燃料集合体収納用バスケットの構成を備えるので、前記リサイクル燃料集合体収納用バスケットが奏する作用、効果を奏する。さらに、このリサイクル燃料集合体収納用バスケットは、当該バスケットを構成した場合に、収納用角パイプの角部外側に配置される支持部材に、長手方向に向かう貫通孔が設けられている。これにより、前記貫通孔が中性子を遮蔽するフラックストラップの機能を果たして、本発明に係るバスケットの未臨界性能を向上させることができる。
次の本発明に係るリサイクル燃料集合体収納用バスケットは、前記リサイクル燃料集合体収納用バスケットにおいて、前記支持部材と前記スペーサ用角パイプとが連結されることを特徴とする。
このリサイクル燃料集合体収納用バスケットは、前記リサイクル燃料集合体収納用バスケットの構成を備えるので、前記リサイクル燃料集合体収納用バスケットが奏する作用、効果を奏する。さらに、このリサイクル燃料集合体収納用バスケットは、収納用角パイプの角部外側に配置される支持部材と、収納用角パイプ間に配置されるスペーサ用角パイプとを連結する。これにより、スペーサ用角パイプと支持部材とが強固に結合されるので、このリサイクル燃料集合体収納用バスケット全体が堅牢な構造となる。その結果、このバスケットを内部に格納するキャスクが落下した時の衝撃力に対する耐久性が向上する。
次の本発明に係るリサイクル燃料集合体収納用バスケットは、前記リサイクル燃料集合体収納用バスケットにおいて、前記支持部材の角部外側には、前記支持部材の長手方向に向かう凹部が形成されるとともに、前記収納用角パイプの角部外側が前記凹部に嵌め合わせられることを特徴とする。
このリサイクル燃料集合体収納用バスケットは、前記リサイクル燃料集合体収納用バスケットの構成を備えるので、前記リサイクル燃料集合体収納用バスケットが奏する作用、効果を奏する。さらに、このリサイクル燃料集合体収納用バスケットは、支持部材の角部外側に、長手方向に向かう凹部を備え、この凹部と収納用角パイプの角部外側とを嵌め合わせる。これにより、バスケットの組み立て時においては、支持部材と収納用角パイプとの位置決めができるので、容易に組み立てることができる。
次の本発明に係るリサイクル燃料集合体収納用バスケットは、前記リサイクル燃料集合体収納用バスケットにおいて、前記スペーサ用角パイプは、長手側端部を張り出させたことを特徴とする。
このリサイクル燃料集合体収納用バスケットは、前記リサイクル燃料集合体収納用バスケットの構成を備えるので、前記リサイクル燃料集合体収納用バスケットが奏する作用、効果を奏する。さらに、このリサイクル燃料集合体収納用バスケットは、スペーサ用角パイプの長手側端部に張り出し部を備える。これにより、支持部材の近傍にはフラックストラップが形成されることになるので、このリサイクル燃料集合体収納用バスケットの未臨界機能をより向上させることができる。
次の本発明に係るリサイクル燃料集合体収納用バスケットは、前記リサイクル燃料集合体収納用バスケットにおいて、前記スペーサ用角パイプの内部には、前記スペーサ用角パイプの長手方向に垂直な断面内における短辺に対して平行なリブが設けられることを特徴とする。
このリサイクル燃料集合体収納用バスケットは、前記リサイクル燃料集合体収納用バスケットの構成を備えるので、前記リサイクル燃料集合体収納用バスケットが奏する作用、効果を奏する。さらに、このリサイクル燃料集合体収納用バスケットは、スペーサ用角パイプの内部にリブを備える。これにより、スペーサ用角パイプの強度が向上するので、バスケット全体としては堅牢な構造となる。また、前記リブにより熱の通路の面積が大きくなるので、リサイクル燃料集合体の崩壊熱の伝熱性能が向上する。
次の本発明に係るリサイクル燃料集合体収納用バスケットは、格子状に配列されて、内部にリサイクル燃料集合体を収納する収納用角パイプと、平板と、前記平板の両面であって前記平板に対して直交する方向に設けられたリブとを含んで構成されるスペーサ部材と、を備え、前記リブが前記収納用角パイプの外側面に当接するとともに、前記スペーサ部材は前記収納用角パイプ同士の間に配置されることを特徴とする。
このリサイクル燃料集合体収納用バスケットは、リサイクル燃料集合体を収納する収納用角パイプと、この収納用角パイプの間に配置されるスペーサ部材とを組み合わせて構成される。これにより、リサイクル燃料集合体収納用バスケットを構成する個々の部材の寸法を小さくできるので、B−Al材のような難押し出し材であっても押し出し圧力を低く抑えて効率よく製造できる。また、このスペーサ部材は中空のパイプ構造ではないため、このスペーサ部材を押し出し成形する場合には中子が不要である。その結果、より効率的に製造できる。
次の本発明に係るリサイクル燃料集合体収納用バスケットは、格子状に配列されて、内部にリサイクル燃料集合体を収納する収納用角パイプと、平行かつ交互に配置される第1平板部と、前記第1平板部に対して直交するとともに、交互に配置される前記第1平板部をつなぐ第1リブとを含んで構成され、さらに前記収納用角パイプの間に特定の一方向に揃えて配置される第1スペーサ部材と、平行かつ交互に配置される第2平板部と、前記第2平板部に対して直交するとともに、交互に配置される前記第2平板部をつなぐ第2リブとを含んで構成され、さらに前記第2平板部が前記第1スペーサ部材の第1平板部と直交するように前記収納用角パイプの間に配置される第2スペーサ部材と、を備え、前記第1平板部と前記第2平板部とは、前記収納用角パイプの外側面と当接するとともに、前記第2スペーサ部材の軸に垂直な断面における長辺長さは、前記第1スペーサ部材の軸方向に垂直な断面内における長辺長さよりも大きいことを特徴とする。
このリサイクル燃料集合体収納用バスケットは、リサイクル燃料集合体を収納する収納用角パイプと、この収納用角パイプの間に配置される第1及び第2スペーサ部材とを組み合わせて構成される。これにより、リサイクル燃料集合体収納用バスケットを構成する個々の部材の寸法を小さくできるので、B−Al材のような難押し出し材であっても押し出し圧力を低く抑えて効率よく製造できる。また、この第1及び第2スペーサ部材は中空のパイプ構造ではないため、このスペーサ部材を押し出し成形する場合には中子が不要である。これにより、製造がより効率的になる。
次の本発明に係るリサイクル燃料集合体収納用バスケットは、前記リサイクル燃料集合体収納用バスケットにおいて、格子状に配列されて、内部にリサイクル燃料集合体を収納する収納用角パイプと、前記収納用角パイプの間に配置され、かつ内部に貫通孔を有するとともに、長辺側端部が階段状に形成される板状のスペーサ部材と、を備え、前記スペーサ部材の長辺側端部同士が組み合わされることを特徴とする。
このリサイクル燃料集合体収納用バスケットは、リサイクル燃料集合体を収納する収納用角パイプと、この収納用角パイプの間に配置される板状のスペーサ部材とを組み合わせて構成される。これにより、リサイクル燃料集合体収納用バスケットを構成する個々の部材の寸法を小さくできるので、B−Al材のような難押し出し材であっても押し出し圧力を低く抑えて効率よく製造できる。また、この板状のスペーサ部材は、階段状に形成された長辺側端部同士を組み合わせるので、スペーサ部材同士を正確に位置決めできる。また、スペーサ部材の長辺側端部の接触面積が大きくなるので、このバスケットを収納するキャスクが落下した場合における衝撃力を効率的に伝達でき、堅牢なバスケットを得ることができる。
次の本発明に係るリサイクル燃料集合体収納用バスケットは、内部にリサイクル燃料集合体を収納する収納用角パイプと、長手方向に対して垂直な断面が十字形状であって、内部には長手方向に向かう孔が形成されるクロスメンバーと、前記クロスメンバーの長辺側端部同士を突き合わせて、前記収納用角パイプを配置するための格子状の空間を構成し、前記格子状の空間内に前記収納用角パイプを配置することを特徴とする。
このリサイクル燃料集合体収納用バスケットは、リサイクル燃料集合体を収納する収納用角パイプと、この収納用角パイプの間に配置される断面十字形状のクロスメンバーとを組み合わせて構成される。これにより、リサイクル燃料集合体収納用バスケットを構成する個々の部材の寸法を小さくできるので、B−Al材のような難押し出し材であっても押し出し圧力を低く抑えて効率よく製造できる。
次の本発明に係るリサイクル燃料集合体収納用バスケットは、前記リサイクル燃料集合体収納用バスケットにおいて、前記クロスメンバーは、凹部が形成された前記長辺側端部と、凸部が形成された前記長辺側端部とを備え、前記凹部と凸部とを組み合わせることを特徴とする。
このリサイクル燃料集合体収納用バスケットは、前記リサイクル燃料集合体収納用バスケットの構成を備えるので、前記リサイクル燃料集合体収納用バスケットが奏する作用、効果を奏する。さらに、このリサイクル燃料集合体収納用バスケットは、長辺側端部に形成された凹部と凸部とが組み合わされるので、クロスメンバーの位置決め精度が向上するとともに、クロスメンバー同士のずれも抑制できるので、バスケットの組み立ても容易になる。また、凹部と凸部とを組み合わせるので、長辺側端部同士の接触面積が大きくなる。これにより、クロスメンバー同士の熱伝導が向上するので、バスケット全体としても伝熱性能が向上する。
次の本発明に係るリサイクル燃料集合体収納用バスケットは、前記リサイクル燃料集合体収納用バスケットにおいて、前記クロスメンバーは、長手方向に垂直な断面が階段状に形成された長辺側端部を備え、前記長辺側端部同士を組み合わせることを特徴とする。
このリサイクル燃料集合体収納用バスケットは、前記リサイクル燃料集合体収納用バスケットの構成を備えるので、前記リサイクル燃料集合体収納用バスケットが奏する作用、効果を奏する。さらに、このリサイクル燃料集合体収納用バスケットでは、断面が階段状に形成された長辺側端部同士を組み合わせるので、クロスメンバーの位置決め精度が向上するとともに、クロスメンバー同士のずれも抑制できるので、バスケットの組み立ても容易になる。また、断面が階段状の長辺側端部を組み合わせるので、長辺側端部同士の接触面積が大きくなる。これにより、クロスメンバー同士の熱伝導が向上するので、バスケット全体としても伝熱性能が向上する。
次の本発明に係るリサイクル燃料集合体収納用バスケットは、角パイプ状部材を直交させて交互に複数段積み重ねて構成した空間にリサイクル燃料集合体を格納する角パイプを配置するリサイクル燃料集合体収納用バスケットであり、一段おきに同じ方向へ配列される第1角パイプ状部材と、一段おきに同じ方向へ配列されるとともに、前記第1角パイプ状部材に対しては直交して積み重ねられる第2角パイプ状部材と、前記第1角パイプ状部材と前記第2角パイプ状部材とで囲まれる空間に配置されて、内部にリサイクル燃料集合体を収納する収納用角パイプと、を備え、前記第1角パイプ状部材又は前記第2角パイプ状部材のうち少なくとも一方を、その管軸が前記リサイクル燃料集合体収納用バスケットの底面に対して傾斜するように配置することを特徴とする。
このリサイクル燃料集合体収納用バスケットは、リサイクル燃料集合体を収納する収納用角パイプと、第1角パイプ状部材と、第2角パイプ状部材とを組み合わせて構成する。これにより、リサイクル燃料集合体収納用バスケットを構成する個々の部材の寸法を小さくできるとともに、単純な角パイプ形状で前記各部材を構成できる。その結果、B−Al材のような難押し出し材であっても押し出し圧力を低く抑えて効率よく製造できる。さらに、第1角パイプ状部材又は第2角パイプ状部材の少なくとも一方を、その管軸が前記バスケットの底面に対して傾斜するように配置するので、バスケットの排水性が向上する。
次の本発明に係るリサイクル燃料集合体収納用バスケットは、板状部材を組み合わせて構成されるリサイクル燃料集合体収納用バスケットであり、長辺側端部に切り欠き部が形成され、かつ長手方向に貫通する貫通孔を有する板状部材を互いに直交させて前記切り欠き部同士を組み合わせることにより前記板状部材を複数段積層させるとともに、前記板状部材は前記リサイクル燃料集合体収納用バスケットの底面に対して傾斜させて、複数の前記板状部材で囲まれる格子状の空間にリサイクル燃料集合体を収納することを特徴とする。
このリサイクル燃料集合体収納用バスケットは、板状部材を組み合わせ、積層させて構成されるとともに、前記板状部材はリサイクル燃料集合体収納用バスケットの底面に対して傾斜している。これにより、板状部材内部に残留した水や空気を容易に排出することができる。
