JP6471763B2 - 内燃機関搭載車両の暖機装置 - Google Patents

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Description

この発明は、内燃機関の出力軸で駆動される発電機と、内燃機関の触媒を含む排気管経路に設けられ排ガス中の熱を回収する排熱回収器と、車室に設けられた電気昇温器と、を備えた内燃機関搭載車両の暖機装置に関する。
近年、車両に搭載されたレシプロエンジンやロータリエンジン等の内燃機関は、その熱効率が著しく向上した優れたものとなっている。
このように内燃機関の熱効率が向上すると、冬期の走行等の出力が小さい場合には、排ガス(通常約600℃)のもっている熱量では充分な触媒活性温度(一般に、300〜350℃以上を必要とする)も確保できないうえ、車室内の暖房温度も充分に確保できない状態になることが考えられる。
上記触媒を活性させるための温度は、一般に300〜350℃以上が必要で、一方、外気温度が低い低温環境で充分な車室温度を維持するためには5KW程度の熱量が必要であるとされている。
従来においては、内燃機関の触媒を含む排気管経路に設けられた排ガス中の熱を回収する排熱回収器を設け、この排熱回収器の回収熱を車室補助暖房に使用する手段と、内燃機関の冷却水を還流するヒータコアに送風して車室を暖房する主暖房器において、上記ヒータコア下流部の空気を昇温する電気ヒータ等の電気昇温器とを備えたものが知られている。
しかしながら、従来においては上述の排熱回収器と電気昇温器とを、如何なる条件下でどのように使用するか、という具体的な技術手段については全く存在していなかった。
ところで、特許文献1には、EGRクーラの冷却温水を車室内のヒータコアに導いて車室内を暖房するにあたり、排ガスのガス流量と排ガス温度を含めたトータル熱量により回収熱量を増加させるように成した排熱回収システムが開示されている。
また、特許文献2には、電気自動車のモータ等が排出する熱を車室内暖房に用いる場合、有効エネルギ源をエクセルギ(exergy)の観点で最適に利用するものが開示されている。
特開2005−273582号公報 特表平6−505940号公報
そこで、本発明者等は、内燃機関が排出する排ガスのエネルギをできるだけ多く使用し、暖房時の車室温度と触媒活性化温度維持に必要な熱量に足りない時、可及的小さい必要最小限の負荷増大により上記必要熱量を満足させるため、排ガスがもつエクセルギ(exergy、有効エネルギ)に注目して、諸種の検討を行なった。
図1の(a)は横軸に出力軸回転数としてのエンジン回転数をとり、縦軸に内燃機関の負荷であるエンジン負荷をとって、外気温度、マイナス10℃、エンジン冷却水温25℃の条件下にて、排ガスエネルギの大小を示した排ガスエネルギ図で、同図において図示の便宜上、排ガスエネルギの大小をハッチング密度により示しており、ハッチング密度が密な程、排ガスエネルギが大きいことを表している。
図1の(a)の排ガスエネルギ図は、低回転低負荷領域e1と、高回転低負荷領域e2と、低回転高負荷領域e3と、高回転高負荷領域e4との4つの領域に区分することができる。
図1の(a)において領域e2,e3は略同等の性質をもっていることが明らかである。但し、図1の(a)で示した排ガスエネルギ図には、排ガス温度および排ガス流量が反映されていないものである。
なお、図1の(a)において曲線aは排ガスの等エネルギラインを示すものである。
図1の(b)は横軸にエンジン回転数をとり、縦軸にエンジン負荷をとって、外気温度、マイナス10℃、エンジン冷却水温25℃の条件下にて、排ガス温度および排ガス流量が反映された排ガスエクセルギの大小を示した排ガスエクセルギ図で、同図においても図示の便宜上、排ガスエクセルギの大小をハッチング密度により示しており、ハッチング密度が密な程、排ガスエクセルギが大きいことを表している。
図1の(b)において領域e2,e3は異なる性質をもっていることが明らかである。なお、図1の(b)において曲線bは排ガスの等エクセルギラインを示すものである。
ここに、上述の排ガスエクセルギをExとするとき、該排ガスエクセルギExは次の[数1]で表すことができる。
Figure 0006471763
上式において(T−To)/TはTが高くなる程、「1」に近づくもので、排ガス温度Tが高い程、排ガスエクセルギExが大きくなることを示している。