次の本発明に係るリサイクル燃料集合体収納用バスケットは、前記リサイクル燃料集合体収納用バスケットにおいて、前記第1角パイプ状部材の長辺側端部、又は前記第2角パイプ状部材の長辺側端部のうち少なくとも一方には、水抜き通路が形成されることを特徴とする。
このリサイクル燃料集合体収納用バスケットは、前記リサイクル燃料集合体収納用バスケットの構成を備えるので、前記リサイクル燃料集合体収納用バスケットが奏する作用、効果を奏する。さらに、このリサイクル燃料集合体収納用バスケットでは、第1角パイプ状部材の長辺側端部、又は前記第2角パイプ状部材の長辺側端部のうち少なくとも一方に水抜き通路を形成する。この水抜き通路により、さらにバスケットの排水性が向上する。なお、水抜き通路は、少なくとも鉛直方向上側に位置する長辺側端部に形成することが好ましい。
次の本発明に係るリサイクル燃料集合体収納用バスケットは、前記リサイクル燃料集合体収納用バスケットにおいて、リサイクル燃料集合体を収納する収納用角パイプと、長辺側端部に水抜き通路が形成された角パイプ状部材と、を備え、前記角パイプ状部材を直交させて交互に複数段積み重ねるとともに、前記角パイプ状部材で囲まれた格子状の空間へ前記収納用角パイプを配置することを特徴とする。
このリサイクル燃料集合体収納用バスケットは、リサイクル燃料集合体を収納する収納用角パイプと、長辺側端部に水抜き通路が形成された角パイプ状部材とを組み合わせて構成する。これにより、リサイクル燃料集合体収納用バスケットを構成する個々の部材の寸法を小さくできるとともに、単純な角パイプ形状で前記各部材を構成できる。その結果、B−Al材のような難押し出し材であっても押し出し圧力を低く抑えて効率よく製造できる。また、角パイプ状部材の長辺側端部には水抜き通路が形成されているので、角パイプ状部材には水抜き孔を加工する必要はない。これにより、B−Al材のような難削材であっても切削加工が不要になるので、製造が効率的になる。
次の本発明に係るリサイクル燃料集合体収納用バスケットは、前記リサイクル燃料集合体収納用バスケットにおいて、前記収納用角パイプ、前記スペーサ、前記スペーサ用角パイプ、前記支持部材その他の、前記リサイクル燃料集合体収納用バスケットの構成部材は、ボロン若しくはボロン化合物を含有するアルミニウム合金、又はアルミニウム合金であり、前記構成部材の少なくとも一つは、ボロン又はボロン化合物を含有するアルミニウム合金であることを特徴とする。
前記収納用バスケットに未臨界機能を持たせるため、燃焼度の高いPWR用燃料を収納したときには、十分な未臨界機能を達成することができる。なお、ここでいうボロンは、中性子の吸収に寄与するB10である。ここで、リサイクル燃料集合体収納用バスケットの構成部材は、収納用角パイプ、スペーサ、スペーサ用角パイプ、支持部材、スペーサ部材、第1スペーサ部材、第2スペーサ部材、クロスメンバー、第1角パイプ状部材、第2角パイプ状部材、角パイプ状部材等の、リサイクル燃料集合体収納用バスケットを構成する部材をいう。
次の本発明に係るリサイクル燃料集合体収納容器は、開口部とキャビティとを備える胴と、前記開口部に取り付けられて、前記キャビティを密封する蓋と、前記キャビティ内に配置される、前記リサイクル燃料集合体収納用バスケットと、を備えることを特徴とする。
このリサイクル燃料集合体収納容器は、前記リサイクル燃料集合体収納用バスケットを備えるので、B−Al材のような難押し出し材で前記バスケットを構成しても、効率よく製造できる。
本発明に係るリサイクル燃料集合体収納用バスケット及びリサイクル燃料集合体収納容器は、B−Al材のような難押し出し材を使用した場合であっても効率よく製造できるという効果を奏する。
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この発明を実施するための最良の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施例における構成要素には、当業者が容易に想定できるものあるいは実質的に同一のものが含まれる。以下に説明するリサイクル燃料集合体格納用バスケットは、主として輸送、貯蔵用キャスクに使用するものであるが、これに限定されるものではない。例えば、貯蔵目的のコンクリートキャスク、あるいはキャニスタやリサイクル燃料集合体貯蔵プールのラックに使用できる。以下、リサイクル燃料集合体格納用バスケットは、必要に応じてバスケットと略称する。
実施例1に係るリサイクル燃料集合体収納用バスケットは、格子状に配列されて、内部にリサイクル燃料集合体を収納する収納用角パイプと、この収納用角パイプの外側面に当接するとともに、収納用角パイプ同士の間に配置されるスペーサ用角パイプと、前記収納用角パイプの角部外側に配置されて、前記スペーサ用角パイプと組み合わされる断面四角形状の支持部材と、を備える点に特徴がある。実施例1においては、スペーサ用角パイプと支持部材とが、収納用角パイプのスペーサとしての機能を果たす。
図1は、実施例1に係るリサイクル燃料集合体収納用バスケットの一部を示す平面図である。このバスケット1aは、収納用角パイプ3が格子状に配置されており、この収納用角パイプ3の内部にリサイクル燃料集合体が収納される。格子状に配列される収納用角パイプ3の間には、スペーサ用角パイプ20が配置されるとともに、収納用角パイプ3の角部外側には支持部材10が配置される。
図2−1、図2−2は、リサイクル燃料集合体を収納する収納用角パイプを示す説明図である。リサイクル燃料集合体を内部に収納する収納用角パイプ3は、管軸Zp方向における長さがL1であり、この長さは、リサイクル燃料集合体の長さと略同じ長さである。また、収納用角パイプ3は、管軸Zp方向に垂直な断面形状が略正方形であり、その1辺の長さはl1で、肉厚はtである。収納用角パイプ3の管軸Zp方向に垂直な断面内における寸法は、(l1−2×t)であり、この寸法は、リサイクル燃料集合体の外形寸法よりもやや大きく設定される。収納用角パイプ3は、未臨界機能の確保と軽量化のため、B10(ボロン)を含むAl(アルミニウム)材料(以下、B−Al材という)によって製造される。例えば、粉末冶金により製造したB−Alのビレットを熱間押出し成形することによって製造できる。
図3−1〜図3−3は、実施例1に係る支持部材を示す説明図である。これらの図に示すように、この支持部材10の管軸Zm(この例では長手方向に相当)方向の長さはL2であり、この長さは、収納用角パイプ3の管軸Zp方向における長さL1とほぼ同じ長さである。支持部材10の角部外側10coには、支持部材10の管軸Zm方向に向かう凹部が形成されている。そして、バスケット1aを構成する際には、図1に示すように、収納用角パイプ3の角部外側3coと組み合わされる。このように構成することで、収納用角パイプ3の管軸Zpに対して直交する方向の力は、支持部材10を介して隣接する収納用角パイプ3へ伝達される。この構成によれば、特に、リサイクル燃料集合体の輸送用キャスクにバスケット1aを収納する場合には、キャスクの落下時発生する衝撃力を効果的に受けることができる。また、バスケット1aを組み立てる際には、支持部材10の角部外側10coと収納用角パイプ3の角部外側3coとを組み合わせることで、両者の位置決めができるので、組み立てが容易となる。
図3−1〜図3−3に示すように、支持部材10には、管軸Zm方向(この例では長手方向に相当)に貫通する直径dの貫通孔10hが設けられている。バスケット1aを組み立てると、この貫通孔10hが、斜め方向に隣接する収納用角パイプ3に収納されるリサイクル燃料集合体の未臨界性を確保するフラックストラップとしての機能を果たす(図1)。これにより、燃焼度の高いPWR用燃料を収納したときには、十分な未臨界機能を達成することができる。支持部材10は、B−Al材で製造することが好ましい。また、ボロンを添加していない材料で支持部材を製造する場合でも、前記貫通孔10hに中性子遮蔽材を挿入又は充填してもよい。このような中性子遮蔽材としては、前記B−Al材料の他、カドミウム、ハフニウム、希土類元素等がある。なお、希土類元素を用いる場合には、ユーロピウム、デイスプロシウム、サマリウム、ガドリニウム等の酸化物を用いることができる。
実施例1において、支持部材10の角部外側10coに形成される凹部の深さはt1である。この大きさは、特に限定されるものではなく、バスケット1aの仕様によって適宜変更することができる。例えば、前記凹部の深さを収納用角パイプ3の肉厚t1よりも大きくして、収納用角パイプ3をより確実に支持するようにしてもよい。また、図3−2に示すように、支持部材10の管軸Zmに垂直な断面形状は、正方形の角部外側が落とされた形状である。前記断面形状の外形寸法はl2となっており、(l2−2×t1)が、隣接する収納用角パイプ3同士の距離に相当する。
図4−1、図4−2は、実施例1に係るスペーサ用角パイプを示す説明図である。図4−1、図4−2に示すように、スペーサ用角パイプ20には、管軸Zs方向に貫通する貫通孔20hが設けられている。バスケット1aを組み立てると、この貫通孔20hが、収納用角パイプ3の外側面3sに垂直な方向に隣接する収納用角パイプ3に収納されるリサイクル燃料集合体の未臨界性を確保するフラックストラップとしての機能を果たす(図1)。これにより、燃焼度の高いPWR用燃料を収納したときには、十分な未臨界機能を達成することができる。支持部材10は、B−Al材で製造することが好ましい。また、ボロンを添加していない材料で支持部材を製造する場合でも、前記貫通孔10hに中性子遮蔽材を挿入又は充填してもよい。このような中性子遮蔽材としては、前記B−Al材料の他、カドミウム、ハフニウム、希土類元素等がある。なお、希土類元素を用いる場合には、ユーロピウム、デイスプロシウム、サマリウム、ガドリニウム等の酸化物を用いることができる。
このスペーサ用角パイプ20の管軸Zs方向の長さはL3であり、この長さは、収納用角パイプ3の管軸Zp方向長さL1、及び支持部材10の管軸Zm方向長L2とほぼ同じ長さである。実施例1において、スペーサ用角パイプ20の肉厚はt2であり、バスケット1aの仕様によってこの厚さt2は任意に変更できる。
スペーサ用角パイプ20の管軸Zs(この例では長手方向に相当に相当)に垂直な断面における外形状は矩形であり、前記断面における長辺(以下、断面長辺)側の外形寸法はl3で、前記断面における短辺(以下断面短辺)側の外形寸法はl4としてある。断面短辺側の外形寸法l4は、隣接する収納用角パイプ3同士の距離に相当する。支持部材10の管軸Zmに垂直な断面における外形寸法l2と支持部材10の角部外側10coの深さt1とを用いてl4を表せば、l4=(l2−2×t1)となる。
バスケット1aを組み立てた場合、スペーサ用角パイプ20は、収納用角パイプ3の外側面3sに垂直な方向に隣接する収納用角パイプ3の間に配置される。そして、スペーサ用角パイプ20の断面長辺側外側面20s1は、収納用角パイプの外側面3sと当接して収納用角パイプ3の外側面3sに垂直な方向に対する力を受ける。同時に、収納用角パイプ3内に収納されるリサイクル燃料集合体から放出される熱をバスケット1aの外側に向かって伝える。このバスケット1aでは、スペーサ用角パイプ20の断面長辺側外側面20s1は、収納用角パイプの外側面3sと当接する構造なので、両者の接触面積を大きくとることができる。これにより、伝熱面積を大きくできるので、発生する熱量の大きいPWR用のリサイクル燃料集合体を収納する際に、十分な伝熱性能を確保することができる。
また、スペーサ用角パイプ20の管軸Zsに垂直な断面における、断面短辺側の外側面(以下断面短辺側外側面)20s2は、支持部材10の外側面10sと向かい合う。スペーサ用角パイプ20の断面長辺側の外形寸法l3を、(l1−2×t1)とすれば、断面短辺側外側面20s2と、支持部材10の外側面10sとが接するようになる。ここで、l1は、収納用角パイプ3の1辺の長さであり、t1は、支持部材10の角部外側10coに形成される凹部の深さである。なお、スペーサ用角パイプ20の断面長辺側の外形寸法l3を大きくする程、収納用角パイプ3とスペーサ用角パイプ20との接触面積を大きくできる。このため、収納用角パイプ3とスペーサ用角パイプ20との伝熱を考慮すれば、前記外形寸法l3はできる限り大きくすることが好ましい。
図5−1は、実施例1に係るバスケットの全体を表す斜視図である。上述したように、バスケット1aは、収納用角パイプ3と、支持部材10と、スペーサ用角パイプ20とを組み合わせて構成される。全体としては、例えば図5−1に示すような、外形が多角形に構成される。そして、収納用角パイプ3内へリサイクル燃料集合体が収納されて、原子力施設内の貯蔵プール内に保管されたり、キャスクやキャニスタ内に格納されたりする。