図2は図1の(b)の排ガスエクセルギ図をマップ化した排ガスエクセルギマップであり、図2において、点線ラインLTは触媒の活性に必要な温度を示すエンジン負荷ラインであり、点線ラインLJは車室内の暖房に必要な熱量を示すエンジン回転数ラインである。
図2において、横軸のエンジン回転数(内燃機関の出力軸回転数)が上昇する程、排ガス流量(量)が増加することを示しており、縦軸のエンジン負荷(内燃機関の出力負荷)が増加する程、排ガス温度(質)が上がることを示している。なお、図2においては、排ガス温度を質とし、排ガス流量を量として、図中に示している。また、図2の曲線aはエンジン出力の等パワーラインである。
図2の低回転低負荷領域e1では、質(排ガス温度)が不足すると共に、量(排ガス流量)も不足することを示しており、高回転低負荷領域e2では、質が不足する一方で、量が過剰となることを示しており、低回転高負荷領域e3では、質が過剰となる一方で、量が不足することを示しており、高回転高負荷領域e4では、質、量ともに過剰となることを示している。
図2の排ガスエクセルギマップにおいて、それぞれの点線ラインLT,LJが交わる点P3が理想点であり、この理想点P3では触媒活性に必要な温度(排ガス温度)と、車室内暖房に必要な熱量(排ガス流量)との双方を満足し、かつ、上記質(排ガス温度)、量(排ガス流量)ともに過剰とならないことを表している。
図2の排ガスエクセルギマップから、ある車両走行状態においてエンジン(内燃機関)が排出する排ガスが、触媒の活性温度以上の排ガス温度(ラインLT参照)と、排熱回収器の回収熱を使用した車室補助暖房に必要な排ガス流量(ラインLJ参照)とを確保するためには、現行の内燃機関運転状態の負荷の大きさと出力軸回転数の方向で、上記理想点P3に対する、それぞれの差分を解消すればよいことが、諸種の検討により判明した。
そこで、この発明は、内燃機関の必要最低限の追加運転(出力負荷増大運転)により、排ガスエクセルギが過剰とならないように上記内燃機関の出力負荷を増大し、効率よく触媒活性化を図ると共に、暖房時の車室温度を適切に昇温することができる内燃機関搭載車両の暖機装置の提供を目的とする。
この発明による内燃機関搭載車両の暖機装置は、内燃機関の出力軸で駆動される発電機と、内燃機関の触媒を含む排気管経路に設けられ排ガス中の熱を回収する排熱回収器と、車室に設けられた電気昇温器と、を備えた内燃機関搭載車両の暖機装置であって、予め実測または演算した、当該内燃機関の負荷の大きさと出力軸回転数に応じた排ガス温度に基づいて表した排ガスエクセルギマップを記憶する記憶手段と、ある車両走行状態において内燃機関が排出する排ガスが、上記触媒の活性温度以上の目標ガス温度と、上記排熱回収器の回収熱を使用した車室補助暖房に必要な目標ガス流量を有するか否かを、上記排ガスエクセルギマップ上で、負荷の大きさと出力軸回転数の方向でそれぞれ差分をとって判定する差分判定手段と、当該差分判定手段が、当該排ガスが目標ガス温度を満たさないと判定したとき、内燃機関を同一回転数のまま出力負荷を増して運転させて負荷の大きさ方向の差分を解消するよう排ガスを目標ガス温度に昇温させる内燃機関制御手段と、当該内燃機関制御手段が増加させた出力で発電機を駆動して発生した電力により電気昇温器を作動させて車室を昇温する電気昇温器制御手段とを含む制御部を有するものである。
上述の内燃機関の出力軸は、レシプロエンジンのクランクシャフトまたはロータリエンジンのエキセントリックシャフトに設定することができる。また、電気昇温器は空調ユニット内のヒータコア下流部の空気を昇温する電気ヒータに設定することができる。
上記構成によれば、上述の記憶手段は、内燃機関の負荷の大きさと出力軸回転数に応じた排ガス温度に基づいて表した排ガスエクセルギマップを記憶する。
上述の差分判定手段は、ある車両走行状態において内燃機関が排出する排ガスが、触媒の活性温度以上の目標ガス温度と、排熱回収器の回収熱を使用した車室補助暖房に必要な目標ガス流量を有するか否かを、排ガスエクセルギマップ上で、負荷の大きさと出力軸回転数の方向でそれぞれ差分をとって判定する。
上述の内燃機関制御手段は、差分判定手段が、排ガスが目標ガス温度を満たさないと判定した時、内燃機関を同一回転数のまま出力負荷を増して運転させて、負荷の大きさ方向の差分を解消するよう排ガスを目標ガス温度に昇温させる。
上述の電気昇温器制御手段は、内燃機関制御手段が増加させた出力で発電機を駆動して、発生した電力により電気昇温器を作動させて、車室を昇温する。
このように、内燃機関の必要最低限の追加運転(出力負荷の増大運転)により、排ガスエクセルギが過剰とならないように内燃機関の出力負荷のみを増大し、負荷増大により排ガス温度を上昇して、効率よく触媒活性化を図ると共に、排ガス温度上昇による回収熱の向上と相俟って、発電機駆動による電力で電気昇温器を作動して車室を昇温することで、暖房時の車室温度を適切に上昇させることができ、特に内燃機関の出力が小さい走行時で、かつ外気温度が低い時に有効となる。
また、上述の内燃機関制御手段は、出力負荷を増大する一方で、出力軸回転数は同一のままに保つので、出力軸回転数の上昇を防止して、車速を維持することができ、新たな変速機制御を必要としない。
さらに、出力負荷増大により排ガス温度を上昇し、昇温した排ガスで触媒内部を直接加熱するので、電気ヒータによる触媒温度の上昇処理(間接加熱)と比較して、触媒活性維持に有利である。
この発明の一実施態様においては、上記内燃機関の冷却水を還流するヒータコアに送風して車室を暖房する主暖房器を備え、上記記憶手段は、予め実測または演算しておいた、ある低温環境で目標車室温度を維持するために必要な熱量と、ガス流量に応じた排熱回収器の回収可能熱量とを記憶しており、電気昇温器制御手段は、上記電気昇温器が発生する熱量と、上記の出力増加運転後に主暖房器が発生する熱量と、排熱回収器の回収可能熱量との和が、上記目標車室温度維持に必要な熱量に到達するよう、電気昇温器が発生する熱量を調整するものである。
上述の主暖房器としては、冷暖房機能を備えた空調ユニットの暖房機能を採用してもよい。
上記構成によれば、上述の電気昇温器制御手段は、電気昇温器が発生する熱量を、上記目標車室温度維持に必要な熱量に到達するよう調節するので、暖房時の熱量の過不足を防止することができると共に、電気昇温器の消費電力の適正化を図ることができる。
この発明の一実施態様において、上記制御部は、排ガスを目標ガス温度に到達させるよう負荷を増大させた際に、上記出力増加運転後に電気昇温器が発生する熱量と、排熱回収器の回収可能熱量の和が車室補助暖房に必要な熱量に対して不足する場合には、その分を賄うよう負荷をさらに増大させて発生する熱量を増大させる機能を含むものである。
この発明の一実施態様において、上記制御部は、排ガスを目標ガス温度に到達させるよう負荷を増大させた際に、上記出力増加運転後に電気昇温器が発生する熱量と、排熱回収器の回収可能熱量の和が車室補助暖房に必要な熱量に対して余る場合には、その分負荷を低下させ、その影響で低下する触媒温度を電気昇温器により補う機能を含むものである。
この発明によれば、内燃機関の必要最低限の追加運転により、排ガスエクセルギが過剰とならないように上記内燃機関の出力負荷を増大し、効率よく触媒活性化を図ると共に、暖房時の車室温度を適切に昇温することができる効果がある。
(a)は排ガスエネルギ図、(b)は排ガスエクセルギ図 排ガスエクセルギマップを示す説明図 本発明の内燃機関搭載車両の暖機装置を示す系統図 内燃機関搭載車両の暖機装置を示すブロック図 制御回路ブロック図 暖機処理を示すフローチャート 排ガスエクセルギマップを示す説明図 定常走行時の暖房要求を満たす内燃機関運転条件を示す説明図 暖機処理を示す説明図
内燃機関の必要最低限の追加運転により、排ガスエクセルギが過剰とならないように上記内燃機関の出力負荷を増大し、効率よく触媒活性化を図ると共に、暖房時の車室温度を適切に昇温するという目的を、内燃機関の出力軸で駆動される発電機と、内燃機関の触媒を含む排気管経路に設けられ排ガス中の熱を回収する排熱回収器と、車室に設けられた電気昇温器と、を備えた内燃機関搭載車両の暖機装置であって、予め実測または演算した、当該内燃機関の負荷の大きさと出力軸回転数に応じた排ガス温度に基づいて表した排ガスエクセルギマップを記憶する記憶手段と、ある車両走行状態において内燃機関が排出する排ガスが、上記触媒の活性温度以上の目標ガス温度と、上記排熱回収器の回収熱を使用した車室補助暖房に必要な目標ガス流量を有するか否かを、上記排ガスエクセルギマップ上で、負荷の大きさと出力軸回転数の方向でそれぞれ差分をとって判定する差分判定手段と、当該差分判定手段が、当該排ガスが目標ガス温度を満たさないと判定したとき、内燃機関を同一回転数のまま出力負荷を増して運転させて負荷の大きさ方向の差分を解消するよう排ガスを目標ガス温度に昇温させる内燃機関制御手段と、当該内燃機関制御手段が増加させた出力で発電機を駆動して発生した電力により電気昇温器を作動させて車室を昇温する電気昇温器制御手段とを含む制御部を有するという構成にて実現した。
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