図5−2は、リサイクル燃料集合体収納容器の一例であるキャスクの概要を示す斜視図である。図5−3は、図5−2に示したキャスクの平面図である。図5−2に示すように、キャスク200は、蓋200Tと胴200Bとから構成されて、胴200Bの内部にリサイクル燃料集合体を収納してから蓋200Tにより密封される。図5−3に示すように、キャスク200の胴200Bは、筒状の胴本体201と、胴本体201の外周に取り付けられる伝熱フィン207と、伝熱フィン207のもう一方の長辺側端部に取り付けられる外筒205とで構成される。胴本体201は、γ線を遮蔽する機能を発揮させるため、十分な厚みを有する炭素鋼やステンレス鋼で製造される。なお、炭素鋼で胴本体201を製造する場合、十分なγ線遮蔽機能を発揮させるために、胴本体201の厚さは20〜30cmとしている。
胴本体201には、溶接によって底板が筒状の胴本体201に取り付けることができる。また、胴本体201の外形に合わせた内部形状を持つコンテナ内に金属ビレットを装入し、胴本体201の内形に合わせた外形を持つ穿孔ポンチでこの金属ビレットを熱間拡張成形することによって胴本体201と底板とを一体に成形してもよい。さらには、鋳造によって胴本体201を製造してもよい。
胴本体201の内部は、リサイクル燃料集合体を格納するバスケット1aが収納されるキャビティ201cとなる。このキャビティ201cの軸方向(図中Zで示す方向)に垂直な断面内形状は円形であるが、キャスク200の仕様に応じて、八角形や略十字型・階段状等の断面内形状をもつキャビティも使用できる。このキャビティ201cの前記断面内形状は円形であるため、外形が多角形のバスケット1aを収納する際には、第1バスケット支持体202a及び第2バスケット支持体202bを、バスケット1aとキャビティ201cとの間に介在させて、バスケット1aをキャビティ201c内へ位置決めする。
キャビティ201c内にリサイクル燃料集合体を収納した後は、胴本体201から放射性物質が漏洩することを防止するため、一次蓋200T1及び二次蓋200T2(図5−2)を前記胴の開口部200Boに取り付けて、キャビティ201cを二重に密封する。そして、密封性能を確保するため、一次蓋200T1及び二次蓋200T2と胴本体201との間には金属ガスケットを設ける。
胴本体201の外周には、板状部材で作られた複数の伝熱フィン207が放射状に取り付けられている。この伝熱フィン207は、アルミニウム板、銅板等といった熱の良導材料で作られており、胴本体201の外周に溶接その他の接合手段によって、接合されている。また、伝熱フィン207の外側には、厚さ数cmの炭素鋼で作られた外筒205が、溶接その他の接合手段によって取り付けられている。キャビティ201c内に収納されたリサイクル燃料集合体は崩壊熱を発生する。この崩壊熱は、バスケット1a及び胴本体201を伝わってから、伝熱フィン207を介して外筒205に伝導されて、外筒205の表面から大気中に放出される。
胴本体201と外筒205と二枚の伝熱フィン207とで囲まれる空間209には、中性子を吸収するため、中性子遮蔽機能を有する材料が充填されている。このような機能を持つ材料としては、水素を多く含有する高分子材料であるレジン、ポリウレタン、又はシリコンその他の中性子吸収材料を使用することができる。この中性子吸収材料によって、リサイクル燃料集合体から放出される中性子を遮蔽し、キャスク200の外部へ漏洩する中性子を規制値よりも少なくする。
キャスク200は、リサイクル燃料集合体を収納した後、輸送及び貯蔵するために使用される。キャスクを輸送する場合には、キャスクの軸Z方向における両端部に緩衝体を取り付けて、万一キャスク200の落下事故等が発生した場合でも、十分な密封性能を確保できるようにされる。
(変形例1)
次に、実施例1の第1変形例に係るバスケットについて説明する。このバスケットは、実施例1に係るバスケットと略同様の構成であるが、スペーサ用角パイプの長手側端部を張り出させた点が異なる。他の構成は実施例1と同様なので説明を省略する。図6−1は、実施例1の第1変形例に係るバスケットの一部を示す平面図である。図6−2は、実施例1の第1変形例に係るスペーサ用角パイプを示す平面図である。
次に、実施例1の第1変形例に係るバスケットについて説明する。このバスケットは、実施例1に係るバスケットと略同様の構成であるが、スペーサ用角パイプの長手側端部を張り出させた点が異なる。他の構成は実施例1と同様なので説明を省略する。図6−1は、実施例1の第1変形例に係るバスケットの一部を示す平面図である。図6−2は、実施例1の第1変形例に係るスペーサ用角パイプを示す平面図である。
このバスケット1bに用いられるスペーサ用角パイプ21は、2枚の板状部材21pの間に、これらに対して略垂直にリブ21rが配置されている。リブ21rは、板状部材21pの長辺側端部(この例では、張り出し部21tの端部21ttに相当する)よりも軸Zs側に配置される。このため、リブ21rの外側から、張り出し部21tが突出した形状になる。このように、このスペーサ用角パイプ21は、長手側端部を張り出させた形状になっている。また、2枚のリブ21rと2枚の板状部材21pとで囲まれる空間が、スペーサ用角パイプ21の軸Zs方向(この例では長手方向に相当に相当)に向かう貫通孔21hとなる。この貫通孔21hがフラックストラップの役割を果たす。
このスペーサ用角パイプ21と、収納用角パイプ3と、支持部材10とを組み合わせてバスケット1bを構成すると、支持部材10の側面10s(図3−2)と、張り出し部21tの端部21ttとが向かい合う。そして、2個の張り出し部21tと支持部材10の側面10sとで囲まれる空間A(図6−1)が形成される。この空間Aにより、支持部材10の近傍にはフラックストラップが形成されることになるので、未臨界機能をより向上させることができる。また、リブ21rにより、スペーサ用角パイプ21の強度が向上するので、前記リブ21rと平行な方向の力をより確実に受け止めて、キャスク落下時における安全性を向上させることができる。また、スペーサ用角パイプの断面長辺側外側面21s1と収納用角パイプ3の外側面3sとが接するため、バスケット1bの伝熱性能も向上させることができる。
なお、貫通孔21h内に、前記リブ21rと平行に、さらにリブを追加してもよい。このようにすれば、スペーサ用角パイプ21の強度をさらに向上できる。また、リブの増加により板状部材21p間における伝熱面積を大きくできる。これにより、バスケット1b全体の伝熱効率を向上させることができるので、燃焼度の大きいPWR用リサイクル燃料集合体を収納するために好適である。
(変形例2)
次に、実施例1の第2変形例に係るバスケットについて説明する。このバスケットは、実施例1に係るバスケットと略同様の構成であるが、スペーサ用角パイプの貫通孔内に、スペーサ用角パイプの軸に垂直な断面内における断面長辺を連結するリブを設けた点が異なる。他の構成は実施例1と同様なので説明を省略する。図7−1は、実施例1の第2変形例に係るバスケットの一部を示す平面図である。図7−2は、実施例1の第2変形例に係るスペーサ用角パイプを示す平面図である。図7−3は、実施例1の第2変形例に係る他のスペーサ用角パイプを示す平面図である。
次に、実施例1の第2変形例に係るバスケットについて説明する。このバスケットは、実施例1に係るバスケットと略同様の構成であるが、スペーサ用角パイプの貫通孔内に、スペーサ用角パイプの軸に垂直な断面内における断面長辺を連結するリブを設けた点が異なる。他の構成は実施例1と同様なので説明を省略する。図7−1は、実施例1の第2変形例に係るバスケットの一部を示す平面図である。図7−2は、実施例1の第2変形例に係るスペーサ用角パイプを示す平面図である。図7−3は、実施例1の第2変形例に係る他のスペーサ用角パイプを示す平面図である。
図7−1、図7−2に示すように、バスケット1cに用いられるスペーサ用角パイプ22の管軸Zs方向(ここでは長手方向に相当)に垂直な断面内における断面短辺22p2に対して略平行にリブ22rが設けられる。すなわち、スペーサ用角パイプ22は、断面矩形の角パイプの内部にリブ22rを設けた、断面日の字の構造である。リブ22rは、2枚の断面長辺側板状部材22p1の間であって、板状部材22pに対して略垂直に配置される。これにより、スペーサ用角パイプ22の剛性が向上するので、バスケット1c全体の強度を向上させることができる。スペーサ用角パイプ22の貫通孔はリブ22rによって仕切られて、貫通孔22h1及び22h2となる。そして、これらがフラックストラップの役割を果たす。リブ22rの厚さt3は、スペーサ用角パイプ22の肉厚t2と同じ大きさとしてもよいし、異ならせてもよい。この例において、リブ22rは、スペーサ用角パイプ22の断面長辺側板状部材22p1の略中央部分に配置される。すなわち、スペーサ用角パイプ22の管軸Zsに垂直な断面における断面短辺側の外側面(以下断面短辺側外側面)22s2からリブ22rまでの距離は、l3/2となる。なお、リブ22rは、断面長辺側板状部材22p1の略中央部分以外の部分に配置してもよい。
このスペーサ用角パイプ22と、収納用角パイプ3と、支持部材10とを組み合わせてバスケット1cを構成すると、支持部材10の側面10s(図3−2)と、スペーサ用角パイプの断面短辺側外側面22s2とが向かい合う。また、スペーサ用角パイプ22の断面長辺側外側面22s1と収納用角パイプ3の外側面3sとが接するので、バスケット1bの伝熱性能が向上する。さらに、リブ22rにより、板状部材22p間の伝熱が向上する。
なお、図7−3に示すスペーサ用角パイプ22'のように、リブ22r'の数を2枚とした断面目の字形状としてもよい。また、リブの枚数は1枚あるいは2枚に限定されるものではなく、3枚以上としてもよい。2枚以上リブを配置する場合、リブ同士22r'の間隔と、断面短辺側板状部材22p2'とリブ22r'との間隔は等間隔でもよいし、異ならせてもよい。
(変形例3)
次に、実施例1の第3変形例に係るバスケットについて説明する。このバスケットは、実施例1に係るバスケットと略同様の構成であるが、スペーサ用角パイプと支持部材とを連結構造により連結した点が異なる。他の構成は実施例1と同様なので説明を省略する。図8は、実施例1の第3変形例に係るバスケットの一部を示す平面図である。図9−1は、実施例1の第3変形例に係る支持部材を示す平面図である。図9−2は、実施例1の第3変形例に係る支持部材の連結部分を示す拡大図である。図10−1は、実施例1の第3変形例に係るスペーサ用角パイプを示す平面図である。図10−2は、実施例1の第3変形例に係るスペーサ用角パイプの連結部分を示す拡大図である。
次に、実施例1の第3変形例に係るバスケットについて説明する。このバスケットは、実施例1に係るバスケットと略同様の構成であるが、スペーサ用角パイプと支持部材とを連結構造により連結した点が異なる。他の構成は実施例1と同様なので説明を省略する。図8は、実施例1の第3変形例に係るバスケットの一部を示す平面図である。図9−1は、実施例1の第3変形例に係る支持部材を示す平面図である。図9−2は、実施例1の第3変形例に係る支持部材の連結部分を示す拡大図である。図10−1は、実施例1の第3変形例に係るスペーサ用角パイプを示す平面図である。図10−2は、実施例1の第3変形例に係るスペーサ用角パイプの連結部分を示す拡大図である。
このバスケット1dを構成するスペーサ用角パイプ23と支持部材13とは、互いに連結できる構造となっている。図9−1に示すように、支持部材13の4個の外側面13sには、それぞれ凹状の連結部13jが設けられている。図9−2に示すように、この連結部13jは、連結部入口13jiと連結部内部13jjとで構成される。そして、連結部入口13jiの開口長さhiは、連結部内部13jjの内部長さhjよりも小さく形成されている。また、支持部材13には、その管軸Zm方向に貫通する直径dの貫通孔13hが設けられており、バスケット1dを組み立てたときには、フラックストラップの機能を果たす。
図10−1に示すように、スペーサ用角パイプ23の管軸Zsに垂直な断面における断面短辺側の外側面(以下断面短辺側外側面)23s2には、凸状の突起部23jが設けられている。図10−2に示すように、突起部23jは、軸部23jiと鍔部23jjとで構成される。軸部23jiの幅kiは、鍔部23jjの幅kjよりも小さく形成される。また、鍔部23jjは、支持部材13の連結部13jの連結部内部13jjにはめ込まれるので、鍔部23jjの幅kjは、連結部内部13jjの内部長さhjよりもやや小さくなっている。同様に、軸部23jiの幅kiは、連結部入口13jiの開口長さhiよりもやや小さく構成される。
バスケット1dを組み立てたときには、この突起部23jが、支持部材13の連結部13jと嵌め合わされる。そして、スペーサ用角パイプ23の突起部23jの鍔部23jjが、支持部材13の連結部13jに設けられる連結部入口13jiと噛み合って、スペーサ用角パイプ23と支持部材13とが連結される。これにより、スペーサ用角パイプ23と支持部材13とが強固に結合されるので、バスケット1d全体が堅牢な構造となる。その結果、キャスク落下時の衝撃力に対するバスケット1dの耐久性が向上する。また、スペーサ用角パイプ23と支持部材13とを連結することにより、両者の接触部分が多くなるので、伝熱性能も向上する。
なお、上記例において、凹状の連結部は支持部材13に、凸状の突起部はスペーサ用角パイプ23側に設けてあるが、凹状の連結部をスペーサ用角パイプ23側に、凸状の突起部を支持部材13に設けてもよい。また、凹状の連結部を支持部材13及びスペーサ用角パイプ23へ交互に設けてもよい。さらに、支持部材13の外側面13s1の一つに、複数の連結部を形成してもよい。例えば、外側面13s1の一つに凹状の連結部と凸状の突起部を1個づつ形成したり、凹状の連結部を複数形成したり、あるいは凸状の突起部を複数形成したりすることができる。
図11−1、図11−2は、実施例1の第3変形例に係る他の連結構造を示す平面図である。図11−1に示すように、スペーサ用角パイプ23aと支持部材13aとの連結構造は、あり溝13ajと、これに嵌めこまれる突起部23ajとで構成してもよい。また、図11−2に示すように、スペーサ23bの連結部23bjを構成する鍔部23bjjを断面円形状として、これが嵌め込まれる支持部材13bの連結部13bjを構成する連結部内部13bjjを、前記鍔部23bjjの断面形状に合わせた形状としてもよい。
以上、実施例1及びその変形例によれば、収納用角パイプと、支持部材と、スペーサ用角パイプとを組み合わせて、リサイクル燃料集合体を収納するバスケットを構成する。これにより、それぞれの構成部材は小さい押出し推力により押出し成形できるので、B−Al材のような難押し出し材を使用した場合であっても効率よく製造できる。なお、実施例1及びその変形においては、前記支持部材と前記スペーサ用角パイプとを熱伝導性に優れるAl合金で製造してもよいし、中性子遮蔽機能を持つB−Al合金で製造してもよい。また、前記支持部材と前記スペーサ用角パイプとは、FSW(Friction Stirred Welding:摩擦攪拌接合)や溶接等の接合手段により固定してもよい。さらに、前記支持部材と前記スペーサ用角パイプとはねじその他の締結手段により結合してもよい。また、前記支持部材、前記スペーサ用角パイプがキャスクのキャビティと接触する部分は、ねじその他の締結手段により固定してもよい。
実施例2に係るリサイクル燃料集合体収納用バスケットは、格子状に配列されて、内部にリサイクル燃料集合体を収納する収納用角パイプと、前記収納用角パイプの外側面に当接するとともに、前記収納用角パイプ同士の間に配置されるスペーサ部材と、を備えて構成される点に特徴がある。実施例2においては、スペーサ部材が、収納用角パイプのスペーサとしての機能を果たす。
図12−1は、実施例2に係るリサイクル燃料集合体収納用バスケットを示す説明図である。図12−2は、実施例2に係るリサイクル燃料集合体収納用バスケットのスペーサ部材の組み合わせを示す説明図である。図12−1に示すように、実施例2に係るバスケット1eは、格子状に配列した収納用角パイプ3の間に、平板の両面にそれぞれ複数の突起を備えるスペーサ部材30を配置して構成される。このとき、スペーサ部材30に形成される第1突起30r1の第1端部30t1、及び第2突起30r2の第2端部30t2が、収納用角パイプ3の外側面3sに当接する。
図13−1、図13−2は、実施例2に係るバスケットを構成するスペーサ部材の説明図である。図13−1に示すように、スペーサ部材30は、平板30pの両面に、それぞれ第1突起30r1及び第2突起30r2が形成される。この例では、それぞれ4個の第1突起30r1及び第2突起30r2が形成されるが、個数はこれに限られない。そして、図13−2に示すように、2個の第1突起30r1と収納用角パイプ3の外側面3sとで囲まれる空間C1、及び2個の第2突起30r2と収納用角パイプ3の外側面3sとで囲まれる空間C2が、フラックストラップとなる。
図13−2に示すように、収納用角パイプ3の外側面3s間の距離はaであり、これはスペーサ部材30の第1端部30t1と第2端部30t2との距離に相当する。また、第1突起30r1の長さと第2突起30r2の長さとは異なる。具体的には、第1突起30r1の長さがa/2−t5であり、第2突起30r2の長さがa/2である。これにより、スペーサ部材30の軸Zsに垂直な断面内において、平板30pは、収納用角パイプ3の外側面3s間の中間位置よりもオフセットされた場所に位置する。そして、図12−2のBで囲んだ部分に示すように、スペーサ部材30を組み合わせたときには、平板30pの端部30ptが、他の平板30pの端部側面30tsへ当接するように組み合わされる。これにより、バスケット1eとして組み立てた場合には、スペーサ部材30のずれを抑制できる。
以上、実施例2に係るバスケットを構成するスペーサ部材は、平板の両面にそれぞれ複数の突起が形成される構造なので、押出し成形する場合には中子が不要である。このため、難押出し材であるB−Al材を用いる場合には、比較的小さい押出し圧力で成形することができる。これにより、実施例2に係るバスケットは、Bの含有量を高くしても比較的効率よく製造できるので、未臨界機能を確保しやすくなる。また、実施例2に係るバスケットを構成するスペーサ部材を押出し成形する際には中子が不要なので、その分安価に製造することができる。なお、実施例2に係るバスケットのスペーサ部材は、切削加工により製造することもできる。さらに、収納用角パイプとスペーサ部材でバスケットを構成できるので、バスケットを構成する部材の種類が少なくなる。これにより、バスケットの製造コストをさらに低減できる。
(変形例1)
次に、実施例2の第1変形例に係るバスケットについて説明する。このバスケットは、実施例2に係るバスケットと略同様の構成であるが、大小2種類のスペーサ部材を用いてバスケットを構成する点が異なる。他の構成は実施例1と同様なので説明を省略する。図14は、実施例2の第1変形例に係るバスケットの一部を示す平面図である。図15−1、図15−2は、実施例2の第1変形例に係るバスケットを構成するスペーサ部材の平面図である。
次に、実施例2の第1変形例に係るバスケットについて説明する。このバスケットは、実施例2に係るバスケットと略同様の構成であるが、大小2種類のスペーサ部材を用いてバスケットを構成する点が異なる。他の構成は実施例1と同様なので説明を省略する。図14は、実施例2の第1変形例に係るバスケットの一部を示す平面図である。図15−1、図15−2は、実施例2の第1変形例に係るバスケットを構成するスペーサ部材の平面図である。
このバスケット1fは、格子状に配列した収納用角パイプ3の間に、第1スペーサ部材31と、これよりも幅の大きい第2スペーサ部材32とを配置する。図14に示すように、第1スペーサ部材31の第1外側面31s1は、収納用角パイプ3の外側面3sと当接する。そして、第1スペーサ部材31は、特定の一方向に揃えて配置される。例えば、すべての第1スペーサ部材31の第1外側面31s1が、バスケット1fの特定の一方向(ここではX方向)に直交するように配置される。第2スペーサ部材32は、第1スペーサ部材31の第1外側面31s1に対して直交するように、すなわち第1スペーサ部材31の平板部31pに対して第2スペーサ部材の平板部32pが直交するように配置される。
第1スペーサ部材31及び第2スペーサ部材32は、軸Zsに垂直な断面における形状が、1枚の板を波状に折り曲げた形状となっている。図15−1に示すように、第1スペーサ部材31は、平行かつ交互に配置される第1平板部31pと、この第1平板部31pに対して直交するとともに、交互に配置される第1平板部31pをつなぐ第1リブ31rとを含んで構成される。また、スペーサ部材31の長辺側端部には、第1開放リブ31r'が設けられる。そして、第1平板部31pの第1外側面31s1と、第1開放リブ31r'のリブ端部31rt'が収納用角パイプ3の外側面3sと当接する。また、第1リブ31rの第2外側面31s2が第2スペーサ部材32と当接し、これを支持する。また、第1スペーサ部材31の軸Zs方向に垂直な断面内における断面長辺長さl1は、収納用角パイプ3の1辺の長さと等しく、断面短辺長さaは、バスケット1fを構成する収納用角パイプ3の外側面3s間における距離に等しい。
図14及び図15−2に示すように、第2スペーサ部材32の軸Zsに垂直な断面における断面長辺長さL3は、第1スペーサ部材31の軸Zs方向に垂直な断面内における断面長辺長さl1よりも大きく、収納用角パイプ3の1辺の長さよりも大きくなっている。これにより、1個の第2スペーサ部材32により、複数の収納用角パイプ3を支持することができる。第2スペーサ部材32の断面長辺長さL3は、製造上の制約等にもよって適宜決定することができるが、バスケット1fの一列に配置される収納用角パイプ3をすべて支持できる程度の長さとすることが好ましい。
第2スペーサ部材32は、平行かつ交互に配置される第2平板部32pと、この第2平板部32pに対して直交するとともに、交互に配置される第2平板部32pをつなぐ第2リブ32rとを含んで構成される。そして、第2平板部32pの第1外側面32s1が収納用角パイプ3の外側面3sと当接して、収納用角パイプ3を支持する。また、第2スペーサ部材32の軸Zs方向に垂直な断面内における断面短辺長さaは、バスケット1fの収納用角パイプ3の外側面3s間における距離に等しい。
以上、実施例2の第1変形例に係るバスケットを構成するスペーサ部材は、1枚の板を波状に折り曲げた構造なので、押出し成形する場合には中子が不要である。このため、難押出し材であるB−Al材を用いる場合には、比較的小さい押出し圧力で成形することができる。これにより、実施例2に係るバスケットは、Bの含有量を高くしても比較的効率よく製造できるので、未臨界機能を確保しやすくなる。また、このバスケットは、収納用角パイプの外側面に対して直交する方向に多数のリブが配置される構造なので、バスケット全体を強固な構造とすることができる。また、実施例2の第1変形例に係るバスケットを構成するスペーサ部材を押出し成形する際には中子が不要なので、その分安価に製造することができる。なお、実施例2に係るバスケットのスペーサ部材は、切削加工により製造することもできる。
(変形例2)
次に、実施例2の第2変形例に係るバスケットについて説明する。このバスケットは、実施例2に係るバスケットと略同様の構成であるが、格子状に配列した収納用角パイプの間に長辺側端部を階段状に形成した板状のスペーサ部材を配置するとともに、前記スペーサ部材の長辺側端部同士を組み合わせて構成する点が異なる。他の構成は実施例1と同様なので説明を省略する。
次に、実施例2の第2変形例に係るバスケットについて説明する。このバスケットは、実施例2に係るバスケットと略同様の構成であるが、格子状に配列した収納用角パイプの間に長辺側端部を階段状に形成した板状のスペーサ部材を配置するとともに、前記スペーサ部材の長辺側端部同士を組み合わせて構成する点が異なる。他の構成は実施例1と同様なので説明を省略する。
図16−1は、実施例2の第2変形例に係るバスケットの一部を示す平面図である。図16−2は、実施例2の第2変形例に係るバスケットを構成するスペーサの平面図である。図16−1に示すように、このバスケット1gは、格子状に配列した収納用角パイプ3と、板状のスペーサ部材33とを組み合わせて構成される。
スペーサ部材33は、軸Zs方向に向かう貫通孔を有する中空板であり、軸Zs方向に向かうリブ33rで仕切られている。そして、リブ33rで仕切られた2個の貫通孔33h1、33h2が、フラックストラップの機能を果たす。スペーサ部材33の軸Zs方向の長さは、収納用角パイプ3の管軸Zp方向の長さL1(図2−1参照)と略等しい。スペーサ部材33を、第1外側面33s1に直交する方向から見た場合、スペーサ部材33の投影像は長方形となる。この場合において、スペーサ部材33の長辺側における端部を、長辺側端部(図16−2の33s2)という。