図面は内燃機関搭載車両の暖機装置を示し、図3は当該暖機装置を示す系統図、図4は内燃機関搭載車両の暖機装置を示すブロック図である。
図3、図4において、ダッシュロアパネル前方のエンジンルーム10には内燃機関としてのエンジン11を搭載し、エンジン11には変速機12を接続する一方、エンジン11の出力軸(レシプロエンジンの場合にはクランクシャフト、ロータリエンジンの場合にはエキセントリックシャフト)で駆動される発電機13を備えている。
この実施例では、上述の発電機13としてオルタネータ(交流発電機)を採用している。
エンジン11の排気ポートには、排気マニホルドを介して排気管経路14を接続しており、この排気管経路14は車室床面を形成するフロアパネル下部、またはトンネル部下方に沿って、車両後方部に延設され、排気管経路14の後端にはテールパイプ15を設けている。
上述の排気管経路14における排気マニホルド近傍位置には触媒コンバータとしての排ガス浄化装置16を介設している。この排ガス浄化装置16には触媒(図示せず)が内設されており、該触媒は300〜350℃以上で活性化され、排ガスを浄化するものである。
上述の排ガス浄化装置16とテールパイプ15との間における排気管経路14には、排ガス中の熱を回収する排熱回収器17が取付けられている。この排熱回収器17は排ガスと熱交換媒体との間で熱交換を行ない排熱を回収するものである。
一方で、ダッシュロアパネル後方で、かつインストルメントパネル18下方には、車室を暖房する主暖房器19(図5参照)が設けられており、この主暖房器19は、エンジン11の冷却水を還流するヒータコア20を備えている。このヒータコア20はチューブとフィンで構成され、チューブ内をエンジン冷却水が流れ、熱交換を行なうよう構成した車室内暖房用の放熱手段である。
上述の主暖房器19はヒータコア20に送風して車室を暖房するものであり、この主暖房器19としては冷暖房機能を備えた空調ユニットの暖房機能を採用してもよい。
ここで、上述のヒータコア20には電気昇温器としての電気ヒータ21が付設される一方で、上述の排ガス浄化装置16にも触媒を昇温する電気昇温器としての電気ヒータ22が付設されている。
図3、図4に示すように、発電機13とヒータコア20側の電気ヒータ21とは通電ライン23で接続されており、発電機13と排ガス浄化装置16側の電気ヒータ22とは通電ライン24で接続されている。上述の電気ヒータ21はヒータコア20下流部の空気を昇温し、一方で電気ヒータ22は排ガス浄化装置16のケースを介してその内部の触媒を昇温する、または触媒直前で排ガスを昇温して、その熱で触媒を昇温するものである。
図3、図4に示すように、上述の排熱回収器17とヒータコア20との間には熱輸送装置(冷却水など)26を接続しており、排熱回収器17が回収した排ガス中の熱を、ヒータコア20に伝達すべく構成している。
さらに、図3、図4に示すように車両にはバッテリ27を搭載している。このバッテリ27の搭載位置は図3で示す位置に限定されるものではない。
図5は内燃機関搭載車両の暖機装置の制御回路ブロック図である。
制御部としてのCPU30は、イグニッションスイッチ31、エアフローセンサ32、エンジン回転センサ33、車速センサ34、暖房スイッチ35からの入力に基づいて、ROM36に格納されたプログラムに従って、インジェクタ37、電気ヒータ21、主暖房器19を駆動制御し、RAM38は図7に示す排ガスエクセルギマップM1や必要なデータを記憶する。
図7に示すこの排ガスエクセルギマップM1は、予め実測または演算したエンジン11の負荷の大きさと出力軸回転数であるエンジン回転数に応じた排ガス温度に基づいて表したもので、図7において、図2と同一の部分には同一符号を付している。また、上述のRAM38(図5参照)は記憶手段を構成するものであって、このRAM38は、予め実測または演算しておいた、ある低温環境で目標車室温度を維持するために必要な熱量と、ガス流量に応じた排熱回収器17の回収可能熱量とを記憶している。
ここで、上述のイグニッションスイッチ31は、エンジン11の点火装置のスイッチで、スタータモータのスイッチをも兼ねている。上述のエアフローセンサ32は吸入空気量を検出するセンサである。上述のエンジン回転センサ33はエンジン回転数を検出するセンサである。また、上述の車速センサ34は車両の車速を検出するセンサである。さらに、上述の暖房スイッチ35は、主暖房器19の電源スイッチであり、主暖房器19として、冷暖房機能を備えた空調ユニットの暖房機能を採用する場合には、暖房スイッチ35のオン時に空調ユニットを暖房モードにて作動させる。
内燃機関の負荷の大きさとしてのエンジン負荷は、エアフローセンサ32が検出した吸入空気量を、エンジン回転センサ33が検出したエンジン回転数で除することで、概算することができる。
上述のインジェクタ37は、燃料噴射タイミングに吸気ポートに、または燃焼室に直接、燃料を噴射する燃料噴射手段である。
制御部としてのCPU30は、ある車両走行状態(現行のエンジン運転点P1参照)においてエンジン11が排出する排ガスが、排ガス浄化装置16内の触媒の活性温度以上(300〜350℃以上)の目標ガス温度(図7の理想点P3に相当するエンジン負荷参照)と、上述の排熱回収器17の回収熱を使用した車室補助暖房に必要な目標ガス流量(図7の理想点P3に相当するエンジン回転数参照)を有するか否かを、図7に示す排ガスエクセルギマップM1上で、負荷の大きさ(エンジン負荷参照)と出力軸回転数(エンジン回転数参照)の方向でそれぞれ差分をとって判定する差分判定手段(図6に示すフローチャートの各ステップS5、S6から成るルーチンR1参照)と、
当該差分判定手段(ルーチンR1参照)が、当該排ガスが目標ガス温度(図7の点線ラインLT参照)を満たさないと判定したとき(ステップS6のYES判定時)、エンジン11を同一回転数のまま出力負荷を増して運転させて(エンジン運転点をP1からP2に変更して)、負荷の大きさ方向の差分を解消するよう排ガスを目標ガス温度(点線ラインLT参照)に昇温させる内燃機関制御手段(図6に示すフローチャートのステップS8参照)と、
当該内燃機関制御手段(ステップS8参照)が増加させた出力で発電機13を駆動して発生した電力により電気昇温器である電気ヒータ21を作動させて車室を昇温する電気昇温器制御手段(図6に示すフローチャートのステップS9参照)とを含む。
上述の電気昇温器制御手段(ステップS9参照)は、電気ヒータ21が発生する熱量と、上記の出力増加運転後に主暖房器19が発生する熱量と、排熱回収器17の回収可能熱量との和が、目標車室温度維持に必要な熱量に到達するよう、電気ヒータ21が発生する熱量を調整するよう構成している。
すなわち、ガス流量に応じた排熱回収器17の回収可能熱量をJ1とし、電気昇温器としての電気ヒータ21が発生する熱量をJ2とし、上記出力増加運転後に主暖房器19が発生する熱量をJ3とし、ある低温環境で目標車室温度を維持するために必要な熱量をJ4とするとき、
J4=J1+J2+J3の関係式が成立するよう、上記J2をコントロールするものである。
このように構成した内燃機関搭載車両の暖機装置の作用を、図6に示すフローチャートを参照して、以下に詳述する。
ステップS1で、CPU30はイグニッションスイッチ31、エアフローセンサ32、エンジン回転センサ33、車速センサ34、暖房スイッチ35からの各種信号の読込みを実行する。
次に、ステップS2で、CPU30はイグニッションスイッチ31がオンか否かを判定し、NO判定時にはリターンする一方で、YES判定時には次のステップS3に移行する。
このステップS3で、CPU30は暖房スイッチ35がオンか否かを判定し、NO判定時にはリターンする一方で、YES判定時には次のステップS4に移行する。
上述のステップS4で、CPU30はエンジン回転センサ33からのエンジン回転数信号と、各センサ32,33の入力により、吸入空気量をエンジン回転数で除して概算したエンジン負荷との両者により、現行のエンジン運転点P1(図7参照)を演算する。また、エンジン11および触媒の特性、暖房要求(ドライバ設定)、外気温から、排ガスエクセルギマップM1上の理想点P3を演算する。
次に、ステップS5で、CPU30は、図7に示す排ガスエクセルギマップM1上で、理想点P3と現行のエンジン運転点P1とを比較して、負荷の大きさと出力軸回転数(エンジン回転数)の方向でそれぞれ差分を求める。
次に、ステップS6で、CPU30は、上記差分に基づいて、現行のエンジン運転状態下(エンジン運転点P1参照)で排出される排ガスが、触媒の活性温度以上の目標ガス温度と、排熱回収器17の回収熱を使用した車室補助暖房に必要な目標ガス流量を有するか否かを判定する。
そして、ステップS6でのNO判定時(差分がない場合)にはリターンする一方で、YES判定時(差分が有る場合)には次のステップS7に移行する。
このステップS7では、上記排ガスが目標ガス温度を満たしていないことに対応して、CPU30はエンジン負荷の大きさ方向の差分に相当する燃料噴射量の増加分を演算する。つまり、燃料噴射量を増やし、出力トルクを向上させ、出力トルクの向上により負荷増大を図るべく、燃料噴射量の増加分を演算するものである。