図16−2に示すように、スペーサ部材33の長辺側端部33s2は、断面四角形の突起33tが設けられることにより、階段状に形成されている。また、スペーサ部材33の軸Zsに垂直な断面の形状は、前記軸Zsに対して点対称となっている。スペーサ部材33の軸Zsに垂直な断面において、断面短辺長さはaである。また、突起33tの断面形状は、1辺の長さがa/2の正方形である。
バスケット1gを組み立てた場合には、スペーサ部材33の長辺側端部33s2同士が組み合わされる(図16−1のDで示す部分)。このとき、長辺側端部33s2の第1端面33st1と、他の長辺側端部33s2の第2端面33st2とが当接する。同時に、長辺側端部33s2の第3端面33st3と、他の長辺側端部33s2の第4端面33st4とが当接する。また、スペーサ部材33の第1外側面33s1は、収納用角パイプ3の外側面3sと当接する。
以上、実施例2の第2変形例では、上記構成により、複数のスペーサ部材33同士がその長辺側端部33s2で組み合わされるので、スペーサ部材33同士を正確に位置決めできる。また、スペーサ部材33の長辺側端部33s2の接触面積が大きくなるので、キャスク落下時における衝撃力を効率的に伝達できる。これにより、バスケット1gは堅牢に構成される。さらに、収納用角パイプ3とスペーサ部材33との伝熱面積を大きくできるとともに、スペーサ部材33同士の伝熱面積も大きくできるので、バスケット1g全体としての伝熱性能も向上する。また、スペーサ部材33は比較的寸法が小さいので、難押出し材であるB−Al材を用いる場合には、比較的小さい押出し圧力で成形することができる。これにより、実施例2の第2変形例に係るバスケットは、難押出し材であるB−Al材を用いた場合でも比較的効率よく製造できる。
なお、実施例2及びその変形においては、前記スペーサ部材を熱伝導性に優れるAl合金で製造してもよいし、中性子遮蔽機能を持つB−Al合金で製造してもよい。また、前記スペーサ部材同士を、FSW(Friction Stirred Welding:摩擦攪拌接合)や溶接等の接合手段により固定してもよい。さらに、前記スペーサ部材同士をねじその他の締結手段により結合してもよい。また、前記スペーサ部材がキャスクのキャビティと接触する部分は、ねじその他の締結手段により固定してもよい。
実施例3に係るバスケットは、軸方向に垂直な断面が十字形状のクロスメンバーを、その長辺側端部同士で組み合わせて格子状の空間を構成するとともに、前記空間内に収納用角パイプを配置する点に特徴がある。次の説明において、実施例1、2と同様の構成については説明を省略する。なお、実施例3においては、前記クロスメンバーが、収納用角パイプのスペーサとしての機能を果たす。
図17−1は、実施例3に係るバスケットの一部を示す平面図である。図17−2は、実施例3に係るバスケットを構成するクロスメンバーの平面図である。実施例3に係るバスケット1hは、断面十字形状のクロスメンバー40と、収納用角パイプ3とを組み合わせて構成される。図17−2に示すように、クロスメンバー40は、管軸Zm方向(ここでは長手方向に相当)に垂直な断面における形状が略十字形であり、4本の腕40aが十字の中心部分40cで交差する。腕40aの突き出し長さはl6/2であり、収納用角パイプ3の外側における1辺の長さl1の1/2よりもやや大きく設定する。また、腕40aの厚さはaであり、バスケット1hを組み立てた場合における隣接する収納用角パイプ3の外側面3s間距離に相当する。
中心部分40cには管軸Zm方向に向かう直径dの第1貫通孔40h1が設けられる。また、各腕40aにも、管軸Zm方向に向かう第2貫通孔40h2が設けられる。バスケット1hを組み立てたとき、この第1貫通孔40h1は、収納用角パイプ3の角部の方向に放射される中性子を遮蔽するフラックストラップの機能を果たす。なお、第1貫通孔40h1には、必要に応じて中性子吸収材料を入れてもよい。また、第2貫通孔40h2は、収納用角パイプ3の外側面3sに対して垂直方向に放射される中性子を遮蔽するフラックストラップの機能を果たす。
バスケット1hを組み立てた場合、クロスメンバー40は、長辺側端部40t(腕40aの開放端部)同士が突き合わされて組み合わされる。このとき、4個のクロスメンバー40の外側面40sで囲まれた空間が形成される。この空間は、管軸Zmに垂直な断面形状が略正方形であり、ここに収納用角パイプ3が配置される。
以上、実施例3に係るバスケットでは、断面十字形状のクロスメンバーを組み合わせて形成した空間に収納用角パイプを配置する。これにより、クロスメンバーと収納用角パイプとの接触面積を大きくして、バスケット全体の伝熱性能を向上させることができる。また、クロスメンバーの寸法が比較的小さくなるので、B−Al材のような難押出し材でも押出し圧力が比較的小さく、また押出しダイスの摩耗も比較的少ないので、比較的効率よく製造することができる。
(変形例1)
次に、実施例3の第1変形例に係るバスケットについて説明する。このバスケットは、実施例3に係るバスケットと略同様の構成であるが、長辺側端部に凸部を形成した腕と、長辺側端部に凹部を形成した腕とを備えるクロスメンバーを備え、凸部が形成された長辺側端部と凹部が形成された長辺側端部とを組み合わせる点が異なる。他の構成は実施例3と同様なので説明を省略する。
次に、実施例3の第1変形例に係るバスケットについて説明する。このバスケットは、実施例3に係るバスケットと略同様の構成であるが、長辺側端部に凸部を形成した腕と、長辺側端部に凹部を形成した腕とを備えるクロスメンバーを備え、凸部が形成された長辺側端部と凹部が形成された長辺側端部とを組み合わせる点が異なる。他の構成は実施例3と同様なので説明を省略する。
図18は、実施例3の第1変形例に係るバスケットの一部を示す平面図である。バスケット1iを構成するクロスメンバー41が備える第1腕41a1は、第1長辺側端部41t1に断面略三角形状の凸部が形成されている。また、クロスメンバー41が備える第2腕41a2は、第2長辺側端部41t2に断面略三角形状の凹部が形成されている。バスケット1iを組み立てる時には、クロスメンバー41の第1長辺側端部41t1と第2長辺側端部41t2とを突き合わせて、複数のクロスメンバー41同士を組み合わせる。
このように、長辺側端部に形成された凹部と凸部とが組み合わされるので、クロスメンバー41の位置決め精度が向上するとともに、クロスメンバー41同士のずれも抑制できるので、バスケット1iの組み立ても容易になる。また、断面略三角形状の凹部と凸部とを組み合わせるので、第1長辺側端部41t1と第2長辺側端部41t2との接触面積が大きくなる。これにより、クロスメンバー41同士の熱伝導が向上するので、バスケット1i全体の伝熱性能も向上する。
また、キャスク落下時の衝撃力は、隣接するクロスメンバー41の長辺側端部から伝わるが、上記構成により第1長辺側端部41t1と第2長辺側端部41t2との接触面積が大きくなるため、長辺側端部同士の接触面に発生する衝撃応力を小さくできる。これにより、バスケット1i全体としての耐久性を向上させることができる。さらに、断面略三角形状の凹部と凸部とを組み合わせるので、クロスメンバー41をB−Al材のような中性子吸収能を持つ材料で製造すれば、長辺側端部の突き合せ部を通過する中性子を抑制することもできる。
(変形例2)
次に、実施例3の第2変形例に係るバスケットについて説明する。このバスケットは、実施例3に係るバスケットと略同様の構成であるが、長辺側端部を階段状に形成した腕を備え、この長辺側端部同士を組み合わせる点が異なる。他の構成は実施例3と同様なので説明を省略する。
次に、実施例3の第2変形例に係るバスケットについて説明する。このバスケットは、実施例3に係るバスケットと略同様の構成であるが、長辺側端部を階段状に形成した腕を備え、この長辺側端部同士を組み合わせる点が異なる。他の構成は実施例3と同様なので説明を省略する。
図19は、実施例3の第2変形例に係るバスケットの一部を示す平面図である。バスケット1jを構成するクロスメンバー42が備える第1腕42a1は、管軸Zm方向に垂直な断面内において、第1長辺側端部42t1が階段状に形成されている。また、クロスメンバー42が備える第2腕42a2は、管軸Zm方向に垂直な断面内において、第2長辺側端部42t2が階段状に形成されている。図19中左下のクロスメンバー42に示すように、クロスメンバー42の管軸Zmに対して垂直な断面において、第1腕42a1は、管軸Zmに対して点対称に配置され、第2腕42a2も、管軸Zmに対して点対称に配置される。そして、バスケット1jを組み立てる時には、クロスメンバー42の第2長辺側端部42t1と第2長辺側端部42t2とを突き合わせて、複数のクロスメンバー42同士を組み合わせる。
このように、階段状に形成された長辺側端部同士組み合わされるので、クロスメンバー42の位置決め精度が向上するとともに、クロスメンバー42同士のずれも抑制できるので、バスケット1jの組み立ても容易になる。また、階段状に形成された長辺側端部同士を組み合わせるので、第1長辺側端部42t1と第2長辺側端部42t2との接触面積が大きくなる。これにより、クロスメンバー42同士の熱伝導が向上するので、バスケット1i全体の伝熱性能も向上する。
また、キャスク落下時の衝撃力は、隣接するクロスメンバー42の長辺側端部から伝わるが、上記構成により第1長辺側端部42t1と第2長辺側端部42t2との接触面積が大きくなるため、長辺側端部同士の接触面に発生する衝撃応力を小さくできる。これにより、バスケット1j全体としての耐久性を向上させることができる。さらに、階段状に形成された長辺側端部同士を組み合わせるので、クロスメンバー42をB−Al材のような中性子吸収能を持つ材料で製造すれば、長辺側端部の突き合わせ部を通過する中性子を抑制することもできる。
なお、実施例3及びその変形においては、前記クロスメンバーを熱伝導性に優れるAl合金で製造してもよいし、中性子遮蔽機能を持つB−Al合金で製造してもよい。また、前記クロスメンバー同士を、FSW(Friction Stirred Welding:摩擦攪拌接合)や溶接等の接合手段により固定してもよい。さらに、前記クロスメンバー同士をねじその他の締結手段により結合してもよい。また、前記スペーサ部材がキャスクのキャビティと接触する部分は、ねじその他の締結手段により固定してもよい。
実施例4に係るバスケットは、角パイプ状部材を互いに直交させるとともにバスケットの底面に対して傾斜させて長辺側端部同士を当接させて積み重ねて、前記角パイプ状部材で囲まれた格子状の空間へ収納用角パイプを配置する点に特徴がある。なお、実施例4においては、前記角パイプ状部材が、収納用角パイプのスペーサとしての機能を果たす。
図20−1は、実施例4に係るバスケットを示す平面図である。図20−2は、図20−1の矢印A方向から見た側面図である。図20−3は、図20−1の矢印B方向から見た側面図である。図21−1は、実施例4に係るバスケットを構成する第1角パイプ状部材を示す説明図である。図21−2は、実施例4に係るバスケットを構成する第2角パイプ状部材を示す説明図である。図21−3は、実施例4に係るバスケットを構成する楔状スペーサを示す説明図である。
図20−1〜図20−3に示すように、バスケット1lは、第1角パイプ状部材53と第2角パイプ状部材54とが互いに直交するように、長辺側端部53t1、54t1同士を当接させて、収納用角パイプ3の管軸Zp方向に積み重ねられる。このとき、図20−2に示すように、第1角パイプ状部材53は、その管軸Zsが、バスケット1lの底部201bに対して傾き角度θだけ傾くように配置される。このため、図21−1に示すように、第1角パイプ状部材53を側面方向から見た場合には、第1角パイプ状部材53は平行四辺形形状となっている。
また、第1角パイプ状部材53と組み合わされる第2角パイプ状部材54は、前記傾き角度θを維持できるように、軸Zsに垂直な断面外形状は、バスケット1lの底部201bに対して傾き角度θだけ傾いた平行四辺形形状となっている(図21−2参照)。そして、この傾き角度θを維持するため、バスケット1lの底部201bと第1角パイプ状部材53の長辺側端部53t1との間には、図20−2に示すように、楔状スペーサ55が配置される。このようにして組合された、第1角パイプ状部材53及び第2角パイプ状部材54によって囲まれる格子状の空間へ、収納用角パイプ3が配置される。
上記構成により、第1角パイプ状部材53はバスケット1lの底部201bに対して傾斜しているので、バスケット1lの水を容易に抜くことができる。また、第1角パイプ状部材53及び第2角パイプ状部材54には水抜き孔を形成する必要はないので、両角パイプ状部材の製造工程を簡略化できる。なお、第1角パイプ状部材53の軸方向に垂直な断面形状を平行四辺形形状とすることにより、第2角パイプ状部材54も、バスケット1lの底部201bに対して傾斜させて配置してもよい。このようにすれば、バスケット1lの水をより容易に抜くことができる。
また、第1角パイプ状部材53及び第2角パイプ状部材54の空気も抜けやすくなるので、第1及び第2角パイプ状部材53及び54内に残留する空気を低減できる。これにより、未臨界性を確保しやすくなるとともに、フラックストラップの距離や中性子吸収層の厚みを最小に設定できる。その結果、コンパクトかつ軽量なバスケット1lを得ることができる。また、従来のバスケットと同じ質量であれば、より安全なバスケット1lを構成することができる。
(変形例)
実施例4の変形例に係るバスケットは、板状部材を互いに直交させて組み合わせ、複数段積層させるとともに、前記板状部材をバスケットの底面に対して傾斜させて前記板状部材の長辺側端部同士に設けられた切り欠き部同士を組み合わせて構成する点に特徴がある。
実施例4の変形例に係るバスケットは、板状部材を互いに直交させて組み合わせ、複数段積層させるとともに、前記板状部材をバスケットの底面に対して傾斜させて前記板状部材の長辺側端部同士に設けられた切り欠き部同士を組み合わせて構成する点に特徴がある。
図22−1は、実施例4の変形例に係るバスケットを示す斜視図である。図22−2は、実施例4の他の変形例に係るバスケットを示す斜視図である。図22−1に示すバスケット300は、リブ313によって仕切られるとともに、長手方向に貫通する貫通孔311を備える板状部材310を組み合わせ、複数段積層させて構成したものである。板状部材310の長辺側端部310ltには、複数の切り欠き部312が形成されており、板状部材310同士を直交させて互いの切り欠き部312同士を組み合わせる。
バスケット300を組み立てる際には、まず、一段目を構成する板状部材310を平行に配置する。そして、二段目を構成する板状部材310を、一段目を構成する板状部材310に対して直交させるとともに、一段目と二段目との板状部材310の切り欠き部312同士を組み合わせる。これを順次繰り返し、必要な高さまで板状部材310を積層させて、バスケット300が完成する。バスケット300は、複数の板状部材310で囲まれる格子状の空間を備える。この空間をセルといい、リサイクル燃料集合体がこのセル内に収納される。
図22−2に示すバスケット301は、図22−1に示すバスケット300と略同様であるが、バスケット301を構成する板状部材310aのそれぞれの長辺側端部310ltには、凸部315と凹部316とが形成されている点が異なる。バスケット301を組み立てる際には、長辺側端部310ltを同じ方向に揃えて積層される板状部材310aの凸部315と凹部316とが組み合わされる。凸部315と凹部316とが組み合わされることにより、板状部材310aの長辺側端部310lt同士の当接面を通過する中性子数を低減できる。バスケット300とバスケット301との相違点は上述した点のみなので、次の説明では、バスケット300を例とする。
図22−3は、実施例4の変形例に係るバスケットを構成する板状部材を示す側面図である。図22−4は、実施例4の変形例に係るバスケットを構成する板状部材の切り欠き部を示す側面図である。図22−5は、実施例4の変形例に係るバスケットを示す側面図である。図22−3に示すように、板状部材310の内部に設けられるリブ313は、バスケット300の底部201bに対して角度θだけ傾いている。また、図22−4に示すように、板状部材310の長辺側端部310ltに形成される切り欠き部312の切込方向は、長辺側端部310ltに対して(90°−θ)だけ傾いている。すなわち、切り欠き部312の側面312sが、長辺側端部310ltに対して(90°−θ)だけ傾いている。また、切り欠き部312の底面312bは、長辺側端部310ltと同様に、バスケット300の底部201bに対してθだけ傾いている。
このような切り欠き部312を備える板状部材310を用いてバスケット300を組み立てると、図22−5に示すように、板状部材310の長辺側端部310lt及びリブ313が、バスケット300の底部201bに対して傾斜するように構成される。これにより、板状部材310内の水を容易に抜くことができる。また、板状部材310内の空気も抜けやすくなるので、板状部材310内に残留する空気を低減できる。これにより、未臨界性を確保しやすくなるとともに、フラックストラップの距離や中性子吸収層の厚みを最小に設定できる。その結果、コンパクトかつ軽量なバスケット300を得ることができる。また、従来のバスケットと同じ質量であれば、より安全なバスケット300を構成することができる。
低減実施例4の変形例に係るバスケット300の構造を採用しない場合、板状部材へ水抜き孔を穿孔する必要がある。板状部材へ水抜き孔を穿孔する場合には、孔径に対して長い距離の穿孔が必要になり、孔の位置の保持が難しく、また工具の摩耗も激しくなる。また、水抜き孔も多数必要であるとともに、水抜き孔を穿孔する板状部材の枚数も多数になるため、板状部材に水抜き孔を設けることはできるだけ避ける必要がある。実施例4の変形例に係るバスケット300の構成を採用すれば、板状部材310へ水抜き孔を設ける必要もないので上記問題は解消でき、板状部材310を容易に製造できる。
図22−6は、実施例4の変形例に係るバスケットが備える板状部材の他の構成例を示す断面図である。図22−6に示す板状部材310'は、長手方向に垂直な断面形状が平行四辺形状になっている。また、貫通孔311も、長手方向に垂直な断面形状が平行四辺形状になっている。そして、板状部材310'の長辺側端部310lt'及びリブ313'は、バスケットの底部201bに対して傾斜して構成される。このような構成により、貫通孔311内を水や空気が流れやすくなるので、板状部材310'内の水や空気をより容易に排出させることができる。
実施例5に係るバスケットは、角パイプ状部材を互いに直交させるように長辺側端部同士を当接して積み重ねるとともに、前記角パイプ状部材で囲まれた格子状の空間へ収納用角パイプを配置し、さらに、角パイプ状部材の長辺側端部には、水抜き通路が形成される点に特徴がある。なお、実施例5においては、前記角パイプ状部材が、収納用角パイプのスペーサとしての機能を果たす。
図23−1は、実施例5に係るバスケットの一部を示す斜視図である。図23−2は、実施例5に係るバスケットの一部を示す平面図である。図23−3は、実施例5に係るバスケットを構成する角状スペーサを示す説明図である。図23−1、図23−2に示すように、バスケット1kは、角パイプ状部材50が互いに直交するように長辺側端部50s2を当接させて、収納用角パイプ3の管軸Zp方向に積み重ねられる。そして、角パイプ状部材50によって囲まれる格子状の空間へ、収納用角パイプ3が配置される。なお、バスケット1kを組み立てたとき、角パイプ状部材50の側面50s1の一部は収納用角パイプ3の外側面3sと当接する。
角パイプ状部材50の長辺側端部50s2であって、他の角パイプ状部材50の長辺側端部50s2と当接する部分には、貫通孔50h1が形成されている。そして、この貫通孔50h1には、例えばボルトを貫通させて、角パイプ状部材50を固定する。また、角パイプ状部材50の長辺側端部50s2には、水抜き通路50wが形成されており、バスケット1k内の水抜き時には、この水抜き通路を通してバスケット1k内の水を排出する。同時に、角パイプ状部材内の水は、短辺側端部の開口部50hから排出される。
この水抜き通路50wにより、角パイプ状部材50には別途水抜き孔を設ける必要はない。水抜き孔を別途設ける場合には、そのための加工が必要であるが、この角パイプ状部材50は、押出し成形により水抜き通路50wを一体として形成できるので、かかる加工の手間を省略できる。また、この角パイプ状部材50は簡素な構造なので、難押出し材であるB−Al材を用いた場合でも、押出し圧力は比較的小さい。このため、Bの含有量を高くしても比較的効率よく押出し成形できるので、未臨界機能を確保しやすくなる。
図24−1、図24−2は、実施例5のバスケットに適用できる他の角パイプ状部材を示す説明図である。図24−1に示す角パイプ状部材51は、2枚の平板51pの間に、前記平板51pに対して垂直に2枚のリブ51rを配置した、断面略井桁状の構造である。そして、リブ51rと、リブ51rから長辺側端部51t側へ突き出た2枚の平板51pとで囲まれる部分が水抜き通路51wとなる。このような構成によっても、角パイプ状部材の水抜き孔を不要にすることができる。また、角パイプ状部材51の長手方向に垂直な断面内における水抜き通路51wの断面積を大きくとることができるので、素早く確実にバスケット1k内の水を排出させることができる。さらに、2枚のリブ51rによって角パイプ状部材51の強度も向上するので、バスケット1k全体としての強度も向上する。
図24−2に示す角パイプ状部材52は、断面矩形の角パイプの角部を面取りし、面取り部52cを設けている。そして、この面取り部52cが水抜き通路となって、バスケット1k内の水が抜けるようになっている。このような構成によっても、角パイプ状部材の水抜き孔を不要にすることができる。なお、これらの角パイプ状部材51、52は、押出し成形により製造することができる。
以上、実施例5のバスケットでは、角パイプ状部材の長辺側端部に水抜き通路を設けたので、バスケット内の水を効率よく排出することができる。また、この水抜き通路によって、角パイプ状部材に水抜き孔を設ける必要はないので、角パイプ状部材の製造工程を簡略化できる。なお、実施例5に係るバスケットの構成単独でもバスケット内の水を効率よく排出する効果は得られるが、実施例4に係るバスケットの構成に実施例5に係るバスケットの構成を適用すると、さらに水の排出効率を向上させることができる。
なお、実施例4及び5においては、前記角パイプ状部材を熱伝導性に優れるAl合金で製造してもよいし、中性子遮蔽機能を持つB−Al合金で製造してもよい。また、前記角パイプ状部材同士を、FSW(Friction Stirred Welding:摩擦攪拌接合)や溶接等の接合手段により固定してもよい。さらに、前記角パイプ状部材同士をねじその他の締結手段により結合してもよい。また、前記角パイプ状部材がキャスクのキャビティと接触する部分は、ねじその他の締結手段により固定してもよい。
実施例6に係るバスケットは、実施例3と略同様の構成であるが、断面略L字形状のスペーサと収納用角パイプとを組み合わせ、両者の組み合わせ体を格子状に配置する点が異なる。他の構成は実施例3と同様である。なお、実施例6においては、前記断面略L字形状のスペーサが、収納用角パイプのスペーサとしての機能を果たす。
図25は、実施例6に係るバスケットの一部を示す平面図である。このバスケット1mは、リサイクル燃料集合体を格納する収納用角パイプ3と断面略L字形状のスペーサ60とを組み合わせ、両者の組み合わせ体を格子状に配置して構成される。スペーサ60は、内側面に複数の突起部60tを備え、収納用角パイプ3の外側面3sとこの突起部60tとが当接する。また、スペーサ60の角部内側には、スペーサ60の長手方向(収納用角パイプ3の管軸Zp方向)に向かう凹部が形成されており、組み合わされる収納用角パイプ3の角部外側と組み合わされる(図25中Fで示す部分)。これにより、収納用角パイプ3とスペーサ60との位置決めがなされる。
スペーサ60の外測面60s1は、隣接して配置される収納用角パイプ3の外側面3s、及び隣接して配置されるスペーサ60の端部面60s2と当接する。また、スペーサ60の角部内部には、スペーサ60の長手方向に向かう貫通孔60fが形成されており、これがフラックストラップの機能を果たす。なお、この貫通孔60fには、中性子遮蔽材を挿入してもよい。
図26は、実施例6の第1変形例に係るバスケットを示す平面図である。このバスケット1nを構成するスペーサ61の内側面に備えられる突起部のうち、端部の突起部61t2には、張出し部61t3が設けられる。そして、この張出し部61t3は、収納用角パイプ3の外側面3sと当接する。また、収納用角パイプ3の外側面3sとこの突起部61t1とが当接する。これによって、収納用角パイプ3とスペーサ61との位置決めがなされる。