次のステップS8で、CPU30は現行の燃料噴射量に対してステップS7で演算した燃料噴射量の増加分を加算して、所定の燃料噴射タイミングにてインジェクタ37を駆動する。
この場合、エンジン回転数を同一回転数のまま燃料噴射を実行することで、出力負荷の増大を図る。この出力負荷の増大により、エンジン運転点は現行のエンジン運転点P1から変更後のエンジン運転点P2に変更され、上記負荷の大きさ方向の差分を解消するよう排ガスを目標ガス温度(図7の点線ラインLT参照)に昇温させることができる。
次にステップS9で、CPU30は内燃機関制御手段(ステップS8参照)が増加させた出力で発電機13を駆動して発生した電力により電気ヒータ21を作動させて車室を昇温する。この際、CPU30は、J4=J1+J2+J3の関係式が成立するよう、電気ヒータ21が発生する熱量J2を調整する。これにより、図7に示す変更後のエンジン運転点P2から車室内の暖房に必要な熱量を示す点線ライン(LJ)に近づく態様となる。
この時、熱量J4に必要な熱量J2が発電機13により発電される電力より大きい場合には、エンジン運転点をP2からさらに負荷を上げて、J4=J1+J2+J3となるように発電してもよいし、またバッテリ27の充電電力に余裕がある場合は、熱量J2への不足分をバッテリ27から供給してもよい。
また、熱量J2が発電電力より小さい場合は、余った電力をバッテリ27へ充電してもよいし、エンジン負荷を下げながら熱量J4に対して余る電力を触媒用電気ヒータ22に供給して触媒の昇温を行ってもよい。
このように、図3〜図7で示した実施例の内燃機関搭載車両の暖機装置は、内燃機関(エンジン11参照)の出力軸で駆動される発電機13と、内燃機関(エンジン11)の触媒を含む排気管経路14に設けられ排ガス中の熱を回収する排熱回収器17と、車室に設けられた電気昇温器(電気ヒータ21参照)と、を備えた内燃機関搭載車両の暖機装置であって、予め実測または演算した、当該内燃機関(エンジン11)の負荷の大きさと出力軸回転数に応じた排ガス温度に基づいて表した排ガスエクセルギマップM1を記憶する記憶手段(RAM38)と、ある車両走行状態において内燃機関(エンジン11)が排出する排ガスが、上記触媒の活性温度以上の目標ガス温度と、上記排熱回収器17の回収熱を使用した車室補助暖房に必要な目標ガス流量を有するか否かを、上記排ガスエクセルギマップM1上で、負荷の大きさと出力軸回転数の方向でそれぞれ差分をとって判定する差分判定手段(ルーチンR1参照)と、当該差分判定手段(ルーチンR1)が、当該排ガスが目標ガス温度を満たさないと判定したとき(ステップS6のYES判定参照)、内燃機関(エンジン11)を同一回転数のまま出力負荷を増して運転(エンジン運転点をP1からP2に変更)させて負荷の大きさ方向の差分を解消するよう排ガスを目標ガス温度に昇温させる内燃機関制御手段(ステップS8参照)と、当該内燃機関制御手段(ステップS8)が増加させた出力で発電機13を駆動して発生した電力により電気昇温器(電気ヒータ21)を作動させて車室を昇温する電気昇温器制御手段(ステップS9参照)とを含む制御部(CPU30参照)を有するものである(図4〜図7参照)。
この構成によれば、上述の記憶手段(RAM38)は、内燃機関(エンジン11)の負荷の大きさと出力軸回転数に応じた排ガス温度に基づいて表した排ガスエクセルギマップM1を記憶する。
上述の差分判定手段(ルーチンR1)は、ある車両走行状態において内燃機関(エンジン11)が排出する排ガスが、触媒の活性温度以上の目標ガス温度と、排熱回収器17の回収熱を使用した車室補助暖房に必要な目標ガス流量を有するか否かを、排ガスエクセルギマップM1上で、負荷の大きさと出力軸回転数の方向でそれぞれ差分をとって判定する。
上述の内燃機関制御手段(ステップS8)は、差分判定手段(ルーチンR1)が、排ガスが目標ガス温度を満たさないと判定した時、内燃機関(エンジン11)を同一回転数のまま出力負荷を増して運転させて、負荷の大きさ方向の差分を解消するよう排ガスを目標ガス温度に昇温させる。
上述の電気昇温器制御手段(ステップS9)は、内燃機関制御手段(ステップS8)が増加させた出力で発電機13を駆動して、発生した電力により電気昇温器(電気ヒータ21)を作動させて、車室を昇温する。
このように、内燃機関(エンジン11)の必要最低限の追加運転(出力負荷の増大運転)により、排ガスエクセルギが過剰とならないように内燃機関(エンジン11)の出力負荷のみを増大し、負荷増大により排ガス温度を上昇して、効率よく触媒活性化を図ると共に、排ガス温度上昇による回収熱の向上と相俟って、発電機13駆動による電力で電気昇温器(電気ヒータ21)を作動して車室を昇温することで、暖房時の車室温度を適切に上昇させることができる。
また、上述の内燃機関制御手段(ステップS8)は、出力負荷を増大する一方で、出力軸回転数は同一のままに保つので、出力軸回転数の上昇を防止して、車速を維持することができ、新たな変速機制御を必要としない。
さらに、出力負荷増大により排ガス温度を上昇し、昇温した排ガスで触媒内部を直接加熱するので、電気ヒータによる触媒温度の上昇処理と比較して、触媒活性維持に有利である。
この発明の一実施形態においては、上記内燃機関(エンジン11)の冷却水を還流するヒータコア20に送風して車室を暖房する主暖房器19を備え、上記記憶手段(RAM38)は、予め実測または演算しておいた、ある低温環境で目標車室温度を維持するために必要な熱量J4と、ガス流量に応じた排熱回収器17の回収可能熱量J1とを記憶しており、電気昇温器制御手段(ステップS9)は、上記電気昇温器(電気ヒータ21)が発生する熱量J2と、上記の出力増加運転後に主暖房器19が発生する熱量J3と、排熱回収器17の回収可能熱量J1との和(J1+J2+J3)が、上記目標車室温度維持に必要な熱量J4に到達するよう、電気昇温器(電気ヒータ21)が発生する熱量J2を調整するものである。
この構成によれば、上述の電気昇温器制御手段(ステップS9)は、電気昇温器(電気ヒータ21)が発生する熱量J2を、上記目標車室温度維持に必要な熱量J4に到達するよう調整(詳しくは、J4=J1+J2+J3となるよう熱量J2を調整)するので、暖房時の熱量の過不足を防止することができると共に、電気昇温器(電気ヒータ21)の消費電力の適正化を図ることができる。
図8、図9は内燃機関搭載車両の暖機装置の他の実施例を示す。
図8、図9においては、50km/hの定常走行、外気温度、マイナス10℃、暖房スイッチ35オンで、所望の触媒活性温度、暖房要求熱でシミュレーションを実行したものである。
同図の特性cは、触媒活性に必要な温度、並びに、暖房に必要な熱量を一切無視し、車両が50km/hで定常走行するのに必要なエンジン運転点を、低速段、中速段、高速段で算出した特性である。
特性dは、エンジン11が排出する排ガスの温度のみで、触媒活性温度を満足することができるエンジン負荷を算出した特性である。
特性fは、排熱回収器17の回収熱のみで所望の車室補助暖房を満足することができる特性である。
特性gは、発電機13による電気ヒータ21作動と、排熱回収との双方を併用して車室暖房に必要な熱量を得るエンジン運転点を求めた特性である。
上述の特性fで示すように、暖房要求を排熱回収熱のみで賄うと、エンジン負荷が相対的に大きくなる一方、特性gで示すように、発電機13による電気ヒータ21作動と排熱回収との双方を併用した暖房(いわゆるハイブリッド暖房)では、エンジン負荷の増加を相対的に抑制することができるものである。
図9は暖機処理を示す説明図で、図9において、図7、図8と同一の部分には同一符号を付している。図9において、特性hは図8の特性dと特性gとのエンジン負荷が高い方をセレクトした特性である。
図9も先の図7と同様にして、横軸にエンジン回転数(出力軸回転数)をとり、縦軸にエンジン負荷(内燃機関の負荷)をとって、点線ラインLT,LJが交わる点P3を理想点とし、現行のエンジン運転点をP1とし、出力負荷を増加してエンジン11を運転させた点を変更後のエンジン運転点P2としている。
図9も先の図7と同様に、予め実測または演算した、内燃機関の負荷の大きさと出力軸回転数に応じた排ガス温度に基づいて表した排ガスエクセルギマップM2であり、このマップM2を記憶手段である図5のRAM38に記憶させておくと、図5の制御回路ブロック図および図6のフローチャートを用いて、先の実施例とほぼ同様の作用、効果を奏するものである。
この実施例においても、差分判定手段(ルーチンR1)が、排ガスが目標ガス温度を満たさないと判定したとき、エンジン11を同一回転数のまま出力負荷を増して運転させて(図9に示す現行のエンジン運転点P1から同図のエンジン運転点P2に変更して)、負荷の大きさ方向の差分を解消するよう排ガスを目標ガス温度に昇温(点線ラインLTまでエンジン負荷を増大)させ、増加させた出力で発電機13を駆動して、発生した電力により電気ヒータ21を作動させて車室を昇温するものである。