スペーサ61の角部外側61coは、凹状に形成されており、バスケット1nを組み立てた場合には、前記張出し部61t3と角部外側61coとが当接する。これにより、隣接するスペーサ61同士の位置決めを容易にすることができる。また、2個の前記張出し部61t3と、角部外側61coとで囲まれる空間がフラックストラップとなる。なお、この空間には、中性子遮蔽材を挿入してもよい。
図27は、実施例6の第2変形例に係るバスケットを示す平面図である。第2変形例に係るバスケット1oは、実施例6の第1変形例に係るバスケット1nと略同じ構成であるが、バスケット1oを構成するスペーサ62の角部外側62coに、張り出し部62t3が嵌る段部62dを設けた点が異なる。バスケット1oを組み立てると、スペーサ62の端部の突起部62t2に設けられる張り出し部62t3が、前記段部62dに嵌るので、スペーサ62同士の位置決めが容易になる。また、バスケット1oの組み立ても容易になる。
図28は、実施例6の第3変形例に係るバスケットを示す平面図である。第3変形例に係るバスケット1pは、実施例6に係るバスケット1mと略同じ構成であるが、次の点でこれと異なる。すなわち、バスケット1pを構成するスペーサ63の角部外側63coに段部63dを設ける。そして、スペーサ63の端部突起63t2を収納用角パイプ3の幅よりも張り出させ、バスケット1pを組み立てたときには、端部突起63t2と段部63dとが嵌め合わされる。このような構成により、バスケット1pを組み立てると、スペーサ63の端部突起63t2と前記段部62dとが嵌め合わされるので、スペーサ63同士の位置決めが容易になる。また、バスケット1pの組み立ても容易になる。
図29−1〜図29−3は、実施例6の第4変形例に係るバスケットを示す平面図である。このバスケット1qは、収納用角パイプ3と断面L字形状の第1エレメント64で構成された第1セル66aを千鳥状に配置し、第1エレメント64と第2エレメント65によって囲まれた空間と収納用角パイプ3の内部とにリサイクル燃料集合体を収納する点が異なる。
図29−2に示すように、収納用角パイプ3の外側面3sと第1エレメント64とを組み合わせることによって第1セル66aが作られる。また、図29−3に示すように、第2セル66bは、2個の第1エレメント64と1個の第2エレメント65によって作られる。図29−1から分かるように、第1セル66aは千鳥状に配置されており、第2セル66bは第1セル66aの隣に配置されている。すなわち、第2セル66bも千鳥状に配置されることになる。
ここで、第1エレメント64は長手方向に垂直な断面形状がL字状であり、その内側面(第1エレメント64において収納用角パイプ3が配置される側)に、第1エレメント64の長手方向に向かう突起64tが設けられている。また、第1エレメント64の角部外側には、第2エレメント65の端部突起65t2が嵌る第1段部64d1と、収納用角パイプ3の角部外側が嵌る第2段部64d2とが形成されている。一方、第2エレメント65も長手方向に垂直な断面形状はL字状であるが、その外側面(第2エレメント65において収納用角パイプ3が配置される側)に、第2エレメント65の長手方向に向かう第1突起65t1が設けられている。なお、第1エレメント64及び第2エレメント65は中性子を遮蔽する機能を持たせるため、両者ともにB−Al材で製造されている。
バスケット1qを組み立てると、第1エレメント64の角部外側に形成された第1段部64d1に、第2エレメント65の端部突起65t2が嵌る。同時に、第1エレメント64の角部外側に形成された第2段部64d2に、収納用角パイプ3の角部外側が嵌る。これによって、第1及び第2エレメント64、65の動きが拘束されるとともに、第1エレメント64と収納用角パイプ3の動きが拘束される。その結果、バスケット1qの組み立てが容易になるとともに、バスケット1qの構造がより強固になる。
リサイクル燃料集合体は、第1セル66aを構成する収納用角パイプ3の内部、及び第2セル66b、すなわち、2個の第1エレメント64と1個の第2エレメント65で囲まれる空間に収納される。この空間は、長手方向に垂直な断面内形状がリサイクル燃料集合体の外形形状に合わせてある。第1エレメント64の内側面に設けられた突起64tと収納用角パイプ3とで囲まれた空間、及び第2エレメント65の第1突起65t1と端部突起65t2と収納用角パイプ3とで囲まれた空間がフラックストラップを形成する。このフラックストラップにより、セル66a及びセル66bに収納されたリサイクル燃料集合体から放射される中性子を遮蔽する。
このリサイクル燃料集合体を収納するバスケット1qは、収納用角パイプ3内部と2個の第1エレメント64と第2エレメント65とで囲まれる空間とにリサイクル燃料集合体を収納する。このため、使用する収納用角パイプ3の本数を約半分にできる。また、このバスケット1qにおいては、収納用角パイプ3を千鳥状に配置するので、収納用角パイプ3は、その外側面3sに垂直な方向に向かって1個おきに配列される。したがって、収納用角パイプ3の本数を減らすことができる。これによって、バスケット1qの長手方向に直交する方向における寸法を小さくできる。その結果、このバスケット1qを収納するリサイクル燃料集合体収納容器の外形寸法を従来よりも小さくできる。これは、キャスク等の使用済み燃料収納容器に取り付ける緩衝体の外径を小さく抑えることができることを意味する。したがって、キャスクを軽量化できるとともに、同じ緩衝体の外形であれば、緩衝体のつぶれ代をより大きくとることができるので、安全性を高くできる。また、緩衝体のつぶれ代が同じであれば緩衝体の寸法を小さくできるので、キャスクの陸送時における寸法制限にも対応しやすくなる。また使用済み燃料収納容器の外形寸法がそのままであれば、収納できるリサイクル燃料集合体の体数を多くできる。
以上、実施例6及びその変形例に係るバスケットでは、リサイクル燃料集合体を収納する角パイプと、内側面に突起部を設けた断面L字状のスペーサとを組み合わせ、両者の組み合わせ体を格子状に配列して構成する。このため、角パイプ及びスペーサの表面積は無闇に大きくならないので、押し出し機の推力がそれ程大きくなくとも十分に製造できる。また、スペーサの形状もそれ程複雑ではないので、押し出しダイスの寿命も確保できる。その結果、PWR用のリサイクル燃料集合体収納用バスケットを効率よく製造でき、また、製造コストも低く抑えることができる。特に、BやB化合物を含有したAl材のような難押し出し材でリサイクル燃料集合体収納用バスケットを構成する場合に、この発明の効果は顕著である。
(収納用角パイプ等の製造法)
ここでは、収納用角パイプ3の製造方法について簡単に説明する。なお、スペーサ用角パイプ20や支持部材10その他の、バスケットの構成部材にB−Al材を使用する場合にも同じ製造方法が適用できる。図30は、この発明に係る収納用角パイプの製造方法を示すフローチャートである。まず、アトマイズ法などの急冷凝固法によりAl又はAl合金粉末を作製するとともに(ステップS201)、B又はB化合物の粉末を用意する(ステップS202)。なお、ステップS201のS202との順序は問わない。これら両粒子は、次に説明するMA(Mechanical Alloying:メカニカルアロイング)によって混合される(ステップS203)。なお、混合は、アルゴン雰囲気中で行うようにしてもよい。なお、Al又はAl合金にB又はB化合物を添加するのは、バスケット1a等には、挿入したリサイクル燃料集合体が臨界に達することを防止する機能が必要だからである。
ここでは、収納用角パイプ3の製造方法について簡単に説明する。なお、スペーサ用角パイプ20や支持部材10その他の、バスケットの構成部材にB−Al材を使用する場合にも同じ製造方法が適用できる。図30は、この発明に係る収納用角パイプの製造方法を示すフローチャートである。まず、アトマイズ法などの急冷凝固法によりAl又はAl合金粉末を作製するとともに(ステップS201)、B又はB化合物の粉末を用意する(ステップS202)。なお、ステップS201のS202との順序は問わない。これら両粒子は、次に説明するMA(Mechanical Alloying:メカニカルアロイング)によって混合される(ステップS203)。なお、混合は、アルゴン雰囲気中で行うようにしてもよい。なお、Al又はAl合金にB又はB化合物を添加するのは、バスケット1a等には、挿入したリサイクル燃料集合体が臨界に達することを防止する機能が必要だからである。
ここで、天然ボロンには中性子の吸収に寄与するB10と中性子の吸収には寄与しないB11がある。したがって、中性子吸収能を有するB10を濃縮した濃縮ボロンを使用すると、同じボロンの添加量であれば天然ボロンをそのまま使用した場合と比較してB10が多くなる分だけ中性子吸収能は高くできる。したがって濃縮ボロンを使用すると、同じ中性子吸収能であれば、天然ボロンをそのまま使用した場合よりも薄い板厚の角パイプで済む。このため、濃縮ボロンを使用するとより薄い板圧で同じ中性子吸収能を持たせることができるので、リサイクル燃料集合体収納用バスケットを軽量化したい場合は濃縮ボロンを使用することが好ましい。一方、天然ボロンやB4Cをそのまま使用した場合と同じ量の濃縮ボロンを添加すればそれだけ中性子吸収能を高くできるので、燃焼度の高いリサイクル燃料集合体を格納する場合でも臨界に対する安全性を十分に確保できる。
前記Al又はAl合金には、純アルミニウム地金、Al−Cu系アルミニウム合金、Al−Mg系アルミニウム合金、Al−Mg−Si系アルミニウム合金、Al−Zn−Mg系アルミニウム合金、Al−Fe系アルミニウム合金などを用いることができる。また、前記B又はB化合物には、B4C、B2O3などを用いることができる。ここで、アルミニウムに対するB4Cを前提としたボロンの添加量は、1.5質量%以上、9質量%以下とするのが好ましい。1.5質量%以下では十分な中性子吸収能が得られず、9質量%より多くなると引っ張りに対する延びが低下するためである。さらに、加工性を向上させる観点からは、ボロンの添加量を7質量%以下にするのが好ましい。なお、濃縮ボロンを使用すれば、より多くのB10を添加できることは言うまでもない。
B以外の中性子吸収材としては、ボロンの他にカドミウム、ハフニウム、希土類元素などの中性子吸収断面積の大きなものを用いることができる。希土類元素には、ユーロピウム、ディスプロシウム、サマリウム、ガドリニウムなどの酸化物を用いることができる。ここで、沸騰水型炉(BWR)の場合には、主にB又はB化合物が用いられるが、加圧水型炉(PWR)の場合には、Ag−In−Cd合金が用いられる。Ag−In−Cd合金の組成は、Inを15質量%、Cdを5質量%にするのが一般的である。
この製造例においては、Al又はAl合金粉末とB又はB化合物の粉末との混合に、高エネルギーボールミリング(メカニカルアロイング、以下MAという)を用いる。これにより、Al粉末とB4C粉末とを微細化し、Al粉末中にB4C粉末をできるだけ均一に分散させるようにした。その結果、B4C粉末の偏析を抑制しつつ、収納用角パイプ3の強度を向上させることができる。当該高エネルギーボールミリングには、一般的な転動ミル、揺動ミル及びアトライターミルを用いることができる。
MAの過程において、投入したAlは、MAに用いるボールの衝撃を受けることによってつぶされ、かつ折りたたまれて、扁平形状になる。一方、B4C粉末は、ボールミリングによって破砕され、その粒径が0.5μm〜1.0μm程度まで小さくなるとともにAlマトリックス中に均一にすり込まれてゆく。このため、微細な分散粒子が母材中に均一に分散することになるので、この粉末を焼結したAl合金は、強度に優れたものとなる。MAの終了後は、容器内から混合粉末を取りだし、ホットプレス工程、押出し工程に進み、収納用角パイプ3等を成形する。
このようにMAを用いれば、B4C粉末を微細化、均一化してAl粉末のマトリックス中に分散させることができるので、収納用角パイプ3等の強度を向上させることができる。具体的には、通常の混合機によって製造した収納用角パイプ等と比較して、その強度を約1.2〜1.5倍まで向上させることができる。このため、特に、リサイクル燃料集合体の質量が大きいPWR用キャスクの角パイプとして使用する場合に有用である。さらに、高い硬度を有するB4C粉末を微細かつ均一にマトリックス中に分散し、それによってB4C粉末の凝集を防止するようにしているので、押出性を向上することができる。このため、押出用のダイスの磨耗を低減する効果もある。さらに、MAを行うときに、アルコールなどの有機溶剤を投入するようにしてもよい。このようにすることで有機溶剤とアルミニウムとの化合物が添加され、収納用角パイプ3の強度及び延性が向上するといった効果も得ることができる。