すなわち、上記差分が有る場合には、エンジン負荷を増大して、触媒活性に必要な温度を確保すると共に、不足する車室内暖房温度を発電機13の発生電力で電気ヒータ21を作動することによりアシストするものである。このように、エンジン負荷を増大し、発電機13の発生電力で電気ヒータ21を作動して、車室内暖房温度をアシストすることができた。
この発明の構成と、上述の実施例との対応において、
この発明の内燃機関は、実施例のエンジン11に対応し、
以下同様に、
触媒は排ガス浄化装置16内に設けられた図示しない触媒に対応し、
電気昇温器は、電気ヒータ21に対応し、
記憶手段は、RAM38に対応し、
差分判定手段は、CPU制御によるルーチンR1に対応し、
内燃機関制御手段は、CPU制御によるステップS8に対応し、
電気昇温器制御手段は、CPU制御によるステップS9に対応し、
制御部は、CPU30に対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
以上説明したように、本発明は、内燃機関の出力軸で駆動される発電機と、内燃機関の触媒を含む排気管経路に設けられ排ガス中の熱を回収する排熱回収器と、車室に設けられた電気昇温器と、を備えた内燃機関搭載車両の暖機装置について有用である。
11…エンジン(内燃機関)
13…発電機
14…排気管経路
17…排熱回収器
19…主暖房器
20…ヒータコア
21…電気ヒータ(電気昇温器)
30…CPU(制御部)
38…RAM(記憶手段)
M1,M2…排ガスエクセルギマップ
R1…差分判定手段
S8…内燃機関制御手段
S9…電気昇温器制御手段

Claims (4)

  1. 内燃機関の出力軸で駆動される発電機と、
    内燃機関の触媒を含む排気管経路に設けられ排ガス中の熱を回収する排熱回収器と、
    車室に設けられた電気昇温器と、を備えた内燃機関搭載車両の暖機装置であって、
    予め実測または演算した、当該内燃機関の負荷の大きさと出力軸回転数に応じた排ガス温度に基づいて表した排ガスエクセルギマップを記憶する記憶手段と、
    ある車両走行状態において内燃機関が排出する排ガスが、上記触媒の活性温度以上の目標ガス温度と、上記排熱回収器の回収熱を使用した車室補助暖房に必要な目標ガス流量を有するか否かを、上記排ガスエクセルギマップ上で、負荷の大きさと出力軸回転数の方向でそれぞれ差分をとって判定する差分判定手段と、
    当該差分判定手段が、当該排ガスが目標ガス温度を満たさないと判定したとき、内燃機関を同一回転数のまま出力負荷を増して運転させて負荷の大きさ方向の差分を解消するよう排ガスを目標ガス温度に昇温させる内燃機関制御手段と、
    当該内燃機関制御手段が増加させた出力で発電機を駆動して発生した電力により電気昇温器を作動させて車室を昇温する電気昇温器制御手段とを含む制御部を有する
    内燃機関搭載車両の暖機装置。
  2. 上記内燃機関の冷却水を還流するヒータコアに送風して車室を暖房する主暖房器を備え、
    上記記憶手段は、予め実測または演算しておいた、ある低温環境で目標車室温度を維持するために必要な熱量と、ガス流量に応じた排熱回収器の回収可能熱量とを記憶しており、
    電気昇温器制御手段は、上記電気昇温器が発生する熱量と、上記の出力増加運転後に主暖房器が発生する熱量と、排熱回収器の回収可能熱量との和が、上記目標車室温度維持に必要な熱量に到達するよう、電気昇温器が発生する熱量を調整することを特徴とする
    請求項1に記載の内燃機関搭載車両の暖機装置。
  3. 上記制御部は、排ガスを目標ガス温度に到達させるよう負荷を増大させた際に、上記出力増加運転後に電気昇温器が発生する熱量と、排熱回収器の回収可能熱量の和が車室補助暖房に必要な熱量に対して不足する場合には、その分を賄うよう負荷をさらに増大させて発生する熱量を増大させる機能を含むことを特徴とする
    請求項1または2に記載の内燃機関搭載車両の暖機装置。
  4. 上記制御部は、排ガスを目標ガス温度に到達させるよう負荷を増大させた際に、上記出力増加運転後に電気昇温器が発生する熱量と、排熱回収器の回収可能熱量の和が車室補助暖房に必要な熱量に対して余る場合には、その分負荷を低下させ、その影響で低下する触媒温度を電気昇温器により補う機能を含むことを特徴とする
    請求項1または2に記載の内燃機関搭載車両の暖機装置
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