MAによれば、上記説明のように強度が向上する結果、より押出し成形しにくくなる。したがって、MAによってB−Al材でこの発明に係るバスケット1a等を製造する場合には、押出し成形が比較的容易な形状の収納用角パイプ3とスペーサ用角パイプ20や支持部材10等を押出し成形し、これらを組み合わせてバスケット1a等を構成することが望ましい。特にMAによるB−Al材の強度は高いため、これを用いてフラックストラップを設けたPWR用の角パイプを一体で押出し成形することは、実操業上極めて困難である。したがって、PWR用のリサイクル燃料集合体を収納するバスケットは、本発明に係るバスケット1a(図1参照)等のような構造としないと、現状ではほとんど製造不可能である。このため、本発明に係るバスケット1a等は極めて意義の高いものである。
次に、上記混合粉末をラバーケース内に入れて封入し、CIP(Cold Isostatic Press)により常温で全方向から均一に高圧を作用させ、粉末成形を行う(ステップS204)。CIPによって全方向から均一に圧力を加えることにより、成形密度のばらつきが少ない高密度な成形品を得ることができる。また、CIPに代えて、一軸方向の高圧プレスによって予備成形体を成形することもできる。これによれば、ラバーケース内に混合粉末を入れて真空引きする必要がなく、型内に混合粉末を入れて押し固めれば済むので、比較的簡単に予備成形することができる。
次に、予備成形体を焼結炉内に入れて真空引きし、無加圧かつ真空状態で焼結する(ステップS205)。真空焼結時の真空度は、例えば10-1Torr程度とし、温度は550℃〜600℃とする。また、脱気しつつ所定の温度ピッチで焼結温度をステップ昇温させる。この真空焼結によって仮に固めた粉末同士が融合してネックを形成し、押出用のビレットとなる。また、無加圧状態で真空焼結するので、HIPやホットプレスのようには加圧されない。したがって、焼結体の質量密度は予備成形時とほとんど変わらない。さらに、真空焼結によってビレットの酸化が防止され、かつキャニングを省略できるため、缶代が節約でき、缶除去のための外削、端面削等の切削工程が不要になるとともに、それに付随する缶封入等の製造工程を省略することもできる。
収納用角パイプ3を製造する際には、ポートホール押出機を用いて焼結後の前記ビレットを熱間押出しする(ステップS206)。この場合の押出条件として、加熱温度を、例えば500℃〜520℃とする。ポートホール押出機は、コンテナの周囲に誘導加熱用の高周波コイルを備えており、この高周波コイルにRF(Radio Frequency:高周波)電流を流すことで、ダイス内のビレットを誘導加熱することができる。前記誘導加熱は、ビレットに誘導電流を発生させることで加熱するものであるが、加熱対象であるビレットは上記真空焼結工程において各混合粉末を融合させた状態としているため、誘導電流がビレット全体に発生し、効率的に加熱できる。また、真空焼結することで誘導加熱の効率が飛躍的に高まり、ビレットの押出速度を向上できるという利点が得られる。
コンテナ内で誘導加熱されたビレットは、後方からポンチにより押され、ダイスで所定の押出形状をした収納用角パイプ3として押し出される。押出成形することで、ビレットの粉末粒子間の空隙がつぶされるため、押出し成形後に収納用角パイプ3の質量密度は略100%となる。押出成形後、引張矯正を施すとともに(ステップS207)、非定常部及び評価部を切断し(ステップS208)、製品とする。完成した収納用角パイプ3は、図1に示すような断面四角形状である。なお、この説明では、圧縮率が高く、アルミニウムなどの軟質材の複雑形状押出しに適したポートホール押出機を用いたが、押出機はこれに限定されない。例えば、固定又は移動マンドレル方式を採用してもよい。また、直接押出しの他、静水圧押出しを行うようにしてもよく、当業者の可能な範囲で適宜選択することができる。さらに、生産効率は低いが、上記誘導加熱に代えて、ビレットを加熱炉内でバッチ処理するようにしてもよい。またスペーサ用角パイプ20や支持部材10等(図1等参照)も押し出しダイスを変更することで、収納用角パイプ3と同様に製造することができる。
以上のように、本発明に係るリサイクル燃料集合体収納用バスケット及びリサイクル燃料集合体収納用容器は、リサイクル燃料集合体の輸送、貯蔵に有用であり、特に、B−Al材のような難押し出し材を使用した場合であっても効率よく製造できることに適している。
1a、1b、1c、1d、1e、1f、1g、1h、1i、1j、1k、1l、1m、1n、1o、1p、1q バスケット
3 収納用角パイプ
10、13 支持部材
20、21、22、23、23a スペーサ用角パイプ
30、31、32、33 スペーサ部材
40、41、42 クロスメンバー
50、51、52 角パイプ状部材
53 第1角パイプ状部材
54 第2角パイプ状部材
55 楔状スペーサ
200 キャスク
3 収納用角パイプ
10、13 支持部材
20、21、22、23、23a スペーサ用角パイプ
30、31、32、33 スペーサ部材
40、41、42 クロスメンバー
50、51、52 角パイプ状部材
53 第1角パイプ状部材
54 第2角パイプ状部材
55 楔状スペーサ
200 キャスク
Claims (19)
- 格子状に配列されて、内部にリサイクル燃料集合体を収納する収納用角パイプと、
前記収納用角パイプ同士の間に配置されるスペーサと、
を備えることを特徴とするリサイクル燃料集合体収納用バスケット。 - 格子状に配列されて、内部にリサイクル燃料集合体を収納する収納用角パイプと、
前記収納用角パイプ同士の間に配置されるとともに、前記収納用角パイプの外側面に当接するスペーサ用角パイプと、
前記収納用角パイプの角部外側に配置される断面四角形状の支持部材と、
を備えることを特徴とするリサイクル燃料集合体収納用バスケット。 - 前記支持部材には、その長手方向に向かう貫通孔が形成されていることを特徴とする請求項2に記載のリサイクル燃料集合体収納用バスケット。
- 前記支持部材と前記スペーサ用角パイプとが連結されることを特徴とする請求項2又は3に記載のリサイクル燃料集合体収納用バスケット。
- 前記支持部材の角部外側には、前記支持部材の長手方向に向かう凹部が形成されるとともに、前記収納用角パイプの角部外側が前記凹部に嵌め合わせられることを特徴とする請求項2又は3に記載のリサイクル燃料集合体収納用バスケット。
- 前記スペーサ用角パイプは、長手側端部を張り出させたことを特徴とする請求項2、3又は5のいずれか1項に記載のリサイクル燃料集合体収納用バスケット。
- 前記スペーサ用角パイプの内部には、前記スペーサ用角パイプの長手方向に垂直な断面内における短辺に対して平行なリブが設けられることを特徴とする請求項2〜6のいずれか1項に記載のリサイクル燃料集合体収納用バスケット。
- 格子状に配列されて、内部にリサイクル燃料集合体を収納する収納用角パイプと、
平板と、前記平板の両面であって前記平板に対して直交する方向に設けられたリブとを含んで構成されるスペーサ部材と、
を備え、前記リブが前記収納用角パイプの外側面に当接するとともに、前記スペーサ部材は前記収納用角パイプ同士の間に配置されることを特徴とするリサイクル燃料集合体収納用バスケット。 - 格子状に配列されて、内部にリサイクル燃料集合体を収納する収納用角パイプと、
平行かつ交互に配置される第1平板部と、前記第1平板部に対して直交するとともに、交互に配置される前記第1平板部をつなぐ第1リブとを含んで構成され、さらに前記収納用角パイプの間に特定の一方向に揃えて配置される第1スペーサ部材と、
平行かつ交互に配置される第2平板部と、前記第2平板部に対して直交するとともに、交互に配置される前記第2平板部をつなぐ第2リブとを含んで構成され、さらに前記第2平板部が前記第1スペーサ部材の第1平板部と直交するように前記収納用角パイプの間に配置される第2スペーサ部材と、
を備え、前記第1平板部と前記第2平板部とは、前記収納用角パイプの外側面と当接するとともに、前記第2スペーサ部材の軸に垂直な断面における長辺長さは、前記第1スペーサ部材の軸方向に垂直な断面内における長辺長さよりも大きいことを特徴とするリサイクル燃料集合体収納用バスケット。 - 格子状に配列されて、内部にリサイクル燃料集合体を収納する収納用角パイプと、
前記収納用角パイプの間に配置され、かつ内部に貫通孔を有するとともに、長辺側端部が階段状に形成される板状のスペーサ部材と、
を備え、前記スペーサ部材の長辺側端部同士が組み合わされることを特徴とするリサイクル燃料集合体収納用バスケット。 - 内部にリサイクル燃料集合体を収納する収納用角パイプと、
長手方向に対して垂直な断面が十字形状であって、内部には長手方向に向かう孔が形成されるクロスメンバーと、
前記クロスメンバーの長辺側端部同士を突き合わせて、前記収納用角パイプを配置するための格子状の空間を構成し、前記格子状の空間内に前記収納用角パイプを配置することを特徴とするリサイクル燃料集合体収納用バスケット。 - 前記クロスメンバーは、凹部が形成された前記長辺側端部と、凸部が形成された前記長辺側端部とを備え、前記凹部と凸部とを組み合わせることを特徴とする請求項11に記載のリサイクル燃料集合体収納用バスケット。
- 前記クロスメンバーは、長手方向に垂直な断面が階段状に形成された長辺側端部を備え、前記長辺側端部同士を組み合わせることを特徴とする請求項11に記載のリサイクル燃料集合体収納用バスケット。
- 角パイプ状部材を直交させて交互に複数段積み重ねて構成した空間にリサイクル燃料集合体を格納する角パイプを配置するリサイクル燃料集合体収納用バスケットであり、
一段おきに同じ方向へ配列される第1角パイプ状部材と、
一段おきに同じ方向へ配列されるとともに、前記第1角パイプ状部材に対しては直交して積み重ねられる第2角パイプ状部材と、
前記第1角パイプ状部材と前記第2角パイプ状部材とで囲まれる空間に配置されて、内部にリサイクル燃料集合体を収納する収納用角パイプと、を備え、
前記第1角パイプ状部材又は前記第2角パイプ状部材のうち少なくとも一方を、その管軸が前記リサイクル燃料集合体収納用バスケットの底面に対して傾斜するように配置することを特徴とするリサイクル燃料集合体収納用バスケット。 - 前記第1角パイプ状部材の長辺側端部、又は前記第2角パイプ状部材の長辺側端部のうち少なくとも一方には、水抜き通路が形成されることを特徴とする請求項14に記載のリサイクル燃料集合体収納用バスケット。
- 板状部材を組み合わせて構成されるリサイクル燃料集合体収納用バスケットであり、
長辺側端部に切り欠き部が形成され、かつ長手方向に貫通する貫通孔を有する板状部材を互いに直交させて前記切り欠き部同士を組み合わせることにより前記板状部材を複数段積層させるとともに、前記板状部材は前記リサイクル燃料集合体収納用バスケットの底面に対して傾斜させて、複数の前記板状部材で囲まれる格子状の空間にリサイクル燃料集合体を収納することを特徴とするリサイクル燃料集合体収納用バスケット。 - リサイクル燃料集合体を収納する収納用角パイプと、
長辺側端部に水抜き通路が形成された角パイプ状部材と、を備え、
前記角パイプ状部材を直交させて交互に複数段積み重ねるとともに、前記角パイプ状部材で囲まれた格子状の空間へ前記収納用角パイプを配置することを特徴とするリサイクル燃料集合体収納用バスケット。 - 前記収納用角パイプ、前記スペーサ、前記スペーサ用角パイプ、前記支持部材その他の、前記リサイクル燃料集合体収納用バスケットの構成部材は、ボロン若しくはボロン化合物を含有するアルミニウム合金、又はアルミニウム合金であり、前記構成部材の少なくとも一つは、ボロン又はボロン化合物を含有するアルミニウム合金であることを特徴とする請求項1〜17のいずれか1項に記載のリサイクル燃料集合体収納用バスケット。
- 開口部とキャビティとを備える胴と、
前記開口部に取り付けられて、前記キャビティを密封する蓋と、
前記キャビティ内に配置される、請求項1〜18のいずれか1項に記載のリサイクル燃料集合体収納用バスケットと、
を備えることを特徴とするリサイクル燃料集合体収納容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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